JP6883793B2 - 靴の製造方法および靴の製造方法により製造された靴 - Google Patents

靴の製造方法および靴の製造方法により製造された靴 Download PDF

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Description

本発明は、靴の製造方法および靴底の製造方法により製造された靴に関する。
従来、靴には、様々な補強部材が埋め込まれている。例えば、かかと部分から土踏まず部分にかけて形成されたアーチ状の部分を補強する鋼製の踏まず芯が埋め込まれている(特許文献1参照)。また、靴のつま先部分には、先芯が埋め込まれている。特に、足先への重量物の落下などから足を守るための安全靴には、鋼製や樹脂製の先芯が埋め込まれている(特許文献2参照)。
特開2008−110162号公報 特開2009−119132号公報
踏まず芯や先芯が鋼製である場合は、靴毎に靴の形状に沿った金型を用意し、金型を用いて踏まず芯や先芯を製造する必要がある。しかしながら、靴の形状は千差万別であり、また、立体的な靴の形状に沿った金型を成形するのは困難であるため、実際には、踏まず芯や先芯の形状は完全には靴の形状に合っていないことが多い。そのため、履き心地に影響を与えるおそれがある上に、特に踏まず芯については、ビスなどの固定具で靴の中底に固定しているので、靴を使用しているうちに、固定具が緩み、足裏側に突き出てしまうおそれがある。また、踏まず芯や先芯が鋼製である場合は、空港などの検査場において靴を脱がなくてはならないこともある。さらに、踏まず芯や先芯が鋼製である場合は、靴の重量が増加する。また、靴の中は湿気が多いので、鋼製の踏まず芯や先芯は劣化し易い。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわち、その課題とするところは、安全性、耐久性および使用性の高い靴の製造方法および靴の製造方法により製造された靴を提供することである。
上記課題の解決を目的としてなされた本発明に係る靴の製造方法の一形態は、
靴の製造方法であって、
前記靴は、相互に積層接着される第1部材と第2部材を含み、
前記第1部材に、複数の強化繊維で構成され、全体的に柔軟性を有する織物状またはシート状の強化繊維基材を1層目強化繊維基材として配置する第1配置工程と、
前記1層目強化繊維基材にマトリックス樹脂を含浸させる第1含浸工程と、
前記1層目強化繊維基材の表面側の略中央に、複数の強化繊維で構成され、全体的に柔軟性を有し、前記1層目強化繊維基材より小さく形成された織物状またはシート状の強化繊維基材を2層目強化繊維基材として配置する第2配置工程と、
前記2層目強化繊維基材に前記マトリックス樹脂を含浸させる第2含浸工程と、
前記第1部材の前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材が配置された側に前記第2部材を重ねて、前記第1部材と、前記マトリックス樹脂が含浸した前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材と、前記第2部材とを積層させる積層工程と、を有することを特徴とする。
前述のような配置工程と、含浸工程と、積層工程と、を有するので、靴の安全性、耐久性および使用性を高めることができる。
(A)は、先芯を構成する第1強化繊維基材を配置する工程が行われる前の様子を表す図、(B)は、先芯を構成する第1強化繊維基材を裏革に配置する工程を表す図、(C)は、先芯を構成する第1強化繊維基材に2液型接着剤を含浸する工程を表す図、(D)は、裏革と先芯と表革で先芯を積層して一体化する工程を表す図である。 (A)は、踏まず芯を構成する第2強化繊維基材を配置する工程が行われる前の様子を表す図、(B)は、踏まず芯を構成する第2強化繊維基材を中底に配置する工程を表す図、(C)は、踏まず芯を構成する第2強化繊維基材に2液型接着剤を含浸する工程を表す図、(D)は、中底と踏まず芯と本底を積層して一体化する工程を表す図である。 