JP6890472B2 - 駆動装置 - Google Patents

駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6890472B2
JP6890472B2 JP2017107204A JP2017107204A JP6890472B2 JP 6890472 B2 JP6890472 B2 JP 6890472B2 JP 2017107204 A JP2017107204 A JP 2017107204A JP 2017107204 A JP2017107204 A JP 2017107204A JP 6890472 B2 JP6890472 B2 JP 6890472B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
input
engaging
drive device
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017107204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018204628A (ja
Inventor
一郎 近野
一郎 近野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoflex Corp
Original Assignee
Toyoflex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoflex Corp filed Critical Toyoflex Corp
Priority to JP2017107204A priority Critical patent/JP6890472B2/ja
Priority to PCT/JP2018/020621 priority patent/WO2018221537A1/ja
Publication of JP2018204628A publication Critical patent/JP2018204628A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6890472B2 publication Critical patent/JP6890472B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/04Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying rotary motion
    • F16H25/06Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying rotary motion with intermediate members guided along tracks on both rotary members

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Description

本発明は、循環路内に配置した多数の動力伝達体を後続の動力伝達体から押して循環移動させ、循環移動する動力伝達体から出力を取り出す駆動装置に関する。
ワイヤーロープにより入力プーリの駆動力を出力プーリに伝達するワイヤーロープ式駆動装置に加え、スチールベルトにより入力プーリの駆動力を出力プーリに伝達スチールベルト式駆動装置が提案されている(特許文献1)。
スチールベルト式駆動装置は、対向する一対の入力プーリと対向する一対の出力プーリとの間にスチール製の伝動ベルトを掛け回し、入力プーリの回転を出力プーリに伝達する構成で、無段変速機「CVT(Continuously Variable Transmission)」と称されている。このスチールベルト式CVTにおける伝動ベルトは、無端状の金属ベルトに、多数の平板形状のエレメントを隙間なく整列させて取り付けた構造を有している。金属ベルトの張力によって、エレメントは対向する入力プーリの対向面および対向する出力プーリの対向面に押し付けられ、入力プーリから出力プーリに対してエレメントの押し付け力で動力を伝達する。多数のエレメントは、金属ベルトにガイドされながら入力プーリから出力プーリに向う直線軌道上では後続のエレメントに押圧されて密に加圧接触して移動し、出力プーリから入力プーリに向う直線軌道上では疎に並んで移動し、入力プーリと出力プーリの間を無端回動する。
金属ベルトは、対向する入力プーリおよび出力プーリのテーパー形状の対向面にエレメントを加圧接触させて摩擦力を発生させ、入力プーリの駆動力がエレメントを介して出力プーリに伝達される。対向する入力プーリおよび出力プーリの対向面間距離を変更することで、エレメントが接触する直径を変更し、変速比が変更される。
特開2000−220697号公報
従来のスチールベルト式駆動装置は、多数のエレメントが金属ベルトにガイドされる構成としているので、多数のエレメントの無端循環経路は入力プーリおよび出力プーリの周りを回る2次元平面内に限られる。このため、入力プーリの入力軸と出力プーリの出力軸を任意の向きに設定することができない。
また、入力プーリからエレメントに駆動力を伝達し、エレメントから出力プーリに駆動力を伝達するために、金属ベルトの押し付け力で発生する摩擦力を利用した構成としている。このため、構成の複雑化を招き、また動力伝達効率が低下する。特に、無段変速を採用しない場合、金属ベルトの存在は小型化には不利であり、構造の複雑化を招く。
本発明の目的は、入出力部の配置自由度が高く、簡単な構成で動力を高効率で出力部に伝達が可能で、小型化可能な駆動装置を提供しようとするものである。
本発明の目的を実現する駆動装置の第1の構成は、外周が球面または円筒面に形成された剛性を有する多数の動力伝達体と、前記多数の動力伝達体を一列に収容して循環移動可能な無端の循環経路部と、前記循環経路部に配置され、外周部に周方向に沿って入力係合部を複数形成した入力回転係合体を有し、前記入力回転係合体の回転により前記循環経路部内を循環方向上流側から供給される前記動力伝達体と前記入力係合部が順次係合して循環方向下流側に前記動力伝達体を押し出す入力部と、前記循環経路部に1又は複数配置され、外周部に周方向に沿って出力係合部を複数形成した出力回転係合体を有し、前記循環経路部内を循環方向上流側から押圧供給される前記動力伝達体と前記出力係合部が順次係合することにより前記出力回転係合体が回転し、循環方向下流側に前記動力伝達体を押し出す出力部と、を有する。
