JP6881086B2 - 車両の診断装置及び車両の診断システム - Google Patents

車両の診断装置及び車両の診断システム Download PDF

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Description

本発明は、車両の診断装置及び車両の診断システムに関するものである。
車両の診断装置としては、車両走行時の軸受部品(例えば、ハブベアリング)の振動量がある閾値を超えたときに、その軸受部品が故障したと診断するものがある。
特開2006−133162号公報
しかし、上記の診断装置は、実際に発生した故障を検出するものであり、故障時期を事前に予測するものではない。また、車両走行時には様々な振動が軸受部品に伝達されるため、外乱の影響で故障時期を誤って予測する虞がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決して、軸受部品の故障時期を精度良く予測できる車両の診断装置及び車両の診断システムを提供することにある。
本発明の一態様によれば、軸受部品の故障時期を予測する車両の診断装置であって、前記車両の走行距離を取得する走行距離取得部と、前記軸受部品の振動量を予め設定された走行距離毎に取得する振動量取得部と、前記振動量取得部で取得された複数の振動量に基づいて、振動量の傾きを算出する傾き算出部と、前記傾き算出部で算出された前記傾きと、前記軸受部品が故障した場合の振動量として予め設定された閾値振動量とに基づいて、振動量が前記閾値振動量を超える閾値走行距離を予測する閾値走行距離予測部と、を備えたことを特徴とする車両の診断装置が提供される。
また、前記傾き算出部は、振動量が取得される毎に、振動量の傾きを算出し、前記閾値走行距離予測部は、振動量の傾きが算出される毎に、閾値走行距離を予測することが好ましい。
また、前記軸受部品は、前記車両の車輪を回転支持するハブベアリングであることが好ましい。
本発明の他の態様によれば、軸受部品の故障時期を予測する車両の診断システムであって、前記車両に搭載された車両側端末装置と、前記車両側端末装置とネットワークを介して接続され、前記車両とは異なる場所に設置される管理側端末装置と、を備え、前記車両側端末装置は、前記車両の走行距離を取得する走行距離取得部と、前記軸受部品の振動量を予め設定された走行距離毎に取得する振動量取得部と、前記走行距離取得部で取得される走行距離及び前記振動量取得部で取得される振動量を前記ネットワークを介して前記管理側端末装置に送信する送信部と、を含み、前記管理側端末装置は、前記送信部から送信される走行距離及び振動量を受信する受信部と、前記受信部で受信された複数の振動量に基づいて、振動量の傾きを算出する傾き算出部と、前記傾き算出部で算出された前記傾きと、前記軸受部品が故障する振動量として予め設定された閾値振動量とに基づいて、振動量が前記閾値振動量を超える閾値走行距離を予測する閾値走行距離予測部と、を含むことを特徴とする車両の診断システムが提供される。
また、前記傾き算出部は、振動量が取得される毎に、振動量の傾きを算出し、前記閾値走行距離予測部は、振動量の傾きが算出される毎に、閾値走行距離を予測することが好ましい。
また、前記軸受部品は、前記車両の車輪を回転支持するハブベアリングであることが好ましい。
本発明によれば、軸受部品の故障時期を精度良く予測できる車両の診断装置及び車両の診断システムを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る診断装置を搭載した車両の全体構成図である。 (a)は、ハブベアリング及び振動センサの概略構成を示す側面図であり、(b)は、(a)のII−II断面図である。 振幅の傾きと閾値走行距離を示したグラフである。 振幅に基づいて振幅の傾きを求めたグラフである。 本発明の第2実施形態に係る診断システムの全体構成図である。 振幅に基づいて振幅の傾きを求めたグラフである。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態に係る車両の診断装置及び車両の診断システムを説明する。
