医療における診療において、医療従事者が行った診療を推定して、診療の実施を管理し、医療従事者の業務を支援する情報処理システムについて説明する。この情報処理システムは、医療分野において幅広く適用可能であるが、本実施例では歯科医療の分野を例にして説明する。
より詳しくは、歯科診療において、医療従事者が行った診療を推定して、診療装置4における給排水管路51の洗浄実績を管理するとともに、診療装置4の稼働実績、及び給排水管路51の洗浄実績を医療従事者に通知して、医療従事者の業務を支援する情報処理システムである支援システム1について、図1から図6を用いて説明する。
なお、図1は支援システム1の構成図を示し、図2は支援システム1のブロック図を示し、図3は給排水部45を説明する概略図を示し、図4は情報テーブル811を説明する説明図を示し、図5は管理テーブル812を説明する説明図を示し、図6は判定テーブル814を説明する説明図を示している。
支援システム1は、図1及び図2に示すように、歯科診療を行う診療所2において、通信回線3を介して通信可能に接続された複数の診療装置4、及び1つの管理装置6と、診療所2から離れた遠隔地において、診療所2の管理装置6に通信回線7を介して通信可能に接続された外部サーバー8とで構成されている。
なお、診療所2の診療装置4と管理装置6とを接続する通信回線3を有線回線または無線回線とし、管理装置6と外部サーバー8とを接続する通信回線7を有線回線とする。
複数の診療装置4は、図1及び図2に示すように、歯科診療に用いられる装置であって、予防診療を行うブースに設置された診療装置4aと、治療を行うブースに設置された診療装置4bと、手術を行うブースに設置された診療装置4cとで構成されている。
この診療装置4は、図1及び図2に示すように、患者が着席するチェアユニット41と、患者の口腔内を照らすオペレーティングライト42と、唾液や冷却水等の吸引装置やうがいを行うための装置を一体的に設けたベースンユニット43と、施術に用いる複数の診療機器44と、診療に伴う給排水のための給排水部45と、医療従事者に対して各種情報を表示する表示部46と、医療従事者の各種操作を受付ける操作部47と、各種情報を記憶する記憶部48と、通信回線3に接続する通信部49と、これらの動作を制御する診療制御部50とを備えている。
換言すると、診療装置4は、医療従事者や患者が使用する医療機器として、チェアユニット41、オペレーティングライト42、ベースンユニット43、複数の診療機器44、及び給排水部45を備え、医療機器の動作を制御する、または/および医療機器の状態を示す情報を取得する制御装置として、診療制御部50を備えている。
具体的には、診療装置4のチェアユニット41は、患者が着席する診療椅子部と、診療椅子部を下方から支持するとともに、診療椅子部を昇降させる昇降部と、診療椅子部の昇降位置を検知する検知部、診療椅子部の背もたれの傾倒状態を検知する検知部などで構成されている。
本実施例では、チェアユニット41は、昇降範囲における下方の範囲を着席位置とし、昇降範囲における上方の範囲を診療位置として検知するものとするが、これに限定せず、さらに、昇降範囲における下方の範囲において、診療椅子部における背もたれが起立した状態を着席位置とし、昇降範囲における上方の範囲において、診療椅子部における背もたれが倒れた状態を診療位置としてもよい。
なお、上述した診療椅子部の昇降位置、及び背もたれの傾倒状態の検知が変化する状況とは、医療従事者によって患者が診療される際に、患者を診療位置となるように昇降部などが制御された場合が考えらえる。これより、当該状況の変化は、歯科診療の開始または終了の何れかにおいて発生する傾向がある。また、それらの状況変化は、短い期間において連続して発生する傾向がある。
また、診療装置4のオペレーティングライト42は、詳細な図示を省略するが、チェアユニット41に隣接して設置され、医療従事者の操作によって、点灯と消灯とを切換え可能に構成されている。
なお、オペレーティングライト42が点灯される状況とは、医療従事者が患者を診療する際、つまり、患者が診療位置にある状態で患者の歯牙を治療する際に、患者の治療カ所を照らす場合が考えらえる。これより、オペレーティングライト42は、治療中に点灯される傾向がある。
また、診療装置4のベースンユニット43は、詳細な図示を省略するが、チェアユニット41に隣接して設置され、うがい鉢43a(図3参照)、うがい用コップ43b(図3参照)を載置するコップ載置部、うがい用コップ43bに水を供給する給水口43c(図3参照)、及びコップ載置部に載置されたうがい用コップ43bを検知する検知部などで構成されている。
なお、給水口43cが開口され、うがい用コップ43bの載置状況の変化が検知部によって検知される状況は、特に、医療従事者による患者の歯牙の治療が終了した後に、患者が口腔内を洗浄するときである。
具体的には、治療が終了したときに、助手が給水口43cを開口し患者がコップ載置部のうがい用コップ43bを手にとって水を汲み、口へ運んで口腔内を洗浄した後に再度コップ載置部へうがい用コップ43bを載置するような場合が考えられる。これより、当該状況の変化は、治療終了直後に発生する傾向がある。また、それらの状況変化は短い期間において連続して発生する傾向がある。
さらに、ベースンユニット43は、後述する給排水部45の排水タンク457、及び補水タンク454を着脱自在に格納するとともに、補水タンク454に排水管路452のチューブ452aを装着するために開閉される開閉扉(図示省略)が設けられている。加えて、ベースンユニット43は、開閉扉の開閉状態を検知する検知部を備えている。
なお、開口扉の開閉状態の変化を検知部が検知する状況は、医療従事者が後述するハンドピース44aを洗浄する際、補水タンク454へ水を補充したり洗剤を含めたりする場合が考えられる。これより、当該状況の変化は洗浄される際に発生する傾向がある。
また、診療装置4の複数の診療機器44は、詳細な図示を省略するが、歯科診療過程で用いられる医療用施術機器や診療補助機器などの機器類であって、例えば、ハンドピース44a(図3参照)、バキューム44b(図3参照)、スケーラ、インプラント用ドリル、医療用レーザ、及びうがい用コップ43bなどで構成されている。
なお、ハンドピース44aなどが駆動制御される状況は、医療従事者が患者の歯牙を治療する場合が考えらえる。これより、当該状況は治療がなされる際に発生する傾向がある。
また、診療装置4の給排水部45は、図3に示すように、歯科診療のために供給される水が流動する給水管路451と、うがいに用いた水や唾液などの排水が流動する排水管路452と、給水管路451を洗浄するための洗浄水タンク453と、排水管路452を洗浄するための補水タンク454などで構成されている。
より詳しくは、給排水部45の給水管路451は、図3に示すように、上流側が水道管455に接続され、下流側がハンドピース44a、及びベースンユニット43の給水口43cに接続され、その間に水道水を浄化する浄水器456が配置されている。すなわち、給排水部45には、水道管455からハンドピース44aの内部、及びベースンユニット43の給水口43cの先端に至る給水経路(給水管系)が構成されている。
なお、この給水管路451のうち、ハンドピース44aに接続される上流側部分は、ハンドピース44aに着脱自在なチューブ451aで構成されている。
さらに、給水管路451には、浄水器456よりも上流側に、医療従事者の操作によって開閉可能な第1開閉弁V1と、浄水器456よりも下流側に、医療従事者の操作によって開閉可能な第2開閉弁V2とが配置されている。なお、第1開閉弁V1は、使用時に常に開放され、第2開閉弁V2は、給水管路451を洗浄する際に閉弁されるものとする。
なお、第2開閉弁V2の変化状況は、医療従事者が洗浄する際に発生する場合が考えられる。これより、当該状況は洗浄がなされる際に発生する傾向がある。
給排水部45の排水管路452は、図3に示すように、上流側がうがい鉢43aの排水口、及びバキューム44bに接続され、下流側が排水を貯留する排水タンク457が接続され、バキューム44bと排水タンク457との間に、後述する診療制御部50によって制御される吸引のためのバキュームユニット458が配置されている。すなわち、給排水部45には、うがい鉢43aの排水口、及びバキューム44bの先端から排水タンク457の内部に至る排水経路(排水管系)が構成されている。
なお、排水管路452のうち、バキューム44bに接続される上流側部分は、バキューム44bに着脱自在なチューブ452aで構成されている。
給排水部45の洗浄水タンク453は、図3に示すように、給水管路451を洗浄するための洗浄水が貯留されたタンクであって、第2開閉弁V2よりも下流の給水管路451に、医療従事者の操作によって開閉可能な第3開閉弁V3を介して接続されている。
さらに、洗浄水タンク453には、洗浄水を汲み上げて、給水管路451に供給するための給水ポンプ453aが一体的に配置されている。
なお、給水ポンプ453aの駆動や、第3開閉弁V3の変化状況は、医療従事者が洗浄する際に発生する場合が考えられる。これより、当該状況は洗浄がなされる際に発生する傾向がある。
給排水部45の補水タンク454は、図3に示すように、排水管路452を洗浄するための洗浄水が貯留されるタンクであって、ベースンユニット43に格納されている。この補水タンク454は、洗浄時以外には、排水管路452のチューブ452aが接続されていない。
そして、給排水部45は、上述した給水管路451と排水管路452とで給排水管路51を構成し、上述した洗浄水タンク453と第3開閉弁V3とバキュームユニット458と補水タンク454と、給水ポンプ453a及びバキュームユニット458の動作を制御する診療制御部50とで給排水管路51を洗浄する洗浄装置52を構成している。
なお、給排水部45の洗浄装置52としての診療制御部50は、給排水管路51の洗浄のために検知されるベースンユニット43の開閉扉の開閉状態を示す情報を取得する機能と、コップ載置部へのうがい用コップ43bの載置状態を示す情報を取得する機能とを有しているものとする。
このような給排水管路51は、洗浄の際、医療従事者によって、第2開閉弁V2、及び第3開閉弁V3を開閉状態が切換えられるとともに、給水管路451のチューブ451a、及び排水管路452のチューブ452aの接続状態が切換えられる。
より詳しくは、給水管路451は、洗浄の際、医療従事者の操作によって第2開閉弁V2が閉じられ、第3開閉弁V3が開放される。さらに、給水管路451は、図3の二点鎖線で示したように、チューブ451aがハンドピース44aから取り外され、うがい鉢43aに洗浄水が排出されるように、チューブ451aの先端が配置される。
一方、排水管路452は、図3の二点鎖線で示したように、洗浄の際、チューブ452aがバキューム44bから取り外され、その先端が補水タンク454に接続される。
