JP6900367B2 - 撮像システムに関する近赤外スペクトル応答を拡張するためのシステムおよび方法 - Google Patents

撮像システムに関する近赤外スペクトル応答を拡張するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Description

本開示は概して、写真用画像キャプチャデバイスおよび/またはその他の画像キャプチャデバイスにおける近赤外光または近赤外信号に対するスペクトル応答を向上させるかまたは拡張することに関する。より詳細には、本開示は、画像センサーにおいて近赤外光または近赤外信号を検出するかまたは受け取るための光検出器またはフォトダイオードの機能を向上させるかまたは拡張することに関する。
撮像機器の様々な構成は、近赤外線(NIR)のまたはそれよりも長い波長の光または信号を様々な目的に使用する場合がある。たとえば、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)は、NIR光もしくはNIR信号またはIR光もしくはIR信号を利用して移動コマンドまたはその他のコマンド、たとえばジェスチャー制御コマンドを伝達する。マシン「ビジョン」システムは、NIR光またはそれよりも長い波長の光を使用する場合があり、機械またはコンピュータがシーンまたはイベントを「見る」かまたはその他の方法で光学的に視認するのを可能にする。多くの場合、1つまたは複数のNIRセンサー、たとえば、NIR信号を検出することができる裏面照射型(BSI)センサーがNIR信号を検知する場合がある。技術の進歩によってコンピュータおよびその他の機械が小型化されるにつれて、これらのデバイスにおいて使用されるNIRセンサーが小型化される場合もある。しかし、いくつかの画像センサーは、たとえば、NIR信号のより長い波長に起因して、NIR信号を完全に実現することが物理的に不可能である場合がある。したがって、これらの画像センサーが撮像システムにおいてNIR信号をより完全に実現するのを可能にするためのシステムおよび方法が有益である。
本発明のシステム、方法、およびデバイスは各々、いくつかの態様を有し、どの態様も単独で本発明の望ましい属性を担うものではない。次に、以下の特許請求の範囲によって表現されるような本発明の範囲を限定することなく、いくつかの特徴について簡単に説明する。この説明を検討した後で、また特に「発明を実施するための形態」と題するセクションを読んだ後で、本発明の様々な実施形態の特徴がどのようにして利点をもたらすのかが理解されよう。
本開示で説明する主題の1つの発明的態様は、画像をキャプチャするための赤外線(IR)センサーであって、光を電流に変換するように構成されたセンサーピクセルのアレイを備えるIRセンサーにおいて実施することができる。センサーピクセルのアレイの各センサーピクセルは、光を電流に変換するように構成された光検出器領域と、レンズに入射した光を光検出器領域に合焦させるように構成されたレンズであって、入射光がレンズを通って光検出器領域内に伝搬するように光検出器領域に隣接して位置付けられたレンズとを備える。各センサーピクセルは、光検出器領域が基板とレンズとの間に位置するように配設された基板であって、1つまたは複数のトランジスタが内部に形成された基板と、基板の少なくとも一部と光検出器領域の少なくとも一部との間に位置付けられ、かつ光検出器領域の少なくとも一部が1つまたは複数の反射性構造とレンズとの間に位置するように位置付けられた1つまたは複数の反射性構造であって、光検出器領域の少なくとも一部を通過した光を光検出器領域内に反射させるように構成された1つまたは複数の反射性構造とをさらに備える。
本開示で説明する主題の別の発明的態様は、センサーピクセルのアレイを有するIRセンサーを介して画像をキャプチャするための方法において実施することもできる。この方法は、光をレンズを介してセンサーピクセルのアレイのピクセルの光検出器領域上に合焦させるステップと、光を光検出器領域を介して電流に変換するステップとを含む。この方法は、光検出器領域の少なくとも一部を通って伝搬する光を1つまたは複数の反射性構造を介して光検出器領域内に反射させるステップであって、光が光検出器領域内で移動する距離を延ばす、ステップをさらに含む。
本開示で説明する主題の別の発明的態様は、センサーピクセルのアレイを含む、画像をキャプチャするためのIRセンサーを製造するための方法において実施することもできる。この方法は、光を電流に変換するように構成された光検出器領域を形成するステップを含む。この方法は、レンズに入射した光を光検出器領域に合焦させるように構成されたレンズであって、入射光がレンズを通って光検出器領域内に伝搬するように光検出器領域に隣接して位置付けられたレンズを形成するステップをさらに含む。この方法は、光検出器領域が基板とレンズとの間に位置するように配設された基板であって、1つまたは複数のトランジスタが内部に形成された基板を形成するステップも含む。この方法はまた、基板の少なくとも一部と光検出器領域の少なくとも一部との間に位置付けられ、かつ光検出器領域の少なくとも一部が1つまたは複数の反射性構造とレンズとの間に位置するように位置付けられた1つまたは複数の反射性構造であって、光検出器領域の少なくとも一部を通過した光を光検出器領域内に反射させるように構成された1つまたは複数の反射性構造を形成するステップをさらに含む。
次に、上述の態様、ならびに、本技術の他の特徴、態様、および利点について、添付の図面を参照しながら様々な実施形態に関連して説明する。しかしながら、示される実施形態は例にすぎず、限定的であることは意図されていない。図面全体にわたって、文脈が別段に規定しない限り、同様の記号は通常、同様の構成要素を特定する。以下の図の相対的な寸法は、縮尺どおりに描かれていない場合があることに留意されたい。
例示的な実装形態による、シーン、画像キャプチャデバイス、ならびにシーンおよび画像キャプチャデバイスの視野内の様々な対象物体を示す図である。 NIRセンサーを使用する画像キャプチャデバイスの一実施形態の例を示すブロック図である。 NIR波長領域とNIR領域内に波長を有する信号を実現するためのそれぞれのデバイスの関連する能力とを強調表示する表面照射型(FSI)デバイスのスペクトル応答を示すグラフである。 NIR波長領域とNIR領域内に波長を有する信号を実現するためのそれぞれのデバイスの関連する能力とを強調表示する裏面照射型(BSI)画像センサーのスペクトル応答を示すグラフである。 光を光検出器領域を通して反射させ返し、BSI画像センサーのスペクトル応答を向上させるために金属リフレクタを組み込んだ(4つのピクセルを含む)3D積層BSIセンサーの実施形態の断面を示す図である。 光を光検出器領域を通して反射させ返し、BSI画像センサーのスペクトル応答を向上させるために反射性格子をさらに組み込んだ図4の3D積層BSIセンサーの実施形態を示す図である。 単一周期反射性格子を含む図5Aの3D積層BSIセンサーの実施形態を示す図である。 異なる形状を有する二周期反射性格子を含む図5Aの3D積層BSIセンサーの実施形態を示す図である。 異なる二周期レイアウトを有する二周期反射性格子を含む図5Aの3D積層BSIセンサーの別の実施形態を示す図である。 図4および図5の共有ピクセルBSIセンサーの上面図である。 図4および図5の共有ピクセルBSIセンサーの上面図である。 図4および図5の共有ピクセルBSIセンサーの上面図である。 図4および図5の共有ピクセルBSIセンサーの上面図である。 いくつかの実施形態による、BSI画像センサーを製造する方法の例を示すフローチャートである。 いくつかの実施形態による、IRセンサーを介して画像をキャプチャする方法の例を示すフローチャートである。
新規のシステム、装置、および方法の様々な態様について、添付の図面を参照しながら以下でより十分に説明する。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化されることがあり、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり得るように、かつ本開示の範囲を当業者に十分に伝え得るように与えられている。本開示の範囲は、本発明の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本発明の他の態様と組み合わされるにせよ、本明細書において開示されるシステム、装置、および方法の態様を包含することが意図される。たとえば、本明細書に記載される任意の数の態様を使用して、装置が実装されることがあり、または方法が実践されることがある。加えて、本明細書において説明されるものを含めて、本発明の実施形態の範囲は、本明細書に記載される実施形態の様々な態様に加えて、またはそれら以外の、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるような装置または方法を包含することが意図される。本明細書において開示されるいかなる態様も請求項の1つまたは複数の要素によって具現化されてもよいことを理解されたい。
