JP6897945B2 - 瓦葺屋根及び金属瓦 - Google Patents

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Description

本発明は、瓦葺屋根及び金属瓦に関する。
金属瓦は従来からある日本瓦と比べて建造物にかかる重量が1/6程度であり、地震や台風などに強い。例えば、特許文献1には、金属瓦に関する技術が開示されている。この技術は、金属瓦の裏側での自然対流による通気を可能としたことで、断冷熱効果を発揮することができる。
ところで、近年戸建住宅の屋根上への太陽光パネルの設置が行われてきた。このような太陽光パネルは再生可能エネルギー源として期待されているが、その普及はこの数年頭打ちとなってきている。その理由として、屋根の重量がアップする、美観や景観に問題がある、メンテナンスや施工性に問題がある、台風等による破損や周辺への飛散、日光反射による熱中症等が指摘されている。
特開平8−82048号公報
特許文献1に記載した金属瓦に太陽光パネルを設置した場合には、軽量で地震や台風などに強いといった金属瓦の利点が損なわれることになり、日本瓦など以上に太陽光パネルの設置は難しい。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、金属瓦としての利点を活かしつつ、再生可能エネルギーとしての電力を効率良く発電することができる瓦葺屋根及び金属瓦を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る瓦葺屋根は、屋根の斜面に複数の金属瓦を葺いた瓦葺屋根であって、前記屋根の斜面の下から上に向けて空気を流通させる流路を前記複数の金属瓦の裏面側で構成するように、それぞれの前記金属瓦に形設された隆起部と、前記金属瓦の隆起部に取付けられた熱電素子とを具備する。
本発明の一形態に係る瓦葺屋根では、例えば屋根の斜面の下から上に向けて空気を流通させる流路を有することで、流路を流通する空気の温度と金属瓦の隆起部付近の温度との差が大きくなる。従って、上記の熱電素子を金属瓦の隆起部に取付けることで、再生可能エネルギーとしての電力を効率良く発電することができる。また、太陽光パネルのように屋根の上に大掛かりな設備を設ける必要もないので、軽量で地震や台風などに強いといった金属瓦の利点が損なわれることはない。
本発明の一形態に係る瓦葺屋根は、前記熱電素子が前記金属瓦の隆起部の裏面に取付けられ、前記流路を流通する空気の温度と前記金属瓦の隆起部付近の温度との差に基づき発電する。これにより、特別な構造を採用することなく、熱電素子が自然環境に直接晒されず、熱電素子の耐久期間を長くすることができる。また、熱電素子に対する配線を金属瓦の裏面側に容易に敷設できる。
本発明の一形態に係る瓦葺屋根は、前記隆起部が断面台形状となるように形設され、前記熱電素子は、前記隆起部の台形状の上底部に取付けられている。これにより、熱電素子と隆起部との間をより近接又は密着することができ、熱電素子による発電効率を向上させることができる。
本発明の一形態に係る瓦葺屋根は、前記金属瓦の隆起部に設けられ、前記熱電素子を着脱自在に保持する保持部を更に具備する。これにより、例えば熱電素子が故障した場合には交換が容易である。
本発明の一形態に係る瓦葺屋根は、前記隆起部と前記熱電素子との間の隙間に充填された充填剤を更に具備する。これにより、これにより、熱電素子と隆起部との間に隙間が生じても、この隙間を埋める充填剤を介して金属瓦から熱電素子に熱が伝導し、熱電素子による発電効率を向上させることができる。
本発明の一形態に係る瓦葺屋根では、前記熱電素子は、電力を取り出すための電極がコバルト合金からなるスピンゼーベック熱電変換デバイスである。これにより、大幅なコストの低減が可能であり、更にこのコバルト合金に磁性の性質を与えることで表れる異常ネルンスト効果と呼ばれる熱電効果をスピンゼーベック効果と併用して、従来の白金を利用した素子の10倍以上の熱電変換効率を向上させることができる。
スピンゼーベック熱電変換デバイスは典型的には、プラスチックフィルム等のフレキシブルな材料からなる磁性絶縁体と、磁性絶縁体上に形成された100nm程度の柱状結晶粒からなるフェライトメッキ磁性膜と、磁性膜表面に形成されたコバルト合金からなる電極膜とを有する。
