JP6883790B2 - 波長変換体 - Google Patents

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Description

本開示は、フォトルミネッセンスを利用する波長変換体に関する。
従来、フォトルミネッセンスを利用する光学変換層として、励起光の照射により発光する複数個の光学変換無機粒子と、これら複数個の光学変換無機粒子を保持するバインダー部と、から構成されるものが知られている。光学変換層は、通常、基材の上に形成されることにより、基材と光学変換層とを含む、波長変換体が得られる。励起光としては、例えば、発光ダイオード(LED)や半導体レーザー(LD)を励起光源とする励起光が用いられている。このうち、半導体レーザーは、励起光のパワー密度が高いため、光出力の向上が望まれる場合に好適である。
半導体レーザー等から照射されるパワー密度の高い励起光を用いる場合、励起光のうち蛍光に変換されない成分が、光学変換無機粒子の温度を上昇させ、光学変換無機粒子の発光特性を低下させる(温度消光)ことがある。このため、光学変換無機粒子を保持するバインダー部には、熱伝導性の高いことが望まれている。熱伝導性の高いバインダーとしては窒化アルミニウム(AlN)や酸化亜鉛(ZnO)が知られている。
一方、光学変換層には、光学変換層からの光取り出し効率を高くすることも望まれている。光学変換層からの光取り出し効率を高くするためには、バインダー部の屈折率が小さく、光学変換無機粒子の屈折率が大きいことが好ましい。さらに、パワー密度の高い励起光は、対象物の劣化防止や視認者の健康保持の観点から、光学変換層からの放射量が少ないことが好ましい。このため、光学変換層中の光学変換無機粒子は、励起光の放射を抑制するべく、光散乱が大きいことが好ましい。
上記バインダーのうち、窒化アルミニウムは、屈折率が1.9〜2.2程度と大きく、光取り出し効率が低いするため、好ましくない。一方、酸化亜鉛は、屈折率が1.9〜2.0程度と小さい。しかし、従来技術では、酸化亜鉛の熱伝導性を向上させるために、無機材料粒子の平均粒子径を1μm以上にする必要があり、このような酸化亜鉛では光散乱が小さいという課題があった。
なお、特許文献1には、発光体において発生した熱を効率よく放熱する発光装置が開示されている。具体的には、特許文献1には、光学変換無機粒子を含む発光体とサファイア等からなる熱伝導部材との間に熱を伝導させる間隙層が設けられ、この間隙層が無機ガラス等の無機非晶質材料を含む発光装置が開示されている。
国際公開第2012/121343号
しかしながら、特許文献1では、熱伝導部材と発光部とを間隙層で接着させる際に、200℃〜700℃程度に加熱するため、光学変換無機粒子や熱伝導部材が熱で劣化しやすいという課題があった。例えば、熱伝導部材が金属基材である場合には、上記加熱処理で金属基材が劣化しやすい。このように、従来、熱伝導性が高く、光散乱が大きい波長変換体は知られていなかった。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものである。本開示は、熱伝導性が高く、光散乱が大きい波長変換体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の態様に係る波長変換体は、基材部と、光学変換無機粒子と、前記光学変換無機粒子同士を保持するバインダー部とを含み、前記基材部上に形成された光学変換層と、を備え、前記基材部と前記バインダー部とは接着し、前記バインダー部は、平均粒子径1μm以下の無機材料粒子同士が結着してなる無機多結晶体を主成分として含み、熱伝導率が2w/mK以上である。
第1の実施形態及び実施例1に係る波長変換体1A、並びに比較例1に係る波長変換体100の模式的な断面図である。 第1の実施形態及び実施例1に係る波長変換体1Aのバインダー部(酸化亜鉛ペレット)50Aの破断面を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例である。 バインダー部を構成する無機多結晶体の、無機材料粒子の粒子径(平均粒子径)と熱伝導率との関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。 第3の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。 第4の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。 第5の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。 第6の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。 実施例1のバインダー部50Aを構成する無機多結晶体52と、比較例1のバインダー部150を構成する無機多結晶体152と、の原料粉末である、酸化亜鉛粉末250を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例である。 比較例1の波長変換体100のバインダー部(酸化亜鉛ペレット)150の破断面を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例である。
以下、本実施形態に係る波長変換体について図面を参照して説明する。
[波長変換体]
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態及び実施例1に係る波長変換体1A、並びに比較例1に係る波長変換体100の模式的な断面図である。なお、第1の実施形態に係る波長変換体と、後述の実施例1に係る波長変換体とは、構成が同様であるため、共に波長変換体1Aとして示す。また、後述の比較例1に係る波長変換体100と、第1の実施形態及び実施例1に係る波長変換体1Aとは、バインダー部50、150の微視的構造以外は同様であるため、比較例1に係る波長変換体100も併せて図1に示す。
図1に示すように、第1の実施形態に係る波長変換体1Aは、基材部10A(10)と、基材部10A上に形成された光学変換層30A(30)と、を備える。
<基材部>
基材部10Aは、基材本体11のみからなる。このため、基材部10Aは、基材本体11と同一である。なお、波長変換体1A以外の実施形態に係る波長変換体では、基材部10を、基材本体11に加えて光反射膜12や保護膜13を有する構成としてもよい。このような構成の基材部10を備える波長変換体1については、後述の実施形態において説明する。
基材本体11とは、基材部10Aの表面に形成された光学変換層30Aを補強するとともに、材質及び厚みの選択により、光学変換層30Aに対して好適な光学的特性、熱的特性を付与する機能を有する部材である。
基材本体11の材質としては、例えば、透光性を有しない金属や、ガラス及びサファイア等の透光性を有するセラミックスが用いられる。金属としては、例えば、アルミニウム、銅等が用いられる。金属からなる基材本体11は光反射性に優れるため好ましい。また、セラミックスからなる基材本体11は透光性に優れるため好ましい。
基材本体11の材質が金属である場合は、放熱性を高めやすいため好ましい。すなわち、基材本体11の材質が金属であると、基材本体11の熱伝導率が高くなるため、光学変換層30Aにおいて、励起光が蛍光70に変換される過程等で生じる熱を効率的に除去可能となる。このため、基材本体11の材質が金属であると、光学変換無機粒子40の温度消光や、バインダー部50Aの劣化や焦げを抑制しやすいため好ましい。基材部10Aは基材本体11のみからなるため、基材本体11の材質が金属であることは、基材部10Aが金属からなることに等しい。このため、基材部10Aが金属からなると、光学変換無機粒子40の温度消光や、バインダー部50Aの劣化や焦げを抑制しやすいため好ましい。
