JP6894649B1 - 燃料電池の充電状態維持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単電池を用いて組電池を構成した場合、単電池の特性は必ずしも均一なものでないので、各単電池の充電状態及び放電状態は同じではない。組電池を構成する各単電池の充電状態あるいは放電状態が異なっていると、過充電される単電池や、充電不足の単電池が生じ、組電池全体の性能が低下する。【解決手段】フローティング充電が可能な電池を用いて燃料電池を構成して、自然放電等により充電状態が不均一になった単電池を定電圧電源により充電することにより燃料電池の充電状態の維持を図る。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の電池を直列接続した組電池に関するものであり、詳しくは組電池の充電状態維持装置に関する。
従来、モバイルPC、携帯情報端末、デジタルビデオカメラなど、さまざまな製品に電池が使われている。この種の電子機器は高機能化が進んでおり、比較的消費電力が大きい。このような電子機器に用いられる電池は、大きな電気容量を必要とするため、単電池を複数個接続した組電池が用いられることが多い。組電池は、複数の単電池を電池ケースに収納して構成される。
また、近年ではハイブリッド自動車などの車両にも電池が搭載される。このような電池は、電子機器に用いられるものよりも、さらに大きな電気容量が要求される。例えば、ハイブリッド自動車に搭載される電池では201.6Vの電圧を要するものがあり、この電圧を得るために、例えば1.2Vの単電池を6セル直列接続した7.2Vの組電池を28ユニット直列接続して電池モジュールを構成して、合計168個の単電池を直列接続した電池スタックを用いている。
また地上の蓄電設備においては、より大きな電池容量を確保するために、直列接続された電池モジュールを並列接続して使用されることがある。
組電池を構成する単電池の個々の特性は均一でなく、充放電を繰り返すことにより、その充電状態(SOC)にバラツキが生じる。このため、いずれか1つの単電池が満充電状態になると、過充電を防止するために他の単電池は満充電でなくても充電を停止させる必要がある。また、充電深度が最も低い単電池が放電限界に達すると、過放電を防止するために、その他の単電池は残量があっても放電を停止させる必要がある。そうすると、組電池は十分な性能を発揮しえない。
このような問題に対処する手段として、特許文献1には、複数の二次電池と、複数のキャパシタを互いに直列に接続した蓄電部とを備えた二次電池の充放電装置において、蓄電部の放電により二次電池を充電するときは複数のキャパシタから選択したキャパシタを複数の二次電池から選択した二次電池と接続し、二次電池の放電により蓄電部を充電するときは一の二次電池を複数のキャパシタに順次接続して充電する技術が開示されている。
また特許文献2には、組電池を構成する二次電池に並列に接続したバイパス回路を備えることにより、過充電を防止し、単電池間の充電状態のばらつきを抑制する技術が開示されている。更には、光通信を用いて充電残量のバラツキを防止する技術(例えば、特許文献3)や、温度センサーを用いて均等放電を行う技術(例えば、特許文献4、5)が開示されている。
電力供給の即応性が要求される用途には、二次電池の使用が適している。直流の電力系統に用いられる二次電池はフローティング充電が可能であることが望ましい。これは、電力不足が生じたときに二次電池が放電して電力を供給し、電力不足が解消したときに二次電池を充電して満充電状態を維持する必要があるからである。
特開2012−70487号公報 特開2012−43682号公報 特開2011−78201号公報 特開2007−325458号公報 特開平8−98417号公報
組電池を構成する各単電池の特性にはバラツキがあるので、多数の単電池を用いて構成した組電池の充放電を行った場合、各単電池の充電状態及び放電状態は同じではなく、充電不足の単電池や、過充電の単電池が生じることとなる。いずれかの単電池がいわば全体の足を引っ張る形になって、組電池としての性能を十分に発揮できない。したがって、組電池を充電する場合、組電池を構成する各単電池の充電状態を均等化して充電する必要がある。
組電池の充電状態のバラツキを解消させる方法として、全ての電池を個々に満充電するか、又は逆に空にすることにより、一時的に充電状態を揃えることは可能である。しかし、これには特別な作業が必要となり(例えば、特許文献1)、手間がかかる。また、組電池を過充電もしくは過放電することにより、単電池の充電状態の均一化を図ることは可能であるが、充電深度の小さな単電池は過放電となり、充電深度の大きな単電池は過充電となり、電池寿命が短くなるという問題がある。
