JP6867838B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、詳しくは、遊技領域に設けられた大入賞口が開放する特別遊技を実行可能な遊技機に関するものである。
従来、この種の遊技機として、遊技領域に設けられた始動領域(始動入賞口)への遊技球の進入を契機として、大当たりの抽選のための乱数や大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の態様を決定するための乱数を保留として記憶するとともに、予め定められた始動条件の成立を契機として、記憶されている保留を読み出し、この読み出された保留に係る乱数に基づいて、大当たりの抽選や変動演出の態様の決定を行い、決定された態様で変動演出を実行するものが知られている。
また、このような遊技機では、演出効果を高めるべく、変動演出の変動時間や態様を決定するためのテーブルを複数備え、大当たりの抽選回数(変動演出の実行回数)や遊技状態に応じて選択するテーブルを切り替えることにより、予め定められた大当たりの抽選回数において特定の変動時間や態様で変動演出を実行するようなことも行われている。
さらに、近年では、演出効果をより一層高めるべく、上述のように、大当たりの抽選回数に応じて選択するテーブルを切り替えるように設定した上で、保留が記憶されると、当該保留に基づく変動演出が実行される前に、当該保留に係る乱数について大当たりの当否や変動演出の態様等を判定する事前判定(いわゆる先読み)を行った上で、この判定の結果に基づき、当該保留に基づく変動演出の実行前から、前記判定の結果に関する所定の示唆を開始可能な先読み演出を実行可能な遊技機が考案されている。このような遊技機においては、保留が記憶されたときに、当該保留が、大当たりの当選に基づく特別遊技の終了後から何回目の抽選(変動)に対応するものであるかを判定した上で、当該保留に基づく変動の実行時に選択するテーブルを特定する。そして、このテーブルに基づいて事前判定をすることにより、当該事前判定を行う際にCPU等のハードウェア資源に生じる処理負荷の軽減を図っている(特許文献1参照)。
特許第5863594号公報
しかし、上述のような遊技機においては、大当たりの抽選回数ごとに、選択するテーブルを対応付けて全て記憶しておかなければならない。すると、たとえば、大当たりの抽選回数が所定回数に達するまではテーブルの切り替えを行うものの、所定回数に達した後は特定の回数に達するまで同一のテーブルを選択するような設定を行う場合には、所定回数に達した後、特定の回数に至るまでの抽選回数ごとに、選択するテーブルとして、同一のテーブルを対応付けて記憶しておかなければならず、ROM等の記憶容量を圧迫しハードウェア資源に対する負荷が依然大きいとの問題が生じていた。
特に、たとえば、特定の回数が10000回等の大きな値となる場合には、上述の問題が顕著であった。
そこで、本発明は、上述した事情によりなされたものであり、事前判定を行う場合におけるハードウェア資源に対する負荷を軽減することが可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。
以下、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。なお、下記の符号及び記載は、本発明の構成に相当する発明の実施の形態における構成の符号及び名称を示したものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)本発明は、遊技領域に設けられた始動領域に遊技球が進入したことを条件として、前記遊技領域12に設けられた大入賞口18が開放される特別遊技の実行の可否を決定するための乱数(大当たり決定乱数)を少なくとも取得し、保留情報として所定の記憶部(第2保留記憶領域)に記憶する乱数取得手段(メインCPU101)と、予め定められた始動条件の成立により、前記記憶部に記憶された乱数を読み出して前記特別遊技の実行の可否を決定するための抽選を行う抽選手段(メインCPU101)と、前記抽選手段による抽選の結果を報知する変動演出の態様を定めた複数の変動パターンテーブル114の中からいずれかを選択する選択手段(メインCPU101)と、前記選択手段により選択された変動パターンテーブル114に基づいて、前記変動演出の態様を決定する変動演出態様決定手段(メインCPU101)と、前記変動演出態様決定手段による決定に従って前記変動演出を実行する変動演出実行手段(サブCPU301)と、前記抽選手段によって前記特別遊技を実行する旨の抽選の結果が導出された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(メインCPU101)と、前記抽選手段が前記記憶部に記憶された乱数を読み出すよりも前に、当該乱数について当該抽選手段による抽選の結果を判定し、前記選択手段により選択される変動パターンテーブル114に基づいて前記変動演出態様決定手段により決定される前記変動演出の態様を判定する事前判定を実行可能な事前判定手段(メインCPU101)と、を備え、前記特別遊技の終了後の前記変動演出の実行回数(以下、終了後実行回数という)が第1の回数(8回)に達するまで、当該終了後実行回数に基づいて、前記選択手段により選択される変動パターンテーブル114を切り替え可能であるとともに、前記終了後実行回数が前記第1の回数を超えた後は当該終了後実行回数が少なくとも第2の回数(10000回)に達するまで、前記選択手段により同一の変動パターンテーブル114が選択されるように設定され、前記事前判定において、前記第1の回数に対応する値をカウントする計数手段(選択カウンタ)のカウント値に基づいて、前記記憶部に記憶された乱数に基づく前記変動演出(以下、実行予定変動演出という)が前記特別遊技の終了後の何回目の変動演出となるかを特定可能であるとともに、前記終了後実行回数が前記第1の回数に達するまでに前記実行予定変動演出が実行される場合には、前記特定された回数において前記選択手段により選択される変動パターンテーブル114に基づいて、当該実行予定変動演出の態様を判定するように設定されている遊技機(パチンコ機P)であって、前記事前判定において、前記特定された回数ごとに、前記計数手段のカウント値に基づいて定まる参照値(選択カウンタオフセット値)を決定する参照値決定手段(メインCPU101)を備え、前記参照値決定手段は、前記特定された回数が前記第1の回数を超えた後は、同一の参照値を決定するように設定され、前記参照値決定手段により決定された参照値に基づいて、前記事前判定における前記実行予定変動演出の態様の判定に用いられる前記変動パターンテーブル114を選択可能であることを特徴とする。
ここで、始動条件の成立としては、遊技領域12に設けられた始動領域に遊技球が進入すること、実行中の変動が終了すること等が挙げられる。
本発明に係る遊技機によれば、特別遊技の終了後の変動演出の実行回数が第1の回数を超えた後に、記憶部に記憶された乱数に基づく変動演出が実行される場合には、参照値決定手段により常に同一の参照値が決定される。そして、この決定された参照値に基づいて、変動パターンテーブル114が選択される。すなわち、上述の場合に常に同一の参照値が決定されるため、この参照値に基づいて同一の変動パターンテーブル114が選択されることとなる。
したがって、第1の回数を超えた後においては、第2の回数に達するまでの大当たりの抽選回数ごとに、選択される変動パターンテーブル114を対応付けておく必要が無いため、事前判定を行う場合におけるハードウェア資源に対する負荷を軽減することができるのである。
本発明によれば、事前判定を行う場合におけるハードウェア資源に対する負荷を軽減することが可能な遊技機を提供することができる。
パチンコ機の外観斜視図である。 パチンコ機の前扉を開けた状態の外観斜視図である。 パチンコ機の遊技盤の正面概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 パチンコ機の大当たり決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の当たり図柄乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の特別電動役物作動テーブルの説明図である。 パチンコ機の遊技状態設定テーブルの説明図である。 パチンコ機の変動パターンテーブルの一例の説明図である。 パチンコ機の変動回数ごとの変動パターンテーブルの切り替えについて示した説明図である。 パチンコ機の選択状態フラグ・選択カウンタテーブルの説明図である。 パチンコ機の加算値テーブルの説明図である。 パチンコ機のオフセット値テーブルの説明図である。 パチンコ機の設定テーブルの説明図である。 パチンコ機の補正値テーブルの説明図である。 パチンコ機の調整値テーブルの説明図である。 パチンコ機の当たり決定乱数判定テーブルの説明図である。 パチンコ機の普通図柄変動パターン決定テーブルの説明図である。 パチンコ機の第2始動入賞口開放制御テーブルの説明図である。 パチンコ機の主制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるセンサ検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板におけるゲート検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第1始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第1特図乱数事前判定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第2始動入賞口検出時処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における第2特図乱数事前判定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における判定値処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における変動パターン決定処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における小当たり遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における特別遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における小当たり遊技終了処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普図関連制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動開始処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄変動停止処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における普通図柄停止後処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の主制御基板における可動片制御処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の変動演出の態様の一例を示す図である。 パチンコ機の副制御基板におけるメイン処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板におけるタイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における事前判定コマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動モードコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。 パチンコ機の副制御基板における変動パターンコマンド受信処理の概略を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pは、図1又は図2に示すように、島に固定される四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する機枠1と、この機枠1にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられる四角形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する本体枠2と、この本体枠2にヒンジ機構(特に図示しておらず)により開閉自在に取り付けられ、正面に開口部(特に図示しておらず)が形成された前扉3と、を備えている。
機枠1の左下部には、図2に示すように、音声出力装置10としてのスピーカが設けられている。また、本体枠2の中空部には、遊技領域12を形成するための遊技盤11が収容されている。また、前扉3には、開口部を覆う透明板4と、透明板4の下方に位置し遊技球を受容可能な上皿6及び受皿7と、受皿7の右方に取り付けられ遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、透明板4の左右上方にそれぞれ1個ずつ取り付けられた音声出力装置10としてのスピーカと、が設けられている。
このパチンコ機Pでは、機枠1に対して本体枠2を閉じ、さらに、前扉3を閉じると、遊技盤11の前方に間隙を挟んで透明板4が位置することとなる。これにより、透明板4を介して、後方に位置する遊技盤11を視認することができるようになっている。
また、上皿6には、遊技球貸出装置Rにより貸し出される遊技球や、パチンコ機Pから払い出される賞球が導かれるようになっている。上皿6は、所定量の遊技球を受容可能となっているが、この上皿6が遊技球で一杯になると、その後に貸し出されたり、払い出されたりする遊技球は受皿7に導かれるようになっている。また、受皿7の底面には、特に図示していないが、貯留されている遊技球を排出するための排出孔と、排出孔を開閉可能な開閉板と、が設けられている。常態において、排出孔は開閉板により閉じられているものの、開閉板と一体に取り付けられた開閉レバー8(図1参照)を横方向に移動させることで、開閉板も同方向に移動し、排出孔が開放される。これにより、遊技球を排出孔から落下させて、受皿7の外に排出することができるようになっている。
また、操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、上皿6に受容されている遊技球が発射装置(特に図示しておらず)に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた強度で、発射装置によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。このように発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。
ここで、遊技領域12は、機枠1に対し本体枠2及び前扉3を閉じた状態で遊技盤11と透明板4との間に形成される空間のうち、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bにより略円形状に仕切られた部分であって、遊技球が流下可能な領域である。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
また、この遊技領域12内には、図3に示すように、遊技球の流下方向を不規則にするための風車及び多数の釘と、遊技球が入球可能な一般入賞口14と、始動領域としての第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16と、遊技球が通過可能なゲート20と、所定条件を満たすことで作動するアタッカー装置17と、遊技球を遊技領域12外へ導くアウト口19と、遊技の進行等に伴って演出を行う演出装置としての演出表示装置21と、が設けられている。
一般入賞口14は、図3に示すように、遊技領域12の左側下部に設けられており、当該一般入賞口14へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では5個)の賞球が払い出される。
なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
第1始動入賞口15は、図3に示すように、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置に設けられている。この第1始動入賞口15へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球が入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。これに対して、第2始動入賞口16は、図3に示すように、遊技領域12の中央から右寄りの位置(すなわち、第2遊技領域12b内)に設けられている。この第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
また、第2始動入賞口16には、図3に示すように、開閉可能な可動片16b(普通電動役物)が設けられている。そして、可動片16bが閉じているときには第2始動入賞口16が閉状態となっており、第2始動入賞口16への遊技球の入球は不可能又は困難である。これに対して、可動片16bが開くと、第2始動入賞口16が開状態となるとともに、この可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16へ向けて案内するガイド部材として機能することにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、賞球が払い出されるとともに、予め定められた複数の特別図柄の中から1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には種々の遊技利益が対応付けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、遊技者にとって有利な特別遊技の実行、小当たり遊技の実行、所定の遊技状態の設定等が行われるようになっている。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
ゲート20は、図3に示すように、第2始動入賞口16の上方に設けられている。このゲート20を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。そして、当該抽選の結果が当たりであった場合、上述の第2始動入賞口16に設けられた可動片16bが所定時間開かれるようになっている。
アタッカー装置17は、図3に示すように、第2始動入賞口16の下方に設けられている。このアタッカー装置17は、遊技球が入球可能な大入賞口18と、この大入賞口18を開閉する開閉扉18bと、を備えている。常態においては、開閉扉18bが閉じられ大入賞口18は閉鎖されているため、当該大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技又は小当たり遊技が実行されると、開閉扉18bが開き大入賞口18が開放されるとともに、開閉扉18bが遊技球を大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。
そして、大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では15個)の賞球が払い出される。
また、図3に示すように、この大入賞口18へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
このように、第1遊技領域12aを流下する遊技球は第1始動入賞口15への入球が可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球、大入賞口18への入球が可能となっている。
アウト口19は、図3に示すように、遊技領域12の最下部に設けられており、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16及び大入賞口18のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。そして、アウト口19に受け入れられた遊技球は、遊技盤11の背面側に導かれ回収される。
演出表示装置21は、図3に示すように、遊技領域12の略中央に設けられている。本形態に係るパチンコ機Pでは、この演出表示装置21として液晶表示装置が用いられている。また、この演出表示装置21には、動画や静止画等の画像を表示するための表示部21aが設けられており、この表示部21aには、背景画像が表示されるほか、演出図柄50(ダミー図柄)が変動表示され、各演出図柄50の停止表示態様により後述する大当たりの抽選の結果を遊技者に報知する変動演出が行われるようになっている。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pは、演出装置として、演出表示装置21のほか、上述の音声出力装置10としてのスピーカや、種々の色や点灯パターンで発光することにより演出を行う演出照明装置23としてのランプ(図1参照)を備えている。
なお、演出装置としては、これらに限定されるものではなく、たとえば、種々のタイミングや態様で可動する演出役物装置等を備えてもよい。
また、上皿6の前方位置には、遊技者が操作することにより遊技中や待機中等に実行される演出の進行や切り替えが可能な演出操作装置9が設けられている。本形態における演出操作装置9は、円形リング状の枠体であって回転操作が可能な操作ダイヤル9aと、操作ダイヤル9aに嵌め込まれており押下操作が可能な操作ボタン9bとから構成されている。そして、演出表示装置21において所定の演出が実行されているときに、操作ダイヤル9aの回転操作や操作ボタン9bの押下操作を行うと、上述の所定の演出が進行したり、異なる演出に切り替わったりするようになっている。
また、図3に示すように、遊技盤11の右下部であって、かつ、遊技領域12の外側には、遊技についての種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄表示装置32及び普通図柄保留表示装置33が設けられている。
また、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pには、遊技球貸出装置Rが電気的に接続されているが、遊技球の貸し出しやカードの排出等の遊技球貸出装置Rに対する操作を、パチンコ機Pで受け付けられるようにしている。そのため、パチンコ機Pには、図1に示すように、カードに記憶されている価値情報(残高情報)を表示する価値情報表示装置35と、押下操作が可能な球貸ボタン36と、押下操作が可能なカード返却ボタン37と、が設けられている。
(パチンコ機Pの制御手段の構成)
次に、パチンコ機Pの遊技や演出を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は各種制御基板により構成されており、具体的には、図4に示すように、パチンコ機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100、遊技球の発射及び賞球の払い出しを制御する発射払出制御基板200、各種演出を制御する副制御基板300、及び、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400を備えている。
また、図4に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200及び副制御基板300が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400が接続されている。
さらに、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の情報をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に出力するための外部情報端子基板500が接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、発射払出制御基板200が遊技球の発射及び賞球の払い出しの双方を制御しているが、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pが備える各基板には電源基板が接続されている。この電源基板にはバックアップ電源が設けられており、パチンコ機Pに供給される電源の電圧値が所定値以下になった場合に電断と判断し、主制御基板100に電断信号を出力する。
主制御基板100は、パチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものであり、具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、及び、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技を制御する。
この主制御基板100は、図4に示すように、各種演算処理を行うメインCPU101と、遊技を進行するための制御プログラム、遊技に必要なデータやテーブル等を格納するメインROM102と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるメインRAM103と、を備えている。
そして、メインCPU101は、後述する各検出センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板へのコマンド送信等を行う。
また、図4に示すように、主制御基板100には、一般入賞口14へ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14aと、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを検出する第1始動入賞口検出センサ15aと、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したことを検出する第2始動入賞口検出センサ16aと、大入賞口18へ遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出センサ18aと、ゲート20を遊技球が通過したことを検出するゲート検出センサ20aと、遊技盤11に向けられる磁気や電波及び遊技盤11を揺らす等により生ずる振動を検出する不正検出センサ35と、が接続されている。そして、これらの各検出センサから出力される検出信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
さらに、主制御基板100には、制御の対象となる機器として、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cと、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cと、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特図保留表示装置38と、第2特図保留表示装置39と、普通図柄保留表示装置33と、が接続されている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16や大入賞口18の開閉制御がなされ、また、各表示装置の表示制御がなされるようになっている。
発射払出制御基板200は、特に図示していないが、主制御基板100と同様に、CPU、ROM及びRAMを備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
図4に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球の発射を制御するための機器として、操作ハンドル5に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ5aと、操作ハンドル5の操作角度(回転角度)を検出する操作ボリューム5bと、遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ5cと、上皿6に受容されている遊技球を発射装置(図示しておらず)に送る球送りソレノイド60と、遊技球を発射する発射モータ61と、が接続されている。また、タッチセンサ5a、操作ボリューム5b及び発射停止スイッチ5cから出力される制御信号が、発射払出制御基板200に入力されるようになっている。
そして、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。これに対して、発射停止スイッチ5cからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61の通電を止めて遊技球の発射を停止させる制御がなされる。
なお、遊技球を発射する装置としては、発射モータ61ではなく、ロータリーソレノイドを用いてもよい。
また、発射払出制御基板200には、図4に示すように、遊技球の払い出しを制御するための機器として、遊技球貯留部(特に図示しておらず)に貯留されている遊技球を賞球として払い出す払出モータ62と、払い出された遊技球を検出して計数する払出計数スイッチ63と、が接続されている。そして、主制御基板100から送信される払出数コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この払出数コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球(賞球)が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
さらに、発射払出制御基板200には、図4に示すように、前扉3の開放状態を検出する前扉開放検出センサ3aと、受皿7の満タン状態を検出する受皿満タン検出センサ7aと、が接続されている。
前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出すると開放検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、前扉3の開放中は、開放検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、開放検出信号が入力されると、扉開放コマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、扉閉鎖コマンドを主制御基板100に送信する。