特定の態様について本明細書で説明するが、これらの態様の多くの変形形態および置換形態が、本開示の範囲内に入る。好ましい態様のいくつかの利益および利点が言及されるが、本開示の範囲は、特定の利益、用途、または目的に限定されることは意図されない。むしろ、本開示の態様は、様々な撮像および写真技術、システム構成、計算システム、フラッシュシステム、ならびに露出決定システムに広く適用可能であることが意図される。発明を実施するための形態および図面は、本発明の実施形態の開示を限定するものではなく例示するものであることが意図される。
いくつかの実施形態では、説明する撮像システムは、可視範囲内の光または近赤外線(「NIR」)のもしくはそれよりも長い波長の光(たとえば、赤外線(「IR」)など)を検出してもよい。説明を明快にするために、「NIR光」は、NIR範囲内の波長を有するかまたはNIR光よりも長い波長を有する任意の光を指す。
図1は、例示的な実装形態による、シーン、画像キャプチャデバイス、ならびにシーンおよび画像キャプチャデバイスの視野内の様々な対象物体を示す図である。図1に示すように、画像キャプチャデバイス(「カメラ」)102は、近赤外光(「NIR」)センサー104と人工NIR光源(「NIR光源」)105、たとえば、フラッシュ光源あるいはカメラ102上に位置するかまたはカメラ102に結合された別の人工光源とを含んでもよい。NIR光源105は、第1のNIR光源と呼ばれる場合がある。カメラ102の視野(「FOV」)は、茂み108aと、人間108bと、木108cとを含む対象物体108a〜108cを含んでもよい。シーン100は、カメラ102から独立した外部NIR光源110、たとえば、自然光源(太陽)またはカメラ102上に位置しない人工光源をさらに含んでもよい。反射光106a〜106cは、それぞれ対象物体108a〜108cから反射されたNIR光の経路を表す。放射光112aは、外部NIR光源110から放射されたNIR光の経路を表す。放射光112bは、NIR光源105から放射されたNIR光のいくつかの経路を表す。
NIRセンサー104は、たとえば、この図には示されていないカメラ102の光学素子を介してNIR光(またはNIR信号)を検知し、それによって、検知されたNIR光に基づいてカメラ102のFOVの画像をキャプチャしてもよい。NIRセンサー104によって検知されるNIR光は、NIR光源105から放射されて対象物体108a〜108cから反射された反射光106a〜106c、外部NIR光源110からの放射光112a、および/またはNIR光源105からの放射光112b、あるいは反射光106a〜106cと放射光112aおよび112bの両方の組合せを含んでもよい。言い換えれば、NIRセンサー104は、外部NIR光源110およびNIR光源105から放射された放射光112aおよび112bを、直接吸収するか、あるいはカメラ102のFOV内の対象物体108a〜108cから反射した後に吸収してもよい。いくつかの実施形態では、NIR光源105は、フラッシュであってもよく、カメラ102がNIRセンサー104を使用して画像をキャプチャするのに使用されるときに放射光112aを放射する。他の実施態様では、NIR光源105は、NIRセンサー104感知期間の持続時間の間一定の照射を施してもよい。いくつかの実施形態では、NIRセンサー104とNIR光源105は、一緒に動作するように構成された2つの構成要素であってもよく、あるいは単一の構成要素として一体化されてもよい。NIRセンサー104は、吸収された光に基づくFOVの画像を生成するように構成されてもよい。NIRセンサー104は、以下にさらに詳しく説明するように1つまたは複数のNIR検知要素(本明細書ではピクセルと呼ばれる場合がある)を含んでもよい。
NIR光源105と同様に、外部NIR光源110は、(たとえば、常時照射光源、たとえば、太陽として)カメラ102とは独立に働いてもよく、あるいは(たとえば、外部フラッシュとして)カメラ102に依存して働いてもよい。たとえば、外部NIR光源110は、常にカメラ102のFOVまたはカメラ102のFOVの一部内の放射光112を放射する外部光を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、カメラ102は、フォーマット(デジタル、フィルム、など)または型式(ビデオカメラ、スチールカメラ、ウェブカメラなど)にかかわらず、静止画像または動画をキャプチャすることのできるデバイスを含んでもよい。カメラ102は、NIRセンサー104から受け取られた1つまたは複数の信号に基づいて対象シーンまたは対象物体(すなわち、対象シーン内の物体)までの距離あるいは対象シーンまたは対象物体の深度を判定してもよい。説明を明快にするために、「対象物体」は、カメラが合焦する主題である場合には対象シーンと対象物体の両方を指す。
放射光112は、NIR光源105および外部NIR光源110からの光がNIR光源105および外部NIR光源110から対象物体108a〜108cまで伝搬し得る経路を表す。図1の実施形態は、NIRセンサー104がカメラ102のFOV内の対象物体108a〜108cからの反射光106a〜106cを受けた状態を示す。図示のように、対象物体108a〜108cは、カメラ102から様々な深度に位置してもよい。しかし、いくつかの実施形態では、対象物体108a〜108cは、カメラ102から単一の深度に位置してもよい。対象物体108a〜108cの各々は、対象物体108a〜108cから反射したNIR光を表す反射光106a〜106cを反射させる。
図2は、NIRセンサーを使用する画像キャプチャデバイスの一実施形態の例を示すブロック図である。図2は、光学素子215、フラッシュ(または他の光源)216、およびカメラ102を動作させるためのモジュールにリンクされた画像プロセッサ220を含む構成要素のセットを有するカメラ102のいくつかの実施形態の例の高レベルブロック図を示す。画像プロセッサ220はまた、作業メモリ205、メモリ230、およびデバイスプロセッサ250とも通信することがあり、デバイスプロセッサ250は、電子記憶モジュール(「ストレージ」)210、およびディスプレイ225(たとえば、電子ディスプレイまたはタッチスクリーンディスプレイ)と通信することがある。いくつかの実施形態では、図2に示されるような2つの別個のプロセッサではなく、単一のプロセッサが画像プロセッサ220とデバイスプロセッサ250の両方を備えることがある。いくつかの実施形態は、3つ以上のプロセッサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、上で説明した構成要素のいくつかはカメラ102に含まれないことがあり、または、上で説明していない追加の構成要素がカメラ102に含まれることがある。いくつかの実施形態では、上で説明した構成要素またはカメラ102に含まれるものとして説明した構成要素のうちの1つまたは複数は、組み合わされることがあり、またはカメラ102の任意の他の構成要素に組み込まれることがある。
カメラ102は、携帯電話、デジタルカメラ、タブレットコンピュータ、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、パーソナルカメラ、アクションカメラ、搭載カメラ、コネクテッドカメラ、ウェアラブルデバイス、自動車、ドローンなどであることがあり、またはそれらの一部であることがある。カメラ102はまた、深度検知が有利である静止型コンピューティングデバイスまたは任意のデバイスであってもよい。複数の適用例が、カメラ102上のユーザに利用可能であってもよい。これらの適用例は、従来の写真適用例および映像適用例、高ダイナミックレンジ撮像、パノラマ写真およびビデオ、または3D画像もしくは3Dビデオなどの立体撮像を含んでもよい。
図2をさらに参照すると、カメラ102は、対象物体および/またはシーンの画像をキャプチャするための光学素子/レンズ(「光学素子」)215を含む。光学素子215は、少なくとも1つのセンサーと、カメラ102のFOV(たとえば、光学素子215のFOV)から受け取られた光を少なくとも1つのセンサー上に合焦させる少なくとも1つの光学撮像構成要素とを含んでもよい。たとえば、少なくとも1つのセンサーは、図1に関して説明したNIRセンサー104などのCMOSセンサーまたはCCDセンサーを備えてもよい。いくつかの実施形態では、カメラ102は、2つ以上の光学素子215または光学素子215内の2つ以上のセンサーを含んでもよい。光学素子215は、キャプチャされた画像を画像プロセッサ220に送信するために画像プロセッサ220に結合されてもよい。この実施形態では、光学素子215への信号および光学素子215からの信号は画像プロセッサ220を通じて伝達される。
カメラ102は、フラッシュ216を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カメラ102は、少なくとも1つのフラッシュ216を含んでもよい。フラッシュ216は、たとえば、フラッシュバルブ、リフレクタ、幾何学的光パターン生成器、LEDフラッシュ、またはNIR光源(図1において参照したNIR光源105など)を含んでもよい。画像プロセッサ220は、信号をフラッシュ216から受け取りフラッシュ216に送ってフラッシュを制御するように構成することができる。
