JP2017206425A - 発煙剤組成物及び発煙器 - Google Patents

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Abstract

【課題】白煙源を発生させることで、白煙による視覚的な遮断効果に優れ、また、人体、環境への害・影響が少ない発煙剤組成物の提供。【解決手段】(A)糖類、(B)パラフィン化合物を含むワックス類及びポリアルキレングリコールから選ばれる1種以上、(C)酸化剤を含有する発煙剤組成物であって、発煙剤組成物中の(A)成分と(B)成分の含有割合の比(A)/(B)が、1超好ましくは1.2〜10、更に好ましくは2〜10である、発煙剤組成物。(A)成分としてスクロースが、(B)成分としてパラフィン化合物を含むワックス類、好ましくはパラフィンワックス又はマイクロクリスタリンワックス、更に好ましくはn−パラフィン、イソパラフィン又はシクロパラフィン、特に好ましくは、ノルマルパラフィンである発煙。【選択図】なし

Description

本発明は、防犯装置(発煙器)に使用できる発煙剤組成物及びそれを用いた発煙器に関する。
建物内への侵入者に対する防犯装置として、煙を発生させる機能を有しているものが知られている。
特許文献1には、防犯用発煙筒と防犯小型簡易カメラを備えた防犯カメラ付煙幕装置の考案が記載されている。
特許文献2には防犯用煙幕装置の考案が記載されているが、高圧ガスが充填されたガスタンクを必須とするものであり、ガスとしては二酸化炭素が例示されている。
特許文献3には、点火装置と発煙剤などを備えた煙幕生成装置が記載されている。発煙剤としては、酸化亜鉛、過塩素酸アンモニウム、塩化ビニル、炭酸カルシウムからなる組成物を錠剤状に成形したものが記載されている(段落番号0020)。
塩化ビニルモノマー自体は発癌性があるとして使用が禁止されているものであり、塩化ビニル樹脂であっても、燃焼により有害な塩素ガスを発生することが考えられるため、安全性の点で問題がある。
特許文献4には、酸化剤、白色粉末、助燃剤が硬化性樹脂により棒状に結着成形され、硬化されてなる白色発煙棒状体が記載されている。具体例として、過塩素酸アンモニウムなどの酸化剤、酸化亜鉛また塩化亜鉛などの白色粉末、澱粉質、炭水化物、塩化ゴムなどの助燃剤、硬化剤の併用により硬化する不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂からなる白色発煙棒状体が記載されている(段落番号0010、0011)。
実施例1の記載では、不飽和ポリエステル樹脂(プレポリマー)を含む棒状体を成形した後で硬化させている。
棒状体にマッチで着火すると、助燃剤や酸化剤の作用により不飽和ポリエステル樹脂が熱分解してガスを生じさせ、そのときに酸化亜鉛また塩化亜鉛などの白色粉末を放出して白煙を生じさせるものと考えられる。
このように白煙源は白色粉末であり、ガス源が熱硬化性樹脂の熱分解によるものであるから、瞬間的に多量のガスを発生させて白色粉末を拡散させることは困難であると考えられる。
特許文献5には、(A)白煙源を発生するための発煙剤と、(B)(B-1)燃料と(B-2)酸化剤を含む、ガスおよび白煙源を発生するためのガス発生剤を含有する発煙剤組成物であって、(A)成分と(B)成分から発生した白煙源が、(B)成分から発生したガスにより飛散されるものである、発煙剤組成物が記載されている。
実開昭57−194182号公報 実用新案登録第2500591号公報 特許第3816867号公報 特開2003−306395号公報 特開2015−42603号公報
本発明は、白煙源を発生させることで、白煙による視覚的な遮断効果に優れ、また、人体、環境への害・影響が少ない発煙剤組成物及びそれを用いた発煙器を提供することを課題とする。
本発明は、(A)糖類、(B)パラフィン化合物を含むワックス類及びポリアルキレングリコールから選ばれる1種以上、(C)酸化剤を含有する発煙剤組成物であって、
発煙剤組成物中の(A)成分と(B)成分の含有割合の比(A)/(B)が、1超である、発煙剤組成物を提供する。
また本発明は、上記の発煙剤組成物を用いた発煙器に関する。
本発明の発煙剤組成物は、白煙源を発生させることで、発煙による視覚的な遮断効果に優れる。
このため、本発明の発煙剤組成物を防犯装置(発煙器)に使用したとき、白煙による視覚的な遮断効果に優れるため、防犯効果が高められる。
本発明の発煙剤組成物を使用した第1の煙幕発生器の軸方向断面図。 本発明の発煙剤組成物を使用した第2の煙幕発生器の軸方向断面図。
本発明の発煙剤組成物は、(A)成分として、糖類を含有する。(A)成分は、白煙を発生させるための燃料(可燃剤)である。
(A)成分の糖類としては、
(A−1)グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース、リボース、デオキシリボース等の単糖類、
