JP6884689B2 - 走行車両 - Google Patents

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Description

本発明は、走行車両に関する。
従来、特許文献1に開示された走行車両が知られている。
特許文献1に開示された走行車両は、車体の操向を操作するステアリングハンドルと、車体の走行方向を切り換えるシャトルレバーとを有する。ステアリングハンドル及びシャトルレバーは、車体に固定された受台にチルト軸を介してチルト可能に支持されている。
また、走行車両には、チルト動作に追従しつつ、シャトルレバーの操作をトランスミッションまで伝達するために、シャトルレバーの操作を伝達する操作系にユニバーサルジョイントが設けられている。
実開平4−26872号公報
特許文献1に開示の走行車両は、シャトルレバーの操作系にユニバーサルジョイントが設けられているので、該ユニバーサルジョイントの分、構造の複雑化、コスト高を招く。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、シャトルレバーの操作を伝達する操作系を簡素化して、コスト削減を図ることを目的とする。
本発明の一態様に係る走行車両は、走行可能な車体と、前記車体の操向を操作するステアリングハンドルと、前記ステアリングハンドルが取り付けられる可動ブラケットと、前記車体に立設された固定ブラケットであって、前記可動ブラケットの一側方に配置された第1側壁と、前記可動ブラケットの他側方に配置された第2側壁とを有する固定ブラケットと、前記第1側壁と前記第2側壁との下部間に設けられていて、前記可動ブラケットをチルト可能に支持するチルト軸と、前記車体の前進又は後進を切り換える前後進切換機構と、前記可動ブラケットに揺動自在に支持されたシャトルレバーと、前記可動ブラケットに一体的にチルト可能に支持されていると共に前記シャトルレバーによって操作される操作部材と、前記操作部材を介してシャトルレバーの操作を前後進切換機構に伝達する伝達部材と、を備え、前記操作部材は、前記第1側壁の内側方に配置されて上部に前記シャトルレバーが取り付けられていて該シャトルレバーによって軸心回りに回転操作されるシャフトと、一端部が前記シャフトの下部に固定され、他端部に前記伝達部材に設けられた接続部が連結された連動部材とを有し、前記第1側壁の下部に前記連動部材を通過させる通過部が形成され、記接続部は、前記第1側壁の外側方で前記チルト軸の軸心の延長上に位置されている。
記シャフトが挿通されて支持される支持筒であって、前記第1側壁の内側方に配置されて前記可動ブラケットに固定された支持筒をえている。
前記チルト軸は、前記通過部の上端より下方に設けられている。
前記第1側壁は、前記車体に取り付けられる第1脚部を有し、前記第2側壁は、前記車体に取り付けられる第2脚部を有し、前記チルト軸は、前記第1脚部と前記第2脚部とにわたって設けられている。
前記第1脚部は、前記通過部の前側に設けられた第1前脚部と、前記通過部の後側に設けられていて前記第1前脚部より下方に延出された第1後脚部とを含み、前記第2脚部は、前記通過部の前側に設けられた第2前脚部と、前記通過部の後側に設けられていて前記第2前脚部より下方に延出された第2後脚部を含み、前記チルト軸は、前記第1後脚部と前記第2後脚部とにわたって設けられている。
上記の構成によれば、ステアリングハンドルをチルト動作させると、操作部材が接続部回りに揺動し、シャトルレバーがチルト動作に追従する。これにより、シャトルレバーの操作を伝達する操作系にユニバーサルジョイントを設けなくても、シャトルレバーをチルト動作に追従させることができ、シャトルレバーの操作系の構造の簡素化、コスト削減が可能である。
操縦装置の斜視図である。 操縦装置の背面図である。 固定ブラケットを背面左側からみた斜視図である。 固定ブラケットを背面右側からみた斜視図である。 操縦台の下部を示す側面図である。 可動ブラケット及びその周辺部材を示す斜視図である。 第1ブラケットの斜視図である。 ステアリングバルブ及び第2、第3ブラケット等の斜視図である。 操縦装置の一部を示す側面図である。 操縦装置のチルト支持部の平面図である。 可動ブラケットの揺動状態を示す側面図である。 ロック装置を示す側面図である。 前後進切換機構の操作系の背面図である。 前後進切換機構の操作系の斜視図である。 走行車両の側面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図15は、本実施形態に係る走行車両を示す概略側面図である。本実施形態では、走行車両としてトラクタ1が例示されている。
本発明の実施形態においては、図15の矢印A1方向(トラクタ1の前進方向)を前方、図15の矢印A2方向(トラクタ1の後進方向)を後方として説明する。したがって、図15の手前側が左方であり、図15の奥側が右方である。また、前後方向A3に直交する水平方向を車幅方向として説明する。トラクタ1における車幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を車両外方(車幅方向外方ともいう)として説明する。言い換えれば、車両外方とは、車幅方向であってトラクタ1の中心から離れる方向のことである。車両外方とは反対の方向を車両内方(車幅方向内方ともいう)として説明する。言い換えれば、車両内方とは、車幅方向であってトラクタ1の中心に近づく方向である。
図15に示すように、トラクタ1は、走行可能な車体2を有する。車体2は、原動機E1と、フライホイールハウジング3と、クラッチハウジング4と、ミッションケース5と、前車軸フレーム6とを有する。
原動機E1は、ディーゼルエンジンである。原動機E1は、トラクタ1の前部に位置し、ボンネット10によって覆われている。原動機E1は、電動モータであってもよいし、ディーゼルエンジン及び電動モータを有するハイブリッド型であってもよい。