使用により減少した電気量分を電源からの充電により補充するフローティング充電を行えば、電池はほぼ満充電状態を維持することができる。しかし、フローティング充電を行えば、過充電による電池温度の上昇が生じ、この結果電池内部抵抗が低下して、充電電流が増加する。充電電流の増加は電池温度のさらなる上昇を招くという悪循環を引き起こして電池性能の劣化を招く。このため、電池寿命を考慮して満充電の手前で充電を停止することが一般的に広く行われている(例えば、特許文献3)。フローティング充電するに際して、個々に充電制御するのは多大の手間を必要とする。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、組電池を構成する単電池の過充電を防止して、単電池間の充電状態(SOC)のバラツキを抑制することが可能な燃料電池の充電状態維持装置を提供するものである。
前記した目的を達成するために、本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、水素吸蔵合金を有する第1電極と、水酸化ニッケルおよび二酸化マンガンのいずれか一方を有する第2電極とを備え水素を活物質とし水素ガスが封入された燃料電池であって、前記第1電極と前記第2電極の間に直流電源が接続されている。
本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、前記第1電極が負極であり、前記第2電極が正極である。この構成において燃料電池は、外部から供給される酸素ガスおよび水素ガスでも発電することができる。
燃料電池は、満充電状態の負極をカソードとする還元反応により負極から水素が発生し、満充電状態の正極をアノードとする酸化反応により正極から酸素が発生する。すなわち、電気エネルギーと燃料ガスエネルギーとを可逆的に変換することができることからリバーシブル燃料電池と称される。
本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、前記第1電極が負極であり、前記第2電極が前記負極と正極の間に配された中間電極であり、前記中間電極が水酸化ニッケルを有し、前記正極が二酸化マンガンを有する。また、本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、前記第1電極が負極であり、前記第2電極が前記負極と正極の間に配された中間電極であり、前記中間電極が二酸化マンガンを有し、前記正極が水酸化ニッケルを有する。
本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、前記直流電源がトランスの二次巻線と前記第1電極への電流の流入を阻止する向きに直列に接続された整流器を備えている。また、本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、前記直流電源が3端子レギュレータを備えている。更に、本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、前記直流電源が可変電圧源である。加うるに、本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、予め準備したSOCと充電電圧との関係に基づき求めた前記充電電圧を目標値として充電器の出力電圧を調節する制御装置を備えたている。
本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、出力電圧が調節可能な定電圧充電器と、予め求めた充電電圧とSOCの関係に基づき目標とする前記SOCから前記充電電圧を求めて前記定電圧充電器の出力電圧の調節を行う充電電圧調節器とを備えている。
本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、端子電圧が充電電圧と等しくなり充電電流が流れなくなるまで充電することが可能である。また、本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置は、前記負極における酸化反応と前記中間電極における還元反応により、前記中間電極が放電され、前記正極における還元反応と前記中間電極における酸化反応により、前記中間電極が充電される。
以上のように、本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置によれば、組電池を構成する個々の燃料電池の充電状態を均等に維持することができる。
本発明の燃料電池の構造を模式的に示す図面である。 充電状態維持装置における充電電源の接続例である。 充電状態維持装置における別の充電電源の接続例である。 充電状態維持装置における更に別の充電電源の接続例である。 燃料電池のSOC特性図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に従って説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変更が可能である。
実施形態の説明の前に、主要な構成要素である燃料電池について説明し、その後に本発明に係る燃料電池の充電状態維持装置について説明を行う。
(第1実施形態)