(第1実施形態)
図1〜図4に基づいて、第1実施形態に係る車両1の診断装置100を説明する。図1は、診断装置100を搭載した車両1の全体構成図である。また、図2(a)は、軸受部品としてのハブベアリング2及び振動センサSの概略構成を示す側面図であり、図2(b)は、図2(a)のII−II断面図である。
図1及び図2に示すように、車両1の診断装置100は、ハブベアリング2の故障時期を予測する診断装置である。
車両1は、キャブオーバ型トラックからなる。車両1の車輪(ホイール)3は、ハブ4を介して車軸5に連結されている。車輪3の外周部には、タイヤ6が装着されている。
ハブベアリング2は、車輪3を回転支持するように構成される。具体的には、車輪3は、複数のハブボルト7及びナット8によって、ハブフランジ4aに締結されている。ハブベアリング2は、車両1の車体側に上下動可能に支持されたナックル9に対して、車軸5に連結されたハブ軸4bを回転可能に支持する。
より詳しくは、ハブベアリング2は、ラジアルベアリング(転がり軸受)からなる。また、本実施形態のハブベアリング2は、固定側であるナックル9に設けられた外輪2aと、可動側であるハブ軸4aに設けられた内輪2bと、外輪2a及び内輪2bの間に介在される転動体2cと、を備える。但し、図示しないが、外輪2aが可動側に設けられ、内輪2bが固定側に設けられていても良い。
ハブベアリング2では、外輪2a及び内輪2bと転動体2cとの接触部分が摩耗してくると、外輪2aに対して内輪2bが振動する。そして、こうした内輪2bの振動は、ハブベアリング2の振動として振動センサSによって検出される。
ハブベアリング2の振動の振幅は、摩耗が増大するにつれて増加する。そして、振幅が許容値を超えてくると、異音を生じる等の故障が発生する。
振動センサSは、取付部S1と検出部S2とを有する。取付部S1は、略長円形状の金属板からなり、その長手方向の両端部の位置で、ハブボルト7及びナット8によって、ハブ4に対して車輪3と共締め固定される。検出部S2は、圧電素子を含む振動検出モジュールからなり、取付部S1の長手方向の中央に設置される。また、検出部S2は、ハイパスフィルタ等の周波数フィルタを有し、可能な限りハブベアリング2の振動のみを検出するように構成される。更に、検出部S2は、検出した振動の信号を診断装置100に無線送信するための無線モジュールを有する。
診断装置100は、車両1の電子制御ユニット(ECU)もしくはコントローラからなる。より詳しくは、診断装置100は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を備えて構成される。
本実施形態において、診断装置100は、車両1の走行距離を取得する走行距離取得部10と、ハブベアリング2の振幅を予め設定された走行距離毎に取得する振動量取得部20と、を備える。ここでいう振幅は、特許請求の範囲に記載された振動量に該当する。振動量は、振動の大きさを表すパラメータである。なお、本実施形態において、振幅は、ハブベアリング2の可動側である内輪2bの変位を時間で2階微分して得られる加速度[m/s2]の振動の振幅である。但し、振幅は、変位[μm]の振動の振幅であっても良く、また、変位を時間で1階微分して得られる速度[mm/s]の振動の振幅であっても良い。
また、詳細は後述するが、診断装置100は、振動量取得部20で取得された複数の振幅に基づいて、振幅の傾きを算出する傾き算出部30を備える。また、診断装置100は、傾き算出部30で算出された傾きと、ハブベアリング2が故障した場合の振幅として予め設定された閾値振幅とに基づいて、振幅が閾値振幅を超える走行距離である閾値走行距離を予測する閾値走行距離予測部40を備える。ここでいう閾値振幅は、特許請求の範囲に記載された閾値振動量に該当する。また、本実施形態の診断装置100は、ハブベアリング2の故障時期を診断して、運転者に対して警告する警告部50を備える。
次に、図3及び図4に基づいて、診断装置100における走行距離取得部10、振動量取得部20、傾き算出部30、閾値走行距離予測部40、及び警告部50の各機能を詳しく説明する。
