JP6893143B2 - 熱可塑性樹脂発泡体製卵容器 - Google Patents

熱可塑性樹脂発泡体製卵容器 Download PDF

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Description

本発明は、鶏卵などの卵を梱包して輸送する熱可塑性樹脂発泡体製卵容器に関する。
日本産鶏卵は、昨今輸出実績は伸びており、国外において評価が高い。しかしながら輸出の際の船便や航空便などによる輸送時の卵の破損(破卵)による損失で輸出を取りやめる例もあり、輸出拡大のネックになっている。
ところで、卵の破損を防止するために、たとえば、発泡スチロールにより成形された卵容器が提案されている。この卵容器には、収納する卵の数に応じて、卵を横に寝かせた状態で、卵を収納する複数の収納凹部が形成されており、各収納凹部には、卵の表面形状に応じた凹壁面が形成されている。
また、別の卵容器として、ポリスチレン等の合成樹脂発泡シートにより成形された卵容器が提案されている。この卵容器は、卵の下部を収納する複数の収納凹部が形成された容器本体と、各収納凹部と対応する膨出部が形成された蓋体とからなり、蓋体の各膨出部は、上部を欠除することにより、上方に開口部を有する環状に形成されている。
実公昭54−22496号公報 実開昭55−033272号公報
ところで、上述した船便や航空便などで、卵を梱包した搬送した場合、卵を梱包した梱包体は、船舶に作用する波の変化や、飛行機に作用する気圧の変化によって、3m程度の高さから落下した程度の上下方向の衝撃を受けることがある。
そこで、たとえば、特許文献1の如き卵容器を用いた場合、卵容器に作用する外部の衝撃を、発砲スチロール製の卵容器全体で吸収することができる。しかしながら、この外部の衝撃に起因して、卵と、これを収納する収納凹部との間に作用する内部の衝撃を、十分に吸収することができないことがある。これは、卵の表面が、収納凹部の凹壁面に略均一に接触しているため、内部の衝撃が作用した際に、凹壁面を含む壁部が圧縮変形し難く、衝撃を吸収できないからであると考えられる。
一方、特許文献2の如き卵容器を用いた場合、卵容器は、合成樹脂発泡シートで成形されているため、卵容器そのものの剛性が十分ではない。そのため、上述した外部の衝撃に対して、卵が破損するまで卵容器が大きく変形してしまうことがある。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、卵を収納した状態で、外部および内部の衝撃が作用しても、これらの衝撃で卵が破損することを防止することができる熱可塑性樹脂発泡体製卵容器を提供することにある。
前記課題を解決すべく、本発明に係る熱可塑性樹脂発泡体製卵容器は、互いに融着した複数の発泡粒子から構成されている熱可塑性樹脂発泡体製卵容器であって、前記熱可塑性樹脂発泡体製卵容器は、底壁部と、前記底壁部の周りから鉛直方向に立ち上った側壁部とを有しており、前記底壁部と前記側壁部とにより囲まれた空間に、卵を収納する収納凹部が形成されており、前記収納凹部には、前記収納凹部の壁面と前記卵との間に間隙が形成されるように、前記収納凹部の壁面から突出した複数の凸部が形成されていることを特徴とする。
この態様によれば、卵が収納される収納凹部は、底壁部と側壁部により囲まれた空間に形成されるため、卵容器の外部から衝撃(外部の衝撃)が作用したとしても、この外部の衝撃を、熱可塑性樹脂発泡体を構成する底壁部と側壁部により吸収することができる。
また、収納凹部には、卵と収納凹部の壁面との間に間隙が形成されるように、複数の凸部が形成されているため、外部の衝撃に起因して、収納凹部と卵との間に発生する内部の衝撃が発生したとしても、複数の凸部が圧縮変形することにより、内部の衝撃を吸収することができる。
このような結果、熱可塑性樹脂発泡体製卵容器に収納された卵に、外部の衝撃、および、これに起因した内部の衝撃が作用したとしても、これらの衝撃で卵が破損することを回避することができる。
ここで、卵を収納した状態で、収納凹部の壁面と卵との間に間隙が形成され、内部の衝撃により圧縮変形し、収納凹部に収納された卵に作用する内部衝撃を吸収することができるのであれば、凸部の形状は特に限定されず、点状または線状などであってもよい。しかしながら、より好ましい態様としては、前記凸部は、前記収納凹部の底面から前記収納凹部の開口部に向かって、放射状に延在した複数の凸条部を含む。
この態様によれば、収納凹部の底面から収納凹部の開口部に向かって、放射状に延在した複数の凸条部を設けることにより、収納凹部に収納した卵に、複数の凸条部をより均一に接触させることができる。これにより、卵に作用する衝撃をより均一に分散することができる。