(A−2)スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、ツラノース、セロビオース等の二糖類
(A−3)デンプン、セルロース、グリコーゲン、キチン、アガロース、ペクチン等の多糖類
が挙げられる。
(A)成分は、発煙による視覚的な遮断効果を得る観点から、好ましくは(A−1)成分及び(A−2)成分から選ばれる1種以上であり、より好ましくは(A−2)成分から選ばれる1種以上である。
(A−1)成分としては、発煙による視覚的な遮断効果を得る観点から、好ましくはグルコース、ガラクトース及びフルクトースから選ばれる1種以上であり、より好ましくはグルコース及びガラクトースから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはガラクトースである。
(A−2)成分としては、発煙による視覚的な遮断効果を得る観点から、好ましくはスクロース及びラクトースから選ばれる1種以上であり、より好ましくはスクロースである。
(A−3)成分としては、発煙による視覚的な遮断効果を得る観点から、好ましくはデンプン、セルロース及びグリコーゲンから選ばれる1種以上であり、より好ましくはデンプン及びセルロースから選ばれる1種以上である。
(A)成分は、上記の中でも、発煙による視覚的な遮断効果を得る観点から、好ましくはグルコース、ガラクトース、フルクトース、スクロース及びラクトースから選ばれる1種以上であり、より好ましくはグルコース、ガラクトース及びスクロースから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはガラクトース及びスクロースから選ばれる1種以上であり、より更に好ましくはスクロースである。
(A)成分である糖類は、粒子状で本発明の発煙剤組成物に含有することが好ましく、(A)成分の平均粒径は、発煙による視覚的な遮断効果の観点から、300μm以上、好ましくは400μm以上、より好ましくは450μm以上、更に好ましくは500μm以上、また、1000μm以下、好ましくは800μm以下、より好ましくは650μm以下、更に好ましくは600μm以下である。
本発明の発煙剤組成物は、(B)成分として、パラフィン化合物を含むワックス類及びポリアルキレングリコールから選ばれる1種以上を含有する。(B)成分は、作動時における熱により気化(状態変化)してガス(白煙源)となり、前記ガスが冷却されて液滴となって白煙となる成分(白煙剤)である。気化によって拡散する空間に白煙を均一濃度に分散させることができるほか、広範囲にわたって拡散させることができる。
(B)成分としては、
(B−1)パラフィンワックス(主成分:ノルマルパラフィン)、マイクロクリスタリンワックス(主成分:イソパラフィン、シクロパラフィン)等のパラフィン化合物を含むワックス類、
(B−2)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、等のポリアルキレングリコール
が挙げられる。
(B)成分は、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくは(B−1)成分である。
(B−1)成分としては、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくはパラフィンワックス(主成分:ノルマルパラフィン)及びマイクロクリスタリンワックス(主成分:イソパラフィン、シクロパラフィン)から選ばれる1種以上であり、より好ましくはパラフィンワックス(主成分:ノルマルパラフィン)である。
また(B−1)成分としては、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくはノルマルパラフィン、イソパラフィン及びシクロパラフィンから選ばれる1種以上であり、より好ましくはノルマルパラフィンである。
(B−2)成分としては、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくはポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上であり、より好ましくはポリエチレングリコールである。
(B)成分は、上記の中でも、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス及びポリエチレングリコールから選ばれる1種以上であり、より好ましくはパラフィンワックスである。
また(B)成分は、上記の中でも、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくはノルマルパラフィン、イソパラフィン、シクロパラフィン及びポリエチレングリコールから選ばれる1種以上であり、より好ましくはノルマルパラフィンである。
本発明の発煙剤組成物は、(C)成分として、酸化剤を含有する。(C)成分は、(A)成分である燃料(可燃剤)を瞬時に燃焼させて大量のガス(窒素ガスや二酸化炭素を含むガス)を発生させると共に、酸化剤自体が変化することで白煙源を生じさせることができる。
