JP6897853B1 - 不活化装置および不活化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】人から人への有害な微生物やウイルスの感染のリスクを低減する。【解決手段】不活化装置は、人が存在する空間内において紫外線を放射して、当該空間内に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する。不活化装置は、微生物および/またはウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源を備える紫外線照射ユニット10と、紫外線光源による光の照射を制御する制御部17と、を備える。紫外線光源から放射される光に含まれる紫外線は、200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を含む。制御部17は、紫外線光源を制御して、人と人との間の領域に紫外線を照射する。【選択図】 図1

Description

本発明は、有害な微生物やウイルスを不活化する不活化装置および不活化方法に関する。
医療施設、学校、役所、劇場、ホテル、飲食店等、頻繁に人が集まったり人が出入りしたりする施設は、バクテリアやカビ等の微生物が繁殖しやすく、またウイルスが蔓延しやすい環境にある。特に、上記施設における狭い空間(病室、トイレ、エレベータ内などの閉鎖空間)や人が密集するような空間では、このような傾向が顕著となる。
例えば、有害で感染性の高い微生物やウイルスは、当該ウイルス等に感染した人が施設内の所定の空間を出入りすることにより、当該空間における床や壁等の表面上で増殖したり、当該空間内を浮遊したりする。そのため、その空間に入った次の人にウイルス等が感染し、場合によっては感染症が施設内で蔓延することもある。
以上のような状況を改善するために、人(場合によっては動物)が集まったり出入りしたりする施設においては、上記したような有害な微生物(例えば、感染性微生物)を消毒したり、ウイルスを不活化したりする措置が求められる。
床や壁等の上記空間を取り囲む表面については、例えば、作業員によってアルコール等の消毒剤を散布する、消毒剤を染み込ませた布等で拭き取る、あるいは殺菌紫外線を照射する等の除染作業が行われる。また、空間内を浮遊する微生物やウイルス等については、例えば、紫外線照射による殺菌・不活化が行われる。
特許文献1には、密閉室を除染する除染装置として、使用者がいないときに除染対象空間に紫外線を照射し、当該空間を殺菌する装置が開示されている。
特表2017−528258号公報
上記特許文献1に記載の技術では、人間が除染対象空間から退出した後に、当該空間を取り囲む表面や、空間内の環境表面を除染していた。
しかしながら、有害なウイルスに感染した感染者から他の人にウイルスが感染しないようにするためには、感染者が進入した空間内において感染者が移動した領域や感染者が接触した環境表面に対して、より重点的に除染作業を行う必要がある。しかしながら、上記空間に進入した人が有害なウイルスに感染しているか否かは、空間進入時に判明していることは稀であり、大抵は後になって感染が判明する。
また、感染者が接触したり、感染者からの飛沫が付着したりする場所は、思いもよらない(予想だにしない)場所であることもある。
よって、感染者が移動した領域や接触した環境表面等を追跡して適切に除染作業を行うことは困難である。
そこで、本発明は、人から人への有害な微生物やウイルスの感染のリスクを低減することができる不活化装置および不活化方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る不活化装置の一態様は、人が存在する空間内において紫外線を放射して、当該空間内に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する不活化装置であって、前記微生物および/またはウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源を備える紫外線照射ユニットと、前記紫外線光源による前記光の照射を制御する制御部と、前記人を検知する検知部と、を備え、前記紫外線光源から放射される前記光に含まれる紫外線は、200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を含み、前記紫外線光源は、予め定められた照射対象物を含む固定領域に前記紫外線を照射するように構成され、前記制御部は、前記検知部により検知された人が前記照射対象物に接近した際に前記紫外線光源を制御して、前記固定領域に前記紫外線を照射する。
このように、照射対象物に人が接近した際に、当該照射対象物を含む固定領域に、微生物やウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射するので、照射対象物に接近した人から別の、またはその逆への有害な微生物やウイルスの感染のリスクを低減することができる。また、人や動物の細胞に悪影響の少ない200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を放射するので、人が居る空間において、人に対しても紫外線を照射して殺菌、不活化を行うことができる。
また、上記の不活化装置において、前記制御部は、前記紫外線光源を制御して、前記固定領域に前記紫外線を照射することで、前記検知部により検知された人の表面の少なくとも一部に前記紫外線を照射してもよい。
さらに、上記の不活化装置において、前記紫外線光源は、人の顔よりも高い位置に設置されていてもよい。
また、上記の不活化装置において、前記紫外線光源は、公共空間に設置されており、当該公共空間に設けられた前記照射対象物を含む前記固定領域に前記紫外線を照射してもよい。
さらにまた、上記の不活化装置において、前記紫外線光源は、複数の不特定人が接触し得る前記照射対象物を含む前記固定領域に前記紫外線を照射してもよい。
また、上記の不活化装置において、前記紫外線光源は、公共の乗物または改札口に設置されており、前記乗物の運賃の支払機または自動改札機を含む前記固定領域に前記紫外線を照射してもよい。
さらにまた、上記の不活化装置において、前記紫外線照射ユニットは、前記紫外線光源を内部に収容し、前記紫外線光源から発せられる光の少なくとも一部を出射する光出射窓を有する筐体を備え、前記光出射窓には、波長237nmよりも長波長側のUV−C波の透過を阻止する光学フィルタが設けられていてもよい。
この場合、人体や動物への悪影響の少ない波長域の光のみを照射することができる。
また、上記の不活化装置において、前記紫外線光源は、エキシマランプおよびLEDのいずれか一方であってもよい。