図2に示されているように、画像プロセッサ220は、メモリ230および作業メモリ205に接続される。図示の実施形態では、メモリ230は、キャプチャ制御モジュール235と、深度判定モジュール240と、オペレーティングシステム245とを記憶するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では追加のモジュールが含まれることがあり、いくつかの実施形態ではより少数のモジュールが含まれることがある。これらのモジュールは、様々な画像処理およびデバイス管理のタスクを実行するように画像プロセッサ220を構成する命令を含んでもよい。作業メモリ205は、メモリ230のモジュールの1つまたは複数に含まれるプロセッサ命令または機能の作業セットを記憶するために画像プロセッサ220によって使用されてもよい。作業メモリ205は、カメラ102の動作時に作成された動的データ(たとえば、1つまたは複数の対象物体の深度測定値など)を記憶するために画像プロセッサ220によって使用されてもよい。追加のモジュールまたは外部のデバイスもしくはハードウェアへの接続がこの図では示されないことがあるが、それらは他の露光および焦点調整および推定オプションまたはアクションを実現するために存在することがある。
上述のように、画像プロセッサ220は、メモリ230に記憶されたいくつかのモジュールによって構成されることがあり、またはそれらとともに動作することがある。キャプチャ制御モジュール235は、カメラ102の全体的な画像キャプチャ機能を制御する命令を含んでもよい。たとえば、キャプチャ制御モジュール235は、光学素子215を使用して対象物体の生の画像データをキャプチャするように画像プロセッサ220を構成する命令を含んでもよい。キャプチャ制御モジュール235はまた、生の画像データをキャプチャするときにフラッシュ216を作動させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、キャプチャ制御モジュール235は、キャプチャされた生の画像データを電子記憶モジュール210に記憶するように、またはキャプチャされた生の画像データをディスプレイ225に表示するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、キャプチャ制御モジュール235は、キャプチャされた生の画像データを作業メモリ205に記憶されるように指示してもよい。いくつかの実施形態では、キャプチャ制御モジュール235は、メモリ230内の他のモジュールのうちの1つまたは複数、たとえば、深度判定モジュール240を呼び出し、光学素子215によってキャプチャされた画像に対して深度判定技術を実行し、深度マップまたは深度情報を画像プロセッサ220に出力してもよい。
深度判定モジュール240は、キャプチャされた画像データに対して深度判定技法、深度整合技法、または深度マッピング技法を実行するように画像プロセッサ220を構成する命令を含んでもよい。たとえば、光学素子215は、対象物体(図2)のビューをキャプチャしてもよい。深度判定モジュール240は、光学素子215のFOVの対象物体108に対して深度判定動作を実行するように画像プロセッサ220を構成してもよい。深度判定は、差異整合または任意の他の深度判定動作を含んでもよい。
図2をさらに参照すると、オペレーティングシステム245は、カメラ102の作業メモリ205および処理リソースを管理するように画像プロセッサ220を構成してもよい。たとえば、オペレーティングシステム245は、光学素子215およびフラッシュ216などのハードウェアリソースを管理するためのデバイスドライバを含んでもよい。したがって、いくつかの実施形態では、上および下で論じられる処理モジュールに含まれる命令は、これらのハードウェアリソースと直接相互作用しないことがあり、代わりに、オペレーティングシステム245の中に位置する標準サブルーチンまたはAPIを通じてこのハードウェアと相互作用することがある。そうすると、オペレーティングシステム245内の命令が、これらのハードウェア構成要素と直接相互作用することがある。オペレーティングシステム245はさらに、デバイスプロセッサ250と情報を共有するように画像プロセッサ220を構成することがある。オペレーティングシステム245はまた、カメラ102の様々な処理モジュールの間での情報とリソースの共有を可能にする命令を含んでもよい。
デバイスプロセッサ250は、キャプチャされた画像、またはキャプチャされた画像のプレビューをユーザに表示するようにディスプレイ225を制御するように構成されてもよい。ディスプレイ225は、カメラ102の外部にあってもよく、またはカメラ102の一部分であってもよい。ディスプレイ225はまた、画像をキャプチャする前に使用するためのプレビュー画像を表示するビューファインダを形成するように構成されてもよく、または、メモリ内に記憶されるかもしくはユーザによって最近キャプチャされた、キャプチャされた画像を表示するように構成されてもよい。ディスプレイ225は、パネルディスプレイ、たとえば、LCDスクリーン、LEDスクリーン、または他のディスプレイ技術を含むことがあり、タッチ感知技術を実装することがある。デバイスプロセッサ250はまた、ユーザから入力を受け取るように構成されてもよい。たとえば、ディスプレイ225はまた、タッチスクリーンであるように構成されてもよく、したがって、ユーザからの入力を受け取るように構成されてもよい。ユーザは、デバイスプロセッサ250が深度判定モジュール240に供給し得る情報を入力するのにディスプレイ225を使用してもよい。たとえば、ユーザは、ディスプレイ225を使用して、ディスプレイ225上に示されるかまたはディスプレイ225内に示されるFOVから対象物体を選択してもよい。デバイスプロセッサ250は、その入力を受け取って深度判定モジュール240に供給し、深度判定モジュール240は、この入力を使用して深度判定動作に関する特定の物体を選択してもよい。
いくつかの実施形態では、デバイスプロセッサ250は、メモリ230の中の処理モジュールのうちの1つまたは複数を制御するように、またはメモリ230の中の処理モジュールのうちの1つまたは複数から入力を受け取るように構成され得る。デバイスプロセッサ250は、電子記憶モジュール210にデータ、たとえばキャプチャされた画像を表すデータを書き込んでもよい。電子記憶モジュール210は従来のディスクデバイスとして図では表されているが、いくつかの実施形態では、電子記憶モジュール210は任意の記憶媒体デバイスとして構成されてもよい。たとえば、電子記憶モジュール210は、フロッピーディスクドライブ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、もしくは光磁気ディスクドライブなどのディスクドライブ、または、フラッシュメモリ、RAM、ROM、および/もしくはEEPROMなどのソリッドステートメモリを含んでもよい。電子記憶モジュール210は、複数のメモリユニットを含むこともでき、メモリユニットのうちの任意の1つが、カメラ102内に位置するように構成されることがあり、または、カメラ102の外部に位置することがある。たとえば、電子記憶モジュール210は、カメラ102内に記憶されたシステムプログラム命令を含むROMメモリを含んでもよい。電子記憶モジュール210は、カメラから取り外し可能であってもよい、キャプチャされた画像を記憶するように構成されたメモリカードまたは高速メモリも含んでもよい。
図2は、(構成要素の中でも)デバイスプロセッサ250、画像プロセッサ220、および電子記憶モジュール210を含むように別々の構成要素を有するカメラ102を示すが、いくつかの実施形態では、これらの別々の構成要素は、特定の設計上の目的を達成するために様々な方法で組み合わされることがある。たとえば、代替実施形態では、コストを節約し性能を向上させるために、メモリ構成要素(たとえば、電子記憶モジュール210または作業メモリ205またはメモリ230)がプロセッサ構成要素(たとえば、画像プロセッサ220および/またはデバイスプロセッサ250)と組み合わされてもよい。
加えて、図2は、いくつかの処理モジュールを備えるメモリ230と、作業メモリ205を備える別個のメモリとを含む、いくつかのメモリ構成要素を示すが、いくつかの実施形態では、異なるメモリアーキテクチャが利用されてもよい。たとえば、ある設計は、メモリ230に含まれるモジュールを実装するプロセッサ命令の記憶のためにROMまたはスタティックRAMメモリを利用することがある。プロセッサ命令は、画像プロセッサ220による実行を容易にするために、RAM内にロードされてもよい。たとえば、作業メモリ205は、RAMメモリを備えることがあり、命令は、画像プロセッサ220による実行の前に作業メモリ205にロードされる。いくつかの実施形態では、処理モジュールの1つまたは複数は、メモリ230に記憶されるソフトウェアであることがあり、または、ソフトウェア構成要素と組み合わされたハードウェアシステムを備えることがある。さらに、画像プロセッサ220およびデバイスプロセッサ250の一方と上で関連付けられる機能は、上ではそのようには記載されていないが、画像プロセッサ220およびデバイスプロセッサ250の他方によって、または画像プロセッサ220とデバイスプロセッサ250の両方によって実行されることがある。
