JP6894161B2 - 乳脂肪クリームおよびその製造方法 - Google Patents
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水相へタンパク質や糖類の多量添加等による方法として、分子量20,000以下のゼラチンを添加する方法がある(例えば、特許文献5)。
非特許文献1の方法は、脂肪率10%程度の低脂肪系の乳化物においては一定の凍結耐性付与効果を示すが、それ以上の高脂肪系の乳化物では、凍結処理時の凍結濃縮により脂肪球同士の凝集・合一が生じるため、十分な効果を得られない。
特許文献5の方法は、ゼラチンを多量添加することによって高粘度化するため、乳脂肪クリームに適用した場合、風味や物性が乳脂肪クリーム本来のものとは大きく異なるものとなってしまう。
(1)乳から分離した脂肪源と;HLB3以下のショ糖ステアリン酸エステル、HLB3以下のショ糖パルミチン酸エステル、HLB3以下のショ糖ベヘン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第一の成分と;HLB15以上のショ糖ステアリン酸エステル、HLB15以上のショ糖パルミチン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第二の成分と;HLB14以上のポリグリセリンステアリン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンミリスチン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンラウリン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第三の成分と;グルコース、マルトース、重合度が5〜7のマルトオリゴ糖の群から選択される少なくとも1種からなる第四の成分と;を含む乳脂肪クリーム。
(2)乳脂肪クリームの全質量基準で、第一の成分の含量が0.025質量%〜0.075質量%、第二の成分の含量が0.10質量%〜0.45質量%、第三の成分の含量が0.03質量%〜0.15質量%、第四の成分の含量が5質量%〜10質量%、である乳脂肪クリーム。
(3)乳脂肪クリームを−10℃以下まで凍結処理した後に解凍処理した際に、凍結処理前の脂肪球のメディアン径をRa、解凍処理後の脂肪球のメディアン径をRbとしたときに、式1:[(Rb−Ra)/Ra×100]で表される脂肪球のメディアン径変化率が10%以下、かつ、凍結処理前の粘度をVa、凍結処理後の粘度をVbとしたときに、式2:[(Vb―Va)/Va×100]で表される粘度の変化率が10%以下である(1)又は(2)に記載の乳脂肪クリーム。
(4)凍結処理前の脂肪球のメディアン径Raが、前記解凍処理後の脂肪球のメディアン径Rbより小さいことを特徴とする(1)から(3)のいずれか1つに記載の乳脂肪クリーム。
(5)凍結処理前の粘度Vaが、解凍処理後の粘度Vbより小さい(1)から(4)のいずれか1つに記載の乳脂肪クリーム。
(6)凍結処理後の粘度Vbが150mPa・s以下である(1)から(5)のいずれか1つに記載の乳脂肪クリーム。
(7)脂肪率が30%以上である(1)から(6)のいずれか1つに記載の乳脂肪クリーム。
(8)乳から分離した脂肪源に、HLB3以下のショ糖ステアリン酸エステル、HLB3以下のショ糖パルミチン酸エステル、HLB3以下のショ糖ベヘン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第一の成分を添加して油相を調製する工程と;水に、HLB15以上のショ糖ステアリン酸エステル、HLB15以上のショ糖パルミチン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第二の成分と、HLB14以上のポリグリセリンステアリン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンミリスチン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンラウリン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第三の成分と、グルコース、マルトース、重合度が5〜7のマルトオリゴ糖の群から選択される少なくとも1種からなる第四の成分と、を添加し水相を調製する工程と;油相と前記水相を混合する工程と;を有する乳脂肪クリームの製造方法。