フライホイールハウジング3は、原動機E1の後部に連結されていて、フライホイールを収容している。
クラッチハウジング4は、フライホイールハウジング3の後部に連結されていて、フライホイールを介して伝達される原動機E1の動力を断続可能に伝達するクラッチを収容している。
ミッションケース5は、クラッチハウジング4の後部に連結されていて、クラッチを介して伝達される動力を変速する変速装置(ミッション)を収容している。変速装置は、当該変速装置によって伝達する動力を、正転又は反転させて前進又は後進の出力に切り換える前後進切換機構7を有する。
前車軸フレーム6は、原動機E1に固定され且つ原動機E1から前方に突出している。前車軸フレーム6には、前車軸ケース15が支持されている。
図15に示すように、トラクタ1は、車体2を走行可能に支持する走行装置8を有する。走行装置8は、車体2の前部に設けた複数の前輪と、車体2の後部に設けた複数の後輪とを有する車輪型の走行装置である。複数の前輪は、前車軸ケース15の左側に支持された左前輪11Lと、前車軸ケース15の右側に支持された右前輪11Rとを含む。複数の後輪は、ミッションケース5の左側に支持され左後輪12Lと、ミッションケース5の右側に支持された右後輪12Rとを含む。走行装置は、セミクローラ型の走行装置(前輪と、後輪の代わりに採用されるクローラ式走行機構とを有する走行装置)であってもよい。
左前輪11L及び右前輪11Rは、前車軸ケース15の前部に配備されたステアリングシリンダ16のシリンダロッドの移動によって操向可能な操向輪である。前輪11L,11Rを操向操作することにより、車体の向きを変更可能(車体を操向可能)である。ステアリングシリンダ16は、油圧シリンダで構成される。
前輪11L,11R及び後輪12L,12Rのうち、少なくとも後輪12L,12Rは駆動輪とされ、該駆動輪に変速装置から出力された動力が伝達される。
車体2の後部には、運転者が着座する運転席13が搭載されている。運転席13の前方には、操縦装置14が設けられている。操縦装置14は、操縦カバー18によって覆われた操縦台17を有する。
図1、図2、図15に示すように、操縦台17は、車体2に立設された固定ブラケット22と、固定ブラケット22にチルト軸26の軸心X1(チルト軸心ともいう)回りにチルト可能(揺動可能)に支持された可動ブラケット23とを有する。
図1、図2に示すように、可動ブラケット23に、ステアリングハンドル19、ステアリングバルブ20及びシャトルレバー21等が支持されている。
ステアリングハンドル19は、車体2の操向を操作する部材であり、運転者によって手動操作される。
ステアリングバルブ20は、ステアリングシリンダ16を制御するバルブであって、ステアリングハンドル19によって操作されて作動油の流量を制御すると共に作動油の方向を切り換えるロータリバルブである。言い換えると、ステアリングバルブ20は、ステアリングハンドル19の操作を伝達する作動油を出力可能なバルブである。より詳しく説明すると、ステアリングバルブ20は、ステアリングハンドル19の操作量に応じた作動油を操作方向に対応するポートから出力する。ステアリングバルブ20から出力された作動油は、ステアリングシリンダ16に送られて、該ステアリングシリンダ16のシリンダロッドを移動させる。これにより、ステアリングハンドル19の回転操作に応じて左前輪11L及び右前輪11Rが操向操作される。
シャトルレバー21は、車体2の走行方向を切り換える操作を行う部材である。詳しく説明すると、シャトルレバー21を前又は後に操作することにより、前後進切換機構7が切り換えられ、車体2の走行方向(進行方向)が前進方向又は後進方向に切り換えられる。
図2、図3、図4に示すように、固定ブラケット22は、第1側壁24Lと、第1側壁に対向する第2側壁24Rとを有する。第1側壁24L及び第2側壁24Rは、車幅方向で並べて配置(車幅方向で対向配置)されている。第1側壁24Lは、車体2における車幅方向の中心から左側に配置され、第2側壁24Rは、車体2における車幅方向の中心から右側に配置されている。
第1側壁24Lと第2側壁24Rとは、前部の上部が連結パイプ27によって連結され、後部の上部がプレート材からなる連結部材28で連結されている。連結パイプ27には、例えば、クラッチを操作するクラッチペダル、走行装置8を制動するブレーキを操作するブレーキペダルが支持される。
固定ブラケット22の前上部には、操縦カバー18等を支持する支持フレーム29が固定されている。支持フレーム29は、複数のプレート部材(第1プレート29A〜第4プレート29D)と、複数の支持ステー(第1ステー29E〜第3ステー29G)とを有する。
第1プレート29Aは、第1側壁24Lの内側面(車両内方側の面)の前上部に固定されている。第2プレート29Bは、第2側壁24Rの内側面の前上部に固定されている。第3プレート29Cの一端部は、第1プレート29Aに固定され、第4プレート29Dの一端部は、第2プレート29Bに固定されている。第3プレート29C及び第4プレート29Dの他端部は、車体2に固定された支持部材30の上部に固定されている(図15参照)。第1ステー29Eは、第3プレート29Cと第4プレート29Dの一端部間に架設されている。第2ステー29Fは、第3プレート29Cと第4プレート29Dの他端部間に架設されている。第3ステー29Gは、第2ステー29Fの中途部に固定されている。
第1側壁24Lには、可動ブラケット23の揺動を規制するロック装置31が設けられている。第2側壁24Rには、駐車ブレーキを操作するパーキングレバー32が設けられている。
図4、図5に示すように、第1側壁24Lの下部には、通過部33と、車体2(クラッチハウジング5)に取り付けられる第1脚部34Lとが設けられている。通過部33は、第1側壁24Lの下部の前後方向の中途部を切り欠くことにより形成され、下方に向けて開放状とされている。通過部33は、後述する連動部材93を通過させる部位である(図10参照)。通過部33の上端より下方にチルト軸26が設けられている。
