JP6900805B2 - 埋設機器管理装置、埋設機器管理方法及び埋設機器管理プログラム - Google Patents

埋設機器管理装置、埋設機器管理方法及び埋設機器管理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、埋設機器管理装置、埋設機器管理方法及び埋設機器管理プログラムに関する。
国土交通省では、景観や観光の観点、安全性や快適性の観点、防災の観点などから、無電柱化を推進している。無電柱化が進むと、従来、電柱に取りつけられることが多かった、街路灯や防犯カメラ、スピーカ等を設置する場所がなくなる。特に街路灯は安全性等の面から必要不可欠であるため、最近では、街路灯設置用のポールを路上に設置し、このポールに複数の機能をもたせることが検討されている。
電柱が埋設されると、地中には、電力伝送用のケーブルや通信用の光ファイバなどが敷設される。また、電力や通信の分岐装置も地中に埋設されるため、埋設される機器の管理が必要となる。
なお、端末がGPSと通信不可能な環境下で、端末が在圏する無線基地局のセクタ中心の緯度経度を求め、これを端末の推定緯度経度として無線基地局を介して端末へ返信する技術が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2009−010638号公報
これまで、地中に埋設された機器からアラームが発せられた場合、有線又は無線で接続されたセンターに通知が送られていた。また、設備の埋設場所を記録する場合、紙の地図等に基準点からの距離を記入する方法などが用いられているため、基準点がなくなったりすると、機器の位置を正確に特定できず、広い範囲を掘り返して、機器を見つけ出す必要があった。
1つの側面では、本発明は、地中に埋設された機器を見つけやすくすることが可能な埋設機器管理装置、埋設機器管理方法及び埋設機器管理プログラムを提供することを目的とする。
一つの態様では、埋設機器管理装置は、地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平面内の所定位置において鉛直方向に沿って配列された複数の第1のアンテナを有する第1の通信部と、地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平方向に配列された複数の第2のアンテナを有する複数の第2の通信部と、複数の前記第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出するとともに、複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を検出する検出部と、複数の前記第1のアンテナの設置高さと、前記検出部の検出結果とに基づいて、前記所定位置から前記機器までの距離を推定し、前記距離と前記電波の水平面内の方向とに基づいて、前記機器の位置を推定する推定部と、を備え、前記検出部は、前記電波の水平面内の方向を検出する際に、前記第2の通信部の受信電力を比較して、複数の前記第2の通信部のうちの1つを特定し、特定した前記第2の通信部の複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を、ビームフォーミングにより検出する。
地中に埋設された機器を見つけやすくすることができる。
一実施形態に係る埋設機器管理システムの構成を概略的に示す図である。 図2(a)は、埋設機器管理装置のハードウェア構成を示す図であり、図2(b)は、処理装置のハードウェア構成を示す図である。 埋設機器管理装置の機能ブロック図である。 図4(a)は、街路灯ポールを上方から見た状態を模式的に示す図であり、図4(b)は、街路灯ポールの上端を水平方向から見た状態を模式的に示す図である。 埋設機器管理装置の処理の概要について示す図である。 埋設機器管理装置の処理を示すフローチャートである。 図7(a)は、オムニアンテナを用いた角度θ1の検出原理を説明するための図であり、図7(b)は、指向性アンテナを用いた角度θ2の検出原理を説明するための図である。 図8(a)、図8(b)は、変形例を示す図(その1)である。 変形例を示す図(その2)である。
以下、一実施形態について、図1〜図7に基づいて詳細に説明する。
図1には、埋設機器管理システム100の構成が概略的に示されている。埋設機器管理システム100は、図1に示すように、屋外に固定された複数の街路灯ポール10と、処理装置70と、を備える。街路灯ポール10と処理装置70は、インターネットなどのネットワーク80に接続されている。ただし、これに限らず、例えば、処理装置70がノートPC(Personal Computer)等の可搬型の情報処理装置であり、処理装置70と街路灯ポール10とがケーブル等を介して接続されてもよい。このように接続された状態で、街路灯ポール10が取得した情報が処理装置70に送信されてもよい。
