JP7099595B2 - 不活化装置 - Google Patents
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Description
例えば、有害で感染性の高い微生物やウイルスは、当該ウイルス等に感染した人が施設内の所定の空間を出入りすることにより、当該空間における床や壁等の表面上で増殖したり、当該空間内を浮遊したりする。そのため、その空間に入った次の人にウイルス等が感染し、場合によっては感染症が施設内で蔓延することもある。
床や壁等の上記空間を取り囲む表面については、例えば、作業員によってアルコール等の消毒剤を散布する、消毒剤を染み込ませた布等で拭き取る、あるいは殺菌紫外線を照射する等の除染作業が行われる。また、空間内を浮遊する微生物やウイルス等については、例えば、紫外線照射による殺菌・不活化が行われる。
また、特許文献2には、アーク灯、レーザ、発光ダイオード(LED)、マイクロフィラメント、光ファイバー素子、電球などのUV発光体から紫外線を放射させ、取り囲まれた空間内の表面を消毒する装置が開示されている。
例えば、微生物やウイルスを不活化するための紫外線光源を移動体に搭載した場合、移動体の移動中に紫外線光源が振動を受ける。紫外線光源が低圧水銀ランプである場合、この振動によって低圧水銀ランプから放出される紫外線照度が不安定となり、場合によっては殺菌・不活化対象物の殺菌・不活化が不十分になる可能性が生じる。
また、上記の不活化装置において、前記光学センサは、粒子の存在を検出するものであり、前記制御部は、前記光学センサが検出した粒子に対して、前記紫外線を照射するように制御してもよい。
さらに、上記の不活化装置において、前記紫外線光源は、LEDであり、前記LEDは、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系LED、窒化アルミニウム(AlN)系LEDおよび酸化マグネシウム亜鉛(MgZnO)系LEDのいずれかであってよい。
この場合、複数の人が出入りする空間において紫外線を照射して、不活化処理を行うことができるので、当該空間に入った他の人へのウイルス等の感染を効果的に抑制することができる。
また、上記の不活化装置において、前記紫外線照射ユニットは、前記LEDを内部に収容する筐体をさらに備え、前記冷却部材の一部は、前記筐体から突出されていてもよい。
この場合、LEDの熱上昇を適切に抑制することができ、LEDから安定した光を放出させることができる。
この場合、人体や動物への悪影響の少ない波長域の光のみを照射することができる。
この場合、紫外線照射による人体への悪影響を適切に抑制しつつ、微生物やウイルスを効果的に不活化することができる。
また、本発明に係る不活化装置の一態様は、人や物を移送する移動手段内の空間であって、人が存在する前記空間内において紫外線を放射して、当該空間内に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する不活化装置であって、前記微生物および/またはウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源を備える紫外線照射ユニットと、前記紫外線光源による前記光の照射を制御する制御部と、を備え、前記紫外線光源は、LEDであり、前記紫外線光源から放射される前記光に含まれる紫外線は、200nm~240nmの波長範囲にある紫外線であり、前記紫外線照射ユニットは、前記移動手段に固定されており、前記LEDを内部に収容する筐体と、前記LEDを冷却する冷却部材と、を備え、前記冷却部材の一部は、前記筐体から突出されている。
本実施形態では、人が存在する空間内において紫外線照射を行い、当該空間内に存在する微生物やウイルスを不活化する不活化装置について説明する。
なお、「人が存在する空間」は、実際に人が居る空間に限定されず、人が出入りする空間であって人が居ない空間を含む。また、本実施形態における「不活化」とは、微生物やウイルスを死滅させる(又は感染力や毒性を失わせる)ことを指すものである。
また、本実施形態における不活化装置は、振動を受ける環境で使用される。
この不活化装置100Aは、紫外線照射ユニット10と、飛翔体110と、を備える。紫外線照射ユニット10は、殺菌・不活化用の紫外線として、200~240nmの波長範囲にある紫外線を含む光を放射する紫外線光源を備える。紫外線照射ユニット10は、飛翔体110に設けられた支持部(ここでは、本体部111)により支持されている。
駆動部113は、機体の飛行のための揚力および推力を発生させる推進駆動部であり、モータ114と、モータ114によって回転される回転翼(プロペラ、ロータともいう)115とを備える。ここで、モータ114は、可変速度または単一速度モータとすることができる。また、各モータ114は、それぞれ独立に駆動することが可能である。
