JP6889494B2 - ピロロピリミジンキナーゼ阻害剤の薬学的塩、物理的形態、および組成物、ならびにそれらを作製する方法 - Google Patents

ピロロピリミジンキナーゼ阻害剤の薬学的塩、物理的形態、および組成物、ならびにそれらを作製する方法 Download PDF

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Description

技術分野
増殖障害ならびにキナーゼ(例えば、EGFR(HERを含む)、Alk、PDGFR、BLK、BMX/ETK、BTK、FLT3(D835Y)、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、TECおよびTXKであるがこれらに限定されない)および/またはそれぞれの経路の調節不全に関係する他の疾患の処置に有用なある特定のピロロピリミジン化合物を調製するための方法が、本明細書中に記載される。前記ピロロピリミジン化合物のある特定の塩の形態および物理的形態、前記ピロロピリミジン化合物を含む安定化された薬学的組成物およびそのような組成物を調製するためのプロセス、ならびに前記ピロロピリミジン化合物の調製において有用な中間体も本明細書中に記載される。
背景技術
ある特定のピロロピリミジン化合物は、タンパク質キナーゼの調節因子であるので、がんおよび慢性炎症を含む、タンパク質キナーゼによって媒介される疾患において有用である。目的の特定のキナーゼは、上皮成長因子レセプター(EGFR;ErbB−1;ヒトにおけるHER1)である。このキナーゼは、密接に関係する4つのレセプター型チロシンキナーゼ:EGFR(ErbB−1)、HER2/c−neu(ErbB−2)、Her3(ErbB−3)およびHer4(ErbB−4)のサブファミリーであるErbBファミリーのレセプターのメンバーである。EGFRは、報告によれば、ほとんどの固形腫瘍タイプ(例えば、肺がん、乳がんおよび脳腫瘍)において調節解除されている。EGFRの門番役であるT790Mという変異が存在することに起因して、公知の治療に対して耐性が発生する。ある特定のピロロピリミジン化合物は、野生型EGFRと比べて、T790Mによって変異したEGFR阻害剤の選択的な阻害を示す。野生型タンパク質よりも、変異したEGFRを実質的に標的化するより効率的なEGFR阻害剤を開発することが望ましい。低分子医薬品にとって有用な標的である他のタンパク質キナーゼとしては、Bリンパ系チロシンキナーゼ(BLK)、ヤヌスキナーゼ1(JAK1)、X染色体上の骨髄キナーゼ(BMX/ETK)、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)、ヤヌスキナーゼ2(JAK2)、ヤヌスキナーゼ3(JAK3)、肝細胞癌において発現されるチロシンキナーゼ(TEC)、休止リンパ球キナーゼ(RLKとしても知られるTXK)、FMS様チロシンキナーゼ3(FLT3)およびFLT3(D835Y)が挙げられる。そのような化合物は、PCT公開番号WO2014/025486に記載されている。
そのようなピロロピリミジンキナーゼ阻害剤を作製する効率的な方法が、臨床試験および商業的使用を可能にするために必要とされている。そのような方法、およびそのような化合物を調製するために有用な中間体が、本明細書中に記載される。前記化合物のある特定の塩の形態および多形も記載される。
N−(3−((2−((3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)フェニル)アクリルアミドおよびそれらの薬学的に許容され得る塩を含む、ある特定のピロロピリミジン化合物が、腫瘍およびキナーゼ(例えば、本明細書中に記載されるもの(EGFR(HERを含む)、AlkおよびPDGFR経路を含むがこれらに限定されない)の調節不全に関係する関連疾患の処置において有用である。例えば、米国特許第8,685,998(B2)号を参照のこと。
一般に、薬物の安定性は、薬学的組成物の設計、製造および貯蔵において考慮すべき重要な事柄である。安定性を欠く薬物生成物は、望ましくない副作用を引き起こし得るかまたは場合によっては原薬自体の有効性およびバイオアベイラビリティを低下させ得る分解産物を形成し得、そのせいで、医師は、一貫した有効な用量を処方することが困難になる。ゆえに、活性な治療薬、例えば、本明細書中に記載されるもの(N−(3−((2−((3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)フェニル)アクリルアミドおよびその薬学的に許容され得る塩を含む)を含み、迅速な放出特性、優れた安定性、広範な適応性および医薬的意義を有する、薬学的組成物が必要とされている。そのような薬学的組成物が本明細書中に記載される。
国際公開第2014/025486号 米国特許第8,685,998(B2)号明細書
要旨
本発明は、ある特定のピロロピリミジン誘導体を調製する方法およびそれらの調製において有用な中間体に関する。前記化合物のある特定の塩の形態、多形および非晶質形態も本明細書中に記載される。
本開示は、式(I)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、
は、O、NHまたはSであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキルまたはC1−6ハロアルキルであり;
は、ハロ、ヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノまたはニトロであり;
nは、0、1、2、3または4であり;
は、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキルまたは−NR2223であり;
ここで、そのアルキルおよびシクロアルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシルもしくはアミノで置換され;そして
22およびR23は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであるか;またはR22およびR23は、それらが結合している窒素と一体となって、3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し;
は、水素またはC1−6アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
は、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
11およびR12は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
Qは、CRまたはNであり;
ここで、Rは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
−NR1819は、
(a)
Figure 0006889494
(ここで、R10は、水素およびC1−6アルキルから選択され;
15は、非置換メチルであるか、あるいは非置換のまたはヒドロキシ、メトキシもしくはハロで置換されたC2−4アルキルであり;
mは、1または2である)であるか;または
(b)R19およびRは、それらが結合している原子と一体となって、C1−6アルキルで必要に応じて置換される5または6員のヘテロアリール環を形成し、ここで、そのアルキルは、非置換であるか、またはアミノ、ヒドロキシル、ハロもしくはN結合型ヘテロシクロアルキルで置換され;R18は、水素またはC1−6アルキルであり、ここで、そのアルキルは、非置換であるか、またはアミノで置換されるか、またはR18は、そのヘテロアリール環の結合価を満たすために存在しない)
またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法を提供する。
本開示は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法に関し、その方法は、以下の工程:
(a)式(X)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、LGおよびLGは、それぞれ脱離基であり;RおよびRは、それぞれ式(I)に対して定義されたとおりである)をピバル酸クロロメチルと反応させて、式(XI)の化合物
Figure 0006889494
を形成する工程;
(b)式(XI)の化合物を式(XII)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、X、nおよびRは、それぞれ式(I)に対して定義されたとおりである)
と反応させて、式(XIII)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;
(c)式(XIII)の化合物を式(XIV)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、R、R、R、R12、R18、R19およびQは、それぞれ式(I)に対して定義されたとおりである)とカップリングして、式(XV)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;
(d)式(XV)の化合物を脱保護して、式(XVI)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;
(e)式(XVI)の化合物を還元して、式(XVII)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;および
(f)式(XVII)の化合物を塩化アクリロイルと反応させて、式(I)の化合物を形成する工程
のうちの1つまたはそれを超える工程を含む。
本明細書中に記載される方法は、式(I)の化合物を薬学的に許容され得る酸と反応させて、式(I)の化合物の薬学的に許容され得る塩を形成する工程をさらに含み得る。
記載される方法における合成中間体として有用な、式(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物またはそれらの塩も企図される。
本明細書中に記載される化合物(例えば、式(I)の化合物)の薬学的に許容され得る塩の形態およびそのような塩の多形または非晶質形態も企図される。
化合物1:
Figure 0006889494
(化学名:N−(3−((2−((3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)フェニル)アクリルアミド)またはその薬学的に許容され得る塩を含む薬学的組成物も企図される。
別の態様において、そのような薬学的組成物を作製する方法およびそのような薬学的組成物を剤形、例えば、固体経口製剤に製造する方法が記載される。
本発明のさらなる実施形態、特徴および利点は、以下の詳細な説明から、および本発明の実施を通じて、明らかになる。
簡潔さのために、本明細書において引用される刊行物(特許を含む)の開示が、参照により本明細書中に援用される。
図1は、1:1エタノール/HOから得られた多形形態Iのマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図2は、1:1エタノール/HOから得られた多形形態Iのマレイン酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図3は、1:1エタノール/HOから得られた多形形態Iのマレイン酸塩の熱重量分析を示している。
図4は、3:7エタノール/HOから得られた多形形態Iのマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図5は、1:19エタノール/HOから得られた多形形態Iのマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図6は、1:19エタノール/HOから得られた多形形態Iのマレイン酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図7は、1:19エタノール/HOから得られた多形形態Iのマレイン酸塩の熱重量分析を示している。
図8は、エタノールから得られた多形形態IIのマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図9は、メタノールから得られた多形形態IIのマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図10は、メタノールから得られた多形形態IIのマレイン酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図11は、メタノールから得られた多形形態IIのマレイン酸塩の熱重量分析を示している。
図12は、テトラヒドロフランから得られた多形形態IIIのマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図13は、テトラヒドロフランから得られた多形形態IIIのマレイン酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図14は、テトラヒドロフランから得られた多形形態IIIのマレイン酸塩の熱重量分析を示している。
図15は、アセトンから得られた非晶質形態のマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図16は、アセトンから得られた非晶質形態のマレイン酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図17は、アセトンから得られた非晶質形態のマレイン酸塩の熱重量分析を示している。
図18は、アセトニトリルから得られた非晶質形態のマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図19は、アセトニトリルから得られた非晶質形態のマレイン酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図20は、アセトニトリルから得られた非晶質形態のマレイン酸塩の熱重量分析を示している。
図21は、酢酸エチルから得られた多形形態Iのマレイン酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図22は、水から得られた多形形態IVの塩酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図23は、水から得られた多形形態IVの塩酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図24は、水から得られた多形形態IVの塩酸塩の熱重量分析を示している。
図25は、3:1エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図26は、3:1エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図27は、3:1エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の熱重量分析を示している。
図28は、1:1エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図29は、1:1エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図30は、1:1エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の熱重量分析を示している。
図31は、5:7エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図32は、5:7エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図33は、5:7エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の熱重量分析を示している。
図34は、3:2エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図35は、3:2エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図36は、3:2エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の熱重量分析を示している。
図37は、7:3エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図38は、7:3エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図39は、7:3エタノール/水から得られた多形形態IVの塩酸塩の熱重量分析を示している。
図40は、1:19エタノール/水から得られた多形形態Vのフマル酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図41は、1:19エタノール/水から得られた多形形態Vのフマル酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図42は、1:19エタノール/水から得られた多形形態Vのフマル酸塩の熱重量分析を示している。
図43は、1:9エタノール/水から得られた多形形態VIのリンゴ酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図44は、1:9エタノール/水から得られた多形形態VIのリンゴ酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図45は、1:9エタノール/水から得られた多形形態VIのリンゴ酸塩の熱重量分析を示している。
図46は、水から得られた非晶質形態の硫酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図47は、水から得られた非晶質形態の硫酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図48は、水から得られた非晶質形態の硫酸塩の熱重量分析を示している。
図49は、エタノール/酢酸エチル/水から得られた非晶質形態のメシル酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図50は、水/酢酸エチルから得られた非晶質形態のトシル酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図51は、水から得られた非晶質形態の臭化水素酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
図52は、水から得られた非晶質形態の臭化水素酸塩の示差走査熱量測定曲線である。
図53は、水から得られた非晶質形態の臭化水素酸塩の熱重量分析を示している。
図54は、1:3エタノール/水から得られた多形形態VIIの臭化水素酸塩のX線粉末ディフラクトグラムである。
詳細な説明
本発明は、薬学的組成物においておよび増殖障害を処置する方法において有用なある特定のピロロピリミジン誘導体を作製する方法に関する。本明細書中に記載されるような化合物は、抗腫瘍活性、抗がん活性、抗炎症活性、抗感染活性および抗増殖活性を示す。これらの化合物の生物学的活性は、例えば、PCT公開番号WO2014/025486に記載されている。
本発明をさらに説明する前に、本発明は、記載される特定の実施形態に限定されず、したがって当然のことながら変化し得ることが理解されるべきである。本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定されるので、本明細書中で使用される専門用語が、単に特定の実施形態を説明する目的のものであって、限定すると意図されていないことも理解されるべきである。
本明細書中および添付の請求項で使用されるとき、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の指示対象を含むことに注意しなければならない。請求項は、任意の自由選択の要素を排除するように立案され得ることにさらに注意する。したがって、この陳述は、「単独で」、「のみ」などのような排他的な専門用語を請求項の要素の列挙と関連して使用すること、または「消極的な」限定を使用することに対する根拠として働くと意図されている。
本明細書中で使用されるとき、用語「〜を含む(including)」、「〜を含む(containing)」および「〜を含む(comprising)」は、それらの非限定的なオープンな意味で使用される。
より簡潔な記載を提供するために、本明細書中に与えられる量的な表現のいくつかは、用語「約」で修飾されていない。用語「約」が、明示的に使用されるか使用されないかに関係なく、本明細書中に与えられるすべての数量は、所与の実際の値のことを指すと意味されると理解され、そしてそのような所与の値に対する実験および/または測定の条件に起因して、同値および近似値を含む、当該分野の通常の技術に基づいて合理的に推測され得るそのような所与の値の近似値のことを指すとも意味される。収率がパーセンテージとして与えられるときはいつでも、そのような収率は、特定の化学量論的条件下で得ることができる当該実体の最大量を基準にしたときの、その収率が与えられる実体の質量のことを指す。パーセンテージとして与えられる濃度は、そうではないと示されない限り、質量比のことを指す。
別段定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者が通常理解する意味と同じ意味を有する。本明細書中に記載されるものと類似または等価ないずれの方法および材料も、本発明の実施または試験において用いることができるが、好ましい方法および材料がここに記載される。本明細書中で言及されるすべての刊行物が、それらの刊行物が引用される方法および/または材料を開示および説明するために、参照により本明細書中に援用される。
別段述べられる場合を除いて、本実施形態の方法および手法は、通常、当該分野で周知の従来の方法に従って、ならびに本明細書全体を通じて引用されるおよび論じられる様々な一般的な参考文献およびより具体的な参考文献に記載されているように、行われる。例えば、Loudon,Organic Chemistry,Fourth Edition,New York:Oxford University Press,2002;Smith and March,March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,Fifth Edition,Wiley−Interscience,2001を参照のこと。
主題の化合物を命名するために本明細書中で使用される命名法は、本明細書中の実施例において例証される。この命名法は、一般に、商業的に入手可能なAutoNomソフトウェア(MDL,San Leandro,Calif.)を用いて導かれる。
明確にするために別個の実施形態の文脈で記載されている本発明のある特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることが認識される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で記載されている本発明の様々な特徴は、別々にまたは任意の好適な部分組み合わせでも提供され得る。変数によって表される化学基に関係する実施形態のすべての組み合わせが、本発明によって明確に包含され、そして各組み合わせおよびすべての組み合わせが個々にかつ明示的に開示されたかのように、そのような組み合わせが、安定した化合物である化合物(すなわち、単離され得る化合物、特徴付けられ得る化合物、および生物学的活性について試験され得る化合物)を包含する程度まで本明細書中に開示される。さらに、そのような変数を説明している実施形態に列挙される化学基の部分組み合わせのすべても、本発明によって明確に包含され、そしてそのような化学基の各部分組み合わせおよびすべての部分組み合わせが個々にかつ明示的に本明細書中に開示されたかのように、本明細書中に開示される。
化学用語
用語「アルキル」とは、鎖の中に1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基のことを指す。アルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル(tBu)、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ならびに当該分野の通常の技術および本明細書中に提供される教示に鑑みて前述の例のいずれか1つと等価であると見なされ得る基が挙げられる。
用語「アルコキシ」とは、酸素原子に結合した上で定義されたようなアルキル基のことを指す。アルコキシ基は、酸素原子を介して親構造に接続される。
用語「アミノ」とは、−NH基またはモノアルキルアミノ基もしくはジアルキルアミノ基のことを指す。
用語「シクロアルキル」とは、炭素環1つあたり3〜12個の環原子を有する、飽和または部分飽和の、単環式、縮合多環式、架橋多環式またはスピロ多環式の炭素環のことを指す。シクロアルキル基の例証的な例としては、適切に結合される部分の形態での、以下の実体が挙げられる:
Figure 0006889494
用語「ヘテロアリール」とは、複素環1つあたり3〜12個の環原子を有する、単環式、縮合二環式または縮合多環式の芳香族複素環(炭素原子ならびに窒素、酸素および硫黄から選択される最大4個のヘテロ原子から選択される環原子を有する環構造)のことを指す。ヘテロアリール基の例証的な例としては、適切に結合される部分の形態での、以下の実体が挙げられる:
Figure 0006889494
用語「ハロゲン」は、塩素、フッ素、臭素またはヨウ素を表す。用語「ハロ」は、クロロ、フルオロ、ブロモまたはヨードを表す。用語「ハロアルキル」は、1つまたはそれを超えるハロゲン原子で置換された上で定義されたようなアルキルを意味する。用語「ハロアルコキシ」は、1つまたはそれを超えるハロゲン原子で置換された上で定義されたようなアルコキシを意味する。