本発明の靴の製造方法によって製造された靴の斜視図である。 本発明の変更例として、本発明が月型芯に適用された一例を表す斜視図である。 (A)は、踏まず芯を構成する1層目の第2強化繊維基材を中底に配置する工程を表す図、(B)は、踏まず芯を構成する1層目の第2強化繊維基材に2液型接着剤を含浸する工程を表す図、(C)は、踏まず芯を構成する2層目の第2強化繊維基材を1層目の第2強化繊維基材に積層する工程を表す図、(D)は、踏まず芯を構成する2層目の第2強化繊維基材に2液型接着剤を含浸する工程を表す図、(E)は、踏まず芯を構成する3層目の第2強化繊維基材を2層目の第2強化繊維基材に積層する工程を表す図、(F)は、踏まず芯を構成する3層目の第2強化繊維基材に2液型接着剤を含浸する工程を表す図である。 (A)は、踏まず芯を構成する1層目の第2強化繊維基材を中底に配置する工程を表す図、(B)は、踏まず芯を構成する1層目の第2強化繊維基材に2液型接着剤を含浸する工程を表す図、(C)は、踏まず芯を構成する2層目の第2強化繊維基材を1層目の第2強化繊維基材に積層する工程を表す図、(D)は、踏まず芯を構成する2層目の第2強化繊維基材に2液型接着剤を含浸する工程を表す図である。 本発明の靴の製造方法によって製造された靴の変更例を表す斜視図である。
(第1実施形態)
次に、本発明の実施形態の一例について説明する。最初に、本発明に係る靴の製造方法によって、革靴1の先芯15を形成する工程の一例について説明する。図1(A)に示すように、完成後に足の甲を覆うアッパー体10は、表側に配される表革11と、裏側に配される裏革12と、を有する。表革11と裏革12とは全体的に大体同一形状に成形されている。ここで、図1(B)に示すように、裏革12の先端部分であって、完成後はつま先を覆う部分に、第1強化繊維基材13を配置する(配置工程)。
第1強化繊維基材13は、全体的に薄くて柔軟性を有し、表革11および裏革12の先端部分より一回り小さい形状に成形されている。具体的には、第1強化繊維基材13は、略左右対称の山形に成形されている。そして、第1強化繊維基材13は、山形の頂上部分が表革11および裏革12の先端に位置するように配されている。なお、裏革12の周縁部よりも内側に第1強化繊維基材13を配置する。
また、第1強化繊維基材13は、主に、多数の強化繊維を直交する2方向に配列した乾燥状態の織物(ドライファブリック)で構成されている。ここでは、多数の強化繊維が綾織りされることによって2方向に配列されると共に、第1強化繊維基材13の形状が保持されている。
また、第1実施形態では、第1強化繊維基材13を構成する強化繊維は、PAN系炭素繊維で構成されている。しかしながら、第1強化繊維基材13を構成する強化繊維は、設計強度などに応じて適宜に設定可能である。よって、第1強化繊維基材13を構成する強化繊維の種類は、他の種類の炭素繊維や、ガラス繊維、および金属繊維など適宜に変更することができる。さらに、第1強化繊維基材13は単一の種類の強化繊維で構成させても複数の種類の強化繊維で複合化させても良い。
なお、第1実施形態では、第1強化繊維基材13の厚さは約0.15〜0.25mmである。また、第1強化繊維基材13を構成する炭素繊維の弾性率は235GPaであり、第1強化繊維基材13を構成する炭素繊維の引張強度は4.90GPaである。ただし、これらの値は、設計強度に応じて適宜に変更可能である。
次に、図1(C)に示すように、第1強化繊維基材13に、第1マトリックス樹脂14を含浸させる(接着剤含浸工程)。ここでは、第1マトリックス樹脂14が第1強化繊維基材13の表面から染み出る程度に第1マトリックス樹脂14を第1強化繊維基材13に含浸させる。第1マトリックス樹脂14は、熱硬化性樹脂、特に、エポキシ樹脂などの常温硬化型の2液型接着剤で構成されることが好ましい。
