JP6891028B2 - 流体減震装置 - Google Patents
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Description
ベースプレート(111)は、下部構造体(51)上に配置され、鋼材等により構成され、円盤状を呈しており、下部構造体(51)にボルト等により固定されている。
筒状部材(112)は、ゴム等の伸縮性を有する材料により構成され、円筒状を呈しており、ベースプレート(111)の外径とほぼ同じ内径を有している。
筒状部材(112)は、上端部(112A)と下端部(112B)とを有し、下端部(112B)はベースプレート(111)の外周縁(111A)に接着剤等により密着して接続されている。
ベースプレート(111)と筒状部材(112)により、粘性体(103)を収容可能な凹部状の収容部(110)が構成される。
滑り部(102B)の当接面(102c)は、上面(104A)に対し面接触する。なお、上面(104A)のうち滑り部(102B)の当接面(102c)が接触する部分には、建造物等の上部構造体(50)の重量がかかる。
下面(104B)は、上面(104A)に対応する湾曲形状を有している。湾曲部材(104)の外周縁(104C)には、筒状部材(112)の上端部(112A)が接着剤等により接続されている。
図21を参照すると、支持部材(102)が移動した側に位置する湾曲部材(104)は、ベースプレート(111)に近接するように転動すると、筒状部材(112)は収縮する。
支持部材(102)が移動した側と反対側に位置する湾曲部材(104)は、ベースプレート(111)から離間するように転動し、筒状部材(112)は伸びた状態になり、滑り部(102B)の当接面(102c)と湾曲部材(104)の上面(104A)との間に生じる摩擦抵抗力と、湾曲部材(104)の転動による粘性体(103)の粘性抵抗力とにより、振動が減衰される。
袋状部材(32)の上側部(32A)に対して湾曲部材(104)が載置されている。
図22に開示された免震装置(201)にも、上述した、滑り部(102B)の当接面(102c)と湾曲部材(104)の上面(104A)との間に生じる摩擦抵抗力と、湾曲部材(104)の転動による粘性体(103)の粘性抵抗力とにより、振動が減衰される原理が適用される。
前記1以上のチャンバー内に高粘性流体系材料が封入され、
前記1以上のチャンバーが互いに連通されてなる
ことを特徴とする流体減震装置に関する。
本発明の第4の態様に係る流体減震装置は、前記1以上のチャンバーが中空の球体である、第2の態様に係る流体減震装置に関する。
本発明の第5の態様に係る流体減震装置は、前記1以上のチャンバーが1以上の中空の第1直方体と、該中空の第1直方体の4つの側面のそれぞれと前記第1直方体が連通する中空直方体を有してなる請求項1に記載の袋体を備えてなる、第2の態様に係る流体減震装置に関する。
本発明の第6の態様に係る流体減震装置は、前記容器が円筒、四角筒、多角筒及び中空球体からなる群から選択される1種である第2乃至第4のいずれか一つの態様に係る流体減震装置に関する。
本発明の第7の態様に係る流体減震装置は、少なくとも底を備えた容器内に位置づけられた第3チャンバーを備え、振動伝達体が前記第3チャンバー内に、前記容器の蓋の開口部を挿通する、負荷を支承する軸の一部と当該軸の一端に設けられた剛体が上下に移動自在に受入られ、前記第3チャンバー内に高粘性流体系材料が充填され、
前記第3チャンバーの開口部が前記容器の蓋の開口部を挿通して前記容器の外に延び、
前記第3チャンバーの開口部が前記軸に封止されてなる第1の態様に係る袋体を備えたことを特徴とする流体減震装置に関する。
前記1以上のチャンバー内に高粘性流体系材料が封入され、
前記1以上のチャンバーが互いに連通されてなることを必須構成要件としているので、容器内に移動自在に設けられた剛体を取り囲むように配された流体減震装置に適用すれば、地震により剛体が水平方向に移動すると、当該剛体を挟んで容器内のチャンバーの一方の側部に位置づけられた部分が圧縮され、その結果、圧縮された部分の高粘性流体系材料が、当該剛体を挟んで容器内の第1袋体の他方の側部に位置づけられた部分へと流れる。この流れの強制的な移動は大きな粘性抵抗力を生じる。同時に、高粘性流体系材料が流れる過程で容器側と剛体側のせん断抵抗力も生じる。この移動抵抗力とせん断抵抗力との和が、水平方向の震動に対する減衰抵抗力になるという作用効果を奏する。