(C)成分としては、
(C−1)塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム等の塩素酸塩、
(C−2)過塩素酸ストロンチウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム等の過塩素酸塩、
(C−3)硝酸ストロンチウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等の硝酸塩
が挙げられる。
(C)成分は、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくは(C−3)成分である。
(C−1)成分は、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくは塩素酸カリウムである。
(C−2)成分は、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくは過塩素酸カリウムである。
(C−3)成分は、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくは硝酸カリウム及び硝酸ストロンチウムから選ばれる1種以上であり、より好ましくは硝酸カリウムである。
(C)成分は、上記の中でも、安全性、取り扱い易さの観点から、好ましくは塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム、硝酸ストロンチウム及び硝酸カリウムから選ばれる1種以上であり、より好ましくは過塩素酸カリウム、硝酸ストロンチウム及び硝酸カリウムから選ばれる1種以上であり、更に好ましくは過塩素酸カリウム及び硝酸カリウムから選ばれる1種以上であり、最も好ましくは硝酸カリウムである。
本発明の発煙剤組成物中、各成分の含有割合は(A)成分、(B)成分、(C)成分の合計100質量部に対して、次の通りである。
(A)成分は、10質量部以上、好ましくは20質量部以上、より好ましくは25質量部以上、更に好ましくは30質量部以上、また、60質量部以下、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは35質量部以下である。
(B)成分は、1質量部以上、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは12質量部以上、また、30質量部以下、好ましくは25質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは18質量部以下である。
(C)成分は、30質量部以上、好ましくは40質量部以上、より好ましくは45質量部以上、更に好ましくは47質量部以上、また、70質量部以下、好ましくは60質量部以下、より好ましくは55質量部以下、更に好ましくは53質量部以下である。
本発明の発煙剤組成物中、(A)成分と(B)成分の含有割合の比(A)/(B)は、発煙による視覚的な遮断効果を得る観点から、1超、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは1.8以上、より更に好ましくは2以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは5以下、より更に好ましくは3以下である。
本発明の発煙剤組成物は、(D)成分として、バインダーを含有することが好ましい。(D)成分は、発煙剤組成物を所望形状に成形するときに使用する成分である。
(D)成分は、グアガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCNa)、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、デンプン及びデキストリンから選ばれる1種以上が挙げられ、結合性、取り扱い易さの観点から、好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCNa)及びエチルセルロースから選ばれる1種以上であり、より好ましくはエチルセルロースである。
なお、(D)成分であるデンプン及びエチルセルロースは、(A)成分としても使用可能である。
本発明の発煙剤組成物は、(D)成分の含有割合は、(A)成分、(B)成分、(C)成分の合計100質量部に対して、0.01質量部以上、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.7質量部以上、また、5質量部以下、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下、更に好ましくは1.5質量部以下である。
