JP6893192B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このような遊技機においては、大当たりに当選した際に決定される大当たり図柄が複数設けられており、決定された大当たり図柄に応じて、有利度が異なる特別遊技を実行したり、特別遊技の終了後に異なる遊技状態を設定したりすることが一般的に行われている。
たとえば、特定の大当たり図柄が決定された場合には、獲得可能な賞球数が相対的に多い特別遊技が実行され、かつ、当該特別遊技の終了後に特別図柄の変動表示の時間が短い変動短縮状態が設定されるのに対し、他の大当たり図柄が決定された場合には、獲得可能な賞球数が相対的に少ない特別遊技が実行され、かつ当該特別遊技の終了後に変動短縮状態よりも特別図柄の変動表示の時間が長い通常状態が設定されるような遊技機が考案されている(特許文献1参照)。
以下、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。なお、下記の符号及び記載は、本発明の構成に相当する発明の実施の形態における構成の符号及び名称を示したものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
また、第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16の両方を設ける必要は無く、第2始動入賞口16のみを設けてもよい。なお、第2始動入賞口16のみを設ける場合には、上述のように、いずれの遊技領域12を流下する遊技球も入球しやすいような位置に設置するのが望ましい。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
そして、大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では15個)の賞球が払い出される。
また、図3に示すように、この大入賞口18へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
このように、第1遊技領域12aを流下する遊技球は第1始動入賞口15への入球が可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、大入賞口18への入球が可能となっている。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
なお、演出装置としては、これらに限定されるものではなく、たとえば、種々のタイミングや態様で可動する演出役物装置等を備えてもよい。
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。本形態における演出操作装置9は、円形リング状の枠体であって回転操作が可能な操作ダイヤル9aと、操作ダイヤル9aに嵌め込まれており押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。そして、演出表示装置21において所定の演出が実行されているときに、操作ダイヤル9aの回転操作や操作ボタン9bの押下操作を行うと、上述の所定の演出が進行したり、異なる演出に切り替わったりするようになっている。
次に、パチンコ機Pの遊技や演出を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は各種制御基板により構成されており、具体的には、図4に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200、各種演出を制御する副制御基板300、及び、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400を備えている。
さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
この主制御基板100は、図4に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101と、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103とを備えている。そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16や大入賞口18の開閉制御がなされ、また、各表示装置の表示制御がなされるようになっている。
なお、遊技球を発射する装置としては、発射モータ61ではなく、ロータリーソレノイドを用いてもよい。
また、図4に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御がなされる。
この副制御基板300は、図4に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態のパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。また、これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態という)、又は、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確率時短遊技状態という)のいずれかの遊技状態が設定される。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
具体的には、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われ、通常遊技状態が設定されると、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、及び、後述する変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
この変動パターンの決定に用いられる乱数は上述のものに限定されず、たとえば、この乱数に加えて他の乱数を用いてもよい。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」ともいい、また、第1特図保留数や第2特図保留数を単に「保留数」ともいう。
なお、大当たりの抽選等の特図遊技に関するテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜65535の数値範囲内で1個の大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を行う時点の遊技状態に応じて、低確率判定テーブル110a又は高確率判定テーブル110bのいずれかの大当たり決定乱数判定テーブル110が選択され、取得された大当たり決定乱数と選択された大当たり決定乱数判定テーブル110とに基づいて大当たりの抽選が行われる。
すなわち、高確率判定テーブル110bは、低確率判定テーブル110aに比べて、大当たりの当選確率がおよそ5倍となるように設定されている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たりに当選した場合に、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1判定テーブル111a又は第2判定テーブル111bのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
すなわち、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
なお、特別図柄X1に基づく特別遊技中に払い出される賞球数の最大数は2160個(=9個×15個×16ラウンド)となり、特別図柄X2に基づく特別遊技中に払い出される賞球数の最大数は540個(=9個×15個×4ラウンド)となる。すなわち、特別遊技中に獲得可能な賞球の期待値は、特別図柄X2が決定された場合よりも、特別図柄X1が決定された場合の方が多い。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図7に示すように、特別図柄X1及び特別図柄X2のいずれが決定された場合であっても、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定される。また、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)及び時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)はいずれも、100回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が100回導出されるまで、高確率時短遊技状態が継続する。また、この遊技状態の継続中に大当たりに当選した場合には、再度、高確回数及び時短回数が設定されるようになっている。したがって、特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定され、この遊技状態の継続中に大当たりに当選することなく、100回の抽選の結果がすべてハズレとなると、遊技状態が通常遊技状態に変更されることとなる。
