JP6893548B2 - 偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法 - Google Patents

偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6893548B2
JP6893548B2 JP2019211646A JP2019211646A JP6893548B2 JP 6893548 B2 JP6893548 B2 JP 6893548B2 JP 2019211646 A JP2019211646 A JP 2019211646A JP 2019211646 A JP2019211646 A JP 2019211646A JP 6893548 B2 JP6893548 B2 JP 6893548B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
treatment
polarizing
polarizing film
bath
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019211646A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020052405A (ja
Inventor
勝献 金
勝献 金
勉 古谷
勉 古谷
武藤 清
清 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP2015124704A external-priority patent/JP6636729B2/ja
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2019211646A priority Critical patent/JP6893548B2/ja
Publication of JP2020052405A publication Critical patent/JP2020052405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6893548B2 publication Critical patent/JP6893548B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法に関する。
偏光板は、液晶表示装置を代表とする画像表示装置等に広く用いられている。偏光板としては、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素等の二色性色素を吸着配向させてなる偏光フィルムの片面又は両面に保護フィルムを貼合した構成のものが一般的である。
近年、液晶表示装置の利用分野の拡大と周辺技術の進歩により、偏光フィルムの性能に対する要求も一段と厳しくなってきている。偏光フィルムは、高温環境下に置いたときに偏光性能の低下が生じやすい傾向にあることが知られており、かかる偏光性能の低下の傾向は偏光フィルムの厚みが小さくなるほど大きくなることが知られている。なお、本明細書においては、高温環境下に置かれることによる偏光性能の劣化に対する耐性を「耐熱性」という。
特開2005−266048号公報(特許文献1)には、オリゴ糖を含有させることにより、耐熱性を向上させた偏光フィルムが記載されている。
特開2005−266048号公報
本発明の目的は、耐熱性をさらに向上させた偏光フィルム及びその製造方法を提供することにある。また本発明の他の目的は、耐熱性に優れる偏光板を提供することにある。
本発明は、以下に示す偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法を提供する。
〔1〕 ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなり、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を含有する、偏光フィルム。
〔2〕 前記シクロデキストリン類は、β−シクロデキストリン類またはγ−シクロデキストリン類である、〔1〕に記載の偏光フィルム。
〔3〕 厚みが15μm以下である、〔1〕または〔2〕に記載の偏光フィルム。
〔4〕 〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の偏光フィルムと、
前記偏光フィルムの少なくとも一方の面上に積層される保護フィルムと、を含む、偏光板。
〔5〕 ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから偏光フィルムを作製する偏光フィルムの製造方法であって、
前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を含有する処理液を接触させて処理する処理工程を備える、偏光フィルムの製造方法。
〔6〕 前記シクロデキストリン類は、β−シクロデキストリン類またはγ−シクロデキストリン類である、〔5〕に記載の偏光フィルムの製造方法。
〔7〕 前記処理液中の前記シクロデキストリン類の濃度は、0.1〜10重量%である、〔5〕または〔6〕に記載の偏光フィルムの製造方法。
〔8〕 前記処理工程は、前記処理液として膨潤液を用いる膨潤処理工程、前記処理液として染色液を用いる染色処理工程、または前記処理液として架橋液を用いる架橋処理工程である、〔5〕〜〔7〕のいずれかに記載の偏光フィルムの製造方法。
本発明によれば、耐熱性に優れる偏光フィルム、その製造方法、及び偏光板を提供することができる。
本発明に係る偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る偏光板の層構成の他の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る偏光フィルム製造装置の一例を模式的に示す断面図である。 実施例1,2及び比較例1,2の耐熱試験前後のPyを示すグラフである。 実施例3〜7及び比較例3の耐熱試験前後のPyを示すグラフである。
<偏光フィルム>
本発明に係る偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなり、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を含有する。分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を含有する本発明の偏光フィルムは、耐熱性に優れており、高温環境下に置いたときでも偏光性能の低下を抑制することができる。本発明に係る偏光フィルムを用いれば、それ自体が耐熱性に優れていることから、耐熱性に優れた偏光板を提供することができる。
偏光フィルムの偏光性能についてより詳しく説明すると、偏光性能は通常、「視感度補正単体透過率Ty」、「視感度補正偏光度Py」と呼ばれる2つのパラメーターで評価される。これらのパラメーターはそれぞれ、人間の目の感度が最も高い550nm付近の重み付けが最も大きくなるように補正を行った可視域(波長380〜780nm)における透過率、偏光度である。波長380nm未満の光は人間の目には視認できないため、Ty及びPyにおいては考慮されない。
本発明の偏光フィルムの視感度補正単体透過率Tyは、当該偏光フィルムやこれを含む偏光板が適用される液晶表示装置等の画像表示装置において通常求められる値であることができ、具体的には40〜47%の範囲内であることが好ましい。Tyは、より好ましくは41〜45%の範囲内であり、この場合、TyとPyとのバランスがより良好となる。Tyが高すぎるとPyが低下して画像表示装置の表示品位が低下する。Tyが過度に低い場合、画像表示装置の輝度が低下して表示品位が低下するか、又は輝度を十分に高くするために投入電力を大きくする必要が生じる。