そして、給排水部45は、洗浄水タンク453の洗浄水が、給水ポンプ453aによって給水管路451内を流動し、補水タンク454の洗浄水が、バキュームユニット458によって排水管路452内を流動することで、給排水管路51を洗浄するよう構成されている。
また、診療装置4の表示部46は、図1及び図2に示すように、チェアユニット41に隣接して配設されたトレーテーブル53に一体的に設けられた液晶ディスプレイなどで構成され、電子カルテなどの診療に関する各種情報を表示する機能を有している。
また、診療装置4の操作部47は、図1及び図2に示すように、チェアユニット41に隣接して配設されたトレーテーブル53に一体的に設けられた操作パネル47a、及び床面に配設されたフットペダル47bなどで構成されている。
この操作部47は、医療従事者によるチェアユニット41を昇降させる操作、オペレーティングライト42を点灯または消灯させる操作、ハンドピース44aなどの診療機器44を動作させる操作、あるいは給排水部45の洗浄装置52を動作させる操作などを受付ける機能を有している。
また、診療装置4の記憶部48は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどで構成され、診療に関する各種情報を書き込んで記憶する機能と、診療に関する各種情報を読み出す機能とを有している。
この記憶部48には、図2に示すように、診療装置4を識別する固有の識別コードを示す情報と、診療ブースに対応する診療装置4の用途種別である「予防診療」、「治療」、または「手術」のいずれか1つを示す情報とを関連付けた装置識別情報48aが記憶されている。
また、診療装置4の通信部49は、有線LANコネクタが接続される有線LANカードや、無線LANに接続される無線LAN子機などで構成され、通信回線3に接続する機能と、通信回線3を介して各種情報を受送信する機能を有している。なお、通信部49は、有線または無線LANカード機能が組み込まれた制御基板で構成されてもよい。
診療装置4の診療制御部50は、CPUやメモリなどのハードウェアと、システムプログラムなどのソフトウェアとで構成され、日時を管理する機能と、医療従事者による操作に対する各種処理機能と、上述した各部の動作を制御する機能とを有している。
例えば、診療制御部50は、例えば、ハンドピース44a、バキューム44b、スケーラ、インプラント用ドリル、及び医療用レーザなどの医療用施術機器である診療機器44の動作を制御する機能や、診療機器44を動作させる制御信号、診療機器44の状態に関する信号に基づいて、診療機器44についての動作を示す情報または状態を示す情報を生成して管理装置6に送信させる機能などを有している。
なお、通信部49がCANなどの通信回線を介して送受信される、診療機器44についての動作を示す情報または状態を示す情報をキャプチャして生成し、管理装置6へ送信するようにしてもよい。
さらに、上述したように、診療制御部50は、給排水管路51の洗浄のために検知されるベースンユニット43の開閉扉の開閉状態を示す情報を取得する機能と、コップ載置部へのうがい用コップ43bの載置状態を示す情報を取得する機能とを有しているものとする。
また、診療所2内の管理装置6は、複数の診療装置4に関する各種情報を管理する機能、診療装置4との間で各種情報を授受する機能、及び患者に関する各種情報を医療従事者に提示する機能などを有する装置である。
この管理装置6は、図1及び図2に示すように、各種情報を表示する表示部61と、複数の診療装置4を管理する管理者や医療従事者による操作を受付ける操作部62と、各種情報を記憶する記憶部63と、通信回線3、及び通信回線7に接続された通信部64と、上述した各部の動作を制御する管理制御部65とで構成されている。
管理装置6の表示部61は、CRTや液晶ディスプレイなどで構成され、電子カルテなどの患者に関する情報、施術者を示す情報、及び診療装置4の維持管理のための各種情報を表示する機能を有している。
管理装置6の操作部62は、図1に示すように、キーボード62aやマウス62bで構成され、管理者や医療従事者などによる操作を受付ける機能を有している。
管理装置6の記憶部63は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどで構成され、管理装置6及び外部サーバー8から取得した各種情報や医療従事者による入力された各種情報を書き込んで記憶する機能と、各種情報を読み出す機能とを有している。
この記憶部63には、図2に示すように、電子カルテなどの患者の情報が登録された患者データ63aと、患者を治療する施術者の情報が登録された施術者データ63bと、診療装置4や診療機器44に関する各種設定情報が登録された設定データ63cと、外部サーバー8から取得した出力データ63dが記憶されている。
管理装置6の通信部64は、有線LANコネクタが接続される有線LANカードや、無線LANに接続される無線LAN子機などで構成され、通信回線3、及び通信回線7に接続する機能と、通信回線3、及び通信回線7を介して各種情報を受送信する機能を有している。なお、通信部64は、有線または無線LANカード機能が組み込まれた制御基板で構成されてもよい。
管理装置6の管理制御部65は、CPUやメモリなどのハードウェアと、システムプログラムなどのソフトウェアとで構成され、医療従事者や管理者による操作に対する各種処理機能と、外部サーバー8に対して送信された診療装置4からの各種情報を中継して送信させる機能と、上述した各部の動作を制御する機能とを有している。
また、外部サーバー8は、管理装置6を介して、診療装置4から取得した各種情報を処理する機能、及び取得した各種情報に基づいて、医療従事者の業務を支援する機能などを有する装置である。
この外部サーバー8は、図2に示すように、各種情報を記憶する記憶部81と、通信回線7に接続された通信部82と、これらの動作を制御するサーバー制御部83とで構成されている。
具体的には、外部サーバー8の記憶部81は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどで構成され、各種情報を書き込んで記憶する機能と、各種情報を読み出す機能とを有している。
この記憶部81には、図2に示すように、管理装置6から取得した各種情報が登録された情報テーブル811と、診療装置4の管理に関する各種情報が登録された管理テーブル812と、管理テーブル812に基づいて生成された出力データ813とが、診療所2の診療装置4ごとに記憶されている。
つまり、記憶部81には、診療装置4の用途種別である「予防診療」、「治療」、または「手術」にそれぞれ対応する情報として、情報テーブル811、管理テーブル812、及び出力データ813が記憶されている。
さらに、記憶部81には、図2に示すように、後述する診療実施推定処理で用いられる診療判定条件が登録された判定テーブル814が記憶されている。
上述した情報テーブル811は、図4に示すように、チェアユニット41、オペレーティングライト42、ベースンユニット43の開閉扉、診療機器44、及び給排水部45の洗浄装置52の動作や状態に関する各種情報が、日時順に関連付けて登録されている。
より詳しくは、情報テーブル811は、図4に示すように、日付欄、時刻欄、期間欄、機器欄、及び状態欄で構成されている。
日付欄には、診療装置4から取得した後述する時間情報に基づいて、オペレーティングライト42、診療機器44、または給排水部45の洗浄装置52が動作した日付、あるいはチェアユニット41、ベースンユニット43の開閉扉、ユーザ操作可能な洗浄モードスイッチ、複数のハンドピース44aのピックアップ、または診療機器44の状態などが検知された日付が登録されている。
時刻欄には、診療装置4から取得した後述する時間情報に基づいて、オペレーティングライト42、診療機器44、または給排水部45の洗浄装置52が動作した時刻、あるいはチェアユニット41、ベースンユニット43の開閉扉、ユーザ操作可能な洗浄モードスイッチ、複数のハンドピース44aのピックアップ、または診療機器44の状態などが検知された時刻が登録されている。
期間欄には、診療装置4から取得した後述する時間情報に基づいて、診療機器44が動作した時間間隔である期間が登録されている。
機器欄には、診療装置4から取得した後述する機器識別情報に基づいて、チェアユニット41、オペレーティングライト42、ベースンユニット43、診療機器44、または給排水部45の洗浄装置52を示す情報などが登録されている。
状態欄には、診療装置4から取得した後述する動作情報に基づいて、オペレーティングライト42、診療機器44、または給排水部45の洗浄装置52の動作を示す情報などが登録される、あるいは診療装置4から取得した後述する状態情報に基づいて、チェアユニット41、ベースンユニット43の開閉扉、または診療機器44の検知された状態を示す情報などが登録されている。
また、管理テーブル812は、図5に示すように、診療の実施回数と、給排水管路51の洗浄実施の有無とが、一日ごとに関連付けて登録されている。
より詳しくは、管理テーブル812は、図5に示すように、日付が登録される日付欄と、後述する管理テーブル登録処理において算出された診療の実施回数を示す情報が登録される診療回数欄と、後述する管理テーブル登録処理において判定された給排水管路51の洗浄実施を示す情報が登録される洗浄実施欄とで構成されている。
また、出力データ813は、診療装置4の稼働実績、及び給排水管路51の洗浄実績などを、管理装置6の表示部61に表示させるための実績情報である。この出力データ813については、後ほど詳しく説明する。
判定テーブル814は、図6に示すように、医療従事者が行った診療行為の判定条件である診療判定条件が、診療装置4の用途種別である「予防診療」、「治療」、及び「手術」ごとに登録されている。
より詳しくは、判定テーブル814は、図6に示すように、診療装置4の用途種別である「予防診療」、「治療」、あるいは「手術」のいずれかが登録された用途欄と、用途欄の用途種別に応じた診療機器44の使用順序が登録された機器欄と、機器欄に登録された診療機器44の動作期間の下限値が登録された機器欄とで構成されている。
外部サーバー8の通信部82は、有線LANコネクタが接続される有線LANカードなどで構成され、通信回線7に接続する機能と、通信回線7を介して各種情報を受送信する機能を有している。
なお、通信部82は、有線LANカード機能が組み込まれた制御基板で構成されてもよい。
外部サーバー8のサーバー制御部83は、CPUやメモリなどのハードウェアと、システムプログラムなどのソフトウェアとで構成され、上述した各部の動作を制御する機能を有している。
さらに、サーバー制御部83は、診療の実施、給排水管路51の洗浄実施、及び給排水管路51の洗浄要否を判定する機能と、給排水管路51の洗浄に関する情報を所定タイミングで出力する機能とを有している。