上記フェライトメッキ磁性膜は比較低温での形成が可能であることから磁性絶縁体としてプラスチックフィルム等を用いることができ、しかも結晶粒が変形によるストレスを緩衝することができるので、変形状態での使用が可能となる。従って、金属瓦が曲面形状等を有する場合であってもその形状を有する表面にその形状に沿うように熱電素子を取り付けることができる。従って、金属瓦から熱電素子へ効率よく熱を伝達することができ、発電効率を高めることができる。
本発明の一形態に係る金属瓦は、金属製の瓦本体と、屋根の斜面の下から上に向けて空気を流通させる流路を前記瓦本体の裏面側で構成するように形設された隆起部と、前記隆起部に取付けられ、前記流路を流通する空気の温度と前記金属瓦の隆起部付近の温度との差に基づき発電する熱電素子とを具備する。
本発明の一形態に係る金属瓦は、金属製の瓦本体と、屋根の斜面の下から上に向けて空気を流通させる流路を前記瓦本体の裏面側で構成するように形設された隆起部と、前記流路を流通する空気の温度と前記金属瓦の隆起部付近の温度との差に基づき発電する熱電素子を着脱自在に保持するための保持部とを具備する。
本発明によれば、金属瓦としての利点を活かしつつ、再生可能エネルギーとしての電力を効率良く発電することができる。
屋根の斜面に金属瓦を葺いた瓦葺屋根を示す写真である。 本発明に係る屋根の斜面に複数の金属瓦を葺いた瓦葺屋根の断面図である。 第1の実施形態に係る金属瓦の一部断面斜視図である。 図3に示した金属瓦の横断面図である。 図3に示した金属瓦の縦断面図である。 第2の実施形態に係る金属瓦の一部断面斜視図である。(隆起部台形+充填剤+取付け金具) 第3の実施形態に係る金属瓦の一部断面斜視図である。(隆起部R+充填剤+可動アタッチメント) 第4の実施形態に係る金属瓦の一部断面斜視図である 第5の実施形態に係る金属瓦の一部断面斜視図である。(表面に熱電素子) 図9に示した金属瓦の横断面図である。 図9に示した金属瓦の縦断面図である。 本発明に係る熱電素子の断面図である。 第6の実施形態に係る金属瓦の一部断面斜視図である。 図13示した金属瓦の横断面図である。 図13に示した金属瓦の縦断面図である。 第7の実施形態に係る金属瓦の一部断面斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は屋根の斜面に金属瓦を葺いた瓦葺屋根を示す写真である。
図1に示すように、瓦葺屋根1は、建造物2の屋根3の斜面に複数の金属瓦4を葺いて構成される。各金属瓦4は、例えばガリバリウム鋼板表面にフッ素樹脂塗膜を形成して構成され、全長が2m程度、幅0.5m程度である。
(第1の実施形態に係る金属瓦)
図2は本発明の一実施形態に係る屋根の斜面に複数の金属瓦を葺いた瓦葺屋根の断面図である。
図2に示すように、金属瓦4は、屋根3の斜面の下から上に向けて空気を流通させる流路5を複数の金属瓦4の裏面側で構成するように形設された隆起部6を有する。隆起部6は、例えば1枚の金属瓦4の長さ方向に所定の間隔で複数箇所に形設されている。従って、瓦葺屋根1には、建造物2の屋根3の斜面に沿って隆起部6による複数の流路5が設けられている。
この金属瓦4では、金属瓦4の表面及び裏面の温度が共に70〜80℃である場合には、本発明者らの実験により金属瓦4に流路5を設けることで、その空気層の温度は40〜50℃、屋根下地材(合板裏面)では35〜45℃と温度低下をし、金属瓦4の表面及び裏面の温度と金属瓦4の裏面側の空気層の温度差は30℃程度生じている、という結果が得られている。
また、金属瓦4の隆起部6の裏面には、隆起部6及びその周囲の隙間と屋根下地材20との間で作られる流路5を流通する空気の温度と金属瓦4の隆起部6付近の温度との差に基づき発電する熱電素子10が設けられている。熱電素子10は、瓦葺屋根1を上面からみた場合に、瓦葺屋根1の縦横に多数配置されている。図示を省略するが、これらの熱電素子10は金属瓦4の裏面に敷設された配線によってパワーコンディショナー等に接続され、熱電素子10によって発電された電力がパワーコンディショナー等に供給されるようになっている。
ここで、図3は図2に示した金属瓦4の一部断面斜視図、図4はその横断面図、図5はその縦断面図である。
これらの図に示すように、金属瓦4の隆起部6は、断面が台形状となるように形設されている。このような形状は例えばプレス加工により金属瓦4を形成する際に同時に形設することができる。熱電素子10は、このような隆起部6の台形状の上底部に取付けられている。
隆起部6への熱電素子10の取付けは様々な形態が考えられるが、ここではその一形態を説明する。