本発明の目的を実現する駆動装置の第2の構成は、第1の構成において、前記動力伝達体は、球体、円盤、ローラのいずれかであることを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第3の構成は、第1または第2の構成において、前記入力回転係合体と前記出力回転係合体の係合部は、係合する前記動力伝達体の外周形状に合致した内周面に形成されていることを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第4の構成は、上記いずれかの構成において、前記循環経路部は、循環移動する前記動力伝達体の移動向きを転向する第1転向経路部と第2転向経路部を少なくとも有することを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第5の構成は、上記いずれかの構成において、前記循環経路部は、前記入力部と前記出力部を直列に接続する接続経路部を有することを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第6の構成は、上記第5の構成において、前記接続経路部に前記出力部をさらに設けたことを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第7の構成は、上記いずれかの構成において、前記入力部の入力回転係合体の回転軸心と、1又は複数の前記出力部の出力回転係合体の回転軸心が交差して、前記入力回転係合体と前記出力回転係合体が配置されていることを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第8の構成は、上記第5から第7のいずれかの構成において、前記接続経路部は、筒状に形成されていることを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第9の構成は、上記いずれかの構成において、前記循環経路部と、前記入力部と、前記1又は複数の出力部を一体的に設けた構成としたことを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第10の構成は、上記第4から第9のいずれかの構成において、前記入力部は、前記第1転向経路部と、前記入力係合部と係合しながら循環方向下流側に移動する前記動力伝達体に当接し、前記動力伝達体を前記入力係合部から分離する入力側分離爪部と、を有し、前記第1転向経路部の内周側の側面に、前記動力伝達体をガイドするガイド部を設けて前記入力係合部が前記第1転向経路部内に入り込む開口が形成されていることを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第11の構成は、上記第4、5、7、8または第9のいずれかの構成において、前記出力部は、前記第2転向経路部と、前記出力係合部と係合しながら循環方向下流側に移動する前記動力伝達体に当接し、前記動力伝達体を前記出力係合部から分離する出力側分離爪部と、を有し、前記第2転向経路部の内周側の側面に、前記動力伝達体をガイドするガイド部を設けて前記出力係合部が前記第2転向経路部内に入り込む開口が形成されていることを特徴とする。
本発明の目的を実現する駆動装置の第12の構成は、上記いずれかの構成において、前記入力回転係合体と前記出力回転係合体の直径は同径又は異径とすることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、動力伝達体の押圧で多数の動力伝達体が循環経路部内を循環移動する力を利用して、出力部の出力回転係合体を回転させて駆動力を出力する。このため、循環経路部の配置により入出力部を自由に配置することができる。また、動力伝達体のサイズを小さくすると入力回転係合体、出力回転係合体のサイズも小さくすることができ、装置の小型化が可能となる。さらに、動力伝達は後続の動力伝達体の押圧により行われるため、簡単な構成で動力を高効率で出力部に伝達が可能となる。
請求項2に係る発明によれば、動力伝達体は、球体、円盤、ローラのような単純構造の安価な部材を採用することができ、しかも高効率に動力の伝達が行える。
請求項3に係る発明によれば、鋼球等の動力伝達体を確実に係合して排出位置まで移動させ、押し出し力をロスすることなく押し出すように排出することができる。
請求項4に係る発明によれば、循環経路部の経路を自由に設定することができる。
請求項5に係る発明によれば、循環経路部の任意の位置に入力部と出力部を配置することができる。
請求項6に係る発明によれば、一つの入力部に対して複数の出力部を配置することができ、接続経路部に配置する出力部は例えば直線経路を移動する動力伝達体に係合するだけの簡単な構成とすることができる。
請求項7に係る発明によれば、入力回転係合体と出力回転係合体の配置位置、向きを自由に設定することができる。
請求項8に係る発明によれば、接続経路部は収容する動力伝達体を確実に移動させることができる。
請求項9に係る発明によれば、駆動装置をコンパクト化することができ、また他の装置への装着を容易に行える。
請求項10、11に係る発明によれば、転向経路部を移動する動力伝達体を正規の移動軌跡上に沿って確実に移動させることができる。
請求項12に係る発明によれば、等速駆動のみならず、増減速駆動が可能となる。
本発明による駆動装置の第1実施形態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。 (a)は図1(b)のB−B矢視図、(b)は図1(a)のC−C矢視図である。 図1(b)のD−D矢視拡大図である。 図1(a)に示す図より第1カバーを取り外した状態を示す拡大図である。 図1(b)のE−E矢視拡大図である。 図2(b)に示す図より第2カバーを取り外した状態を示す拡大図である。 図1(b)のF−F矢視拡大断面図である。 図1(b)のG−G矢視拡大断面図である。 図3のH−H矢視拡大図である。 本発明による駆動装置の第2実施形態を示す外観斜視図である。 本発明による駆動装置の第3実施形態を示す外観斜視図である。 図11のI−I矢視図である。 図11に示す駆動装置における出力部側の循環経路部示す透視拡大図である。 図11に示す駆動装置における入力部側の循環経路部を示す拡大図である。 本発明による駆動装置の第4実施形態を示す図である。 本発明による駆動装置の第5実施形態を示す概略外観斜視図である。 本発明による駆動装置の第6実施形態を示す平面図である。 本発明による駆動装置の第7実施形態を示す平面図である。 本発明による駆動装置の第8実施形態を示し、(a)は動力伝達体としての円盤と循環経路部の概略斜視図、(b)は動力伝達体としてのローラの斜視図と循環経路部の概略斜視図である。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