用語「アシル」とは、基R−C(O)−のことを指し、ここで、Rは、カルボニル官能基を介して親構造に結合される、1〜10個の炭素原子(C1−10)の直鎖、分枝鎖もしくは環状の配置またはそれらの組み合わせである。そのようなR基は、飽和または不飽和であり得、脂肪族または芳香族であり得る。
用語「シアノ」とは、基−CNのことを指す。
用語「ニトロ」とは、基−NOのことを指す。
用語「ヒドロキシル」とは、基−OHのことを指す。
当業者は、上記で列挙または例証された種が網羅的でないこと、およびこれらの定義された用語の範囲内のさらなる種も選択され得ることを認識する。
用語「置換される」は、特定の基または部分が、1つまたはそれを超える置換基を有することを意味する。用語「非置換」は、特定の基が置換基を有しないことを意味する。用語「必要に応じて置換される」は、特定の基が、非置換であるか、または1つもしくはそれを超える置換基によって置換されることを意味する。用語「置換される」が、構造系を説明するために使用される場合、その置換は、その系上の結合価が許容する任意の位置で生じると意味される。
本明細書中に描かれるいずれの式も、その構造式ならびにある特定のバリエーションまたは形態の化合物を表すと意図されている。例えば、本明細書中に与えられる式は、ラセミ型、あるいは1つまたはそれを超える鏡像異性体、ジアステレオ異性体もしくは幾何異性体またはそれらの混合物を含むと意図されている。さらに、本明細書中に与えられるいずれの式も、そのような化合物の水和物、溶媒和物もしくは多形またはそれらの混合物のことも指すと意図されている。
本明細書中に与えられるいずれの式も、上記化合物の未標識の形態ならびに同位体標識された形態を表すとも意図されている。同位体標識された化合物は、1つまたはそれを超える原子が、選択された原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられていることを除いては、本明細書中に与えられる式によって描かれる構造を有する。それらの実施形態の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素およびヨウ素の同位体、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、36Clおよび125Iが挙げられる。そのような同位体標識された化合物は、代謝研究(好ましくは14Cを用いる)、反応速度論研究(例えばHまたはHを用いる)、薬物組織分布アッセイもしくは基質組織分布アッセイを含む検出もしくはイメージング技術[例えば、ポジトロン放出断層撮影法(PET)または単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)]、または患者の放射線処置において有用である。特に、18Fまたは11Cで標識された化合物は、PETまたはSPECT研究にとって特に好ましい場合がある。さらに、ジュウテリウム(すなわち、H)などのより重い同位体による置換は、より高い代謝的安定性、例えば、インビボ半減期の延長または必要用量の減少に起因する、ある特定の治療的利点をもたらし得る。それらの実施形態の同位体標識された化合物およびそれらのプロドラッグは、通常、容易に入手可能な同位体標識された試薬を同位体標識されていない試薬の代わりに用いることによって、下記に記載されるスキームまたは実施例および調製法に開示されている手順を行うことによって調製され得る。
名称「Ci−j」(j>iである)は、本明細書中のあるクラスの置換基に適用されるとき、iおよびjを含むi〜jの数の炭素メンバーの各1つおよびすべてのものが、独立して実現される実施形態のことを指すと意味される。例として、C1−3という用語は、1つの炭素メンバー(C)を有する実施形態、2つの炭素メンバー(C)を有する実施形態および3つの炭素メンバー(C)を有する実施形態のことを独立して指す。
本明細書中で言及されるいずれの二置換基(disubstituent)も、1つより多い結合の可能性が許容されるとき、そのような様々な可能性を包含すると意味される。例えば、二置換基−A−B−(ここで、A≠Bである)に対する言及は、Aが第1の置換メンバーに結合し、Bが第2の置換メンバーに結合するような二置換基のことを指し、それはまた、Aが第2の置換メンバーに結合し、Bが第1の置換メンバーに結合するような二置換基のことも指す。
「薬学的に許容され得る塩」は、無毒性であるか、生物学的に容認できるか、またはその他の点で被験体への投与に生物学的に適している、本明細書中に表される化合物の遊離酸または遊離塩基の塩を意味すると意図されている。S.M.Bergeら、“Pharmaceutical Salts,”J.Pharm.Sci.,1977,66,1−19を広く参照のこと。好ましい薬学的に許容され得る塩は、薬理学的に有効であって、過度の毒性、刺激作用またはアレルギー反応なしで被験体の組織と接触するのに適した塩である。本明細書中に記載される化合物は、十分に酸性の基、十分に塩基性の基、両方のタイプの官能基、または各タイプのうちの1つより多いものを有し得るので、いくつかの無機塩基または有機塩基ならびに無機酸および有機酸と反応することにより、薬学的に許容され得る塩を形成する。
薬学的に許容され得る塩の例としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、プロピルスルホン酸塩、ベシル酸塩、キシレンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩およびマンデル酸塩が挙げられる。
塩基性窒素を含む本明細書中に記載される化合物の場合、薬学的に許容され得る塩は、当該分野において利用可能な任意の好適な方法、例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、ホウ酸、リン酸など)または有機酸(例えば、酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸、乳酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、イセチオン酸、コハク酸、吉草酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸またはガラクツロン酸)、アルファ−ヒドロキシ酸(例えば、マンデル酸、クエン酸または酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、ナフトエ酸または桂皮酸)、スルホン酸(例えば、ラウリルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸またはエタンスルホン酸))または任意の適合性の酸混合物(例えば、本明細書中に例として与えられるもの)、ならびにこの科学技術の通常の技術レベルに鑑みて等価物または許容され得る代用物とみなされる他の任意の酸およびその混合物で遊離塩基を処理することによって調製され得る。ある特定の実施形態において、薬学的に許容され得る塩は、HCl塩、マレイン酸塩、HBr塩、ヒドロキシブタン二酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩またはメタンスルホン酸塩である。
代表的な実施形態
式(I)
式(I)のいくつかの実施形態において、Xは、O、NHまたはSである。他の実施形態において、Xは、Oである。他の実施形態において、Xは、NHである。他の実施形態において、Xは、Sである。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキルまたはC1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、メチルまたはエチルである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、メチルまたはエチルである。ある特定の場合において、RおよびRは、それぞれ水素である。
式(I)において、nは、0、1、2、3または4である。ある特定の場合において、nは、ゼロである。ある特定の場合において、nは、1である。ある特定の場合において、nは、2である。ある特定の場合において、nは、3である。ある特定の場合において、nは、4である。
式(I)において、Rは、ハロ、ヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノまたはニトロである。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。
式(I)において、Rは、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキルまたは−NR2223であり;ここで、そのアルキルおよびシクロアルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシルもしくはアミノで置換され;R22およびR23は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであるか;またはR22およびR23は、それらが結合している窒素と一体となって、3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成する。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C3−7シクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、−NR2223である。
ある特定の場合において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルで置換されたC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルで置換されたC1−3アルキルである。ある特定の場合において、Rは、アミノで置換されたC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、−NHで置換されたC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、−N(CHで置換されたC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、−NHで置換されたC1−3アルキルである。ある特定の場合において、Rは、−N(CHで置換されたC1−3アルキルである。
ある特定の場合において、Rは、非置換C3−7シクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換Cシクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換Cシクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換C5−6シクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換Cシクロアルキルである。
ある特定の場合において、Rは、−NR2223であり、ここで、R22およびR23は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであるか;またはR22およびR23は、それらが結合している窒素と一体となって、3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成する。ある特定の場合において、R22およびR23は、それぞれ水素である。ある特定の場合において、R22およびR23は、それぞれC1−6アルキルである。ある特定の場合において、R22およびR23は、それぞれC1−3アルキルである。ある特定の場合において、R22およびR23は、それぞれメチルである。
ある特定の場合において、R22およびR23は、R
Figure 0006889494
(ここで、wは1〜8の数字である)であるように、それらが結合している窒素と一体となって、3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成する。ある特定の場合において、R22およびR23は、それらが結合している窒素と一体となって、3、4、5または6員環を形成する。
式(I)において、Rは、水素またはC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、メチルである。ある特定の場合において、Rは、エチルである。ある特定の場合において、Rは、C1−3アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C4−6アルキルである。
式(I)において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、Rは、クロロである。ある特定の場合において、Rは、ブロモである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、C2−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルコキシである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、Rは、クロロである。ある特定の場合において、Rは、ブロモである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、C2−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルコキシである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。
式(I)において、Rは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、Rは、クロロである。ある特定の場合において、Rは、ブロモである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルコキシである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。
式(I)において、R11は、水素およびC1−6アルキルから選択される。ある特定の場合において、R11は、水素である。ある特定の場合において、R11は、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、R11は、メチルである。ある特定の場合において、R11は、エチルである。ある特定の場合において、R11は、C1−3アルキルである。ある特定の場合において、R11は、C4−6アルキルである。
式(I)において、R12は、水素およびC1−6アルキルから選択される。ある特定の場合において、R12は、水素である。ある特定の場合において、R12は、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、R12は、メチルである。ある特定の場合において、R12は、エチルである。ある特定の場合において、R12は、C1−3アルキルである。ある特定の場合において、R12は、C4−6アルキルである。
式(I)において、Qは、CRまたはNである。ある特定の場合において、Qは、CRである。ある特定の場合において、Qは、Nである。
式(I)において、Rは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、Rは、クロロである。ある特定の場合において、Rは、ブロモである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルコキシである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素またはフルオロである。
式(I)において、−NR1819は、
(a)
Figure 0006889494
(ここで、R10は、水素およびC1−6アルキルから選択され;
15は、非置換メチルであるか、あるいは非置換のまたはヒドロキシ、メトキシもしくはハロで置換されたC2−4アルキルであり;
mは、1または2である)であるか;または
(b)R19およびRは、それらが結合している原子と一体となって、C1−6アルキルで必要に応じて置換される5または6員のヘテロアリール環を形成し、ここで、そのアルキルは、非置換であるか、またはアミノ、ヒドロキシル、ハロもしくはN結合型ヘテロシクロアルキルで置換され;R18は、水素またはC1−6アルキルであり、ここで、そのアルキルは、非置換であるかもしくはアミノで置換されるか、またはR18は、そのヘテロアリール環の結合価を満たすために存在しない。
ある特定の場合において、−NR1819は、
Figure 0006889494
である。ある特定の場合において、−NR1819は、
Figure 0006889494
である。ある特定の場合において、−NR1819は、
Figure 0006889494
である。
式(I)において、R10は、水素またはC1−6アルキルである。ある特定の場合において、R10は、水素である。ある特定の場合において、R10は、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、R10は、メチルである。ある特定の場合において、R10は、エチルである。ある特定の場合において、R10は、C1−3アルキルである。ある特定の場合において、R10は、C4−6アルキルである。
ある特定の場合において、R15は、メチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチルまたはフルオロエチルである。他の実施形態において、R15は、フルオロエチルである。いくつかの実施形態において、mは、1である。他の実施形態において、mは、2である。
式(I)において、−NR1819は、以下のとおり定義される:R19およびRは、それらが結合している原子と一体となって、C1−6アルキルで必要に応じて置換される5または6員のヘテロアリール環を形成し、ここで、そのアルキルは、非置換であるか、またはアミノ、ヒドロキシル、ハロもしくはN結合型ヘテロシクロアルキルで置換されるか、あるいは、そのアルキルは、アミノで置換され;R18は、水素またはC1−6アルキルであり、ここで、そのアルキルは、非置換であるか、もしくはアミノで置換されるか、またはR18は、そのヘテロアリール環の結合価を満たすために存在しない。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール環は、ジメチルアミノメチルまたはピペリジニルメチルで置換される。他の実施形態において、RおよびR19は、一体となって、必要に応じて置換されるピロールまたはピリジンを形成する。いくつかの場合において、R18は、ジメチルアミノエチルである。
ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり、Rは、ハロである。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり、Rは、フルオロである。
ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素であり、R10は、メチルである。ある特定の場合において、R、R、Rは、水素であり;Rは、ハロであり;R10は、メチルである。ある特定の場合において、R、R、Rは、水素であり;Rは、フルオロであり;R10は、メチルである。
ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素であり、R13は、水素である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、ハロであり;R13は、水素である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、フルオロであり;R13は、水素である。
ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素であり、R13は、−CHOHである。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、ハロであり;R13は、−CHOHである。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、フルオロであり;R13は、−CHOHである。
ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素であり、R13は、−(CHFであり、ここで、mは、1〜3の数字である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、ハロであり;R13は、−(CHFであり、ここで、mは、1〜3の数字である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、フルオロであり;R13は、−(CHFであり、ここで、mは、1〜3の数字である。
式(II)
本開示は、式(II)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキルまたはC1−6ハロアルキルであり;
は、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
Qは、CRまたはNであり;
ここで、Rは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
10は、水素またはC1−6アルキルである)
またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法に関する。
式(II)のいくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ水素である。他の実施形態において、Rは、ハロ、メチル、メトキシまたはシアノである。なおも他の実施形態において、Rは、ハロである。なおも他の実施形態において、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態において、R10は、メチル、エチルまたはイソプロピルである。他の実施形態において、R10は、メチルである。
式(III)
本開示は、式(III)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキルまたはC1−6ハロアルキルであり;
は、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
10は、C1−6アルキルである)
またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法を提供する。
式(III)のいくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ水素である。他の実施形態において、Rは、ハロ、メチル、メトキシまたはシアノである。なおも他の実施形態において、Rは、ハロである。なおも他の実施形態において、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態において、R10は、メチル、エチルまたはイソプロピルである。他の実施形態において、R10は、メチルである。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態において、RおよびRは、メトキシであってもよい。他の実施形態において、RおよびRは、メトキシであってもよいが、但し、R10がメチルであるときは、RもRもメトキシではない。いくつかの実施形態において、Rは、メトキシである。他の実施形態において、Rは、メトキシである。ある特定の場合において、Rは、水素またはメトキシである。
式(II)または(III)の他の実施形態において、
Figure 0006889494
基は、
Figure 0006889494
(ここで、mおよびR15は、本明細書中で定義されるとおりである)で置き換えられる。
ある特定の実施形態において、本開示は、表1における化合物およびそれらの薬学的に許容され得る塩から選択される化合物を作製する方法に関する。
Figure 0006889494
Figure 0006889494
Figure 0006889494
Figure 0006889494
Figure 0006889494
化学的実施形態
工程(a)のいくつかの実施形態において、LGおよびLGは、それぞれ脱離基である。いくつかの実施形態において、LGおよびLGは、それぞれ独立して、ハロまたはトリフルオロスルホネート(トリフレート)である。いくつかの実施形態において、LGおよびLGは、同じ脱離基である;他の実施形態において、それらは、異なる脱離基である。いくつかの実施形態において、LGおよびLGは、それぞれハロであるか、またはそれぞれ、Cl、BrもしくはIであるか、またはそれぞれClである。
いくつかの実施形態において、RおよびRは、それぞれ、本明細書中に記載される様々な順列のいずれかにおいて定義されるとおりである。
工程(a)のいくつかの実施形態において、反応は、ピバル酸クロロメチルおよびイオン性塩基(ionic base)(例えば、KCO、NaCO、CsCO、NaOHまたはKOH)またはアミン塩基(例えば、トリアルキルアミン、例えば、EtNまたはiPrNEt)の存在下において行われる。いくつかの実施形態において、反応は、イオン性塩基の存在下において行われる。いくつかの実施形態において、イオン性塩基は、KCOである。いくつかの実施形態において、工程(a)のための溶媒は、極性溶媒(例えば、THF、DMFまたは水)またはその混合物である。いくつかの実施形態において、その溶媒は、THFと水との混合物である。
工程(b)のいくつかの実施形態において、X、nおよびRは、それぞれ、本明細書中に記載される様々な順列のいずれかにおいて定義されるとおりである。工程(b)のいくつかの実施形態において、反応は、イオン性塩基(例えば、KCO、NaCO、CsCO、NaOHまたはKOH)またはアミン塩基(例えば、トリアルキルアミン、例えば、EtNまたはiPrNEt)の存在下において行われる。いくつかの実施形態において、反応は、イオン性塩基の存在下において行われる。いくつかの実施形態において、イオン性塩基は、KCOである。いくつかの実施形態において、工程(b)のための溶媒は、極性溶媒(例えば、THF、DMFまたは水)またはその混合物である。いくつかの実施形態において、溶媒は、DMFである。