ここで、卵を梱包した状態で、収納凹部内で卵が密封されていてもよいが、より好ましい態様としては、前記熱可塑性樹脂発泡体製卵容器には、前記熱可塑性樹脂発泡体製卵容器の外部と、前記収納凹部の内部とを連通する通気孔が形成される。
この態様によれば、卵容器の開口部を蓋などの別部材で覆ったとしても、通気孔を介して、収納凹部に収納された卵が外気に触れることができるため、卵の呼吸を確保することができる。
さらに、上述した通気孔を形成することができるのであれば、底壁部または側壁部に通気孔を形成してもよいが、より好ましい態様としては、前記底壁部と前記側壁部とに連続したスリットを形成することにより、前記スリットの少なくとも一部が前記通気孔になっている。
この態様によれば、底壁部と側壁部とに連続したスリットを形成することにより、このスリットの一部を通気孔にすることができるとともに、スリットにより卵容器の全体の変形性を高め、卵容器に作用する外部の衝撃を、卵容器全体で吸収することができる。
本発明によれば、卵を収納した状態で、外部および内部の衝撃が作用しても、これらの衝撃で卵が破損することを防止することができる。
第1実施形態に係る卵容器を備えた梱包材の模式的分解斜視図である。 図1に示す卵容器を下方から見た斜視図である。 図1に示す蓋体を下方から見た斜視図である。 図1に示す卵容器の上面図である。 図1に示す卵容器の底面図である。 図1に示す卵容器の側面図である。 図4に示すA−A線矢視断面図である。 図4に示すB−B線矢視断面図である。 図8に示すC−C線矢視断面図である。 図8に示す卵容器を含む梱包材に卵を梱包した状態を示す断面図である。 第2実施形態に係る卵容器を備えた梱包材の模式的分解斜視図である。 図11に示す卵容器を下方から見た斜視図である。 図11に示す蓋体を下方から見た斜視図である。 図11に示す卵容器の上面図である。 図14に示すD−D線矢視断面図である。 図15に示すE−E線矢視断面図である。 図15に示す卵容器を含む梱包材に卵を梱包した状態を示す断面図である。 第3実施形態に係る卵容器を備えた梱包材の模式的分解斜視図である。 図18に示す卵容器の上面図である。 図19に示すF−F線矢視断面図である。
<第1実施形態>
以下に、図1〜図10を参照して、第1実施形態に係る熱可塑性樹脂発泡体製卵容器(以下、「卵容器」という)10と、これを備えた梱包材1を説明する。
図1は、第1実施形態に係る卵容器10を備えた梱包材1の模式的分解斜視図であり、図2は、図1に示す卵容器10を下方から見た斜視図であり、図3は、図1に示す蓋体30を下方から見た斜視図である。図4は、図1に示す卵容器10の上面図であり、図5は、図1に示す卵容器10の底面図であり、図6は、図1に示す卵容器10の側面図である。
さらに、図7は、図4に示すA−A線矢視断面図であり、図8は、図4に示すB−B線矢視断面図であり、図9は、図8に示すC−C線矢視断面図である。図10は、図8に示す卵容器10を含む梱包材1に卵Eを梱包した状態を示す断面図である。
本実施形態に係る卵容器10は、鶏卵などの卵Eを梱包し、輸送するための容器であり、蓋体30と共に、梱包材1として用いられる。図1に示すように、梱包材1は、卵容器10および蓋体30からなる。蓋体30は、卵容器10の開口部10aを覆うように被着自在となっており、卵容器10に蓋体30を被着した状態で、内部に卵Eを収納する空間が形成される(例えば図1参照)。
卵容器10は、互いに融着した複数の発泡粒子から構成されている熱可塑性樹脂発泡体からなり、型内蒸気発泡成形により成形される。熱可塑性樹脂発泡体としては、たとえば、ポリスチレン、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−エチレン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂等の各種合成樹脂のビーズ発泡による成形体を挙げることができる。
中でも、ポリスチレンまたはスチレン改質ポリオレフィン系樹脂の発泡成形体が好適に用いられる。スチレン改質ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸重合させて得られるものであり、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂の中でも、スチレン改質ポリエチレン樹脂が好ましく、例えば、スチレン成分の割合は40〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、さらに好ましくは55〜75重量%のものが用いられる。