本発明は、−10℃以下まで凍結処理した後、解凍処理したときの、凍結処理前と解凍処理後の脂肪球のメディアン径の変化率が10%以下かつ粘度の変化率が10%以下である乳脂肪クリームに関する。
ここで、「乳脂肪クリーム」とは、脂肪源として、乳から分離した脂肪(乳脂肪)のみを用いて製造された水中油滴型乳化物を意味するものである。「メディアン径」とは、体積基準での積算分布曲線の50%に相当する粒子径であり、レーザー回折式粒度分布測定装置(Microtrac MT3000、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
脂肪球のメディアン径変化率=(Rb−Ra)/Ra×100 式1
脂肪球のメディアン径変化率は10%以下が好ましく、9%以下がより好ましい。下限は特に制限されないが5%程度である。この場合、凍結処理としては、凍結前の乳脂肪クリームを、その中心温度が0℃から−10℃に至るまでの降温速度が0.1℃/分以下の条件に置く方法等が挙げられる。解凍処理としては、凍結後の乳脂肪クリームを5℃雰囲気温度下の条件に置く方法等が挙げられる。
粘度の変化率=(Vb―Va)/Va×100 式2
粘度の変化率は10%以下が好ましく、9%以下がより好ましい。下限は特に制限されないが7%程度である。
乳脂肪クリームの製造方法は、例えば、(イ)乳から分離した脂肪源に、第一の成分を添加して油相を調製する工程と、(ロ)第二の成分、第三の成分、第四の成分を添加し水相を調製する工程と、(ハ)油相と前記水相を混合する工程と、を備える。
ここに、HLB15以上のショ糖ステアリン酸エステル、HLB15以上のショ糖パルミチン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第二の成分と、HLB14以上のポリグリセリンステアリン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンミリスチン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンラウリン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第三の成分と、グルコース、マルトース、重合度が5〜7のマルトオリゴ糖の群から選択される少なくとも1種からなる第四の成分と、を添加、混合し、65℃まで加温することにより水相を調製することができる。
水に添加する、(iV)HLB15以上のショ糖ステアリン酸エステルおよび(V)HLB15以上のショ糖パルミチン酸エステルの添加量の合計の割合が、乳脂肪クリームの全質量に対して0.10質量%〜0.45質量%であることが好ましい。なお、成分(iV)、(V)は、いずれか一方を単独で、または(iV)、(V)を組み合わせて用いることができる。
(iV)、(V)のいずれか単独、または(iV)、(V)の組み合わせに、さらに(Vi)HLB14以上のポリグリセリンステアリン酸エステル、(Vii)HLB15以上のポリグリセリンミリスチン酸エステル、および/または(Viii)HLB16以上のポリグリセリンラウリン酸エステルを添加することができ、(Vi)、(Vii)、(Viii)の添加量の合計の割合が、乳脂肪クリームの全質量に対して0.03質量%〜0.15質量%であることが好ましい。なお、成分(Vi)〜(Viii)の組み合わせとしては、それらを単独で用いることの他に、(Vi)と(Vii)、(Vi)と(Viii)、(Vii)と(Viii)、または(Vi)〜(Viii)の全てが挙げられる。
グルコース、マルトース、重合度が5〜7のマルトオリゴ糖から選択される1つ又は複数の添加量は、乳脂肪クリームの全質量に対して5質量%〜10質量%が好ましく、さらに7質量%〜9質量%であることが好ましい。
[実施例1]
70℃に加温融解したバター946gに、HLBが約3のショ糖ベヘン酸エステル1gを添加し、75℃まで加温することで油相を調製した。
水786gに脱脂粉乳100gを加え、HLBが約15のショ糖ステアリン酸エステル7gとHLBが約14のポリグリセリンステアリン酸エステル2g、D−グルコースを160g添加し、65℃まで加温することで水相を調製した。
水相に油相を少量ずつ添加し、ホモミキサーを用いた高速剪断により予備乳化を行った後、2段式均質機を用いて均質圧5.0MPa(1段目4.0MPa、2段目1.0MPa)で均質処理した。その後、5℃まで冷却して、脂肪率40%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。