第1脚部34Lは、通過部33の前側に設けられた第1前脚部35Lと、通過部33の後側に設けられた第1後脚部36Lとを含む。第1後脚部36Lは、第1前脚部35Lより下方に延出されていて、第1前脚部35Lよりも下方に長い。第1前脚部35Lの下端部には、車両内方に延出された第1前取付部37Lが設けられ、第1後脚部36Lの下端部には、車両内方に延出された第1後取付部38Lが設けられている。第1前取付部37L及び第1後取付部38Lは、ボルト39によってクラッチハウジング5に取り付けられている。
図4、図5に示すように、第2側壁24Rの下部には、通し部41と、車体2(クラッチハウジング5)に取り付けられる第2脚部34Rとが設けられている。通し部33は、第2側壁24Rの下部の前後方向の中途部を切り欠くことにより形成され、下方に向けて開放状とされている。通し部33は、後述する油圧ホース(第1ホースH1〜第4ホースH4)を通す部位である(図10参照)。
通し部41の縁部には、規制部材43が設けられている。規制部材43は丸棒で形成されていて、通し部41に縁部に沿って設けられている。規制部材43の後部43aは、下方に延出されていて第2後脚部36Rの前縁に固定されている。通し部33の上端より下方にチルト軸26が設けられている。この規制部材43によって、通し部33を通る油圧ホースを規制することができる。
第2脚部34Rは、通し部33の前側に設けられた第2前脚部35Rと、通し部33の後側に設けられた第2後脚部36Rとを含む。第2後脚部36Rは、第2前脚部35Rより下方に延出されていて、第2前脚部35Rよりも下方に長い。第2前脚部35Rの下端部には、車両内方に延出された第2前取付部37Rが設けられ、第2後脚部36Rの下端部には、車両内方に延出された第2後取付部38Rが設けられている。第2前取付部37R及び第2後取付部38Rは、ボルト39によってクラッチハウジング5に取り付けられている。
図2、図3に示すように、チルト軸26は、第1側壁24Lと第2側壁24Rとの下部間に設けられている。詳しくは、チルト軸26は、第1脚部34Lと第2脚部34Rとにわたって設けられている。より詳しくは、チルト軸26は、第1後脚部36Lと第2後脚部36Rとにわたって設けられている。以上のように、チルト軸26は、固定ブラケット22の低い位置に設けられている。
また、チルト軸26は、左部が第1後脚部36Lに固定された軸受筒42Lに支持され、右部が第2後脚部36Rに固定された軸受筒42Rに支持されている。これら軸受筒42L,42Rによって、チルト軸26が軸心X1回りに回転自在に支持されている。
図2に示すように、可動ブラケット23は、第1側壁24Lと第2側壁24Rとの間に配置されている。
図6〜図8に示すように、可動ブラケット23は、第1ブラケット44と、第2ブラケット45と、第3ブラケット46とを有する。第1ブラケット44は、第1縦板47Lと、第1縦板47Lに車幅方向で対向する第2縦板47Rと、第1縦板47Lと第2縦板47Rの上部同士を連結する上板48とを有する。
図2、図7に示すように、第1縦板47Lは、第1側壁24Lの内側方(車両内方)に配置されていて、第1側壁24Lの上部から下部にわたって形成されている。言い換えると、第1側壁24Lは、可動ブラケット23の一側方(左側方)に配置されている。また、第1縦板47Lは、第1側壁の24Lの後部側に配置されている(図9参照)。第1縦板47Lは、第1部位49Lと、第2部位50Lと、第3部位51Lとを有する。第1部位49Lは、第1側壁24Lの上部から第1後脚部36Lの上端近傍にわたって形成されている。第2部位50Lは、第1部位49Lの下端から車両内方に延出されている。第3部位51Lは、第2部位50Lの車幅方向内方側の端部から下方側に延出されている。
図2、図7に示すように、第2縦板47Rは、第2側壁24Rの内側方(車両内方)に配置されていて、第2側壁24Rの上部から下部にわたって形成されている。言い換えると、第2側壁24Rは、可動ブラケット23の他側方(右側方)に配置されている。また、第2縦板47Rは、第2側壁の24Rの後部側に配置されている(図9参照)。第2縦板47Rは、第1部位49Rと、第2部位50Rと、第3部位51Rとを有する。第1部位49Rは、第2側壁24Rの上部から第2後脚部36Rの上端近傍にわたって形成されている。第2部位50Rは、第2部位49Rの下端から車両内方に延出されている。第3部位51Rは、第2部位50Rの車幅方向内方側の端部から下方に延出されている。
第3部位51L及び第3部位51Rの下部間にわたってスリーブ52が固定されている。スリーブ52は、車幅方向に延伸する軸心を有している。また、スリーブ52には、チルト軸26が挿通されていると共に、チルト軸26の左部及び右部は、スリーブ52から突出している。スリーブ52は、チルト軸26にピン等によって一体回転可能に固定されている。
以上のように、第1縦板47L及び第2縦板47Rは、チルト軸26を介して第1側壁24L及び第2側壁24Rに前後に揺動可能に支持されている。これによって、可動ブラケット23が固定ブラケット22にチルト軸心X1回りにチルト可能に支持されている。
また、チルト軸26は、第1縦板47Lと第2縦板47Rの下端部間(可動ブラケットの下端部)に設けられている。これによって、チルト軸26とステアリングハンドル19とが大きく隔てられており、チルト角度をあまり変えずにステアリングハンドル19を運転席13に近づけることができる。これにより、ステアリングハンドル19をチルト軸心X1回りにチルトさせた場合におけるステアリングハンドル19の姿勢変化(傾きの変化)を小さくすることができる(図11参照)。
