JP6884960B2 - エアロゾル消火装置 - Google Patents

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    • A62D1/06Fire-extinguishing compositions; Use of chemical substances in extinguishing fires containing gas-producing, chemically-reactive components

Description

本発明は、燃焼によりエアロゾルを発生して火災を消火ないし抑制することができるエアロゾル消火装置に関する。
消火薬剤を燃焼させてエアロゾルを発生しそのエアロゾルを噴射することで、火炎を消火ないし抑制するエアロゾル消火装置が知られている(例えば特許文献1)。かかるエアロゾル消火装置は、例えば外筒、内筒、消火薬剤ペレット、点火具、大小異なるサイズの冷却材からなる2層の冷却材層、3個のスペーサのように、多数の組立部品を含む。そして、消火薬剤ペレット及び2層の冷却材層は、内筒の内側に装着された状態で外筒に収納される。
特開2015−123277号公報
しかしながら、上記特許文献1で提案されているようなエアロゾル消火装置では、多くの部品点数を必要とし、構造も複雑であるため、組立に手間が掛かるとともに、製造コストが高くなるという問題があった。
そこで、本発明は、少ない部品点数で組み立てることができ、シンプルな構造で、製造コストを抑えることのできるエアロゾル消火装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決すべく、本発明は、筒状を呈し、エアロゾルの噴出孔が形成された面を一方の端部に有する容器と、前記容器において他方の端部の近傍に収納され、燃焼により前記エアロゾルを発生させる消火剤と、前記消火剤に着火する点火具と、前記容器において前記消火剤より前記面側に収納され、前記消火剤から発生した前記エアロゾルを冷却する冷却材を含む冷却材層と、前記消火剤と前記冷却材層とを離間させるスペーサと、前記冷却材層と前記容器の前記面との間に形成され、前記エアロゾルが所定の噴出方向に沿って前記噴出孔から噴出されるように前記エアロゾルを案内する案内部と、備えることを特徴とするエアロゾル消火装置を提供する。
上記のような構成を有する本発明のエアロゾル消火装置では、前記点火薬剤が、前記点火具を装着するための窪みを有すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明のエアロゾル消火装置では、前記容器が、前記一方の端部及び前記他方の端部のうち少なくとも1つの端部に、前記容器と一体的に形成されたフランジを有すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明のエアロゾル消火装置は、前記フランジを覆うように取り付けられ、前記容器の内部を密閉するカバーを更に有すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明のエアロゾル消火装置は、前記噴出孔を封止するとともに、前記容器の内圧が所定の圧力を超えると前記噴出孔から前記エアロゾルを噴出させるシール材を更に有すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明のエアロゾル消火装置では、前記点火具が、金属と、金属酸化物及び金属過酸化物のうち少なくともいずれか一方と、を含む点火薬を有すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明のエアロゾル消火装置では、前記容器が、一体成型された単一部材であること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明のエアロゾル消火装置では、前記点火具が、前記点火具をリードワイヤと接続するコネクタを有すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明のエアロゾル消火装置では、消火剤が塩素酸カリウムを含み、DSC評価(100〜400℃、10℃毎分昇温)吸熱ピーク総量が100J/g〜900J/gであること、が好ましい。
本発明によれば、エアロゾル消火装置を少ない部品点数で組み立てることができ、シンプルな構造で、製造コストを抑えることができる。