70℃に加温融解したバター946gに、HLBが約3のショ糖ベヘン酸エステル1gを添加し、75℃まで加温することで油相を調製した。
水786gに脱脂粉乳100gを加え、HLBが約15のショ糖ステアリン酸エステル7gとHLBが約14のポリグリセリンステアリン酸エステル2g、D−マルトース−水和物を160g添加し、65℃まで加温することで水相を調製した。
これらの水相と油相を実施例1と同様に処理することで、脂肪率40%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。そして、得られた乳脂肪クリームを実施例1と同様の条件で凍結処理した後、解凍した。
70℃に加温融解したバター946gに、HLBが約3のショ糖ベヘン酸エステル1gを添加し、75℃まで加温することで油相を調製した。
水786gに脱脂粉乳100gを加え、HLBが約15のショ糖ステアリン酸エステル7gとHLBが約14のポリグリセリンステアリン酸エステル2g、マルトペンタオースを15重量%、マルトヘキサオースを15重量%含むオリゴ糖シロップを160g添加し、65℃まで加温することで水相を調製した。
これらの水相と油相を実施例1と同様に処理することで、脂肪率40%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。そして、得られた乳脂肪クリームを実施例1と同様の条件で凍結処理した後、解凍した。
70℃に加温融解したバター946gに、HLBが約3のショ糖ベヘン酸エステル1gを添加し、75℃まで加温することで油相を調製した。
水786gに脱脂粉乳100gを加え、HLBが約15のショ糖ステアリン酸エステル7gとHLBが約14のポリグリセリンステアリン酸エステル2g、マルトヘキサオースを15重量%、マルトヘプタオースを15重量%含むオリゴ糖シロップを160g添加し、65℃まで加温することで水相を調製した。
これらの水相と油相を実施例1と同様に処理することで、脂肪率40%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。そして、得られた乳脂肪クリームを実施例1と同様の条件で凍結処理した後、解凍した。
70℃に加温融解したバター714gに、HLBが約3のショ糖ベヘン酸エステル1gを添加し、75℃まで加温することで油相を調製した。
水1016gに脱脂粉乳100gを加え、HLBが約15のショ糖ステアリン酸エステル7gとHLBが約14のポリグリセリンステアリン酸エステル2g、マルトヘキサオースを15重量%、マルトヘプタオースを15重量%含むオリゴ糖シロップを160g添加し、65℃まで加温することで水相を調製した。
これらの水相と油相を実施例1と同様に処理することで、脂肪率30%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。そして、得られた乳脂肪クリームを実施例1と同様の条件で凍結処理した後、解凍した。
70℃に加温融解したバター834gに、HLBが約3のショ糖ベヘン酸エステル1gを添加し、75℃まで加温することで油相を調製した。
水896gに脱脂粉乳100gを加え、HLBが約15のショ糖ステアリン酸エステル7gとHLBが約14のポリグリセリンステアリン酸エステル2g、マルトヘキサオースを15重量%、マルトヘプタオースを15重量%含むオリゴ糖シロップを160g添加し、65℃まで加温することで水相を調製した。
これらの水相と油相を実施例1と同様に処理することで、脂肪率35%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。そして、得られた乳脂肪クリームを実施例1と同様の条件で凍結処理した後、解凍した。
70℃に加温融解したバター1,076gに、HLBが約3のショ糖ベヘン酸エステル1gを添加し、75℃まで加温することで油相を調製した。
水654gに脱脂粉乳100gを加え、HLBが約15のショ糖ステアリン酸エステル7gとHLBが約14のポリグリセリンステアリン酸エステル2g、マルトヘキサオースを15重量%、マルトヘプタオースを15重量%含むオリゴ糖シロップを160g添加し、65℃まで加温することで水相を調製した。