なお、診療の実施、給排水管路51の洗浄実施、及び給排水管路51の洗浄要否と判定するとは、確実な判定結果が得られる判定だけでなく、可能性を含む判定結果が得られる判定、すなわち推定や予想を含むものとする。
引き続き、上述した構成の支援システム1における処理動作の一例について、図7から図15を用いて説明する。
また、図7は診療の際に使用される機器を説明する説明図を示し、図8は支援システム1のシーケンス図を示し、図9は情報送信処理のフローチャートを示し、図10は管理テーブル登録処理のフローチャートを示し、図11は第一次診療行為判定処理のフローチャートを示し、図12は洗浄実施判定処理のフローチャートを示し、図13は出力データ送信処理のフローチャートを示し、図14及び図15は実績画面Sを説明する説明図を示している。
まず、診療所2において、医療従事者が患者を診療する際に使用される診療装置4の機器、機器の動作順序、及び機器の動作時間について、簡単に説明する。患者を診療する際に使用される診療装置4の機器、機器の動作順序、及び機器の動作時間は、診療内容に応じて、その種類と時間間隔が異なる。
例えば、診療内容が「治療」の場合、図7に示すように、患者が着席したチェアユニット41の診療椅子部が着席位置から診療位置に最初に移動し、その後、オペレーティングライト42が医療従事者によって点灯される。
さらに、オペレーティングライト42が点灯している状態において、バキューム44bとハンドピース44aとが交互に、それぞれ診療内容に応じた時間だけ駆動する。
そして、治療が完了すると、オペレーティングライト42が医療従事者によって消灯されたのち、チェアユニット41の診療椅子部が診療位置から着席位置に移動することで、診療が完了する。
このように、医療従事者が患者を診療する際に使用される機器、機器の動作順序、及び機器の動作時間が、診療内容に応じて異なる診療装置4からの各種情報を処理する支援システム1における処理動作の一例について説明する。
なお、本実施例では、医療従事者による診療のための操作が行われた際に、診療装置4が送信する各種情報の一例として、チェアユニット41の状態に関する情報、オペレーティングライト42の動作に関する情報、及び診療機器44の動作に関する情報を用いて説明する。
さらに、本実施例では、医療従事者による給排水管路51の洗浄のための操作が行われた際に、診療装置4が送信する各種情報の一例として、うがい用コップ43bの載置に関する情報、ベースンユニット43の開閉扉に関する情報、及び給排水部45の洗浄装置52を動作させる操作に関する情報を用いて説明する。
診療所2において、診療装置4の電源が投入されると、診療装置4は、図8に示すように、チェアユニット41、オペレーティングライト42、ベースンユニット43の開閉扉、診療機器44、及び給排水部45の洗浄装置52を動作させる制御信号、あるいはこれの状態を検知した検知信号に基づいた各種情報を、管理装置6を介して外部サーバー8に送信する情報送信処理を開始する(ステップS101)。この際、診療装置4の診療制御部50は、診療装置4、及び診療装置4の用途種別を識別する装置識別情報48aを記憶部48から読み出して、一時記憶する。
具体的には、情報送信処理を開始すると、診療装置4の診療制御部50は、図9に示すように、チェアユニット41が検知している診療椅子部の昇降位置が、診療位置であるか否かを判定する(ステップS111)。
チェアユニット41における診療椅子部の昇降位置が診療位置でない場合(ステップS111:No)、診療制御部50は、処理を後述するステップS113に進める。
一方、チェアユニット41における診療椅子部の昇降位置が診療位置の場合(ステップS111:Yes)、診療制御部50は、医療従事者による診療のための操作が行われたものとして、チェアユニット41の状態に関する情報を、通信部49、及び管理装置6を介して、外部サーバー8に送信する送信処理を開始する(ステップS112)。
より詳しくは、診療制御部50は、診療椅子部の昇降位置が診察位置に位置した時刻を示す時間情報と、診療椅子部の昇降位置が診療位置に位置する状態であることを示す状態情報と、チェアユニット41を識別する機器識別情報とを、記憶部48から読み出した装置識別情報48aに関連付けるとともに、関連付けた時間情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する。
その後、診療制御部50は、オペレーティングライト42を点灯させる医療従事者の操作を受付けたか否かを判定する(ステップS113)。
オペレーティングライト42の点灯操作を受付けていない場合(ステップS113:No)、診療制御部50は、処理を後述するステップS115に進める。
一方、オペレーティングライト42の点灯操作を受付けた場合(ステップS113:Yes)、診療制御部50は、医療従事者による診療のための操作が行われたものとして、オペレーティングライト42の動作に関する情報を、通信部49、及び管理装置6を介して、外部サーバー8に送信する送信処理を開始する(ステップS114)。
より詳しくは、診療制御部50は、オペレーティングライト42の点灯操作を受付けた時刻を示す時間情報と、オペレーティングライト42の点灯を示す動作情報と、オペレーティングライト42を識別する機器識別情報とを、記憶部48から読み出した装置識別情報48aに関連付けるとともに、関連付けた時間情報、動作情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する。
その後、診療制御部50は、診療機器44を駆動させる医療従事者の操作を受付けたか否かを判定する(ステップS115)。
診療機器44の駆動操作を受付けていない場合(ステップS115:No)、診療制御部50は、処理を後述するステップS117に進める。
一方、診療機器44の駆動操作を受付けた場合(ステップS115:Yes)、診療制御部50は、医療従事者による診療のための操作が行われたものとして、診療機器44の動作に関する情報を、通信部49、及び管理装置6を介して、外部サーバー8に送信する送信処理を開始する(ステップS116)。この際、診療制御部50は、診療機器44が駆動している時間間隔である期間も算出する。
より詳しくは、診療制御部50は、診療機器44の駆動操作を受付けた時刻、及び診療機器44が駆動した期間を示す時間情報と、診療機器44の動作を示す動作情報と、診療機器44を識別する機器識別情報とを、記憶部48から読み出した装置識別情報48aに関連付けるとともに、関連付けた時間情報、動作情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する。
その後、診療制御部50は、オペレーティングライト42を消灯させる医療従事者の操作を受付けたか否かを判定する(ステップS117)。
オペレーティングライト42の消灯操作を受付けていない場合(ステップS117:No)、診療制御部50は、処理を後述するステップS119に進める。
一方、オペレーティングライト42の消灯操作を受付けた場合(ステップS117:Yes)、診療制御部50は、医療従事者による診療完了のための操作が行われたものとして、オペレーティングライト42の動作に関する情報を、通信部49、及び管理装置6を介して、外部サーバー8に送信する送信処理を開始する(ステップS118)。
より詳しくは、診療制御部50は、オペレーティングライト42の消灯操作を受付けた時刻を示す時間情報と、オペレーティングライト42の消灯を示す動作情報と、オペレーティングライト42を識別する機器識別情報とを、記憶部48から読み出した装置識別情報48aに関連付けるとともに、関連付けた時間情報、動作情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する。
その後、診療制御部50は、チェアユニット41における診療椅子部の昇降位置が着席位置か否かを判定する(ステップS119)。
チェアユニット41における診療椅子部の昇降位置が着席位置でない場合(ステップS119:No)、診療制御部50は、処理を後述するステップS121に進める。
一方、チェアユニット41における診療椅子部の昇降位置が着席位置の場合(ステップS119:Yes)、診療制御部50は、医療従事者による診療完了のための操作が行われたものとして、チェアユニット41の状態に関する情報を、通信部49、及び管理装置6を介して、外部サーバー8に送信する送信処理を開始する(ステップS120)。
より詳しくは、診療制御部50は、診療椅子部の昇降位置が着席位置に位置した時刻を示す時間情報と、診療椅子部の昇降位置が着席位置に位置する状態であることを示す状態情報と、チェアユニット41を識別する機器識別情報とを、記憶部48から読み出した装置識別情報48aに関連付けるとともに、関連付けた時間情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する。
その後、診療制御部50は、うがい用コップ43bの載置をベースンユニット43が検知しているか否かを判定する(ステップS121)。
うがい用コップ43bの載置をベースンユニット43が検知していない場合(ステップS121:No)、診療制御部50は、処理を後述するステップS123に進める。
一方、うがい用コップ43bの載置をベースンユニット43が検知している場合(ステップS121:Yes)、診療制御部50は、うがい用コップ43bの載置を検知した時刻を示す時間情報と、うがい用コップ43bが載置された状態であることを示す状態情報と、うがい用コップ43bを識別する機器識別情報とを、記憶部48から読み出した装置識別情報48aに関連付けるとともに、関連付けた時間情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する(ステップS122)。
その後、診療制御部50は、開閉扉の開放をベースンユニット43が検知しているか否かを判定する(ステップS123)。
開閉扉の開放をベースンユニット43が検知していない場合(ステップS123:No)、診療制御部50は、処理を後述するステップS125に進める。
一方、開閉扉の開放をベースンユニット43が検知している場合(ステップS123:Yes)、診療制御部50は、医療従事者による給排水管路51の洗浄のための操作が行われたものとして、開閉扉の開放を検知した時刻を示す時間情報と、ベースンユニット43の開閉扉が開放された状態であることを示す状態情報と、ベースンユニット43の開閉扉を示す機器識別情報とを、記憶部48から読み出した装置識別情報48aに関連付けるとともに、関連付けた時間情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する(ステップS124)。
その後、診療制御部50は、給排水部45の洗浄装置52を動作させる医療従事者の操作を受付けたか否かを判定する(ステップS125)。