本発明の第1実施形態に係るエアロゾル消火装置の概略図である。 本発明の第2実施形態に係るエアロゾル消火装置の概略図である。
以下、本発明の消火剤組成物及びエアロゾル発生自動消火装置の代表的な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明はこれら図面に限定されるものではない。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
[第1実施形態]
<エアロゾル消火装置の全体構成>
図1を参照して、第1実施形態に係るエアロゾル消火装置1を説明する。第1実施形態に係るエアロゾル消火装置1は、設置面90から突出するように設けられるタイプの消火装置であり、図1に示すように、容器11、消火剤12、点火具13、冷却材層14、スペーサ15、及びシール材16を含んで構成される。以下、エアロゾル消火装置1の各構成要素を順に説明する。
(容器)
容器11は、消火剤12、冷却材層14、スペーサ15、及びシール材16を収納する円筒状の部材である。容器11は、後述するエアロゾルの発生により上昇する内圧(例えば、5MPa)に耐えられるように、例えばアルミニウムやステンレス鋼のような金属材料で作製される。
容器11は、設置面90側の端部に開口部を有するとともに、開口部を形成する縁部から延設されたフランジ21を有する。フランジ21は、容器11を例えばボルト41,42で設置面90に固定するために設けられ、容器11の本体と一体的に形成されている。したがって、容器11を設置面90に取り付けるための治具を別途用意する必要はない。
容器11の開口部は、フランジ21を覆うように装着されるカバー17によって封止される。カバー17は、例えばネジ留め、接着剤、かしめのような固定手段によってフランジ21に固定されてよい。また、カバー17は、消火剤12の燃焼により生ずる熱がカバー17を介して設置面90へ伝導することを抑制するべく、設置面90から離間した状態で設置面90に取り付けられてもよい。カバー17には、点火具13を挿入するための孔28が形成されている。
容器11における他方の端部、つまり開口部とは反対側の端部は、底面22によって覆われている。底面22には、エアロゾルの噴出孔23,24が形成されている。底面22もまた、容器11本体と一体的に形成されている。
容器11の内径は、開口部から底面22に向かう途中において縮小し、段差25を形成している。換言すれば、段差25は、容器11を開口部から底面22に向かう途中で絞ることで形成される。段差25から底面22(正確にはシール材16)までの容器11の内面は、案内部26を構成し、例えば砲身のように、エアロゾルが噴出孔23,24から図1の噴出方向Aに噴出されるようにエアロゾルを案内する役割を果たす。かかる案内部26の延在方向の長さは、エアロゾル消火装置1から噴出されるエアロゾルに求められる指向性、つまりエアロゾルがエアロゾル消火装置1からどれぐらい離れた消火対象物に届く必要があるか、に応じて決定されてよい。
本実施形態において、容器11は一筒のみで構成されており、容器11に直接、消火剤12等の収納物が装着される。つまり、収納物を保持するための内容器を必要としない。したがって、組立ての簡素化及びコストダウンが可能となる。
(消火剤)
消火剤12は、容器11において開口部の近傍に収納され、燃焼によりエアロゾルを発生させる。消火剤12は、塩素酸カリウムとエアロゾル発生成分とを含む非化薬の組成物でもよく、本実施形態では円盤状を呈している。消火剤12の組成については追って述べる。
消火剤12は、開口部を臨む面に、点火具13を装着するための窪み(凹部)31を有する。かかる窪み31は、底面22側の表面まで貫通しておらず、点火具13を底面22側に露出させないように構成されている。つまり、窪み31の深さは消火剤12の厚みより小さい。かかる構成により、点火具13より噴出し得る火花や火炎が噴出孔23,24から内部に飛び出すことを防止できる。これを防止することにより、容器11内を有効に活用してエアロゾルを確実に案内することができる。また、かかる構成は、貫通構造で孔内に伝火具を挿入している構造と比べて、構造の簡素化とコストダウンにおいて有利である。
消火剤12は、底面22側の面において金網18に当接している。したがって、消火剤12は、カバー17と金網18との間に挟まれている。金網18は、後述する金網33,34と同様に、通気性のよい素材で作製されている。したがって、消火剤12において発生したエアロゾルは、金網18を通過して冷却材層14に流入することになる。