図3Aおよび図3Bは、NIR波長領域とNIR領域内に波長を有する信号を実現するためのそれぞれのデバイスの関連する能力とを強調表示する、表面照射型(FSI)デバイス(図3A)および裏面照射型(BSI)画像センサー(図3B)のスペクトル応答を示すグラフである。図3Aおよび図3Bはそれぞれ、NIR波長領域と、NIR領域305および355内に波長を有する信号を実現するためのそれぞれのデバイスの関連する能力とを強調表示している。スペクトル応答は、フォトダイオードが露光されたことに応答してフォトダイオードによって生成される電流の比を特徴とすることができる。スペクトル応答は、図3Aおよび図3Bにおいてy軸に沿って示されるグラフに示されるように量子効率として表されてもよい。
詳細には、図3Aは、赤色光310、緑色光315、および青色光320の各々について、受け取られた波長に対するFSIデバイスの量子効率の例を示すグラフ300である。様々な実施形態では、FSIデバイスの厚さが一定でなくてもよい。グラフ300のx軸に沿って、受け取られた信号の波長が400ナノメートル(nm)から1100nmまで示されている。y軸に沿って、受け取られた光が実現されるFSIデバイスのセンサーの量子効率が示されている。受け取られた光に対して「実現される」という用語は、受け取られた光を受け取られた光の波長に対応する電流に変換するセンサーの能力に対応してもよい。たとえば、センサーは、受け取られた光を電流に変換する際に受け取られた光の波長全体を利用することができない場合、受け取られた光を完全に実現することができない。グラフ300は、近赤外(「NIR」)光領域305を示す、約760nmから約960nmの窓も示す。
グラフ300によって示されるように、光は、600nmよりも短いときには50%を超える効率で受け取られるが、受け取られる光の波長が長くなる(グラフ300のx軸に沿って右側に移動する)につれて、FSIデバイスの量子効率が低下する。以下でさらに説明するように、このことは、NIR光の波長に対するFSIデバイスの光検出器領域の厚さに起因する場合がある。
図3Bは、赤色光370、緑色光365、および青色光360の各々について、受け取られた波長に対する裏面照射型(「BSI」)デバイス(またはセンサー)の量子効率の例を示すグラフ350である。様々な実施形態では、BSIデバイスの厚さが一定でなくてもよい。グラフ350のx軸に沿って、受け取られた信号の波長が400nmから1100nmまで示されている。y軸に沿って、受け取られた光が電流に変換されるBSIセンサーの量子効率が示されている。グラフ350は、NIR光領域355を示す、約760nmから約960nmの窓も示す。
グラフ350に示されるように、光は、600nmよりも短いときには50%を超える効率で受け取られるが、受け取られる光の波長が長くなる(グラフ350のx軸に沿って右側に移動する)につれて、BSIセンサーの量子効率が低下する。以下でさらに説明するように、このことは、NIR光の波長に対するBSIセンサーの光検出器領域の厚さに起因する場合がある。
図3Aおよび図3Bを比較することによってわかるように、NIR領域305および355によって表されたNIR領域内では、FSIデバイスは概して、受け取られた光を電流に変換するうえでより効率的である。NIR領域305内において、FSIデバイスは最大効率が約30%であり、一方、BSIセンサーの最大値はNIR領域355では約20%である。しかし、FSIデバイスはBSI画像センサーよりもNIR(およびそれよりも長い波長の)量子効率が高い場合があるが、FSIは、3D積層センサー(および同様の)技術および慣習に適合しない場合があり、したがって、適用例によっては(たとえば、サイズ面の制約などに起因して)適切な代替BSI画像センサーとならない場合がある。受け取られた光を電流に変換する際の効率が不十分であることに関するFSIデバイスおよびBSIデバイスの挙動は、ピクセルサイズとは無関係である。
図4は、光を光検出器領域を通して反射させ返し、BSI画像センサーのスペクトル応答を向上させるために金属リフレクタを組み込んだ(4つのピクセルを含む)3D積層BSIセンサーの実施形態の断面を示す図である。BSIセンサーは、モバイル適用例において効果的に働く小型化された深度検知カメラモジュールを形成してもよい。BSIセンサー400の断面は、4つのセンサーピクセル401a、401b、401c、および401dを示す。センサーピクセル401a〜401dの各々が同様の構造を有するので、説明を明快にするために、ピクセル401aの構造のみについて説明する。ピクセル401aは、マイクロレンズ402およびn型光検出器領域(光検出器領域)404と、金属リフレクタ408と、トランスファーゲート410と、p型光検出器領域412と、金属相互接続部/層414の3つの列と、ピクセル信号クロストークを抑制するように構成された光検出器分離領域416と、内部にトランスファーゲート410および金属相互接続部/層414および金属リフレクタ408が配設された基板部分421とを含む。BSIセンサーは、光検出器領域404と基板部分421との間に高屈折率膜を含む。高屈折率膜は、光の少なくとも一部が光検出器領域404から基板部分421まで伝搬するのを防止するように構成されてもよい。BSIセンサーはまた、光がマイクロレンズ402から反射防止層403を通って光検出器領域404内に入るのを可能にするように構成され、少なくとも一部の光が光検出器領域404からマイクロレンズ402まで伝搬するのを防止する反射防止層403を含んでもよい。光検出器分離領域416は、ピクセル信号クロストークを抑制する。いくつかの実施形態では、BSIセンサー400の近隣ピクセルが、基板部分ならびにリセットトランジスタ、選択トランジスタ、および増幅トランジスタ(この図には示されていない)のうちの1つまたは複数を共有してもよい。いくつかの実施形態では、金属相互接続部/層414および金属リフレクタ408は、リセットトランジスタ、選択トランジスタ、および増幅トランジスタのうちの1つまたは複数の部分を備えてもよい。図4において、光406(たとえば、NIR光)は、図の上方から光検出器領域404に入る。
ピクセル401bおよび401cに関するBSIセンサー400の例に示されるように、光406はマイクロレンズ402を通過する場合があり、マイクロレンズ402は光406を合焦させ、光検出器領域404内を伝搬させる。光検出器領域404は、光406の少なくとも一部を電流に変換してもよい。図示されたBSIセンサー400の例では、各ピクセルの光検出器領域404は、シリコンから形成されてもよく、厚さが3ミクロン未満であってもよい。光406は、波長がNIR範囲またはそれよりも長い範囲であり、光検出器領域404の厚さを超える侵入深さを有してもよい。たとえば、シリコンへの光406の侵入深さは5ミクロンを超えてもよい。したがって、光検出器領域404が、シリコンで形成され、厚さが3ミクロン未満であるとき、光検出器領域404は、光406を効果的に変換しない場合がある。たとえば、光406からのエネルギーが完全には電流に変換されない場合がある。したがって、光検出器領域404は過度に薄く、光406の一部が(NIR範囲またはより広い波長範囲にあるとき)、電流に変換されずに光検出器領域404を通過することがあるので、光406のすべてを電流に変換するとは限らない。したがって、電流に変換されない光406におけるエネルギーの一部は、電気に変換されずに引き続きBSIセンサーの基板を透過する場合があるので失われることがある。
図4に示すように、BSIセンサーの基板421は、複数の金属相互接続部または金属層を含んでもよい。たとえば、金属リフレクタ(「M1」)408、およびBSIセンサー400内部の配線またはトランジスタを含む場合がある金属相互接続部/層(「M2〜M4」)414。金属リフレクタ408および金属相互接続部/層414は、BSIセンサー400の基板内の様々な深度に位置してもよい。金属相互接続部または金属層は、電源、グラウンド、クロック、および映像信号線などとして働いてもよい。
図4に示すように、金属リフレクタ408は、(光検出器領域404に最も近い)最上金属層であってもよい。いくつかの実施形態では、金属リフレクタ408は、M2〜M4金属相互接続部/層414よりも幅が広い。これは、金属リフレクタM1 408が、電流に変換されずに光検出器領域404を通過する光406を反射させ、再び光検出器領域404を通過させるように構成され得るからである。金属リフレクタ408は、光検出器領域404に隣接して配置されてもよく、図4に示す他の金属相互接続部/層414と比較して光検出器領域404に最も近くてもよい。いくつかの実装形態では、金属リフレクタ408は、1つまたは複数の金属層を含む。金属リフレクタ408と光検出器領域404との間の構成要素の数は、他の金属相互接続部/層414と比較して少なくてもよい。いくつかの実施形態では、金属リフレクタ408は、金属リフレクタ408によって反射される光の量を多くするために他の金属相互接続部/層414よりも幅が広くなるように構成されてもよい。これによって、BSIセンサーの基板421内の他の構成要素からの反射またはそれらの構成要素による吸収に起因して失われる光406の量が最小限に抑えられる場合がある。
