JP6895773B2 - エアセル用フィルム、エアセルおよびエアマット - Google Patents

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本発明は、エアマットに用いられるエアセル用フィルム、エアセルおよびエアマットに関する。
寝返りを打てない病人等のため褥瘡予防のマットレスが使用され、様々な製品が開発されている。例えば、特許文献1には、体圧分散性がよく褥瘡防止効果があり耐久性に優れている、特に手術台用マットとして好適な体圧分散型マットが提案されている。しかしながら、ゲル状粘弾性体を用いるため、マット本体重量が重く、使い勝手が良くなかった。
そこで、特許文献2のような空気を封入したエアセルを用いるエアマットが開発、提案されている。特許文献2に記載があるように、シート強度が高すぎると剛性が高くなりすぎ、使用者がエアマット上に横になった際にごわごわとしたごわつき感を感じるとともに、動いた際に音が鳴り、寝心地が悪くなるため、柔らかさを重視したエアマット用材料が用いられてきた。
エアセルに好適な樹脂が開発、提案されている。例えば、特許文献3には褥瘡防止に有効な熱可塑性ポリウレタン樹脂が提案されている。しかしながら、提案の樹脂を用いたフィルムでは硬度が柔らかすぎ、エアマットを利用した際に底付きが生じる危険性があり、また、さらなる耐久性の向上も要望されていた。
特開2005−52182号公報 特開平11−332698号公報 特開2002−47411号公報
本発明は上記課題を解決し、耐久性、体圧分散性および底付き防止に優れるエアマットに適度な強度および適度な柔軟性を兼ね備えたエアセル用フィルムを提供するものである。
本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂からなるエアセル用フィルムであって、フィルム硬度がA80〜A95の範囲であり、50%モジュラスが5.0〜13.0MPaの範囲であるエアセル用フィルムである。
また、TMA法における軟化点が130〜180℃の範囲であることが好ましい。
また、本発明は、前記のエアセル用フィルムが用いられ、内部に空気を封入可能に形成されたエアマット用エアセルである。
また、本発明は、前記エアマット用エアセルが複数併設されたエアマットである。
本発明によれば、耐久性、体圧分散性および底付き防止に優れるエアマットに適度な強度および適度な柔軟性を兼ね備えたエアセル用フィルムを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるエアセルの模式図である。 本発明の一実施形態にかかるエアマットの模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂からなるエアセル用フィルムであって、フィルム硬度がA80〜A95の範囲であり、50%モジュラスが5.0〜13.0MPaの範囲とするエアセル用フィルムである。
本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂としては、例えばポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエステル系ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、アミノ酸やシリコーン、フッ素系モノマー等を共重合させた変性ポリウレタン樹脂を挙げることができる。これらは1種単独、または2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、安価で、加水分解耐久性が良いという理由から、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂が好ましい。
熱可塑性ポリウレタン樹脂の数平均分子量は、樹脂の引張強力、耐久性、柔軟性などに応じて選定することができる。なかでも、分子量が5千〜50万であることが好ましく、1万〜40万であることがより好ましい。分子量が5千より小さいと、融点が低くなり、樹脂が脆くなる傾向にある。分子量が50万を超えると融点は高くなるが、樹脂が硬くなる傾向にある。
熱可塑性ポリウレタン樹脂に、無機顔料、有機顔料の顔料を加え、着色することができる。無機顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、リトポン、酸化亜鉛、カオリナイト、雲母チタン、グロスホワイト、アルミナホワイト、石膏、シリカ、ホワイトカーボン、沈降性硫酸バリウム、水酸化バリウム、チタン酸バリウム、鉛白、鉛丹、黄鉛、亜鉛黄、ウルトラマリン、酸化鉄、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、ビリジアン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、モリブデートオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、タルク、群青、バライト粉、マンガンバイオレッド、カーボンブラックが挙げられる。有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、アントラキノン、アントロン、キサンテン、ジケトピロロピロール、ペリレン、ペリノン、キナクリドン、インジゴイド、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、パーマネントオレンジ、シグナルレッド、ピグロントグリーン、ジオキサドンバイオレッド、チオインジゴボルドーが挙げられる。なかでも、無機顔料がブリードアウト防止や紫外線による分解防止の面で好ましい。これらは単独あるいは2種以上組み合わせて用いることで、任意の色とすることができる。
