JP6886953B2 - 患者インターフェース用のヘッドギアストラップおよび患者インターフェース - Google Patents

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Description

本発明は、患者に呼吸ガスを供給するための患者用インターフェースおよび患者用インターフェースの態様に関する。
本発明は、患者に呼吸ガスを供給する患者用インターフェースに関する。本発明は、特に、患者、例えば、閉塞型睡眠時無呼吸(OSA)に罹患している患者にPAP療法を行うための患者用インターフェースに関して説明する。しかしながら、患者用インターフェースを使用して、他の処置も行うことができる。さらに、患者用インターフェースの態様は、PAP療法で使用するかまたは他の療法で使用する他の患者用インターフェースの態様と組み合わせることができる。
PAP療法で使用される患者用インターフェースに望ましい特性は、軽量であること、快適であること、直感的に使用できること、封止性が良好であることおよび使用中安定しておりかつ安全であることを含む。
特許明細書、その他の外部文献、または他の情報源を参照したこの明細書では、これは一般的に、本発明の特徴を議論するための背景を提供することが目的である。特に他に明記しない限り、そのような外部文献を参照することは、いずれの権限においても、そのような文献、またはそのような情報源が従来技術であるか、または当該技術分野において共通の一般知識の一部を形成することを認めるとは解釈されない。
本発明の目的は、少なくとも市民に有用な選択肢を提供する患者用インターフェース、または患者用インターフェースの態様を提供することにある。
一態様では、本発明は、概して、顔に接触する側を含む鼻シールであって、軟質の可撓性材料で形成され、かつ鼻の基底にわたって延在する中央部分、および中央部分の各端部から延出する側部部分を含み、各側部部分は鼻の側面にわたって延在する、鼻シールと、柔軟性があって、内部圧力下で、シールの側部部分において鼻の側面の外表面を含め装着者の鼻の表面に適合する、シールの顔に接触する側と、柔軟性のある内部側面よりも遙かに硬い領域であって、シールの側部部分まで延在する領域を含む外部側面とを含む、患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、シールの側部部分は互いに実質的に平行であり、かつシールの中央部分に実質的に垂直である。
別の態様によれば、シールの側部部分の外壁は、それらの向きの間に0度〜30度の角度をなすように位置合わせされる。
別の態様によれば、シールは、顔に接触する側に一対の鼻ロケータを含み、シールの顔に接触する側において、シールの、鼻ロケータに直接隣接しかつそれを含む領域が、この領域を取り囲む領域よりも硬い。
別の態様によれば、外部側面の顔に接触する側に接合するシールの周辺部分は柔軟性があり、シールの内部側面が外部側面に対して変位できるようにする。
別の態様によれば、シールの中央部分の外部側面は、シールの内部に対してガスを通過させるアパーチャを含む。
別の態様によれば、シールの柔軟部分は、厚さが0.05mm〜0.5mmのシリコーン材料を含む。
別の態様によれば、シールの柔軟部分は、厚さが0.1mm〜0.2mmのエラストマーを含む。
別の態様によれば、シールの硬い部分は、厚さが2mm〜5mmのシリコーン材料を含む。
別の態様によれば、シールの硬い部分は、厚さが2mm〜3mmのエラストマーを含む。
別の態様によれば、鼻ロケータに直接隣接しかつそれを含む領域は、厚さが0.5mm〜2mmのシリコーン材料を含む。
別の態様によれば、シールの、一方の側部部分の外表面から他方の側部部分の外表面までの全幅は、30mm〜60mmである。
別の態様によれば、シールの、中央部分の外面から各側部部分の末端部に接合するラインまでの全深さは、40mm〜65mmである。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、鼻シールに組み立てられた本体であって、鼻シールよりも剛性の高い材料で形成され、かつ鼻シールと共に、入口開口部と患者用出口開口部とを有する囲いを形成し、入口開口部にはスイベルエルボーが接続される本体を含む。
別の態様によれば、本体へのスイベルエルボーの接続は、本体に対するスイベルエルボーの回転および少なくとも横軸の周りでの本体に対するスイベルエルボーの旋回をもたらす。
別の態様によれば、接続は玉継手を含む。
別の態様によれば、エルボーは第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間の流路を含み、流路は、第1の端部において第1の方向におよび第2の端部において第2の方向に位置合わせされ、第1の方向および第2の方向は、120°〜180°の角度をなす。
別の態様によれば、角度は120°〜150°である。
別の態様によれば、角度は130°〜140°である。
別の態様によれば、エルボーはガス逃がし通気孔(washout vent)を含む。
別の態様によれば、ガス逃がし通気孔は、鼻シールおよび本体アセンブリからエルボーへのガス流路と位置合わせされている。
別の態様によれば、ガス逃がし通気孔は、エルボーの壁を通る複数の穴を含む。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、シールに組み立てられた本体と、組み立て済みの本体と鼻シールから延出するループ状のストラップとを含み、ストラップは、一方の端部において、組み立て済みの本体と鼻シールの第1の部分から、および他方の端部において、組み立て済みの本体と鼻シールの第2の部分から出ている。
別の態様によれば、ストラップは、装着者の頭部に係合するストラップの長さに沿って単一の非分割バンドを含む。
別の態様によれば、ストラップは、両端部で本体に係合する。
別の態様によれば、本体は剛性材料から形成され、ストラップは、本体と比べて比較的可撓性があり、かつ軟質部分を含み、ストラップの本体に係合する部分は、本体の材料より可撓性が高くかつストラップの材料より可撓性が低い材料で形成され、軟質部分は、本体に係合されると、本体の軟質の延出部を形成する。
別の態様によれば、軟質部分はストラップに沿って5mm〜60mm延在する。
別の態様によれば、ストラップは、両端部で、取り外し可能なコネクタによって本体に係合する。
別の態様によれば、ストラップは、取り外し可能なコネクタからストラップに沿って5mm〜60mmの距離で延在する軟質カバー部分を含み、軟質カバー部分は、本体よりも軟質の材料で形成される。
別の態様によれば、バンドは細く、好ましくは幅が10mm未満である。
別の態様によれば、バンドの幅は6mm未満である。
別の態様によれば、バンドの硬さは、弛緩状態からの100mmの伸長当たり2N未満である。
別の態様によれば、バンドは、高弾性材料のフィラメントおよび遙かに硬い材料のフィラメントを組み込む、編糸または編組糸で形成される。
別の態様によれば、ストラップが、端部部分間のストラップよりも剛性が高いが本体よりも柔らかい軟質の端部部分を含み、軟質の端部部分がまた本体の軟質の延出部分としての機能を果たす。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、シールおよび本体から垂れ下っているチューブと、チューブに接続され、かつ患者の首または衣類に接続可能なチューブ支持体とを含む。
別の態様によれば、チューブ支持体は、装着者の首の周りで締結可能なカラーを含む。
別の態様によれば、カラーは第1の端部部分および第2の端部部分を有し、第1の端部部分および第2の端部部分は締結構成を含み、端部部分を、重なる量を選択して締結できるようにする。
別の態様によれば、カラーは第3の端部部分、第4の端部部分、および第3の端部部分を第4の端部部分に接続するコネクタを含む。
別の態様によれば、コネクタは、解放張力よりも大きい張力をコネクタにかけると第4の端部部分から第3の端部部分を解放するように構成されており、解放張力は10N未満である。
別の態様によれば、カラーの幅は30mm〜60mmである。
別の態様によれば、カラーは、コア材料と、コア材料を取り囲むカバー材料とを含む。
別の態様によれば、コア材料は、寸法安定性、通気性のあるメッシュである。
別の態様によれば、カバー材料は、編組されたまたは編まれた天然繊維である。
別の態様によれば、チューブ支持体は、カラーから延出するつなぎ部を含み、コネクタは、一方の端部において、チューブに固定されるかまたは固定可能である。
別の態様によれば、つなぎ部は外側端部にコネクタを含み、カラーが第2のコネクタを貫通する。
別の態様によれば、つなぎ部は第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部を接続するコネクタを含み、コネクタは、解放張力よりも大きい張力をかけると解放するように構成されており、解放張力は10N未満である。
別の態様によれば、ストラップのコネクタは第1の部分および第2の部分を含み、係合状態において、第1の部分は第2の部分に対して旋回する。
別の態様によれば、チューブと係合するコネクタはリングを含む。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、シールに接続された本体を含み、本体は、シールの外側に係合する鼻シール係合部分と、入口開口部と、インターフェースを患者に固定するためのループストラップが延出する少なくとも1つのストラップ係合部分とを含む。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、ストラップ係合部分からループストラップが延出する軟質の中間部分を含み、軟質中間部分は、ストラップよりも剛性が高いが、本体の材料よりも軟質の材料で形成される。
別の態様によれば、本体は、2つのストラップ係合部分を含み、各ストラップ係合部分は、入口開口部の対向する側から、入口開口部から横方向に離れて延出する。
別の態様によれば、各ストラップ係合部分は、ストラップ係合部分がシールの外壁に重なる領域において入口開口部から離れて延出する。
別の態様によれば、本体の中央部分が、概して本体の外壁の凸形状に適合する凸形状を画成し、ストラップ係合部分が中央部分の横方向末端部から延出し、ストラップ係合部分は、略凸形状に対して外向きに位置合わせされた角度で中央部分から離れて延出する。
別の態様によれば、ストラップ係合部分は、30度超のねじ山の角度をなしてシールの外壁から離れて延出する。
別の態様によれば、シールの外壁から分岐する点からのストラップ係合部分が、シールの外壁の相当長さの50%〜150%の長さである。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、鼻シールと係合した本体を含み、本体は、鼻シールよりも剛性が高く、本体からリップ支持体が垂れ下り、リップ支持体は、シールの縁を越えて延出する。
別の態様によれば、リップ支持体は、装着者の上唇部分に係合する1つ以上のパッドを含む。
別の態様によれば、リップ支持体は、シールの両横方向領域において間隔をあけて2つの垂下式脚を含み、各脚は、シールの下縁の横方向部分を越えて延出する。
別の態様によれば、各脚は、上唇に面を向けるようにしてパッド部分を担持する。
別の態様によれば、脚は、それらが接触する装着者の唇部分に平行な軸の周りにおいて、唇の平面に垂直な軸の周りよりも硬さが柔らかくなるように成形される。
別の態様では、本発明は、概して、患者用インターフェース用のヘッドギアであって、ヘッドギアが、幅3mm〜6mmの弾性バンド、2N未満の力で150mmの伸長をもたらす硬さ、マスクの第1の横方向部分に接続されるかまたは接続可能な第1の端部、およびマスクの第2の横方向部分に接続されるかまたは接続可能な第2の端部を含む、患者用インターフェース用のヘッドギアにあると言い得る。
別の態様によれば、バンドの長さは、その弛緩長さにおいて300mm〜400mmである。
別の態様によれば、バンドは、1Nの伸長力がかけられると60mm〜110mm長くなる。
別の態様によれば、バンドは、編糸または編組糸から構成され、糸は、第1の材料のフィラメント、および高弾性であるが第1の材料よりも遙かに硬さの柔らかい第2の材料のフィラメントを含む。
別の態様によれば、バンドが編組糸を含み、糸が、紡糸ラッパー(spun wrapper)を備えるエラステインフィラメントを含む。
別の態様によれば、バンドが複数の編組のスレッド束を含み、各スレッド束が少なくとも2本のスレッドを含み、および各スレッドがエラステインの芯および紡糸ラッパーを含む。
別の態様によれば、第1のストラップ端部、第2のストラップ端部またはそれら双方が、ストラップに沿って5mm〜60mm延在する軟質カバー部分を含み、軟質カバー部分はストラップよりも剛性が高い。
別の態様によれば、カバー部分は、接続されるマスクの横方向部分よりも軟質の材料である。
別の態様によれば、ヘッドギアは、第1の端部に第1のコネクタおよび第2の端部に第2のコネクタを含む。
別の態様によれば、コネクタは、クリップ本体に係合された弾性的に変形可能なバネクリップを含む。
別の態様によれば、コネクタは、クリップ本体およびバンドの一部分を取り囲みかつ少なくとも実質的に封入するカバーを含み、カバーは、バンドよりも剛性が高く、およびクリップ本体の材料よりも柔らかい材料で形成されている。
別の態様によれば、本発明は、上述の段落の任意の1つ以上によるストラップを含む患者用インターフェースにあり得る。
別の態様では、本発明は、概して、顔に接触する側を含む鼻シールであって、軟質の可撓性材料で形成された鼻シール、鼻シールに組み立てられた本体であって、鼻シールよりも剛性の高い材料で形成され、かつ鼻シールと共に、入口開口部と患者用出口開口部とを有する囲いを形成する本体、および本体から垂れ下がり、かつシールの縁を越えて延在するリップ支持体を含む患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、リップ支持体は、装着者の上唇部分に係合するための1つ以上のパッドを含む。
別の態様によれば、リップ支持体は、シールの両横方向領域において相隔たる2つの垂下式脚を含み、各脚は、シールの下縁の横方向部分を越えて延出する。
別の態様によれば、各脚は、上唇に面を向けるようにしてパッド部分を担持する。
別の態様によれば、脚は、それらが接触する装着者の唇部分に平行な軸の周りにおいて、唇の平面に垂直な軸の周りよりも硬さが柔らかくなるように成形される。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、本体から垂れ下っているガス供給チューブ、および組み立て済みのフレームと鼻シールから延出する、ループ状のストラップを含み、ストラップは、一方の端部において、組み立て済みの本体と鼻シールの第1の部分、および他方の端部において、組み立て済みの本体と鼻シールの第2の部分から出ている。
別の態様では、本発明は、概して、マスクと、マスクから垂れ下っているチューブと、チューブに接続され、かつ装着者の首の周りで締結可能なカラーを含むチューブ支持体とを含む患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、カラーは第1の端部部分および第2の端部部分を有し、第1の端部部分および第2の端部部分は締結構成を含み、端部部分を、重なる量を選択して締結できるようにする。
別の態様によれば、カラーは第3の端部部分、第4の端部部分、および第3の端部部分を第4の端部部分に接続するコネクタを含む。
別の態様によれば、コネクタは、解放張力よりも大きい張力をコネクタにかけると第4の端部部分から第3の端部部分を解放するように構成されており、解放張力は10N未満である。
別の態様によれば、カラーの幅は30mm〜60mmである。
別の態様によれば、カラーは、コア材料と、コア材料を取り囲むカバー材料とを含む。
別の態様によれば、コア材料は寸法安定性、通気性のあるメッシュである。
別の態様によれば、カバー材料は編組されたまたは編まれた天然繊維である。
別の態様によれば、チューブ支持体は、カラーから延出するつなぎ部を含み、コネクタは、一方の端部において、チューブに固定されるかまたは固定可能である。
別の態様によれば、つなぎ部は外側端部においてコネクタを含み、カラーが第2のコネクタを貫通する。
別の態様によれば、つなぎ部は第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部とを接続するコネクタを含み、コネクタは、解放張力よりも大きい張力をかけると解放するように構成されており、解放張力は10N未満である。
別の態様によれば、つなぎ部のコネクタは第1の部分および第2の部分を含み、係合状態において、第1の部分は、第2の部分に対して旋回できる。