図7に示すように、上板48は、第1縦板47Lの上方から第2縦板47Rの上方にわたって設けられた上壁48Aと、上壁48Aの車幅方向の一端(左端)から下方に延びる第1延設壁48Lと、上壁48Aの車幅方向の他端(右端)から下方に延びる第2延設壁48Rとを有する。上壁48Aには、後方から前方に向けて凹むように形成された切欠き部54が形成されている。第1延設壁48Lの後部には、第1固定部53Lが下方に向けて突設されている。該第1固定部53Lは、第1縦板47Lの上部に固定されている。第2延設壁48Rの後部には、第2固定部53Rが下方に向けて突設されている。該第2固定部53Rは、第2縦板47Rの上部に固定されている。
図6、図8に示すように、第2ブラケット45は、第1ブラケット44(上板48)の上方に配置されている。第2ブラケット45は、矩形状の板材によって形成されており、四隅部分が上板48の上壁48Aにクッション材61を介してボルト62等によって固定されている。第2ブラケット45の左側の前後中途部には、切欠き部74が形成されている。
第2ブラケット45の下面側には、ステアリングバルブ20が配置されている。ステアリングバルブ20の上部は、切欠き部54を通過して第2ブラケット45に近接している。また、ステアリングバルブ20の上部には、複数のボルト63が固定されている。各ボルト63は、第2ブラケット45を貫通して形成されたボルト挿通孔64を挿通していると共に各ボルト63にナット65が螺合されている。これによって、第2ブラケット45にステアリングバルブ20が取り付けられている。言い換えれば、第2ブラケット45を介して上板48にステアリングバルブ20が取り付けられている。
図6、図9に示すように、ステアリングバルブ20の下面には、複数の油圧ホース(第1ホースH1〜第4ホースH4)が接続されている。
第1ホースH1は、トラクタ1に装備された油圧ポンプP1から吐出する作動油をステアリングバルブ20に供給する油圧ホースである。第2ホースH2は、作動油を貯留するタンクT1にステアリングバルブ20に戻ってきた作動油を戻す油圧ホースである。油圧ポンプP1及びタンクT1はボンネット10内に設けられる。油圧ポンプP1は、原動機E1の動力によって駆動される。
第3ホースH3及び第4ホースH4は、ステアリングシリンダ16に接続されている。第3ホースH3は、左旋回用の油圧ホースである。即ち、第3ホースH3を流通して供給される作動油によって、左前輪11L及び右前輪11Rを左に操向するようにステアリングシリンダ16が作動する。第4ホースH4は、右旋回用の油圧ホースである。即ち、第4ホースH4を流通して供給される作動油によって、左前輪11L及び右前輪11Rを左に操向するようにステアリングシリンダ16が作動する。
第1ホースH1〜第4ホースH4は、ステアリングバルブ20の下面側から下方に延びている。また、ステアリングバルブ20の下方には、車体2が位置しているので、第1ホースH1〜第4ホースH4は、車体2の近傍で屈曲されている。詳しくは、第1ホースH1〜第4ホースH4は、ステアリングバルブ20の下方で且つ固定ブラケット22の下部において、車幅方向の一方側に向けて屈曲されている。即ち、油圧ホース(第1ホースH1〜第4ホースH4)は、固定ブラケット22の下部で屈曲する屈曲部分K1を有する。本実施形態では、第1ホースH1〜第4ホースH4は、右側に向けて屈曲されている。この第1ホースH1〜第4ホースH4の屈曲部分K1の近傍にチルト軸26が位置している。また、チルト軸26は、第1ホースH1〜第4ホースH4の屈曲部分K1の後方に位置している。図10に示すように、第1ホースH1〜第4ホースH4は、チルト軸26の前方近傍で右側に屈曲した後、通し部41を通って固定ブラケット22の外方に配策されている。その後、第1ホースH1〜第4ホースH4は、車体2の右側方を前方に向けて配策されると共に、該車体2にクランプ部材によって固定される。
可動ブラケット23をチルト軸心X1回りに揺動させると、ステアリングバルブ20は、可動ブラケット23及びステアリングハンドル19と共にチルト軸心X1回りに一体揺動する。このとき、第1ホースH1〜第4ホースH4は、ステアリングバルブ20に接続された部位104(ステアリングバルブ20と屈曲部分K1との間の部位)がステアリングバルブ20に追従して動くが、屈曲部分K1から通し部41を通って固定ブラケット22の外方に配策されている部位105は、あまり動かない。
即ち、屈曲部分K1の近傍にチルト軸心X1が位置していることから、部位104がステアリングバルブ20に追従して動いても、屈曲部分K1が少し弾性変形する(屈曲部分K1の曲率が少し変わる)だけである。これにより、部位105は、可動ブラケット23を揺動させてもほとんど動かない。したがって、可動ブラケット23をチルトさせた際の油圧ホース(第1ホースH1〜第4ホースH4)の動きを抑制することができる。また、油圧ホースをこじれさせることなくステアリングバルブ20をチルト動作に追従させることができる。
また、ステアリングハンドルとステアリングバルブとをユニバーサルジョイントで連結したものに比べて、コスト削減を図ることができる。また、ステアリングバルブ20及び油圧ホースを操縦台17の内側に配置させることができるので、ステアリングバルブ20及び油圧ホースを操縦台17の外部に配置したものに比べて、操縦台17の外部の空間に空きができ、レイアウトの自由度が高まる。
図8に示すように、第2ブラケット45の車幅方向中央部のやや後寄りには、保持筒66が設けられている。保持筒66は、上下開口状の筒体によって形成されている。保持筒66の中心部には、カップリング67がベアリング68を介して回転可能に支持されている。第2ブラケット45の上面であって、保持筒66の前、左及び右には、取付部材69が固定されている。
第3ブラケット46は、第2ブラケット45の上方に配置されている。第3ブラケット46には、複数のボルト73が挿通され、各ボルト73は、取付部材69に螺合されている。これにより、第3ブラケット46が第2ブラケット45に取り付けられている。第3ブラケット46には、ステアリングコラム72の下端部が貫通し且つ固定されている。ステアリングコラム72内には、ステアリングシャフト72が挿通されて支持されている。このステアリングシャフト72の上部には、ステアリングハンドル19が連結されている(図1参照)。