エキシマランプおよびLEDは、従来の不活化装置の紫外線光源として利用されてきた低圧水銀ランプと比較して、振動や気圧変化、温度変化の影響を受けにくい。すなわち、振動や気圧変化、温度変化を受けても、放出される紫外線の照度が不安定になりにくい。そのため、エキシマランプやLEDを紫外線光源として用いることで、不活化装置が振動や気圧変化、温度変化を受ける環境で使用される場合であっても、安定して紫外線を放出することができ、殺菌、不活化を適切に行うことができる。
さらに、上記の不活化装置において、前記紫外線光源は、中心波長222nmの紫外線を放射してもよい。
この場合、紫外線照射による人体への悪影響を適切に抑制しつつ、微生物やウイルスを効果的に不活化することができる。
さらにまた、上記の不活化装置において、前記紫外線光源はLEDであって、前記LEDは、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系LEDおよび窒化アルミニウム(AlN)系LEDのいずれか一方であってもよい。また、酸化マグネシウム亜鉛(MgZnO)系のLEDであってもよい。
この場合、振動や気圧変化、温度変化の影響を受けにくいLEDを用いて、人体に悪影響の少ない200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を放射し、適切に微生物やウイルスを不活化することができる。
また、上記の不活化装置において、前記紫外線光源はLEDであって、前記紫外線照射ユニットは、前記LEDを冷却する冷却部材を有していてもよい。
この場合、LEDの熱上昇を適切に抑制することができ、LEDから安定した光を放出させることができる。
また、上記の不活化装置において、前記紫外線光源はエキシマランプであって、前記紫外線照射ユニットは、前記エキシマランプを収容し、導電性の金属からなる筐体を有していてもよい。
この場合、エキシマランプから発生する高周波ノイズが筐体外部へ発信されることを抑制することができる。これにより、筐体外部に設けられた制御システムへの制御指令がエキシマランプからの高周波ノイズの影響を受けることを抑制することができ、当該制御指令の不具合を抑制することができる。
さらに、上記の不活化装置は、前記制御部は、前記紫外線光源を制御して、前記検知部により検知された人と、当該人とは異なる人との間の領域に前記紫外線を照射してもよい。
この場合、適切なタイミングで、適切な領域に紫外線を照射することができる。
また、上記の不活化装置において、前記制御部は、前記固定領域において、Mie散乱を起こす粒子に対して前記紫外線を照射してもよい。
この場合、ウイルス等が空気中に漂う粒子に付着して拡散されることを効果的に抑制す
ることができる。
さらに、本発明に係る不活化方法の一態様は、人が存在する空間内において紫外線を放射して、当該空間内に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する不活化方法であって、前記人を検知する検知ステップと、予め定められた照射対象物を含む固定領域に前記微生物および/またはウイルスを不活化する波長の紫外線として200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を含む光を放射する紫外線光源を制御して、前記検知ステップにおいて検知された人が前記照射対象物に接近した際に前記固定領域に前記紫外線を照射する照射ステップと、を含む
このように、照射対象物に人が接近した際に、当該照射対象物を含む固定領域に、微生物やウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射するので、照射対象物に接近した人から別の、またはその逆への有害な微生物やウイルスの感染のリスクを低減することができる。また、人や動物の細胞に悪影響の少ない200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を放射するので、人が居る空間において、人に対しても紫外線を照射して殺菌、不活化を行うことができる。
また、上記の不活化方法において、前記照射ステップでは、前記人の表面の少なくとも一部と、前記人を取り囲む空間の少なくとも一部と、前記人を取り囲む環境表面の少なくとも一部とに、同時に前記紫外線を照射してもよい。ここで、前記人を取り囲む空間は、当該人の呼気が排出される空間を含んでいてもよい。
この場合、人に付着しているウイルスや人から放出される飛沫に含まれるウイルス、人からのウイルスが付着しうる環境表面に対して適切に紫外線を照射することができ、効果的に不活化処理を行うことができる。
また、上記の不活化方法において、前記照射ステップでは、対面する人と人との間の領域に前記紫外線を照射してもよい。この場合、対面する人のいずれか一方が感染者であっても、当該感染者から対面する人への感染を適切に抑制することができる。
さらに、上記の不活化方法において、前記照射ステップでは、複数の人が次々と通過する領域に前記紫外線を照射してもよい。この場合、感染者が通過した領域に後から進入した人への感染を適切に抑制することができる。
また、上記の不活化方法において、前記照射ステップでは、複数の人が次々と接触する領域に前記紫外線を照射してもよい。この場合、感染者が接触した領域に後から接触した人への感染を適切に抑制することができる。
本発明では、人から人への有害な微生物やウイルスの感染のリスクを低減することができる。
不活化装置の適用場面の一例である。 不活化装置の適用場面の一例である。 紫外線照射ユニットの構成例を示す模式図である。 エキシマランプの構成例を示す模式図である。 エキシマランプの別の例を示す模式図である。 エキシマランプの別の例を示す模式図である。 たんぱく質の紫外線吸光スペクトルを示す図である。 紫外線照射ユニットの別の例を示す模式図である。 紫外線照射ユニットの別の例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、人が存在する空間内において紫外線照射を行い、当該空間内に存在する微生物やウイルスを不活化する不活化装置について説明する。なお、本実施形態における「不活化」とは、微生物やウイルスを死滅させる(又は感染力や毒性を失わせる)ことを指すものである。
ここで、上記空間は、例えば、オフィス、商業施設、医療施設、駅施設、学校、役所、劇場、ホテル、飲食店等の施設内の空間や、自動車、電車、バス、タクシー、飛行機、船等の乗物内の空間を含む。なお、上記空間は、病室、会議室、トイレ、エレベータ内などの閉鎖された空間であってもよいし、閉鎖されていない空間であってもよい。
本実施形態における不活化装置は、人や動物の細胞への悪影響が少ない波長200〜240nmの紫外線を、人と人との間の領域に対して照射して、当該領域内の物体表面や空間に存在する有害な微生物やウイルスを不活化するものである。ここで、上記物体は、人体、動物、物を含む。なお、紫外線が照射される「人と人との間の領域」は、実際に対面する人と人との間の領域に限定されず、複数の人が次々と通過する領域や、複数の人が次々と接触する領域を含む。また、ここでいう「人が接触」とは、人の皮膚が接触することに限定されず、人の衣類や持ち物等が接触することや、接触に近い非接触も含む。
