JP6881798B1 - 弁機能を有する立体細胞構造体、その作製方法及び支持体 - Google Patents
弁機能を有する立体細胞構造体、その作製方法及び支持体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6881798B1 JP6881798B1 JP2020135429A JP2020135429A JP6881798B1 JP 6881798 B1 JP6881798 B1 JP 6881798B1 JP 2020135429 A JP2020135429 A JP 2020135429A JP 2020135429 A JP2020135429 A JP 2020135429A JP 6881798 B1 JP6881798 B1 JP 6881798B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell structure
- dimensional cell
- valve function
- end portion
- valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Prostheses (AREA)
Abstract
Description
「生体弁」は血液の凝固が起こりにくいため、坑凝固剤を服用する必要はないが、耐用年数が10〜20年と短く、若年者への移植後、再度置き換え手術が必要になる可能性がある。
「機械弁」は血液の凝固が起きやすいため、生涯の坑凝固剤を服用する必要がある。坑血液凝固剤は外傷時に止血しにくい、ほかの疾病にかかりやすくなるなどの副作用が指摘されている。
また、どちらも形状は固定的であるので体の成長とともに移植した弁が成長することはなく、乳幼児などは成長に応じて再手術が必要となる。
ヒトの細胞から心臓弁を形成することができれば上記課題を解決することができる。
本発明は、細胞を用いて弁機能を有する立体細胞構造体を作製することで、この課題を解決する手法を提供することを目的とする。
弁機能を有する立体細胞構造体を作製するためには、管状細胞構造体を培養液内で培養時に、立体細胞構造体の特定部に任意の培地の流れを付与することによって、弁形状を作製していく。これを開閉培養と呼ぶ。
開閉培養を行うことで、立体細胞構造体の弁部位が開閉動作を行い、弁機能に必要な形状に自己成型していくとともに、弁機能のために必要な強度を得ていく。
a:弁 開時 は コントローラー500にあらかじめプログラミングされた速度及び角度でステッピングモーター400を回転させ、ピストン310をシリンダ210に押し込んでいくと同時に培養液が吐出され、弁機能を持つ立体細胞構造体(開示)102が押し広げられて、弁が開放状態となる。
b:弁 閉時は逆の動きとなり、培養液が吸引されるとともに、弁機能をもつ立体細胞構造体(閉時)103が閉じられて、弁が閉鎖状態となる。
上記 a, b を繰り返すことで、立体細胞構造体100が弁機能に即した形状に整形されていくとともに、弁機能に必要な強度を得て弁機能を有する立体細胞構造体105となる。
図5は図3に示される開閉培養中の a :弁開時、b:弁閉時 の写真である。
支持体120の材料は、当然であるが細胞毒性を有しないものに限定される。更に、生体適合性を持つ材料が望ましい。また、細胞が接着できる材質でもよいし、接着できない材質でもよい。細胞が接着する場合は不織布などの空間の多い材料が望ましいが、板材料の表面に凹凸を設けて接着しやすくすることでもよい。また、平滑な面でも細胞が接着できるような処理をしていればよい。支持体120に細胞非接着性の材料を用いた場合は、支持体120を立体細胞構造体105と分離し、立体細胞構造体105を心臓に移植することができる。支持体120に細胞接着性の材料を用いた場合は、支持体120は形状保持の機能を保持したまま心臓に移植することができる。
軟性支持体130は例えば三尖弁を作製する場合は支持体は円周上3か所に設置される。支持体の上端及び下端は容器、土台などに固定される。上記にある手法で開閉繰り返すことで、立体細胞構造体100が弁機能に即した形状に整形されていくとともに、弁機能に必要な強度を得て弁機能を有する立体細胞構造体105となる。
支持体130に細胞非接着性の材料を用いた場合は、支持体130を立体細胞構造体105と分離し、立体細胞構造体105を心臓に移植することができる。支持体130に細胞接着性の材料を用いた場合は、支持体130は強度保持の機能を保持したまま心臓に移植することができる。また、支持体130は生体に吸収される材質でもよい。
bは一例の写真である。軟性支持体130が三方に設置され、管状細胞構造体100と融合している。
101 管状立体細胞構造体の断面概略図。
102 弁機能をもつ立体細胞構造体が開放時の断面概略図。
103 弁機能をもつ立体細胞構造体が閉鎖時の断面概略図
105 弁機能をもつ立体細胞構造体の一例の写真
108 弁機能をもつ立体細胞構造体の染色画像の一例
109 弁機能をもつ立体細胞構造体の染色画像拡大の一例
110 立体細胞構造体に接続された支持体。
120 細胞構造体内部に設置された硬い材質で作製された支持体。
130 細胞構造体内部に設置された柔軟性をもつ材質で作製された支持体
200 培養液を保持するシリンダー。
300 ピストンが、培養液を吸引した状態。
310 ピストンが、培養液を吐出した状態。
400 ピストンを稼働させるステッピングモーター