第1実施形態
図1は本発明による駆動装置の第1実施形態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A矢視図、図2(a)は図1(b)のB−B矢視図、図2(b)は図1(a)のC−C矢視図である。図3は図1(b)のD−D矢視拡大図、図4は図1(a)に示す図より第1カバーを取り外した状態を示す拡大図、図5は図1(b)のE−E矢視拡大図である。図6は図2(b)に示す図より第2カバーを取り外した状態を示す拡大図、図7は図1(b)のF−F矢視拡大断面図、図8は図1(b)のG−G矢視拡大断面図、図9は図3のH−H矢視拡大図である。これらの図において、X軸、Y軸およびZ軸は互いに直交する3軸とする。なお、図3は第1カバー33に入力回転係合体31を取り付けた状態を示し、図4は第1基台32から入力回転係合体31を取り外した状態を示す。図5は第2カバー43に出力回転係合体41を取り付けた状態を示し、図6は第2基台42から出力回転係合体41を取り外した状態を示す。
駆動装置1の全体構成
図1から図9において、駆動装置1は、循環経路部2と、入力部3と、出力部4と、動力伝達体としての多数の鋼球5を有し、循環経路部2と入力部3と出力部4が基部6に一体的に設けられている。
循環経路部2の構成
循環経路部2は、基部6内に形成した中空円形断面形状の内経路2a内に多数の鋼球5が一列に収容される。多数の鋼球5は後続の鋼球5に押されて前進し、内経路2a内を循環移動する。循環経路部2は、入力部3に設けた第1転向経路部21と、出力部4に設けた第2転向経路部22と、第1接続経路部23と、第2接続経路部24を有する。第1接続経路部23は第1転向経路部21の一方端21aと第2転向経路部22の一方端22aとを接続し、第2接続経路部24は第1転向経路部21の他方端21bと第2転向経路部22の他方端22bとを接続する。
第1転向経路部21と第2転向経路部22は、収容される鋼球5の循環移動方向の向きを変更するもので、本実施形態では180度変更するようにしている。循環経路部2は、第1転向経路部21と第2転向経路部22と第1接続経路部23と第2接続経路部24を直列に接続することにより、内経路2a内を多数の鋼球5が循環移動可能とする。鋼球5は循環経路部2の内経路2a内に満杯状態となる個数が収容されている。
第1接続経路部23と第2接続経路部24は、図1(b)に示すように、Z−X平面内で90度の角度で湾曲している。第1転向経路部21は図1(a)に示すようにZ−Y平面に配置され、第2転向経路部22は図2(b)に示すようにX−Y平面に配置される。また、第1接続経路部23と第2接続経路部24の間隔は、第1転向経路部21側を広く、第2転向経路部22側を狭くして形成されている。
なお、第1接続経路部23と第2接続経路部24は基部6に一体的に形成しているが、基部6とは別に設けたチューブで構成してもよい。
入力部3の構成
入力部3は、スプロケット形状の入力回転係合体31と、第1基台32と、第1カバー33を有する。入力回転係合体31は、入力回転体本体31aの外周部に凹形状の入力係合部34が等間隔に複数形成されている。入力回転体本体31aの回転中心部に入力軸35が一体的に形成されている。X軸回りに回転する入力軸35は入力回転体本体31aの両面側にそれぞれ第1軸部35aと第2軸部35bが支出されている。第1軸部35aは後述する第1カバー33に設けた軸受け孔33aを貫通して軸支されている。第2軸部35bは後述する第1基台32に設けた軸受け孔32aに軸支される(図7参照)。
入力係合部34には、第1転向経路部21の内経路2a内に収容されている鋼球5が係合する。入力係合部34の内周面は係合する鋼球5の外周面に合致した球面に形成されている。入力係合部34の外周端は係合する鋼球5の赤道の手前側位置まで達しており、入力係合部34に対して鋼球5の係合と離脱がスムーズに行える。入力回転係合体31の回転による入力係合部34の回転軌跡は、第1転向経路部21の内径路2a内まで達する。入力係合部34は厚み(高さ)方向中央位置で鋼球5の赤道と接触する。鋼球5が鋼球5の正規の回転軌道を外れて内側に脱落するのを防止し、鋼球5が正規の回転軌道に沿って確実に周回できるようにするため、図9に示すように、後述するガイド部をなす縁部361cと361dを設けている。入力係合部34は縁部361cと361dとの干渉を避けるため、入力係合部34の高さ方向両端を鋼球5の上下端よりも内側に位置させている。本実施形態において、入力係合部34は16個形成しており、隣り合う入力係合部34に係合する鋼球5同士が接触しない間隔を有して入力回転体本体31aの直径が設定されている。
第1基台32に第1カバー33を被せてねじS1を第1基台32にねじ込むことにより、第1基台32と第1カバー33内に入力回転係合体31を回転自在に収納する。第1基台32と第1カバー33の第1当接面L1に合わせて、入力係合部34の厚み方向の中間位置が配置される。第1基台32と第1カバー33の対向面には、第1転向経路部21を構成する平面U字形状で、横断面半円の第1凹溝36aと第2凹溝36bが形成されている(図3、図4、図7参照)。
第1基台32に形成された第1凹溝36aと、第1カバー33に形成された第2凹溝36bは、第1当接面L1を挟んで対称に形成されている。第1基台32に入力回転係合体31を装着した状態で、入力係合部34に係合する鋼球5の赤道が第1当接面L1に一致する。
図3に示すように、第1カバー33には、第1転向経路部21の一方の半部分をなす第2凹溝36bが入力軸35の回転中心を通るZ軸線を中心にY軸方向(左右方向)に対称に形成されている。また、図4に示すように、第1基台32には、第1転向経路部21の他方の半部分をなす第1凹溝36aが入力軸35の回転中心を通るZ軸線を中心にY軸方向(左右方向)に対称に形成されている。
第1転向経路部21は、半円弧形状の第1円弧部37aの両端に第1直線部37bと第2直線部37cがそれぞれ連設されて構成される。第1直線部37bの先端が第1転向経路部21の一方端21aをなし、第2直線部37cの先端が第1転向経路部21の他方端21bをなしている。