工程(c)のいくつかの実施形態において、R、R、R、R12、R18、R19およびQは、それぞれ、本明細書中に記載される様々な順列のいずれか1つにおいて定義されるとおりである。いくつかの実施形態において、カップリングは、Buchwald−Hartwigクロスカップリング反応または芳香族求核置換である。他の実施形態において、カップリングは、パラジウム触媒の存在下および必要に応じて別個のホスフィン配位子試薬の存在下において行われる。いくつかの実施形態において、パラジウム触媒は、パラジウム(0)触媒である。他の実施形態において、パラジウム触媒は、パラジウム(II)触媒である。他の実施形態において、パラジウム触媒は、Pd(dba)、Pd(OAc)、Pd(PPh、PdCl(P(o−トリル)またはPdCl(PPhである。いくつかの実施形態において、ホスフィン配位子は、PPh、トリアルキルホスフィン、dppf、P(o−トリル)、P(t−Bu)、BINAP、ジアルキルビアリールホスフィン、XPhos、XantPhosまたはSpanPhosなどである。いくつかの実施形態において、パラジウム触媒は、Pd(dba)である。いくつかの実施形態において、カップリングは、塩基(例えば、水酸化物、カーボネート、アルコキシド、シリルアミドまたはホスフェート塩基)の存在下において行われる。いくつかの実施形態において、塩基は、KCO、CsCO、NaOtBuまたはKOHである。他の実施形態において、塩基は、KCOである。工程(c)のいくつかの実施形態において、カップリングは、極性溶媒(例えば、t−BuOH、THF、DMFまたは水)またはその混合物中で行われる。他の実施形態において、溶媒は、t−BuOHである。
工程(d)のいくつかの実施形態において、脱保護は、アルコール溶媒中の水酸化物塩基水溶液の存在下において行われる。いくつかの実施形態において、水酸化物塩基は、NaOH水溶液またはKOH水溶液である。いくつかの実施形態において、塩基は、NaOH水溶液であり、溶媒は、メタノールである。
工程(e)のいくつかの実施形態において、還元工程は、水素ガス(大気圧または大気圧より高い)およびパラジウム、白金、鉄またはニッケル触媒を用いた接触水素化である。いくつかの実施形態において、金属触媒は、Pd/Cである。いくつかの実施形態において、水素ガスの圧力は、約1MPaである。
いくつかの実施形態において、工程(d)および(e)は、単一の工程(d/e)にまとめられ、それにより、式(XV)の化合物が、1工程で脱保護および還元されることにより、式(XVII)の化合物が形成される。この場合、反応は、ヒドラジン水和物およびメタノールの存在下において行われる。
工程(f)のいくつかの実施形態において、反応は、アミン塩基またはイオン性塩基の存在下において行われる。いくつかの実施形態において、塩基は、アミン塩基である。他の実施形態において、塩基は、iPrNEtである。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、薬学的に許容され得る酸との反応によって、薬学的に許容され得る塩に変換される。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、マレイン酸で処理される。他の実施形態において、酸は、マレイン酸、HClまたはHBrである。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される方法は、式(II)の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩を作製するため、または式(III)の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩を作製するために用いられる。
いくつかの実施形態において、上記作製方法は、工程(f)を含む。他の実施形態において、上記方法は、工程(e)および(f)を含む。他の実施形態において、上記方法は、工程(d)、(e)および(f)を含む。他の実施形態において、上記方法は、工程(c)、(d)、(e)および(f)を含む。他の実施形態において、上記方法は、工程(b)、(c)、(d)、(e)および(f)を含む。他の実施形態において、上記方法は、工程(a)〜(f)を含む。他の実施形態において、上記方法は、工程(d)および(e)の代わりに工程(d/e)を含む。
式(X)および(XI)の化合物:
Figure 0006889494
のいくつかの実施形態において、LGおよびLGは、それぞれ脱離基であり;RおよびRは、それぞれ式(I)に対して定義されたとおりである。いくつかの実施形態において、LGおよびLGは、それぞれ独立して、ハロまたはトリフルオロスルホネート(トリフレート)である。いくつかの実施形態において、LGおよびLGは、同じ脱離基である;他の実施形態において、それらは、異なる脱離基である。いくつかの実施形態において、LGおよびLGは、それぞれハロであるか、またはそれぞれCl、BrもしくはIであるか、またはそれぞれClである。
式(X)、(XIII)、(XV)、(XVI)および(XVII):
Figure 0006889494
のいくつかの実施形態において、Rは、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキルまたは−NR2223であり;ここで、そのアルキルおよびシクロアルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシルもしくはアミノで置換され;ここで、R22およびR23は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであるか;またはR22およびR23は、それらが結合している窒素と一体となって、3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成する。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C3−7シクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、−NR2223である。ある特定の場合において、Rは、非置換C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルで置換されたC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルで置換されたC1−3アルキルである。ある特定の場合において、Rは、アミノで置換されたC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、−NHで置換されたC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、−N(CHで置換されたC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、−NHで置換されたC1−3アルキルである。ある特定の場合において、Rは、−N(CHで置換されたC1−3アルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換C3−7シクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換Cシクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換Cシクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換C5−6シクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、非置換Cシクロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、−NR2223であり、ここで、R22およびR23は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルであるか;またはR22およびR23は、それらが結合している窒素と一体となって、3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成する。ある特定の場合において、R22およびR23は、それぞれ水素である。ある特定の場合において、R22およびR23は、それぞれC1−6アルキルである。ある特定の場合において、R22およびR23は、それぞれC1−3アルキルである。ある特定の場合において、R22およびR23は、それぞれメチルである。ある特定の場合において、R22およびR23は、R
Figure 0006889494
(ここで、wは1〜8の数字である)であるように、それらが結合している窒素と一体となって、3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成する。ある特定の場合において、R22およびR23は、それらが結合している窒素と一体となって、3、4、5または6員環を形成する。
式(X)、(XIII)、(XV)、(XVI)および(XVII)のいくつかの実施形態において、Rは、水素またはC1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、メチルである。ある特定の場合において、Rは、エチルである。ある特定の場合において、Rは、C1−3アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C4−6アルキルである。
式(XII)、(XIII)、(XV)、(XVI)および(XVII):
Figure 0006889494
Figure 0006889494
のいくつかの実施形態において、Rは、ハロ、ヒドロキシル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノまたはニトロである。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。いくつかの実施形態において、nは、0、1、2、3または4である。ある特定の場合において、nは、ゼロである。ある特定の場合において、nは、1である。ある特定の場合において、nは、2である。ある特定の場合において、nは、3である。ある特定の場合において、nは、4である。ある特定の場合において、Xは、O、NHまたはSである。他の実施形態において、Xは、Oである。他の実施形態において、Xは、NHである。他の実施形態において、Xは、Sである。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII):
Figure 0006889494
Figure 0006889494
のいくつかの実施形態において、R、R、R、R12、R18、R19およびQは、それぞれ式(I)に対して定義されたとおりである。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、Rは、クロロである。ある特定の場合において、Rは、ブロモである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、C2−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルコキシである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、Rは、クロロである。ある特定の場合において、Rは、ブロモである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、C2−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルコキシである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、Rは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、Rは、クロロである。ある特定の場合において、Rは、ブロモである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルコキシである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、R12は、水素またはC1−6アルキルである。ある特定の場合において、R12は、水素である。ある特定の場合において、R12は、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、R12は、メチルである。ある特定の場合において、R12は、エチルである。ある特定の場合において、R12は、C1−3アルキルである。ある特定の場合において、R12は、C4−6アルキルである。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、Qは、CRまたはNである。ある特定の場合において、Qは、CRである。ある特定の場合において、Qは、Nである。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、Rは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素である。ある特定の場合において、Rは、ハロである。ある特定の場合において、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、Rは、クロロである。ある特定の場合において、Rは、ブロモである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルキルである。ある特定の場合において、Rは、C1−6アルコキシである。ある特定の場合において、Rは、C1−6ハロアルコキシである。ある特定の場合において、Rは、ヒドロキシルである。ある特定の場合において、Rは、シアノである。ある特定の場合において、Rは、ニトロである。ある特定の場合において、Rは、水素またはフルオロである。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、−NR1819は、
(a)
Figure 0006889494
(ここで、R10は、水素およびC1−6アルキルから選択され;
15は、非置換メチルであるか、あるいは非置換のまたはヒドロキシ、メトキシもしくはハロで置換されたC2−4アルキルであり;
mは、1または2である)であるか;または
(b)R19およびRは、それらが結合している原子と一体となって、C1−6アルキルで必要に応じて置換される5または6員のヘテロアリール環を形成し、ここで、そのアルキルは、非置換であるか、またはアミノ、ヒドロキシル、ハロもしくはN結合型ヘテロシクロアルキルで置換され;R18は、水素またはC1−6アルキルであり、ここで、そのアルキルは、非置換であるかもしくはアミノで置換されるか、またはR18は、そのヘテロアリール環の結合価を満たすために存在しない。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、−NR1819は、
Figure 0006889494
である。ある特定の場合において、−NR1819は、
Figure 0006889494
である。ある特定の場合において、−NR1819は、
Figure 0006889494
である。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、R10は、水素またはC1−6アルキルである。ある特定の場合において、R10は、水素である。ある特定の場合において、R10は、C1−6アルキルである。ある特定の場合において、R10は、メチルである。ある特定の場合において、R10は、エチルである。ある特定の場合において、R10は、C1−3アルキルである。ある特定の場合において、R10は、C4−6アルキルである。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、R15は、メチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチルまたはフルオロエチルである。他の実施形態において、R15は、フルオロエチルである。いくつかの実施形態において、mは、1である。他の実施形態において、mは、2である。
式(XIV)、(XV)、(XVI)および(XVII)の化合物のある特定の場合において、−NR1819は、以下のとおり定義される:R19およびRは、それらが結合している原子と一体となって、C1−6アルキルで必要に応じて置換される5または6員のヘテロアリール環を形成し、ここで、そのアルキルは、非置換であるか、またはアミノ、ヒドロキシル、ハロもしくはN結合型ヘテロシクロアルキルで置換されるか、あるいは、そのアルキルは、アミノで置換され;R18は、水素またはC1−6アルキルであり、ここで、そのアルキルは、非置換であるかまたはアミノで置換されるか、またはR18は、そのヘテロアリール環の結合価を満たすために存在しない。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール環は、ジメチルアミノメチルまたはピペリジニルメチルで置換されている。他の実施形態において、RおよびR19は、一体となって、必要に応じて置換されるピロールまたはピリジンを形成する。いくつかの場合では、R18は、ジメチルアミノエチルである。
本明細書中に記載される中間体のある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり、Rは、ハロである。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり、Rは、フルオロである。ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素であり、R10は、メチルである。ある特定の場合において、R、R、Rは、水素であり;Rは、ハロであり;R10は、メチルである。ある特定の場合において、R、R、Rは、水素であり;Rは、フルオロであり;R10は、メチルである。ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素であり、R13は、水素である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、ハロであり;R13は、水素である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、フルオロであり;R13は、水素である。ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素であり、R13は、−CHOHである。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、ハロであり;R13は、−CHOHである。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、フルオロであり;R13は、−CHOHである。ある特定の場合において、R、R、RおよびRは、水素であり、R13は、−(CHFであり、ここで、mは、1〜3の数字である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、ハロであり;R13は、−(CHFであり、ここで、mは、1〜3の数字である。ある特定の場合において、R、RおよびRは、水素であり;Rは、フルオロであり;R13は、−(CHFであり、ここで、mは、1〜3の数字である。
本開示は、式(II)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキルまたはC1−6ハロアルキルであり;
は、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
Qは、CRまたはNであり;
ここで、Rは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
10は、水素またはC1−6アルキルである)
またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法に関する。
式(II)の化合物を作製する方法は、工程(a)〜(f)のうちの1つまたはそれを超える工程を含み、ここで、R、R、R、QおよびR10はそれぞれ、式(II)または本明細書中に記載される式(II)の実施形態と一致して定義される。前記方法はさらに必要に応じて、式(II)の化合物を本明細書中に記載されるようなその薬学的に許容され得る塩に変換する工程を含む。
式(III)
本開示は、式(III)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6アルキルまたはC1−6ハロアルキルであり;
は、ハロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
10は、C1−6アルキルである)
またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法を提供する。
式(III)の化合物を作製する方法は、工程(a)〜(f)のうちの1つまたはそれを超える工程を含み、ここで、R、R、R、QおよびR10はそれぞれ、式(III)または本明細書中に記載される式(III)の実施形態と一致して定義される。前記方法はさらに必要に応じて、式(III)の化合物を本明細書中に記載されるようなその薬学的に許容され得る塩に変換する工程を含む。
いくつかの実施形態において、表1に示された化合物またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法である。
いくつかの実施形態において、以下の構造の化合物:
Figure 0006889494
またはその薬学的に許容され得る塩を、本明細書中に記載されるような工程(a)〜(f)のうちの1つまたはそれを超える工程を用いて作製する方法である。
ある特定の実施形態において、本開示は、N−(3−((2−((3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)フェニル)アクリルアミド:
Figure 0006889494
またはその薬学的に許容され得る塩を作製する方法に関する。ある特定の実施形態において、N−(3−((2−((3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)フェニル)アクリルアミドのマレイン酸塩を作製する方法である。ある特定の実施形態において、N−(3−((2−((3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)フェニル)アクリルアミドの塩酸塩を作製する方法である。前記方法は、以下の工程:
(a)式(X−1)の化合物:
Figure 0006889494
(式中、LGおよびLGは、それぞれ本明細書中で定義されるような脱離基であるか;またはLGおよびLGは、それぞれクロロである)をピバル酸クロロメチルと反応させて、式(XI−1)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;
(b)式(XI−1)の化合物を式(XII−1)の化合物:
Figure 0006889494
と反応させて、式(XIII−1)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;
(c)式(XIII−1)の化合物を式(XIV−1)の化合物:
Figure 0006889494
とカップリングして、式(XV−1)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;
(d)式(XV−1)の化合物を脱保護して、式(XVI−1)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;
(e)式(XVI−1)の化合物を還元して、式(XVII−1)の化合物:
Figure 0006889494
を形成する工程;および
(f)式(XVII−1)の化合物を塩化アクリロイルと反応させて、N−(3−((2−((3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)フェニル)アクリルアミドを形成する工程
のうちの1つまたはそれを超える工程を含む。いくつかの実施形態において、反応は、約−10℃〜約100℃の温度で行われる。
他の実施形態において、上記作製方法は、N−(3−((2−((3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)フェニル)アクリルアミドを薬学的に許容され得る酸で処理して、薬学的に許容され得る塩を形成する工程を含む。いくつかの実施形態において、その酸は、マレイン酸、HClまたはHBrである。他の実施形態において、その酸は、マレイン酸である。他の実施形態において、その酸は、HClである。いくつかの実施形態において、その塩は、マレイン酸塩、HCl塩またはHBr塩である。他の実施形態において、その塩は、トシル酸塩、メシル酸塩、フマル酸塩またはリンゴ酸塩である。
本開示は、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはその薬学的に許容され得る塩あるいは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩のある特定の多形または非晶質形態も企図する。いくつかの実施形態において、化合物1の薬学的に許容され得る塩の多形または非晶質形態である。いくつかの実施形態において、その塩は、マレイン酸塩、HCl塩、HBr塩、硫酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、メシル酸塩またはトシル酸塩である。いくつかの実施形態において、薬学的に許容され得る塩は、必要に応じて溶媒和物である。いくつかの実施形態において、化合物1の薬学的に許容され得る塩の結晶多形である。いくつかの実施形態において、その多形は、形態I(マレイン酸塩)であるか、または形態II(マレイン酸塩)であるか、または形態III(マレイン酸塩)であるか、または形態IV(HCl塩)であるか、または形態V(フマル酸塩)であるか、または形態VI(リンゴ酸塩)であるか、または形態VII(HBr塩)であり、各々が、本明細書中で論じられる特徴を有する。いくつかの実施形態において、上記化合物は、非晶質形態である。いくつかの実施形態において、非晶質形態は、化合物1のマレイン酸塩、硫酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩またはHBr塩である。
いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩は、形態Iである。いくつかの実施形態において、形態Iは、22.14、21.90、12.40、25.52、26.12、14.10、11.60、26.52および17.00からなる群より選択される2θ値(実験の誤差範囲内)に1つまたはそれを超えるピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする。いくつかの実施形態において、形態Iは、図1または図4または図5または図21におけるXRPDスペクトルに示されるピークの誤差範囲内における1、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個またはそれを超えるピークを特徴とする。その誤差範囲は、±0.2 2θ、±0.1 2θ、±0.05 2θまたは別の好適な範囲であり得る。いくつかの実施形態において、形態Iの化合物1のマレイン酸塩は、酢酸エチルまたはエタノール/水の混合物から結晶化される。いくつかの実施形態において、形態Iは、エタノール/水から結晶化される。いくつかの実施形態において、形態Iは、1:1〜1:19(v/v)の比のエタノール/水から結晶化される。いくつかの実施形態において、エタノール/水の比は、1:1であるか、または3:7であるか、または1:19である。
いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩は、結晶多形形態IIである。いくつかの実施形態において、形態IIは、図8または図9におけるXRPDスペクトルに示される位置の2θ値(実験の誤差範囲内)に1つまたはそれを超えるピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする。その誤差範囲は、±0.2 2θ、±0.1 2θ、±0.05 2θまたは別の好適な範囲であり得る。いくつかの実施形態において、形態IIの化合物1のマレイン酸塩は、メタノールまたはエタノールから結晶化される。
いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩は、結晶多形形態IIIである。いくつかの実施形態において、形態IIIは、図12におけるXRPDスペクトルに示される位置の2θ値(実験の誤差範囲内)に1つまたはそれを超えるピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする。その誤差範囲は、±0.2 2θ、±0.1 2θ、±0.05 2θまたは別の好適な範囲であり得る。いくつかの実施形態において、形態IIIの化合物1のマレイン酸塩は、テトラヒドロフランから結晶化される。
いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩は、非晶質形態である。いくつかの実施形態において、その非晶質形態は、アセトンまたはアセトニトリルからの結晶化によって調製される。
いくつかの実施形態において、化合物1の塩酸塩は、結晶形態IVである。いくつかの実施形態において、形態IVは、図22または図25または図28または図31または図34または図37におけるXRPDスペクトルに示される位置の2θ値(実験の誤差範囲内)に1つまたはそれを超えるピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする。その誤差範囲は、±0.2 2θ、±0.1 2θ、±0.05 2θまたは別の好適な範囲であり得る。いくつかの実施形態において、形態IVの化合物1の塩酸塩は、水またはエタノール/水の混合物から結晶化される。いくつかの実施形態において、形態IVは、3:1〜5:7(v/v)の比のエタノール/水の混合物から結晶化される。他の実施形態において、エタノール/水の比は、3:1、1:1、5:7、3:2または7:3である。
いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩は、結晶形態Vである。いくつかの実施形態において、形態Vは、図40におけるXRPDスペクトルに示される位置の2θ値(実験の誤差範囲内)に1つまたはそれを超えるピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする。その誤差範囲は、±0.2 2θ、±0.1 2θ、±0.05 2θまたは別の好適な範囲であり得る。いくつかの実施形態において、形態Vは、エタノール/水の混合物、必要に応じて5%エタノール水溶液から結晶化される。
いくつかの実施形態において、化合物1のリンゴ酸塩は、結晶形態VIである。いくつかの実施形態において、形態VIは、図43におけるXRPDスペクトルに示される位置の2θ値(実験の誤差範囲内)に1つまたはそれを超えるピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする。その誤差範囲は、±0.2 2θ、±0.1 2θ、±0.05 2θまたは別の好適な範囲であり得る。いくつかの実施形態において、形態VIは、エタノール/水の混合物、必要に応じて10%エタノール水溶液から結晶化される。
いくつかの実施形態において、化合物1の臭化水素酸塩は、結晶形態VIIである。いくつかの実施形態において、形態VIIは、図54におけるXRPDスペクトルに示される位置の2θ値(実験の誤差範囲内)に1つまたはそれを超えるピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする。その誤差範囲は、±0.2 2θ、±0.1 2θ、±0.05 2θまたは別の好適な範囲であり得る。いくつかの実施形態において、形態VIIは、エタノール/水の混合物から結晶化される。
いくつかの実施形態において、化合物1の薬学的に許容され得る塩は、非晶質形態である。いくつかの実施形態において、非晶質形態は、水からの結晶化によって必要に応じて調製される硫酸塩、エタノールからの結晶化によって必要に応じて調製されるメシル酸塩、エタノール/水の混合物からの結晶化によって必要に応じて調製されるトシル酸塩または水からの結晶化によって必要に応じて調製される臭化水素酸塩である。
薬学的組成物
医薬品有効成分(API)の薬理学的活性とは別に、活性物質には、固体経口剤形(経口用散剤、顆粒剤、ペレット剤、錠剤、カプセル剤、チュアブル錠、分散錠、トローチ剤または舐剤を含む)の調製に関連する種々の物理的特徴または物理化学的特徴がある。適切な製剤の特徴(例えば、正確なアッセイ、含有量および質量の均一性、薬物生成物の化学的安定性および物理的安定性ならびに適切な溶解速度)を達成するために、薬物生成物中間体の特徴も、頑健な製造プロセスを支持しなければならない。
ゆえに、いくつかの態様において、どのようにして好適かつ妥当な製剤の特徴を達成するかは、式(I)の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩または化合物1もしくはその薬学的に許容され得る塩を含む安定化された薬学的組成物に対する作製プロセスおよび製造プロセスに依存する。
いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、いくつかの場合、式(I)の化合物または化合物1の分解は、その化合物の二量体化に関わる経路を通じて生じると考えられる。例えば、式Iの化合物の2分子が、酸性条件下において(例えば、酸との塩形成中または塩形成後に)縮合することにより、二量体が形成され得る。いくつかの実施形態において、1分子上のアミノ基は、第2の分子のアクリルアミド基と反応する。いくつかの実施形態において、1分子の−NR10またはN−R15アミノ基は、第2の分子におけるアクリルアミド基と反応して、β−アミノ置換アミド基を形成する。いくつかの実施形態において、化合物1は、二量体化する。いくつかの実施形態において、化合物1の二量体は、下に示されるような二量体1という構造を有し得る:
Figure 0006889494
この化合物またはその塩が製剤化プロセス中に二量体化する状況では、その二量体は、使用される酸に対して適切な1つまたはそれを超える酸対イオン、例えば、マレイン酸イオン(ジカルボン酸イオンとして、1分子)、2つの臭化物対イオン、2つのメシル酸対イオンなどを有し得る。いくつかの実施形態において、下に示されるような二量体が形成し得る。
Figure 0006889494
望まれない二量体化は、原薬が、熱、空気、水分、ストレス、圧縮、または製造プロセス中の他の相互作用もしくは事象に曝されることによって、促進され得る。この二量体化は、原薬の粒径に影響し得るので、得られる薬物生成物の溶解度、安定性およびバイオアベイラビリティにも影響し得る。
医薬品有効成分(API)の二量体ベースの分解を減少させる試みは、WO2004/045624A1(PCT/JP2003/014504)および中国特許出願公開番号CN104306348A(出願番号CN20141514067)において報告されている。WO2004/045624A1には、コーティングプロセスを使用することによって、APIに対する二量体形成を制御する物理的な方法が記載されているが、そのコーティングプロセスは、製造プロセスのコストおよび複雑さを高める。CN104306348Aには、様々な化学添加物(ブチル化ヒドロキシアニソール、BHA)を加えることによって二量体形成を減少させることが記載されている。しかしながら、そのような化学物質の使用は、その薬物生成物の他の構成要素との望まれない相互作用、または規制認可の考慮すべき事柄に起因して、制限され得る。
ゆえに、限られた化学物質または賦形剤の添加を必要としない、安定化された薬学的組成物およびその製造プロセスが必要とされている。より複雑な製造プロセスに頼らずに、安定化された薬学的組成物を好適な薬学的剤形、例えば、固体経口製剤に作製するための製造プロセスも必要とされている。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含む安定化された薬学的組成物を作製する方法であり、その方法は、好適な吸着剤を治療薬とプレブレンドする工程、次いで、固体経口製剤、例えば、カプセル剤または錠剤の製造中に製造賦形剤を再ブレンドする工程を含む。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、有効量の式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含む。
いくつかの実施形態において、驚いたことに、剤形に製剤化する前に、式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を好適な吸着剤と合わせることによって、その化合物の二量体化の割合が低下することが発見されている。いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、吸着剤(単数または複数)は、保護されない条件下において分解産物(例えば、二量体、例えば、二量体1の構造を有する二量体)の形成をもたらす物理的ストレスおよび環境ストレスから、式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を保護することができると考えられる。
いくつかの実施形態において、ブレンド剤として1つまたはそれを超える好適な吸着剤を使用することによって、式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩の二量体、例えば、二量体1の構造を有する二量体などの分解産物の形成が有意に減少することが実証される。実際に、式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩の二量体、例えば、二量体1の構造を有する二量体は、製剤が完成した際、または薬学的組成物が最初に製剤化された日付から少なくとも3ヶ月もしくは少なくとも6ヶ月もしくは少なくとも12ヶ月もしくは少なくとも18ヶ月もしくは少なくとも24ヶ月もしくは少なくとも36ヶ月の時点の貯蔵において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩の総重量の2.0%または1.0%未満または0.75%未満または0.5%未満または0.25%未満のいずれか1つより低いレベルにまで減少され得るかまたはそのレベルで維持され得ることが実証される。いくつかの実施形態において、二量体または他の不純物は、当業者に公知のHPLC法によって検出される。
いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、約10日間または約1ヶ月間または約2ヶ月間または約3ヶ月間または約6ヶ月間または約12ヶ月間または約18ヶ月間または約24ヶ月間にわたる安定性試験の後、約0.001%(w/w)〜約1%(w/w)の化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩を含む。いくつかの実施形態において、安定性試験は、周囲温度、または約25℃より高いもしくは約25℃に等しい温度、または約25℃または約50℃または約60℃の温度または約50℃〜約70℃の温度において、かつ/あるいは約50%または約60%または約70%または約70%超の相対湿度条件下、かつ/あるいは光線、例えば、可視光線への曝露下で行われる。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される薬学的組成物は、吸着剤を含まない実質的に同じ製剤と比べて、貯蔵の際または安定性試験条件下において、式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩(活性な作用物質)の改善された安定性を示す。いくつかの実施形態において、その貯蔵時間および安定性試験の条件は、本明細書中に記載されるものである。
いくつかの実施形態において、本発明は、薬学的組成物を作製する方法にも関する。そのような方法は、まず、式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を好適な吸着剤とプレブレンドまたは再ブレンドする工程を含み得る。本方法は、剤形に製剤化する前に、まず、式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を好適な吸着剤とプレブレンドする工程も含み得る。
「吸着剤」は、軽微な吸着機能を発揮し、別途結合剤または充填剤として働く、医薬品有効成分である。
任意の好適な吸着剤(単数または複数)を使用することができる。特定の実施形態において、吸着剤は、多孔性の固体粉末である。いくつかの実施形態において、活性成分は、吸着剤の孔に吸着され得る。例示的な吸着剤としては、アカシア、ベントナイト、アルギン酸、セルロース誘導体、クロスカルメロース、ゼラチン、ゼラチン加水分解物、マンニトール、マルトース、フルクトース、プラスドン、ポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、ソルビトール、スクロース、ラクトース、微結晶性セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、リン酸二カルシウム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびポリエチレングリコール(特に、噴霧乾燥製剤において)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、吸着剤(単数または複数)は、噴霧乾燥プロセスにおいて使用するのに適した賦形剤である。ある特定の実施形態において、吸着剤(単数または複数)は、ケイ化微結晶性セルロースである。いくつかの実施形態において、ケイ化微結晶性セルロース(SMCC)は、Prosolv(登録商標)SMCC50、Prosolv(登録商標)SMCC50LD、Prosolv(登録商標)SMCC90、Prosolv(登録商標)SMCC HD90またはProsolv(登録商標)SMCC90LMである。他の実施形態において、ケイ化微結晶性セルロースは、Prosolv(登録商標)SMCC50またはProsolv(登録商標)SMCC90である。いくつかの実施形態において、SMCCは、微結晶性セルロースとコロイド状二酸化ケイ素とのブレンド物である。いくつかの実施形態において、SMCCは、約10〜100μmまたは約30〜90μmまたは約45〜80μmの粒径範囲を有する。いくつかの実施形態において、SMCCは、レーザー回折によって、約50μmまたは約60μmまたは約65μmまたは約70μmの平均粒径を有する。いくつかの実施形態において、SMCCは、レーザー回折によって、125μmの平均粒径を有するか、または約70〜約200μmまたは約80〜約180μmまたは約90〜160μmの範囲を有する。いくつかの実施形態において、SMCCは、約0.20〜約0.50g/mLまたは約0.20〜0.30g/mLまたは約0.25〜約0.37g/mLまたは約0.38〜約0.50g/mLまたは約0.27〜約0.39g/mLの嵩密度を有する。
いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、約1%(w/w)〜約90%(w/w)または約15%(w/w)〜約85%(w/w)または約35%(w/w)〜約75%(w/w)の吸着剤を含む。他の実施形態において、薬学的組成物は、少なくとも2種類の異なる吸着剤を含む。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、少なくとも2種類の異なるケイ化微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、約1%(w/w)〜約30%(w/w)のProsolv(登録商標)SMCC50および約30%(w/w)〜約70%(w/w)のProsolv(登録商標)SMCC90を含む。
いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、任意の好適なタイプの単位剤形の中に薬学的に許容され得る添加物(単数または複数)も含み得る。したがって、いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容され得る添加物をさらに含む。好適な添加物としては、希釈剤、結合剤、ビヒクル、キャリア、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、膨張剤、可溶化剤、ウィッキング剤、冷却剤、保存剤、安定剤、甘味料、矯味矯臭薬およびポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。任意の薬学的に許容され得る添加物が、本開示によって企図されるが、式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩のコーティングされた粒子とともに配合するために選択される添加物は、本開示の安定性の目標を覆すべきでないことが理解されるべきである。いくつかの薬学的に許容され得る添加物は、式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩の分解を引き起こす可能性があったとしても、そのような添加物が、ブレンド剤と合わせられたとき、または貯蔵の際、またはインビボにおいて、二量体形成を増加させない(さらなる添加物を含まない製剤と比べて)限り、そのような添加物は、本明細書中に記載される薬学的組成物に適している可能性がある。
崩壊剤の例としては、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム(例えば、VIVASOL(登録商標))、クロスポビドンおよびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、約0.1%(w/w)〜約10%(w/w)または約5%(w/w)のクロスカルメロースナトリウム(例えば、VIVASOL(登録商標))を含む。
滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはその薬学的に許容され得るアルカリ金属塩、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコール(例えば、マクロゴール6000)(特に、型との摩擦を減少させるために、顆粒剤またはフレーク製剤において)、ベヘン酸グリセリル、タルク、コロイド状二酸化ケイ素またはヒュームド二酸化ケイ素およびシリカ誘導体(例えば、Cab−O−Sil、Syloid(登録商標)製品など)、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、タルクならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。滑沢剤の一部は、顆粒化の他の構成要素とともにブレンドされ、顆粒化される内部固体滑沢剤として使用され得る。滑沢剤の別の一部は、圧縮またはカプセル封入の直前に最終的なブレンド材料に加えられ得、最終的な製剤において、顆粒剤の外側をコーティングする。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、崩壊剤および滑沢剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、滑沢剤は、フマル酸ステアリルナトリウムである。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、約0.05%(w/w)〜約5%(w/w)のフマル酸ステアリルナトリウムを含む。
本明細書中に記載されるような経口用の薬学的組成物は、一般に、個別化された用量または複数単位の用量の形態(例えば、それぞれ、錠剤、カプレット、散剤、懸濁用錠(suspension tablet)、チュアブル錠、速溶錠、カプセル剤、例えば、一重殻または二重殻ゼラチンカプセル剤、錠剤で満たされたカプセル剤、発泡散剤、発泡錠剤、ペレット剤、顆粒剤、液剤、溶液または懸濁液)であり得る。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、経口剤形または固体経口剤形として製剤化される。いくつかの実施形態において、経口剤形は、経口用散剤、顆粒剤、ペレット剤、錠剤、カプセル剤、トローチ剤または舐剤である。いくつかの実施形態において、錠剤は、チュアブル錠、分散錠またはトローチ剤である。いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、単回用量または複数回用量を含むように製剤化される。いくつかの実施形態において、薬学的組成物の各剤形(例えば、各錠剤または各カプセル剤)は、25mgまたは50mgまたは100mgまたは150mgまたは200mgの遊離塩基当量の式Iの化合物または化合物1を含む。いくつかの実施形態において、活性成分(例えば、式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩)は、約15〜約40%(w/w)または約25〜約35%(w/w)または約25%(w/w)または約30%(w/w)または約35%(w/w)の濃度で薬学的組成物中に存在する。塩の形態の場合、その濃度は、その塩の形態の遊離塩基当量として述べられる。
改善された安定性、バイオアベイラビリティおよび貯蔵寿命を有する薬学的組成物を作製する方法も企図される。ここに記載されるプロセスに従って薬学的組成物を作製する以下の例示的な方法は、任意の好適な薬物とともに使用され得る。詳細には、本明細書中に記載される方法は、環境に曝露されたときまたは製造プロセス中の物理的ストレスに曝露されたとき分解しやすい任意の好適な薬物を含む薬学的組成物を作製することに関する。
本明細書中に記載される薬学的組成物は、まず、原薬を好適な吸着剤と合わせた後、カプセル剤または錠剤に加工されることによって、作製され得る。原薬を吸着剤と合わせることは、任意の好適な方法によって、例えば、薬物と吸着剤とを共に、ブレンドすること、混合すること、粉砕または共粉砕すること、圧縮すること、顆粒化すること、溶解すること、または沈殿させることによって、達成され得る。
いくつかの実施形態において、合わせられた薬物と吸着剤は、乾式ブレンド、直接圧縮製剤化およびローラー圧縮製剤化を含むがこれらに限定されないプロセスによる剤形の調製において使用するために適している。
いくつかの実施形態において、(a)式(I)の化合物または化合物1:
Figure 0006889494
またはその薬学的に許容され得る塩;および(b)化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩の形成を減少させるかまたは排除する吸着剤を含む薬学的組成物である。いくつかの実施形態において、二量体形成の減少または排除は、貯蔵の際または安定性試験の際のものであり、他の実施形態において、その減少または排除は、例えば、薬学的組成物の投与後の、インビボにおけるものである。いくつかの実施形態において、その減少または排除は、同じ条件下の、吸着剤を含まない実質的に同じ製剤と比べたときのものである。
