図1〜図13を参照しながら、本発明の遠隔診療支援システムについて説明する。
(遠隔診療支援システム)
遠隔診療支援システムは、医師と受診者との間で行われる遠隔診療を支援するシステム
である。
遠隔診療支援システムは、図1に示されるように、遠隔診療支援サーバ1と、一又は複数の医師端末2とを備える。遠隔診療支援サーバ1及び医師端末2のそれぞれは、第1ユーザー端末3及び第2ユーザー端末5、一又は複数の組織端末4とのそれぞれとインターネット等のネットワークを介して相互に通信可能に構成されている。なお、図1ではそれぞれ一つの医師端末2、第1ユーザー端末3、組織端末4及び第2ユーザー端末5を図示している。
(遠隔診療支援サーバ)
遠隔診療支援サーバ1は、サーバ制御部11と、サーバ記憶部12と、サーバ通信部15とを備えている。なお、遠隔診療支援サーバ1を構成するコンピュータの一部または全部が、他の端末、例えば、医師端末2を構成するコンピュータにより構成されていてもよい。例えば、移動局としての一または複数の医師端末2により、遠隔診療支援サーバ1の一部または全部が構成されていてもよい。
サーバ制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置、メモリ、及びI/O(Input/Output)デバイスなどにより構成されている。サーバ制御部11は、一のプロセッサにより構成されてもよく、相互通信可能な複数のプロセッサにより構成されてもよい。
サーバ制御部11は、所定のプログラムを読み込んで実行することにより、後述の演算処理を実行する診療予約受付部111、診療支援情報登録部112、診察情報登録部113、医療費決定部114、組織負担額決定部115、及びデータ送信部116として機能する。
サーバ記憶部12は、例えばROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成されている。サーバ記憶部12は、サーバ制御部11の演算結果、又はサーバ制御部11がサーバ通信部15を介して受信したデータを記憶するように構成されている。
サーバ記憶部12は、受診者リスト121、医師リスト122、組織リスト123、診療支援情報リスト124、診察情報リスト125、予約リスト126、診療可能時間帯情報リスト127、目標リスト128及び状態ログ129を記憶するように構成されている。なお、受診者リスト121、診療支援情報リスト124、及び診察情報リスト125、目標リスト128及び状態ログ129のそれぞれに含まれる情報が、本発明の「カルテ情報」に相当する。
受診者リスト121は、図2Aに示されるように、受診者IDカラム1211と、受診者名カラム1212と、性別カラム1213と、年齢カラム1214と、病名カラム1215と、構成員番号カラム1216と、連絡先カラム1217と、負担割合カラム1218と、決済情報カラム1219とを含んでいる。
受診者IDカラム1211は、受診者それぞれを識別するためのID(identification)を格納している。受診者名カラム1212は、受診者それぞれの氏名及び名称を格納している。性別カラム1213は、受診者それぞれの性別を格納している。年齢カラム1214は、受診者それぞれの年齢を格納している。病名カラム1215は、受診者それぞれの病名を格納している。構成員番号カラム1216は、受診者それぞれに割り振られた構成員番号を格納している。この構成員番号には、受診者それぞれが所属し
ている組織を識別するためのIDが含まれている。連絡先カラム1217は、受診者それぞれの連絡先、例えばメールアドレスを格納している。負担割合カラム1218は、医療費に対する受診者それぞれの自己負担割合を格納している。決済情報カラム1219は、クレジットカード番号及び有効期限等の受診者それぞれに対して請求及び決済を行うための情報を格納している。
受診者リスト121に含まれる情報は、例えば、受診者が遠隔診療支援システムに登録したときに入力されうる。
医師リスト122は、図2Bに示されるように、医師IDカラム1221と、医師名カラム1222と、性別カラム1223と、専門カラム1224と、連絡先カラム1225と、報酬支払先情報カラム1226とを含む。
医師IDカラム1221は、それぞれの医師を識別するための医師IDを格納する。医師名カラム1222は、医師それぞれの氏名及び名称を格納する。性別カラム1223は、医師のそれぞれの性別を格納する。専門カラム1224は、医師のそれぞれの専門分野に含まれる病名を格納する。これに代えて、専門カラム1224には、医師のそれぞれの専門分野の名称(例えば「内科」)が格納されてもよい。連絡先カラム1225は、医師それぞれの連絡先、例えばメールアドレスを格納している。報酬支払先情報カラム1226は、医師それぞれの報酬の支払先の情報として、例えば口座情報を格納している。
医師リスト122に含まれる情報は、例えば医師が遠隔診療システムに登録したときに入力される。
組織リスト123は、図2Cに示されるように、組織IDカラム1231と、組織名カラム1232と、決済情報カラム1233と、システム利用開始日カラム1234とを含む。
組織IDカラム1231は、それぞれの組織を識別するためのIDを格納している。組織名カラム1232は、それぞれの組織名を格納している。決済情報カラム1233は、それぞれの組織の引落口座情報またはクレジットカード番号等の請求及び決済に必要な決済情報を格納している。システム利用開始日カラム1234は、それぞれの組織が遠隔診療支援システムを利用し始めた日(例えば、組織の所属員が最初に遠隔診療支援システムを介した遠隔診療を受診した日)を格納している。
診療支援情報リスト124は、受診者が予め診療の前に登録する診療支援情報のリストであり、図2Dに示されるように、受診者IDカラム1241と、登録日時カラム1242と、血圧カラム1243と、体温カラム1244と、体重カラム1245と、最近かかった病気カラム1246と、最近飲んでいる医薬カラム1247と、メッセージカラム1248とを含む。診療支援情報リスト124は、このほかに診療に必要な情報を含むカラムを含んでいてもよい。
受診者IDカラム1241は、受診者IDを格納している。登録日時カラム1242は情報が登録された日時を格納している。血圧カラム1243は血圧値を格納している。体温カラム1244は体温を示す値を格納している。体重カラム1245は体重を示す値を格納している。最近かかった病気カラム1246は病名を示す文字列を格納している。最近飲んでいる医薬カラム1247は医薬を示す文字列を格納している。メッセージカラム1248は、受診者により入力された文字列を格納している。
診察情報リスト125は、遠隔診療における診察結果に関する診察情報のリストが格納
されており、図2Eに示されるように、受診者IDカラム1251と、受診日時カラム1252と、症状・診断結果カラム1253と、処方内容カラム1254と、医師IDカラム1255と、診療報酬点数カラム1256と、医師コメントカラム1257とを含む。
受診者IDカラム1251は、診察対象の受診者(対象受診者)の受診者IDを格納している。受診日時カラム1252は、対象受診者が遠隔診療を受診した日時を格納している。症状・診断結果カラム1253は、遠隔診療における医師の対象受診者に対する見解情報を格納している。処方内容カラム1254は、対象受診者に対して処方された医薬の名称と個数とを格納している。医師IDカラム1255は、対象受診者を診察した医師(担当医師)の医師IDを格納している。診療報酬点数カラム1256は、遠隔診療における対象受診者に対する診療報酬点数を格納している。医師コメントカラム1257は、担当医師から対象受診者へのコメントを格納している。
予約リスト126は、図2Fに示されるように、受診者IDカラム1261と、医師IDカラム1262と、予約時間帯カラム1263とを含む。
受診者IDカラム1261は、遠隔診療を予約した受診者IDを格納している。医師IDカラム1262は、当該遠隔診療を担当する医師IDを格納している。予約時間帯カラム1263は、当該遠隔診療の受診予約時間帯を格納している。
診療可能時間帯情報リスト127は、各医師が診療可能な時間帯に関する診療可能時間帯情報のリストであり、図2Gに示されるように、医師IDカラム1271と、診療可能時間帯カラム1272とを含む。
医師IDカラム1271は、医師それぞれの医師IDを格納している。診療可能時間帯カラム1272は、医師それぞれの診療可能な時間帯を格納している。