一方、基材本体11の材質が透光性を有するセラミックス等の透光性を有するものである場合、基材本体11からなる基材部10Aを介して光学変換層30A中の光学変換無機粒子40に光を照射することが可能になる。ここで、透光性を有するとは、材質が可視光(波長380nm〜800nm)に対して透明であることを意味する。また、透明とは、本実施形態において、材質における光の透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上であることを意味する。また、基材本体11に用いられる材質による可視光の吸光係数が極力低い場合は、基材本体11を介して光学変換層30A中の光学変換無機粒子40に十分に光を照射することが可能であるため好ましい。このように、基材本体11が透光性を有する材質からなる場合は、小型のシステムを構築しやすくなるため好ましい。すなわち、基材部10Aが透光性を有すると、小型のシステムを構築しやすくなるため好ましい。
ところで、上記金属は、通常、上記セラミックスに比較して耐熱性が低い。このため、基材部10A、すなわち基材本体11が金属からなる場合は、表面に光学変換層30Aが設けられる際に、高温で加熱されないことが好ましい。波長変換体1Aの光学変換層30Aは、後述のように低温で焼結可能な希酸プレス無機焼結体からなる無機多結晶体52を主成分として含み、比較的低温で形成可能である。このため、波長変換体1Aによれば、基材部10Aが金属からなる場合に好ましい。
基材部10Aは、光学変換層30A側の表面の反射率が90%以上であると、光学変換層30Aの表面からの光の取り出し効率が高くなるため、好ましい。基材部10Aの光学変換層30A側Aの表面の反射率を90%以上にするためには、例えば、金属からなる基材部10を用いる方法が挙げられる。
<光学変換層>
光学変換層30Aは、光学変換無機粒子41(40)と、光学変換無機粒子40同士を保持するバインダー部50A(50)とを含み、基材部10A上に形成される。光学変換層30Aの膜厚は、例えば10μm〜1000μmである。光学変換層30Aの膜厚が上記範囲内にあると得られる波長変換体が、熱伝導性及び光取り出し効率が高く、光散乱が大きいものになるため好ましい。
光学変換層30Aにおいて、光学変換無機粒子41とは、光学変換無機粒子40のうち、粒径の大きな光学変換無機粒子を意味する。図1に示すように、光学変換層30Aでは、光学変換無機粒子40として、粒径の大きな光学変換無機粒子41のみを含み、光学変換無機粒子41よりも粒径の小さな光学変換無機粒子を含まない。しかし、波長変換体1A以外の実施形態に係る波長変換体では、光学変換無機粒子40として粒径の大きな光学変換無機粒子41に加え光学変換無機粒子41よりも粒径の小さな光学変換無機粒子42を含む光学変換層30とすることも可能である。この実施形態に係る波長変換体では、光学変換無機粒子40は、粒径の大きな光学変換無機粒子41と粒径の小さな光学変換無機粒子42とを含むものとなる。このような構成の光学変換層30を備える波長変換体1については、後述の実施形態において説明する。
なお、図1に示す光学変換層30Aでは、光学変換無機粒子40が、粒径の大きな光学変換無機粒子41のみからなるため、光学変換無機粒子40と粒径の大きな光学変換無機粒子41とは同一であり、両者を符号で区別する必要はない。しかし、後述の実施形態では、粒径の大きな光学変換無機粒子41と粒径の小さな光学変換無機粒子42とを含む光学変換層30を備える波長変換体1を示す。このような粒径の小さな光学変換無機粒子42を含む光学変換層30を備える波長変換体1との対比の便宜のため、図1に示す光学変換層30Aでは光学変換無機粒子40を粒径の大きな光学変換無機粒子41としても表記した。
[光学変換無機粒子]
光学変換無機粒子40は、フォトルミネッセンスが可能な無機化合物である光学変換材料からなる粒子である。光学変換無機粒子40としては、フォトルミネッセンスが可能である限り、その種類は特に限定されない。光学変換無機粒子としては、例えば、Eu2+で賦活された窒化物系の光学変換材料を含む粒子、YAG、すなわちYAl12からなるガーネット構造の結晶の粒子が用いられる。光学変換無機粒子のうち、Eu2+で賦活された窒化物系の光学変換材料を含む粒子は、励起光を長波長側の波長へ変換されるため好ましい。また、Eu2+で賦活された窒化物系の光学変換材料を含む粒子としては、例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu、窒化珪素Si:Eu、SiAlON:Eu等を含む光学変換無機粒子が用いられる。
粒径の大きな光学変換無機粒子41(40)の平均粒子径は、通常100μm以下、好ましくは30μm以下である。光学変換無機粒子41の平均粒子径が上記範囲内にあると、光学変換無機粒子41内部に全反射により閉じ込められる光の導波が粒子径の範囲に限定されることから、波長変換体1Aからの出力光のスポット径を小さくすることが可能であるため好ましい。また、光学変換無機粒子41の平均粒子径が上記範囲内にあると、波長変換体1Aの出力光の色のばらつきを低減しつつ、塗布法等の安価な製造プロセスで光学変換無機粒子41の製造が可能であるため好ましい。
粒径の大きな光学変換無機粒子41(40)の平均粒子径は、任意に前処理加工した光学変換層30Aを、走査型電子顕微鏡(SEM)等で観察し、統計的に十分有意な個数、例えば100個、の粒子の直径の平均値として求められる。
また、光学変換無機粒子40の組成は、エネルギー分散型X線分析法(EDX)やX線回折(XRD)の分析等の公知の分析方法によって、判別が可能である。
光学変換無機粒子40は、同じ組成の蛍光体からなるものであってもよいし、2種以上の組成の蛍光体の粒子の混合体であってもよい。
光学変換無機粒子40の屈折率は、バインダー部50Aの屈折率よりも大きいことが好ましい。光学変換無機粒子40の屈折率がバインダー部50Aの屈折率よりも大きいと、全反射により光が蛍光体内部に閉じ込められる。このため、バインダー部50A内の面内導波光は光学変換無機粒子40の粒子径の範囲に限定される成分が多くなる。したがって、光学変換無機粒子40の屈折率がバインダー部50Aの屈折率よりも大きいと、波長変換体1Aからの出力光のスポット径を小さくしやすいため好ましい。
[バインダー部]
バインダー部50Aについて図2を参照して説明する。図2は、第1の実施形態及び後述の実施例1に係る波長変換体1Aのバインダー部50Aの破断面を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例である。
バインダー部50Aは、光学変換層30Aを構成し、光学変換無機粒子40同士を保持する部材である。図2に示すように、バインダー部50Aは、平均粒子径1μm以下の無機材料粒子51同士が結着してなる無機多結晶体52を主成分として含む。ここで、「バインダー部50Aが無機多結晶体52を主成分として含む」とは、バインダー部50A中の無機多結晶体52の含有比率が50質量%を超えることを意味する。バインダー部50A中の無機多結晶体52の含有比率は、通常50質量%を超え、好ましくは90〜100質量%、より好ましくは95〜100質量%である。
無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51は、無機材料からなり、複数個のファセット面(切子面)を有する外形の粒状体である。無機材料粒子51は、通常、多結晶体であるが、単結晶からなる結晶粒であってもよい。
無機材料粒子51を構成する無機材料としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化アルミニウム(AlN)及び窒化ホウ素(BN)からなる群より選択される1種以上の金属酸化物が用いられる。無機材料粒子51がこれらの金属酸化物からなると、無機材料粒子51の平均粒子径が小さく光散乱性が高い場合でも、バインダー部50Aの熱伝導率が高くなりやすいため好ましい。
また、無機材料粒子51の材質である金属酸化物が、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムであると、無機材料粒子51の平均粒子径が小さく光散乱性が高い場合でも、バインダー部50Aの熱伝導率がより高くなりやすいため好ましい。
無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51は、平均粒子径が1μm以下、好ましくは100nm〜1μm、より好ましくは100nm〜500nmである。ここで、平均粒子径とは、SEM観察により得られた粒子径の平均値を意味する。無機材料粒子51の平均粒子径が上記範囲内にあると、熱伝導率と光散乱を高めることができるため好ましい。
図2に示すように、バインダー部50Aを構成する無機多結晶体52では、無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51、51間の空隙である無機材料粒子間空隙55を有する。ただし、無機多結晶体52では、無機材料粒子間空隙55は少なく、隣接する無機材料粒子51、51のファセット面同士が密着した構造をしている。
ここで、図2に示すバインダー部50Aと、従来の波長変換体のバインダー部とを図面を参照して説明する。図10は、従来の波長変換体である後述の比較例1の波長変換体100のバインダー部150の破断面を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例である。
図10に示すように、従来の波長変換体のバインダー部150は、無機材料粒子151同士が結着してなる無機多結晶体152を主成分として含む。図10に示すように、従来のバインダー部150の無機材料粒子151及び無機多結晶体152は、それぞれ、図2に示すバインダー部50Aの無機材料粒子51及び無機多結晶体52に相当するものである。
図10に示すように、従来の無機多結晶体152では、多くの無機材料粒子151において稜線や角部を構成する線が明確になっている。また、従来の無機多結晶体152の無機材料粒子151の大きさは、本実施形態の無機多結晶体52の無機材料粒子51に比較して大きい。さらに、従来の無機多結晶体152は、無機材料粒子151、151同士が疎に接着しており、無機多結晶体152を構成する無機材料粒子151、151間の空隙である無機材料粒子間空隙55の数が非常に多く、無機材料粒子間空隙55の深さも大きい。
これに対し、図2に示すように、本実施形態の無機多結晶体52では、多くの無機材料粒子151において稜線や角部が丸みを帯びており、稜線や角部を構成する線が明確でない。また、本実施形態の無機多結晶体52の無機材料粒子51の大きさは、従来の無機多結晶体152の無機材料粒子151に比較して小さく、上記のように平均粒子径が1μm以下になっている。さらに、図2に示す本実施形態の無機多結晶体52は、無機材料粒子51、51同士が密に接着しており、無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51、51間の空隙である無機材料粒子間空隙55の数が少なく、無機材料粒子間空隙55の深さも小さい。
このように、図2に示すバインダー部50Aを構成する無機多結晶体52と、図10に示す従来の波長変換体のバインダー部150を構成する無機多結晶体152とは、微視的な構造が明確に相違する。
無機多結晶体52は、無機多結晶体52が酸化亜鉛からなる場合、相対密度が、通常50%〜100%、好ましくは70%〜100%である。
また、無機多結晶体52は、無機多結晶体52の密度を無機多結晶体52のバルクの密度で除した相対密度が、通常50%〜100%、好ましくは70%〜100%である。無機多結晶体52は、上記のように相対密度が高いことからも、無機材料粒子間空隙55が少ないことが分かる。
図2に示す微視的構造の無機多結晶体52は、無機材料粒子51の原料粉末を希酸存在下で圧力を加えて低温焼結して得られる希酸プレス無機焼結体である。ここで、低温焼結とは、60〜200℃、好ましくは70〜150℃、より好ましくは80〜120℃での焼結を意味する。また、希酸とは、水で希釈した低濃度の酸を意味する。酸としては、例えば、カルボン酸等の有機酸や、リン酸、ホウ酸等の無機酸が用いられる。一方、図10に示す微視的構造の従来の無機多結晶体152は、無機材料粒子151の原料粉末を水存在下で低温焼結して得られる水プレス無機焼結体である。
図9は、後述の実施例1のバインダー部50Aを構成する無機多結晶体52と、後述の比較例1のバインダー部150を構成する無機多結晶体152と、の原料粉末である、酸化亜鉛(ZnO)粉末を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例である。なお、図9に示す酸化亜鉛粉末250は、図2に示すバインダー部50Aの無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51、及び図10に示すバインダー部150の無機多結晶体152を構成する無機材料粒子151のそれぞれの原料粉末に相当する。
図9に示すように、酸化亜鉛粉末250は、粒径が100nm〜500nm程度の、稜線や角部を構成する線が明確な形状の無機材料粒子251となっている。なお、酸化亜鉛(ZnO)以外の上記金属酸化物の粉末も、通常、酸化亜鉛粉末250と同様に稜線が明確な形状の無機材料粒子になっている。
図9に示す酸化亜鉛粉末250の無機材料粒子251と、図10に示す従来の無機多結晶体152を構成する無機材料粒子151とは、共に、稜線や角部を構成する線が明確な形状をしていることが分かる。一方、図2に示す本実施形態の無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51は、稜線や角部が丸みを帯びており、稜線や角部を構成する線が明確でないことが分かる。このように、図2に示す本実施形態の無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51は、図9に示す酸化亜鉛粉末250の無機材料粒子251や、図10に示す従来の無機多結晶体152を構成する無機材料粒子151と、粒子の形状が異なる。
図2に示す本実施形態の無機多結晶体52の無機材料粒子51が稜線や角部に丸みを帯びている理由は、無機多結晶体52が希酸プレス無機焼結体であることに起因すると推測される。すなわち、希酸プレス無機焼結体である無機多結晶体52は、図9に示す酸化亜鉛粉末250のような原料粉末を希酸存在下で圧力を加えて低温焼結して得られるため、希酸及び加圧により無機材料粒子51の稜線や角部が丸みを帯びると推測される。
具体的には、金属酸化物からなる無機材料粒子51は、希酸により、ファセット面、稜線や角部等の表面が局所的に溶解すると推測される。そして、この際に、ファセット面よりも、稜線や角部のほうが溶解速度が速いために、無機材料粒子51の稜線や角部が丸みを帯びると推測される。さらに、ファセット面の表面が溶解又は溶解直前の軟化した多数の無機材料粒子51が共に加圧されることにより、無機材料粒子51、51間の隙間が少なく、無機材料粒子51、51のファセット面同士が密着した無機多結晶体52が得られると推測される。
このため、希酸プレス無機焼結体からなる本実施形態の無機多結晶体52は、図2に示すように、単位体積当たりの、隣接する無機材料粒子51、51間の隙間が少なくなると推測される。また、希酸プレス無機焼結体からなる本実施形態の無機多結晶体52は、図2に示すように、単位体積当たりの、隣接する無機材料粒子51、51が密着するファセット面の面積が大きい構造になると推測される。このように希酸プレス無機焼結体からなる本実施形態の無機多結晶体52は、単位体積当たりの、隣接する無機材料粒子51、51が密着するファセット面の面積が大きい構造になるため、無機多結晶体52の熱伝導率が高くなる。
バインダー部50Aは、希酸プレス無機焼結体からなる無機多結晶体52を主成分として含むため、熱伝導率が2W/mK以上である。
バインダー部50Aの屈折率は、バインダー部50Aの材質により異なる。バインダー部50Aの無機材料粒子51を構成する無機材料が、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム及び窒化ホウ素である場合、バインダー部50Aの屈性率は、それぞれ、2.0程度、1.74程度、2.2程度及び2.17程度である。
また、無機多結晶体52が希酸プレス無機焼結体である場合には、以下のようであることが好ましい。すなわち、基材部10Aと光学変換層30A中のバインダー部50Aとは、基材部10Aとバインダー部50Aとの界面の少なくとも一部において、基材部10Aとバインダー部50A中の希酸プレス無機焼結体とが直接接着することが好ましい。基材部10Aとバインダー部50A中の希酸プレス無機焼結体とが直接接着すると、基材部10Aとバインダー部50Aとの間の熱伝導が高くなるため好ましい。
ここで、無機多結晶体が希酸プレス無機焼結体である場合と水プレス無機焼結体である場合とについて、無機多結晶体における、無機材料粒子の平均粒子径と熱伝導率との関係について説明する。図3は、バインダー部を構成する無機多結晶体の、無機材料粒子の粒子径(平均粒子径)と熱伝導率との関係を示すグラフである。図3中、無機多結晶体が希酸プレス無機焼結体である場合のグラフをDP、無機多結晶体が水プレス無機焼結体である場合のグラフをWPで示す。
図3のDPに示すように、バインダー部50Aを構成する無機多結晶体52が図2に示す希酸プレス無機焼結体である場合は、無機材料粒子51の粒子径(平均粒子径)と熱伝導率とはほぼ比例し、かつ小さい粒子径で高い熱伝導率を示す。一方、バインダー部を構成する無機多結晶体152が図10に示す水プレス無機焼結体である場合は、無機材料粒子151の粒子径(平均粒子径)と熱伝導率とは比例関係になく、かつ大きい粒子径でも熱伝導率が小さくなる。
このため、バインダー部50Aを構成する無機多結晶体52が希酸プレス無機焼結体である場合は、熱伝導率が高く、光散乱が大きく、熱伝導率や光散乱特性を所定の値に調整しやすいバインダー部50Aが得られる。熱伝導率や光散乱特性の所定の値への調整しやすさは、無機材料粒子51の粒子径(平均粒子径)と熱伝導率とがほぼ比例することに基づく効果である。
<製造方法>
波長変換体1Aは、基材部10Aの表面に光学変換層30Aを形成することにより得られる。光学変換層30Aは、例えば、金型内に基材部10Aを載置し、基材部10A上に光学変換無機粒子40とバインダー部50Aの原料粉末と希酸との混合物を供給し、混合物を加圧下で、低温焼結することにより得られる。この低温焼結により、希酸プレス無機焼結体からなる無機多結晶体52を含むバインダー部50Aが得られる。
希酸とは、水で希釈した低濃度の酸を意味する。酸としては、例えば、カルボン酸等の有機酸や、リン酸、ホウ酸等の無機酸が用いられる。酸の水での希釈度合は、バインダー部50Aの原料粉末の組成や平均粒子径等に応じて、適宜設定する。混合物の加圧は、例えば1MPa〜1000MPa、好ましくは10MPa〜500MPa、より好ましくは350MPa〜450MPaとする。また、低温焼結の温度は、通常60〜200℃、好ましくは70〜150℃、より好ましくは80〜120℃とする。冷却後、金型から脱型すると、波長変換体1Aが得られる。
<第1の実施形態の作用>
図1に示す波長変換体1Aに、光学変換層30Aの表面側から励起光が入射すると、光学変換無機粒子40が励起光を波長変換して、蛍光を発する。なお、励起光が、半導体レーザー等から照射されるパワー密度の高い励起光である場合、光学変換層30A内で大きな熱が発生する。しかし、バインダー部50Aの主成分である無機多結晶体52は希酸プレス無機焼結体からなり熱伝導率が高いため、波長変換体1Aではバインダー部50Aからの放熱が効率的に行われる。このため、波長変換体1Aによれば、光学変換無機粒子40に温度消光が生じにくい。また、光学変換層30A中の無機多結晶体52は無機材料粒子51の粒子径(平均粒子径)が小さく、光学変換層30Aでの蛍光や励起光の光散乱が大きいため、エネルギーの高い蛍光や励起光が照射対象物や視認者に照射されることが抑制される。
<第1の実施形態の効果>
第1の実施形態に係る波長変換体1Aによれば、熱伝導性が高く、光散乱が大きい波長変換体が得られる。また、波長変換体1Aによれば、熱伝導率や光散乱特性の所定の値への調整しやすい波長変換体が得られる。さらに、波長変換体1Aのバインダー部50Aが金属酸化物を含む場合、波長変換体1Aによれば、光取り出し効率の高い波長変換体が得られる。
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態に係る波長変換体1Aでは、バインダー部50Aの主成分である無機多結晶体52に形成された無機材料粒子間空隙55内に他の物質が配置されていない態様を示した。これに対し、第1の変形例として、バインダー部50Aの主成分である無機多結晶体52に形成された無機材料粒子間空隙55内に空隙内無機材料部が含まれる態様の波長変換体を用いることができる。
具体的には、第1の変形例として、バインダー部50Aが、無機材料粒子間空隙55内に、粒子相当径10nm以下の、無機結晶からなる空隙内無機材料部をさらに含む波長変換体とすることができる。ここで、無機材料粒子間空隙55とは、無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51、51間に形成される空隙を意味する。また、粒子相当径とは、空隙内無機材料部を同体積の球に換算した場合の半径を意味する。
第1の変形例において、空隙内無機材料部は、無機結晶からなり、粒子相当径10nm以下である。無機結晶としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等が用いられる。空隙内無機材料部が無機結晶からなると、熱伝導率が高いため好ましい。
空隙内無機材料部は無機材料粒子間空隙55内に含まれる。具体的には、空隙内無機材料部は、無機材料粒子間空隙55を囲む1個以上の無機材料粒子51が有する1個以上の表面に接着することにより、無機材料粒子間空隙55内に含まれる。空隙内無機材料部は、無機材料粒子間空隙55を囲む無機材料粒子51が有する表面との間に隙間なく充填されていてもよいし、隙間を有して固定されていてもよい。
<製造方法>
第1の変形例に係る波長変換体は、基材部10Aの表面に第1の変形例に係る光学変換層30を形成することにより得られる。第1の変形例に係る光学変換層30は、例えば、金型内に基材部10Aを載置し、基材部10A上に光学変換無機粒子40とバインダー部50の原料粉末と希酸と空隙内無機材料部の原料粉末との混合物を供給し、混合物を加圧下で、低温焼結すると得られる。この低温焼結により、希酸プレス無機焼結体からなる無機多結晶体52を含むバインダー部50が得られる。
<第1の変形例の作用>
第1の変形例に係る波長変換体の作用は、バインダー部50Aの無機材料粒子間空隙55内に空隙内無機材料部が含まれることによる作用以外は、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの作用と同じである。このため、バインダー部50Aの無機材料粒子間空隙55内に空隙内無機材料部が含まれることによる作用のみについて説明する。
第1の実施形態に係る波長変換体1Aにおいて、励起光の照射等により光学変換層30A内で熱が発生すると、熱伝導率が高い無機多結晶体52を含むバインダー部50Aからの放熱が効率的に行われる。しかし、第1の実施形態の波長変換体1Aでは、バインダー部50Aの無機材料粒子間空隙55内に大気が存在するため、無機材料粒子間空隙55内における熱伝導は小さい。
これに対し、第1の変形例に係る波長変換体では、バインダー部50の無機材料粒子間空隙55内に空隙内無機材料部が含まれるため、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、無機材料粒子間空隙55内における熱伝導が大きくなる。このため、第1の変形例に係る波長変換体は、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、バインダー部50の熱伝導性がより高くなる。
<第1の変形例の効果>
第1の変形例に係る波長変換体は、少なくとも、第1の実施形態に係る波長変換体1Aと同様の効果を奏する。また、第1の変形例に係る波長変換体は、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、バインダー部50の熱伝導性がより高くなる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。図4に示すように、第2の実施形態に係る波長変換体1Bは、基材部10B(10)と、基材部10B上に形成された光学変換層30B(30)と、を備える。
第2の実施形態に係る波長変換体1Bは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、基材部10A及び光学変換層30Aに代えて、それぞれ基材部10B及び光学変換層30Bを設けたものである。第2の実施形態に係る波長変換体1Bと、第1の実施形態に係る波長変換体1Aとで同じ構成に同じ符号を付し、構成及び作用の説明を省略又は簡略化する。
<基材部>
基材部10Bとしては、基材部10Aと同様のものが用いられる。このため、基材部10Bについての説明を省略する。
<光学変換層>
光学変換層30Bは、光学変換無機粒子40(41、42)と、光学変換無機粒子40同士を保持するバインダー部50B(50)とを含み、基材部10B上に形成される。光学変換層30Bの光学変換無機粒子40は、粒径の大きな光学変換無機粒子41と、光学変換無機粒子41よりも粒径の小さな光学変換無機粒子42とを含む。
[光学変換無機粒子]
光学変換層30Bの光学変換無機粒子40に含まれる、粒径の大きな光学変換無機粒子41は、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの光学変換層30Aに含まれる、粒径の大きな光学変換無機粒子41と同じであるため、説明を省略する。
光学変換層30Bの光学変換無機粒子40に含まれる、粒径の小さな光学変換無機粒子42は、粒径の大きな光学変換無機粒子41よりも粒径の小さな光学変換無機粒子である。粒径の小さな光学変換無機粒子42の平均粒子径は、通常100μm以下、好ましくは20μm以下である。粒径の小さな光学変換無機粒子42の粒子径は、粒径の大きな光学変換無機粒子41の粒子径と同様にして測定可能である。
光学変換無機粒子42の平均粒子径が上記範囲内にあると、粒径の小さな光学変換無機粒子42が粒径の大きな光学変換無機粒子41の隙間に充填されることにより、光学変換層30Bの光学変換無機粒子40含有量を大きくすることができるため好ましい。光学変換層30Bの光学変換無機粒子40含有量が大きくなると、光学変換層30Bからの蛍光の出力が大きくなるため好ましい。
粒径の小さな光学変換無機粒子42を構成する光学変換材料は、粒径の大きな光学変換無機粒子41を構成する光学変換材料と同様に、フォトルミネッセンスが可能である限り、その種類は特に限定されない。また、粒径の小さな光学変換無機粒子42を構成する光学変換材料と、粒径の大きな光学変換無機粒子41を構成する光学変換材料とは、同じであってもよいし異なっていてもよい。
[バインダー部]
バインダー部50Bは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aのバインダー部50Aと同様であるため、説明を省略する。
<製造方法>
波長変換体1Bは、例えば、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの製造方法において、光学変換無機粒子40として粒径の大きな光学変換無機粒子41と粒径の小さな光学変換無機粒子42とを用いることにより、得られる。
<第2の実施形態の作用>
第2の実施形態に係る波長変換体1Bの作用は、光学変換無機粒子40として粒径の大きな光学変換無機粒子41と粒径の小さな光学変換無機粒子42とを含むこと以外は、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの作用と同じである。第2の実施形態に係る波長変換体1Bでは、粒径の小さな光学変換無機粒子42が粒径の大きな光学変換無機粒子41の隙間に充填されることにより、光学変換層30Bの光学変換無機粒子40含有量を大きくし、蛍光の出力を大きくすることができる。
<第2の実施形態の効果>
第2の実施形態に係る波長変換体1Bは、少なくとも、第1の実施形態に係る波長変換体1Aと同様の効果を奏する。また、第2の実施形態に係る波長変換体1Bは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、蛍光の出力を大きくすることができる。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。図5に示すように、第3の実施形態に係る波長変換体1Cは、基材部10C(10)と、基材部10C上に形成された光学変換層30C(30)と、を備える。
第3の実施形態に係る波長変換体1Cは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、基材部10A及び光学変換層30Aに代えて、それぞれ基材部10C及び光学変換層30Cを設けたものである。第3の実施形態に係る波長変換体1Cと、第1の実施形態に係る波長変換体1Aとで同じ構成に同じ符号を付し、構成及び作用の説明を省略又は簡略化する。
<基材部>
基材部10Cは、基材本体11と、基材本体11の表面に積層された光反射膜12と、光反射膜12の表面に積層された保護膜13とを備える。基材本体11は、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの基材本体11と同じであるため説明を省略する。
光反射膜12は、基材部10Cの光学変換層30C側の表面の反射率が高くなるように設けられる。具体的には、光反射膜12は、基材部10Cの光学変換層30C側の表面の反射率が、例えば、90%以上になるように設けられる。基材部10Cは、光学変換層30C側の表面に光反射膜12を有するため、光学変換層30Cで光学変換されなかった励起光及び光学変換層30Cで発生した蛍光が効率よく光学変換層30Cの空気界面から放射される。光反射膜12の材質としては、例えば、銀、アルミニウム等や誘電多層膜が用いられる。光反射膜12において、誘電体多層膜とは、異なる屈折率を有する複数種の誘電体材料を用いた、光学薄膜の積層体を意味する。誘電体多層膜は、通常、一部透光性を有する。光反射膜12の厚さは、例えば0.1〜1000μm、好ましくは0.1〜1μmである。
保護膜13は、光反射膜12を物理的及び化学的に保護する膜である。例えば、光反射膜12が銀である場合、空気に曝露されると表面が酸化されるが、光反射膜12の表面に保護膜13を設けることにより、光反射膜12の酸化や物理的な損傷から保護される。保護膜13の材質としては、例えば、Si等の窒化物やSiO2等の酸化物からなる無機材料が用いられる。なお、光反射膜12が保護の必要がない場合は、第3の実施形態の変形例として、光反射膜12の上部に保護膜13がない形態の波長変換体としてもよい。
<光学変換層>
光学変換層30Cとしては、光学変換層30Aと同様のものが用いられる。このため、光学変換層30Cについての説明を省略する。
<製造方法>
波長変換体1Cは、例えば、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの製造方法において、基材部10Aに代えて基材部10Cを用いることにより得られる。基材部10Cは、公知の方法で製造することができる。
<第3の実施形態の作用>
第3の実施形態に係る波長変換体1Cの作用は、光反射膜12及び保護膜13を設けることにより、基材部10Cの光学変換層30C側の表面の反射率が高くなること以外は、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの作用と同じである。
<第3の実施形態の効果>
第3の実施形態に係る波長変換体1Cは、少なくとも、第1の実施形態に係る波長変換体1Aと同様の効果を奏する。また、第3の実施形態に係る波長変換体1Cは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、蛍光の出力を大きくすることができる。
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。図6に示すように、第4の実施形態に係る波長変換体1Dは、基材部10D(10)と、基材部10D上に形成された光学変換層30D(30)と、光学変換層30D上に形成された水分バリア層60とを備える。波長変換体1Dは、光学変換層30Dの表面のうち基材部10Dと反対側の表面を被覆する水分バリア層60を備える。
第4の実施形態に係る波長変換体1Dは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、基材部10A及び光学変換層30Aに代えて、それぞれ基材部10D及び光学変換層30Dを設け、さらに水分バリア層60を設けたものである。第3の実施形態に係る波長変換体1Dと、第1の実施形態に係る波長変換体1Aとで同じ構成に同じ符号を付し、構成及び作用の説明を省略又は簡略化する。
<基材部>
基材部10Dとしては、基材部10Aと同様のものが用いられる。このため、基材部10Dについての説明を省略する。
<光学変換層>
光学変換層30Dとしては、光学変換層30Aと同様のものが用いられる。このため、光学変換層30Dについての説明を省略する。
<水分バリア層>
水分バリア層60は、光学変換層30Dの表面の少なくとも一部を被覆することにより、光学変換層30D内への水分の侵入を防止又は抑制する層である。水分バリア層60の材質としては、例えば、Si、SiO等の無機材料層と、有機系コーティング層と、の積層構造が用いられる。
<製造方法>
波長変換体1Dは、例えば、第1の実施形態に係る波長変換体1Aを得た後、波長変換体1Aの光学変換層30A(30D)の表面に、公知の方法で水分バリア層60を形成することにより製造することができる。
<第4の実施形態の作用>
第4の実施形態に係る波長変換体1Dの作用は、光学変換層30Dの表面に水分バリア層60を設けることにより、光学変換層30Dの表面の耐水性が向上すること以外は、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの作用と同じである。
<第4の実施形態の効果>
第4の実施形態に係る波長変換体1Dは、少なくとも、第1の実施形態に係る波長変換体1Aと同様の効果を奏する。また、第4の実施形態に係る波長変換体1Dは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、光学変換層30Dの表面の耐水性を向上させることができる。
(第5の実施形態)
図7は、第5の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。図7に示すように、第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、基材部10E(10)と、基材部10E上に形成された光学変換層30E(30)と、光学変換層30E上に形成された水分バリア層60とを備える。
第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、基材部10A及び光学変換層30Aに代えて、それぞれ基材部10E及び光学変換層30Eを設け、さらに水分バリア層60を設けたものである。第5の実施形態に係る波長変換体1Eと、第1の実施形態に係る波長変換体1Aとで同じ構成に同じ符号を付し、構成及び作用の説明を省略又は簡略化する。
<基材部>
基材部10Eは、基材本体11と、基材本体11の表面に積層された光反射膜12と、光反射膜12の表面に積層された保護膜13とを備える。基材部10Eは、第3の実施形態に係る波長変換体1Cの基材部10Cと同じであるため説明を省略する。
<光学変換層>
光学変換層30Eとしては、第1の実施形態に係る波長変換体1Aの光学変換層30Aと同様のものが用いられる。このため、光学変換層30Eについての説明を省略する。
<水分バリア層>
水分バリア層60としては、第4の実施形態に係る波長変換体1Dの水分バリア層60と同様のものが用いられる。このため、水分バリア層60についての説明を省略する。
第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、光反射膜12と保護膜13とを備える第3の実施形態に係る波長変換体1Cと、第4の実施形態に係る波長変換体1Dの水分バリア層60と、を組み合わせたものに相当する。
<製造方法>
波長変換体1Eは、例えば、上記製造方法で第3の実施形態に係る波長変換体1Cを得た後、波長変換体1Cの光学変換層30Cの表面に、公知の方法で水分バリア層60を形成することにより製造することができる。
<第5の実施形態の作用>
第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、光反射膜12と保護膜13とを備える第3の実施形態に係る波長変換体1Cと、第4の実施形態に係る波長変換体1Dの水分バリア層60と、を組み合わせたものに相当する。このため、第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、第3の実施形態に係る波長変換体1Cの作用と、第4の実施形態に係る波長変換体1Dの作用とを示す。
<第5の実施形態の効果>
第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、少なくとも、第1の実施形態に係る波長変換体1Aと同様の効果を奏する。また、第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、第3の実施形態に係る波長変換体1Cと同様に、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、蛍光の出力を大きくすることができる。さらに、第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、第4の実施形態に係る波長変換体1Dと同様に、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、光学変換層30Eの表面の耐水性を向上させることができる。
(第6の実施形態)
図8は、第6の実施形態に係る波長変換体の模式的な断面図である。図8に示すように、第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、基材部10F(10)と、基材部10F上に形成された光学変換層30F(30)と、光学変換層30F上に形成された水分バリア層60とを備える。
第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、基材部10A及び光学変換層30Aに代えて、それぞれ基材部10F及び光学変換層30Fを設け、さらに水分バリア層60を設けたものである。第6の実施形態に係る波長変換体1Fと、第1の実施形態に係る波長変換体1Aとで同じ構成に同じ符号を付し、構成及び作用の説明を省略又は簡略化する。
<基材部>
基材部10Fは、基材本体11と、基材本体11の表面に積層された光反射膜12と、光反射膜12の表面に積層された保護膜13とを備える。基材部10Fは、第3の実施形態に係る波長変換体1Cの基材部10Cと同じであるため説明を省略する。
<光学変換層>
光学変換層30Fとしては、第2の実施形態に係る波長変換体1Bの光学変換層30Bと同様のものが用いられる。このため、光学変換層30Fについての説明を省略する。
<水分バリア層>
水分バリア層60としては、第4の実施形態に係る波長変換体1Dの水分バリア層60と同様のものが用いられる。このため、水分バリア層60についての説明を省略する。
第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、第5の実施形態に係る波長変換体1Eにおいて、光学変換層30Eに代えて光学変換層30Fを備えるものである。ここで、第5の実施形態に係る波長変換体1Eは、光反射膜12と保護膜13とを備える第3の実施形態に係る波長変換体1Cと、第4の実施形態に係る波長変換体1Dの水分バリア層60と、を組み合わせたものに相当する。また、光学変換層30Fは、第2の実施形態に係る波長変換体1Bの光学変換層30Bと同様のものである。
このため、第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、第2の実施形態に係る波長変換体1Bと、第3の実施形態に係る波長変換体1Cと、第4の実施形態に係る波長変換体1Dと、を組み合わせたものに相当する。
<製造方法>
波長変換体1Fは、例えば、第2の実施形態に係る波長変換体1Bの製造方法と、第3の実施形態に係る波長変換体1Cの製造方法と、第4の実施形態に係る波長変換体1Dの製造方法と、を組み合わせることにより製造することができる。
<第6の実施形態の作用>
第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、第2の実施形態に係る波長変換体1Bと、第3の実施形態に係る波長変換体1Cと、第4の実施形態に係る波長変換体1Dと、を組み合わせたものに相当する。このため、第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、第2の実施形態に係る波長変換体1Bの作用と、第3の実施形態に係る波長変換体1Cの作用と、第4の実施形態に係る波長変換体1Dの作用とを示す。
<第6の実施形態の効果>
第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、少なくとも、第1の実施形態に係る波長変換体1Aと同様の効果を奏する。また、第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、第2の実施形態に係る波長変換体1Bと同様に、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、蛍光の出力を大きくすることができる。さらに、第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、第3の実施形態に係る波長変換体1Cと同様に、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、蛍光の出力を大きくすることができる。また、第6の実施形態に係る波長変換体1Fは、第4の実施形態に係る波長変換体1Dと同様に、第1の実施形態に係る波長変換体1Aに比較して、光学変換層30Fの表面の耐水性を向上させることができる。
(第2〜第6の実施形態の変形例)
第2の実施形態に係る波長変換体1B〜第6の実施形態に係る波長変換体1Fでは、バインダー部50Aの無機多結晶体52に形成された無機材料粒子間空隙55内に特に物質が含まれていない態様を示した。これに対し、これらの実施形態に係る波長変換体1B〜1Fの変形例として、第1の変形例と同様に、バインダー部50B〜50Fに形成された無機材料粒子間空隙55内に空隙内無機材料部が含まれる態様の波長変換体を用いることができる。これらの変形例を第2〜第6の変形例という。
<製造方法>
第2〜第6の変形例に係る波長変換体は、それぞれ、基材部10B〜10Fの表面に、第2〜第6の変形例に係る光学変換層30を形成することにより得られる。例えば、第2の変形例に係る光学変換層30は、金型内に基材部10Bを載置し、基材部10B上に光学変換無機粒子40とバインダー部50の原料粉末と希酸と空隙内無機材料部の原料粉末との混合物を供給し、混合物を加圧下で低温焼結することにより得られる。第3〜第6の変形例に係る光学変換層30は、第2の変形例に係る光学変換層30の製造方法において、基材部10Bに代えてそれぞれ基材部10C〜10Fを用いることにより得られる。
<第2〜第6の変形例の作用>
第2〜第6の変形例に係る波長変換体のそれぞれの作用は、バインダー部50B〜50Fの無機材料粒子間空隙55内に空隙内無機材料部が含まれることによる作用以外は、第2〜第6の実施形態に係る波長変換体1B〜1Fのそれぞれの作用と同じである。
このバインダー部50B〜50Fのそれぞれの無機材料粒子間空隙55内に空隙内無機材料部が含まれることによる作用は、上記の第1の変形例に係る波長変換体が第1の実施形態に係る波長変換体1Aに対して異なる作用に等しい。すなわち、第2〜第6の変形例に係る波長変換体のそれぞれでは、無機材料粒子間空隙55内に空隙内無機材料部が含まれるため、第2〜第6の実施形態に係る波長変換体1B〜1Fのそれぞれに比較して、無機材料粒子間空隙55内における熱伝導が大きくなる。このため、第2〜第6の変形例に係る波長変換体のそれぞれは、第2〜第6の実施形態に係る波長変換体1B〜1Fのそれぞれに比較して、バインダー部50の熱伝導性がより高くなる。
<第2〜第6の変形例の効果>
第2〜第6の変形例に係る波長変換体のそれぞれは、少なくとも、第2〜第6の実施形態に係る波長変換体1B〜1Fのそれぞれと同様の効果を奏する。また、第2〜第6の変形例に係る波長変換体のそれぞれは、第2〜第6の実施形態に係る波長変換体1B〜1Fのそれぞれに比較して、バインダー部50の熱伝導性がより高くなる。
以下、本実施形態を実施例によりさらに詳細に説明するが、本実施形態はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(波長変換体の作製)
図1に示す波長変換体1Aを作製した。
<基材部>
基材部10Aとして厚さ0.7mmのアルミニウム基材を用意した。
<光学変換無機粒子の原料>
光学変換無機粒子40として、黄緑色蛍光体である、平均粒子径20μmのYAG粒子(株式会社ネモト・ルミマテリアル製)を用意した。
<バインダー部の原料>
バインダー部50Aの原料として、酸化亜鉛ZnO粉末(平均粒子径500nm)を用意した。図9に、この酸化亜鉛粉末250のSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例を示す。図9に示すように、酸化亜鉛粉末250は、粒径が100nm〜500nm程度の、稜線や角部を構成する線が明確な形状の無機材料粒子251となっていることが分かった。
<光学変換層の作製>
はじめに、光学変換無機粒子40の1gと酸化亜鉛粉末250の1gと希酸0.4mlとを混合してスラリー状の混合物を調製した。次に、ステンレス製の金型内に、アルミニウム基材を載置した後、アルミニウム基材上に上記混合物を塗布した。さらに、金型内の温度を100℃とし、ハンドプレス機を用いて400MPaで金型を押圧し、このまま1時間保持した。押圧を解除し、室温まで放冷したところ、アルミニウム基材上に光学変換層が形成された波長変換体が得られた。
得られた波長変換体は、図1に示すように、アルミニウム基材からなる基材部10A上に光学変換層30Aが形成された、波長変換体1Aであった。また、光学変換層30Aは、光学変換無機粒子40と、光学変換無機粒子40同士を保持するバインダー部50Aとを含んでいた。
(酸化亜鉛ペレットの作製)
得られた波長変換体1Aのバインダー部50Aの微細な構造を調べるため、光学変換無機粒子40を含まないバインダー部50Aのみからなる円柱状の酸化亜鉛ペレットを別に作製した。
はじめに、酸化亜鉛粉末250の1gと希酸0.2mlとを混合してスラリー状の混合物を調製した。次に、ステンレス製の金型内に上記混合物を装入した。さらに、金型内の温度を100℃とし、ハンドプレス機を用いて400MPaで金型を押圧し、このまま1時間保持した。押圧を解除し、室温まで放冷したところ、直径よりも高さが小さい円柱状の酸化亜鉛ペレットが得られた。得られた酸化亜鉛ペレットは、波長変換体1Aのバインダー部50Aに相当するものであるため、バインダー部と同様に符号50Aで示す。
(酸化亜鉛ペレットの評価)
得られた酸化亜鉛ペレットにつき、各種評価を行った。
<相対密度の測定>
酸化亜鉛ペレットにつき、電子天秤で質量を測定し、ダイヤルゲージで厚みを計測した。質量、体積、及び酸化亜鉛のバルクの密度(5.61g/cm)を用いて酸化亜鉛ペレットの相対密度を測定した。相対密度は80%であった。
<熱伝導率の測定>
はじめに熱拡散率評価装置を用いて熱拡散係数を測定した。得られた熱拡散係数と、比熱と、上記相対密度とを用いて熱伝導率を算出した。熱伝導率は、6.1W/mKであった。
<顕微鏡観察>
円柱状の酸化亜鉛ペレット50Aにつき、高さ方向に沿って破断面が形成されるように破断し、得られた破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。図2は、上記第1の実施形態及び実施例1に係る波長変換体1Aのバインダー部(酸化亜鉛ペレット)50Aの破断面を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例である。
図2に示すように、バインダー部(酸化亜鉛ペレット)50Aは、平均粒子径1μm以下の無機材料粒子51同士が結着してなる無機多結晶体52を主成分として含むことが分かった。また、実施例1の無機多結晶体52は、無機材料粒子51、51同士が密に接着しており、無機多結晶体52を構成する無機材料粒子51、51間の空隙である無機材料粒子間空隙55の数が少なく、無機材料粒子間空隙55の深さも小さいことが分かった。さらに、バインダー部(酸化亜鉛ペレット)50Aを構成する無機多結晶体52では、多くの無機材料粒子51において稜線や角部が丸みを帯びており、稜線や角部を構成する線が明確でないことが分かった。
[比較例1]
(波長変換体の作製)
図1に示す波長変換体100を作製した。
実施例1の<光学変換層の作製>において、希酸0.4mlに代えてイオン交換水0.4mlを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして、波長変換体100を作製した。
得られた波長変換体は、図1に示すように、アルミニウム基材からなる基材部10A上に光学変換層130が形成された、波長変換体100であった。また、光学変換層130は、光学変換無機粒子40と、光学変換無機粒子40同士を保持するバインダー部150とを含んでいた。
(酸化亜鉛ペレットの作製)
得られた波長変換体100のバインダー部150の微細な構造を調べるため、光学変換無機粒子40を含まないバインダー部150のみからなる円柱状の酸化亜鉛ペレットを別に作製した。
実施例1の(酸化亜鉛ペレットの作製)において、希酸0.2mlに代えてイオン交換水0.2mlを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして、直径よりも高さが小さい円柱状の酸化亜鉛ペレットを得た。得られた酸化亜鉛ペレットは、波長変換体100のバインダー部150に相当するものであるため、バインダー部と同様に符号150で示す。
(酸化亜鉛ペレットの評価)
得られた酸化亜鉛ペレットにつき、各種評価を行った。
<相対密度の測定>
酸化亜鉛ペレットにつき、実施例1と同様にして、相対密度を測定した。相対密度は68%であった。
<熱伝導率の測定>
酸化亜鉛ペレットにつき、実施例1と同様にして、熱伝導率を算出した。熱伝導率は、1.5W/mKであった。
<顕微鏡観察>
円柱状の酸化亜鉛ペレット50Aにつき、高さ方向に沿って破断面が形成されるように破断し、得られた破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。図10は、比較例1の波長変換体100のバインダー部(酸化亜鉛ペレット)150の破断面を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の一例である。
図10に示すように、比較例1の波長変換体のバインダー部(酸化亜鉛ペレット)150は、無機材料粒子151同士が結着してなる無機多結晶体152を主成分として含むことが分かった。また、比較例1の無機多結晶体152の無機材料粒子151の大きさは、実施例1の無機多結晶体52の無機材料粒子51に比較して大きいことが分かった。さらに、比較例1の無機多結晶体152は、無機材料粒子151、151同士が疎に接着していることが分かった。また、比較例1は、無機多結晶体152を構成する無機材料粒子151、151間の空隙である無機材料粒子間空隙55の数が非常に多く、無機材料粒子間空隙55の深さも大きいことが分かった。さらに、比較例1の無機多結晶体152では、多くの無機材料粒子151において稜線や角部を構成する線が明確になっていることが分かった。
(実施例1及び比較例1の評価の比較)
実施例1のバインダー部(酸化亜鉛ペレット)50Aの無機多結晶体52は、比較例1のバインダー部(酸化亜鉛ペレット)150の無機多結晶体152に比較して、相対密度及び熱伝導率が大きいことが分かった。また、実施例1の無機多結晶体52は、比較例1の無機多結晶体152に比較して、多くの無機材料粒子51において稜線や角部が丸みを帯びて稜線や角部を構成する線が明確でないことが分かった。さらに、実施例1の無機多結晶体52は、比較例1の無機多結晶体152に比較して、無機材料粒子間空隙55の数が少なく、無機材料粒子間空隙55の深さも小さいことが分かった。
特願2017−202624号(出願日:2017年10月19日)の全内容は、ここに援用される。
以上、実施例に沿って本実施形態の内容を説明したが、本実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
本開示によれば、熱伝導性が高く、光散乱が大きい波長変換体が得られる。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、100 波長変換体
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F 基材部
11 基材本体
12 光反射膜
13 保護膜
30、30A、30B、30C、30D、30E、30F、130 光学変換層
40 光学変換無機粒子
41 粒径の大きな光学変換無機粒子
42 粒径の小さな光学変換無機粒子
50、50A、50B、50C、50D、50E、50F、150 バインダー部(酸化亜鉛ペレット)
51 無機材料粒子(希酸プレス無機焼結体の無機材料粒子)
52 希酸プレス無機焼結体(無機多結晶体)
55 無機材料粒子間空隙
60 水分バリア層
151 無機材料粒子(水プレス無機焼結体の無機材料粒子)
152 水プレス無機焼結体(無機多結晶体)
250 酸化亜鉛粉末
251 無機材料粒子(酸化亜鉛粉末の無機材料粒子)

Claims (9)

  1. 基材部と、
    光学変換無機粒子と、前記光学変換無機粒子同士を保持するバインダー部とを含み、前記基材部上に形成された光学変換層と、
    を備え、
    前記基材部と前記バインダー部とは接着し、
    前記バインダー部は、平均粒子径1μm以下の無機材料粒子同士が結着してなる無機多結晶体を主成分として含み、熱伝導率が2w/mK以上であり、
    前記無機多結晶体は、前記無機多結晶体を構成する前記無機材料粒子間に無機材料粒子間空隙を有し、
    前記バインダー部は、前記無機材料粒子間空隙内に、粒子相当径10nm以下の、無機結晶からなる空隙内無機材料部、をさらに含む、波長変換体。
  2. 基材部と、
    光学変換無機粒子と、前記光学変換無機粒子同士を保持するバインダー部とを含み、前記基材部上に形成された光学変換層と、
    を備え、
    前記基材部と前記バインダー部とは接着し、
    前記バインダー部は、平均粒子径1μm以下の無機材料粒子同士が結着してなる無機多結晶体を主成分として含み、熱伝導率が2w/mK以上であり、
    前記無機多結晶体は、希酸プレス無機焼結体であり、
    前記基材部と前記バインダー部とは、前記基材部と前記バインダー部との界面の少なくとも一部において、前記基材部と前記バインダー部中の前記希酸プレス無機焼結体とが直接接着する波長変換体。
  3. 前記無機多結晶体は、希酸プレス無機焼結体であり、
    前記基材部と前記バインダー部とは、前記基材部と前記バインダー部との界面の少なくとも一部において、前記基材部と前記バインダー部中の前記希酸プレス無機焼結体とが直接接着する、請求項1に記載の波長変換体。
  4. 前記基材部は、前記光学変換層側の表面の反射率が90%以上である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長変換体。
  5. 前記光学変換無機粒子は、Eu2+で賦活された窒化物系の光学変換材料を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の波長変換体。
  6. 前記バインダー部は、金属酸化物を含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の波長変換体。
  7. 前記金属酸化物は、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムである、請求項6に記載の波長変換体。
  8. 前記基材部は、金属からなる、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の波長変換体。
  9. 前記光学変換層の表面のうち前記基材部と反対側の表面を被覆する水分バリア層を備える、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の波長変換体。
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