いくつかの実施形態において、薬学的組成物は、化合物1を含む。他の実施形態において、薬学的組成物は、化合物1の薬学的に許容され得る塩を含む。いくつかの実施形態において、その薬学的に許容され得る塩は、マレイン酸塩、塩酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、硫酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩および臭化水素酸塩からなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、マレイン酸塩は、多形形態Iを有する。いくつかの実施形態において、そのマレイン酸塩多形形態Iは、約1%(v/v)〜約90%(v/v)のエタノールまたは約100%(v/v)の酢酸エチルを含む水溶液からの結晶化によって形成される。いくつかの実施形態において、そのマレイン酸塩多形形態Iは、約50%(v/v)のエタノールを含む水溶液からの結晶化によって形成される。いくつかの実施形態において、マレイン酸塩は、多形形態IIを有する。いくつかの実施形態において、そのマレイン酸塩多形形態IIは、約100%(v/v)のメタノールまたはエタノールからの結晶化によって形成される。いくつかの実施形態において、マレイン酸塩は、多形形態IIIを有する。いくつかの実施形態において、そのマレイン酸塩多形形態IIIは、約100%(v/v)テトラヒドロフランからの結晶化によって形成される。いくつかの実施形態において、マレイン酸塩は、非晶質形態を有する。いくつかの実施形態において、そのマレイン酸塩非晶質形態は、約100%(v/v)のアセトンまたはアセトニトリルからの乾燥または結晶化によって調製される。
いくつかの実施形態において、化合物1の薬学的に許容され得る塩は、塩酸塩である。いくつかの実施形態において、その塩酸塩は、多形形態IVを有する。いくつかの実施形態において、その塩酸塩多形形態IVは、約0%(v/v)〜約60%(v/v)のエタノールを含む水溶液からの結晶化によって形成される。
いくつかの実施形態において、化合物Iの薬学的に許容され得る塩は、フマル酸塩である。いくつかの実施形態において、そのフマル酸塩は、多形形態Vを有する。いくつかの実施形態において、そのフマル酸塩多形形態Vは、約0%(v/v)〜約60%(v/v)のエタノールを含む水溶液からの結晶化によって形成される。
いくつかの実施形態において、化合物Iの薬学的に許容され得る塩は、リンゴ酸塩である。いくつかの実施形態において、そのリンゴ酸塩は、多形形態VIを有する。いくつかの実施形態において、そのリンゴ酸塩多形形態VIは、約0%(v/v)〜約60%(v/v)のエタノールを含む水溶液からの結晶化によって形成される。
いくつかの実施形態において、化合物1の薬学的に許容され得る塩は、硫酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩または臭化水素酸塩である。いくつかの実施形態において、その硫酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩または臭化水素酸塩は、非晶質形態である。
いくつかの実施形態において、吸着剤は、化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩の形成を減少させる。いくつかの実施形態において、薬学的組成物中の二量体のレベルは、検出方法の定量限界未満である。他の実施形態において、二量体の形成は、薬学的組成物中に検出されない。
本明細書中で論じられるような薬学的組成物を調製するためのプロセスも本明細書中に記載され、ここで、前記方法は、1)式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を吸着剤と合わせて、第1の混合物を形成する工程;および2)その第1の混合物を剤形に製剤化する工程を含む。いくつかの実施形態において、その化合物またはその薬学的に許容され得る塩および吸着剤は、単一の工程で合わせられて、第1の混合物を形成する。いくつかの実施形態において、その化合物または塩および吸着剤は、複数の工程で合わせられて、第1の混合物を形成する。いくつかの実施形態において、吸着剤は、単一の吸着剤である。いくつかの実施形態において、吸着剤は、複数の吸着剤である。いくつかの実施形態において、複数の吸着剤は、少なくとも2種類の異なるケイ化微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態において、その少なくとも2種類の異なるケイ化微結晶性セルロースは、Prosolv(登録商標)SMCC50およびProsolv(登録商標)SMCC90を含む。いくつかの実施形態において、上記化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、複数の異なる吸着剤と、連続的に、いくつかの場合では1つまたはそれを超えるブレンド工程において、合わせられる。いくつかの実施形態において、その化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、第1の工程においてProsolv(登録商標)SMCC50と合わせられ、次いで、第2の工程においてProsolv(登録商標)SMCC90と合わせられる。
いくつかの実施形態において、上記プロセスは、薬学的に許容され得る添加物の存在下において第1の混合物を剤形に製剤化する工程をさらに含む。いくつかの実施形態において、その添加物は、崩壊剤および/または滑沢剤を含む。いくつかの実施形態において、その添加物は、崩壊剤および滑沢剤を含む。いくつかの実施形態において、その崩壊剤は、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウム(例えば、VIVASOL(登録商標))であり、滑沢剤は、フマル酸ステアリルナトリウムである。
いくつかの実施形態において、第1の混合物は、経口剤形、例えば、固体経口剤形に製剤化される。いくつかの実施形態において、製剤化工程は、乾式ブレンドプロセス、ローラー圧縮プロセスまたは直接圧縮プロセスを含む。いくつかの実施形態において、乾式ブレンドプロセスは、式Iの化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を第1の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC50と合わせて、プレ混合物を形成するプレブレンド工程、ならびにそのプレ混合物および第2の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC90を合わせて、第1の混合物を形成する再ブレンド工程、ならびに第1の混合物を崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウム(VIVASOL(登録商標))および滑沢剤、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムとともにカプセルに詰める工程を含む。
いくつかの実施形態において、ローラー圧縮プロセスは、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を第1の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC50と合わせて、プレ混合物を形成するプレブレンドローラー圧縮工程、ならびにそのプレ混合物および第2の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC90を合わせて、第1の混合物を形成する再ブレンド工程、ならびに第1の混合物を崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウム(VIVASOL(登録商標))および滑沢剤、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムとともにカプセルに詰める工程を含む。いくつかの実施形態において、ローラー圧縮プロセスは、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を第1の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC50と合わせて、プレ混合物を形成するプレブレンドローラー圧縮工程、ならびにそのプレ混合物および第2の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC90を合わせて、第1の混合物を形成する再ブレンド工程、ならびにその第1の混合物を崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウム(VIVASOL(登録商標))および滑沢剤、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムと混合することにより、錠剤を形成する工程を含む。
いくつかの実施形態において、直接圧縮プロセスは、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を第1の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC50と合わせて、プレ混合物を形成するプレブレンド工程、ならびにそのプレ混合物および第2の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC90を合わせて、第1の混合物を形成する再ブレンド工程、ならびにその第1の混合物を崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウム(VIVASOL(登録商標))および滑沢剤、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムと混合することにより、錠剤を形成する工程を含む。
ある特定の場合において、薬学的組成物を調製するためのプロセスは、式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を調製するための本明細書中に記載されるような1つまたはそれを超える工程をさらに含む。実施形態は、本明細書中に記載される他のプロセス;および本明細書中に記載されるプロセスのいずれかによって調製される生成物に関する。
例示的な化学的実体、薬学的組成物、ならびにそのような化合物および組成物を作製する方法が、以下の具体的な例に言及することによって説明される。当業者は、化学合成の場合、所望の生成物を得るために、適宜保護ありまたはなしの反応スキームを通じて最終的に所望の置換基が保持されるように、出発物質が適切に選択され得ることを認識する。あるいは、最終的に所望の置換基の代わりに、反応スキームを通じて保有され得、適宜所望の置換基で置き換えられ得る好適な基を用いることが必要であるかまたは望ましい場合がある。さらに、当業者は、下記の実施例に示される変換が、特定のペンダント基の官能性と適合する任意の順序で行われ得ることを認識する。一般的なスキームに示される各反応は、好ましくは、約0℃から使用される有機溶媒の還流温度までの温度で行われる。下記に提供される実施例に記載される反応のいくつかが、約−10℃〜約100℃の温度において行われる。薬学的組成物の例に関して、当業者は、以下の実施例のバリエーションが適切であり得ることを認識する。
本明細書中に記載される実施例は、本発明の代表的な実施形態を例証するためにだけ提供される。したがって、本発明は、本明細書中で論じられるこれらのまたは他の任意の実施例に記載される特定の条件または詳細に限定されないこと、およびそのような実施例は、決して本発明の範囲を限定すると解釈されるべきでないことが理解されるべきである。本明細書全体にわたって、任意のおよびすべての参考文献は、それらの全体が明確に参照により本明細書中に援用される。
以下の略語が、本明細書および実施例において使用されている:DCM=ジクロロメタン;DIEA=DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン;DMF=N,N−ジメチルホルムアミド;EtOH=エタノール;EtOAc=酢酸エチル;MeOH=メタノール;t−BuOH=tert−ブチルアルコール;およびTHF=テトラヒドロフラン。
商業的供給源から入手したすべての溶媒および試薬を、さらに精製することなく使用した。H NMRと13Cスペクトルの両方を、Bruker Avance III 500MHz分光計において行った。質量スペクトル(MS)は、移動相として0.05%HCOOH(水溶液)/アセトニトリルを使用して、LC−MS PE SCIEX API 150EXにおいて得た。
実施例3〜7の化合物は、以下のスキームに示されているようにも合成した:
Figure 0006889494
以下の実施例は、本発明を例証するために提供されているのであって、本発明を限定するために提供されるのではない。
実施例1.(2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレートの合成
Figure 0006889494
500Lの反応容器に、2,4−ジクロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(31.5kg)、テトラヒドロフラン(THF;280kg)、ピバル酸クロロメチル(POMCl;27.5kg)、KCO(70kg)および水(30kg)を連続的に加えた。反応温度を35±5℃で維持しつつ、その混合物を12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液中に化合物2bが検出されなくなるまで(薄層クロマトグラフィー(TLC)によって)、残渣をTHFで洗浄した。濾液を合わせ、減圧下で濃縮した。次いで、残渣を酢酸エチル(300kg)に再溶解し、中性pHに達するまで水で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮することにより、表題化合物を得て、それをさらに精製することなく次の工程のために直接使用した。LC-MS: m/z 302.1 [M+H]+.
実施例2.(2−クロロ−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレートの合成
Figure 0006889494
実施例1の生成物を、DMF(300kg)、3−ニトロフェノール(24kg)およびKCO(70kg)と合わせた。反応温度を35±5℃で維持しつつ、その混合物を48時間撹拌した。反応混合物を濾過し、溶出する濾液中に生成物が検出されなくなるまで(TLCによって)、回収した固体を酢酸エチルで洗浄した。その濾液のおよそ3分の1を酢酸エチル(180kg)および水(300kg)で希釈した。その混合物を2時間撹拌し、水層を分離した。上層を水(3×300kg)で洗浄したところ、pH中性溶液が得られた。水層を合わせ、TLCによって水層中に生成物が検出されなくなるまで、酢酸エチルで抽出した。すべての有機層を合わせ、NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を約400Lの体積まで減圧下で濃縮し、それを活性炭で脱色し、次いで、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(25kg)および石油エーテル(150kg)に再溶解し、還流温度で撹拌した。得られた透明の溶液を室温まで放冷した。沈殿物を回収し、乾燥させることにより、表題化合物を得た。残りの2つの部分の濾液に対して同じ手順を行った。それらの3つの部分の生成物を合わせて、石油エーテル(300kg)に懸濁した。その懸濁液を3時間にわたって激しく還流撹拌し、次いで、室温まで放冷した。得られた固体を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(2工程で42.5kg,63%)を白色固体として得た。LC-MS: m/z 405.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.17-8.14 (m, 1H), 8.14-8.13 (m, 1H), 7.63-7.62 (m, 2H), 7.37 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 6.18 (s, 2H), 1.17 (s, 9H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 178.4, 161.6, 154.6, 152.7, 152.5, 149.1, 130.3, 128.6, 128.2, 120.8, 117.4, 104.8, 100.3, 65.9, 39.0, 27.0 (*3).
実施例3.(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレートの合成
Figure 0006889494
500Lのガラスライニング反応容器を、窒素ガスを含む不活性雰囲気下に置き、次いで、それにt−ブタノール(147kg)を真空下で投入した。撹拌を開始し、その反応容器を40±5℃に加熱し、窒素ガスを再度投入した。その反応容器に、(2−クロロ−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレート(19.10kg)、無水KCO(32.02kg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd(dba);0.88kg)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスフィン(XPhos;0.90kg)および3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン(9.70kg)を加えた。得られた混合物を85±5℃で6時間加熱した。その混合物を60±5℃に冷却し、次いで、50℃において珪藻土のパッド(4.9kg)で濾過した。その反応容器を酢酸エチル(36kg)で洗浄した。その珪藻土パッドを、酢酸エチルを用いて50℃で30分間スラリー化し(2回)、次いで、濾過した。
上記手順を繰り返し、濾液をすべて合わせて、351kgの酢酸エチル溶液を得た(アッセイ量50.36kgの表題化合物)。その酢酸エチル溶液を濃縮して乾固した。酢酸エチル(281kg)を加え、その混合物を30分間撹拌することにより、残渣を溶解した。次いで、シリカゲル(37kg)を加え、得られた混合物を1時間撹拌した。その混合物を濾過し、得られた濾液を1000Lのガラスライニング反応容器に投入した。その溶液を精製水(125kg×2)で洗浄し、次いで、ブライン(125kg)で洗浄した。有機層を、45±5℃、約0.02MPa未満の真空圧力において濃縮して乾固した。エタノール(124kg)をその残渣に加え、得られた混合物を85±5℃で1時間加熱した。ヘプタン(70kg)を加え、得られた混合物を85±5℃で加熱し、1時間撹拌した。その混合物を20℃/hの速度で5±5℃に冷却し、次いで、5時間撹拌した。得られた沈殿物を遠心分離した。固体をヘプタン(20kg)で洗浄し、50±5℃、約0.02MPa未満の圧力において16時間乾燥させることにより、表題化合物(46.46kg,86.4%、99.21%HPLC純度)を橙色固体として得た。LC-MS: m/z 578.5 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 8.17-8.14 (m, 2H), 7.69-7.64 (m, 2H), 7.41 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.77 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 6.10 (s, 2H), 2.97 (s, 4H), 2.59 (s, 4H), 2.32 (s, 3H), 1.14 (s, 9H); 13C NMR (125 MHz, CD3OD) δ 179.32, 163.26, 157.81, 156.67, 155.88, 154.79, 150.34, 138.03 (d, J = 10 Hz), 134.50 (d, J = 10 Hz), 131.60, 129.92, 126.31, 121.34, 120.12 (d, J = 3.75 Hz), 119.02, 115.29, 107.96 (d, J = 26.25 Hz), 100.72, 100.39, 67.88, 56.05 (*2), 51.69 (d, J = 2.5 Hz, *2), 46.12, 39.84, 27.32 (*3).
実施例3A.(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレートの代替合成
5Lの丸底フラスコに、t−BuOH(2.5L)、(2−クロロ−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレート(300g,0.74mol)および3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン(154g,0.74mol)を加えた。反応混合物を、360rpmの速度で5〜10分間撹拌した。次いで、炭酸カリウム(220g,1.59mol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(14g,0.0153mol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスフィン(14g,0.0294mol)およびさらなる部分のt−BuOH(0.5L)を加えた。そのフラスコを油浴(110〜120℃)内に置き、反応混合物を、N下、320rpmの速度で還流撹拌した。3〜3.5時間撹拌した後、その混合物を40〜50℃まで放冷し、珪藻土で濾過し、酢酸エチル(300mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮することにより、粗生成物を得た。
その粗材料を酢酸エチル(2.5L)に再溶解し、シリカゲル(300g)を加えた(脱色のために)。その混合物を15〜30分間撹拌した後、その混合物を濾過し、酢酸エチル(2L)で洗浄した。合わせた濾液を水(1L×2)およびブライン(1L)で洗浄し、減圧下で濃縮することにより、第2の粗生成物を得て、次いで、それを撹拌しながら熱EtOH(1L,約75℃)に再溶解した。その溶液を室温まで放冷した。得られた結晶を回収し、n−ヘキサン(200mL)で洗浄し、45℃で4時間乾燥させることにより、表題化合物を薄茶色固体として得た(280g,HPLCで96.26%純度,65%収率)。mp: 99.5-101.5 °C; [M+H]+: m/z 578.5;(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレートに対するH NMRおよび13C NMRスペクトルデータは、実施例3において報告されたものと一致する。
実施例4.N−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンの合成
Figure 0006889494
真空下の2000Lのガラスライニング反応容器に、メタノール(734kg)を加えた。撹拌を開始し、その反応容器に、(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレート(46.46kg)を投入した。反応混合物を10±5℃に冷却し、1時間撹拌した。NaOH水溶液(2.5M,66.4kg(60kgの精製水に溶解された6.40kgのNaOH))をその反応容器に75分間にわたって滴下して添加した。得られた混合物を15±5℃に加温し、3時間撹拌した。反応混合物を10±5℃に冷却し、精製水(372kg)を60分間にわたって加えた。得られた混合物を5±5℃で3時間撹拌した。得られた沈殿物を遠心分離し、ケークを精製水(48kg)で洗浄した。その湿ケーク(88.30kg)および精製水(372kg)を3時間撹拌し、次いで、プレス濾過によって濾過し、精製水(47kg)で洗浄した。その湿ケーク(100.80kg)および酢酸エチル(250kg)を合わせ、75±5℃に加熱し、1時間撹拌した。得られた混合物を30分間静置させた。上層の有機層を20℃/hの速度で10±5℃に冷却しながら、水層を分離し、10時間撹拌した。得られた沈殿物を遠心分離することにより、28.6kgの第1の湿ケークを得た(HPLCで98.7%純度(出発物質の1.1%))。母液を45±5℃、0.02MPa未満の真空圧力において約55〜90Lまで濃縮し、75±5℃に加熱し、1時間撹拌した。その溶液を20℃/hの速度で10±5℃に冷却し、5時間撹拌した。得られた固体を遠心分離によって回収することにより、第2の湿ケークを得た(4.94kg(HPLCで95.7%純度(出発物質の2.9%))。それらの生成物の2つの湿ケーク部分を合わせ、50±5℃、0.02MPa未満の真空下で16時間乾燥させることにより、表題化合物(28.38kg,76.1%)を黄色固体として得た。LC-MS: m/z 464.1 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 9.77 (s, 1H), 8.22-8.10 (m, 2H), 7.66-7.55 (m, 2H), 7.41 (dd, J = 14.8, 2.4 Hz, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.88-6.82 (m, 2H), 6.77 (t, J = 9.1 Hz, 1H), 6.46 (dd, J = 3.5, 1.9 Hz, 1H), 3.05 (s, 4H), 2.63 (s, 4H), 2.37 (s, 3H). 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 161.93 (s), 156.52 (s), 155.41 (s), 154.92 (s), 154.57 (s), 153.28 (s), 148.87 (s), 135.13 (d, J = 11.0 Hz), 134.56 (d, J = 9.7 Hz), 130.04 (s), 128.60 (s), 121.10 (s), 120.29 (s), 119.01 (d, J = 4.1 Hz), 117.84 (s), 114.57 (s), 107.77 (d, J = 25.9 Hz), 99.38 (d, J = 4.4 Hz), 55.13 (s, *2), 50.74 (s, *2), 46.05 (s).