別の態様では、本発明は、概して、顔に接触する側を含む鼻シールであって、鼻シールは軟質の可撓性材料から形成され、かつ鼻の基底にわたって延在する中央部分、および中央部分の各端部から延在する側部部分を含み、各側部部分が鼻の側面にわたって延在する、鼻シールと、シールに接続された本体であって、シールの外に向く側に係合する鼻シール係合部分、入口開口部、少なくとも2つのストラップ係合部分を含み、各ストラップ係合部分が、入口開口部の対向する側から、入口開口部から横方向に離れて延出する、本体と、ストラップ係合部分間に延在するストラップとを含む患者用インターフェースであって、および本体の中央部分が、全体的に本体の外壁の凸形状に適合する凸形状を画成し、ストラップ係合部分が中央部分の横方向末端部から延出し、ストラップ係合部分が、略凸形状に対して外向きに位置合わせされた角度で中央部分から離れて延出する、患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、ストラップ係合部分が、30度超のねじ山の角度をなしてシールの外壁から離れて延出する。
別の態様によれば、シールの外壁から分岐する点からストラップ係合部分が、シールの外壁の相当長さの50%〜150%の長さである。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、ストラップ係合部分からループストラップが延出する軟質中間部分を含み、軟質中間部分は、ストラップよりも剛性が高いが、本体の材料よりも軟質な材料で形成される。
別の態様では、本発明は、概して、単一のループ状頭部ストラップと、使用者の少なくとも鼻孔を覆うマスクであって、単一のループ状頭部ストラップがマスクの両側から延在する、マスクと、複数の直交軸の周りでの実質的な回転を含む自由なスイベル運動を行うためにマスクに結合された、長さが200mm未満の供給導管とを含む患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、供給チューブは、図64を参照して本明細書で説明される試験にチューブが合格する程度に、可撓性である。
別の態様では、本発明は、概して、使用者の少なくとも鼻孔を覆うマスクと、ガスの供給を受け取るマスク上の供給ポートと、マスクの内側からマスクの外側に延在する、マスク上のバイアス流用通気孔であって、仮想上の装着者の頭部の前頭面に対して45°未満の方向におよび全体的に額に向かう方向に流れを向けるバイアス流用通気孔とを含む患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、バイアス流用通気孔は、マスクの壁に少なくとも1つのバイアス流アパーチャを含み、バイアス流アパーチャを有する壁の部分は、装着者の前頭面に対し45°超で位置合わせされている。
別の態様によれば、バイアス流用孔を有する壁の部分は、マスクの前壁内に配置され、およびその部分が、前壁を取り囲む部分に対してシェルフを形成する。
別の態様によれば、複数のバイアス流用孔が、インターフェースの前面上部の周りに曲線をなして分布している。
別の態様によれば、マスクが、全体的にU字形状またはV字形状を有して使用者の鼻を包み込み、およびバイアス流用通気孔が、UまたはVの基部に配置される。
別の態様によれば、シールは装着者の鼻梁を覆わない。
別の態様では、本発明は、概して、フレームおよびシールを含む患者用インターフェースであって、シールが、少なくとも1つの患者側開口部を備える患者面側と、少なくとも1つのフレーム側開口部を備えるフレーム面側とを含み、シールが、フレーム側開口部の周囲に画成されたリップにおいてフレームと係合し、フレームが第1の構成部品および第2の構成部品を含み、第1の構成部品が、シールのリップを係合するためのチャネルの第1の部分を含み、第2の構成部品が、シールのリップを係合するためのチャネルの第2の部分を含み、シールが、チャネルを形成するように接続された第1および第2の構成部品によってチャネルに対して係合可能および係合解除可能である、患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様では、本発明は、概して、フレームおよびシールを含む患者用インターフェースであって、フレームが、互いに係合された第1の構成部品および第2の構成部品を含み、第1の構成部品が、自由にスイベルするコネクタの可動部分と接触する表面を備える受け口を形成する部分を含み、第2の部品が、開口部が第1の部品の受け口の個所にある状態で外カバーを含み、および患者用インターフェースが、カバーを越えて第1の部品の受け口まで突出する接合部分を備えるコネクタをさらに含んで、自由なスイベル運動を行うために第1の部品の受け口と係合される、患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、第1の構成部品は、カバーと異なる材料で形成され、カバーおよびコネクタが同じ材料で形成される。
別の態様によれば、患者用インターフェースは、柔軟な背部から延在する対の鼻ロケータを含むシールであって、各鼻ロケータは先端を含み、鼻ロケータは、背部から先端に向かって細くなる、シールと、鼻ロケータの先端にある開口部とを含み、開口部、および鼻ロケータの先端部分の断面形状が、主軸の長さ対短軸の長さの比が1.5超である長円または楕円形である。
別の態様によれば、主軸の長さ対短軸の長さの比が1.5〜3である。
別の態様によれば、鼻ロケータの先端部分が、先端開口部に隣接したリップを含み、リップが、チューブ状部分の隣接部分と比較して厚みがつけられている。
別の態様によれば、鼻ロケータが、背部に隣接したドーム状部分と、ドーム状部分の頂点から延在するチューブ状部分とを含む。
別の態様によれば、ドーム状部分が、鼻ロケータの周辺の少なくとも60%に延在する。
別の態様によれば、ドーム状部分が鼻ロケータの周辺に完全に延在する。
別の態様によれば、チューブ状部分が、ドーム状部分から先端部分へとテーパ状に延在している。
別の態様によれば、先端開口部の平面に平行する平面における鼻ロケータの断面が、チューブ状部分とドーム状部分の上部とにわたって長円または楕円である。
別の態様によれば、長円断面の主軸の長さ対長円断面の短軸の長さの比が、チューブ状部分の先端からドーム状部分のベースに向かうに従って、次第に低下する。
別の態様によれば、2つの鼻ロケータの流れ突出軸(flow projecting axes)が、鼻ロケータの先端から10mm〜40mmの個所で集まる。
別の態様によれば、ロケータの先端を越えて突出する鼻ロケータの中心軸が、鼻ロケータの先端を越えて10mm〜20mmの個所で最も近くなるように集まる。
別の態様によれば、鼻ロケータの先端開口部が仮想上の装着者の前頭面に突出する場合、先端開口部の長円形状が、主軸が60度〜120度の角度で集まるように、位置合わせされる。
別の態様では、本発明は、概して、フレームおよびシールを含む患者用インターフェースであって、シールは、少なくとも1つの患者側開口部を備える患者面側と、少なくとも1つのフレーム側開口部を備えるフレーム面側とを含み、シールは、フレーム側開口部の周囲によって画成されたリップにおいてフレームと係合し、フレームは、供給導管へのスイベル接続の領域において前面部分を含み、前面部分は、インターフェースの仮想上の装着者の前頭面に対して傾斜して、その部分の下縁が、その部分の上縁よりも前頭面に近くなるようにし、およびコネクタが、コネクタの入口からコネクタの出口への流れの向きを、30度〜70度の角度で変え、コネクタとマスクフレームの傾斜した外方面部分とが共に、導管の自由なスイベル運動を可能にして、導管が、仮想上の装着者の前頭面とおおよそ平行した位置を取り、およびコネクタが装着者の顔の近くに留まるようにした、患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、コネクタはバイアス流用通気孔を含まない。
別の態様では、本発明は、概して、フレームおよびシールを含む患者用インターフェースであって、シールは、少なくとも1つの患者側開口部を備える患者面側と、少なくとも1つのフレーム側開口部を備えるフレーム面側とを含み、シールは、フレーム側開口部の周囲によって画成されたリップにおいてフレームと係合し、フレームは、フレームの前壁を通る供給開口部と、前壁から延在して、フレームの前壁の内面から突出する通路を画成するリング部分と、リング部分の内部開放端部の周りを通過しかつシールのリップに係合する突出壁とを含み、フレームの前壁およびリング部分が、フレームの他の部分と共に、プレナムチャンバを画成し、プレナムチャンバの壁を通るバイアス流用通気孔、およびリング部分とチャネルの構造との間の開放部位が、シールの内部とプレナムチャンバとの間に流路を提供する、患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、バイアス流用孔が、プレナムチャンバの上部の部位にあるフレームの壁を通って配置される。
別の態様によれば、リング部分は、フレームの第1の構成部品の一部として形成され、およびフレームの前壁は、第2の構成部品の一部として形成され、2つの構成部品は、互いに固定されて、プレナムチャンバを画成する。
別の態様によれば、突出壁はチャネルを含み、チャネルはシールのリップを収容する。
別の態様によれば、チャネルは、全幅が高さより大きい閉湾曲経路に従って、プレナムチャンバが主にリング部分の両側に形成されるようにする。
別の態様によれば、リング部分は突出壁の上部および下部中央部分につながり、シールからプレナムチャンバへの流路はリング部分の両側を通過する。
別の態様によれば、突出壁は、リング部分と同じ構成部品の一部として形成される。
別の態様によれば、バイアス流用通気孔は、第2の構成部品の前壁を通って形成される。
別の態様によれば、第1の構成部品は、横方向に突出する遮蔽部分を含み、遮蔽部分の内側面は、シールの外面壁の外面に取り付けられて、シールの外向きの撓みを抑制する。
別の態様によれば、第2の構成部品は、装着者の上唇領域で安定させるために、下方におよび横方向に垂下する安定材を含む。
別の態様によれば、第1のフレーム構成部品は骨格フレームを含み、構成部品の安定材部分の最小部分が、オーバーモールドされた軟質材料を含む。
別の態様では、本発明は、概して、軟質の弾性シールと、剛性フレームと、フレームにつながるヘッドギアと、フレームへのヘッドギアの接続部に剛性突起と、ヘッドギアはフレームの60mm内では非常に柔軟であり、かつ、この個所と突起との間に、ヘッドギアの柔軟な部分よりも剛性が高いが、剛性フレームよりも柔らかい材料で作製された軟質部分とを含む、患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、突起は、ピンに似ており、長くて細い。
別の態様によれば、軟質部分は、ピンの全体的な経路から延出する。
別の態様によれば、突起は、マスクフレームの部分とヘッドギアのクリップ部分との組み合わせから構成される。
別の態様によれば、軟質部分はヘッドギアの一部である。
別の態様によれば、ヘッドギアは単純な単一のループストラップである。
別の態様によれば、突起は、シールの幅を越えて横方向に突出する。
別の態様では、本発明は、概して、柔軟な背部から延出する対の鼻ロケータを含むシールであって、各鼻ロケータは先端を含み、鼻ロケータは、背部から先端に向かって細くなる、シールと、鼻ロケータの先端にある開口部とを含む患者用インターフェースであって、鼻ロケータは、背部に隣接したドーム状部分と、ドーム状部分の頂点から延在するチューブ状部分とをさらに含む、患者用インターフェースにあると言い得る。
別の態様によれば、ドーム状部分が鼻ロケータの周辺の少なくとも60%に延在する。
別の態様によれば、ドーム状部分が鼻ロケータの周辺に完全に延在する。
別の態様によれば、チューブ状部分が、ドーム状部分から先端部分へとテーパ状に延在している。
別の態様によれば、先端開口部の平面に平行する平面における鼻ロケータの断面が、チューブ状部分とドーム状部分の上部とにわたって長円または楕円である。
別の態様によれば、長円断面の主軸の長さ対長円断面の短軸の長さの比が、チューブ状部分の先端からドーム状部分のベースに向かうに従って、次第に低下する。
別の態様によれば、2つの鼻ロケータの流れ突出軸が、鼻ロケータの先端から10mm〜40mmの個所で集まる。
別の態様によれば、ロケータの先端を越えて突出する鼻ロケータの中心軸が、鼻ロケータの先端を越えて10mm〜20mmの個所で最も近くなるように集まる。
別の態様によれば、先端開口部、および鼻ロケータの先端部分の断面形状が、主軸の長さ対短軸の長さの比が1.5超である長円または楕円形である。
別の態様によれば、主軸の長さ対短軸の長さの比が1.5〜3である。
別の態様によれば、鼻ロケータの先端部分が、先端開口部に隣接したリップを含み、リップが、チューブ状部分の隣接部分と比較して厚みがつけられている。
別の態様によれば、鼻ロケータの先端開口部が仮想上の装着者の前頭面に突出する場合、先端開口部の長円形状が、主軸が60度〜120度の角度で集まるように、位置合わせされる。
別の態様によれば、本発明は、上述の段落の任意のいくつかによるインターフェースにあり得る。
用語「含む(comprising)」は、本明細書および特許請求の範囲において、「少なくとも一部からなる」ことを意味して使用される。「含む」を包含する本願明細書および特許請求の範囲における表現を解釈する際には、それ以外の特徴または用語によって述べられる特徴もまた存在し得る。「含む(comprise、comprises)」などの関連語は同じように解釈される。
特許明細書、その他の外部文献、または他の情報源を参照する本願明細書において、これは、概して、本発明の特徴を議論するための背景を提供するものである。特に他に明記しない限り、そのような外部文献の参照は、いかなる権限においても、そのような文献、またはそのような情報源が従来技術であるか、または当該技術分野で共通する一般知識の一部をなすと認めるとみなすべきではない。
本発明の好ましい形態を、添付の図面を参照して説明する。
患者用インターフェースを装着している人の斜視図である。 患者を図示しない、図1の患者用インターフェースの斜視図である。 図2のインターフェースを構成する構成部品を示す分解図である。 異なる角度から、図2の患者用インターフェースのシール構成部品を示す。外面側から見たシール構成部品を示す。 異なる角度から、図2の患者用インターフェースのシール構成部品を示す。患者面側から見たシールを示す。 異なる角度から、図2の患者用インターフェースのシール構成部品を示す。シールの側面図を示す。 シールおよびマスクフレームを一緒にして組み立てる方法を示す、シールおよびマスクフレームの分解図である。 部分的に分解されてエルボーとマスクフレームとの接続を示す、図2のインターフェースの側面図である。 エルボーにガス逃がし通気孔が存在する、エルボーとマスクフレームとのアセンブリを示す、図2のインターフェースの斜視前面図である。 組み立て済みのシールとマスクフレームの前面図である。 組み立て済みのシールとマスクフレームの上面図である。 図7Aの、断面でない、シールおよびフレームの側面図である。 図4Aおよび図4Cのシールの患者側の図である。 線EEに沿って取った断面の、図7Cのシールの側立面図である。 線DDに沿って取った図7Aのシールおよびマスクフレームの側面図である。 図7Dの線FFに沿って取った断面の、図7Cのシールの上面図である。 図7Dの線GGに沿って取った断面の、図7Cのシールの上面図である。 本明細書で説明するいくつもの発明を組み込む患者用インターフェースを示す斜視図であり、図10Aは前面図である。 本明細書で説明するいくつもの発明を組み込む患者用インターフェースを示す斜視図であり、図10Bは側面図である。 本明細書で説明するいくつもの発明を組み込む患者用インターフェースを示す斜視図であり、図10Cは背面図である。 図10A〜図10Cのインターフェースの軟質シール構成部品の上面図である。 図10A〜図10Cのインターフェースの軟質シール構成部品の前面図である。 図10A〜図10Cのインターフェースの軟質シール構成部品の図であり、鼻ロケータの開放端部に直接面する位置から取った後面図である。 図11CのセクションCCを通る断面である。 図11Cの線DDを通る断面である。 図11Eの線EEを通る断面である。 図11Eの線GGを通る断面である。 図11Eの線HHを通る断面である。 図10A〜図10Cのインターフェースのフレームアセンブリの前面の斜視図である。 図10A〜図10Cのインターフェースのフレームアセンブリの後面の斜視図である。 図10A〜図10Cのインターフェースのフレームアセンブリの側面図である。 図10A〜図10Cのインターフェースのフレームアセンブリの2つの構成部品の組立図である。 図10A〜図10Cのインターフェースのフレームアセンブリの背面図である。 図10A〜図10Cのインターフェースのフレームアセンブリの前面図である。 図12Fの線AAを通る側面の断面図である。 