目標リスト128は、図2Hに示されるように、目標IDカラム1281と、受診者IDカラム1282と、目標カラム1283と、登録日時カラム1284と、重要度カラム1285と、遵守度・達成度カラム1286とを含む。
目標IDカラム1281は、目標それぞれの目標IDを格納している。受診者IDカラム1282は、受診者それぞれの受診者IDを格納している。目標カラム1283は、受診者それぞれの目標を格納している。登録日時カラム1284は、目標が登録された日時を格納している。重要度カラム1285は、目標の重要度を格納している。遵守度・達成度カラム1286は、目標に対する遵守度・達成度を格納している。
目標は、例えば、禁酒、運動又は22時に睡眠等の受診者の目標行動を含む。目標は、さらに、週3回以上又は毎日等の目標行動を行う等の目標頻度または目標回数と、連続運動1時間等の目標行動の程度との一方又は両方との組み合わせにより表されてもよい。また、目標は、目標行動、目標頻度または目標回数、目標回数の程度で表される受診者の行動状態に代えてまたは加えて、受診者によるウェアラブル機器の着用状態、又は血圧などの受診者の生体情報の目標値などによって表される受診者の健康状態に関する目標であってもよい。
目標の重要度は、例えば、正の整数で表される。
目標に対する遵守度・達成度は、数値で表される。例えば、遵守度・達成度100が目標を100%達成したことを意味するようにしてもよい。この場合、最終的な状態が当初よりも目標からかい離した場合には、遵守度・達成度を、ゼロとしてもよいし、負の数値
としてもよい。また、最終的な状態が目標を越えている場合には、遵守度・達成度を100としてもよいし、100を超える数値としてもよい。
状態ログ129は、図2Iに示されるように、目標IDカラム1291と、ユーザ入力情報カラム1292と、センシング情報カラム1293と、日時カラム1294とを含む。
目標IDカラム1291は、目標それぞれの目標IDを格納している。ユーザ入力情報カラム1292は、受診者から入力された情報であり、例えば、目標行動、目標行動の実施頻度または実施回数及び目標行動の実施の程度の組合せ、又は、受診者の体重の値などの情報を含む。センシング情報カラム1293は、ウェアラブルセンサSから受信したセンシング情報であり、例えば、ウェアラブルセンサSの起動状態、センシング情報などから推測される着用頻度または回数、センシング情報自体などを含む。日時カラム1294は、受診者入力情報が入力された日時又はセンシング情報を受信した日時を含む。
サーバ通信部15は、ネットワークとしての公衆通信網(例えばインターネット)に接続され、医師端末2、第1ユーザー端末3、組織端末4及び第2ユーザー端末5等の外部の端末と通信する通信装置により構成されている。
(医師端末)
医師端末2は、医師端末制御部21と、医師端末記憶部22と、医師端末出力部23と、医師端末入力部24と、医師端末通信部25とを備える。
医師端末2は、デスクトップコンピュータなど、特定箇所に設置されるように、サイズ、形状および重量が設計されているコンピュータにより構成されている。医師端末2は、タブレット型端末またはスマートフォンなど、医師端末2のユーザである医師Dによる携帯が可能なようにサイズ、形状および重量が設計されているコンピュータにより構成されていてもよい。
医師端末制御部21は、CPU等の演算処理装置、メモリ、及びI/Oデバイスなどにより構成されている。医師端末制御部21には、遠隔診療支援サーバ1よりダウンロードした遠隔診療支援プログラムがインストールされている。遠隔診療支援プログラムが起動されることにより、医師端末制御部21は、後述の演算処理を実行するように構成されている。
医師端末記憶部22は、例えばROM、RAM、HDD等の記憶装置により構成されている。医師端末記憶部22は、あらかじめ登録された医師Dの医師ID221と、後述する予約受付処理で記憶される通信確立情報222とを記憶するように構成されている。
医師端末出力部23は液晶パネルのような表示装置により構成され、医師端末入力部24はタッチパッドのような位置入力装置により構成され、これらが組み合わせられてタッチパネルが構成されている。これに加えてまたは代えて、医師端末入力部24はキーボードを備えてもよい。医師端末出力部23は、さらにスピーカーを備えている。また、医師端末入力部24はさらにマイクを備えている。
医師端末通信部25は、有線通信またはWiFi(登録商標)等の通信規格にしたがった無線通信を介して、遠隔診療支援サーバ1などの外部端末と相互通信するよう構成されている。
(第1ユーザー端末)
第1ユーザー端末3は、第1ユーザー端末制御部31と、第1ユーザー端末記憶部32と、第1ユーザー端末出力部33と、第1ユーザー端末入力部34と、第1ユーザー端末通信部35とを備える。
第1ユーザー端末制御部31は、遠隔診療支援プログラムがインストールされている代わりに、組織端末4(又は対象受診者Pが所属する組織のサーバ若しくは遠隔診療支援サーバ1)からダウンロードした遠隔診療受診支援プログラムがインストールされている。遠隔診療受診支援プログラムが起動されることにより、第1ユーザー端末制御部31は、後述する演算処理を実行するように構成されている。
第1ユーザー端末記憶部32は、医師ID221及び通信確立情報222に代え、第1ユーザー端末3のユーザである対象受診者Pの受診者ID321及び通信確立情報322を記憶している。上記点を除き、第1ユーザー端末3は、医師端末2と同様の構成を有している。
また、ウェアラブルセンサSは対象受診者Pが着用可能に構成されている。ウェアラブルセンサSは、対象受診者Pの生体情報若しくは行動情報、ウェアラブルセンサSの着用状態を認識し、当該生体情報を定期的に又は対象受診者Pの操作に応じて遠隔診療支援サーバ1に送信するように構成されている。
対象受診者Pの生体情報は、例えば、対象受診者Pの血圧、心拍数、呼吸数、体温、体重及び身長である。
対象受診者Pの行動情報は、例えば、対象受診者Pの歩数、対象受診者Pが歩いた時間及び対象受診者Pが走った時間である。
ウェアラブルセンサSは、個別の通信部を有し、当該通信部を介して遠隔診療支援サーバ1に生体情報を送信してもよいが、これに代えて、例えば、USBなどにより第1ユーザー端末3に接続され、第1ユーザー端末通信部35を介して生体情報を遠隔診療支援サーバ1に送信してもよい。
(組織端末)
組織端末4は、組織端末制御部41と、組織端末記憶部42と、組織端末出力部43と、組織端末入力部44と、組織端末通信部45とを備える。
組織端末4は、遠隔診療支援プログラムがインストールされていない点、組織端末記憶部42が医師ID221に代えて組織の組織ID421を記憶する点、及び組織端末記憶部42が通信確立情報222を記憶していない点を除き、医師端末2と同様の構成を有している。
(第2ユーザー端末)
第2ユーザー端末5は、第2ユーザー端末制御部51と、第2ユーザー端末記憶部52と、第2ユーザー端末出力部53と、第2ユーザー端末入力部54と、第2ユーザー端末通信部55とを備える。
第2ユーザー端末5は、遠隔診療支援プログラムがインストールされていない点、第2ユーザー端末記憶部52が医師ID221及び通信確立情報222を記憶していない点を除き、医師端末2と同様の構成を有している。
(遠隔診療支援の一連の処理の全体概要)
図3を参照して、遠隔診療支援の一連の処理の全体概要を説明する。
遠隔診療支援サーバ1、医師端末2及び第1ユーザー端末3は、後述する予約受付処理を実行する(図3/STEP100)。予約受付処理により、遠隔診療の受診日時の予約が行われ、医師端末2及び第1ユーザー端末3に互いに通信を確立させるための通信確立情報が送信される。
遠隔診療支援サーバ1、医師端末2及び第1ユーザー端末3は、後述する診療情報登録処理及びセンシング情報登録処理を実行する(図3/STEP200)。診療支援情報及びセンシング情報登録処理により、遠隔診療の受診前に対象受診者Pの診療支援情報が診療支援情報リスト124に追加登録され、センシング情報が状態ログ129に追加登録され、対象受診者Pの遠隔診療を担当する担当医師Dにこの情報が共有される。
遠隔診療支援サーバ1、医師端末2及び第1ユーザー端末3は、後述する遠隔診療支援処理を実行する(図3/STEP300)。医師端末2及び第1ユーザー端末3は、通信確立情報を用いて通信を確立させ、担当医師D及び対象受診者P間の遠隔診療支援を行う。遠隔診療の終了後、医師端末2は、対象受診者Pに対する診察情報を遠隔診療支援サーバ1に送信し、診察情報リスト125に追加させる。また、遠隔診療支援サーバ1と第1ユーザー端末3との通信により、対象受診者Pの次回の目標が目標リスト128に追加される。