実施例4A.N−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンの代替合成
熱水(75℃)を用いて加熱された50Lのジャケット付き反応容器に、(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレート(1.5kg,2.6mol)およびMeOH(30L)を投入した。その混合物を、その(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレートが完全に溶解するまで還流加熱し、次いで、約65℃でさらに30分間撹拌した。この時点において、熱水をジャケットから除去し、冷アルコール(−10〜−15℃)で置き換えることにより、その反応容器を冷却した。その反応容器内の温度が、10〜18℃に達したら、NaOH溶液(2.5M,2.1L)を、約1時間にわたってその反応物に滴下して添加した。添加中、温度を20℃未満で維持した。添加が完了した後、反応混合物を15〜20℃でさらに約5時間撹拌した。この時点において、インプロセスHPLC解析は、(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチルピバレートが完全に消費され、部分的に脱保護された中間体(MW=463.5+30)が反応混合物中に存在する(10%未満)ことを示した。反応混合物を0〜5℃に冷却し、その反応容器に60分間にわたって水(12L)を滴下して添加した。水の添加中、温度を20℃未満で維持した。水の添加後、反応混合物をさらに15分間撹拌した。得られた沈殿物(粗生成物)を回収し、水(2L)で洗浄し、真空下で乾燥させた。その粗材料を酢酸エチル(30L)に再溶解した。得られた溶液を水(10L×3)およびブライン(10L×1)で洗浄した。有機層を珪藻土のパッドに通すことにより、残留する不溶性材料を除去した。残りの溶液の体積がおよそ5Lになるまで、濾液を減圧下、38〜42℃で濃縮した。残りの溶液を0〜5℃まで放冷し、一晩撹拌した。沈殿物を回収し、真空下で乾燥させることにより、表題化合物(968g,HPLCで89.98%純度,80%収率)を淡黄色粉末として得た。mp: 132.5-134.5oC; [M+H]+: m/z 464.1;N−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンに対するH NMRおよび13C NMRスペクトルデータは、実施例4において報告されたものと一致する。
実施例5.4−(3−アミノフェノキシ)−N−(3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンの合成
Figure 0006889494
500Lの圧力反応容器を0.9MPaのNで30分間加圧した。その反応容器内の雰囲気を0.2MPaのNと交換した(5×)。その反応容器に、THF(204kg)、N−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(28.38kg)およびPd/C(1.42kg)を連続的に投入した。その反応容器の雰囲気を0.2MPaのNと交換し(5×)、次いで、Nで0.9MPaまで30分間加圧した。その反応容器を0.2MPaのH雰囲気下に置き(5×)、次いで、Hで約0.8〜1.0MPaに加圧した。反応混合物を約90〜100℃に加熱し、約0.8〜1.0MPaの圧力下で6時間撹拌した。反応混合物を珪藻土のパッド(6.0kg)で濾過した。その反応容器および濾過ケークを酢酸エチル(14kg+56kg)で洗浄した。濾液を合わせ、真空下(0.02MPa)において約40〜50℃で約30〜50Lという残留体積まで濃縮した。その溶液を酢酸エチル(226kg)で希釈し、30分間撹拌した。その溶液を約20%NaCl水溶液(141kg×2)で洗浄した。有機相を回収し、珪藻土のパッド(6.0kg)で濾過し、酢酸エチル(14kg+56kg)で洗浄した。濾液を合わせ、真空下(0.02MPa)において約40〜50℃で約30〜50Lという残留体積まで濃縮した。次いで、蒸留および置換の操作を、THF(70kg×2)を用いて行うことにより、約30〜50Lの体積を有する残留THF溶液中において、KF解析による800ppmのHO(<2000ppm)および4.5%の酢酸エチル(<10.0%)という溶媒残留(ROS)が達成された。その溶液をTHF(112kg)で希釈し、得られた溶液(167kg,98.3%純度,外部の標準的なアッセイによる12.9%濃度の表題化合物,81.13%アッセイ収率,約21.54kgの表題化合物)を次の工程で直接使用した。LC-MS: m/z 434.4 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 7.66 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 7.14 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.09 (dd, J = 9 Hz, 1.5 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.83 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.57 (s, 1H), 6.51 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.20 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 2.99 (s, 4H), 2.58 (s, 4H), 2.31 (s, 3H). 13C NMR (125 MHz, CD3OD) δ 164.18, 158.03, 156.53 (d, J = 18 Hz), 156.10, 155.69, 150.64, 138.59 (d, J = 11.1 Hz), 134.17 (d, J = 9.6 Hz), 130.94, 122.03, 120.31(d, J = 4.1 Hz), 115.12 (d, J = 2.8 Hz), 113.42, 112.12, 109.82, 107.831 (d, J = 26.3 Hz), 100.32, 100.00, 56.031(*2), 51.61(d, J = 2.6 Hz, *2), 46.10.
実施例5A.4−(3−アミノフェノキシ)−N−(3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンの代替合成
Pd/C(10%の活性炭担持,22.58g,0.021mol)、THF(1.8L)およびN−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−4−(3−ニトロフェノキシ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(447.77g,0.97mol)を高圧水素化反応容器に投入した。その反応容器内の空気を窒素流によって除去した。次いで、その反応容器に水素を投入して、窒素を置換した(4回繰り返した)。1MPaの水素圧力を付加し、温度は90〜100℃に設定した。それ以上の水素が消費されなくなるまで、反応物をおよそ5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、珪藻土のパッドで濾過して触媒を除去し、酢酸エチルで洗浄した(0.2L×3)。合わせた有機層を減圧下、38℃未満の温度で濃縮することにより、粗生成物を得た。その粗生成物を酢酸エチル(5L)に再溶解し、水で洗浄した(2L×2)。有機層を珪藻土のパッドに通して不溶性物質を除去し、酢酸エチルで洗浄した(0.5L×2)。残りの溶液がおよそ1.5Lになるまで、有機溶媒を減圧下(38℃未満の温度)で濃縮した。残りの溶液を室温まで放冷した。得られた沈殿物を回収し、真空下で乾燥させることにより、表題化合物(360g,HPLCで97.9%純度,86%収率)をオフホワイト色の粉末として得た。mp: 213.5-215.5oC; [M+H]+: m/z 434.4;4−(3−アミノフェノキシ)−N−(3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンに対するH NMRおよび13C NMRスペクトルデータは、実施例5において報告されたものと一致する。
実施例6.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドの合成
Figure 0006889494
実施例5からのTHF中の4−(3−アミノフェノキシ)−N−(3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミンの溶液(166kg(21.4kgの出発物質))を真空下で撹拌し、次いで、THF(72kg)およびDIEA(10.8kg)で処理した。反応混合物を5±5℃に冷却した。塩化アクリロイル(6.70kg)をTHF(18kg)で希釈し、その混合物に5±℃において1.5時間にわたって滴下して添加した。3時間後、その反応混合物を10±5℃に加温し、1N NaOH(150kg)を10±5℃で2時間にわたって加えた。次いで、得られた混合物を20±5℃に加温し、さらに3時間撹拌した。上層のTHF層を分離し、真空下、45±5℃において約40〜60Lまで濃縮した。次いで、蒸留および置換の操作を、酢酸エチル(55kg)を用いて行うことにより、残留酢酸エチル溶液(約40〜60L)が得られた。水層を酢酸エチルで抽出した(100kg)。酢酸エチル層を、残留酢酸エチル溶液と合わせ、酢酸エチル(210kg)でさらに希釈し、0.5時間撹拌した。その溶液を20%ブラインで洗浄し(110kg×3)、真空下、45±5℃で約40〜60Lの体積まで濃縮した。次いで、蒸留および置換の操作を、EtOH(44kg×2)を用いて2回行うことにより、残留EtOH溶液を得た(約40〜60L)。得られた溶液を40±5℃のEtOH(88kg)で希釈し、40±5℃の精製水(154kg)で2時間にわたってゆっくり処理し、次いで、2時間撹拌した。その混合物を15±5℃に冷却し、さらに5時間撹拌した。得られた沈殿物を遠心分離し、湿ケークを1:1EtOH/HO(22kg)で洗浄し、次いで、再度遠心分離することにより、表題化合物(22.4kg)を薄黄色固体として得た。
その粗材料を酢酸エチル(75kg)およびEtOH(22kg)に溶解し、得られた溶液をシリカゲルカラム(88kg,200〜300メッシュ)に加えた。表題化合物を4:1酢酸エチル/EtOH(396kg/88kg)で溶出した。画分を回収し、真空下、45±5℃で約40〜50Lまで濃縮した。次いで、蒸留および置換の操作を、EtOH(44kg)を用いて行うことにより、約40〜60Lの残留エタノール溶液を得た。その溶液をEtOH(107kg)で希釈し、40±5℃に加熱した。精製水(39.6kg)を1時間にわたって加え、得られた混合物を2時間撹拌した。白色固体が沈殿し始め、その懸濁液を15±5℃に冷却し、5時間撹拌した。その混合物を遠心分離し、湿ケークをHO:EtOH(8.8kg:13.2kg)で洗浄した。その湿ケークを真空下、50±5℃で16時間乾燥させることにより、表題化合物(12.24kg,99.39%純度,50.8%アッセイ収率)を白色固体として得た。LC-MS: m/z 488.6 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 7.69 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.62-7.55 (m, 2H), 7.41 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.01-6.99 (m, 2H), 6.80 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 6.44 (dd, J = 17.0, 9.9 Hz, 1H), 6.39-6.32 (m, 2H), 5.77 (dd, J = 9.9, 1.9 Hz, 1H), 2.99 (s, 4H), 2.59 (s, 4H), 2.32 (s, 3H). 13C NMR (125 MHz, CD3OD) δ 164.74, 162.50, 156.58, 155.17 (d, J = 3.9 Hz), 154.7, 153.6, 139.7, 137.15 (d, J = 11.1 Hz), 132.79 (d, J = 9.8 Hz), 131.00, 129.41, 126.71, 120.97, 118.79 (d, J = 3.9 Hz), 117.52, 116.51, 113.77 (t, J = 2.8 Hz), 106.65, 106.44, 98.97, 98.34, 54.64 (*2), 50.36 (d, J = 2.5 Hz, *2), 44.72.
実施例6A.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドの代替合成
反応容器(30L)に、4−(3−アミノフェノキシ)−N−(3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−アミン(1199g,2.77mol)、DIEA(685g,5.30mol)およびTHF(13L)を投入した。その反応容器内の温度が約−3℃に達したら、THF(1L)中の塩化アクリロイル(466.5g,5.15mol)の溶液をその反応容器に1時間にわたって滴下して添加した。添加中、温度を−5〜0℃で維持した。さらに30分間撹拌した後、NaOH溶液(1M,7.5L)をゆっくり加えることにより、その反応物をクエンチした(温度は−5〜0℃で維持した)。その溶液の最終的なpH値は、およそ9〜10であった。得られた混合物をさらに3〜4時間撹拌した。上層のTHF層を分離し、減圧下、<40℃で濃縮した。残渣を酢酸エチル(15L)に再溶解した。下層の水層を酢酸エチル(5L)で抽出した。残渣/酢酸エチル溶液をその酢酸エチル層と合わせ、すべてを水で洗浄し(5L×3)、減圧下で濃縮することにより、粗生成物を得た(約1680g)。その粗材料を35〜40℃のEtOH(18L)に再溶解し、撹拌しながら水(12L)を加えた。得られた溶液を室温まで放冷し、一晩(16時間)撹拌した。得られた沈殿物を回収し、真空下で乾燥させることにより、第2の粗生成物(1010g)を得た。この粗生成物(1010g)をさらに精製するために、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相として4:1酢酸エチル/EtOH)およびEtOH/水(4:1)からの2回の再結晶化を行うことにより、表題化合物(727g,HPLCで99.2%、54%収率)をオフホワイト色の粉末として得た。mp: 122.0-123.5oC; [M+H]+: m/z 488.6;N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドに対するH NMRおよび13C NMRスペクトルデータは、実施例6において報告されたものと一致する。
実施例7.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩二水和物の合成
Figure 0006889494
N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(12.20kg)を、精製水(180kg)およびエタノール(7.54kg)を含む反応容器に加えた。その混合物を40±5℃に加熱した。精製されたHO(53.1kg)およびEtOH(2.26kg)中のマレイン酸(3.14kg)の溶液をその反応容器に加えた。得られた混合物を40±5℃で1時間撹拌し、次いで、20℃/hの速度で25±5℃に冷却し、さらに5時間撹拌した。得られた沈殿物を遠心分離し、ケークを上記HO/EtOH溶液の残りで洗浄した。その湿ケーク(16.92kg)を真空下、30±5℃で48時間乾燥させることにより、表題化合物を得た(14.30kg,89.3%)。LC-MS: m/z 488.6 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 11.39 (s, 1H), 10.44 (s, 1H), 9.02 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.53 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 15.4 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.11-7.05 (m, 2H), 6.97 (ddd, J = 8.1, 2.3, 0.7 Hz, 1H), 6.82 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 6.38 (dd, J = 16.9, 10.2 Hz, 1H), 6.26 (ddd, J = 18.5, 10.2, 1.7 Hz, 2H), 6.14 (s, 2H), 5.76 (dd, J = 10.2, 1.5 Hz, 1H), 3.30 (br, 4H), 3.11 (br, 4H), 2.80 (s, 3H). 13C NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 168.68 (*2), 164.50, 162,36, 156.18, 155.36, 154.97, 154.25, 153.34, 140.30, 137.90 (d, J = 11.1 Hz), 136.25 (*2), 131.50, 131.42 (d, J = 9.8 Hz), 130.53, 128.52, 122.80, 120.03, 117.70, 116.92, 114.43, 113.47, 106.65 (d, J = 26.5 Hz), 98.93 (d, J = 23.6 Hz), 53.38 (*2), 48.15 (*2), 42.88.