本発明の偏光フィルムの視感度補正偏光度Pyは、視感度補正単体透過率Ty43%以下の場合に99.95%以上であることが好ましく、99.99%以上であることがより好ましい。後述する耐熱性試験後のPyは、当該試験後においても画像表示装置の表示品位を維持する観点から、99.93%以上であることが好ましく、99.95%以上であることがより好ましい。また、耐熱性試験前後のPyの変化量「Py(耐熱試験前)−Py(耐熱試験後)」は、0.055%以下であることが好ましい。
偏光フィルムのTy及びPyは、それが単体として存在する場合(単独で存在する場合)には、それ自体を測定サンプルとして測定される。一方、偏光フィルム上に保護フィルムが貼合された偏光板として存在する場合には、偏光板から保護フィルム及び接着剤層を除去し、偏光板に含まれる偏光フィルムを単離して、これを測定サンプルとするか、又は偏光板自体を測定サンプルとしてTy及びPyを測定し、これらを偏光フィルムのTy及びPyとする。偏光板を測定サンプルとして測定されるTy及びPyと、単離した偏光フィルムを測定サンプルとして測定されるTy及びPyとは実質的に同じである。
本発明に係る偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素としてヨウ素を吸着配向させたものであり、より具体的には、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素を吸着配向させたものである。
偏光フィルムの厚みは例えば30μm以下、さらには20μm以下であることができるが、偏光板の薄型化の観点から15μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。偏光フィルムの厚みは、通常2μm以上である。厚みが小さいほど耐熱性が低下しやすいが、本発明によれば、厚みが15μm以下であっても耐熱性の良好な偏光フィルムを提供することができる。
偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類等が挙げられる。
上記ポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが偏光フィルムを構成する。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は特に限定されるものではなく、公知の方法で製膜することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、80.0〜100.0モル%の範囲であることができるが、好ましくは90.0〜100.0モル%の範囲であり、より好ましくは98.0〜100.0モル%の範囲である。ケン化度が80.0モル%未満であると、得られる偏光フィルムの耐水性が低下しやすい。
ケン化度とは、ポリビニルアルコール系樹脂の原料であるポリ酢酸ビニル系樹脂に含まれる酢酸基(アセトキシ基:−OCOCH3)がケン化工程により水酸基に変化した割合をユニット比(モル%)で表したものであり、下記式:
ケン化度(モル%)=100×(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)
で定義される。ケン化度は、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。ケン化度が高いほど、水酸基の割合が高いことを示しており、従って結晶化を阻害する酢酸基の割合が低いことを示している。
ポリビニルアルコール系樹脂は、一部が変性されている変性ポリビニルアルコールであってもよい。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂をエチレン、プロピレン等のオレフィン;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸;不飽和カルボン酸のアルキルエステル、(メタ)アクリルアミド等で変性したものが挙げられる。変性の割合は30モル%未満であることが好ましく、10%未満であることがより好ましい。30モル%を超える変性を行った場合には、二色性色素を吸着しにくくなり、十分な偏光性能を有する偏光フィルムが得られにくい傾向がある。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルからなる群より選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」などについても同様である。
ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、好ましくは100〜10000であり、より好ましくは1500〜8000であり、さらに好ましくは2000〜5000である。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度もJIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。
本発明の偏光フィルムには、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類が含有されている。シクロデキストリンとは、グルコースがα−1,4結合で環状に結合した非還元性環状オリゴ糖を示し、構成するグルコース個数が多いほど分子内空洞部の内径が大きくなる。7量体であるβ−シクロデキストリンの分子内空洞部の内径は、0.6〜0.8nmであることが知られているので、本発明で用いられる分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類としては、構成するグルコース個数が7個以上であれば限定されることはなく、例えば構成するグルコース個数がそれぞれ7,8,9個であるβ、γ、δ−シクロデキストリン、これらβ、γ、δ−シクロデキストリンがグルコースやマルクトース等のオリゴ糖を分岐糖鎖に持つ分岐シクロデキストリン、さらにこれらシクロデキストリンまたは分岐シクロデキストリンにメチルなどのアルキル基や、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシアルキル基等を結合させたシクロデキストリン誘導体等が含まれる。
本発明は、偏光フィルム中に分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を含有させることにより、偏光フィルムの耐熱性を向上させる顕著な効果を確認してなされたものである。偏光フィルムの耐熱性を向上させる顕著な効果は、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類が有する分子内空洞部と、偏光フィルムに含まれるポリヨウ素イオン(I -、I -)との相互作用の結果もたらされるものであると推測される。かかる相互作用は、シクロデキストリン類が有する分子内空洞部の大きさに依存するものと推測されるので、耐熱性を向上させる顕著な効果が確認されている7,8量体のシクロデキストリン類より大きな分子内空洞部を有するシクロデキストリン類、すなわち分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類であれば同様の効果を奏するものであると推測される。なお、シクロデキストリン類が有する分子内空洞部と、ポリヨウ素イオン(I -、I -)との相互作用をより向上させることができるために、シクロデキストリン類の分子内空洞部の内径は好ましくは0.8nm以上である。また、シクロデキストリン類の分子内空洞部の内径は好ましくは1.2nm以下である。