金属瓦4の隆起部6には、熱電素子10を着脱自在に保持する保持部としての可動アタッチメント11が取付け金具12により取付けられている。例えば、取付け金具12は可動アタッチメント11の両側のそれぞれの2箇所を金属瓦4の隆起部6の裏面に固定する。
可動アタッチメント11は内部に熱電素子10を収容するものであり、収容した熱電素子10を一側に弾性的に押し付けて可動アタッチメント11の内部で熱電素子10を保持する押え金具13及びスプリング14のセットを例えば2箇所に有する。これにより、熱電素子10は可動アタッチメント11により着脱自在に保持され、将来における熱電素子の性能向上やサイズ変更に柔軟に対応し交換可能となる。
可動アタッチメント11の所定の位置には、金属瓦4の裏面に敷設された配線チューブ15が収容する配線16が挿通し、配線16と熱電素子10とが電気的に接続されている。
金属瓦4の隆起部6と熱電素子10との間の隙間には、例えば熱伝導性と蓄熱性と電気絶縁性のよい錫などの充填剤17に充填されている。このような充填剤17は可動アタッチメント11により囲まれた領域に配設されている。可動アタッチメント11は例えばコの字状の形状を有し、上部が開口していることで上記の充填剤17が直接熱電素子10にコンタクト可能とされ、下部及び1辺が開口していることで可動アタッチメント11より熱電素子10の着脱が可能とされている。熱電素子10は例えば下方側に放熱シンク18を有する。
この第1の実施形態に係る金属瓦4では、屋根3の斜面の下から上に向けて空気を流通させる流路5を有することで、流路5を流通する空気の温度と金属瓦4の隆起部6付近の温度との差が30℃以上となる。従って、上記の熱電素子10を金属瓦4の隆起部6に取付けことで、再生可能エネルギーとしての電力を効率良く発電することができる。また、太陽光パネルのように屋根3の上に大掛かりな設備を設ける必要もないので、軽量で地震や台風などに強いといった金属瓦の利点が損なわれることはない。また、従来の瓦等を撤去することなく、瓦の上にこのような熱電素子10を有する軽量な金属瓦4を葺くことで、撤去作業のない瓦のリフォーム工事と同時に発電設備を簡単に付加することができる。
(第2の実施形態に係る金属瓦)
図6は第2の実施形態に係る金属瓦4の一部断面斜視図である。
第1の実施形態では、可動アタッチメント11を介して金属瓦4の隆起部6の裏面に熱電素子10を取付けていたが、第2の実施形態に係る金属瓦4では、図6に示すように可動アタッチメント11を用いずに金属瓦4の隆起部6の裏面に熱電素子10を取付け金具12により直接取付けている。例えば、取付け金具12は熱電素子10の両側のそれぞれの2箇所を金属瓦4の隆起部6の裏面に固定する。
第2の実施形態に係る金属瓦4は、構造がシンプルであり、コスト面及び施工面で優れている。
(第3の実施形態に係る金属瓦)
図7は第3の実施形態に係る金属瓦4の一部断面斜視図である。
第1及び第2の実施形態では、金属瓦4の隆起部6の裏面と熱電素子10との間に充填剤17が充填されていたが、第3の実施形態に係る金属瓦4では、図7に示すように金属瓦4の隆起部6の裏面と熱電素子10との間に充填剤17を充填することなく、金属瓦4の隆起部6の裏面に熱電素子10を直接コンタクトさせている。
第3の実施形態に係る金属瓦4は、構造が更にシンプルであり、コスト面で非常に優れている。特に、金属瓦4の隆起部6が断面台形状である場合には、金属瓦4の隆起部6の裏面と熱電素子10とのコンタクトが容易であることから、このような構造を採用しても発電効率が落ちることはない。
(第4の実施形態に係る金属瓦)
図8は第4の実施形態に係る金属瓦4の一部断面斜視図である。
第1〜第3の実施形態では、金属瓦4の隆起部6が断面台形状であったが、第4の実施形態に係る金属瓦4では、図8に示すように金属瓦4の隆起部6が断面R形状(かまぼこ型形状)とされている。
第4の実施形態に係る金属瓦4は、隆起部6が断面R形状であることからプレス加工がしやすい。特に、隆起部6が断面R形状であることから、金属瓦4の隆起部6の裏面と熱電素子10との間の隙間が生じやすいが、充填剤17を充填することで、このような構造を採用しても発電効率が落ちることはない。
なお、第4の実施形態に係る金属瓦4では、可動アタッチメント11を介して金属瓦4の隆起部6の裏面に熱電素子10を取付けていたが、可動アタッチメント11を用いずに金属瓦4の隆起部6の裏面に熱電素子10を直接取付けてもよい。
