JP6899110B2 - 細胞増殖抑制剤およびがんの予防・治療剤 - Google Patents

細胞増殖抑制剤およびがんの予防・治療剤 Download PDF

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本発明は、細胞増殖抑制剤およびがんの予防・治療剤に関する。
厚生労働省の「人口動態統計」における日本人の主要死因別年齢調整死亡率において、昭和56年から現在に至るまで悪性新生物(がん)が第一位となっており、がんによる死亡率は近年まで低下傾向を示さず、横ばいか、微増を示している。このため、がんの治療および症状の軽減に適した治療方法を開発するために多くの研究が行われており、化学治療の分野においては、抗生物質、代謝拮抗物質、アルキル化剤、ホルモン剤などががん細胞に有効な抗腫瘍剤として見いだされているが、これらの抗腫瘍剤は、がん細胞を攻撃するだけでなく正常細胞にも作用することから、嘔吐、悪心、食欲不振、脱毛などの副作用を引き起こす問題が発生しており、これらの副作用が少ない新規な治療薬の開発が望まれている。
ところで、miRNA(マイクロRNA、microRNA)が、種々の生理活性を有することが知られている。miRNAは、細胞内在性の、20〜25塩基程度の非コードRNAである。miRNAは、ゲノムDNA上のmiRNA遺伝子から、まず数百〜数千塩基程度の長さの一次転写物(pri−miRNA)として転写される。次いで、プロセシングを受けて約60〜70塩基程度のヘアピン構造を有するpre−miRNAとなる。その後、核から細胞質内に移り、さらにプロセシングを受けて20〜25塩基程度の二量体(ガイド鎖およびパッセンジャー鎖)からなる成熟miRNAとなる。成熟miRNAは、そのうちのガイド鎖(アンチセンス鎖)がRISC(RNA-Induced Silencing Complex)と呼ばれるタンパク質と複合体を形成し、標的遺伝子のmRNAに作用することで、標的遺伝子の翻訳を阻害する働きをすることが知られている。
従来、miRNAの1種であるmiR−205が細胞増殖抑制作用を示し、がんの治療薬となりうる可能性が報告されている(例えば、非特許文献1を参照)。
ここで、非特許文献1により従来報告されていたmiR−205をin vivoで投与した場合には十分な活性が得られないという問題があった。このため、本発明者は、in vivoでも十分な細胞増殖抑制作用を示すmiR−205類似体の探索を進めたところ、miRNA−205のパッセンジャー鎖(センス鎖)の塩基配列について、6箇所のミスマッチ部位のうちいくつかをマッチさせるように改変し、かつ、二本鎖の双方の3’末端に所定の修飾基を導入することで高活性のmiR−205類似体が得られることが判明したことから、これについて特許出願を行っている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2014−195438号公報
Hanna JA et al., In situ measurement of miR-205 in malignant melanoma tissue supports its role as a tumor suppressor microRNA, Lab Invest., 2012 Oct;92(10):1390-7
しかしながら、特許文献1において提案されているmiR−205類似体についても、依然として、RNaseに対する長期間の抵抗性の点で改善の余地があることが、本発明者の検討により判明した。
そこで本発明は、十分な細胞増殖抑制作用を示し、かつ、RNaseに対する長期間の抵抗性にも優れたmiR−205類似体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意研究を行った。その結果、特許文献1において提案されているmiR−205類似体のガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも5個のホスホジエステル結合を、ホスホロチオエート結合等のリン原子修飾結合に置換することで上記課題が解決されうることを見出した。
すなわち、本発明の一形態によれば、下記化学式(1):
Figure 0006899110
化学式(1)において、Aは、下記化学式(2a)〜(2g):
Figure 0006899110
化学式(2a)において、ZはCHまたはNを表す、
のいずれかで表される置換または非置換の環式化合物含有基を表すか、または、2以上の前記環式化合物含有基がそれぞれホスホジエステル結合を介して連結してなる2価の基を表し、Bは、水素原子またはヒドロキシル保護基を表す、
で表されるmiR−205類似体であって、
ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも5個のホスホジエステル結合が、下記化学式(3):
Figure 0006899110
化学式(3)において、Xは独立してO、SまたはSeを表し、Xは独立してOHもしくはO、SHもしくはS、SeHもしくはSe、炭素数1〜4個のアルキル基またはモルホリノ基を表す(ただし、XがOでありXがOである場合を除く)、