以上のように、第2ブラケット45及び第3ブラケット46を介して上板48にステアリングハンドル19が取り付けられている。
図8に示すように、ステアリングシャフト72の下端部は、カップリング67の上部に一体回転可能に挿通される。カップリング67の下部には、ステアリングバルブ20の上面から突出する入力軸20aが一体回転可能に挿通される。したがって、カップリング67によってステアリングシャフト72と入力軸20aとが連結されている。これにより、ステアリングハンドル19の回転操作によってステアリングバルブ20が操作可能とされている。
図6、図11に示すように、第3ブラケット46と支持フレーム29との間には、可動ブラケット23を前方に付勢する付勢部材75が設けられている。付勢部材75は、コイルバネによって形成され、一端が第3ブラケット46に掛止され、他端が第1ステー29Eに掛止されている。可動ブラケット23は、第1延設壁48Lが第1プレート29Aに当接し且つ第2延設壁48Rが第2プレート29Bに当接することで、前方への揺動が規制される(図11の実線参照)。また、可動ブラケット23は、第1延設壁48L及び第2延設壁48Rが連結部材28に当接することで、後方への揺動が規制される(図11の仮想線参照)。即ち、第1プレート29A及び第2プレート29Bと連結部材28とによって可動ブラケット23の揺動範囲が規制されている。
図9に示すように、第1固定部53Lの下縁には、複数の係合歯55が形成されている。複数の係合歯55は、チルト軸心X1を中心とする円弧方向に沿って形成されている。
図3、図4、図12に示すように、ロック装置31は、ロック部材76と、係止片77と、解除ペダル78とを有する。
ロック部材76は、第1側壁24Lの内側面の上部に配置されていると共に、前部が枢軸79によって第1側壁24Lに枢支されていて上下に揺動可能である。ロック部材76の後部の上縁には、複数の係合歯55に噛合可能な複数の噛合歯80が設けられている。ロック部材76の下部の前後方向の中途部には、係合溝81が形成されている。
係止片77は、第1側壁24Lの内側面の上部で且つロック部材76の下方に配置されている。係止片77は、第1側壁24Lに回転軸82を介して揺動可能に支持されている。回転軸82は、第1側壁24Lを貫通し、且つ第1側壁24Lに固定されたブラケット部材83に回転可能に支持されている。係止片77は、後部に設けられた係合部77aと、前部に設けられたバネ掛け部77bとを有する。係合部77aは、係合溝81に挿入されている。バネ掛け部77bには、第1バネ部材84の一端が掛止されている。第1バネ部材84の他端は、第1側壁24Lに固定されたバネ掛け片85に掛止されている。したがって、第1バネ部材84の付勢力は、バネ掛け部77bを引き下げる方向(係合部77aを上げる方向)に作用する。
解除ペダル78は、第1側壁24Lの外側方(車両外方側)に配置され、後端部に踏み部78aを有する。解除ペダル78の前上部は、回転軸82に一体回転可能に取り付けられている。解除ペダル78の上部であって回転軸82より上方側に、バネ掛けピン87が設けられている。バネ掛けピン87には、第2バネ部材86の一端が掛止されている。第2バネ部材86の他端は、第1側壁24Lに固定されたステー88に掛止されている。ステー88は、解除ペダル78の上部の前方に位置している。したがって、第2バネ部材86の付勢力は、解除ペダル78を後方側へ回転させる方向(踏み部78aを上げる方向)に作用する。
解除ペダル78の上部の後方には、第1側壁24Lに固定されたストッパ部材89が配置されている。ストッパ部材89に解除ペダル78が当接することで、解除ペダル78の後方側への回転が規制される。
噛合歯80は、ロック部材76が上方揺動したロック位置(図12に実線で示す位置)で、係合歯55に噛合する。これにより、可動ブラケット23のチルト軸心X1回りの前後揺動が規制(可動ブラケット23がロック)される。また、係合部77aが係合溝81の上縁に係合することにより、ロック部材76がロック位置に保持される。
図12に示すように、解除ペダル78の踏み部78aを踏み込むと、解除ペダル78が矢印Y1方向に揺動すると共に係止片77が矢印Y2方向に揺動する。すると、係止片77による規制が解除されて、ロック部材76が下方(矢印Y3方向)に揺動し、仮想線で示すように噛合歯80が係合歯55から外れる。これにより、可動ブラケット23のロックが解除され、可動ブラケット23の前後揺動が許容される。
図7に示すように、第1側壁24Lの内側方で且つ第1縦板47Lの内側方には、支持筒56が縦向きに配置されている。支持筒56は、第1縦板47Lの前部側に配置され、上部及び下部が固定板57A,57Bを介して第1部位49Lに固定されている。したがって、支持筒56は、可動ブラケット23に固定されている。支持筒56の上部は、切欠き部54及び切欠き部74を介して第2ブラケット45の上方に突出している。支持筒56の下端は、第1部位49Lの下端部に位置していると共に第2部位50Lの前方側に位置している。
第1延設壁48Lの外側面(車両外方側の面)には、ガイド板58の下部がボルト固定されている。ガイド板58は、第1延設壁48Lから上方に延びる縦壁58aと、縦壁58aの上端から車両内方に延びる上部壁58bとを有する。上部壁58bには、挿通孔59とガイド溝60とが形成されている。挿通孔59及びガイド溝60は、案内壁58bを貫通して形成されている。挿通孔59は、支持筒56の真上に位置している。ガイド溝60は、挿通孔59の車両内方に位置している。
図13、図14に示すように、支持筒56には、シャフト90が挿通されて支持されている。シャフト90の上部は、支持筒56から上方に突出していると共に挿通孔59を挿通している。シャフト90の上部であって挿通孔59から突出した取付部90aに、シャトルレバー21が取り付けられている。シャフト90は、シャトルレバー21によって軸心回りに回転操作可能である。