本発明の請求項4に係る流体減震装置によれば、前記1以上のチャンバーが中空の球体であることを構成要件としているので、振動伝達体が器内に移動自在に設けられた剛体を備え、容器内に該剛体を容易に取り囲むことがきる。ゆえに、水平方向の加速度成分により剛体の移動に伴って袋体の一部が圧縮されることにより、この部分の高粘性流体系材料が圧縮されない部分に移動することにより、粘性抵抗力と剪断抵抗力が生じ減震効果を奏する。
本発明の請求項5に係る流体減震装置によれば、前記1以上のチャンバーが1以上の中空の第1直方体と、該中空の第1直方体の4つの側面のそれぞれと前記第1直方体が連通する中空直方体を有してなる請求項1に記載の袋体を備えてなることを構成要件としているので、振動伝達体が器内に移動自在に設けられた剛体を備え、容器内に該剛体を容易に取り囲むことができる。ゆえに、水平方向の加速度成分により剛体の移動に伴って袋体の一部が圧縮されることにより、この部分の高粘性流体系材料が圧縮されない部分に移動することにより、粘性抵抗力と剪断抵抗力が生じ減震効果を奏する。
請求項6に係る流体減震装置によれば、前記容器が円筒、四角筒、多角筒及び中空球体からなる群から選択される1種であることを構成要件としているので、振動伝達体が器内に移動自在に設けられた剛体を備え、容器内に該剛体を容易に取り囲むことができる。ゆえに、水平方向の加速度成分により剛体の移動に伴って袋体の一部が圧縮されることにより、この部分の高粘性流体系材料が圧縮されない部分に移動することにより、粘性抵抗力と剪断抵抗力が生じ減震効果を奏する。
請求項7に係る流体減震装置によれば、少なくとも底を備えた容器内に位置づけられた第3チャンバーを備え、振動伝達体が前記第3チャンバー内に、前記容器の蓋の開口部を挿通する、負荷を支承する軸の一部と当該軸の一端に設けられた剛体が上下に移動自在に受入られ、前記第3チャンバー内に高粘性流体系材料が充填され、
前記第3チャンバーの開口部が前記容器の蓋の開口部を挿通して前記容器の外に延び、前記第3チャンバーの開口部が前記軸に封止されてなる請求項1に記載の袋体を備えたことを構成要件としているので、振動伝達体が第3チャンバー内に移動自在に設けられた剛体を備え、第3チャンバー内の高粘性流体系材料によって剛体が取り囲まれている。ゆえに、水平方向及び/又は上下方向の加速度成分による剛体の移動に伴って第3チャンバー内の高粘性流体系材料の一部が圧縮されることにより、この部分の高粘性流体系材料が圧縮されない部分に移動することにより、粘性抵抗力と剪断抵抗力が生じ減震効果を奏する。
図1の(a)は本発明の一実施形態に係る流体減震装置の平面図であり、(b)は(a)の断面説明図である。図2は本発明の他の実施形態に係る流体減震装置の断面説明図である。図3は図2の流体減震装置の実施形態を示す断面説明図である。図4の(a)は本発明の流体減震装置を構成する袋体の一例を示す平面図、(b)は(a)のA−A線断面説明図、(c)は展開した状態を示す平面説明図である。図5の(a)は本発明の流体減震装置を構成する袋体の他の例を示す斜視図、(b)及び(c)は袋体の容器への嵌入手順を示す断面説明図である。図6の(a)は本発明の流体減震装置を構成する袋体の他の例を示す斜視図、(b)及び(c)は袋体の容器への嵌入手順を示す断面説明図である。図7は本発明の流体減震装置の上部架台と下部架台の間への取り付け方法を示す断面説明図である。図8は本発明の流体減震装置の上部架台と下部架台の間への取り付け方法を示す断面説明図である。図9は本発明の流体減震装置の上部架台と下部架台の間への取り付け方法を示す断面説明図である。図10は、設備機械の底部と床との間への本発明の流体減震装置の設置例を示す断面説明図である。図11は、免震ビルの下部側面と擁壁との間への本発明の流体減震装置の設置例を示す断面説明図である。