制御システムへの制御指令は、飛翔体110の動作を制御する外部制御システムより有線通信または無線通信にて行うことができる。例えば、作業者は、手元のコントローラ(外部制御システム)を操作して、無線通信により飛翔体110を所定空間の任意の3次元方向に移動させる。
ここで、カメラは、例えば、飛翔体110の進行方向前方を撮影するものであり、デジタルカメラ、ビデオカメラ等を用いることができる。カメラは、画像、ビデオ記録、および他のデータを取り込むために使用され得る。
また、センサは、例えば、飛翔体110の周囲の障害物を検知するものであり、圧力センサ、加速度計、コンパス、運動センサ、近接センサ、またはそれらの任意の組み合わせであり得るか、またはそれらを含み得る。
この場合、制御システムは、カメラやセンサ等により取得されたデータをもとに飛翔体110の位置制御を行うこともできる。
なお、紫外線照射ユニット10は、上記の外部制御システムによって直接制御されるように構成されていてもよい。
この不活化装置100Bは、紫外線照射ユニット10と、移動体120と、を備える。紫外線照射ユニット10は、上述した図1の不活化装置100Aが備える紫外線照射ユニット10と同様の構成を有する。紫外線照射ユニット10は、移動体120に設けられた支持部(ここでは、支持体123)により支持されている。
ここで、カメラは、例えば、移動体120の進行方向前方を撮影するものであり、デジタルカメラ、ビデオカメラ等を用いることができる。カメラは、画像、ビデオ記録、および他のデータを取り込むために使用され得る。
また、センサは、例えば、移動体120の周囲の障害物を検知するものであり、圧力センサ、加速度計、コンパス、運動センサ、近接センサ、またはそれらの任意の組み合わせであり得るか、またはそれらを含み得る。
この場合、制御システムは、カメラやセンサ等により取得されたデータをもとに移動体120の位置制御を行うこともできる。
なお、紫外線照射ユニット10は、上記の外部制御システムによって直接制御されるように構成されていてもよい。
なお、図2(b)に示す不活化装置100Cは、所定の方向に紫外線を放出する紫外線照射ユニット10の向きを調整するための照射方向調整機構124を有していてもよい。照射方向調整機構124は、例えば紫外線照射ユニット10と接続されるモータであり、紫外線照射ユニット10を所定角度回転させることにより、紫外線照射ユニット10から放出される紫外線の方向を調整することができる。
紫外線照射ユニット10は、導電性の金属からなる筐体11と、筐体11内部に収容された紫外線光源12と、を備える。
紫外線光源12は、例えば、中心波長222nmの紫外線を放出するKrClエキシマランプとすることができる。なお、紫外線光源12は、KrClエキシマランプに限定されるものではなく、200nm~240nmの波長範囲にある紫外線を放射する光源であればよい。
筐体11には、光出射窓となる開口部11aが形成されている。この開口部11aには窓部材11bが設けられている。窓部材11bは、例えば石英ガラスからなる紫外線透過部材や、不要な光を遮断する光学フィルタ等を含むことができる。
なお、筐体11内には、複数本のエキシマランプ12を配置することもできる。エキシマランプ12の数は特に限定されない。
ここで、波長選択フィルタとしては、例えば、HfO2層およびSiO2層による誘電体多層膜フィルタを用いることができる。
このように、光出射窓に光学フィルタを設けることで、エキシマランプ12から人に有害な光が僅かに放射されている場合であっても、当該光が筐体11の外に漏洩することをより確実に抑えることができる。
しかしながら、波長選択フィルタとしてHfO2層およびSiO2層による誘電体多層膜を有する光学フィルタを用いた場合には、SiO2層およびAl2O3層による誘電体多層膜を有する光学フィルタを用いた場合と比較して、層の総数を少なくすることができる。そのため、入射角が0°のときの紫外線の透過率を高めることができる。
図4(a)は、エキシマランプ12の管軸方向における断面の模式図であり、図4(b)は、図4(a)のA-A断面図である。
この図4(a)および図4(b)に示すように、エキシマランプ12は、両端が気密に封止された長尺な直円管状の放電容器13を備える。放電容器13は、例えば、合成石英ガラスや溶融石英ガラスなどの紫外線を透過する光透過性を有する誘電体材料より構成されている。放電容器13の内部には放電空間が形成されており、この放電空間には、紫外線を発生するバリア放電用ガス(以下、「放電ガス」ともいう。)として希ガスとハロゲンガスとが封入されている。本実施形態では、希ガスとしてクリプトン(Kr)、ハロゲンガスとして塩素ガス(Cl2)を用いる。