で表されるリン原子修飾結合であることを特徴とする、miR−205類似体が提供される。
本発明によれば、十分な細胞増殖抑制作用を示し、かつ、RNaseに対する長期間の抵抗性にも優れたmiR−205類似体が提供されうる。
実施例において、miRNA類似体をトランスフェクションし、72時間培養した後に生細胞(A2058細胞)の数を計測した結果を示すグラフである。 実施例において、miRNA類似体をFBS中でインキュベートした際の残存率をリアルタイムPCRにより測定した結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書では、miRNA、pri−miRNA、pre−miRNAにおいて、最終的に標的となる遺伝子のmRNAと対合する、当該mRNAに対するアンチセンス鎖(または当該アンチセンス鎖を含むRNA領域)を「ガイド鎖」と表現する。一方、前記アンチセンス鎖に対するセンス鎖(または当該センス鎖を含むRNA領域)を「パッセンジャー鎖」と表現する。また、化学式としての塩基配列の表現においては、上列がガイド鎖の塩基配列を示し、下列がパッセンジャー鎖の塩基配列を示す。
≪miR−205類似体≫
(基本構造)
本明細書に開示のmiR−205類似体は、下記化学式(1)で表されるものである。本明細書では、ガイド鎖の塩基配列を配列番号1で表し、パッセンジャー鎖の塩基配列を配列番号2で表す。
Figure 0006899110
ここで、ヒトの野生型miR−205は、以下のような塩基配列を有している。
Figure 0006899110
このように、野生型miR−205は、6箇所のミスマッチ部位を有しているが、これらのミスマッチ部位をガイド鎖の5’末端側からミスマッチ1〜6としたときに、本発明に係るmiR−205類似体では、ミスマッチ4〜6がマッチするようにパッセンジャー鎖の塩基配列が改変されている。
(RNA鎖の3’末端の修飾構造)
化学式(1)において、ガイド鎖およびパッセンジャー鎖の3’末端に位置するヌクレオチドは、それぞれ「−A−B」で表される構造を有する基によって修飾されている。具体的には、各鎖の3’末端のヌクレオチドの塩基に結合した3’末端側のホスホジエステル結合の酸素原子に、「−A−B」で表される構造を有する基が結合している。
化学式(1)において、Aは、下記化学式(2a)〜(2g):
Figure 0006899110
のいずれかで表される置換または非置換の環式化合物含有基を表すか、または、2以上の前記環式化合物含有基がそれぞれホスホジエステル結合を介して連結してなる2価の基を表す。本発明の好ましい実施形態において、上記Aは、2以上(例えば、2〜10個、好ましくは2〜6個、より好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個、特に好ましくは2個)の前記環式化合物含有基がそれぞれホスホジエステル結合を介して連結してなる2価の基を表す。
ここで、上記環式化合物含有基が置換されている場合において当該環式化合物含有基を置換する置換基としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基などのアルキル基;フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基などのアリール基;メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基などのアルコキシ基;フェノキシ基、p−トリルオキシ基などのアリールオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基などのアシルオキシ基;アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、メトキサリル基などのアシル基;メチルスルファニル基、tert−ブチルスルファニル基などのアルキルスルファニル基;フェニルスルファニル基、p−トリルスルファニル基などのアリールスルファニル基;メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基などのアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基などのジアルキルアミノ基;フェニルアミノ基、p−トリルアミノ基等のアリールアミノ基などの他、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基などが挙げられる。
また、化学式(2a)において、Zは、CHまたはNを表す。本発明の好ましい実施形態において、上記Aは、1または2以上の化学式(2a)で表される置換されていてもよい環式化合物含有基を含むものである。また、本発明の他の好ましい実施形態において、上記Aは、2以上(例えば、2〜10個、好ましくは2〜6個、より好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個、特に好ましくは2個)の前記化学式(2a)で表される環式化合物含有基がそれぞれホスホジエステル結合を介して連結してなる2価の基を表す。この際、Aは、前記化学式(2a)で表される環式化合物含有基のうち、ZがCHであるもの(つまり、ベンゼン環を含む基)と、ZがNであるもの(つまり、ピリジン環を含む基)との双方を含む2価の基であることが好ましく、これらの基の1つずつからなる2価の基であることがより好ましい。また、さらに好ましい実施形態において、前記Aは、下記化学式(4):
