次に、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。図1の情報処理システム1はリレーサーバ11、チャットサーバ12、複数のクライアント13、ファイルサーバ14、ファイアウォール15、入出力装置17を有する構成である。
リレーサーバ11と、チャットサーバ12とはインターネットなどのネットワークN1に接続されている。ファイルサーバ14は、LANなどのネットワークN2に接続されている。クライアント13と、入出力装置17とはネットワークN1又はN2の何れかに接続されている。ネットワークN1とネットワークN2とはファイアウォール15を介して接続されている。
リレーサーバ11は、ネットワークN1に接続されたチャットサーバ12やクライアント13、入出力装置17からネットワークN2に接続されたクライアント13やファイルサーバ14、入出力装置17に対する要求(リクエスト)を一旦受け付け、その要求をリレーする。
チャットサーバ12は、チャットを行うためのメッセージをクライアント13又は入出力装置17から受け付け、配信する。チャットサーバ12はチャットサーバ機能を有する他、クライアント13又は入出力装置17の認証、アカウントの管理、チャットルームの管理、メッセージの管理などを行う。
クライアント13は、ユーザが操作する端末装置の一例である。クライアント13はスマートフォン、タブレット端末の他、携帯電話、PCなど、ユーザが操作できる情報端末である。また、入出力装置17は複合機やファクシミリといった画像処理装置などの電子機器である。クライアント13及び入出力装置17は、メッセージの送受信によりチャットをしたり、ファイル一覧を表示したり、ファイルを表示したり、することができる。
チャットサーバ12はクライアント13又は入出力装置17からの要求によりメッセージの送受信、ファイルの送受信などを行う。また、ファイルサーバ14はWebサーバ機能、データベース機能やファイルサーバ機能を有するストレージサーバとして機能する。ファイルサーバ14は保存しているファイルやフォルダについての情報の取得や管理を行い、ファイル一覧やファイルの提供を行う。また、ファイルサーバ14には各ユーザが共有するファイル、各ユーザがチャットサーバ12を介して行ったチャットのログなどが保存される。
図1の情報処理システム1ではチャットサーバ12とファイルサーバ14とを設ける構成を示したが、ファイルサーバ14の機能をチャットサーバ12に持たせることでファイルサーバ14を省略した構成としてもよい。なお、チャットサーバ12とファイルサーバ14とを設けた情報処理システム1は、チャットを利用するユーザ数が増えた場合でも性能が劣化しにくい。例えばファイルサーバ14にリレーショナルデータベースを備えればデータの挿入や検索に有利である。ファイルサーバ14はネットワークN1に接続されていてもよい。
なお、図1の情報処理システム1ではファイルサーバ14がネットワークN2に接続されているために、ネットワークN1に接続されたリレーサーバ11、チャットサーバ12、クライアント13又は入出力装置17からファイルサーバ14に直接アクセスできない。ファイルサーバ14からネットワークN1に接続されたリレーサーバ11、チャットサーバ12、クライアント13又は入出力装置17へのアクセスは可能である。
ファイルサーバ14は要求を受け付けていないかを継続してリレーサーバ11に問い合わせ、リレーサーバ11が要求を受け付けていれば、その要求をリレーサーバ11から取得して処理する。また、ファイルサーバ14は要求の処理結果をリレーサーバ11に送信する。要求を行ったクライアント13又は入出力装置17はリレーサーバ11から要求の処理結果を受け取ることができる。このように、ネットワークN1に接続されたクライアント13又は入出力装置17からネットワークN2に接続されたファイルサーバ14への要求はリレーサーバ11を介して間接的に送信できる。
ネットワークN1に接続されているリレーサーバ11、チャットサーバ12、クライアント13又は入出力装置17は相互に通信可能である。また、ネットワークN2に接続されたクライアント13、ファイルサーバ14又は入出力装置17は相互に通信可能である。
なお、図1の情報処理システム1は一例であって、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば図1のリレーサーバ11、チャットサーバ12及びファイルサーバ14は複数のコンピュータに分散して構成してもよい。また、図1のリレーサーバ11及びチャットサーバ12は一台のコンピュータに統合して構成してもよい。さらに、図1のリレーサーバ11、チャットサーバ12及びファイルサーバ14は一台のコンピュータに統合して構成してもよい。また、図1では、サーバクライアントモデルの例を示したが、P2Pモデルであってもよい。P2Pモデルの場合、情報処理システム1はリレーサーバ11、チャットサーバ12及びファイルサーバ14を省略し、その機能をクライアント13及び入出力装置17において実現する。
<ハードウェア構成>
《コンピュータ》
リレーサーバ11、チャットサーバ12及びファイルサーバ14は例えば図2に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。また、PCなどのクライアント13も図2に示すようなハードウェアのコンピュータにより実現される。図2は本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
図2のコンピュータ500は入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507及びHDD508などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
入力装置501はキーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、ユーザが各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置502はディスプレイ等を含み、コンピュータ500による処理結果を表示する。
通信I/F507はコンピュータ500を各種ネットワークに接続するインタフェースである。これにより、コンピュータ500は通信I/F507を介してデータ通信を行うことができる。
また、HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ500全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェア(以下、単にアプリケーションと呼ぶ)などがある。なお、コンピュータ500はHDD508に替え、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものであってもよい。
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータ500の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置である。
リレーサーバ11、チャットサーバ12、ファイルサーバ14は例えば図2に示すコンピュータ500のハードウェア構成により後述するような各種処理を実現できる。PCなどのクライアント13も例えば図2に示すコンピュータ500のハードウェア構成により実現できる。
《情報端末》
クライアント13の一例である情報端末600は例えば図3のハードウェア構成により実現される。図3は本実施形態に係る情報端末の一例のハードウェア構成図である。図3の情報端末600は例えばCPU601、ROM602、RAM603、EEPROM604、CMOSセンサ605、加速度・方位センサ606、位置センサ607、メディアドライブ608を備えている。