なお、放電ガスとしては、クリプトン(Kr)と臭素(Br2)との混合ガスを用いることもできる。この場合、エキシマランプ(KrBrエキシマランプ)は、中心波長207nmの紫外線を放出する。
また、内部電極14の両端の各々には、内部電極用リード部材14aの一端が電気的に接続されている。内部電極用リード部材14aの他端側部分は、各々、放電容器13の外端面から外方に突出している。
このような構成により、放電空間内において、内部電極14と外部電極15とが放電容器13の管壁(誘電体材料壁)を介して対向する領域に、放電領域が形成される。
また、外部電極15の他端には、リード線16cの一端が電気的に接続されており、このリード線16cの他端は、接地されている。すなわち、外部電極15は、リード線16cを介して接地されている。なお、この図4(a)および図4(b)に示すエキシマランプ12においては、一方の内部電極用リード部材14aは給電線16bと一体のものとされている。
このエキシマランプ12Aが備える放電容器13Aは、円筒状の外側管と、外側管の内側において外側管と同軸上に配置され、当該外側管よりも内径が小さい円筒状の内側管と、を有する。外側管と内側管とは、図5(a)の左右方向の端部において封止されており、両者の間には円環状の内部空間が形成されている。そして、この内部空間内に放電ガスが封入されている。
図6(a)に示すように、第一電極14Bおよび第二電極15Bは、放電容器13Bにおける光取出し面とは反対側の側面(-X方向の面)に、放電容器13Bの管軸方向(Y方向)に互いに離間して配置されている。
そして、放電容器13Bは、これら2つの電極14B、15Bに接触しながら跨るように配置されている。具体的には、2つの電極14B、15BにはそれぞれY方向に延伸する凹溝が形成されており、放電容器13Bは、電極14B、15Bの凹溝に嵌め込まれている。
ここで、電極14B、15Bは、エキシマランプ12Bから放射される光に対して反射性を有する金属材料により構成されていてもよい。この場合、放電容器13Bから-X方向に放射された光を反射して+X方向に進行させることができる。電極14B、15Bは、例えばアルミニウム(Al)やステンレスなどから構成することができる。
本実施形態のようにエキシマランプを収容する筐体11を導電性の金属によって構成することで、上記のような制御システムへの制御指令の不具合が生じないようにすることができ、移動体の動作を適切に駆動制御することができる。
ここで、従来、紫外線光源としては、波長253.7nmの紫外線を放出する低圧水銀ランプが用いられてきた。低圧水銀ランプは、紫外線透過性ガラスからなるバルブ内にアルゴン(Ar)などの希ガスと水銀(Hg)またはそのアマルガムが封入された構成を有する。水銀の励起は、バルブ内で放電を発生させることにより行われる。このバルブ内での放電発生は、バルブ内に配置した一対の電極に給電したり、バルブ内に電極を配置せず高周波を印加したりすることにより行われる。バルブ内に封入される水銀量は、一般に発光に必要な水銀量より多い。よって、ランプの点灯中もバルブの最冷点に液体状の水銀が位置する。
これに対して、本実施形態における不活化装置100A~100Cは、紫外線光源としてエキシマランプを用いている。エキシマランプは、放電用ガスが希ガスおよびハロゲンガスであり常温でも水銀のような液体状にならないため、振動の影響を受けにくく、振動を受けても紫外線照度が不安定になりにくい。そのため、殺菌・不活化を適切に行うことができる。
また、上記すき間においても放電が発生するので、空気中の酸素が励起されてオゾンが発生し、発生したオゾンが紫外線照射ユニット内の電気部品を酸化させてしまうという不具合が生じる可能性もある。
これにより、エキシマランプから放出される紫外線照度の変動を抑制し、安定して紫外線を照射することができる。
なお、エキシマランプの振動を抑制するための除振機構は、上記の除振部材18に限定されるものではなく、他の構成を採用することもできる。
実用上、除染(殺菌)用途に使用される紫外線の波長域は、200~320nmであり、特に、微生物やウイルスが保有する核酸(DNA、RNA)の吸収が大きい260nm付近の紫外線を用いることが一般的である。しかしながら、このような260nm付近の波長域の紫外線は、人や動物に悪影響を及ぼす。例えば、紅斑や皮膚のDNA損傷による癌の誘発や、目の障害(眼痛・充血・角膜の炎症など)を引き起こす。
ところが、空間内で有害な微生物が繁殖したり、微生物やウイルスが浮遊したり、空間を取り囲む表面に付着するのは、有害な微生物やウイルスを有する人(感染者)や動物が、上記空間に出入りすることに起因することが多い。よって、本来的には、除染(殺菌)用途の紫外線照射システムでは、空間や空間を取り囲む表面のみならず、その領域に存在する人や動物表面も除染することが効率的となる。