これらの水相と油相を実施例1と同様に処理することで、脂肪率45%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。そして、得られた乳脂肪クリームを実施例1と同様の条件で凍結処理した後、解凍した。
バター954gを75℃に加温融解し油相を調製した。水946gに脱脂粉乳100gを加え、65℃まで加温することで水相を調製した。
これらの水相と油相を実施例1と同様に処理することで、脂肪率40%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。
そして、5℃冷蔵庫で保存された乳脂肪クリームを150ml容量のステンレス鋼製容器に50g充填し、凍結処理時における0℃から−10℃に至る試料中心温度の降温速度が30.0℃/分以上となる、液体窒素5分間浸漬による急速凍結処理をした。その後、5℃冷蔵庫で24時間かけて凍結した乳脂肪クリームを解凍した。
凍結処理の違いによる影響を調べるため、比較例1で得られた乳脂肪クリームを実施例1と同様の条件で凍結処理した後、解凍した。
70℃に加温融解したバター946gに、HLBが約3のショ糖ベヘン酸エステル1gを添加し、75℃まで加温することで油相を調製した。
水786gに脱脂粉乳100gを加え、HLBが約15のショ糖ステアリン酸エステル7gとHLBが約14のポリグリセリンステアリン酸エステル2.0g添加し、65℃まで加温することで水相を調製した。
これらの水相と油相を実施例1と同様に処理することで、脂肪率40%の乳脂肪クリーム2,000gを得た。
そして、得られた乳脂肪クリームを実施例1と同様の条件で凍結処理した後、解凍した。
実施例品1〜7、および比較例品1〜3の乳脂肪クリームについて、凍結処理前および解凍後に測定した脂肪球のメディアン径および粘度の値および外観評価について表1に示す。
乳脂肪クリームの脂肪球のメディアン径測定には、レーザー回折式粒度分布測定装置(Microtrac MT3000、日機装株式会社製)を用いた。脂肪球のメディアン径変化率は、凍結前のメディアン径の値に対する、凍結前と凍結解凍後の差の値の割合を示す。
乳脂肪クリームの粘度測定には、B型粘度計(TOKIMEC VISCOMETER、東京計器株式会社製)を用いて、ローターNo.2、ローター回転速度30rpm、測定時間30秒間、測定時クリーム品温5℃の条件での値を粘度(mPa・s)とした。粘度変化率は、凍結前の粘度に対する、凍結前と凍結・解凍後の差の値の割合を示す。
乳脂肪クリームの外観評価は、○、△、×の3段階での官能評価により実施した。評価は、凍結・解凍後のクリームにおける固化、増粘、凝集物発生について以下の基準で評価した。
○:固化および増粘がなく、凝集物もない
△:増粘がみられ、凝集物が僅かに散見される
×:固化あるいは増粘が顕著にみられ、凝集物は散見される
乳脂肪クリームの調理適性は、○、△、×の3段階での官能評価により実施した。評価は、凍結・解凍後のクリームにおける5分間加熱処理後のオイルオフ(クリームからの油脂の分離・浮上)、色調変化、流動性について以下の基準で評価した。
○:オイルオフや色調変化がなく、流動性がある
△:オイルオフや色調変化が僅かにみられ、流動性の低下が僅かにみられる
×:オイルオフや色調変化が顕著にみられ、流動性の低下がみられる
一方、外観評価が×であった比較例品1、比較例品2のメディアン径変化率は実施例品の数倍から数百倍も大きく、粘度変化率も数倍から数十倍大きくなった。また、実施例品1〜7で添加した乳化剤のみで調製した比較例品3のメディアン径変化率は10%以上かつ粘度変化率が10%以上であり、実施例品よりも凍結耐性処理による変化が大きくなった。以上のとおり、実施例品の乳脂肪クリームは比較例品に比べて、凍結・解凍処理による影響が格段に少なくなった。
比較例において、液体窒素を用いて凍結処理における降温速度を速くした比較例品1と、−20℃冷凍庫内での緩慢凍結条件で凍結処理した比較例品2とを比較すると、比較例品1の方が凍結・解凍前後の脂肪球のメディアン径変化および粘度変化率は小さくなったものの、実施例品1〜7の測定値と比べると1桁高い値であり、凍結・解凍処理による影響が大きく十分ではなかった。
乳脂肪クリーム中の脂肪率を30%、35%、45%と変化させた実施例品5〜7の測定値をみると、メディアン径変化率および粘度変化率に大差は見られず、凍結・解凍処理による影響が少なかった。
Claims (7)
- 乳から分離した脂肪源と、