偏光フィルム中における分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類の含有量は、耐熱性を向上させることができる量であれば限定されないが、例えば0.01〜5重量%とすることができる。かかる含有量は、偏光フィルムを溶媒に溶解したものを液体クロマトグラフィー(LC)で分析することにより測定することができる。また、偏光フィルム中のヨウ素(I)と分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類の化学量論比が相互作用の程度に影響するものと推測される。本発明においては、偏光フィルム中のヨウ素(I)と分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類の化学量論比が1.5:1〜1500:1の範囲内であることが好ましく、2.5:1〜1000:1の範囲内であることがより好ましく、2.5:1〜500:1であることがさらに好ましい。
<偏光板>
(1)偏光板の層構成
図1は、本発明に係る偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。図1に示される偏光板1のように本発明の偏光板は、偏光フィルム5と、その一方の面上に積層される第1保護フィルム7とを備える片面保護フィルム付偏光板であることができる。第1保護フィルム7は、第1接着剤層6を介して偏光フィルム5上に積層することができる。
また本発明に係る偏光板は、偏光フィルム5の他方の面に保護フィルムをさらに貼合したものであってもよく、具体的には、図2に示される偏光板2のように、偏光フィルム5と、その一方の面上に積層される第1保護フィルム7と、他方の面上に積層される第2保護フィルム9とを備える両面保護フィルム付偏光板であることもできる。第2保護フィルム9は、第2接着剤層8を介して偏光フィルム5上に積層することができる。
本発明に係る偏光板は、液晶表示装置のような画像表示装置に組み込まれるとき、液晶セルのような画像表示素子の視認(前面)側に配置される偏光板であってもよいし、画像表示素子の背面側(例えば液晶表示装置のバックライト側)に配置される偏光板であってもよい。
(2)偏光フィルム
本発明に係る偏光板は、偏光フィルム5として、上述の本発明に係る偏光フィルムを含む。従って、偏光フィルム5の詳細については、上述の記載が引用される。
(3)第1保護フィルム
第1保護フィルム7は、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;セルローストリアセテート、セルロースジアセテートのようなセルロースエステル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;又はこれらの混合物、共重合物等からなるフィルムであることができる。偏光板の耐水性をさらに向上させるために、第1保護フィルム7として、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等からなる保護フィルムのような透湿度の比較的低い保護フィルムを選択することも好ましい。
第1保護フィルム7は、位相差フィルム、輝度向上フィルムのような光学機能を併せ持つ保護フィルムであることもできる。例えば、上記熱可塑性樹脂からなるフィルムを延伸(一軸延伸又は二軸延伸等)したり、該フィルム上に液晶層等を形成したりすることにより、任意の位相差値が付与された位相差フィルムとすることができる。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂のような鎖状オレフィンの単独重合体のほか、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称である。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物等である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等のノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸とのエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートを含む。また、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基で修飾されたものを用いることもできる。これらの中でも、セルローストリアセテート(トリアセチルセルロース:TAC)が特に好ましい。
ポリエステル系樹脂はエステル結合を有する、上記セルロースエステル系樹脂以外の樹脂であり、多価カルボン酸又はその誘導体と多価アルコールとの重縮合体からなるものが一般的である。多価カルボン酸又はその誘導体としてはジカルボン酸又はその誘導体を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。多価アルコールとしてはジオールを用いることができ、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ポリエステル系樹脂の具体例は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリシクロへキサンジメチルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレートを含む。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合された重合体からなる。ポリカーボネート系樹脂は、ポリマー骨格を修飾したような変性ポリカーボネートと呼ばれる樹脂や、共重合ポリカーボネート等であってもよい。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を主な構成モノマーとする樹脂である。(メタ)アクリル系樹脂の具体例は、例えば、ポリメタクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸エステル;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂等);メタクリル酸メチルと脂環族炭化水素基を有する化合物との共重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体等)を含む。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステルを主成分とする重合体が用いられ、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
第1保護フィルム7における偏光フィルム5とは反対側の表面には、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を形成することもできる。また第1保護フィルム7は、滑剤、可塑剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤のような添加剤を1種又は2種以上含有することができる。
第1保護フィルム7の厚みは、偏光板の薄型化の観点から、好ましくは90μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。第1保護フィルム7の厚みは、強度及び取扱性の観点から、通常5μm以上である。
(4)第1接着剤層
第1接着剤層6は、偏光フィルム5の一方の面に第1保護フィルム7を接着固定するための層である。第1接着剤層6を形成する接着剤は、紫外線、可視光、電子線、X線のような活性エネルギー線の照射によって硬化する硬化性化合物を含有する活性エネルギー線硬化性接着剤や、ポリビニルアルコール系樹脂のような接着剤成分を水に溶解又は分散させた水系接着剤であることができる。中でも、偏光板の耐水性を向上させる観点からは、活性エネルギー線硬化性接着剤を用いることが好ましい。活性エネルギー線硬化性接着剤の好適な例は、紫外線硬化性接着剤である。