街路灯ポール10は、屋外(例えば路肩など)に立てられ、夜間に周囲を照らす街路灯を有している。また、街路灯ポール10は、周辺の地中に埋設された無線通信機能を有する機器(例えば、電力や通信の分岐装置)200(図5参照)が発するアラームを示す信号(電波)を受信し、機器200の位置を特定(推定)する埋設機器管理装置40(図2(a)参照)を有する。ここで、埋設機器管理装置40は、ビルの屋上などに設置される無線機のアンテナよりも低い位置に設置され、かつ低C/N動作が可能であることから、地中に埋設されている装置のアラームを示す信号の受信ができるようになっている。なお、埋設されている機器200からは、エラーや故障が発生したときにアラームを示す信号を発信するようになっている。
図2(a)には、街路灯ポール10が備える埋設機器管理装置40のハードウェア構成が示されている。図2(a)に示すように、埋設機器管理装置40は、CPU(Central Processing Unit)90、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random Access Memory)94、記憶部(例えばHDD(Hard Disk Drive))96、ネットワークインタフェース97、通信部20A〜20D、30等を備えている。埋設機器管理装置40の構成各部は、バス98に接続されている。
埋設機器管理装置40では、ROM92あるいはHDD96に格納されているプログラム(埋設機器管理プログラムを含む)、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ99が可搬型記憶媒体91から読み取ったプログラム(埋設機器管理プログラムを含む)をCPU90が実行することにより、図3に示す、制御部42及び出力部46としての機能が実現される。なお、制御部42及び出力部46の詳細については、後述する。
通信部20A〜20D、30のうち、第1の通信部としての通信部20A〜20Dは、水平方向において、機器200が存在する方向を検出するために用いられる。具体的には、通信部20A〜20Dは、図5に模式的に示すように、街路灯ポール10を基準として、東西南北いずれか一方向に対して角度θ2の方向に機器200が存在することを検出する。また、通信部20A〜20Dは、周辺に存在する無線システムに含まれるセンサのAP(Access Point)としての機能を有する。
一方、第2の通信部としての通信部30は、鉛直方向を基準として機器200が存在する方向を検出するために用いられる。具体的には、通信部30は、埋設機器管理装置40の処理の概要を示す図5からわかるように、街路灯ポール10の長手方向(鉛直方向)を基準として、角度θ1の方向に機器200が存在することを検出する。
図3は、通信部20A〜20D、30の装置構成等を示すブロック図である。通信部20Aは、図3に示すように、第1のアンテナとしての複数の指向性アンテナ221、222、…22nと、乗算器241、242、…24nと、合算器26と、無線機28と、を有する。本実施形態では、通信部20Aの複数の指向性アンテナ221、222、…22nは、街路灯ポール10を上方から見た状態を模式的に示す図4(a)からわかるように、南北方向に沿って配列されている。通信部20Aの複数の指向性アンテナ221、222、…22nは、それぞれ、西方向を中心とする所定角度範囲から到来する信号を受信することができる。乗算器241、242、…24nは、指向性アンテナ221、222、…22nで受信した信号に重み係数C1、C2…Cnを乗算し、合算器26に出力する。合算器26は、各乗算器241、242、…24nからの出力を合算し、合算した結果を無線機28や制御部42に対して出力する。
通信部20B〜20Dは、通信部20Aと同様の構成を有している。ただし、通信部20Bの指向性アンテナ221、222、…22nは、それぞれ、北方向を中心とする所定角度範囲から到来する信号を受信することができ、図4(a)に示すように東西方向に沿って配列されている。また、通信部20Cの指向性アンテナ221、222、…22nは、それぞれ、東方向を中心とする所定角度範囲から到来する信号を受信することができ、図4(a)に示すように南北方向に沿って配列されている。また、通信部20Dの指向性アンテナ221、222、…22nは、南方向を中心とする所定角度範囲から到来する信号を受信することができ、図4(a)に示すように東西方向に沿って配列されている。なお、指向性アンテナ221、222、…22nのアンテナビーム幅(検出範囲)が120°程度であるものとする。