500 ステッピングモーターを制御するコントローラー
Claims (20)
- 立体細胞構造体の製造方法であって、
中央に貫通孔が形成された管状の立体細胞構造体を用意する工程と、
前記立体細胞構造体の端部に圧力を印加し、当該端部に、当該端部を開閉可能な弁機能を付与する工程とを有し、
前記弁機能を付与する工程は、前記貫通孔内に挿入された柱状の固定部材で前記端部の周方向を3か所で固定し、固定した位置を支点に前記端部を開閉させることで前記端部の周方向に3つの弁機能を付与する、製造方法。 - 前記弁機能を付与する工程は、印加する圧力により前記端部を繰り返し開閉させる、請求項1に記載の製造方法。
- 前記弁機能を付与する工程は、前記立体細胞構造体の貫通孔内に流体を印加することを含む、請求項1に記載の製造方法。
- 前記流体を印加する工程は、前記貫通孔内に方向の異なる圧力を繰り返し印加することを含む、請求項2に記載の製造方法。
- 前記流体を印加する工程は、前記端部から流体を排出させることおよび前記端部から流体を吸い込むことを含む、請求項3に記載の製造方法。
- 前記固定部材は、硬性の材質または柔性の材質から構成される、請求項1に記載の製造方法。
- 前記弁機能を付与する工程は、培養液を収容した容器内において実施される、請求項1ないし4いずれか1つに記載の製造方法。
- 前記固定部材は、生体適合性を持つ材料または細胞非接着性の材料から構成される、請求項1に記載の製造方法。
- 弁機能を有する立体細胞構造体の製造装置であって、
中央に貫通孔が形成された管状の立体細胞構造体の一方の端部を支持する支持手段と、
前記貫通孔内に挿入された柱状の固定部材で前記立体細胞構造体の他方の端部の周方向を3か所で固定する固定手段と、
前記立体細胞構造体の貫通孔内に流体を印加し、前記固定手段で固定された位置を支点に前記他方の端部を開閉させることで前記他方の端部の周方向に3つの弁機能を形成する形成手段と、
を有する製造装置。 - 前記形成手段は、印加する圧力により前記他方の端部を繰り返し開閉させる、請求項9に記載の製造装置。
- 前記形成手段は、往復動が可能なシリンダーと、当該シリンダーを駆動する駆動部とを含み、
前記形成手段は、前記シリンダーの往復動に応答して前記貫通孔内に印加する圧力を変化させる、請求項9または10に記載の製造装置。 - 前記形成手段は、培養液を収容した容器内において前記立体構造細胞体の貫通孔内に培養液を印加する、請求項9に記載の製造装置。
- 前記固定部材は、細胞非接着性の材料から構成される、請求項9に記載の製造装置。
- 前記固定部材は、細胞接着性の材料から構成される、請求項9に記載の製造装置。
- 前記固定部材は、生体適合性を持つ材料から構成される、請求項13または14に記載の製造装置。
- 前記支持手段は、不織布から構成される、請求項10に記載の製造装置。
- 請求項1ないし9いずれか1つに記載の製造方法によって製造された弁機能を有する立体細胞構造体。
- 前記立体細胞構造体は、心臓の弁機能を提供する、請求項17に記載の立体細胞構造体。
- 請求項10ないし16いずれか1つに記載の製造装置によって製造された弁機能を有する立体細胞構造体。
- 前記立体細胞構造体は、心臓の弁機能を提供する、請求項19に記載の立体細胞構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020135429A JP6881798B1 (ja) | 2020-08-08 | 2020-08-08 | 弁機能を有する立体細胞構造体、その作製方法及び支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020135429A JP6881798B1 (ja) | 2020-08-08 | 2020-08-08 | 弁機能を有する立体細胞構造体、その作製方法及び支持体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6881798B1 true JP6881798B1 (ja) | 2021-06-02 |
JP2022031585A JP2022031585A (ja) | 2022-02-21 |
Family
ID=76083880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020135429A Active JP6881798B1 (ja) | 2020-08-08 | 2020-08-08 | 弁機能を有する立体細胞構造体、その作製方法及び支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6881798B1 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6121042A (en) * | 1995-04-27 | 2000-09-19 | Advanced Tissue Sciences, Inc. | Apparatus and method for simulating in vivo conditions while seeding and culturing three-dimensional tissue constructs |
JP4975013B2 (ja) * | 2005-03-11 | 2012-07-11 | ウエイク・フオレスト・ユニバーシテイ・ヘルス・サイエンシズ | 組織が工作された心臓弁の製造 |