(点火具)
点火具13は、カバー17の孔28を介して消火剤12の窪み31に装着され、エアロゾルを発生させるべく消火剤12に着火する。点火具13は、例えば公知のイニシエータや雷管でよい。なお、火災の発生を点火具13に伝えて作動させるために、図示しない熱センサが設けられてもよい。
(冷却材層)
冷却材層14は、容器11において消火剤12より底面22側に収納される部材であって、冷却材32と、冷却材32を保持する金網33,34と、を含む。本実施形態では、冷却材層14は、全体として円盤状ないし円柱状を呈しており、その径は、容器11の開口部側の内径(大きい方の内径)より小さく、底面22側の内径(小さい方の内径)より大きい。したがって、冷却材層14は、容器11に形成された段差25に係止する。
冷却材32は、消火剤12から発生したエアロゾルを冷却する。冷却材32は、例えばアルミナ、シリカ、耐熱性セラミックのような無機酸化物を材料とする球体でもよいし、金属製の粒状体でもよい。あるいは、冷却材32は、円筒状や円筒中空状を呈していてもよい。本実施形態では、複数のアルミナボールが冷却材32を構成している。
金網33,34は、冷却材32を挟み込んで保持する。金網33,34は、例えば、金属製の線材を網目状ないしメッシュ状に編むことで形成されてもよい。冷却材32を構成する複数の球体を金網33,34で固定することにより、冷却材32などの各部材における高さのバラつきを吸収することができる。なお、金網33,34は、例えば発泡性高分子素材や金属製板バネでもよい。
金網33,34は、上述したように網目状ないしメッシュ状を呈することから、気体を通過させることができる。したがって、開口側から金網33に流入したエアロゾルは、アルミナボール(冷却材32)の間を通り、金網34を通過して、底面22側に抜けることになる。
本実施形態では、冷却材層14は一層のみ設けられている。したがって、例えば大小のアルミナボールをそれぞれ含む2層の冷却材層を有するタイプのエアロゾル消火装置と比べて、構造が簡素であるから、組立が容易であるとともに、コストダウンにつながる。
(スペーサ)
スペーサ15は、消火剤12(金網18)と冷却材層14との間に設けられて両部材を離間させる。スペーサ15は、例えば容器11の内周面に沿って配置されるリング部材でもよく、消火剤12と冷却材層14とを一定距離だけ離間させるように一定の厚みを有する。
(シール材)
シール材16は、底面22の噴出孔23,24を封止するとともに、容器11の内圧が所定値を超えると噴出孔23,24からエアロゾルを噴出させる。シール材16は、防水・防油・防湿用シーラントであり、例えばアルミニウム層の30〜80μmと、50μmの粘着剤層とを有してもよい。
<消火剤組成物>
ここで、本実施形態で用いられる消火剤組成物について説明する。消火剤組成物としては、火薬の分類に属するものであっても属しないものであっても、種々の消火剤組成物を用いることができる。なかでも、本実施形態における消火剤12としては、例えば、燃料(A成分)20〜50質量%及び塩素酸塩(B成分)80〜50質量%を含有し、更に前記燃料及び前記塩素酸塩の合計量100質量部に対して、6〜1000質量部のカリウム塩(C成分)を含有し、熱分解開始温度が90℃超〜260℃の範囲の消火剤組成物を好適に使用することができる。
A成分である燃料は、B成分である塩素酸塩と共に燃焼により熱エネルギーを発生させて、C成分のカリウム塩に由来するエアロゾル(カリウムラジカル)を発生させるための成分である。
かかるA成分の燃料としては、例えば、ジシアンジアミド、ニトログアニジン、硝酸グアニジン、尿素、メラミン、メラミンシアヌレート、アビセル、グアガム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、カルボキシルメチルセルロースカリウム、カルボキシルメチルセルロースアンモニウム、ニトロセルロース、アルミニウム、ホウ素、マグネシウム、マグナリウム、ジルコニウム、チタン、水素化チタン、タングステン及びケイ素のうちの少なくとも1種から選ばれるものが好ましい。
B成分の塩素酸塩は強力な酸化剤であり、A成分の燃料と共に燃焼により熱エネルギーを発生させ、C成分のカリウム塩に由来するエアロゾル(カリウムラジカル)を発生させるための成分である。
かかるB成分の塩素酸塩としては、例えば塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸ストロンチウム、塩素酸アンモニウム及び塩素酸マグネシウムのうちの少なくとも1種から選ばれるものが好ましい。