また、ポリスチレンの発泡体の発泡倍率は30〜80倍が好ましい。本実施形態の卵容器10で使用する発泡樹脂は、従来に比較して発泡倍率を高めに設定している。このように発泡倍率を高めることで、衝撃荷重が加わったときに、従来の発泡倍率の場合と比較して、より潰れやすく緩衝効果に優れた構成となっている。
本実施形態では、蓋体30は、樹脂シートを成形したものであり、樹脂シートは、クッション性およびその剛性を確保することができるものであれば、発泡樹脂シートまたは非発泡の樹脂シートのいずれであってもよい。樹脂シートの材料としては、たとえば、卵容器10の材料で例示した上述の材料を挙げることができ、なかでも、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの光透過性の樹脂を用いれば、蓋体30から卵容器10に収納された卵Eを確認することができる。
図1および図4に示すように、卵容器10は、長辺及び短辺を有する上面視矩形状の形状である。卵容器10は、長辺および短辺を有する矩形状の底壁部11と、底壁部11の周りから鉛直方向に立ち上った側壁部12とを有しており、上方に開口した開口部10aが形成されている。
卵容器10の開口部10aよりも、側壁部12の内側には係止部10cが形成されている。この係止部10cは、開口部10aを蓋体30で覆った状態で、蓋体30の裏面側の周縁に形成された係合凸部33に当接するようになっている。これにより、卵容器10に蓋体30を安定して被着することができる。
図1および図2に示すように、長辺方向に沿った卵容器10の両側の下部には、卵容器10に蓋体30を被着した梱包材1を、梱包するための結束バンド用のバンド溝10bが形成されている。これにより、卵Eを収容した卵容器10と蓋体30とを、バンド溝10bを介して、結束バンド(図示せず)で固定することができる。また、卵容器10に蓋体30を被着した梱包材1を、上下方向に段積みした後に、最下段のバンド溝10bを介して、これらを結束バンドで固定してもよい。
また、卵容器10の底壁部11には、卵Eを梱包した梱包材1を上下方向に段積みした際に、下段の梱包材の蓋体30の膨出部35を逃がす逃がし用凹部11aが形成されている。後述する仕切り柱16に対応する底壁部11の位置には、卵容器10の軽量化を図るため、肉抜き部11bが形成されている。
さらに、卵容器10の底壁部11と、側壁部12とにより囲まれた空間には、卵Eを収納する収納凹部15が形成されている。具体的には、卵容器10には、5つの卵Eが2列に配列されるように、10個の卵Eを収納する1個の収納凹部15が形成されている。
収納凹部15は、卵Eを立てた状態で、その底面15cに卵Eが接触しないように(具体的には、底面15cと卵Eとの間に隙間が形成されるように)収納可能な形状となっている。このような状態で卵Eを収納することにより、卵Eに対して上下方向に衝撃が作用したとしても、卵Eは、起立した姿勢で収納され、底面15cに接触することはないので、卵Eが破損(破卵)し難い。
特に、底面15cと卵Eとの間に隙間が形成されるように形成された収納凹部15に、後述する凸条部15bを設けることにより、卵Eは、凸条部15bにのみ接触することになるので、卵Eに衝撃が作用した際に、凸条部15bをより効果的に圧縮変形させることができ、この衝撃を効率良く吸収することができる。
一方、蓋体30には、蓋体30を卵容器10に被着した状態で、収納凹部15に対応した位置に、上方に膨らんで、裏面側に卵Eの上部を覆う膨出部35が形成されている。本実施形態では、樹脂シート材により蓋体30を成形しているので、膨出部35の裏面のうち、膨出部35に対応する位置には、卵容器10に収納された卵Eの上部を収納する凹部36が形成されている。このようにして、図10に示すように、蓋体30を卵容器10に被着した状態で、卵Eを梱包材1の内部に収納することができる。
さらに、卵容器10には、底壁部11から上方に立設し、卵E同士を仕切る4つの仕切り柱16が形成されている。これに対応して、蓋体30には、蓋体30を卵容器10に被着した状態で、各仕切り柱16の上面に当接するように下方に突出した突出部37が形成されている。これにより、卵容器10に蓋体30を被着した状態で、結束バンド等で梱包した際に、卵容器10と蓋体30との間に、卵Eを収納する空間を安定して確保することができる。
さらに、短辺方向および長辺方向に沿って隣接する卵E同士が、接触しないように、これらを仕切る仕切り壁17が形成されており、仕切り壁17の厚さは、収納凹部15に、立った状態で収納された卵Eが、衝撃によりわずかに倒れ込んだとしても、隣接する卵E同士が接触しない厚さに設定されている。