第1接着剤層6を形成する活性エネルギー線硬化性接着剤としては、良好な接着性を示すことから、カチオン重合性の硬化性化合物及び/又はラジカル重合性の硬化性化合物を含む活性エネルギー線硬化性接着剤組成物を好ましく用いることができる。活性エネルギー線硬化性接着剤は、上記硬化性化合物の硬化反応を開始させるためのカチオン重合開始剤及び/又はラジカル重合開始剤をさらに含むことができる。
カチオン重合性の硬化性化合物としては、例えば、エポキシ系化合物(分子内に1個又は2個以上のエポキシ基を有する化合物)や、オキセタン系化合物(分子内に1個又は2個以上のオキセタン環を有する化合物)、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。ラジカル重合性の硬化性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル系化合物(分子内に1個又は2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物)や、ラジカル重合性の二重結合を有するその他のビニル系化合物、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。カチオン重合性の硬化性化合物とラジカル重合性の硬化性化合物とを併用してもよい。
活性エネルギー線硬化性接着剤は、必要に応じて、カチオン重合促進剤、イオントラップ剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤、帯電防止剤、レベリング剤、溶剤等の添加剤を含有することができる。
第1接着剤層6の厚みは、通常0.001〜5μm程度であり、好ましくは0.01〜3μmである。
(5)第2保護フィルム
図2に示される両面保護フィルム付偏光板2が有する第2保護フィルム9は、第1保護フィルム7と同様、上で例示した熱可塑性樹脂からなるフィルムであることができ、位相差フィルム、輝度向上フィルムのような光学機能を併せ持つ保護フィルムであってもよい。第2保護フィルム9が有し得る表面処理層及びフィルムの厚み等については、第1保護フィルム7について述べた上の記載が引用される。第1保護フィルム7と第2保護フィルム9とは、互いに同種の樹脂からなる保護フィルムであってもよいし、異種の樹脂からなる保護フィルムであってもよい。偏光板の耐水性をさらに向上させるために、第2保護フィルム9として、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等からなる保護フィルムのような透湿度の比較的低い保護フィルムを選択することも好ましい。
(6)第2接着剤層
第2接着剤層8は、偏光フィルム5の他方の面に第2保護フィルム9を接着固定するための層である。第2接着剤層8の詳細については、上述の第1接着剤層6についての記載が引用される。偏光板の耐水性を向上させる観点から、第2接着剤層8は、活性エネルギー線硬化性接着剤から形成されることが好ましい。第2接着剤層8を形成する接着剤は、第1接着剤層6を形成する接着剤と同じ組成を有していてもよいし異なる組成を有していてもよい。
(7)粘着剤層
図1に示される片面保護フィルム付偏光板1における偏光フィルム5若しくは第1保護フィルム7上、又は図2に示される両面保護フィルム付偏光板2における第1保護フィルム7若しくは第2保護フィルム9上に、偏光板を他の部材(例えば液晶表示装置に適用する場合における液晶セル)に貼合するための粘着剤層を積層してもよい。粘着剤層を形成する粘着剤は通常、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂等をベースポリマーとし、そこに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物のような架橋剤を加えた粘着剤組成物からなる。さらに微粒子を含有させて光散乱性を示す粘着剤層とすることもできる。粘着剤層の厚みは通常、1〜40μmであり、好ましくは3〜25μmである。
(8)その他の光学層
本発明に係る偏光板は、その第1及び/又は第2保護フィルム7,9や偏光フィルム5上に積層される他の光学層をさらに含むことができる。他の光学層としては、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルム;表面に凹凸形状を有する防眩機能付フィルム;表面反射防止機能付フィルム;表面に反射機能を有する反射フィルム;反射機能と透過機能とを併せ持つ半透過反射フィルム;視野角補償フィルム等が挙げられる。
<偏光フィルムの製造方法>
本発明の偏光フィルムの製造方法の一実施形態を説明する。本実施形態では、偏光フィルム製造の開始材料として、厚みが65μm以下(例えば60μm以下)、好ましくは50μm以下、より好ましくは35μm以下、さらに好ましくは30μm以下の未延伸のポリビニルアルコール系樹脂フィルム(原反フィルム)を用いる。これにより市場要求が益々高まっている薄膜の偏光フィルムを得ることができる。原反フィルムの幅は特に制限されず、例えば400〜6000mm程度であることができる。原反フィルムは、例えば長尺の未延伸ポリビニルアルコール系樹脂フィルムのロール(原反ロール)として用意される。
偏光フィルムは、上記の長尺の原反フィルムを原反ロールから巻出しつつ、偏光フィルム製造装置のフィルム搬送経路に沿って連続的に搬送させて、処理槽に収容された処理液(以下、「処理浴」ともいう)に浸漬させた後に引き出す所定の処理工程を実施した後に乾燥工程を実施することにより長尺の偏光フィルムとして連続製造することができる。なお、処理工程は、フィルムに処理液を接触させて処理する方法であればフィルムを処理浴に浸漬させる方法に限定されることはなく、噴霧、流下、滴下等により処理液をフィルム表面に付着させてフィルムを処理する方法であってもよい。
上記処理液としては、膨潤液、染色液、架橋液、洗浄液等が例示される。そして、上記処理工程としては、原反フィルムに膨潤液を接触させて膨潤処理を行う膨潤処理工程と、膨潤処理後のフィルムに染色液を接触させて染色処理を行う染色処理工程と、染色処理後のフィルムに架橋液を接触させて架橋処理を行う架橋処理工程と、架橋処理後のフィルムに洗浄液を接触させて洗浄処理を行う洗浄処理工程とが例示される。また、これら一連の処理工程の間(すなわち、いずれか1以上の処理工程の前後及び/又はいずれか1以上の処理工程中)に、湿式又は乾式にて一軸延伸処理を施す。必要に応じて他の処理工程を付加してもよい。
本実施形態においては、膨潤液、染色液、架橋液の内、少なくともいずれかの処理液中に分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を添加することにより、本発明にかかる分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を含有する偏光フィルムを製造することができる。膨潤液、染色液、架橋液における分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類の濃度は、例えば0.1重量%〜10重量%とすることができ、好ましくは0.8重量%〜5.0重量%であり、さらに好ましくは2.0重量%〜5.0重量%である。