通信部30は、図3に示すように、第2のアンテナとしての複数のオムニアンテナ321、322、…32mと、乗算器341、342、…34mと、合算器36と、を有する。オムニアンテナ321、322、…32mは、街路灯ポール10の上端を水平方向から見た状態を模式的に示す図4(b)からわかるように、街路灯ポール10の上端に鉛直方向(高さ方向)に沿って配列されている。乗算器341、342、…34mは、オムニアンテナ321、322、…32mで受信した信号に重み係数C’1、C’2…C’mを乗算し、合算器36に出力する。合算器36は、各乗算器341、342、…34mからの出力を合算し、合算した結果を制御部42に対して出力する。
制御部42は、通信部20A〜20Dが有する各乗算器241、242、…24nに対して、重み係数を入力する。また、制御部42は、合算器26から入力された値に基づいて、機器200が東西南北いずれの方向(基準方向と呼ぶ)を基準としてどの角度(θ2)の方向に存在しているかを求め、出力部46に出力する。
また、制御部42は、通信部30が有する各乗算器341、342、…34mに対して、重み係数を入力する。また、制御部42は、合算器36から入力された値に基づいて、機器200が街路灯ポール10(鉛直方向)を基準としてどの角度(θ1)の方向に存在しているかを求め、出力部46に出力する。
出力部46は、制御部42から入力された情報に基づいて、アラームの信号(電波)を発している機器200の位置情報を処理装置70に対して出力する。
図1に戻り、処理装置70は、PC(Personal Computer)等であり、出力部46から入力された情報を表示等する装置であり、図2(b)に示すようなハードウェア構成を有する。図2(b)に示すように、処理装置70は、CPU190、ROM192、RAM194、記憶部(ここではHDD)196、ネットワークインタフェース197、及び可搬型記憶媒体191に格納されているデータ等を読み取ることが可能な可搬型記憶媒体用ドライブ199、表示部193、入力部195等を備えている。表示部193は、液晶ディスプレイ等を含み、入力部195は、キーボードやマウス、タッチパネル等を含む。これら処理装置70の構成各部は、バス198に接続されている。なお、処理装置70は、複数の街路灯ポール10に搭載された埋設機器管理装置40から情報を受信できるため、埋設機器管理システム100におけるセンターとして機能する。
(処理について)
次に、埋設機器管理装置40の処理について、図6のフローチャートに沿って、その他図面を適宜参照しつつ詳細に説明する。
なお、図6のフローチャートが開始される前提として、制御部42は、通信部30(オムニアンテナ321、322、…32m)の機能を停止しているものとする。また、制御部42は、通信部20A〜20Dそれぞれの1つの指向性アンテナ(例えば、各通信部20A〜20Dの指向性アンテナ221)の重み係数を1とし、その他の重み係数を0とする。この状態では、無線機28が周辺のセンサのAPとして機能し、各通信部20A〜20Dの指向性アンテナ221から出力される信号を受け、APとしての処理を実行する。この状態(第1の状態)をAPモードと呼ぶものとする。
この状態から、図6の処理が開始されると、まずステップS10では、制御部42は、所定タイミングとなったかどうかを判断する。この所定タイミングとは、アラームを検出する処理を実行すべきタイミングである。このステップS10の判断が否定された場合には、ステップS12に移行し、制御部42は、APモードを維持する。
一方、ステップS10の判断が肯定された場合、ステップS14に移行し、制御部42は、通信部30の乗算器341〜34mの重み係数をすべて1に設定し、合算器36から出力される値y’が所定値以上であるか否かを判断する。この判断が肯定される場合とは、地中に埋設されている機器200からアラームの信号が出力され、該信号を通信部30にて受信した場合を意味する。このステップS14の判断が否定された場合(機器200からアラームが出されていない場合)には、ステップS12に移行し、制御部42は、APモード(初期のモード)を維持する。すなわち、通信部30の機能を停止する。
一方、ステップS14の判断が肯定された場合には、ステップS16に移行する。ステップS16に移行すると、制御部42は、鉛直方向を基準とするビームフォーミング動作を実行する。なお、ステップS16に移行した段階で、埋設機器管理装置40は、APモードから機器位置検出モード(第2状態)になる。図7(a)は、複数のオムニアンテナ321〜32mのうち、4つのオムニアンテナ321〜324を用いた角度θ1の検出原理を説明するための図である。ここで、アンテナ間隔は、機器200から送信される信号の波長(λ)やλ/2に設定されており、全てのアンテナの受信の相関が同一とされている。図7(a)において、各オムニアンテナ321〜32mに到達する時間差をt0とすると、次式(1)が成り立つ。なお、cは、光速である。
t0×c=d×sin(90°−θ1 …(1)