ここで、A成分の燃料とB成分の塩素酸塩の合計100質量%中の含有割合は、以下のとおりである。
A成分:20〜50質量%
好ましくは25〜40質量%
より好ましくは25〜35質量%
B成分:80〜50質量%
好ましくは75〜60質量%
より好ましくは75〜65質量%
次に、C成分のカリウム塩は、A成分とB成分の燃焼により生じた熱エネルギーによりエアロゾル(カリウムラジカル)を発生させるための成分である。
かかるC成分のカリウム塩としては、例えば酢酸カリウム、プロピオン酸カリウム、クエン酸一カリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウム、エチレンジアミン四酢酸三水素一カリウム、エチレンジアミン四酢酸二水素二カリウム、エチレンジアミン四酢酸一水素三カリウム、エチレンジアミン四酢酸四カリウム、フタル酸水素カリウム、フタル酸二カリウム、シュウ酸水素カリウム、シュウ酸二カリウム及び重炭酸カリウムのうちの少なくとも1種から選ばれるものが好ましい。
C成分の含有割合は、A成分とB成分の合計量100質量部に対して、6〜1000質量部であるのが好ましく、より好ましくは10〜900質量部である。
更に、本実施形態の消火剤組成物は、熱分解開始温度が90℃超〜260℃の範囲のものであり、好ましくは150℃超〜260℃のものである。このような熱分解開始温度の範囲は、上記のA成分、B成分及びC成分を上記の割合で組み合わせることで調製することができる。
本実施形態の消火剤組成物は、上記の熱分解開始温度の範囲を満たすことで、例えば点火装置等を使用することなく、火災発生時の熱を受けてA成分とB成分が自動的に着火燃焼して、C成分に由来するエアロゾル(カリウムラジカル)を発生させて消火することができる。
なお、室内にある可燃物として一般的な木材の引火温度は260℃であり、火気を取扱う場所に設置する自動火災報知設備の熱感知器の一般的な作動温度である90℃以下では起動しない条件に熱分解開始温度を設定することで、速やかな消火ができると共に、前記熱感知器の誤作動も防止できる。特に、熱感知器の最大設定温度は150℃であるため、熱分解開始温度の下限値を150℃超に設定することで高い汎用性が得られる。
<エアロゾル消火装置の組立て及び使用>
上述した構成を有するエアロゾル消火装置1は、例えば次のように組み立てられる。
まず、容器11を用意し、底面22にシール材16を張り付ける。次いで、冷却材層14を取り付ける。例えば、金網34を容器11に挿入し、段差25に係止する。その状態で複数のアルミナボール(冷却材32)を金網34上に一様に載置し、更に金網33をアルミナボール上に載置する。そして、スペーサ15を挿入し、更に金網18を挿入する。この状態で、金網18上に消火剤12を載置する。
このようにして容器11に全ての収納物を収めたうえで、容器11の開口部をカバー17で塞ぐ。このとき、消火剤12の上面(窪み31が形成された面)をカバー17で押し込むようにして、消火剤12を容器11の内部に納める。このようにすることで、消火剤12や冷却材32の寸法のバラツキは、金網18,33,34の変形によって吸収される。併せて、カバー17をはんだ付け、かしめ、ネジ止めなどにより封止してもよい。
そして、点火具13を、カバー17の孔28を介して消火剤12の窪み31に装着し、シール材で封止する。併せて、必要な温度センサ(不図示)を点火具13に接続してもよい。
このようにして組み立てられたエアロゾル消火装置1は、容器11のフランジ21が設置面90に例えばネジ止めされることで、設置面90に固定される。このとき、容器11の底面22が消火対象物に対向するように、エアロゾル消火装置1を設置するとよい。
エアロゾル消火装置が設置された状態においては、温度センサの計測値が所定の設定値を超えると、点火具13は、消火剤12を燃焼させるべく消火剤12に点火する。消火剤12の燃焼により発生したエアロゾルは、冷却材層14において冷却され、容器11の案内部26内に充満する。そして、エアロゾルにより容器11の内部圧力が所定値まで高まると、シール材16が破れて、エアロゾルが噴出孔23,24から噴出する。このとき、エアロゾルは、案内部26に沿って案内されることにより、図1の噴射方向Aに方向づけられる。このようにしてエアロゾルが消火対象物に飛散することで、消火対象物が消火ないし抑制される。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態に係るエアロゾル消火装置1によれば、フランジ21が容器11の本体と一体的に設けられる。また、冷却材層及び消火剤は容器11に直接装着され、これら部材を取り付けるために内容器は利用されない。したがって、部品点数を減らすことができ、組立及び取付が容易になるとともに、コストの削減につながる。