図1は、本実施形態における不活化装置100Aの適用場面の一例を示す図である。
不活化装置100Aは、200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を人と人との間の領域に放射して、当該領域内の空間および表面に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する装置である。
不活化装置100Aは、人と人との間の領域として、実際に対面する人と人との間の領域に紫外線を照射する。具体的には、不活化装置100Aは、乗物(ここでは、バス)200Aの運転手300Aと乗客300Bとの間の領域に紫外線を照射する。ここで、不活化装置100Aは、例えば運転席横に設置された支払機201上方(例えば天井)に設置され、下方に紫外線を放射する。例えば、不活化装置100Aは、天井照明と並べて配置することができる。
そして、不活化装置100Aは、人の表面の少なくとも一部と、人を取り囲む空間の少なくとも一部と、人を取り囲む表面の少なくとも一部とに、同時に紫外線を照射する。
ここで、人の表面は、人自体と、人が身に付けるもの(衣類、宝石、定期券、スマートフォン、カバン、リュック等を含む)の表面と、を含む。また、人を取り囲む空間は、人の呼気が排出される空間や、人から放出される飛沫(ウイルス、細菌)が浮遊しうる空間を含む。また、人を取り囲む表面は、人が接触する(または接触しうる)環境表面や、人から放出される飛沫(ウイルス、細菌)が付着しうる表面を含む。
図1に示す適用場面の場合、不活化装置100Aは、少なくとも、乗客300Bの交通系ICカード301を持つ手と、乗客300Bの呼気と、支払機201表面および交通系ICカード301表面とに対して、同時に紫外線を照射する。
乗客300Bは、バス200Aへの乗車時や降車時において、交通系ICカード301を運転席横に設置された支払機201の読取り部202にタッチしたり、支払機201に運賃を投入したりする。このとき、乗客300Bが支払機201に接触する場合がある。また、乗客300Bの呼気に含まれる飛沫が支払機201近傍に浮遊したり、支払機201に付着したりする場合もある。
そして、この乗客300Bがウイルス等に感染している感染者であった場合、運転手300Aや、乗客300Bの後にバス200Aに乗車もしくはバス200Aから降車した乗客にウイルス等が感染するおそれがある。
本実施形態のように不活化装置100Aによって紫外線を照射することで、支払機201に接触する前の乗客300Bの手指や交通系ICカード301に紫外線を照射することができ、支払機201へ細菌やウイルスが付着する可能性を低減させることができる。また、支払機201表面に紫外線を照射することができるので、支払機201へ細菌やウイルスが付着した場合であっても、これを不活化処理することができる。さらに、乗客300Bを取り囲む空間に紫外線を照射することができるので、乗客300Bの呼気(飛沫)に細菌やウイルスが含まれる場合であっても、これを不活化処理することができる。
したがって、人から人への細菌やウイルス等の感染を未然に防ぐことが期待できる。
図2は、本実施形態における不活化装置100B、100Cの適用場面の別の例を示す図である。
不活化装置100Bおよび100Cは、図1の不活化装置100Aと同様に、200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を人と人との間の領域に放射して、当該領域内の空間および表面に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する装置である。
不活化装置100Bは、人と人との間の領域として、複数人が次々と通過する領域に紫外線を照射する。具体的には、不活化装置100Bは、施設(ここでは、駅)200Bにおいて利用者300Cが必ず通過する自動改札機211に紫外線を照射する。ここで、不活化装置100Bは、例えば自動改札機211の上方(例えば天井)に設置され、下方に紫外線を照射する。例えば、不活化装置100Bは、天井照明と並べて配置することができる。
不活化装置100Cは、人と人との間の領域として、複数人が次々と接触する領域に紫外線を照射する。具体的には、不活化装置100Cは、施設(ここでは、駅)200Bにおいて利用者300Cが必ず利用する自動改札機211に紫外線を照射する。ここで、不活化装置100Cは、例えば自動改札機211における交通系ICカード311の読取り部212近傍に設置され、読取り部212に向けて紫外線を放射する。
そして、不活化装置100Bおよび100Cは、人の表面の少なくとも一部と、人を取り囲む空間の少なくとも一部と、人を取り囲む表面の少なくとも一部とに、同時に紫外線を照射する。
図2に示す適用場面の場合、不活化装置100Bは、少なくとも、利用者300C自体と、利用者300Cの呼気と、自動改札機211表面とに対して、同時に紫外線を照射する。また、不活化装置100Cは、少なくとも、利用者300Cの交通系ICカード311を持つ手と、自動改札機211の読取り部212近傍の空間と、自動改札機211の読取り部212表面および交通系ICカード311の表面とに対して、同時に紫外線を照射する。
駅200Bにおいて、自動改札機211は、利用者が必ず通る領域であり、かつ、複数の利用者が次々と通る領域である。利用者300Cは、電車の利用に際し、交通系ICカード311を自動改札機211の読取り部212にタッチしたり、自動改札機211に切符を投入したりする。このとき、利用者300Cが自動改札機211に接触する場合がある。また、利用者300Cの呼気に含まれる飛沫が自動改札機211の通路に浮遊したり、利用者300Cの衣類やカバン、手指等に付着した付着物が、交通系ICカード311を衣類のポケットやカバンから取り出した際に自動改札機211近傍に浮遊したり、自動改札機211に付着したりする場合もある。
そして、この利用者300Cがウイルス等に感染している感染者であった場合、当該利用者300Cの後に自動改札機211を通過した利用者にウイルス等が感染するおそれがある。
本実施形態のように不活化装置100Bによって紫外線を照射することで、自動改札機211に接触する前の利用者300Cの手指や交通系ICカード311に紫外線を照射することができ、自動改札機211へ細菌やウイルスが付着する可能性を低減させることができる。また、自動改札機211表面に紫外線を照射することができるので、自動改札機211へ細菌やウイルスが付着した場合であっても、これを不活化処理することができる。さらに、利用者300Cが通過する空間に紫外線を照射することができるので、利用者300Cの呼気(飛沫)に細菌やウイルスが含まれる場合であっても、これを不活化処理することができる。