ここで、入力回転係合体31が時計回り方向CWに回転すると、第1転向経路部21の一方端21aが循環移動する鋼球5の入口ポートをなし、他方端21bが循環移動する鋼球5の排出ポートをなす。逆に、入力回転係合体31が反時計回り方向CCW方向に回転すると、第1転向経路部21の一方端21aが循環移動する鋼球5の排出ポートをなし、他方端21bが循環移動する鋼球5の入口ポートをなす。本実施形態では、時計回り方向CWと反時計回り方向CCWの両方向の回転が行える。
図3、図4に示すように、入力回転係合体31の外周端の回転軌跡をP1とし、入力係合部34に係合して入力回転係合体31と一体に回転する鋼球5の中心の回転軌跡をP2とする。
第1直線部37bの内周壁部371の先端(第2分離爪)37dと第2直線部37cの内周壁部372の先端(第1分離爪)37eは、回転軌跡P2を超えて回転軌跡P1の手前まで達している。第2分離爪37dと第1分離爪37eは、入力回転係合体31の入力係合部34に係合して循環方向に移動する鋼球5と干渉し、鋼球5を入力係合部34から分離する分離爪として作用する。
入力回転係合体31が時計回り方向CWに回転すると、入口ポートをなす他方端21bから第2直線部37cに鋼球5が移動し、円弧部37aの一端(供給位置)に達すると入力係合部34に係合する。さらに入力回転係合体31の時計回り方向CW回転で、当該入力係合部34に係合した状態を維持して第1円弧部37aの一端(排出位置)まで鋼球5が移動し、接線方向の移動力と相まって第1分離爪37eにより入力係合部34から分離される。逆に、入力回転係合体31が反時計回り方向CCWに回転すると、入力係合部34に係合して移動する鋼球5が第2分離爪37dにより入力係合部34から分離される。
第1転向経路部21の第1円弧部37aの内周壁部371には、内経路2a内まで入力回転係合体31の入力係合部34が入り込むための第1スリット25が円弧方向に沿って形成されている(図7、図9参照)。図9に示すように、第1スリット25は、第1基台32の第1凹溝36aの内周側に形成した切欠部361aと第1カバー33の第2凹溝36bの内周側に形成した切欠部361bが合わさって形成される。切欠部361aのガイド部をなす縁部361cと切欠部361bのガイド部をなす縁部361dは、鋼球5と当接して鋼球5が正規の回転軌道を外れて内側に移動するのを規制する。
入力部3は、入力軸35に例えば不図示のハンドルが固定され、前記ハンドルを時計回り方向CWに回転すると、入力回転係合体31を時計回り方向CWに回転させる。入力回転係合体31の入力係合部34に係合している鋼球5は、第1円弧部37aを第1直線部37bに向けて移動し、排出位置で第1分離爪37eにより入力係合部34から押し出されるようにして分離される。入力係合部34から押し出された鋼球5は、前に位置する鋼球5を循環方向前方に向けて押し出す。これにより、循環経路部2の内経路2a内に収容されている多数の鋼球5は1個分移動する。鋼球5の循環移動により後述する出力部4の出力軸45が回転し、循環方向上流側から鋼球5が入力部3の入力回転係合体31の入力係合部34に供給位置で供給されて係合する。この一連の動作を連続的に行うことにより、出力部4の出力軸45が回転して出力が取り出される。
出力部4の構成
出力部4は、基本的に入力部3と同様の構成に形成されている。
出力部4は、スプロケット形状の出力回転係合体41と、第2基台42と、第2カバー43を有する。出力回転係合体41は、出力回転体本体41aの外周部に凹形状の出力係合部44が等間隔に複数形成されている。出力回転体本体41aの回転中心部に出力軸45が一体的に形成されている。X軸回りに回転する出力軸45は出力回転体本体41aの両面側にそれぞれ第3軸部45aと第4軸部45bが支出されている。第3軸部45aは後述する第2カバー43に設けた軸受け孔43aを貫通して軸支されている。第4軸部45bは後述する第2基台42に設けた軸受け孔42aに軸支される(図8参照)。
出力係合部44には、第2転向経路部22の内経路2a内に収容されている鋼球5が係合する。出力係合部44の内周面は係合する鋼球5の外周面に合致した球面に形成されている。出力係合部44の外周端は係合する鋼球5の赤道の手前側位置まで達しており、出力係合部44に対して鋼球5の係合と離脱がスムーズに行える。出力回転係合体41の回転による出力係合部44の回転軌跡は、第2転向経路部22の内径路2a内まで達する。出力係合部44は厚み方向中央位置で鋼球5の赤道と接触し、鋼球5の直径よりも出力係合部44の厚みを薄くしている。本実施形態において、出力係合部44は12個形成しており、隣り合う出力係合部44に係合する鋼球5同士が接触しない間隔を有して出力回転体本体41aの直径が設定されている。
本実施形態では、出力係合部44の個数が入力係合部34の個数よりも少ないので、出力回転係合体41の直径が入力回転係合体31の直径よりも小さく設定されている。すなわち、本実施形態の駆動装置1は入力部3の回転を出力部4が増速して出力する。勿論、入力部3の入力係合部34の個数と出力部4の出力係合部44の個数を等しくすること、出力係合部44の個数を入力係合部34の個数よりも多くすることで減速させることもできる。
第2基台42に第2カバー43を被せてねじS2を第2基台42にねじ込むことにより、第2基台42と第2カバー43内に出力回転係合体41を回転自在に収納する。第2基台42と第2カバー43の第2当接面L2に合わせて、出力係合部44の厚み方向の中間位置が配置される。第2基台42と第2カバー43の対向面には、第2転向経路部22を構成する平面U字形状で、横断面半円の第3凹溝46a、第4凹溝46bが形成されている(図5、図6、図8参照)。
第2基台42に形成された第3凹溝46aと、第2カバー43に形成された第4凹溝46bは、第2当接面L2を挟んで対称に形成されている。第2基台42に出力回転係合体41を装着した状態で、出力係合部44に係合する鋼球5の赤道が第2当接面L2に一致する。
図5に示すように、第2カバー43には、第2転向経路部22の一方の半部分をなす第4凹溝46bが出力軸45の回転中心を通るX軸線を中心にY軸方向(左右方向)に対称に形成されている。また、図5に示すように、第2基台42には、第2転向経路部22の他方の半部分をなす第3凹溝46aが出力軸45の回転中心を通るX軸線を中心にY軸方向(左右方向)に対称に形成されている。