顔料の他に、熱可塑性ポリウレタン樹脂には、架橋剤、可塑剤、滑剤、タック防止剤、ブロッキング防止剤、黄変防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、撥水剤、難燃剤、帯電防止剤、消臭剤、抗菌剤、殺菌剤、防腐剤等の添加物を加えることができる。
フィルム形状に成膜する前には、熱可塑性ポリウレタン樹脂ならびに添加剤の予備乾燥を行うことが好ましい。乾燥方法としては、熱風循環式オーブンや棚段式オーブン、ホッパードライヤーがよく用いられ、80℃〜100℃で1〜6時間程度乾燥させるが、これらに限定されるものではない。なかでも、熱風循環式オーブンやホッパードライヤーを用い80℃程度で3〜6時間乾燥させることで、樹脂中の水分量が0.08%以下となり、気泡欠点が生じにくいフィルムを成膜することができるため好ましい。
本発明のエアセル用フィルムは、熱可塑性ポリウレタン樹脂を高温で溶解させ、フィルム形状に成膜することで作製できる。フィルムの成膜方法として、インフレーション押出成膜法、Tダイ押出成膜法、キャスティング押出製膜法、カレンダー成膜法がよく用いられるが、これらに限定されるものではない。なかでも、Tダイ押出成膜法は、厚さのバラつきが少ないフィルムを成膜することができ、好ましい。
本発明のエアセル用フィルムのフィルム硬度はA80〜A95の範囲であることが肝要である。好ましくは、A86〜A91の範囲である。A80〜A95の範囲内のフィルムであれば、耐久性が優れ適度な柔軟性が得られる。なお、フィルム硬度の測定方法は、次の通りである。エアセル用フィルムを30枚積層した後、測定器をフィルムに垂直に接触させて試験片に荷重をかけることで測定する。なお、測定器はタイプAデュロメータ(JIS K 7215)を用いる。
本発明のエアセル用フィルムの50%モジュラスは5.0〜13.0MPaの範囲であることが肝要である。好ましくは、6.0〜12.0MPaの範囲である。5.0〜13.0MPaの範囲内であれば、耐久性が優れ適度な柔軟性が得られる。なお、50%モジュラスの測定方法は次の通りである。エアセル用フィルムをダンベル型(JIS K 7311)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、ストローク距離20mmとなった際の応力F1(N)を測定し、下記数式により単位面積当たりの50%モジュラスを算出する。
50%モジュラス(MPa)=F1/(フィルム厚さ(mm)×フィルム幅(mm))
本発明のエアセル用フィルムの100%モジュラスは6.0〜16.0MPaの範囲であることが好ましい。この範囲内であれば、より柔軟性に富んだフィルムが得られる。さらに好ましくは、7.0〜15.0MPaの範囲である。なお、100%モジュラスの測定方法は次の通りである。エアセル用フィルムをダンベル型(JIS K 7311)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、ストローク距離40mmとなった際の応力F2(N)を測定し、下記数式により単位面積当たりの100%モジュラスを算出する。
100%モジュラス(MPa)=F2/(フィルム厚さ(mm)×フィルム幅(mm))
本発明のエアセル用フィルムの引裂強度は、70〜130kN/mの範囲であることが好ましい。この範囲内であれば、使用者の体圧やエア内圧の変化に対する耐久性に優れるフィルムが得られる。なお、引裂強度の測定方法は、次の通りである。フィルムを直角型引裂試験片型(JIS K 7311)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、試験片が破断に至るまでの最大荷重F3(N)を測定し、下記数式により引裂強度を算出する。
引裂強度(kN/m)=F3/(フィルム厚さ(m))
本発明のエアセル用フィルムの厚さは、180〜350μmの範囲であることが好ましい。この範囲内であれば、使用者の体圧やエア内圧の変化に対する耐久性を有し、より適度な柔軟性も両立できるフィルムが得られる。なおフィルム厚さの測定方法は、厚み計(マイクロメータ)によって測定できる。
本発明のエアセル用フィルムの引張伸度は、300〜800%の範囲であることが好ましい。この範囲内であれば、適度な柔軟性を有するフィルムが得られる。なお、引張伸度の測定方法は、次の通りである。フィルムをダンベル型(JIS K 7311)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、試験片が破断した際のつかみ間隔に対するストローク距離を引張伸度とする。
本発明のエアセル用フィルムの軟化点は、130〜180℃の範囲であることが好ましい。130℃以上であれば溶着する際のスパーク防止性が優れ、180℃以下であれば溶着効率が優れる。なお、軟化点の測定方法は次の通りである。フィルムを熱機械分析機(TMA法、株式会社日立ハイテクサイエンス製TMAシリーズ)にて、30〜250℃の範囲、10℃/分で昇温を行い、軟化点を測定する。