また、時短回数の設定についても、上述の内容に限定されるものではなく、大当たりに当選した時点の遊技状態に応じて異なった内容としてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動パターンコマンドが決定される。この決定された変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動パターンコマンドに基づいて、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の具体的な態様(たとえば、表示部21aに表示する画像等)を決定する。つまり、変動パターンコマンドは、この変動演出の変動時間及び態様(すなわち、変動パターン)を決定するものである。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動パターンコマンドは複数種類設けられており、変動パターンコマンドごとに変動時間及び態様(変動パターン)が対応付けられている。また、各変動パターンコマンドは変動パターンコマンド決定テーブル114に対応付けられている。そして、変動パターンコマンド決定テーブル114ごとに、決定される変動パターンコマンドの種類及び決定割合が設定されている。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得され、この取得された変動パターン乱数と、現時点の保留数(第1特図保留数又は第2特図保留数)と、いずれかの変動パターンコマンド決定テーブル114とに基づいて、変動パターンコマンドが決定される。
具体的には、図10(a)及び(b)に示すように、特別図柄X1が決定された場合に、当該決定に基づく特別遊技の終了後に変動パターンコマンドを決定する際に参照する変動パターンコマンド決定テーブル114を定めた第1設定テーブル115aと、特別図柄X2が決定された場合に、当該決定に基づく特別遊技の終了後に変動パターンコマンドを決定する際に参照する変動パターンコマンド決定テーブル114を定めた第2設定テーブル115bと、が設けられている。
また、これらの設定テーブル115においては、図10(a)及び(b)に示すように、特別遊技の終了からの変動回数(特別図柄の変動表示の回数、大当たりの抽選結果の導出回数)ごとに参照する変動パターンコマンド決定テーブル114が定められている。
また、図10(b)に示すように、第2設定テーブル115bによれば、変動パターンコマンドを決定する時点の変動回数が特別遊技終了後の1〜100回目であったときは、テーブルCが選択され、変動パターンコマンドを決定する時点の変動回数が特別遊技終了後の101回目以降であったときは、テーブルAが選択される。
したがって、特別図柄X1に基づく特別遊技の終了後において設定された高確率時短遊技状態中に変動パターンコマンドを設定する場合には、テーブルBが選択され、特別図柄X2に基づく特別遊技の終了後において設定された高確率時短遊技状態中に変動パターンコマンドを設定する場合には、テーブルCが選択される。そして、遊技状態が通常遊技状態に変更された後に変動パターンコマンドを設定する場合には、テーブルAが選択される。
上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの当選に基づき特別図柄X1が決定された場合には、特別図柄X2が決定された場合よりも、これらの決定に基づいて実行される特別遊技において獲得可能な賞球数が多くなるように設定されている。また、特別遊技の終了後には高確率時短遊技状態が設定されるが、特別図柄X1に基づく特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中は、テーブルBに基づいて変動パターンが決定され、特別図柄X2に基づく特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中は、テーブルCに基づいて変動パターンが決定される(図9及び図10参照)。
そして、テーブルBに基づいて変動パターンが決定される場合、及び、テーブルCに基づいて変動パターンが決定される場合において、同一の変動パターンが決定されたときには、いずれの場合であっても当該決定に基づく変動演出の変動時間は同一である。
また、変動演出の態様(具体的態様)については、副制御基板300において、後述する変動演出決定テーブル及び主制御基板100で決定された変動パターンに基づく抽選が行われることで決定されるが、上述のように同一の変動パターンが決定されたときには、テーブルBに基づいて変動パターンが決定された場合、及び、テーブルCに基づいて変動パターンが決定された場合のいずれであっても同一の条件により変動演出の態様が決定されることとなるため、上述の同一の変動パターンの決定に基づく変動演出の態様は同態様(同一の態様のみならず、同種の態様も含む)となる。
これに対して、テーブルBにおいて30秒変動の変動パターンが決定される割合は、テーブルCにおいて30秒変動の変動パターンが決定される割合よりも高くなるように変動パターン乱数が割り振られている。また、70秒変動の変動パターンについても同様である。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、短い変動時間が設定された変動パターン(6秒変動の変動パターン、2秒変動の変動パターン)については、テーブルBよりもテーブルCの方が決定され易いものの、当該変動パターンよりも長い変動時間が設定された変動パターン(30秒変動の変動パターン、70秒変動の変動パターン)については、テーブルCよりもテーブルBの方が決定され易くなっている。
すなわち、特別図柄X1の決定に基づいて実行され、獲得可能な賞球数が相対的に多い特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中(テーブルBが参照される高確率時短遊技状態中)は、特別図柄X2の決定に基づいて実行され、獲得可能な賞球数が相対的に少ない特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中(テーブルCが参照される高確率時短遊技状態中)よりも、大当たりの抽選の結果がハズレであったときの変動演出の変動時間が長くなる可能性が高くなっている。
したがって、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりの抽選の結果が大当たりであったときも、テーブルCに基づいて変動パターンを決定する場合よりもテーブルBに基づいて変動パターンを決定する場合の方が、長い変動時間が決定される割合が高くなっている。
すなわち、特別図柄X1の決定に基づいて実行され、獲得可能な賞球数が相対的に多い特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中は、特別図柄X2の決定に基づいて実行され、獲得可能な賞球数が相対的に少ない特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中よりも、大当たりの抽選の結果が大当たりであったときの変動演出の変動時間が長くなる可能性が高くなっている。
したがって、獲得可能な賞球数が相対的に多い特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中は、獲得可能な賞球数が相対的に少ない特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中よりも変動時間が長くなることから、これに伴って、次の大当たりに当選するまでの時間も長くなる。これにより、一定時間内に大当たりに当選する回数を抑えることができ、ひいては、短時間で多くの大当たりに当選し大量の賞球が獲得されることで遊技の射幸性が過度に高くなってしまうような事態を適切に防止することができる。