また、消火剤12の開口部側に形成された窪み31は、底面22側に貫通していないので、点火具13から発生した火花や火炎が底面22の噴出孔23,24から飛び出ることが防止される。また、このような構成により、伝火具が不要となるので、構造の簡素化を図ることができる。
更に、エアロゾル消火装置1を構成する主要な部品は、容器11、消火剤12、点火具13、冷却材32、1個のスペーサ15、3個の金網18,33,34で足り、部品点数の減少によるコスト削減が可能となる。
上記の構成を有するエアロゾル消火装置1では、常温での燃焼最大内圧を5MPa以下、例えば0.5〜1.5Mpaレベルにまで抑えることが可能である。したがって、容器11の厚みを薄くしたり、軽量の材料を用いることができたりするので、装置全体の軽量化及び小型化を図ることができる。
[第2実施形態]
図2を参照して、第2実施形態に係るエアロゾル消火装置5を説明する。第2実施形態に係るエアロゾル消火装置5は、設置面90に形成された開口から噴出孔が露出するように取り付けられるタイプの消火装置である。
<エアロゾル消火装置の構成>
エアロゾル消火装置5は、図2に示すように、容器51、消火剤52、点火具53、冷却材層54、スペーサ55,56、及びシール材57を含んで構成される。以下、各構成要素を説明する。
容器51は、第1実施形態と同様に、消火剤52、冷却材層54、スペーサ55,56、及びシール材57を収納する円筒状の部材である。第2実施形態において、容器51の内径は、容器51の延在方向に沿って均一であり、段差は形成されていない。
また、容器51は、設置面90側の端部において開口部を有するとともに、開口部を形成する縁部から延設されるフランジ61を有している。フランジ61は、第1実施形態と同様に、容器51と一体的に設けられている。
そして、フランジ61と開口部を覆うようにカバー59が取り付けられる。カバー59は、第1実施形態と同様に、溶接、接着、かしめ、ネジ留めのうち任意の密閉手段によって、容器51の内部を密閉している。カバー59には、エアロゾルを噴出させる噴出孔63,64が設けられている。なお、噴出孔63,64を内側から封止するように、シール材57がカバー59に貼付されている。
容器51は、開口部とは反対側の端部を覆う底面62を有している。底面62には、点火具53を装着するための孔66が形成されている。
容器51の底面62に当接するように、円盤状の消火剤52が収納されている。消火剤52の組成は、第1実施形態と同様でよい。消火剤52における底面62側の面には、点火具53を装着するための窪み71が形成されている。かかる窪み71が消火剤52の開口部側の面まで貫通していないことは、第1実施形態と同様である。
かかる窪み71には、点火具53が装着されている。点火具53は、消火剤52の窪み71に着脱自在に取付可能なコネクタ形式のものでもよい。コネクタ形式の点火具を採用することにより、点火具53の着脱及び交換作業が容易となる。
消火剤52における開口部側の面には、支持板58が配置されている。支持板58は、消火剤52を容器51の底面62に押し当てるように、消火剤52を支持する円盤状の部材である。支持板58は、例えばハニカム形状のセラミックス、金属製パンチングプレートでもよい。もちろん、支持板58として金網が採用されてもよい。
支持板58より容器51の開口部側には、冷却材層54が設けられている。冷却材層54は、例えば、金属線を圧縮加工したニットメッシュ、巻き線加工品、開孔した金属板巻き加工品、シリカ・アルミナのような無機素材のハニカム、金属多孔質(焼結金属加工、発泡金属加工)、カリウムを含み分解時に吸熱反応をするケミカルクーラント(例えばクエン酸三カリウム成型ペレット)でよい。あるいは、第1実施形態と同様のアルミナボールを含む冷却材層でもよい。
消火剤52(支持板58)と冷却材層54との間には、スペーサ55が介在している。また、冷却材層54と、容器51の開口部により形成される面(カバー59)と、の間にも、スペーサ56が介在している。スペーサ56により、冷却材層54とカバー59(シール材57)との間に案内部65が形成される。案内部65は、エアロゾルが図2の噴出方向Bに沿って噴出するように、エアロゾルを案内する。