図12Fの線BBを通る上面の断面図である。 シールのリップを固定するために、異なるチャネル経路を有する代替的なフレームアセンブリの後面図である。 膨張性シールを備えるインターフェースの別の実施形態を示す。インターフェースはシール本体、フレーム、チューブおよび頭部ストラップを含む。 図13のインターフェースのシール本体を示す。 図13のインターフェースのフレームおよびシール本体の斜視図である。 図13のインターフェースのフレームおよびシール本体の前面図である。 図13のインターフェースのフレームおよびシール本体の側面図である。 図17のBBに沿って取ったフレームおよびシール本体の断面図である。 シール本体の代替的な断面図である。 図16のAAに沿って取ったシール本体の断面図である。 本発明のインターフェースのシール本体の代替的な実施形態である。 本発明のインターフェースのシール本体のさらに別の実施形態である。 本発明のインターフェースのシール本体の別の実施形態である。 本発明のインターフェースと共に使用し得る頭部ストラップの第1の実施形態を示す。 図24の頭部ストラップの代替的な断面図である。 図24の頭部ストラップの代替的な断面図である。 本発明のインターフェースと共に使用し得る頭部ストラップの第2の実施形態を示す。 図25の頭部ストラップの代替的な断面図を示す。 図25の頭部ストラップの代替的な断面図を示す。 本発明のインターフェースと共に使用し得る頭部ストラップの第3の実施形態を示す。 本発明のインターフェースと共に使用し得る頭部ストラップの第4の実施形態を示す。 図27の頭部ストラップの伸長可能な部分を伸縮状態で示す。 本発明のインターフェースと共に使用し得る頭部ストラップの第5の実施形態を示す。 本発明のインターフェースと共に使用し得る頭部ストラップの第6の実施形態を示す。 本発明のインターフェースと共に使用し得る頭部ストラップの第6の実施形態を示す。 本発明のインターフェースのシール本体とフレームとの間の接続の第1の実施形態を示す。 本発明のインターフェースのシール本体とフレームとの間の接続の第2の実施形態を示す。 本発明のインターフェースのシール本体とフレームとの間の接続の第3の実施形態を示す。 本発明のインターフェースのシール本体とフレームとの間の接続の第4の実施形態を示す。 インターフェースに接続されたチューブを使用者に取り付けるために本発明のインターフェースと共に使用し得る装具の第1の実施形態を示す。 インターフェースに接続されたチューブを使用者に取り付けるために本発明のインターフェースと共に使用し得る装具の第2の実施形態を示す。 インターフェースに接続されたチューブを使用者に取り付けるために本発明のインターフェースと共に使用し得る装具の第3の実施形態を示す。 インターフェースに接続されたチューブを使用者に取り付けるために本発明のインターフェースと共に使用し得る装具の第4の実施形態を示す。 インターフェースに接続されたチューブを使用者に取り付けるために本発明のインターフェースと共に使用し得る装具の第5の実施形態を示す。 インターフェースに接続されたチューブを使用者に取り付けるために本発明のインターフェースと共に使用し得る装具の第6の実施形態を示す。 インターフェースに接続されたチューブを使用者に取り付けるために本発明のインターフェースと共に使用し得る装具の第7の実施形態を示す。 支持カラーの斜視図である。 図41の支持カラーを装着している患者の斜視図である。 異なる角度からの図41のカラーの斜視図である。 図41のカラーを装着している患者の前面図である。 図41のカラーの上面図である。 ドーム式締結コネクタを示す、図41のカラーの部分の上面図である。 代替的な締結具を含むカラーの部分の上面図である。 代替的な締結具を含むカラーの部分の上面図である。 別の代替的な締結具を含むカラーの部分の上面図である。 係合構成において固定クリップを含むカラーの部分の側面図である。 係合解除状態にある図50Aからのカラーの部分の側面図である。 係合解除状態にある代替的な実施形態による固定クリップを含むカラーの部分の側面図である。 係合状態にある図51Aのカラーの部分の側面図である。 つなぎ部がクイックディスコネクトコネクタを含み、カラーの部分から垂れ下っているつなぎ部の斜視図である。 つなぎ部が、スイベルで回転もし得るクイックディスコネクトコネクタを含む、カラーから垂れ下っているつなぎ部を示す斜視図である。 図51Bのつなぎ部と同様であるが、最短のつなぎ部の上面図である。 着脱が容易なコネクタが係合解除されている、図54Aのつなぎ部の上面図である。 図54Aのつなぎ部の側面図である。 支持カラーから導管へのつなぎ部のリングの接続を示す分解図である。 患者からの導管を支持する代替的な構成を含むインターフェースの斜視図である。 患者で導管を支持する別の代替的な構成を含むインターフェースを装着している患者の斜視図である。 フレームおよびシールの側立面図であり、フレームが、本書の別の発明に従って垂下式のリップ安定材を組み込む。 図58のフレームおよびシールの上面図である。 図58のフレームおよびシールの前面図である。 図58のフレームおよびシールを組み込むインターフェースの斜視図である。 サンプルストラップ材料の伸長に対して試験された伸長力のグラフである。 図10A〜図10Cのインターフェースの好ましいヘッドギアの態様を示し、頭部ストラップの端部およびコネクタを含むヘッドギアの一部分の斜視図である。 図10A〜図10Cのインターフェースの好ましいヘッドギアの態様を示し、ストラップおよびコネクタの上面図である。 図10A〜図10Cのインターフェースの好ましいヘッドギアの態様を示し、コネクタ、および使用時にコネクタを収容するフレームアセンブリの受け口の双方を(断面で)示す図である。 別の好ましいヘッドギアを示し、ヘッドギアの一部分、コネクタ、およびそれに接続するフレームアセンブリの一部分を示す。 図63Dのアセンブリの上面図である。 図63Eの線AAを通る断面図である。 図63Gのストラップ部分およびコネクタの側面図である。 図63Gのコネクタおよびストラップの線BBを通る断面である。 図63Gのストラップ部分およびコネクタの分解図の組立図である。 図63のストラップ部分およびコネクタの斜視図である。 別のサンプルストラップ材料の伸長に対して試験した伸長力のグラフである。 呼吸チューブの可撓性を測定するための試験装置を示す図である。
ここで、本発明は、これに限定されるものではないが、特に、柔軟な壁構造を有する膨張性鼻シールを含むインターフェースに関する。膨張性シールは、使用者の鼻孔に係合する一対の位置決定突起を有する。位置決定突起は、使用者にシール内部からガス流を供給する。シールの患者側には柔軟性があり、寸法および形状が十分であるので、使用者の鼻孔に位置決定突起が係合された状態で使用者の顔に膨張性シールを押し付けても、シールは使用者の顔の表面(特に鼻の側面および上唇)に適合し、封止を提供する。シールの外側に向いた壁はより剛性があり、装着者の鼻の周りを包み込む位置にシールの内壁を支持する。
シールは、十分な弾性および降伏強度がある材料から形成され、弾性と降伏強度との組み合わせによって、覆いを柔軟にする。柔軟部分は、支障をきたすことなく、急激な変形を繰り返し行うことができる。使用し得る材料としては、ラテックス、ビニル、シリコーンおよびポリウレタンが含まれる。一般に、シールの柔軟部分の肉厚は0.5mm未満であり、0.2mm未満ともし得る。
シール本体は、患者に向いた(患者面)壁から突出する一対の鼻ロケータを含む。好ましくは鼻ロケータはシールと一体式に形成される。各鼻ロケータは、覆いの内側から、インターフェースを装着している使用者までガスを供給するための出口開口部を含む。
シール本体は、鼻ロケータのほぼ反対側に入口開口部を含む。
シール本体または覆いのかなりの部分は柔軟である。鼻ロケータに隣接しかつそれを含む領域、および入口開口部に隣接しかつそれを含む領域は、遙かに硬い。これらの部位はシールの形状全体を保持し、任意の好適な硬さのあるものとし得る。これらの部位は、より硬い材料で形成し得るか、または覆いの残りの部分と同じ材料により厚みをつけて形成し得る。
シールはマスク本体またはフレームによって支持される。シールの入口開口部はフレームに取り付けられるか、またはフレームを通って延在する導管に直接取り付けられる。
フレームは、好ましくは視覚的にほとんど邪魔にならない最小限の設計であり、視界を明瞭にでき、インターフェースを装着中にも使用者が眼鏡をかけることができるようになっている。
フレームは、射出成形によって、例えばシリコーンやポリウレタンなどのエラストマー材料から形成し得る。あるいは、より剛性の材料、例えばポリカーボネート、またはポリエステル、ポリスチレンもしくはナイロンなどを使用し得る。
好ましいフレームは、フレームにストラップを接続させるための接続点を含む。ストラップアタッチメント点でストラップを固定する。
他の形態では、鼻シール本体は、一体式のストラップアタッチメント点を含み得る。これらのアタッチメントは、覆いの表面上の接続要素とし得る。しかしながら、それらは、覆いの両側から延出する覆いに形成された一体式のストラップまたはウィングとし得る。
インターフェースは、頭部の後ろ側を通る単一のストラップによって支持されることを意図される。ストラップは、弾性またはエラストマー材料から形成し得る。例えば好適なストラップ材料としては、織成弾性条片または発泡体およびファブリックの細い条片、例えばBreathoprene(商標)などを含む。頭部の後ろ側を周って延在するストラップは、マスクに圧力をかけ、使用者の顔にシールを保持するのを助ける。
ここで、1つ以上の発明による好ましいストラップを、本明細書で後述する。
フレキシブルチューブがフレームから延出する。フレキシブルチューブは、呼吸に適したガスを送る。フレキシブルチューブの遠位端部は、CPAP主送給チューブに接続される。
チューブとフレームとをコネクタが接続し得る。接続機構は任意の好適な接続とし得る。これは、スナップ嵌め、シリコーンへのフック、キーホールインサート、オーバーモールド、インサート成形、ねじアタッチメントもしくは接着、または任意の組み合わせを含むことができる。
コネクタは、インターフェースからガスを逃すために限定された流れの排出口(またはバイアス流用排出口)を含み得る。排出口は、コネクタの小開口が集合した形態とし得る。コネクタは内部に、通気孔から覆いの口に通じる漏斗または延在部を含み得る。あるいは、コネクタは、バイアス流用通気孔を含まなくてもよい。
図1および図2に、本出願で開示する発明を組み込む例示的な患者用インターフェースを示す。明確にするために、図2では患者用インターフェースを患者から切り離して示し、図1では患者によって装着された状態で示す。
患者用インターフェース101は、概して、マスク103、マスクを患者に固定するためのストラップ105、マスク103と接続される可撓性供給導管107および患者に取り付けられて導管部分107の重さを支持する導管支持構造109を含み、任意の接続された導管はガスを導管部分107の入口端部111に供給する。
この患者用インターフェースの特定の態様および各態様での変形例は、他の図面を参照して説明する。インターフェースはいくつかの態様を組み込み得るが、他の態様は組み込まないこともある。例えば、インターフェースはマスクの態様を組み込む一方、使用者へのマスクの固定には異なる構造を使用し得る。インターフェースは異なるマスクを含む一方、使用者へのマスクの固定にはストラップの本発明の態様を使用し得る。インターフェースはマスクの態様を組み込み得るが、患者の体から導管の重さを支持するための類似のまたは任意の構造は利用しない。これらの変形例は全て、この適用の範囲内にあるとみなされる。
図1を参照すると、患者の鼻孔にマスク103を着け、マスク103は、鼻の両側に沿って湾曲する横方向部分を含む。これらの横方向部分は、鼻の横腹(flank)の外側に向いている面に周囲シールを形成する。ストラップ105が、使用者の耳の上で単純なループ状で使用者の頭部の周りを通る。
導管部分107は、マスク103の前側の中心接続部113から垂れ下っている。中心接続部113は好ましくはスイベルエルボーであるため、患者の顔へのマスクの位置決めに関する導管の経路は、患者が寝るときの位置に適合できる。スイベルエルボーは玉継手の形態とし得るので、エルボーは、マスクとの接続に対して平行および垂直に軸の周りで旋回できる。
図示の導管支持体109は、使用者の首の周りでつながれたカラー115を含む。カラーと導管107との間をつなぎ部117が接続する。
図3にこの例示的なインターフェースの構成部品を示す。マスク103はシール301、および本体またはフレーム303を含む。シールおよび本体は、図5Aにより詳細に示す。図5Aおよび図8を参照してそれらの係合を詳細に説明する。
本体303は受け口305およびコネクタ部分307を含む。受け口305は、エルボー333の係合部分311を受け入れる。エルボー333は、フレキシブルチューブ315の長さ部分の端部に接続される。フレキシブルチューブ315の他方の端部はカフ317で終端する。マスク本体303のコネクタ部分307は、頭部ストラップ105のコネクタ部分321と係合するためのものである。頭部ストラップ105は、伸長可能な材料の単一の長さ部分323を有する。コネクタ部分321は長さ部分323の両側に設けられる。
カラー115は、睡眠中に装着しているときに快適であることを意図した材料のバンド325を含む。バンドは、第1の調節可能な接続部327および第2の調節不能な接続部329を含む。調節可能な接続部327では、バンドの自由端が重なり、この重なりの程度を所望の量に変化させ、かつこの所望の量で固定し得る。調節不能な接続部329では、バンドの自由端は、単純に固定されたりまたは解放されたりし得る。調節可能な接続部327を調節したら、カラーは、調節不能な接続部329を分離したり接続したりすることによって、患者に装着するために開放されたりまたは顧客から取り外され、顧客への装着後に固定され得る。調節不能な接続部329は、予め定められた範囲内の張力がかけられると分離する着脱が容易なコネクタとし得る。これにより、なんらかの困難な状況が生じる場合にも、患者を負傷させることなくカラーが外れることを保証する。
つなぎ部109は、カラーに取り付けられた第1の部分331と、導管に取り付けられた第2の部分333とを含む。これらの部分は、好ましくは別の着脱が容易なコネクタによって解放可能に係合されており、別の着脱が容易なコネクタは、好ましくは予め定められた範囲内の張力がかけられると分離する。
つなぎ部分333は導管315に接続される。つなぎ部分333は、着脱が容易なコネクタの部分と、導管を係合する継手337とを含む。継手337は、開放型のクリップとして、導管の波形またはカフ317の凹部に係合し得るか、または導管のほぼシリンダー形状の周りに、またはカフのシリンダー状部分に係合し得る。あるいは、図示のように、部分337は、導管の一部分またはカフの一部分にぴったりと合うリングを含み得る。図示の実施形態では、リング337はカフ317とスイベル335のコネクタ部分との間に設けられている。リングはカフ317の部分339に適合し、かつ、リングの内径よりも大きい直径を有するスイベル335の端部部分341によって捉えられて保持される。
図4A〜図4Cに好ましいシールの外形を示す。シール301は、概して図4Bに示す患者面側と、概して図4Aに示す外側に向いた側とを含む。一対の鼻ロケータ401は患者面側から突出する。概して、患者面側を形成するシールの壁は、鼻ロケータ、鼻ロケータに直接隣接する領域、またはそれら双方を除いて、非常に柔軟性がある。柔軟性の程度について、図7D、図8、図9Aおよび図9Bに示す断面図を参照して詳細に説明する。
全体的な形状としては、シールは、患者面側に鼻ロケータと外面側に開口部403とを含む中央部分を有する。この中央部分407の範囲を図4Cおよび図4Aに破線409で大ざっぱに示す。明確にするために、破線409はまた、インターフェースのマスク部分の上面図を示す図7Aにも含まれる。
横方向または側部部分411は中央部分407から延出する。各側部部分は、外方面413、内方面415、内方面部分と外方面部分とを接合する周縁部分417とを含む。周縁部分417は、上縁419、末端縁423および下縁420の周りに延在する。従って、シールの内側から検討すると、側部部分411はポケットに似ている。
各側部部分はかなり広範囲にわたる。好ましくは、側部部分は、10mm超(最も好ましくは20mm超)延在するか、各鼻孔ロケータの基底を越えて鼻孔ロケータ401の中心間の距離の少なくとも70%の距離である。
各側部部分の少なくとも内壁415および外壁417には非常に柔軟性があるので、使用者の顔の輪郭に、特に、使用者の鼻の側面の外側の輪郭に適合することができる。側部部分の外面壁413の少なくとも一部にも柔軟性があるが、中央部分407の方へ向かうにつれて次第に柔軟性がなくなり得る。