したがって、上式(1)より信号の到来方向(角度θ1)を求めることができる。ここで、制御部42は、各オムニアンテナ321〜32mで受信した信号(オムニアンテナ32で受信した信号をx’とする)に重み係数(C’i)を掛け、C’i×x’の合計y’が最大となるように重み係数を決定する。これにより、あたかも、アンテナビーム(検出方向)がθ1の方向に向いているようにすることができる。したがって、制御部42は、重み係数を変更することで、アンテナの検出方向をスキャンし、y’が最大となる重み係数(すなわち検出方向θ1)を探索する。
図6に戻り、次のステップS18では、制御部42は、ステップS16の処理の結果として、角度θ1を取得する。
次いで、ステップS20では、制御部42は、水平方向に関するビームフォーミング動作を実行する。この場合、通信部20A〜20Dそれぞれを用いて、図7(b)に示すような原理で、通信部30と同様、各指向性アンテナ221〜22nで受信した信号(指向性アンテナ22で受信した信号をxとする)に重み係数(Ci)を掛け、Ci×xの合計yが最大となるように重み係数を決定する。
次いで、ステップ22では、制御部42は、通信部20A〜20Dそれぞれにおいて最大となるyの値を取得し、それぞれの通信部20A〜20Dのyの値を比較する。
次いで、ステップS24では、制御部42は、yが最大である方向と、角度θ2の値を取得する。具体的には、制御部42は、ステップS22の比較の結果、通信部20A〜20Dのうちyの値が最大の通信部を特定し、特定した通信部の方向(通信部20Aであれば「西」、通信部20Bであれば「北」、通信部20Cであれば「東」、通信部20Dであれば「南」)を取得する。また、制御部42は、特定された通信部においてyが最大となるように決定した重み係数に基づいて、θ2を特定し、取得する。例えば、図5の例では、制御部42は、方向として南を取得し、南方向からの角度θ2を取得する。
次いで、ステップS26では、制御部42は、角度θ1と角度θ2からアラームを発している機器200の位置情報を特定する。具体的には、図5に示すように、街路灯ポール10の高さHを通信部30(例えば指向性アンテナ321)の高さとみなして、高さHと角度θ1から、街路灯ポール10の下端部と機器200との距離Dを次式(2)より求める。
D=H・tanθ1 …(2)
また、制御部42は、距離Dと角度(特定した方向からの角度)θ2とから、機器200の位置を正確に特定する。制御部42は、特定した機器200の位置情報を出力部46に受け渡す。なお、高さHは、機器200が埋設されている深さに基づいて補正することとしてもよい。
次いで、ステップS28では、出力部46は、制御部42から機器200の位置情報を受け取ると、アラーム情報(機器200がアラームを発していることを示す情報)とともに機器200の位置情報を処理装置70に送信する。処理装置70では、アラーム情報を機器200の位置情報とともに表示部193に表示する。この場合、処理装置70は、機器200の位置を示す地図を表示するようにしてもよい。なお、ステップS28の処理の後は、制御部42は、ステップS30においてAPモードに戻した後、ステップS10に戻る。そして、制御部42は、上述した処理を繰り返し実行する。
これまでの説明から明らかなように、本実施形態では、制御部42により、機器200が発する信号(電波)が到来する方向を検出する検出部、検出部の検出結果に基づいて機器200までの距離や機器200の位置を推定する推定部としての機能が実現されている。また、制御部42により、APモードと機器位置検出モードとを切り替える切り替え部としての機能が実現されている。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、通信部30は、地中に埋設された無線通信機能を有する機器200が発信する電波を受信する、街路灯ポール10の上端に鉛直方向に沿って配列された複数のオムニアンテナ321〜32mを有しており、制御部42は、複数のオムニアンテナ321〜32mに到来する電波の方向(角度θ1)を検出し、オムニアンテナの設置高さ(H)と、電波の方向(角度θ1)とに基づいて、街路灯ポール10から機器200までの距離Dを特定する。本実施形態では、オムニアンテナ321〜32mに到来する電波の方向(角度θ1)に基づいて特定される街路灯ポール10から機器200までの距離Dを利用することで、機器200が埋設されている位置を推測するのに役立てることができる。これにより、地中に埋設された機器200を見つけやすくすることができる。
また、本実施形態では、制御部42は、ビームフォーミングにより、オムニアンテナ321〜32mに到来する電波の方向(角度θ1)を検出するので、正確な電波の方向を簡易に検出することができる。ただし、これに限らず、角度θ1を求める方法としては、その他の公知の方法(MUSIC法(Multiple SIgnal Classification)や、Capon法、線形予測法、ESPRIT法など)を採用することとしてもよい。