実施例7A.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩二水和物の代替合成
30Lの反応容器において、数バッチのN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドを合わせたもの(1481g,約99.2%HPLC純度)を36℃のEtOH(15L)に溶解した。水(2L)をこの温度で滴下して添加した。その混合物を室温まで放冷し、一晩撹拌した。得られた結晶を回収し、少量のEtOHで洗浄し、真空下、25℃で一晩乾燥させることにより、N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドの遊離塩基(1255g,99.61%HPLC純度)をオフホワイト色の粉末として得て、それを塩形成工程において使用した。
反応容器(50L)に、40℃の5%EtOH(20L)を投入した。N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドの遊離塩基(1255g,2.57mol,99.61%HPLC純度)を撹拌しながら加えた。得られた懸濁液を、スラリーが形成されるまで40℃で激しく撹拌した。5%EtOH(2L)中のマレイン酸(325g,2.8mol)の溶液を15分間にわたって滴下して添加した。添加が完了した後、透明の均一な溶液が得られた。その溶液を室温まで放冷し、一晩撹拌した。得られた結晶を回収し、5%EtOH(0.5L×3)で洗浄し、真空下、25℃で48時間乾燥させることにより、表題化合物を淡黄色粉末として得た(1420g,99.67%HPLC純度、86.4%収率)。mp: 171.1-173.2oC; [M+H]+: m/z 488.6;N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩二水和物に対するH NMRおよび13C NMRスペクトルデータは、実施例7において報告されたものと一致する。
これらの合成例に示されていないさらなる例示的な化合物は、前述のスキームおよび実施例に記載されたものと類似の方法を用いて、適切な出発物質から調製される。
実施例8.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩の合成
実施例8−1(エタノール/水(1:1))。40℃のエタノール(5mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1g,2.05mmol)の撹拌懸濁液を、水(5mL)中のマレイン酸(262mg,2.26mmol)の溶液で処理した。その溶液を撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、多形形態Iとして定義される表題化合物(1g,76.3%収率)を得た。元素分析:N:14.90%;C:56.54%;H:5.34%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図1、2および3に示す。
実施例8−2(エタノール/水(3:7))。40℃のエタノール(4.5mL)および水(8.5mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1g,2.05mmol)の撹拌懸濁液を、1Mマレイン酸水溶液(2mL)で処理した。その溶液を撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、多形形態Iとして定義される表題化合物(0.9g,68.7%収率)を得た。この材料に対するXRPDトレースを図4に示す。
実施例8−3(エタノール/水(1:19))。40℃の5%エタノール(20L)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1255g,2.57mol)の撹拌懸濁液を、5%エタノール(2L)中のマレイン酸(325g,2.8mol)の溶液で15分間にわたってゆっくり処理した。その溶液を室温に冷却し、一晩撹拌した。得られた結晶を回収し、5%エタノール(0.5L×3)で洗浄し、真空下、25℃で48時間乾燥させることにより、多形形態Iとして定義される表題化合物(1420g,86.4%収率)を得た。元素分析:N:14.90%;C:56.54%;H:5.34%。形態Iに対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図5、6および7に示す。元素分析:N:14.95%;C:56.54%;H:5.40%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図5、6および7に示す。
実施例8−4(エタノール)。40℃のエタノール(9mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1g,2.05mmol)の撹拌懸濁液を、マレイン酸(262mg,2.26mmol)で処理した。その溶液を撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、多形形態II(存在し得るエタノール溶媒和物)として定義される表題化合物(0.8g,61.0%収率)を得た。元素分析:N:15.09%;C:59.08%;H:5.48%。この材料に対するXRPDトレースを図8に示す。
実施例8−5(メタノール)。40℃のメタノール(9mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1g,2.05mmol)の撹拌懸濁液を、マレイン酸(262mg,2.26mmol)で処理した。その溶液を撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、多形形態II(存在し得るメタノール溶媒和物)として定義される表題化合物(0.8g,61.0%収率)を得た。元素分析:N:14.90%;C:57.76%;H:5.37%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図9、10および11に示す。
実施例8−6(テトラヒドロフラン)。40℃のTHF(8mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1g,2.05mmol)の撹拌懸濁液を、マレイン酸(262mg,2.26mmol)で処理した。その溶液を室温に冷却し、一晩撹拌した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、多形形態IIIとして定義される表題化合物(0.7g,53.4%収率)を得た。元素分析:N:14.64%;C:59.02%;H:5.29%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図12、13および14に示す。
実施例8−7(アセトン)。40℃のアセトン(25mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1g,2.05mmol)の撹拌懸濁液を、アセトン(5mL)中のマレイン酸(262mg,2.26mmol)の溶液で処理した。その溶液を室温に冷却し、一晩撹拌した。次いで、その混合物を撹拌しながら6時間、空気に曝露した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、非晶質形態として定義される表題化合物(0.7g,53.4%収率)を得た。元素分析:N:14.97%;C:58.37%;H:5.09%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図15、16および17に示す。
実施例8−8(アセトニトリル)。40℃のアセトニトリル(25mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1g,2.05mmol)の撹拌懸濁液を、アセトニトリル(5mL)中のマレイン酸(262mg,2.26mmol)の溶液で処理した。その溶液を室温に冷却し、一晩撹拌した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、非晶質形態として定義される表題化合物(1g,76.3%収率)を得た。元素分析:N:15.71%;C:59.03%;H:5.06%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図18、19および20に示す。
実施例8−9(酢酸エチル)。N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩(0.5g)のサンプルを、撹拌しながら40℃の酢酸エチル(100mL)に溶解した。その溶液を室温に冷却し、撹拌せずに一晩静置した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、多形形態Iとして定義される表題化合物(約50mg,10%収率)を得た。この材料に対するXRPDトレースを図21に示す。
実施例9.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド塩酸塩の合成
実施例9−1(水)。水(25mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(5g,10.3mmol)の懸濁液に、HCl水溶液(1M,25mL,25mmol)を加えた。その混合物を、出発物質が溶解するまで約40〜50℃で撹拌した。その溶液を撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、多形形態IVとして定義される表題化合物(6g,95.2%収率)を得た。元素分析:N:17.49%;C:57.51%;H:5.32%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図22、23および24に示す。
実施例9−2(エタノール/水(3:1))。実施例9−1において得られた塩(1.0g)に、エタノール(15mL)および水(5mL)を加えた。得られた懸濁液を、それが透明かつ均一になるまで、還流温度で撹拌した。次いで、その溶液を、撹拌しながら室温まで放冷した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(1g,100%収率)を多形形態IVとして定義される固体の形態で得た。元素分析:N:17.76%;C:57.75%;H:5.37%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図25、26および27に示す。
実施例9−3(エタノール/水(1:1))。多形形態IVとしての上記HCl塩(1.0g)に、50%エタノール水溶液(10mL)を加えた。得られた懸濁液を、それが透明かつ均一になるまで、還流温度で撹拌した。次いで、その溶液を、撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(0.61g,61%収率)を多形形態IVとして定義される固体の形態で得た。元素分析:N:17.69%;C:57.87%;H:5.40%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図28、29および30に示す。
実施例9−4(エタノール/水(5:7))。上記HCl塩(1.0g)に、エタノール(7.5mL)および水(10.5mL)を加えた。得られた懸濁液を、それが透明かつ均一になるまで、還流温度で撹拌した。次いで、その溶液を、撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(0.6g,60%収率)を多形形態IVとして定義される固体の形態で得た。元素分析:N:17.79%;C:57.92%;H:5.40%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図31、32および33に示す。
実施例9−5(エタノール/水(3:2))。上記HCl塩(1.0g)に、エタノール(6mL)および水(4mL)を加えた。得られた懸濁液を、それが透明かつ均一になるまで、還流温度で撹拌した。次いで、その溶液を、撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(0.64g,64%収率)を多形形態IVとして定義される固体の形態で得た。元素分析:N:17.66%;C:57.77%;H:5.42%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図34、35および36に示す。
実施例9−6(エタノール/水(7:3))。上記HCl塩(1.0g)に、70%エタノール水溶液(20mL)を加えた。得られた懸濁液を、それが透明かつ均一になるまで、還流温度で撹拌した。次いで、その溶液を、撹拌しながら室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(0.7g,70%収率)を多形形態IVとして定義される固体の形態で得た。元素分析:N:17.78%;C:57.76%;H:5.40%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図37、38および39に示す。
実施例10.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドフマル酸塩の合成
40℃の5%エタノール水溶液(60mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(5g,10.3mmol)の撹拌懸濁液を、5%エタノール水溶液(15mL)中のフマル酸(1.5g,12.9mmol)の溶液で処理した。結晶が形成し、それを回収し、乾燥させることにより、多形形態Vとして定義される表題化合物(5.4g,87.2%収率)を得た。元素分析:N:15.31%;C:57.59%;H:5.38%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図40、41および42に示す。
実施例11.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドリンゴ酸塩の合成
40℃の10%エタノール水溶液(20mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(2g,4.1mmol)の撹拌懸濁液を、10%エタノール水溶液(5mL)中のDL−リンゴ酸(660mg,4.93mmol)の溶液で処理した。その溶液を撹拌しながら室温に冷却した。結晶が形成し、それを回収し、乾燥させることにより、多形形態VIとして定義される表題化合物(1.4g,55%収率)を得た。元素分析:N:15.17%;C:57.28%;H:5.09%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図43、44および45に示す。
実施例12.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド硫酸塩の合成
室温の水(10mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(2g,4.1mmol)の撹拌懸濁液を、1M HSO(5mL)で処理した。結晶が形成し、それを回収し、乾燥させることにより、非晶質形態として定義される表題化合物(1.7g,70.8%収率)を得た。元素分析:N:15.76%;C:51.15%;H:5.41%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図46、47および48に示す。
実施例13.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドメシル酸塩の合成
50℃のエタノール(10mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(1.3g,2.67mmol)の撹拌懸濁液を、メタンスルホン酸(563mg,5.86mmol)で処理した。その溶液を、結晶の形成なしで−10Cに冷却した。その混合物を濃縮し、残渣をエタノール(5mL)、酢酸エチル(10mL)および水(0.5mL)の混合物に溶解し、還流温度で撹拌した。その溶液を35℃に冷却したところ、結晶が出現した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(1.2g,66.3%収率)を非晶質形態として定義される固体の形態で得た。この材料に対するXRPDトレースを図49に示す。
実施例14.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドトシル酸塩の合成
60℃のエタノール(4mL)および水(1mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(2.0g,4.10mmol)の撹拌懸濁液を、p−トルエンスルホン酸(1.7g,9.88mmol)で処理した。次いで、酢酸エチル(20mL)を加え、得られた溶液を還流温度で撹拌した。その溶液を0℃に冷却したところ、結晶が出現した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(2.2g,81.5%収率)を非晶質形態として定義される固体の形態で得た。この材料に対するXRPDトレースを図50に示す。
実施例15.N−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド臭化水素酸塩の合成
実施例15−1(水)。室温の水(10mL)中のN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミド(2.0g,4.10mmol)の撹拌懸濁液を、1M HBr(10mL)で処理した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(1.8g,67.7%収率)を非晶質形態として定義される固体の形態で得た。元素分析:N:14.92%;C:48.26%;H:5.02%。この材料に対するXRPD、DSCおよびTGAトレースをそれぞれ図51、52および53に示す。
実施例15−2(エタノール/水(1:3))。上記の非晶質HBr塩の形態(1g,2.05mmol)を、撹拌しながら50℃のエタノール(2mL)に溶解した。次いで、水(6mL)を加えた。その溶液を撹拌しながら一晩、室温に冷却した。得られた結晶を回収し、乾燥させることにより、表題化合物(0.7g,70%収率)を多形形態VIIとして定義される固体の形態で得た。この材料に対するXRPDトレースを図54に示す。
製剤化実施例A:乾式ブレンドプロセスによるカプセル剤の製造(Rx1)
化合物1のマレイン酸塩を含むカプセル剤を、下記に記載されるような乾式ブレンドプロセスによって調製した。これらのカプセル剤の最終的な組成を表A1に示す。このプロセスの流れ図をチャートAに示し、そのプロセスを下記で詳細に説明する。
Figure 0006889494
チャートA:化合物1のマレイン酸塩を含むカプセル剤を乾式ブレンドプロセスによって製造するための流れ図
Figure 0006889494
組成物Rx1の調製。結晶形態IのN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩(13.12g;D(v,0.9)≦19μm)および吸着剤Prosolv(登録商標)SMCC50(8.84g)を、プレブレンドプロセスにおいて混合し、得られた混合物を、再ブレンドプロセスによってProsolv(登録商標)SMCC90(28.74g)と混合することにより、組成物A1を得た。組成物A1、Vivasol(登録商標)クロスカルメロースナトリウム(1.04g)およびフマル酸ステアリルナトリウム(0.26g)を混合し、最終的なブレンドに供することにより、最終的な粉末が形成され、次いで、それを中空ゼラチンカプセルに詰めることにより、組成物Rx1を調製した。この最終的な粉末に対する特徴付けデータを表A2に示し、組成物Rx1に対する溶解研究および安定性研究の結果を表A3に報告する。
Figure 0006889494
Figure 0006889494
製剤化実施例B.ローラー圧縮プロセスによるカプセル剤の製造(Rx2)
化合物1のマレイン酸塩を含むカプセル剤をローラー圧縮プロセスによって調製した。これらのカプセル剤の最終的な組成を表B1に示す。このプロセスの流れ図をチャートBに示し、そのプロセスを下記で詳細に説明する。
Figure 0006889494
チャートB:化合物1のマレイン酸塩を含むカプセル剤をローラー圧縮プロセスによって製造するための流れ図
Figure 0006889494
組成物Rx2の調製。結晶形態IのN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩(32.80g;D(v,0.9)≦37μm)および吸着剤Prosolv(登録商標)SMCC50(21.90g)をプレブレンド/ローラー圧縮プロセスにおいて混合し、得られた混合物を、再ブレンドプロセスによってProsolv(登録商標)SMCC90(89.30g)と混合することにより、組成物B1を得た。組成物B1、Vivasol(登録商標)クロスカルメロースナトリウム(3.00g)およびフマル酸ステアリルナトリウム(3.00g)を混合し、最終的なブレンドに供することにより、最終的な粉末が形成され、次いで、それを中空ゼラチンカプセルに詰めることにより、組成物Rx2を調製した。この最終的な粉末の特徴付けデータを表B2に示し、組成物Rx2の溶解研究および安定性研究の結果を表B3に報告する。
Figure 0006889494
Figure 0006889494
製剤化実施例C.直接圧縮による錠剤の製造(Rx3)
化合物1のマレイン酸塩を含む錠剤を直接圧縮によって調製した。これらの錠剤の最終的な組成を表C1に示す。このプロセスの流れ図をチャートCに示し、そのプロセスを下記で詳細に説明する。
Figure 0006889494
チャートC:化合物1のマレイン酸塩を含む錠剤を直接圧縮プロセスによって製造するための流れ図
Figure 0006889494
組成物Rx3の調製。結晶形態IのN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩(21.90g;D(v,0.9)≦150μm)および吸着剤Prosolv(登録商標)SMCC50(21.90g)をプレブレンドプロセスにおいて混合し、得られた混合物を、再ブレンドプロセスによってProsolv(登録商標)SMCC90(89.30g)と混合することにより、組成物C1を得た。組成物C1、Vivasol(登録商標)クロスカルメロースナトリウム(3.00g)およびフマル酸ステアリルナトリウム(3.00g)を混合し、最終的なブレンドに供することにより、最終的な粉末が形成され、次いで、それを組成物Rx3の錠剤に直接圧縮した。この最終的な粉末の特徴付けを表C2に示し、組成物Rx3の溶解研究および安定性研究の結果を表C3に報告する。
Figure 0006889494
Figure 0006889494
製剤化実施例D.ローラー圧縮プロセスによる錠剤の製造(Rx4)
化合物1のマレイン酸塩を含む錠剤をローラー圧縮プロセスによって調製した。これらの錠剤の最終的な組成を表D1に示す。このプロセスの流れ図をチャートDに示し、そのプロセスを下記で詳細に説明する。
Figure 0006889494
図D:化合物1のマレイン酸塩を含む錠剤をローラー圧縮プロセスによって製造するための流れ図
Figure 0006889494
組成物Rx4の調製。結晶形態IのN−(3−(2−(3−フルオロ−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)フェニル)アクリルアミドマレイン酸塩(14.58g;D(v,0.9)≦85μm)および吸着剤Prosolv(登録商標)SMCC50(9.74g)を、プレブレンド/ローラー圧縮プロセスにおいて混合し、得られた混合物を、再ブレンドプロセスによってProsolv(登録商標)SMCC90(40.2g)と混合することにより、組成物D1を得た。組成物D1、Vivasol(登録商標)クロスカルメロースナトリウム(1.4g)およびフマル酸ステアリルナトリウム(0.7g)を混合し、次いで、最終的なブレンドプロセスに供することにより、最終的な粉末が形成され、それを、錠剤(組成物Rx4)を製造するために使用した。最終的な粉末の特徴付けを表D2に示し、組成物Rx4の溶解研究および安定性研究の結果を表D3に報告する。
Figure 0006889494
Figure 0006889494
薬学的組成物Rx1〜Rx4は、25mg、50mg、100mg、150mgまたは200mgの遊離塩基当量の式Iの化合物または化合物1を用いて調製され得、残りの成分の量は、それらがRx1〜Rx4において同じ割合で存在するようにしかるべく調整される。他の実施形態において、それらの成分は、同じであるが、その割合は、低い二量体形成を維持するために必要に応じて調整される。
製剤化実施例E:安定性試験
18ヶ月間にわたる25±2℃、60%(±5%)の相対湿度での長期の安定性試験において、組成物Rx1〜Rx4を調べた。安定性試験は、本明細書中に記載される方法を用いて製造された固体経口製剤が、限定的な二量体形成を示すことを示した(表E)。
Figure 0006889494
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
(a)式(I)の化合物:
Figure 0006889494

(式中、
は、O、NHまたはSであり;
およびR は、それぞれ独立して、水素、ハロ、C 1−6 アルキルまたはC 1−6 ハロアルキルであり;
は、ハロ、ヒドロキシル、C 1−6 アルキル、C 1−6 アルコキシ、シアノまたはニトロであり;
nは、0、1、2、3または4であり;
は、水素、C 1−6 アルキル、C 3−7 シクロアルキルまたは−NR 22 23 であり;
ここで、該アルキルおよびシクロアルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシルもしくはアミノで置換され;そして
22 およびR 23 は、それぞれ独立して、水素またはC 1−6 アルキルであるか;またはR 22 およびR 23 は、それらが結合している窒素と一体となって、3〜10員のヘテロシクロアルキル環を形成し;
は、水素またはC 1−6 アルキルであり;
およびR は、それぞれ独立して、水素、ハロ、C 1−6 アルキル、C 1−6 ハロアルキル、C 2−6 アルコキシ、C 1−6 ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