以下、図3を参照しながら、本実施形態の偏光フィルムの製造方法を詳細に説明する。図3は、本実施形態の偏光フィルムの製造方法及びそれに用いる偏光フィルム製造装置の一例を模式的に示す断面図である。図3に示される偏光フィルム製造装置は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる原反(未延伸)フィルム10を、原反ロール11より連続的に巻出しながらフィルム搬送経路に沿って搬送させることにより、フィルム搬送経路上に設けられる膨潤浴(膨潤槽内に収容された膨潤液)13、染色浴(染色槽内に収容された染色液)15、架橋浴(架橋槽内に収容された架橋液)17、及び洗浄浴(洗浄槽内に収容された洗浄液)19を順次通過させ、最後に乾燥炉21を通過させるように構成されている。得られた偏光フィルム23は、例えば、そのまま次の偏光板作製工程(偏光フィルム23の片面又は両面に保護フィルムを貼合する工程)に搬送することができる。図3における矢印は、フィルムの搬送方向を示している。
なお図3は、膨潤浴13、染色浴15、架橋浴17及び洗浄浴19をそれぞれ1槽ずつ設けた例を示しているが、必要に応じて、いずれか1以上の処理浴を2槽以上設けてもよい。図1の説明において、「処理槽」は、膨潤槽、染色槽、架橋槽及び洗浄槽を含む総称であり、「処理液」は、膨潤液、染色液、架橋液及び洗浄液を含む総称であり、「処理浴」は、膨潤浴、染色浴、架橋浴及び洗浄浴を含む総称である。
偏光フィルム製造装置のフィルム搬送経路は、上記処理浴の他、搬送されるフィルムを支持する、あるいはさらにフィルム搬送方向を変更することができるガイドロール30〜41,60,61や、搬送されるフィルムを押圧・挟持し、その回転による駆動力をフィルムに与えることができる、あるいはさらにフィルム搬送方向を変更することができるニップロール50〜55を適宜の位置に配置することによって構築することができる。ガイドロールやニップロールは、各処理浴の前後や処理浴中に配置することができ、これにより処理浴へのフィルムの導入・浸漬及び処理浴からの引き出しを行うことができる〔図3参照〕。例えば、各処理浴中に1以上のガイドロールを設け、これらのガイドロールに沿ってフィルムを搬送させることにより、各処理浴にフィルムを浸漬させることができる。
図3に示される偏光フィルム製造装置は、各処理浴の前後にニップロールが配置されており(ニップロール50〜54)、これにより、いずれか1以上の処理浴中で、その前後に配置されるニップロール間に周速差をつけて縦一軸延伸を行うロール間延伸を実施することが可能になっている。以下、各工程について説明する。
(膨潤処理工程)
膨潤処理工程は、原反フィルム10表面の異物除去、原反フィルム10中の可塑剤除去、易染色性の付与、原反フィルム10の可塑化等の目的で行われる。処理条件は、当該目的が達成できる範囲で、かつ原反フィルム10の極端な溶解や失透等の不具合を生じない範囲で決定される。
図3を参照して、膨潤処理工程は、原反フィルム10を原反ロール11より連続的に巻出しながら、フィルム搬送経路に沿って搬送させ、原反フィルム10を膨潤浴13に所定時間浸漬し、次いで引き出すことによって実施することができる。図3の例において、原反フィルム10を巻き出してから膨潤浴13に浸漬させるまでの間、原反フィルム10は、ガイドロール60,61及びニップロール50によって構築されたフィルム搬送経路に沿って搬送される。膨潤処理においては、ガイドロール30〜32によって構築されたフィルム搬送経路に沿って搬送される。
膨潤浴13の膨潤液としては、純水のほか、ホウ酸(特開平10−153709号公報)、塩化物(特開平06−281816号公報)、無機酸、無機塩、水溶性有機溶媒、アルコール類等を約0.01〜10重量%の範囲で添加した水溶液を使用することも可能である。また、上述のように、膨潤処理工程では、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類が添加された膨潤液を使用することも可能である。
膨潤浴13の温度は、例えば10〜50℃程度、好ましくは10〜40℃程度、より好ましくは15〜30℃程度である。原反フィルム10の浸漬時間は、好ましくは10〜300秒程度、より好ましくは20〜200秒程度である。また、原反フィルム10が予め気体中で延伸したポリビニルアルコール系樹脂フィルムである場合、膨潤浴13の温度は、例えば20〜70℃程度、好ましくは30〜60℃程度である。原反フィルム10の浸漬時間は、好ましくは30〜300秒程度、より好ましくは60〜240秒程度である。
膨潤処理では、原反フィルム10が幅方向に膨潤してフィルムにシワが入るといった問題が生じやすい。このシワを取りつつフィルムを搬送するための1つの手段として、ガイドロール30,31及び/又は32にエキスパンダーロール、スパイラルロール、クラウンロールのような拡幅機能を有するロールを用いたり、クロスガイダー、ベンドバー、テンタークリップのような他の拡幅装置を用いたりすることが挙げられる。シワの発生を抑制するためのもう1つの手段は延伸処理を施すことである。例えば、ニップロール50とニップロール51との周速差を利用して膨潤浴13中で一軸延伸処理を施すことができる。
膨潤処理では、フィルムの搬送方向にもフィルムが膨潤拡大するので、フィルムに積極的な延伸を行わない場合は、搬送方向のフィルムのたるみを無くすために、例えば、膨潤浴13の前後に配置するニップロール50,51の速度をコントロールする等の手段を講ずることが好ましい。また、膨潤浴13中のフィルム搬送を安定化させる目的で、膨潤浴13中での水流を水中シャワーで制御したり、EPC装置(Edge Position
Control装置:フィルムの端部を検出し、フィルムの蛇行を防止する装置)等を併用したりすることも有用である。
図3に示される例において、膨潤浴13から引き出されたフィルムは、ガイドロール32、ニップロール51を順に通過して染色浴15へ導入される。
(染色処理工程)
染色処理工程は、膨潤処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着、配向させる等の目的で行われる。処理条件は、当該目的が達成できる範囲で、かつフィルムの極端な溶解や失透等の不具合が生じない範囲で決定される。図3を参照して、染色処理工程は、ガイドロール33〜35及びニップロール51によって構築されたフィルム搬送経路に沿って搬送させ、膨潤処理後のフィルムを染色浴15(染色槽に収容された処理液)に所定時間浸漬し、次いで引き出すことによって実施することができる。二色性色素の染色性を高めるために、染色処理工程に供されるフィルムは、少なくともある程度の一軸延伸処理を施したフィルムであることが好ましく、又は染色処理前の一軸延伸処理の代わりに、あるいは染色処理前の一軸延伸処理に加えて、染色処理時に一軸延伸処理を行うことが好ましい。
本実施形態においては、二色性色素としてヨウ素を用いる。染色浴15の染色液には、例えば、濃度が重量比でヨウ素/ヨウ化カリウム/水=約0.003〜0.3/約0.1〜10/100である水溶液を用いることができる。ヨウ化カリウムに代えて、ヨウ化亜鉛等の他のヨウ化物を用いてもよく、ヨウ化カリウムと他のヨウ化物を併用してもよい。また、ヨウ化物以外の化合物、例えば、ホウ酸、塩化亜鉛、塩化コバルト等を共存させてもよい。ホウ酸を添加する場合は、ヨウ素を含む点で後述する架橋処理と区別され、水溶液が水100重量部に対し、ヨウ素を約0.003重量部以上含んでいるものであれば、染色浴15とみなすことができる。フィルムを浸漬するときの染色浴15の温度は、通常10〜45℃程度、好ましくは10〜40℃であり、より好ましくは20〜35℃であり、フィルムの浸漬時間は、通常30〜600秒程度、好ましくは60〜300秒である。
上述のように、染色処理工程では、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類が添加された染色液を使用することも可能である。
上述のように染色処理工程では、染色浴15でフィルムの一軸延伸を行うことができる。フィルムの一軸延伸は、染色浴15の前後に配置したニップロール51とニップロール52との間に周速差をつけるなどの方法によって行うことができる。