また、仕切り壁17には、下方に凹んだ落とし込み凹部17aが形成されている。落とし込み凹部17aを設けることにより、たとえ、隣接する収納凹部15に卵Eが収納されていても、指で把持した卵Eを開口部10aから収納凹部15に簡単に収納することができ、また、収納凹部15から卵Eを簡単に取り出すことができる。
本実施形態では、図9に示すように、収納凹部15には、収納凹部15の側壁面15aと卵Eとの間に間隙Sが形成されるように、収納凹部15の壁面15aから突出した複数の凸条部15bが形成されている。なお、この間隙Sとは、卵Eを収納した状態で、卵Eの自重により凸条部15bが僅かに圧縮変形した状態で、収納凹部15の壁面15aと卵Eの表面との間に形成される間隙である。
具体的には、本実施形態では、収納凹部15の水平方向の断面は、略円形であり、凸条部15bは、1つの収納凹部15に12本形成されている。12本の凸条部15bは、収納凹部15の底面15cから収納凹部15の開口部15dに向かって、放射状に延在している。より具体的には、12本の凸条部15bは、収納凹部15の周方向に等間隔に形成されている。これにより、卵Eを収納凹部15に収納した状態で、卵Eに複数の凸条部15bを均一に接触させることができる。
ここで、凸条部15bにより卵Eに作用する内部の衝撃(後述する)を吸収することができるのであれば、凸条部15bの水平方向の断面形状は、特に限定されるものではなく、たとえば、凸条部15bの断面形状が、矩形状または三角形状であってもよい。
しかしながら、本実施形態では、より好ましい態様として、収納凹部15の水平方向の断面形状は、波状になっている。具体的には、収納凹部15の壁面は、円弧を組み合わせることにより形成されており、円弧のうち膨らんだ部分が凸条部15bになっている。
ここで、凸条部15bの高さ(具体的には波の谷部から頂部までの高さ)Hは、0.5mm〜5mmであり、凸条部15b(具体的には、凸条部15bの形成する円弧の弦の長さ)Wは、5〜10mmであることが好ましい。また、1つの収納凹部15には、凸条部15bが、3〜30本形成されていることが好ましい。このような凸条部15bを設けることにより、内部の衝撃を受けた際に、卵Eに対して凸条部15bがより均一に圧縮変形し、内部の衝撃を凸条部15bでより好適に吸収することができる。
さらに、本実施形態では、図4、図7、および図8に示すように、卵容器10には、卵容器10の外部と、収納凹部15の内部とを連通する通気孔18が形成されている。本実施形態では、底壁部11と側壁部12とに連続したスリット19を形成することにより、スリット19の少なくとも一部が通気孔18になっている。
これにより、図10に示すように、卵容器10の開口部10aを蓋体30で覆ったとしても、通気孔18を介して、収納凹部15に収納された卵Eが外気に触れることができるため、卵Eの呼吸を確保することができる。
さらに、本実施形態では、スリット19は、長手方向に沿った側壁部12と底壁部11の部分に、連続して形成されており、これにより、通気孔18は、収納凹部15の底面15cばかりでなく、底面15cから内側面にも連続して形成されている。
このように構成された卵容器10は、上述したように、卵が収納される収納凹部15は、底壁部11と側壁部12により囲まれた空間に形成される。このため、卵容器10の外部から衝撃(外部の衝撃)が作用したとしても、この外部の衝撃を、熱可塑性樹脂発泡体を構成する底壁部11と側壁部12により吸収することができる。
また、収納凹部15には、卵Eと収納凹部15の壁面との間に間隙Sが形成されるように、複数の凸条部15bが形成されているため、外部の衝撃に起因して、収納凹部15と卵Eとの間に発生する内部の衝撃が発生したとしても、複数の凸条部15bが圧縮変形することにより、内部の衝撃を吸収することができる。このような卵容器10に収納された卵Eに、外部の衝撃、および、これに起因した内部の衝撃が作用したとしても、これらの衝撃で卵Eが破損することを回避することができる。
特に、本実施形態では、収納凹部15の底面15cから収納凹部15の開口部15dに向かって、放射状に延在した複数の凸条部15bを設けることにより、収納凹部15に収納した卵に、複数の凸条部15bをより均一に接触させることができる。これにより、卵Eに作用する衝撃をより均一に分散することができる。