したがって、人から人への細菌やウイルス等の感染を未然に防ぐことが期待できる。
図3は、不活化装置100A〜100Cがそれぞれ備える紫外線照射ユニット10の構成例を示す模式図である。なお、本実施形態では、不活化装置100A〜100Cは、同一構成を有する場合について説明する。
紫外線照射ユニット10は、導電性の金属からなる筐体11と、筐体11内部に収容された紫外線光源12と、を備える。
紫外線光源12は、例えば、中心波長222nmの紫外線を放出するKrClエキシマランプとすることができる。なお、紫外線光源12は、KrClエキシマランプに限定されるものではなく、200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を放射する光源であればよい。
また、紫外線照射ユニット10は、エキシマランプ12に給電する給電部16と、エキシマランプ12の照射および非照射や、エキシマランプ12から放出される紫外線の光量等を制御する制御部17と、を備える。エキシマランプ12は、筐体11内において、支持部18によって支持されている。
筐体11には、光出射窓となる開口部11aが形成されている。この開口部11aには窓部材11bが設けられている。窓部材11bは、例えば石英ガラスからなる紫外線透過部材や、不要な光を遮断する光学フィルタ等を含むことができる。
なお、筐体11内には、複数本のエキシマランプ12を配置することもできる。エキシマランプ12の数は特に限定されない。
上記光学フィルタとしては、例えば、波長域200nm〜237nmの光を透過し、それ以外のUV−C波長域(200〜280nm)の光をカットする波長選択フィルタを用いることができる。
ここで、波長選択フィルタとしては、例えば、HfO層およびSiO層による誘電体多層膜フィルタを用いることができる。
このように、光出射窓に光学フィルタを設けることで、エキシマランプ12から人に有害な光が僅かに放射されている場合であっても、当該光が筐体11の外に漏洩することをより確実に抑えることができる。
なお、波長選択フィルタとしては、SiO層およびAl層による誘電体多層膜を有する光学フィルタを用いることもできる。
しかしながら、波長選択フィルタとしてHfO層およびSiO層による誘電体多層膜を有する光学フィルタを用いた場合には、SiO層およびAl層による誘電体多層膜を有する光学フィルタを用いた場合と比較して、層の総数を少なくすることができる。そのため、入射角が0°のときの紫外線の透過率を高めることができる。
以下、紫外線照射ユニット10における紫外線光源として使用されるエキシマランプ12の構成例について具体的に説明する。
図4(a)は、エキシマランプ12の管軸方向における断面の模式図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。
この図4(a)および図4(b)に示すように、エキシマランプ12は、両端が気密に封止された長尺な直円管状の放電容器13を備える。放電容器13は、例えば、合成石英ガラスや溶融石英ガラスなどの紫外線を透過する光透過性を有する誘電体材料より構成されている。放電容器13の内部には放電空間が形成されており、この放電空間には、紫外線を発生するバリア放電用ガス(以下、「放電ガス」ともいう。)として希ガスとハロゲンガスとが封入されている。本実施形態では、希ガスとしてクリプトン(Kr)、ハロゲンガスとして塩素ガス(Cl)を用いる。
なお、放電ガスとしては、クリプトン(Kr)と臭素(Br)との混合ガスを用いることもできる。この場合、エキシマランプ(KrBrエキシマランプ)は、中心波長207nmの紫外線を放出する。
また、放電容器13内部の放電空間には、第一電極(内部電極)14が配設されている。内部電極14は、例えばタングステンなどの電気導電性および耐熱性を有する金属よりなる金属素線が、放電容器13の内径よりも小さなコイル径によってコイル状に巻回されて形成されてなるコイル状の電極である。この内部電極14は、放電容器13の中心軸(管軸)に沿って伸び、放電容器13の内周面に接触することのないように配設されている。
また、内部電極14の両端の各々には、内部電極用リード部材14aの一端が電気的に接続されている。内部電極用リード部材14aの他端側部分は、各々、放電容器13の外端面から外方に突出している。
放電容器13の外周面には、第二電極(外部電極)15が設けられている。外部電極15は、例えばタングステンなどの電気導電性および耐熱性を有する金属よりなる金属素線から構成される網状の電極である。この外部電極15は、放電容器13の外周面に沿って放電容器13の中心軸方向に伸びるように設けられている。図4(a)および図4(b)に示すエキシマランプ12においては、網状電極である外部電極15は、筒状の外形を有しており、放電容器13の外周面に密接した状態で設けられている。
このような構成により、放電空間内において、内部電極14と外部電極15とが放電容器13の管壁(誘電体材料壁)を介して対向する領域に、放電領域が形成される。
さらに、外部電極15の一端および一方の内部電極用リード部材14aの他端には、各々、給電線16bを介して給電部16(図3参照)が備える高周波電源16aが接続されている。高周波電源16aは、内部電極14と外部電極15との間に高周波電圧を印加することのできる電源である。
また、外部電極15の他端には、リード線16cの一端が電気的に接続されており、このリード線16cの他端は、接地されている。すなわち、外部電極15は、リード線16cを介して接地されている。なお、この図4(a)および図4(b)に示すエキシマランプ12においては、一方の内部電極用リード部材14aは給電線16bと一体のものとされている。
内部電極14と外部電極15との間に高周波電力を印加すると、放電空間において誘電体バリア放電が生じる。この誘電体バリア放電により、放電空間に封入されている放電ガス(バリア放電用ガス)の原子が励起され、励起二量体(エキシプレックス)が生成される。この励起二量体が元の状態(基底状態)に戻るときに、固有の発光(エキシマ発光)が生じる。すなわち、上記放電ガスはエキシマ発光用ガスである。
なお、エキシマランプの構成は、図4(a)および図4(b)に示す構成に限定されるものではない。例えば、図5(a)および図5(b)に示すエキシマランプ12Aのように、二重管構造の放電容器13Aを備える構成であってもよい。
このエキシマランプ12Aが備える放電容器13Aは、円筒状の外側管と、外側管の内側において外側管と同軸上に配置され、当該外側管よりも内径が小さい円筒状の内側管と、を有する。外側管と内側管とは、図5(a)の左右方向の端部において封止されており、両者の間には円環状の内部空間が形成されている。そして、この内部空間内に放電ガスが封入されている。
内側管の内壁面13aには膜状の第一電極(内側電極)14Aが設けられ、外側管の外壁面13bには網状またはメッシュ状の第二電極(外側電極)15Aが設けられている。そして、内側電極14Aおよび外側電極15Aは、それぞれ給電線16bを介して高周波電源16aと電気的に接続されている。