給排水部45の洗浄装置52を動作させる操作を受付けていない場合(ステップS125:No)、診療制御部50は、後述するステップS126の処理をスキップして、処理を進める。
一方、給排水部45の洗浄装置52を動作させる操作を受付けた場合(ステップS125:Yes)、診療制御部50は、医療従事者による給排水管路51の洗浄のための操作が行われたものとして、給排水部45の洗浄装置52を動作させる操作を受付けた時刻を示す時間情報と、給排水部45の洗浄装置52を動作させる操作を受付けたことを示す動作情報と、給排水部45の洗浄装置52を識別する機器識別情報とを、記憶部48から読み出した装置識別情報48aに関連付けるとともに、関連付けた時間情報、動作情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する(ステップS126)。
その後、診療制御部50は、処理をステップS111に戻し、診療装置4の電源が切られるまで、ステップS111からステップS126の処理を繰り返し実行する。
図8のステップS101に戻り、外部サーバー8は、図8に示すように、装置識別情報48aで関連付けられた時間情報と、動作情報または状態情報と、機器識別情報とを、診療装置4から受信するたびに、診療装置4から取得した各種情報を情報テーブル811に登録する情報テーブル登録処理を開始する(ステップS102)。
具体的には、情報テーブル登録処理を開始すると、外部サーバー8のサーバー制御部83は、診療装置4から取得した装置識別情報48aに対応する情報テーブル811を記憶部81から読み出す。
その後、サーバー制御部83は、診療装置4から取得した時間情報を、情報テーブル811の日付欄、及び時刻欄に登録し、時間情報に関連付けられた機器識別情報を、情報テーブル811の機器欄に登録し、時間情報に関連付けられた動作情報または状態情報を、情報テーブル811の状態欄に登録する。この際、機器識別情報が診療機器44の場合、サーバー制御部83は、診療装置4から取得した時間情報に基づいて、診療機器44の動作期間を期間欄に登録する。
情報テーブル登録処理を終了すると、外部サーバー8のサーバー制御部83は、図8に示すように、情報テーブル811に登録された情報に基づいて、医療従事者が行った診療の実施回数と、給排水管路51の洗浄実績とを、管理テーブル812に登録する管理テーブル登録処理を開始する(ステップS103)。なお、管理テーブル登録処理は、例えば、情報テーブル811の日付欄に登録された日付が同一の情報を処理の対象として、1日1回行われるものとする。
具体的には、管理テーブル登録処理を開始すると、外部サーバー8のサーバー制御部83は、図10に示すように、現在の時刻が所定時刻か否かを判定する(ステップS131)。この所定時刻は、例えば、診療時間外の時間帯に設定されている。
現在の時刻が所定時刻でない場合(ステップS131:No)、サーバー制御部83は、管理テーブル登録処理を終了して、図8のステップS103に処理を戻す。
一方、現在の時刻が所定時刻の場合(ステップS131:Yes)、サーバー制御部83は、「予防診療」に対応する情報テーブル811、「治療」に対応する情報テーブル811、または「手術」に対応する情報テーブル811のいずれかを記憶部81から読み出す(ステップS132)。
その後、サーバー制御部83は、外部サーバー8からみて遠隔地である診療所2において、医療従事者が行った診療行為を判定する第一次診療行為判定処理を開始する(ステップS133)。
第一次診療行為判定処理を開始すると、サーバー制御部83は、図11に示すように、情報テーブル811の機器欄を登録順に参照して、機器欄に登録された機器識別情報がチェアユニット41を示す機器識別情報で、かつ状態欄に登録された状態情報が診療位置であるか否かを判定する(ステップS151)。
チェアユニット41の状態情報が診療位置の場合(ステップS151:Yes)、サーバー制御部83は、情報テーブル811の機器欄を参照して、チェアユニット41を示す機器識別情報の次に登録された機器識別情報が、オペレーティングライト42を示す機器識別情報で、かつ状態欄に登録された動作情報が、オペレーティングライト42の点灯であるか否かを判定する(ステップS152)。
オペレーティングライト42の動作情報が点灯である場合(ステップS152:Yes)、サーバー制御部83は、情報テーブル811の機器欄を参照して、オペレーティングライト42を示す機器識別情報の次に登録された機器識別情報が、診療機器44を示す機器識別情報か否かを判定する(ステップS153)。
機器欄に診療機器44を示す機器識別情報が登録されている場合(ステップS153:Yes)、サーバー制御部83は、機器欄の診療機器44に関連付けられた情報テーブル811の時刻欄、及び期間欄を参照して、時刻欄、及び機器欄に登録された情報と、機器欄に登録された診療機器44を示す機器識別情報とを関連付けて一時記憶する(ステップS154)。
その後、サーバー制御部83は、情報テーブル811の機器欄を参照して、診療機器44を示す機器識別情報の次に登録された機器識別情報が、オペレーティングライト42を示す機器識別情報で、かつ状態欄に登録された動作情報が、オペレーティングライト42の消灯であるか否かを判定する(ステップS155)。
オペレーティングライト42の動作情報が消灯でない場合(ステップS155:No)、サーバー制御部83は、処理をステップS153に戻す。
一方、オペレーティングライト42の動作情報が消灯の場合(ステップS155:Yes)、サーバー制御部83は、情報テーブル811の機器欄を参照して、オペレーティングライト42を示す機器識別情報の次に登録された機器情識別報が、チェアユニット41を示す機器識別情報で、かつ状態欄に登録された状態情報が着席位置であるか否かを判定する(ステップS156)。
チェアユニット41の状態情報が着席位置でない場合(ステップS156:No)、サーバー制御部83は、処理をステップS153に戻す。
一方、チェアユニット41の状態情報が着席位置の場合(ステップS156:Yes)、サーバー制御部83は、ステップS154で一時記憶した複数の時間情報、及び機器識別情報が、診療の実施を判定するための診療判定条件を満足するか否かを判定する(ステップS157)。
より詳しくは、サーバー制御部83は、情報テーブル811の用途種別に対応する判定テーブル814の機器欄、及び期間欄に登録された情報と、一時記憶した診療機器44の複数の時間情報、及び機器識別情報とを対比する。
そして、一時記憶した機器識別情報の記憶順序が、判定テーブル814の機器欄に登録された使用順序に一致し、かつ一時記憶した時間情報が、判定テーブル814の時期欄に登録された動作期間の下限値を満足する場合(ステップS157:Yes)、サーバー制御部83は、ステップS154で一時記憶した複数の時間情報、及び機器識別情報を、医療従事者による診療が実施された際に送信された情報として、医療従事者による診療が実施されたと判定し、これを一次判定結果とする(ステップS158)。
その後、サーバー制御部83は、第一次診療行為判定処理を終了して、図10のステップS133に処理を戻す。
一方、ステップS157において、一時記憶した機器識別情報の記憶順序が、判定テーブル814の機器欄に登録された使用順序に一致しない、または/および一時記憶した時間情報が、判定テーブル814の時期欄に登録された動作期間の下限値を満足しない場合(ステップS157:No)、サーバー制御部83は、医療従事者による診療が実施されていないと判定し、これを一次判定結果とする(ステップS159)。その後、サーバー制御部83は、第一次診療行為判定処理を終了して、図10のステップS133に処理を戻す。
なお、図11のステップS151において、チェアユニット41の状態情報が診療位置でない場合(ステップS151:No)、ステップS152において、オペレーティングライト42の動作情報が点灯でない場合(ステップS152:No)、または、ステップS153において、機器欄に診療機器44を示す機器識別情報が登録されていない場合(ステップS153:No)、サーバー制御部83は、処理をステップS159に進め、医療従事者による診療が実施されていないと判定し、これを一次判定結果とする。その後、サーバー制御部83は、第一次診療行為判定処理を終了して、図10のステップS133に処理を戻す。
図10のステップS133に戻り、第一次診療行為判定処理を終了すると、サーバー制御部83は、情報テーブル811に基づいて、診療装置4の給排水管路51の洗浄が行われたか否かを判定する洗浄実施判定処理を開始する(ステップS134)。
具体的には、洗浄実施判定処理を開始すると、外部サーバー8のサーバー制御部83は、図12に示すように、情報テーブル811の機器欄を参照して、第一次診療行為判定処理(図11参照)において、最後に読み出した機器欄の次に登録された機器識別情報が、うがい用コップ43bを示す機器識別情報であるか否か、すなわち、うがい用コップ43bの載置が時間情報として登録されているか否かを判定する(ステップS161)。
うがい用コップ43bの載置の時間情報が登録されている場合(ステップS161:Yes)、サーバー制御部83は、情報テーブル811の機器欄を参照して、うがい用コップ43bを示す機器識別情報の次に登録された機器識別情報が、ベースンユニット43の開閉扉を示す機器識別情報であるか否か、すなわち、開閉扉の開放が時間情報として登録されているか否かを判定する(ステップS162)。
ベースンユニット43の開閉扉の時間情報が登録されている場合(ステップS162:Yes)、サーバー制御部83は、情報テーブル811の機器欄を参照して、ベースンユニット43を示す機器識別情報の次に登録された機器識別情報が、給排水部45の洗浄装置52を示す機器識別情報であるか否か、すなわち、給排水部45の洗浄装置52を動作させる操作の受付けが時間情報として登録されているか否かを判定する(ステップS163)。
給排水部45の洗浄装置52の時間情報が登録されている場合(ステップS163:Yes)、診療装置4の給排水管路51の洗浄が医療従事者によって実施されたと判定する(ステップS164)。その後、サーバー制御部83は、洗浄実施判定処理を終了して、処理を図10のステップS134に戻す。
一方、ステップS161において、うがい用コップ43bの載置の時間情報が登録されていない場合(ステップS161:No)、ステップS162において、ベースンユニット43の開閉扉の時間情報が登録されていない場合(ステップS162:No)、及びステップS163において、給排水部45の洗浄装置52の時間情報が登録されていない場合(ステップS163:No)、サーバー制御部83は、診療装置4の給排水管路51の洗浄が医療従事者によって実施されていないと判定したのち(ステップS165)、洗浄実施推定処理を終了して、処理を図10のステップS134に戻す。