図3及び図4は、走行距離と振幅との関係を示したグラフである。具体的には、図3は、ある走行距離xの時点d(図示d1,d2,d3)で算出された振幅yの傾きa(図示a1,a2,a3)と、傾きa及び閾値振幅Yに基づいて閾値走行距離X(図示X2,X3)とを算出したグラフである。また、図4は、図3に示した時点d1の振幅yに基づいて、傾きを求めたグラフである。なお、図3中、符号cは、ハブベアリング2の初期状態から故障時期までの間において、走行距離xの増加につれて振幅yが増加する様子を表した仮想線である。
図3に示すように、走行距離取得部10は、車両1の走行中、走行距離x[km]を取得するように構成される。この走行距離xは、ハブベアリング2が初期状態の地点で、x=0[km]になるように設定される。なお、走行距離xは、図示しない車速センサの検出値に基づいて取得されるが、この取得方法は、任意であって良い。
振動量取得部20は、一定の走行距離(例えば、1[km])毎に、振動センサSの検出値に基づいて、ハブベアリング2の振幅yを取得するように構成される。但し、振幅yを取得する距離間隔は、これより短い間隔(例えば、500[m])または長い間隔(例えば、10[km])に設定されても良い。
傾き算出部30は、振幅yが取得される毎に、振幅yの傾きを算出するように構成される。
具体的には、図4に示すように、傾き算出部30は、振動量取得部20で取得された直近の一定個数(例えば、10個)の振幅yに基づいて、最小二乗法により振幅yの平均の傾きaと切片bを算出する。
例えば、傾き算出部30は、図中の走行距離x=10[km]の時点d1において、走行距離x=1〜10[km]の間に取得された10個の振幅yに基づいて、傾きa1と切片b1を算出する。図中の直線L1は、この傾きa1と切片b1とからなる直線の式(y=a1x+b1)を表したものである。また、図示しないが、走行距離x=11[km]の時点においては、走行距離x=2〜11[km]の間に取得された直近の10個の振幅yに基づいて、傾きと切片を算出する。なお、これらの振幅yの個数は、これよりも多い(例えば、20個)または少ない(例えば、5個)数でも良い。
閾値走行距離予測部40は、振幅yの傾きaが算出される毎に、閾値走行距離Xを予測するように構成される。
具体的には、閾値走行距離予測部40は、算出された傾きa及び切片bと、予め設定された閾値振幅Yとに基づいて、閾値走行距離Xを演算予測する。
例えば、図3に示すように、ある時点d2で傾きa2と切片b2が算出されたとする。このとき、閾値走行距離予測部40は、y=a2x+b2で表される直線L2の式のyの値に閾値振幅Yを代入して、閾値走行距離X2を、X2=(Y−b2)/a2の式から算出する。また同様に、ある時点d3で傾きa3と切片b3が算出されたときは、y=a3x+b3で表される直線L3の式のyの値に閾値振幅Yを代入して、閾値走行距離X3を、X3=(Y−b3)/a3の式から算出する。なお、閾値振幅Yは、ハブベアリング2の種類、型式等に応じて、予め設定されているものとする。
警告部50は、閾値走行距離Xが予測される毎に、その閾値走行距離Xに基づいて、ハブベアリング2の故障時期を診断して、運転者に対して警告するように構成される。
具体的には、警告部50は、閾値走行距離予測部40が閾値走行距離Xを予測した地点から、その閾値走行距離Xに到達するまでの残りの走行距離r(図示r2,r3)を算出する。そして、その残りの走行距離rが、事前に運転者に故障時期を警告しておくべき所定距離R以下であるときは、図示しない車内ディスプレイ等に残りの走行距離rを表示し、または音声で知らせる。
例えば、予測された閾値走行距離がX2の場合、算出された残りの走行距離r2が所定距離Rよりも大きいものとする(r2>R)。この場合、警告部50は、故障が予測される時期まで余裕があるとして、運転者に対して警告しない。一方、予測された閾値走行距離がX3の場合、算出された残りの走行距離r3が所定距離R以下であるとする(r2≦R)。この場合には、警告部50は、故障が予測される時期が近いとして、運転者に対して警告する。
以上の通り、本実施形態に係る車両1の診断装置100によれば、閾値走行距離Xを予測することで、ハブベアリング2の故障時期を予測することができる。その結果、実際に故障が発生する前に、予め運転者に警告することができる。