高周波電源16aによって内側電極14Aと外側電極15Aとの間に高周波の交流電圧が印加されることにより、外側管と内側管の管体を介して放電ガスに対して電圧が印加され、放電ガスが封入されている放電空間内で誘電体バリア放電が生じる。これにより放電ガスの原子が励起されて励起二量体が生成され、この原子が基底状態に移行する際にエキシマ発光を生じる。
また、エキシマランプの構成は、例えば、図6(a)および図6(b)に示すエキシマランプ12Bのように、放電容器13Bの一方の側面に一対の電極(第一電極14B、第二電極15B)を配置した構成であってもよい。ここでは、一例として、図6(a)のZ方向に2本の放電容器13Bが並べて配置されているものとする。
図6(a)に示すように、第一電極14Bおよび第二電極15Bは、放電容器13Bにおける光取出し面とは反対側の側面(−X方向の面)に、放電容器13Bの管軸方向(Y方向)に互いに離間して配置されている。
そして、放電容器13Bは、これら2つの電極14B、15Bに接触しながら跨るように配置されている。具体的には、2つの電極14B、15BにはそれぞれY方向に延伸する凹溝が形成されており、放電容器13Bは、電極14B、15Bの凹溝に嵌め込まれている。
第一電極14Bおよび第二電極15Bは、それぞれ給電線16bを介して高周波電源16aと電気的に接続されている。第一電極14Bと第二電極15Bとの間に高周波の交流電圧が印加されることで、放電容器13Bの内部空間において励起二量体が生成され、エキシマ光がエキシマランプ12Bの光取出し面(+X方向の面)から放射される。
ここで、電極14B、15Bは、エキシマランプ12Bから放射される光に対して反射性を有する金属材料により構成されていてもよい。この場合、放電容器13Bから−X方向に放射された光を反射して+X方向に進行させることができる。電極14B、15Bは、例えばアルミニウム(Al)やステンレスなどから構成することができる。
なお、エキシマランプは、上述したように高周波電力が印加されて高周波点灯を行うので、高周波ノイズが発生する。しかしながら、上記のようにエキシマランプを収容する筐体11を導電性の金属によって構成することで、エキシマランプからの高周波ノイズが筐体11外部へ発信されることを抑制することができる。これにより、紫外線照射ユニット10近傍に設置された他の制御システムへの制御指令が、この高周波ノイズによる外乱を受けることを抑制することができ、当該制御指令に不具合が生じないようにすることができる。
上記のように、本実施形態における不活化装置100A〜100Cにおいては、紫外線光源であるエキシマランプとして、波長222nmにピークを有する紫外線を放出するKrClエキシマランプ、または、波長207nmにピークを有する紫外線を放出するKrBrエキシマランプを用いることが好ましい。
実用上、除染(殺菌)用途に使用される紫外線の波長域は、200〜320nmであり、特に、微生物やウイルスが保有する核酸(DNA、RNA)の吸収が大きい260nm付近の紫外線を用いることが一般的である。しかしながら、このような260nm付近の波長域の紫外線は、人や動物に悪影響を及ぼす。例えば、紅斑や皮膚のDNA損傷による癌の誘発や、目の障害(眼痛・充血・角膜の炎症など)を引き起こす。
そのため、上記のように260nm付近の紫外線を用いて除染(殺菌)する紫外線照射システムでは、人や動物の安全性を考慮し、人や動物が存在しないときに紫外線の照射を行い、照射領域に人が存在する場合は紫外線の放出を停止するように構成している。
ところが、空間内で有害な微生物が繁殖したり、微生物やウイルスが浮遊したり、空間を取り囲む表面に付着するのは、有害な微生物やウイルスを有する人(感染者)や動物が、上記空間に出入りすることに起因することが多い。よって、本来的には、除染(殺菌)用途の紫外線照射システムでは、空間や空間を取り囲む表面のみならず、その領域に存在する人や動物表面も除染することが効率的となる。
本発明者らは、鋭意研究の結果、波長200〜240nmの波長範囲の光は人や動物に安全であって、微生物の殺菌やウイルスの不活化を行うことが可能であることを見出した。
図7は、たんぱく質の紫外線吸光スペクトルを示す図である。
この図7に示すように、たんぱく質は、波長200nmに吸光ピークを有し、波長240nm以上では紫外線が吸収されにくいことがわかる。つまり、波長240nm以上の紫外線は、人の皮膚を透過しやすく、皮膚内部まで浸透する。そのため、人の皮膚内部の細胞がダメージを受けやすい。これに対して、波長200nm付近の紫外線は、人の皮膚表面(例えば角質層)で吸収され、皮膚内部まで浸透しない。そのため、皮膚に対して安全である。
一方で、波長200nm未満の紫外線は、オゾン(O)を発生し得る。これは、波長200nm未満の紫外線が酸素を含む雰囲気中に照射されると、酸素分子が光分解されて酸素原子を生成し、酸素分子と酸素原子との結合反応によってオゾンが生成されるためである。
したがって、波長200〜240nmの波長範囲は、人や動物に安全な波長範囲であるといえる。なお、人や動物に安全な波長範囲は、好ましくは波長200〜237nm、より好ましくは波長200〜235nm、さらに好ましくは200〜230nmである。
つまり、KrClエキシマランプから放出される波長222nmの紫外線や、KrBrエキシマランプから放出される波長207nmの紫外線は、いずれも人や動物に安全であって、微生物の殺菌やウイルスの不活化を行うことができる光である。よって、空間内の殺菌・不活化領域に人や動物が存在していても、紫外線照射による殺菌・不活化作業を行うことができる。
なお、ACGIH(American Conference of Governmental Industrial Hygienists:米国産業衛生専門家会議)やJIS Z 8812(有害紫外放射の測定方法)によれば、人体への1日(8時間)あたりの紫外線照射量には波長ごとに許容限界値(TLV:Threshold Limit Value)が定められている。
したがって、上述した不活化装置100A〜100Cにおいては、1日の紫外線照射量(積算光量)が上記の許容限界値以下となるように紫外線の照度および照射時間を設定することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態における不活化装置は、人と人との間の領域に、微生物やウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射するので、人から人への有害な微生物やウイルスの感染のリスクを低減することができる。また、人や動物の細胞に悪影響の少ない200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を放射するので、人が居る空間において、人に対しても紫外線を照射して殺菌、不活化を行うことができる。