(図4に示すような)いくつかの実施形態では、金属リフレクタ408は、BSI画像センサーのピクセルごとに光検出器領域404と同じ幅または実質的に同じ幅を有してもよい。たとえば、金属リフレクタ408は、幅がピクセルの光検出器領域404の95%以上であってもよい。いくつかの実施形態では、金属リフレクタ408は、幅がピクセルの光検出器領域404の90%以上であってもよい。いくつかの実施形態では、金属リフレクタ408は、幅がピクセルの光検出器領域404の85%以上であってもよい。さらに、金属リフレクタ408は、光検出器領域404のできるだけ近くに位置してもよく、BSIセンサー400の基板内で失われる光406の量をさらに抑える。いくつかの実施形態では、BSIセンサー400の基板を低屈折率の材料(たとえば、屈折率が約1.4であるガラス)から形成すると、損失を最小限に抑えながら光検出器領域404と金属リフレクタ408との間の距離を延ばしてもよくなる。しかし、いくつかの実施形態では、金属リフレクタ408は、光検出器領域404のシリコン材料よりも融点が低いので、光検出器領域404内に形成されない場合がある。したがって、金属リフレクタ408は、光検出器領域404内に埋め込まれる場合、光検出器領域404を汚染することがある。
光406を光検出器領域404を通して反射させ返すと、光406の波長にかかわらず、光検出器領域404が電力に変換される光406の量を増やすことが可能になる場合がある(たとえば、光検出器領域404を通過するのが2度目の光が吸収されるように、光406の侵入深さが光検出器領域404の厚さの2倍よりも小さい場合)。したがって、光406が、シリコン光検出器への侵入深さが5ミクロンであるNIR光を有し得る場合、シリコン光検出器の厚さが3ミクロンであるとき、金属リフレクタ408はNIR光を光検出器領域404を通して反射させ返すことがある。この例では、光406がこのように光検出器領域404を通って反射し返すと、光406が光検出器領域404内で2ミクロンの距離だけ移動するとき、光検出器領域404が、光検出器領域404の最初の通過時に電流に変換されなかった光406の残りの量を電流に変換するのが可能になる場合がある。したがって、金属リフレクタ408は、光検出器領域404の厚さを事実上2倍にする。光検出器領域404が光406を電流に変換することができる場合、BSIセンサー400の量子効率が高くなる。
図5Aは、光を光検出器領域を通して反射させ返し、BSI画像センサーのスペクトル応答を向上させるために反射性格子をさらに組み込んだ図4の3D積層BSIセンサーの実施形態を示す図である。図5Aに示すBSIセンサー500は、図4に示し図4に関して説明したのと同じ構成要素のうちの多くを含み、そのような構成要素をここで再び説明する必要はない。図5Aに示す例では、反射性構造は、光検出器領域504内においてBSIセンサー500の基板521に隣接しかつ基板521に近接して位置付けられた反射性「格子」518である。いくつかの実施形態では、格子518は、周期的に配置された構造の組であってもよく、そのいくつかの例が図5B、図5C、および図5Dに示されている。いくつかの実施形態では、構造は不規則に配置され、そのような構造は、周期的に配置される構造と比較して異なる反射特性を有することができる。いくつかの実施形態では、格子518は二酸化ケイ素材料で形成される。格子518は、反射された光がBSIセンサー500の近隣ピクセルに影響を与えることも近隣ピクセルに干渉することもないように、BSIセンサー500の光検出器領域504内で光506を反射させてもよい。たとえば、光506が光検出器領域504を通過して光検出器領域504から出た後で反射性構造(金属リフレクタ508)が基板521内に配置されると、近隣の共有されるピクセルの基板領域間に物理的障壁も分割器もないので、金属リフレクタ508から反射した光が近隣の光検出器領域504に入る場合がある。光検出器分離領域516を使用して光検出器領域504を分割または分離すると、第1の光検出器領域504a内に位置する反射性構造(たとえば、格子518)から反射した光が第1の光検出器領域504aに隣接する第2の光検出器領域504bまで伝搬する可能性が低くなる。
いくつかの実施形態では、光検出器分離領域516は、反射性格子518と同じ材料を含んでもよく、格子518は、金属リフレクタ508および514に類似した材料で形成されるかあるいはそのような材料によって被覆されてもよい。たとえば、格子518は、銀、銅、金、アルミニウム、白金、ロジウム、およびクロムのうちの1つまたは複数を含んでもよい(たとえば、そのような材料で形成されるかあるいはそのような材料によって被覆されてもよい)。これらの材料の各々は、NIR波長範囲内またはそのような範囲を超える光の60%を超える量を反射させてもよい。さらに、BSIセンサー500製造プロセスでは、すでにこれらの材料を使用している場合があり、したがって、格子518の形でこれらの材料を追加する場合、プロセスにはわずかなコストしかかからないことがある。したがって、BSIセンサーの製造プロセスは、格子518を各光検出器領域504内に形成することを組み込んでもよい。代替または追加として、BSIセンサーの製造プロセスは、金属リフレクタ508を各光検出器領域504内に形成するかまたは光検出器領域504の下方の各基板521内に形成することを組み込むように修正されてもよい。いくつかの実施形態では、BSIセンサーの構成は、格子518を各光検出器領域504内に形成することと、金属リフレクタ508を光検出器領域504の下方の基板521内に形成することのいずれかまたは両方を組み込むように修正されてもよい。既存の形成プロセスならびに既存のピクセルの物理設計および製造をそのように活用すると、金属リフレクタ408または格子518の形成が既存の形成プロセスステップに組み込まれることがあるので、前述のBSIセンサーを追加の層なしに(たとえば、追加のマスク層なしに)あるいは追加のステップなしに修正することが可能になる場合がある。
いくつかの実施形態では、BSIセンサー500は、マイクロレンズ502と光検出器領域504との間に示された反射防止層503を含む。反射防止層503は、光が、マイクロレンズ502を通りかつ反射防止層503を通って伝搬する場合があるが、光検出器領域504から反射防止層503を通ってマイクロレンズ502まで移動することがない(あるいは最小限の量の光のみが移動する)ように形成されてもよい。そのような修正は、BSIセンサーピクセルの量子効率の分解能を向上させるのを可能にし、これらのピクセルの深度マップコーディング精度、距離範囲、および非線形性を向上させる。
金属リフレクタ508と同様に、格子518は、光506を光検出器領域504内で反射させてもよい。格子518は、電荷収集効率を向上させるように入射光、特により長い波長(たとえば、700nmを超える波長)の光を格子キャビティ(隣接する格子間に形成されるキャビティ)内によりうまく閉じ込める場合がある。したがって、隣接する格子が光506を格子キャビティ内で互いに反射させ、光検出器領域504内の光506の経路を延ばしてもよい。
格子の間隔(たとえば、近隣の格子間の距離)は概して、ブラッグ回折法則に従い、nλ=2d sinθである。たとえば、800nmの波長を有するIR信号では、連続する格子間の距離dは約0.4ミクロンである。いくつかの実施形態では、各格子は0.2ミクロンから0.4ミクロンの間の間隔を置いて配置される。追加または代替として、格子のサイズは、光検出器領域によって吸収される信号または光の波長に少なくとも部分的に基づいて調整されてもよい。いくつかの実施形態では、格子の間隔、サイズ、および/または形状は、光検出器領域全体にわたって一定ではない。いくつかの実施形態では、図5Aに示すように、格子518が反射性金属リフレクタ508と組み合わせて使用されてもよい。図5B〜図5Dに示す実施形態は、格子518上に堆積された高屈折率膜524を含む例を示す。高屈折率膜524は、近隣の格子518のために形成された格子キャビティ内の光の捕獲を向上させる働きをする場合がある。いくつかの実施形態では、高屈折率膜524は、ガラスよりも高い屈折率(たとえば、1.4よりも高い)を有する材料を含んでもよい。たとえば、高屈折率膜524は、特にSi、HfO、またはTaのうちの1つを含んでもよい。
図5Bは、単一周期反射性格子を含む図5Aの3D積層BSIセンサーの実施形態を示す図である。単一周期格子518bは、高さおよび幅を有し、光検出器領域504の長さに沿って延びる1つまたは複数の構造を含んでもよい。この例での「単一周期」は、格子518が、図5Bにおいて光検出器領域504(Si検出器)の幅に沿った光検出器領域504の単一軸に沿って周期的であることを示す。単一周期格子518bでは、近隣の格子間の隙間または空間520aが、たとえば、図5Aおよび図5Bの向きに対してページ内に延びる、単一周期格子518bの平面の1つの軸にのみ存在する場合がある。距離522aは、光検出器領域504の幅にわたる周期軸に沿った単一周期格子518bの幅に相当する。距離522bは、光検出器領域504の高さに沿った単一周期格子518bの高さに相当する。