受皿満タン検出センサ7aは、受皿7の所定位置に設けられており、受皿7に賞球として払い出される遊技球が所定量以上貯留されて満タン状態になると、貯留された遊技球が上述の所定位置に達することとなり、検出信号が発射払出制御基板200に出力されるようになっている。そして、貯留された遊技球が上述の所定位置に達している間、検出信号が発射払出制御基板200に対して連続的に出力されることとなる。発射払出制御基板200は、検出信号が所定時間連続して入力されることにより、受皿7が満タン状態であると判断して、受皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。これに対して、発射払出制御基板200への検出信号の連続的な入力が途絶えると、受皿7の満タン状態が解除されたものと判断し、受皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、受皿7が満タン状態となることで受皿満タンエラーが発生し、受皿7の満タン状態が解除されることで受皿満タンエラーが解除されるようになっている。
また、本形態では、上述の如く、発射払出制御基板200には、遊技球貸出装置Rへの操作を中継する遊技球貸出制御基板400が接続されている。換言すれば、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、発射払出制御基板200が、遊技球貸出制御基板400を介して遊技球貸出装置Rに接続されている。
また、図4に示すように、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35と、球貸ボタン36の押下操作を検出する球貸スイッチ36aと、カード返却ボタン37の押下操作を検出するカード返却スイッチ37aと、が接続されている。
球貸ボタン36が押下操作されると、球貸スイッチ36aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、遊技球の貸し出しを要求する貸出要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが貸出要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rにより、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理がなされるとともに、減算された価値情報に対応する個数の遊技球を払い出す制御がなされる。
また、カード返却ボタン37が押下操作されると、カード返却スイッチ37aから出力される検出信号が発射払出制御基板200に入力され、当該発射払出制御基板200は、遊技球貸出装置Rに対して、カードの返却を要求する返却要求信号を送信する。そして、遊技球貸出装置Rが返却要求信号を受信すると、当該遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御がなされる。
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、図4に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
また、サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うとともに、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、照明の点灯を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)に、演出実行用のコマンドを送信する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
また、副制御基板300には、画像制御基板を介して演出表示装置21が接続され、音声制御基板を介して音声出力装置10が接続されている。また、副制御基板300には、電飾制御基板を介して、演出照明装置23と、操作ダイヤル9aの回転操作を検出する回転操作検出センサ9cと、操作ボタン9bの押下操作を検出する押下操作検出センサ9dと、が接続されている。
画像制御基板は、特に図示していないが、CPU、ROM、RAM及びVRAM等を備えている。この画像制御基板のROMには、演出表示装置21に表示される図柄、背景等の画像データが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、CPUが、ROMから読み出した画像データをVRAMに記憶することによって、演出表示装置21による画像表示を制御する。
音声制御基板は、特に図示していないが、サウンドチップ(CPU)、サウンドROM及びRAM等を備えている。サウンドROMには、音声出力装置10から出力される音声、BGM等のサウンドデータが格納されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、サウンドROMから読み出したサウンドデータをRAMに記憶することによって、音声出力装置10からの音声出力を制御する。
電飾制御基板は、副制御基板300からのコマンドに基づき、演出照明装置23による照明の点灯を制御する。また、電飾制御基板は、操作ダイヤル9aの回転操作に基づき回転操作検出センサ9cから出力される回転操作検出信号、又は、操作ボタン9bの押下操作に基づき押下操作検出センサ9dから出力される押下操作検出信号が入力されると、所定のコマンドを副制御基板300に送信する。
(パチンコ機Pの遊技の概要)
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
(特図遊技、特別遊技及び小当たり遊技の概要)
上述の如く、本形態のパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。また、これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態という)、低確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、低確率時短遊技状態という)、又は、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確率時短遊技状態という)のいずれかの遊技状態が設定される。
ここで、低確率遊技状態は、後述する大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が所定の値に設定された遊技状態である。また、高確率遊技状態は、大当たりの抽選によって大当たりに当選する確率が低確率遊技状態よりも高い値に設定された遊技状態である。すなわち、低確率遊技状態中よりも高確率遊技状態中のほうが、大当たりの抽選によって大当たりに当選しやすくなっている。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に入球すると、大当たりの抽選が行われる。そして、この大当たりの抽選によって大当たりに当選すると、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球させることが可能となる特別遊技が実行され、さらに、当該特別遊技の終了後の遊技状態が低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態に設定されるようになっている。
また、上述の大当たりの抽選によって小当たりに当選すると、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球させることが可能となる小当たり遊技が実行される。なお、小当たり遊技の終了後の遊技状態は、当該小当たり遊技の開始前(すなわち、小当たり当選時)の遊技状態のままである。すなわち、小当たり遊技が実行された場合には、遊技状態は変わることがないようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1遊技領域12aを流下する遊技球は、第1始動入賞口15への入球が可能となっている。また、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、大入賞口18への入球、ゲート20の通過、第2始動入賞口16への入球が可能となっている。そして、通常遊技状態中は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球するように、遊技者に第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる左打ち)を行わせ、低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中、特別遊技中及び小当たり遊技中は、大入賞口18へ遊技球が入球し、或いは遊技球がゲート20を通過及び第2始動入賞口16へ入球するように、遊技者に第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出し(いわゆる右打ち)を行わせる。
具体的には、低確率時短遊技状態中、高確率時短遊技状態中、特別遊技中及び小当たり遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われ、通常遊技状態が設定されると、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われる。
上述の大当たりの抽選は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球することを契機に取得される種々の乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための各種テーブルに基づいて、行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、及び、後述する変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、大当たりの抽選の結果を報知する際に実行される変動演出の変動パターン(変動時間、態様)を決定するためのものである。この変動パターンの決定に用いられる乱数は上述のものに限定されず、たとえば、この乱数に加えて他の乱数を用いてもよい。
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、上述の乱数についてそれぞれ乱数値が取得されるとともに、各乱数値がメインRAM103の保留記憶領域に記憶されるようになっている。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。たとえば、第1保留記憶領域のいずれの記憶部にも第1特図乱数が記憶されていない状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第2記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部及び第2記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第3記憶部に記憶される。また、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第3記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、これを契機に取得される第1特図乱数が、第1保留記憶領域の第4記憶部に記憶される。そして、第1保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に第1特図乱数が記憶されている状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、この入球に係る第1特図乱数は記憶されない。
同様に、第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、第2特図乱数が、第2保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶されるようになっている。具体的な記憶の処理については、上述の第1特図乱数の記憶と同様であるため、説明を省略する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」ともいい、また、第1特図保留数や第2特図保留数を単に「保留数」ともいう。
そして、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選の結果を判定するための大当たり決定乱数判定テーブル110、特別図柄の種別を決定するための当たり図柄乱数判定テーブル111、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技及び小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技を制御するための特別電動役物作動テーブル112、特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブル113、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定するための変動パターンテーブル114、及び、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する際に選択される変動パターンテーブル114を決定するための各種テーブル(選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115、加算値テーブル116、オフセット値テーブル117、設定テーブル118)等を有している。
なお、大当たりの抽選等に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
大当たり決定乱数判定テーブル110は、大当たり又は小当たりか否かの判定を行うためのものであって、図5(a)及び(b)に示すように、低確率遊技状態において参照される低確率判定テーブル110aと、高確率遊技状態において参照される高確率判定テーブル110bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜65535の数値範囲内で1個の大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を行う時点の遊技状態に応じて、低確率判定テーブル110a又は高確率判定テーブル110bのいずれかの大当たり決定乱数判定テーブル110が選択され、取得された大当たり決定乱数と選択された大当たり決定乱数判定テーブル110とに基づいて大当たりの抽選が行われる。
図5(a)に示すように、低確率判定テーブル110aによれば、大当たり決定乱数が1000〜1219であった場合に大当たりと判定され、1220〜1439であった場合に小当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜999、1440〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この低確率判定テーブル110aにおける大当たりの当選確率及び小当たりの当選確率はいずれも、およそ1/297.8となる。
また、図5(b)に示すように、高確率判定テーブル110bによれば、大当たり決定乱数が1000〜2119であった場合に大当たりと判定され、2120〜2339であった場合に小当たりと判定され、これ以外の大当たり決定乱数(0〜999、2340〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この高確率判定テーブル110bにおける大当たりの当選確率はおよそ1/58.6、小当たりの当選確率はおよそ1/297.8となる。
すなわち、高確率判定テーブル110bは、低確率判定テーブル110aに比べて、大当たりの当選確率がおよそ5倍となるように設定されている。
なお、低確率判定テーブル110aにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数(1000〜1219)は、高確率判定テーブル110bにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数(1000〜2119)に含まれるように設定されている。すなわち、低確率判定テーブル110aにおいて大当たりと判定される大当たり決定乱数は、高確率判定テーブル110bにおいても大当たりと判定されることとなる。
当たり図柄乱数判定テーブル111は、上述の如く、特別図柄の種別を決定するためのものであって、図6(a)〜(c)に示すように、第1特図乱数によって(すなわち、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて)大当たりに当選した場合に参照される第1判定テーブル111aと、第2特図乱数によって(すなわち、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて)大当たりに当選した場合に参照される第2判定テーブル111bと、第1特図乱数又は第2特図乱数によって小当たりに当選した場合に参照される第3判定テーブル111cと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0〜199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たり又は小当たりに当選した場合に、当該当選の結果及び遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1判定テーブル111a、第2判定テーブル111b又は第3判定テーブル111cのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たりに当選した場合に決定される特別図柄(以下、大当たり図柄という)として6種類の特別図柄(X1、X2、X3、X4、X5、X6)が設けられており、小当たりに当選した場合に決定される特別図柄(以下、小当たり図柄という)として1種類の特別図柄(Y)が設けられており、ハズレの場合に決定される特別図柄(以下、ハズレ図柄という)として2種類の特別図柄(Z1、Z2)が設けられている。
図6(a)に示すように、第1判定テーブル111aによれば、当たり図柄乱数が0〜29であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が30〜69であった場合に特別図柄X2が決定され、当たり図柄乱数が70〜109であった場合に特別図柄X3が決定され、当たり図柄乱数が110〜139であった場合に特別図柄X4が決定され、当たり図柄乱数が140〜169であった場合に特別図柄X5が決定され、当たり図柄乱数が170〜199であった場合に特別図柄X6が決定される。すなわち、この第1判定テーブル111aにおいては、特別図柄X1が決定される確率は15%、特別図柄X2が決定される確率は20%、特別図柄X3が決定される確率は20%、特別図柄X4が決定される確率は15%、特別図柄X5が決定される確率は15%、特別図柄X6が決定される確率は15%となっている。
また、図6(b)に示すように、第2判定テーブル111bによれば、当たり図柄乱数が0〜89であった場合に特別図柄X1が決定され、当たり図柄乱数が90〜129であった場合に特別図柄X2が決定され、当たり図柄乱数が130〜169であった場合に特別図柄X3が決定され、当たり図柄乱数が170〜179であった場合に特別図柄X4が決定され、当たり図柄乱数が180〜189であった場合に特別図柄X5が決定され、当たり図柄乱数が190〜199であった場合に特別図柄X6が決定される。すなわち、この第1判定テーブル111aにおいては、特別図柄X1が決定される確率は45%、特別図柄X2が決定される確率は20%、特別図柄X3が決定される確率は20%、特別図柄X4が決定される確率は5%、特別図柄X5が決定される確率は5%、特別図柄X6が決定される確率は5%となっている。
また、図6(c)に示すように、第3判定テーブル111cによれば、当たり図柄乱数が0〜199であった場合に(すなわち、当たり図柄乱数がいかなる値であっても)特別図柄Yが決定される。すなわち、この第3判定テーブル111cにおいては、小当たりに当選した場合に特別図柄Yが決定される確率は100%となっている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1判定テーブル111a及び第2判定テーブル111bのいずれであっても、同一の大当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、各テーブルにおいて異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。また、第3判定テーブル111cでは、一の小当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、当たり図柄乱数に応じて複数の小当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
また、第1特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Z1が決定される。また、第2特図乱数に基づく大当たりの抽選によりハズレとなった場合には、当たり図柄乱数に基づく上述の抽選を行わずに、ハズレ図柄として特別図柄Z2が決定される。
すなわち、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
特別電動役物作動テーブル112は、上述の如く、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技、又は、小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技を制御するためのものであり、特別遊技又は小当たり遊技の実行中に大入賞口ソレノイド18cを作動させるために参照されるものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、図7(a)〜(c)に示すように、特別電動役物作動テーブル112として、第1作動テーブル112aと、第2作動テーブル112bと、第3作動テーブル112cと、が設けられている。
具体的には、特別図柄X1が決定されると、図7(a)に示すように、第1作動テーブル112aを参照して特別遊技が実行される。この第1作動テーブル112aによれば、大入賞口18が29.0秒開放するか又は大入賞口18に9個の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が15回実行される。また、各ラウンド遊技の実行中、大入賞口18は1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に大入賞口18が閉鎖する時間(すなわち、インターバル時間)は2.0秒に設定されている。
特別図柄X2、X3、X4、X5又はX6のいずれかが決定されると、図7(b)に示すように、第2作動テーブル112bを参照して特別遊技が実行される。この第2作動テーブル112bによれば、第1作動テーブル112aと同態様のラウンド遊技が8回実行される。また、各ラウンド遊技の実行中における大入賞口18の開閉回数及びインターバル時間は第1作動テーブル112aと同様の内容に設定されている。
なお、特別遊技中に獲得可能な賞球の期待値は、特別図柄X2、X3、X4、X5又はX6が決定された場合よりも、特別図柄X1が決定された場合の方が多い。
また、特別図柄Yが決定されると、図7(c)に示すように、第3作動テーブル112cを参照して小当たり遊技が実行される。この第3作動テーブル112cによれば、大入賞口18の0.1秒の開放が、0.2秒おきに連続して2回行われる。また、この小当たり遊技中に大入賞口18に9個の遊技球が入球すると、当該小当たり遊技は終了となる。
以上のように、特別図柄Yが決定された場合には、大入賞口18は0.1秒の開放を繰り返すようになっているが、この0.1秒の開放の間に大入賞口18へ遊技球を入球させることは極めて困難である。したがって、小当たり遊技においては、遊技者は、賞球を獲得することはほぼ不可能となっている。
遊技状態設定テーブル113は、特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するためのものである。本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の終了後の遊技状態が、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別により決定されるようになっている。
そして、本形態に係るパチンコ機Pには、図8に示すように、遊技状態設定テーブル113として、特別図柄X1、X4、X5又はX6が決定された場合に参照される第1状態設定テーブル113a、及び、特別図柄X2又はX3が決定された場合に参照される第2状態設定テーブル113bが設けられている。
具体的には、図8(a)に示すように、特別図柄X1、X4、X5又はX6が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定される。そして、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)が10000回に設定されるとともに、時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)が10000回に設定される。すなわち、特別図柄X1、X4、X5又はX6が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が高確率時短遊技状態に設定され(高確率時短遊技状態へ移行し)、大当たりの抽選の結果が10000回導出されるまで、高確率時短遊技状態が継続する。
なお、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、高確率遊技状態における大当たりの当選確率がおよそ1/58.6となっているため、実質的には、大当たりに再度当選するまで、高確率時短遊技状態が継続することとなる。
また、図8(b)に示すように、特別図柄X2又はX3が決定されると、特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されると同時に、時短遊技状態に設定される。そして、時短回数が100回に設定される。すなわち、特別図柄X2又はX3が決定された場合に実行される特別遊技の終了後は、遊技状態が低確率時短遊技状態に設定され、大当たりの抽選の結果が100回導出されるまで、低確率時短遊技状態が継続する。
そして、上述の特別遊技が終了して遊技状態が低確率時短遊技状態に設定された場合、この遊技状態の継続中に大当たりに当選することなく、100回の大当たりの抽選の結果がすべてハズレとなると、時短遊技状態が非時短遊技状態に変更されるため、遊技状態は通常遊技状態に変更される。
上述のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別図柄X2、X3、X4、X5又はX6が決定された場合にはいずれも、8回のラウンド遊技が実行される特別遊技が実行され、この特別遊技が終了した後に時短遊技状態が設定されるものの、特別図柄X4、X5又はX6が決定された場合には高確率遊技状態が設定され、特別図柄X2又はX3が決定された場合には低確率遊技状態が設定される。
また、特に図示していないが、特別図柄X2、X3、X4又はX5が決定された場合には、大当たりの抽選結果を報知する変動演出や特別遊技中に実行される演出が同態様で実行され、特別図柄X2、X3、X4又はX5のいずれが決定されたのかを実行される演出によって判断できないようになっている。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pによれば、特別遊技の実行態様及び演出の実行態様から、高確率遊技状態又は低確率遊技状態のいずれが設定されているのかを把握困難とすることができ、特別遊技が終了した後の遊技状態に対する期待感を煽ることができるのである。
なお、時短遊技状態及び時短回数の設定については、上述の内容に限定されるものではなく、大当たりに当選した時点の遊技状態に応じて異なった内容としてもよい。
(変動パターンテーブル114及び変動開始時(大当たりの抽選時)における変動パターンテーブル114の決定の概要)
変動パターンテーブル114は、上述の如く、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定するためのものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定される。変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、上述の如く、変動演出の変動パターンを決定するためのものであり、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドにより、変動演出の態様及び変動時間(特別図柄の変動表示の変動時間)が決定される。本形態に係るパチンコ機Pでは、変動演出が前半部分と後半部分に分けられており、変動演出の前半部分の態様及び変動時間は、変動モードコマンドにより決定され、変動演出の後半部分の態様及び変動時間は、変動パターンコマンドにより決定されるようになっている。
具体的には、この決定された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の具体的な態様(たとえば、表示部21aに表示する画像等)を決定する。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドはそれぞれ複数種類設けられており、各変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは変動パターンテーブル114に対応付けられている。そして、変動パターンテーブル114ごとに、決定される変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの種類、並びに、決定割合が設定されている。