本発明の発煙剤組成物は、(A)成分以外の可燃剤として、ニトロセルロース、ニトログアニジン、硝酸グアニジン、ジシアンジアミド、メラミン、メラミンシアヌレート、5−アミノテトラゾール、5,5’−ビステトラゾールジアンモニウム塩、シリコーンオイル及びクエン酸三カリウムから選ばれる可燃剤を含有してもよい。但し、これらは本願の効果の一つである人体への害・影響の軽減を考慮すると、含まないことが好ましい。
本発明の発煙剤組成物は、本発明の効果を奏する観点から、下記(i)〜(vi)から選ばれる化合物を含有してもよい。
(i)酸化第二銅、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化ビスマス、シリカ、アルミナ等の金属酸化物
(ii)水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化コバルト、水酸化鉄等の金属水酸化物
(iii)炭酸コバルト、炭酸カルシウム等の金属炭酸化物
(iv)酸性白土、カオリン、タルク、ベントナイト、ケイソウ土、ヒドロタルサイト等の金属酸化物又は水酸化物の複合化合物
(v)ケイ酸ナトリウム、マイカモリブデン酸塩、モリブデン酸コバルト、モリブデン酸アンモニウム等の金属酸塩
(vi)二硫化モリブデン、ステアリン酸カルシウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、メタホウ酸、ホウ酸、無水ホウ酸等
本発明の発煙剤組成物は、粉末体又造粒体として使用することができ、また所望形状の成形体にすることができる。
造粒体として使用する場合の発煙剤組成物の平均粒径は、発煙による視覚的な遮断効果の観点から、好ましくは550μm以上、より好ましくは1000μm以上、そして、好ましくは5000μm以下、より好ましくは3000μm以下である。
成形体は、単孔または多孔を有する円柱状成形体または角柱状成形体、ディスク状成形体、粒状成形体に形成することができる。
成形方法としては、公知のエアバッグ装置で使用するガス発生器用のガス発生剤成形体の製造方法を適用することができ、例えば、特開平10−87390号公報の段落番号0035〜0037、実施例1に記載の製造方法を適用することができる。
本発明の発煙剤組成物を防犯装置用の煙幕発生器(発煙器)、例えば図1、図2に示される煙幕発生器(発煙器)において使用するときは、発煙剤組成物(粉末状または成形体)を1つの容器に入れた状態で煙幕発生器(発煙器)に収容することができる。
図2に示される煙幕発生器(発煙器)を以下に説明する。
<図2の煙幕発生器>
煙幕発生器1Aは、筒状ハウジング10内に煙幕発生剤56および各部品が配置されている。
筒状ハウジング10の第1端10a側の周壁部11の内周面は第1環状段差面12を有しており、第1環状段差面12から第1端10aまでは厚さの薄い第1先端周壁部13になっている。第1先端周壁部13の内周面13aはねじ部を有している。
筒状ハウジング10の第2端10b側の周壁部11の内周面は第2環状段差面14を有しており、第2環状段差面14から第2端10bまでは厚さの薄い第2先端周壁部15になっている。第2先端周壁部15の外周面15aはねじ部を有している。
筒状ハウジング10の第1端10a側は、第1クロージャ20で閉塞されている。
第1クロージャ20は略カップ形状のものであり、底面部21と周壁部22を有している。
底面部21は中心部に凸部23を有しており、凸部23の周囲には、底面部21を貫通して形成された複数の点火生成物の放出孔24を有している。複数の点火生成物の放出孔24は、周方向に均等間隔で2〜8個程度形成されている。
また底面部21は放出孔24との間には必要に応じてシールテープを設け、煙幕発生剤のこぼれ防止や、湿度対策をとることもできる。
周壁部22は、第1先端周壁部13の内周面13aのねじ部に対してねじ込むことができるねじ部22aを有している。
第1クロージャ20の内部空間25には、点火器カラー6を有する点火器5が取り付けられている。
点火器5は、第1クロージャ20の内周壁面25aに対して点火器カラー6がねじ込まれることで取り付けられている。
点火器5の着火部5aは、内部空間25内に位置している。
筒状ハウジング10の第2端10b側は、第2クロージャ30で閉塞されている。
第2クロージャ30は、第1部材31と第2部材40の組み合わせからなるものであるが、一つの部材からなるものにすることもできる。
図1、図2に示すように、第1部材31は、外径の大きな環状基板32、環状基板32上に形成された、環状基板32よりも外径の小さな環状凸部33、環状基板の内周壁部34a、環状基板の外周壁部34b、環状底面部35を有している。
環状凸部33は、環状基板32との外径の差から、軸方向に面した、環状基板の内周壁部34a側の環状内側段差面36aと、軸方向に面した、環状基板の外周壁部34b側の環状外側段差面36bを有している。
環状凸部33は、環状基板32との外径の差から、半径方向(軸方向に直交する方向
)内側に面した環状内側周壁面37aと、半径方向外側に面した環状外側周壁面37bを有している。
第1部材31の中心部であり、環状内側段差面36aの内側には、煙幕源排出口38が形成されている。