シャトルレバー21は、レバー本体21aと、レバー本体21aの先端側に設けられたグリップ21bと、レバー本体21aの基部に設けられた取付部材21cとを有する。
レバー本体21aは、取付部材21cの左端部に固定されている。取付部材21cの右端部には、係合ピン92の上部が固定されている。係合ピン92の下部は、ガイド溝60に挿入されている。取付部材21cの中途部は、取付軸91によって取付部90aに枢支されている。これにより、シャトルレバー21が上下に揺動可能とされている。シャトルレバー21は、図示省略のバネによって下方に向けて付勢されている。
図14に示すように、シャトルレバー21は、実線で示す位置が中立位置N1である。この中立位置N1では、係合ピン92がガイド溝60の係止部60aに係合しており、シャトルレバー21を前後に操作することができない。また、シャトルレバー21が中立位置N1に位置しているときは、前後進切換機構7が動力切断状態であり、変速装置から走行装置8へ動力が出力されない。
図13に仮想線で示すように、シャトルレバー21は、中立位置N1においてはバネの付勢力に抗して上方に揺動可能である。中立位置N1において、シャトルレバー21を上方に揺動すると、係合ピン92が係止部60aから外れる。シャトルレバー21を上方揺動させた状態では、係合ピン92は、ガイド溝60の円弧状の案内部60b内を移動可能であり、且つシャトルレバー21が前後に揺動可能である(図14参照)。
図14に示すように、シャトルレバー21は、中立位置N1から前側に操作した位置が前進位置F1であり、中立位置N1から後側に操作した位置が後進位置R1である。シャトルレバー21が前進位置F1に操作されると、前後進切換機構7が前進動力を伝達する状態となり、車体2の走行方向が前進方向に切り換えられる。シャトルレバー21が後進位置R1に操作されると、前後進切換機構7が後進動力を伝達する状態となり、車体2の走行方向が後進方向に切り換えられる。
図1に示すように、シャトルレバー21の下方には、不慮にシャトルレバー21が操作されないようにガードするレバーガード99が設けられている。レバーガード99は、ガイド板58に取り付けられている。
図2に示すように、第1側壁24Lの下部には、連動部材93が設けられている。連動部材93の一端部93aは、支持筒56の下方に位置している。また、連動部材93の他端部93bは、チルト軸26の一側方(左側方)であって、第1後脚部36L(第1側壁24L)の外側方(車両外方)に位置している。
図10に示すように、連動部材93の一端部93aと他端部93bとは、通過部33を通過する中間部93cによって連結されている。中間部93cは、前方側に向けて凸となる湾曲状に形成されている。
図6に示すように、シャフト90の下部は、支持筒56から下方に突出している。このシャフト90の下部は、第1縦板47Lの第2部位50Lの前方を通過してチルト軸26の上方側で連動部材93の一端部93aに固定されている。したがって、シャトルレバー21を前後に操作すると、シャフト90が軸心回りに回転すると共に、連動部材93がシャフト90と一緒に一体回転する。即ち、シャフト90と連動部材93とは、シャトルレバー21によって操作される操作部材94を構成している。また、操作部材94は、可動ブラケット23に固定の支持筒56に支持されていることから、可動ブラケット23に一体的にチルト可能に支持されている。
図15に示すように、連動部材93の他端部93bには、伝達部材96の一端側が連結されている。この伝達部材96の他端部は、揺動アーム101の下部に枢支連結されている。揺動アーム101の上部には、筒ボス102が設けられている(図1参照)。筒ボス102は、車体2に枢支されていると共に前後進切換機構7に連動連結されている。
図14に示すように、シャトルレバー21を前進位置F1に操作すると、連動部材93がB1方向に揺動し、伝達部材96が前側に引き動かされる。これによって、揺動アーム101が前方に揺動し、前後進切換機構7が前進動力を伝達する状態に切り換えられる。また、シャトルレバー21を後進位置R1に操作すると、連動部材93がB2方向に揺動し、伝達部材96が後側に押し動かされる。これによって、揺動アーム101が後方に揺動し、前後進切換機構7が後進動力を伝達する状態に切り換えられる。
以上のように、伝達部材96は、シャトルレバー21の操作を伝達する部材である。
図1、図15に示すように、伝達部材96は、一端部に接続部を有する。接続部は、操作部材94と伝達部材96とを接続する部位であって、チルト軸26の軸心X1の延長上に位置している。また、接続部は、操作部材94と伝達部材96とをチルト軸26の軸心X1回りに相対回転可能に連結する。接続部は、例えば、球継ぎ手95で構成されている。また、伝達部材96は、他端部に設けられた接続部材100と、球継ぎ手95と接続部材100とを連結する連動ロッド103とを有する。球継ぎ手95は、第1側壁24Lの外側方に設けられていて、連動部材93の他端部93bに連結されている。接続部材100は、揺動アーム101に連結されている。
図5に示すように、球継ぎ手95は、球状のボール部95aと、ボール部95aから突出する軸部95bと、ボール部95aを収容するボール受部95cとを有する。ボール受部95cの内部であって、ボール部95aを受ける受け面は球面状に形成されていて、ボール部95aは、球心X2を中心として自在に回転可能である。軸部95bは、外面に雄ネジが形成されていると共に連動部材93の他端部93bを貫通している。軸部95bには、連動部材93の他端部93bを挟むように設けられた二つのナット部材97,98が螺合している。これにより、球継ぎ手95が連動部材93の他端部93bに連結されている。