遠隔診療支援サーバ1、医師端末2及び第1ユーザー端末3は、後述する医療費請求・報酬支払処理を実行する(図3/STEP400)。遠隔診療支援サーバ1は、図3/STEP300で登録された診察情報及び目標情報に基づいて遠隔診療の医療費を認識し、支払機関に対する遠隔診療の診療費の課金、対象受診者Pに対する遠隔診療の自己負担費の課金、及び担当医師Dに対する報酬支払の決済を行う。
遠隔診療支援サーバ1は、後述する組織負担額決定処理を実行する(図3/STEP500)。遠隔診療支援サーバ1は、当該組織の決済情報を用いて、組織負担額の決済を行う。
(予約受付処理)
図4を参照して、予約受付処理を説明する。
まず、医師端末制御部21は、担当医師Dから診療可能時間帯が医師端末入力部24を介して入力されたか否かを判定する(図4/STEP120)。
当該判定結果が否定的である場合(図4/STEP120‥NO)、医師端末制御部21は、再度図4/STEP120の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図4/STEP120‥YES)、医師端末制御部21は、予め医師端末記憶部22に登録された担当医師Dの医師ID、及び担当医師Dから入力された診療可能時間帯を含む診療可能時間帯情報を作成し、医師端末通信部25を介して、遠隔診療支援サーバ1に送信する(図4/STEP121)。
診療予約受付部111は、サーバ通信部15を介して診療可能時間帯情報を受信したか否かを判定する(図4/STEP110)。
当該判定結果が否定的である場合(図4/STEP110‥NO)、診療予約受付部111は、再度図4/STEP110の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図4/STEP110‥YES)、診療予約受付部111は、受信した診療可能時間帯情報を図2Gに示される診療可能時間帯情報リスト127に記憶する(図4/STEP111)。
第1ユーザー端末制御部31は、対象受診者Pからの診療希望時間帯を指定する予約申し込み操作を第1ユーザー端末入力部34を介して検知したか否かを判定する(図4/STEP130)。
なお、図4/STEP130に先立って、第1ユーザー端末3からアクセスを受けた診療予約受付部111が、受診者リスト121を参照することにより対象受診者Pの病名を認識し、医師リスト122を参照することにより当該病名を専門とする医師を抽出し、診療可能時間帯情報リスト127を参照することにより当該抽出された医師の診療可能時間帯を抽出し、当該診療可能時間帯を第1ユーザー端末3に送信し、第1ユーザー端末出力部33に出力させてもよい。
当該判定結果が否定的である場合(図4/STEP130‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、再度図4/STEP130の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図4/STEP130‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して、予め第1ユーザー端末記憶部32に登録された対象受診者Pの受診者ID及び対象受診者Pから入力された診療希望時間帯を含む予約申込み情報を作成し、遠隔診療支援サーバ1に送信する(図4/STEP131)。
診療予約受付部111は、サーバ通信部15を介して、予約申込み情報を受信したか否かを判定する(図4/STEP112)。
当該判定結果が否定的である場合(図4/STEP112‥NO)、診療予約受付部111は、再度図4/STEP112の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図4/STEP112‥YES)、診療予約受付部111は、予約申込み情報に基づいて、受診者リスト121と医師リスト122と診療可能時間帯情報リスト127とを参照して、予約申込み情報に示される診療希望時間帯に対応可能な医師である担当医師を抽出する(図4/STEP113)。
より具体的には、診療予約受付部111は、受診者リスト121を参照して、予約申込み情報に含まれる対象受診者Pの受診者IDを用いることにより対象受診者Pの病名を認識する。そして、診療予約受付部111は、医師リスト122及び診療可能時間帯情報リスト127を参照することにより当該対象受診者Pの病名に対応可能かつ予約申込み情報に含まれる診療希望時間帯に対応な医師である担当医師を認識する。
例えば、対象受診者Pが「○田×男」であり、診療希望時間帯が「2016/4/19
15:00:00〜15:15:00」である場合、診療予約受付部111は、受診者リスト121を参照して、予約申込み情報に含まれる対象受診者P「○田×男」の受診者ID「1」を用いることにより対象受診者Pの病名「高血圧」を認識する。そして、診療予約受付部111は、医師リスト122及び診療可能時間帯情報リスト127を参照することにより当該対象受診者Pの病名「高血圧」を専門とし、かつ、診療希望時間帯「2016/4/19 15:00:00〜15:15:00」に対応可能な医師「○石×之」を担当医師として認識する。なお、診療予約受付部111は、診療可能時間帯情報リスト
127及び診療希望時間帯とから対応可能な医師を担当医師として認識してもよい。
診療予約受付部111は、対象受診者Pの受診者IDと、担当医師の医師IDと、診療希望時間帯である予約時間帯とを予約リスト126に追加する(図4/STEP114)。
例えば、診療予約受付部111は、図2Fのフィールド1264に示されるように、対象受診者P「○田×男」の受診者ID「1」と、担当医師「○石×之」の医師ID「11」と、診療希望時間帯である予約時間帯「2016/4/19 15:00:00〜15:15:00」とを予約リスト126に追加する。
診療予約受付部111は、受診者リスト121を参照して対象受診者Pの連絡先を認識し、対象受診者Pの連絡先に対し、サーバ通信部15を介して、予約が受け付けられた旨と担当医師への通信確立情報と担当医師の医師情報を含む予約受付情報を送信する(図4/STEP115)。
ここで、担当医師への通信確立情報は、例えば、担当医師による遠隔診療を受診するために必要な情報であり、例えば、担当医師の医師ID及び遠隔診療支援サーバ1によるテレビ電話サービスを利用するための情報又は外部のテレビ電話サービスを利用するための情報としての担当医師の連絡先などの情報である。
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して、予約受付情報を受信したか否かを判定する(図4/STEP132)。
当該判定結果が否定的である場合(図4/STEP132‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、再度図4/STEP132の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図4/STEP132‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、予約受付情報に含まれる予約が受け付けられた旨と担当医師の医師情報を第1ユーザー端末出力部33へ出力するとともに(図4/STEP133)、予約受付情報に含まれる通信確立情報を第1ユーザー端末記憶部32に記憶する(図4/STEP134)。
診療予約受付部111は、医師リスト122を参照して担当医師Dの連絡先を認識し、担当医師Dの連絡先に対し、サーバ通信部15を介して、予約時間帯と対象受診者Pへの通信確立情報と対象受診者Pの受診者情報を含む担当予約情報を送信する(図4/STEP116)。
ここで、対象受診者Pへの通信確立情報は、例えば、対象受診者Pによる遠隔診療を受診するために必要な情報であり、担当医師への通信確立情報と同様の情報である。
医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して、担当予約情報を受信したか否かを判定する(図4/STEP122)。