本発明のエアセル用フィルムを用いた、エアセルの作製方法およびエアマットの作製方法として、図面を用いて説明するが、これに限定されるものではない。
図1に示すような袋状のエアセル1を複数連結する形態の、図2に示すようなエアマット3用のエアセル1を作製する場合、熱可塑性ポリウレタンフィルムを所望の大きさにプレス裁断機によって打ち抜き、そのフィルムの一部に、エアセル内に空気を給気或いは排気するための給気コネクタ2を高周波ウェルダー機にて溶着させ、直方体になるよう外周部を溶着させることでエアセル1を作製する。
作製されたエアセル1は、複数本(20〜30本)整列され、給気コネクタ2と通気路(チューブ)5を介して空気圧調整ポンプ4から空気を注入され、図2に示す形状となる。エアセル1は、エアセル1の長手方向をエアマット3の幅方向にして、エアマット3の長手方向に整列されて連結され、エアセル1に設けられた給気コネクタ2に通気路5をそれぞれ接続し、各通気路5の反対側の端部に空気圧調整ポンプ4を接続することで構成されるエアマット3となる。このエアマット3においては、頭部、中間部及び踵部等の部位毎に異なる制御態様で内部の注入空気圧を制御され、体圧の分散及び寝心地の向上等が図ることができる。
なお、本発明のエアセルの溶着引張強度、すなわち、フィルムを溶着した後の引張強度は、15〜35MPaの範囲であることが好ましい。この範囲内であれば、使用者の体圧やエア内圧の変化に対する溶着部耐久性を有するフィルムとなる。なお、溶着引張強度の測定方法は次のとおりである。フィルムを直線状に溶着した部分が、中央部に、かつ、ダンベル型(JIS K 7311)の長手方向に垂直となるように打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、試験片が破断した際の最大荷重を溶着引張強度とする。
かくして、本発明のエアマットを得ることができる。
上記では、エアセルを用いたエアマットの製造を説明したが、次のような体圧分散型エアマットであってもよい。フィルム材を予めマットレスの大きさ(例えば、シングルサイズ)にカットし、フィルム材に給気コネクタを数か所設けた後に同サイズのフィルム材を重ねて外周部を一体となるよう封止して作製する方法などエアセルを用いないエアマットに採用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、フィルムの物性測定および実施例の評価は、以下の方法に従った。
<フィルム物性測定方法>
(1)フィルム硬度
同一フィルムを30枚積層させ、硬い机の上に積層フィルムを置き、測定器をフィルムの上から垂直に接触させて試験片に9.8Nの荷重をかけて測定器を押し付けた直後の値を確認した。なお、測定器はタイプAデュロメータ(JIS K 7215)を用いた。
(2)軟化点
フィルムを熱機械分析機(TMA法、株式会社日立ハイテクサイエンス製TMAシリーズ)にて、30〜250℃の範囲、10℃/分で昇温を行い、軟化点を測定した。
(3)50%モジュラス
フィルムをダンベル型(JIS K 7311、幅5mm)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、ストローク距離20mmとなった際の応力F1(N)を測定し、下記数式により単位面積当たりの50%モジュラスを算出した。
50%モジュラス(MPa)=F1/(フィルム厚さ(mm)×5)
(4)100%モジュラス
フィルムをダンベル型(JIS K 7311、幅5mm)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、ストローク距離40mmとなった際の応力F2(N)を測定し、下記数式により100%モジュラスを算出した。
100%モジュラス(MPa)=F2/(フィルム厚さ(mm)×5)
(5)引裂強度
フィルムを直角型引裂試験片型(JIS K 7311)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、試験片が破断に至るまでの最大荷重F3(N)を測定し、下記数式により引裂強度を算出する。
引裂強度(kN/m)=F3/(フィルム厚さ(m))
(6)引張伸度
フィルムをダンベル型(JIS K 7311)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、試験片が破断した際のつかみ間隔に対するストローク距離を引張伸度とした。
<評価方法>
(1)強度(フィルム引張強度)
フィルムをダンベル型(JIS K 7311)に打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、試験片が破断に至るまでの最大荷重F4(N)を測定し、下記数式により算出された強度の値を以下の評価基準に従って評価した。
強度(MPa)=F4/(フィルム厚さ(mm)×5)
(評価基準)
○ : 強度が60MPa以上
△ : 50MPa以上60MPa未満
× : 50MPa未満
(2)柔軟性
作製したフィルムを用い、図1に示すエアセル(袋状、長さ50mm×幅800mm×厚さ100mm)を作製した。作製したエアセルを25本並設し、図2のようなエアマットを作製した。得られたエアマットに体重65kgの試験員が横たわり下記の基準に従って評価した。