図12は本発明の流体減震装置の作用効果を示す断面説明図である。図13は本発明の他の実施形態に係る流体減震装置の断面説明図である。図14は本発明のさらに他の実施形態に係る流体減震装置の断面説明図である。図15は本発明のさらに他の実施形態に係る流体減震装置の断面説明図である。図16は本発明のさらに他の実施形態に係る流体減震装置の断面説明図である。図17は本発明のさらに他の実施形態に係る流体減震装置の断面説明図である。図18は図14及び15の流体減震装置が取り付けられる下部架台の一例を示す平面説明図である。図19は図18のA−A断面図である。
本発明の実施形態1に係る流体減震装置(1)は、筒状を呈する容器(2)の側部(2S)の内面に沿って位置づけられるドーナッツ状の形状を呈した第1チャンバー(3a)を備えている。第1チャンバー(3a)は天然ゴムやCRゴム或いは繊維入り樹脂から構成されたもので、引張強度を有し、変形自在な材料が好適に採用される。第1チャンバー(3a)には高粘性流体系材料(6)が封入されている。
高粘性流体系材料(6)としては従来公知のアマニ油、大豆油、なたね油、オリーブ油、ひまし油等の植物油系軟化剤;アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル等の鉱物油系軟化剤;シリコン油等の低分子量オイル;液ゴム等の低分子ゴムなどが採用され得る。さらに可塑剤として、DHP、DOP、DNPなどのエステル、滑剤として流動パラフィン、フルオロカルボン、ポリグリコール、脂肪酸ポリグリコールエステルなどを適量添加することで粘性流体の粘性や滑性、剛性などを調整して減衰効果をより向上させることも可能である。粘性流体の物性変化を抑えるために、老化防止剤、酸化防止剤、安定剤、難燃剤などを混入することも可能である。
本発明において、「チャンバー」とはベローズ(蛇腹状の部材)を含む概念である。したがって第1チャンバー(3a)及び第2チャンバー(B)をベローズで構成した場合には、第1チャンバー(3b)と第2チャンバー(B)とは、例えば天然ゴムやCRゴム或いは繊維入り樹脂から構成されたもので、引張強度を有し、変形自在な材料から形成されたチューブを介して連通される。
図2を参照すると本実施形態の振動伝達体は、機械装置や建造物の重量物などの負荷(WT)を支承する軸(AX)と、該軸(AX)の一部と当該軸(AX)の一端に設けられた剛体(R)から構成され、剛体(R)が前記第1チャンバー(3a)及び第2チャンバー(B)の両方に取り囲まれている。また、本実施形態の流体減震装置(1)は下部構造体(LC)上に設置される。軸(AX)の他端には支持板(SP)が設けられている。
したがって、図2に示された実施形態では、機械装置や建造物の重量物などの負荷(WT)は、支持板(SP)と軸(AX)を介して下部構造体(LC)上に設置された流体減震装置(1)によって支承される。
図2を参照すると、ドーナツ状の補助プレート(P)が軸(AX)に差し込まれており、地震発生に伴い剛体(R)が上昇した時の第2チャンバー(B)の上部(3t)の圧縮力の受圧体として機能する。
限定されないが、本実施形態の流体減震装置(1)の容器の寸法は、設備機器1トン当たりを想定すると、縦100mm×横100mm×高さ50mm程度、第1及び第2チャンバー(3a、B)の厚さは1mm程度である。しかし、本実施形態に係る流体の減震装置(1)の適用対象となる機器類の重量や地震時の許容変位が異なる場合は、基本構造・原理は同じで、形状・寸法を変えて対応することができる。
したがって、図2に示された実施形態では、機械装置や建造物の重量物などの負荷(WT)は、支持板(SP)と軸(AX)を介して下部構造体(LC)上に設置された流体減震装置(1)によって支承される。
図2を参照すると、ワッシャー(ドーナツ状の補助プレート)(P)が軸(AX)に差し込まれており、地震発生に伴い剛体(R)が上昇した時の第2チャンバー(B)の上部(3t)の圧縮力の受圧体として機能する。
したがって、図3に示された実施形態では、機械装置や建造物の重量物などの負荷(WT)は、高さ調整自在に支持板(SP)と軸(AX)を介して下部構造体(LC)上に設置された流体減震装置(1)によって支承される。