当該判定結果が否定的である場合(図4/STEP122‥NO)、医師端末制御部21は、再度図4/STEP122の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図4/STEP122‥YES)、医師端末制御部21は、担当予約情報に含まれる予約時間帯と対象受診者Pの受診者情報を医師端末出力部23へ出力するとともに(図4/STEP123)、担当予約情報に含まれる通信確立
情報を医師端末記憶部22に記憶する(図4/STEP124)。
以上の処理により、予約受付処理が終了する。なお、図4/STEP115、STEP132〜STEP134の処理が省略されてもよいし、図4/STEP116、STEP122〜STEP124の処理が省略されてもよい。
(診療支援情報及びセンシング情報登録処理)
図5を参照して、診療支援情報及びセンシング情報登録処理を説明する。
第1ユーザー端末制御部31は、診療支援情報が第1ユーザー端末入力部34を介して入力されたか否かを判定する(図5/STEP230)。診療支援情報は、図2Dに示されるように、受診者IDと対象受診者Pにより入力された対象受診者Pの体重等、最近かかった病気、最近飲んでいる医薬、及びメッセージ等の医師が診療に参考にできる情報とを含む情報である。
当該判定結果が否定的である場合(図5/STEP230‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、再度図5/STEP230を実行する。受診者IDは、対象受診者Pにより入力されてもよいし、第1ユーザー端末記憶部32から読み込まれてもよい。
当該判定結果が肯定的である場合(図5/STEP230‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して、診療支援情報を遠隔診療支援サーバ1に送信する(図5/STEP231)。
診療支援情報登録部112は、サーバ通信部15を介して診療支援情報を受信したか否かを判定する(図5/STEP210)。
当該判定結果が否定的である場合(図5/STEP210‥NO)、診療支援情報登録部112は、再度図5/STEP210を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図5/STEP210‥YES)、診療支援情報登録部112は、診療支援情報を診療支援情報リスト124及び状態ログ129に追加して登録する(図5/STEP211)。
ウェアラブルセンサSは、測定又は推定した対象受診者Pの状態を含むセンシング情報を遠隔診療支援サーバ1に送信する(図5/STEP232)。測定又は推定した対象受診者Pの状態には、例えば、血圧、心拍数、呼吸数、若しくは体温等の生体情報、又はこれらの生体情報若しくはウェアラブルセンサSの稼働状況から推定される着用状態が含まれうる。
診療支援情報登録部112は、サーバ通信部15を介してセンシング情報を受信したか否かを判定する(図5/STEP212)。
当該判定結果が否定的である場合(図5/STEP212‥NO)、診療支援情報登録部112は、再度図5/STEP212を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図5/STEP212‥YES)、診療支援情報登録部112は、センシング情報を状態ログ129に追加して登録する(図5/STEP213)。 診療支援情報登録部112は、診療支援情報に含まれる受診者IDを基に、予約リスト126を参照して担当医師Dを認識し、医師リスト122を参照して担当医師Dの連絡先を認識し、当該担当医師Dの連絡先に対し、診療支援情報及びセンシング情報を
送信する(図5/STEP214)。
医師端末制御部21は、診療支援情報及びセンシング情報を受信したか否かを判定する(図5/STEP220)。
当該判定結果が否定的である場合(図5/STEP220‥NO)、医師端末制御部21は、再度図5/STEP220を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図5/STEP220‥YES)、医師端末制御部21は、診療支援情報及びセンシング情報を医師端末出力部23に出力する(図5/STEP221)。
以上の処理により、診療支援情報及びセンシング情報登録処理が終了する。
(遠隔診療支援処理)
図6A及び図6Bを参照して、遠隔診療支援処理を説明する。
医師端末制御部21は、担当医師Dからの接続操作を医師端末入力部24を介して検知したか否かを判定する(図6A/STEP320)。
当該判定結果が否定的である場合(図6A/SETP320‥NO)、医師端末制御部21は、再度図6A/SETP320の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6A/SETP320‥YES)、医師端末制御部21は、医師端末記憶部22に記憶された通信確立情報222から接続要求を作成し、当該接続要求を医師端末通信部25を介して第1ユーザー端末3に送信する(図6A/STEP321)。
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して接続要求を受信したか否かを判定する(図6A/STEP330)。
当該判定結果が否定的である場合(図6A/SETP330‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、再度図6A/SETP330の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6A/SETP330‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、接続要求を第1ユーザー端末記憶部32に記憶し、医師端末2に対し、接続を確立したことを知らせる接続確立通知を送信する(図6A/STEP331)。
医師端末制御部21は、医師発言情報が医師端末入力部24を介して入力されたか否かを判定する(図6A/STEP322)。医師端末制御部21は、例えば、医師端末入力部24としてのマイクを介して入力される担当医師Dの発言を医師発言情報として認識してもよい。また、医師端末制御部21は、例えば、医師端末入力部24としてのキーボード又はタッチパネルへの操作を介して入力される文字列等を医師発言情報として認識してもよい。
当該判定結果が肯定的である場合(図6A/STEP322‥YES)、医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して医師発言情報を第1ユーザー端末3に送信する(図6A/STEP323)。
当該判定結果が否定的である場合(図6A/STEP322‥NO)、医師端末制御部
21は、図6A/STEP324の処理を実行する。
また、図6A/STEP331のあと、第1ユーザー端末制御部31は、受診者発言情報が第1ユーザー端末入力部34を介して入力されたか否かを判定する(図6A/STEP332)。
第1ユーザー端末制御部31は、例えば、第1ユーザー端末入力部34としてのマイクを介して入力される対象受診者Pの発言を受診者発言情報として認識してもよい。また、第1ユーザー端末制御部31は、例えば、第1ユーザー端末入力部34としてのキーボード又はタッチパネルへの操作を介して入力される文字列等を受診者発言情報として認識してもよい。
当該判定結果が肯定的である場合(図6A/STEP332‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して受診者発言情報を医師端末2に送信する(図6A/STEP333)。
当該判定結果が否定的である場合(図6A/STEP332‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、図6A/STEP334の処理を実行する。
図6A/STEP324において、医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して第1ユーザー端末3から受診者発言情報を受信したか否かを判定する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6A/STEP324‥YES)、医師端末制御部21は、受信した受診者発言情報を医師端末出力部23に出力する(図6A/STEP325)。
当該判定結果が否定的である場合(図6A/STEP324‥NO)又は図6A/STEP325の処理の後、医師端末制御部21は、図6A/STEP326の処理を実行する。