(評価基準)
○ : 体重が集中しやすい腰部においても底付きの感覚およびごわつき感がなく、体圧分散性が良好である。
△ : 体重が集中しやすい腰部において若干底付きの感覚、ごわつき感がある。
× : 腰部において底付きの感覚やごわつき感があり、体圧分散性が不良である。
(3)溶着性(溶着引張強度)
作製したフィルム同士を溶着し、ダンベル型(JIS K 7311)の中央部において直線状に溶着した部分と垂直となるように打ち抜き、引張試験機(オートグラフAG−IS型、株式会社島津製作所製)につかみ幅25mm、つかみ間隔40mmで取り付け、引張速度300mm/分で伸長し、試験片が破断に至るまでの最大荷重F5(N)を測定し、下記数式により算出された溶着引張強度を次の評価基準に従って評価をした。
溶着引張強度(MPa)=F5/(フィルム厚さ(mm)×5)
(評価基準)
○ : 21MPa以上
△ : 18MPa以上21MPa未満
× : 18MPa未満
[実施例1]
エーテル系ポリウレタン樹脂ペレット(比重1.13、樹脂A硬度94、分子量約50,000)をホッパードライヤーにて80℃で6時間予備乾燥させ、Tダイ押出成形機を用い加工温度200℃で成膜し、厚さ230μmのフィルムを得た。なお、樹脂A硬度は、JIS K 6253に準じタイプAデュロメータ(ショアA)を用いて測定した。
前述の項目にて測定し、物性値および評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1の原料配合において、エーテル系ポリウレタン樹脂ペレットを全固形分の99%、無機顔料(酸化チタン、酸化クロムの混合物(混合割合=1:3))を全固形分の1%となるように混錬機に入れ、均一に分散させた後、80℃で6時間予備乾燥させた。実施例1と同様にしてTダイ押出成形機を用い、厚さ230μmのフィルムを得た。
物性値および評価結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例2のエーテル系ポリウレタン樹脂ペレットにおいて、エーテル系ポリウレタン樹脂ペレット(比重1.13、樹脂A硬度88、分子量約48,000)に変更した以外は実施例2と同様の方法にて、厚さ230μmのフィルムを得た。
物性値および評価結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例2のポリウレタン樹脂ペレットにおいて、エーテル系ポリウレタン樹脂ペレット(比重1.13、樹脂A硬度95、分子量約53,000)に変更した以外は実施例2と同様の方法にて、厚さ230μmのフィルムを得た。
物性値および評価結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例2のフィルム厚さを200μmに変更した以外は実施例2と同様の方法にて、フィルムを得た。
物性値および評価結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例2のフィルム厚さを300μmに変更した以外は実施例2と同様の方法にて、フィルムを得た。
物性値および評価結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例2のポリウレタン樹脂ペレットにおいて、エーテル系ポリウレタン樹脂ペレット(比重1.13、樹脂D硬度70、分子量約60,000)に変更した以外は実施例2と同様の方法にて、厚さ230μmのフィルムを得た。なお、樹脂D硬度は、JIS K 6253に準じタイプDデュロメータ(ショアD)を用いて測定した。
物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例1]
樹脂ペレットをエーテル系ポリウレタン樹脂ペレット(比重1.13、樹脂D硬度73、分子量約65,000)に変更した以外は実施例1と同様にして、厚さ250μmのフィルムを得た。
物性値および評価結果を表1に示す。
[比較例2]
樹脂ペレットをエーテル系ポリウレタン樹脂ペレット(比重1.13、樹脂A硬度83、分子量約45,000)に変更した以外は実施例1と同様にして、厚さ250μmのフィルムを得た。
物性値および評価結果を表1に示す。
実施例1〜7によって得られた製品は、強度、柔軟性、溶着性のいずれの評価も優れていた。一方、比較例1によって得られた製品は、柔軟性の評価が劣り、比較例2によって得られた製品は、強度、柔軟性、溶着性のいずれの評価も劣っていた。
Figure 0006895773
1 エアセル
2 給気コネクタ
3 エアマット
4 空気圧調整ポンプ
5 通気路(チューブ)

Claims (4)

  1. 熱可塑性ポリウレタン樹脂からなるエアセル用フィルムであって、フィルム硬度がA87〜A93の範囲であり、50%モジュラスが5.0〜13.0MPaの範囲であるエアセル用フィルム。
  2. TMA法における軟化点が130〜180℃の範囲である請求項1に記載のエアセル用フィルム。
  3. 請求項1または2に記載のエアセル用フィルムが用いられ、内部に空気を封入可能に形成されたエアマット用エアセル。
  4. 請求項3に記載されたエアマット用エアセルが複数併設されたエアマット。
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