図10のステップS134に戻り、洗浄実施判定処理を終了すると、外部サーバー8のサーバー制御部83は、ステップS133の第一次診療行為判定処理における一次判定結果と、ステップS134の洗浄実施判定処理における判定結果とに基づいた判定によって、診療の実施または診療の非実施のいずれかを二次判定結果として得る第二次診療行為判定処理を開始する。
具体的には、サーバー制御部83は、ステップS133における一次判定結果が診療の実施で、かつステップS134における判定結果が洗浄の非実施であるか否かを判定する(ステップS135)。
ステップS133の一次判定結果が診療の実施で、かつステップS134の判定結果が洗浄の非実施の場合(ステップS135:Yes)、サーバー制御部83は、ステップS133における一次判定結果を、医療従事者による診療が1回実施されたと判定するとともに、これを1回として計上して一時記憶する(ステップS136)。
換言すると、サーバー制御部83は、装置識別情報48aに対応する診療装置4において、装置識別情報48aに対応する診療内容の診療が、機器識別情報に対応する診療機器44などの複数の機器を用いて1回行われたと判定する。
一方、ステップS133の一次判定結果が診療の実施で、かつステップS134の判定結果が洗浄の非実施ではない、すなわち洗浄の実施の場合(ステップS135:No)、サーバー制御部83は、ステップS133における一次判定結果が診療の実施であっても、医療従事者による診療行為ではない診療の非実施と判定する(ステップS137)。
その後、サーバー制御部83は、ステップS132で読み出した情報テーブル811の全データに対して、ステップS133からステップS137の処理を行ったか否かを判定する(ステップS138)。
全データに対する処理が完了していなければ(ステップS138:No)、サーバー制御部83は、処理をステップS133に戻し、情報テーブル811の全データに対する処理が完了するまで、ステップS133からステップS137の処理を繰り返す。
一方、全データに対する処理が完了していれば(ステップS138:Yes)、サーバー制御部83は、一時記憶した診療の実施回数の合計を、管理テーブル812の診療回数欄に登録するとともに、ステップS134において給排水管路51の洗浄実施と判定された場合、管理テーブル812の洗浄実施欄に、給排水管路51の洗浄実施を示す「○」を登録する(ステップS139)。
そして、サーバー制御部83は、「予防診療」に対応する情報テーブル811、「治療」に対応する情報テーブル811、及び「手術」に対応する情報テーブル811に対して、ステップS133からステップS139の処理を行ったか否かを判定する(ステップS140)。
全ての情報テーブル811に対する処理が完了していない場合(ステップS140:No)、サーバー制御部83は、次の情報テーブル811を記憶部81から読み出したのち、処理をステップS133に戻し、全ての情報テーブル811に対する処理が完了するまで、ステップS133からステップS139の処理を繰り返す。
一方、全ての情報テーブル811に対する処理が完了した場合(ステップS140:Yes)、サーバー制御部83は、管理テーブル登録処理を終了して、図8のステップS103に処理を戻す。
図8のステップS103に戻り、管理テーブル登録処理を完了すると、サーバー制御部83は、所定日数ごとの診療の実施実績と給排水部45の洗浄実績とを示す出力データ813を生成して、診療所2の管理装置6に送信する出力データ送信処理を開始する(ステップS104)。なお、本実施例では、一例として、一か月ごとに出力データ813の生成と、管理装置6への送信を行なうものとする。
出力データ送信処理を開始すると、外部サーバー8のサーバー制御部83は、図13に示すように、現在の日付が所定の日付であるか否かを判定する(ステップS171)。なお、本実施例では、一例として、所定の日付を月末として説明する。
現在の日付が月末でない場合(ステップS171:No)、サーバー制御部83は、出力データ送信処理を終了して、処理を図8のステップS104に戻す。
一方、現在の日付が月末の場合(ステップS171:Yes)、サーバー制御部83は、「予防診療」に対応する管理テーブル812、「治療」に対応する管理テーブル812、及び「手術」に対応する管理テーブル812を記憶部81から読み込む(ステップS172)。
その後、サーバー制御部83は、洗浄実施情報によって示される、直近の洗浄の実施後における診療の実施の回数の合計を算出する。具体的には、サーバー制御部83は、洗浄実施欄に登録された給排水管路51の洗浄実施を示す「○」に基づいて、給排水管路51の洗浄が実施されていない日が連続する期間における診療の実施回数の合計を算出する(ステップS173)。
診療の実施回数の合計を算出すると、サーバー制御部83は、診療の実施回数が、給水管路451の洗浄の要否を判定するための閾値である第1判定閾値以下か否かを判定する(ステップS174)。なお、第1判定閾値は、給水管路451の衛生状態を判定可能な診療の実施回数とする。
ここで、給水管路451の衛生状態と第1判定閾値との関係について説明する。給水管路451には、洗浄実施時に利用される水だけでなく、医療従事者による診療行為の際に利用される水が供給される。この際、医療従事者による診療行為の回数が少ないほど、給水管路451内を水が流動する機会が減るため、給水管路451内の水が時間経過とともに劣化することで、給水管路451の衛生状態が良好な状態に保たれ難くなる。一方、医療従事者による診療行為の回数が多い場合、給水管路451内を水が頻繁に流動するため、給水管路451の衛生状態が良好な状態に保たれ易い。つまり、給水管路451の衛生状態は、診療の実施回数で判定可能である。このため、給水管路451の衛生状態を判定可能な診療の実施回数を、第1判定閾値とする。
診療の実施回数が第1判定閾値以下の場合(ステップS174:Yes)、サーバー制御部83は、給水管路451内の水が頻繁に流動していない状態のため、給水管路451の洗浄が必要と判定したのち(ステップS175)、給水管路451の洗浄要を示す要否情報と、洗浄要と判定された時期を示す情報とを関連付けて一時記憶する。
一方、診療の実施回数が第1判定閾値を上回る場合(ステップS174:No)、サーバー制御部83は、給水管路451内の水が頻繁に流動している状態のため、給水管路451の洗浄が不要と判定する(ステップS176)。
給水管路451の洗浄要否を判定すると、サーバー制御部83は、診療回数が排水管路452の洗浄の要否を判定するための閾値である第2判定閾値以下か否かを判定する(ステップS177)。なお、第2判定閾値は、排水管路452の衛生状態を判定可能な診療の実施回数とする。
ここで、排水管路452の衛生状態と第2判定閾値との関係について説明する。排水管路452には、洗浄実施時に利用された水だけでなく、医療従事者による診療行為の際に利用された水が排水される。この際、医療従事者による診療行為の回数が多いほど、患者の血液や不純物などを含む水が排水管路452内を頻繁に流動するため、排水管路452の衛生状態が良好な状態に保たれ難くなる。一方、医療従事者による診療行為の回数が少ない場合、患者の血液や不純物などを含む水が排水管路452内を流動する機会が少ないため、排水管路452の衛生状態が良好な状態に保たれ易い。つまり、排水管路452の衛生状態は、診療の実施回数で判定可能である。このため、排水管路452の衛生状態を判定可能な診療の実施回数を、第2判定閾値とする。
この第2判定閾値は、例えば、第1判定閾値よりも大きい閾値であるなど、第1判定閾値とは異なる閾値であってもよい。あるいは、第1判定閾値と同じ閾値であってもよい。
診療の実施回数が第2判定閾値以上の場合(ステップS177:Yes)、サーバー制御部83は、排水管路452内を排水が頻繁に流動している状態のため、排水管路452の洗浄が必要と判定したのち(ステップS178)、排水管路452の洗浄要を示す情報と、洗浄要と判定された時期を示す情報とを関連付けて一時記憶する。
一方、診療の実施回数が第2判定閾値を下回る場合(ステップS177:No)、サーバー制御部83は、排水管路452内を排水が頻繁に流動していない状態のため、排水管路452の洗浄が不要と判定する(ステップS179)。
その後、サーバー制御部83は、管理テーブル812に基づいて、管理装置6の表示部61に表示させるための出力データ813を生成する(ステップS180)。この際、サーバー制御部83は、ステップS171で読込んだ管理テーブル812に登録された情報と、管理テーブル812に対応する装置識別情報48aとを関連付けて出力データ813を生成する。
さらに、サーバー制御部83は、給水管路451の洗浄要を示す要否情報と、給水管路451の洗浄要と判定された時期を示す情報とに基づいて、給水管路451の洗浄タイミングに関するコメントを生成するとともに、排水管路452の洗浄要を示す情報と、排水管路452の洗浄要と判定された時期を示す情報とに基づいて、排水管路452の洗浄タイミングに関するコメントを生成して、出力データ813に登録する。
このようにして、サーバー制御部83は、図14及び図15に示すように、診療の実施実績と給排水部45の洗浄実績とを示す実績画面Sとして管理装置6の表示部46に表示させる出力データ813を生成する。
なお、出力データ813は、図14及び図15に示すように、例えば、月度、及び用途種別が「1月度実績(治療)」のようにタイトルとして、画面上部に表示され、日毎の診療の実施実績、及び給排水管路51の洗浄実績の一覧が画面中央に表示され、その下部に給排水管路51の衛生状態に関するコメントが表示された実績画面Sを、管理装置6の表示部46に表示させるデータとする。
出力データ813を生成すると、サーバー制御部83は、「予防診療」に対応する管理テーブル812、「治療」に対応する管理テーブル812、及び「手術」に対応する管理テーブル812の全てに対して、ステップS173からステップS180の処理を行なったか否かを判定する(ステップS181)。
全ての管理テーブル812に対する処理が完了していない場合(ステップS181:No)、サーバー制御部83は、処理をステップS173に戻して、全ての管理テーブル812に対する処理が完了するまで、ステップS173からステップS180の処理を繰り返す。
一方、全ての管理テーブル812に対する処理が完了した場合(ステップS181:Yes)、サーバー制御部83は、生成した出力データ813を、通信部82を介して管理装置6に送信する(ステップS182)。その後、サーバー制御部83は、出力データ送信処理を完了して、処理を図8のステップS104に戻す。
図8のステップS104に戻り、外部サーバー8が送信した出力データ813を管理装置6が取得すると、管理装置6の管理制御部65は、出力データ表示処理を開始して(ステップS105)、取得した出力データ813を出力データ63dとして記憶部63に記憶する、その後、管理制御部65は、出力データ63dを実績画面Sとして表示部46に閲覧可能に表示させる。
