JP2013234724A - 制振ユニット及びこの制振ユニットを使用したレバースイッチ用レバー制振装置 - Google Patents

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Yoshihiro Gunji
義浩 郡司
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NIPPON LOCK KK
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Abstract

【解決手段】ダイラタント流体Rを弾性ケーシング10内に封入した制振ユニットAである。スイッチ本体にレバー部材を揺動可能に設置し、このレバー部材の揺動に基づきクリップストップ機構を介してスイッチBを作動させるレバースイッチ装置において、前記スイッチ本体に、ダイラタント流体Rを弾性ケーシング10内に封入した制振ユニットAを設置し、前記クリップストップ機構の動作を制振するようにしたレバースイッチ用レバー制振装置である。
【効果】制振装置が小型化及び簡易化することができ、ダイラタント流体を利用した制振装置を低コストで製造することができるととともに維持管理が容易になる。レバーの制振作用をするにあたって、従来のように操作力を高く設定する必要がないため、操作者の負担は軽減され、スイッチ操作が容易になる。
【選択図】図1

Description

この発明は制振ユニット及びこの制振ユニットを使用したレバースイッチ用レバー制振装置に関し、主として、車両のスイッチに使用されるものである。
従来より、ダイラタント流体を使用した制振装置は知られている。この装置は、急激に力を加えると粒子が密着して粘度が増加し、力を加えるのを止めると元の粘度に戻るというダイラタント流体の特性を利用したものである。
一方、車両用レバースイッチにおいては、操作力を高めに設定して、レバーの振動による誤作動を防止していた。
特開昭60−65931号公報
しかしながら、かかる従来の制振装置にあっては、ダイラタント流体が、直接振動面に接触した状態で封入されていたため、装置自体が大型化、複雑化し、この結果、製造コストが高額化しやすいとともに維持管理が困難であるという不都合を有した。
この不都合を解消することが第1発明の課題である。
また、従来の車両レバースイッチの制振方法にあっては、操作力を高めに設定していたため、操作者の負担が大きくなり、この結果、スイッチ操作がしにくいという不都合を有した。
この不都合を解消することが第2発明の課題である。
前記第1課題を達成するために、第1発明に係る制振ユニットにおいては、ダイラタント流体を弾性ケーシング内に封入したものである。
この場合、前記弾性ケーシングの中心部に支持凹部を形成することもできる。
また、前記第2課題を達成するために、第2発明に係るレバースイッチ用レバー制振装置においては、スイッチ本体にレバー部材を揺動可能に設置し、このレバー部材の揺動に基づきクリップストップ機構を介してスイッチを作動させるレバースイッチ装置において、前記スイッチ本体に、ダイラタント流体を弾性ケーシング内に封入した制振ユニットを設置し、前記クリップストップ機構の動作を制振するようにしたものである。
第1発明に係る制振ユニットは上記のように構成されているため、即ち、ダイラタント流体を弾性ケーシング内に封入したものであるため、ダイラタント流体は使用される装置から独立していて振動面に直接接触することはないものである。
よって、この制振ユニットを使用すれば、制振装置が小型化及び簡易化することができ、ダイラタント流体を利用した制振装置を低コストで製造することができるととともに維持管理が容易になる。
この場合、前記弾性ケーシングの中心部に支持凹部を形成すれば、この支持凹部によって振動を受けることによって、常に同じ条件で制振作用を奏することができる。
また、第2発明に係るレバースイッチ用レバー制振装置は上記のように構成されているため、即ち、スイッチ本体にレバー部材を揺動可能に設置し、このレバー部材の揺動に基づきクリップストップ機構を介してスイッチを作動させるレバースイッチ装置において、前記スイッチ本体に、ダイラタント流体を弾性ケーシング内に封入した制振ユニットを設置し、前記クリップストップ機構の動作を制振するようにしたため、レバーの振動をダイラント効果によって制振することができ、振動が強くなるほどクリックストップ機構は操作力が増加して作動は制限されるが振動が元の状態に戻れば操作力は元の状態に戻るものである。
よって、第2発明に係るレバースイッチ用レバー制振装置を使用すれば、レバーの制振作用をするにあたって、従来のように操作力を高く設定する必要がないため、操作者の負担は軽減され、スイッチ操作が容易になる。