Figure 0006899110
で表される構造を有するものである。
ここで、化学式(4)において、*1はガイド鎖およびパッセンジャー鎖の3’末端のヌクレオチドの塩基に結合した3’末端側のホスホジエステル結合の酸素原子との結合部位を表し、*2はBとの結合部位を表す。
化学式(1)において、Bは、水素原子またはヒドロキシル保護基を表し、好ましくは水素原子を表す。したがって、本発明の最も好ましい形態において、「−A−B」で表される構造は、上記化学式(4)の*2に水素原子が結合してなる基である(後述する実施例を参照)。なお、ヒドロキシル保護基としては、当該保護基により置換されるヒドロキシル基中の酸素を意図しない反応から保護する基であればよく、従来公知の知見が適宜参照されうる。好ましくは、ヒドロキシル保護基は、オリゴヌクレオチド誘導体の活性を維持して除去されるものである。こうしたヒドロキシル保護基としては、特に限定されないが、例えば、フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)基、ジメトキシトリチル(DMT)基、モノメトキシトリチル基、トリフルオロアセチル基、レブリニル基、またはシリル基である。
(リン原子修飾結合)
本発明に係るmiR−205類似体の特徴的な構成の1つは、ガイド鎖を構成する塩基(全部で22個の塩基が含まれる)に結合したホスホジエステル結合(このようなホスホジエステル結合は全部で23個存在する)のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも5個のホスホジエステル結合が、所定の構造を有するリン原子修飾結合である点にある。
具体的に、上記所定の構造を有するリン原子修飾結合は、下記化学式(3):
Figure 0006899110
で表されるものである。
化学式(3)において、Xは独立してO、SまたはSeを表し、Xは独立してOHもしくはO、SHもしくはS、SeHもしくはSe、炭素数1〜4個のアルキル基またはモルホリノ基を表す。ただし、XがOを表しXがOを表す場合、上記化学式(3)は通常のホスホジエステル結合を表すことから、このような場合は本発明の範囲に含まれないものとする。本発明の好ましい実施形態において、XはOであり、XはSHもしくはS、SeHもしくはSe、炭素数1〜4個のアルキル基またはモルホリノ基を表す。また、本発明のより好ましい実施形態において、XはOであり、XはSHまたはSを表す。さらに、本発明の特に好ましい実施形態において、XはOであり、XはSHまたはSを表す(この場合、リン原子修飾結合はホスホロチオエート結合である)。
上述したように、本発明に係るmiR−205類似体は、ガイド鎖を構成する塩基(全部で22個の塩基が含まれる)に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも5個のホスホジエステル結合が、上述した化学式(3)で表される構造を有するリン原子修飾結合である。ここで、本発明の好ましい実施形態においては、ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも7個のホスホジエステル結合が、上記化学式(3)で表される構造を有するものである。また、本発明の他の好ましい実施形態においては、ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した22個以下(より好ましくは18個以下、さらに好ましくは14個以下、いっそう好ましくは11個以下)のホスホジエステル結合が、上記化学式(3)で表される構造を有するものである。なかでも特に好ましい実施形態においては、ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から、連続した7個、連続した11個、または連続した22個のホスホジエステル結合が、前記化学式(3)で表される構造を有するものである。
なお、本発明者の検討によれば、ガイド鎖の3’末端側から連続した5個以上のホスホジエステル結合が上記化学式(3)で表される構造を有していない場合、例えば、ガイド鎖の3’末端側から連続した上記化学式(3)で表される構造を有するホスホジエステル結合の数が4個以下である場合や、連続した上記化学式(3)で表される構造を有するホスホジエステル結合の数が5個以上であっても、当該連続した上記化学式(3)で表されるホスホジエステル結合の3’末端側に上記化学式(3)で表されるホスホジエステル結合以外のホスホジエステル結合(例えば、通常のホスホジエステル結合)が含まれている場合などでは、十分な細胞増殖抑制作用が得られず、また、RNaseに対する長期間の抵抗性にも劣ることが判明した。これに対し、本発明に係るmiR−205類似体によれば、上記の構成(ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも5個のホスホジエステル結合が、上記化学式(3)で表される構造を有している)を備えていることにより、従来技術における問題点を解決することができる、すなわち、十分な細胞増殖抑制作用を示し、かつ、RNaseに対する長期間の抵抗性にも優れるmiR−205類似体が提供されることが判明したのである。その理由は完全には明らかとはなっていないが、RNAaseとの反応が阻害され、その結果としてmiR−205類似体のRISCへの取り込みが促進されることによるというメカニズムが推定されている。