ここで、人と人との間の領域は、実際に対面する人と人の間の領域、複数の人が次々と通過する領域、および、複数の人が次々と接触する領域を含む。
上記のような領域に紫外線を照射することで、人の手指や衣類、持ち物等に付着していた微生物やウイルス、人から放出されて付着または浮遊する飛沫といった人由来の微生物やウイルスに対して適切に不活化処理を行うことができる。したがって、ウイルス等に感染している人やウイルス等が付着している人から、他の人への感染のリスクを低減することができる。
また、本実施形態における不活化装置は、人と人との間の領域において、人の表面の少なくとも一部と、人を取り囲む空間の少なくとも一部と、人を取り囲む表面の少なくとも一部とに、同時に紫外線を照射することが好ましい。
この場合、人由来の微生物やウイルスが付着または浮遊している可能性があり、かつ、その微生物やウイルスに他の人が接触する可能性がある領域(表面、空間)に対して、効果的かつ重点的に不活化処理を行うことができる。
ここで、図1の不活化装置100Aや図2の不活化装置100Bのように、紫外線光源を人の顔よりも高い位置に設置すれば、上記の人を取り囲む空間として、当該人の呼気が排出される空間に紫外線を照射することができる。したがって、呼気中の飛沫が拡散する前に、当該飛沫に付着された微生物やウイルスを不活化することが可能となる。
また、人が着用している衣服類にも紫外線を照射することができるので、例えばエアシャワー等での除染処理が不十分であった場合も、十分に除染処理を実行することができる。
また、本実施形態の不活化装置においては、紫外線光源から放出される紫外線の波長を200〜237nmの波長範囲内に設定し、波長237nmよりも長波長側のUV−C波の透過を阻止する光学フィルタを設けることができる。これにより、人に紫外線が照射されたとしても、紫外線照射された人にダメージを与えないようにすることができる。
なお、本実施形態における不活化装置は、人を検知する検知部をさらに備えていてもよい。そして、制御部17は、紫外線光源を制御して、上記検知部により検知された人と、当該人とは異なる人との間の領域に紫外線を照射するようにしてもよい。
例えば、図1に示す不活化装置100Aの場合、乗客300Bが支払機201に接近したことを検知して、運転手300Aと乗客300Bとの間の領域に紫外線を照射するようにしてもよい。また、図2に示す不活化装置100Bおよび100Cの場合には、利用者300Cが自動改札機211に接近したことを検知して、自動改札機211の通路や読取り部212に向けて紫外線を照射するようにしてもよい。
これにより、適切なタイミングで、適切な領域に紫外線を照射することができ、効果的に不活化を行うことができる。
なお、ウイルスは、空気中に漂う粒子に付着して拡散していくので、ミー散乱(Mie散乱)を起こすような粒子に対して紫外線を照射することが有効である。したがって、本実施形態の不活化装置においては、制御部17は、紫外線光源を制御して、Mie散乱を起こす粒子に対して紫外線を照射するようにしてもよい。これにより、ウイルス等が空気中に漂う粒子に付着して拡散されることを効果的に抑制することができる。
また、この場合、ミー散乱を検出する光学センサによって粒子の存在を検出後、紫外線を照射するようにしてもよい。
(変形例)
図1に示す不活化装置100Aのように、バス200Aなどの移動体に搭載した場合、当該移動体の移動中に紫外線照射ユニット10が振動を受ける。
ここで、従来、紫外線光源としては、波長253.7nmの紫外線を放出する低圧水銀ランプが用いられてきた。低圧水銀ランプは、紫外線透過性ガラスからなるバルブ内にアルゴン(Ar)などの希ガスと水銀(Hg)またはそのアマルガムが封入された構成を有する。水銀の励起は、バルブ内で放電を発生させることにより行われる。このバルブ内での放電発生は、バルブ内に配置した一対の電極に給電したり、バルブ内に電極を配置せず高周波を印加したりすることにより行われる。バルブ内に封入される水銀量は、一般に発光に必要な水銀量より多い。よって、ランプの点灯中もバルブの最冷点に液体状の水銀が位置する。
そのため、低圧水銀ランプが振動を受けると、その振動によってバルブ内の水銀が移動する。このとき、水銀が放電領域に移動すると、蒸発して、放電が不安定となる。すなわち、低圧水銀ランプが振動を受けると、放出される紫外線照度が不安定となる。そのため、移動体に搭載した不活化装置の紫外線光源として低圧水銀ランプを用いた場合、殺菌・不活化が適切に行えない可能性が生じる。
これに対して、本実施形態における不活化装置100Aは、紫外線光源としてエキシマランプを用いる。エキシマランプは、放電用ガスが希ガスおよびハロゲンガスであり常温でも水銀のような液体状にならないため、振動の影響を受けにくく、振動を受けても紫外線照度が不安定になりにくい。そのため、殺菌・不活化を適切に行うことができる。
ただし、エキシマランプにおいて、放電容器の外周面には電極(外部電極)が密接した状態で設けられている。ここで、上記振動をエキシマランプが受けると、外部電極と放電容器との間に振動に起因するすき間が生じる場合がある。そして、このすき間は振動により変動する。そのため、一対の電極の間に高周波電力を印加して放電空間内にて誘電体バリア放電を発生させる際、このすき間の変動に起因して、誘電体バリア放電が変動し、エキシマランプから放出される紫外線の照度が変動してしまう可能性がある。
また、上記すき間においても放電が発生するので、空気中の酸素が励起されてオゾンが発生し、発生したオゾンが紫外線照射ユニット内の電気部品を酸化させてしまうという不具合が生じる可能性もある。
そこで、振動によって外部電極と放電容器との間にすき間が生じることを抑制するために、例えば図8に示すように、エキシマランプ12を除振部材18aにより保持するようにしてもよい。なお、図8において、図3に示す紫外線照射ユニット10と同様の構成を有する部分には、図3と同一符号を付している。
このように、エキシマランプ12を除振部材18aによって保持することで、エキシマランプ12は上記振動の影響をほとんど受けなくなり、上記したすき間の発生が抑制される。
なお、図4、図5に示す構成を有するエキシマランプ12、12Aにおいては、金、銀、銅、ニッケル、クロムなどの耐腐食性を有する金属材料を主成分とする導電性粉末とガラス粉末とを含む導電性ペーストを用いて、例えばスクリーン印刷によって放電容器の外面に塗布した後、乾燥、焼成することにより外部電極(図4の外部電極15、図5の外側電極15A)を形成したり、上記金属材料を真空蒸着することにより外部電極を形成したりしてもよい。
このように外部電極を形成することでも、振動によって外部電極と放電容器との間にすき間が生じないようにすることができる。
また、上記実施形態においては、紫外線光源としてエキシマランプを用いる場合について説明したが、紫外線光源としてLEDを用いることもできる。紫外線光源がLEDの場合にも、エキシマランプと同様、振動の影響を受けにくい。