このような診療装置4の情報送信処理(図8のステップS101)と、外部サーバー8の情報テーブル登録処理(図8のステップS102)、管理テーブル登録処理(図8のステップS103)、及び出力データ送信処理(図8のステップS104)と、管理装置6の出力データ表示処理(図8のステップS105)とは、それぞれ診療装置4、外部サーバー8、及び管理装置6の電源が遮断されるまで、繰返し実行される。
以上のように、医療機器(チェアユニット41や診療機器44など)に関する各種情報を処理する外部サーバー8は、医療機器の制御または状態に関連する関連情報(動作情報、及び状態情報)を取得する通信部82と、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が、診療行為の判定条件である診療判定条件を満足する場合、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)を診療の実施と判定するサーバー制御部83とを備えたことにより、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療行為によるものであるかを判定できるため、医療従事者が行った診療行為を、例えば、遠隔地であっても知ることができる。
このため、外部サーバー8は、例えば、診療行為に応じた適切な洗浄タイミングの通知、あるいは診療装置4の稼働実績の通知などのように、診療行為に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
また、通信部82が、医療機器の制御に関連する時間、または状態に関連する時間の情報である医療機器の時間情報が付与された関連情報(動作情報、及び状態情報)を取得するものであり、サーバー制御部83が、医療機器の時間情報を含む複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療判定条件を満足する場合、診療の実施と判定することにより、外部サーバー8は、医療従事者が行った診療行為をより精度よく知ることができる。
具体的には、医療機器は、診療行為だけでなく、点検や洗浄の際にも動作する。このため、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)を取得しただけでは、診療の実施を精度よく判定できないおそれがある。
そこで、医療機器の制御に関連する時間、または状態に関連する時間の情報である医療機器の時間情報を含む関連情報(動作情報、及び状態情報)を通信部82が取得することにより、外部サーバー8は、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)がどの時間の情報であるかを知ることができる。
そして、医療機器の時間情報を含む複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療判定条件を満足する場合、診療の実施と判定するサーバー制御部83により、外部サーバー8は、診療行為でない行為による複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が、診療の実施と誤判定されることを防止できる。
これにより、外部サーバー8は、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療行為によるものであるかをより精度よく判定することができる。このため、外部サーバー8は、医療従事者が行った診療行為をより精度よく知ることができる。
また、サーバー制御部83が、給排水部45の洗浄装置52の制御または状態に関連する洗浄装置52の時間情報を取得している場合、関連情報(動作情報、及び状態情報)を給排水管路51の洗浄によるものとして、診療の実施ではないと判定することにより、外部サーバー8は、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療判定条件を満足している場合であっても、洗浄装置52の時間情報を取得していれば、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)を診療の実施ではないと判定することができる。
このため、外部サーバー8は、給排水管路51の洗浄に伴って送信された複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が、診療の実施と誤判定されることを防止できる。これにより、外部サーバー8は、医療従事者が行った診療行為をさらに精度よく知ることができる。
また、サーバー制御部83が、洗浄装置52の時間情報が給排水管路51の洗浄実施の判定条件である洗浄判定条件を満足する場合、洗浄装置52の時間情報を給排水管路51の洗浄実施と判定するものであり、サーバー制御部83による判定が給排水管路51の洗浄実施の場合、洗浄装置52の時間情報に基づいて給排水管路51の洗浄実績を示す管理テーブル812を生成するサーバー制御部83を備えたことにより、外部サーバー8は、医療従事者が行った診療行為をより一層精度よく知ることができる。
具体的には、例えば、給排水部45の洗浄装置52は、給排水管路51の洗浄だけでなく、点検などの際にも動作する。このため、外部サーバー8は、給排水管路51の洗浄装置52の制御または状態に関連する洗浄装置52の時間情報を取得しただけでは、給排水管路51の洗浄を精度よく知ることができない。
そこで、洗浄装置52の時間情報が給排水管路51の洗浄を判定するための洗浄判定条件を満足する場合、洗浄装置52の時間情報を給排水管路51の洗浄実施と判定するサーバー制御部83により、外部サーバー8は、給排水管路51の洗浄実施を精度よく知ることができるとともに、取得した洗浄装置52の時間情報が、給排水部45の洗浄装置52の制御または状態に関連する情報であることを精度よく知ることができる。
このため、外部サーバー8は、給排水管路51の洗浄に伴って送信された複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療判定条件を満足している場合であっても、診療の実施と誤判定されることをより確実に防止できる。これにより、外部サーバー8は、医療従事者が行った診療行為をより一層精度よく知ることができる。
さらに、サーバー制御部83による判定が給排水管路51の洗浄実施の場合、洗浄装置52の時間情報に基づいて給排水管路51の洗浄実績を示す管理テーブル812を生成するサーバー制御部83により、外部サーバー8は、サーバー制御部83が生成した管理テーブル812を、例えば、給排水管路51の洗浄実績に基づいた医療機器の洗浄に関するアドバイスを、医療従事者に提供するサービスなどに用いることができる。このため、外部サーバー8は、診療行為に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
また、サーバー制御部83が、サーバー制御部83による判定が診療の実施の場合、関連情報(動作情報、及び状態情報)に基づいて診療の実施実績を示す管理テーブル812を生成するとともに、出力データ813を生成することにより、外部サーバー8は、サーバー制御部83が生成した出力データ813を、例えば、診療の実施実績に対する給排水管路51の洗浄実績を医療従事者に提供するサービス、あるいは診療の実施実績に対して給排水管路51の洗浄が適切であるかを通知するサービスなどに用いることができる。このため、外部サーバー8は、診療行為に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
また、医療機器を歯科医療機器とし、サーバー制御部83が、歯科医療機器の制御または状態に関連する関連情報(動作情報、及び状態情報)と診療判定条件に基づいて、歯科診療の実施を判定することにより、外部サーバー8は、歯科診療における診療行為を、例えば、遠隔地であっても知ることができ、歯科診療に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
また、動作情報が、チェアユニット41の動作に関連する情報、オペレーティングライト42の点灯に関連する情報、及び診療機器44(ハンドピース44a、スケーラ、バキューム44b、レーザ機器など)の動作に関連する情報であるため、外部サーバー8は、既存の医療機器の動作に関連する動作情報に基づいて、診療の実施を判定できるため、医療機器にさらなるハードウェアを追加することを不要にできる。
また、状態情報が、チェアユニット41の昇降位置に関連する情報、及びベースンユニット43の開閉扉の開閉状態に関連する情報であるため、外部サーバー8は、例えば、既存の医療機器の状態に関連する状態情報に基づいて、診療の実施を判定できるため、医療機器にさらなるハードウェアを追加することを不要にできる。
また、関連情報(動作情報、及び状態情報)が、医療機器を識別する機器識別情報が付与されたものであり、サーバー制御部83が、機器識別情報が付与された複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療判定条件を満足する場合、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)を、機器識別情報に対応する医療機器による診療の実施と判定することにより、外部サーバー8は、医療従事者による診療行為をより精度よく知ることができる。
さらに、診療行為に用いられた複数の医療機器を識別できるため、外部サーバー8は、例えば、医療機器の稼働実績を医療従事者に提供するサービスにおいて、医療機器ごとの稼働実績を精度よく通知することができる。
また、通信部82が、診療装置4を識別する装置識別情報48aが付与された関連情報(動作情報、及び状態情報)を、診療装置4から受信するものであり、サーバー制御部83が、装置識別情報48aで関連付けられた複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が装置識別情報48aに応じた診療判定条件を満足する場合、装置識別情報48aで関連付けられた複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)を診療の実施と判定することにより、外部サーバー8は、医療従事者が行った診療行為をより一層精度よく知ることができるため、診療装置4の稼働実態に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
具体的には、例えば、歯科診療を行なう診療所2では、予防診療、治療、及び手術など診療内容に応じた診療ブースが設定され、それぞれの診療ブースに診療装置4が配置されていることがある。このような場合、予防診療、治療、及び手術など診療内容に応じて、医療機器の動作や状態が異なるため、診療装置4からの関連情報(動作情報、及び状態情報)を全て同じ診療判定条件で判定すると、診療の実施を精度よく判定できないおそれがある。