HLB3以下のショ糖ステアリン酸エステル、HLB3以下のショ糖パルミチン酸エステル、HLB3以下のショ糖ベヘン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第一の成分と、
HLB15以上のショ糖ステアリン酸エステル、HLB15以上のショ糖パルミチン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第二の成分と、
HLB14以上のポリグリセリンステアリン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンミリスチン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンラウリン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第三の成分と、
グルコース、マルトース、重合度が5〜7のマルトオリゴ糖の群から選択される少なくとも1種からなる第四の成分と、
を含むことを特徴とする乳脂肪クリームであって、
前記乳脂肪クリームを−10℃以下まで凍結処理した後に解凍処理した際に、
凍結処理前の脂肪球のメディアン径をRa、解凍処理後の脂肪球のメディアン径をRbとしたときに、
式1:[(Rb−Ra)/Ra×100]
で表される脂肪球のメディアン径変化率が10%以下、かつ、
凍結処理前の粘度をVa、凍結処理後の粘度をVbとしたときに、
式2:[(Vb―Va)/Va×100]で表される粘度の変化率が10%以下である、前記乳脂肪クリーム。 - 乳脂肪クリームの全質量基準で、
前記第一の成分の含量が0.025質量%〜0.075質量%、
前記第二の成分の含量が0.10質量%〜0.45質量%、
前記第三の成分量が0.03質量%〜0.15質量%、
前記第四の成分の含量が5質量%〜10質量%、
であることを特徴とする請求項1に記載の乳脂肪クリーム。 - 前記凍結処理前の脂肪球のメディアン径Raが、前記解凍処理後の脂肪球のメディアン径Rbより小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乳脂肪クリーム。
- 前記凍結処理前の粘度Vaが、前記解凍処理後の粘度Vbより小さいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乳脂肪クリーム。
- 前記凍結処理後の粘度Vbが150mPa・s以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の乳脂肪クリーム。
- 脂肪率が20%以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の乳脂肪クリーム。
- 乳から分離した脂肪源に、HLB3以下のショ糖ステアリン酸エステル、HLB3以下のショ糖パルミチン酸エステル、HLB3以下のショ糖ベヘン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第一の成分を添加して油相を調製する工程と、
水に、HLB15以上のショ糖ステアリン酸エステル、HLB15以上のショ糖パルミチン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第二の成分と、HLB14以上のポリグリセリンステアリン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンミリスチン酸エステル、HLB14以上のポリグリセリンラウリン酸エステルの群から選択される少なくとも1種からなる第三の成分と、グルコース、マルトース、重合度が5〜7のマルトオリゴ糖の群から選択される少なくとも1種からなる第四の成分と、を添加し水相を調製する工程と、
前記油相と前記水相を混合する工程と、
を有することを特徴とする乳脂肪クリームの製造方法であって、
前記乳脂肪クリームが、以下の物性を有する、前記乳脂肪クリームの製造方法。
前記乳脂肪クリームを−10℃以下まで凍結処理した後に解凍処理した際に、
凍結処理前の脂肪球のメディアン径をRa、解凍処理後の脂肪球のメディアン径をRbとしたときに、
式1:[(Rb−Ra)/Ra×100]
で表される脂肪球のメディアン径変化率が10%以下、かつ、
凍結処理前の粘度をVa、凍結処理後の粘度をVbとしたときに、
式2:[(Vb―Va)/Va×100]で表される粘度の変化率が10%以下。
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