図3を参照すると、本実施形態においてもワッシャー(ドーナツ状の補助プレート)(Pチャンバー)が軸(AX)に差し込まれており、地震発生に伴い剛体(R)が上昇した時の第2チャンバー(B)の上部(3t)の圧縮力の受圧体として機能する。
これらの制約条件から、通常、図7及び8に示されるような、接着剤(AD)或いは接着シートの張りつけによる下架台(LPF)と上架台(UPF)への流体減震装置(1)の取り付け、若しくは図9に示されるような接着剤(AD)或いは接着シートの張りつけによる下架台への流体減震装置(1)の取り付けと、ボルト(BL)及びナット(N)による上架台への流体減震装置(1)の取り付けが採用される。なお、図7と図8の相違点は、図8の場合ブラケット(SPb)付きの支持板(SP)を採用しているのに対して、図7の場合ブラケットなしの支持板(SP)を採用している点である。
図1乃至9に示された流体減震装置(1)は容器(2)が下部架台(LPF)に固着され、軸(AX)は上部架台(UPF)に固着することが図示されているが、容器(2)を上部架台(UPF)に固着し、軸(AX)を下部架台(LPF)に固着してもよい。
図10を参照すると、大型設備機械(WT)が、大型設備機械(WT)と床(FL)との間に防振パッド(IP)を介して鋼材(C)が設けられ、鋼材(C)が床(FL)に設けられた穴にコンクリート(CE)を打設し、コンクリート(CE)に植え込みボルト(BL)を固着することで支持されている。
図10に示された設置例では、この鋼材(C)に外付け金物(4)の支持部(4S)がボルト・ナット(BL)によって固着されている。外付け金物(4)の水平方向に延びている部分(4H)のブラケット部(4b)に支持板(SP)を介して本発明の流体減震装置(1)の軸(AX)が取り付けられている。
このように既設の大型設備機械(WT)に本発明の流体減震装置(1)を適用することで、震度6、7を震度5程度に低減することができ、変位量が10mm程度の流体減震装置(1)により、従来免震構造で実用化されなかった機器類や構築物などへの適用範囲が大幅に広がる。
このように既設の免震装置(BIs)を備えた免震ビル(BId)に本発明の流体減震装置(1)を適用することで、震度6、7を震度5程度に低減することができる。
図13を参照すると、本発明の実施形態2に係る流体減震装置(1)は、有底筒状の容器(2)内に位置づけられた第3チャンバー(5)内に、該容器(2)の蓋(2L)の開口部(H)を挿通する、機械装置や建造物の重量物などの負荷(WT)を支承する軸(AX)の一部と当該軸(AX)の一端に設けられた剛体(R)が上下に移動自在に受入られている。
前記第3チャンバー(5)内に高粘性流体系材料(6)が充填され、第3チャンバー(5)の開口部(5H)が容器(2)の蓋(2L)の開口部(H)を挿通して前記容器(2)の外に延び、第3チャンバー(5)の開口部(5H)が軸(AX)に紐などで固縛することによって封止されている。
図14乃至17を参照して、本発明の実施形態3に係る流体減震装置について説明する。本実施形態に係る流体減震装置は中空球体(2)内に移動自在に設けられた略ドーナツ状(乃至円盤状)の剛体(R)(図14参照)と、剛体(R)に一端が固着され、中空球体(2)外に延びる軸(AX)を取り囲む袋体(3)とから構成され、袋体(3)内に高粘性流体系材料が封入されている。高粘性流体系材料としては、従来公知のアマニ油、大豆油、なたね油、オリーブ油、ひまし油等の植物油系軟化剤;アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル等の鉱物油系軟化剤;シリコン油等の低分子量オイル;液ゴム等の低分子ゴムなどが採用され得る。さらに可塑剤として、DHP、DOP、DNPなどのエステル、滑剤として流動パラフィン、フルオロカルボン、ポリグリコール、脂肪酸ポリグリコールエステルなどを適量添加することで粘性流体の粘性や滑性、剛性などを調整して減衰効果をより向上させることも可能である。粘性流体の物性変化を抑えるために、老化防止剤、酸化防止剤、安定剤、難燃剤などを混入することも可能である。本実施形態の流体減震装置では、中空球体(2)は下部架台(LPF)の凹所(CC)にスポット溶接等により固着される(図14、15、18、19参照)。そして軸(AX)を上部架台(UPF)に固着する。