また、本形態に係るパチンコ機Pは、変動パターンテーブル114として、テーブルA、テーブルB、テーブルC1、テーブルC2、テーブルC3、テーブルC4、テーブルD1、テーブルD2、テーブルE、テーブルF及びテーブルGを備えている(図10、図14等参照)。そして、上述の如く、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に遊技球が入球すると、0〜249の数値範囲内で1個の変動パターン乱数が取得されるとともに、いずれかの変動パターンテーブル114が選択され、取得された変動パターン乱数及び選択された変動パターンテーブル114に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定される。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技又は小当たりの当選に基づいて実行される小当たり遊技の終了からの変動回数(特別図柄の変動表示の回数、大当たりの抽選結果の導出回数)が所定の終了回数に至るまで、大当たりの抽選が1回行われるごとに、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定時に選択する変動パターンテーブル114を切り替えることができるようになっており、また、所定の終了回数に至った後は、上述の切り替えを行うことなく同一の変動パターンテーブル114を選択するようになっている。換言すれば、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技又は小当たり遊技の終了からの変動回数に応じて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定時に選択する変動パターンテーブル114が決定されることとなる(図10参照)。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、大当たり又は小当たりに当選した時点(大当たりの抽選が行われた時点)の遊技状態、及び、当該当選に基づいて決定された特別図柄の種類に応じて、特別遊技又は小当たり遊技が終了した後の大当たりの抽選時(特別図柄の変動時)に選択される変動パターンテーブル114が予め定められている。
たとえば、図10(a)に示すように、通常遊技状態中(非時短遊技状態中)に大当たりに当選し特別図柄X2が決定された場合には、特別遊技終了からの変動回数が1回目から50回目までにおいてはテーブルD1が選択され、51回目から99回目までにおいてはテーブルD2が選択され、100回目においてはテーブルEが選択され、101回目から130回目までにおいてはテーブルBが選択され、131回目以降においてはテーブルAが選択される。
また、図10(b)に示すように、低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中(時短遊技状態中)に大当たりに当選し特別図柄X1が決定された場合には、特別遊技終了からの変動回数が1回目から3回目までにおいてはテーブルC1が選択され、4回目から8回目までにおいてはテーブルC2が選択される。また、9回目以降においては、この変動パターンテーブル114を選択する時点における第1特図保留数に応じて、テーブルC3又はテーブルC4のいずれかが選択される。具体的には、第1特図保留数が1以上であるときにテーブルC3が選択され、第1特図保留数が0のときにテーブルC4が選択される。
また、図10(b)に示すように、低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に小当たりに当選し特別図柄Yが決定された場合には、当該特別図柄Yに基づいて変動パターンテーブル114が選択されるのではなく、その後も、当該小当たりの当選の前の大当たり当選時に決定された特別図柄に応じた変動パターンテーブル114が選択される。具体的には、たとえば、通常遊技中(非時短遊技状態中)に大当たりに当選し特別図柄X5が決定された場合であって、特別遊技終了からの変動回数が30回目に小当たりに当選したときには、変動回数が31回目〜50回目までにおいてはテーブルD1が選択され、51回目〜99回目までにおいてはテーブルD2が選択される(図10(a)参照)。
次に、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定時に選択する変動パターンテーブル114の決定処理について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pには、変動パターンテーブル114を決定するためのパラメータとして、選択状態フラグ、選択カウンタ、加算値、オフセット値が設けられているとともに、上述の如く、変動パターンテーブル114の決定に用いられるテーブルとして、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115、加算値テーブル116、オフセット値テーブル117、設定テーブル118が設けられている。そして、これらのテーブルに基づいて上述の各種パラメータの値が設定され、当該パラメータの値に基づいて変動パターンテーブル114が決定されるようになっている。
選択状態フラグは、後述する加算値を決定するためのものである。
図11に示すように、上述の選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115には、大当たり又は小当たりの当選時における遊技状態、及び、当該当選時に決定された特別図柄の種別ごとに、選択状態フラグにセットする値が予め定められている。そして、大当たりの当選に基づく特別遊技の終了時又は小当たりの当選に基づく小当たり遊技の終了時に、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115を参照し、当該大当たり又は当該小当たりの当選時における遊技状態、及び、当該当選時に決定された特別図柄の種別に応じて、選択状態フラグにいずれかの値がセットされる。
図11に示すように、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115によれば、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)において、特別図柄X1が決定された場合には選択状態フラグに「0」がセットされ、特別図柄X2が決定された場合には選択状態フラグに「5」がセットされ、特別図柄X3が決定された場合には選択状態フラグに「1」がセットされ、特別図柄X4が決定された場合には選択状態フラグに「2」がセットされ、特別図柄X5が決定された場合には選択状態フラグに「4」がセットされ、特別図柄X6が決定された場合には選択状態フラグに「0」がセットされ、特別図柄Yが決定された場合(すなわち、小当たりに当選した場合)には選択状態フラグに「5」がセットされる。また、時短遊技状態中(高確率時短遊技状態中又は低確率時短遊技状態中)において、特別図柄X1が決定された場合には選択状態フラグに「3」がセットされ、特別図柄X2が決定された場合には選択状態フラグに「5」がセットされ、特別図柄X3が決定された場合には選択状態フラグに「5」がセットされ、特別図柄X4が決定された場合には選択状態フラグに「4」がセットされ、特別図柄X5が決定された場合には選択状態フラグに「4」がセットされ、特別図柄X6が決定された場合には選択状態フラグに「3」がセットされる。なお、時短遊技状態中に特別図柄Yが決定された場合には、選択状態フラグに新たな値がセットされることはなく、当該決定時点における値がセットされたままとなる(図11参照)。
また、大当たりに当選した場合、後述する選択カウンタのカウント値が0に到達した場合、又は、特別図柄X1、X4、X5、X6の決定に基づく特別遊技が終了してから大当たりに当選することなく変動回数が10000回に到達した場合には、選択状態フラグに「0」がセットされるようになっている。
選択カウンタは、上述の選択状態フラグとともに、後述する加算値を決定するものである。この選択カウンタは、特別遊技又は小当たり遊技が終了してから変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数(すなわち、終了回数)に対応する後述の初期値をカウントダウンするものである。すなわち、この選択カウンタのカウント値は、変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数に対応する初期値の残数を示すものであり、ひいては、この選択カウンタのカウント値により、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点(大当たりの抽選が行われる時点)の変動回数が、特別遊技又は小当たり遊技の終了後から何回目であるのかを特定可能となる。
図11に示すように、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115には、大当たり又は小当たりの当選時における遊技状態、及び、当該当選時に決定された特別図柄の種別ごとに、選択カウンタにセットする初期値が予め定められている。そして、大当たりの当選に基づく特別遊技の終了時又は小当たりの当選に基づく小当たり遊技の終了時に、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115を参照し、当該大当たり又は当該小当たりの当選時における遊技状態、及び、当該当選時に決定された特別図柄の種別に応じた初期値が、選択カウンタにセットされる。
また、特別図柄の変動が終了する(後述する特図停止表示時間が経過する)ごとに、選択カウンタのカウント値が1デクリメントされ、0に至った後は、当該カウント値は0のまま維持されるようになっている。
図11に示すように、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115によれば、非時短遊技状態中(通常遊技状態中)において、特別図柄X1が決定された場合には選択カウンタに「0」がセットされ、特別図柄X2が決定された場合には選択カウンタに「130」がセットされ、特別図柄X3が決定された場合には選択カウンタに「130」がセットされ、特別図柄X4が決定された場合には選択カウンタに「0」がセットされ、特別図柄X5が決定された場合には選択カウンタに「100」がセットされ、特別図柄X6が決定された場合には選択カウンタに「0」がセットされ、特別図柄Yが決定された場合(すなわち、小当たりに当選した場合)には選択カウンタに「30」がセットされる。また、時短遊技状態中(高確率時短遊技状態中又は低確率時短遊技状態中)において、特別図柄X1が決定された場合には選択カウンタに「9」がセットされ、特別図柄X2が決定された場合には選択カウンタに「130」がセットされ、特別図柄X3が決定された場合には選択カウンタに「130」がセットされ、特別図柄X4が決定された場合には選択カウンタに「100」がセットされ、特別図柄X5が決定された場合には選択カウンタに「100」がセットされ、特別図柄X6が決定された場合には選択カウンタに「9」がセットされる。なお、時短遊技状態中に特別図柄Yが決定された場合には、選択カウンタに新たな値がセットされることはなく、当該決定時点における値がセットされたままとなる(図11参照)。
そして、選択カウンタに「130」がセットされた場合(非時短遊技状態中又は時短遊技状態中に特別図柄X2、X3が決定された場合)には、選択カウンタの値が0に至るまで(特別遊技終了からの変動回数が130回目に至るまで)変動パターンテーブル114の切り替えが行われ、その後(131回目以降)は変動パターンテーブル114の切り替えは行われず、同一の変動パターンテーブル114が選択されることとなる。選択カウンタに「100」がセットされた場合(非時短遊技状態中に特別図柄X5が決定された場合、時短遊技状態中に特別図柄X4、X5が決定された場合)には、選択カウンタの値が0に至るまで(特別遊技終了からの変動回数が100回目に至るまで)変動パターンテーブル114の切り替えが行われ、0に至った後(101回目以降)は変動パターンテーブル114の切り替えは行われず、同一の変動パターンテーブル114が選択されることとなる。
すなわち、この「100」又は「130」の値は、特別遊技の終了から変動パターンテーブル114の切り替えが終了する時点までの変動回数(すなわち、終了回数)を示すものとなっている。
選択カウンタに「9」がセットされた場合(時短遊技状態中に特別図柄X1、X6が決定された場合)には、選択カウンタの値が1に至るまで(特別遊技終了からの変動回数が8回目に至るまで)変動パターンテーブル114の切り替えが行われ、選択カウンタの値が0に至った後(9回目以降)は変動パターンテーブル114の切り替えは行われず、同一の変動パターンテーブル114が選択されることとなる。
すなわち、この「9」の値は、特別遊技の終了から変動パターンテーブル114の切り替えが終了した次の大当たりの抽選時(特別図柄の変動時)までの変動回数(すなわち、終了回数+1)を示すものとなっている。
選択カウンタに「0」がセットされた場合(すなわち、非時短遊技状態中に特別図柄X1、X4、X6が決定された場合)には、変動パターンテーブル114の切り替えは行われず、特別遊技終了直後から(すなわち、1回目の変動から)同一の変動パターンテーブル114が選択されることとなる。
また、大当たりに当選した場合、選択カウンタのカウント値が0に到達した場合、又は、特別図柄X1、X4、X5、X6の決定に基づく特別遊技が終了してから大当たりに当選することなく変動回数が10000回に到達した場合には、選択カウンタがリセットされる(すなわち、「0」がセットされる)ようになっている。
加算値は、後述するオフセット値を決定するためのものである。
図12に示すように、加算値テーブル116には、選択状態フラグ及び選択カウンタのカウント値ごとに、加算値が定められている。そして、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定時(大当たりの抽選時)に、加算値テーブル116を参照し、当該時点における選択状態フラグ及び選択カウンタのカウント値に応じた加算値が決定される。
図12に示すように、加算値テーブル116によれば、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点の選択状態フラグが「0」であった場合において、選択カウンタのカウント値が0のときに加算値として「0」が決定される。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、選択状態フラグが「0」であった場合には必ず、選択カウンタのカウント値は0となる。
また、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点の選択状態フラグが「1」であった場合において、選択カウンタのカウント値が、1〜30のときに加算値として「3」が決定され、31のときに加算値として「9」が決定され、32〜130のときに加算値として「8」が決定される。
また、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点の選択状態フラグが「2」であった場合において、選択カウンタのカウント値が0のときに加算値として「7」が決定される。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、選択状態フラグが「2」であった場合には必ず、選択カウンタのカウント値は0となる。
また、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点の選択状態フラグが「3」であった場合において、選択カウンタのカウント値が、1のときに加算値として「0」が決定され、2〜6のときに加算値として「3」が決定され、7〜9のときに加算値として「2」が決定される。
また、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点の選択状態フラグが「4」であった場合において、選択カウンタのカウント値が、1のときに加算値として「6」が決定され、2〜50のときに加算値として「5」が決定され、51〜100のときに加算値として「4」が決定される。
また、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点の選択状態フラグが「5」であった場合において、選択カウンタのカウント値が、1〜30のときに加算値として「3」が決定され、31のときに加算値として「7」が決定され、32〜80のときに加算値として「6」が決定され、81〜130のときに加算値として「5」が決定される。
オフセット値は、変動パターンテーブル114を決定するためのものである。
図13に示すように、オフセット値テーブル117には、遊技状態(当該遊技状態に応じて予め定められた基準値)及び加算値ごとに、オフセット値が定められている。また、図14に示すように、設定テーブル118には、オフセット値に対応する変動パターンテーブル114が定められている。
そして、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定時(大当たりの抽選時)に、オフセット値テーブル117を参照し、当該時点において設定されている遊技状態(対応する基準値)及び加算値に応じたオフセット値が決定されるとともに、設定テーブル118を参照し、決定されたオフセット値に対応する変動パターンテーブル114が決定される。これにより、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定時に選択する変動パターンテーブル114が決定されることとなる。
図13に示すように、オフセット値テーブル117によれば、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する(大当たりの抽選が行われる)時点で通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)が設定されていた場合(基準値は「0」)において、加算値が、「0」であったときにオフセット値として「0」が決定され、「3」であったときにオフセット値として「3」が決定される。
また、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点で低確率時短遊技状態が設定されていた場合(基準値は「1」)において、加算値が、「5」であったときにオフセット値として「6」が決定され、「6」であったときにオフセット値として「7」が決定され、「7」であったときにオフセット値として「8」が決定され、「8」であったときにオフセット値として「9」が決定され、「9」であったときにオフセット値として「10」が決定される。
また、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する時点で高確率時短遊技状態が設定されていた場合(基準値は「2」)において、加算値が「0」であったときに、第1特図保留数が0であればオフセット値として「1」が決定され、第2特図保留数が1以上であればオフセット値として「2」が決定される。また、上述の場合において、加算値が、「2」であったときにオフセット値として「4」が決定され、「3」であったときにオフセット値として「5」が決定され、「4」であったときにオフセット値として「6」が決定され、「5」であったときにオフセット値として「7」が決定され、「6」であったときにオフセット値として「8」が決定され、「7」であったときにオフセット値として「9」が決定される。
そして、図14に示すように、設定テーブル118によれば、決定されたオフセット値が、「0」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルAが決定され、「1」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルC4が決定され、「2」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルC3が決定され、「3」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルBが決定され、「4」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルC1が決定され、「5」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルC2が決定され、「6」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルD1が決定され、「7」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルD2が決定され、「8」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルEが決定され、「9」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルFが決定され、「10」であった場合には変動パターンテーブル114としてテーブルGが決定される。
次に、変動パターンテーブル114の決定処理について、通常遊技状態中(非時短遊技状態中)に特別図柄X2が決定された場合、及び、高確率時短遊技状態中(時短遊技状態中)に特別図柄X1が決定された場合を例に、具体的に説明する。
(1)通常遊技状態中に特別図柄X2が決定された場合
通常遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X2が決定されると、選択状態フラグに「0」がセットされるとともに、選択カウンタのカウント値に「0」がセットされる。その後、特別図柄X2の決定に基づく特別遊技が終了すると、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115に基づき、選択状態フラグに「5」がセットされるとともに、選択カウンタのカウント値に「130」がセットされる(図11参照)。
ここで、特別遊技の終了後は必ず時短遊技状態(ここでは、低確率時短遊技状態)が設定されるため、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しが行われ、第2始動入賞口16への遊技球の入球によって取得された第2特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われる。
たとえば、特別遊技終了後1回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が1回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「130」であるため、加算値テーブル116に基づき、加算値として「5」が決定される(図12参照)。すると、この時点では低確率時短遊技状態が設定されており(すなわち、基準値が「1」であり)、決定された加算値が「5」であるため、オフセット値テーブル117に基づき、オフセット値として「6」が決定される(図13参照)。そして、決定されたオフセット値が「6」であるため、設定テーブル118に基づき、この特別遊技終了後1回目の大当たりの抽選において選択する変動パターンテーブル114としてテーブルD1が決定される。これにより、テーブルD1に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定されることとなる(図10参照)。
また、たとえば、特別遊技終了後100回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が100回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「31(=130−99)」であるため、加算値テーブル116に基づき、加算値として「7」が決定される(図12参照)。この時点では低確率時短遊技状態が設定されており(基準値が「1」であり)、決定された加算値が「7」であるため、オフセット値テーブル117に基づき、オフセット値として「8」が決定される(図13参照)。そして、決定されたオフセット値が「8」であるため、設定テーブル118に基づき、この特別遊技終了後100回目の大当たりの抽選において選択する変動パターンテーブル114としてテーブルEが決定される。これにより、テーブルEに基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定されることとなる(図10参照)。
また、たとえば、特別遊技終了後130回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が130回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「1(=130−129)」であるため、加算値テーブル116に基づき、加算値として「3」が決定される(図12参照)。
なおここで、特別図柄X2が決定された場合には、時短回数は100回であり、特別遊技の終了後101回目以降は通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)が設定される(基準値は「0」)ため、第1遊技領域12aへ向けての遊技球の打ち出しが行われ、第1始動入賞口15への遊技球の入球によって取得された第1特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われる。
そして、決定された加算値が「3」であるため、オフセット値テーブル117に基づき、オフセット値として「3」が決定される(図13参照)。そして、決定されたオフセット値が「3」であるため、設定テーブル118に基づき、この特別遊技終了後130回目の大当たりの抽選において選択する変動パターンテーブル114としてテーブルBが決定される。これにより、テーブルBに基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定されることとなる(図10参照)。
また、たとえば、特別遊技終了後131回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が131回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「0(=130−130)」に至るため、選択状態フラグに「0」がセットされる。これにより、加算値テーブル116に基づき、加算値として「0」が決定される(図12参照)。この時点では、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)が設定されており(基準値が「0」であり)、決定された加算値が「0」であるため、オフセット値テーブル117に基づき、オフセット値として「0」が決定される(図13参照)。そして、決定されたオフセット値が「0」であるため、設定テーブル118に基づき、この特別遊技終了後131回目の大当たりの抽選において選択する変動パターンテーブル114としてテーブルAが決定される。これにより、テーブルAに基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定されることとなる(図10参照)。
なお、特別遊技終了後132回目以降の大当たりの抽選においては、常に、選択状態フラグが「0」、選択カウンタのカウント値が「0」となるため、上述と同様に、変動パターンテーブル114としてテーブルAが決定される。
(2)高確率時短遊技状態中に特別図柄X1が決定された場合
高確率時短遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X1が決定されると、選択状態フラグに「0」がセットされるとともに、選択カウンタのカウント値に「0」がセットされる。その後、特別図柄X2の決定に基づく特別遊技が終了すると、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115に基づき、選択状態フラグに「3」がセットされるとともに、選択カウンタのカウント値に「9」がセットされる(図11参照)。
そして、特別遊技の終了後は高確率時短遊技状態が設定されるため、第2遊技領域12bへ向けての遊技球の打ち出しが行われ、第2始動入賞口16への遊技球の入球によって取得された第2特図乱数に基づいて大当たりの抽選が行われる。
たとえば、特別遊技終了後1回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が1回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「9」であるため、加算値テーブル116に基づき、加算値として「2」が決定される(図12参照)。すると、この時点では高確率時短遊技状態が設定されており(すなわち、基準値が「2」であり)、決定された加算値が「2」であるため、オフセット値テーブル117に基づき、オフセット値として「4」が決定される(図13参照)。そして、決定されたオフセット値が「4」であるため、設定テーブル118に基づき、この特別遊技終了後1回目の大当たりの抽選において選択する変動パターンテーブル114としてテーブルC1が決定される。これにより、テーブルC1に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定されることとなる(図10参照)。
また、たとえば、特別遊技終了後4回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が4回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「6(=9−3)」であるため、加算値テーブル116に基づき、加算値として「3」が決定される(図12参照)。この時点では高確率時短遊技状態が設定されており(基準値が「2」であり)、決定された加算値が「3」であるため、オフセット値テーブル117に基づき、オフセット値として「5」が決定される(図13参照)。そして、決定されたオフセット値が「5」であるため、設定テーブル118に基づき、この特別遊技終了後4回目の大当たりの抽選において選択する変動パターンテーブル114としてテーブルC2が決定される。これにより、テーブルC2に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定されることとなる(図10参照)。