図6A/STEP326において、医師端末制御部21は、医師端末入力部24を介して終了操作を検知したか又は第1ユーザー端末3との接続が切断されたか否かを判定する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6A/STEP326‥YES)、医師端末制御部21は、図6A/STEP327の処理を実行する。
当該判定結果が否定的である場合(図6A/STEP326‥NO)、医師端末制御部21は、図6A/STEP322の処理を実行する。
図6A/STEP334において、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して医師端末2から医師発言情報を受信したか否かを判定する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6A/STEP334‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、受信した医師発言情報を第1ユーザー端末出力部33に出力する(図6A/STEP335)。
当該判定結果が否定的である場合(図6A/STEP334‥NO)又は図6A/STEP335の処理の後、第1ユーザー端末制御部31は、図6A/STEP336の処理を実行する。
図6A/STEP336において、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末入力部34を介して終了操作を検知し又は医師端末2との接続が切断されたか否かを判定する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6A/STEP336‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して切断通知を医師端末2に対して送信する(図6A/STEP337)。
当該判定結果が否定的である場合(図6A/STEP336‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、図6A/STEP332の処理を実行する。
図6A/STEP327において、医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して切断通知を第1ユーザー端末3に対して送信する。
医師端末制御部21は、医師端末入力部24を介して入力された情報に基づいて、対象受診者Pに対する診察情報を作成する(図6B/STEP328)。医師端末入力部24を介して入力された情報には、症状・診断結果、処方内容、診療報酬点数及び医師コメントが含まれる。対象受診者Pに対する診察情報には、通信確立情報に含まれる受診者IDと、接続確立通知を受信した時刻である受診日時と、症状・診断結果と、処方内容と、担当医師Dの医師IDと、診療報酬点数と、医師コメントと、対象受診者Pの目標候補と、対象受診者Pの目標の遵守度・達成度とが含まれる。このうち、診療報酬点数は、医師の診察内容に応じた点数である。診療報酬点数は、一般的な保険制度で用いられる診療報酬点数であってもよい。
例えば、対象受診者P「○田×男」に対する診察情報には、受診者ID「1」と、受診日時「2016/4/19 15:00:00」と、症状・診断結果「高血圧 減薬」と、処方内容「医薬1 2カプセル/毎食 30日分」と、担当医師Dの医師ID「11」と、診療報酬点数「100」と、医師コメント「この調子でお酒と塩分を控えていきましょう。習慣的な運動も意識的に取り入れてください。」と、対象受診者Pの次回の目標候補「禁酒 週3日以上」及び重要度「100」と、対象受診者Pの今回の目標「禁酒 週3日以上」の遵守度・達成度「100」とが含まれる。
対象受診者Pの次回の目標候補は、目標カラム1283に含まれる目標と同じ形式の目標と、その目標に対する重要度とを含む。目標に対する重要度は、医師により指定されてもよいし、予め定められていてもよい。対象受診者Pの今回の目標の遵守度・達成度は、医師により入力されてもよいし、ユーザ入力情報又はセンシング情報に基づいて決定されてもよい。
医師端末制御部21は、作成した診察情報を医師端末通信部25を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(図6B/STEP329)。
なお、第1ユーザー端末3に対象受診者Pから入力された診察情報が遠隔診療支援サーバ1に送信されてもよい。
診察情報登録部113は、診察情報をサーバ通信部15を介して受信したか否かを判定する(図6B/STEP310)。
当該判定結果が否定的である場合(図6B/STEP310‥NO)、診察情報登録部113は、図6B/STEP310の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6B/STEP310‥YES)、診察情報登録部113は、受信した診察情報のうち、次回の目標候補及び今回の目標の遵守度・達成度以外の情報を診察情報リスト125に追加し、今回の目標の遵守度・達成度を目標リスト128に登録する(図6B/STEP311)。例えば、図2Eに示されるフィールド1258が、対象受診者P「○田×男」に対する診察情報として診察情報リスト125に追加される。また、今回の目標の遵守度・達成度が、目標リスト128の遵守度・達成度カラム1286のうち、目標IDに対応する箇所に登録される。
診察情報登録部113は、次回の目標候補を第1ユーザー端末3にサーバ通信部15を介して送信する(図6B/STEP312)。
第1ユーザー端末制御部31は、次回の目標候補を受信したか否かを判定する(図6B/STEP338)。
当該判定結果が否定的である場合(図6B/STEP338‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、図6B/STEP338の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6B/STEP338‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、次回の目標確認画面を表示する(図6B/STEP339)。
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末入力部34を介して入力された次回の目標を第1ユーザー端末通信部35を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(図6B/STEP340)。
診察情報登録部113は、次回の目標をサーバ通信部15を介して受信したか否かを判定する(図6B/STEP313)。
当該判定結果が否定的である場合(図6B/STEP313‥NO)、診察情報登録部113は、図6B/STEP313の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図6B/STEP313‥YES)、診察情報登録部113は、受信した目標を対象受診者Pの受診者ID及び登録日時(現在時刻)とともに目標リスト128に登録する(図6B/STEP314)。
なお、診察情報登録部113は、STEP312〜STEP313及びSTEP338〜340を省略し、担当医師の医師端末2から受信した目標候補を対象受診者Pの受診者ID及び登録日時ともに目標リストに登録してもよい。また、診察情報登録部113は、STEP312〜STEP313及びSTEP338を省略し、対象受診者Pの第1ユーザー端末3から受信した目標を対象受診者Pの受診者ID及び登録日時ともに目標リスト128に登録してもよい。
また、診察情報登録部113は、サーバ記憶部12に記憶された情報に基づいて、対象受診者の病名及び状態から導かれる目標を、対象受診者Pの目標として対象受診者Pの受診者ID及び登録日時ともに目標リスト128に登録してもよい。例えば、受診者リスト121又はカルテ情報等から特定される対象受診者Pの病名が「高血圧」であり、カルテ情報から特定される対象受診者Pの血圧が「160〜100」であり、サーバ記憶部12に記憶される望ましい血圧が「130〜70」である場合を考える。この場合、診察情報登録部113は、例えば、不図示の対応表を基に病名「高血圧」の目標を「血圧」に関するものと特定し、血圧「130〜70」を対象受診者Pの目標として対象受診者Pの受診