図2、図5、図6、図10に示すように、シャトルレバー21が中立位置N1のときに、球継ぎ手95の中心(ボール部95aの球心X2)は、チルト軸26の軸心X1の延長上に位置している。したがって、シャトルレバー21が中立位置N1のときに、可動ブラケット23をチルト軸心X1回りに揺動させると、シャトルレバー21、支持筒56及び操作部材94(シャフト90、連動部材93)は、可動ブラケット23と一体揺動するが、伝達部材96は、押し引きされない。即ち、球継ぎ手95の中心がチルト軸26の軸心X1の延長上に位置していると、連動部材93がチルト軸心X1回りに揺動した場合、連動部材93の動きに伴ってボール部95aが球心X2回りに動く。これにより、球心X2がチルト軸心X1の延長上に留まり、球継ぎ手95の位置が変わらない。
以上の構造により、シャトルレバー21と前後進切換機構7との間の操作系にユニバーサルジョイントを設ける必要がなく、ユニバーサルジョイントの削減による構造の簡素化、コスト削減が可能である。
本実施形態では、以下の構成から奏する効果を具備している。
走行車両(トラクタ1)は、走行可能な車体2と、車体2の操向を操作するステアリングハンドル19と、ステアリングハンドル19が取り付けられる可動ブラケット23と、可動ブラケット23をチルト可能に支持するチルト軸26と、車体2の前進又は後進を切り換える前後進切換機構7と、可動ブラケット23に揺動自在に支持されたシャトルレバー21と、可動ブラケット23に一体的にチルト可能に支持されていると共に前記シャトルレバー21によって操作される操作部材94と、操作部材94を介してシャトルレバー21の操作を前後進切換機構7に伝達する伝達部材96と、を備え、操作部材94と伝達部材96との接続部を、チルト軸26の軸心X1の延長上に位置させている。
この構成によれば、ステアリングハンドル19をチルト動作させると、操作部材94が接続部回りに揺動し、シャトルレバー21がチルト動作に追従する。これにより、シャトルレバー21の操作を伝達する操作系にユニバーサルジョイントを設けなくても、シャトルレバー21をチルト動作に追従させることができ、シャトルレバー21の操作系の構造の簡素化、コスト削減が可能である。
また、ステアリングハンドル19をチルト動作させても、中立位置N1における接続部の位置が変わらないので、ステアリングハンドル19をチルトさせた各位置において、ステアリング19とシャトルレバー21との相対位置は変わらず且つシャトルレバー21の操作ストロークの範囲が変動するのを抑制することができる。
また、操作部材94は、上部にシャトルレバー21が取り付けられていて該シャトルレバー21によって軸心回りに回転操作されるシャフト90と、一端部がシャフト90の下部に固定され、他端部に接続部が連結された連動部材93とを有していてもよい。
この構成によれば、シャフト90と接続部とを連動部材93で連結することにより、接続部の配置位置の自由度を高めることができる。これにより、チルト軸26の軸心X1の延長上に接続部の中心を位置させることが容易に行える。
また、車体2に立設された固定ブラケット22であって、可動ブラケット23の一側方に配置されていて下部に連動部材93を通過させる通過部33が形成された第1側壁24Lと、可動ブラケット23の他側方に配置された第2側壁24Rとを有する固定ブラケット22と、シャフト90が挿通されて支持される支持筒56であって、第1側壁24Lの内側方に配置されて可動ブラケット23に固定された支持筒56と、を備え、チルト軸26は、第1側壁24Lと第2側壁24Rとの下部間に設けられ、接続部は、第1側壁24Lの外側方に設けられていてもよい。
この構成によれば、固定ブラケット22及び可動ブラケット23によって構成される操縦台17をコンパクトに形成できる。また、第1側壁24Lと第2側壁24Rとの間に可動ブラケット23を配置した構造を採っても、チルト軸26の軸心X1の延長上に接続部を簡単に位置させることができる。
また、チルト軸26は、通過部33の上端より下方に設けられていてもよい。
この構成によれば、接続部をチルト軸26の軸心X1の延長上に容易に位置させることができると共に構造の簡素化を図ることができる。また、チルト軸26の位置を低くすることにより、伝達部材96における接続部が設けられた側の位置を低くすることができる。これにより、伝達部材96が邪魔物となるのを防止することができる。
また、第1側壁24Lは、車体2に取り付けられる第1脚部34Lを有し、第2側壁24Rは、車体2に取り付けられる第2脚部34Rを有し、チルト軸26は、第1脚部34Lと第2脚部34Rとにわたって設けられていてもよい。
この構成によれば、チルト軸26の位置を低くすることができる。チルト軸26の位置を低くすることにより、伝達部材96における接続部が設けられた側の位置を低くすることができる。
また、第1脚部34Lは、通過部33の前側に設けられた第1前脚部35Lと、通過部33の後側に設けられていて第1前脚部35Lより下方に延出された第1後脚部36Lとを含み、第2脚部34Rは、通過部33の前側に設けられた第2前脚部35Rと、通過部33の後側に設けられていて第2前脚部35Rより下方に延出された第2後脚部36Rとを含み、チルト軸26は、第1後脚部36Lと第2後脚部36Rとにわたって設けられていてもよい。
この構成によれば、チルト軸26の位置を容易に低くすることができる。
走行車両(トラクタ1)は、走行可能な車体2と、車体2の操向を操作するステアリングハンドル19と、ステアリングハンドル19の操作を伝達する作動油を出力可能なステアリングバルブ20と、ステアリングバルブ20から下方側に延びていて該ステアリングバルブ20の下方側で屈曲した油圧ホース(第1ホースH1〜第4ホースH4)と、ステアリングハンドル19及びステアリングバルブ20が取り付けられる可動ブラケット23と、車体2に立設された固定ブラケット22と、固定ブラケット22に可動ブラケット23をチルト可能に支持するチルト軸26であって、油圧ホースの屈曲部分K1の近傍に位置するチルト軸26と、を備えている。
