JP2018100179A - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートを支持した状態で揺動可能な支持部材を含むシート給送装置において、給送動作の安定性を向上させる。【解決手段】シート給送装置(10)は、シートを支持した状態で、給送回転体(102)によるシート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部(101)を有する。揺動支持部(101)の揺動中心の位置(Y1)は、幅方向に関して給送回転体(102)の一方及び他方の端部の間に位置し、かつ、給送回転体(102)の搬送中心に対してオフセットしている。また、幅方向に関して給送回転体(102)とは異なる位置でシート(S)の上面(St)に当接可能な当接部(111r)が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置、及び画像形成装置等に用いられ、シートを給送するシート給送装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられるシート給送装置には、封筒等の厚さが均一でないシートを給送可能なものがある。このようなシートをシート給送装置にセットする場合、シートの厚さが不均一であることにより、最上位シートの上面が傾斜した状態となることがある。そして、ピックアップローラ等の回転体によってシートを給送する際に、シートの傾斜によって回転体とシートとの当接圧が不均一な状態であった場合、給送に失敗する給送不良やシートの斜行等の不都合が生じ得ることが知られていた。
特許文献1には、シートが積載されるトレイの上面に、トレイに対して揺動可能な補助トレイが装着されたシート給送装置が開示されている。この構成では、トレイの上昇に伴ってシートの上面がピックアップローラに当接すると、ピックアップローラの押圧力によって補助トレイが揺動し、最上位シートの上面がピックアップローラの外周面に倣うようにしてシートの傾斜が補正される。
特開2014−37316号公報
しかしながら、上記文献に記載された構成において、シートとシート給送装置を構成する部材との間に生じる摩擦等の要因により、補助トレイの適切な方向への揺動が妨げられる場合があった。これにより、シートの傾斜が十分に補正されていない状態で給送動作が実行され、給送不良やシートの斜行等の不都合が生じる虞があった。
そこで、本発明は、給送動作の安定性を向上可能なシート給送装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るシート給送装置は、シートを支持するシート支持手段と、前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート支持手段に支持されたシートに当接した状態で回転することでシートを給送可能な給送回転体と、前記給送回転体と前記シート支持手段とを相対移動させ、前記給送回転体が前記シート支持手段に支持されたシートに当接可能な第1状態と、前記給送回転体が前記シート支持手段に支持されたシートから離間する第2状態とに切換可能な切換手段と、前記シート支持手段の上方、かつ、前記給送回転体によるシート給送方向に直交する幅方向に関して前記給送回転体とは異なる位置に配置され、前記第1状態において、前記シート支持手段に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、前記シート支持手段は、シートを支持した状態で、前記シート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、前記揺動支持部の揺動中心が、前記幅方向に関して、前記給送回転体の一方及び他方の端部の間に位置し、かつ、前記給送回転体の一方及び他方の端部の間の中央位置に対して前記当接部と同じ側にオフセットしている、ことを特徴とする。
本発明に係るシート給送装置によれば、給送動作の安定性を向上させることができる。
本開示に係る画像形成装置の概略図。 画像形成装置のシート給送部を示す概略図。 シート給送部の上面図。 シート給送部の要部を示す模式図。 給送動作の開始前(a)、給送動作の第1段階(b)、及び給送動作の第2段階(c)におけるシート給送部の状態を示す模式図。 給送動作の開始前(a)、給送動作の第1段階(b)、及び給送動作の第2段階(c)におけるシート給送部の状態を示す模式図。 (a)〜(c)はいずれも変形例に係るシート給送部における補助トレイとピックアップローラの位置関係を示す模式図。 比較用のシート給送部において、給送動作の開始前(a)及び給送動作中(b)におけるシート給送部の状態を示す模式図。 比較用のシート給送部において、給送動作の開始前(a)及び給送動作中(b)におけるシート給送部の状態を示す模式図。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る画像形成装置について説明する。図1に示すように、画像形成装置200は、電子写真方式の画像形成部100を備えたフルカラープリンタである。画像形成装置200は、外部PCから入力された画像情報や原稿から読取った画像情報に基づいてシートSに画像を形成する。ただし、シートSとは、用紙及び封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート(OHT)等のプラスチックフィルム、並びに布を含む、薄層状の記録媒体を指す。