シールの中央部分407は開口部403を含んで、マスク本体303に対してガス流を通過させる。開口部403は、本体303のチャネルおよび/またはリップのような特徴に係合するリップおよび/またはチャネルのような特徴を含み得る。開口部403はクリップ部分によって形成し得るか、またはクリップ部分は、開口部403の周囲に取り付けられるかまたはオーバーモールドされて、フレーム303との係合を促進し得る。一般に、開口部403は、シール301の柔軟性のあるシーリング部分よりも実質的に厚くて剛性がある。開口部403は少なくとも供給導管315の内部断面のサイズである必要がある。好ましくは、図示のように、開口部403はマスクの本体303の範囲と同じ大きさであり、この範囲は、インターフェースの一般的な幅と同じであり、かつ意図した装着者の鼻の幅とほぼ同じである。
好ましい形態では、インターフェースは小型であることを目指し、マスクの本体部分303は、装着者の上唇の輪郭にほぼ沿うように湾曲しており、シールは、開口部403が平面図においてこの近似曲線に従うように形成されている。
シールの中央部分407は、開口部403の上下に延在する。開口部403および鼻孔ロケータ401の上側では、中央部分は、外部面壁431、内面壁433および周囲部分435を含む。少なくとも内面壁部分433および外面部分435は好ましくは薄くて柔軟性がある。
開口部403の下側では、中央部分407は、外壁部分441、内壁部分443および周辺部分445を含む。少なくとも内側部分443および周辺部分445は好ましくは薄くて柔軟性がある。
使用時、鼻ロケータの上下および両側の、柔軟性のある内壁部分は、(患者用インターフェースに供給されたガスの流れからの)シール内部の圧力によって膨張して装着者の皮膚に押し付けられ、装着者の鼻の外表面の輪郭に、および装着者の鼻の下側面の表面に、鼻のすぐ下側にある装着者の上唇の表面に適合する。シールの柔軟性のある周囲または周辺は、マスク本体が少なくともわずかに移動方向に動くことができるようにしているため、マスク本体が動いてもこのシールは破られない。柔軟性のある周囲はマスク本体の位置から鼻孔ロケータの位置を分離させ、マスク本体が(患者の顔の軸に対して)横方向および垂直の双方に変位することを可能にする。側部部分411は、患者の鼻の側面に係合し、それらに対してある程度の追加的なシールを形成して、マスクの位置を支持する。
図5A、図5Bおよび図5Cにマスク本体およびシールをより大きく示す。前述のように、シールは、シールをマスク本体に固定させる構成で開口部403を含む。マスク本体は、供給導管に接続するための受け口502と、シールの開口部403と係合するためのシール開口部501とを含む。シール開口部501およびシールの開口部403は、それらを係合させるために相補的な特徴を備える。図示の形態では、シールの開口部403はリップおよびチャネルの構成507を含み、マスク本体のシール開口部501の周辺は、チャネルおよびリップの相補的な構成505を含む。チャネルおよびリップの構成は、シールがマスク本体に適切に適合して、圧力下でガスが供給されるときに、この接合部からの漏れがないことを確実にするように考案される。シールとマスク本体とを接続するための他の多くの方法も考案でき、この構成は例示にすぎない。
マスク本体では、シールに対する出口開口部501は、受け口502の開口部のちょうど反対側にあるため、開口部502は中心に配置されている。受け口502の両側は中央側部部分509に延在する。中央側部部分509は、シールの開口部403の一部分を取り囲む平坦な被覆壁とし得る。中央側部部分509は、ガス逃がし通気孔の一部として小開口を含み得る。
図示の好ましい実施形態では、シール開口部501の範囲を越えてサイドアーム511が延在し、図7Aから最もよく分かるように、サイドアーム511は、好ましくはシールの全幅を越えて延在する。各サイドアーム511は、ストラップのコネクタ部分321に接続されるコネクタ部分513を含む。図示の実施形態では、コネクタ部分は、周囲に刻み目のある固定ポストを含む。ストラップは、各端部に形成され、固定ポストに引っ掛けて刻み目に係合する小さなループを有する。このコネクタの形態は単純かつ直感的であるが、他のコネクタ形態を設けてもよく、例えば、各サイドアーム511は、クリップの部分(例えば雄型または雌型部分)を備えることができる。
図7Aから最もよく分かるように、サイドアーム511は、例えば30°〜80°の角度713でシールの外壁から出ている。ポスト513に固定されたストラップは、図7Aの線715で示すように、シールから離れかつ装着者の顔から離れた位置でサイドアームから離れる。これは、インターフェースの中心線719に対するサイドアーム511の先端717の相対的位置によって示されている。中心線からサイドアームの先端までの距離721は、好ましくは25mm〜50mm、最も好ましくは約45mmである。これを、好ましくは5mm〜10mm、最も好ましくは約7mmである中心線719と鼻ロケータの中心軸との間の距離723と比べる。それをまた、シールの中央部分を離れる、シールの側部部分の内壁面の近似位置と比較する。この位置は図7Aにおいて破線725で示す。好ましくはこの距離727は10mm〜20mm、最も好ましくは約15mmである。さらに比較すると、側部部分の最も外側の範囲を破線729で示す。中心線719からの破線729の距離731は好ましくは15mm〜30mm、最も好ましくは約25mmである。
前から後ろ側への方向において、先端717は好ましくは鼻ロケータの基底の後方にあるので、鼻ロケータの基底はマスク本体の中央部分と、先端717を結ぶ線との間にある。
さらに図7Aを参照すると、概して、マスクシールの最も広い外部範囲741は30mm〜60mm、最も好ましくは約50mmとし得る。シールおよびマスクフレームの全深さ743は、好ましくは40mm〜65mm、最も好ましくは約55mmとし得る。この深さ内で、使用時に使用者の鼻を包み込むシールによって規定された内部空間は、好ましくは20mm〜40mm、最も好ましくは約30mmである深さ745を有し得る。
図7Aから分かるように、形状全体において、側部部分が互いにほぼ平行となりかつ鼻を収容する空間にわたって対向するように、シールはかなり弓状に湾曲する。側部部分の配向平面は、0°〜45°、好ましくは0°〜25°の角度をなすようにし得る。図9Aおよび図9Bに示すように、好ましくは、これは内壁および外壁の双方に当てはまる。好ましくはこれはまた、図9Aおよび図9Bに示す異なるレベルによって示すように、シール内に垂直方向に変位された、実質的に全てのレベルに対して真である。
図7Aに示すように、シールの全体的な平面形態は、放物線、半楕円形、半長円形またはU字形とみなし得る。全体的にみると、シールの中央部分は、シールの幅を規定し、シールの側部部分は、互いに実質的に平行かつこの幅方向に実質的に垂直な方向に中央部分の外側端から離れて延在する。
図5Bおよび図5Cはまた、マスク本体303へのスイベルエルボー313の接続を示す。スイベルエルボー313はボール部分515および開口部517を含む。ボール部分515の外面は、好ましくは円錐球(frustospherical)面であるが、変形させて形成して、依然として受け口502とのシールをほぼ達成することができる。同様に、受け口502は好ましくは、わずかに入り込むリップのある円錐球面である。これは図8から最もよく分かり、リップ802が、円錐球面804の残りの部分に対してわずかに入り込んでいる。
スイベルエルボー313は、好ましくは導管の流れと、マスクへの接続の流れとの角度を0°〜90°、好ましくは30°〜60°、最も好ましくは約45°に規定する。エルボーは、患者用インターフェース用のガス逃がし通気孔の一部または全てを形成するアパーチャ519を組み込み得る。アパーチャは、好ましくは、エルボーの屈曲部の外側、実質的にマスクから離れるガスの流路のラインに位置する。
図5Bおよび図5Cはまた、マスク本体のポスト513に係合されたストラップのコネクタ部分321を示す。
図7A〜図7Dは、図8、図7D、図9Aおよび図9Bに示す断面図の背景を与える。
図7Dは、図7Cのシールの線EEに沿って取った断面である。図7Dは、シールの垂直中心面におけるシールの部分の厚さを示す。これは、鼻孔ロケータに直接隣接しかつ鼻孔ロケータ間の領域731におけるシールに厚みがつけられていることを示す。断面はまた、出口403の上側のシールの中央部分の外壁部分431にあるシールに厚みがつけられていること、および開口部403の下側の中央部分の外壁部分441に厚みがつけられていることを示す。これらの厚みをつけられたセクションは、好ましくは、それぞれ厚さが約2mm〜4mmの、薄くて柔軟性のある周囲部分435および445から次第に厚くされる。周辺部分435および445ならびに下部内壁部分443および上部内壁部分433である、柔軟性のある壁部分は、好ましくは0.05mm〜0.5mm、最も好ましくは0.1mm〜0.2mmの肉厚を有する。
鼻ロケータ間の部分731は、好ましくは2mm〜0.5mm、好ましくは0.8mm〜1mmの厚さを有する。
これらの寸法は、約40のショアA硬さを有するシリコーン材料に関して与えられる。シールが、他の材料で形成される場合、同等の代替的な寸法も考えられ得る一方、好ましい柔軟性のある領域に覆いの柔軟性を保持し、かつ覆いに形状をもたらすための領域にはその形態を与えるための十分な硬さを保持する。
図8は、図7Aのマスクシールおよび本体のDDに沿って取った断面である。これは、マスク本体の開口部へのシール開口部の接続を示すために図7Dを参照して既に説明した、図示の外側に向いた側のシールの中央部分の断面を示す。しかしながら、図8の断面もまた、鼻ロケータの好ましい断面形態を示す。特に、鼻ロケータの壁806の材料の厚さは、好ましくは0.5mm〜2mm、最も好ましくは0.8mm〜1mmである。
鼻ロケータは、ベース部分808と、中心開口部812のあるノズル部分810とを含む。開口部812を含む部分は、使用者の鼻孔の内側に嵌る。ベース部分808は、鼻孔への入口において主要な位置を提供する。
図9Aは、シールの図7Dの線GGに沿って取った断面である。これは、鼻孔ロケータを通過するほぼ水平中心面のシールの断面である。この断面は、鼻孔ロケータの壁部分806、鼻孔ロケータの周囲の外側の直接隣接した領域902、および鼻孔ロケータ間の中心部分731が全て、シールの側部部分の柔軟性のある壁部分415および423と比べて厚みをつけられた壁を有することを示す。特に、鼻ロケータに直接隣接しかつそれを含む領域は、好ましくは0.5mm〜2mm、最も好ましくは0.8mm〜1mmの厚さを有する。
シールの側部部分の外壁部分413もまた、鼻孔ロケータに隣接した部分よりも実質的に厚い。これらの部分は、好ましくは2mm〜5mm、最も好ましくは3mm〜5mmの厚さを有する。これらの部分は、次第に厚みが小さくなり、それらが周辺部分423となる部分で柔軟性のある厚さになる。
側部部分の外側壁413の厚みをつけられた部分は、好ましくは、側部部分の最も外側の先端の10mm以内にまで及ぶ。
これらの外側側部部分413の厚さおよび硬さは、シールに実質的な形態を、および適所でのシールの安定性を与える。側壁は、供給によってシールが圧力下で膨張するときに、シールの側部部分の外側への屈曲に耐える一方、壁部分413は圧力下で外側に屈曲し、かつ十分な反作用の力を有して、装着者の鼻を包み込むシールを保持する。
シールの厚みのある領域によって生じる硬さは、複合材料、または部分の組み合わせによってもたらされ得る。例えば、硬さは、シリコーンの補強によって、または硬い材料の可撓性のインサートによって生じ得る。硬い材料のインサートは、マスク本体と一体にし得る。好ましくは、シールの側部部分が、約60°の角度の側部部分の屈曲に対して、硬くされた領域の端部において少なくとも1Nの力の効果的な硬さがあることによって屈曲に耐えるような構成とされる。
図9Bは、図9Aの断面の上方の別の実質的に水平な平面を示す。この断面は図7Dの線FFに沿って取ったものである。これもまた、内側壁部分415および周囲部分423に対するおよび上部内壁部分433の厚さに対するシールの側部部分の外側壁部分413の厚さを示す。
ここでも、側部部分413は好ましくは2mm〜5mm、最も好ましくは5mm〜3mmの厚さを有する。柔軟部分415、423および433は、0.05mm〜0.5mm、最も好ましくは0.1mm〜0.2mmの厚さを有する。
図10A〜図10Cは、本明細書に説明するいくつもの発明を組み込む患者用インターフェースを示す斜視図である。図10Aは前面図であり、図10Bは、側面図であり、および図10Cは背面図である。
インターフェース1000は、図1〜図3を参照して説明したインターフェースと同様である。シール1010は、図4のシールと多数の類似点がある。フレームアセンブリ1008は、図5のフレーム303と同じ特徴をいくつか有する。図1〜図3のインターフェースのように、インターフェース1000は、玉継手またはスイベル接続によってフレームアセンブリ1008に結合された短い垂下式の導管を有する。また図1〜図3のインターフェースのように、インターフェースは、好ましくは、単一のループストラップによって装着者の頭部に固定される。このループストラップは、本明細書で後述する材料製とし得る。フレームアセンブリは、図58〜図61を参照して説明するように、リップ安定材を含んでもよい。
図10A〜図10Cを参照すると、インターフェース1000の全体的な構成は、フレームアセンブリ1008と、フレームアセンブリの内側にシール1010とを含む。フレームアセンブリから供給導管1004が垂下して、ガスをフレームアセンブリに、そこからシールに供給する。ヘッドギア1002はフレームアセンブリにつながれて、インターフェースを使用者の頭部に固定する。
フレームアセンブリは側部部分1016を含む。図5のアセンブリのように、側部部分は、シールの外壁から離れるように延在し得る(それゆえ、使用時には装着者の顔から離れる)。側部部分1016の少なくとも一方、好ましくは双方が、ヘッドギア1002のコネクタ1014の接続を提供する。
コネクタ1014は、ストラップ1012の端部を終端させるように接続される。好ましくはストラップ1012の各端部はコネクタを含み、および各側部部分1016は、適合する協働式接続を含む。
供給部は好ましくは短いフレキシブルチューブ1026、供給コネクタ1022およびインターフェースコネクタ1006を含む。
チューブ1026は多くの形態を取り得る。例えば、チューブ1026は、伸縮性導管、通常弛緩状態では短い弾力性導管、押出し蛇管または螺旋状リブ(spiral rib)を有する巻回テープ管(wound tape tube)とし得る。チューブは、押し潰しに対して抵抗性を有する必要があり、広範囲な横方向の転回および曲げを可能にする。チューブの長さは、好ましくは50mm〜150mmである。
インターフェースコネクタは、バイアス流用通気孔を含んでもよい。しかしながら、図示のインターフェースでは、コネクタにバイアス流用通気孔が設けられていない。コネクタ1006は、好ましくはフレームアセンブリ1008へのスイベル継手1020の部分を含む。コネクタは、好ましくは玉継手またはスイベル継手の一部分を含み、最も好ましくはフレームアセンブリの受け口まで延在する伸長中空プラグ部分を含む。
図10Bを参照すると、コネクタは、好ましくは25度〜75度の角度で供給流の向きを変える。最も好ましくは、コネクタは、40度〜60度の角度で流れの向きを変える。この角度は、継手1020のすぐ周辺のフレームアセンブリの前面の角度(例えば装着者の前頭面に対して)と組み合わさるため、チューブ1026はインターフェースの下に(使用者が直立しているとき)容易に垂れ下り、使用者が横たわっているときには使用者の近くに留まり、継手1020を患者付近に保つ。
供給コネクタ1022は、好ましくはスイベルを含む。
フレームアセンブリ1008は、好ましくはバイアス流用通気孔1018を含む。バイアス流用通気孔1018は、少なくとも、インターフェースの内部から周囲環境までの流路を含んでもよい。バイアス流用通気孔を全く含まない戻り流用タイプのベンチレータと使用するためのインターフェースが設けられてもよい。
バイアス流用通気孔が含まれる場合、バイアス流用通気孔は、フレームアセンブリを画成する壁を通って延在する少なくとも1つのアパーチャを含んでもよい。図示のインターフェースでは、バイアス流用通気孔1018は複数のアパーチャを含む。アパーチャは、ガスの出口流を装着者の頭部に対して主に上向きに向けるように配置される。主に上向きとは、ガスが、顔の面に垂直な方向よりも顔の面(または前頭面)に平行な方向に、かつ概して額に向かう方向に向けられることを意味する。
図10Cから最もよく分かるように、フレームアセンブリは、シール1010の下方に延在する垂下式支持部分1024を含んでもよい。垂下式支持部分は、鼻唇溝の近傍において装着者の上唇領域への支持をもたらすためのパッド1030を含む。一部の使用者では、パッド1030は、鼻唇溝のすぐ近くの下頬領域に延在し得る。パッドは、シールを支持する必要がある場合には顔にのみ接触するものである。インターフェースのこの態様は、図18〜図61を参照して詳細に網羅する。