負極は、水素吸蔵合金、導電助剤としてカーボンブラック、および、結着剤としてエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を用いた。ペースト状に混練した負極材料を集電体に配置して負極を製作した。なお、集電体としは、ニッケルフォームを用いたが、ガス透過性を有するものであればこれに限定されない。
正極は、活物質として二酸化マンガン、導電助剤としてオキシ水酸化コバルト、および、結着剤としてエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を用いた。ペースト状に混練した正極材料を集電体に配置して正極を製作した。なお、集電体としは、ニッケルフォームを用いたが、ガス透過性を有するものであればこれに限定されない。
中間電極は、活物質として水酸化ニッケル、導電助剤としてカーボンブラック、結着剤としてエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を用いた。ペースト状に混練した中間電極材料を集電体に配置して中間電極を製作した。なお、集電体としてニッケルメッキしたパンチング鋼板を用いたので、中間電極はガス不透過性を有しており、中間電極を介して水素ガスと酸素ガスが接触することはない。
電解質は、水素を活物質とする電池で用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、水酸化カリウム(KOH)、水酸化リチウム(LiOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)などの塩を水に溶かしたものが好適である。セパレータとしては、水素を活物質とする電池に用いられる公知のものが使用できる。セパレータの形状としては出力特性と作製コストの観点から不織布が好ましい。
本発明に係る燃料電池の実施の態様について、中間電極を有する燃料電池について説明した後に中間電極を有さない燃料電池について説明する。なお、中間電極を有する燃料電池は負極と正極の間にセパレータを介して中間電極が配置されている。
本発明が適用される燃料電池10について、図1を用いて説明する。正極11、負極12および中間電極13は、電解液を保持したセパレータ14を介して積層され電極スタックを構成する。
正極11、負極12および中間電極13は、それぞれ、端部に外部機器との接続用の端子11t、12t、13tを有し、選択的に外部機器に接続可能になっている。
燃料電池10は、水素ガス貯蔵室16および酸素ガス貯蔵室15にそれぞれ貯蔵された水素ガスおよび酸素ガスにより発電を行うことができる。すなわち、水素ガスに接触した負極12は充電状態にあり、酸素ガスに接触した正極11は充電状態にある。このとき、負極12における酸化反応と、中間電極13における還元反応により、中間電極13が放電する、一方、正極11における還元反応と、中間電極13における酸化反応により、中間電極13が充電されて発電がおこなわれる。なお、本発明の燃料電池は、外部電源により充電することができる。
図2を用いて燃料電池の充電状態維持装置について説明する。正極21、負極22、中間電極23を備えた燃料電池ユニット20において、中間電極23と正極21の間に充電電源26が接続されている。充電電源26は有芯トランス25の2次側とこれに直列に接続された整流器24で構成されている。整流器24としてダイオードを用いることが考えられる。整流器24は、中間電極23から正極21への電流を阻止する向きに接続されている。
複数の燃料電池ユニット20が直列もしくは並列に接続されていても、充電電源26は有芯トランス25により互いに絶縁されているの、電気的に干渉することはない。充電電源26は定電圧電源であってもよく、3端子レギュレータにより実現してもよい。3端子レギュレータは、入力、出力、グランドの3端子を有する電圧調整器であり外部部品を接続するだけで手軽に直流電源を構成することができる。
充電電源は出力電圧の調節が可能な定電圧電源とすることが望ましい。図3に示す直流電源27は、入力電圧を変換して所定の定電圧を発生させる。発生する電圧の大きさは基準電圧発生器29の電圧により定まる。このような定電圧電源は三端子レギュレータを用いて構成することもできる。
中間電極23が自然放電もしくは何らかの原因により電位が低下すると、充電電源26ないしは直流電源27からの電力により中間電極23が充電される。複数のセルが接続された燃料電池において、正極と中間電極との充電状態が維持される。
負極および正極は、それぞれ、水素ガスおよび酸素ガスに接触しておりこれらのガスにより充電される。自然放電等何らかの理由により放電してもそれら電極は水素ガスもしくは酸素ガスにより充電されて満充電状態を維持する。中間電極は上記の実施形態で示すように外部の直流電源により充電することにより充電状態を維持することができる。
第1実施形態は、中間電極の活物質が水酸化ニッケルであり、正極活物質が二酸化マンガンである燃料電池に関するものであるところ、第1実施形態の変形として、中間電極の活物質が二酸化マンガンであり、正極活物質が水酸化ニッケルであってもよい。