スペーサ55,56は、容器51と同一素材でもよいし、耐腐食性を有する金属以外の素材でもよい。また、スペーサ55,56は、第1実施形態と同様にリング状でもよいし、あるいは、棒状ないし板状でもよい。
<エアロゾル消火装置の組立て及び使用>
上述した構成を有する第2実施形態に係るエアロゾル消火装置5は、例えば次のように組み立てられる。
まず、用意した容器51に消火剤52を挿入する。その際、消火剤52を、窪みが形成された面が容器51の底面62に対向するように配置する。次いで、支持板58、スペーサ55、冷却材層54、スペーサ56の順に、容器51内に挿入する。
そして、シール材57が張り付けられたカバー59をフランジ61に接合する。接合手段は、上述のとおり、溶接、接着、はんだ、かしめ、ネジ留のいずれでもよい。併せて、容器51の底面62に形成された孔66を介して消火剤52の窪み71に点火具53を装着する。
このように組み立てられたエアロゾル消火装置5を、フランジ61を設置面90に例えばネジ81,82で固定する。
かかるエアロゾル消火装置5の使用方法は、第1実施形態と同様であり、図示しない温度センサが所定値以上の温度を検知すると、点火具53が消火剤52に点火し、エアロゾルを発生させる。発生したエアロゾルは、冷却材層54において冷却された後、案内部65に送られる。そして、容器51の内部圧力が所定値を超えると、シール材57が破れ、エアロゾルが噴出孔63,64から外部に噴出する。そのとき、エアロゾルは、案内部65において噴出方向Bに方向付けられる。そして、エアロゾルが消火対象物に飛散することで、消火対象物が消火ないし抑制される。
<第2実施形態の効果>
第2実施形態に係るエアロゾル消火装置5によれば、フランジ61が容器51の本体と一体的に設けられる。また、冷却材層54及び消火剤52は、容器51に直接装着される。したがって、部品点数を減らすことができ、組立及び取付が容易になるとともに、コストの削減につながる。
また、消火剤52に形成された窪み71により、点火具53から発生した火花や火炎が底面の噴出孔から飛び出ることを防止することができる。また、伝火具が不要となるので、構造の簡素化を図ることができる。
更に、エアロゾル消火装置5を構成する主要な部品は、容器51、消火剤52、点火具53、冷却材層54、2個のスペーサ55,56、支持板58だけで足り、更なる部品点数の減少によるコスト削減が可能となる。
また、コネクタ形式の点火具53は、点火具53の装着及び交換を容易にするので、組立や点検の作業を軽減させることにつながる。
1、5・・・エアロゾル消火装置、
11、51・・・容器、
12、52・・・消火剤、
13、53・・・点火具、
14、54・・・冷却材層、
15、55、56・・・スペーサ、
16、57・・・シール材、
23、24、63、64・・・噴出孔、
26、65・・・案内部、
31、71・・・窪み。

Claims (2)

  1. 筒状を呈し、エアロゾルの噴出孔が形成された面を一方の端部に有する容器と、
    前記容器において他方の端部の近傍に収納され、燃焼により前記エアロゾルを発生させる円盤状の消火剤と、
    前記消火剤に着火する点火具と、
    前記容器において前記消火剤より前記面側に収納され、前記消火剤から発生した前記エアロゾルを冷却する冷却材を含む冷却材層と、
    前記消火剤と前記冷却材層とを離間させるスペーサと、
    前記冷却材層と前記容器の前記面との間に形成され、前記エアロゾルが所定の噴出方向に沿って前記噴出孔から噴出されるように前記エアロゾルを案内する案内部と、
    を備え、
    前記消火剤が、燃料としてのカルボキシメチルセルロースナトリウム20〜50質量%及び塩素酸塩である塩素酸カリウム80〜50質量%を含有し(合計量100質量%中)、更に前記カルボキシメチルセルロースナトリウム及び前記塩素酸カリウムの合計量100質量部に対して、6〜1000質量部のカリウム塩である酢酸カリウム又はクエン酸三カリウムを含み、DSC評価(100〜400℃、10℃毎分昇温)吸熱ピーク総量が100J/g〜900J/gであること、
    を特徴とするエアロゾル消火装置。
  2. 前記消火剤は、前記点火具を装着するための窪みを有すること、
    を特徴とする請求項1に記載のエアロゾル消火装置。
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