また図10Cでは、シールが対の鼻ロケータ1036を含んでいることが分かる。各鼻ロケータは開口部を含み、鼻ロケータは使用時に装着者の鼻孔内に配置される。鼻ロケータは、シールの柔軟な内壁部分1042から延在する。
図示のインターフェースでは、各鼻ロケータは、略チューブ状のノズル部分1040および凸状ベース部分1038を含む。略チューブ状のノズル部分1040は、開放端部に向かって幾分テーパが付けられていてもよい。凸状ベース部分はドーム形状とみなしてもよい。
一部の実施形態では、凸状ベース部分は、ロケータの周辺全体に延在し、チューブ状ノズル部分を取り囲む。他の実施形態では、凸状ベース部分は、ロケータの周辺に完全にではなく、そのほとんどに延在してもよい。例えば、ベース部分は、ロケータの周辺に連続して60%以上延在してもよい。
各ロケータのノズル部分およびベース部分の双方とも、好ましくは断面が長円または楕円である。これを、より詳細に図11E〜図11Hに示す。
図11A〜図11Hは、図10A〜図10Cのインターフェースの軟質シール構成部品の図である。図11Aは上面図である。図11Bは前面図である。図11Cは、鼻ロケータの開放端部に直接対面する位置から取った後面図である。図11Dは、図11CのセクションCCを通る断面図である。
これらの図面から、図4のシールとの多くの類似点が分かる。類似特徴の実用性および機能は、詳細には繰り返さない。
一般論として、シールは、内側に面した壁部分と、外側に面した壁部分とを含む。内側に面した壁部分は、装着者の顔の表面に対してシールを形成する。外側に面した壁部分は、シールをフレームアセンブリにつなげ、シールの全体の形状を支持する。図4のシールのように、シールの全体の形状は、U字形状またはV字形状であり、側部部分が中央横断部分から後方へ延在している。
外側に面した部分は側部部分1032を含み、側部部分1032は、内側に面した壁よりも断面が大きい。内側に面した壁は、全体的に柔軟な背部1052に支持された鼻ロケータを含む。柔軟な周辺1034、1044は、周縁の周りで外側に面した壁と内側に面した壁をつなぐ。
特に図11Aおよび図11Dを参照すると、各鼻ロケータは、好ましくはチューブ状部分1042およびドーム状部分1038を含む。さらに各チューブ状部分は、開口部1050を画成するリム1042で終端する。
チューブ状部分は開口部1050に向かってテーパが付けられている。テーパは、好ましくは直線的なテーパである。あるいは、テーパは、曲線テーパとしてもよい。ドーム状部分およびチューブ状部分の表面は、例えば120度〜160度の鈍角の開先角度をなす。
図11Dの断面は、チューブ状部分1042がほぼ円錐台(frusto conical)であり、かつドーム状部分1038が、ほぼ切頭球(frusto spherical)であると提示している。しかしながら、いずれの場合にも、代替的な断面(図11F〜図11H)は、円形ではなく楕円である。それゆえ、ドームの形態は楕円体とみなし得る。チューブ状部分の形態は楕円錐とみなし得る。しかしながら、いずれの場合にも、形状は真の楕円である必要はなく、その代わりに、正規の楕円より劣った形状を含み、ドームの形態を、卵形体または卵形体ドームとみなしてもよく、チューブの形態を卵形体または卵形体円錐とみなすか、またはテーパ付きの卵形体または卵形体チューブとみなす。
鼻ロケータのチューブ状部分は離間しているが、それらの軸がほぼ一点に集まるように整列している。好ましくは、一点に集まる距離は、鼻ロケータの開口部から10mm〜40mmである。
鼻ロケータのドーム状部分は、シールの中心線において割れ目1046の周りですぐ近くになるかまたはそこでつながる。好ましくは、割れ目1046は、一方の鼻ロケータドームに、他方の鼻ロケータのドームに対するいくらかの運動の自由度を与えるように形成される。
特に図11E〜図11Hを参照して、各鼻ロケータの長円断面を詳細に示す。特に、鼻ロケータの3つの断面を示す。これらの断面は、鼻ロケータの開放端部の開口部の平面に平行な平面で取られている。
これらの断面から分かることは、長円形である。特に、開口部1050の長円または楕円は、約1.8対1のアスペクト比を有する。長円または楕円の主軸は、短軸の2倍超であり、好ましくは短軸の1.5〜3倍である。
長円形は鼻ロケータのチューブ状部分およびドーム状部分にわたって保持される。しかしながら、図示のシールでは、比ではなく、主軸と短軸との絶対差が保持される。それゆえ、比は、開口部1050の形状から、チューブ状部分のベースに向かって離間した第1の断面1054まで行くにつれて低下する。比は、断面1054から、ドーム状部分の中間位置における断面1056まで行くにつれてさらに低下する。比は、断面1056から、ドーム状部分のベースにおける断面1058まで行くにつれてさらに低下する。
例として、先端開口部の場合、主軸の寸法は約9mm、短軸は約5mmとし得る。EEにおけるチューブ状部分の断面の場合、主軸の寸法は約13mm、短軸の寸法は約9mmとし得る。
GGにおけるドーム状部分の場合、主軸の寸法は約18mmとし、短軸の寸法は約15mmとし得る。
HHにおけるドーム状部分の場合、主軸の寸法は約22mmとし、短軸の寸法は約18mmとし得る。
図10Cに最もよく示すように、鼻ロケータの長円形は、インターフェースの後ろ側から見ると、好ましくは平行に整列されていない。特に、長円の上端部は、下端部よりも近い。仮想上の装着者の前頭面に後方に突出する場合、長円の主軸は、60〜120度の角度を形成する。
各鼻ロケータは、好ましくは開放端部1050にリップ1042を備える。リップ1042における材料は、好ましくはチューブ状部分の残りの部分の材料、またはリップのすぐ近傍のチューブ状部分の領域の材料よりも厚い。厚みをつけられたリップは、装着者の鼻孔にロケータを配置するときに、ロケータの端部にやや存在感(positive form)を与える。これは、インターフェースの装着時に装着者にとってロケータの端部の感触をよくするのに役立ち得る。
図11Bおよび図11Eはまた、シールをフレームアセンブリに固定するときに含まれるシールの特徴を示す。図11Bから分かるように、シールの外側に面した部分は、フレームアセンブリで固定するための主開口部を含む。主開口部は、開口部の周囲に延びるリップ1048を含む。リップは、シールの外面壁の厚みのある領域によって構成されてもよい。例えばリップの下部を図11Eに断面で示す。
ある位置、または複数の位置で、リップ上に、フレームアセンブリに対するシールの正しい組立を保証するようにマーカまたは形体が設けられてもよい。図示しかつ説明したシールは、間違った組立に敏感である。この実施形態では、シールは、フレームから取り外し可能に配置される。
リップは、容易に位置決めするために、好ましくは突起を備え、突起は、シールが正しい位置にあるときにフレームの切欠き部に係合する。リップは、内向きおよび外向き方向のいずれかまたは双方に延在する突起1046を備えてもよい。図示の実施形態では、2つの突起1046が設けられ、それらはフレームの切欠き部1074および1092に係合する。
シールのリップは、全体的に、屈曲した長円の形態を取る。これにより、長円の端部が長円の中央部分に接線方向の平面から離れるように湾曲するように、屈曲された長円を意味する。これは、一般的に、図11Aのシールの外面壁部分の形態から分かる。
図12A〜図12Hは、図10A〜図10Cのインターフェースのフレームアセンブリの図である。図12Aは、フレームアセンブリの前面の斜視図である。図12Bは、フレームアセンブリの後面の斜視図である。図12Cは、フレームアセンブリの側面図である。図12Dは、フレームアセンブリの2つの構成部品の組立図である。図12Eは、フレームアセンブリの背面図である。
図12Iは、わずかに構成の異なるフレームアセンブリの背面図であり、安定材部分を図示していない。これは、シールを固定するためのチャネルの代替的な構成を示す。他の点では、フレームアセンブリは、図12A〜図12Hのフレームアセンブリと実質的に同じ方法で形成されかつ組み立てられ得る。
フレームアセンブリ1008は、2つの主構成部品、第1の構成部品1070およびカバー1060を含む。
フレームアセンブリの2つの構成部品を組み合わせて、シールのリップ1048を固定するためのチャネル1096を提供する。
第1の構成部品1070は、チャネルの第1の部分を含み得る一方、カバー1060は、チャネルの第2の部分を提供する。構成部品1070は、内側フランジ部分1072を提供し、カバーは外側フランジ部分1094を提供し得る。チャネル用のベース部分は、いずれかの部分のフランジ部分から延在して設けられ得る。例えばベース部分1088は、フランジ部分1072から設けられ得る。
フランジ部分1072は、シールのリップ1048の位置決定形体を収容するための切欠き部1074を含み得る。フランジ部分1094は、シールのリップの追加的な位置決定形体を収容するための切欠き部1092を含み得る。
シールおよびチャネルの好ましい形態によれば、チャネルは、全体的に外向きのフレア部を有し、主開口部の両側にあるチャネルの部分が、チャネルのベースからチャネルの開放縁部まで進むときに、互いに対して広がるようになっている。それゆえ、シールのリップは引っ張られて内側フランジ部分1072を通過し、かつシールは、リップの弾性張力によってチャネルに保持される。
図12A〜図12Hのフレームアセンブリでは、チャネルは、全体的に湾曲した楕円を形成する。図12Iの例では、チャネルは、湾曲した丸みのある長方形または台形のような経路に従う。特に、チャネルの全経路は、図12A〜図12Hの実施形態のチャネルの経路ほど広くない。さらに、チャネルは、比較的真っ直ぐな側部部分1220を含む。側部部分1220は、下部1226の方へ延在するときにわずかに狭まり、および上部1217の方へ延在するときにわずかに広がる。このアセンブリが全体的な形状を湾曲した長円に保持する一方、真っ直ぐな側部部分は、図12A〜図12Hの湾曲した楕円の鋭く曲がった端部部分と比較して、組立を容易にするように改善させることが分かった。
切欠き部および突起の位置合わせは、好ましくはチャネルの上部または下部に隣接して、最も好ましくはチャネルの上部に隣接してもたらされる。それゆえ、リップ1048を正しい位置でチャネルに載置することができ、次いでリップの残りの部分を内側フランジ部分1072わたって引っ張ることができる。
第1の構成部品1070は、支持パッド1030を担持するための延出部を含み得る。例えば下部遮蔽部分は、インターフェースの供給開口部の下側に湾曲して延在し得る。下部遮蔽部分は側部部分を含み得る。側部部分の下部内面にパッド1030が設けられる。
遮蔽部の上部の内側面1078は、インターフェースの側面を包み込み、かつシールの外面壁の外側に隣接して配置される。遮蔽部の上部は、ガス内圧下で、シールの覆いの外側の外向きの撓みを抑制することによって、シールの形態を保持するのを支援し得る。
第1の構成部品は、スイベル接続1020の一部分を担持し得る。好ましくは、第1の構成部品1070は、前後に開口したリング部分1080を含む。リング部分は、好ましくは供給チューブコネクタの表面と係合する表面を含む。
好ましくは、リング部分1080は、内側に面した実質的に球面1084を含む。内向きの面1084は、供給チューブコネクタの球部分の外向きの相補面と係合し得る。供給チューブコネクタの球部分は、供給チューブからリング部分1080を通ってガスを導く内部通路を有し得る。
この配置の1つの利点は、利用可能な材料の選択肢が改善されることである。供給チューブコネクタは、好ましくは、構成部品1070のリング部分1080とは異なるベースポリマー材料から作られる。互いに作用する異なるポリマー材料は、同じベース材料のポリマーよりも摩擦および騒音を低減させる傾向がある。さらに、外側カバー1060を供給チューブコネクタと同じ材料から形成できるので、外観を美しくする。
例えば、構成部品1070のリング部分は、その強度および靭性から選択された材料、例えばポリカーボネートプラスチックから形成し、かつカバー1060および供給チューブコネクタは、主に仕上げ面および外観から選択したプラスチック、例えばアセタールプラスチックから形成してもよい。アセタールプラスチックは、潤滑性コポリマー、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を含んでもよい。
リング部分1080はまた、2つの構成部品1060および1070を固定する形体を提供する。
例えばリング部分1080の外面は、窪みまたはチャネル1082などの外向きの形体を備えて、カバー1060の開口部1068の周囲1066の内向きのクリップまたは内向きの環状リッジ1087と協働してもよい。これを、図12Gの断面に最もよく示す。
カバー1060の外周は、構成部品1070の表面の一部と一体となってもよい。例えばカバー1060の下部曲線縁は、構成部品1070の下部遮蔽部の上部曲線縁に当接し得る。これは、図12Gの1081において示す。側部部分における同様の当接縁を図12Hの1081において示す。
構成部品1060および1070は、バイアス流用通気孔1018に隣接して出口プレナムを形成し得る。これは、図12Dの分解図および図12Bの後面図および図12Gおよび図12Hの断面を考慮することにより最も理解される。プレナム1079は、アパーチャ1068の近傍で、構成部品1070の湾曲した長円フレーム部分1072とカバー1060の内面との間に規定される。
プレナム1079への開口部1086は、リング部分1080の後部縁および長円フレーム部分1073によって画成される。シールからバイアス流用通気孔へ流れるガスは、これらの開口部を通過する。長円フレーム1073のフランジ1072の内面1098は、好ましくは、プレナムの方へ行くにつれて狭まり、漏斗のように作用する、流れ方向付け面を画成する。
バイアス流用通気孔1018の孔は、プレナム1079から通じている。
リング部分1080は、長円フレーム部分1073を通って本質的に中心に開口する。これは、本質的にシールの開放端部にすぐ隣接する箇所において、シールへの流れとシールからの流れを分割する。
リング部分は、この位置に、1つ以上の支持ストラット1076によって、またはリングおよび長円フレーム部分が一緒になる頂部および底部における領域によって支持され得る。
バイアス流用孔1097は、プレナムチャンバ1079の上部1089の周りに湾曲して配置される。この上部は、リング部分1080の真上の、図12Gに示す位置にかなり限定されるが、両側により開放している。
上向きの出口流(一般的に装着者の前頭面に平行な)を提供するために、バイアス流用孔は、カバー1060の壁のシェルフ部分1099に配置してもよい。
構成部品1060の下部遮蔽部分は、より剛性の高い骨格部またはフレーム1083を覆う、軟質の被覆部1085、例えば軟質の生体適合性材料のオーバーモールド層を含み得る。好ましい被覆部は、例えば、熱可塑性エラストマー、ポリウレタンフォーム、またはシリコーンエラストマーとし得る。構成部品1060の骨格部またはフレーム1083は、被覆材料と強く結合する量のプラスチック材料を含むコポリマーから形成し得る。例えば、フレーム1083は、ポリカーボネートシロキサンコポリマーから形成し得る。シロキサンは、耐化学薬品性に寄与し、オーバーモールドされたシリコーンカバーの結合性を向上させる。
カバー1060の末端の側部部分1016は、構成部品1070の遮蔽部の外面から広がる。側部部分1016は、ヘッドギアストラップのコネクタを収容する受け口1062となる。
図13〜図20は、包み込み式の膨張シールを備えるインターフェースの別の実施形態を示す。インターフェース1100は、シール本体1101およびフレーム1102を含む。
フレーム1102には、ガス供給装置に取り付けられたチューブ1112が取り付けられる。チューブは、マスクフレームおよびシールにガスを供給する。チューブ1112は、細ひも1113によって使用者(インターフェース1100を装着している)につながれていてもよい。使用時、細ひも1113は使用者の首の周りに延在する。細ひも1113は、公知の方法によってチューブに付着されるが、図示のものは、細ひも1113に取り付けられた、チューブを掴むc字状のクリップ1114である。
インターフェース1100は、頭部ストラップ1114によって使用者の鼻を覆って適所に保持される。ストラップは、好ましくはシリコーンなどの可撓性タイプの材料またはヘッドギアストラップの分野で周知の積層材料で作製される。ストラップ1114の各端部は、好ましくはシール本体1101に形成されるかまたは取り付けられる対応するアイレット1117に取り付けられるクリップ1116に、取り付けられる。ストラップは、平坦な成形シリコーンストラップ、小型の中空シリコーンチューブ、または当該技術分野で公知の適切な構成とし得る。