(第2実施形態)
本発明が適用される燃料電池として中間電極を有しない燃料電池の場合について説明する。このとき、負極には水素吸蔵合金が用いられ、正極活物質には水酸化ニッケルもしくは二酸化マンガンを用いる。燃料電池は水素ガス貯蔵室に蓄えられた水素ガスと酸素ガス貯蔵室に蓄えられた酸素ガスにより発電することができる。
図4は多数の燃料電池31が直列に接続された組電池において、各燃料電池31の両端に定電圧電源32が接続されている。自然放電等で各燃料電池の充電状態にバラツキが生じれば、定電圧電源32から充電されて各燃料電池の充電状態が均等に保たれる。
燃料電池20、28には水素ガスが封入されているので電池寿命が犠牲にすることなくフローティング充電されている。すなわち、燃料電池は電源からの電力により満充電状態を維持している。したがって、本発明の燃料電池の充電維持装置によれば、充電状態を維持するために特別な充電制御を必要としないので簡単で安価な装置を提供する。
燃料電池を過充電すれば負極から水素ガスが発生するところ、燃料電池は密閉構造を採用しているので、充電が進むにつれて、発生水素ガス量が増えて電池内部の水素ガス濃度は上昇する。ネルンストの式によれば電池内部の水素ガス濃度の上昇につれて負極の電位は低下する。この結果電池の端子電圧が緩やかに上昇し、ついには充電電圧と等しくなる。すなわち充電が進めば電池電位が上昇して、充電電源の電圧と等しくなれば充電電流は流れなくなり、事実上、充電は停止する。
本燃料電池の特徴は、特別な充電制御を行うことなくフローティング充電が可能であるということである。このとき、充電を停止した電圧から放電が開始することである事実は留意すべき点である。従来の二次電池は、放電開始電圧は充電終止電圧に等しくないからである。
正極材料にオキシ水酸化ニッケルを用いた場合の電池のSOC特性線図を図5に示す。特性線図は横軸にフローティング電圧をV単位で、縦軸にSOCを%単位で示してある。フローティング電圧とSOCは、理論上、図5において破線で示すようなリニアな関係にある。具体的には、フローティング電圧が1.28VのときSOCが0%であり、1.5VのときSOCが100%である。なお、ドットで示す点は測定結果であり、測定誤差の関係で若干理論値から外れている。この図から、電池の充電電圧を調節することにより、電池の充電状態(SOC)を容易に調節することができることが分かる。
一般に電池が満充電に近ければ大きな電力の放出が可能である反面、充電に対する余力は小さい。反対に電池のSOCが小さければ電力の放出の余力は小さいが、充電に対する余力は大きい。充電電圧の大きさを調節することにより、中間電極の充電状態を調節することができる。余剰電力回収に重点を置くためにSOCを低めに設定するか、系統への電力供給に重点を置くためにSOCを高めに設定するか選択可能である。例えば、充電電圧を1.4Vとすれば、図5よりSOC=400x1.4−500=60%となり、運用幅を大きくとることができる。
燃料電池を望ましいSOCの状態に維持する制御装置についてについて説明する。事前に計算もしくは測定により準備したSOC特性線図に基づき目標とするSOCに対応する充電電圧を算出する。そして、算出された充電電圧を制御量として直流電源27に出力する。直流電源27は基準電圧発生器29の電圧を調節するなどして制御量に相当する直流電圧を発生する。この結果、燃料電池のSOCは充電電圧に相当するSOCに制御される。この制御系はいわばフィードフォワードによるオープンループ制御系であるのでフィードバック制御にみられるような不安定な動作はしない。
本発明の燃料電池は、燃料電池として動作すると共に余剰電力を用いて燃料ガスを生成することが可能である。燃料電池の動作について、燃料電池動作モードと燃料ガス発生モードに分けて、以下に説明する。
(燃料電池動作モード)負極12は水素ガスにより充電状態にあり、正極11は酸素ガスにより充電状態にある。下記に記載するステップ1とこれに続くステップ2を実施することにより、水素ガス貯蔵室34および酸素ガス貯蔵室33にそれぞれ貯蔵された水素ガスおよび酸素ガスにより、燃料電池ユニット20は燃料電池として動作する。
ステップ1;負極12における酸化反応と、中間電極13における還元反応により中間電極13の放電は進む。負極12および中間電極13の反応式は、それぞれ次のようになる。
2MH + 2OH- → 2M + 2HO + 2e-
NiOOH + HO + e- → Ni(OH) + OH-
ステップ2;正極11における還元反応と、中間電極13における酸化反応により、中間電極13が充電される。正極11および中間電極13の反応式は、それぞれ次のようになる。
MnO + HO + e- → MnOOH + OH-
Ni(OH) + OH- → NiOOH + HO + e-