染色処理においても、膨潤処理と同様にフィルムのシワを除きつつポリビニルアルコール系樹脂フィルムを搬送するために、ガイドロール33,34及び/又は35にエキスパンダーロール、スパイラルロール、クラウンロールのような拡幅機能を有するロールを用いたり、クロスガイダー、ベンドバー、テンタークリップのような他の拡幅装置を用いたりすることができる。シワの発生を抑制するためのもう1つの手段は、膨潤処理と同様、延伸処理を施すことである。
図3に示される例において、染色浴15から引き出されたフィルムは、ガイドロール35、ニップロール52を順に通過して架橋浴17へ導入される。
(架橋処理工程)
架橋処理工程は、架橋による耐水化や色相調整(フィルムが青味がかるのを防止する等)などの目的で行う処理である。図3を参照して、架橋処理は、ガイドロール36〜38及びニップロール52によって構築されたフィルム搬送経路に沿って搬送させ、架橋浴17(架橋槽に収容された架橋液)に染色処理後のフィルムを所定時間浸漬し、次いで引き出すことによって実施することができる。
架橋浴17の架橋液としては、水100重量部に対してホウ酸を例えば約1〜10重量部含有する水溶液であることができる。架橋液は、染色処理で使用した二色性色素がヨウ素の場合、ホウ酸に加えてヨウ化物を含有することが好ましく、その量は、水100重量部に対して、例えば1〜30重量部とすることができる。ヨウ化物としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化亜鉛等が挙げられる。また、ヨウ化物以外の化合物、例えば、塩化亜鉛、塩化コバルト、塩化ジルコニウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、硫酸ナトリウム等を共存させてもよい。
架橋処理においては、その目的によって、ホウ酸及びヨウ化物の濃度、並びに架橋浴17の温度を適宜変更することができる。例えば、架橋処理の目的が架橋による耐水化であり、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに対し、膨潤処理、染色処理及び架橋処理をこの順に施す場合、架橋浴の架橋剤含有液は、濃度が重量比でホウ酸/ヨウ化物/水=3〜10/1〜20/100の架橋液であることができる。必要に応じ、ホウ酸に代えてグリオキザール又はグルタルアルデヒド等の他の架橋剤を用いてもよく、ホウ酸と他の架橋剤を併用してもよい。フィルムを浸漬するときの架橋浴の温度は、通常50〜70℃程度、好ましくは53〜65℃であり、フィルムの浸漬時間は、通常10〜600秒程度、好ましくは20〜300秒、より好ましくは20〜200秒である。また、膨潤処理前に予め延伸したポリビニルアルコール系樹脂フィルムに対して染色処理及び架橋処理をこの順に施す場合、架橋浴17の温度は、通常50〜85℃程度、好ましくは55〜80℃である。
色相調整を目的とする架橋処理においては、例えば、二色性色素としてヨウ素を用いた場合、濃度が重量比でホウ酸/ヨウ化物/水=1〜5/3〜30/100の架橋液を使用することができる。フィルムを浸漬するときの架橋浴の温度は、通常10〜45℃程度であり、フィルムの浸漬時間は、通常1〜300秒程度、好ましくは2〜100秒である。
上述のように、架橋処理工程では、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類が添加された架橋液を使用することも可能である。
架橋処理は複数回行ってもよく、通常2〜5回行われる。この場合、使用する各架橋浴の組成及び温度は、上記の範囲内であれば同じであってもよく、異なっていてもよい。架橋による耐水化のための架橋処理及び色相調整のための架橋処理は、それぞれ複数の工程で行ってもよい。
ニップロール52とニップロール53との周速差を利用して架橋浴17中で一軸延伸処理を施すこともできる。
架橋処理においても、膨潤処理と同様にフィルムのシワを除きつつポリビニルアルコール系樹脂フィルムを搬送するために、ガイドロール36,37及び/又は38にエキスパンダーロール、スパイラルロール、クラウンロールのような拡幅機能を有するロールを用いたり、クロスガイダー、ベンドバー、テンタークリップのような他の拡幅装置を用いたりすることができる。シワの発生を抑制するためのもう1つの手段は、膨潤処理と同様、延伸処理を施すことである。
図3に示される例において、架橋浴17から引き出されたフィルムは、ガイドロール38、ニップロール53を順に通過して洗浄浴19へ導入される。
(洗浄処理工程)
図3に示される例においては、架橋処理工程後の洗浄処理工程を含む。洗浄処理は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに付着した余分なホウ酸やヨウ素等の薬剤を除去する目的で行われる。洗浄処理工程は、例えば、架橋処理したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを洗浄浴19に浸漬することによって行われる。なお、洗浄処理工程は、洗浄浴19にフィルムを浸漬させる工程に代えて、フィルムに対して洗浄液をシャワーとして噴霧することにより、若しくは洗浄浴19への浸漬と洗浄液の噴霧とを併用することによって行うこともできる。
図3には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを洗浄浴19に浸漬して洗浄処理を行う場合の例を示している。洗浄処理における洗浄浴19の温度は、通常2〜40℃程度であり、フィルムの浸漬時間は、通常2〜120秒程度である。
なお、洗浄処理においても、シワを除きつつポリビニルアルコール系樹脂フィルムを搬送する目的で、ガイドロール39,40及び/又は41にエキスパンダーロール、スパイラルロール、クラウンロールのような拡幅機能を有するロールを用いたり、クロスガイダー、ベンドバー、テンタークリップのような他の拡幅装置を用いたりすることができる。また、フィルム洗浄処理において、シワの発生を抑制するために延伸処理を施してもよい。
(延伸処理工程)
上述のように原反フィルム10は、上記一連の処理工程の間(すなわち、いずれか1以上の処理工程の前後及び/又はいずれか1以上の処理工程中)に、湿式又は乾式にて一軸延伸処理される。一軸延伸処理の具体的方法は、例えば、フィルム搬送経路を構成する2つのニップロール(例えば、処理浴の前後に配置される2つのニップロール)間に周速差をつけて縦一軸延伸を行うロール間延伸、特許第2731813号公報に記載されるような熱ロール延伸、テンター延伸等であることができ、好ましくはロール間延伸である。一軸延伸処理工程は、原反フィルム10から偏光フィルム23を得るまでの間に複数回にわたって実施することができる。上述のように延伸処理は、フィルムのシワの発生の抑制にも有利である。
原反フィルム10を基準とする、偏光フィルム23の最終的な累積延伸倍率は通常、4.5〜7倍程度であり、好ましくは5〜6.5倍である。延伸処理工程はいずれの処理工程で行ってもよく、2以上の処理工程で延伸処理を行う場合においても延伸処理はいずれの処理工程で行ってもよい。
(乾燥処理工程)
洗浄処理工程の後、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを乾燥させる処理を行うことが好ましい。フィルムの乾燥は特に制限されないが、図1に示される例のように乾燥炉21を用いて行うことができる。乾燥温度は、例えば30〜100℃程度であり、乾燥時間は、例えば30〜600秒程度である。以上のようにして得られる偏光フィルム23の厚みは、例えば約5〜30μm程度である。
(ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに対するその他の処理工程)