また、底壁部11と側壁部12とに連続したスリット19を形成することにより、卵容器10の全体の変形性を高め、卵容器10に作用する外部の衝撃を、卵容器10全体で吸収することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る卵容器10を含む梱包材1を、図11〜図17を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同じ機能を有する部位は、基本的には、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図11は、第2実施形態に係る卵容器10を備えた梱包材1の模式的分解斜視図であり、図12は、図11に示す卵容器10を下方から見た斜視図であり、図13は、図11に示す蓋体30を下方から見た斜視図である。図14は、図11に示す卵容器10の上面図であり、図15は、図14に示すD−D線矢視断面図であり、図16は、図15に示すE−E線矢視断面図である。
図11に示すように、本実施形態に係る梱包材1は、卵容器10および蓋体30からなる。本実施形態の卵容器10が、第1実施形態のものと相違する点は、卵容器10の高さであり、本実施形態の卵容器10の第1実施形態のものに比べて、卵Eを収納する収納凹部の深さが浅い。また、本実施形態の卵容器10には、第1実施形態のような通気孔およびスリットは形成されていない。
一方、本実施形態の蓋体30が、第1実施形態のものと相違する点は、蓋体30の厚さが厚く、蓋体30は、卵容器10から露出した卵Eの上部を覆う大きさになっている。蓋体30は、卵容器10と同様に、熱可塑性樹脂発泡体からなる。
卵容器10の底壁部11の表面には、蓋体30の上面の凹部30aに係合する係合凸部11dが形成されている。これにより、梱包材1を上下方向に段積みした際に、下段の蓋体30の凹部30aに、上段の卵容器10の係合凸部11dを係合させて、梱包材1を上下方向に安定して段積みすることができる。
さらに、卵容器10の開口部10aを形成する側壁部12の外側には、蓋体30に形成された嵌合凸部30eに嵌合する嵌合凹部10eが形成されている。これにより、蓋体30を卵容器10に被着した状態で、蓋体30の嵌合凸部30eを、卵容器10の嵌合凹部10eに嵌合させることができるので、卵容器10への蓋体30の被着性を高めることができる。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、図11、図14、および図15等に示すように、卵容器10は、底壁部11と、底壁部11の周りから鉛直方向に立ち上った側壁部12とを有している。底壁部11と側壁部12とにより囲まれた空間には、卵Eを収納する収納凹部15が形成されている。
また、第1実施形態と同様に、図15および図16に示すように、収納凹部15には、収納凹部の壁面15aと卵Eとの間に間隙Sが形成されるように、収納凹部15の壁面15aから突出した複数(12本)の凸条部15bが形成されている。複数の凸条部15bは、収納凹部15の底面15cから収納凹部15の開口部15dに向かって、放射状に延在している。
このように構成された卵容器10は、第1実施形態のものと同様に、卵容器10の外部から衝撃(外部の衝撃)が作用したとしても、この外部の衝撃を、熱可塑性樹脂発泡体を構成する底壁部11と側壁部12により吸収することができる。
また、収納凹部15には、卵Eと収納凹部15の壁面との間に間隙Sが形成されるように、複数の凸条部15bが形成されている。このため、外部の衝撃に起因して、収納凹部15と卵Eとの間に発生する内部の衝撃が発生したとしても、複数の凸条部15bが圧縮変形することにより、内部の衝撃を吸収することができる。
このような結果、卵容器10に収納された卵Eに、外部の衝撃、および、これに起因した内部の衝撃が作用したとしても、これらの衝撃で卵Eが破損することを回避することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る卵容器10を含む梱包材1を、図18〜図20を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同じ機能を有する部位は、基本的には、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図18は、第3実施形態に係る卵容器を備えた梱包材の模式的分解斜視図である。図19は、図18に示す卵容器の上面図であり、図20は、図19に示すF−F線矢視断面図である。
図18〜図20に示すように、本実施形態に係る梱包材1は、卵容器10および蓋体30からなる。本実施形態の卵容器10および蓋体30が、第1実施形態のものと相違する点は、20個の卵を包装することができるように構成されている点である。
具体的には、本実施形態の卵容器10には、5つの卵が4列に配列されるように、20個の卵Eを収納する収納凹部15が形成されている。これに合わせて、蓋体30にも、これに対応する膨出部35および凹部36が形成されている。さらに、卵容器10の各収納凹部15には、第1実施形態と同様の複数(12本)の凸条部が形成されている。