このように、第1強化繊維基材13に第1マトリックス樹脂14が含浸したものが先芯15を構成する。ただし、第1マトリックス樹脂14が完全に硬化して先芯15が完成する。よって、第1マトリックス樹脂14が硬化する前は、第1強化繊維基材13に第1マトリックス樹脂14を含浸したものは、完全に先芯15を構成していないが、便宜上、「先芯15」と称する。
続いて、第1マトリックス樹脂14が硬化する前に、図1(D)に示すように、先芯15を挟み込むように、裏革12の第1強化繊維基材13が配置された側に表革11を重ねて、表革11と先芯15と裏革12を積層する(積層工程)。
積層工程の後は、第1マトリックス樹脂14が硬化する前に、アッパー体10を所定の靴型(図示なし)に被せながら後述する中底21に合わせて革靴1の型に成形する釣り込みを行う。そして、その後、第1強化繊維基材13に含浸した第1マトリックス樹脂14が硬化すると、アッパー体10のつま先部分の表革11と裏革12の間には、第1強化繊維基材13と第1マトリックス樹脂14とで、その部分の立体形状に沿った炭素繊維強化プラスチックが成型されることになる。この炭素繊維強化プラスチックは、革靴1の先芯15として機能する。
また、第1マトリックス樹脂14が第1強化繊維基材13の内部に十分に含浸しているので、第1マトリックス樹脂14は、第1強化繊維基材13の内部を通って表革11から裏革12に架け渡されている。そのため、第1マトリックス樹脂14によって第1強化繊維基材13と表革11および裏革12とが接着し、第1強化繊維基材13と表革11および裏革12とが強固に一体化される。
次に、本発明に係る靴の製造方法によって、革靴1の踏まず芯25を形成する工程の一例をついて説明する。
図2(A)は、前述の釣り込みによって一体化されたアッパー体10および中底21を裏側から見た斜視図である。ここで、図2(B)に示すように、中底の裏側のつま先部分と踵部分の間の土踏まず部分21Aにおける幅方向の中央に、第2強化繊維基材23を配置する(配置工程)。
第2強化繊維基材23は、全体的に、薄くて柔軟性を有し、縦長の矩形状に成形されている。そして、第2強化繊維基材23は、その長さ方向と、革靴1の前後方向とが平行になるように配されている。
第2強化繊維基材23は、主に、多数の強化繊維が一方向、具体的には第2強化繊維基材23の長さ方向に揃えられた乾燥状態の織物(所謂「UD織物」)で構成されている。なお、詳細な説明は省略するが、第2強化繊維基材23の形状を保持するために、第2強化繊維基材23では、多数の強化繊維の繊維方向を0度方向としたときに、90度方向の少量のナイロン製糸が多数の強化繊維に適宜に織り込まれており、バラケ止めとして多数の強化繊維を保持している。
また、第2強化繊維基材23を構成する強化繊維も、第1強化繊維基材13と同様に、PAN系炭素繊維で構成されている。しかしながら、第2強化繊維基材23を構成する強化繊維は、設計強度などに応じて適宜に設定可能である。また、第2強化繊維基材23を構成する強化繊維の種類は、第1強化繊維基材13と同様に、適宜に変更することができる。
なお、第1実施形態では、第2強化繊維基材23の厚さは約0.15〜0.25mmである。また、第2強化繊維基材23を構成する炭素繊維の弾性率は235GPaであり、第2強化繊維基材23を構成する炭素繊維の引張強度は4.90GPaである。ただし、これらの値は、設計強度に応じて適宜に変更可能である。
次に、図2(C)に示すように、第2強化繊維基材23に第2マトリックス樹脂24を含浸させる(接着剤含浸工程)。ここでは、第2マトリックス樹脂24が第2強化繊維基材23の表面から染み出る程度に第2マトリックス樹脂24を第2強化繊維基材23に含浸させる。第2マトリックス樹脂24も、第1マトリックス樹脂14と同様に、熱硬化性樹脂、特に、エポキシ樹脂などの常温硬化型の2液型接着剤で構成されることが好ましい。