フレーム1102には複数のバイアス流用穴1115が形成されて、インターフェースから、使用者が吐き出したガスを排出できるようにし得る。あるいは、バイアス流用穴はシール本体1101に形成されて、ガスを排出できるようにし得る。
シール本体1101はここでも、柔軟性があるかまたは膨張性のシールである。シール本体1101は、形状が湾曲していてヒトの顔の輪郭に適合し、かつ使用者の鼻の周りに延在し、使用者の鼻を包む。シール本体1101は好ましくは使用者の鼻の側面に完全に延在し、使用者の頬にも部分的に延在し得る。シール1101は、内面1103を備える内壁と、外面1104を備える外壁とを含む。内面1103からは、それぞれ出口1107、1108を備える鼻ロケータ1105、1106が突出している。
図10〜図12の実施形態と同様に、シール本体1101は、鼻ロケータ1105、1106の反対側に入口開口部1109を含み、フレーム1102を受け入れる。
シール1101は可変の肉厚を有し、シールの突出する部分の周りに剛性があり、鼻ロケータ1105、1106とシールの入口開口部1109の周辺1110との間に可撓性があるようにする。これは、マスクフレーム1102に続いて、鼻ロケータ1105、1106と入口周辺1110との間にデカップリング効果があることを意味する。これは、使用者の鼻孔での鼻ロケータ1105、1106の封止を壊さずに、マスクフレームがいくらか動くことが可能であることを意味する。
図18から分かるように、シールへのガス入口1105を規定する入口周辺1110は、実質的に厚みのある断面を有する。これは、入口周辺1110に剛性をもたらす。同様に、鼻ロケータ1105、1106は、実質的に厚みのある断面を有する。しかしながら、鼻ロケータの厚さは、必ずしも、入口周辺1110と同程度に厚くなくてもまたはそこよりも厚くなくてもよい。好ましい形態では、鼻ロケータの厚さは入口周辺の厚さよりも薄い。
入口周辺1110と鼻ロケータ1105、1106との間の部位は、好ましくは鼻の位置および入口周辺の双方よりも断面において薄い。例えば、図18では、XとYとの間のシール1101の長さは、入口周辺または鼻ロケータのいずれかよりも断面において実質的に薄くなるように形成されている。これは、この長さ部分がより可撓性に富み、鼻ロケータ1105、1106をより効果的に動かすことができることを意味する。さらに、外側周辺1111を含むXとYとの間の長さが断面において薄いため、シールは容易に膨張して、使用者の鼻の周りでのシールの封止を支援する。
図18から分かるように、好ましくは各鼻ロケータの基底または底部に隣接する覆いの領域1118は、厚みのつけられた断面を有する。図示のように、好ましくは、領域1118と厚みのつけられた入口周辺1110との間のシールの長さまたは領域1119は、入口周辺1110、鼻ロケータ1105、1106または領域1118のいずれかよりも断面において実質的に薄くなるように形成される。
代替的な実施形態では、覆いは、鼻ロケータの底部に隣接した厚みのつけられた領域1118を含み、鼻ロケータの断面の厚さは、厚みをつけられていない。例えば、鼻ロケータの断面の厚さは、鼻ロケータに隣接した領域1118と入口周辺1110との間に延在する覆い領域1119の厚さと同様とし得る。鼻ロケータの底部に隣接する厚みのつけられた領域1118は、鼻ロケータのベースが、典型的なCPAP圧力下で過度に変形または膨張しないようにする。しかしながら、この実施形態における鼻ロケータ1105、1106の薄い壁は、CPAP圧力下で膨らみ得る。
好ましくは、シール1101は、ショアA硬さ約40のシリコーンから形成される。あるいは、類似の特性を有する他の材料を使用してもよい。ショアA硬さ40のシリコーン、または類似の特性を有する他の材料では、鼻ロケータと入口周辺との間に延在する覆い領域1119の厚さは約0.5mm未満である。好ましくはこの領域1119の厚さは0.1mm〜0.2mmである。あるいは、覆いのこの領域1119は、0.1mm未満、例えば0.05mmの厚さを有し得る。
鼻ロケータのベースに隣接する領域1118の厚さは、好ましくは2mm未満の厚さを有する。好ましくは、鼻ロケータのベースに隣接する領域1118の厚さは、約0.8mm〜1.0mmである。あるいは、鼻ロケータのベースに隣接する領域1118の厚さは、0.8mm未満、例えば0.5mmとし得る。
入口周辺に隣接する領域の厚さは約3mm〜5mmとし得るが、例えば2mmなど、それよりも薄くすることもできる。
鼻ロケータの厚さは2mm未満である。好ましい実施形態では、鼻ロケータの厚さは約0.8mm〜1.0mmである。あるいは鼻ロケータの厚さは0.8mm未満、例えば0.5mmである。
上述の代替的な実施形態では、鼻ロケータの厚さは、鼻ロケータと入口周辺との間に延在する覆い領域1119の厚さと同様である。この実施形態では、鼻ロケータは約0.1mm〜0.2mmの好ましい厚さを有する。あるいは鼻ロケータの厚さは0.2mm未満、例えば0.05mmとし得る。
好ましくは、シールのある領域から別の領域での厚さの変化は漸次的に生じる。例えば、シールの厚さは、厚みをつけられた部分1118から薄い部分1119まで漸次的に変化する。同様に、シールの厚さは、厚みをつけられた部分1110から薄い部分1119まで漸次的に変化する。
ここで図20を参照すると、図16のAAに沿って取ったシール1101の断面を示す。この図は、シールの部分の厚さの変動を示すシール1101の代替的な図を示す。特に、入口周辺1110および鼻ロケータ1106、1108は、外側周辺1111と比較して断面において厚みがある。少なくとも横方向において、入口に隣接する厚みのつけられた領域1110は、入口から外周縁1121までの距離の少なくとも半分だけ延在する。上向きの方向では、厚みのつけられた領域は、入口から上周縁1123までの距離の少なくとも半分だけ延在する。下向きの方向では、厚みのつけられた領域は、下面部分1125までの距離の少なくとも半分だけ延在する。鼻ロケータ1106と1107との間の、全体的に1112で示すシールの部位もまた、断面において厚みがあり、これらの部位において鼻ロケータに追加的な安定性をもたらす。
図21では、シールの代替的な実施形態を示す。この代替的な実施形態では、1113で示す鼻ロケータ間の部位は、入口周辺1110および鼻ロケータ1106、1108よりも断面において実質的に薄い。この構成は、鼻ロケータ1106と1108との間に追加的な可撓性をもたらす。
図22に、本発明のシールのさらに別の実施形態を示す。ここでは、シールは膨張性であるが、シールは、使用時に使用者の口を塞ぐように下方に延在する。このシール1200は、鼻ロケータ1201、1202を含み、上述の実施形態のいずれかで説明したものと同様のフレームに受け入れられる。シール1200は、使用者の口を覆う延出部1203を有し、シールを形成して口からの漏れを減少させる。
図23に、本発明のシールの別の実施形態を示す。このシール1300は、図22のシールと同じ形状であり、鼻ロケータ1301、1302および口を覆う延出部1203を備えるが、使用者の口に向けられた出口1304を含み、使用者の口ならびに鼻ロケータ1301、1302を通って使用者の鼻腔に同時にガスが送られるようにする。
図24〜図29は、本書で説明したインターフェースの実施形態のいずれかと共に使用し得る種々の頭部ストラップを示す。
図24は、インターフェースおよび頭部ストラップの分野で公知のいずれかの適切な手段によってインターフェース1400、特に可撓性および膨張性シール1401に取り付けられた単一の頭部ストラップ1402を示す。ストラップ1402は、図24aに示すような中空チューブ1402または図24bに示すような中実チューブ1402’とし得る。中空チューブは、例えば、直径3mm〜6mmおよび肉厚0.2mm〜1mmの伸長シリコーンチューブとし得る。
図25は、インターフェースおよび頭部ストラップの分野で公知のいずれかの適切な手段によってインターフェース1400、特に可撓性および膨張性シール1401に取り付けられた単一の頭部ストラップ1410を示す。ストラップ1410は、図25aに示すような細長い中空チューブ1410または図25bに示すような細長い中実チューブ1410’とし得る。ストラップは、好ましくはシール1401に取り付けられるその端部1411、1412において幅が細く、使用時に使用者の頭部の後ろ側にある中間点において幅が広い。
図26は、インターフェース1400に取り付けられた二重頭部ストラップ1420を示す。ストラップ1420は使用者の耳の周りに延在し、シール1401の各側に2つのアタッチメント点を有し、そこでストラップがシール1401に取り付けられる。
図27および図27aは、インターフェース1400に取り付けられた延伸可能な頭部ストラップ1430を示す。ストラップ1430は、ストラップを使用者の頭部に良好に適合させるための伸縮可能な部位1431を有する。
図28は、インターフェース1400、特にシール1401に取り付けられた代替的な頭部ストラップ1440を示す。頭部ストラップ1440は、好ましくは剛性部位1442、1443を有するサイドストラップ1441を含み、サイドストラップ1441に追加的な安定性をもたらす。頭部ストラップ1440はまた、好ましくは、それぞれ頭部または頭部の後ろ側に延在する上部ストラップ1444および後部ストラップ1445を含む。この頭部ストラップは、Fisher and Paykel Healthcareの米国特許出願第12/307993号明細書で詳述されており、その内容を参照により本願明細書に援用する。
図29および図29aは、インターフェース1400、特にシール1401に取り付けられた、さらに別の代替的な頭部ストラップ1450を示す。頭部ストラップ1450は湾曲しており、ストラップに追加的な支持または剛性をもたらす隔壁1451を有する。
上述の頭部ストラップは、任意の適切な材料、例えば、軟質プラスチック、シリコーン、積層布、または他の適切な材料で形成し得る。
図30〜図33は、インターフェースフレームを膨張性シール本体に取り付け得る種々の方法を示す。図30では、シール本体1500は、オーバーモールドされたまたはボンドされた硬質プラスチックバーブ1502を含む。バーブ1502は、フレーム1501に形成された対応して付形された凹部1503に留められ、かつフレーム1501とシール係合した状態でシール本体1500を保持する。
同様に、図31では、シール本体1500は、フレーム1501に留められる、オーバーモールドされたまたはボンドされた硬質プラスチックループ状クリップ1513で形成された周辺1512を有する。そのようなクリップ機構の詳細は、Fisher and Paykel Healthcareの米国特許出願第12/502528号明細書で説明されており、その内容を参照により本願明細書に援用する。
あるいは、図32に示すように、シール本体1500は、フレーム1501の周りで伸縮性締り嵌めを有する入口1522を有し得る。フレームは好ましくは溝1523および隆起した縁1524を有し、入口1522がフレームと係合することを可能にする。
図33に示すような別の代替的な形態では、シール本体1500は、オーバーモールドまたはボンディングによってフレーム1501に永久的に取り付け得る。
図34〜図40は、インターフェース1100から延出するチューブ(1112、図13参照)を使用者に固定し得る種々の方法を示す。チューブを使用者に固定することの利点は、チューブの重量をインターフェースから取り除いて、インターフェースが使用者の顔から引張られる可能性を低減させることである。下記の装具の各々は、好ましくはファブリックストラップ製である。ファブリックは通気性のあるタイプの材料であることが好ましいが、他の適切なファブリックも使用し得る。本書で説明する全ての形態において、チューブは、クリップまたはピンによって装具に取り付けられる。
図34では、使用時に使用者の頭部および一方の肩の周りに置かれるファブリック製のループ状ストラップから作製された装具1600を示す。
図35では、代替的な装具1610を示す。この装具はまた、好ましくは、使用者の胸の中心で交差するように形成されかつ使用者の各腕の周りでしっかりと留められるファブリック製である。
図36では、別の代替的な装具1620を示す。ここでは、装具1620は、使用者の胸の中心で交差するストラップを有するが、使用者の首と背中の周りでしっかりと留められている。
あるいは、図37に示すように、装具1630を使用してチューブを使用者に固定でき、装具は、使用者の腕の下側で胸の周りに延在するループ状ストラップから形成される。
図38または図39に示すように、装具1640は、追加的に2つの肩ストラップ1641、1642または単に1つの肩ストラップ1643を含んでもよい。
あるいは、図40に示すように、本発明のインターフェースには、単に使用時に使用者の肩または上腕に適合する単純な装具1650を使用し得る。
図41〜図57を参照して追加的なチューブ支持構成を説明する。図41〜図51は、使用者の首の周りに装着するための、つなぎ部によってチューブを支持し得る支持カラーを説明する。図52〜図55は、そのようなカラーと共に使用し得る、またはつなぎ部の一方の端部を患者に固定するための他の構成と共に使用し得るつなぎ部の態様を説明する。図56および図57は、つなぎ部を患者に固定するための2つのそのような構成を示す。図34〜図40は、そのようなつなぎ部を患者に固定するための他の構成を示す。
図41〜図45は、図1〜図3に関連して上で大まかに説明したカラーをさらに詳細に示す。カラーは、調節可能な接続部327および二次接続部329を含む。調節可能な接続部は、カラーの第1の端部4100と第2の端部4102との間で動作する。調節可能な接続部327は、設定すべき端部4100および4102の重なる量を使用者が設定できるようにする。図41〜図45は、ドーム式締結装置の形態の調節可能な接続部327を示す。ある締結部分4104が第1のストラップ端部4100に取り付けられる。いくつもの相補的な締結部分4106が、第2のストラップ端部4102に沿って間隔をあけて設けられる。一連の締結部分4106の1つに締結具4104を係合することによって、端部4102に対する端部4100の重なりを設定する。締結部分4106は、2cm〜5cm、好ましくは3cm〜4cmの間隔で置かれ得る。これにより、3cm〜4cm単位でカラーの円周に程度の差をもたらす。
好ましくは、外側の重なり端部4100は単一のコネクタ部分を含み、内側ストラップ端部は一連の外向きの第2のコネクタ部分を含む。この構成によれば、患者の首の方に向くコネクタ部分はない。従って、カラーの内側面には、邪魔になる突起がない。
コネクタ部分は、例えば、公知のタイプのドーム式締結具の部分とし得る。
内側端部4102の末端部は、カラーストラップの重なり部分に係合する、外側に突出するループを含み得る。図43にのみ示すこのループ4302は、カラーのサイズをきつく設定するときに、下にはみ出して重なる端部4102の自由端とカラーの重なり部分とを位置合わせする。
図46〜図49に、調節可能な接続部用の代替的なコネクタをしめす。図46に、ドーム式締結具の接続を詳細に示す。
図47に、係合する磁石を使用する代替的な締結具を示す。外側ストラップ端部4702は、内向きの磁石部分4704を含む。内側ストラップ端部4706は、外向きの磁石部分4708を含む。内向きの磁石部分4704は、好ましくは、内側に向く第1の磁性に磁化されている。外向きの磁石部分4708は、好ましくは、外側に向く相補的な磁性に磁化されている。一連の外向きの磁石4708は、内側ストラップ部分4706の外面に沿って間隔をあけて置かれている。
磁石部分はベース部分4710に固定し、ベース部分はストラップに固定し得る。例えば、磁石は、ストラップに縫い合わせることができる基材材料に接着剤で付け得る。あるいは、磁石は、磁石をストラップに直接縫い合わせられるような穴を含むように成形し得る。
磁石4704は、磁石自体ではなく、磁石4708によって引きつけられる磁性材料で置き換えることができる。あるいは、磁石4708は、磁性はあるがそれ自体が磁石ではない材料の部分によって置き換えることができる。一例として、磁石はフェライトまたは希土類とする一方、磁性材料は、鋼の小断片とし得る。可塑性ポリマーにボンドされたフェライト粉末は磁石を可塑性にできると同時に、十分な強度を維持してカラーを固定できる。
図48は、面ファスナーシステムによって作製されている調節可能な接続部を示す。例えば、外側端部部分4802は、突出するフックを備える材料の短い部分4804を含み得る。内側ストラップ端部4806は、フックが係合および係合解除し得るループで覆われた外向きの部分4808を含み得る。好適な面ファスナー材料はVelcro(登録商標)ブランドで販売されている。