また、第4の実施形態に係る金属瓦4では、金属瓦4の隆起部6の裏面と熱電素子10との間に充填剤17が充填されていたが、このような充填剤17を充填することなく、金属瓦4の隆起部6の裏面に熱電素子10を直接コンタクトさせてもよい。
(第5の実施形態に係る金属瓦)
図9は第5の実施形態に係る金属瓦4の一部断面斜視図、図10はその金属瓦4の横断面図、図11はその金属瓦4の縦断面図である。
第1〜第4の実施形態では、金属瓦4の隆起部6の裏面に熱電素子10を取り付けていたが、第5の実施形態に係る金属瓦4では、図9〜図11に示すように金属瓦4の隆起部6の表面に熱電素子10を取り付けてもよい。
第5の実施形態に係る金属瓦4では、金属瓦4の隆起部6の表面の熱電素子10の取付け位置を凹ませ、その取付けられた熱電素子10を覆うようにカバー部材30を設けている。カバー部材30には、孔31が設けられており、この孔31を介して金属瓦4表面で空気の流通が行われるようになっている。つまり、第5の実施形態に係る金属瓦4では、熱電素子10の裏面が金属瓦4より熱を受け、熱電素子10の表面で空気の流通が行われるようになっている。
第5の実施形態に係る金属瓦4では、カバー部材30を外すことで熱電素子10の交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。
なお、第5の実施形態に係る金属瓦4では、可動アタッチメント11を用いずに金属瓦4の隆起部6の表面に熱電素子10を直接取付けていたが、可動アタッチメント11を介して金属瓦4の隆起部6の表面に熱電素子10を取付けてもよい。
また、第5の実施形態に係る金属瓦4では、金属瓦4の隆起部6の表面と熱電素子10との間に充填剤17が充填されていたが、このような充填剤17を充填することなく、金属瓦4の隆起部6の表面に熱電素子10を直接コンタクトさせてもよい。
更に、第5の実施形態に係る金属瓦4では、金属瓦4の隆起部6が断面R形状(かまぼこ型形状)であったが、金属瓦4の隆起部6が断面台形状であってもよい。
(熱電素子)
本発明に係る熱電素子10について説明する。
本発明の一形態に係る瓦葺屋根では、熱電素子10として、電力を取り出すための電極がコバルト合金からなるスピンゼーベック熱電変換デバイスを用いることができる。
電極として白金ではなくコバルト合金を用いことで大幅なコストの低減が可能である。また、このコバルト合金に磁性の性質を与えることで表れる異常ネルンスト効果と呼ばれる熱電効果をスピンゼーベック効果と併用して、従来の白金を利用した素子の10倍以上の熱電変換効率を向上させることができる。
図12はスピンゼーベック熱電変換デバイスからなる熱電素子10の構成を示す断面図である。
図12に示すように、このスピンゼーベック熱電変換デバイスからなる熱電素子10は、プラスチックフィルム等のフレキシブルな材料からなる磁性絶縁体41と、磁性絶縁体41上に形成された100nm程度の柱状結晶粒からなるフェライトメッキ磁性膜42と、磁性膜42表面に形成されたコバルト合金からなる電極膜43とを有する。
上記フェライトメッキ磁性膜42は比較低温での形成が可能であることから磁性絶縁体としてプラスチックフィルム等を用いることができ、しかも結晶粒が変形によるストレスを緩衝することができるので、変形状態での使用が可能となる。
従って、図8に示したように金属瓦4の隆起部6が断面R形状(かまぼこ型形状)等を有する場合であってもその形状を有する表面にその形状に沿うように熱電素子10を取り付けることができる。従って、金属瓦4から熱電素子10へ効率よく熱を伝達することができ、発電効率を高めることができる。
ここで、磁性絶縁体は典型的にはプラスチックフィルム等のフレキシブルな基板である。もちろん磁性絶縁体はガラスやセラミックスなどの剛体であっても良い。
金属瓦4の表面にコーティング等による磁性絶縁体41の層が設けられている場合には、その金属瓦4の表面に磁性膜42と、コバルト合金からなる電極膜43とを有する熱電素子10を直接貼り付けても良い。或いは、そのような金属瓦4の表面に磁性膜42を構成する塗布材料を塗布し、更にその上にコバルト合金からなる電極膜43を構成する塗布材料を塗布しても良い。
(第6の実施形態に係る金属瓦)
次に、図12に示したスピンゼーベック熱電変換デバイスからなる熱電素子10を用いた金属瓦の実施形態を説明する。
図13は第6の実施形態に係る金属瓦4の一部断面斜視図、図14はその金属瓦4の横断面図、図15はその金属瓦4の縦断面図である。