者ID及び登録日時ともに目標リスト128に登録してもよい。診察情報登録部113は、サーバ記憶部12に記憶される所定期間に下がる血圧の目安「10」に基づいて、「150〜90」を対象受診者の目標として対象受診者Pの受診者ID及び登録日時ともに目標リスト128に登録してもよい。また、診察情報登録部113は、不図示の対応表を基に病名「高血圧」に関連付けられた目標行動又はウェアラブル機器の着用を対象受診者Pの目標として対象受診者Pの受診者ID及び登録日時ともに目標リスト128に登録してもよい。
以上により、遠隔診療支援処理が終了する。
(医療費請求・報酬支払処理)
図7Aを参照して、医療費請求・報酬支払処理を説明する。
医療費決定部114は、後述する医療費決定処理を実行することにより、対象受診者Pの医療費を決定する(図7A/STEP401)。医療費決定処理では、医療費決定部114は、次回の目標、今回の目標、次回の目標の重要度、今回の目標の重要度、今回の目標の遵守度・達成度、今回のポイント及び累計のポイントを含む目標情報を認識する。
医療費決定部114は、図7A/STEP401で決定された医療費及びユーザー情報に含まれる負担割合に基づいて、対象受診者Pの自己医療費負担額を決定する(図7A/STEP410)。
医療費決定部114は、サーバ通信部15を介して決定した対象受診者Pの自己医療費負担額、対象受診者Pの診察情報並びに目標リスト128及び状態ログ129から読み込んだ目標情報を第1ユーザー端末3に送信する(図7A/STEP411)。第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して各情報を受信したか否かを判定する(図7A/STEP430)。
当該判定結果が否定的である場合(図7A/STEP430‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、図7A/STEP430の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図7A/STEP430‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、図8に示されるように、受信した各情報を含む診察情報画面6を第1ユーザー端末出力部33に出力する(図7A/STEP431)。
診察情報画面6は、例えば、Web画面として構成され、受診者名表示611と、受診者ID表示612と、担当医師名表示621と、担当医師の医師ID表示622と、担当医師の写真表示623と、受信日時表示631と、症状・診断結果表示632と、処方内容表示641と、処方内容発送表示642と、医師コメント651と、今回の自己医療費負担額表示661と、次回予約表示671と、目標表示680とを含む。
目標表示680は、今回の目標表示681と、今回の目標の重要度表示682と、今回の目標の遵守度・達成度表示683と、今回のポイント表示684と、累計のポイント表示685と、次回の目標表示686と、次回の目標の重要度表示687とを含む。
今回のポイント表示684又は累計のポイント表示685は、医療費の割引が受けられる場合には、それぞれ割引表示を含んでもよい。
図8では、今回のポイント表示684は今回のポイントによる5%の割引の表示を含み、累計のポイント表示685は累計のポイントによる5%の割引の表示を含んでいる。
第1ユーザー端末制御部31は、処方内容発送表示642のクリックを第1ユーザー端末入力部34を介して検知すると、編集不可能な処方内容を薬局にメール等で送信するための画面を表示する。これに加えてまたは代えて、第1ユーザー端末制御部31は、処方内容に電子署名を付したファイルを第1ユーザー端末3に送信してもよい。また、第1ユーザー端末制御部31は、次回予約表示671のクリックを第1ユーザー端末入力部34を介して検知すると、予約受付画面を表示し、図4/STEP130以下の処理を実行する。
図7A/STEP411のあと、医療費決定部114は、受診者リスト121に含まれる対象受診者Pの決済情報を用いて、対象受診者Pの自己医療費負担額を決済する(図7A/STEP412)。例えば、医療費決定部114は、対象受診者Pの決済情報に含まれるクレジット情報と自己医療費負担額とを当該クレジット情報から特定される決済サーバに送信することにより、自己医療費負担額の決済を行う。
また、医療費決定部114は、医療費と所定の式とを用いて担当医師Dの医療報酬を決定する(図7A/STEP413)。
医療費決定部114は、サーバ通信部15を介して、医療報酬データを医師端末2に送信する(図7A/STEP414)。
医療費決定部114は、医師リスト122に含まれる担当医師Dの報酬支払先情報を用いて、担当医師Dに対する報酬の支払いの決済を行う(図7A/STEP415)。例えば、医療費決定部114は、担当医師Dの口座情報と医療報酬とを当該口座情報から特定される銀行サーバに送信することにより、担当医師Dに対する報酬の支払いの決済を行う。
また、医師端末制御部21は、医師端末通信部25を介して医療報酬データを受信したか否かを判定する(図7A/STEP420)。
当該判定結果が否定的である場合(図7A/STEP420‥NO)、医師端末制御部21は、図7A/STEP420の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図7A/STEP420‥YES)、医師端末制御部21は、受信した医療報酬データを含む医療報酬画面を医師端末出力部23に出力する(図7A/STEP421)。
以上により、医療費請求・報酬支払処理が終了する。
(医療費決定処理)
次に、図7Bを参照して、医療費決定処理を説明する。
医療費決定部114は、対象受診者Pの受診者IDと現在日時とに基づいて診察情報リスト125を参照することにより、今回の診療報酬点数を認識する(図7B/STEP4011)。
医療費決定部114は、今回の診療報酬点数に基づいて、対面診療時の医療費を認識する(図7B/STEP4012)。例えば、医療費決定部114は、通常の保険制度において、今回の診療報酬点数且つ対面診療である場合の医療費を対面診療時の医療費として認識する。
医療費決定部114は、今回の診療報酬点数に基づいて、対面診療時の医療費よりも低額となるように、遠隔診療時の医療費を認識する(図7B/STEP4013)。例えば、医療費決定部114は、対面診療時の医療費に1未満の所定の正数を乗じることにより、遠隔診療時の医療費を算出してもよいし、対面診療時の医療費から所定の額を控除することにより、遠隔診療時の医療費を算出してもよい。
医療費決定部114は、対象受診者Pの受診者IDと現在日時とに基づいて、目標リスト128を参照することにより、今回の目標の遵守度・達成度及び今回の目標の重要度を認識し、これらから、今回のポイント及び累計のポイントを認識する(図7B/STEP4014)。医療費決定部114は、登録日が最も新しい目標を次回の目標として認識し、登録日がその次に新しい目標を今回の目標として認識する。
今回のポイントは、今回の目標の遵守度・達成度が高いほど、ポイントが高くなるように決定される。例えば、今回のポイントは、次の式(1)によって計算されうる。
ここで、TPは今回のポイントであり、PIは今回の目標の重要度であり、LAは今回の目標の遵守度・達成度(%)である。
累計のポイントは、サーバ記憶部12に記憶された各回のポイントの累計値であってもよいし、今回のポイントと同様の式により計算された値であってもよい。
医療費決定部114は、今回の又は累計のポイントに応じた割引を適用し、医療費を減額する(図7B/STEP4015)。
医療費決定部114は、例えば、今回のポイントが第1ポイント閾値以上となるという第1条件を充足する場合に、所定の割引を適用してもよい。また、医療費決定部114は、累計のポイントが第2ポイント閾値以上となるという第2条件を充足する場合に、所定の割引を適用してもよい。医療費決定部114は、今回のポイント又は累計のポイントが第3ポイント閾値以上である状態が所定の期間続いたという第3条件を充足する場合に、所定の割引を適用してもよい。また、医療費決定部114は、今回の又は累計のポイントに応じた割引以外に、特定の目標の遵守度・達成度が所定の遵守度・達成度以上となるという第4条件が充足した場合に割引を適用してもよい。また、医療費決定部114は、特定の目標の遵守度・達成度が所定以上となる期間が所定の期間以上続いたという第5条件が充足した場合に割引を適用してもよい。なお、第1条件〜第5条件が、本発明の「今回の条件」、「次回の条件」及び「条件」に相当する。