この図7に示すように、たんぱく質は、波長200nmに吸光ピークを有し、波長240nm以上では紫外線が吸収されにくいことがわかる。つまり、波長240nm以上の紫外線は、人の皮膚を透過しやすく、皮膚内部まで浸透する。そのため、人の皮膚内部の細胞がダメージを受けやすい。これに対して、波長200nm付近の紫外線は、人の皮膚表面(例えば角質層)で吸収され、皮膚内部まで浸透しない。そのため、皮膚に対して安全である。
一方で、波長200nm未満の紫外線は、オゾン(O3)を発生し得る。これは、波長200nm未満の紫外線が酸素を含む雰囲気中に照射されると、酸素分子が光分解されて酸素原子を生成し、酸素分子と酸素原子との結合反応によってオゾンが生成されるためである。
つまり、KrClエキシマランプから放出される波長222nmの紫外線や、KrBrエキシマランプから放出される波長207nmの紫外線は、いずれも人や動物に安全であって、微生物の殺菌やウイルスの不活化を行うことができる光である。よって、空間内の殺菌・不活化領域に人や動物が存在していても、紫外線照射による殺菌・不活化作業を行うことができる。
したがって、上述した不活化装置100A~100Cにおいては、1日の紫外線照射量(積算光量)が上記の許容限界値以下となるように紫外線の照度および照射時間を設定することが好ましい。
そして、本実施形態における不活化装置は、微生物やウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源として、振動の影響を受けにくいエキシマランプを用いる。そのため、飛翔体110の飛行中または移動体120の移動中に紫外線光源に振動が加わった場合であっても、紫外線光源から安定して紫外線を放出することができる。したがって、紫外線照射ユニット10を飛翔体110または移動体120とともに任意の3次元方向または2次元方向に移動させながら、空間中や空間を取り囲む表面上の有害な微生物やウイルスを適切に不活化することができる。
さらに、本実施形態の不活化装置においては、紫外線光源から放出される紫外線の波長を200~237nmの波長範囲内に設定し、波長237nmよりも長波長側のUV-C波の透過を阻止する光学フィルタを設けることができる。これにより、人に紫外線が照射されたとしても、紫外線照射された人にダメージを与えないようにすることができる。
また、この場合、ミー散乱を検出する光学センサによって粒子の存在を検出後、紫外線を照射するようにしてもよい。
なお、図4、図5に示す構成を有するエキシマランプ12、12Aにおいては、金、銀、銅、ニッケル、クロムなどの耐腐食性を有する金属材料を主成分とする導電性粉末とガラス粉末とを含む導電性ペーストを用いて、例えばスクリーン印刷によって放電容器の外面に塗布した後、乾燥、焼成することにより外部電極(図4の外部電極15、図5の外側電極15A)を形成したり、上記金属材料を真空蒸着することにより外部電極を形成したりしてもよい。
このように外部電極を形成することでも、振動によって外部電極と放電容器との間にすき間が生じないようにすることができる。
図8は、紫外線光源としてLED19を用いた紫外線照射ユニット10の一例である。この図8においては、紫外線照射ユニット10は、複数のLED19を備えている。
よって、紫外線照射ユニット10に搭載される紫外線光源としてのLED19も、波長200~320nmの紫外線を放出するものが採用される。具体的には、例えば窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系LED、窒化アルミニウム(AlN)系LED等を採用することができる。AlGaN系LEDは、アルミニウム(Al)の組成を変化させることにより200~350nmの波長範囲の深紫外域(deepUV:DUV)で発光する。また、AlN系LEDは、ピーク波長210nmの紫外線を放出する。
上記したように、この波長範囲の紫外線であれば、人や動物に安全であって、微生物の殺菌やウイルスの不活化を適切に行うことが可能である。例えば、Mgの組成を調整することで、放出する紫外線の中心波長が222nmであるMgZnO系LEDとすることも可能である。
このとき、図8に示すように、冷却部材20の一部を紫外線照射ユニット10の筐体11から突出させてもよい。
なお、上記光学フィルタとしては、より好ましくは波長200~235nm以外の波長を有するUV-C波長域の光をカットするもの、さらに好ましくは200~230nm以外の波長を有するUV-C波長域の光をカットするものであってもよい。これは光源がエキシマランプの場合でも同様である。