第1部材31は、環状外側周壁面37bが筒状ハウジング10の内壁面10cに当接され、環状外側段差面36bが第2環状段差面14に当接され、環状基板の外側周壁部34bが第2先端周壁部15に当接された状態で、筒状ハウジング10の第2端開口部10bに嵌め込まれている。
第2部材40は、略カップ形状のものであり、周壁部41と中心部に貫通孔43が形成された底面部42を有しており、周壁部41は内周面にねじ部44を有している。
貫通孔43の内径は、煙幕源排出口38の内径よりも大きく、環状底面部35の外径よりも小さくなっている。
第2部材40は、ねじ部44が第2先端周壁部15の外周面15aに対してねじ込まれることで固定されている。
第2部材40の底面部42は、第1部材31の環状底面部35を軸方向(第1端開口部10a方向)に押さえつけているため、第1部材31は、第2部材40と第2環状段差面14の間において挟み付けられることで固定されている。
筒状ハウジング10内には、網が筒状に成形された多孔筒状体50が配置されている。
多孔筒状体50は、第1開口部50a側が第1クロージャ20の凸部23に外側から嵌め込まれ、第2開口部50b側が第2クロージャの第1部材31の環状内側段差面36aと環状内側周壁面37aに当接されている。
多孔筒状体50は、軸方向の両側から固定されているため、作動前および作動時においても動くことがない。
筒状ハウジング10の内周面10cと多孔筒状体50の間の筒状空間が、煙幕発生剤56が収容された煙幕発生剤収容室55である。
煙幕発生剤56は公知のものであり、上記した特開2015−42603号公報に記載の発煙剤とガス発生剤を含む発煙剤組成物、特開2015−43143号公報に記載の発煙剤とガス発生剤の組み合わせなどを使用することができる。
煙幕発生剤56は、円柱、ディスク形状、粉状、顆粒のような所望形状の剤型にすることができる。
煙幕発生剤収容室55の第1端開口部10a側には、第1クロージャ20の底面部21に形成された複数の点火生成物の放出孔24が面しており、第2端開口部10b側は第2クロージャ30の第1部材31に面している。
点火器5、多孔筒状体50、煙幕源排出口38および第2部材40の貫通孔43は、それらの中心軸と筒状ハウジング10の軸が同軸になるように配置されている。
第1環状仕切り板60は、第1内筒部材70の第2開口部70bと第2内筒部材71の第1開口部71aとの間に挟み付けられた状態で配置されている。第1環状仕切り部材60は、多孔筒状体50を通すための貫通孔61aと作動時に煙幕源を通すための第1煙幕源通過孔61bを有している。
第2環状仕切り板62は、第2内筒部材71の第2開口部71bと第3内筒部材72の第1開口部72aとの間に挟み付けられた状態で配置されている。第2環状仕切り部材62は、多孔筒状体50を通すための貫通孔62aと作動時に煙幕源を通すための第2煙幕源通過孔62bを有している。
第1煙幕源通過孔61bと第2煙幕源通過孔63bの大きさは、煙幕発生剤56よりも小さくてもよいし、大きくてもよい。
第1煙幕源通過孔61bと第2煙幕源通過孔63bの数は特に制限されないが、第1環状仕切り板60と第2環状仕切り板62に均等間隔をおいて4〜20個程度を分散して形成することができる。
煙幕発生剤収容室55は、第1環状仕切り板60と第2環状仕切り板62により第1クロージャ20側から第2クロージャ30に向かって順に第1室55a、第2室55b、第3室55cに分割されている。
第1内筒部材70、第2内筒部材71および第3内筒部材72の外径は、筒状ハウジング10内に挿入でき、かつ内周面10cに当接できる大きさに調整されている。
図2では、筒状ハウジング10の周壁部11の厚さを調整することで、第3内筒部材72の第2開口部72b側が第2クロージャ30側の環状段差面11aに当接され、第1内筒部材70の第1開口部70a側が第1クロージャ20に当接されることで、軸方向に固定されている。
本発明の発煙剤組成物を防犯装置(発煙器)、に使用したときの作動状態を説明する。
防犯装置は、センサー、電気式点火器を備え、発煙剤組成物が収容されたものであり、室内の天井や壁に取り付けられて使用される。
発煙剤組成物は、例えば防犯装置に設けられた一つの収容室内にまとめて収容されていてもよい。
室内に不法侵入者が入ったとき、センサーが感知することで電気式点火器を作動させて燃焼生成物(火炎や高温ガスなどが混在したもの)を発生させる。
その後、燃焼生成物と(B)成分の白煙剤が接触することによって白煙源が生じる。
(B)成分の白煙剤は、電気式点火器の燃焼生成物(熱)によってガス(白煙源)に変化した状態で防犯装置から噴出され、噴出後に空気中で冷却されることで白煙(液滴)に変化する。
白煙剤と燃焼生成物の接触と並行して、(A)成分及び(C)成分も燃焼生成物と接触して着火燃焼される。
(A)成分である可燃剤は、酸化剤の作用により燃焼して、窒素ガス、二酸化炭素ガスなどを含む高温ガスを瞬時に発生させる。