CPU601は情報端末600全体の動作を制御する。ROM602は基本入出力プログラムなどを記憶している。RAM603はCPU601のワークエリアとして使用される。EEPROM604はCPU601の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う。CMOSセンサ605は、CPU601の制御に従って被写体を撮像し画像データを得る。加速度・方位センサ606は地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等である。位置センサ607は例えば地球上の位置を割り出すGPS(全地球測位システム)機能等である。
メディアドライブ608は、フラッシュメモリ等の記録メディア620に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。メディアドライブ608は、既に記録されていたデータが読み出され又は新たにデータが書き込まれて記憶する記録メディア620を着脱自在な構成となっている。
なお、EEPROM604には、CPU601が実行するOS、ネットワーク設定に必要なアソシエーション情報等が記憶されている。本発明の実施形態における各種処理を実行するためのアプリケーションは、EEPROM604又は記録メディア620などに記憶されている。
また、CMOSセンサ605は光を電荷に変換して被写体の画像を電子化する電荷結合素子である。CMOSセンサ605は被写体を撮像することができるのであれば、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサであってもよい。
さらに、情報端末600は音声入力部609、音声出力部610、アンテナ611、通信部612、無線LAN通信部613、近距離無線通信用アンテナ614、近距離無線通信部615、ディスプレイ616、タッチパネル617及びバスライン619を備える。
音声入力部609は音声を音声信号に変換する。音声出力部610は音声信号を音声に変換する。通信部612はアンテナ611を利用して無線通信信号により最寄りの基地局装置と通信を行う。無線LAN通信部613はアクセスポイントとIEEE80411規格に準拠する無線LAN通信を行う。近距離無線通信部615は近距離無線通信用アンテナ614を利用した近距離無線通信を行う。
ディスプレイ616は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL等である。タッチパネル617は、ディスプレイ616上に載せられ、感圧式又は静電式のパネルによって構成され、指やタッチペン等によるタッチによってディスプレイ616上におけるタッチ位置を検出する。バスライン619は上記各部を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
また、情報端末600は専用の電池618を備えている。情報端末600は電池618によって駆動される。なお、音声入力部609は音声を入力するマイクが含まれる。音声出力部610は音声を出力するスピーカが含まれている。
情報端末600は例えば図3に示すハードウェア構成により後述するような各種処理を実現できる。
《入出力装置》
入出力装置17は、例えば図4に示すハードウェア構成により実現される。図4は本実施形態に係る入出力装置の一例のハードウェア構成図である。図4の入出力装置17はCPU701、RAM702、ROM703、通信I/F704、操作キー705、入力装置706、出力装置707及びバスライン710を備える。
CPU701は、入出力装置17全体の動作を制御する。RAM702は、CPU701のワークエリアとして使用される。ROM703は、基本入出力プログラムを記憶している。
通信I/F704は、ネットワークN1又はN2を介して有線又は無線によるデータ通信を行う。操作キー705は入出力装置17に設けられているハードキーやソフトキー等である。
入力装置706は入力リクエストにより入力対象のファイルを取得(入力)する。例えば入出力装置17が複合機などの画像形成装置である場合、入力装置706は読み取り(スキャン)リクエストにより原稿をスキャンして、原稿の画像データを取得する。
また、出力装置707は出力リクエストを受信した出力対象のファイルを出力する。例えば入出力装置17が画像形成装置である場合、出力装置707は印刷、投影、表示などの出力リクエストにより、出力対象のファイルを印刷、投影、表示する。
ここで、入出力装置17として、具体的な例を挙げて入力装置706及び出力装置707について説明を行う。入出力装置17が、スキャン、印刷、メール送信、ファックス送信、ファイル送信等の機能を有する複合機等の画像形成装置である場合、入力装置706は、スキャンを実行するスキャナユニットである。また、出力装置707は、メール送信等に用いる画像ファイルを生成する画像処理ユニット、印刷を実行するエンジン、ファックスを送信するためのファックスユニット等である。
入出力装置17が、プロジェクタ等の投影装置の場合、出力装置707はファイルを投影するための投影ユニットである。また、入出力装置17が電子黒板の場合、出力装置707は、ファイルの表示を行う画面や、ファイルの送信を行う送信ユニット等である。また、入出力装置17がマイクの場合、入力装置706は、音声を取得するユニットである。
このように、入出力装置17によって出力装置707または入力装置706のみが存在する場合もある。
<ソフトウェア構成>
《チャットサーバ》
本実施形態に係るチャットサーバ12は、例えば図5に示す処理ブロックで実現される。図5は本実施形態に係るチャットサーバの一例の処理ブロック図である。例えばチャットサーバ12はプログラムを実行することにより、要求受付部31、データ送受信部32、チャット配信部33、要求処理部34、ファイル情報管理部35、ファイルストレージ36を実現している。
要求受付部31はクライアント13の認証を行い、要求を受け付ける。データ送受信部32はファイルなどの各種データを受信し、ファイル一覧やファイルなどの各種データを送信する。チャット配信部33はチャットに関する情報を送受信する。要求処理部34は受け付けた要求を実行する。要求処理部34は各機能を実現する主体となる。
また、ファイル情報管理部35は、ファイルストレージ36に保存されているチャットデータ、ファイルやフォルダの情報を保持する。なお、ファイル情報管理部35はファイルをキャッシュしておくことで、ファイルストレージ36に問い合わせなくても、情報を取り出せるようにしてもよい。ファイルストレージ36はファイルサーバ14からファイルを読み出し、又は、ファイルサーバ14にファイルを保存するため、ファイルサーバ14へのリクエストを行う。
《クライアント》
本実施形態に係るクライアント13は、例えば図6に示す処理ブロックで実現される。図6は本実施形態に係るクライアントの一例の処理ブロック図である。なお、入出力装置17の処理ブロックはクライアント13と同様であるため、説明を省略する。クライアント13は、アプリケーションプログラム(以下、アプリケーションと呼ぶ)を実行することで、操作表示部41、データ送受信部42、ファイル表示処理部43、要求送信部44、チャット送受信部45、設定情報保持部46を実現している。
操作表示部41は、ユーザにチャットやファイル一覧、サムネイル等の各種データを表示する。操作表示部41はタッチパネル、ボタンなどのインタフェースからユーザによる入力を受け付ける。
データ送受信部42はファイル一覧やファイルなどの各種データを送受信する。ファイル表示処理部43は操作表示部41にファイル内容を表示させるための処理を行う。要求送信部44は設定要求、チャットに含まれる要求、ファイル一覧情報取得要求などの各種要求を送信する。チャット送受信部45はチャットに関する情報を送受信する。設定情報保持部46はアカウント、表示順番、カスタム設定などの設定情報を保持する。
<処理の詳細>
以下では、第1の実施形態に係る情報処理システム1の処理の詳細についてクライアント13の例を説明するが、入出力装置17についても同様である。
《チャット画面》