第1実施形態と同様に、本実施形態でも、卵容器10には、卵容器10の外部と、収納凹部15の内部とを連通する通気孔18が形成される。具体的には、上述した4列に配列された収納凹部15のうち、外側の2列の収納凹部15では、底壁部11と側壁部12とに連続したスリット19を形成することにより、スリット19の一部が通気孔18になっている。一方、上述した4列に配列された収納凹部15のうち、内側の2列の収納凹部15では、底壁部11にスリット19を形成することにより、スリット19の一部が通気孔18になっている。
このようにして、この実施形態でも、第1実施形態と同様に、すべての収納凹部15にスリット19の一部として通気孔18を設けることができ、卵Eの通気性を確保することができる。
以下に、発明に係る実施例を以下に説明する。
〔実施例〕
図1に示す卵容器として、発泡倍率50倍のビーズ法発泡ポリスチレン(EPS)の卵容器を削り出しで準備した。この卵容器の蓋体として、発泡ポリスチレンシート(PSP)からなる蓋体と、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる蓋体を準備した。なお、PSPからなる蓋体は、図1に示す形状の蓋体であり、PETからなる蓋体は、図1に示す蓋体の凹部が全体として1つの凹部として形成されている蓋体である。
〔比較例〕
実施例と同じ蓋体を準備した。実施例と相違する点は、各収納凹部に凸条部を形成しなかった点である。したがって、比較例の卵容器の図9に示す収納凹部の断面は、円状である。
〔落下試験〕
実施例および比較例に係る卵容器に、10個の卵を収納し、これに各蓋体を被着して、ガムテープで蓋体の周囲を固定して梱包し、落下試験機を用いて、1m、2m、および3mの落下高さから、卵容器の底面から接地するように自由落下させた。落下高さ1mの落下試験機には、吉田精機株式会社製落下試験機を用い、落下高さ2mおよび3mの落下試験機には、新栄テクノロジー株式会社製落下試験機を用いた。落下試験後の卵の割れを確認したこの結果を表1に示す。
Figure 0006893143
<結果>
表1に示すように、実施例1の卵容器を用いた場合には、蓋体の種類に拘わらず、すべての高さの落下試験に対して、割れた卵は無かった。しかしながら、比較例の卵容器を用いた場合には、3mの高さの落下試験で、収容した卵が割れた。これは、実施例の卵容器には、凸条部が形成されているため、この凸条部が圧縮変形することにより、卵に作用する衝撃が吸収されたと考えられる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
たとえば、第1実施形態の卵容器では、スリットを形成することにより、卵容器に通気孔を形成したが、スリットを形成せずに丸孔などの通気口を形成してもよい。第2実施形態の卵容器に、必要に応じて、卵容器の内部と、その外部とを連通する通気孔を設けてもよく、この通気孔を、スリットを設けることにより、形成してもよい。
1:梱包材、10:卵容器(樹脂発泡体製卵容器)、10a:開口部、10b:バンド溝、11:底壁部、12:側壁部、15b:凸条部、16:仕切り柱、17:仕切り壁、18:通気孔、19:スリット、30:蓋体、33:係合凸部、35:膨出部、36:凹部、37:突出部、E:卵、S:間隙

Claims (3)

  1. 互いに融着した複数の発泡粒子から構成されている熱可塑性樹脂発泡体製卵容器であって、
    前記熱可塑性樹脂発泡体製卵容器は、底壁部と、前記底壁部の周りから鉛直方向に立ち上った側壁部とを有しており、前記底壁部と前記側壁部とにより囲まれた空間に、卵を収納する収納凹部が形成されており、
    前記収納凹部には、前記収納凹部の壁面と前記卵との間に間隙が形成されるように、前記収納凹部の壁面から突出した複数の凸部が形成されており、
    前記熱可塑性樹脂発泡体製卵容器には、前記熱可塑性樹脂発泡体製卵容器の外部と、前記収納凹部の内部とを連通する通気孔が形成されることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体製卵容器。
  2. 前記凸部は、前記収納凹部の底面から前記収納凹部の開口部に向かって、放射状に延在した複数の凸条部を含むことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂発泡体製卵容器。
  3. 前記底壁部と前記側壁部とに連続したスリットを形成することにより、前記スリットの少なくとも一部が前記通気孔になっていることを特徴とする請求項に記載の熱可塑性樹脂発泡体製卵容器。
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