そこで、診療装置4を識別する装置識別情報48aで関連付けられた複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が装置識別情報48aに応じた診療判定条件を満足する場合、装置識別情報48aで関連付けられた複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)を診療行為の実施と判定するサーバー制御部83により、外部サーバー8は、診療の実施を診療装置4ごとに判定することができる。
例えば、診療内容に応じた診療装置4が複数ある場合であっても、外部サーバー8は、診療装置4ごとに診療の実施を判定する、すなわち診療内容に応じた診療の実施を判定することができる。
これにより、外部サーバー8は、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)を精度よく判定することができる。このため、外部サーバー8は、医療従事者が行った診療行為をより一層精度よく知ることができるため、診療装置4の稼働実態に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
また、医療機器(チェアユニット41や診療機器44など)に関する各種情報を処理する支援システム1は、医療機器の制御または状態を検知する診療装置4と、医療機器の制御または状態に関連する関連情報(動作情報、及び状態情報)を取得する外部サーバー8とを備えたことにより、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療行為によるものであるかを判定できるため、医療従事者が行った診療行為を、例えば、遠隔地であっても知ることができる。
このため、支援システム1は、例えば、診療行為に応じた適切な医療装置の洗浄タイミングの通知、あるいは医療装置の稼働実績の通知などのように、診療行為に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
さらに、支援システム1は、例えば、医療機器の動作を制御する制御信号に基づいて、診療装置4が医療機器の動作に関連する関連情報(動作情報、及び状態情報)を送信することで、医療機器の動作を検知する手段を診療装置4に別途設けることを不要にすることができる。
つまり、支援システム1は、例えば診療装置4のソフトウェアを更新するだけで、外部サーバー8に関連情報(動作情報、及び状態情報)を送信することができるため、医療機器や診療装置4の買換えを不要にして、診療行為に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
また、医療機器(チェアユニット41や診療機器44など)に関する各種情報を処理する装置を用いた情報処理方法は、医療機器の制御または状態に関連する関連情報(動作情報、及び状態情報)を取得する取得工程と、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が、診療行為の判定条件である診療判定条件を満足する場合、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)を診療の実施と判定する判定工程とを備えたことにより、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療行為によるものであるかを判定できるため、医療従事者が行った診療行為を、例えば、遠隔地であっても知ることができる。
このため、情報処理方法は、例えば、診療行為に応じた適切な医療装置の洗浄タイミングの通知、あるいは医療装置の稼働実績の通知などのように、診療行為に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
次に、実施例1における第一次診療行為判定処理(図10のステップS133)の処理動作が異なる実施例2について、図16及び図17を用いて説明する。
なお、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、図16は実施例2における外部サーバー8のブロック図を示し、図17は推定モデル815を説明する説明図を示している。
実施例2の支援システム1は、実施例1における第一次診療行為判定処理(図10のステップS133)が、機械学習、例えば、ニューラルネットワークを用いた推定モデル815で構成されている点が異なる。
なお、第一次診療行為判定処理を構成する推定モデル815は、図16に示すように、実施例1の判定テーブル814にかえて、外部サーバー8の記憶部81に記憶されているものとする。
この推定モデル815は、図17に示すように、例えば、入力層815a、中間層815b、及び出力層815cからなるニューラルネットワークを用いた判定アルゴリズムである。
この推定モデル815は、図17に示すように、例えば、チェアユニット41の状態情報と、オペレーティングライト42の動作情報と、診療機器44の時間情報及び動作情報などとを、入力層815aに対して入力される入力情報とし、診療の非実施を示す情報または診療の実施を示す情報が、出力層815cから出力される出力情報として得られるように構築されている。
具体的には、推定モデル815は、実際に診療が行われた際のチェアユニット41の状態情報と、オペレーティングライト42の動作情報と、診療機器44の時間情報及び動作情報などとを、入力層815aに対して入力される入力情報とし、実際に診療が行われたことを示す行為情報を、入力情報に対する教師データとして、繰返し学習して構築されている。
なお、上述した実際に診療が行われたことを示す行為情報は、例えば、診療を開始する医療従事者が、診療装置4の操作部47に設けた診療開始を示すボタンを押下することで、外部サーバー8に送信される情報とする。
この際、推定モデル815は、入力情報に対する出力情報が、診療の実施を示す情報となるように、実際に診療が行われたことを示す行為情報に基づいて、重み付けや判定閾値を繰返し調整して学習している。
つまり、推定モデル815は、実際に診療が行われた際の入力情報、入力情報に対する出力情報、及び行為情報に基づいた学習によって構築された重み付けや判定閾値が、実施例1における診療判定条件を構築している。
このようにして、推定モデル815は、入力情報に対して、診療の非実施を示す情報、または診療の実施を示す情報のいずれかが出力情報として出力されるように構築されている。
以上のように、外部サーバー8、支援システム1、及び情報処理方法は、上述の実施例1と同様に、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療行為によるものであるかを判定できるため、医療従事者が行った診療行為を、例えば、遠隔地であっても知ることができる。
また、サーバー制御部83が、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)と、ニューラルネットワークを用いた推定モデル815とに基づいて、診療の実施と判定するものであり、診療判定条件が、推定モデル815の学習によって構築されるものであり、推定モデル815が、サーバー制御部83による判定結果を示す出力情報と、関連情報(動作情報、及び状態情報)に対する教師データである医療従事者による診療行為を示す行為情報とによって学習されることにより、外部サーバー8は、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)をより精度よく判定できるため、医療従事者が行った診療行為をさらに精度よく知ることができる。
具体的には、サーバー制御部83の診療判定条件が推定モデル815の学習によって構築されているため、外部サーバー8は、予め定めた診療判定条件と、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)に基づいて診療の実施を判定する場合と比べて、より精度よく判定することができる。
さらに、サーバー制御部83による判定結果を示す出力情報と、関連情報(動作情報、及び状態情報)に対する教師データである行為情報とによって学習される推定モデル815のため、外部サーバー8は、例えば、医療従事者による診療が開始されるたびに行為情報を取得することで、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)に基づく診療の実施をサーバー制御部83で判定するたびに、推定モデル815の学習対象であるパラメータ(例えば、重み付け係数や判定閾値など)を随時更新することができる。
これにより、外部サーバー8は、次回判定時におけるサーバー制御部83による診療の実施の判定精度を向上することができる。このため、外部サーバー8は、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)に基づく診療の実施をより精度よく判定でき、医療従事者が行った診療行為をさらに精度よく知ることができる。
また、本システムによれば、複数の関連情報を大量に長期に渡って収集することでユーザごとに診療機器44の使い方を把握することができ、結果、ユーザの使用の傾向や癖を把握することができる。傾向や癖を把握できれば、医療機器による診療の実施を判定するための判定条件を、傾向や癖に応じて変更することができ、診療行為の判定精度を向上させることができる。
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述した実施例1及び実施例2において、チェアユニット41、オペレーティングライト42、ベースンユニット43、及び複数の診療機器44などを備えた診療装置4としたが、これに限定せず、診療装置4は、診療目的に応じた適宜の構成であってもよく、例えば、実施例1及び実施例2の構成に加えて、さらに、レントゲン機器やオートクレーブなどを備えたものであってもよい。
また、ハンドピース44a、バキューム44b、スケーラ、インプラント用ドリル、医療用レーザ、及びうがい用コップ43bなどを診療機器44としたが、これに限定せず、診療の際に、医療従事者が使用する機器や患者が使用する機器であれば、例えば、レントゲン機器やオートクレーブなどの適宜の機器を診療機器としてもよい。
また、チェアユニット41、オペレーティングライト42、ベースンユニット43、複数の診療機器44、及び給排水部45を、医療従事者や患者が使用する医療機器としたが、これに限定せず、例えば、レントゲン機器やオートクレーブなどの適宜の機器を医療機器としてもよい。