この構成によれば、可動ブラケット23をチルトさせると、ステアリングバルブ20の揺動に伴って、油圧ホースは、屈曲部分K1の近傍に位置するチルト軸26回りに動く。この際、油圧ホースは、屈曲部分K1が少し弾性変形するだけで、チルト軸26回りに大きく揺動することはない。したがって、可動ブラケット23をチルトさせた際の油圧ホースの動きを抑制することができる。
また、固定ブラケット22は、可動ブラケット23の一側方に配置された第1側壁24Lと、可動ブラケット23の他側方に配置され且つ下部に油圧ホースを通す通し部41が形成された第2側壁24Rとを有し、チルト軸26は、通し部41の上端よりも下方に位置していてもよい。
この構成によれば、チルト軸26を油圧ホースの屈曲部分K1の近傍に容易に位置させることができる。
また、第1側壁24Lは、車体2に取り付けられる第1脚部34Lを有し、第2側壁24Rは、車体2に取り付けられる第2脚部34Rを有し、チルト軸26は、第1脚部34Lと第2脚部34Rとにわたって設けられていてもよい。
この構成によれば、チルト軸26の位置を低くすることができる。チルト軸26の位置を低くすることにより、屈曲部分K1の位置をステアリングバルブ20から離すことができ、屈曲部分K1の曲げ半径の確保を容易に図ることができる。
また、第1脚部34Lは、通し部41の前側に設けられた第1前脚部35Lと、通し部41の後側に設けられていて第1前脚部35Lより下方に延出された第1後脚部36Lとを含み、第2脚部34Rは、通し部41の前側に設けられた第2前脚部35Rと、通し部41の後側に設けられていて第2前脚部35Rより下方に延出された第2後脚部36Rを含み、チルト軸26は、第1後脚部36Lと第2後脚部36Rとにわたって設けられていていてもよい。
この構成によれば、チルト軸26の位置を低くすることができ、屈曲部分K1の位置をステアリングバルブ20から十分に離すことができる。
また、可動ブラケット23は、第1側壁24Lの内側方に配置された第1縦板47Lと、第2側壁24Rの内側方に配置された第2縦板47Rと、第1縦板47Lと第2縦板47Rの上部同士を連結する上板48とを有し、ステアリングバルブ20及びステアリングハンドル19は、上板48に取り付けられ、第1縦板47L及び第2縦板47Rの下部は、チルト軸26に支持されていてもよい。
この構成によれば、固定ブラケット22と可動ブラケット23とを有する操縦台17をコンパクトに構成することができる。
また、固定ブラケット22は、通し部41の縁部に沿って設けられた丸棒で形成されていて油圧ホースを規制する規制部材43を有していてもよい。
この構成によれば、規制部材43で油圧ホースを規制することができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 走行車両(トラクタ)
2 車体
19 ステアリングハンドル
21 シャトルレバー
22 固定ブラケット
23 可動ブラケット
24L 第1側壁
24R 第2側壁
26 チルト軸
33 通過部
34L 第1脚部
34R 第2脚部
35L 第1前脚部
35R 第2前脚部
36L 第1後脚部
36R 第2後脚部
56 支持筒
90 シャフト
93 連動部材
94 操作部材
95 接続部(球継ぎ手)
96 伝達部材
X1 チルト軸の軸心(チルト軸心)
X2 球継ぎ手の中心(ボール部の球心)

Claims (5)

  1. 走行可能な車体と、
    前記車体の操向を操作するステアリングハンドルと、
    前記ステアリングハンドルが取り付けられる可動ブラケットと、
    前記車体に立設された固定ブラケットであって、前記可動ブラケットの一側方に配置された第1側壁と、前記可動ブラケットの他側方に配置された第2側壁とを有する固定ブラケットと、
    前記第1側壁と前記第2側壁との下部間に設けられていて、前記可動ブラケットをチルト可能に支持するチルト軸と、
    前記車体の前進又は後進を切り換える前後進切換機構と、
    前記可動ブラケットに揺動自在に支持されたシャトルレバーと、
    前記可動ブラケットに一体的にチルト可能に支持されていると共に前記シャトルレバーによって操作される操作部材と、
    前記操作部材を介してシャトルレバーの操作を前後進切換機構に伝達する伝達部材と、
    を備え、
    前記操作部材は、前記第1側壁の内側方に配置されて上部に前記シャトルレバーが取り付けられていて該シャトルレバーによって軸心回りに回転操作されるシャフトと、一端部が前記シャフトの下部に固定され、他端部に前記伝達部材に設けられた接続部が連結された連動部材とを有し、
    前記第1側壁の下部に前記連動部材を通過させる通過部が形成され、
    記接続部は、前記第1側壁の外側方で前記チルト軸の軸心の延長上に位置されている走行車両。
  2. 記シャフトが挿通されて支持される支持筒であって、前記第1側壁の内側方に配置されて前記可動ブラケットに固定された支持筒をえている請求項に記載の走行車両。
  3. 前記チルト軸は、前記通過部の上端より下方に設けられている請求項に記載の走行車両。
  4. 前記第1側壁は、前記車体に取り付けられる第1脚部を有し、
    前記第2側壁は、前記車体に取り付けられる第2脚部を有し、
    前記チルト軸は、前記第1脚部と前記第2脚部とにわたって設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の走行車両。
  5. 前記第1脚部は、前記通過部の前側に設けられた第1前脚部と、前記通過部の後側に設けられていて前記第1前脚部より下方に延出された第1後脚部とを含み、
    前記第2脚部は、前記通過部の前側に設けられた第2前脚部と、前記通過部の後側に設けられていて前記第2前脚部より下方に延出された第2後脚部を含み、
    前記チルト軸は、前記第1後脚部と前記第2後脚部とにわたって設けられている請求項に記載の走行車両。
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