したがって、特別図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中は、特別図柄X2の決定に基づく特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中よりも長い変動時間が決定される割合が高くなっているものの、いずれの高確率時短遊技状態中においても、同一の変動パターンが決定されたときには当該同一の変動パターンに基づいて変動演出の態様が決定されるため、高確率時短遊技状態中における変動時間の決定割合が異なっている旨を、変動演出の態様からは把握できないようにすることができる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(特に図示しておらず)により発射され第2遊技領域12bを流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル116に基づいて、行われる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されることを「普図保留」ともいう。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0〜65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であれば、非時短判定テーブル116aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された非時短判定テーブル116aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短判定テーブル116bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された時短判定テーブル116bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
また、時短判定テーブル116bによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル116bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図12に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合には変動時間が3秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には変動時間が0.6秒に決定される。そして、変動時間が決定されると、この決定された変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル118に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、図13に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、図13に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが2.4秒(=1.2秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計2.4秒開放される。
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行に伴って主制御基板100で実行される処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板により電源が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図14のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ101において、メインCPU101は、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ102に進む。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図15のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、当たり図柄乱数の更新を行う。具体的には、乱数カウンタを「1」加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを「0」に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技及び特別遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー関連処理を実行する。具体的には、前扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、受皿7の満タン状態に基づく受皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU101は、対応するエラー指定コマンド(たとえば、扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶(セット)する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU101は、対応するエラー解除指定コマンド(たとえば、扉閉鎖指定コマンド、満タン解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、パチンコ機Pの遊技状態を当該パチンコ機Pの外部に出力するための外部情報データ、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、大入賞口18の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等の作成を実行する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて、普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15に入球したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、現時点の当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ506に進む。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ606に進む。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)又は特別遊技終了処理(ステップ705)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された変動パターン乱数に基づいて、変動パターンの決定に係る変動パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、特別図柄の変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21においてデモ表示を行うためのデモ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、特別図柄の変動表示が行われることなく所定のデモ開始時間(たとえば、30秒)が経過した場合に、演出表示装置21にデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別変動開始処理を終了する。
ステップ900において、メインCPU101は、特別遊技終了からの変動回数、上述のステップ806で決定された特別図柄の種別(X1、X2、Z1又はZ2)、及び、現時点の保留数(通常遊技状態においては第1特図保留数、高確率時短遊技状態においては第2特図保留数)を確認し、これらの内容をメインRAM103の所定の記憶領域に記憶する。ここで、本形態に係るパチンコ機Pには、特別遊技終了からの変動回数をカウントするための変動回数カウンタが設けられており、後述するように、特別図柄の変動表示(大当たりの抽選)が1回行われるごとに変動回数カウンタの値が「1」インクリメントされるようになっているため、このカウンタの値に基づいて、特別遊技終了からの変動回数を確認することができる。