また、紫外線光源がエキシマランプであっても、LEDであっても、当該紫外線光源の光放射面での照度や紫外線光源から紫外線の被照射面までの距離等によっては、被照射面での人や動物に安全ではない波長の紫外線の照度が許容値以下となる場合がある。したがって、このような場合には、上記光学フィルタを設ける必要はない。
この場合にも、移動手段の移動中に紫外線照射ユニット10は振動を受けるが、紫外線光源からは安定して紫外線を放射することができる。そして、紫外線照射ユニット10を据え付ける空間を、客室やトイレといった複数の人が出入りする空間とすることで、当該空間に入った他の人へのウイルス等の感染を効果的に抑制することができる。
そのため、紫外線光源をエキシマランプまたはLEDとすることで、不活化装置が振動や気圧変化、温度変化を受ける環境で使用される場合であっても、安定して紫外線を放出することができる。つまり、航空機の飛行中における機内の気圧変化や、飛翔体の高度変化による気圧変化、新幹線等の高速で移動する列車がトンネルを通過する際に生じる気圧変化を受けたとしても、紫外線光源から放出される紫外線の照度が変動することを抑制することができる。
Claims (9)
- 人や物を移送する移動手段内の空間であって、人が存在する前記空間内において紫外線を放射して、当該空間内に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する不活化装置であって、
前記微生物および/またはウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源を備える紫外線照射ユニットと、
前記紫外線光源による前記光の照射を制御する制御部と、を備え、
前記紫外線光源は、エキシマランプおよびLEDのいずれか一方であり、
前記紫外線光源から放射される前記光に含まれる紫外線は、200nm~240nmの波長範囲にある紫外線であり、
前記紫外線照射ユニットは、前記移動手段に固定されており、
前記紫外線照射ユニットは更に、散乱を検出する光学センサを備え、
前記制御部は、前記光学センサの検出情報に基づいて、前記紫外線を照射するように制御することを特徴とする不活化装置。 - 前記光学センサは、粒子の存在を検出するものであり、
前記制御部は、前記光学センサが検出した粒子に対して、前記紫外線を照射するように制御することを特徴とする請求項1に記載の不活化装置。 - 前記紫外線光源は、LEDであり、
前記LEDは、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系LED、窒化アルミニウム(AlN)系LEDおよび酸化マグネシウム亜鉛(MgZnO)系LEDのいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の不活化装置。 - 前記移動手段は交通手段であり、
前記空間は、人が入退出可能な客室およびトイレの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の不活化装置。 - 前記紫外線照射ユニットは、前記LEDを冷却する冷却部材を有することを特徴とする請求項3に記載の不活化装置。
- 前記紫外線照射ユニットは、前記LEDを内部に収容する筐体をさらに備え、
前記冷却部材の一部は、前記筐体から突出されていることを特徴とする請求項5に記載の不活化装置。 - 前記紫外線照射ユニットは、前記紫外線光源を内部に収容し、前記紫外線光源から発せられる光の少なくとも一部を出射する光出射窓を有する筐体を備え、
前記光出射窓には、波長237nmよりも長波長側のUV-C波の透過を阻止する光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の不活化装置。 - 前記紫外線光源は、中心波長222nmの紫外線を放射することを特徴とする請求項1または2に記載の不活化装置。
- 人や物を移送する移動手段内の空間であって、人が存在する前記空間内において紫外線を放射して、当該空間内に存在する微生物および/またはウイルスを不活化する不活化装置であって、
前記微生物および/またはウイルスを不活化する波長の紫外線を含む光を放射する紫外線光源を備える紫外線照射ユニットと、
前記紫外線光源による前記光の照射を制御する制御部と、を備え、
前記紫外線光源は、LEDであり、
前記紫外線光源から放射される前記光に含まれる紫外線は、200nm~240nmの波長範囲にある紫外線であり、
前記紫外線照射ユニットは、前記移動手段に固定されており、前記LEDを内部に収容する筐体と、前記LEDを冷却する冷却部材と、を備え、
前記冷却部材の一部は、前記筐体から突出されていることを特徴とする不活化装置。
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