図9は、紫外線光源としてLED19を用いた紫外線照射ユニット10の一例である。この図9においては、紫外線照射ユニット10は、複数のLED19を備えている。
上記したように、除染(殺菌)用途に使用される紫外線の波長域は、200〜320nmであり、特に効果的な波長は、核酸(DNA、RNA)の吸収が大きい260nm付近である。
よって、紫外線照射ユニット10に搭載される紫外線光源としてのLED19も、波長200〜320nmの紫外線を放出するものが採用される。具体的には、例えば窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系LED、窒化アルミニウム(AlN)系LED等を採用することができる。AlGaN系LEDは、アルミニウム(Al)の組成を変化させることにより200〜350nmの波長範囲の深紫外域(deepUV:DUV)で発光する。また、AlN系LEDは、ピーク波長210nmの紫外線を放出する。
ここで、AlGaN系LEDとしては、中心波長が200〜237nmの範囲内となるようにAlの組成を調整することが好ましい。上記したように、この波長範囲の紫外線であれば、人や動物に安全であって、微生物の殺菌やウイルスの不活化を適切に行うことが可能である。例えば、Alの組成を調整することで、放出する紫外線の中心波長が222nmであるAlGaN系LEDとすることも可能である。
また、LEDとして酸化マグネシウム亜鉛(MgZnO)系LEDを採用することもできる。MgZnO系LEDは、マグネシウム(Mg)の組成を変化させることにより190〜380nmの波長範囲の深紫外域(deepUV:DUV)で発光する。
ここで、MgZnO系LEDとしては、中心波長が200〜237nmの範囲内となるようにMgの組成を調整することが好ましい。
上記したように、この波長範囲の紫外線であれば、人や動物に安全であって、微生物の殺菌やウイルスの不活化を適切に行うことが可能である。例えば、Mgの組成を調整することで、放出する紫外線の中心波長が222nmであるMgZnO系LEDとすることも可能である。
ここで、上記のような紫外線(特に深紫外域の紫外線)を放出するLEDは、発光効率が数%以下と低く、発熱が大きい。また、LEDの発熱が大きくなると、当該LEDから放出される光の強度が小さくなり、また放出光の波長シフトも発生する。そのため、LEDの熱上昇を抑制するために、図9に示すように、LED19を冷却部材(例えば、熱を放熱する放熱フィン)20に設置することが好ましい。
このとき、図9に示すように、冷却部材20の一部を紫外線照射ユニット10の筐体11から突出させてもよい。この場合、冷却部材20の一部に外気が当たることになり、冷却部材20の放熱が効率良く進み、結果としてLED19の熱上昇を適切に抑制することができる。
なお、上記の中心波長222nmの紫外線を放出するAlGaN系LEDおよびMgZnO系LEDは、中心波長222nmからある程度広がりを有する波長範囲の紫外線を放出し、当該LEDから放出される光には、僅かながら人や動物に安全ではない波長の紫外線も含まれる。そのため、紫外線光源がエキシマランプである場合と同様、波長範囲200〜237nm以外の波長を有するUV−C波長域の光をカットする誘電体多層膜フィルタ(光学フィルタ)を用いることが好ましい。
なお、上記光学フィルタとしては、より好ましくは波長200〜235nm以外の波長を有するUV−C波長域の光をカットするもの、さらに好ましくは200〜230nm以外の波長を有するUV−C波長域の光をカットするものであってもよい。これは光源がエキシマランプの場合でも同様である。
ただし、上記の中心波長210nmの紫外線を放出するAlN−LEDは、上記光学フィルタは不要である。
また、紫外線光源がエキシマランプであっても、LEDであっても、当該紫外線光源の光放射面での照度や紫外線光源から紫外線の被照射面までの距離等によっては、被照射面での人や動物に安全ではない波長の紫外線の照度が許容値以下となる場合がある。したがって、このような場合には、上記光学フィルタを設ける必要はない。
なお、図1においては、バス200Aに不活化装置100Aを搭載する場合について説明したが、不活化装置100Aを搭載する移動体はバス200Aに限定されるものではない。例えば、不活化装置100Aは、例えば新幹線等の列車やタクシー等に据え付けてもよい。また、床面等の平面上を2次元方向に移動する移動体に搭載する場合に限定されず、例えば航空機やドローン等の3次元方向に移動する飛翔体に搭載してもよい。
エキシマランプやLEDは、上述した振動だけでなく、圧力変化や温度変化の影響も受けにくいという特徴がある。急激な圧力変化や温度変化は、空気圧や物質の熱膨張により、物理的な衝撃としてランプ等に伝わるため、上記した振動と同じ現象を引き起こす。
そのため、紫外線光源をエキシマランプまたはLEDとすることで、不活化装置が振動や気圧変化、温度変化を受ける環境で使用される場合であっても、安定して紫外線を放出することができる。つまり、航空機の飛行中における機内の気圧変化や、飛翔体の高度変化による気圧変化、新幹線等の高速で移動する列車がトンネルを通過する際に生じる気圧変化を受けたとしても、紫外線光源から放出される紫外線の照度が変動することを抑制することができる。
なお、図1に示す不活化装置100Aは、対面する人と人との間の領域として、バス200Aの運転手300Aと乗客300Bとの間の領域に紫外線を照射する場合について説明したが、対面する人と人との間の領域は上記に限定されるものではない。例えば、タクシーにおいて乗客が料金を支払う際の運転手と乗客との間の領域や、電車内やバス内において座席に座る人と当該座席の前に立つ人との間の領域であってもよい。
また、図2に示す不活化装置100Bは、人が次々と通過する領域として、駅200Bの自動改札機211に紫外線を照射する場合について説明したが、人が次々と通過する領域は上記に限定されるものではない。例えば、バスの乗降口やエレベータの出入口、施設内の通路やエスカレータ等であってもよい。
さらに、図2に示す不活化装置100Cは、人が次々と接触する領域として、駅200Bの自動改札機211の読取り部212に紫外線を照射する場合について説明したが、人が次々と接触する領域は上記に限定されるものではない。例えば、自動販売機や券売機、ATM、エレベータ等、操作ボタンやスイッチ、タッチパネル等の操作部が設置された領域であってもよい。
10…紫外線照射ユニット、11…筐体、12…エキシマランプ、13…放電容器、14…第一電極、15…第二電極、16…給電部、17…制御部、18…支持部、19…LED、20…冷却部材、100A〜100C…不活化装置、200A…乗物(バス)、200B…施設(駅)、201…支払機、202…読取り部、211…自動改札機、212…読取り部、300A〜300C…人間

Claims (21)