水素吸蔵状態の負極12(MH)の標準電極電位は−0.8Vであり、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の標準電極電位は+0.48Vであるので、負極12と中間電極13の電位差は、0.48−(−0.8)=1.28Vとなる。一方、充電状態にある正極11(MnO)の標準電極電位は+0.15Vであり、水酸化ニッケル(Ni(OH))の標準電極電位を0Vとすれば、正極11と中間電極13との電位差は、0.15−0=0.15Vとなる。したがって、リバーシブル燃料電池の正極11と負極12間の電位差は、最大で0.15+1.28=1.42Vとなる。この電位差は従来の燃料電池に比べて大きい。
(燃料ガス発生モード)電極反応を利用して水素ガスと酸素ガスを生成することができる。この過程は水素ガス発生ステップと、酸素ガス発生ステップとからなる。
水素発生ステップ;負極12と中間電極13に直流電源を接続して充電を行った場合、負極12が満充電になると水素吸蔵合金は水素を吸蔵しなくなり、負極12から水素が発生する。
2HO + 2e- → 2OH- + H
一方、中間電極13は、水酸化イオンを取り込んで充電され、中間電極13が満充電となると、反応を停止する。
2Ni(OH) → 2NiOOH + H
水素発生反応ステップの特徴は、酸素発生反応において水を電気分解して生じた水素を水素吸蔵合金に貯えておき、電極の酸化還元反応を利用して水素を取り出すことにある。
酸素発生ステップ;中間電極13と正極11に直流電源を接続して充電を行った場合、正極11は酸素ガスに接触しており満充電状態なので、正極11から酸素が発生する。
2OH- → 2e- + HO + 1/2O
中間電極13の反応式は次式となる。
2NiOOH + 2HO + 2e- → 2Ni(OH) + 2OH-
正極11と中間電極13の全反応式は次式となる。
2MnO + HO → MnOOH + 1/2O
以降、水素発生反応ステップを実施することにより、負極12からは水素ガスが発生し、発生した水素ガスは水素ガス貯蔵室34に貯えられる。また、酸素発生反応ステップを実施することにより正極11からは酸素ガスが発生し、発生した酸素ガスは酸素ガス貯蔵室33に貯えられる。
本発明の燃料電池の充電状態維持装置は、燃料電池を利用した電子機器において、電源として好適に利用することができる。
10 燃料電池
11 正極
12 負極
13 中間電極
14 セパレータ
15 酸素ガス貯蔵室
16 水素ガス貯蔵室
17 酸素流通口
18 水素流通口
20 燃料電池ユニット
21 正極
22 負極
23 中間電極
24 整流器
25 トランス
26 充電電源
27 直流電源
28 電線
29 基準電圧発生器
31 燃料電池
32 定電圧源

Claims (11)

  1. 負極と、正極と、前記負極と前記正極の間に配された中間電極とを備えており、前記正極と前記中間電極の間に接続された一の直流電源により前記中間電極が充電可能である燃料電池の充電状態維持装置。
  2. 前記負極が水素吸蔵合金を有しており、前記正極が水酸化ニッケルおよび二酸化マンガンのいずれか一方を有しており、前記中間電極が水酸化ニッケルおよび二酸化マンガンの他方を有している請求項1に記載の燃料電池の充電状態維持装置。
  3. 前記負極が水素ガス源に接続されており、前記正極が酸素ガス源に接続されている請求項1もしくは2のいずれかに記載の燃料電池の充電状態維持装置。
  4. 前記一の直流電源がトランスの二次巻線と前記正極への電流の流入を阻止する向きに直列に接続された整流器を備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池の充電状態維持装置。
  5. 前記一の直流電源が3端子レギュレータを備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池の充電状態維持装置。
  6. 前記一の直流電源が可変電圧源である請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池の充電状態維持装置。
  7. 前記負極における酸化反応と前記中間電極における還元反応により、前記中間電極が放電され、
    前記正極における還元反応と前記中間電極における酸化反応により、前記中間電極が充電される請求項2に記載の燃料電池の充電状態維持装置。
  8. 負極と、正極とを備え水素ガスを封入した燃料電池において、前記負極と前記正極との間に接続された他の直流電源により充電が可能な燃料電池の充電状態維持装置。
  9. 端子電圧が充電電圧と等しくなり充電電流が流れなくなるまで充電することが可能である請求項8に記載の燃料電池の充電状態維持装置。
  10. 充電制御を行うことなくフローティング充電が可能である請求項9に記載の燃料電池の充電状態維持装置。
  11. 予め作成したSOCと充電電源の特性に基づき所定のSOCに対応する充電電圧を求め、前記充電電圧を制御量として他の直流電源の出力電圧を調節する制御装置を備えた請求項8に記載の燃料電池の充電状態維持装置。
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