第2転向経路部22は、半円弧形状の第2円弧部47aの両端に第3直線部47bと第4直線部47cがそれぞれ連設されて構成される。第3直線部47bの先端が第2転向経路部22の一方端22aをなし、第4直線部47cの先端が第2転向経路部22の他方端22bをなしている。
ここで、出力回転係合体41が時計回り方向CWに回転すると、第2転向経路部22の一方端22aが循環移動する鋼球5の入口ポートをなし、他方端22bが循環移動する鋼球5の排出ポートをなす。逆に、出力回転係合体41が反時計回り方向CCW方向に回転すると、第2転向経路部22の一方端22aが循環移動する鋼球5の排出ポートをなし、他方端22bが循環移動する鋼球5の入口ポートをなす。
出力回転係合体41の外周端の回転軌跡をP3とし、出力係合部44に係合して出力回転係合体41と一体に回転する鋼球5の中心の回転軌跡をP4とする。
第3直線部47bの内周壁部471の先端(第3分離爪)47dと第4直線部47cの内周壁部472の先端(第4分離爪)47eは、回転軌跡P4を超えて回転軌跡P3の手前まで達している。第3分離爪47dと第4分離爪47eは、出力回転係合体41の出力係合部44に係合して循環方向に移動する鋼球5と干渉し、鋼球5を出力係合部44から分離する分離爪として作用する。
出力回転係合体41が時計回り方向CWに回転すると、入口ポートをなす一方端22aから第3直線部47bに鋼球5が移動し、第2円弧部47aの一端(供給位置)に達すると出力係合部44に係合する。さらに出力回転係合体41の時計回り方向CW回転で、当該出力係合部44に係合した状態を維持して第2円弧部47aの他端(排出位置)まで鋼球5が移動し、第4分離爪47eにより出力係合部44から分離される。逆に、出力回転係合体41が反時計回り方向CCWに回転すると、出力係合部44に係合して移動する鋼球5が第3分離爪47dにより出力係合部44から分離される。
図8に示すように、第2転向経路部22の第2円弧部47aの内周壁部471には、内経路2a内まで出力回転係合体41の出力係合部44が入り込むための第2スリット26が円弧方向に沿って形成されている。第2スリット26は、第1スリット25と同様に、第3凹溝46aの内周側に形成した切欠部461aと第4凹溝46bの内周側に形成した461bにより形成される。切欠部461aおよび切欠部461の縁部をなすガイド部461c、461dは、鋼球5が正規の回転軌道を外れて内側に脱落するのを防止する。第2スリット26は図9に示す第1スリット25と同様に構成されているので、詳細な図示および説明は省略する。
出力部4は、出力軸45に不図示の負荷が連結される。入力軸35のハンドルを時計回り方向CWに回転すると、入力回転係合体31の入力係合部34から鋼球5が第1転向経路部21の一方端21aに向けて押し出される。循環経路部2の内経路2aには多数の鋼球5が満杯状態で収容されているので、多数の鋼球5は循環移動方向において循環方向下流側に位置する後続の鋼球5に押圧されて移動する。
このため、出力部4において、第2転向経路部22の経路2a内で第2円弧部47aの一方端22aに移動した鋼球5は、第2円弧部47aの一端(供給位置)で出力回転係合体41の出力係合部44に押し込まれるように係合し、出力回転係合体41を時計回り方向CWに回転駆動する。出力回転係合体41は、第2円弧部47aの領域において、各出力係合部44に鋼球5を係合した状態で時計回り方向CWに回転し、第2円弧部47aの他端(排出位置)で、接線方向への移動力が作用して出力係合部44から当該出力係合部44により押し出されるようにして離脱する。その際、第4分離爪47eとの当接により確実に分離される。
出力係合部44から押し出された鋼球5は、直前に押し出された第4直線部47c内の鋼球5を押圧し、循環経路部2の内経路2a内の多数の鋼球5を1個分循環移動させる。入力部3の入力回転係合体31の入力係合部34には、第1円弧部37aの他端(供給位置)で循環方向上流側から移動する鋼球5が供給されて係合する。多数の鋼球5が循環経路部2の内径部2a内でこのような循環移動する動作を連続的に行うことで、出力軸45が増速回転された出力で不図示の負荷を駆動する。
本実施形態において、入力部3の入力回転係合体31の回転軸心はX軸方向に有し、出力部4の出力回転係合体41の回転軸心はZ軸方向に有しており、入力部3の入力軸35と出力部4の出力軸45は直交する。入力回転係合体31の回転軸心を通るZ軸線に対し、出力回転係合体41のZ軸方向の回転軸線は一致して配置されているが、例えば出力回転係合体41の回転軸心をY軸方向にずらして配置しても良い。この場合、第1接続経路部21と第2接続経路部22の長さ、曲げ方向等を適宜設定することにより任意の位置に出力回転係合体41の回転軸心位置を設定することができる。
基部6の構成
基部6は、入力部3の第1基台32と出力部4の第2基台42とを一体に形成し、図1(b)に示すように側面L字形状に形成されている。入力部3の第1基台32と出力部4の第2基台42との背面側に、一対の補強リブ61がZ軸を挟んでY軸方向に沿って左右に設けられている。一対の補強リブ61により、第1基台32と第2基台42との曲げ剛性等が高くなり、安定した駆動が可能となる。
基部6により入力部3と出力部4が一体化されることで、駆動装置1がコンパクト化される。
本実施形態によれば、出力回転係合体41に対する回転力の伝達は、一列に隙間なく並んでいる多数の鋼球5が後続の鋼球5で押圧されることで生じる循環移動を利用しているので、駆動伝達ロスがなく、高効率の動力伝達が実現できる。
また、循環経路部2の内経路2a内を複数の鋼球5が前後の鋼球5に連結されることなく押圧接触状態で移動するので、循環経路部2を三次元空間内に自由に配置することができ、他の装置への組み込みが容易となる。
さらに、移動する部材は鋼球5のみなので、駆動装置1の構成を簡単化することができる。特に、入出力軸を直交させた駆動装置として、傘歯車等を利用した構成があるが、入出力軸間の距離、軸角度によっては歯車の製作や歯車形状が制限される場合があるが、本実施形態では入力部3の入力回転係合体31と出力部4の出力回転係合体41に対してこのような制限を受けることがない。
また、鋼球5のサイズを小径化すると、入力部3および出力部4のサイズを小型化することができる。
第2実施形態