図5Cは、異なる形状を有する二周期(bi−periodic)反射性格子を含む図5Aの3D積層BSIセンサーの実施形態を示す図である。図5Cに示す二周期格子518cは、光検出器領域504内のアレイとして配置された高さ、幅、および長さを有する複数の構造を含んでもよい。「二周期」は、光検出器領域504の2つの軸に沿って(たとえば、図5Cにおける光検出器領域504(Si検出器)の幅および深さに沿って)周期的である格子に関する。二周期格子518cでは、図5Cに示すように、隙間520aおよび520bが格子518の平面の両方の軸に存在する場合がある。たとえば、隙間520aは、図5Cに示すように、光検出器領域504の幅に沿って隙間または空間を含んでもよく、一方、隙間520bは、ページ内に延びるにつれて個々の格子518を分割する隙間または空間を含んでもよい。隙間520aおよび520bは、同じ距離を有してもよく、あるいは異なる距離であってもよい。図5Cは、二周期格子518cを図5A、図5B、および図5Dと同様に矩形または立方体形状ではなく円筒形状を有するように示しているが、いくつかの例では、二周期格子518cは、矩形構造、方形構造、または異なる形状の構造を含んでもよい。距離522aは、光検出器領域504の幅にわたる周期軸に沿った二周期格子518cの幅に相当する。距離522bは、光検出器領域504の高さに沿った二周期格子518cの高さに相当する。いくつかの実施形態では、二周期格子518cにおける格子構造の各々が、光検出器領域504内の同じ平面内に位置してもよいが、他の実施形態では、格子518が光検出器領域504内の様々な平面内に位置してもよい(図示せず)。様々な実施形態では、二周期格子518cは、それぞれに異なる寸法を有してもよく、あるいはそれぞれに異なる反射性材料から作られてもよい。
図5Dは、異なる二周期レイアウトを有する二周期反射性格子を含む図5Aの3D積層BSIセンサーの別の実施形態を示す図である。二周期格子518dは、光検出器領域504内のアレイとして配置された高さ、幅、および長さを有する複数の構造を含んでもよく、格子の各列は、「チェッカーボード」型構造を形成するように交互にずらされる。二周期は、格子が、光検出器領域504の2つの軸に沿って(図5Dにおける光検出器領域504(Si検出器)の幅および深さに沿って)周期的であることを示唆する場合がある。二周期格子518dでは、図5Dに示すように、隙間520aおよび520bが反射性格子構造518の平面の両方の軸に存在する場合がある。たとえば、隙間520aは、図5Dに示すように、光検出器領域504の幅に沿って隙間または空間を含んでもよく、一方、隙間520bは、ページ内に延びるにつれて個々の格子を分割する隙間または空間を含んでもよい。隙間520aおよび520bは、同じ距離を有してもよく、あるいは異なる距離であってもよい。距離522aは、光検出器領域504の幅にわたる周期軸に沿った各二周期格子518dの幅に相当する。距離522bは、光検出器領域504の高さに沿った二周期格子518dの高さに相当する。図5Dは、格子518を図5Aおよび図5Bと同様に立方体形状または矩形を有するように示す。いくつかの実施形態では、二周期格子518dにおける格子構造の各々が、光検出器領域504内の同じ平面内に位置してもよいが、他の実施形態では、二周期格子518dの格子が光検出器領域504内の様々な平面内に位置してもよい(図示せず)。様々な実施形態では、二周期格子518dは、それぞれに異なる寸法を有してもよく、あるいはそれぞれに異なる反射性材料から作られてもよい。
上述の製造プロセスでは、図4〜図5Dに示す構造を有するBSIデバイスは、フロントエンドオブライン(FEOL)プロセスを介して形成されてもよい。たとえば、FEOLプロセスは、バックエンドオブライン(BEOL)プロセスまでの(ただし、BEOLプロセスは含まない)BSIデバイスのすべての製造プロセスを含んでもよい。FEOLプロセスは、半導体材料上に形成されるかまたは半導体材料から形成される個々のデバイスを形成することを含んでもよい。たとえば、光検出器領域404および504、光検出器分離領域416および516、ならびに格子518は、FEOLプロセスの間に形成されてもよい。格子518の形成とFEOLプロセスを統合すると、格子518の形成が簡略化され、そのような構造を光検出器に組み込む全体的なコストが削減される場合がある。いくつかの実施形態では、シャロートレンチ分離(STI)または同様のプロセスが、光検出器領域504などの半導体材料上に形成されるかまたはそのような半導体材料から形成されるデバイスを分離するのに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、光検出器がインプラント分離を使用し、たとえばp+分離を使用して分離されてもよい。
BEOLプロセスは、FEOLプロセスの間に配線および/または金属層によって形成された構造およびデバイスを接続することを含んでもよい。たとえば、図4および図5に示すように、BEOLプロセスは、金属層M1、M2、M3、およびM4ならびに金属層M1、M2、M3、およびM4が位置する周囲の基板を形成することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、FEOLプロセスおよびBEOLプロセスが完了した後で反射防止層およびマイクロレンズ層が塗布される。高屈折率膜524は、光検出器404/504材料と金属層領域の基板との間に位置付けられ得るので、FEOLプロセスまたはBEOLプロセスのいずれの間に形成されてもよい。上述のように、格子518は、同じ形成手順を使用して単一周期または二周期のいずれかを形成する。
図6A〜図6Dは、図4および図5の共有ピクセルBSIセンサーの4つの上面図である。図6A〜図6Dは、図示のように、マイクロレンズ402(図4)を含まない。図6A〜図6Dの各々は、2×2ピクセルアレイおよび関連する共有トランジスタ領域を示す。シリコン光検出器領域(光検出器領域)604を透過するNIR光は、最終的に消滅する場合があるか、あるいは引き続き光検出器領域604を透過するにつれて放散することがある。
図6Aは、金属リフレクタ408(図4)も格子518(図5)も有さない2×2ピクセルアレイを示す。図6Bは、金属リフレクタ408のみを有する2×2ピクセルアレイを示す。図6Cは、格子518のみを有する2×2ピクセルアレイを示す。図6Dは、金属リフレクタ408と格子518の両方を有する2×2ピクセルアレイを示す。図6A〜図6Dの各々は、共有されるリセット増幅器およびソース/フォロワ増幅器も示す。これらの図において、BSIセンサーに入射する光は、ページの内側から入射してもよい。
図6Aは、(図4のトランスファーゲート410に対応する)トランスファーゲート610と、(図4の光検出器領域404に対応する)光検出器(またはアクティブトランジスタもしくはピクセルトランジスタ)領域604と、接点620(グラウンドバウンスに有効な(たとえば、固体グラウンドを形成する)p+基板タイ(ダイヤモンド形)であり、方形はn+接点である)とを含む2×2ピクセルアーキテクチャのみを示す。接点620は、BSI画像センサーの様々な層間の接点を備えてもよい。各2×2ピクセルアーキテクチャの下方の水平領域は、トランジスタと、上方の2×2構造によって共有される関連する構成要素とを備える。図6Bは、光検出器領域604ごとの(金属リフレクタ508に対応する)追加された金属リフレクタ608を有する図6Aの2×2ピクセルアーキテクチャを示す。上記で説明したように、金属リフレクタ608は、光検出器領域604と実質的に同じサイズになるように形成されてもよい。言い換えれば、金属リフレクタ608は、センサーピクセルと同じ断面積または実質的に同じ断面積を有してもよい。したがって、図6Bを見るとわかるように、金属リフレクタ608の面積は光検出器領域604の面積よりも狭くてもよい。図6Bに示すように、金属リフレクタ608はまた、各ピクセルのトランスファーゲート(またはポリゲート領域)610と重なり合う。しかし、いくつかの実施形態では、金属リフレクタ608が各ピクセルのトランスファーゲート610と重なり合わなくてもよい。
図6Cは、光検出器領域604ごとの(格子518に対応する)格子618の追加されたアレイを有する図6Aの2×2ピクセルアーキテクチャを示す。図示のように、格子618のアレイは、光検出器領域604の実質的にすべての部分を覆うように構成されてもよい。図示されていないが、格子618のアレイは、光検出器領域604のより広い面積またはより狭い面積を覆うように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、格子618のアレイは、任意の他の形状を有してもよく、あるいは複数の形状を有してもよい。さらに、この図には示されていないが、反射性格子構造のアレイは、ピクセルのトランスファーゲート610と重なり合うように構成されてもよい。図6Dは、図6Bの追加された金属リフレクタ608と図6Cの格子618のアレイとを含む図6Aの2×2ピクセルアーキテクチャを含む。図示のように、金属リフレクタ608および格子618のアレイは、図示のように光検出器領域604の実質的に全体を覆うように構成されてもよい。図6Cおよび図6Dには示されていないが、高屈折率膜は、格子618および光検出器領域604によって示されるSTI領域と重なり合う場合がある。