そして、次のステップ901に進む。
具体的には、大当たりに当選した場合には、当該当選に基づく特別遊技の終了の際、当該大当たりの当選時に決定された特別図柄の種別(X1又はX2)に対応する設定テーブル115(第1設定テーブル115a又は第2設定テーブル115b)に基づき、変動パターンコマンドの決定時に参照する変動パターンコマンド決定テーブル114の情報が取得される。そして、取得された情報がメインRAM103の所定のテーブル情報記憶領域に記憶される。メインCPU101は、このテーブル情報記憶領域に記憶されている情報に基づいて、上述の変動パターンコマンド決定テーブル114を選択する。
そして、次のステップ902に進む。
ステップ904において、メインCPU101は、上述のステップ901で選択された変動パターンコマンド決定テーブル114に基づいて、上述のステップ903で決定された変動パターンコマンドに対応付けられた変動時間を取得する。また、メインCPU101は、この取得された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。そして、変動パターン決定処理を終了する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、メインCPU101は、ステップ904で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1002に進む。
ステップ1003において、メインCPU101は、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1005において、メインCPU101は、特図関連制御処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに「02」をセットする。そしてし、特別図柄変動停止処理を終了する。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間タイマカウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、時短回数及び高確回数の更新処理を実行する。
具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。
また、メインCPU101は、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、高確遊技フラグをオフにする処理も実行される。また、高確遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。
そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄(すなわち、X1又はX2)であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1111に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1106に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ1108に進む。
ステップ1109において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X1であれば、ラウンド数として「16」をセットし、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X2であれば、ラウンド数として「4」をセットする。そして、次のステップ1110に進む。
また、上述のステップ1105で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1111において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1112に進む。
ステップ1112において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1108でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過しているか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過していると判定した場合、次のステップ1202に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた特別電動役物作動テーブル112に基づいて、大入賞口18の開閉を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1206に進む。
なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板300に伝達できるようになっている。
ステップ1207において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されているラウンド数を「1」デクリメントする。そして、次のステップ1208に進む。
ステップ1209において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
ステップ1211において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1212に進む。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、遊技状態設定テーブル113に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確回数、時短回数を設定する。本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり図柄が特別図柄X1又はX2の場合にはいずれも、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもオンとするとともに、高確回数及び時短回数のいずれにも「100」をセットする。そして、次のステップ1302に進む。
ステップ1304において、メインCPU101は、上述のステップ1301で設定された遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドには、ステップ1301で設定された高確遊技フラグがオンである旨の情報、時短遊技フラグがオンである旨の情報、高確回数の情報、時短回数の情報が含まれている。そして、次のステップ1305に進む。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、次のステップ1504に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。一方、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでないと判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、次のステップ1508に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1510に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、上述のステップ1508で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該普図停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該普図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル118を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片16bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