図10は本発明による駆動装置の第2実施形態を示す外観斜視図である。なお、図10に示す部材が図1〜図9に示す部材と同一の場合には同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の駆動装置1Aは、第1実施形態の駆動装置1と同様に、入力部3と出力部4を基部6により一体的に形成した構成としている。入力部3の入力軸35に取り付けたハンドルhを操作して回転すると、第1実施形態と同様に、不図示の循環経路部2の内経路2a内に収容された不図示の多数の鋼球5が所定の循環方向に沿って移動し、出力軸45を回転駆動する。
入力軸35の回転軸線と出力軸45の回転軸線は直交するX1軸とZ軸方向にそれぞれ沿っているが、入力軸35の回転軸X1は、Z軸との交点からY軸方向にy1ずれて配置されている。入力軸35と出力軸45とがY軸方向にy1ずれていることから、循環経路部2の破線で示す第1接続経路部23と第2接続経路部24は、入力部3側の間隔を狭め、それぞれ第1転向経路部21と第2転向経路部22の接続されている。
第1接続経路部23と第2接続経路部24の間隔をこのように狭めることで、入力部4の第2基台42の外観形状を略二等辺三角形形状に形成している。このため、駆動装置1Aをより小型化することができる。なお、ハンドルhに変えてモータを接続するようにしても良い。
第3実施形態
図11から図14は本発明による駆動装置の第3実施形態を示し、図11は外観斜視図、図12は図11のI−I矢視図、図13は図11に示す駆動装置における出力部側の循環経路部を示す透視拡大図、図14は図11に示す駆動装置における入力部側の循環経路部を示す拡大図である。なお、図11から図14に示す部材が図1〜図9に示す部材と同一の場合には同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の駆動装置1Bは、第1実施形態および第2実施形態と同様に、基部6に入力部3と出力部4を一体的に設けた構成としている。
入力部3の入力軸35の回転軸線はX軸上に位置し、出力部4の出力軸45はY−Z平面において、Z軸に対して角度α(0°<α<90°)を有して配置される。図13および図14に示すように、入力軸35と出力軸45の回転軸心が循環経路部2の内側に配置されている。出力部4側の第2転向経路部22は、一端22aが入力部3側の第1転向経路部21の一方端21aに近く、第2転向経路部22の他方端22bと第1転向経路部21の他方端21bとは遠い。
このため、第2転向経路部22の一方端22aと第1転向経路部21の一方端21aとを接続する第1接続経路部23は、第1曲がり部K1で曲げられた構成を有する。第2転向経路部2の他方端22bと第1転向経路部21の他方端21bを接続する第2接続経路部24は、第2曲がり部K2と第3曲がり部K3の2か所で曲げられた構成を有する。
このように、循環経路部2に複数の曲がり部が3次元平面内に設けられても、循環経路部2を鋼球5の滑らかな移動を妨げない曲率で曲げるだけで、循環経路部2の経路2a内の多数の鋼球5をスムーズに循環移動させることができる。
第4実施形態
図15は本発明による駆動装置の第4実施形態を示す図である。なお、図15に示す部材が図1〜図9に示す部材と同一の場合には同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の駆動装置1Cは、接続部27の両側に入力部3と出力部4を取り付けた構成としている。入力部3の第1基台32と出力部4の第2基台42は別構成としている。接続部27に、第1接続経路部23と第2接続経路部24が設けられている。
本実施形態によれば、長さの異なる複数の接続部27を用意することで、必要な長さの駆動装置1Cを提供することができる。また、入力係合部34の個数が異なる入力回転係合体31を備えた入力部3を複数の用意し、同様に出力係合部44の個数が異なる出力回転係合体41を備えた出力部4を複数用意することで、増減速比を変更することができる。
第5実施形態
図16は本発明による駆動装置の第5実施形態を示す概略外観斜視図である。なお、図16に示す部材が図1〜図9に示す部材と同一の場合には同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の駆動装置1Dは、入力部3の基台(不図示)と出力部4の基台(不図示)とは別々に構成されていて、第1接続経路部23と第2接続経路部24とにより接続されている。入力部3の入力回転係合体31に設けた入力軸35の回転軸線はZ軸方向に有し、出力回転係合体41に設けた出力軸45の回転軸線はX軸方向に有し、Y軸回りに相対的に90度の角度で捩じったような構成となっている。入力軸35と出力軸45の回転軸線が交差(非平行)していても、入力軸35と出力軸45の捩じりに合わせて第1接続経路部23と第2接続経路部24を直線的に構成することで、第1接続経路部23と第2接続経路部24の経路長を最短にすることができ、多数の鋼球5の循環移動効率を向上させることができる。
第6実施形態
図17は本発明による駆動装置の第6実施形態を示す平面図である。なお、図17に示す部材が図1〜図9、図15に示す部材と同一の場合には同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の駆動装置1Eは、図15に示す駆動装置1Cにおいて、出力部(第1出力部)4に加え、第2出力部4Aを設けた構成としている。第2出力部4Aは、第1出力部4のように、第2転向経路部22は有さず、第2出力回転係合体41Aに設けた出力係合部44Aが第2接続経路部24の経路2a内に入り込むようにしている。第2出力回転係合体41Aは、出力係合部44Aに循環移動する鋼球5が1個ずつ係合して回転し、循環方向下流側に鋼球5を排出する。
第2出力部4Aは、循環経路部2の外側に配置されているため、第2出力軸45Aの回転方向は第1出力部4の出力軸(第1出力軸)45とは逆方向となる。第2出力部4Aを循環経路部2の内側に配置すれば、第2出力軸45Aの回転方向が第1出力軸45と同方向になる。第2出力回転係合体41Aの出力係合部44Aの個数を第1出力部4の第1出力回転係合体41に設けた出力係合部44の個数と異ならせれば、回転数の異なる2つの出力部4、4Aが得られる。なお、第2出力部4Aは第1接続経路部23側に設けても良い。
第7実施形態
図18は本発明による駆動装置の第7実施形態を示す平面図である。なお、図18に示す部材が図1〜図9に示す部材と同一の場合には同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の駆動装置1Fは、入力部3と出力部4を個々に接続する第1接続経路部23Aと、第2接続経路部24の経路長を異ならせたものである。第1接続経路部23Aは、Uターン経路部23aを有するのに対し、第2接続経路部24は直線状に形成されている。なお、Uターン経路部23aに出力部4を別に追加配置しても良い。