図7は、いくつかの実施形態による、BSI画像センサーを製造する方法の例を示すフローチャートである。方法700は、ブロック702から開始し、ブロック704に進む。BSI画像センサーを製造する方法700は、ブロック704において、アクティブ領域を有する1つまたは複数の光検出器領域を形成する。たとえば、1つまたは複数の光検出器領域は、図4の光検出器領域404に対応してもよい。この方法700は次いで、ブロック706に進み、光をリフレクタキャビティ内に閉じ込めるように構成された1つまたは複数のリフレクタ構造を形成する。リフレクタ構造は、1つまたは複数の格子構造518(図5)を備えてもよく、リフレクタキャビティは、格子構造518間の空間、たとえば、隙間520であってもよい。この方法700は次いで、ブロック708に進み、光検出器領域の構成要素を相互接続するように構成された1つまたは複数の金属構造を形成する。これらの1つまたは複数の金属構造は、トランスファーゲート、金属層414、金属リフレクタ408などの基板部分421(図4)内に形成された金属構成要素のいずれかを備えてもよい。これらの1つまたは複数の構造が形成された後、方法700はブロック710に進み、1つまたは複数の金属構造が、基板部分421に対応してもよい誘電材料領域によって互いに分離される。方法700は次いで、ブロック712に進み、金属構造と向かい合う光検出器領域の縁部上に反射防止層を形成する。反射防止層は、図4の反射防止層403に対応してもよい。次いで、方法700はブロック714に進み、1つまたは複数の光検出器領域により多くの光を収集するように1つまたは複数のマイクロレンズを形成し構成する。マイクロレンズは、図4のマイクロレンズ402に対応してもよい。この方法700は、1つまたは複数のマイクロレンズを形成した後、ブロック716において終了する。上述の方法700の各ブロックは任意の順序で実行されてもよい。代替的に、方法700は、ここには示されていない追加のブロックを含んでもよく、あるいはここに示されているブロックを除外してもよい。
図8は、いくつかの実施形態による、IRセンサーを介して画像をキャプチャする方法の例を示すフローチャートである。方法800は、ブロック802から開始し、ブロック804に進む。ブロック804において、方法800は、受け取られた光をピクセルの光検出器領域上に合焦させる。光検出器領域は、上記の図4の光検出器領域404に対応してもよく、ピクセルは、近隣の光検出器領域404および金属相互接続部から分離された、光検出器領域404ならびに任意の関連する基板および金属相互接続部を備える構造に対応してもよい。いくつかの実施形態では、光を図4のマイクロレンズ402を介して合焦させる。方法800は次いで、ブロック806に進み、受け取られた光を光検出器領域を介して電流に変換する。方法800は次いで、ブロック808に進み、受け取られた光の経路長を1つまたは複数のリフレクタ構造のアレイを介して光検出器領域の少なくとも一部を通して延ばす。いくつかの実施形態では、リフレクタ構造は格子518に対応してもよい(図5)。経路長を延ばすと、光検出器領域がより多くの受け取られた光を電流に変換するのが可能になる場合がある。いくつかの実施形態では、リフレクタ構造は金属リフレクタ508と組み合わされてもよい。方法800は次いで、ブロック810において終了する。
本明細書で使用される「判定すること(determining)」という用語は、多種多様な行為を包含する。たとえば、「判定する」ことは、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造内でルックアップすること)、確認することなどを含んでもよい。また、「判定すること」は、受け取ること(たとえば、情報を受け取ること)、アクセスすること(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含んでもよい。また、「判定すること」は、解決すること、選択すること、選定すること、確立することなどを含んでもよい。さらに、本明細書で使用される「チャネル幅」は、いくつかの態様では帯域幅を包含することがあり、または帯域幅と呼ばれることもある。
本明細書で使用する、品目のリスト「のうちの少なくとも1つ」という句は、単一の部材を含むそれらの品目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a−b、a−c、b−c、およびa−b−cを包含することを意図する。
上記で説明した方法の様々な動作は、様々なハードウェア構成要素および/もしくはソフトウェア構成要素、回路、ならびに/またはモジュールなどの、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行されてもよい。一般に、図に示す任意の動作は、動作を実行することが可能な対応する機能手段によって実行されてもよい。
本明細書で使用されるインターフェースという用語は、2つ以上のデバイスを一緒に接続するように構成されたハードウェアまたはソフトウェアを指すことがある。たとえば、インターフェースは、プロセッサまたはバスの一部であることがあり、デバイス間の情報またはデータの通信を可能にするように構成されることがある。インターフェースは、チップまたは他のデバイスに統合されてもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、インターフェースは、あるデバイスからの情報または通信を別のデバイスにおいて受け取るように構成されたレシーバを備えてもよい。(たとえば、プロセッサまたはバスの)インターフェースは、フロントエンドもしくは別のデバイスによって処理された情報もしくはデータを受け取ってもよく、または受け取られた情報を処理してもよい。いくつかの実施形態では、インターフェースは、情報またはデータを別のデバイスに送信または通信するように構成されたトランスミッタを備えてもよい。したがって、インターフェースは、情報もしくはデータを送信してもよく、または、情報もしくはデータを、(たとえば、バスを介した)送信のために出力するために準備してもよい。
本開示に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたはステートマシンであってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装される場合もある。
1つまたは複数の態様では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せとして実装されてもよい。ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されることがあり、またはコンピュータ可読媒体を介して送信されることがある。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされる場合がある任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用されコンピュータによってアクセスされる場合がある任意の他の媒体を備えてもよい。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書で使用するとき、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を含んでもよい。
本明細書で開示した方法は、説明した方法を実現するための1つまたは複数のステップまたはアクションを含む。方法ステップおよび/または方法アクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに入れ替えられてもよい。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。
説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せとして実装されてもよい。ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令としてコンピュータ可読媒体上に記憶されてもよい。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされる場合がある任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用されコンピュータによってアクセスされる場合がある任意の他の媒体を備えてもよい。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書で使用されるときに、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常はデータを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。
したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示された動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を備えてもよい。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書において説明した動作を実行するように1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令が記憶された(および/または符号化された)コンピュータ可読媒体を備えてもよい。いくつかの態様では、コンピュータプログラム製品はパッケージング材料を含んでもよい。
さらに、本明細書で説明する方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合、ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または別の方法で取得されてもよいことを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明する方法を実行するための手段の転送を容易にするためにサーバに結合されてもよい。代替的に、本明細書で説明する様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理的記憶媒体など)をデバイスに結合または提供すると様々な方法を取得することができるように、記憶手段を介して提供されてもよい。さらに、本明細書で説明する方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用され得る。
特許請求の範囲が、上記で示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、上記で説明した方法および装置の構成、動作、および詳細において様々な修正、変更、および変形が行われてもよい。
上記は本開示の態様を対象としているが、本開示の他の態様およびさらなる態様は、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されてもよく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
100 シーン
102 カメラ
104 NIRセンサー
105 NIR光源
108a 茂み
108b 人間
108c 木
112 放射光
112a 放射光
205 作業メモリ
210 電子記憶モジュール
215 光学素子
216 フラッシュ
220 画像プロセッサ
225 ディスプレイ
230 メモリ
235 キャプチャ制御モジュール
240 深度判定モジュール
245 オペレーティングシステム
250 デバイスプロセッサ
305 NIR領域
355 NIR領域
400 BSIセンサー
401a ピクセル
402 マイクロレンズ
403 反射防止層
404 光検出器領域
406 光
408 金属リフレクタ
410 トランスファーゲート
412 p型光検出器領域
414 金属相互接続部/層
416 光検出器分離領域
421 基板
500 BSIセンサー
502 マイクロレンズ
503 反射防止層
504 光検出器領域
504a 第1の光検出器領域
504b 第2の光検出器領域
506 光
508 金属リフレクタ
516 光検出器分離領域
518 格子構造
518b 単一周期格子
518c 二周期格子
518d 二周期格子
520a 隙間
520b 隙間
521 基板
522b 距離
524 高屈折率膜
604 光検出器領域
608 金属リフレクタ
610 トランスファーゲート
618 格子
620 接点

Claims (14)

  1. 画像をキャプチャするためのIRセンサー装置であって、
    光を電流に変換するように構成されたセンサーピクセルのアレイを備え、センサーピクセルの前記アレイの各センサーピクセルが、
    前記光を電流に変換するように構成された光検出器領域と、
    レンズに入射した光を前記光検出器領域に合焦させるように構成されたレンズであって、前記入射光が前記レンズを通って前記光検出器領域内に伝搬するように前記光検出器領域に隣接して位置付けられたレンズと、
    前記光検出器領域が基板と前記レンズとの間に位置するように配設された基板であって、1つまたは複数のトランジスタが内部に形成された基板とを備え、
    センサーピクセルの前記アレイの各センサーピクセルが、前記光検出器領域の一部が1つまたは複数の反射性構造と前記レンズとの間に位置するように前記光検出器領域内に位置付けられた1つまたは複数の反射性構造であって、前記光検出器領域の少なくとも前記一部を通過した前記光を前記光検出器領域内で反射させるように構成された1つまたは複数の反射性構造をさらに備え、
    前記IRセンサー装置が、前記光検出器領域の少なくとも前記一部を通って伝搬する前記光を屈折性層を介して前記光検出器領域を通して屈折させ返すように構成された屈折性層であって、前記屈折性層が前記基板よりも高い屈折率を有する屈折性層をさらに備え、前記屈折性層が、前記基板と前記1つまたは複数の反射性構造との間であって、前記反射性構造の上部に位置付けられることを特徴とする装置。
  2. 前記1つまたは複数の反射性構造は、反射性構造のアレイを備える、請求項1に記載の装置。
  3. 前記反射性構造の前記アレイは、前記光を反射させる複数の表面を有する格子を備える、請求項2に記載の装置。
  4. 前記反射性構造の前記アレイは、各々が、前記光検出器領域を横切って延びる長さを有する複数の構造を備え、前記反射性構造の前記アレイは、隣接する反射性構造間に配設された隙間をさらに備える、請求項3に記載の装置。
  5. 前記反射性構造の前記アレイは、二周期2次元アレイとして配置された構造を備える、請求項3に記載の装置。
  6. 前記反射性構造の前記アレイは、周期的2次元アレイとして配置された構造を備える、請求項3に記載の装置。
  7. 前記反射性構造の前記アレイは、前記基板に隣接する前記光検出器領域の縁部に沿って位置付けられる、請求項3に記載の装置。
  8. センサーピクセルの前記アレイの各センサーピクセルは、前記レンズと前記光検出器領域との間に配設された反射防止層をさらに備える、請求項3に記載の装置。
  9. センサーピクセルの前記アレイの各センサーピクセルは、前記基板内に配設され、前記光検出器領域を通って伝搬する前記光を前記光検出器領域内に反射させ返すように揃えられた表面を有するリフレクタをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  10. センサーピクセルのアレイを有するIRセンサーによって画像をキャプチャするための方法であって、
    光をレンズを介してセンサーピクセルの前記アレイのピクセルの光検出器領域上に合焦させるステップと、
    前記光を前記光検出器領域を介して電流に変換するステップと、
    前記光検出器領域の少なくとも一部を通って伝搬する前記光を、前記ピクセルの前記光検出器領域内に位置付けられた1つまたは複数の反射性構造を介して前記光検出器領域内に反射させるステップであって、前記光が前記光検出器領域内で移動する距離を延ばす、ステップと、
    前記光検出器領域の少なくとも一部を通って伝搬する光を、前記ピクセルの基板よりも高い屈折率を有する屈折性層を介して前記光検出器領域を通して屈折させ返すステップであって、前記基板が、前記光検出器領域が前記基板と前記レンズとの間に位置するように配設される、ステップとを含み、
    前記屈折性層が、前記基板と前記1つまたは複数の反射性構造との間であって、前記反射性構造の上部に位置付けられる、方法。
  11. 前記1つまたは複数の反射性構造は、前記光検出器領域内に配設された反射性構造のアレイを備える、請求項10に記載の方法。
  12. 前記反射性構造の前記アレイは、光を反射させる複数の表面を有する格子を備える、請求項11に記載の方法。
  13. 前記光検出器領域から前記レンズへの光を前記レンズと前記光検出器領域との間に配設された反射防止層を介して妨げるステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  14. センサーピクセルのアレイを含む、画像をキャプチャするためのIRセンサー装置のセンサーピクセルを製造するための方法であって、
    光を電流に変換するように構成された光検出器領域を形成するステップと、
    レンズに入射した前記光を前記光検出器領域内に合焦させるように構成されたレンズであって、前記入射光が前記レンズを通って前記光検出器領域内に伝搬するように前記光検出器領域に隣接して位置付けられたレンズを形成するステップと、
    前記光検出器領域が基板と前記レンズとの間に位置するように配設された基板であって、1つまたは複数のトランジスタが内部に形成された基板を形成するステップとを含み、
    前記光検出器領域の少なくとも一部が1つまたは複数の反射性構造と前記レンズとの間に位置するように前記光検出器領域内に位置付けられた1つまたは複数の反射性構造であって、前記光検出器領域の少なくとも前記一部を通過した前記光を前記光検出器領域内で反射させるように構成された1つまたは複数の反射性構造を形成するステップと、
    前記光検出器領域と前記基板との間に屈折性層を形成するステップであって、前記屈折性層が、前記光検出器領域の少なくとも一部を通って伝搬する光を前記光検出器領域を通して屈折させ返すように構成され、かつ前記基板よりも高い屈折率を有する、ステップとをさらに含み、
    前記屈折性層が、前記基板と前記1つまたは複数の反射性構造との間であって、前記反射性構造の上部に位置付けられることを特徴とする方法。
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