第6の実施形態に係る金属瓦4では、図13及び図14に示すように金属瓦4の隆起部6が断面R形状(かまぼこ型形状)とされている。
また熱電素子10は図12に示したスピンゼーベック熱電変換デバイスからなり、金属瓦4の隆起部6の形状に沿うような断面R形状となっている。これにより、熱電素子10の一方の面は金属瓦4の隆起部6の一方の面に対して密着し、金属瓦4の熱が熱電素子10に効率よく伝達するようになっている。つまり図8に示した金属瓦4と比べると充填剤17が不要となり、発電効率もよくなる。
(第7の実施形態に係る金属瓦)
もちろん図16に示すようにスピンゼーベック熱電変換デバイスからなる熱電素子10は金属瓦4の隆起部6が台形状であってもその上底部に取り付けて用いることも可能である。
(その他)
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な形態に変形して実施が可能であり、その実施範囲も本発明の技術的範囲に属するものである。
例えば、上記の実施形態では、金属瓦4の裏面に屋根下地材20が設けられていたが、工場などの大規模建築物の屋根のように屋根下地材20が設けられていなくても本発明を適用可能である。
また、上記の実施形態では、隆起部の形状が断面台形状やR形状であったが、他の形状であっても勿論構わない。
更に、上記実施形態では、取付け金具を介して金属瓦の隆起部に熱電素子を取付けていたが、例えば隆起部自体に熱電素子の両側より熱電素子を挟持する突起部などを形設し、突起部により金属瓦の隆起部に熱電素子を直接取付けても構わない。
1 瓦葺屋根
2 建造物
3 屋根
4 金属瓦
5 流路
6 隆起部
10 熱電素子
11 可動アタッチメント
12 取付け金具
13 押え金具
14 スプリング
15 配線チューブ
16 配線
17 充填剤
18 放熱シンク
20 屋根下地材
30 カバー部材
31 孔
41 磁性絶縁体
42 磁性膜
43 電極膜

Claims (4)

  1. 屋根の斜面に複数の金属瓦を葺いた瓦葺屋根であって、
    前記屋根の斜面の下から上に向けて空気を流通させる流路を前記複数の金属瓦の裏面側で構成するように、それぞれの前記金属瓦に形設された隆起部と、
    熱電素子とを具備し、
    前記熱電素子は、電力を取り出すための電極がコバルト合金からなるスピンゼーベック熱電変換デバイスであり、前記スピンゼーベック熱電変換デバイスは、プラスチックフィルムであってフレキシブルな材料からなる磁性絶縁体と、前記磁性絶縁体上に形成された柱状結晶粒からなるフェライトメッキ磁性膜と、前記磁性膜の表面に形成されたコバルト合金からなる電極膜とを有し、
    更に、前記熱電素子は、前記金属瓦の隆起部に当該隆起部の形状に沿うように密着して取付けられ、前記流路を流通する空気の温度と前記金属瓦の隆起部付近の温度との差に基づき発電するものであり、
    前記熱電素子に接続された配線が前記金属瓦の隆起部に収容される
    瓦葺屋根。
  2. 請求項1に記載の瓦葺屋根であって、
    前記熱電素子は、前記金属瓦の隆起部の裏面に取付けられ、前記流路を流通する空気の温度と前記金属瓦の隆起部付近の温度との差に基づき発電する
    瓦葺屋根。
  3. 請求項1又は2に記載の瓦葺屋根であって、
    前記隆起部は、断面が台形状となるように形設され、
    前記熱電素子は、前記隆起部の台形状の上底部に取付けられている
    瓦葺屋根。
  4. 金属製の瓦本体と、
    屋根の斜面の下から上に向けて空気を流通させる流路を前記瓦本体の裏面側で構成するように形設された隆起部と、
    熱電素子とを具備し、
    前記熱電素子は、電力を取り出すための電極がコバルト合金からなるスピンゼーベック熱電変換デバイスであり、前記スピンゼーベック熱電変換デバイスは、プラスチックフィルムであってフレキシブルな材料からなる磁性絶縁体と、前記磁性絶縁体上に形成された柱状結晶粒からなるフェライトメッキ磁性膜と、前記磁性膜の表面に形成されたコバルト合金からなる電極膜とを有し、
    更に、前記熱電素子は、前記隆起部に当該隆起部の形状に沿うように密着して取付けられ、前記流路を流通する空気の温度と前記瓦本体の隆起部付近の温度との差に基づき発電するものであり、
    前記熱電素子に接続される配線が前記瓦本体の隆起部に収容される
    金属瓦。
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