この発明に係る制振ユニット及びこの制振ユニットを使用したレバースイッチ用レバー制振装置は実施するにあたって下記の構成に最も主要な特徴を有する。
「ダイラタント流体」には、でんぷんを水に溶かしたもの以外にダイラタント効果を奏する流体全てが該当する。溶質の種類及びその濃度は、制振すべき振動周波数に応じて適宜設定変更する。
「弾性ケーシング」の材料としてはシリコンゴムが適しているが、密封性のある弾性材であれば全てのものが該当する。材料の種類及び硬度は、制振すべき振動周波数に応じて適宜変更する。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は第1発明に係る制振ユニットの断面図、図2は第2発明に係るレバースイッチ用レバー制振装置の部分断面図、図3は同作動状態図である。
図1において、Aは制振ユニット、10はその弾性ケーシングである。このケーシング10はシリコンゴム製であり、内部にダイラント流体Rが封入されている。また、11はこの弾性ケーシング10のケーシング本体であり円筒状をしている。12は中心突部であり、前記ケーシング本体11の上面中心部に湾曲形成されている。また、13は支持凹部であり、前記中心突部12の中心部に湾曲形成されている。この支持凹部13は振動対象を支持する部分である。この支持凹部13において急激な力を受けるようにすると、常に同じ条件で制振作用を奏することができる。なお、前記制振ユニットAが押されたとき、前記弾性ケーシング10は変形するが、その弾性によって元の状態に戻ることができる。
次に、図2及び図3において、Bは前進・後退スイッチ(この発明の「レバースイッチ」に相当する)、20はそのスイッチ本体である。30はレバー部材であり、前記スイッチ本体20に回転軸21を中心として揺動可能に設置されている。31は作動部であり、前記レバー部材30に一体形成され、レバイ部材30に従って揺動する。
22,22,…はクリック用凹部であり、前記スイッチ本体の内壁面に形成されている。これらのクリック用凹部22,22,…は前記作動部31の揺動方向に沿って並んでいる。
次に、32は取付穴であり、前記作動部31の先端面に形成されている。この取付穴31は前記作動部31の回転中心に向かって延びている。33はクリック球であり、前記取付穴32に出没可能に設置されている。このクリック球33は圧縮コイルばね34によって外側に弾発され、先端部が前記クリック用凹部22、22,…に選択的に係止し、所謂、クリックストップ機構を構成する。
次に、35は制振室であり、前記作動部31における前記取付穴32の奥側に形成されている。この制振室35内には前記制振ユニットAが前記支持凹部13を上方にした状態で配置されている。36は支持孔であり、前記取付穴32と前記制振室35とを連通している。この支持孔36は前記取付穴32の軸心に沿って位置している。なお、前記制振室35には、前記制振ユニットAが潰れた際の逃げ隙間Sが確保されている。
37は制振ロッドであり、前記支持孔36に進退可能に嵌挿されている。この制振ロッド37の下端は前記制振ユニットAの支持凹部13に配置され、また、その上端は前記クリック球33の下面に接触している。このため、前記クリック球33の振動を前記制振ユニットAを介してダイラタント効果により制振することができる。
図1の状態で、レバー部材30を反時計方向に揺動しようとすると、クリック球33は圧縮コイルばね34に抗して押し込まれ、現クリック凹部22から隣のクリック用凹部22に弾性的に移動しようとする。このとき、クリック球33の押し込みに従って、前記制振ロッド37は押し込まれ、前記制振ユニットAを押圧し、ダイラタント効果が奏するものである。
即ち、前記レバー部材30が、前記制振ユニットAの設定振動周波数よりも瞬間的に揺動しようとした場合、前記制振ユニットAは瞬間的に硬化して前記制振ロッド37の後退を停止して前記レバー部材30の揺動を停止する。一方、通常の操作(設定振動周波数以下)の場合には、前記制振ユニットAは軟化して通常の流体となり、図2示すように、前記制振ロッド37は前記制振ユニットA内に侵入するため、前記レバー部材30は揺動することができるものである。
第1発明に係る制振ユニットは、ダイラタント流体が使用される装置から独立していて振動面に直接接触することはなく、よって、制振装置を小型化及び簡易化することができ、低コストで製造することができるととともに維持管理が容易になる。また、第2発明に係るレバースイッチ用レバー制振装置は、レバーの振動をダイラント効果によって制振することができ、レバーの振動が強くなるほどクリックストップ機構は操作力が増加して作動は制限されるが振動が元の状態に戻れば操作力は元の状態に戻るものである。従来のように操作力を高く設定する必要がないため、操作者の負担は軽減され、スイッチ操作が容易になる。産業上の利用可能性は高いものである。
図1は第1発明に係る制振ユニットの断面図である。 図2は第2発明に係るレバースイッチ用レバー制振装置の部分断面図である。 図3は同作動状態図である。
A … 制振ユニット、
B … 前進・後退スイッチ(「レバースイッチ」)
S … 逃げ隙間
10 … 弾性ケーシング
11 … ケーシング本体
12 … 中心突部
13 … 支持凹部
20 … スイッチ本体
21 … 回転軸
22 … クリック用凹部
30 … レバー部材
31 … 作動部
32 … 取付穴
33 … クリック球
34 … 圧縮コイルばね
35 … 制振室
36 … 支持孔
37 … 制振ロッド








Claims (3)

  1. ダイラタント流体を弾性ケーシング内に封入したことを特徴とする制振ユニット。
  2. 前記弾性ケーシングの中心部に支持凹部を形成したことを特徴とする請求項1の制振ユニット。
  3. スイッチ本体にレバー部材を揺動可能に設置し、このレバー部材の揺動に基づきクリップストップ機構を介してスイッチを作動させるレバースイッチ装置において、前記スイッチ本体に、ダイラタント流体を弾性ケーシング内に封入した制振ユニットを設置し、前記クリップストップ機構の動作を制振するようにしたことを特徴とするレバースイッチ用レバー制振装置。

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018179070A (ja) * 2017-04-06 2018-11-15 特許機器株式会社 流体減震装置
JP2019219224A (ja) * 2018-06-18 2019-12-26 カシオ計算機株式会社 スイッチ装置および時計
WO2024204128A1 (ja) * 2023-03-30 2024-10-03 鬼怒川ゴム工業株式会社 グラスラン及びウエストシール

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