(C)成分である酸化剤は、(A)成分である可燃剤を燃焼させると共に、酸化剤自体は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、酸化カリウム、炭酸カリウムなどの白煙源に変化して、微細な粉末のまま白煙となる。なおガス発生剤が燃焼するときの熱を使って(B)成分の分解を促進することもできる。
本発明の発煙組成物を使用することで、(B)成分から生じた白煙が、(A)成分から発生したガスの作用により勢いよく噴出されることから、白煙が濃くなり、室内に均一にかつ迅速に広範囲に拡散される。
そして、このように防犯装置から室内に白煙が噴出され拡散されることで、侵入者に対して威嚇が行われ、侵入者の視界が妨げられ、行動が抑止または遅延されることから、犯罪行為が抑止乃至は防止、牽制される。
<透過率測定器>
(投光側の機器)
機器名:可視光レーザー405nm,635nm,785nm((株)キコー技研)
型番(405nm):MLXA-D12-405-20(CN4)
型番(635nm):MLXA-D12-635-5(CN4)
型番(785nm):MLXA-D12-785-70(CN4)
(受光側の機器)
機器名:光センサ(日置電機(株))
型番:9742-10
(増幅器)
機器名:光パワーメータ(日置電機(株))
型番:3664
(計測器)
機器名:データ収集システム((株)キーエンス)
型番:NR-2000
実施例1〜9、比較例1〜5
表1に示す各成分からなる発煙剤組成物成形体を公知のガス発生剤成形体の製造方法と同様にして製造した。なお、実施例1〜6、比較例1〜5の発煙剤組成物は粉末状体のものをそのまま成形体にし、実施例7〜9の発煙剤組成物は平均粒径2000μmに造粒したものを成形体にした。また(A)成分であるスクロースは、粒径が500〜600μmのものを使用した。
発煙剤組成物は、外径10mm、長さ10mm、質量0.2gの円柱状成形体のものを使用した。
得られた発煙剤組成物成形体を使用して、発煙状態を確認する試験をした。
図1に示す第1の煙幕発生器に発煙剤組成物成形体70gを充填したもの(煙幕発生器1)と、図2に示す第2の煙幕発生器に発煙剤組成物成形体140gを充填したもの(煙幕発生器2)を使用した。煙幕発生器1と煙幕発生器2の違いは、イニシエータの有無のみである(煙幕発生器2はイニシエータ有り)。
30m(縦6m、横2.5m、高さ2m)の透明なガラス容器の床面の中心に煙幕発生装置を置いた。容器内は室温(20℃)に維持した。
容器の長辺と短辺の角部の長辺側の壁面に沿って透過率測定器の受光側の機器をセットし、受光側の機器から長辺方向に50m離れた位置に投光側の機器をセットした。
点火装置を作動させてから100秒後に、投光側の機器から405nm、635nm、785nmの各波長の光を照射して、受光側の光センサで検出し、増幅器を介して計測器につなぎ透過率を測定した。結果を表1に示す。透過率が小さいほど煙幕濃度が高く、白煙による視覚的な遮断効果に優れることを意味する。
Figure 2017206425
表1中、「不燃」とは、煙幕発生器の点火装置を作動させても、発煙剤組成物が燃焼せず、白煙が発生しなかったことを意味する。
1A 煙幕発生器
5 点火器
10 筒状ハウジング
10a 第1端開口部
10b 第2端開口部
20 第1クロージャ
30 第2クロージャ
50 多孔筒状体
55 煙幕発生剤収容室
56 煙幕発生剤

Claims (10)

  1. (A)糖類、(B)パラフィン化合物を含むワックス類及びポリアルキレングリコールから選ばれる1種以上、(C)酸化剤を含有する発煙剤組成物であって、
    発煙剤組成物中の(A)成分と(B)成分の含有割合の比(A)/(B)が、1超である、発煙剤組成物。
  2. (A)成分と(B)成分の含有割合の比(A)/(B)が、1.2以上10以下である、請求項1に記載の発煙剤組成物。
  3. (A)成分と(B)成分の含有割合の比(A)/(B)が、2以上10以下である、請求項1又は2に記載の発煙剤組成物。
  4. (A)成分が二糖類である、請求項1〜3の何れか1項に記載の発煙剤組成物。
  5. (A)成分がスクロースである、請求項1〜4の何れか1項に記載の発煙剤組成物。
  6. (B)成分がパラフィン化合物を含むワックス類である、請求項1〜5の何れか1項に記載の発煙剤組
  7. (B)成分が、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックスから選ばれる1種以上である、請求項1〜6の何れか1項に記載の発煙剤組成物。
  8. (B)成分が、ノルマルパラフィン、イソパラフィン及びシクロパラフィンから選ばれる1種以上である、請求項1〜6の何れか1項に記載の発煙剤組成物。
  9. (B)成分がノルマルパラフィンである、請求項8に記載の発煙剤組成物。
  10. 請求項1〜9に記載の発煙剤組成物を用いた発煙器。
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