以上のように、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技、普図遊技及び特別遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300が、遊技の進行に伴う演出の制御を実行する。
以下では、特別図柄の変動表示中に実行され、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出、及び、高確率時短遊技状態中の大当たりの当選に基づく特別遊技中に実行可能な特定演出について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別図柄の変動表示中に、演出図柄50の表示態様により大当たりの抽選の結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出では、演出表示装置21の表示部21aに表示される背景画像に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、大当たりの抽選の結果が遊技者に報知されるようになっている。
そして、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示される(図32(e)参照)。すなわち、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果が大当たりであることが報知される。
これに対して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合には、特に図示していないが、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることはない。すなわち、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50とは異なる図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果がハズレであることが示される。
そして、発展あり変動パターンには、発展演出画像として、所定の通常画像(たとえば、演出図柄50が次々と破壊されていくような動画(図33参照))が表示される発展あり変動パターンA(「60秒変動」の変動パターンに対応)、及び、上述の通常画像と異なる特殊画像(特に図示しておらず)が表示される発展あり変動パターンB(「120秒変動」の変動パターンに対応)が設けられている。
具体的には、演出表示装置21の表示部21aに表示される背景画像として、特に図示していないが、通常背景画像及び高確時短背景画像が設けられており、通常遊技状態中は通常背景画像が表示され、高確率時短遊技状態中は高確時短背景画像が表示される。
特別図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中は、特別図柄X2の決定に基づく特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中よりも長い変動時間が決定される割合が高くなっているものの、いずれの高確率時短遊技状態中も同一の高確時短背景画像を表示することで、高確率時短遊技状態中における変動時間の決定割合が異なっている旨を、表示されている背景画像からは把握できないようにすることができる。
特定演出は、高確率時短遊技状態中の大当たりの当選に基づく特別遊技中に実行可能であって、高確率時短遊技状態中に獲得される演出ポイントに応じて特定画像を特別遊技中に表示するものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率時短遊技状態中は、遊技球が各入賞口(一般入賞口14、第2始動入賞口16等)へ入球するごとに、入賞口に応じた演出ポイントが付与されるようになっている。具体的には、一般入賞口14へ遊技球が入球すると3ポイントが付与され、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると1ポイントが付与される。そして、高確率時短遊技状態中に大当たりに当選した場合において、この時点までに付与された演出ポイントの合計が特定値(本形態では150ポイント)に達していたときに、この大当たりの当選に基づく特別遊技中に特定画像(特に図示しておらず)が表示されるようになっている。
すると、特別図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中は、特別図柄X2の決定に基づく特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中よりも、特別遊技が終了してから次の大当たりに当選するまでの時間も長くなるため、各入賞口へ遊技球が入球する機会が増えることとなり、多くの演出ポイントが付与される可能性が高い。すなわち、特定演出が実行される期待度も高くなる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、特別図柄X1の決定に基づく特別遊技の終了後の高確率時短遊技状態中は変動演出の変動時間が長くなる割合が高いものの、この間に、特定演出の実行に必要な演出ポイントを多く得られる可能性も高まるため、高確率時短遊技状態中において遊技者の興趣が低下することを防止できる。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図34に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。たとえば、高確率時短遊技状態が設定されている旨を示す高確時短フラグをオフにする。また、付与された演出ポイントを蓄積するための演出ポイントカウンタの値をリセットする。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、サブCPU301は、各演出乱数(変動演出乱数)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301はタイマ割込処理プログラムを読み込んで、図35に示すタイマ割込処理を開始する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ2101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ2102に進む。
ステップ2103において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされているコマンドを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板等の各種制御基板へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
ステップ2200において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された変動演出乱数を取得する。そして、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、サブCPU301は、上述のステップ2200で取得した変動演出乱数、変動演出の態様を決定するための変動演出決定テーブル及び受信した変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の具体的態様を決定する。そして、次のステップ2202に進む。
ステップ2300において、サブCPU301は、高確時短背景画像を表示するための高確時短背景画像表示コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた高確時短背景画像表示コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した高確時短背景画像表示コマンドに基づいて、高確時短背景画像の表示を行う制御が実行されることとなる。そして、次のステップ2301に進む。
ステップ2301において、サブCPU301は、演出ポイントカウンタの値をリセットする。そして、次のステップ2302に進む。