上記した処理以外の処理を付加することもできる。追加されうる処理の例は、架橋処理工程の後に行われる、ホウ酸を含まないヨウ化物水溶液への浸漬処理(補色処理)、ホウ酸を含まず塩化亜鉛等を含有する水溶液への浸漬処理(亜鉛処理)を含む。
上記製造方法により、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類が含有された偏光フィルムを製造することができる。なお、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類は、これを処理液に含有させることにより偏光フィルム内に取り込む処理を行なうが、これを含む処理液を用いる処理工程が後段である程、偏光フィルムの耐熱性を向上させる効果が高いことから、上記製造方法においては、架橋液に添加されていることが最も好ましく、次に染色液に添加されていること、その次に膨潤液に添加されていることが好ましい。架橋液、染色液、膨潤液の全てに、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類が添加されていてもよい。
上記においては、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムである単層フィルムに所定の処理を施して偏光フィルムを製造する方法について説明したが、偏光フィルムの製造方法はかかる方法に限定されることはなく、基材フィルムの少なくとも片面にポリビニルアルコール系樹脂を含有する塗工液を塗工することによってポリビニルアルコール系樹脂層を形成した後、得られた積層フィルムに延伸処理、染色処理、架橋処理を施してポリビニルアルコール系樹脂層を偏光フィルムとする方法であってもよい。この方法においても、染色処理で用いる染色液、または架橋処理で用いる架橋液として、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を添加した処理液を用いることにより、本発明にかかる分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を含む偏光フィルムを製造することができる。また、この方法においては、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する塗工液に分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を添加することにより、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類を含む偏光フィルムを製造することもできる。
<偏光板の製造方法>
以上のようにして製造される偏光フィルムの少なくとも片面に、接着剤を介して保護フィルムを貼合することにより偏光板を得ることができる。接着剤及び保護フィルムについては、上記で説明した通りである。
なお、偏光フィルムと保護フィルムとの接着性を向上させるために、偏光フィルム及び/又は保護フィルムの貼合面に、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射、プライマー塗布処理、ケン化処理などの表面処理を施してもよい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。評価試験1,2において、以下に示す方法によって実施例及び比較例の偏光フィルムを製造した。各処理工程で用いた処理液におけるシクロデキストリンの添加の有無及び濃度、さらに添加したシクロデキストリンの種類については、表1,2に示す通りとした。
<偏光フィルムの製造>
(1)膨潤処理工程
厚み30μmのポリビニルアルコールフィルム〔(株)クラレ製の商品名「クラレポバールフィルムVF−PE#3000」、重合度2400、ケン化度99.9モル%以上〕を30℃の純水が入った膨潤浴に、フィルムが弛まないように緊張状態を保ったまま31秒間浸漬した。この膨潤処理では2.47倍の縦一軸延伸を行った。
(2)染色処理工程
次に、フィルムが弛まないように緊張状態を保ったままヨウ素/ヨウ化カリウム/ホウ酸/水(重量比)が0.15/2/0.3/100である30℃の染色浴に122秒間浸漬した。この染色処理では1.12倍の縦一軸延伸を行った。
(3)架橋処理工程
次に、耐水化を目的とする架橋処理を施すため、フィルムが弛まないように緊張状態を保ったままヨウ化カリウム/ホウ酸/水(重量比)が12/4.05/100である56℃の架橋浴に70秒間浸漬した。この架橋処理においても2.06倍の縦一軸延伸を行った。原反フィルム10を基準とする累積延伸倍率は5.70倍となった。
(4)洗浄処理工程
架橋処理後のフィルムを7℃の純水が入った洗浄浴に3秒間浸漬した。
(5)乾燥工程
架橋処理後のフィルムを、60℃の雰囲気温度の乾燥炉内に190秒間放置して、厚さ14.2μmの偏光フィルムを得た。
<評価試験1:シクロデキストリンの種類の評価>
(1)評価サンプルの作製
実施例1,2及び比較例1,2の偏光フィルムを上述の方法により作製した。各処理工程で用いた処理液におけるシクロデキストリンの添加の有無及び濃度、さらに添加したシクロデキストリンの種類については、以下の表1に示す通りとした。シクロデキストリンとして、実施例においては、β−シクロデキストリン(分子内空洞部の内径が0.6〜0.8nm)、γ−シクロデキストリン(分子内空洞部の内径が0.8〜1.0nm)を用い、比較例においては、α−シクロデキストリン(分子内空洞部の内径が0.5nm)を用いた。
(2)Ty,Pyの測定
実施例1,2及び比較例1,2の偏光フィルムについて、積分球付き吸光光度計(日本分光(株)製の「V7100」)を用い、得られた透過率、偏光度に対してJIS Z 8701の2度視野(C光源)により視感度補正を行い、耐熱試験前の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを測定した。結果を表1に示す。
(3)耐熱性評価
実施例1,2及び比較例1,2の偏光フィルムについて、4cm角に切り出し105℃の乾燥雰囲気に30分間静置した後に、約1時間、室温環境下に静置してから、上記と同じ方法で視感度補正偏光度Py(耐熱試験後)を測定した。また、耐熱性評価のために「Py(耐熱試験前)−Py(耐熱試験後)」算出し、これをΔPyとした。結果を表1に示す。
Figure 0006893548
図4は、表1に示す耐熱試験前と耐熱試験後の視感度補正偏光度Pyを示すグラフである。表1のΔPy及び図4から明らかなように、β,γ−シクロデキストリンを含有する偏光フィルム(実施例1,2)は、α−シクロデキストリンを含有する偏光フィルム(比較例2)及びシクロデキストリンを含有しない偏光フィルム(比較例1)と比較して、耐熱試験後の視感度補正偏光度Pyの低下が抑制されており、高耐熱性を有することがわかった。
<評価試験2:シクロデキストリンを添加する処理液及び濃度の評価>
(1)評価サンプルの作製
実施例3〜7及び比較例3の偏光フィルムを上述の方法により作製した。各処理工程で用いた処理液におけるシクロデキストリンの添加の有無及び濃度、さらに添加したシクロデキストリンの種類については、以下の表2に示す通りとした。
(2)Ty,Pyの測定
実施例3〜7及び比較例3の偏光フィルムについて、上記と同じ方法で耐熱試験前の視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを測定した。結果を表2に示す。
(3)耐熱性評価
実施例3〜7及び比較例3の偏光フィルムについて、上記と同じ方法で耐熱性試験を行い、耐熱試験後の視感度補正偏光度Pyを測定した。また、耐熱性評価のために「Py(耐熱試験前)−Py(耐熱試験後)」算出し、これをΔPyとした。結果を表2に示す。
Figure 0006893548