また、診療装置4の診療制御部50が、時間情報、動作情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、通信部49を介して外部サーバー8に送信する構成としたが、これに限定せず、例えば、診療機器44の動作を制御する制御部を診療機器44に設け、時間情報、動作情報、状態情報、及び機器識別情報を診療機器44が、診療制御部50、及び通信部49を介して外部サーバー8に直接的に送信する構成であってもよい。
また、診療装置4が、動作情報や状態情報などに時間情報を関連付けるとともに、通信部49を介して外部サーバー8に送信する構成としたが、これに限定せず、診療装置4が通信部49を介して送信した動作情報や状態情報などを外部サーバー8が受信した際、外部サーバー8が、動作情報や状態情報などを受信したタイミングで時間情報を生成するとともに、動作情報や状態情報などに時間情報を関連付けてもよい。
また、外部サーバー8が、通信回線3,7を介して、時間情報、動作情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを取得する構成としたが、これに限定せず、診療装置4において、時間情報、動作情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを記憶媒体に記憶させ、外部サーバー8が、記憶媒体を介して、時間情報、動作情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを取得する構成であってもよい。この際、診療装置4、及び外部サーバー8には、記憶媒体に各種情報を書き込む機能と、記憶媒体の各種情報を読み出す機能とを有する媒体読書き部が設けられているものとする。
また、診療所2から離れた遠隔地に設けられた外部サーバー8が、診療の実施の判定、及び給排水管路51の洗浄実施の判定などを行なうものとして説明したが、これに限定せず、管理装置6が、診療の実施の判定、及び給排水管路51の洗浄実施の判定などを行なう構成であってもよい。
この際、実施例2において、推定モデル815を含むプログラムが、例えば、通信回線7で接続された外部装置、あるいは記憶媒体を介して、配布されるものであってもよい。
また、チェアユニット41の状態情報、オペレーティングライト42の動作情報、診療機器44の動作情報、及び診療機器44の時間情報に基づいて、診療の実施を判定する第一次診療行為判定処理(図11参照)としたが、これに限定せず、医療従事者が使用する適宜の機器、及び患者が使用する適宜の機器の動作情報、状態情報、及び時間情報に基づいて、診療の実施を判定する第一次診療行為判定処理としてもよい。
この際、例えば、動作情報は、ハンドピース44aライトの点灯に関連する情報、レントゲン機器の動作に関連する情報、オートクレーブの動作に関連する情報などであってもよい。
一方、状態情報は、ベースンユニット43の開閉蓋の開閉状態に関連する情報、診療機器44の接続状態に関連する情報、電圧値の変化に基づいた診療機器44の状態に関連する情報、電流値の変化に基づいた診療機器44の状態に関連する情報、及び温度変化に基づいた給排水部45の状態に関連する情報、医療機器の載置状態に関する情報などであってもよい。
また、外部サーバー8が、一日一回、管理テーブル登録処理を実行し、一月に一回、出力データ送信処理を実行する構成とした、これに限定せず、管理テーブル登録処理、及び出力データ送信処理を、例えば、逐次実行するなど、適宜のタイミングで実行する外部サーバー8としてもよい。
また、うがい用コップ43bの時間情報、ベースンユニット43の開閉扉の時間情報、及び給排水部45の洗浄装置52の時間情報に基づいて、給排水管路51の洗浄実施を判定する洗浄実施判定処理(図12参照)としたが、これに限定せず、給排水管路51の洗浄に伴う特有の時間情報に基づいて、給排水管路51の洗浄実施を判定する洗浄実施判定処理としてもよい。
具体的には、ハンドピース44aが接続されるチューブ451aが複数引き出されている状態を示す情報、給排水管路51への洗浄水の供給を開始する操作を受付けたことを示す情報、給水管路451への洗浄剤の投入を開始する操作を受付けたことを示す情報、及び排水タンク457の洗浄を開始する操作を受付けたことを示す情報のうち少なくとも1つ以上に基づいて送信された時間情報によって、給排水管路51の洗浄実施が判定される洗浄実施判定処理としてもよい。
例えば、全てのハンドピース44aのピックアップが検知されたことを示す情報に基づいて送信された時間情報、ベースンユニット43の開閉扉の開放など洗浄のためのシーケンスが検知されたことを示す情報に基づいて送信された時間情報、及び給排水部45の洗浄装置52を動作させる操作が検知されたことを示す情報に基づいて送信された時間情報の1つ以上を取得している場合、給排水管路51の洗浄実施と判定する洗浄実施判定処理としてもよい。
また、出力データ813を管理装置6に送信して、管理装置6の表示部61に閲覧可能に表示させたが、これに限定せず、外部サーバー8、または管理装置6に接続したプリンタで出力データ813を印刷してもよい。
また、日毎の診療の実施実績、及び給排水管路51の洗浄実績の一覧と、給排水管路51の衛生状態に関するコメントとが表示された実績画面Sを構成する出力データ813としたが、これに限定せず、さらに、診療装置4の稼働率や診療機器44の稼働率を示すグラフが表示される実績画面Sを構成する出力データ813としてもよい。
また、外部サーバー8が、時期情報、動作情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを取得するたびに情報テーブル811に登録する構成としたが、これに限定せず、逐次一時記憶する構成としてもよい。
また、実施例1において、判定テーブル814に登録された診療判定条件は、一例であって、これに限定されるものではなく、実際の診療において使用される機器、機器の動作順序、及び機器の動作期間に応じた適宜の判定条件としてもよい。
例えば、チェアユニット41の状態情報、オペレーティングライト42の動作情報、及び複数の診療機器44の動作情報を受信した受信順序を、診療判定条件としてもよい。
これにより、外部サーバー8は、医療機器の使用順序が決まっている医療従事者による診療行為を容易に判定することができる。
このため、外部サーバー8は、複数の関連情報(動作情報、及び状態情報)が診療行為によるものであるかをさらに精度よく判定することができる。
従って、外部サーバー8は、医療従事者が行った診療行為をさらに精度よく知ることができる。
また、実施例1の第一次診療行為判定処理において、判定テーブル814を参照したが、これに限定せず、第一次診療行為判定処理を実現するプログラムに、判定テーブル814の診療判定条件が登録されてもよい。
また、時間情報、動作情報、及び状態情報に関連づけた装置識別情報48aに基づいて、外部サーバー8が、診療装置4の用途種別である「予防診療」、「治療」、または「手術」を識別する構成としたが、これに限定せず、サーバー制御部83が、例えば、診療機器44の時間情報、動作情報、及び機器識別情報に基づいて、歯科診療の実施を、さらに歯科診療における予防診療、治療、あるいは手術のいずれかと判定してもよい。
これにより、外部サーバー8は、診療機器44の時間情報、動作情報、及び機器識別情報に基づいて、歯科診療の実施を、さらに詳細に判定することができる。このため、外部サーバー8は、より診療行為に応じた様々なサービスの提供を容易にすることができる。
また、支援システム1の処理動作(図8のステップS101からステップS105)は、一例であって、これに限定せず、外部サーバー8が診療装置4からの各種情報を取得して、診療の実施または診療の非実施を判定したのち、出力データ813を出力できる処理動作であれば、適宜の処理動作としてもよい。
また、診療装置4における情報送信処理(図8のステップS101参照)の処理動作は、一例であって、図9のステップS111からステップS126の処理動作に限定せず、医療機器の動作または/および状態に応じた時期情報、動作情報、状態情報、機器識別情報、及び装置識別情報48aを、外部サーバー8に送信できる処理動作であれば、適宜の処理動作としてもよい。
また、外部サーバー8における管理テーブル登録処理(図8のステップS103参照)は、一例であって、図10のステップS131からステップS140の処理動作に限定せず、診療の実施、または診療の非実施を判定して管理テーブル812に登録できる処理動作であれば、適宜の処理動作としてもよい。
また、外部サーバー8における管理テーブル登録処理において、第一次診療行為判定処理の一次判定結果と、洗浄実施推定処理の判定結果とに基づいて、診療の実施、または診療の非実施を判定したが、これに限定せず、第二次診療行為判定処理をスキップして、第一次診療行為判定処理の一次判定結果を、診療の実施、または診療の非実施として判定してもよい。
また、実施例1の外部サーバー8における第一次診療行為判定処理(図10のステップS133参照)の処理動作は、一例であって、図11のステップS151からステップS159の処理動作に限定せず、診療の実施または診療の非実施を判定できる処理動作であれば、適宜の処理動作としてもよい。
また、実施例1の外部サーバー8における洗浄実施判定処理(図10のステップS134参照)の処理動作は、一例であって、図12のステップS161からステップS165の処理動作に限定せず、給排水管路51の洗浄実施、または洗浄非実施を適切に判定できる処理動作であれば、適宜の処理動作としてもよい。例えば、ニューラルネットワークを用いた推定モデルに基づいて、給排水管路51の洗浄実施と判定するものとしてもよい。
また、実施例1の外部サーバー8における出力データ送信処理(図8のステップS104参照)の処理動作は、一例であって、図13のステップS171からステップS182の処理動作に限定せず、給水管路451の洗浄要否、及び排水管路452の洗浄要否を判定して、出力データ813を生成送信できる処理動作であれば、適宜の処理動作としてもよい。
また、実施例2において、推定モデル815の入力層815aに対して入力される入力情報を、実際に診療が行われた際のチェアユニット41の状態情報、オペレーティングライト42の動作情報、及び診療機器44の時間情報及び動作情報としたが、これに限定せず、適宜の時間情報、動作情報、及び状態情報としてもよい。
また、歯科診療において、医療機器に関する各種情報を処理する情報処理装置である外部サーバー8、診療装置4と外部サーバー8とを備えた情報処理システムである支援システム1、及び情報処理方法としたが、これに限定せず、歯科診療以外で使用される情報処理装置、情報処理システム、及び情報処理方法に適用してもよい。例えば、耳鼻咽喉科、外科、内科、眼科、産婦人科、整形外科など、診療台、手術台、レントゲン装置、照明装置、手術器具、洗浄装置、または、滅菌装置などを用いて診療する医療分野において適用することが可能である。