画像形成装置200は、大まかに、シートSを給送するシート給送部10,60と、給送されたシートSに画像を形成する画像形成部100と、画像が形成されたシートSを装置外へと排出する排出部50と、制御部80と、を備えている。また、画像形成部100は、4つの画像形成ユニット20と、中間転写部30と、二次転写部T2と、定着装置40とを備えた、所謂タンデム型中間転写方式の構成を備えている。
画像形成ユニット20の構成は、現像に用いるトナーの色を除いて実質的に同様である。即ち、各画像形成ユニット20は、ドラム状の感光体である感光ドラム21と、帯電装置22と、現像装置24と、クリーニング装置25と、を備えている。画像形成ユニット20に対してトナー像の形成が要求されると、感光ドラム21が回転を開始し、帯電装置22がドラム表面を一様に帯電させる。画像形成装置200の装置本体201の下部には露光装置23が配置されており、各画像形成ユニット20の感光ドラム21に対して、印刷すべき画像のデータに基づいて変調されたレーザ光を照射する。これにより、感光ドラム21が露光されてその表面に静電潜像が形成される。現像装置24は、感光ドラム21にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。
各画像形成ユニット20によって形成されたトナー像は、中間転写部30の一次転写ローラ33により、中間転写体である中間転写ベルト31に互いに重なり合うようにして一次転写される。感光ドラム21に残留した転写残トナーは、クリーニング装置25によって除去される。中間転写ベルト31は、二次転写内ローラ32、テンションローラ32a、及び張架ローラ32bに巻き回されており、図中R1方向に回転駆動されている。中間転写ベルト31に担持されたトナー像は、中間転写ベルト31の回転に伴って二次転写内ローラ32と二次転写ローラ34との間に形成された二次転写部T2へと搬送され、二次転写ローラ34に印加されるバイアス電圧によってシートSに二次転写される。中間転写ベルト31に残留したトナー等の付着物は、ベルトクリーニング装置36によって除去される。未定着のトナー像を転写されたシートSは、定着装置40へと受け渡される。定着装置40は、シートSを挟持して搬送るローラ対41と、不図示の熱源とを有し、シートSに熱及び圧力を付与する。これにより、トナーが溶融・固着してシートSに定着する。
このような画像形成プロセスに並行して、シート給送部10は画像形成部100へ向けてシートSを給送する給送動作を実行する。詳しくは後述するように、シート給送部10は、シートSを収納する給送カセット106と、給送カセット106に収納されたシートSを1枚ずつ分離して給送する給送ユニット10Aとを備えている。また、画像形成装置200の側面には、不定サイズのシートをセット可能な手差し用のシート給送部60が設けられている。シート給送部60は、シートを支持する手差しトレイ61と、手差しトレイ61に支持されたシートを給送する給送ローラ62とを備えている。シート給送部10,60は、いずれもシート給送装置の一例である。
シート給送部10,60から送り出されたシートSは、搬送ローラ対11を経由して、レジストレーションローラ対12へ向けて搬送される。レジストレーションローラ対12、シートSの前端、即ち搬送方向における下流端に当接してシートSを撓ませることでシートSの斜行を補正し、画像形成部100によるトナー像の形成動作の進行に合わせて二次転写部T2へシートSを送り込む。二次転写部T2においてトナー像を転写され、定着装置40によって画像が定着したシートSは、排出部50へ受け渡され、排出ローラ対52によって装置本体201の上部に設けられた排出トレイ51へと排出される。
なお、画像形成装置200の側部(図中右側部)は、装置本体201に対して破線部分を境界として開閉可能なカバー70として構成されている。カバー70を開いた状態では、シートSの搬送経路が露出するため、ジャムシートの除去等の作業を容易に行うことができる。また、上述の画像形成部100は、シートに画像を形成する画像形成手段の一例であり、直接転写型の電子写真方式の構成や、インクジェット方式等の他の画像形成機構に置き換えてもよい。
[シート給送部]
次に、シート給送部10の構成について詳しく説明する。図2に示すように、給送カセット106は、上記装置本体201に引出し可能に装着されたカセット本体116と、カセット本体116の底面に対して昇降可能な昇降トレイ105と、を備えている。昇降トレイ105とカセット本体116との間には、トレイ昇降板109が配置されている。トレイ昇降板109は、不図示の昇降モータ及びギヤ列等の駆動伝達手段によって駆動されることにより、回動軸109aを中心に回動することで昇降トレイ105を昇降させる。カセット本体116は、シートを収納可能なシート収納部としての給送カセット106の収納部本体に相当する。また、トレイ昇降板109は、昇降部としての昇降トレイ105を昇降させる昇降機構の一例である。