また、たとえば、特別遊技終了後8回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が8回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「2(=9−7)」であるため、加算値テーブル116に基づき、加算値として「3」が決定される(図12参照)。したがって、上述と同様に、変動パターンテーブル114としてテーブルC2が決定される。
また、たとえば、特別遊技終了後9回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が9回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「1(=9−8)」であるため、加算値テーブル116に基づき、加算値として「0」が決定される(図12参照)。この時点では高確率時短遊技状態が設定されており(基準値が「2」であり)、決定された加算値が「0」であるため、第1特図保留数が0のときにはオフセット値として「1」が決定され、第1特図保留数が1以上のときにはオフセット値として「2」が決定される。そして、決定されたオフセット値が、「1」であるときには、この特別遊技終了後9回目の大当たりの抽選において選択する変動パターンテーブル114としてテーブルC4が決定され、「2」であるときにはテーブルC3が決定される。これにより、テーブルC3又はテーブルC4に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定されることとなる(図10参照)。
また、たとえば、特別遊技終了後10回目の大当たりの抽選(特別遊技が終了してからの変動回数が10回目の変動)においては、選択カウンタのカウント値が「0(=9−9)」に至るため、選択状態フラグに「0」がセットされる。これにより、加算値テーブル116に基づき、加算値として「0」が決定される(図12参照)。この時点では高確率時短遊技状態が設定されており(基準値が「2」であり)、決定された加算値が「0」であるため、上述と同様に、変動パターンテーブル114としてテーブルC3又はテーブルC4が決定される。
なお、特別遊技終了後11回目以降の大当たりの抽選においては、常に、選択状態フラグが「0」、選択カウンタのカウント値が「0」となるため、上述と同様に、変動パターンテーブル114としてテーブルC3又はC4が決定される。
そして、上述のように変動パターンテーブル114が決定されると、この決定された変動パターンテーブル114に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが決定される。ここでは、変動パターンテーブル114のうち、テーブルA、テーブルB、テーブルC3、テーブルD1について具体的に説明し、他の変動パターンテーブル114については説明を省略する。
図9(a)に示すように、テーブルAによれば、特別図柄Z1又はZ2が決定され(すなわち、大当たりの抽選の結果がハズレであり)、かつ、現時点の保留数が0又は1の場合において、変動パターン乱数が0〜229であったときに「13秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が13秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動モードコマンド「00H」(最後尾に「H」が付された英数字は16進数表記。以下、同様)及び変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が230〜239であったときに「60秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が15秒、後半部分の変動時間が45秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「01H」が決定され、変動パターン乱数が240〜249であったときに「90秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が15秒、後半部分の変動時間が75秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、特別図柄Z1又はZ2が決定され、かつ、現時点の保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0〜229であったときに「3秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が0秒、後半部分の変動時間が3秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「03H」が決定され、変動パターン乱数が230〜239であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「01H」が決定され、変動パターン乱数が240〜249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、大当たりに当選し特別図柄X1、X4、X5又はX6が決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0〜99であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「11H」が決定され、変動パターン乱数が100〜199であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「12H」が決定され、変動パターン乱数が200〜249であったときに「30秒変動」という変動パターン(前半部分の変動時間が15秒、後半部分の変動時間が15秒に設定された変動パターン)が対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「A0H」が決定される。
また、大当たりに当選し特別図柄X2又はX3が決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0〜99であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「21H」が決定され、変動パターン乱数が100〜199であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「22H」が決定され、変動パターン乱数が200〜249であったときに「30秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「A0H」が決定される。
また、特別図柄Yが決定されると(すなわち、小当たりに当選すると)、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数がいかなる値であっても必ず、「30秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「A0H」が決定される。
図9(b)に示すように、テーブルBによれば、特別図柄Z1又はZ2が決定され、かつ、現時点の保留数が0又は1の場合には、変動パターン乱数がいかなる値であっても必ず、「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「00H」が決定される。
また、特別図柄Z1又はZ2が決定され、かつ、現時点の保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0〜199であったときに「3秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「03H」が決定され、変動パターン乱数が200〜235であったときに「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「00H」が決定され、変動パターン乱数が236〜245であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「01H」が決定され、変動パターン乱数が246〜249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「02H」が決定される。
また、大当たりに当選し特別図柄X1、X4、X5又はX6が決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0〜169であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「11H」が決定され、変動パターン乱数が170〜249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「12H」が決定される。
また、大当たりに当選し特別図柄X2又はX3が決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0〜169であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「21H」が決定され、変動パターン乱数が170〜249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「22H」が決定される。
また、特別図柄Yが決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数がいかなる値であっても必ず、「3秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「03H」が決定される。
図9(c)に示すように、テーブルC3によれば、特別図柄Z1又はZ2が決定され、かつ、現時点の保留数が0又は1の場合には、変動パターン乱数がいかなる値であっても必ず、「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「30H」が決定される。
また、特別図柄Z1又はZ2が決定され、かつ、現時点の保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0〜199であったときに「3秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「33H」が決定され、変動パターン乱数が200〜235であったときに「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「30H」が決定され、変動パターン乱数が236〜245であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「31H」が決定され、変動パターン乱数が246〜249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「32H」が決定される。
また、大当たりに当選し特別図柄X1、X4、X5又はX6が決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0〜99であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「41H」が決定され、変動パターン乱数が100〜199であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「42H」が決定され、変動パターン乱数が200〜249であったときに「30秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「B0H」が決定される。
また、特別図柄Yが決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数がいかなる値であっても必ず、「30秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「B0H」が決定される。
図9(d)に示すように、テーブルD1によれば、特別図柄Z1又はZ2が決定され、かつ、現時点の保留数が0又は1の場合には、変動パターン乱数がいかなる値であっても必ず、「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「60H」が決定される。
また、特別図柄Z1又はZ2が決定され、かつ、現時点の保留数が2以上の場合において、変動パターン乱数が0〜199であったときに「3秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「63H」が決定され、変動パターン乱数が200〜235であったときに「13秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「60H」が決定され、変動パターン乱数が236〜245であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「61H」が決定され、変動パターン乱数が246〜249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「62H」が決定される。
また、大当たりに当選し特別図柄X1、X4、X5又はX6が決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0〜169であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「71H」が決定され、変動パターン乱数が170〜249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「72H」が決定される。
また、大当たりに当選し特別図柄X2又はX3が決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数が0〜169であったときに「60秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「81H」が決定され、変動パターン乱数が170〜249であったときに「90秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「01H」及び変動パターンコマンド「82H」が決定される。
また、特別図柄Yが決定されると、現時点の保留数にかかわらず、変動パターン乱数がいかなる値であっても必ず、「3秒変動」の変動パターンが対応付けられた変動モードコマンド「00H」及び変動パターンコマンド「63H」が決定される。
上述のように決定された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは副制御基板300に送信され、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の具体的態様が決定され、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の具体的な態様が決定される。そして、このように決定された具体的な態様により変動演出が実行されるが、変動モードコマンドに設定されている前半部分の変動時間及び変動パターンコマンドに設定されている後半部分の変動時間の合計が、変動演出の開始から終了までの時間となる。
また、上述の変動時間に基づいて、演出表示装置21では変動演出が行われるとともに、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31)では特別図柄の変動表示が行われる。具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15の場合には、上述の変動時間の間、第1特別図柄表示装置30が点滅表示され、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16の場合には、上述の変動時間の間、第2特別図柄表示装置31が点滅表示される。そして、変動時間の経過後、決定された特別図柄が停止表示される。
(事前判定処理の概要)
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、第1特図乱数又は第2特図乱数が記憶されると、当該第1特図乱数又は当該第2特図乱数に基づく変動開始前に、当該第1特図乱数又は当該第2特図乱数について決定され得る大当たりの抽選の結果、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定する事前判定処理を実行できるようになっている。
この事前判定処理が実行されることにより、記憶された第1特図乱数又は第2特図乱数について、特別図柄の変動開始時に決定される変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが、当該保留が記憶された時点で事前に副制御基板300へ伝達される。これにより、当該保留に基づく特別図柄の変動開始前から、当該保留を対象とする所定の示唆を行う先読み演出を実行可能となっている。先読み演出については後述する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)が設定されている場合において第1特図乱数が記憶されたとき、若しくは、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態が設定されている場合において第2特図乱数が記憶されたときに、上述の事前判定処理が実行される。これに対して、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態が設定されている場合において第1特図乱数が記憶されたとき、通常遊技状態が設定されている場合において第2特図乱数が記憶されたとき、特別遊技又は小当たり遊技の実行中に第1特図乱数又は第2特図乱数が記憶されたときにはいずれも、上述の事前判定処理は実行されない。
そして、事前判定処理が実行された場合に、当該事前判定処理による判定内容(大当たりの抽選の結果、変動モードコマンド及び変動パターンコマンド等)を含む事前判定コマンドが副制御基板300へ送信され、事前判定処理が実行されなかった場合には、上述の事前判定コマンドは副制御基板300へ送信されないようになっている。
ここで、上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、選択カウンタのカウント値(変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数に対応してセットされた初期値の残数)に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定時に選択する変動パターンテーブル114が決定されるようになっている。すなわち、特別遊技又は小当たり遊技の終了後からの変動回数に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定時に選択する変動パターンテーブル114が決定されるようになっている。
そして、本形態に係るパチンコ機Pは、事前判定処理を行う場合にも、記憶された第1特図乱数又は第2特図乱数に基づいて実行される変動(特別図柄の変動表示、大当たりの抽選)の変動回数に基づいて、当該変動が行われる時点の変動パターンテーブル114を判定した上で、この変動パターンテーブル114に基づいて、決定される変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定可能に設定されている。すなわち、第1特図乱数又は第2特図乱数が記憶された時点で選択されている変動パターンテーブル114が、当該第1特図乱数又は第2特図乱数に基づいて実行される変動の際には異なる変動パターンテーブル114に切り替わるようになっている場合には、この切り替わり後の変動パターンテーブル114に基づいて、決定される変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定可能に設定されている。
具体的には、高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態が設定されている場合に第2特図乱数が記憶されたときの事前判定処理において、当該記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点を上述の選択カウンタを用いて特定し、当該特定内容に応じて当該変動時に選択する変動パターンテーブル114を判定した上で、この変動パターンテーブル114に基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定できるようになっている。
たとえば、低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X1又はX6が決定されることにより、特別遊技終了後に高確率時短遊技状態が設定された場合(選択状態フラグに「3」がセットされた場合)であって、第2特図乱数が記憶されたときの事前判定処理においては、常に、上述の特定内容に応じて、記憶された第2特図乱数に基づく変動が行われる時点の変動パターンテーブル114を判定した上で、この変動パターンテーブル114に基づいて、決定される変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定する。
また、たとえば、低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X2又はX3が決定されることにより、特別遊技終了後に低確率時短遊技状態が設定された場合(選択状態フラグに「5」がセットされた場合)であって、第2特図乱数が記憶されたときの事前判定処理においては、上述の特定内容に基づいて、当該記憶された第2特図乱数に基づく変動が低確率時短遊技状態中に実行される(すなわち、当該記憶された第2特図乱数に基づく変動の変動回数が特別遊技終了から100回目以内である)と特定されたときには、当該変動が行われる時点の変動パターンテーブル114を判定した上で、この変動パターンテーブル114に基づいて、決定される変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定する。
なお、記憶された第2特図乱数に基づく変動が通常遊技状態に切り替わった後に実行される(すなわち、当該記憶された第2特図乱数に基づく変動の変動回数が特別遊技終了から101回目以降である)と特定されたときには、変動パターンテーブル114の判定、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの判定を行うことなく、先読み演出の実行を禁止する旨の情報を含む事前判定コマンドを副制御基板300へ送信する。これにより、低確率時短遊技状態中に記憶されたものの、通常遊技状態に切り替わった後に変動が実行される保留を対象とする先読み演出の実行が禁止されることとなる。
一方、通常遊技状態が設定されている場合において第1特図乱数が記憶されたときの事前判定処理においては、当該記憶された第1特図乱数に基づく変動が行われる時点の変動パターンテーブル114を判定することなく、当該第1特図乱数が記憶された時点で選択されている変動パターンテーブル114に基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定するようになっている。
(通常遊技状態中に第1特図乱数が記憶されたときの事前判定処理の概要)
次に、通常遊技状態中に第1特図乱数が記憶されたときの事前判定処理について、具体的に説明する。ここでは、通常遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X2が決定されたものの、大当たり又は小当たりに当選することなく100回の変動が終了し、通常遊技状態が設定された場合を例に説明を行う。
上述の場合において、たとえば、特別遊技終了からの変動回数が101回目の変動中に第1特図乱数が記憶されると、事前判定処理が実行されることとなる。
この事前判定処理においては、まず、記憶された第1特図乱数に基づいて、大当たりの抽選結果(大当たり、小当たり又はハズレ)の判定が行われるとともに、決定される特別図柄の種類(X1、X2、X3、X4、X5、X6、Y、Z1)の判定が行われる。この判定が行われると、事前判定コマンドとして、記憶された保留の種類(第1特図乱数)を示す情報及び決定された特別図柄の種類を示す情報から構成される第1事前判定コマンドが、後述する演出用伝送データ格納領域に格納される。
さらに、決定される変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの判定が行われるが、上述の如く、この事前判定処理においては、当該第1特図乱数が記憶された時点で選択されている変動パターンテーブル114に基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定する。したがって、上述した変動開始時(大当たりの抽選時)における変動パターンテーブル114の決定と同様の処理によって、変動パターンテーブル114が判定される。
具体的には、特別遊技が終了してからの変動回数が101回目であるときには、選択状態フラグに「5」がセットされており、選択カウンタのカウント値は「30(=130−100)」であるため、加算値として「3」が決定される。そして、決定された加算値が「3」であるため、オフセット値として「3」が決定され、これにより選択される変動パターンテーブル114はテーブルBであると判定される。
そして、記憶された第1特図乱数(変動パターン乱数)及び判定されたテーブルBに基づいて、決定される変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの判定が行われる。この判定が行われると、事前判定コマンドとして、第2事前判定コマンド及び第3事前判定コマンドが演出用伝送データ格納領域に格納される。第2事前判定コマンドは、当該コマンドの送信内容が変動演出の前半部分に係る旨を示す情報及び変動モードコマンドの種類を示す情報から構成されている。また、第3事前判定コマンドは、当該コマンドの送信内容が変動演出の後半部分に係る旨を示す情報及び変動パターンコマンドの種類を示す情報から構成されている。
演出用伝送データ格納領域に格納された事前判定コマンド(第1事前判定コマンド、第2事前判定コマンド及び第3事前判定コマンド)は副制御基板300に送信され、これにより、記憶された第1特図乱数に基づいて決定される特別図柄、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの情報が副制御基板300に伝達される。
(時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶されたときの事前判定処理の概要)
次に、時短遊技状態中(低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中)に第2特図乱数が記憶されたときの事前判定処理について、具体的に説明する。ここでは、低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X1又はX6が決定されることにより、特別遊技終了後に高確率時短遊技状態が設定された場合(選択状態フラグに「3」がセットされた場合)、及び、低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X2又はX3が決定されることにより、特別遊技終了後に低確率時短遊技状態が設定された場合(選択状態フラグに「5」がセットされた場合)について説明を行う。
この事前判定処理においては、通常遊技状態中に第1特図乱数が記憶されたときの事前判定処理と同様に、まず、記憶された第2特図乱数に基づいて、大当たりの抽選結果の判定が行われるとともに、決定される特別図柄の種類の判定が行われる。そして、事前判定コマンドとして、第1事前判定コマンドが演出用伝送データ格納領域に格納される。
そして、上述の如く、この事前判定処理においては、記憶された第2特図乱数に基づく変動が実行される時点を上述の選択カウンタを用いて特定し、当該特定内容に応じて、当該変動時に選択する変動パターンテーブル114を判定する処理(すなわち、当該記憶された第2特図乱数に基づく変動が低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に実行される場合の処理)、又は、変動パターンテーブル114を判定することなく先読み演出の実行を禁止する情報を含む事前判定コマンドを副制御基板300に送信する処理(すなわち、当該記憶された第2特図乱数に基づく変動が通常遊技状態中に実行される場合の処理)のいずれかが実行されることとなる。
具体的には、時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶されたときの事前判定処理においては、当該時点の変動回数に関する情報に、当該時点で既に記憶されている第2特図乱数の保留数、当該時点における第2特図乱数に基づく変動の実行状況等を加味して、記憶された第2特図乱数に基づく変動が実行される時点に関する特定が行われる。
より具体的には、時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶された時点における選択カウンタのカウント値に対して、当該時点における特図遊技の実行状態を示す実行フェーズデータに応じた補正値を加算し、この加算された値から、当該時点の第2特図保留数及び設定されている選択状態フラグに応じた調整値を減算することにより、判定値を算出する。このようにして算出された判定値は、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点を特定する情報となる。そして、この算出された判定値に基づいて、当該事前判定処理において上述のいずれの処理を実行するかが決定されるとともに、当該判定値に応じて決定される選択カウンタオフセット値に基づいて、選択する変動パターンテーブル114が決定されることとなる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pには、上述の事前判定処理において用いられるテーブルとして、補正値テーブル119、調整値テーブル120が設けられており、これらのテーブルに基づき上述の補正値及び調整値が設定されるようになっている。