第1の実施形態に係る情報処理システム1では、図7−図9に示すようなチャット画面がクライアント13に表示される。図7はPCなどの比較的画面が大きいクライアントのチャット画面の一例のイメージ図である。図8はスマートデバイスなどの比較的画面が小さいクライアントのチャット画面の一例のイメージ図である。図9はスマートデバイスなどの比較的画面が小さいクライアントのチャット画面の他の例のイメージ図である。
図7のチャット画面1000はクライアント13がキーボードやマウス、カメラ、マイクなどの比較的リッチな入力装置と横長の画面の表示装置とを持つ場合の画面イメージである。クライアント13で起動されるアプリケーションはウインドウズ(登録商標)などのオペレーティングシステム(OS)上で動作していることを想定する。
チャット画面1000の上部にはタイトルバー1010が表示され、チャットグループ名や時刻が表示される。なお、タイトルバー1010のチャットグループ名の選択によりクライアント13はユーザからチャットグループの移動要求を受け付けてもよい。
チャット画面1000の左側には吹き出し選択欄1020が表示される。吹き出し選択欄1020には複数の吹き出しアイコンが選択可能に表示されている。吹き出しアイコンは後述する様々な機能が定義された吹き出しに対応する。ユーザは吹き出し選択欄1020から吹き出しアイコンを選択することで、使用する吹き出しを選択できる。なお、図7の吹き出し選択欄1020は吹き出しアイコンを1列で表示しているが、2列以上で表示してもよい。
また、図7の吹き出し選択欄1020はスクロールバーを設けている。ユーザは図7に設けられたスクロールバーにより吹き出し選択欄1020に表示される吹き出しアイコンを上下にスクロールしながら、吹き出しアイコンを選択できる。
チャット画面1000の中央にはメッセージ表示欄1030が表示される。メッセージ表示欄1030にはユーザにより投稿されたメッセージが配置される。例えばメッセージは新しい(投稿されてからの時間が短い)メッセージほどメッセージ表示欄1030の下に配置される。また、メッセージは古い(投稿されてからの時間が長い)メッセージほどメッセージ表示欄1030の上に配置され、古いメッセージから順次、上方にスクロールアウトしていく。メッセージ表示欄1030は、いわゆるタイムラインである。
メッセージ表示欄1030におけるメッセージの表示形態は、吹き出し選択欄1020に表示される吹き出しアイコンの何れかに基づくものである。また、図7のメッセージ表示欄1030では発言者や吹き出しの種類によって、メッセージの表示位置が左、中央又は右の何れかに変化する。
例えば図7のメッセージ表示欄1030では自分の発言が右側に配置され、自分以外の発言が左側に配置されている。また、図7のメッセージ表示欄1030では告知などの発言者が誰なのかを示すことに、あまり意味がないメッセージが中央に配置されている。
チャット画面1000の下部には入力欄1040が表示される。ユーザが入力欄1040に入力可能な入力情報は、ユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコンに基づき変化する。また、ユーザが入力欄1040に入力可能な入力情報は、ユーザがメッセージ表示欄1030から選択した吹き出しに基づき変化する。
図7の入力欄1040は、ユーザからタイトルと本文との入力を受け付ける例を示している。なお、入力欄1040はユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコンに模した表示形態としてもよい。また、入力欄1040はユーザがメッセージ表示欄1030から選択した吹き出しに対応する吹き出しアイコン(質問の吹き出しに対応する回答の吹き出しなど)の表示形態としてもよい。
例えば入力情報を入力欄1040に入力して投稿ボタンを押下することで、ユーザは同一のチャットグループに参加しているクライアント13にメッセージ送信を行う。同一のチャットグループに参加しているクライアント13のメッセージ表示欄1030には入力欄1040に入力された入力情報に基づくメッセージが表示される。
なお、入力欄1040はタイトルや本文などの一種類以上のテキストの入力を受け付けるものの他、画像ファイル、動画ファイル又は音声ファイルなどの投稿するファイルの選択を受け付けるもの、審査者などの選択を受け付けるもの、等が考えられる。
図8のチャット画面1000aはクライアント13がスマートデバイスなどのPCに比べると画面が小さい場合の画面イメージである。図8のチャット画面1000aの上部にも図7のチャット画面1000と同様のタイトルバー1010が表示されている。
チャット画面1000aの下部には吹き出し選択欄1020が表示される。吹き出し選択欄1020には複数の吹き出しアイコンが選択可能に表示されている。ユーザは吹き出し選択欄1020から吹き出しアイコンを選択することで、使用する吹き出しを選択することができる。なお、図8の吹き出し選択欄1020は吹き出しアイコンを2行4列で表示しているが、2行4列以外で表示してもよい。また、図8の吹き出し選択欄1020はスクロールバーを設けてもよい。
チャット画面1000aの中央には図7のチャット画面1000と同様のメッセージ表示欄1030が表示される。チャット画面1000aはメッセージ表示欄1030の見た目をチャット画面1000のメッセージ表示欄1030とあまり変えず、クライアント13の種類によってユーザが受ける印象を変えないことが望ましい。
ユーザが吹き出し選択欄1020から吹き出しアイコンを選択するか、又は、ユーザがメッセージ表示欄1030から吹き出しを選択すると、吹き出し選択欄1020は入力欄1040に切り替わる。ユーザが入力欄1040に入力可能な入力情報は、ユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコン、又は、ユーザがメッセージ表示欄1030から選択した吹き出しに基づき変化する。
図8の入力欄1040は、ユーザからタイトルの入力を受け付ける入力欄1040aとユーザから本文の入力を受け付ける入力欄1040bとを切り替えて表示する例を示している。なお、図7の入力欄1040と同様に、図8の入力欄1040はユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコン、又は、ユーザがメッセージ表示欄1030から選択した吹き出しに対応する吹き出しアイコンに模した表示形態としてもよい。
図9の入力欄1040は、ユーザからタイトルと日付と本文との入力を受け付ける例を示している。なお、図9の入力欄1040も、ユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコンやメッセージ表示欄1030から選択した吹き出しに対応する吹き出しアイコンに模した表示形態としてもよい。
図8及び図9に示したように、チャット画面1000aにはユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコンやメッセージ表示欄1030から選択した吹き出しに対応する吹き出しアイコンに応じた、入力欄1040が表示される。
例えば図8の入力欄1040は入力情報としてタイトルと本文とを入力可能な例を示している。また、図9の入力欄1040は入力情報としてタイトルと日付と本文とを入力可能な例を示している。
このように、図8及び図9のチャット画面1000aの入力欄1040は、ユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコン又はメッセージ表示欄1030から選択した吹き出しに基づき、入力欄1040が変化する例を示している。ユーザが入力欄1040に入力可能な入力情報はユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコン又はメッセージ表示欄1030から選択した吹き出しに基づき変化する。