第1接続経路部23Aと、第2接続経路部24の経路長が異なっても、循環経路部2の内経路2a内に収容された多数の鋼球5が循環移動することに変わりはないので、出力部6の出力軸45の回転に影響は及ばない。
第8実施形態
図19は本発明による駆動装置の第8実施形態を示し、(a)は動力伝達体としての円盤と循環経路部の概略斜視図、(b)は動力伝達体としてのローラの斜視図と循環経路部の概略斜視図である。なお、図19に示す部材が図1〜図9に示す部材と同一の場合には同じ符号を付してその説明を省略する。
前述した各実施形態において、動力伝達体として鋼球5を例にしているが、これに限定されるものではなく、循環経路部2Aの内経路2a内を後続する動力伝達体に押されて移動でき、入力回転係合体31の入力係合部34と係合して押し出され、出力回転係合体41の出力係合部44と係合して押し出される構成であれば良い。
本実施形態は、動力伝達体の他の構成として、図19(a)に示す円盤形状に形成された円盤5A、図19(b)に示すローラ5Bを示す。円盤5Aは循環方向に沿った後続する他の円盤5Aの外周面と線接触状態で押圧される。このため、円盤5Aを真っ直ぐに安定して押圧することができる。円盤5Aが収容される循環経路部2Aの内経路2aは断面開口が扁平形状となる。
ローラ5Bは円盤5Aと同様に後続する他のローラ5Bの外周面と線接触で押圧される。ローラ5Bが収容される循環経路部2Bの内経路2aは断面開口がボックス形状となる。
ローラ5Bと円盤5Aは外周面が共に円弧面に形成されているため、入力係合部34と出力係合部44の係合面がある程度の高さを備えた円弧面とすることができる。したがって、入力係合部34と出力係合部44は円盤5A、ローラ5Bを安定して保持して移動させることができ、分離位置で接線方向にロスなく押し出すことができる。動力伝達部体が鋼球5の場合、点接触で後続の鋼球5から押圧されるため、点接触のずれで半径方向外方に向って鋼球5が移動する分力が発生し易い。このため、鋼球5が前記分力で移動するのを抑え込むために、循環経路部は高い剛性で形成される。これに対し、円盤5Aは厚み方向への前記分力の発生が少なく,ローラ5Bは軸方向への前記分力の発生が少ない。このため、図19(a)(b)において、循環経路部2A、2Bの剛性も側面側を強く、上下面側を弱くすることができる。
なお、円盤5Aやローラ5Bを動力伝達体として、図16に示す実施形態のように、入力軸35と出力軸45の回転軸線が交差するような駆動装置に用いる場合、循環経路部2A、2Bを90°捩じる形状にすれば良い。
本発明の駆動装置は、ブラインドの昇降・開閉駆動、カーテンの開閉駆動、窓の開閉駆動等の建築製品、玩具・娯楽製品、農機具、産業機械等に利用できる。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F 駆動装置
2、2A、2B 循環経路部 2a 内経路
21 第1転向経路部 21a 一方端 21b 他方端
22 第2転向経路部 22a 一方端 22b 他方端
23、23A 第1接続経路部 23a Uターン経路部
24 第2接続経路部 25 第1スリット 26 第2スリット
27 接続部
3 入力部
31 入力回転係合体 32 第1基台 33 第1カバー
31a 入力回転体本体 34 入力係合部 35 入力軸
35a 第1軸部 35b第2軸部
32a、33a 軸受け孔
36a 第1凹溝 36b 第2凹溝
37a 第1円弧部 37b 第1直線部 37c 第2直線部
371 内周壁部 37d 先端(第2分離爪)
372 内周壁部 37e 先端(第1分離爪)
361a、361b 切欠部 361c、361d 縁部
4 出力部(第1出力部) 4A 第2出力部
41 出力回転係合体 41A 第2出力回転係合体
41a 出力回転体本体
42 第2基台 43 第2カバー
42a、43a 軸受け孔
44、44A 出力係合部
45 出力軸(第1出力軸) 45A 第2出力軸
45a 第3軸部 45b 第4軸部
46a 第3凹溝 46b 第4凹溝
47a 第2円弧部 47b 第3直線部 47c 第4直線部
471 内周壁部 47d 先端(第4分離爪)
472 内周壁部 47e 先端(第1分離爪)
461a、461b 切欠部
461c、461d ガイド部
5 鋼球 5A 円盤 5B ローラ
6 基部 61 補強リブ
h ハンドル
K1 第1曲がり部 K2 第2曲がり部 K3 第3曲がり部
L1 第1当接面 L2 第2当接面
S1、S2 ねじ
P1、P2、P3、P4 回転軌跡

Claims (11)

  1. 外周が球面または円筒面に形成された剛性を有する多数の動力伝達体と、
    前記多数の動力伝達体を一列に収容して循環移動可能な無端の循環経路部であって、前記動力伝達体の移動向きを転向する第1転向経路部と第2転向経路部を少なくとも有する循環経路部と、
    前記循環経路部に配置され、外周部に周方向に沿って入力係合部を複数形成した入力回転係合体を有し、前記入力回転係合体の回転により前記循環経路部内を循環方向上流側から供給される前記動力伝達体と前記入力係合部が順次係合して循環方向下流側に前記動力伝達体を押し出す入力部と、
    前記循環経路部に1又は複数配置され、外周部に周方向に沿って出力係合部を複数形成した出力回転係合体を有し、前記循環経路部内を循環方向上流側から押圧供給される前記動力伝達体と前記出力係合部が順次係合することにより前記出力回転係合体が回転し、循環方向下流側に前記動力伝達体を押し出す出力部と、
    を有する駆動装置。
  2. 前記動力伝達体は、球体、円盤、ローラのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記入力回転係合体と前記出力回転係合体の係合部は、係合する前記動力伝達体の外周形状に合致した内周面に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記循環経路部は、前記入力部と前記出力部を直列に接続する接続経路部を有することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の駆動装置。
  5. 前記接続経路部に前記出力部をさらに設けたことを特徴とする請求項に記載の駆動装置。