一方、車両走行時には、タイヤが路面の段差を乗り越えたり、荒地を走行したりしたときの振動等、様々な外乱の振動がハブベアリングに伝達される。そのため、外乱の影響で閾値走行距離が誤って予測されてしまい、故障時期の予測精度が低下する虞がある。
しかし、本実施形態では、図3及び図4に示すように、取得された複数の振幅yに基づいて、傾き算出部30が振幅yの傾きaを算出する。そして、その傾きaと閾値振幅Yとに基づいて、閾値走行距離予測部40が閾値走行距離Xを予測する。そのため、図4中の符号eyで示すように、外乱によって突発的に大きな異常振幅を取得した場合でも、他の通常の振幅yによって、外乱の影響を弱め、複数の全体の振幅yを平均化できる。その結果、外乱の影響で閾値走行距離が誤って予測されるのを抑制でき、故障時期を精度良く予測することが可能になる。
また、本実施形態では、図3及び図4に示すように、一定距離(1[km])毎に傾きaを算出し、閾値走行距離Xを予測するので、あるタイミングで外乱の影響により誤った閾値走行距離Xを予測してしまっても、その後の外乱の影響が無くなったタイミングで、正確な閾値走行距離Xを予測できる。このため、外乱の影響を弱め、故障時期を精度良く予測することができる。
(第2実施形態)
図3,図5及び図6に基づいて、第2実施形態に係る車両1の診断システム200を説明する。図5は、診断システム200の全体構成図である。また、図6は、ある走行距離xの時点の振幅yに基づいて、傾きを求めたグラフである。なお、本実施形態は、第1実施形態の診断装置100の構成を、車両側端末装置201及び管理側端末装置202に含めたものである。よって、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を用い、それらの詳細な説明は省略する。
図5に示すように、車両1の診断システム200は、ハブベアリング2の故障時期を予測する診断システムである。また、診断システム200は、車両1に搭載された車両側端末装置201と、車両側端末装置201とネットワークNを介して接続され、車両1とは異なる場所(例えば、車両運行管理を行う基地局または事務所)に設置される管理側端末装置202と、を備える。
車両側端末装置201及び管理側端末装置202は、それぞれ電子制御ユニット(ECU)もしくはコントローラからなり、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を備えて構成される。また、車両側端末装置201及び管理側端末装置202は、インターネット等のネットワークNを介して、互いに無線通信するための通信モジュールを有する。なお、図示例では、1台の車両1のみを示しているが、管理側端末装置202は、車両側端末装置201を搭載した複数の車両を管理できるように構成される。
車両側端末装置201は、走行距離取得部10と振動量取得部20とを含む。また、車両側端末装置201は、走行距離取得部10で取得される走行距離及び振動量取得部20で取得される振幅をネットワークNを介して管理側端末装置202に送信する送信部60を含む。
管理側端末装置202は、送信部60から送信される走行距離及び振幅を受信する受信部60と、受信部70で受信された複数の振幅に基づいて、振幅の傾きを算出する傾き算出部30と、を含む。また、管理側端末装置202は、閾値走行距離予測部40と、警告部50とを含む。
ここで、本実施形態の振動量取得部20は、走行距離が所定の長距離(例えば、100[km])に達する毎に、複数の振幅(例えば、10個)を取得して蓄積する。また、送信部60は、複数の振幅の取得が完了すると、蓄積された複数の振幅を一度に管理側端末装置202に送信する。
例えば、図6に示すように、振動量取得部20は、走行距離xが100[km]に達すると、走行距離x=101〜110[km]の間、一定の距離間隔(例えば、1[km]毎)で振幅yを取得して蓄積する。そして、送信部60は、振幅yの取得が完了したとき、蓄積された振幅yを管理側端末装置202に送信する。