は、水素、ハロ、C 1−6 アルキル、C 1−6 ハロアルキル、C 1−6 アルコキシ、C 1−6 ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
11 およびR 12 は、それぞれ独立して、水素またはC 1−6 アルキルであり;
Qは、CR またはNであり;
ここで、R は、水素、ハロ、C 1−6 アルキル、C 1−6 ハロアルキル、C 1−6 アルコキシ、C 1−6 ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノまたはニトロであり;
−NR 18 19 は、
(a)
Figure 0006889494

(ここで、R 10 は、水素およびC 1−6 アルキルから選択され;
15 は、非置換メチルであるか、あるいは非置換のまたはヒドロキシ、メトキシもしくはハロで置換されたC 2−4 アルキルであり;
mは、1または2である)であるか;または
(b)R 19 およびR は、それらが結合している原子と一体となって、C 1−6 アルキルで必要に応じて置換される5または6員のヘテロアリール環を形成し、ここで、該アルキルは、非置換であるか、またはアミノ、ヒドロキシル、ハロもしくはN結合型ヘテロシクロアルキルで置換され;R 18 は、水素またはC 1−6 アルキルであり、ここで、該アルキルは、非置換であるか、もしくはアミノで置換されるか、またはR 18 は、該ヘテロアリール環の結合価を満たすために存在しない)
もしくは化合物1:
Figure 0006889494

または式(I)の化合物もしくは化合物1の薬学的に許容され得る塩;および
(b)該化合物の二量体またはその薬学的に許容され得る塩の形成を減少させるまたは排除する吸着剤
を含む、薬学的組成物。
(項目2)
化合物1を含む、項目1に記載の薬学的組成物。
(項目3)
化合物1の薬学的に許容され得る塩を含む、項目1に記載の薬学的組成物。
(項目4)
化合物1の前記薬学的に許容され得る塩が、マレイン酸塩、塩酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、硫酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩および臭化水素酸塩からなる群より選択される、項目3に記載の薬学的組成物。
(項目5)
前記マレイン酸塩が、多形形態Iを有する、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目6)
前記マレイン酸塩多形形態Iが、約1%(v/v)〜約90%(v/v)のエタノールまたは約100%(v/v)の酢酸エチルを含む水溶液からの結晶化によって形成される、項目5に記載の薬学的組成物。
(項目7)
前記マレイン酸塩多形形態Iが、約50%(v/v)のエタノールを含む水溶液からの結晶化によって形成される、項目6に記載の薬学的組成物。
(項目8)
前記マレイン酸塩が、多形形態IIを有する、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目9)
前記マレイン酸塩多形形態IIが、約100%(v/v)のメタノールまたはエタノールからの結晶化によって形成される、項目8に記載の薬学的組成物。
(項目10)
前記マレイン酸塩が、多形形態IIIを有する、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目11)
前記マレイン酸塩多形形態IIIが、約100%(v/v)のテトラヒドロフランからの結晶化によって形成される、項目10に記載の薬学的組成物。
(項目12)
前記マレイン酸塩が、非晶質形態を有する、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目13)
前記マレイン酸塩非晶質形態が、約100%(v/v)のアセトンまたはアセトニトリルのからの乾燥または結晶化によって形成される、項目12に記載の薬学的組成物。
(項目14)
前記塩酸塩が、多形形態IVを有する、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目15)
前記塩酸塩多形形態IVが、約0%(v/v)〜約60%(v/v)のエタノールを含む水溶液からの結晶化によって形成される、項目14に記載の薬学的組成物。
(項目16)
前記フマル酸塩が、多形形態Vを有する、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目17)
前記フマル酸塩多形形態Vが、約0%(v/v)〜約60%(v/v)のエタノールを含む水溶液からの結晶化によって形成される、項目16に記載の薬学的組成物。
(項目18)
前記リンゴ酸塩が、多形形態VIを有する、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目19)
前記リンゴ酸塩多形形態VIが、約0%(v/v)〜約60%(v/v)のエタノールを含む水溶液からの結晶化によって形成される、項目18に記載の薬学的組成物。
(項目20)
前記硫酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩または臭化水素酸塩が、非晶質形態を有する、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目21)
前記吸着剤が、化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩の形成を減少させる、項目1〜20のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目22)
前記吸着剤が、化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩の形成を排除する、項目1〜20のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目23)
前記吸着剤が、アカシア、アルギン酸、クロスカルメロース、ゼラチン、ゼラチン加水分解物、マンニトール、マルトース、フルクトース、プラスドン、ポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、ソルビトール、スクロース、ラクトース、微結晶性セルロース、ケイ化微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、リン酸二カルシウム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびポリエチレングリコールからなる群より選択される、項目1〜22のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目24)
前記ケイ化微結晶性セルロースが、Prosolv(登録商標)SMCC50、Prosolv(登録商標)SMCC50 LD、Prosolv(登録商標)SMCC90、Prosolv(登録商標)SMCC HD90またはProsolv(登録商標)SMCC90 LMである、項目23に記載の薬学的組成物。
(項目25)
約1%(w/w)〜約90%(w/w)または約15%(w/w)〜約85%(w/w)または約35%(w/w)〜約75%(w/w)の前記吸着剤を含む、項目1〜24のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目26)
少なくとも2種類の異なる吸着剤を含む、項目1〜25のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目27)
少なくとも2種類の異なるケイ化微結晶性セルロースを含む、項目26に記載の薬学的組成物。
(項目28)
Prosolv(登録商標)SMCC50およびProsolv(登録商標)SMCC90を含む、項目27に記載の薬学的組成物。
(項目29)
約1%(w/w)〜約30%(w/w)のProsolv(登録商標)SMCC50および約30%(w/w)〜約70%(w/w)のProsolv(登録商標)SMCC90を含む、項目28に記載の薬学的組成物。
(項目30)
薬学的に許容され得る添加物をさらに含む、項目1〜29のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目31)
前記薬学的に許容され得る添加物が、式Iの化合物もしくは化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩の形成を増強しない、項目30に記載の薬学的組成物。
(項目32)
前記薬学的に許容され得る添加物が、希釈剤、結合剤、ビヒクル、キャリア、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、膨張剤、可溶化剤、ウィッキング剤、冷却剤、保存剤、安定剤、甘味料、矯味矯臭薬およびポリマーからなる群より選択される、項目30または31に記載の薬学的組成物。
(項目33)
前記崩壊剤が、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドンまたはそれらの混合物である、項目32に記載の薬学的組成物。
(項目34)
前記滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびその薬学的に許容され得るアルカリ金属塩、フマル酸ステアリルナトリウム、マクロゴール6000、ベヘン酸グリセリル、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、Cab−O−Sil、シロイド、ラウリル硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、タルクまたはそれらの混合物である、項目32または33に記載の薬学的組成物。
(項目35)
崩壊剤および滑沢剤をさらに含む、項目26に記載の薬学的組成物。
(項目36)
前記吸着剤が、Prosolv(登録商標)SMCC50およびProsolv(登録商標)SMCC90である、項目35に記載の薬学的組成物。
(項目37)
約1%(w/w)〜約30%(w/w)のProsolv(登録商標)SMCC50および約30%(w/w)〜約70%(w/w)のProsolv(登録商標)SMCC90を含む、項目36に記載の薬学的組成物。
(項目38)
前記崩壊剤が、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウムである、項目35〜37のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目39)
約0.1%(w/w)〜約10%(w/w)または約5%(w/w)のクロスカルメロースナトリウムを含む、項目38に記載の薬学的組成物。
(項目40)
前記滑沢剤が、フマル酸ステアリルナトリウムである、項目35〜39のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目41)
約0.05%(w/w)〜約5%(w/w)のフマル酸ステアリルナトリウムを含む、項目40に記載の薬学的組成物。
(項目42)
経口剤形、例えば、固体経口剤形に製剤化されている、項目1〜41のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目43)
前記経口剤形が、経口用散剤、顆粒剤、ペレット剤、錠剤、カプセル剤、トローチ剤または舐剤である、項目42に記載の薬学的組成物。
(項目44)
前記錠剤が、チュアブル錠、分散錠またはトローチ剤である、項目43に記載の薬学的組成物。
(項目45)
単回用量または複数回用量を含むように製剤化されている、項目1〜44のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目46)
約10日間または約1ヶ月間または約2ヶ月間または約3ヶ月間または約6ヶ月間または約12ヶ月間または約18ヶ月間または約24ヶ月間にわたる安定性試験の後、約0.001%(w/w)〜約1%(w/w)の化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩を含む、項目1〜45のいずれかに記載の薬学的組成物。
(項目47)
前記安定性試験が、周囲温度もしくは約25℃の温度もしくは約25℃を超える温度もしくは約50℃の温度もしくは約60℃もしくは約50℃〜約70℃において、かつ/または約50%もしくは約60%もしくは約70%もしくは約70%超の相対湿度条件下において、かつ/または光線、例えば、可視光線の曝露下において、行われる、項目46に記載の薬学的組成物。
(項目48)
項目1〜47のいずれかに記載の薬学的組成物を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、
1)化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を前記吸着剤と合わせて、第1の混合物を形成する工程;および
2)該第1の混合物を剤形に製剤化する工程
を含む、プロセス。
(項目49)
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩および前記吸着剤が、単一の工程で合わせられて、前記第1の混合物を形成する、項目48に記載のプロセス。
(項目50)
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩および前記吸着剤が、複数の工程で合わせられて、前記第1の混合物を形成する、項目48に記載のプロセス。
(項目51)
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩が、単一の吸着剤と合わせられて、前記第1の混合物を形成する、項目48〜50のいずれかに記載のプロセス。
(項目52)
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩が、複数の吸着剤と合わせられて、前記第1の混合物を形成する、項目48〜50のいずれかに記載のプロセス。
(項目53)
前記複数の吸着剤が、少なくとも2種類の異なるケイ化微結晶性セルロースを含む、項目52に記載のプロセス。
(項目54)
前記少なくとも2種類の異なるケイ化微結晶性セルロースが、Prosolv(登録商標)SMCC50およびProsolv(登録商標)SMCC90を含む、項目53に記載のプロセス。
(項目55)
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩が、複数の異なる吸着剤と連続的に合わせられる、項目50に記載のプロセス。
(項目56)
前記複数の異なる吸着剤が、少なくとも2種類の異なるケイ化微結晶性セルロースを含む、項目55に記載のプロセス。
(項目57)
前記少なくとも2種類の異なるケイ化微結晶性セルロースが、Prosolv(登録商標)SMCC50およびProsolv(登録商標)SMCC90を含む、項目56に記載のプロセス。
(項目58)
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩が、第1の工程においてProsolv(登録商標)SMCC50と合わせられ、次いで、第2の工程においてProsolv(登録商標)SMCC90と合わせられる、項目57に記載のプロセス。
(項目59)
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩および前記吸着剤(単数または複数)が、1つまたはそれを超えるブレンド工程において合わせられて、第1の混合物を形成する、項目48〜58のいずれかに記載のプロセス。
(項目60)
前記第1の混合物が、薬学的に許容され得る添加物の存在下において剤形に製剤化される、項目48〜59のいずれかに記載のプロセス。
(項目61)
前記薬学的に許容され得る添加物が、崩壊剤および/または滑沢剤を含む、項目60に記載のプロセス。
(項目62)
前記薬学的に許容され得る添加物が、崩壊剤および滑沢剤を含む、項目60に記載のプロセス。
(項目63)
前記崩壊剤が、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウムであり、前記滑沢剤が、フマル酸ステアリルナトリウムである、項目62に記載のプロセス。
(項目64)
前記第1の混合物が、経口剤形、例えば、固体経口剤形に製剤化される、項目48〜63のいずれかに記載のプロセス。
(項目65)
乾式ブレンドプロセス、ローラー圧縮プロセスまたは直接圧縮プロセスを含む、項目48〜64のいずれかに記載のプロセス。
(項目66)
前記乾式ブレンドプロセスが、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を第1の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC50と合わせて、プレ混合物を形成するプレブレンド工程、および該プレ混合物および第2の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC90を合わせて、第1の混合物を形成する再ブレンド工程、および該第1の混合物を崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウムおよび滑沢剤、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムとともにカプセルに詰める工程を含む、項目65に記載のプロセス。
(項目67)
前記ローラー圧縮プロセスが、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を第1の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC50と合わせて、プレ混合物を形成するプレブレンドローラー圧縮工程、ならびに該プレ混合物および第2の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC90を合わせて、第1の混合物を形成する再ブレンド工程、ならびに該第1の混合物を崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウムおよび滑沢剤、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムとともにカプセルに詰める工程を含む、項目65に記載のプロセス。
(項目68)
前記ローラー圧縮プロセスが、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を第1の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC50と合わせて、プレ混合物を形成するプレブレンドローラー圧縮工程、ならびに該プレ混合物および第2の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC90を合わせて、第1の混合物を形成する再ブレンド工程、ならびに該第1の混合物を崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウムおよび滑沢剤、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムと混合することにより、錠剤を形成する工程を含む、項目65に記載のプロセス。
(項目69)
前記直接圧縮プロセスが、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を第1の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC50と合わせて、プレ混合物を形成するプレブレンド工程、ならびに該プレ混合物および第2の微結晶性セルロース、例えば、Prosolv(登録商標)SMCC90を合わせて、第1の混合物を形成する再ブレンド工程、ならびに該第1の混合物を崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウムおよび滑沢剤、例えば、フマル酸ステアリルナトリウムと混合することにより、錠剤を形成する工程を含む、項目65に記載のプロセス。
(項目70)
項目48〜69のいずれかに記載のプロセスによって調製される、薬学的組成物。
(項目71)
本明細書中に記載されるような式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を調製する方法。
(項目72)
本明細書中に記載されるような式(I)の化合物もしくは化合物1またはその薬学的に許容され得る塩。
(項目73)
本明細書中に記載されるような化合物1の薬学的に許容され得る塩の多形または非晶質形態。

Claims (21)

  1. 化合物1:
    Figure 0006889494

    または化合物1の薬学的に許容され得る塩;および
    (b)ケイ化微結晶性セルロースを含む吸着剤であって、該化合物の二量体またはその薬学的に許容され得る塩の形成を減少させるまたは排除する吸着剤
    を含む、薬学的組成物であって、
    該薬学的組成物は、25℃および60%±5%の相対湿度における10日間〜24ヶ月間にわたる安定性試験の後、0.001%(w/w)〜1%(w/w)の該化合物の二量体またはその薬学的に許容され得る塩を含む、薬学的組成物。
  2. マレイン酸塩、塩酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、硫酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩および臭化水素酸塩からなる群より選択される化合物1の薬学的に許容され得る塩を含む、請求項1に記載の薬学的組成物。
  3. 前記薬学的組成物が、22.14、21.90、12.40、25.52、26.12、14.10、11.60、26.52、および17.00からなる群より選択される2θ値(実験の誤差範囲内)に3つ以上のピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする多形形態Iを有する化合物1のマレイン酸塩を含む、請求項2に記載の薬学的組成物。
  4. 前記薬学的組成物が、12.4、14.1、20.0、21.8、25.0、および25.6からなる群より選択される2θ値(実験の誤差範囲内)に3つ以上のピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする多形形態IIを有する化合物1のマレイン酸塩を含む、請求項2に記載の薬学的組成物。
  5. 前記薬学的組成物が、11.1、12.1、13.9、16.6、18.8、19.7、21.2、21.7、25.0、および26.6からなる群より選択される2θ値(実験の誤差範囲内)に3つ以上のピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする多形形態IIIを有する化合物1のマレイン酸塩を含む、請求項2に記載の薬学的組成物。
  6. 前記化合物1のマレイン酸塩が、非晶質形態を有する、請求項2に記載の薬学的組成物。
  7. 前記薬学的組成物が、9.9、16.2、18.5、19.4、20.3、23.1、24.7、26.1、および26.7からなる群より選択される2θ値(実験の誤差範囲内)に3つ以上のピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする多形形態IVを有する化合物1の塩酸塩を含む、請求項2に記載の薬学的組成物。
  8. 前記薬学的組成物が、5.6、10.4、13.0、13.8、15.0、17.1、21.2、22.7、24.2、および26.1からなる群より選択される2θ値(実験の誤差範囲内)に3つ以上のピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする多形形態Vを有する化合物1のフマル酸塩を含む、請求項2に記載の薬学的組成物。
  9. 前記薬学的組成物が、7.7、12.9、15.6、18.7、19.4、19.9、20.9、21.9、22.7、および25.0からなる群より選択される2θ値(実験の誤差範囲内)に3つ以上のピークを含むXRPDスペクトルを特徴とする多形形態VIを有する化合物1のリンゴ酸塩を含む、請求項2に記載の薬学的組成物。
  10. 前記吸着剤が、化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩の形成を減少させる、請求項1〜9のいずれかに記載の薬学的組成物。
  11. 少なくとも2種類の異なる吸着剤を含む、請求項1〜10のいずれかに記載の薬学的組成物。
  12. 薬学的に許容され得る添加物をさらに含む、請求項1〜11のいずれかに記載の薬学的組成物。
  13. 前記薬学的に許容され得る添加物が、希釈剤、結合剤、ビヒクル、キャリア、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、膨張剤、可溶化剤、ウィッキング剤、冷却剤、保存剤、安定剤、甘味料、矯味矯臭薬およびポリマーからなる群より選択される、請求項12に記載の薬学的組成物。
  14. 崩壊剤および滑沢剤をさらに含む、請求項11に記載の薬学的組成物。
  15. 前記吸着剤が、65μの平均粒径および0.25〜0.37g/mLの嵩密度のコロイド状二酸化ケイ素および微結晶性セルロースの組み合わせ、および125μの平均粒径および0.25〜0.37g/mLの嵩密度のコロイド状二酸化ケイ素および微結晶性セルロースの組み合わせである、請求項14に記載の薬学的組成物。
  16. 前記滑沢剤が、フマル酸ステアリルナトリウムである、請求項14〜15のいずれかに記載の薬学的組成物。
  17. 固体経口剤形に製剤化されている、請求項1〜16のいずれかに記載の薬学的組成物。
  18. 約18ヶ月間にわたる安定性試験の後、約0.001%(w/w)〜約1%(w/w)の化合物1の二量体またはその薬学的に許容され得る塩を含む、請求項1〜17のいずれかに記載の薬学的組成物。
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載の薬学的組成物を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、
    1)化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を前記吸着剤と合わせて、第1の混合物を形成する工程;および
    2)該第1の混合物を剤形に製剤化する工程
    を含む、プロセス。
  20. 化合物1またはその薬学的に許容され得る塩が、複数の吸着剤と合わせられて、前記第1の混合物を形成する、請求項19に記載のプロセス。
  21. 前記第1の混合物が、固体経口剤形に製剤化される、請求項19〜20のいずれかに記載のプロセス。
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