このように、第2強化繊維基材23に第2マトリックス樹脂24が含浸したものが踏まず芯25を構成する。ただし、第2マトリックス樹脂24が完全に硬化して踏まず芯25が完成する。よって、第2マトリックス樹脂24が硬化する前は、第2強化繊維基材23に第2マトリックス樹脂24を含浸したものは、完全に踏まず芯25を構成していないが、便宜上、「踏まず芯25」と称する。
続いて、第2マトリックス樹脂24が硬化する前に、図2(D)に示すように、踏まず芯25を挟み込むように、中底21の第2強化繊維基材23が配置された側に本底26を重ねて、本底26と踏まず芯25と中底21を積層し(積層工程)、本底26と中底21とを所定の接着剤で接着する。
そして、本底26と中底21を接着した後は、一般的な靴の製造方法における仕上げ作業を行って、革靴1を完成させる。図3は、完成した革靴1の斜視図である。前述の第2強化繊維基材23に含浸させた第2マトリックス樹脂24が硬化すると、中底21と本底26の間の土踏まず部分21A(図示なし)には、第2強化繊維基材23と第2マトリックス樹脂24とで、その部分の立体形状に沿った炭素繊維強化プラスチックが成型されることになる。この炭素繊維強化プラスチックは、革靴1の踏まず芯25として機能する。なお、前述の通り、アッパー体10のつま先部分には、その形状に沿った先芯15が埋設されている。
また、第2マトリックス樹脂24が第2強化繊維基材23の内部に十分に含浸しているので、第2マトリックス樹脂24は、第2強化繊維基材23の内部を通って本底26から中底21に架け渡されている。そのため、第2マトリックス樹脂24によって第2強化繊維基材23と本底26および中底21とが接着し、第2強化繊維基材23と本底26および中底21とが強固に一体化されている。
以上のように、本発明に係る靴の製造方法によれば、含浸材としての第1マトリックス樹脂14が含浸しておらず、柔軟性を有する第1強化繊維基材13をつま先部分に配置してから、第1マトリックス樹脂14を含浸して硬化させるので、革靴1のつま先部分の立体形状に沿った炭素繊維強化プラスチックからなる先芯15を形成させることができる。
また、含浸材としての第2マトリックス樹脂24が含浸しておらず、柔軟性を有する第2強化繊維基材23を土踏まず部分21Aに配置してから、第2マトリックス樹脂24を含浸して硬化させるので、革靴1の土踏まず部分21Aの立体形状に沿った炭素繊維強化プラスチックからなる踏まず芯25を形成させることができる。
このように、革靴1の立体形状に沿った先芯15や踏まず芯25が形成されるので、履き心地の低下を抑えることができる。しかも、先芯15や踏まず芯25は炭素繊維強化プラスチックからなるので、革靴1全体の軽量化を図ることができる。よって、革靴1の使用性が向上する。さらに、先芯15や踏まず芯25の湿気による劣化を防ぎ、耐久性を向上させることもできる。
また、革靴1の構成部材そのものを型枠として、炭素繊維強化プラスチックからなる先芯15や踏まず芯25などの革靴1の芯材を形成させることができる。すなわち、先芯15や踏まず芯25の製造を、一般的な靴の製造過程に組み込む形で行うことができる。よって、靴の全体的な製造工程およびコストの削減を図ることができる。
また、本発明の靴の製造方法を用いて製造された革靴1に形成された踏まず芯25については、第2マトリックス樹脂24によって中底21および本底26に固定されているので、革靴1を繰り返し使用していても踏まず芯25が足裏に危害を与えることがなく、安全性を確保することができる。
(その他の実施形態)
第1実施形態では、本発明の靴の製造方法を用いて先芯15や踏まず芯25を形成したが、本発明の靴の製造方法の適用対象は先芯15や踏まず芯25に限られず、例えば、靴の踵周りに配置される月型芯(あるいは、所謂「ヒールカウンター」)などの他の芯材を形成させても良い。例えば、第1実施形態の先芯15や踏まず芯25と同様な工程で、図4に示すように、革靴3の踵部分の表側に配置される腰革31と、裏側に配置される腰裏32との間に、その立体形状に沿った炭素繊維強化プラスチックからなる月型芯35を形成させることができる。具体的には、腰革31と腰裏32の間に、第1強化繊維基材13と同様に多数の炭素繊維が綾織りされることによって2方向に配列された第3強化繊維基材33を配置し、第3強化繊維基材33に常温硬化型の2液型接着剤(図示なし)を十分に含浸させ、腰革31と、2液型接着剤が含浸した第3強化繊維基材33と腰裏32を密着積層して一体化させる。この後、2液型接着剤が硬化すると、先芯15や踏まず芯25と同様に、革靴3の踵部分の立体的形状に沿った炭素繊維強化プラスチックからなる月型芯35が形成される。