-
2020
- 2020-08-08 JP JP2020135429A patent/JP6881798B1/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022031585A (ja) | 2022-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4282905B2 (ja) | 角膜アンレー | |
WO2018050092A1 (zh) | 人工组织前体及制备其的方法 | |
US10783803B2 (en) | Methods and devices for modeling the eye | |
US5733336A (en) | Ported tissue implant systems and methods of using same | |
EP1625832B1 (en) | Method of removing cell | |
KR102578930B1 (ko) | 조직 배양 장치 및 방법 | |
Mata et al. | Analysis of connective tissue progenitor cell behavior on polydimethylsiloxane smooth and channel micro-textures | |
WO1996032076A1 (en) | Tissue implant systems | |
US20060229735A1 (en) | Device for tissue engineering | |
JP2009125068A (ja) | 多層培養装置 | |
JP2006320304A (ja) | 密閉系細胞培養容器及びそれを利用した細胞培養方法 | |
JP2005500860A (ja) | 細胞のインビトロ増殖のための方法および装置 | |
US11773362B2 (en) | Modular bioreactor, compliance chamber for a bioreactor, and cell seeding apparatus | |
JP6998883B2 (ja) | バイオ人工限外濾過装置及びそれに関連する方法 | |
WO2006105444A2 (en) | Bioreactor for development of blood vessels | |
JP5731728B2 (ja) | 密閉系細胞培養容器及びそれを利用した細胞培養方法 | |
KR101435402B1 (ko) | 3 차원 스캐폴드 상에 세포 접종을 위한 시스템 | |
WO2019106996A1 (ja) | 免疫隔離デバイス | |
JP6881798B1 (ja) | 弁機能を有する立体細胞構造体、その作製方法及び支持体 | |
JP6382938B2 (ja) | 細胞培養治具およびこの細胞培養治具を用いた細胞培養方法 | |
JP5252828B2 (ja) | 上皮系細胞培養方法 | |
JP6452304B2 (ja) | 細胞シート培養基材、細胞シート培養基材複合物、及び細胞シート/培養基材複合の製造方法 | |
Kobayashi et al. | An artificial blood vessel with an endothelial-cell monolayer | |
JP5837530B2 (ja) | 密閉系細胞培養容器及びそれを利用した細胞培養方法 | |
Kurniawan | Perfusion 3D Bioprinting with Gelatin and Hydrogel for Vascular Tissue Engineering |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200812 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200812 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20200815 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20200828 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201110 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20201111 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201210 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210118 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210413 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210423 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6881798 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |