JP6882062B2 - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートを給送するシート給送装置、及びシート給送装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられるシート給送装置には、封筒等の厚さが均一でないシートを給送可能なものがある。このようなシートをシート給送装置にセットする場合、シートの厚さが不均一であることにより、最上位シートの上面が傾斜した状態となることがある。そして、ピックアップローラ等の回転体によってシートを給送する際に、シートの傾斜によって回転体とシートとの当接圧が不均一な状態であった場合、給送に失敗する給送不良やシートの斜行等の不都合が生じ得ることが知られていた。
特許文献1には、シートが積載されるトレイの上面に、トレイに対して揺動可能な補助トレイが装着されたシート給送装置が開示されている。この構成では、トレイの上昇に伴ってシートの上面がピックアップローラに当接すると、ピックアップローラの押圧力によって補助トレイが揺動し、最上位シートの上面がピックアップローラの外周面に倣うようにしてシートの傾斜が補正される。
特開2014−37316号公報
しかしながら、上記文献に記載された構成において、シートの重心位置の偏り等の要因により、最上位シートの傾きを低減する方向への補助トレイの揺動が妨げられる場合があった。これにより、シートの傾斜が十分に補正されていない状態で給送動作が実行されると、給送不良やシートの斜行等の不都合が生じる虞があった。
そこで、本発明は、給送動作の安定性を向上可能なシート給送装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るシート給送装置は、シートを収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、前記抵抗付与手段は、前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置され、前記揺動支持部に支持されたシートの端部を規制可能な第1規制面と、前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部の反対側に配置され、前記幅方向において前記揺動中心に関して対称な位置において、前記揺動支持部に支持されたシートの端部を規制可能な第2規制面と、を有し、前記第1規制面におけるシートの端部に接触可能な領域の面積が、前記第2規制面におけるシートの端部に接触可能な領域の面積に比べて小さく、前記第2規制面が平面状であり、前記第1規制面が上下方向に沿って延びる複数のリブ状部材を有し、前記複数のリブ状部材の先端面において前記揺動支持部に支持されたシートの端部に接触する、ことを特徴とする。
本発明の他の一態様に係るシート給送装置は、シートを収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、前記抵抗付与手段は、前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置され、前記揺動支持部に支持されたシートの端部を規制可能な第1規制面と、前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部の反対側に配置され、前記幅方向において前記揺動中心に関して対称な位置において、前記揺動支持部に支持されたシートの端部を規制可能な第2規制面と、を有し、前記第1規制面におけるシートの端部に接触可能な領域の面積が、前記第2規制面におけるシートの端部に接触可能な領域の面積に比べて小さく、前記シート位置規制手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの前記シート給送方向における下流端を規制可能な先端規制部を有し、前記第1規制面及び前記第2規制面が前記先端規制部に配置される、ことを特徴とする。
本発明のさらに他の一態様に係るシート給送装置は、シートを収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、前記シート位置規制手段は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記シート給送方向における上流端を規制可能な後端規制部材を有し、前記抵抗付与手段は、前記後端規制部材に設けられ前記揺動支持部に支持されたシートの上流端に当接可能な後端規制面を有し、前記後端規制面は、前記幅方向における長さが前記揺動支持部に比べて小さく、かつ、前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部の反対側にオフセットした位置に配置される、ことを特徴とする。
本発明のさらに他の一態様に係るシート給送装置は、シートを収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、前記抵抗部材は、前記第1側端規制部材の側端規制面及び前記第2側端規制部材の側端規制面に比べてシートに対する摩擦係数が高い材料からなる、ことを特徴とする。
本発明のさらに他の一態様に係るシート給送装置は、シートを収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、前記抵抗部材は、前記第2側端規制部材の側端規制面から前記幅方向において前記揺動中心に近付く方向に向かって突出する複数の凸部を含む凹凸形状を有し、前記凹凸形状が上下方向における方向性を有し、シートの端部が下方から前記複数の凸部に摺接する場合、シートの端部が上方から前記複数の凸部に摺接する場合に比べて大きな抵抗力をシートに付与する形状からなる、ことを特徴とする。
本発明のさらに他の一態様に係るシート給送装置は、シートを収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、前記抵抗部材が、前記第2側端規制部材によって前記幅方向に移動可能に支持され、前記抵抗付与手段は、前記抵抗部材を前記幅方向において前記揺動中心に近付く方向に付勢する付勢部材を備える、ことを特徴とする。
本発明のさらに他の一態様に係るシート給送装置は、シートを収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、前記第2側端規制部材には、前記抵抗部材を収容可能な凹形状が形成され、前記抵抗付与手段は、前記抵抗部材が前記凹形状の外側に露出し、前記揺動支持部に支持されたシートに当接可能な第1状態と、前記第1状態に比べて前記抵抗部材が前記凹形状の内側に退避した第2状態と、を切換える操作が可能な操作部を有する、ことを特徴とする。
本発明のさらに他の一態様に係るシート給送装置は、シートを収納するシート収納手段と、前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、前記揺動支持部には、前記シート支持手段が前記下方位置にある状態で予め規定された所定高さ以下のシートを積載可能であり、前記抵抗部材の少なくとも一部は、前記所定高さより上方、かつ、前記シート支持手段が前記下方位置から前記上方位置へ向かって上昇するときに前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接した際のシートの上面の位置より下方に配置される、ことを特徴とする。
本発明に係る構成によれば、給送動作の安定性を向上させることができる。
本開示に係る画像形成装置の概略図。 画像形成装置のシート給送部を示す概略図。 シート給送部の平面図。 給送ユニットの斜視図。 シート給送部の制御構成を示す制御ブロック図。 シート給送部による給送動作の制御例を示すフローチャート。 第1の実施例に係るシート給送部のカセットを示す平面図。 第1の実施例に係るシート給送部による給送動作の各段階(a〜d)を示す概略図。 第2の実施例に係るシート給送部を示す概略図。 第2の実施例に係るシート給送部による給送動作の各段階(a〜d)を示す概略図。 第3の実施例に係るシート給送部を示す平面図。 第3の実施例に係るシート給送部を示す概略図。 第3の実施例に係るシート給送部による給送動作の各段階(a〜d)を示す概略図。 第4の実施例に係るシート給送部の側端規制板に設けられた凹凸部材の形状(a)及びその作用(b、c)を説明するための概略図。 第4の実施例に係る凹凸部材を操作可能な切換レバーの構成を示す概略図。 比較用のシート給送部において、給送動作の開始前(a)、給送動作の第1段階(b)及び第2段階(c)におけるシート給送部の状態を示す模式図。 比較用のシート給送部において、給送動作の開始前(a)及び給送動作中(b)におけるシート給送部の状態を示す模式図。 揺動中心の一方側と他方側とで補助トレイに付与される抵抗力を比較するための測定方法を説明するための模式図(a、b)。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る画像形成装置について説明する。図1に示すように、画像形成装置200は、電子写真方式の画像形成部100を備えたフルカラープリンタである。画像形成装置200は、外部PCから入力された画像情報や原稿から読取った画像情報に基づいてシートSに画像を形成する。ただし、シートSとは、用紙及び封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート(OHT)等のプラスチックフィルム、並びに布を含む、薄層状の記録媒体を指す。
画像形成装置200は、大まかに、シートSを給送するシート給送部10,60と、給送されたシートSに画像を形成する画像形成部100と、画像が形成されたシートSを装置外へと排出する排出部50と、制御部80と、を備えている。また、画像形成部100は、4つの画像形成ユニット20と、中間転写部30と、二次転写部T2と、定着装置40とを備えた、所謂タンデム型中間転写方式の構成を備えている。
画像形成ユニット20の構成は、現像に用いるトナーの色を除いて実質的に同様である。即ち、各画像形成ユニット20は、ドラム状の感光体である感光ドラム21と、帯電装置22と、現像装置24と、クリーニング装置25と、を備えている。画像形成ユニット20に対してトナー像の形成が要求されると、感光ドラム21が回転を開始し、帯電装置22がドラム表面を一様に帯電させる。画像形成装置200の装置本体201の下部には露光装置23が配置されており、各画像形成ユニット20の感光ドラム21に対して、印刷すべき画像のデータに基づいて変調されたレーザ光を照射する。これにより、感光ドラム21が露光されてその表面に静電潜像が形成される。現像装置24は、感光ドラム21にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。
各画像形成ユニット20によって形成されたトナー像は、中間転写部30の一次転写ローラ33により、中間転写体である中間転写ベルト31に互いに重なり合うようにして一次転写される。感光ドラム21に残留した転写残トナーは、クリーニング装置25によって除去される。中間転写ベルト31は、二次転写内ローラ32、テンションローラ32a、及び張架ローラ32bに巻き回されており、図中R1方向に回転駆動されている。中間転写ベルト31に担持されたトナー像は、中間転写ベルト31の回転に伴って二次転写内ローラ32と二次転写ローラ34との間に形成された二次転写部T2へと搬送され、二次転写ローラ34に印加されるバイアス電圧によってシートSに二次転写される。中間転写ベルト31に残留したトナー等の付着物は、ベルトクリーニング装置36によって除去される。未定着のトナー像を転写されたシートSは、定着装置40へと受け渡される。定着装置40は、シートSを挟持して搬送るローラ対41と、不図示の熱源とを有し、シートSに熱及び圧力を付与する。これにより、トナーが溶融・固着してシートSに定着する。
このような画像形成プロセスに並行して、シート給送部10は画像形成部100へ向けてシートSを給送する給送動作を実行する。詳しくは後述するように、シート給送部10は、シートSを収納するカセット106と、カセット106に収納されたシートSを1枚ずつ分離して給送する給送ユニット10Aとを備えている。また、画像形成装置200の側面には、不定サイズのシートをセット可能な手差し用のシート給送部60が設けられている。シート給送部60は、シートを支持する手差しトレイ61と、手差しトレイ61に支持されたシートを給送する給送ローラ62とを備えている。シート給送部10,60は、いずれもシート給送装置の一例である。
シート給送部10,60から送り出されたシートSは、搬送ローラ対11を経由して、レジストレーションローラ対12へ向けて搬送される。レジストレーションローラ対12、シートSの先端、即ち搬送方向における下流端に当接してシートSを撓ませることでシートSの斜行を補正し、画像形成部100によるトナー像の形成動作の進行に合わせて二次転写部T2へシートSを送り込む。二次転写部T2においてトナー像を転写され、定着装置40によって画像が定着したシートSは、排出部50へ受け渡され、排出ローラ対52によって装置本体201の上部に設けられた排出トレイ51へと排出される。
なお、画像形成装置200の側部(図中右側部)は、装置本体201に対して破線部分を境界として開閉可能なカバー70として構成されている。カバー70を開いた状態では、シートSの搬送経路が露出するため、ジャムシートの除去等の作業を容易に行うことができる。また、上述の画像形成部100は、シートに画像を形成する画像形成手段の一例であり、直接転写型の電子写真方式の構成や、インクジェット方式等の他の画像形成機構に置き換えてもよい。
[シート給送部]
次に、シート給送部10の構成について詳しく説明する。図2に示すように、カセット106は、上記装置本体201に引出し可能に装着されたカセット本体116と、カセット本体116の底面に対して昇降可能な昇降トレイ105と、を備えている。昇降トレイ105とカセット本体116との間には、トレイ昇降板109が配置されている。トレイ昇降板109は、トレイ昇降モータにギヤ列等の駆動伝達手段を介して駆動されることにより、回動軸109aを中心に回動することで昇降トレイ105を昇降させる。
これにより、昇降トレイ105は、上方位置と下方位置(図2の位置)とに移動可能である。上方位置とは、昇降トレイ105又は後述の補助トレイ101に支持されたシートSの最上位シートの上面Stがピックアップローラ102に当接し、ピックアップローラ102による給送が行われる位置(給送位置)である。また、下方位置とは、昇降トレイ105又は補助トレイ101に支持されたシートSがピックアップローラ102から下方に離間する位置(待機位置)である。カセット本体116は、シート収納手段の一例であるカセット106の本体に相当する。また、トレイ昇降板109は、昇降部としての昇降トレイ105を昇降させる昇降手段の一例である。
昇降トレイ105の上方には、昇降トレイ105又は補助トレイ101に支持されたシートの最上位シートの上面St(以下、単にシート上面とする)の位置を検知可能なシート検知手段として、光学センサ等の高さ検知センサ110が配置されている。高さ検知センサ110は、図4を参照して、後述の昇降プレート111と一体的に揺動する検知フラグ111aと、装置本体201に固定され、検知フラグ111aを検知する遮光型の光電センサ110aとで構成される。また、昇降トレイ105の上面には、後述の補助トレイ101が着脱可能に装着されている。
給送ユニット10Aは、昇降トレイ105の上方に配置されたピックアップローラ102と、フィードローラ107と、フィードローラ107に圧接されたリタードローラ108と、を有する。ピックアップローラ102は、シート支持手段に支持されたシートの上面に当接してシートを給送可能な給送回転体の一例であり、フィードローラ107は、ピックアップローラ102によって送り出されたシートSを搬送する搬送部材である。
図3に示すように、ピックアップローラ102を支持する軸部材であるローラ軸102Aは、ピックアップローラ102から幅方向(矢印V2)の一方(図中上方)に延び、昇降プレート111によって回転可能に保持されている。給送回転体を回転可能に支持する支持部材としての昇降プレート111は、フィードローラ107のローラ軸107Aを中心にして上下方向に揺動可能である。昇降プレート111は、支持部材を付勢する付勢手段の一例である加圧バネ122(図2参照)の一端に接続されている。加圧バネ122の他端は装置本体201の枠体に接続され、昇降プレート111は下方へ向けて付勢されている。
給送モータからの駆動力は駆動軸であるフィードローラ107のローラ軸107Aに入力される。ローラ軸107Aの回転は、ローラ軸102A,107Aに取付けられたギヤ112,114と、ギヤ112,114の間に位置するアイドラギヤ113とを含むギヤ列121を介してピックアップローラ102のローラ軸102Aに伝達される。これにより、ピックアップローラ102及びフィードローラ107が同方向に回転する。以下、ピックアップローラ102及びフィードローラ107によってシートSが搬送される方向を指してシート給送方向とする。なお、ギヤ列121は給送回転体に駆動力を伝達する駆動伝達部の一例であり、ベルト等の駆動伝達機構に置き換えてもよい。
図2に示すように、リタードローラ108は、ローラ軸108Aに取付けられ、フィードローラ107に一定の当接圧で圧接され、分離部としての分離ニップ部をフィードローラ107との間に形成している。ローラ軸108Aは、トルクリミッタを介してシート給送方向に逆らう方向の駆動力を入力されている。トルクリミッタのトルク値は、分離ニップ部に1枚のシートが進入している状態ではリタードローラ108がフィードローラ107に連れ回り、複数枚のシートが進入している状態ではリタードローラ108が逆方向に回転するように設定されている。なお、リタードローラ108はシートを分離可能な分離手段の一例であり、例えば摩擦パッド等の分離部材に置き換えてもよい。
図4に示すように、ピックアップローラ102、フィードローラ107、及びリタードローラ108を支持する各ローラ軸102A,107A,108Aは、昇降プレート111によって片持ち状態で支持されている。即ち、ローラ軸102A,107A,108Aは幅方向の一方側(カセットの挿入方向)を昇降プレート111に保持され、幅方向の他方側(カセットの引出方向)の端部においてローラを支持している。また、各ローラ102,107,108には、カセットの引出方向の下流側、即ちギヤ列121から遠い側の端部に、対応するローラ軸102A,107A,108Aから取外すための操作爪102b,107b,108bが設けられている。これにより、給送ユニット10Aを構成するローラについて、昇降プレート111及びギヤ列121に干渉しない方向(図中手前側)から交換作業を行うことができ、メンテナンス性が向上する。
図2及び図3に示すように、カセット106には、シートSの位置を規制可能なシート位置規制手段として、後端規制部材としての後端規制板115及び側端規制部材としての側端規制板104F,104Rが配置されている。後端規制板115は、昇降トレイ105の切欠き部105aに配置され、カセット本体116によってシート給送方向に沿った方向(矢印V1)にスライド可能に支持されている。後端規制板115は、昇降トレイ105又は補助トレイ101に載置されたシートSの後端、即ちシート給送方向の上流端に当接することで、シート給送方向に関するシート位置を規制可能である。カセット本体116は、昇降トレイ105又は補助トレイ101に載置されたシートSの先端に当接することで、後端規制板115と共にシート給送方向に関するシート位置を規制可能な先端規制壁106Aを備えている。
側端規制板104F,104Rは、装置本体201の手前側(図3の下方)と奥側(図3の上方)とに設けられ、昇降トレイ105の切欠き部105b,105bに配置されている。側端規制板104F,104Rは、規制板と一体のラック117F,117R及びラック117F,117Rに噛合うピニオン118を含む連動機構119によって接続されている。これにより、側端規制板104F,104Rは、幅方向(矢印V2)、即ちシート給送方向に直交する方向に相対移動可能であり、ピニオン118の軸部118aに対して対称な位置を取る。側端規制板104F,104Rは、昇降トレイ105及び補助トレイ101に載置されたシートSの幅方向における両側の端部に当接することで、幅方向に関するシート位置を規制可能な側端規制部材に相当する。
このような構成を備えたシート給送部10による給送動作について、図5及び図6を用いて説明する。図5に示すように、シート給送部10の動作を制御する制御手段の一例である画像形成装置200の制御部80は、中央処理装置(CPU)81、読取り専用メモリ(ROM)82、及び書換え可能メモリ(RAM)83等を含む制御基板によって構成される。
制御部80は、上述の高さ検知センサ110からの検知信号と、カセット106が装置本体201の予め設定された装着位置に装着されているか装着位置から引出されているかを検知可能なカセット脱着センサ93からの検知信号とを受信する。また、制御部80は、上記トレイ昇降板109を駆動するトレイ昇降モータ91及び上記給送ユニット10Aを駆動する給送モータ92に制御信号を発信する。トレイ昇降モータ91は昇降手段を駆動する第1駆動源に相当し、給送モータ92は給送回転体を回転駆動する第2駆動源に相当する。CPU81は、RAM83を作業スペースとしてROM82に記憶されたプログラムを読出して実行し、センサ類からの検知信号に基づいて各モータの出力を制御することにより、シート給送部10に給送動作を実行させる。
図6に示すように、画像形成装置200に対して印刷の実行を要求する信号(印刷ジョブ)が投入されると、制御部80は、カセット脱着センサ93からの検知信号に基づいてカセット106が装着位置に装着されているかどうかを確認する(S1)。カセット106が適切に装着されている場合、制御部80はトレイ昇降板109によって昇降トレイ105を上方位置までリフトアップするリフトアップ動作を開始する。具体的には、トレイ昇降モータの駆動を開始させて(S2)トレイ昇降板109を回動させることで、昇降トレイ105をシート給送方向の上流部に設けられた支持軸105c(図2参照)を中心に上方へ揺動させる。トレイ昇降モータの駆動は、昇降トレイ105に支持されたシートSのシート上面Stが所定位置、即ち高さ検知センサ110の検知位置に到達(S3)したタイミングで停止され(S4)、昇降トレイ105が位置決めされる。高さ検知センサ110の検知位置は、シート上面Stがピックアップローラ102に当接し、かつ、加圧バネ122の付勢力によって給送に適した圧力で加圧された状態となるように設定されている。
次に、制御部80は、給送ユニット10AによってシートSの搬送を開始する。即ち、画像形成部によるトナー像の形成動作の進行に合わせたタイミングまで待機してから(S5)、給送モータの駆動開始を指令する給送開始信号を発信して(S6)、駆動軸であるフィードローラ107のローラ軸107Aへ駆動力を入力する。これにより、昇降トレイ105及び補助トレイ101に支持されたシートSはピックアップローラ102によってフィードローラ107へ向けて送り出される。フィードローラ107及びリタードローラ108は、最上位のシートを他のシートから分離して、1枚ずつシート給送方向の下流へ向けて搬送する。制御部80は、印刷ジョブに設定されている枚数のシートSが給送されたことを確認すると(S7)給送モータを停止する(S8)。
[補助トレイ]
次に、シートを支持した状態で揺動可能な揺動支持部としての補助トレイ101の構成について、図16、図17を用いて説明する。なお、図4は比較用のシート給送部10Zをシート給送方向の上流側(図2、図3の左側)から視た模式図である。補助トレイ101の構成は、後述の実施例1〜4に共通する。
図16(a)に示すように、補助トレイ101は、上面においてシートSを支持可能な平板状のトレイ本体101bと、トレイ本体101bから下方へ突出し、昇降トレイ105の上面に当接する突出部101aと、を備えている。突出部101aは、例えばシート給送方向に沿って延びる突起として構成される。このため、補助トレイ101は、突出部101aと昇降トレイ105との接触部P1を支点として、シート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心に図中時計回り方向及び反時計回り方向に揺動可能である。以下、幅方向における補助トレイ101の揺動中心の位置Y0は、ピックアップローラ102の搬送中心、即ちローラの外周面の中央位置と揃っているものとして説明する。ただし、下記の各実施例において、揺動中心の位置Y0は、ピックアップローラ102の外周面の幅方向における両端部の間であればピックアップローラ102の搬送中心に対してオフセットさせてもよい。
なお、補助トレイ101が装着される昇降トレイ105は、上述した通り単体でもシートSを支持可能であり、補助トレイ101が装着された状態では、補助トレイ101及び昇降トレイ105がシートSを支持する支持体120を構成する。即ち、補助トレイ101が取外された昇降トレイ105及び支持体120は、いずれもシートSを支持するシート支持手段の一例である。ただし、揺動支持部を上記補助トレイ101のように着脱可能な構成とせずに、製造時にシート給送装置に組付ける構成としても構わない。
補助トレイ101は、例えば封筒等の厚さが均一でないシートSを記録媒体として用いる場合に昇降トレイ105に装着すると好適である。このようなシートSを昇降トレイ105に直接載置した場合、シート上面Stがシート給送方向から視て傾斜した状態となることがある。すると、ピックアップローラ102が幅方向の一部でのみシートSに当接した状態又は当接圧が幅方向に関して不均等な状態となり、シートSの斜行やシート詰まり等の給送不良の原因となることがある。補助トレイ101を用いた場合、昇降トレイ105の上昇に伴ってシート上面Stがピックアップローラ102に押圧されることで、補助トレイ101がシート上面Stの傾斜を低減する方向に揺動する。これにより、ピックアップローラ102がシート上面Stに安定して当接した状態となり、給送動作の安定性が向上する。
ここで、図16(b)に示すように、昇降トレイ105のリフトアップ動作が行われる際のシート上面Stが大きく傾斜したとする。傾斜方向が図中反時計回り方向である場合、即ち、補助トレイ101の揺動中心(Y0)に対して昇降プレート111が配置された側がその反対側より上方となる場合には、シート上面Stが昇降プレート111の下部に設けられた接触部111bに当接する。そして、昇降プレート111がシートSを介して補助トレイ101を押圧することにより、補助トレイ101が図中時計回り方向に揺動する。その後、図16(c)に示すように、ピックアップローラ102がシート上面Stに当接し、シート上面Stの傾斜を補正する。即ち、この場合には、昇降プレート111の接触部111bによって補助トレイ101の適切な方向への揺動が助けられ、ピックアップローラ102はスムーズにシート上面Stの傾斜を補正することができる。
一方、図17(a)、(b)に示すように、シート上面Stの傾斜方向によっては、ピックアップローラ102がシート上面Stの傾斜を十分に補正できない場合がある。図17(a)に示すように、シートSが一方の側端規制板104Fに比べて他方の側端規制板104Rに対して高い当接圧で当接した状態でセットされることがある。この場合、シートSと側端規制板104Rとの接触領域Arには、図17(b)に示すように、昇降トレイ105の上昇に伴って摩擦力f0が発生する。このとき、摩擦力f0が補助トレイ101に付与するモーメント(f0×Lr)に比べて、ピックアップローラ102が補助トレイ101に付与するモーメント(F0×L)より小さい場合、シート上面Stの傾斜が補正されずに残る。ただし、Lrは幅方向において揺動中心の位置Y0から側端規制板104Rの規制面までの距離とし、Lは揺動中心の位置Y0からピックアップローラ102の側端規制板104Rとは反対側の端部102fまでの距離とする。また、F0はピックアップローラ102がシート上面Stを押圧する押圧力とする。
即ち、このような状況では、シートSが側端規制板104Rから受ける抵抗により、昇降プレート111によって傾きを規制できない方向に補助トレイ101が揺動してしまう。そして、ピックアップローラ102の押圧力F0のみではシート上面Stの傾きを十分に補正できず、シートSの給送不良等の不都合が生じて給送動作が不安定となる虞がある。なお、補助トレイ101の適切な方向への揺動を妨げる要因としては、シートSの幅方向の重心位置の偏りや、画像形成装置200の全体が傾斜している場合等が挙げられる。
そこで、以下の各実施例では、昇降プレート111の一部をシート上面Stに当接してシート上面Stの傾きを規制可能な当接部として利用すると共に、昇降トレイ105が上昇する際の補助トレイ101の傾斜方向を制御する抵抗付与手段を設けている。各実施例の抵抗付与手段は、昇降トレイ105のリフトアップ動作が行われる際に、補助トレイ101に対して揺動中心の一方側と他方側とで不均衡な抵抗力を付与することにより、補助トレイ101を一定方向に傾斜させる。即ち、リフトアップ動作開始前の状態に関わらず、当接部がシート上面Stの傾きを規制しやすい方向に補助トレイ101が傾斜した状態でリフトアップ動作が行われるように構成されている。
以下、各実施例の構成を具体的に説明する。ただし、上述の実施形態の説明と共通する要素には同符号を付して説明を省略する。
まず、第1の実施例について、図7及び図8を用いて説明する。本実施例に係るシート給送装置には、先端規制壁106Aに抵抗付与手段として非対称な規制面を設けている。図7は本実施例に係るカセット(収納庫)106の平面図である。図8(a)〜(d)は本実施例に係るシート給送装置による給送動作の様子を示す図であり、図7に示す切断位置においてシート給送方向の上流側から視た様子を表している。
図7に示すように、カセット106は上方を開放された箱形状を有する。即ち、カセット106は、底面106Bと、シート給送方向(矢印V1)の両側の側面(106A,106C)と、シート給送方向に直交する幅方向(矢印V2)における両側の側面106F,106Rと、を備える。この中で、シート給送方向下流側の側面である先端規制壁106Aは、昇降トレイ105又は補助トレイ101に支持されたシートSの先端Saに当接し、シート給送方向におけるシート位置を規制する先端規制部として機能する。
ここで、先端規制壁106Aは、補助トレイ101の揺動中心の位置Y0に関して、幅方向に非対称な形状を有する。以下、シート給送方向を向いた視点で、先端規制壁106Aの揺動中心より右側(図中下側)の領域を右側規制面131とし、揺動中心より左側(図中上側)の領域を左側規制面132とする。左側規制面132は、揺動中心に対して後述の当接部と同じ側に位置する第1規制面に相当し、右側規制面131は当接部の反対側に位置し、揺動中心に関して第1規制面と対称な位置でシートの端部を規制可能な第2規制面に相当する。
右側規制面131は平面状であり、平面視においてシート給送方向に対し垂直に広がっている。一方、左側規制面132にはリブ状部材である複数のリブ134が形成され、右側規制面131に比べてシートSの先端Saに接触可能な領域の面積が小さくなるように構成されている。つまり、左側規制面132は、右側規制面131に比べてシート給送方向の下流に退避した凹部133と、凹部133に立設された複数のリブ134とを有し、シート給送方向における各リブ134の先端面の位置が右側規制面131に揃っている。このため、右側規制面131はシートSの先端Saに対向する領域の全体で先端Saに当接可能であるのに対し、左側規制面132は先端Saとリブ134とが対向する領域で先端Saに当接する。
図8(a)に示すように、上述の昇降プレート111は、幅方向に関して補助トレイ101の揺動中心(Y0)に対して左側規制面132と同じ側(右側規制面131の反対側)に延びている。昇降プレート111には、加圧バネ122(図2参照)による下向きの付勢力が作用している。また、昇降プレート111の下部には、昇降トレイ105の上昇に伴って、ピックアップローラ102の下端部より上方でシート上面Stに当接可能な当接部としての接触部111bが設けられている。
以下、図8(a)〜(d)に沿って本実施例における給送動作について説明する。以下の各動作は、図6を用いて説明した上述のフローチャートに沿って実行されるものであり、対応する処理工程について括弧内に符号を付す。
図8(a)に示すように、給送動作はカセット106が装置本体の所定の装着位置に収納された状態で実行開始される。カセット106が装着位置まで挿入されると(S1)、加圧バネの作用によって昇降プレート111が下方に回動した状態で保持され、ピックアップローラ102は可動範囲の下限位置に保持される。また、給送動作の開始前の状態では、昇降トレイ105は下方位置にあるものとする。
図8(b)に示すように、トレイ昇降モータの駆動が開始(S2)されて昇降トレイ105のリフトアップが開始すると、補助トレイ101も上昇を始める。このとき、シートSは、先端規制壁106A及び他の規制部材(104F,104R,115)に摺接して下向きの抵抗力を受けるが、揺動中心(Y0)の一方側と他方側とで抵抗力の大きさが異なっている。即ち、シートSの右側規制面131及び左側規制面132に対する接触面積の差により、シートSが揺動中心より図中右側で先端規制壁106Aから受ける抵抗力F1の方が、揺動中心より図中左側で先端規制壁106Aから受ける抵抗力f1より大きくなる。
抵抗力F1,f1はシートSを介して補助トレイ101に作用し、抵抗力の差によって生じるモーメントにより、補助トレイ101は図中時計回り方向に揺動する。即ち、補助トレイ101は、右側規制面131及び左側規制面132から抵抗力の差により、トレイ上面における揺動中心に対して接触部111bと同じ側(図中左側)が反対側(図中右側)に比べて上方となる第1方向D1に傾斜する。そして、補助トレイ101は先端規制壁106Aから抵抗力F1,f1を継続的に受取るため、昇降トレイ105は補助トレイ101が第1方向D1に傾斜した状態で上昇を続ける。
図8(c)に示すように、幅方向における厚さの差が大きいシートを用いる場合等、シート上面Stの傾斜が比較的大きい場合、シート上面Stは、ピックアップローラ102より先に昇降プレート111の接触部111bに当接する。すると、昇降トレイ105の上昇に伴ってシート上面Stが接触部111bによって下向きに押圧される。接触部111bがシート上面Stを押圧する力をFgとし、揺動中心から接触部111bまでの幅方向の距離をd1とすると、補助トレイ101にはシートSを介して概ねFg×d1の図中反時計回り方向のモーメントが作用する。なお、図2を参照して、接触部111bがシート上面Stを押圧する力Fgには、給送ユニット10Aの重量によって昇降プレート111が下方に揺動しようとする力と加圧バネ122が昇降プレート111を下方に付勢する力が含まれる。
そして、このモーメント(Fg×d1)が左側規制面132からの抵抗力f1に加わることにより、補助トレイ101は右側規制面131からの抵抗力F1によるモーメント(F1×d2)に打ち勝って図中反時計回り方向に揺動する。ただし、d2は、幅方向において揺動中心からシートSの側端に当接した状態の側端規制板104Fまでの距離の2分の1とする。言い換えると、第1方向D1に傾斜した状態で当接部に当接した補助トレイ101は、当接部から受ける下向きの押圧力Fgによって第1方向D1とは反対の第2方向D2に揺動する。
図8(d)に示すように、昇降トレイ105がさらに上昇すると、シート上面Stがピックアップローラ102に当接して押圧されることで、シート上面Stがピックアップローラ102の外周面に倣うようにして幅方向に対する傾斜を規制される。このとき、補助トレイ101は、シートSの幅方向における厚さの差に応じて第1方向D1又は第2方向D2に適宜揺動し、ピックアップローラ102がシート上面Stに均一な当接圧で当接することを可能とする。なお、ここではシート上面Stの傾斜が比較的大きい場合について説明したが、シート上面Stが接触部111bに当接せずにピックアップローラ102に直接的に当接することも考えられる。この場合も、ピックアップローラ102の当接圧によって補助トレイ101が適宜揺動し、シート上面Stの傾きが規制される。
昇降プレート111は、昇降トレイ105の上昇に伴ってピックアップローラ102がシートSに押圧されることによって上方に揺動する。そして、昇降プレート111に支持される高さ検知センサ110の検知フラグ111a(図4参照)が光電センサ110aの検知位置に到達し光電センサ110aがON信号を発する(S3)と、トレイ昇降モータの駆動が停止される(S4)。そして、スタンバイ状態(S5)の後、給送開始信号によって給送モータの駆動が開始(S6)されると、ピックアップローラ102によって最上位のシートSがカセット106から送り出される。所定枚数のシートSの給送が終了(S7)すると、給送モータの駆動が停止され(S8)、昇降トレイ105は下方位置へと下降する。
[本実施例の効果]
本実施例では、先端規制壁106Aの規制面を幅方向に関して非対称な構成として、昇降トレイ105が上昇する際に、先端規制壁106AからシートSを介して補助トレイ101に作用する抵抗力によって補助トレイ101を一定の方向(D1)に傾斜させる。仮に、先端規制壁106Aが幅方向に関して対称な構成である場合には、シート上面Stが接触部111bとは接触しにくい方向(D2)に傾斜した状態で昇降トレイ105が上昇する場合がある(図17(b)参照)。この場合、ピックアップローラ102がシート上面Stに当接しても、ピックアップローラ102の当接圧では補助トレイ101を適切な方向へ十分に揺動させることができず、結果として給送動作が不安定となる可能性がある。
一方、本実施例の構成では、右側規制面131及び左側規制面132が補助トレイ101に対して揺動支点の一方側と他方側とで不均衡な抵抗力を付与する抵抗付与手段として作用する。これにより、昇降トレイ105のリフトアップ動作の際、右側規制面131及び左側規制面132からの抵抗力F1,f1の差によって補助トレイ101が一定の方向(第1方向D1)に傾斜する。即ち、補助トレイ101は、トレイ上面における揺動中心に対して昇降プレート111の接触部111bと同じ側が、反対側に比べて上方となるように傾斜した状態で上昇する。このため、シート上面Stとピックアップローラ102の当接に先立って、昇降プレート111の接触部111bがシート上面Stに当接して下向きに押圧する。
これにより、ピックアップローラ102は、接触部111bによってシート上面Stの傾きがある程度補正された状態でシート上面Stに当接することになり、シート上面Stの傾斜をスムーズに補正することができる。つまり、ピックアップローラ102の当接圧によるシート上面Stの水平化作用が補助され、ピックアップローラ102がシート上面Stに安定して当接した状態でシートが送り出される。即ち、本実施例の構成によれば、シートSの斜行やシート詰まり等を回避して給送動作の安定性を向上させることができる。
また、本実施例ではシート位置規制手段の一部である先端規制壁106Aを抵抗付与手段として用いており、先端規制壁106AのシートSの先端に対する摺動抵抗がシートSを介して補助トレイ101に伝わる。このため、補助トレイ101に支持されるシートSの枚数が多い、即ち補助トレイ101の揺動負荷が大きい場合であっても、シートSの枚数が少ない場合に比べて先端規制壁106AがシートSに付与する抵抗力が大きくなる。このため、揺動中心の一方側と他方側とでシートSに作用する抵抗力の差も大きくなり、補助トレイ101を安定して第1方向D1に傾斜させることができる。さらに、補助トレイ101を先端規制壁106A等に直接接触させる場合に比べて、シートSの緩衝作用によって補助トレイ101の第1方向D1への揺動が緩やかに行われるため、シートSの位置ずれを回避することができる。
[変形例]
本実施例では、補助トレイ101に支持されたシートSの先端を規制する先端規制壁106Aの規制面を抵抗付与手段として用いているが、シートSの他の端部を規制する部材に抵抗付与手段を配置してもよい。例えば、補助トレイ101の揺動中心に対して昇降プレート111の接触部111bと同じ側の側端規制板104Rに複数のリブを配置して第1規制面とし、接触部111bの反対側の側端規制板104Fの規制面を平面状として第2規制面としてもよい。また、上記右側規制面131及び左側規制面132と同様の構成を後端規制板115に配置してもよい。
また、左側規制面132(第1規制面)にリブを配置する構成に代えて、例えば左側規制面132に複数の凹部(ディンプル)又は貫通孔を形成することでシートSに対して接触可能な領域の面積を小さくしてもよい。さらに、リブ形状等によらず、例えば右側規制面131と左側規制面132の表面粗さの差によってシートSに対する摺動抵抗に差をつけてもよい。
次に、第2の実施例に係るシート給送装置について、図9及び図10を用いて説明する。本実施例に係るシート給送装置には、抵抗付与手段の他の例として、補助トレイ101の揺動中心に対してオフセットした後端規制面138が設けられている。図9は本実施例に係るシート給送装置を幅方向から視た断面図である。図10(a)〜(d)は本実施例に係るシート給送装置による給送動作の様子を示す図であり、図9に示す切断位置においてシート給送方向の下流側から視た様子を表している。
図9に示すように、本実施例に係る後端規制板115は、ガイド本体135と、可動ガイドとしての後端付勢部材136と、押圧手段としての押圧バネ137と、を備える。ガイド本体135は、カセット106により、シート給送方向の上流及び下流に移動可能に支持されている。後端付勢部材136は上端部を揺動支点としてガイド本体135に揺動可能に支持され、シート給送方向の下流側の側面である後端規制面138において補助トレイ101に支持されたシートSの後端Sbに対向する。押圧バネ137はガイド本体135と後端付勢部材136との間に配置され、後端付勢部材136をシート給送方向の下流へ向けて付勢することで、後端規制面138をシートSの後端Sbに押圧可能である。
ここで、図10(a)、(b)に示すように、後端付勢部材136は、後端規制面138が幅方向に関して補助トレイ101の揺動中心の位置Y0からオフセットするように配置されている。即ち、後端規制面138の幅方向における中央位置は、揺動中心(Y0)に対して昇降プレート111の接触部111bの反対側に位置している。また、後端規制面138の幅方向の長さは、補助トレイ101の幅方向の長さより小さく設定される。
以下、図10(a)〜(d)に沿って本実施例における給送動作について説明する。以下の各動作は、図6を用いて説明した上述のフローチャートに沿って実行されるものであり、対応する処理工程について括弧内に符号を付す。
図10(a)に示すように、カセット106が所定の装着位置に収納され(S1)、給送動作の開始を待機している状態では、加圧バネの作用によって昇降プレート111が下方に回動した状態で保持され、昇降トレイ105は下方位置に保持される。このとき、後端規制板115はカセット106の装着前にシートSのサイズに合わせて予め位置決めされており、後端付勢部材136は押圧バネによってシートSの後端に押圧されている。
図10(b)に示すように、トレイ昇降モータの駆動が開始(S2)されて昇降トレイ105のリフトアップが開始すると、補助トレイ101も上昇を始める。このとき、シートSの後端は、押圧バネによって付勢される後端付勢部材136の後端規制面138に摺接して下向きの抵抗力F2を受ける。
後端規制面138は、幅方向に関して揺動中心(Y0)に対して昇降プレート111の接触部111bとは反対側にオフセットしているため、抵抗力F2は補助トレイ101を第1方向D1(図中反時計回り方向)に揺動させようとするモーメントを発生する。これにより、補助トレイ101が第1方向D1に揺動し、トレイ上面の揺動中心に対して昇降プレート111の接触部111bと同じ側が反対側に比べて上方となるように傾斜した状態となる。補助トレイ101は、後端規制面138から抵抗力F2を継続的に受取るため、昇降トレイ105は補助トレイ101が第1方向D1に傾斜した状態で上昇を続ける。
図10(c)に示すように、幅方向における厚さの差が大きいシートを用いる場合等、シート上面Stの傾斜が比較的大きいとき、シート上面Stは、ピックアップローラ102より先に昇降プレート111の接触部111bに当接する。すると、昇降トレイ105の上昇に伴ってシート上面Stが接触部111bから下向きの押圧力Fgを受ける。
そして、この押圧力Fgによって補助トレイ101に作用するモーメント(Fg×d1)が後端規制面138からの抵抗力F1によるモーメント(F1×d3)に打ち勝つことで、補助トレイ101は第2方向D2(図中時計回り方向)に揺動する。ただし、d3は、揺動中心の位置Y0と幅方向における後端規制面138の中央位置(面心位置)との間の距離とする。言い換えると、第1方向D1に傾斜した状態で当接部に当接した補助トレイ101は、当接部から受ける下向きの押圧力Fgによって第1方向D1とは反対の第2方向D2に揺動する。
図10(d)に示すように、昇降トレイ105がさらに上昇すると、シート上面Stがピックアップローラ102に当接して押圧されることで、シート上面Stがピックアップローラ102の外周面に倣うようにして幅方向に対する傾きを規制される。このとき、補助トレイ101は、シートSの幅方向における厚さの差に応じて第1方向D1又は第2方向に適宜揺動し、ピックアップローラ102がシート上面Stに均一な当接圧で当接することを可能とする。
ピックアップローラ102がシート上面Stに当接した以降の給送動作の過程は実施例1と同様である。即ち、昇降プレート111が高さ検知センサ110がON(S3)となる位置まで上昇すると、トレイ昇降モータの駆動が停止される(S4)。そして、スタンバイ状態(S5)の後、給送開始信号によって給送モータの駆動が開始(S6)されることでシートSが送り出される。さらに、所定枚数のシートSの給送が終了(S7)すると、給送モータの駆動が停止され(S8)、昇降トレイ105は下方位置へと下降する。また、ピックアップローラ102に当接する前のシート上面Stの傾斜が比較的小さい場合についても実施例1と同様であり、ピックアップローラ102の作用によってシート上面Stの傾きが規制された状態でシートSの給送が行われる。
[本実施例の効果]
本実施例の構成では、幅方向に関して補助トレイ101の揺動中心(Y0)に対してオフセットした後端規制面138が、補助トレイ101に対して揺動支点の一方側と他方側とで不均衡な抵抗力を付与する抵抗付与手段として作用する。これにより、実施例1と同様に、シートSの斜行やシート詰まり等を回避して給送動作の安定性を向上させることができる。
即ち、昇降トレイ105のリフトアップ動作の際、後端規制面138からの抵抗力F2により、補助トレイ101が一定の方向(第1方向D1)に傾斜した状態で昇降トレイ105が上昇する。そして、シート上面Stとピックアップローラ102の当接に先立って、昇降プレート111の接触部111bがシート上面Stを下向きに押圧する。このため、ピックアップローラ102は、接触部111bによってシート上面Stの傾きがある程度補正された状態で上面Stに当接することになり、ピックアップローラ102によるシート上面Stの水平化作用が補助される。そして、ピックアップローラ102がシート上面Stに安定して当接した状態でシートが送り出される。
また、シート位置規制手段の一部である後端規制面138を抵抗付与手段として用いており、後端規制面138のシートSの後端Sbに対する摺動抵抗がシートSを介して補助トレイ101に伝わる構成としている。このため、補助トレイ101に支持されるシートSの枚数が多い場合であっても、昇降トレイ105の上昇に伴って補助トレイ101を安定して第1方向D1に傾斜させることができる。
さらに、本実施例では、押圧手段としての押圧バネ137(図9参照)によって後端規制面138をシートSの後端Sbに押圧する構成としている。これにより、シートSの傾き等によって後端規制面138とシートSの後端Sbとが点接触に近い状態となることを防ぎ、昇降トレイ105が上昇する際に補助トレイ101に対して第1方向D1(図10参照)の抵抗力をより確実に付与することが可能となる。
[変形例]
本実施例では、後端規制面138が補助トレイ101の揺動中心の位置Y0に重なる1枚の板状部材(後端付勢部材136)によって構成されるものとして説明したが、複数の後端規制部材によってシートSの後端を規制する構成としてもよい。この場合、いずれかの後端規制部材が揺動中心の位置Y0に重なっているかによらず、複数の後端規制部材によって構成される後端規制面の面心位置が揺動中心の位置Y0に対してオフセットしていればよい。
次に、第3の実施例に係るシート給送装置について、図11乃至図13を用いて説明する。本実施例に係るシート給送装置は、抵抗付与手段として、シートの側端を規制する側端規制部材にシートの上昇に対して抵抗する抵抗部材(127)を配置した点で上記実施例1及び2と異なっている。図11は本実施例に係るシート給送装置の平面図である。図12は本実施例に係るシート給送装置を図11に示す切断位置において幅方向から視た断面図である。図13(a)〜(d)は本実施例に係るシート給送装置による給送動作の様子を示す概略図であり、図12に示す切断位置においてシート給送方向の上流側から視た様子を表している。
図11に示すように、本実施例において、装置本体の手前側の側端規制板104Fには、抵抗部材としての摩擦部材127が配置されている。言い換えると、摩擦部材127は、幅方向におけるシートSの一方の側端Scを規制する第1側端規制部材(104R)と、その反対側の側端Sdを規制する第2側端規制部材(104F)との内、第2側端規制部材に配置される。ただし、第1側端規制部材は補助トレイ101の揺動中心に対して昇降プレート111の接触部と同じ側に配置されるものとし、第2側端規制部材は揺動中心に対して昇降プレート111の接触部の反対側に配置されるものとしている。
摩擦部材127は、側端規制板104F,104RがシートSの側端Sc,Sdに対向する規制面1041,1041、即ち側端規制面に比べて、シートSに対する摩擦係数が高い材料からなり、例えばゴム部材や表面を粗面化した部材によって構成される。シートSに対する摩擦係数が高いとは、シート給送装置がサポートするシート種類のそれぞれについて、シートと摩擦部材127との摩擦係数がこれと同一種類のシートと規制面1041の摩擦係数より高いことを表している。なお、補助トレイ101を使用可能なシート種類が限られている場合には、少なくとも当該シート種類について上述の摩擦係数の大小関係が成立していればよい。
図12に示すように、摩擦部材127は、予め規定されているシートSの所定高さ(二点鎖線D)より高く、かつ、昇降トレイ105が上昇する際にシート上面Stがピックアップローラ102に当接し始める位置(破線E)より低い位置に配置されている。ただし、所定高さとは、給送ユニット10Aの可動範囲等を考慮して、例えば側端規制板104F,104Rにユーザが視認可能な目印を表示することで規定される、補助トレイ101に積載可能なシート量の目安(所謂満載高さ)とする。
以下、図13(a)〜(d)に沿って本実施例における給送動作について説明する。以下の各動作は、図6を用いて説明した上述のフローチャートに沿って実行されるものであり、対応する処理工程について括弧内に符号を付す。
図13(a)に示すように、カセット106が所定の装着位置に収納され(S1)給送動作の開始を待機している状態では、加圧バネの作用によって昇降プレート111が下方に回動した状態で保持され、昇降トレイ105は下方位置に保持される。また、給送動作の開始前の状態で、摩擦部材127は補助トレイ101に支持されたシート上面Stより上方に位置している。
図13(b)に示すように、トレイ昇降モータの駆動が開始(S2)されて昇降トレイ105のリフトアップが開始すると、補助トレイ101も上昇を始める。補助トレイ101の上昇に伴い、シートSの側端Sdは側端規制板104Fに配置された摩擦部材127に摺接し、摩擦部材127との摩擦によって下向きの抵抗力F3を受ける。
摩擦部材127は、幅方向に関して揺動中心(Y0)に対して昇降プレート111の接触部111bの反対側に配置されているため、抵抗力F3は補助トレイ101を第1方向D1(図中反時計回り方向)に揺動させようとするモーメントを発生する。これにより、補助トレイ101が第1方向D1に揺動し、トレイ上面の揺動中心に対して昇降プレート111の接触部111bと同じ側が反対側に比べて上方となるように傾斜した状態となる。補助トレイ101は、トレイ上面が摩擦部材127より高い位置となるまで、即ちシートSの側端Sdが摩擦部材127から離間するまでは摩擦部材127から抵抗力F3を継続的に受取る。このため、昇降トレイ105は補助トレイ101が第1方向D1に傾斜した状態で上昇を続ける。
図13(c)に示すように、幅方向における厚さの差が大きいシートを用いる場合等、シート上面Stの傾斜が比較的大きい場合、シート上面Stは、ピックアップローラ102より先に昇降プレート111の接触部111bに当接する。すると、昇降トレイ105の上昇に伴ってシート上面Stが接触部111bから下向きの押圧力Fgを受ける。
そして、この押圧力Fgによって補助トレイ101に作用するモーメント(Fg×d1)が後端規制面138からの抵抗力F1によるモーメント(F1×d4)に打ち勝つことで、補助トレイ101は第2方向D2(図中時計回り方向)に揺動する。ただし、d4は、幅方向において揺動中心の位置Y0と摩擦部材127との間の距離とする。言い換えると、第1方向D1に傾斜した状態で当接部に当接した補助トレイ101は、当接部から受ける下向きの押圧力Fgによって第1方向D1とは反対の第2方向D2に揺動する。
図13(d)に示すように、昇降トレイ105がさらに上昇すると、シート上面Stがピックアップローラ102に当接して押圧されることで、シート上面Stがピックアップローラ102の外周面に倣うようにして幅方向に対する傾きを規制される。このとき、補助トレイ101は、シートSの幅方向における厚さの差に応じて第1方向D1又は第2方向に適宜揺動し、ピックアップローラ102がシート上面Stに均一な当接圧で当接することを可能とする。
ピックアップローラ102がシート上面Stに当接した以降の給送動作の過程は実施例1,2と同様である。即ち、昇降プレート111が高さ検知センサ110がON(S3)となる位置まで上昇すると、トレイ昇降モータの駆動が停止される(S4)。そして、スタンバイ状態(S5)の後、給送開始信号によって給送モータの駆動が開始(S6)されることでシートSが送り出される。さらに、所定枚数のシートSの給送が終了(S7)すると、給送モータの駆動が停止され(S8)、昇降トレイ105は下方位置へと下降する。また、ピックアップローラ102に当接する前のシート上面Stの傾斜が比較的小さい場合についても実施例1と同様であり、ピックアップローラ102の作用によってシート上面Stの傾きが規制された状態でシートSの給送が行われる。
[本実施例の効果]
本実施例の構成では、幅方向における一方の側端規制板104Fに配置された摩擦部材127が、補助トレイ101に対して揺動支点の一方側と他方側とで不均衡な抵抗力を付与する抵抗付与手段として作用する。これにより、実施例1,2と同様に、シートSの斜行やシート詰まり等を回避して給送動作の安定性を向上させることができる。
即ち、昇降トレイ105のリフトアップ動作の際、摩擦部材127からの抵抗力F3により、補助トレイ101が一定の方向(第1方向D1)に傾斜した状態で昇降トレイ105が上昇する。そして、シート上面Stとピックアップローラ102の当接に先立って、昇降プレート111の接触部111bがシート上面Stを下向きに押圧する。このため、ピックアップローラ102は、接触部111bによってシート上面Stの傾きがある程度補正された状態で上面Stに当接することになり、ピックアップローラ102によるシート上面Stの水平化作用が補助される。そして、ピックアップローラ102がシート上面Stに安定して当接した状態でシートが送り出される。
また、摩擦部材127はシート位置規制手段の一部である側端規制板104Fに配置され、シートSの側端Sdに対する摩擦部材127の摺動抵抗がシートSを介して補助トレイ101に伝わる構成としている。このため、補助トレイ101に支持されるシートSの枚数が多い場合であっても、昇降トレイ105の上昇に伴って補助トレイ101を安定して第1方向D1に傾斜させることができる。
さらに、本実施例では、摩擦部材127が、昇降トレイ105が下方位置にある場合のシートSの所定高さ(図12の二点鎖線D)より高い位置に配置されている。加えて、摩擦部材127は、昇降トレイ105が上昇する際にシート上面Stがピックアップローラ102に当接し始める位置(破線E)より低い位置に配置されている。このため、摩擦部材127を側端規制板104Fの規制面1041に配置する簡単な構成でありながら、シートSの積載量によらず、昇降トレイ105の上昇に伴って補助トレイ101を安定して第1方向D1に揺動させることができる。
[変形例]
本実施例では摩擦部材127を側端規制板104Fの規制面1041に1つ配置しているが、複数の摩擦部材を配置してもよい。また、摩擦部材127は、昇降トレイ105の昇降方向に関して少なくとも一部が図12に示す二点鎖線Dと破線Eとの間に位置するように配置されていればよい。さらに、本実施例では摩擦部材127を側端規制板104F,104Rの一方に配置した場合について説明したが、摩擦部材をカセット106の先端規制壁106Aや後端規制板115に配置してもよい。その場合、摩擦部材を幅方向に関して揺動中心(Y0)に対して昇降プレート111の接触部111bの反対側にオフセットさせることで本実施例と同様の効果を得ることが期待できる。
次に、第4の実施例に係るシート給送装置について、図14及び図15を用いて説明する。本実施例に係るシート給送装置は、抵抗付与手段として、抵抗部材の他の例である凹凸部材128を備えている点で上記実施例3と異なっている。以下、実施例3と共通する要素には同符号を付して説明を省略する。図14(a)〜(c)は凹凸部材128の形状並びに凹凸部材128の作用について説明するための図であり、側端規制板104Fをシート給送方向の上流側から視た様子を表している。図15(a)、(b)は凹凸部材128の位置を操作するための機構について説明するための平面図である。
図14(a)に示すように、凹凸部材128は、実施例3の摩擦部材127と同様に、第2側端規制部材である側端規制板104Fに配置される。また、凹凸部材128の少なくとも一部は、昇降トレイ105が下方位置にある場合のシートSの所定高さより高い位置に配置されると好ましい(図12の二点鎖線D参照)。同様に、凹凸部材128の少なくとも一部は、昇降トレイ105が上昇する際にシート上面Stがピックアップローラ102に当接し始める位置(図12の破線E参照)より低い位置に配置されると好ましい。
凹凸部材128は、側端規制板104Fの規制面1041から突出する複数の凸部128pを有し、シート給送方向から視て鋸歯状の部材である。各凸部128pは、下方に向かって幅方向において補助トレイ101の揺動中心に近付く方向(図中右方)に傾斜した上面128aと、上面128aの下端に接続され補助トレイ101の揺動中心から離れる方向(図中左方)に延びる下面128bとを含む。図14(b)に示すように、補助トレイ101にシートSをセットする場合等、シートSが上方から下方へ移動する場合には、凸部128pの上面128aがシートSの側端Sdに摺接する。また、図14(c)に示すように、昇降トレイ105のリフトアップ動作が行われる場合等、シートSが下方から上方へ移動する場合には、凸部128pの下面128bがシートSの側端Sdに摺接する。
また、凹凸部材128は、側端規制板104に対して幅方向に移動可能であり、側端規制板104には凹凸部材128を収容可能な凹形状として凹部1042が形成されている。これにより、凹凸部材128は、凸部128pが規制面1041の外側に突出する突出位置(図14(c))と、凸部128pの少なくとも一部が規制面1041から凹部1042の内側に退避する退避位置(図14(b))とにスライド移動可能である。また、凹部1042には付勢部材として突出付勢バネ129が配置されており、凹凸部材128を退避位置から突出位置へ向けて付勢している。
図15(a)、(b)に示すように、側端規制板104Fの上部には凹凸部材128の位置をユーザが操作可能な操作部として、切換レバー141が設けられている。切換レバー141は、凹凸部材128が突出位置へ移動可能な状態(第1状態)とする位置(図15(a))と、凹凸部材128が退避位置に保持された状態(第2状態)とする位置(図15(b))とに操作可能である。切換レバー141が第1状態に対応する位置に位置決めされると、切換レバー141の押圧部141aが凹凸部材128と一体の被押圧部140から離間し、凹凸部材128は退避位置と突出位置とに移動可能となる。一方、切換レバー141が第2状態に対応する位置に位置決めされると、被押圧部140が押圧部141aに押圧されることで、突出付勢バネ129の付勢力に抗して凹凸部材128が退避位置に保持される。
[本実施例の効果]
本実施例の構成では、幅方向における一方の側端規制板104Fに配置された凹凸部材128が、補助トレイ101に対して揺動支点の一方側と他方側とで不均衡な抵抗力を付与する抵抗付与手段として作用する。これにより、実施例1〜3と同様に、シートSの斜行やシート詰まり等を回避して給送動作の安定性を向上させることができる。
即ち、昇降トレイ105のリフトアップ動作の際には、シートSの側端Sdが凹凸部材128の凸部128pの下面128bによって押圧されて下向きの抵抗力F4を受ける(図14(c)参照)。この抵抗力F4の作用により、補助トレイ101が一定の方向(第1方向D1)に傾斜した状態で昇降トレイ105が上昇する。そして、シート上面Stとピックアップローラ102の当接に先立って、昇降プレート111の接触部111bがシート上面Stを下向きに押圧する。このため、ピックアップローラ102は、接触部111bによってシート上面Stの傾きがある程度補正された状態で上面Stに当接することになり、ピックアップローラ102によるシート上面Stの水平化作用が補助される。そして、ピックアップローラ102がシート上面Stに安定して当接した状態でシートが送り出される。
一方、凸部128pの上面128aは、いずれも下方に向かって幅方向において補助トレイ101の揺動中心に近付く方向に傾斜している。即ち、凹凸部材128は、シートSが下方へ移動する際にシートSに付与する抵抗力f4(図14(b)参照)が、シートSが上方へ移動する際にシートSに付与する抵抗力F4に比べて小さくなるように、上下方向における方向性がある凹凸形状を有する。このため、シートSをセットする際に側端規制板104Fから受ける抵抗力を抑えてセット作業の作業性を確保しつつ、給送動作の安定性を向上させることができる。
また、切換レバー141を設けたことにより、補助トレイ101を昇降トレイ105から取外した場合等、凹凸部材128の機能が不要である場合には凹凸部材128を退避位置へと移動させることができる。これにより、凹凸部材128の摩耗を低減して装置の耐久性を向上させることができる。
[変形例]
本実施例では、凹凸部材128が、上面128aと下面128bとで上下方向に対する傾斜角度が異なる凸部128pを有するものとして説明したが、他の凹凸形状を用いてもよい。例えば、側端規制板104Fの規制面1041から、幅方向に対して下方に傾斜した方向に突出する複数の板状部材を上下方向に並べて配置してもよい。また、板状部材に限らず、規制面1041から幅方向に対して下方に傾斜した方向に突出するピン状部材や、下方に向かって目立てされた多数の突起を配置してもよい。いずれにせよ、上下方向における方向性を有した凹凸形状により、シートが下方から上方へ摺動する場合にシートが上方から下方に摺動する場合に比べて大きな抵抗力を付与するものとすると好適である。
[抵抗力の測定方法]
ここで、補助トレイ101に対し揺動中心(Y0)の一方側と他方側とに付与される抵抗力の大きさは、図18(a)、(b)に示すように低摩擦シート501,502を用いた方法によって比較することができる。図18(a)は、実施例1において低摩擦シート501,502を右側規制面131及び手前側の側端規制板104Fに貼り付けた状態を表す。また、図18(b)は実施例1において低摩擦シート501,502を左側規制面132及び奥側の側端規制板104Rに貼り付けた状態を表す。これらの各状態において、シートサイズ及びシートの積載量等の条件を揃えた上で、トレイ105のリフトアップを行った場合に、トレイ昇降モータ91又はトレイ昇降板109の回動軸109aに作用するトルクを測定し、その結果を比較すればよい。
なお、両側の側端規制板104F,104Rの構成が同一と見なせる場合には、側端規制板104F,104Rについては低摩擦シート502を貼り付けずに測定を行ってもよい。同様に、例えば実施例3の構成で抵抗力を比較する場合には、右側規制面131及び左側規制面132については低摩擦シート502を貼り付けずに測定を行ってもよい。要するに、揺動中心の一方側と他方側とで対応する部分に、シートに付与する抵抗力に差を生じさせ得る構成の差異がある場合に、これら対応する部分に低摩擦シートを貼り付けて計測を行えばよい。低摩擦シートとしては、例えばフッ素樹脂又は超高分子量ポリエチレンを含む合成樹脂のシートを用いることができる。
[その他の実施形態]
以上の実施例1〜4において説明した抵抗付与手段の具体例及びその変形例は、同一のシート給送装置に対して組み合わせて用いてもよい。また、上記実施例1〜4では、シート位置規制手段としての先端規制壁106A、後端規制板115、及び側端規制板104F,104Rからシートを介して補助トレイ101に伝わる抵抗力により、補助トレイ101を一定の方向に傾斜させている。このような構成に代えて、カセット106の一部として、昇降トレイ105のリフトアップ動作に伴って補助トレイ101に直接的に摺接する摺接部を設けて抵抗付与手段としてもよい。この場合、摺接部が、補助トレイ101に対し、揺動中心に対して昇降プレート111の接触部111bと同じ側にその反対側に比べて大きな抵抗力を付与するように構成する。
なお、上記実施例1〜4ではピックアップローラ102を保持する昇降プレート111に当接部としての接触部111bを設けているが、他の部材を当接部として用いてもよい。例えば、装置本体に支持されたガイド部材の一部が、昇降トレイ105の上昇に伴ってピックアップローラ102に先立ってシートの上面に当接し、抵抗付与手段による補助トレイ101の傾斜方向とは反対方向に補助トレイ101を揺動させる構成としてもよい。
また、ピックアップローラ102は、シートに当接した状態で回転することによってシートを給送可能な給送回転体の一例であり、ベルト部材等の他の回転体に置き換えてもよい。また、給送回転体は、上記ピックアップローラ102のような単一のローラ部材に限らず、幅方向の複数個所に配置された複数のローラであってもよい。また、揺動支持部の揺動機構は、上述の補助トレイ101のように突出部101aの先端を支点とするものに限らず、例えば揺動支持部の本体からシート搬送方向に沿って延出する軸部を設け、軸部を昇降トレイ105によって回動可能に支持させてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
10…シート給送装置(シート給送部)/101…揺動支持部(補助トレイ)/102…給送回転体(ピックアップローラ)/104F,104R…シート位置規制手段、第1側端規制部材、第2側端規制部材(側端規制板)/1041…側端規制面(規制面)/1042…凹形状(凹部)/106…シート収納手段(給送カセット)/106A…シート位置規制手段、先端規制部(先端規制壁)/109…トレイ昇降板(昇降手段)/111…支持部材(昇降プレート)/111b…当接部(昇降プレートの接触部)/115…シート位置規制手段、後端規制部材(後端規制板)/116…シート収納手段の本体(カセット本体)/120…シート支持手段(支持体)/121…駆動伝達部(ギヤ列)/127…抵抗付与手段、抵抗部材(摩擦部材)/128…抵抗付与手段、凹凸部材/128p…凸部/131,132…抵抗付与手段、第1規制面、第2規制面(左側規制面、右側規制面)/134…リブ状部材(リブ)/135…ガイド本体/136…可動ガイド(後端付勢部材)/137…押圧手段(押圧バネ)/138…抵抗付与手段、後端規制面/141…操作部(切換レバー)/200…画像形成装置/Y0…揺動中心の位置/S…シート/St…シートの上面

Claims (14)

  1. シートを収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、
    シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、
    前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、
    前記抵抗付与手段は、
    前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置され、前記揺動支持部に支持されたシートの端部を規制可能な第1規制面と、
    前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部の反対側に配置され、前記幅方向において前記揺動中心に関して対称な位置において、前記揺動支持部に支持されたシートの端部を規制可能な第2規制面と、を有し、
    前記第1規制面におけるシートの端部に接触可能な領域の面積が、前記第2規制面におけるシートの端部に接触可能な領域の面積に比べて小さく、
    前記第2規制面が平面状であり、
    前記第1規制面が上下方向に沿って延びる複数のリブ状部材を有し、前記複数のリブ状部材の先端面において前記揺動支持部に支持されたシートの端部に接触する、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  2. シートを収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、
    シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、
    前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、
    前記抵抗付与手段は、
    前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置され、前記揺動支持部に支持されたシートの端部を規制可能な第1規制面と、
    前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部の反対側に配置され、前記幅方向において前記揺動中心に関して対称な位置において、前記揺動支持部に支持されたシートの端部を規制可能な第2規制面と、を有し、
    前記第1規制面におけるシートの端部に接触可能な領域の面積が、前記第2規制面におけるシートの端部に接触可能な領域の面積に比べて小さく、
    前記シート位置規制手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの前記シート給送方向における下流端を規制可能な先端規制部を有し、
    前記第1規制面及び前記第2規制面が前記先端規制部に配置される、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  3. シートを収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、
    シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、
    前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、
    前記シート位置規制手段は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記シート給送方向における上流端を規制可能な後端規制部材を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記後端規制部材に設けられ前記揺動支持部に支持されたシートの上流端に当接可能な後端規制面を有し、
    前記後端規制面は、前記幅方向における長さが前記揺動支持部に比べて小さく、かつ、前記幅方向において前記揺動中心に対して前記当接部の反対側にオフセットした位置に配置される、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  4. 前記後端規制部材は、前記シート収納手段の本体によって前記シート給送方向に沿ってスライド可能に支持されたガイド本体と、前記ガイド本体に移動可能に支持され、前記シート給送方向の下流側に前記後端規制面が設けられた可動ガイドと、前記可動ガイドを前記シート給送方向の下流に向かって押圧する押圧手段と、を有する、
    ことを特徴とする、請求項に記載のシート給送装置。
  5. シートを収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、
    シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、
    前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、
    前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、
    前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、
    前記抵抗部材は、前記第1側端規制部材の側端規制面及び前記第2側端規制部材の側端規制面に比べてシートに対する摩擦係数が高い材料からなる、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  6. シートを収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、
    シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、
    前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、
    前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、
    前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、
    前記抵抗部材は、前記第2側端規制部材の側端規制面から前記幅方向において前記揺動中心に近付く方向に向かって突出する複数の凸部を含む凹凸形状を有し、
    前記凹凸形状が上下方向における方向性を有し、シートの端部が下方から前記複数の凸部に摺接する場合、シートの端部が上方から前記複数の凸部に摺接する場合に比べて大きな抵抗力をシートに付与する形状からなる、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  7. シートを収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、
    シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、
    前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、
    前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、
    前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、
    前記抵抗部材が、前記第2側端規制部材によって前記幅方向に移動可能に支持され、
    前記抵抗付与手段は、前記抵抗部材を前記幅方向において前記揺動中心に近付く方向に付勢する付勢部材を備える、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  8. シートを収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、
    シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、
    前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、
    前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、
    前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、
    前記第2側端規制部材には、前記抵抗部材を収容可能な凹形状が形成され、
    前記抵抗付与手段は、前記抵抗部材が前記凹形状の外側に露出し、前記揺動支持部に支持されたシートに当接可能な第1状態と、前記第1状態に比べて前記抵抗部材が前記凹形状の内側に退避した第2状態と、を切換える操作が可能な操作部を有する、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  9. シートを収納するシート収納手段と、
    前記シート収納手段に収納されたシートの上面に当接して回転することでシートを給送する給送回転体と、
    シートを支持し、前記給送回転体によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記シート収納手段に対して昇降可能なシート支持手段と、
    前記シート支持手段を、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する上方位置と、前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体から離間する下方位置との間で昇降させる昇降手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート給送方向に直交する幅方向において前記揺動中心とは異なる位置、かつ、前記給送回転体の下端部より上方において、前記揺動支持部に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート収納手段は、前記シート支持手段に支持されたシートの端部に当接してシート位置を規制可能なシート位置規制手段と、前記シート支持手段が前記下方位置から上昇する際に、前記揺動支持部に対し、前記幅方向における前記揺動中心に対する前記当接部の反対側に、前記当接部と同じ側に比べて大きな抵抗力を付与する抵抗付与手段と、を有し、
    前記抵抗付与手段は、前記シート位置規制手段に配置され、前記シート支持手段が上昇する際に前記揺動支持部に支持されたシートに摺接することで、シートを介して前記揺動支持部に抵抗力を付与し、
    前記シート位置規制手段は、前記幅方向において、前記揺動中心に対して前記当接部と同じ側に配置された第1側端規制部材及び前記当接部の反対側に配置された第2側端規制部材を有し、前記第1側端規制部材及び前記第2側端規制部材の各々は、前記揺動支持部に支持されたシートの前記幅方向における端部を規制可能な側端規制面を備え、
    前記抵抗付与手段は、前記第2側端規制部材の側端規制面に配置された抵抗部材であり、
    前記揺動支持部には、前記シート支持手段が前記下方位置にある状態で予め規定された所定高さ以下のシートを積載可能であり、
    前記抵抗部材の少なくとも一部は、前記所定高さより上方、かつ、前記シート支持手段が前記下方位置から前記上方位置へ向かって上昇するときに前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接した際のシートの上面の位置より下方に配置される、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  10. 前記給送回転体を回転可能に支持し、前記給送回転体を支持した状態で揺動可能な支持部材と、
    前記支持部材を上下方向において前記給送回転体が下方へ向かう方向に付勢する付勢手段と、を備え、
    前記当接部は、前記支持部材に設けられる、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  11. 前記支持部材に支持され、前記幅方向において前記揺動中心と重なる位置に前記給送回転体を取付けられた軸部材と、
    前記支持部材に支持され、前記幅方向において前記給送回転体に対して前記当接部と同じ側に配置され、前記軸部材に駆動力を伝達する駆動伝達部と、を備え、
    前記給送回転体は、前記幅方向において前記駆動伝達部から遠い側から操作されることで、前記軸部材に対して着脱可能である、
    ことを特徴とする、請求項10に記載のシート給送装置。
  12. 前記昇降手段を駆動する第1駆動源と、
    前記給送回転体を回転駆動する第2駆動源と、
    前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記給送回転体に当接する所定位置に到達したことを検知可能なシート検知手段と、
    前記第1駆動源及び前記第2駆動源を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1駆動源に対し前記昇降手段によって前記シート支持手段を前記下方位置から前記上方位置へ向けて上昇を開始させた後、前記シート検知手段からの検知信号に基づいて前記揺動支持部に支持されたシートの上面が前記所定位置に到達したことを検知した場合、前記第2駆動源に対し前記給送回転体の回転駆動を開始する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  13. 前記シート支持手段は、前記シート収納手段に昇降可能に支持された昇降部を備え、
    前記揺動支持部は、シートを支持する平板状の本体と、前記本体から下方に突出し、前記昇降部の上面に当接する突出部とを有し、前記突出部及び前記昇降部の接触部を前記揺動中心として揺動する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
    前記シート給送装置から給送されるシートに画像を形成する画像形成手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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