また、本発明の靴の製造方法を用いて、先芯、踏まず芯、および月型芯などの全ての芯材を形成する必要はなく、これらの一部の芯材を形成しても良い。
さらに、先芯15を構成する第1強化繊維基材13や踏まず芯25を構成する第2強化繊維基材23の形状や大きさは、第1実施形態に限られず、靴の形状や大きさ、あるいは靴に必要な設計強度などに応じて適宜に変更しても良い。
また、第1実施形態では、先芯15や踏まず芯25は、一枚の第1強化繊維基材13や第2強化繊維基材23で構成されているが、複数層構造で構成して先芯15や踏まず芯25の剛性を強化しても良い。例えば、図1(B)〜図1(C)および図2(B)〜図2(C)に示すような、第1強化繊維基材13および第2強化繊維基材23の配置と、第1マトリックス樹脂14や第2マトリックス樹脂24の含浸を複数回繰り返すようにしても良い。
先芯15や踏まず芯25などの芯材を複数層構造にする場合、各層で第1強化繊維基材13や第2強化繊維基材23の形状を同一にしても異なるようにしても良い。例えば、図5は、3層構造で構成される踏まず芯25を形成する工程の一例を示す図である。図5(A)に示すように、第1実施形態の第2強化繊維基材23を1層目の第2強化繊維基材23Aとして中底21の土踏まず部分21Aに配置し、図5(B)に示すように、その第2強化繊維基材23Aに、第1実施形態の第2マトリックス樹脂24を含浸させる。
次に、図5(C)に示すように、1層目の第2強化繊維基材23Aと同一幅且つ短い長さに成形された2層目の第2強化繊維基材23Bを長さ方向の中心および両縁を1層目の第2強化繊維基材23Aに揃えて、1層目の第2強化繊維基材23Aに積層させる。次に、図5(D)に示すように、2層目の第2強化繊維基材23Bに第2マトリックス樹脂24を含浸させる。
さらに、図5(E)に示すように、2層目の第2強化繊維基材23Bと同一幅且つ短い長さに成形された3層目の第2強化繊維基材23Cを長さ方向の中心および両縁を2層目の第2強化繊維基材23Bに揃えて、2層目の第2強化繊維基材23Bに積層させる。そして、図5(F)に示すように、3層目の第2強化繊維基材23Cに第2マトリックス樹脂24を含浸させる。このように、第2強化繊維基材23A〜第2強化繊維基材23Cによって長さ方向の中央部が盛り上がった3層構造からなる踏まず芯25を形成させることができる。
また、図6は、2層構造で構成される踏まず芯25を形成する工程の一例を示す図である。図6(A)に示すように、第1実施形態の第2強化繊維基材23を1層目の第2強化繊維基材23Dとして中底21の土踏まず部分21Aに配置し、図6(B)に示すように、その第2強化繊維基材23Dに第2マトリックス樹脂24を含浸させる。
次に、図6(C)に示すように、1層目の第2強化繊維基材23Dと同一長さ且つ短い幅に成形された2層目の第2強化繊維基材23Eを両先端および幅方向の中心を1層目の第2強化繊維基材23Dに揃えて、1層目の第2強化繊維基材23Dに積層させ、図6(D)に示すように、2層目の第2強化繊維基材23Eに第2マトリックス樹脂24を含浸させる。このように、第2強化繊維基材23D〜第2強化繊維基材23Eによって幅方向の中央部が盛り上がった2層構造からなる踏まず芯25を形成させることもできる。
図5および図6に示すように、踏まず芯25を複数層構造にしつつ、踏まず芯25に含まれる第2強化繊維基材23A〜第2強化繊維基材23Eの長さや幅を調整することによって、剛性を強化しつつ、踏まず芯25の長さ方向や幅方向の撓みやすさも調整することができる。