図5は、表2に示す耐熱試験前と耐熱試験後の視感度補正偏光度Pyを示すグラフである。表2のΔPy及び図5から明らかなように、β−シクロデキストリンを含有する偏光フィルム(実施例3〜7)は、シクロデキストリンを含有しない偏光フィルム(比較例3)と比較して、耐熱試験後の視感度補正偏光度Pyの低下が抑制されており、さらにβ−シクロデキストリンを処理液中に3重量%の濃度で添加して製造した場合(実施例4,7)の方が1重量%の濃度で添加して製造した場合(実施例3,6)よりも耐熱性が高く、また架橋液に添加した場合(実施例6,7)の方が膨潤液及び染色液に添加した場合(実施例3〜5)よりも耐熱性が高いことがわかった。
1,2 偏光板、6 第1接着剤層、7 第1保護フィルム、8 第2接着剤層、9 第2保護フィルム、10 ポリビニルアルコール系樹脂からなる原反フィルム、11 原反ロール、13 膨潤浴、15 染色浴、17 架橋浴、19 洗浄浴、21 乾燥炉、23 偏光フィルム、30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,60,61 ガイドロール、50,51,52,53,54,55 ニップロール。

Claims (3)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなり、分子内空洞部の内径が0.6nm以上のシクロデキストリン類、及びヨウ素を含有
    厚みが15μm以下であり、
    紫外線吸収剤を含有しない、偏光フィルム。
  2. 前記シクロデキストリン類は、β−シクロデキストリン類またはγ−シクロデキストリン類である、請求項1に記載の偏光フィルム。
  3. 請求項1または2に記載の偏光フィルムと、
    前記偏光フィルムの少なくとも一方の面上に積層される保護フィルムと、
    を含む、偏光板。
JP2019211646A 2015-06-22 2019-11-22 偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法 Active JP6893548B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019211646A JP6893548B2 (ja) 2015-06-22 2019-11-22 偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015124704A JP6636729B2 (ja) 2015-06-22 2015-06-22 偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法
JP2019211646A JP6893548B2 (ja) 2015-06-22 2019-11-22 偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015124704A Division JP6636729B2 (ja) 2015-06-22 2015-06-22 偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020052405A JP2020052405A (ja) 2020-04-02
JP6893548B2 true JP6893548B2 (ja) 2021-06-23

Family

ID=69997025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019211646A Active JP6893548B2 (ja) 2015-06-22 2019-11-22 偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6893548B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11116701A (ja) * 1997-10-21 1999-04-27 Kuraray Co Ltd ポリビニルアルコール系フィルム
JP2005266048A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Sumitomo Chemical Co Ltd ヨウ素系偏光フィルム、その製造方法及びそれを用いた偏光板
JP2012230155A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Konica Minolta Advanced Layers Inc 偏光膜保護フィルム、その製造方法、偏光板及び液晶表示装置
JP5972106B2 (ja) * 2012-08-28 2016-08-17 日東電工株式会社 偏光板の製造方法
CN104356569B (zh) * 2014-11-28 2016-08-24 云南云天化股份有限公司 一种聚乙烯醇薄膜及其制备方法以及一种偏光片

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020052405A (ja) 2020-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6894494B2 (ja) 両面保護フィルム付偏光板の製造方法
JP5722255B2 (ja) 偏光板の製造方法
TWI443389B (zh) 偏光板之製造方法
WO2011114871A1 (ja) 偏光板、偏光板の評価方法、および偏光板の製造方法
JP2009069375A (ja) 偏光板の製造方法
TW200931081A (en) A polarizing film, a polarizer and a process for manufacturing these
TW202024690A (zh) 偏光膜、偏光薄膜、積層偏光薄膜、影像顯示面板及影像顯示裝置
TWI409507B (zh) 偏光膜的製造方法、偏光器及其光學層板
KR20140118865A (ko) 편광판의 제조 방법, 편광판, 광학 필름 및 화상 표시 장치
WO2016013342A1 (ja) 偏光板の製造方法
KR20140131892A (ko) 편광 필름, 편광 필름의 제조방법, 및 편광판의 제조방법
TWI765856B (zh) 偏光膜、偏光板及偏光膜之製造方法
JP2005084506A (ja) 偏光フィルムとその製造方法、偏光板および光学積層体
JP2006189560A (ja) 偏光フィルムの製造方法、偏光板および光学積層体
JP6604752B2 (ja) 偏光フィルムの製造方法
TW201539065A (zh) 偏光板之製造方法
TW202116544A (zh) 偏光薄膜、積層偏光薄膜、影像顯示面板及影像顯示裝置
JP6893548B2 (ja) 偏光フィルム、偏光板、及び偏光フィルムの製造方法
JP2006189559A (ja) 偏光フィルムの製造方法、偏光板および光学積層体
JP6910931B2 (ja) 偏光フィルム及び偏光性積層フィルムの製造方法
TW202116563A (zh) 偏光薄膜、積層偏光薄膜、影像顯示面板及影像顯示裝置
WO2023153186A1 (ja) 偏光子の製造方法
WO2021215385A1 (ja) 偏光フィルム、積層偏光フィルム、画像表示パネル、および画像表示装置
JP2022136808A (ja) 偏光フィルムの製造方法
JP2022059257A (ja) 偏光板及び有機el表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6893548

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350