(製造方法)
上述した本発明に係るmiRNA−205類似体は、その塩基配列に基づき、従来公知の手法(核酸自動合成機を用いたホスホロアミダイト法による合成)により、化学的に合成することができる。また、このようにして製造されたmiRNAのガイド鎖およびパッセンジャー鎖の双方の3’末端に上述した「−A−B」で表される修飾構造を導入する手法についても、従来公知の知見(例えば、国際公開第2007/094135号パンフレットや特開2011−251912号公報など)が適宜参照されうる。さらに、特定箇所のホスホジエステル結合を上記化学式(3)で表されるリン原子修飾構造とする手法についても、従来公知の知見が適宜参照されうる。例えば、ホスホロアミダイト法による拡散合成の最終段階における3価のリンの5価への酸化を、酸化剤溶液に代えて硫化剤溶液を用いて行うことで、ホスホジエステル結合に代えてホスホロチオエート結合を導入することが可能である。
(用途)
発明の一形態によれば、上述したmiR−205類似体を有効成分として含有する細胞増殖抑制剤が提供される。ここで、「細胞増殖抑制剤」とは、例えばがん細胞等の細胞の増殖を抑制することによって種々の用途に用いられうる剤をいう。そして、細胞増殖抑制剤の用途としては、例えば、がんの予防および/または治療剤が挙げられる。ここで、本形態に係る細胞増殖抑制剤によって増殖が抑制されるがん細胞について特に制限はないが、例えば、大腸がん、乳がん、肺がん、前立腺がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、胆道がん、脾臓がん、腎がん、膀胱がん、子宮がん、卵巣がん、精巣がん、甲状腺がん、膵臓がん、脳腫瘍、造血器腫瘍、悪性黒色腫などが挙げられ、好ましくは悪性黒色腫が挙げられる。つまり、本形態に係る細胞増殖抑制剤は、これらのがんの予防・治療剤として用いられうる。
本発明に係る細胞増殖抑制剤による細胞増殖の抑制効果は、例えば、各種のがん細胞を、被験対象となる試料の存在下に培養し、生細胞の数の経時的な変化を観察することにより評価され、ここで、生細胞の数が経時的に減少する場合、該試料が、細胞増殖抑制効果を有することの指標となる。
本発明の一形態による細胞増殖抑制剤は、上述したmiR−205類似体を有効成分として含む。ここで、「有効成分として含む」とは、本発明に係る細胞増殖抑制剤が、所望の細胞増殖抑制活性を発揮するのに充分な量(すなわち、有効量)で、miR−205類似体を含有することを意味する。
したがって、上述したmiR−205類似体を、そのまま細胞増殖抑制剤として用いてもよいが、このような有効量で有効成分を含み、かつ細胞増殖抑制活性を損なわない限りにおいて、本発明に係る細胞増殖抑制剤は、所望の製品形態に応じた製薬上許容されうる担体や、他の添加剤などとともに組成物を構成してもよい。また、本発明に係る細胞増殖抑制剤は、賦形剤などの添加剤と混合して非経口投与、経口投与または外部投与に適した、医薬品、医薬部外品などの薬剤組成物のほか、飲食品などの形で使用することができる。
医薬品に使用する場合、治療的有効量の上記類似体が、1つまたは複数の製薬上許容されうる担体(添加剤)および/または希釈剤とともに処方される。以下で詳細に説明するように、本発明に係る薬剤組成物は固体または液体での投与のために具体的に処方することができる。経口投与として、例えば、水薬(水溶液もしくは非水溶液または懸濁液)、錠剤、巨丸剤、粉末薬、顆粒剤、舌に塗布するためのペーストが例示される。非経口投与としては、例えば、滅菌溶液もしくは懸濁液として例えば皮下、筋内もしくは静脈内注射のための製剤、あるいは、局所用として、または、膣内または直腸内へ投与するための剤形へと製剤化されうる。なかでも、本発明に係る類似体は、RNA医薬である点を考慮して、好ましくは注射剤の形態として製剤化される。
「治療的有効量」とは、いずれの医療にも適用可能な妥当な便益/リスク比で、何らかの所望の治療効果を生じるために有効な作用物質または組成物の量を意味する。例えば、本発明に係る細胞増殖抑制剤の投与量は、対象疾患、投与対象、投与経路などにより差異はあるが、用量は対象となる者の体重等の条件によって容易に変動しうるため、当業者によって適宜選択されうる。
「製薬上許容されうる」とは、正しい医学的判断の範囲内で、妥当な便益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応等の問題や合併症なしに、ヒトおよび動物の組織に接触しての使用に好適な、化合物、材料、組成物、および/または投薬形態を指すために使用される。
「製薬上許容されうる担体」とは、体の一器官または一部から体の別の器官または一部へ本発明に係る細胞増殖抑制剤を運搬または輸送することに関与する液体または固体の充填剤、希釈剤、補形薬、溶剤またはカプセル化材料のような、製薬上許容されうる材料、組成物または賦形剤を意味する。各担体は、剤形の他の成分と適合し、患者に有害でないという意味で「許容されうる」ものでなければならない。製薬上許容されうる担体として機能しうる材料のいくつかを以下に例示すると、ラクトース、グルコースおよびスクロースのような糖;トウモロコシデンプンおよびバレイショデンプンのようなデンプン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースのようなセルロースおよびその誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐薬ワックスのような補形薬;落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油のような油脂;プロピレングリコールのようなグリコール;グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールのようなポリオール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルのようなエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのような緩衝剤;アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張食塩液;リンガー溶液;エチルアルコール;リン酸緩衝溶液;ならびに薬物処方で使用される他の非毒性の適合物質を含む。いくつかの実施形態では、薬物製剤は非発熱性である。すなわち、患者の体温を上昇させないものが好ましい。
その他、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムのような湿潤剤、乳化剤および潤滑剤、ならびに着色剤、放出剤、被覆剤、甘味料、香味剤および香料、保存料および酸化防止剤もまた組成物中に存在してもよい。
製薬上許容されうる酸化防止剤の例には以下のものがある:アスコルビン酸、塩酸システイン、硫酸水素ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等のような水溶性酸化防止剤;パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロール等のような油溶性酸化防止剤;ならびにクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸等のような金属キレート剤も必要に応じて含有させることができる。
非経口投与に好適な本発明に係る細胞増殖抑制剤を含有する薬剤組成物は、本発明に係る類似体とともに、1つまたは複数の製薬上許容されうる滅菌等張水溶液または非水溶液、分散剤、懸濁液もしくは乳剤、または使用直前に滅菌注射可能溶液または分散剤中で戻すことが可能な滅菌粉末を含み、これは酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、調剤を目的レシピエントの血液と等張にする溶質、または懸濁剤もしくは濃縮剤を含みうる。
本発明に係る細胞増殖抑制剤を有する薬剤組成物において使用可能な好適な水性および非水性担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、およびそれらの好適な混合物、オリーブ油のような植物油、ならびにオレイン酸エチルのような注射可能有機エステルがある。固有の流動性は、例えば、レシチンのような被覆材料の使用によって、分散剤の場合には必要な粒子サイズの維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持することができる。
これらの組成物は、保存料、湿潤剤、乳化剤および分散剤のような補助薬を含んでもよい。微生物の活動の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、ソルビン酸フェノール等の種々の抗菌剤および抗真菌剤の含有によって確保し得る。糖、塩化ナトリウム等の等張剤を組成物に含めると好ましい。さらに、注射可能薬物形態の持続性吸収が、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンのような吸収を遅延させる作用物質の含有により引き起こされうる。
本発明に係る薬剤組成物を投与する場合、本発明に係る有効成分の投与量は、受容者、受容者の年齢および体重、症状、投与時間、剤形、投与方法、薬剤の組み合わせ等に依存して決定されうる。本発明においては、少なくとも細胞増殖抑制効果を得るために必要な1日あたりの有効成分の量を投与できるように、1日あたりの組成物の投与量を考慮し、組成物中の含有量を適宜設定することが好ましい。なお、本発明による薬剤組成物は、好ましくは、有効成分である上記miR−205類似体を、当該有効成分換算で成人一人に1日あたり好ましくは1ng〜100mg、より好ましくは10ng〜100mg、さらに好ましくは100ng〜100mgの範囲で提供される量含む。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
統計解析
生細胞数、mRNAの発現量およびルシフェラーゼ活性はそれぞれ3サンプル測定し、その平均値±標準偏差(Mean±SD)を求め、コントロールを100%あるいは1.0としたときの相対値を示した。実験に用いた各miRNAあるいはsiRNAをトランスフェクションした場合の結果をスチューデントのt検定(有意水準5%)にて有意差検定を行った。
細胞培養および細胞の生育性
ヒト悪性黒色腫由来細胞株A2058をヒューマンサイエンス研究資源バンクから購入し、製造者のプロトコールに従って維持した。
miRNAによる細胞のトランスフェクション
A2058細胞を、トランスフェクションの前日に、6穴プレートに0.5×10細胞/ウェルの濃度で播種した。miR−205の模倣体としては、野生型miR−205と同一の配列を有し、一般に入手可能なmiR−205(Ambion(登録商標);インビトロジェン)を用いた。また、細胞のトランスフェクションには、上記のmiR−205のほか、3’オーバーハング領域に上記化学式4で表される構造(*2には水素原子が結合)が付加され、かつミスマッチ部位のパッセンジャー鎖の3つの塩基をマッチさせた合成miR−205類似体(北海道システム・サイエンス株式会社、化学式(1))を用いた。なお、本実験で用いたmiR−205類似体は、下記の表1に示す部位のホスホジエステル結合がリン原子修飾構造(具体的には、ホスホロチオエート結合)とされている。
Figure 0006899110
また、トランスフェクションは、カチオン性リポソームであるリポフェクトアミンRNAiMAX(インビトロジェン)を10nMの濃度で用い、製造者のリポフェクションのプロトコールに従って行った。なお、各miRNAについては、最終濃度が20nMとなるように調整し、培地に添加した。また、コントロール(陰性対照)としては、Dharmacon社製のコントロールRNAを培地に添加した。
生細胞数の算定
上述したように各miRNA類似体をトランスフェクションし、72時間培養した後に0.5%トリプシン-EDTA(ethlenediaminetetraacetic acid、SIGMA、St. Louis、MO、USA)を用いて、細胞を回収し、トリパンブルーを用いた色素排除法にて、改良Neubauer型血球計算盤(ERMA、東京)を用いて生細胞数を計測した。結果を図1に示す。これらの図に示すように、上述したmiR−205類似体のなかで、ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも5個のホスホジエステル結合が所定のリン原子修飾結合(ここでは、ホスホロチオエート結合)とされている3種(ds1、ds3およびds11)が、コントロール(陰性対照)に対して有意に高い細胞増殖抑制作用を示した。
miRNAのin vitroでの安定性の評価
本実験では、本発明に係るmiRNA−205類似体のin vitroでの安定性を評価した。
まず、コントロールとしては、特許文献1において高いRNase耐性を示すとされていたmiRNA−205/S3を北海道システム・サイエンス株式会社から入手した。
そして、miR−205/S3のほか、上記表1に示すmiR−205/S3−ds1、miR−205/S3−ds3、miR−205/S3−ds11およびmiR−205/S3−ds12のそれぞれを20 pmolの濃度で、37℃にてリポフェクトアミンRNAiMAXを用いずに、100μlのFBS(Hyclone Laboratories, Inc., Logan, UT, USA)中で0、30または60分間インキュベートした。次いでtotal RNAを抽出し、TaqMan microRNA assay(hsa-miR-205; Applied Biosystems, Foster City, CA, USA)を用いた定量RT−PCR(リアルタイムPCR)を行い、ΔΔCt法により各miR−205類似体のレベルを定量した。なお、リアルタイムPCRによるmiR−205類似体のレベルの定量は以下のようにして行った。
まず、DNase I処理を用いたフェノール/グアニジウムチオシアネート法により細胞からtotal RNAを抽出した。次いで、miRNAの定量レベルを測定するために、TaqMan microRNA assayを用いて成熟miRNAの配列を対応するcDNAへと逆転写して、リアルタイムPCRを行った。具体的には、total RNA 25ngを逆転写した後にcDNAを得た。PCR条件は、初期変性ステップ(95℃10秒間)に続いて40サイクル(95℃5秒間、60℃30秒間)であった。蛍光発光が所定の閾値に達したサイクル数としてサイクル閾値(Ct)を決定した。各サンプルにおけるmiR−205類似体の定量レベルをCt値として測定した。ΔΔCt法により各miR−205類似体の相対的な定量レベルを算出し、miR−205BP/S3の標準曲線から各miR−205類似体の定量レベルの絶対値を算出した。
結果を図2に示す。図2に示す値は、各miR−205類似体の0分における定量レベルを100%としたときの相対値である。図2に示すように、特許文献1において優れたRNase抵抗性を示すとされていたmiR−205BP/S3は、60分インキュベート後の残存率が20%未満まで低下することがわかった。一方、本発明に係るmiR−205類似体であるmiR−205/S3−ds1、miR−205/S3−ds3およびmiR−205/S3−ds11は、60分インキュベート後でも約30%以上と高い残存率を示した。なかでも特に、miR−205/S3−ds11は、60分後でも50%超と非常に高い残存率を示した。このことから、本発明に係るmiR−205類似体は、優れた細胞増殖抑制作用を示すだけでなく、RNaseに対する耐性(抵抗性)の点でも優れた性能を有するものであることがわかる。
〔配列番号:1〕
本発明に係るmiR−205類似体のガイド鎖のRNA配列である。
〔配列番号:2〕
本発明に係るmiR−205類似体のパッセンジャー鎖のRNA配列である。
〔配列番号:3〕
ヒトの野生型miR−205のガイド鎖のRNA配列である。
〔配列番号:4〕
ヒトの野生型miR−205のパッセンジャー鎖のRNA配列である。

Claims (13)

  1. 下記化学式(1):
    Figure 0006899110

    化学式(1)において、Aは、下記化学式(2a)〜(2g):
    Figure 0006899110

    化学式(2a)において、ZはCHまたはNを表す、
    のいずれかで表される置換または非置換の環式化合物含有基を表すか、または、2以上の前記環式化合物含有基がそれぞれホスホジエステル結合を介して連結してなる2価の基を表し、Bは、水素原子またはヒドロキシル保護基を表す、
    で表されるmiR−205類似体であって、
    ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも個のホスホジエステル結合が、下記化学式(3):
    Figure 0006899110

    化学式(3)において、Xは独立してO、SまたはSeを表し、Xは独立してOHもしくはO、SHもしくはS、SeHもしくはSe、炭素数1〜4個のアルキル基またはモルホリノ基を表す(ただし、XがOでありXがOである場合を除く)、
    で表されるリン原子修飾結合であることを特徴とする、miR−205類似体。
  2. ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した22個以下のホスホジエステル結合が、前記化学式(3)で表される構造を有する、請求項に記載のmiR−205類似体。
  3. ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した11個以下のホスホジエステル結合が、前記化学式(3)で表される構造を有する、請求項に記載のmiR−205類似体。
  4. ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から、連続した7個、連続した11個、または連続した22個のホスホジエステル結合が、前記化学式(3)で表される構造を有する、請求項1に記載のmiR−205類似体。
  5. 前記化学式(3)において、XはOであり、XはSHもしくはS、SeHもしくはSe、炭素数1〜4個のアルキル基またはモルホリノ基を表す、請求項1〜のいずれか1項に記載のmiR−205類似体。
  6. 前記化学式(3)において、XはOであり、XはSHまたはSを表す、請求項に記載のmiR−205類似体。
  7. 前記Aが、1または2以上の化学式(2a)で表される置換されていてもよい環式化合物含有基を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のmiR−205類似体。
  8. 前記Aが、下記化学式(4):
    Figure 0006899110

    化学式(4)において、*1はガイド鎖およびパッセンジャー鎖の3’末端のヌクレオチドの塩基に結合した3’末端側のホスホジエステル結合の酸素原子との結合部位を表し、*2はBとの結合部位を表す、
    で表される構造を有する、請求項に記載のmiR−205類似体。
  9. 前記Bが、水素原子を表す、請求項1〜のいずれか1項に記載のmiR−205類似体。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載のmiR−205類似体を有効成分として含有する、細胞増殖抑制剤。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載のmiR−205類似体を有効成分として含有する医薬。
  12. 請求項1〜のいずれか1項に記載のmiR−205類似体を有効成分として含有する、がんの予防および/または治療剤。
  13. 前記がんが、悪性黒色腫である、請求項12に記載の予防および/または治療剤。
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