また、本実施形態では、埋設機器管理装置40が、水平方向に配列された複数の指向性アンテナ221〜22nを有する通信部20A〜20Dを有しており、制御部42は、通信部20A〜20Dそれぞれに到来する電波の水平面内の方向(角度θ2)を検出し、距離Dと到来する電波の水平面内の方向θ2とに基づいて、機器200の位置を特定する。これにより、アラームを発する機器200の正確な位置を特定することができる。
また、本実施形態では、制御部42は、通信部20A〜20Dの受信電力の最大値yを比較して(S22)、yが最大である通信部を特定する。そして、制御部42は、特定した通信部が検出する方向(東西南北のいずれか)と、特定した通信部におけるビームフォーミング動作の結果を用いて、機器200が存在する方向(角度θ2)を特定する。これにより、アラームを発する機器200の正確な位置を簡易に特定することができる。なお、角度θ2についても、角度θ1と同様、上述したような公知の方法により求めることとしてもよい。
また、本実施形態では、通信部20A〜20Dが無線機28を有しており、制御部42は、無線機28を用いた通信を実行する状態(APモード)と、機器200が発信する電波が到来する水平面内の方向の検出を実行する状態(機器位置検出モード)と、で切り替える。このように、通信部20A〜20Dに複数の機能を持たせることで、無線機28用のアンテナと、機器200からの信号を受信するためのアンテナとを別々に用意する必要がないため、部品点数を削減することができる。
また、本実施形態では、APモードにある場合に、制御部42は、通信部30による電波の受信を停止するので、消費電力の削減等による効率化を図ることが可能となる。
なお、上記実施形態では、機器200が存在する方向として東西南北の4方向のいずれかを検出するために、街路灯ポール10に4つの通信部20A〜20Dを設ける場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、図8(a)に示すように街路灯ポール10に3つの通信部20A〜20Cを設けることとしてもよい。また、街路灯ポール10に5つ以上の通信部20A〜20Cを設けることとしてもよい。図8(b)には、街路灯ポール10に6つの通信部20A〜20Fを設けた例が示されている。なお、通信部の数は、各指向性アンテナによる信号の検出範囲に基づいて適宜決定することができる。
なお、上記実施形態では、複数の指向性アンテナ221〜22nを有する通信部20A〜20Dを用いて、アラームを発する機器が存在する方向(水平方向)を特定する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、水平方向に関して、機器が存在する範囲がある程度の精度で分かればよい場合には、例えば、図9に示すように、街路灯ポール10に指向性アンテナ22を所定間隔で所定本数(図9では4本)設けることとしてもよい。このようにしても、各指向性アンテナ22のうち、受信電力が最も大きい指向性アンテナ22の検出方向に機器200が存在すると判断することができる。例えば、図9の右下の指向性アンテナ22の受信電力が最も大きい場合には、街路灯ポール10から南東の方向に機器200が存在すると判断することができる。なお、図9では、街路灯ポール10に4つの指向性アンテナ22を設けることとしたが、これに限らず、指向性アンテナ22の検出可能範囲に応じて、指向性アンテナ22の数を適宜変更することとしてもよい。
なお、上記実施形態では、埋設機器管理装置40を街路灯ポールに設けた場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、街路灯を有さないポール(多機能ポールなどと呼ばれる)に埋設機器管理装置40を設けることとしてもよい。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(ただし、搬送波は除く)に記録しておくことができる。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の実施形態の説明に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平面内の所定位置において鉛直方向に沿って配列された複数の第1のアンテナを有する第1の通信部と、
複数の前記第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出する検出部と、
複数の前記第1のアンテナの設置高さと、前記検出部の検出結果とに基づいて、前記所定位置から前記機器までの距離を推定する推定部と、
を備える埋設機器管理装置。