医療費決定部114は、割引きとして、今回の又は累計のポイントに応じた一定割合(例えば5%)を減額してもよいし、今回の又は累計のポイントに応じた一定額(例えば500円)を減額してもよい。医療費決定部114は、割引を適用した場合、累計ポイントから所定のポイントを減算し、サーバ記憶部12に累計ポイント又は減算した旨を記憶してもよい。
以上により、医療費が適切に決定される。
(組織負担額決定処理)
図9を参照して、組織負担額決定処理を説明する。
組織負担額決定部115は、受診者リスト121に含まれる対象受診者Pの負担割合から対象受診者Pが所属する組織の負担割合である組織負担割合を算出し、図7B/STEP4012で算出された対面診療時の医療費に当該組織負担割合を乗じた額を、対面診療時の当該組織の負担額である基準組織医療費負担額として認識する(図9/STEP510)。
組織負担額決定部115は、図7B/STEP4013で算出された遠隔診療の医療費に組織負担割合を乗じた額を、遠隔診療時の組織の負担額である組織医療費負担額を認識する(図9/STEP511)。
組織負担額決定部115は、基準組織医療費負担額と、遠隔診療時の組織医療費負担額との差額の一部をシステム利用費として決定する(図9/STEP512)。例えば、組織負担額決定部115は、対象受診者Pの基準組織医療費負担額と組織医療費負担額との差額の5割をシステム利用費として決定する。
組織負担額決定部115は、組織に所属する者の単位期間あたりの利用者数が所定数以上であるか否かを判定する(図9/STEP513)。例えば、組織負担額決定部115は、受診者リスト121を参照することにより、対象受診者Pが所属する組織と同一の組織に所属する者を認識する。組織負担額決定部115は、このようにして認識された者のうち、現在時刻から単位期間「1か月」前までに遠隔診療システムの利用者数を認識する。組織負担額決定部115は、当該利用者数が、所定の数以上であるか否かを判定する。
当該判定結果が肯定的である場合(図9/STEP513‥YES)、組織負担額決定部115は、組織医療費負担額とシステム利用費とを減額する(図9/STEP514)。
図9/STEP514の処理の後、又は、図9/STEP513の判定結果が否定的である場合(図9/STEP513‥NO)、組織負担額決定部115は、受診者リスト121に含まれる対象受診者Pの組織IDを認識し、組織リスト123に含まれる当該組織IDから特定される組織の決済情報を用いて、組織医療費負担額と決定されたシステム利用費との合計額を決済する(図9/STEP515)。
以上により、組織負担決済処理が終了する。
(組織医療費負担額データ提供処理)
次に、図10及び図11Aを参照して、組織の担当者Wに対し、組織の組織医療費負担額の時系列的なデータを提供する組織医療費負担額データ提供処理を説明する。
組織端末制御部41は、組織端末入力部44を介して組織医療費負担額データの表示要求操作が入力されたか否かを判定する(図10/STEP640)。
当該判定結果が否定的である場合(図10/STEP640‥NO)、組織端末制御部41は、図10/STEP640の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図10/STEP640‥YES)、組織端末制御部41は、組織端末記憶部42に記憶された組織IDを含む組織医療費負担額データ要求を、組織端末通信部45を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(図10/STEP641)。
データ送信部116は、サーバ通信部15を介して組織医療費負担額データ要求を受信したか否かを判定する(図10/STEP610)。
当該判定結果が否定的である場合(図10/STEP610‥NO)、データ送信部116は、図10/STEP610の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図10/STEP610‥YES)、データ送信部116は、組織医療費負担額データ要求に含まれる組織IDから、受診者リスト121を参照し、当該組織に所属している受診者の受診者IDを特定する(図10/STEP611)。例えば、データ送信部116は、組織「A企業」からの組織医療費負担額データ要求に含まれる組織ID「101」から、図2Aに示される受診者リスト121を参照し、構成員番号の先頭に組織ID「101」が含まれている受診者「○田×男」及び「×川○美」の受診者ID「1」「3」を特定する。
データ送信部116は、診察情報リスト125を参照し、特定された受診者IDを含む診察情報を認識する(図10/STEP612)。
例えば、データ送信部116は、図2Eに示される診察情報リスト125から、受診者ID「1」「3」であるフィールドを抽出して認識する。
データ送信部116は、認識した診察情報に基づいて、単位期間ごとの組織医療費負担額を算出する(図10/STEP613)。
例えば、データ送信部116は、図9/STEP511と同様に認識した組織医療費負担額を単位期間「1か月」ごとで合計することにより、単位期間「1か月」ごとの組織医療費負担額を認識する。
データ送信部116は、認識した診察情報に基づいて、当該組織の単位期間ごとの基準組織医療費負担額を認識する(図10/STEP614)。例えば、データ送信部116は、図9/STEP510と同様の手法で認識した基準組織医療費負担額を単位期間「1か月」ごとに合計することにより、単位期間「1か月」ごとの基準組織医療費負担額を認識する。 データ送信部116は、単位期間ごとの基準組織医療費負担額と単位期間ごとの組織医療費負担額との差額の一部を、単位期間ごとのシステム利用費として算出する(図10/STEP615)。
データ送信部116は、単位期間ごとの基準組織医療費負担額、単位期間ごとの組織医療費負担額及び単位期間ごとのシステム利用費に基づいて、時系列的な組織医療費負担額データを作成する(図10/STEP616)。
図11Aは、組織医療費負担額データに含まれる組織医療費負担額の時系列順の折れ線グラフである。図11Aの縦軸は金額であり、図11Aの横軸は期間である。破線は基準組織医療費負担額の遷移を示すグラフであり、一点鎖線は組織医療費負担額の遷移を示すグラフであり、二点鎖線は組織医療費負担額にシステム利用費を加えた金額の遷移を示すグラフである。
データ送信部116は、作成した組織医療費負担額データをサーバ通信部15を介して組織端末4に送信する(図10/STEP617)。
組織端末制御部41は、組織端末通信部45を介して組織医療費負担額データを受信し
たか否かを判定する(図10/STEP642)。
当該判定結果が否定的である場合(図10/STEP642‥NO)、組織端末制御部41は、図10/STEP642の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図10/STEP642‥YES)、組織端末制御部41は、受信した組織医療費負担額データを、例えば図11Aに示すグラフにして組織端末出力部43に出力する(図10/STEP643)。
以上により、組織医療費負担額データ提供処理が終了する。
(第1健康状態データ提供処理)
図11B及び図12を参照して、対象受診者Pの第1ユーザー端末3に対し、対象受診者Pの健康状態の時系列的な変化を示すデータを提供する第1健康状態データ提供処理を説明する。
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末入力部34を介して第1健康状態データの表示要求操作が入力されたか否かを判定する(図12/STEP730)。
当該判定結果が否定的である場合(図12/STEP730‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、図12/STEP730の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図12/STEP730‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末記憶部32に記憶された対象受診者Pの受診者IDを含む第1健康状態データ要求を、第1ユーザー端末通信部35を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(図12/STEP731)。