外向きのループ材料は、カラーストラップに縫い合わせられるか、またはカラーストラップは、ループを一体式に含む材料から形成し得る。ループ部分4808の長さは、フック部分4804の長さよりも遥かに長く、好ましくはカラーで利用できるよう求められる調節と同等の長さに延在する。例えば、ループファスナー材料はカラーストラップに沿って約15cmの長さを有し得る。
図49は、ドーム式締結具と同様の代替的な機械的な締結具を示す。このタイプのドーム式締結具は、雌型部分に小型の受け入れアパーチャ4902、および雄型部分に小型の突出ピン4904を含む。
図43〜図45に戻ると、カラーは、好ましくは第3の端部4302と第4の端部4304との間に第2の解放式接続部329を含む。それゆえ、カラーのリング全体は、2つの別個のストラップセクションに分割される。各ストラップセクションは、一方の端部部分に調節可能な接続部327、および他方の端部部分に第2の接続部329を含む。
好ましくはこの第2の接続部は調整不能である。この第2の接続部329は、カラーの使用毎に係合および係合解除するものと意図される。調節可能な接続部は長さを直して設定するように調整でき、第2の接続部329は、カラーを固定および解放するために使用できる。
この第2の接続部329は、図46〜図49に示す例を含み、または図50Aおよび図50Bに示すような普通の取り外し可能な締結クリップを含む(図50Aは接続した状態および図50Bは開放状態)任意の好適な手段、または予め定められた範囲の張力がかけられると解放する分離コネクタによって形成し得る。
図45に示す接続部329は、ストラップ端部4302に固定された第1の本体部分4502と、第4のストラップ端部4304に固定された第2の本体部分4504とを有する分離コネクタを含む。第1および第2の本体部分は、各々、突出する中子と受け口とを含む。一方の本体の突出する中子は、他方の本体の受け口に相補的である。突出する中子および受け口は、好ましくは締り嵌めを有する。締めの量および受け口から中子を抜くのに必要な力は、分離クリップの解放力を規定する。
図51Aおよび図51Bにこの好ましい分離クリップを詳細に示す。図51Aでは、クリップを開放した構成で示し、中子5102が各クリップ本体部分から突出し、各中子5102は小型の横方向突起5104を含む。クリップの各本体部分の受け口は横方向アパーチャ5106を含む。中子5102を受け口に押し込むと、突起5104がアパーチャ5106まで及ぶ。アパーチャ5106における突起5104の係合によって締り嵌めがもたらされる。図51Bにこのコネクタをその係合状態で示す。
再び図41〜図45を参照すると、つなぎ部がカラーから延出する。つなぎ部4112は一方の端部でカラーに接続され、その自由端でクリップ4114を係合する。係合クリップ4114は、患者用インターフェース用の供給導管と接続するためのものである。図55に、係合クリップ4114を詳細に示し、導管のカフへの係合クリップの取り付けの拡大図を示す。好ましいコネクタは、カフのスリーブ部分に適合する開放環を含み、カフのフランジ5502と、カフに接続されるスイベル導管のフランジ5504との間の適所に保持される。
好ましいつなぎ部は、カラーへの接続部と導管コネクタとの間のその長さに沿っていくつかの位置に分離クリップを含む。分離コネクタは、図51Aおよび図51Bを参照して既に述べた形態とし得る。分離コネクタのその形態を図52、図54Aおよび図54Bに示す。
あるいは、分離コネクタはまたスイベルを含んで、患者用インターフェースを装着する前にカラーを導管に対して正しい向きにする必要をなくし得る。この場合、分離コネクタは、受け口部分5302および雄型部分5304を含み、雄型部分5304は回転対称とし得る。例えば、雄型部分5304は、拡大した端部5308を有する突出するノブ5306を含み得る。受け口5302は、開放端部に隣接した内側円周に突出部分または環状の突出部分を含み得る。受け口5302は、後で一緒に固定される2部片に作製して、この突出する1つまたは複数のリップを作製する必要があり得る。受け口部分5302は、その他方の端部5310において開放し得るので、コネクタ部分5302を1部片に形成できる。この端部は、つなぎ部のストラップ部分5312の端部を収容し得る。
あるいは、スイベルは、つなぎ部に沿って別の位置に含まれ得る。
好ましくは、つなぎ部を、カラーに接続するための一端部において摺動式コネクタ5202で形成する。摺動式コネクタ5202は、好ましくは、カラーのウェブの両側に直線部分を含みかつカラーの縁の上下の横断部分によって接合された成形ループを含む。ループは、好ましくは、カラーに適度にぴったりと嵌っているので、ある位置まで動くと、その位置に留まる傾向があるが、十分な力がかけられるとカラーに沿って動くことができる。ループ5202は、カラーのウェブの輪郭を実質的に反映している。つなぎ部分はループ5202から延出し、好ましくはループ5202と一体的に形成されている。好ましくは、つなぎ部分およびループは、シリコーンなどの可撓性の弾性材料から形成される。
別のつなぎ部分は、着脱が容易なコネクタから、係合クリップの導管まで延出する。ここでも、これは、任意の好適な材料、好ましくは可撓性のある、好ましくはシリコーン材料から形成し得る。
つなぎ部は、固定のまたは調節可能な長さとし得る。好ましくは、つなぎ部は、患者が選択するために複数の長さが与えられ得る。つなぎ部は3cm〜15cmの長さとし得る。約3cmのつなぎ部を図54A〜図54Bに示し、つなぎ部は、もしあるならば、限定されたストラップ部分を含む。このつなぎ部は、ほとんど、カラーへのそのループコネクタによって、着脱が容易なコネクタによって、および導管コネクタへのその接続によって作製される。
図52および図53に、接続ループ5202と着脱が容易なコネクタとの間にかなりのストラップ部分を含み、着脱が容易なコネクタと導管コネクタとの間に別のかなりのストラップ部分を含む長いつなぎ部を示す。つなぎ部のこれらの部分は入れ替えることができるので、例えば、つなぎ部のストラップ部分は、分離コネクタの一方の側または他方の側に全て設けることができる。
図56は、カラーの使用に対する代替的な支持構成を示す。つなぎ部5602は、カラー用のコネクタで終端する代わりにクリップ5604で終端する。好ましくは洗濯ばさみ(peg)、ワニ口クリップまたは把持顎を有する他の構成のタイプの形態のクリップ5604は、ネックラインまたは患者が着用している衣類の他の便利な部分に取り付けるためのものである。あるいは、つなぎ部は、先に説明したように患者が装着するための装具構造に接続するためのコネクタで終端し得る。
つなぎ部は、分離コネクタを含んでも含まなくてもよい。
図57は、患者の衣類5702に接続するための別の代替形態を示す。これは、衣類のカラーラインに接続されかつ分離コネクタ5706を含むプッシュクリップ5704を示す。
好ましいカラーは、装着者に快適な材料から構成される。最も単純な形態では、カラーは、例えば、全体的なカラーの形状を保持するために十分な硬さ、任意の相当な伸長または引張りに耐える十分な強度を有し、かつ患者に向く内面が快適な柔らかい可撓性材料のストラップとし得る。1つの好適な材料は、例えば、いずれかの面が編地面となっている発泡ウェブを有するBreathopreneのような積層発泡材料とし得る。
しかしながら、好ましいカラーは、Breathoprene材料よりも引張りに耐え、Breathoprene材料よりも通気性がある。皮膚に対して快適であるために、カラーは好ましくは織られた、編まれたまたは編組された天然繊維のファブリック面となっている。例えば、綿または竹の糸で編組されたまたは編まれたチューブである。カラーに形状を与えるために、編組されたまたは編まれたチューブは、可撓性のある骨格部を取り囲む。可撓性のある骨格部は、一連のヒンジ式接続のフレーム、または開放式の骨組みで形成された成形された可撓性ストラップを含み得る。好ましくはそれは、プラスチックメッシュの細いストラップを含む。好適なメッシュの例は、ドイツのMullter Texti Group製の3MESHである。開放式の骨組みまたはメッシュ形態は、湿分および熱が容易にカラーを通過できるようにし、長時間カラーを装着している患者の不快感を軽減する。
カラーストラップは、好ましくは幅が3cm〜6cmおよび厚さが3mm〜8mmである。
図1〜図3に1つの好ましい単純な頭部ストラップを示す。これは、両端部においてコネクタで終端する単一の非分岐状ストラップを含む。ストラップは、フレームの両端部に永久的に接続できるが、好ましくは、コネクタは、マスクの本体から取り外し可能なように構成する。図10A〜図10Cに好ましい頭部ストラップの別の例を示し、および図63A〜図63Dに好ましい接続クリップを示す。
単一の非分岐状ストラップは、好ましくは、調整の必要なく、頭部のサイズのかなりの変動に適応する。好ましいストラップの硬さは非常に柔らかく、完全に広げられたが未延伸状態の400mmのキングストラップの、その元の長さの1.3倍の状態への伸長は、4N以下、好ましくは2N以下の力を必要とする。図62は、4種のサンプルストラップ材料の力対伸長特性を示すグラフである。好ましい材料は、Lycraの撚糸を組み込む編まれたチューブナイロン糸または編組されたチューブナイロン糸を含む。ナイロン糸は、十分に緩く形成され、きつくならないために必要な範囲を越えて伸長可能である。糸中のLycra撚糸の量は、ストラップの硬さを変えるために変動させ得る。ストラップの全径または幅は、好ましくは10mm未満、最も好ましくは6mm未満である。
ストラップの端部コネクタは任意の好適な方法でストラップに取り付け得る。好ましくは、端部コネクタは、ストラップの端部にオーバーモールドされる。図62に、代替的なストラップ材料の範囲の試験結果を示す。全ての試験結果は、「静止時」の長さが約400mmの被試験材料の長さの伸長に対するものである。
線6202は、Lycraフィラメントを組み込むナイロンの編糸の伸長試験結果を示し、編まれたチューブの公称直径は5mmである。これはまた、望ましいものよりも硬い。
線6206は、本発明者らによって決定された、仮説上最も好ましい応答を示す。
線6209は、肉厚が0.25mm、外径が3mmの伸長シリコーン中空チューブの応答を示す。
線6207は、肉厚が0.25mm、外径が6mmの伸長シリコーン中空チューブの応答を示す。
これらのシリコーンの伸長の双方とも、満足のいく特性を示す。
線6205は、Lycraフィラメントを組み込む好ましいナイロン編糸の応答を示す。この編まれたチューブの公称直径は4mmであった。
線6208は、長さ3mmの織成弾性ウェビングの応答を示す。この製品は、好ましい編糸と類似した特性を示したが、弾性ウェビングは、毛を捉えて弾性を失う傾向を示す。
頭部ストラップ
最も好ましい頭部ストラップは、編組の伸縮性バンドを含む。伸縮性のスレッドの長さ部分は、複数のスプールに巻き付けられる。次いで、スレッドのスプールを編組機において使用して、連続的な編組のチューブを作製する。チューブは、1つのローラまたは複数のローラ、またはローラ間を通過させられ、チューブを平坦にしてバンドにする。
好ましい頭部ストラップの断面の寸法は、幅が約6mmおよび厚さが1.5mmである。
最も好ましい実施形態によれば、スレッドは、紡糸ラッパーを備えるLycra(エラステインまたはスパンデックス)撚糸である。エラステイン撚糸は、例えば、900デニール撚糸のLycra(エラステインまたはスパンデックス)とし得る。
紡糸ラッパーは、ナイロンフィラメントの少なくとも1つの糸を含み得る。ラッパーは、主ラッパー糸および副ラッパー糸を含み得る。各糸は、複数のナイロンフィラメントを含む紡績糸を含み得る。
例えば、各ラッパーは、ナイロンフィラメントの糸を含んでもよい。
ナイロンフィラメントは、伸縮性のスレッドの色に寄与する。例えば、白色の頭部ストラップの場合、ナイロンラッパーは白色のナイロンフィラメントを含む必要がある。
伸縮性のスレッドのスプールを準備する場合、好ましくは伸縮性のスレッドの複数のスレッド(好ましくは3本のスレッド)を平行にスプールに巻き付けるので、編組プロセスにおいて各要素が実際に3本の平行したスレッドの束を含む。
好ましくは、編組は、16スプールの編組機、例えばTalleres Ratera SA of Barcelona,Spainから市販されているRatera16/80編組機で行われる。編組用のスレッドの各スプールは、上述の通り3本の平行したスレッドで準備される。
編組機は、(例えば張力、速度またはそれら双方を設定することによって)好適な編組を作製するように構成される。Ratera16編組機の速度制御の設定の例は、A:45、B:20、C:30およびD:35である。
この説明に従って作られた頭部ストラップは、段階的な伸長によって試験し、各伸長における力を記録した。300mm長さのプロトタイプストラップ材料の力対伸長の結果を図64に示す。
図63A〜図63Cは、好ましいヘッドギアストラップの特徴を示す。特に図63A〜図63Cは、好適な伸縮性ストラップ材料の端部へコネクタを取り付けるための好ましい構成を示す。図63A〜図63Cはまた、インターフェースのフレームにストラップを接続するための好ましいコネクタを示す。
図63D〜図63Iは、図63A〜図63Cのヘッドギアストラップの特徴と多くを共有する別の同様のヘッドギアストラップを示す。注記がない限り、以下の説明では、実施形態および参照符号の双方を共有する。
ストラップ6304の少なくとも一方の端部はコネクタ6302で終端し、好ましくは両端部が終端する。インターフェースの組立が完了したら、コネクタ6302はフレームの側部部分1016に係合する。
コネクタを形成するために、扁平チューブ6306は、例えばオーバーモールドによってプラスチック本体6308または6350に封入される。
図63D〜図63Jの実施形態では、バンドは、比較的軟質の材料、例えば熱可塑性エラストマーによって封入される。
プラスチック本体6308は、その外面に把持形体、例えば隆起またはリッジ6324、または凹部6352を有してもよい。
本体6308は、その他方の端部で、好ましくは側部部分1016の端面に適合するようなサイズおよび形状にされている端面において終端する。コネクタおよび受け口は、好ましくはコネクタとフレームとの間に剛結合をもたらすように形成され、係合時に、コネクタがフレームの側部部分の剛性延出部となるようにする。これに従って、各コネクタは、フレームまでのそれらの長さに寄与して、軟質ストラップがフレームから離れる個所を規定する。
好ましい接続部は、コネクタ6302の端面から延在する金属プラグ部分を含み、フレームの端面に形成された受け口1062に係合する。金属(好ましくは鋼またはチタニウムまたは同様の材料)のプラグ部分は、硬さおよび強度が高いが、小型形態を保持する。
プラグ部分は、有利には、金属ワイヤ6310から形成し得る。例えば、プラグ部分は、ある長さのステンレス鋼ワイヤから形成し得る。
ワイヤは、それ自体が戻るように曲げられ得て、かつ両端部がコネクタ6302に包み込まれるので、ワイヤは、コネクタの端面から突出するループを形成する。このループと協働するように、受け口はスロットの形態とし、その全体の形状は、ループによって形成された本質的に平坦なピンと適合し得る。
ループは、突出屈曲部または盛り上がり部を含むリム6316を含んでもよい。突出屈曲部6322は、受け口1062の浅い切欠き部6334に係合するように適合されている。切欠き部6334は、スロットの1つの縁面に沿って形成され得る。
ループは、コネクタ6302から最も遠い部分に突出端部部分6318を備えてもよい。スロットは、端部部分6318の少なくとも横断面輪郭と厳密に適合する縁面を備えて、ループがスロットに係合された状態で端部部分を密接して収容するようにしてもよい。これにより、ループの平面における回転に対してコネクタを固定する。
スロットの厚さは、好ましくはワイヤの厚さに厳密に適合する。これにより、ループの平面に直角の回転に対してコネクタを固定する。
ループは直線のリム6320を有し、およびスロットは、相補的、且つ直線的な縁面を有し得る。これらの直線面は、係合中および係合後にコネクタを受け口に位置合わせする摺動基準面を提供する。
ワイヤループのリムの一方が屈曲しかつ他方のリムが直線であり、およびスロットに相補的な面が設けられる場合、コネクタは、受け口に対するコネクタの向きを確実に正しくする形状を有するように形成され得る。例えば、コネクタは、フレームの形態から連続していることが明らかな形態を有し得る。
コネクタおよび受け口がストラップの両端部に設けられる場合、コネクタ(および受け口)は、逆の向きを有し得る。例えば、一方の受け口が下部縁面に窪み6334を有し、および他方の受け口が上部縁面に窪みを有し得る。
あるいは、コネクタは、対象の受け口を確実に正しく選択する、および選択した受け口に対する向きを正しく選択する形態または表示を有し得る。