図10は様々な機能が定義された吹き出しの表示形態の一例の説明図である。吹き出し1100aは通常会話を表示する機能が定義された吹き出し例である。吹き出し1100bは依頼を表示する機能が定義された吹き出し例である。吹き出し1100cは質問を表示する機能が定義された吹き出し例である。吹き出し1100dは緊急告知を表示する機能が定義された吹き出し例である。
吹き出し1100eは審査投稿を行う機能が定義された吹き出し例である。吹き出し1100fは指摘を表示する機能が定義された吹き出し例である。吹き出し1100gは質問に対する回答を表示する機能が定義された吹き出し例である。吹き出し1100hは重要告知を表示する機能が定義された吹き出し例である。吹き出し1100iは画像投稿を行う機能が定義された吹き出し例である。
例えば吹き出し1100a〜1100iはテキストや図形、画像を表示できる。吹き出し1100a〜1100iは拡大縮小可能である。図10の吹き出し1100a〜1100c等は発言者を明示する吹き出しの表示形態の例である。
吹き出し1100f及び1100gは過去の投稿に対するものであることを明示する吹き出しの表示形態の例である。吹き出し1100d及び1100hは発言者を明示しない吹き出しの表示形態の例である。吹き出し1100eは審査投稿を行う吹き出しの表示形態の例である。吹き出し1100iは画像投稿を行う吹き出しの表示形態の例である。
図11はタイトル付きの吹き出しの表示形態の一例の説明図である。吹き出し1200a及び1200bは本文1210の上側にタイトル1220が表示されている。タイトル1220が付いた吹き出し1200a及び1200bはユーザにとって本文1210の内容を理解しやすいものとなる。また、タイトル1220が付いた吹き出し1200a及び1200bを利用することでユーザは特定のメンバーによる発言や特定の話題を見分けやすくなる。
例えば図7のチャット画面1000では通常会話の吹き出し、時限告知の吹き出し及び質問の吹き出しが表示されている。なお、時限告知の吹き出しは、入力情報として入力された時刻になるとメッセージ表示欄1030に表示される機能が定義された吹き出し例である。
また、図8のチャット画面1000aでは通常の吹き出し、その通常の吹き出しに対する指摘の吹き出し、緊急告知の吹き出し、質問の吹き出しが表示されている。指摘の吹き出しは、過去の投稿に対してコメントを付けるものである。緊急告知の吹き出しは中央列に表示して目立たせることにより、他の投稿により埋没しないようにしている。
さらに、図8のチャット画面1000aは質問の吹き出しが最後に投稿されている。質問の吹き出しの投稿者は、その投稿が質問として扱われることを期待する。例えば図8のチャット画面1000aでは、次の投稿者が、質問の吹き出しに対する回答の吹き出しを選択するように、選択可能な吹き出しアイコンを制限してもよい。選択可能な吹き出しアイコンの制限は、メッセージ表示欄1030に質問の吹き出しが表示されたタイミングで行ってもよいし、メッセージ表示欄1030の質問の吹き出しがユーザにより選択されたタイミングで行ってもよい。
なお、図7−図9のチャット画面1000及び1000aに対する投稿は、例えば吹き出しを設定したあと、ファイルをドラッグ&ドロップすることにより、行えるようにしてもよい。
《メッセージ送信処理》
図12はメッセージ送信処理の一例のフローチャートである。ステップS11においてクライアント13はアプリケーションが起動される。ステップS12においてクライアント13は初期処理を行う。初期処理は図7のチャット画面1000や図8のチャット画面1000a等を表示するための処理である。例えばクライアント13はアプリケーションが起動されたあと、チャットサーバ12に問い合わせることで、メッセージ表示欄1030のメッセージの表示を他のクライアント13と同期させることができる。
クライアント13の操作表示部41は、ステップS13においてチャット送受信部45がメッセージを受信すると、ステップS14に進み、受信したメッセージをメッセージ表示欄1030に表示する。なお、クライアント13の操作表示部41は、ステップS13においてチャット送受信部45がメッセージを受信しなければ、ステップS14の処理をスキップする。
ステップS15において、操作表示部41はユーザが吹き出し選択欄1020から吹き出しアイコンを選択したか否かを判定する。ユーザが吹き出し選択欄1020から吹き出しを選択すると、操作表示部41はステップS16に進む。操作表示部41は例えば図13の吹き出し設定情報を参照し、ユーザにより選択された吹き出しアイコンに対応する入力欄1040を表示する。
図13は吹き出し設定情報の一例の構成図である。図13の吹き出し設定情報は、吹き出しID、吹き出し画像及び入力情報が対応付けられている。吹き出しIDは吹き出しを一意に識別する識別情報の一例である。吹き出し画像はメッセージ表示欄1030におけるメッセージの表示形態を示すものであり、例えば画像ファイルである。
また、入力情報はユーザが入力欄1040から入力可能な情報を示している。吹き出し設定情報の入力情報を参照することにより、操作表示部41はユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコンに基づき、入力欄1040から入力可能な情報を変化させる。
例えば図13の吹き出し設定情報の場合、ユーザは吹き出しID「1」の吹き出しアイコン(通常会話)を吹き出し選択欄1020から選択することにより、タイトル及び本文を入力可能な入力欄1040を表示させることができる。
また、図13の吹き出し設定情報の場合、ユーザは吹き出しID「7」の吹き出しアイコン(時限告知)を吹き出し選択欄1020から選択することにより、タイトル、本文及び日時を入力可能な入力欄1040を表示させることができる。
ステップS16に続いてステップS17に進み、操作表示部41はユーザから入力欄1040に対する入力情報の入力を受け付ける。ステップS18に進み、操作表示部41はユーザから例えば投稿ボタンの押下などのメッセージ送信操作を受け付ける。ステップS18に進み、チャット送受信部45は吹き出し選択欄1020から選択された吹き出しアイコンと、入力欄1040に入力された入力情報とに基づき、メッセージ送信を行う。
《メッセージング処理》
図14はメッセージング処理の一例のシーケンス図である。なお、図14ではユーザAとユーザBとが同一のチャットグループに参加しているものとする。ステップS21においてユーザAはクライアント13Aにメッセージ送信操作を行う。ステップS22においてクライアント13Aはチャットサーバ12にメッセージを送信する。ステップS22のメッセージには吹き出しID、入力情報が含まれる。
チャットサーバ12はクライアント13Aを操作するユーザAが参加しているチャットグループの参加ユーザにメッセージを配信する。図14の例ではユーザAが操作するクライアント13A及びユーザBが操作するクライアント13Bにメッセージが配信されることになる。
ステップS23においてチャットサーバ12はクライアント13Bにメッセージを配信する。ステップS24においてクライアント13Bのチャット送受信部45は、チャットサーバ12からメッセージを受信する。クライアント13Bの操作表示部41は受信したメッセージに含まれる吹き出しIDからメッセージ表示欄1030におけるメッセージの表示形態を選択し、選択した表示形態及び入力情報に基づきメッセージをメッセージ表示欄1030に表示する。
ステップS25においてチャットサーバ12はクライアント13Aにメッセージを配信する。ステップS26においてクライアント13Aのチャット送受信部45は、チャットサーバ12からメッセージを受信する。クライアント13Aの操作表示部41は受信したメッセージに含まれる吹き出しIDからメッセージ表示欄1030におけるメッセージの表示形態を選択し、選択した表示形態及び入力情報に基づきメッセージをメッセージ表示欄1030に表示する。なお、チャットサーバ12はクライアント13Aへのメッセージの送信を省略してもよい。