データ送信部116は、サーバ通信部15を介して第1健康状態データ要求を受信したか否かを判定する(図12/STEP710)。
当該判定結果が否定的である場合(図12/STEP710‥NO)、データ送信部116は、図12/STEP710の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図12/STEP710‥YES)、データ送信部116は、第1健康状態データ要求に含まれる対象受診者Pの受診者IDに基づいて、診療支援情報リスト124及び診察情報リスト125を参照して、当該受診者IDを含む診療支援情報及び診察情報を認識する(図12/STEP711)。なお、データ送信部116は、第1健康状態データ要求を受信しなくとも、定期的に図12/STEP711以下の処理を実行することにより、対象受診者Pの受診者IDのメールアドレス等の連絡先に第1健康状態データを送信してもよい。
例えば、データ送信部116は、図2D及び図2Eに示される診療支援情報リスト124及び診察情報リスト125から、対象受診者Pの受診者ID「1」であるフィールドの情報を抽出して認識する。
データ送信部116は、認識した情報に基づいて、各受診時点における対象受診者Pの時系列的な健康状態及び対象受診者Pに処方された医薬の情報を認識する(図12/STEP712)。
例えば、データ送信部116は、診療支援情報リスト124を参照して、各受診時点に
おける対象受診者Pの血圧を認識し、診察情報リスト125を参照して医薬の1日当たりの摂取数を認識してもよい。なお、診察情報リスト125に含まれる受診日時に最も近い登録日時を有する診療支援情報の健康状態が、受診時の対象受診者Pの健康状態として認識されうる。また、認識対象の健康状態の項目「血圧」は、受診者リスト121の対象受診者Pの病名「高血圧」に基づいて、不図示の対応表を参照することにより決定されてもよい。これに代えて、データ送信部116は、各受診時点における対象受診者Pの時系列的な健康状態及び対象受診者Pに処方された医薬の情報の一方を認識してもよい。
データ送信部116は、各受診時点における対象受診者Pの時系列的な健康状態及び対象受診者Pに処方された医薬の情報に基づいて、時系列的な第1健康状態データを作成する(図12/STEP713)。
データ送信部116は、作成した第1健康状態データをサーバ通信部15を介して第1ユーザー端末3に送信する(図12/STEP714)。
第1ユーザー端末制御部31は、第1ユーザー端末通信部35を介して第1健康状態データを受信したか否かを判定する(図12/STEP732)。
当該判定結果が否定的である場合(図12/STEP732‥NO)、第1ユーザー端末制御部31は、図12/STEP732の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図12/STEP732‥YES)、第1ユーザー端末制御部31は、受信した第1健康状態データを例えば図11Bに示されるグラフにして第1ユーザー端末出力部33に出力する(図12/STEP733)。
図11Bは、第1健康状態データに基づいて作成されたグラフである。図11Bの左の縦軸は血圧であり、図11Bの右の縦軸は1日当たりの医薬の摂取数であり、図11Bの横軸は期間である。実線は血圧の遷移を示すグラフであり、破線は1日当たりの医薬の摂取数の遷移を示すグラフである。また、一部のグラフの各受診時点を示す点t1には、図8に示される診察情報画面から処方内容送信表示のリンクが削除された診察情報画面へのリンクが含まれている。
以上により、第1健康状態データ提供処理が終了する。
(第2健康状態データ提供処理)
図11C及び図13を参照して、遠隔診療支援サーバ1の遠隔診療支援サービスを利用していない見込受診者UPの第2ユーザー端末5に対して、見込受診者UPが指定した病名に関する遠隔診療支援サービス利用者(受診者)の健康状態の時系列的な遷移を示す第2健康状態データを提供する第2健康状態データ提供処理を説明する。
第2ユーザー端末制御部51は、第2ユーザー端末入力部54を介して病名の指定を含む第2健康状態データの表示要求操作が入力されたか否かを判定する(図13/STEP850)。
当該判定結果が否定的である場合(図13/STEP850‥NO)、第2ユーザー端末制御部51は、図13/STEP850の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図13/STEP850‥YES)、第2ユーザー端末制御部51は、指定された病名を含む第2健康状態データ要求を、第2ユーザー端末通信部55を介して遠隔診療支援サーバ1に送信する(図13/STEP851)。
データ送信部116は、サーバ通信部15を介して第2健康状態データ要求を受信したか否かを判定する(図13/STEP810)。
当該判定結果が否定的である場合(図13/STEP810‥NO)、データ送信部116は、図13/STEP810の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図13/STEP810‥YES)、データ送信部116は、第2健康状態データ要求に含まれる病名から、受診者リスト121を参照して、当該病名に関連付けられた受診者IDを認識する(図13/STEP811)。
例えば、データ送信部116は、第2健康状態データ要求に含まれる病名「高血圧」から、受診者リスト121を参照して、当該病名「高血圧」に関連付けられた受診者ID「1」を認識する。
診療支援情報リスト124及び診察情報リスト125を参照して、当該受診者IDを含むフィールドを認識する(図13/STEP812)。
例えば、データ送信部116は、図2D及び図2Eに示される診療支援情報リスト124及び診察情報リスト125から、受診者ID「1」であるフィールドの情報を抽出して認識する。
データ送信部116は、認識した情報に基づいて、各受診時点における各受診者の時系列的な健康状態及び各受診者に処方された医薬の情報を認識する(図13/STEP813)。
例えば、データ送信部116は、診療支援情報リスト124を参照して、各受診時点における各受診者の血圧を認識し、診察情報リスト125を参照して医薬の1日当たりの摂取数を認識してもよい。なお、診察情報リスト125に含まれる受診日時に最も近い登録日時を有する診療支援情報の健康状態が、受診時の各受診者の健康状態として認識されうる。また、認識対象健康状態の項目「血圧」は、指定された病名「高血圧」に基づいて、不図示の対応表を参照することにより決定されてもよい。これに代えて、データ送信部116は、各受診時点における各受診者の時系列的な健康状態及び各受診者に処方された医薬の情報の一方を認識してもよい。
データ送信部116は、各受診時点における各受診者の健康状態及び各受診者に処方された医薬の情報に基づいて、時系列的な第2健康状態データを作成する(図13/STEP814)。
データ送信部116は、作成した第2健康状態データをサーバ通信部15を介して第2ユーザー端末5に送信する(図13/STEP815)。
第2ユーザー端末制御部51は、第2ユーザー端末通信部55を介して第2健康状態データを受信したか否かを判定する(図13/STEP852)。
当該判定結果が否定的である場合(図13/STEP852‥NO)、第2ユーザー端末制御部51は、図13/STEP852の処理を再度実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図13/STEP852‥YES)、第2ユーザー端末制御部51は、受信した第2健康状態データを、例えば図11Cに示されるグラフに
して第2ユーザー端末出力部53に出力する(図13/STEP853)。
図11Cは、第2健康状態データに含まれる各受診者ごとの健康状態の時系列的な遷移を示す折れ線グラフである。図11Cの左の縦軸は血圧であり、図11Cの横軸は期間である。各受診者のグラフは、それぞれの受診開始日を始点とした一定期間(例えば1年間)の健康状態の遷移を示すグラフであってもよい。実線、一点鎖線、及び二点鎖線はそれぞれの受診者ごとの血圧の遷移を示すグラフである。また、各グラフの各受診時点を示す点t2には、図8に示される診察情報画面のうち、受診者名、受診者ID等の個人情報、処方内容送信表示及び予約受付表示等が削除された診察情報画面へのリンクが含まれている。
以上により、第2健康状態データ送信処理が終了する。