  6. 前記入力部の入力回転係合体の回転軸心と、1又は複数の前記出力部の出力回転係合体の回転軸心が交差して、前記入力回転係合体と前記出力回転係合体が配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の駆動装置。
  7. 前記接続経路部は、筒状に形成されていることを特徴とする請求項からのいずれかに記載の駆動装置。
  8. 前記循環経路部と、前記入力部と、前記1又は複数の出力部を一体的に設けた構成としたことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の駆動装置。
  9. 前記入力部は、前記第1転向経路部と、前記入力係合部と係合しながら循環方向下流側に移動する前記動力伝達体に当接し、前記動力伝達体を前記入力係合部から分離する入力側分離爪部と、を有し、前記第1転向経路部の内周側の側面に、前記動力伝達体をガイドするガイド部を設けて前記入力係合部が前記第1転向経路部内に入り込む開口が形成されていることを特徴とする請求項からのいずれかに記載の駆動装置。
  10. 前記出力部は、前記第2転向経路部と、前記出力係合部と係合しながら循環方向下流側に移動する前記動力伝達体に当接し、前記動力伝達体を前記出力係合部から分離する出力側分離爪部と、を有し、前記第2転向経路部の内周側の側面に、前記動力伝達体をガイドするガイド部を設けて前記出力係合部が前記第2転向経路部内に入り込む開口が形成されていることを特徴とする請求項1、4、6、7または8のいずれかに記載の駆動装置。
  11. 前記入力回転係合体と前記出力回転係合体の直径は同径又は異径とすることを特徴とする請求項1から10いずれかに記載の駆動装置。
JP2017107204A 2017-05-30 2017-05-30 駆動装置 Active JP6890472B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017107204A JP6890472B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 駆動装置
PCT/JP2018/020621 WO2018221537A1 (ja) 2017-05-30 2018-05-29 駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017107204A JP6890472B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018204628A JP2018204628A (ja) 2018-12-27
JP6890472B2 true JP6890472B2 (ja) 2021-06-18

Family

ID=64455455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017107204A Active JP6890472B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 駆動装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6890472B2 (ja)
WO (1) WO2018221537A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04210145A (ja) * 1990-11-30 1992-07-31 Hitachi Ltd 動力伝達装置
JP2001355706A (ja) * 2000-06-14 2001-12-26 Showa Corp 差動装置
JP2010014214A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Kamo Seiko Kk 転動ボール式差動変速装置
JP2010285000A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018221537A1 (ja) 2018-12-06
JP2018204628A (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7878935B2 (en) Continuously variable transmission with external cam
US8387475B2 (en) Continuously variable transmission
TW201713869A (zh) 減速軸承和電動機
JP6783903B2 (ja) ギヤレス減速機又は増速機
US9145919B2 (en) Speed-reduction transmission bearing
JP7266308B2 (ja) 搬送装置及び搬送方向変更装置
JP6890472B2 (ja) 駆動装置
US4620456A (en) Nutating drive mechanisms having spherical ball driving elements
EP3232085A1 (en) Transmission mechanism
US9671003B2 (en) Apparatus having multi-output differential gear
JP2017067158A (ja) 減速機構
EP2837849A1 (en) Wave gear mechanism
JP6690964B2 (ja) 減速又は増速装置
WO2008114851A1 (ja) 歳差運動歯車減速機
WO2021166539A1 (ja) 伝達機構
JPH0666350A (ja) 減速装置
JP5702256B2 (ja) リンク作動装置
KR100638483B1 (ko) 지름이 가변적인 기어 장치
JP2021134882A (ja) ベアリング、歯車装置およびロボット
CN112513497A (zh) 行星齿轮装置
JP6291277B2 (ja) アクチュエーター
JP2000230610A (ja) 無段変速機
JP7144946B2 (ja) 駆動装置
JP6815937B2 (ja) 駆動装置
JP4384114B2 (ja) 変速装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6890472

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250