(実行フェーズデータ及び補正値に関する概要)
実行フェーズデータは、特図遊技、特別遊技及び小当たり遊技の実行状態を示すものであり、後述の特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュールのうちいずれを実行するかを特定可能なものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、この実行フェーズデータとして、特別図柄の変動が終了してから次に特別図柄の変動が開始されるまでの状態(第1特図保留数及び第2特図保留数が0であって、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球するまでの状態、若しくは、特別図柄の変動が終了してから、記憶されている保留が読み出されて当該保留に基づく変動が開始されるまでの状態)である特別図柄変動待ち状態を示すデータ「00H」、特別図柄の変動が開始されてから、設定された変動時間が経過するまでの状態である特別図柄変動中状態を示すデータ「01H」と、特別図柄が停止表示されてから、設定された特図停止表示時間が経過するまでの状態である特別図柄停止表示状態を示すデータ「02H」、大当たりに当選した場合において特図停止表示時間が経過してから特別遊技が開始されるまでの状態である特別遊技大入賞口開放前状態を示す「03H」、特別遊技が実行されている状態である特別遊技制御状態を示す「04H」、ラウンド遊技が終了した状態である特別遊技大入賞口閉鎖状態を示す「05H」、全ラウンド遊技が終了し特別遊技の終了処理が実行されている状態である特別遊技終了待ち状態を示す「06H」、小当たりに当選した場合において特図停止表示時間が経過してから小当たり遊技が開始されるまでの状態である小当たり遊技大入賞口開放前状態を示す「07H」、小当たり遊技が実行されている状態である小当たり遊技制御状態を示す「08H」、小当たり遊技が終了した状態である小当たり遊技大入賞口閉鎖状態を示す「09H」、及び、小当たり遊技の終了処理が実行されている状態である小当たり遊技終了待ち状態を示す「0AH」のいずれかが設定されるようになっている。
また、補正値は、実行フェーズデータに応じて定められた値であり、時短遊技状態中に記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点を特定するにあたり、当該第2特図乱数の記憶時点における選択カウンタのカウント値に対して、当該記憶時点における特図遊技の実行状態に応じた補正を行うために用いられるものである。
図15に示すように、補正値テーブル119には、時短遊技状態中に設定され得る実行フェーズデータごとに補正値が定められている。時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶された場合には、補正値テーブル119を参照して、当該時点における実行フェーズデータに基づく補正値が決定される。
上述の如く、時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶された場合に上述の事前判定処理が実行され、特別遊技や小当たりの実行中に第2特図乱数が記憶された場合には、上述の事前判定処理は実行されない。そのため、上述の事前判定処理が実行される時点(第2特図乱数の記憶時点)における特図遊技の実行状態は、特別図柄変動待ち状態、特別図柄変動中状態又は特別図柄停止表示状態のいずれかとなる。
ここで、変動回数は、特別図柄の変動が開始されるごとに1インクリメントされるものの、特別図柄変動待ち状態中は特別図柄の変動が開始されておらず、まだ変動回数が1インクリメントされていない。そのため、特別図柄変動待ち状態中に第2特図乱数が記憶された場合には、第2特図乱数に基づく変動の実行時点を特定する選択カウンタオフセット値を算出するために、当該記憶時点における選択カウンタのカウント値に対して、変動回数が1インクリメントされていない分の補正を行うべく、補正値として所定値(ここでは「1」)を決定し(図15参照)、この選択カウンタのカウント値に1を加算する処理を行う。
これに対して、特別図柄変動中状態及び特別図柄停止表示状態は、特別図柄の変動が開始されているため、既に変動回数が1インクリメントされている。そのため、特別図柄変動中状態中又は特別図柄停止表示状態中に第2特図乱数が記憶された場合には、上述の選択カウンタオフセット値を算出するために、当該記憶時点における選択カウンタのカウント値に対する補正を行う必要はない。そこで、この場合には、補正値として所定値(ここでは「0」)を決定し(図15参照)、この選択カウンタのカウント値に0を加算する処理を行う。
なお、設定される実行フェーズデータの種類、変動回数がインクリメントされる時点、オフセット値等は、パチンコ機の種類や各種テーブル内の設定内容に応じて設定されるものであり、上記補正値は、これらの設定内容に応じて適宜定めることができる。たとえば、特別図柄変動待ち状態中に第2特図乱数が記憶された場合の補正値として「0」、特別図柄変動中状態及び特別図柄停止表示状態中に第2特図乱数が記憶された場合の補正値として「−1」を定め、これらの値を選択カウンタのカウント値に加算して後述の処理を実行するようにしてもよい。
(第2特図保留数に関する概要)
第2特図乱数の記憶時点においては、既に第2特図乱数が記憶されている場合がある。そのため、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点を特定するためには、既に記憶されている第2特図乱数に基づいて実行される変動分を考慮する必要がある。
そこで、上述の事前判定処理においては、選択カウンタのカウント値に補正値を加算した値から、第2特図乱数の記憶時点における第2特図保留数を減算し、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点に対応する選択カウンタのカウント値の算出が行われる。
(調整値の概要)
調整値は、設定されている選択状態フラグに応じて定められた値であり、時短遊技状態中に記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点において、遊技状態が通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)に切り替わっているか否かを判断するにあたり、上述のように算出された第2特図乱数に基づく変動の実行時点に対応する選択カウンタのカウント値に対して、選択状態フラグに応じた調整を行い、判定値を算出するために用いられるものである。
また、図16に示すように、調整値テーブル120には、選択状態フラグごとに調整値が定められており、時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶された場合には、調整値テーブル120を参照して、設定されている選択状態フラグに基づく調整値が決定される。
(1)時短遊技状態中における特別図柄X2又はX3の決定に基づき、特別遊技終了後に低確率時短遊技状態が設定された場合(選択状態フラグに「5」がセットされた場合)
低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X2又はX3が決定されることにより、特別遊技終了後に低確率時短遊技状態が設定された場合には、選択状態フラグに「5」がセットされ、選択カウンタに「130」がセットされる。また、時短回数は100回に設定される。
すると、大当たりに当選することなく特別図柄の変動が行われ、この選択カウンタのカウント値が30に至ると、時短回数は0回となり、遊技状態が低確率時短遊技状態から通常遊技状態に切り替わる。すなわち、上述の場合には、変動パターンテーブル114の切り替えが終了する(すなわち、特別遊技の終了からの変動回数が130回に至る)前に、遊技状態が通常遊技状態に変更されることとなる。
そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、選択状態フラグに「5」がセットされている場合の調整値として、特別遊技が終了してから変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数(130回)と、特別遊技が終了してから遊技状態が通常遊技状態に切り替わるまでの変動回数(すなわち、時短回数の100回)との差分に相当する「30」が定められている(図16参照)。そして、上述のように第2特図乱数に基づく変動の実行時点に対応する選択カウンタのカウント値が算出されると、この算出されたカウント値から調整値「30」を減算することで、判定値が算出される。
ここで、上述のように算出された判定値は、第2特図乱数に基づく変動の実行時点の変動回数が特別遊技終了から100回目までのときには、1以上となり、第2特図乱数に基づく変動の実行時点の変動回数が特別遊技終了から101回目以降のときには、0以下となる。すなわち、この算出された判定値が1以上であれば、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点は低確率時短遊技中であると特定でき、0以下であれば、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点は通常遊技状態中であると特定できる。
そして、上述の場合において、判定値が1以上であれば、当該判定値に上述の調整値を加算した値を選択カウンタオフセット値として決定する。そして、この選択カウンタオフセット値に基づいて、変動パターンテーブル114が判定される。
この変動パターンテーブル114の判定は、選択カウンタのカウント値の代わりに上述のように決定された選択カウンタオフセット値を用いることで、上述した変動開始時(大当たりの抽選時)における変動パターンテーブル114の決定と同様の処理によって行われる。すなわち、選択状態フラグ、選択カウンタオフセット値に基づいて加算値を決定し、この加算値に基づいてオフセット値を決定する。そして、このオフセット値に基づいて、選択される変動パターンテーブル114が判定され、この変動パターンテーブル114に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが判定される。この判定が行われると、上述と同様に、事前判定コマンドとして、第2事前判定コマンド及び第3事前判定コマンドが、演出用伝送データ格納領域に格納される。
これに対して、判定値が0以下であれば、変動パターンテーブル114の判定、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの判定を行うことなく、事前判定コマンドとして、上述の第2事前判定コマンド及び第3事前判定コマンドの代わりに、先読み演出の実行を禁止する旨を副制御基板300に伝達するための第1禁止判定コマンド及び第2禁止判定コマンドを副制御基板300へ送信する。第1禁止判定コマンドは、当該コマンドの送信内容が変動演出の前半部分に係る旨を示す情報及び先読み演出を禁止する旨を示す情報から構成されている。また、第2禁止判定コマンドは、当該コマンドの送信内容が変動演出の後半部分に係る旨を示す情報及び先読み演出を禁止する旨を示す情報から構成されている。
そして、演出用伝送データ格納領域に格納された事前判定コマンド(第1事前判定コマンド、第1禁止判定コマンド及び第2禁止判定コマンド)は副制御基板300に送信される。
(2)時短遊技状態中における特別図柄X1又はX6の決定に基づき、特別遊技終了後に高確率時短遊技状態が設定された場合(選択状態フラグに「3」がセットされた場合)
低確率時短遊技状態中又は高確率時短遊技状態中に大当たりに当選し特別図柄X1又はX6が決定されることにより、特別遊技終了後に高確率時短遊技状態が設定された場合には、選択状態フラグに「3」がセットされ、選択カウンタに「9」がセットされる。また、時短回数は10000回に設定される。
この場合には、大当たりに当選することなく特別図柄の変動が行われ、この選択カウンタのカウント値が0に至っても、時短回数は0回とはならないため、遊技状態は高確率時短遊技状態のままである。すなわち、この場合には、変動パターンテーブル114の切り替えが終了しても(すなわち、特別遊技の終了からの変動回数が9回目に至っても)、遊技状態が通常遊技状態に変更されることはない。したがって、この場合には、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点の変動回数が特別遊技の終了から9回目を超えても、当該変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114を判定した上で、この変動パターンテーブル114に基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが判定されることとなる。
そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、選択状態フラグに「3」がセットされている場合には、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点において遊技状態が通常遊技状態に切り替わっているか否かを判定する必要がないため、調整値として「0」が定められている(図16参照)。そして、第2特図乱数に基づく変動の実行時点に対応する選択カウンタのカウント値が算出されると、この算出されたカウント値から調整値「0」を減算することで、判定値が算出される。
ここで、上述のように算出された判定値は、第2特図乱数に基づく変動の実行時点の変動回数が特別遊技終了から9回目までのときには、1以上となり、第2特図乱数に基づく変動の実行時点の変動回数が特別遊技終了から10回目以降のときには、0以下となる。
そして、上述の場合において、判定値が1以上であれば、当該判定値(判定値+調整値「0」)を選択カウンタオフセット値として決定する。そして、この選択カウンタオフセット値に基づいて、変動パターンテーブル114が判定される。
これに対して、判定値が0以下であれば、選択カウンタオフセット値として「1」を決定する。すなわち、第2特図乱数に基づく変動の実行時点の変動回数が10回目以降のときには常に、選択カウンタオフセット値が「1」となる。そして、この選択カウンタオフセット値に基づいて変動パターンテーブル114が判定される。
なお、上述の変動パターンテーブル114の判定、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの決定、事前判定コマンドの格納に関しては、上述の選択状態フラグに「5」がセットされた場合と同様の処理により実行される。
次に、時短遊技状態中に第2特図乱数が記憶されたときの事前判定処理における処理結果について、例を挙げてより具体的に説明する。
(1)選択状態フラグに「5」がセットされており、特別遊技終了からの変動回数が97回目、第2特図保留数が「2」及び特別図柄変動中状態のときに第2特図乱数が記憶された場合
この場合には、第2特図乱数が記憶された時点の選択カウンタのカウント値は「34(=130−96)」となる。そして、補正値は「0」、第2特図保留数が「2」、調整値は「30」であるため、判定値は「2(=34+0−2−30)」となる。すると、判定値が1以上であるため、選択カウンタオフセット値が「32(=2+30)」に決定され、この選択カウンタオフセット値を用いて、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点(特別遊技終了からの変動回数が99回目)において選択される変動パターンテーブル114が判定される。具体的には、この選択カウンタオフセット値「32」により、加算値として「6」が決定され、当該変動の実行時点は低確率時短遊技状態であることから、オフセット値として「7」が決定される。したがって、当該変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114はテーブルBと判定され、このテーブルBに基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが判定される。
(2)選択状態フラグに「5」がセットされており、特別遊技終了からの変動回数が97回目、第2特図保留数が「3」及び特別図柄変動中状態のときに第2特図乱数が記憶された場合
この場合には、第2特図乱数が記憶された時点の選択カウンタのカウント値は「34(=130−96)」となる。そして、補正値は「0」、第2特図保留数は「3」、調整値は「30」であるため、判定値は「1(=34+0−3−30)」となる。すると、判定値が1以上であるため、選択カウンタオフセット値が「31(=1+30)」に決定され、この選択カウンタオフセット値を用いて、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点(特別遊技終了からの変動回数が100回目)において選択される変動パターンテーブル114が判定される。具体的には、この選択カウンタオフセット値「31」により、加算値として「7」が決定され、当該変動の実行時点は低確率時短遊技状態であることから、オフセット値として「8」が決定される。したがって、当該変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114はテーブルEと判定され、このテーブルBに基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが判定される。
(3)選択状態フラグに「5」がセットされており、特別遊技終了からの変動回数が99回目、第2特図保留数が「2」及び特別図柄変動中状態のときに第2特図乱数が記憶された場合
この場合には、第2特図乱数が記憶された時点の選択カウンタのカウント値は「32(=130−98)」となる。そして、補正値は「0」、第2特図保留数は「2」、調整値は「30」であるため、判定値は「0(=32+0−2−30)」となる。すると、判定値が0以下であり、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点(特別遊技終了からの変動回数が101回目)においては通常遊技状態に切り替わっていると判断されることとなる。したがって、変動パターンテーブル114の判定は行われることなく、演出用伝送データ格納領域に、事前判定コマンドとして、第1禁止判定コマンド及び第2禁止判定コマンドが格納されることとなる。
(4)選択状態フラグに「3」がセットされており、特別遊技終了からの変動回数が7回目、第2特図保留数が「1」及び特別図柄変動中状態のときに第2特図乱数が記憶された場合
この場合には、第2特図乱数が記憶された時点の選択カウンタのカウント値は「3(=9−6)」となる。そして、補正値は「0」、第2特図保留数が「1」、調整値は「0」であるため、判定値は「2(=3+0−1−0)」となる。すると、判定値が1以上であるため、選択カウンタオフセット値が「2(=2+0)」に決定され、この選択カウンタオフセット値を用いて、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点(特別遊技終了からの変動回数が8回目)において選択される変動パターンテーブル114が判定される。具体的には、この選択カウンタオフセット値「2」により、加算値として「3」が決定され、当該変動の実行時点は高確率時短遊技状態であることから、オフセット値として「5」が決定される。したがって、当該変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114はテーブルC2と判定され、このテーブルC2に基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが判定される。
(5)選択状態フラグに「3」がセットされており、特別遊技終了からの変動回数が8回目、第2特図保留数が「1」及び特別図柄変動中状態のときに第2特図乱数が記憶された場合
この場合には、第2特図乱数が記憶された時点の選択カウンタのカウント値は「2(=9−7)」となる。そして、補正値は「0」、第2特図保留数が「1」、調整値は「0」であるため、判定値は「1(=2+0−1−0)」となる。すると、判定値が1以上であるため、選択カウンタオフセット値が「1(=1+0)」に決定され、この選択カウンタオフセット値を用いて、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点(特別遊技終了からの変動回数が9回目)において選択される変動パターンテーブル114が判定される。具体的には、この選択カウンタオフセット値「1」により、加算値として「0」が決定され、当該変動の実行時点は高確率時短遊技状態であることから、オフセット値として「1」(第1特図保留数が0のとき)又は「2」(第1特図保留数が1以上のとき)が決定される。したがって、当該変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114はテーブルC4(第1特図保留数が0のとき)又はテーブルC3(第1特図保留数が1以上のとき)と判定され、このテーブルC4又はテーブルC3に基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが判定される。
(6)選択状態フラグに「3」がセットされており、特別遊技終了からの変動回数が8回目、第2特図保留数が「2」及び特別図柄変動中状態のときに第2特図乱数が記憶された場合
この場合には、第2特図乱数が記憶された時点の選択カウンタのカウント値は「2(=9−7)」となる。そして、補正値は「0」、第2特図保留数が「2」、調整値は「0」であるため、判定値は「0(=2+0−2−0)」となる。すると、判定値が0以下であるため、選択カウンタオフセット値が「1」に決定され、この選択カウンタオフセット値を用いて、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点(特別遊技終了からの変動回数が10回目)において選択される変動パターンテーブル114が判定される。具体的には、この選択カウンタオフセット値「1」により、加算値として「0」が決定され、当該変動の実行時点は高確率時短遊技状態であることから、オフセット値として「1」(第1特図保留数が0のとき)又は「2」(第1特図保留数が1以上のとき)が決定される。したがって、当該変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114はテーブルC4(第1特図保留数が0のとき)又はテーブルC3(第1特図保留数が1以上のとき)と判定され、このテーブルC4又はテーブルC3に基づいて変動モードコマンド及び変動パターンコマンドが判定される。
以上のように、本形態に係るパチンコ機Pによれば、選択カウンタのカウント値によって、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点が、特別遊技終了から何回目の変動回数となるのかを特定することができるようになっている。
また、選択状態フラグに「5」がセットされている場合には、選択カウンタのカウント値、補正値、第2特図保留数、及び、特別遊技が終了してから変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数(130回)と特別遊技が終了してから遊技状態が通常遊技状態に切り替わるまでの変動回数(100回)との差分に相当する調整値「30」に基づいて算出された判定値が1以上であれば、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点において遊技状態は切り替わっていないと判断される。これに対して、上述の判定値が0以下であれば、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点においては通常遊技状態に切り替わっていると判断される。
そして、通常遊技状態に切り替わっていると判断された場合には、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点において選択される変動パターンテーブル114の判定、並びに、当該変動パターンテーブル114に基づく変動モードコマンド及び変動パターンコマンドの判定を行うことなく、先読み演出の実行を禁止する事前判定コマンドが副制御基板300に送信されることで、記憶された第2特図乱数に基づく先読み演出の実行が禁止されることとなる。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pによれば、記憶された第2特図乱数に基づく変動が通常遊技状態の切り替わり後に実行される場合には、当該変動の実行時点において選択される変動パターンテーブル114に基づく判定が行われることなく先読み演出の実行を禁止する事前判定コマンドが副制御基板300に送信されるため、遊技状態の切り替わりにより先読み演出に不整合が生じることを抑止できるのである。また、本形態に係るパチンコ機Pによれば、上述の判定値に基づく判断のみで、先読み演出の実行を禁止することができるため、事前判定に基づく先読み演出の実行を制御するにあたり、ハードウェア資源に生じる負荷を軽減することが可能となる。
また、選択状態フラグに「3」がセットされている場合には、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点が、特別遊技が終了してから変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数(8回)を超えた9回目であったときには、判定値が1となり、選択カウンタオフセット値も「1」に決定されることから、当該変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114はテーブルC4又はテーブルC3と判定される。また、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点の変動回数が、特別遊技が終了してから10回目以降であるときには、特別遊技が終了してから変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数(10000回)に至るまで、判定値が0以下となる。したがって、選択カウンタオフセット値は常に「1」に決定されることから、当該変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114も常にテーブルC4又はテーブルC3と判定される。
このように、本形態に係るパチンコ機Pによれば、選択状態フラグに「3」がセットされている場合には、特別遊技の終了後の変動回数が8回を超えた後に、記憶された第2特図乱数に基づく変動が実行される場合には、常に同一の選択カウンタオフセット値が決定され、これに基づいて、常に同一の変動パターンテーブル114が選択されることとなる。
したがって、特別遊技の終了後の変動回数が8回を超えた後においては、特別遊技が終了してから変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数(10000回)に至るまでの変動回数ごとに、選択される変動パターンテーブル114を対応付けておく必要が無いため、事前判定を行う場合におけるハードウェア資源に対する負荷を軽減することができる。
次に、普図遊技に関する処理について説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(特に図示しておらず)により発射され第2遊技領域12bを流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル121に基づいて、行われる。
そして、遊技球がゲート20を通過すると、上述の当たり決定乱数が取得されるとともに、当該乱数値がメインRAM103の普図保留記憶領域に4個を上限として記憶されるようになっている。具体的には、この普図保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、ゲート20の通過順に、第1記憶部から記憶されるようになっている。また、既にいくつかの記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、空きの記憶部のうち最も番号の小さい記憶部に当たり決定乱数が記憶されるようになっている。そして、普図保留記憶領域に既に4個の当たり決定乱数が記憶されている場合に、遊技球がゲート20を通過しても、この通過に係る当たり決定乱数は普図保留記憶領域に記憶されない。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されることを「普図保留」ともいう。
また、当たり決定乱数判定テーブル121は、普通図柄の抽選により当たりか否かの判定を行うためのものであって、図17に示すように、非時短遊技状態(すなわち、通常遊技状態)において参照される非時短判定テーブル121aと、時短遊技状態(すなわち、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態)において参照される時短判定テーブル121bと、を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技球がゲート20を通過すると、0〜65535の数値範囲内で1個の当たり決定乱数が取得される。そして、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が非時短遊技状態であれば、非時短判定テーブル121aが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された非時短判定テーブル121aとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。また、普通図柄の抽選を行う時点の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短判定テーブル121bが選択され、取得された当たり決定乱数と選択された時短判定テーブル121bとに基づいて普通図柄の抽選が行われる。