  1. 人が存在する空間内において紫外線を放射して、当該空間内に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する不活化装置であって、
    前記微生物および/またはウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源を備える紫外線照射ユニットと、
    前記紫外線光源による前記光の照射を制御する制御部と、
    前記人を検知する検知部と、を備え、
    前記紫外線光源から放射される前記光に含まれる紫外線は、200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を含み、
    前記紫外線光源は、予め定められた照射対象物を含む固定領域に前記紫外線を照射するように構成され、
    前記制御部は、前記検知部により検知された人が前記照射対象物に接近した際に前記紫外線光源を制御して、前記固定領域に前記紫外線を照射することを特徴とする不活化装置。
  2. 前記制御部は、前記紫外線光源を制御して、前記固定領域に前記紫外線を照射することで、前記検知部により検知された人の表面の少なくとも一部に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項1に記載の不活化装置。
  3. 前記紫外線光源は、人の顔よりも高い位置に設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の不活化装置。
  4. 前記紫外線光源は、公共空間に設置されており、当該公共空間に設けられた前記照射対象物を含む前記固定領域に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の不活化装置。
  5. 前記紫外線光源は、複数の不特定人が接触し得る前記照射対象物を含む前記固定領域に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の不活化装置。
  6. 前記紫外線光源は、公共の乗物または改札口に設置されており、前記乗物の運賃の支払機または自動改札機を含む前記固定領域に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の不活化装置。
  7. 前記紫外線照射ユニットは、前記紫外線光源を内部に収容し、前記紫外線光源から発せられる光の少なくとも一部を出射する光出射窓を有する筐体を備え、
    前記光出射窓には、波長237nmよりも長波長側のUV−C波の透過を阻止する光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の不活化装置。
  8. 前記紫外線光源は、エキシマランプおよびLEDのいずれか一方であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の不活化装置。
  9. 前記紫外線光源は、中心波長222nmの紫外線を放射することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の不活化装置。
  10. 前記紫外線光源はLEDであって、
    前記LEDは、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系LEDおよび窒化アルミニウム(AlN)系LEDのいずれか一方であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の不活化装置。
  11. 前記紫外線光源はLEDであって、
    前記LEDは、酸化マグネシウム亜鉛(MgZnO)系LEDであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の不活化装置。
  12. 前記紫外線光源はLEDであって、
    前記紫外線照射ユニットは、前記LEDを冷却する冷却部材を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の不活化装置。
  13. 前記紫外線光源はエキシマランプであって、
    前記紫外線照射ユニットは、前記エキシマランプを収容し、導電性の金属からなる筐体を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の不活化装置。
  14. 記制御部は、前記紫外線光源を制御して、前記検知部により検知された人と、当該人とは異なる人との間の領域に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の不活化装置。
  15. 前記制御部は、前記固定領域において、Mie散乱を起こす粒子に対して前記紫外線を照射することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の不活化装置。
  16. 人が存在する空間内において紫外線を放射して、当該空間内に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する不活化方法であって、
    前記人を検知する検知ステップと、
    予め定められた照射対象物を含む固定領域に前記微生物および/またはウイルスを不活化する波長の紫外線として200nm〜240nmの波長範囲にある紫外線を含む光を放射する紫外線光源を制御して、前記検知ステップにおいて検知された人が前記照射対象物に接近した際に前記固定領域に前記紫外線を照射する照射ステップと、を含むことを特徴とする不活化方法。
  17. 前記照射ステップでは、
    前記人の表面の少なくとも一部と、前記人を取り囲む空間の少なくとも一部と、前記人を取り囲む環境表面の少なくとも一部とに、同時に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項16に記載の不活化方法。
  18. 前記人を取り囲む空間は、当該人の呼気が排出される空間を含むことを特徴とする請求項17に記載の不活化装置。
  19. 前記照射ステップでは、
    対面する人と人との間の領域に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載の不活化装置。
  20. 前記照射ステップでは、
    複数の人が次々と通過する領域に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項16から19のいずれか1項に記載の不活化装置。
  21. 前記照射ステップでは、
    複数の人が次々と接触する領域に前記紫外線を照射することを特徴とする請求項16から20のいずれか1項に記載の不活化装置。
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