また、第1実施形態では、本発明の靴の製造方法を革靴1に適用していたが、革靴1以外の種類の靴に適用しても良い。例えば、図7に示すように本発明の靴の製造方法を運動靴4に適用しても良い。なお、図7の運動靴4には、先芯15と同様に形成され、運動靴4のつま先部分の形状に沿った先芯45が埋設されている。
第1実施形態では、最初に裏革12に第1強化繊維基材13を配置したが、表革11に第1強化繊維基材13を配置するようにしても良い。また、最初に中底21に第2強化繊維基材23を配置したが、本底26に第2強化繊維基材23を配置するようにしても良い。
1、3…革靴
4…運動靴
10…アッパー体
11…表革
12…裏革
13…第1強化繊維基材
14…第1マトリックス樹脂
15…先芯
21…中底
23…第2強化繊維基材
24…第2マトリックス樹脂
25…踏まず芯
26…本底
31…腰革
32…腰裏
33…第3強化繊維基材
35…月型芯
45…先芯

Claims (3)

  1. 靴の製造方法であって、
    前記靴は、相互に積層接着される第1部材と第2部材を含み、
    前記第1部材に、複数の強化繊維で構成され、全体的に柔軟性を有する織物状またはシート状の強化繊維基材を1層目強化繊維基材として配置する第1配置工程と、
    前記1層目強化繊維基材にマトリックス樹脂を含浸させる第1含浸工程と、
    前記1層目強化繊維基材の表面側の略中央に、複数の強化繊維で構成され、全体的に柔軟性を有し、前記1層目強化繊維基材より小さく形成された織物状またはシート状の強化繊維基材を2層目強化繊維基材として配置する第2配置工程と、
    前記2層目強化繊維基材に前記マトリックス樹脂を含浸させる第2含浸工程と、
    前記第1部材の前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材が配置された側に前記第2部材を重ねて、前記第1部材と、前記マトリックス樹脂が含浸した前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材と、前記第2部材とを積層させる積層工程と、を有することを特徴とする靴の製造方法。
  2. 請求項1に記載の靴の製造方法であって、
    前記第1部材は、前記靴のアッパーを構成する表革および裏革の何れか一方であり、前記第2部材は、前記表革および裏革の何れか他方であり、
    前記第1配置工程および前記第2配置工程において、前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材は、前記表革および裏革の何れか一方のつま先部分に配置され、
    前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材と、前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材に含浸した前記マトリックス樹脂とで、先芯を構成することを特徴とする靴の製造方法。
  3. 請求項1に記載の靴の製造方法であって、
    前記第1部材は、前記靴を構成する中底および本底の何れか一方であり、前記第2部材は、前記中底および本底の何れか他方であり、
    前記第1配置工程および前記第2配置工程において、前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材は、前記中底および本底の何れか一方の土踏まず部分に配置され、
    前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材と、前記1層目強化繊維基材および前記2層目強化繊維基材に含浸した前記マトリックス樹脂とで、踏まず芯を構成することを特徴とする靴の製造方法。
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