(付記2) 前記検出部は、ビームフォーミングにより、複数の前記第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出することを特徴とする付記1に記載の埋設機器管理装置。
(付記3) 水平方向に配列された複数の第2のアンテナを有する第2の通信部を複数備え、
前記検出部は、複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を検出し、
前記推定部は、前記距離と到来する前記電波の水平面内の方向とに基づいて、前記機器の位置を推定することを特徴とする付記1又は2に記載の埋設機器管理装置。
(付記4) 前記検出部は、前記第2の通信部の受信電力を比較して、複数の前記第2の通信部のうちの1つを特定し、
特定した前記第2の通信部の複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を、ビームフォーミングにより検出することを特徴とする付記3に記載の埋設機器管理装置。
(付記5) 前記第2の通信部は、無線システムに含まれる装置と前記第2のアンテナを用いて通信する無線機を有し、
前記第2の通信部を、前記無線機を用いた通信を実行する第1状態と、前記機器が発信する電波が到来する水平面内の方向の検出を実行する第2状態と、で切り替える切り替え部を更に備える付記3又は4に記載の埋設機器管理装置。
(付記6) 前記切り替え部は、前記第2の通信部が前記第1状態にあるときに、前記第1の通信部による電波の受信を停止することを特徴とする付記5に記載の埋設機器管理装置。
(付記7) 屋外に設置されるポール状部材に設けられることを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載の埋設機器管理装置。
(付記8) 地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平面内の所定位置において鉛直方向に沿って配列された複数の第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出し、
複数の前記第1のアンテナの設置高さと、前記検出する処理の検出結果とに基づいて、前記所定位置から前記機器までの距離を推定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする埋設機器管理方法。
(付記9) 前記検出する処理では、ビームフォーミングにより、複数の前記第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出することを特徴とする付記8に記載の埋設機器管理方法。
(付記10) 前記検出する処理では、水平方向に配列された複数の第2のアンテナを有する複数の通信部に到来する前記電波の水平面内の方向を検出し、
前記推定する処理では、前記距離と到来する前記電波の水平面内の方向とに基づいて、前記機器の位置を推定することを特徴とする付記8又は9に記載の埋設機器管理方法。
(付記11) 前記検出する処理では、前記通信部の受信電力を比較して、複数の前記通信部のうちの1つを特定し、
特定した前記通信部の複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を、ビームフォーミングにより検出することを特徴とする付記10に記載の埋設機器管理方法。
(付記12) 前記通信部は、無線システムに含まれる装置と前記第2のアンテナを用いて通信する無線機を有し、
前記通信部を、前記無線機を用いた通信を実行する第1状態と、前記機器が発信する電波が到来する水平面内の方向の検出を実行する第2状態と、で切り替える、処理を前記コンピュータがさらに実行することを特徴とする付記10又は11に記載の埋設機器管理方法。
(付記13) 前記切り替える処理では、前記通信部が前記第1状態にあるときに、前記第1のアンテナを用いた電波の受信を停止することを特徴とする付記12に記載の埋設機器管理方法。
(付記14) 地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平面内の所定位置において鉛直方向に沿って配列された複数の第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出し、
複数の前記第1のアンテナの設置高さと、前記検出する処理の検出結果とに基づいて、前記所定位置から前記機器までの距離を推定する、
処理をコンピュータに実行させるための埋設機器管理プログラム。
20A〜20D 通信部(第2の通信部)
221〜22n 指向性アンテナ(第2のアンテナ)
28 無線機
30 通信部(第1の通信部)
321〜32m オムニアンテナ(第1のアンテナ)
40 埋設機器管理装置
42 制御部(検出部、推定部、切り替え部)