本実施形態の流体減震装置は図15に示されるように図14の実施形態に採用されているドーナツ状の剛体(R)の代わりに球形状の剛体(R)を採用することも可能である。また、図16及び17に示されるように中空球体を上部架台(UPF)に固着し、軸(AX)を下部架台(LPF)に固着してもよい。
請求項1に係る袋体をかかる流体減震装置に適用すれば、地震により剛体が水平方向に移動すると、当該剛体を挟んで容器内のチャンバーの一方の側部に位置づけられた部分が圧縮され、その結果、圧縮された部分の高粘性流体系材料が、当該剛体を挟んで容器内の第1袋体の他方の側部に位置づけられた部分へと流れる。この流れの強制的な移動は大きな粘性抵抗力を生じる。同時に、高粘性流体系材料が流れる過程で容器側と剛体側のせん断抵抗力も生じる。この移動抵抗力とせん断抵抗力との和が、水平方向の震動に対する減衰抵抗力になるという作用効果を奏する(図12の(a)参照)。
地震により剛体が垂直方向に上昇移動すると、当該剛体(R)を挟んで容器内の第3チャンバーの上部に位置づけられた部分(3t)が圧縮され、その結果、圧縮された部分(3t)の高粘性流体系材料が、当該剛体(R)を挟んで容器(2)内の第3チャンバーの下部に位置づけられた部分(3b)へと流れる。この流れの強制的な移動は大きな粘性抵抗力(MR)を生じる。同時に、高粘性流体系材料が流れる過程で容器(2)側と剛体(R)側のせん断抵抗力(SR)も生じるので、水平方向の震動と垂直方向の震動に対する減衰抵抗力になるという作用効果を奏する(図12の(a)(b)参照)。
2 容器
2B 側部
2L 蓋
2S 底部
3 袋体
3a 第1チャンバー
3b 第2チャンバーの下部
3t 第2チャンバーの上部
4 外付金物
4H 水平方向に延びている部分
4S 支持部
5 第3チャンバー
6 高粘性流体系材料
AD 接着剤
AX 軸
B 第2チャンバー
Bld ビルディング
BIs 免震装置
C1、C2、C3、C4 孔
CC 凹所
CE コンクリート
BL ボルト
FL 床
GR 地盤
H 開口部
LC 下部構造物
LPF 下部架台
N ナット
P 補助板(ワッシャー)
R 剛体
Rs 滑り樹脂
RW 擁壁
SL 滑り材
SP 支持板
SPb 支持板のブラケット
Thf 雌ねじ
Thm 雄ねじ
UPF 上部架台
WT 重量物
Claims (3)
- 引張強度を有し、変形自在な材料から形成された1以上のチャンバーからなる袋体であって、
前記1以上のチャンバー内に高粘性流体系材料が封入され、
前記1以上のチャンバーが互いに連通された袋体と、
底部と側部とを有する容器とを備え、
前記袋体は、前記容器内に移動自在に設けられた前記剛体を取り囲むように配され、
前記1以上のチャンバーが振動伝達体によって水平方向に押圧される第1チャンバー及び上下方向に押圧される第2チャンバーとを有し、
前記第1チャンバーが、少なくとも底部を備えた容器の側部内面に沿って位置づけられ、
前記振動伝達体が前記容器の蓋の開口部を挿通する、負荷を支承する軸と、該軸の一部と該軸の一端に設けられた剛体とからなり、
地震により前記剛体が垂直方向に上昇移動すると、前記剛体を挟んで前記容器内の第1及び第2チャンバーの上部に位置づけられた部分が圧縮され、
第1及び第2チャンバーの前記圧縮がされた部分の前記高粘性流体系材料が、前記剛体を挟んで前記容器内の第1及び第2チャンバーの下部に位置づけられた部分へ移動する、
流体減震装置。 - 前記1以上のチャンバーが略球状略球状に形成された略球状に形成された略球状である、請求項1に記載の流体減震装置。
- 前記1以上のチャンバーが1以上の中空の第1直方体と、該中空の第1直方体の4つの側面のそれぞれと前記第1直方体が連通する中空直方体を有してなる請求項1に記載の袋体を備えてなる、請求項1に記載の流体減震装置。
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