昇降トレイ105の上方には、最上位のシートSの上面St(以下、単にシート上面とする)の高さを検知可能な検知手段として、光学センサ等の高さ検知センサ110が配置されている。また、昇降トレイ105の上面には、後述の補助トレイ101が着脱可能に装着されている。
給送ユニット10Aは、昇降トレイ105の上方に配置されたピックアップローラ102と、フィードローラ107と、フィードローラ107に圧接されたリタードローラ108と、を有する。ピックアップローラ102は、シート支持手段に支持されたシートSの上面Stに当接してシートを給送可能な給送回転体の一例であり、フィードローラ107は、ピックアップローラ102によって送り出されたシートSを搬送する搬送部材である。
図3に示すように、ピックアップローラ102を支持する軸部材であるローラ軸102Aは、ピックアップローラ102幅方向V2の一方(図中上方)に延び、昇降プレート111によって回転可能に保持されている。給送回転体を保持する保持手段としての昇降プレート111は、フィードローラ107のローラ軸107Aを中心にして上下方向に揺動可能な揺動部材である。昇降プレート111は、装置本体201の枠体に接続された加圧バネ122によって下方へ向けて付勢されている。
不図示の給送モータからの駆動力は駆動軸であるフィードローラ107のローラ軸107Aに入力される。ローラ軸107Aの回転は、ローラ軸102A,107Aに取付けられたギヤ112,114と、ギヤ112,114の間に位置するアイドラギヤ113とを含むギヤ列121を介してピックアップローラ102のローラ軸102Aに伝達される。これにより、ピックアップローラ102及びフィードローラ107が同方向に回転する。以下、ピックアップローラ102及びフィードローラ107によってシートSが搬送される方向を指してシート給送方向とする。なお、ギヤ列121は給送回転体に駆動力を伝達する駆動伝達部の一例であり、ベルト等の駆動伝達機構に置き換えてもよい。
図2に示すように、リタードローラ108は、ローラ軸108Aに取付けられ、フィードローラ107に一定の当接圧で圧接され、分離部としての分離ニップ部をフィードローラ107との間に形成している。ローラ軸108Aは、トルクリミッタを介してシート給送方向に逆らう方向の駆動力を入力されている。トルクリミッタのトルク値は、分離ニップ部に1枚のシートが進入している状態ではリタードローラ108がフィードローラ107に連れ回り、複数枚のシートが進入している状態ではリタードローラ108が逆方向に回転するように設定されている。なお、リタードローラ108はシートを分離可能な分離手段の一例であり、例えば摩擦パッド等の分離部材に置き換えてもよい。
図2及び図3に示すように、カセット106には、シートSの位置を規制可能な規制手段として、カセット本体116に支持された後端規制板115及び側端規制板104F,104Rが配置されている。後端規制板115は、昇降トレイ105の切欠き部105aに配置され、シート給送方向に沿った方向V1に沿って移動可能である。後端規制板115は、昇降トレイ105及び補助トレイ101に載置されたシートSの後端、即ちシート給送方向の上流端に当接することで、シート給送方向に関するシート位置を規制可能である。
側端規制板104F,104Rは、装置本体201の手前側(図3の下方)と奥側(図3の上方)とに設けられ、昇降トレイ105の切欠き部105b,105bに配置されている。側端規制板104F,104Rは、規制板と一体のラック117F,117R及びラック117F,117Rに噛合うピニオン118を含む連動機構119によって接続されている。即ち、側端規制板104F,104Rは、幅方向V2、即ちシート給送方向に直交する方向に相対移動可能であり、ピニオン118の軸部118aに対して対称な位置を取る。側端規制板104F,104Rは、昇降トレイ105及び補助トレイ101に載置されたシートSの幅方向における両側の端部に当接することで、幅方向に関するシート位置を規制可能な一対の側端規制部に相当する。
このような構成を備えたシート給送部10による給送動作について説明する。画像形成装置200に対して印刷の実行を要求する信号(印刷ジョブ)が投入されると、画像形成装置200の制御部80は、トレイ昇降板109によって昇降トレイ105を所定位置までリフトアップするリフトアップ動作を開始する。具体的には、昇降モータの駆動を開始させてトレイ昇降板109を回動させることで、昇降トレイ105をシート給送方向の上流部に設けられた支持軸105c(図2参照)を中心に上方へ揺動させる。昇降モータの駆動は、昇降トレイ105に支持されたシートSの上面Stが高さ検知センサ110によって検知されたタイミングで停止され、昇降トレイ105が位置決めされる。高さ検知センサ110の検知位置は、最上位シートの上面Stがピックアップローラ102に当接し、かつ、加圧バネ122の付勢力によって給送に適した圧力で加圧された状態となるように設定されている。
次に、制御部80は、給送ユニット10AによってシートSの搬送を開始する。即ち、給送モータの駆動を開始して、駆動軸であるフィードローラ107のローラ軸107Aへ駆動力を入力する。これにより、昇降トレイ105及び補助トレイ101に支持されたシートSは、ピックアップローラ102によってフィードローラ107へ向けて送り出される。フィードローラ107及びリタードローラ108は、最上位のシートを他のシートから分離して、1枚ずつシート給送方向の下流へ向けて搬送する。制御部80は、印刷ジョブに設定されている枚数のシートSが給送されたことを確認すると給送モータを停止する。
[補助トレイ]
次に、シートを支持した状態で揺動可能な揺動支持部としての補助トレイ101の構成について、図4を用いて説明する。なお、図4は図2に図示した破線IV−IVの位置におけるシート給送部10の断面図である。
図4に示すように、補助トレイ101は、上面においてシートSを支持可能な平板状のトレイ本体101bと、トレイ本体101bから下方へ突出し、昇降トレイ105の上面に当接する突出部101aと、を備えている。突出部101aは、例えばシート給送方向に沿って延びる突起として構成される。このため、補助トレイ101は、突出部101aと昇降トレイ105との接触部P1を支点として、シート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心に図中時計回り方向及び反時計回り方向に揺動可能である。
補助トレイ101は、例えば封筒等の厚さが均一でないシートSを記録媒体として用いる場合に昇降トレイ105に装着すると好適である。このようなシートSを昇降トレイ105に直接載置した場合、シートSの上面Stがシート給送方向から視て傾斜した状態となることがある。すると、ピックアップローラ102が幅方向の一部でのみシートSに当接した状態又は当接圧が幅方向に関して不均等な状態となり、シートSの給送不良等の原因となることがある。一方、補助トレイ101を用いた場合には、昇降トレイ105の上昇に伴ってシートSの上面Stがピックアップローラ102に押圧されることで、補助トレイ101が上面Stの傾斜を低減する方向に揺動する。これにより、ピックアップローラ102がシートSの上面Stに安定して当接した状態となり、シート給送部10による給送動作の安定性が向上する。
なお、補助トレイ101が装着される昇降トレイ105は、上述した通り単体でもシートSを支持可能であり、補助トレイ101が装着された状態では、補助トレイ101及び昇降トレイ105がシートSを支持する支持体120を構成する。即ち、補助トレイ101が取外された昇降トレイ105及び支持体120は、いずれもシートSを支持するシート支持手段の一例である。ただし、揺動支持部を上記補助トレイ101のように着脱可能な構成とせずに、製造時にシート給送装置に組付ける構成としても構わない。
ここで、本実施例に係る補助トレイ101は、図4に示すように、補助トレイ101の揺動中心の位置Y1は、幅方向に関してピックアップローラ102の両側の端部102f,102rの間に設定されている。そして、幅方向における揺動中心の位置Y1が、ピックアップローラ102の搬送中心の位置Y0に対してオフセットするように設定されている。言い換えると、補助トレイ101の突出部101aと昇降トレイ105との接触部P1が、ピックアップローラ102の搬送中心を通る面よりも装置奥側(図中右側)に位置している。ただし、給送回転体の搬送中心とは、幅方向に関する給送回転体の一方及び他方の端部の間の中央位置を指し、図4に示す例では、ピックアップローラ102の外周面の端部102f,102rの中央位置に相当する。また、揺動中心の位置Y1のオフセット方向は、搬送中心の位置Y0に対して、ピックアップローラ102を保持する昇降プレート111と同じ側に設定されている。
このような構成の下で、シート給送部10が給送動作を行う場合の補助トレイ101の動作について、図5及び図6を用いて説明する。なお、図5(a)〜(c)は、シートSが奥側の側端規制板104Rから摩擦力を受けた状態で昇降トレイ105がリフトアップされる場合の動作を説明するための模式図である。また、図6(a)〜(c)は、シートSが手前側の側端規制板104Fから摩擦力を受けた状態で昇降トレイ105がリフトアップされる場合の動作を説明するための模式図である。
図5(a)は、給送動作開始前の状態であり、シートSが補助トレイ101に載置され、側端規制板104F,104Rが補助トレイ101の両側の側端に対向する位置まで動かされた状態を示している。このとき、シートSの一方の側端と、奥側の側端規制板104Rとが、破線で示す領域A1において接触しているものとする。
図5(b)に示すように、昇降トレイ105のリフトアップが行われると、昇降トレイ105及び補助トレイ101が、カセット本体116に支持されている側端規制板104F,104Rに対して相対移動しながら上方へ移動する。このとき、シートSは、奥側の側端規制板104Rから下方向の摩擦力f1を受ける。一方、昇降トレイ105の上昇に伴ってシートSの上面Stがピックアップローラ102の端部102fに当接すると、シートSはピックアップローラ102によって押圧され、下方への押圧力F1を受ける。ピックアップローラ102のシートSに対する押圧力F1は、シートS及び補助トレイ101に対してシートSの上面Stの傾斜を小さくする方向、即ち図中反時計回り方向に作用する。一方、側端規制板104Rからの摩擦力f1は、シートS及び補助トレイ101に対して、このような方向への補助トレイ101の揺動を妨げる図中時計回り方向に作用する。
ピックアップローラ102からの押圧力F1は、昇降トレイ105が上昇するほど大きくなる。従って、図5(c)に示すように、昇降トレイ105のリフトアップが完了するまでの間に、シートS及び補助トレイ101が押圧力F1に従って図中反時計回り方向に揺動し、シートSの上面Stがシート給送方向から視て水平に近い状態となる。これにより、ピックアップローラ102が幅方向に関して略均等な当接圧でシートSの上面Stに当接した状態、即ちピックアップローラ102によるシートSの給送に適した状態となる。
ここで、補助トレイ101の揺動中心をオフセットさせたことの作用について、図8及び図9に示す比較用のシート給送部10Zを用いて説明する。このシート給送部10Zは、図8(a)に示すように、補助トレイ101Zの揺動中心の位置がピックアップローラ102の搬送中心の位置Y0に揃うように構成されている点で本実施形態に係るシート給送部10と異なっている。その他の構成は本実施形態と同様であるため、共通する構成要素には本実施形態と同符号を付して説明を省略する。
比較用のシート給送部10Zにおいても、補助トレイ101Zは突出部101cを中心にして図中時計回り方向及び反時計回り方向に揺動可能である。このため、シートSが側端規制板104F,104Rから受ける摩擦力が小さい場合等には、図8(b)に示すように、ピックアップローラ102によってシートSの上面Stが押圧されることで、補助トレイ101Zが上面Stの傾斜を低減する方向に揺動する。
一方、図9(a)に示すように、シートSが破線で示す領域A1で側端規制板104Rに接触している場合には、図9(b)に示すように、補助トレイ101Zが適切に揺動しない場合がある。即ち、シートSが側端規制板104Rから受ける摩擦力f1によって補助トレイ101Zに作用するモーメントが、シートSがピックアップローラ102から受ける押圧力F1によって補助トレイ101Zに作用するモーメントを上回ってしまうことがある。この場合、摩擦力f1によって補助トレイ101Zが図中時計回り方向に回転してしまい、昇降トレイ105のリフトアップが完了してもシートSの上面Stが傾いたままの状態となる。そして、ピックアップローラ102の一部がシートSに当接した状態でピックアップローラ102の回転が開始することにより、シートSの給送不良等の不都合が生じる虞がある。
比較用の構成において、押圧力F1及び摩擦力f1によって補助トレイ101Zに作用するモーメントの大きさは、次のように見積もることができる。まず、押圧力F1が補助トレイ101Zを図中反時計回り方向に揺動させようとするモーメントの大きさは、次のように表すことができる。
F1×L
ただし、Lは、幅方向に関するピックアップローラ102の装置手前側の端部102fとピックアップローラ102の搬送中心との間隔、即ちピックアップローラ102の軸方向長さの半分である。
また、シートSが側端規制板104Rから受ける摩擦力f1が補助トレイ101Zを図中時計回り方向に揺動させようとするモーメントの大きさは、次のように表すことができる。
f1×Lr
ただし、Lrは、幅方向に関するピックアップローラ102の搬送中心と奥側の側端規制板104Rの規制面との間隔である。図9(b)に示す状態は、これらのモーメントが次のような大小関係となった場合に相当する。
F1×L<f1×Lr
一方、本実施形態の構成では、補助トレイ101の揺動中心がピックアップローラ102の搬送中心に対してオフセットしている(図5(b)参照)。揺動中心の位置Y1と搬送中心の位置Y0との間の距離をオフセット量ΔLとしたとき、ピックアップローラ102からの押圧力F1が補助トレイ101を図中反時計回り方向に揺動させようとするモーメントの大きさは、次のように表すことができる。
F1×(L+ΔL)
また、シートSが側端規制板104Rから受ける摩擦力f1が補助トレイ101を図中時計回り方向に揺動させようとするモーメントの大きさは、次のように表すことができる。
f1×(Lr−ΔL)
即ち、補助トレイ101の揺動中心を搬送中心に対してオフセットさせたことにより、ピックアップローラ102からの押圧力F1の影響を高めると共に、側端規制板104Rからの摩擦力f1の影響が低減される。このため、シートSが側端規制板104Rに接触した状態で給送動作が行われる場合であっても、比較用の構成に比して、補助トレイ101はシートSの上面Stの傾斜を小さくする方向に揺動し易くなる。これにより、昇降トレイ105のリフトアップ動作終了時に、ピックアップローラ102が幅方向の全長に亘ってシートSに当接した状態を実現することができ、シート給送部10による給送動作の安定性向上を図ることができる。
なお、オフセット量ΔLの大きさは、ピックアップローラ102の寸法や想定されるシートSのサイズ、及び側端規制板104Rの材質等を考慮して、可能な限り次の式(1)が満たされるように設定すると好適である。
F1×(L+ΔL)>f1×(Lr−ΔL) ・・・(1)
これにより、シート給送部10による給送動作の安定性をより一層向上させることができる。
次に、図6(a)〜(c)を用いて、シートSが手前側の側端規制板104Fに接触した状態で給送動作が実行される場合について説明する。図6(a)は、給送動作開始前の状態であり、シートSの一方の側端と、手前側の側端規制板104Fとが、破線で示す領域A2において接触しているものとする。
図6(b)に示すように、昇降トレイ105のリフトアップが行われると、昇降トレイ105及び補助トレイ101が側端規制板104F,104Rに対して相対移動しながら上方へ移動する。このとき、シートSが手前側の側端規制板104Fから下方向の摩擦力f2を受けると、補助トレイ101及びシートSは、突出部101aを中心に図中反時計回り方向に揺動しようとする。
ここで、図6(b)に示すようにシートSの上面Stが装置奥側へ向かって上方に傾斜した状態では、シートSがピックアップローラ102に当接する前に、昇降プレート111の下面に当接する。即ち、昇降プレート111の下面の一部である接触部111rは、幅方向に関してピックアップローラとは異なる位置でシートSの上面Stに当接可能な当接部として作用する。これにより、シートSは昇降プレート111から下方向の押圧力F2を受ける。
昇降プレート111からの押圧力F2は、補助トレイ101に対して、シートSの傾斜を小さくする方向、即ち図中時計回り方向に揺動させようとする力として作用する。一方、側端規制板104Fからの摩擦力f2は、補助トレイ101を図中反時計回り方向に揺動させようとする力として作用する。昇降プレート111からの押圧力F2は、昇降トレイ105が上昇するほど大きくなる。従って、昇降トレイ105のリフトアップに伴って、シートS及び補助トレイ101が押圧力F2に従って図中時計回り方向に揺動し、シートSの上面Stがシート給送方向から視て水平に近い状態となる。また、リフトアップの途中でピックアップローラ102の奥側の端部102rがシートSの上面Stに当接した後は、端部102rがシートSを押圧する力も加わり、シートSの上面Stがより水平に近くなるように補助トレイ101の揺動が補助される。これにより、リフトアップの終了時には、ピックアップローラ102が幅方向に関して略均等な当接圧でシートSの上面Stに当接した状態となる。
なお、図6(b)に示す状況において、押圧力F2及び摩擦力f2によって補助トレイ101に作用するモーメントの大きさは、次のように見積もることができる。まず、昇降プレート111が接触部111rにおいてシートSを押圧することで補助トレイ101Zを図中時計回り方向に揺動させようとするモーメントの大きさは、次のように表すことができる。
F2×(Ls−ΔL)
ただし、Lsは、幅方向に関するピックアップローラ102の搬送中心と接触部111rとの間隔である。
また、シートSが手前側の側端規制板104Fから受ける摩擦力f2によって補助トレイ101が図中反時計回り方向に揺動しようとするモーメントの大きさは、次のように表すことができる。
f2×(Lf+ΔL)
ただし、Lfは、幅方向に関するピックアップローラ102の搬送中心と側端規制板104Fの規制面との間隔である。
従って、補助トレイ101の揺動中心のオフセット量ΔLは、次の大小関係が可能な限り満たされるように設定することが好ましい。
F2×(Ls−ΔL)>f2×(Lf+ΔL) ・・・(2)
これにより、シートSが側端規制板104Fに接触した状態で給送動作が開始される場合であっても、昇降プレート111の接触部111rの作用によってシートSの上面Stの傾きを規制し、シート給送部10による給送動作の安定性を向上させることができる。
なお、上の式(2)では、オフセット量ΔLの値を大きくする程、左辺の値が小さく、右辺の値が大きくなる。従って、例えば上述の比較用のシート給送部10Zにおいて、昇降プレート111の下面に接触部111rが設けた場合、即ちΔL=0である場合に比して、式(2)が満たされない可能性に注意する必要がある。しかしながら、多くのシート給送装置において、Ls,Lfの値は設定可能なオフセット量ΔLの上限より十分に大きいことが多く、式(2)の関係を満たすΔLを設定することは十分に可能である。例えば、本実施形態の構成では、側端規制板104F,104Rが連動機構119によって幅方向に対称的に移動するため、Ls,Lfは概ねシートSの幅方向の長さの半分となる。一方、オフセット量ΔLの上限は、ピックアップローラ102の軸方向長さの半分であり、通常、Ls,Lfよりも十分に小さい。
このように、本実施形態では、補助トレイ101の揺動中心をピックアップローラ102の搬送中心に対してオフセットさせている。また、昇降プレート111の一部として、ピックアップローラ102に対して揺動中心のオフセット方向と同じ側でシートSの上面Stに当接可能な接触部111rを設けている。このため、シートSが側端規制板104F,104Rから受ける摩擦力等、補助トレイ101の揺動を妨げる要因が存在する場合であっても、補助トレイ101がシートSの上面Stの傾きを小さくする方向に揺動する。これにより、シート給送部10による給送動作の安定性を向上させることができる。
なお、補助トレイ101の適切な方向への揺動を妨げる要因としては、シートSの幅方向の重心位置の偏りや、画像形成装置200の全体が傾斜している場合等が挙げられる。また、上述の側端規制板104F,104Rに限らず、シートSが後端規制板115や搬送ガイド等の他の部材から受ける摩擦力が補助トレイ101の揺動を妨げることも考えられる。本実施形態の構成によれば、このような場合においても、補助トレイ101の適切な方向への揺動を助けてシート給送部10による給送動作の安定性向上を図ることができる。
また、本実施形態の構成によれば、保持手段である昇降プレート111の一部をシートSの上面Stに当接してその傾きを規制可能な当接部として兼用する構成であるため、装置の構成を簡略化することができる。ただし、保持手段とは別に、例えば装置本体201の枠体に支持された当接部を設けてもよい。
[変形例]
上述の実施形態の変形例として、給送カセット106の幅方向における位置を調整可能なシート給送部10Bについて説明する。この給送カセット106は、画像形成装置200の装置本体201に対して、シート給送部10Bにおけるシートの幅方向の位置が異なる複数の装着位置に装着可能である。図7(a)は給送カセット106を装置手前側(図中左側)の装着位置に装着した場合、図7(c)は装置奥側の装着位置に装着した場合、図7(b)はその中間位置に装着した場合のピックアップローラ102と補助トレイ101の位置関係を示している。
この構成の下では、給送カセット106の装着位置に応じて、補助トレイ101の揺動中心の位置Y1がピックアップローラ102の搬送中心の位置Y0に対して相対移動する。このため、補助トレイ101の揺動中心のオフセット量ΔL1,ΔL2,ΔL3は、給送カセット106の装着位置に応じて異なった値をとる。
そして、補助トレイ101は、給送カセット106がいずれの装着位置に装着された場合であっても、揺動中心がピックアップローラ102の搬送中心に対して昇降プレート111と同じ側にオフセットするように配置されている。このため、給送カセット106の装着位置に関わらず、補助トレイ101の適切な方向への揺動を助けてシート給送部10による給送動作の安定性向上を図ることができる。
なお、この変形例では、いずれの装着位置においても補助トレイ101の揺動中心が昇降プレート111と同じ側にオフセットしているものとして説明したが、これ以外の位置関係を取る構成であってもよい。即ち、幅方向に関して給送回転体に対する相対位置が異なる第1位置及び第2位置に移動可能なシート収納部を備えた構成において、上記第1位置及び第2位置において、揺動支持部の揺動中心が当接部と同じ側にオフセットした状態となる構成であればよい。
[その他の実施形態]
上述の実施形態におけるピックアップローラ102は、シートに当接した状態で回転することによってシートを給送可能な給送回転体の一例であり、ベルト部材等の他の回転体に置き換えてもよい。このような場合も、揺動支持部の揺動中心を、幅方向に関して給送回転体の一方及び他方の端部の間に位置し、かつ、給送回転体の一方及び他方の端部の間の中央位置に対して昇降プレート111等の当接部と同じ側にオフセットする構成とすればよい。また、給送回転体は、上記ピックアップローラ102のような単一のローラ部材に限らず、幅方向の複数個所に配置された複数のローラであってもよい。その場合、補助トレイ101の揺動中心が、幅方向に関してローラ部材同士の間に位置する場合であっても、ローラ部材全体の中央位置に対してオフセットしていればよい。
また、揺動支持部の揺動機構は、上述の補助トレイ101のように突出部101aの先端を支点とするものに限らず、例えば揺動支持部の本体からシート搬送方向に沿って延出する軸部を設け、軸部を昇降トレイ等によって回動可能に支持させてもよい。
また、上述の実施形態では、昇降トレイ105の昇降動作によってピックアップローラ102のシートに対する当接及び離間が切換わるものとして説明した。しかしながら、カム機構等によって昇降プレート111を上下方向に移動させることにより、ピックアップローラをシートに当接する第1状態とシートから離間する第2状態とに切換える構成であってもよい。即ち、トレイ昇降板109(図2参照)は、昇降機構の一例であると共に、給送回転体とシート支持手段とを相対移動させて第1状態と第2状態とに切換可能な切換手段の一例である。
また、本技術は、給送カセット106のようなシート収納部を備えたシート給送装置に限らず、手差し用のシート給送装置に適用してもよい。
10,10B,60…シート給送装置/100…画像形成手段(画像形成部)/120…シート支持手段(支持体)/101…揺動支持部(補助トレイ)/101a…突出部/101b…支持部/102…給送回転体(ピックアップローラ)/102A…軸部材(ローラ軸)/104F,104R…側端規制部(側端規制板)/105…昇降部(昇降トレイ)/106…シート収納部(給送カセット)/109…切換手段、昇降機構(トレイ昇降板)/111…保持手段、揺動部材(昇降プレート)/111r…当接部(昇降プレートの下面)/121…駆動伝達部(ギヤ列)/200…画像形成装置

Claims (9)

  1. シートを支持するシート支持手段と、
    前記シート支持手段の上方に配置され、前記シート支持手段に支持されたシートに当接した状態で回転することでシートを給送可能な給送回転体と、
    前記給送回転体と前記シート支持手段とを相対移動させ、前記給送回転体が前記シート支持手段に支持されたシートに当接可能な第1状態と、前記給送回転体が前記シート支持手段に支持されたシートから離間する第2状態とに切換可能な切換手段と、
    前記シート支持手段の上方、かつ、前記給送回転体によるシート給送方向に直交する幅方向に関して前記給送回転体とは異なる位置に配置され、前記第1状態において、前記シート支持手段に支持されたシートの上面に当接可能な当接部と、を備え、
    前記シート支持手段は、シートを支持した状態で、前記シート給送方向に沿って延びる揺動中心を中心にして揺動可能な揺動支持部を有し、
    前記揺動支持部の揺動中心が、前記幅方向に関して、前記給送回転体の一方及び他方の端部の間に位置し、かつ、前記給送回転体の一方及び他方の端部の間の中央位置に対して前記当接部と同じ側にオフセットしている、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記給送回転体を回転可能に保持する保持手段を備え、
    前記当接部は、前記保持手段に設けられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記給送回転体が取付けられ、前記給送回転体から前記幅方向において前記当接部と同じ側に延びる軸部材と、
    前記軸部材に駆動力を伝達する駆動伝達部と、を備え、
    前記保持手段は、前記軸部材及び前記駆動伝達部を保持した状態で上下方向に揺動可能な揺動部材である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート給送装置。
  4. 前記シート支持手段が配置され、シートを収納可能なシート収納部を備え、
    前記シート支持手段は、前記揺動支持部を支持し、前記シート収納部に対して昇降可能な昇降部を有し、
    前記切換手段は、前記昇降部を昇降させることで前記第1状態と前記第2状態とを切換可能な昇降機構である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  5. 前記揺動支持部は、シートを支持する平板状の本体と、前記本体から下方に突出し、前記昇降部の上面に当接する突出部とを有し、前記突出部及び前記昇降部の接触部を揺動中心として揺動する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート給送装置。
  6. 前記シート収納部は、第1位置と、前記幅方向に関して前記給送回転体に対する相対位置が前記第1位置と異なる第2位置と、に移動可能であり、
    前記シート収納部が前記第1位置に位置決めされた状態及び前記シート収納部が前記第2位置に位置決めされた状態のそれぞれにおいて、前記揺動支持部の揺動中心が、前記幅方向に関して、前記給送回転体の一方及び他方の端部の間に位置し、かつ、前記給送回転体の一方及び他方の端部の間の中央位置に対して前記当接部と同じ側にオフセットしている、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のシート給送装置。
  7. 前記シート収納部によって前記幅方向に関して相対移動可能に支持され、前記シート支持手段に支持されたシートの前記幅方向における両側の端部に当接することでシート位置を規制可能な一対の側端規制部を備える、
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  8. 前記給送回転体は、単一のローラ部材である、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
    前記給送回転体によって給送されたシートに画像を形成する画像形成手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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JP7455672B2 (ja) 2020-06-01 2024-03-26 キヤノン株式会社 画像読取装置及び画像形成装置

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