このように、同一のチャットグループに参加しているクライアント13A及び13Bのメッセージ表示欄1030にはユーザAにより投稿されたメッセージが、ユーザAにより選択された表示形態で表示される。
《吹き出し追加・削除処理》
吹き出し選択欄1020から選択可能な吹き出しアイコンは例えば図15に示すように追加及び削除を可能としてもよい。図15は吹き出しアイコン追加・削除画面の一例のイメージ図である。
図15の吹き出しアイコン追加・削除画面1300は上段に吹き出し候補一覧1310が表示され、下段に吹き出し一覧1320が表示されている。吹き出し一覧1320に表示されている吹き出しアイコンは吹き出し選択欄1020に表示される吹き出しアイコンとなる。
例えばユーザは吹き出し候補一覧1310から吹き出しアイコンを選択して追加ボタンを押下することにより、選択した吹き出しアイコンの吹き出し一覧1320への追加を指示する。操作表示部41はユーザにより選択された吹き出しアイコンを吹き出し一覧1320に追加する処理を行う。なお、図15では吹き出し一覧1320に追加された吹き出しアイコンが吹き出し候補一覧1310において二重選択できないように、グレーアウトされている。
また、ユーザは吹き出し一覧1320から吹き出しアイコンを選択して削除ボタンを押下することにより、選択した吹き出しアイコンの吹き出し一覧1320からの削除を指示する。操作表示部41はユーザにより選択された吹き出しアイコンを吹き出し一覧1320から削除する処理を行う。なお、図15では吹き出し一覧1320から削除された吹き出しアイコンが吹き出し候補一覧1310において選択できるように、グレーアウトが解除される。
図15の吹き出しアイコン追加・削除画面1300により、ユーザは吹き出し選択欄1020から選択可能な吹き出しアイコンを設定しておくことができる。例えば比較的画面が小さいチャット画面1000aの場合は、めったに使わない吹き出しアイコンを吹き出し一覧1320から削除しておくことで、所望の吹き出しアイコンの選択が容易となる。
また、吹き出し候補一覧1310における吹き出しアイコンのグレーアウトを利用することで、第1の実施形態に係る情報処理システム1では有償の吹き出しアイコンを実現できる。例えば第1の実施形態に係る情報処理システム1は購入前の吹き出しアイコンをグレーアウトし、購入後の吹き出しアイコンのグレーアウトを解除することで吹き出しアイコンに対する課金を実現できる。
(まとめ)
第1の実施形態によれば、ユーザは吹き出しアイコンを選択することで、その吹き出しアイコンに対応する入力情報を、入力可能な入力欄1040をチャット画面1000又は1000aに表示できる。また、第1の実施形態によればユーザは吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコンの表示形態で、メッセージ表示欄1030にメッセージを表示できる。
このように、第1の実施形態によれば、表示形態と入力情報とが対応付けられた吹き出し設定情報により、その入力情報を受け付ける機能と、入力情報に応じたメッセージの表示を行う機能とを、吹き出しアイコンに定義できる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態はユーザが吹き出し選択欄1020から吹き出しアイコンを選択した場合のメッセージ送信処理である。第2の実施形態ではユーザがメッセージ表示欄1030からメッセージを選択した場合のメッセージ送信処理について説明する。
図16はメッセージ送信処理の他の例のフローチャートである。なお、図16に示す処理は図12のフローチャートの処理と一部を除いて同様である。そこで、図12の処理と同様な部分についての説明は適宜省略する。
ステップS51〜S54の処理は図12のステップS11〜S14の処理と同様であるため、説明を省略する。ステップS55において、操作表示部41はユーザがメッセージ表示欄1030からメッセージを選択したか否かを判定する。ユーザがメッセージ表示欄1030からメッセージ(吹き出し)を選択すると、操作表示部41はステップS56に進む。なお、ステップS55において、吹き出しを選択したときステップS56に進んでも良いし、吹き出しを選択後、返信ボタン等を押す(つまり吹き出しを選択したあと返信操作を行う)ことで、ステップS56に進んでも良い。
操作表示部41は例えば図17の吹き出し設定情報を参照し、ユーザに選択された吹き出しに対応する返信時吹き出しIDを取得する。そして、操作表示部41は取得した返信時吹き出しIDを吹き出しIDとして持つ吹き出し設定情報のレコードから送信時入力情報を読み出し、その送信時入力情報に対応する入力欄1040を表示する。
図17は吹き出し設定情報の他の例の構成図である。図17に示した吹き出し設定情報は吹き出しID、吹き出し画像、送信時入力情報及び返信時吹き出しIDが対応付けられている。吹き出しIDは吹き出しを一意に識別する識別情報の一例である。吹き出し画像はメッセージ表示欄1030におけるメッセージの表示形態を示すものであり、例えば画像ファイルである。
なお、1つの吹き出しIDに複数の返信時吹き出しIDが対応付けて記憶されていても良い。その場合、ある吹き出しを選択したとき、選択された吹き出しの吹き出しIDから対応付けられる複数の吹き出しIDを特定する。そして、特定された複数の吹き出しIDの示す吹き出しから返信に用いる吹き出しを選択させるようにすると良い。
送信時入力情報はメッセージ送信時にユーザが入力欄1040から入力可能な情報を示している。返信時吹き出しIDはメッセージ返信時にユーザが選択可能な吹き出しアイコンの吹き出しIDを示している。図17の吹き出し設定情報の返信時吹き出しIDを参照することにより、操作表示部41はメッセージ表示欄1030から選択されたメッセージに対する返信時に、入力欄1040から入力可能な情報を変化させる。
例えば図17の吹き出し設定情報の場合、ユーザは吹き出しID「1」の吹き出しアイコン(通常会話)をメッセージ表示欄1030から選択することにより、返信時吹き出しID「2」に応じた入力欄1040を表示できる。返信時吹き出しID「2」に応じた入力欄1040では、タイトル及び本文の入力が可能となる。
また、図17の吹き出し設定情報の場合、ユーザは吹き出しID「3」の吹き出しアイコン(質問)をメッセージ表示欄1030から選択することにより、返信時吹き出しID「4」に応じた入力欄1040を表示できる。返信時吹き出しID「4」に応じた入力欄1040では、質問に対する回答の入力が可能となる。なお、ステップS57〜S59の処理は図12のステップS17〜S19の処理と同様であるため、説明を省略する。
なお、第1及び第2の実施形態では、クライアント13が吹き出し設定情報を有している例を説明したが、ファイルサーバ14が有していてもよい。また、クライアント13が吹き出し設定情報を有している場合は例えばメッセージにバージョン情報を含ませておくことで、メッセージを受信したクライアント13がメッセージを送信したクライアント13とのバージョン違いを検出できる。
例えばバージョン違いにより対応しない吹き出しIDのメッセージを受信したクライアント13は図18のメッセージをメッセージ表示欄1030に表示する。また、クライアント13は入力欄1040に図15の吹き出しアイコン追加・削除画面1300を表示するボタンを表示する。
ユーザは図15の吹き出しアイコン追加・削除画面1300を表示するボタンを押下することにより、吹き出しアイコン追加・削除画面1300を表示し、受信した吹き出しIDの吹き出しアイコンを含む吹き出し設定情報を取得するようにしてもよい。
(まとめ)
第2の実施形態によれば、ユーザはメッセージを選択することで、そのメッセージに返信するために必要な情報の入力欄1040をチャット画面1000又は1000aに表示できる。
このように、第2の実施形態によれば、表示形態と送信時入力情報と返信時吹き出しIDとが対応付けられた吹き出し設定情報により、返信に必要な情報をユーザから受け付ける機能を更に吹き出しアイコンに定義できる。
[第3の実施形態]