この非時短判定テーブル121aによれば、当たり決定乱数が1であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、2〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この非時短判定テーブル121aにおいて当たりとなる確率は1/65536となる。
また、時短判定テーブル121bによれば、当たり決定乱数が1〜65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001〜65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル121bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
また、本形態に係るパチンコ機Pは、普通図柄の変動パターンの決定や、可動片16bの開閉の制御を行うためのテーブルとして、普通図柄変動パターン決定テーブル122、及び、第2始動入賞口開放制御テーブル123等を備えている。
普通図柄変動パターン決定テーブル122は、普通図柄の変動パターンを決定するためのものである。上述のように、ゲート20を遊技球が通過することにより普通図柄の抽選が行われると、この普通図柄変動パターン決定テーブル122に基づいて普通図柄の変動パターンが決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図18に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合には変動時間が3秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には変動時間が0.6秒に決定される。そして、変動時間が決定されると、この決定された変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
また、第2始動入賞口開放制御テーブル123は、第2始動入賞口16に設けられた可動片16bの作動を制御するために参照されるものである。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル123に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合には、図19に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、図19に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが2.4秒(=1.2秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計2.4秒開放される。
以上のように、非時短遊技状態と時短遊技状態とには、それぞれ、第2始動入賞口16を開閉するための条件が定められており、この条件の内容により、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動入賞口16に遊技球が入球しやすくなっている。すなわち、時短遊技状態においては、遊技球がゲート20を通過する限りにおいて、次々と普通図柄の抽選が行われ、第2始動入賞口16が頻繁に開放されるため、遊技の進行に伴う遊技球の減少を抑えながら、大当たりの抽選の機会を獲得できることとなる。
(パチンコ機Pにおける処理の概要)
次に、上述の特図遊技、普図遊技、特別遊技及び小当たり遊技の進行に伴って主制御基板100で実行される処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板により電源が供給されると、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図20のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ100において、メインCPU101は、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM102から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM103に記憶されるフラグなどを初期化したり、副制御基板300に送信する各種のコマンドを、メインRAM103に設けられた演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、メインCPU101は、当たり図柄乱数を更新する際に参照される当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新を行う。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値を決定するためのものである。すなわち、当たり図柄乱数は、更新を開始する時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として更新が行われる。そして、この乱数範囲を1周すると、その時点における当たり図柄乱数用初期値更新乱数を初期値として、当たり図柄乱数の更新が継続されるようになっている。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、メインCPU101は、変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。そして、ステップ102の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップ101とステップ102の処理を繰り返し実行する。
次に、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図21のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
ステップ200において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ201に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ201において、メインCPU101は、当たり図柄乱数の更新を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時点の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、メインCPU101は、特図遊技、特別遊技及び小当たり遊技に関する制御を行うための特図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、各種エラーの発生や解除に関する制御を行うためのエラー関連処理を実行する。具体的には、前扉3の開放に基づく扉開放コマンドや、受皿7の満タン状態に基づく受皿満タンコマンド等を、主制御基板100が受信した場合に、メインCPU101は、対応するエラー指定コマンド(たとえば、扉開放指定コマンド、満タン状態指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶(セット)する。また、上述のコマンドを主制御基板100が受信しなくなった場合に、メインCPU101は、対応するエラー解除指定コマンド(たとえば、扉閉鎖指定コマンド、満タン解除指定コマンド等)を生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合に、当該メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する払出個数指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。なお、発射払出制御基板200により賞球の払い出しが行われると、当該払い出しごとに主制御基板100に払い出しコマンドが送信され、メインCPU101は、当該払い出しコマンドを受信すると、賞球カウンタを減算する。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、パチンコ機Pの遊技状態を当該パチンコ機Pの外部に出力するための外部情報データ、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉するための始動入賞口ソレノイドデータ、大入賞口18の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等の作成を実行する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ208において、メインCPU101は、上述のステップ207で作成した各データの信号を出力するポート出力、及び、演出用伝送データ格納領域に記憶されたコマンドを送信するコマンド送信等の処理を行う出力制御処理を実行する。そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ202のセンサ検出時処理について、図22のフローチャートを参照して説明する。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて、普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15に入球したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、メインCPU101は、遊技球が第2始動入賞口16に入球したことに基づいて、大当たりの抽選を行うための第2始動入賞口検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ300のゲート検出時処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ402において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、現時点の当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ301の第1始動入賞口検出時処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
ステップ502において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ503に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
ステップ504において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
ステップ506において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ507に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が通常遊技状態(すなわち、非時短遊技状態)であるか否かを判定する。そして、通常遊技状態でない(すなわち、低確率時短遊技状態、高確率時短遊技状態、特別遊技中又は小当たり遊技中である)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、通常遊技状態であると判定した場合、次のステップ508に進む。
ステップ508において、メインCPU101は、記憶された第1特図乱数について、当該第1特図乱数に基づく変動開始前に(第1特図乱数が保留として記憶された時点で)大当たりの抽選に関する各種判定を行う第1特図乱数事前判定処理を実行する。そして、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ508の第1特図乱数事前判定処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
ステップ550において、メインCPU101は、現時点の遊技状態及び第1特図保留数を確認する。そして、次のステップ551に進む。
ステップ551において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、低確率判定テーブル110aを選択し、選択したテーブルと、上述のステップ503で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を判定する大当たり判定処理を実行する。その後、当該判定の結果(大当たり、小当たり又はハズレ)に係るデータをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ552に進む。
ステップ552において、メインCPU101は、特別図柄の種別を判定する特別図柄判定処理を実行する。具体的には、上述のステップ551における判定の結果が大当たりであった場合には、第1判定テーブル111aを選択し、当該テーブルと、上述のステップ504で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別(大当たり図柄の種別)を判定する。また、上述のステップ551における判定の結果が小当たりであった場合には、第3判定テーブル111cを選択し、当該テーブルと、上述のステップ504で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別(小当たり図柄の種別)を判定する。また、上述のステップ551における判定の結果がハズレであった場合には、特別図柄はZ1(ハズレ図柄)であると判定する。そして、当該判定の結果(特別図柄の種別)に係るデータを、メインRAM103の所定の処理領域に記憶する。また、この特別図柄判定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を判定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ553に進む。
ステップ553において、メインCPU101は、事前判定コマンドとして、上述のステップ552で判定された特別図柄の種別を示す情報により構成される第1事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、次のステップ554に進む。
ステップ554において、メインCPU101は、設定されている選択状態フラグ、現時点の選択カウンタのカウント値を確認する。そして、次のステップ555に進む。
ステップ555において、メインCPU101は、上述の554で確認した選択状態フラグ、選択カウンタのカウント値、及び、加算値テーブル116に基づいて、対応する加算値を決定する。また、メインCPU101は、上述のステップ550で確認した遊技状態、決定された加算値、及び、オフセット値テーブル117に基づいて、対応するオフセット値を決定する。そして、次のステップ556に進む。
ステップ556において、メインCPU101は、上述のステップ555で決定したオフセット値、及び、設定テーブル118に基づいて、対応する変動パターンテーブル114を決定し選択する。そして、次のステップ557に進む。
ステップ557において、メインCPU101は、上述のステップ552で判定された特別図柄の種類、上述のステップ505で第1保留記憶領域の記憶部に記憶された変動パターン乱数、及び、上述のステップ556で選択された変動パターンテーブル114に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定する処理を実行する。そして、次のステップ558に進む。
ステップ558において、メインCPU101は、事前判定コマンドとして、上述のステップ557で判定された変動モードコマンドにより構成される第2事前判定コマンド、及び、上述のステップ557で判定された変動パターンコマンドにより構成される第3事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、第1特図乱数事前判定処理を終了する。
次に、上述したステップ302の第2始動入賞口検出時処理について、図26のフローチャートを参照して説明する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
ステップ602において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を1インクリメントする。そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
ステップ604において、メインCPU101は、上述のステップ201で更新された当たり図柄乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ102で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
ステップ606において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ607に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態(すなわち、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態)であるか否かを判定する。そして、時短遊技状態でない(すなわち、通常遊技状態、特別遊技中又は小当たり遊技中である)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、時短遊技状態であると判定した場合、次のステップ608に進む。
ステップ608において、メインCPU101は、記憶された第2特図乱数について、当該第2特図乱数に基づく変動開始前に(第2特図乱数が保留として記憶された時点で)大当たりの抽選に関する各種判定を行う第2特図乱数事前判定処理を実行する。そして、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
次に、上述したステップ608の第2特図乱数事前判定処理について、図27のフローチャートを参照して説明する。
ステップ620において、メインCPU101は、現時点の遊技状態及び第2特図保留数を確認する。そして、次のステップ621に進む。
ステップ621において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと、上述のステップ603で第2保留記憶領域の記憶部に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を判定する大当たり判定処理を実行する。その後、当該判定の結果(大当たり、小当たり又はハズレ)に係るデータをメインRAM103の所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ622に進む。
ステップ622において、メインCPU101は、特別図柄の種別を判定する特別図柄判定処理を実行する。具体的には、上述のステップ621における判定の結果が大当たりであった場合には、第2判定テーブル111bを選択し、当該テーブルと、上述のステップ604で第2保留記憶領域の記憶部に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別(大当たり図柄の種別)を判定する。また、上述のステップ621における判定の結果が小当たりであった場合には、第3判定テーブル111cを取得し、当該テーブルと、上述のステップ604で第2保留記憶領域の記憶部に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別(小当たり図柄の種別)を判定する。また、上述のステップ621における判定の結果がハズレであった場合には、特別図柄はZ2(ハズレ図柄)であると判定する。そして、当該判定の結果(特別図柄の種別)に係るデータを、メインRAM103の所定の処理領域に記憶する。また、この特別図柄判定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を判定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ623に進む。
ステップ623において、メインCPU101は、事前判定コマンドとして、上述のステップ622で判定された特別図柄の種別を示す情報により構成される第1事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、次のステップ624に進む。
ステップ624において、メインCPU101は、設定されている選択状態フラグ、現時点の選択カウンタのカウント値及び実行フェーズデータを確認する。そして、次のステップ625に進む。
ステップ625において、メインCPU101は、上述のステップ624で確認した実行フェーズデータ、及び、補正値テーブル119に基づいて、対応する補正値を決定する。また、メインCPU101は、上述のステップ624で確認した選択状態フラグ、及び、調整値テーブル120に基づいて、対応する調整値を決定する。そして、次のステップ626に進む。
ステップ626において、メインCPU101は、上述のステップ624で確認した選択カウンタのカウント値に上述のステップ625で決定した補正値を加算し、この加算された値から、上述のステップ620で確認した第2特図保留数及び上述のステップ625で決定した調整値を減算することにより、判定値を算出する。そして、次のステップ627に進む。
ステップ627において、メインCPU101は、上述のステップ626で算出された判定値に基づく処理である判定値処理を実行する。そして、第2特図乱数事前判定処理を終了する。
次に、上述したステップ627の判定値処理について、図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップ650において、メインCPU101は、上述のステップ626で算出された判定値が1以上であるか否かを判定する。そして、判定値が1以上であると判定した場合、ステップ653に進む。一方、判定値が1以上でない(すなわち、0以下である)と判定した場合、次のステップ651に進む。
ステップ651において、メインCPU101は、上述のステップ624で確認した選択状態フラグが「3」であるか否かを判定する。そして、選択状態フラグが「3」でない(すなわち、「5」である)と判定した場合、ステップ658に進む。一方、選択状態フラグが「3」でないと判定した場合、次のステップ652に進む。
ステップ652において、メインCPU101は、選択カウンタオフセット値を「1」に決定する。そして、ステップ654に進む。
また、上述のステップ650で判定値が1以上であると判定した場合に進むステップ653において、メインCPU101は、当該判定値に基づいて選択カウンタオフセット値を決定する。具体的には、設定されている選択状態フラグが「3」の場合には、選択カウンタオフセット値を、当該判定値(判定値+調整値「0」)に決定する。また、設定されている選択状態フラグが「5」の場合には、選択カウンタオフセット値を、当該判定値+調整値「30」の値に設定する。そして、次のステップ654に進む。
ステップ654において、メインCPU101は、選択状態フラグ、選択カウンタのカウント値の代わりに用いる選択カウンタオフセット値、及び、加算値テーブル116に基づいて、対応する加算値を決定する。また、メインCPU101は、上述のステップ620で確認した遊技状態、決定された加算値、及び、オフセット値テーブル117に基づいて、対応するオフセット値を決定する。そして、次のステップ655に進む。
ステップ655において、メインCPU101は、上述のステップ654で決定したオフセット値、及び、設定テーブル118に基づいて、対応する変動パターンテーブル114を決定し選択する。これにより、記憶された第2特図乱数に基づく変動の実行時点で選択される変動パターンテーブル114が決定されることとなる。そして、次のステップ656に進む。
ステップ656において、メインCPU101は、上述のステップ622で判定された特別図柄の種類、上述のステップ605で第2保留記憶領域の記憶部に記憶された変動パターン乱数、及び、上述のステップ655で選択された変動パターンテーブル114に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを判定する処理を実行する。そして、次のステップ657に進む。
ステップ657において、メインCPU101は、事前判定コマンドとして、上述のステップ656で判定された変動モードコマンドにより構成される第2事前判定コマンド、及び、上述のステップ656で判定された変動パターンコマンドにより構成される第3事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、第2特図乱数事前判定処理を終了する。
また、上述のステップ651で選択状態フラグが「3」でないと判定した場合に進むステップ658において、メインCPU101は、事前判定コマンドとして、第1禁止判定コマンド及び第2禁止判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、第2特図乱数事前判定処理を終了する。
次に、上述したステップ203の特図関連制御処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)、小当たり遊技制御処理(ステップ705)、特別遊技終了処理(ステップ706)又は小当たり遊技終了処理(ステップ707)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ701の特別図柄変動開始処理について、図30のフローチャートを参照して説明する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動待ち状態である旨を示すデータ「00H」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00H」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00H」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ802において、メインCPU101は、第1保留記憶領域の記憶部に第1特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第1特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合、ステップ811に進む。一方、第1特図乱数が記憶されていると判定した場合、次のステップ803に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を1デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
また、上述のステップ801で第2特図乱数が記憶されていると判定した場合に進むステップ804において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値を1デクリメントするとともに、第2保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第2保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選の結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
ステップ806において、メインCPU101は、特別図柄の種別を決定する特別図柄決定処理を実行する。具体的には、上述のステップ805における抽選の結果が大当たり又は小当たりであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への遊技球の入球によるものか(すなわち、第1始動入賞口15か、又は、第2始動入賞口16か)を確認した上で、当たり図柄乱数判定テーブル111を選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて、特別図柄の種別を決定する。一方、上述のステップ805における抽選の結果がハズレであった場合には、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第1始動入賞口15への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Z1を決定し、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数が第2始動入賞口16への遊技球の入球によるものであれば特別図柄Z2を決定する。そして、決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM103の所定の一時記憶領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現時点の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定した時点の遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。そして、次のステップ807に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
ステップ807において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動開始時に副制御基板300に送信されることとなる。そして、次のステップ808に進む。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で処理領域に記憶された変動パターン乱数に基づいて、変動パターンを決定する変動パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
ステップ809において、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31で特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示装置30が点滅表示を開始し、また、第2特図乱数に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示装置31が点滅表示を開始する。ここで、点滅表示とは、各表示装置において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