図63Aおよび図63Cから分かるように、ワイヤループの主リムの1つは、コネクタ本体6308のキャビティ6314内で自由に動いてもよい。好ましくは、自由端部6340は、突出屈曲部を有するリム6316の端部である。キャビティ6314内での移動の自由度が小さいと、端部が拘束された場合よりもワイヤループは撓む。この撓みによって、コネクタの接続および切り離し中に必要な(および受け口に発生される)ピーク力が低下する。
キャビティ6314は、コネクタ本体の端面からコネクタ本体6308へのスロット開口部を含む。
ワイヤループの他方の端部は、コネクタ本体の材料に差し込まれる部分を有するように形成し得る。例えばワイヤの一部分は、湾曲状に曲げられ、かつコネクタ本体のプラスチック材料によってオーバーモールドされ得る。この部分は、コネクタ本体内部で、ストラップ6304の封入された端部と重複し得る。
このコネクタを形成するために、ワイヤループおよびストラップは、スリーブと組み立てられ、およびアセンブリはオーバーモールドされる。例えば、スリーブ(プラスチックとし得る)は、ワイヤループの端部6340を収容するめくらキャビティと、ワイヤループの他方の端部(キャビティの一方の端部を通る)およびストラップの端部(キャビティの他方の端部を通る)を収容する開放端キャビティとを有してもよい。次いで、スリーブは、オーバーモールドされてもよいし、またはストラップおよびループの固定対象端部を保持する少なくとも開放端キャビティは、充填されてもよい。あるいは、スリーブは2つの半体で形成され、これらを一緒にワイヤループ上でクリップで留めてもよい。2つの半体は、例えば、蝶番で結合されてもよい。半体はまた、バンド6306の端部上でクリップで留めてもよく、およびオーバーモールド前にバンドの端部をおおよそ把持してもよい。例えば、把持突起6360は、バンドの端部6362に係合し得る。
図63D〜図63Jの実施形態によれば、軟質のカバー材料6350が、非常に可撓性の高い柔軟なバンド6306の長さに沿って、スリーブを越えて、軟質材料、例えば熱可塑性エラストマーでコネクタをオーバーモールドすることによって設けられる。これは、コネクタの剛性部分6372と非常に柔軟性のあるストラップとの間の移行部である可撓性部分6370に至る。好ましくはこの可撓性部分は、剛性部分6372から離れるに従って、漸次的に可撓性が高くなる。例えば、オーバーモールドされたカバー部分は、スリーブから離れて延在してテーパが付けられてもよいし、カバーに刻み目(例えば窪み6352)が設けられてもよく、またはそれら双方である。
ヘッドギアストラップが剛性に突出してつながるマスクでは(例えば本明細書で説明するマスクの一部の実施形態では)、コネクタの延出する軟質部分が、突出する硬い部分またはピンからの衝撃に対する軟質の緩衝部を提供する。
好ましくは、軟質部分は、バンドまたはストラップに沿って5mm〜60mm、最も好ましくは10mm〜20mm延出する。軟質材料は、ストラップ材料とスリーブ材料とを結合させることを考慮して、広範囲の軟質プラスチックから選択し得る。
このコネクタの場合、受け口1062の縁面の一方は、ループの端部部分6318に適合する第1の部分6332と、突出屈曲部6322に適合する窪みまたは切欠き部6334と、切欠き部6334に屈曲部6322を固定する隆起部6336と、隆起部6336を越えるように屈曲部6322を押すための最大の接続力を必要とする前に、ループがスロットに十分に入ることができるようにする凹型導入領域6338とを含んでもよい。
説明のコネクタは小型であり、インターフェースのフレームの延出部としての機能を果たし、および単純かつ直感的な接続および切り離し方法を有する。
図58〜図61は、実質的に先に述べたようなシールを組み込み、図10〜図12と同様に、導管への追加的な支持の必要性をなくすかまたは低減し得る特徴を含む別の患者用インターフェースを示す。この実施形態によれば、マスクの本体は垂下式の安定材6102を含む。垂下式の安定材はマスク本体の各側部に設けられる。各垂下式の安定材は、マスクシールの周囲を越えて延在し、かつ足部6104を含んで装着者の上唇に係合する。好ましくは、安定材はシールの内面を越えては延在しないが、シールの内面から前方に間隔をあけておかれ、足部6104が、使用時に患者に対称的にマスクが装着されるとき、垂下式の安定材の足部6104が装着者と接触しないような位置に配置される。各足部6104は、軟質ポリマーやエラストマー発泡体などの軟質材料のパッド6106または中空シリコーン押出し部分を含み得る。安定材は、フレームではなくシールに一体にされ、例えば、中心開口部に隣接した部分から延在してシールの下縁を越えて突出する成形シリコーン体として一体式に形成される。この場合、マスク本体の特徴は、安定材のインボード端部(in board ends)の位置を固定できる。
各安定材は、シールの下側の領域まで下向きに延在し、口、鼻および鼻唇溝によって囲まれた部位において患者の上唇の部位に係合するようになっており、好ましくは、患者の頬には係合しない。従って、足部は、この部位に適合するようなプロファイルにされ、位置決めされている。各安定材6102およびアーム6108は、マスク本体の横方向中央部分6110から延在する。このアームの形態およびこのアームの材料は、アームが剛性であるか、またはアームが所望の可撓性を有するようにし得る。一般的に、このアームは剛性であるべきである。
安定材の目的は、インターフェースが正しく配置されているときに使用者の上唇部分から隙間をあけずに存在させること、および、例えば供給導管の影響を受けてインターフェースが使用者の鼻に対して一方の側または他方の側に揺すられるときに、使用者の上唇領域に接触することである。マスクの中心線から横方向に間隔のあけられている安定材の足部6104に、好ましくはマスクの末端縁部の方に向かって軽く圧力をかけることによって、導管からのこれらの横力に対してマスクを支持し、顔を横切ってマスクが揺れすぎてシールを破ることを止める。
さらに、安定材は、マスクの下側に垂れ下り、導管の重量によってマスクが前方に回転する傾向がある場合にマスクを支持する。その場合には、両安定材の脚部6104が使用者の上唇に接触し、マスクの位置を支持する。
安定材を、実質的に剛性構成を有するが、可撓性または軟質のパッド6106を備えるものとして、好ましい形態で示す。しかしながら、患者の形状寸法の変動のために、これらの安定材は選択可能な付属物とすることができ、マスクへの接続構成は、異なる形態の安定材で置き換えることを可能にする。あるいは、安定材は、安定材の長さに沿って、またはアームの接合部および足部もしくはその双方において複数の固定位置を可能にするヒンジ部分を提供することなどによって調整できるように作製できる。あるいは、アームは、相当に効果をもたらすことが可能な展性材料で形成できる。これによれば、アームは、材料の効果によって所望の位置に屈曲でき、その位置に留まることができる。
アームまたは足部のヒンジを伴う実施形態では、安定材の各々の運動を連結するためにリンケージ構成を設けることができるか、または安定材は、1つまたは複数のバネまたは他の弾性部材によって、ある位置に個別にまたは集合的に支持され得る。
安定材を追加することによって、マスクは、導管を追加的に支持する必要なく、患者に十分にしっかりと置かれ得る。同様に、これは、可撓性結合チューブ6120の長さを短くすることを可能にし得る。従って、可撓性結合チューブ6210(一般に主供給導管よりも遙かに可撓性がある)は、長さを5cm〜15cm、好ましくは約10cmに低減できる。加湿ガス供給および加熱主供給導管を含むシステムにおいて、この短い可撓性結合チューブは、通常加熱されない。結合チューブが細ひもまたはカラーによって支持される必要がある場合、最小長が一般的に15cm超となる。カラーの細ひもへの条件が排除される場合、短い結合チューブは、可撓性のためにのみ設けられ、マスクから比較的剛性の供給導管を分離して、装着者が頭部を自由に動かせるようになる。結合チューブは一般に加熱されないので、チューブで運ばれるガスの湿度は、冷たい壁表面にレインアウトすることがあり、最終的には使用者の鼻孔に吹き込まれて不快感を生じ得る水の集まりを形成する。リップ安定材によって可能にされたように短いチューブを提供することは、導管において起こり得るレインアウトを低減させる。
単一の柔軟な頭部ストラップ、鼻シール、上唇上で安定できる薄型のフレームを組み込むインターフェース構成は、全て、万能サイズのパッケージであり(好ましくは頭部スタップ(headstap)およびシールの双方とも)、短い結合チューブが特に柔軟性を有する場合、改良できる。チューブが柔軟であるとは、力がかけられるとチューブが容易に曲がることを意味する。例えば、好適なチューブは、図65を参照して以下説明する試験基準に適合し得る。
図65の試験によれば、150mmの長さのチューブを各端部においてシリンダー状の支持体にクランプし、シリンダー状の支持体は、各端部においてチューブのボアに延在する。これにより、約130mmのチューブが支持端部間に自由に吊るされるかまたは橋渡しされるように残す。この橋かけ部分は、引っ込められたり伸長したりせず弛緩状態にある必要がある。チューブの中心における5Nの横方向の力が、13mm超の撓みをもたらす。

Claims (32)

  1. 患者インターフェース用のヘッドギアストラップであって、
    前記インターフェースがフレームを備え、
    前記ヘッドギアストラップがストラップを備え、
    前記ストラップの少なくとも一端部がコネクタで終端し、
    該コネクタが、前記インターフェースの組み立て時に、前記フレームの側部分に係合し前記ストラップを前記フレームに連結するように構成され、
    前記コネクタが本体を備え、該本体が前記ストラップの端部を包囲し、前記コネクタがさらに前記コネクタの端面から延びる金属プラグ部分を備え、
    前記コネクタが、前記本体を超えてストラップの長さに沿って延びる、オーバーモールドされた比較的軟質のカバー材料部分を備えている、
    ことを特徴とするヘッドギアストラップ。
  2. 前記ストラップが、扁平なチューブを備えている、
    請求項1に記載のヘッドギアストラップ。
  3. 前記プラグ部分が、金属ワイヤで形成されている、
    請求項1または2に記載のヘッドギアストラップ。
  4. 前記ワイヤの両端部が、前記コネクタによって囲まれ、前記ワイヤが前記コネクタの端面から突出するループを形成している、
    請求項3に記載のヘッドギアストラップ。
  5. 前記ループが突出屈曲部を含むリムを備えている、
    請求項4に記載のヘッドギアストラップ。
  6. 前記ループが、前記コネクタから最も遠い突出端部を備えている、
    請求項4または5に記載のヘッドギアストラップ。
  7. 前記ループが、直線リムを備えている、
    請求項4ないし6のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  8. 前記コネクタの本体が、キャビティを備え、
    前記ワイヤループの主リムの一つが、前記キャビティの内側で自由に動く端部を有している、
    請求項4ないし7のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  9. 前記ループが突出屈曲部を含むリムを備え、
    前記キャビティの内側で自由に動く端部が、前記突出屈曲部を有するリムの端部である、
    請求項8に記載のヘッドギアストラップ。
  10. 前記ワイヤループの他端部が、前記コネクタの本体の材料に差し込まれる部分を備えている、
    請求項8または9に記載のヘッドギアストラップ。
  11. 前記キャビティが、前記コネクタの本体の端面から前記コネクタの本体へのスロット開口部を備えている、
    請求項8ないし10に記載のヘッドギアストラップ。
  12. 前記ストラップの両端部が、コネクタで終端する、
    請求項1ないし11のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  13. 前記本体が、外面に把持特徴部を備えている、
    請求項1ないし12のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  14. 前記把持特徴部が、突起又はリッジを備えている、
    請求項13に記載のヘッドギアストラップ。
  15. 前記本体が、前記ストラップの端部に係合する把持特徴部を備えている、
    請求項1ないし14のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  16. 前記オーバーモールドされた比較的軟質のカバー材料部分は、その外表面に把持特徴部を備えている、
    請求項1ないし15のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  17. 前記把持特徴部が、凹部である、
    請求項16に記載のヘッドギアストラップ。
  18. 前記コネクタが、剛性部分と、前記コネクタの剛性部分と前記ストラップとの間で移行する可撓性部分とを備えている、
    請求項1ないし17のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  19. 前記可撓性部分は前記剛性部分から離れるに従って漸次的に可撓性が高くなっている、
    請求項18に記載のヘッドギアストラップ。
  20. 前記オーバーモールドされた比較的軟質のカバー材料部分は、前記剛性部分から離れて延びながら先細っている、
    請求項18または19に記載のヘッドギアストラップ。
  21. 前記オーバーモールドされた比較的軟質のカバー材料部分は、刻み目を備えている、
    請求項18ないし20のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  22. 前記可撓性部分が、前記ストラップに沿って、5mmないし60mm延びている、
    請求項18ないし21のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップ。
  23. 前記可撓性部分が、前記ストラップに沿って、10mmないし20mm延びている、
    請求項22に記載のヘッドギアストラップ。
  24. 請求項1ないし23のいずれか1項に記載のヘッドギアストラップと、側部を有するフレームとを備えた患者インターフェースであって、
    前記側部が、前記インターフェースの組み立て時に前記コネクタの金属プラグ部分と係合するように構成されたソケットを備えている、
    ことを特徴とする患者インターフェース。
  25. 前記コネクタの本体の端面が、前記フレームの側部分の端面に適合する寸法形状を有している、
    請求項24に記載の患者インターフェース。
  26. 前記ソケットが、スロット形状である、
    請求項24または25に記載の患者インターフェース。
  27. 前記ソケットがスロット形状であり、該ソケットが、前記スロットの一縁面に沿って形成された浅い切欠き部を備えている、
    請求項24ないし26のいずれか1項に記載の患者インターフェース。
  28. 前記スロットが、直線的な縁面を備えている、
    請求項26または27に記載の患者インターフェース。
  29. 前記スロットが、少なくとも前記コネクタの端面から突出するワイヤループの端部分の側部形状に厳密に適合し、前記ループが前記スロットに係合された状態で前記端部分を密接に収容する、縁面を備えている、
    請求項26ないし28のいずれか1項に記載の患者インターフェース。
  30. 前記スロットの厚さが、前記ワイヤの厚さに厳密に適合している、
    請求項29に記載の患者インターフェース。
  31. 前記コネクタの金属プラグ部分が、金属ワイヤから形成され、
    前記ワイヤが、前記コネクタの端面から突出するループを形成し、
    前記ループが、突出屈曲部を有しているリムと、前記コネクタから最も遠い突出端部と、直線リムとを有し、
    前記ソケットの縁面が、前記ループの端部分に適合した第1部分と、前記突出屈曲部に適合した切欠き部と、前記インターフェースの組み立て時に前記切欠き部内に前記屈曲部を固定するように構成された隆起部と、凹型導入領域とを備え、
    前記導入領域は、前記インターフェースの組み立て時に、前記隆起部を超えるように前記屈曲部を押す最大の接続力を必要とする前に、前記ループが前記ソケットに十分に入るように構成されている、
    請求項24または25に記載の患者インターフェース。
  32. 前記コネクタおよびソケットが、前記コネクタとフレームとの間に剛結合を提供するように形成され、係合すると、前記コネクタが、前記フレームの前記側部分の剛性延長部となる、
    請求項24ないし31のいずれか1項に記載の患者インターフェース。
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