第1及び第2の実施形態は、メッセージ表示欄1030にメッセージを表示するための入力情報の入力に関するものである。第3の実施形態ではユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコン又はメッセージ表示欄1030から選択したメッセージに応じて行う処理について説明する。また、第3の実施形態ではファイルサーバ14により指定された吹き出しアイコンに応じて行う処理について説明する。
図19はメッセージ送信処理の他の例のシーケンス図である。図19ではクライアント13Aが情報端末であるとする。ステップS101において入出力装置17は自機の状態(エラーなど)を通知するための吹き出しIDを指定したメッセージを送信する。以下ではエラーを通知するメッセージ送信処理について説明する。
入出力装置17からメッセージを受信したチャットサーバ12は入出力装置17が参加しているチャットグループの参加ユーザにメッセージを配信する。ステップS102においてチャットサーバ12は情報端末であるクライアント13Aにメッセージを配信する。また、ステップS103においてチャットサーバ12は入出力装置17にメッセージを配信する。
ステップS104において、クライアント13Aの操作表示部41はチャットサーバ12から配信されたメッセージに含まれる吹き出しIDを取得する。そして、操作表示部41は図20に示すような吹き出し設定情報を参照し、配信されたメッセージに含まれていた吹き出しIDに対応するレコードを選択する。
図20は吹き出し設定情報の他の例の構成図である。図20の吹き出し設定情報は図13の吹き出し設定情報に処理情報が追加された構成である。図20の吹き出し設定情報では吹き出しアイコンに、チャットメッセージや審査処理、設定処理、エラー通報処理などの処理を定義できる。ここでは配信されたメッセージに吹き出しID「13」が含まれていたものとする。
操作表示部41は吹き出しID「13」のレコードの吹き出し画像「Error_tuuhou.jpg」を利用し、図21のような表示形態のメッセージをメッセージ表示欄1030に表示する。図21はチャット画面の他の例のイメージ図である。
メッセージ表示欄1030に表示されたメッセージをユーザが選択すると、操作表示部41は吹き出しID「13」のレコードの入力情報に基づき、ユーザに「コールセンターにTEL」または「コールセンターにメッセージ」の何れかを選択させる入力欄1040を表示する。ここではユーザがステップS105において入力欄1040から「コールセンターにメッセージ」を選択する操作を行ったものとする。ステップS106に進み、クライアント13Aの要求送信部44は、吹き出しID「13」のレコードの処理情報に基づいてコールセンター16へのエラー通報処理を行う。
図19のメッセージ送信処理によれば、例えばユーザは図21のようにメッセージ表示欄1030に表示されたメッセージを選択することで、そのメッセージに対して行う処理を入力欄1040から容易に選択できる。
また、第3の実施形態ではユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコン又はメッセージ表示欄1030から選択したメッセージに応じて図22のような設定処理を行うこともできる。
図22はメッセージ送信処理の他の例のシーケンス図である。図22ではクライアント13Aが情報端末であるとする。また、図22ではファイルサーバ14がクライアント13A及び入出力装置17と同じチャットグループに参加しているものとする。
ステップS151においてクライアント13Aを操作するユーザは例えば吹き出し選択欄1020から吹き出しアイコンを選択し、その吹き出しアイコンに対応する入力情報を入力したあと、メッセージの送信操作を行う。ここでは、設定処理が定義された吹き出しアイコンが選択されたものとする。クライアント13Aはメッセージをチャットサーバ12へ送信する。メッセージには吹き出しID、入力情報が含まれる。チャットサーバ12はクライアント13Aが参加しているチャットグループの参加ユーザにメッセージを配信する。
ステップS152においてチャットサーバ12は入出力装置17にメッセージを送信する。また、ステップS153においてチャットサーバ12は、ファイルサーバ14にメッセージを送信する。さらに、ステップS154においてチャットサーバ12はクライアント13Aにメッセージを送信する。なお、入出力装置17へのメッセージの送信は必須でない。つまり、入出力装置17はクライアント13Aが参加するチャットグループに必ずしも参加していなくてもよい。メッセージを受信したクライアント13A及び入出力装置17は前述したようにメッセージをメッセージ表示欄1030に表示してもよい。
ステップS155においてファイルサーバ14は受信したメッセージに含まれる吹き出しID及び入力情報を読み出し、その吹き出しIDに対応するレコードを例えば図20の吹き出し設定情報から選択する。ファイルサーバ14は選択したレコードの処理情報から設定処理を特定する。例えばファイルサーバ14は、吹き出しID「11」が含まれているメッセージを受信し、設定処理を特定する。
ステップS156に進み、ファイルサーバ14は受信したメッセージに含まれていた入力情報に基づき、入出力装置17に設定要求を行う。入力情報には、設定の情報として例えば設定を行う入出力装置17を特定する情報、設定内容などが含まれる。
ステップS157に進み、入出力装置17はファイルサーバ14からの設定要求に基づき、設定処理を行う。このように、ユーザは吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコンにより、その吹き出しアイコンに対応する入力欄1040から入力情報を入力することで、入出力装置の設定処理を行うことができる。
なお、クライアント13Aは例えば管理者向けの機能としてメンバーの追加や削除を行う設定処理、発言の一時停止を行う設定処理、背景の設定処理、その他の設定処理を設けるようにしてもよい。図15の吹き出しアイコン追加・削除画面1300には吹き出し候補一覧1310側に、メンバーの追加や削除を行う設定処理、発言の一時停止を行う設定処理、背景の設定処理、その他の設定処理の機能が定義された吹き出しアイコンが一例として含まれている。
また、第3の実施形態ではユーザが吹き出し選択欄1020から選択した吹き出しアイコン又はメッセージ表示欄1030から選択したメッセージに応じて図23のような審査処理を行うこともできる。
図23はメッセージ送信処理の他の例のシーケンス図である。図23ではクライアント13A及び13Bが情報端末であるとする。また、図23ではファイルサーバ14がクライアント13A及び13Bと同じチャットグループに参加しているものとする。
ステップS201においてクライアント13Aを操作するユーザはファイルサーバ14の所定のフォルダ(例えばホットフォルダなど)にファイルを格納する操作を行うことによりワークフローの実行をファイルサーバ14に要求する。クライアント13Aは所定のフォルダへのファイルの格納をファイルサーバ14に対して要求する。
ステップS202に進み、クライアント13Aから所定のフォルダへのファイルの格納を要求されたファイルサーバ14はステップS202に進み、所定のフォルダに設定されているワークフローを開始する。ステップS203に進み、ファイルサーバ14は審査処理が定義されている吹き出しアイコンの吹き出しID、入力情報を指定したメッセージをチャットサーバ12へ送信する。チャットサーバ12はファイルサーバ14が参加しているチャットグループの参加ユーザにメッセージを配信する。
ステップS204においてチャットサーバ12はクライアント13Bにメッセージを送信する。また、ステップS205においてチャットサーバ12は、ファイルサーバ14にメッセージを送信する。さらに、ステップS206においてチャットサーバ12はクライアント13Aにメッセージを送信する。
ステップS207に進み、メッセージを受信したクライアント13Bは例えば図24に示すような表示形態のメッセージをメッセージ表示欄1030に表示する。図24はチャット画面の他の例のイメージ図である。図24のチャット画面1000は審査結果を入力する入力欄1040が表示されている。なお、審査結果を入力する入力欄1040の表示は吹き出し選択欄1020から審査結果が定義されている吹き出しアイコンが選択されたタイミングで行うようにしてもよい。
ステップS208において、クライアント13Bを操作するユーザは依頼された審査に必要なファイルを選択する。また、ステップS209、S210においてクライアント13Bのデータ送受信部42はユーザにより選択されたファイルサーバ14から取得する。ステップS211においてクライアント13Bのファイル表示処理部43は取得したファイルを例えば図25のように表示する。図25はファイルが表示されたチャット画面の一例のイメージ図である。
ステップS212において、クライアント13Bを操作するユーザは表示されたファイルを確認し、入力欄1040に審査結果を入力する。ステップS213に進み、クライアント13Bは審査結果が定義されている吹き出しアイコンの吹き出しID、入力情報を指定したメッセージをチャットサーバ12に送信する。ステップS213のメッセージの入力情報には審査結果の情報が含まれる。
ステップS214〜S216においてチャットサーバ12は、チャットグループの参加ユーザが操作するクライアント13A、13B及びファイルサーバ14にメッセージを配信する。
メッセージを受信したクライアント13Bは例えば図26に示すように、メッセージ表示欄1030に審査結果のメッセージを表示する。図26は審査結果のメッセージを含むチャット画面の一例のイメージ図である。図26のチャット画面1000のメッセージ表示欄1030には審査結果のメッセージが、指摘を表示する機能が定義された吹き出し1100fにより表示されている。
また、メッセージを受信したファイルサーバ14はステップS217において、例えば図27に示すような審査ステータス管理テーブルの審査ステータスを更新する。図27の審査ステータス管理テーブルを利用することで、ファイルサーバ14は承認されたファイルの編集を不可にする処理を実現できる。
(まとめ)
第3の実施形態によれば、表示形態と入力情報と処理情報とが対応付けられた吹き出し設定情報により、処理を行う機能を更に吹き出しアイコンに定義できる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、メッセージ表示欄1030にメッセージを表示する際、人間が意図的に行った投稿と、それ以外の投稿(例えばファイルサーバ14や入出力装置17などからの投稿)とを区別し、人間の行動や判断を支援するものである。
図28は本実施形態に係る情報処理システムの他の例の構成図である。図28の情報処理システム1は図1の情報処理システム1の構成にチェックサーバ18及び消耗品注文サイトサーバ19が追加された構成である。チェックサーバ18はユーザにより投稿されたメッセージをチェックし、指摘すべき内容があれば、後述のように指摘の吹き出しを用いて指摘を行う。消耗品注文サイトサーバ19は入出力装置17からトナーや用紙などの消耗品の注文を受け付ける。なお、チェックサーバ18及び消耗品注文サイトサーバ19の詳細は後述する。
第4の実施形態に係る情報処理システム1では、図29−図30に示すようなチャット画面がクライアント13に表示される。図29はPCなどの比較的画面が大きいクライアントのチャット画面の他の例のイメージ図である。図30はスマートデバイスなどの比較的画面が小さいクライアントのチャット画面の他の例のイメージ図である。
図29のチャット画面1000では、ユーザ以外による投稿に歯車アイコン1032を付けることにより、ユーザによる投稿と、それ以外の投稿と、を視覚的に異なるように表示している。
なお、図29のチャット画面1000では、ユーザ以外による投稿の吹き出しの形状をユーザが投稿できない形状の吹き出しとすることにより、ユーザによる投稿と、それ以外の投稿と、を視覚的に異ならせてもよい。
図30のチャット画面1000aはクライアント13がスマートデバイスなどのPCに比べると画面が小さい場合の画面イメージである。図30のチャット画面1000aにおいても図29と同様、ユーザ以外による投稿に歯車アイコン1032が付けられている。
図30の冒頭にある吹き出しは入出力装置17によるタイトル付き告知の吹き出しの例であり、トナー残量が残りわずかであることをユーザに知らせている。また、入出力装置17によるタイトル付き告知の吹き出しに続く吹き出しはボタンになっている。このボタンになっている吹き出しを押下することにより、ユーザは消耗品注文サイトサーバ19にトナーの注文を行うことができる。
なお、トナーや用紙などの消耗品が不足すると自動的に注文を行う画像形成装置などは既に知られている。ボタンになっている吹き出しを押下されたあとにトナーの注文を行う処理は、このような既に知られている技術を利用できる。また、図28の情報処理システム1では、ボタンになっている吹き出しを押下に対して、消耗品注文サイトサーバ19へ注文メールを発信してもよいし、消耗品注文サイトサーバ19のWebページに誘導するようにしてもよい。
図30の指摘の吹き出しはチェックサーバ18による指摘の投稿である。例えば図30はチェックサーバ18がスペルチェックを行う例である。チェックサーバ18はユーザによる投稿のスペルチェックを行っている。チェックサーバ18はユーザによる投稿にスペルミスを見つけると、指摘の吹き出しを用いて指摘の投稿を行う。指摘の吹き出しに歯車アイコン1032を付けることにより、ユーザは他のユーザにより行われた手動の指摘とチェックサーバ18等により行われる自動の指摘とを明確に区別できる。
図31は人間以外の投稿を表す吹き出しの表示形態の一例の説明図である。人間以外の投稿を表す吹き出しは、形状により区別できるようにしてもよいし、点線や太線などの線種により区別できるようにしてもよい。また、人間以外の投稿を表す吹き出しは、歯車アイコン1032のようなアイコンを付すことで区別できるようにしてもよい。
図32は、人間以外の投稿を表すタイトル付きの吹き出しの表示形態の一例の説明図である。吹き出し1200a及び1200bは本文1210の上側にタイトル1220が表示されている。タイトル1220が付いた吹き出し1200a及び1200bはユーザにとって本文1210の内容を理解しやすいものとなる。
図32ではタイトル1220に歯車アイコン1032を付したことにより、人間以外の投稿であることが理解し易くなっている。また、タイトル1220を例えばホスト名(マシン名)やIPアドレス、製品名等とすることによっても、人間以外の投稿であることが理解し易くなる。
図33は、入出力装置から消耗品不足の投稿を行う処理の一例を表したシーケンス図である。入出力装置17は図34に示す吹き出し設定情報の送信条件(例えばトナー20%以下など)に合致していないかを監視している。図34は吹き出し設定情報の他の例の構成図である。
送信条件に合致していることを検知すると入出力装置17はステップS501において消耗品不足の投稿を行う。チャットサーバ12は入出力装置17が参加しているチャットグループの参加ユーザにメッセージを配信する。
ステップS502においてチャットサーバ12はクライアント13Aにメッセージを送信する。ステップS503においてチャットサーバ12は入出力装置17にメッセージを送信する。メッセージを受信したクライアント13Aは例えば図30の冒頭にある吹き出しを表示する。
図30の冒頭にある吹き出しに続くボタン「注文する」の吹き出しが押下されるとクライアント13AはステップS504に進み、消耗品の購入依頼をチャットサーバ12に返信する。ステップS505に進み、チャットサーバ12は入出力装置17に消耗品の購入依頼を返す。
消耗品の購入依頼を返された入出力装置17は例えば図35に示すような処理設定情報を参照し、実行すべき処理を特定する。図35は処理設定情報の一例の構成図である。図35の処理設定情報は、チャットサーバ12から返されるメッセージのメッセージIDと対応付けて処理の内容と返信の内容とが設定されている。
入出力装置17はチャットサーバ12から返されたメッセージのメッセージIDから実行すべき処理として「消耗品注文サイトへ注文」を特定する。入出力装置17はステップS506に進み、消耗品の購入申込を消耗品注文サイトサーバ19に送信する。ステップS507において、入出力装置17は消耗品注文サイトサーバ19から消耗品の購入応答を消耗品注文サイトサーバ19から受信する。
例えば消耗品注文サイトサーバ19からの消耗品の購入応答には在庫や配送日時などの情報が含まれる。入出力装置17は図35の返信の内容に「結果通知」が設定されているため、消耗品購入の投稿を行う。チャットサーバ12は入出力装置17が参加しているチャットグループの参加ユーザにメッセージを配信する。
ステップS509においてチャットサーバ12はクライアント13Aにメッセージを送信する。ステップS510においてチャットサーバ12は入出力装置17にメッセージを送信する。このように、クライアント13Aには、消耗品購入を示すメッセージが表示される。
なお、図30に示した「注文する」の吹き出しは、ステップS509を受信した時点で例えば「購入済」などに更新するようにしてもよい。また、図30の「注文する」の吹き出しに対し、指摘の吹き出しを利用して「購入済」であることを示してもよい。
図33のシーケンス図に示した処理によれば、チャットサーバ12を必要以上に複雑にすることなく、メッセージを介して入出力装置17の機能を利用することで、消耗品販売などのビジネスに活用できる。
図36は、チェックサーバがユーザによる投稿のスペルチェックを行う処理の一例を表したシーケンス図である。図36のシーケンス図ではチェックサーバ18をメンバーに追加することにより、スペルチェックの機能が追加される。なお、チェックサーバ18は一例であって、他の機能を提供するサーバであってもよい。
ステップS601において、クライアント13Aはチェックサーバ18のメンバーへの追加をチャットサーバ12に要求する。ステップS602に進み、チャットサーバ12はチェックサーバ18をメンバーに追加する。
ステップS603に進み、クライアント13Aはメッセージをチャットサーバ12に送信して投稿を行う。チャットサーバ12はクライアント13Aが参加しているチャットグループの参加ユーザであるクライアント13A、クライアント13B及びチェックサーバ18にメッセージを配信する。
ステップS604においてチャットサーバ12は、チェックサーバ18にメッセージを送信する。また、ステップS605においてチャットサーバ12はクライアント13Bにメッセージを配信する。また、ステップS606においてチャットサーバ12はクライアント13Aにメッセージを配信する。
ステップS607において、チェックサーバ18はチャットサーバ12から配信されたメッセージのスペルチェック処理を行う。チェックサーバ18は、ユーザによる投稿にスペルミスを見つけると、ステップS608において指摘ありと判断する。また、チェックサーバ18はユーザによる投稿にスペルミスを見つけなければ、ステップS608において指摘なしと判断する。
指摘ありと判断すると、チェックサーバ18はステップS609に進み、指摘の投稿を行うための指摘メッセージをチャットサーバ12に送信する。なお、チェックサーバ18は指摘なしと判断すると、ステップS613に進む。チャットサーバ12はチェックサーバ18が参加しているチャットグループの参加ユーザであるクライアント13A、クライアント13B及びチェックサーバ18にメッセージを配信する。
ステップS610においてチャットサーバ12はチェックサーバ18に指摘メッセージを送信する。また、ステップS611においてチャットサーバ12はクライアント13Bに指摘メッセージを配信する。また、ステップS612においてチャットサーバ12はクライアント13Aに指摘メッセージを配信する。指摘メッセージを受信したクライアント13Bは例えば図30の指摘の吹き出しを表示できる。
図36のシーケンス図に示した処理によれば、チェックサーバ18などの人間以外の装置からの投稿を受け付けることで、自動的な処理やワークフローと結びつけることが可能となり、単なる通信に留まらないビジネスの一部としての活用が期待できる。
なお、第4の実施形態では入出力装置17やチェックサーバ18が歯車アイコン1032を付けることでユーザ以外による投稿であることを示していたが、チャットサーバ12が歯車アイコン1032を付けるようにしてもよい。第4の実施形態はユーザによる投稿かユーザ以外による投稿かに応じて吹き出しを変更するものであるが、投稿元に応じて吹き出しを変更するものと捉えることもできる。
また、第4の実施形態では、ファイルサーバ14や入出力装置17などが、自身が自動的に送信するメッセージの吹き出しを変更している。このようにすることで、メッセージを受信したクライアント13は、受信したメッセージが、ファイルサーバ14や入出力装置17などが自動的に送信した(つまり人間の操作した端末以外が送信元のメッセージ)か否かを判別可能に表示することができた。
しかし、これに限らず、例えば、ファイルサーバ14や入出力装置17などが、自身が自動的に送信するメッセージに「自動送信であることを示す識別情報」等を含めて送信するようにしてもよい。クライアント13は、受信したメッセージに「自動送信であることを示す識別情報」が含まれている場合、受信したメッセージをファイルサーバ14や入出力装置17などが自動的に送信したメッセージと判別可能に表示するようにしても良い。例えば、クライアント13は第4の実施形態のように、歯車アイコン1032を付加した吹き出しを用いて自動送信されたメッセージを表示する。
また、ファイルサーバ14や入出力装置17などをユーザが操作してメッセージを送信した場合、ファイルサーバ14や入出力装置17などは、送信するメッセージに歯車アイコン1032を付加した吹き出しを用いないようにしてもよい。つまり、ファイルサーバ14や入出力装置17などは、ユーザから操作を受け付けて送信したメッセージか、所定の条件を満たしたときに自動的に送信したメッセージかに応じて、メッセージに用いる吹き出しを変更するようにしても良い。所定の条件を満たしたときに自動的に送信したメッセージは、ユーザの操作を介さずに送信されたメッセージである。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。チャットサーバ12は情報処理装置の一例である。クライアント13は端末装置の一例である。ファイルサーバ14は情報処理装置又は端末装置の一例である。チャット送受信部45はメッセージ送受信手段の一例である。操作表示部41は表示手段又は操作手段の一例である。
なお、本実施形態は本願発明の範囲を限定するものではなく、図1や図28に示した構成図のような構成に限定するものではない。上述したような機能を実現できれば、チャットサーバ12やファイルサーバ14などの情報処理装置の区分に限定されない。
また、上述の実施例では、クライアント13それぞれが吹き出しの画像を保持している例を説明した。メッセージを受信したクライアント13は、受信した吹き出しIDによって特定される画像と、受信したメッセージとを用いて例えば、図7のメッセージ表示欄1030のような画面を表示していた。しかし、例えば、クライアント13それぞれがメッセージとともに吹き出しの画像を送信し、メッセージを受信したクライアント13は、受信した画像と受信したメッセージとを用いて図7のメッセージ表示欄1030を表示するようにしても良い。
また、前述の吹き出し設定情報(例えば図13に示す吹き出し設定情報等)や、吹き出しの画像ファイルは、クライアント13に記憶されず、ファイルサーバ14やチャットサーバ12等の情報処理装置に記憶されていても良い。その場合、クライアント13がメッセージとともに吹き出しIDを受信したとき、クライアント13が、吹き出しIDにより吹き出しの画像及び設定情報をファイルサーバ14やチャットサーバ12から取得するような構成とすると良い。