ステップ810において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、実行フェーズデータに特別図柄変動中状態を示すデータ「01H」をセットし、特別図柄変動開始処理を終了する。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21においてデモ表示を行うためのデモ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、特別図柄の変動表示が行われることなく所定のデモ開始時間(たとえば、30秒)が経過した場合に、演出表示装置21にデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ808の変動パターン決定処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。
ステップ900において、メインCPU101は、現時点の遊技状態及び保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ901に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、設定されている選択状態フラグ、現時点の選択カウンタのカウント値を確認する。そして、次のステップ902に進む。
ステップ902において、メインCPU101は、上述のステップ901で確認した選択状態フラグ、選択カウンタのカウント値、及び、加算値テーブル116に基づいて、対応する加算値を決定する。また、メインCPU101は、上述のステップ901で確認した遊技状態、決定された加算値、及び、オフセット値テーブル117に基づいて、対応するオフセット値を決定する。そして、次のステップ903に進む。
ステップ903において、メインCPU101は、上述のステップ902で決定したオフセット値、及び、設定テーブル118に基づいて、対応する変動パターンテーブル114を決定し選択する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ904において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄の種類、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された変動パターン乱数、及び、上述のステップ903で選択された変動パターンテーブル114に基づいて、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを決定する処理を実行する。そして、次のステップ905に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ904で決定された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。そして、次のステップ906に進む。
ステップ906において、メインCPU101は、上述のステップ903で選択された変動パターンテーブル114に基づいて、上述のステップ904で決定された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに対応付けられた変動時間を取得する。また、メインCPU101は、この取得された変動時間を変動時間タイマカウンタにセットする。そして、変動パターン決定処理を終了する。
次に、上述したステップ702の特別図柄変動停止処理について、図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動中状態を示すデータ「01H」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01H」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01H」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、メインCPU101は、ステップ906で変動時間タイマカウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
ステップ1003において、メインCPU101は、特別図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する特図停止表示時間を特図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1005において、メインCPU101は、特図関連制御処理において停止後処理が実行されるように、実行フェーズデータに特別図柄停止表示状態を示すデータ「02H」をセットする。そしてし、特別図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ703の停止後処理について、図33のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄停止表示状態を示すデータ「02H」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02H」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02H」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で特図停止表示時間タイマカウンタにセットされた特図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、特図停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、特図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1102において、メインCPU101は、現時点における選択カウンタのカウント値が1以上であるか否かを判定する。そして、1以上でない(すなわち、0である)と判定した場合、ステップ1106に進む。一方、1以上であると判定した場合、次のステップ1103に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、選択カウンタのカウント値を1デクリメントする。そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1104において、メインCPU101は、選択カウンタのカウント値が0であるか否かを判定する。そして、0でない(すなわち、1以上である)と判定した場合、ステップ1106に進む。一方、0であると判定した場合、次のステップ1105に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、選択状態フラグ及び選択カウンタをリセットする。すなわち、選択状態フラグ及び選択カウンタのいずれにも「0」をセットする。そして、次のステップ1106に進む。
ステップ1106において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、時短回数及び高確回数の更新処理を実行する。
具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を1デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。
また、メインCPU101は、現時点の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を1デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、高確遊技フラグをオフにする処理も実行される。また、高確遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。
そして、次のステップ1108に進む。
ステップ1108において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄(すなわち、特別図柄X1、X2、X3、X4、X5又はX6)であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、小当たり図柄又はハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1115に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1109に進む。
ステップ1109において、メインCPU101は、実行フェーズデータに特別遊技大入賞口開放前状態を示すデータ「03H」をセットする。そして、次のステップ1110に進む。
ステップ1110において、メインCPU101は、大当たり当選時の遊技状態及び停止表示された大当たり図柄の種別(特別図柄X1、X2、X3、X4、X5又はX6)を副制御基板300に伝達するための大当たり当選時コマンドをセットする。そして、次のステップ1111に進む。
ステップ1111において、メインCPU101は、選択状態フラグ、選択カウンタ、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ1112に進む。
ステップ1112において、メインCPU101は、特別遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1113に進む。
ステップ1113において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X1であれば、ラウンド数として「15」をセットし、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X2、X3、X4、X5又はX6であれば、ラウンド数として「8」をセットする。そして、次のステップ1114に進む。
ステップ1114において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに特別遊技制御状態を示すデータ「04H」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1108で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1115において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄(すなわち、特別図柄Y)であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1119に進む。一方、停止表示されている特別図柄が小当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1116に進む。
ステップ1116において、メインCPU101は、実行フェーズデータに小当たり遊技大入賞口開放前状態を示すデータ「07H」をセットする。そして、次のステップ1117に進む。
ステップ1117において、メインCPU101は、小当たり遊技の開始時に設定される待機時間であるオープニング時間をオープニング時間タイマカウンタにセットするとともに、オープニング処理が開始されることを示すオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1118に進む。
ステップ1118において、メインCPU101は、特図関連制御処理において小当たり遊技制御処理が実行されるように、実行フェーズデータに小当たり遊技制御状態を示すデータ「08H」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1115で停止表示されている特別図柄が小当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1119において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1120に進む。
ステップ1120において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに特別図柄変動待ち状態を示すデータ「00H」をセットする。そして、停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ704の特別遊技制御処理について、図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御状態を示すデータ「04H」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04H」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04H」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1112でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過しているか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過していると判定した場合、次のステップ1202に進む。
ステップ1202において、メインCPU101は、この特別遊技制御処理において全ラウンド遊技が終了した後に行われる待機処理であるエンディング処理中であるか否かを判定する。そして、エンディング処理中であると判定した場合、ステップ1212に進む。一方、エンディング処理中でないと判定した場合、次のステップ1203に進む。
ステップ1203において、メインCPU101は、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた特別電動役物作動テーブル112に基づいて、大入賞口18の開閉を行う大入賞口開閉制御処理を実行する。そして、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が開始された時点ではないと判定した場合、ステップ1206に進む。一方、ラウンド遊技が開始された時点であると判定した場合、次のステップ1205に進む。
ステップ1205において、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1206に進む。
なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板300に伝達できるようになっている。
ステップ1206において、メインCPU101は、上述のステップ1203の大入賞口開閉制御に基づいてラウンド遊技が終了したか否かを判定する。そして、ラウンド遊技が終了していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、ラウンド遊技が終了したと判定した場合、次のステップ1207に進む。
ステップ1207において、メインCPU101は、実行フェーズデータに特別遊技大入賞口閉鎖状態を示すデータ「05H」をセットする。そして、次のステップ1208に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されているラウンド数を1デクリメントする。そして、次のステップ1209に進む。
ステップ1209において、メインCPU101は、実行フェーズデータに特別遊技制御状態を示すデータ「04H」をセットする。そして、次のステップ1210に進む。
ステップ1210において、メインCPU101は、上述のステップ1208でデクリメントしたラウンド数が「0」であるか否かを判定する。そして、当該ラウンド数が「0」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該ラウンド数が「0」であると判定した場合、次のステップ1211に進む。
ステップ1211において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
また、上述のステップ1202でエンディング処理中であると判定した場合に進むステップ1212において、メインCPU101は、上述のステップ1211でエンディング時間タイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1213に進む。
ステップ1213において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1214に進む。
ステップ1214において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに特別遊技終了待ち状態を示すデータ「06H」をセットする。そして、特別遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ705の小当たり遊技制御処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1250において、メインCPU101は、実行フェーズデータが小当たり遊技制御状態を示すデータ「08H」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「08H」でないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「08H」であると判定した場合、次のステップ1251に進む。
ステップ1251において、メインCPU101は、上述のステップ1117でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1252に進む。
ステップ1252において、メインCPU101は、特別電動役物作動テーブル112における第3作動テーブル112cに基づいて、大入賞口18の開閉を行う小当たり遊技実行処理を行う。そして、次のステップ1253に進む。
ステップ1253において、メインCPU101は、大入賞口18の開閉が終了したか否かを判定する。そして、大入賞口18の開閉が終了していないと判定した場合、小当たり遊技制御処理を終了する。一方、大入賞口18の開閉が終了したと判定した場合、次のステップ1254に進む。
ステップ1254において、メインCPU101は、実行フェーズデータに小当たり遊技大入賞口閉鎖状態を示すデータ「09H」をセットする。そして、次のステップ1255に進む。
ステップ1255において、メインCPU101は、小当たり遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1256に進む。
ステップ1256において、メインCPU101は、特図関連制御処理において小当たり遊技終了処理が実行されるように、実行フェーズデータに小当たり遊技終了待ち状態を示すデータ「0AH」をセットする。そして、小当たり遊技制御処理を終了する。
次に、上述したステップ706の特別遊技終了処理について、図36のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了待ち状態を示すデータ「06H」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「06H」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「06H」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、遊技状態設定テーブル113に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する。
具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確回数、時短回数を設定する。本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり図柄が特別図柄X1、X4、X5又はX6の場合には、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもオンとするとともに、高確回数及び時短回数のいずれにも「10000」をセットする。また、上述の大当たり図柄が特別図柄X2又はX3の場合には、高確遊技フラグをオフにし、かつ時短遊技フラグをオンにするとともに、時短回数に「100」をセットする。
そして、次のステップ1302に進む。
ステップ1302において、メインCPU101は、上述のステップ1301で設定された遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドには、ステップ1301で設定された高確遊技フラグがオン又はオフである旨の情報、時短遊技フラグがオンである旨の情報、高確回数の情報、時短回数の情報が含まれている。そして、次のステップ1303に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、大当たりの当選時に設定されていた遊技状態(通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態)、上述の大当たり図柄の種類(特別図柄X1、X2、X3、X4、X5又はX6)、及び、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115に基づいて、選択状態フラグ及び選択カウンタに、対応する値をセットする。そして、次のステップ1304に進む。
ステップ1304において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに特別図柄変動待ち状態を示すデータ「00H」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
次に、上述したステップ707の小当たり遊技終了処理について、図37のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1350において、メインCPU101は、実行フェーズデータが小当たり遊技終了待ち状態を示すデータ「0AH」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「0AH」でないと判定した場合、小当たり遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「0AH」であると判定した場合、次のステップ1351に進む。
ステップ1351において、メインCPU101は、上述のステップ1255でエンディング時間タイマカウンタにセットしたエンディング時間が経過したか否かを判定する。そして、当該エンディング時間が経過していないと判定した場合、小当たり遊技終了処理を終了する。一方、当該エンディング時間が経過したと判定した場合、次のステップ1352に進む。
ステップ1352において、メインCPU101は、小当たり当選時の遊技状態が通常遊技状態であったか否かを判定する。そして、通常遊技状態でない(すなわち、高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態である)と判定した場合、小当たり遊技終了処理を終了する。一方、通常遊技状態であると判定した場合、次のステップ1353に進む。
ステップ1353において、メインCPU101は、小当たりの当選時に設定されていた遊技状態(通常遊技状態、低確率時短遊技状態又は高確率時短遊技状態)、小当たり図柄の種類(特別図柄Y)、及び、選択状態フラグ・選択カウンタテーブル115に基づいて、選択状態フラグ及び選択カウンタに、対応する値をセットする。そして、次のステップ1354に進む。
ステップ1354において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに特別図柄変動待ち状態を示すデータ「00H」をセットする。そして、小当たり遊技終了処理を終了する。
次に、上述したステップ204の普図関連制御処理について、図38のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10H」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11H」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12H」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13H」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
次に、上述したステップ1401の普通図柄変動開始処理について、図39のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10H」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10H」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10H」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが1以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが1以上でない(すなわち、0)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが1以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1502において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値を1デクリメントする。そして、次のステップ1503に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、次のステップ1504に進む。
ステップ1504において、メインCPU101は、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル121(非時短判定テーブル121a又は時短判定テーブル121bのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短判定テーブル121aを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。これに対して、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短判定テーブル121bを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1505に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、上述のステップ1504における当選判定処理の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、当たりでない(すなわち、ハズレ)と判定した場合、ステップ1507に進む。一方、当たりであると判定した場合、次のステップ1506に進む。
ステップ1506において、メインCPU101は、当たり図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、ステップ1508に進む。
また、上述のステップ1505で当選判定処理の結果が当たりでないと判定した場合に進むステップ1507において、メインCPU101は、ハズレ図柄データをメインRAM103の所定の普図記憶領域に記憶する。そして、次のステップ1508に進む。
ステップ1508において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、普通図柄変動パターン決定テーブル122を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間タイマカウンタに「3秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間タイマカウンタに「0.6秒」をセットする。そして、次のステップ1509に進む。
ステップ1509において、メインCPU101は、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄表示装置32が点滅表示を開始する。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されている場合には、普図保留数を認識できる態様で普通図柄保留表示装置33が表示されるようになっている。そして、普通図柄の変動表示が行われる場合には、当該変動表示の開始と同時に、普図保留数が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示装置33が表示制御される。そして、次のステップ1510に進む。
ステップ1510において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1511に進む。
ステップ1511において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「11H」をセットする。そして、普通図柄変動開始処理を終了する。
次に、上述したステップ1402の普通図柄変動停止処理について、図40のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11H」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11H」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11H」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、上述のステップ1508で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1602において、メインCPU101は、普通図柄を普通図柄表示装置32に停止表示するための停止表示データをセットし、普通図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1603に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1604において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「12H」をセットする。そして、普通図柄変動停止処理を終了する。
次に、上述したステップ1403の普通図柄停止後処理について、図41のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12H」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12H」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12H」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該普図停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該普図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1702において、メインCPU101は、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている普通図柄が当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1704に進む。一方、停止表示されている普通図柄が当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1703に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13H」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
また、上述のステップ1702で停止表示されている普通図柄が当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1704において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10H」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
次に、上述したステップ1404の可動片制御処理について、図42のフローチャートを参照して説明する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13H」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13H」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13H」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1802において、メインCPU101は、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれであったかを確認する。そして、次のステップ1803に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル123を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
また、上述のステップ1801で可動片16bが作動制御中であると判定した場合に進むステップ1804において、メインCPU101は、上述のステップ1803でセットされた通電時間(開放時間)を経過したか否かを判定する。そして、通電時間(開放時間)を経過していないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、通電時間(開放時間)を経過したと判定した場合、次のステップ1805に進む。
ステップ1805において、メインCPU101は、可動片16bの作動の停止、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cの通電の停止を実行する。そして、次のステップ1806に進む。
ステップ1806において、メインCPU101は、普図関連制御処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「10H」をセットする。そして、可動片制御処理を終了する。
(パチンコ機Pにおける演出の概要)
以上のように、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技、普図遊技、特別遊技及び小当たり遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300が、遊技の進行に伴う演出の制御を実行する。
以下では、本形態に係るパチンコ機Pで実行される演出として、変動演出及び先読み演出について説明する。
(変動演出の概要)
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特別図柄の変動表示中に、演出図柄50の表示態様により大当たりの抽選の結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出では、演出表示装置21の表示部21aに表示される背景画像に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、大当たりの抽選の結果が遊技者に報知されるようになっている。
具体的には、特別図柄の変動表示の開始後に、すべての演出図柄50が停止表示された状態から、すべての演出図柄50の変動表示が開始され(図43(a)及び(b)参照)、その後、左側に位置する演出図柄50(以下、第1停止図柄という)、右側に位置する演出図柄50(以下、第2停止図柄という)、中央に位置する演出図柄50(以下、第3停止図柄)という順番で停止表示される(図43(c)〜(e)参照)。
そして、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合には、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示される(図43(e)参照)。すなわち、すべての演出図柄50が同一の図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果が大当たりであることが報知される。
これに対して、大当たりの抽選の結果がハズレ又は小当たりであった場合には、特に図示していないが、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50とは異なる図柄で停止表示され、これにより、大当たりの抽選の結果がハズレ又は小当たりであること(大当たりでないこと)を遊技者に認識させることができる。
また、第3停止図柄は、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示するのとほぼ同時に停止表示されるようになっている。これにより、演出図柄50の停止表示に先んじて、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に特別図柄が停止表示され、特別図柄の種別で大当たりの抽選の結果が把握されてしまうことを防止している。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、演出図柄50の変動表示が開始されてから第2停止図柄が停止表示されるまで(後述するリーチ表示の有無が報知されるまで)が、変動演出の前半部分に相当し、第2停止図柄が停止表示されてから(リーチ表示の有無が報知されてから)第3停止図柄が停止表示されるまで(演出図柄50の変動が終了するまで)が、変動演出の後半部分に相当する。
そして、変動演出の前半部分の態様としては、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる図柄で停止表示されるリーチなし変動パターン、及び、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の図柄で停止表示される(リーチ表示が行われる)リーチ変動パターンが設けられている。リーチなし変動パターン及びリーチ変動パターンはそれぞれ複数の態様を有しており、各態様には、変動の仕方や演出図柄50の表示内容等が種々設定されている。
変動演出の前半部分の態様がリーチ変動パターンであった場合における変動演出の後半部分の態様としては、特に図示していないが、リーチ表示後に演出表示装置21に所定の発展演出画像等を表示するリーチ発展演出が実行され、その後大当たりの抽選の結果を報知する発展ありパターン、及び、リーチ表示後にリーチ発展演出が実行されることなく、大当たりの抽選の結果を報知する発展なしパターンが設けられている。
また、変動演出の前半部分の態様がリーチなし変動パターンであった場合における変動演出の後半部分の態様としては、特に図示していないが、後半部分の変動時間の経過後に大当たりの抽選の結果がハズレであることが報知される通常ハズレ変動パターンが設けられている。
発展なしパターン、発展ありパターン及び通常ハズレパターンの態様は複数種類設けられており、停止表示される演出図柄50の種類、発展演出画像の種類等が種々設定されている。
また、大当たりに対する遊技者の期待感を高めるべく、演出図柄50の変動表示中に演出表示装置21の表示部21aの背景画像に重ねて所定の表示を行う予告演出やカットイン演出等を実行するようにしてもよい。さらに、上述の演出においては、画像の表示に併せて、音声出力装置10(スピーカ)から所定のBGMや音声等を出力してもよい。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、副制御基板300のサブROM302に、変動演出の態様を決定するための種々の変動演出決定テーブルが記憶されている。副制御基板300のサブCPU301は、主制御基板100から送信された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを受信することにより、所定の条件に応じた変動演出決定テーブルを選択するとともに、所定の数値範囲内(たとえば、0〜249)で前半変動演出乱数、後半変動演出乱数(演出乱数)を取得する。そして、選択された変動演出決定テーブル、主制御基板100のメインCPU101から受信した変動モードコマンド、変動パターンコマンド及び取得された前半変動演出乱数、後半変動演出乱数に基づいて、変動演出の前半部分及び後半部分の態様を決定する。
(先読み演出の概要)
先読み演出は、保留記憶領域に記憶されたいずれか1の保留を対象として実行され、当該対象の保留に係る変動演出の実行前から当該対象の保留に関する所定の示唆を開始可能な演出である。
特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、先読み演出として、第1特図乱数や第2特図乱数が記憶された場合に、演出表示装置21において、大当たりの当選の期待度を示す表示態様による保留表示を行う保留先読み演出や、第1特図乱数や第2特図乱数が記憶された場合に、当該乱数に基づく変動演出中に、又は、当該乱数に基づく変動演出よりも先に実行される変動演出から当該乱数に基づく変動演出までの複数回の変動演出に跨って、演出表示装置21において、特定の表示等を行う特殊演出等を実行可能となっている。
また、各先読み演出の実行態様は複数種類設けられており、表示される画像の種類等が種々設定されている。
また、特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pでは、副制御基板300のサブROM302に、各先読み演出の実行の可否、実行態様等を決定するための種々の先読み演出決定テーブルが記憶されている。
副制御基板300のサブCPU301は、主制御基板100から送信された事前判定コマンドを受信した場合において、当該受信した事前判定コマンドが、第1事前判定コマンド、第2事前判定コマンド及び第3事前判定コマンドであったとき(すなわち、受信した事前判定コマンドに、第1禁止判定コマンド及び第2禁止判定コマンドが含まれていなかったとき)には、所定の条件に応じた先読み演出決定テーブルを選択するとともに、所定の数値範囲内(たとえば、0〜249)で先読み演出乱数(演出乱数)を取得する。そして、選択された先読み演出決定テーブル、主制御基板100のメインCPU101から受信した第1事前判定コマンド、第2事前判定コマンド及び第3事前判定コマンド、並びに、取得された先読み演出乱数に基づいて、先読み演出の実行の可否、実行態様等を決定する。
これに対して、受信した事前判定コマンドが、第1事前判定コマンド、第1禁止判定コマンド及び第2禁止判定コマンドであったとき(すなわち、受信した事前判定コマンドに、第1禁止判定コマンド及び第2禁止判定コマンドが含まれていたとき)には、先読み演出の実行が禁止されているため、上述の決定は行われず、先読み演出は実行されない。
次に、上述のような各種処理を実行するための副制御基板300における制御処理について説明する。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図44に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、サブCPU301は、各演出乱数(前半変動演出乱数、後半変動演出乱数、先読み演出乱数)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
次に、副制御基板300のタイマ割込処理について、図45に示すフローチャートを参照して説明する。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301は
タイマ割込処理プログラムを読み込んで、図45に示すタイマ割込処理を開始する。
ステップ2100において、サブCPU301は、副制御基板300で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を実行する。そして、次のステップ2101に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ2101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ2102に進む。
ステップ2102において、サブCPU301は、実行中の変動演出等の進行状況に応じて、演出操作装置9の操作の受け付け可否を判定するとともに、回転操作検出センサ9c及び押下操作検出センサ9dからの操作信号が入力されたか否かを判定する。そして、回転操作検出センサ9c又は押下操作検出センサ9dから操作信号が入力されたときに、演出操作装置9の操作受け付け中であった場合には、演出操作装装置9が操作されたことを画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)等の各種制御基板に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。そして、次のステップ2103に進む。
ステップ2103において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされているコマンドを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板等の各種制御基板へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、事前判定コマンドを受信した場合に実行される事前判定コマンド受信処理について、図46のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、事前判定コマンドは、主制御基板100において、第1特図乱数事前判定処理のステップ553及びステップ558、第2特図乱数事前判定処理のステップ623、判定値処理のステップ657及びステップ658で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2150において、サブCPU301は、受信した事前判定コマンドに第1禁止判定コマンド及び第2禁止判定コマンドが含まれているか否かを判定する。そして、当該コマンドが含まれていると判定した場合、事前判定コマンド受信処理を終了する。一方、当該コマンドが含まれていないと判定した場合、次のステップ2151に進む。
ステップ2151において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された先読み演出乱数を取得する。そして、次のステップ2152に進む。
ステップ2152において、サブCPU301は、遊技状態等の条件に対応する先読み演出決定テーブルを選択するとともに、当該先読み演出決定テーブル、上述のステップ2151で取得した先読み演出乱数及び受信した事前判定コマンド(第1事前判定コマンド、第2事前判定コマンド及び第3事前判定コマンド)に基づいて、先読み演出の実行の可否及び実行態様を決定する。そして、次のステップ2153に進む。
ステップ2153において、サブCPU301は、先読み演出の実行が決定されたか否かを判定する。そして、先読み演出の実行が決定されていないと判定した場合、事前判定コマンド受信処理を終了する。一方、先読み演出の実行が決定されたと判定した場合、次のステップ2154に進む。
ステップ2154において、サブCPU301は、上述のステップ2152で決定した先読み演出の実行態様に対応する先読み演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した先読み演出実行コマンドに基づいて先読み演出を実行する制御が行われることとなる。そして、事前判定コマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した場合に実行される変動モードコマンド受信処理について、図47のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動モードコマンドは、主制御基板100において、変動パターン決定処理のステップ905で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2200において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された前半変動演出乱数を取得する。そして、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、サブCPU301は、上述のステップ2200で取得した前半変動演出乱数、変動演出の態様を決定するための変動演出決定テーブル及び受信した変動モードコマンドに基づいて、変動演出の前半部分の態様を決定する。そして、次のステップ2202に進む。
ステップ2202において、サブCPU301は、上述のステップ2201で決定した変動演出の前半部分の態様に対応する前半変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた前半変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した前半変動演出実行コマンドに基づいて変動演出の前半部分を実行する制御が行われることとなる。そして、変動モードコマンド受信処理を終了する。
次に、上述したステップ2101のコマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理について、図48のフローチャートを参照して説明する。なお、上述の如く、変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動パターン決定処理のステップ905で記憶された後、ステップ208の出力制御処理によって副制御基板300に送信される。
ステップ2300において、サブCPU301は、上述のステップ2001で更新された後半変動演出乱数を取得する。そして、次のステップ2301に進む。
ステップ2301において、サブCPU301は、上述のステップ2300で取得した後半変動演出乱数、変動演出の態様を決定するための変動演出決定テーブル及び受信した変動パターンコマンドに基づいて、変動演出の後半部分の態様を決定する。そして、次のステップ2302に進む。
ステップ2302において、サブCPU301は、上述のステップ2301で決定した変動演出の後半部分の態様に対応する後半変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた後半変動演出実行コマンドは、上述のステップ2103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した後半変動演出実行コマンドに基づいて変動演出の後半部分を実行する制御が行われることとなる。そして、変動パターンコマンド受信処理を終了する。
次に、上述の実施の形態の変形例について説明する。
上述の実施の形態では、特別遊技が終了してから変動パターンテーブル114の切り替えが終了するまでの変動回数に対応してセットされた初期値をカウントダウンする選択カウンタのカウント値を用いて、上述の事前判定処理が実行されるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、特別遊技が終了してからの変動回数をカウントアップする選択カウンタのカウント値を用いて、上述の事前判定処理を実行するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、第1特図乱数又は第2特図乱数が記憶された時点で上述の事前判定処理が実行されるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、第1特図乱数又は第2特図乱数が記憶された時点から、当該第1特図乱数又は第2特図乱数が読み出されて変動が実行されるまでのいずれかの時点で上述の事前判定処理を実行するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、選択カウンタのカウント値、補正値、第2特図保留数、及び、調整値に基づいて判定値が算出されるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、選択カウンタのカウント値、及び、調整値のみに基づいて判定値を算出するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、大当たりの抽選の結果として大当たりの当選及び小当たりの当選が設けられていたが、これに限定されるものではなく、大当たりの当選のみを設けてもよい。
また、小当たりに当選した場合に決定される小当たり図柄は1種類のみとなっていたが、これに限定されるものではなく、2種類以上の小当たり図柄を設け、小当たりに当選した場合には抽選によりいずれかの小当たり図柄を決定するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、記憶された第2特図乱数の変動の実行時点において低確率時短遊技状態から通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)に切り替わっていると判断した場合に、先読み演出の実行が禁止されるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)から低確率遊技状態(低確率非時短遊技状態)に切り替わっていると判断した場合に、先読み演出の実行を禁止するようにしてもよい。
また、副制御基板300が事前判定コマンドを受信した際、大当たりの当選の期待度の高い変動演出(発展あり変動パターンに基づく変動演出等)が実行されていた場合、当該大当たりの当選の期待度の高い変動演出の実行が既に決定されていた場合、先読み演出が既に実行されていた場合等、先読み演出を実行するに相応しくない状態が発生していたとき(先読み演出の実行を禁止する先読み演出禁止条件が成立していたとき)には、当該受信した事前判定コマンドに基づく先読み演出の実行を禁止するようにしてもよい。
このように設定することで、先に実行されている変動演出に基づく大当たりの当選の期待度と、先読み演出の実行に基づく大当たりの当選の期待度とが整合が取れなくなり、遊技者に対して演出の違和感を与えるような事態を防止することができる。
また、実行されていた大当たりの当選の期待度の高い変動演出や先読み演出が終了する等、先読み演出を実行するに相応しくない状態が解除されたとき(先読み演出禁止条件が成立しなくなったとき)には、先読み演出を実行するに相応しくない状態が発生していたときに受信した事前判定コマンドに基づいて、再度、先読み演出を実行するようにしてもよい。
このように設定することで、先読み演出の実行の機会を増加させることができ、遊技者に対する興趣を高めることができる。
なお、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
また、上述の実施の形態における第2始動入賞口16は、本発明の始動領域に相当する。また、上述の実施の形態における大当たり決定乱数は、本発明の乱数に相当する。また、上述の実施の形態における第2保留記憶領域は、本発明の記憶部に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ603の処理を実行するメインCPU101は、本発明の乱数取得手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ805の処理を実行するメインCPU101は、本発明の抽選手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ655及びステップ903の処理を実行するメインCPU101は、本発明の選択手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ904の処理を実行するメインCPU101は、本発明の変動演出態様決定手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ2202及びステップ2302の処理を実行するサブCPU301は、本発明の変動演出実行手段に相当する。また、上述の実施の形態における特別遊技制御処理を実行するメインCPU101は、本発明の特別遊技実行手段に相当する。また、上述の実施の形態における第2特図乱数事前判定処理を実行するメインCPU101は、本発明の事前判定手段に相当する。また、上述の実施の形態における8回は、本発明の第1の回数に相当する。また、上述の実施の形態における10000回は、本発明の第2の回数に相当する。また、上述の実施の形態における選択カウンタは、本発明の計数手段に相当する。また、上述の実施の形態におけるパチンコ機Pは、本発明の遊技機に相当する。また、上述の実施の形態における選択カウンタオフセット値は、本発明の参照値に相当する。また、上述の実施の形態におけるステップ653及びステップ652の処理を実行するメインCPU101は、本発明の参照値決定手段に相当する。
P パチンコ機
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM

Claims (1)

  1. 遊技領域に設けられた始動領域に遊技球が進入したことを条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開放される特別遊技の実行の可否を決定するための乱数を少なくとも取得し、保留情報として所定の記憶部に記憶する乱数取得手段と、
    予め定められた始動条件の成立により、前記記憶部に記憶された乱数を読み出して前記特別遊技の実行の可否を決定するための抽選を行う抽選手段と、
    前記抽選手段による抽選の結果を報知する変動演出の態様を定めた複数の変動パターンテーブルの中からいずれかを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された変動パターンテーブルに基づいて、前記変動演出の態様を決定する変動演出態様決定手段と、
    前記変動演出態様決定手段による決定に従って前記変動演出を実行する変動演出実行手段と、
    前記抽選手段によって前記特別遊技を実行する旨の抽選の結果が導出された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記抽選手段が前記記憶部に記憶された乱数を読み出すよりも前に、当該乱数について当該抽選手段による抽選の結果を判定し、前記選択手段により選択される変動パターンテーブルに基づいて前記変動演出態様決定手段により決定される前記変動演出の態様を判定する事前判定を実行可能な事前判定手段と、を備え、
    前記特別遊技の終了後の前記変動演出の実行回数(以下、終了後実行回数という)が第1の回数に達するまで、当該終了後実行回数に基づいて、前記選択手段により選択される変動パターンテーブルを切り替え可能であるとともに、前記終了後実行回数が前記第1の回数を超えた後は当該終了後実行回数が少なくとも第2の回数に達するまで、前記選択手段により同一の変動パターンテーブルが選択されるように設定され、
    前記事前判定において、前記第1の回数に対応する値をカウントする計数手段のカウント値に基づいて、前記記憶部に記憶された乱数に基づく前記変動演出(以下、実行予定変動演出という)が前記特別遊技の終了後の何回目の変動演出となるかを特定可能であるとともに、前記終了後実行回数が前記第1の回数に達するまでに前記実行予定変動演出が実行される場合には、前記特定された回数において前記選択手段により選択される変動パターンテーブルに基づいて、当該実行予定変動演出の態様を判定するように設定されている遊技機であって、
    前記事前判定において、前記特定された回数ごとに、前記計数手段のカウント値に基づいて定まる参照値を決定する参照値決定手段を備え、
    前記参照値決定手段は、
    前記特定された回数が前記第1の回数を超えた後は、同一の参照値を決定するように設定され、
    記参照値決定手段により決定された参照値に基づいて、前記事前判定における前記実行予定変動演出の態様の判定に用いられる前記変動パターンテーブルを選択可能であることを特徴とする遊技機。
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