200 機器

Claims (6)

  1. 地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平面内の所定位置において鉛直方向に沿って配列された複数の第1のアンテナを有する第1の通信部と、
    地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平方向に配列された複数の第2のアンテナを有する複数の第2の通信部と、
    複数の前記第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出するとともに、複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を検出する検出部と、
    複数の前記第1のアンテナの設置高さと、前記検出部の検出結果とに基づいて、前記所定位置から前記機器までの距離を推定し、前記距離と前記電波の水平面内の方向とに基づいて、前記機器の位置を推定する推定部と、
    を備え
    前記検出部は、前記電波の水平面内の方向を検出する際に、前記第2の通信部の受信電力を比較して、複数の前記第2の通信部のうちの1つを特定し、特定した前記第2の通信部の複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を、ビームフォーミングにより検出することを特徴とする埋設機器管理装置。
  2. 前記検出部は、ビームフォーミングにより、複数の前記第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出することを特徴とする請求項1に記載の埋設機器管理装置。
  3. 前記第2の通信部は、無線システムに含まれる装置と前記第2のアンテナを用いて通信する無線機を有し、
    前記第2の通信部を、前記無線機を用いた通信を実行する第1状態と、前記機器が発信する電波が到来する水平面内の方向の検出を実行する第2状態と、で切り替える切り替え部を更に備える請求項又はに記載の埋設機器管理装置。
  4. 前記切り替え部は、前記第2の通信部が前記第1状態にあるときに、前記第1の通信部による電波の受信を停止することを特徴とする請求項に記載の埋設機器管理装置。
  5. 地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平面内の所定位置において鉛直方向に沿って配列された複数の第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出し、
    地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平方向に配列された複数の第2のアンテナを有する複数の通信部に到来する前記電波の水平面内の方向を検出し、
    複数の前記第1のアンテナの設置高さと、前記検出する処理の検出結果とに基づいて、前記所定位置から前記機器までの距離を推定し、前記距離と前記電波の水平面内の方向とに基づいて、前記機器の位置を推定する、
    処理をコンピュータが実行し、
    前記電波の水平面内の方向を検出する処理において、前記複数の通信部の受信電力を比較して、前記複数の通信部のうちの1つを特定し、特定した前記通信部の複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を、ビームフォーミングにより検出することを特徴とする埋設機器管理方法。
  6. 地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平面内の所定位置において鉛直方向に沿って配列された複数の第1のアンテナに到来する前記電波の方向を検出し、
    地中に埋設された無線通信機能を有する機器が発信する電波を受信する、水平方向に配列された複数の第2のアンテナを有する複数の通信部に到来する前記電波の水平面内の方向を検出し、
    複数の前記第1のアンテナの設置高さと、前記検出する処理の検出結果とに基づいて、前記所定位置から前記機器までの距離を推定し、前記距離と前記電波の水平面内の方向とに基づいて、前記機器の位置を推定する、
    処理をコンピュータに実行させ
    前記電波の水平面内の方向を検出する処理において、前記複数の通信部の受信電力を比較して、前記複数の通信部のうちの1つを特定し、特定した前記通信部の複数の前記第2のアンテナに到来する前記電波の水平面内の方向を、ビームフォーミングにより検出する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする埋設機器管理プログラム。
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