ステップ2400において、サブCPU301は、高確時短フラグがオンであるか否かを判定する。そして、高確時短フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、入賞検出コマンド受信処理を終了する。一方、高確時短フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2401に進む。
ステップ2401において、サブCPU301は、受信した入賞検出コマンドに含まれる入賞口の情報に応じた演出ポイントを演出ポイントカウンタの値に加算する。具体的には、一般入賞口14に係る情報(すなわち、一般入賞口14へ入球した旨の情報)であれば、演出ポイントカウンタの値に3ポイントを加算し、第2始動入賞口16に係る情報(すなわち、第2始動入賞口15へ入球した旨の情報)であれば、演出ポイントカウンタの値に1ポイントを加算する。そして、入賞検出コマンド受信処理を終了する。
ステップ2500において、サブCPU301は、高確時短フラグがオンであるか否かを判定する。そして、高確時短フラグがオンでないと判定した場合、遊技状態コマンド受信処理を終了する。一方、高確時短フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2501に進む。
ステップ2501において、サブCPU301は、受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態の情報が通常遊技状態であるか否か、すなわち、高確率時短遊技状態が終了し通常遊技状態が設定されたか否かを判定する。そして、通常遊技状態でない(すなわち、高確率時短遊技状態である)と判定した場合、遊技状態コマンド受信処理を終了する。一方、通常遊技状態であると判定した場合、次のステップ2502に進む。
ステップ2503において、サブCPU301は、高確時短フラグをオフにする。そして、遊技状態コマンド受信処理を終了する。
ステップ2600において、サブCPU301は、高確時短フラグがオンであるか否かを判定する。そして、高確時短フラグがオンでないと判定した場合、オープニングコマンド受信処理を終了する。一方、高確時短フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2601に進む。
ステップ2601において、サブCPU301は、演出ポイントカウンタの値が特定値(本形態では150ポイント)以上であるか否かを判定する。そして、演出ポイントカウンタの値が特定値以上でない(すなわち、特定値未満である)と判定した場合、オープニングコマンド受信処理を終了する。一方、演出ポイントカウンタの値が特定値以上であると判定した場合、次のステップ2602に進む。
上述の実施の形態では、特別遊技が終了し高確率時短遊技状態が設定された場合には、大当たりに当選することなく、大当たりの抽選の結果が100回導出されるまで高確率時短遊技状態が継続し、必ずしも高確率時短遊技状態中に大当たりに当選するとは限らない(すなわち、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続するとは限らない)ようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、大当たりに当選することなく、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで高確率時短遊技状態が継続するように設定し、実質的に、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続するようにしてもよい。そして、この場合にも、獲得可能な賞球数が相対的に多い特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中は、獲得可能な賞球数が相対的に少ない特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中よりも、長い変動時間が決定される割合が高くなるようにしてもよい。
このように設定した場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
たとえば、いずれの特別遊技の終了後にも通常遊技状態や低確率時短遊技状態等が設定される場合があるようにしてもよい。そして、上述の実施の形態と同様に、獲得可能な賞球数が相対的に多い特別遊技の終了後に設定される通常遊技状態中は、獲得可能な賞球数が相対的に少ない特別遊技の終了後に設定される通常遊技状態中よりも、長い変動時間が決定される割合が高くなるようにしてもよい。また、獲得可能な賞球数が相対的に多い特別遊技の終了後に設定される低確率時短遊技状態中は、獲得可能な賞球数が相対的に少ない特別遊技の終了後に設定される低確率時短遊技状態中よりも、長い変動時間が決定される割合が高くなるようにしてもよい。すなわち、通常遊技状態中や低確率時短遊技状態中等においても、変動パターンの決定に関し、上述の実施の形態と同様の制御を適用してもよい。
また、特別遊技の終了後に、高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態のいずれかの遊技状態が設定されるとともに、低確率時短遊技状態中でも高確率時短遊技状態中と同様の変動パターンが決定されることで、特別遊技の終了後にいずれの遊技状態が設定されているのかを把握困難となるようにしてもよい。そして、上述の実施の形態と同様に、獲得可能な賞球数が相対的に多い特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中又は低確率時短遊技状態中は、獲得可能な賞球数が相対的に少ない特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中又は低確率時短遊技状態中よりも、長い変動時間が決定される割合が高くなるようにしてもよい。
このように設定した場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
このように設定した場合には、上述の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、実行される変動演出をバリエーションに富んだものにすることができる。
このように設定した場合には、上述の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、実行される変動演出をバリエーションに富んだものにすることができる。
なお、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
21 演出表示装置
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM
Claims (1)
- 遊技球が流下可能な遊技領域と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
前記始動領域への遊技球の進入を条件として、大入賞口が開放される特別遊技の実行の可否を決定する特別遊技決定手段と、
前記特別遊技決定手段による決定の結果に基づく図柄の変動時間が対応付けられた変動パターンを定めたテーブルと、
前記特別遊技決定手段による決定の結果が導出されると、前記テーブルに基づいて変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、
前記特別遊技を実行する旨が決定された場合に、獲得可能な賞球の総数が相対的に多い第1の特別遊技、又は、獲得可能な賞球の総数が相対的に少ない第2の特別遊技のいずれかを実行する特別遊技実行手段と、を備え、
前記テーブルには、前記第1の特別遊技の終了後における変動パターンの決定に用いられる第1のテーブル、及び、前記第2の特別遊技の終了後における変動パターンの決定に用いられる第2のテーブルが設けられ、
前記第1のテーブル及び前記第2のテーブルには、異なる変動時間が対応付けられているものの、変動演出で実行される演出の内容が同内容となる共通の変動パターンが設けられ、
前記第1のテーブルは、前記第2のテーブルよりも、前記共通の変動パターンのうち相対的に長い変動時間が対応付けられた変動パターンの決定割合が高くなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
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