一方、管理側端末装置202において、傾き算出部30は、振幅が送信される毎に、振幅の傾きを算出する。例えば、傾き算出部30は、上記の走行距離x=110[km]の時点で送信された複数の振幅yに基づいて、傾きa1’と切片b1’とを算出する。なお、図6中の直線L1’は、傾きa1’と切片b1’とからなる直線の式(y=a1’x+b1’)を表したものである。
閾値走行距離予測部40は、図3に示すように、振幅yの傾きaが算出される毎に、閾値走行距離Xを予測する。
警告部50は、閾値走行距離Xに到達するまでの残りの走行距離rが、所定距離R以下であるか否かを判定する。そして、本実施形態の警告部50は、残りの走行距離rが所定距離R以下であるときに、ネットワークNを介して、管理側端末装置202から車内側端末装置201に対して、残りの走行距離rを送信する。車内側端末装置201は、ディスプレイ表示や音声等によって、送信された残りの走行距離rを運転者に知らせる。
このように、本実施形態では、管理側端末装置202で閾値走行距離Xを予測することで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、管理側端末装置202が設置された基地局等において、車両1のハブベアリング2の故障時期を把握できるため、車両1の運行管理の向上を図ることができる。
また、本実施形態であれば、一つの管理側端末装置202によって、複数の車両1のハブベアリング2の故障時期を把握できるため、複数の車両の運行管理を集中して行え、管理コストの削減を実現できる。
更に、本実施形態の振動量取得部20は、走行距離が所定の長距離(例えば、100[km])に達する毎に、複数の振幅を取得して蓄積する。また、送信部60は、蓄積された複数の振幅を一度に管理側端末装置202に送信する。そのため、車両側端末装置201から管理側端末装置202への送信回数を減らすことが可能になり、通信コストを削減できる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、車両1は、キャブオーバ型トラックに限定されず、任意の種類であって良い。また、軸受部品は、ハブベアリング2に限定されず、例えば、車両1のプロペラシャフト(不図示)を回転支持するベアリングであっても良い。
また、図示しないが、上記の基本実施形態は、以下のように変形することができる。なお、下記の説明において、基本実施形態と同一の構成要素については、同じ符号を用い、それらの詳細な説明は省略する。
(第1変形例)
振動量取得部20が振幅を取得する間隔は、一定でなくても良い。具体的には、走行距離が増加するにつれて、振幅を取得する距離間隔が短くなるように設定されても良い。
また、傾き算出部30は、常に一定の個数(例えば、10個)の振幅に基づいて、振幅の傾きを算出しなくても良い。具体的には、走行距離が増加するにつれて、より多くの個数の振幅に基づいて傾きを算出しても良い。
このように、振幅の取得間隔を短くし、また、振幅の個数を多くするにつれて、外乱の影響は少なくなる。その結果、予測される故障時期に近づくにつれて、予測精度を向上させることが可能になる。
(第2変形例)
第1実施形態の傾き算出部30は、振幅が取得される毎に、振幅の傾きを算出しているが、取得された振幅を蓄積しておき、一定の走行距離(例えば、10[km]毎に、その蓄積された複数の振幅に基づいて、傾きを算出しても良い。
これにより、傾き算出部30及び閾値走行距離予測部40において、演算の負担を軽減することが可能になる。
1 車両
2 ハブベアリング(軸受部品)
3 車輪
4 ハブ
5 車軸
10 走行距離取得部
20 振動量取得部
30 傾き算出部
40 閾値走行距離予測部
50 警告部
100 車両の診断装置

Claims (6)

  1. 軸受部品の故障時期を予測する車両の診断装置であって、
    前記車両の走行距離を取得する走行距離取得部と、
    前記軸受部品の振動量を予め設定された走行距離毎に取得する振動量取得部と、
    前記振動量取得部で取得された複数の振動量に基づいて、振動量の傾きを算出する傾き算出部と、
    前記傾き算出部で算出された前記傾きと、前記軸受部品が故障した場合の振動量として予め設定された閾値振動量とに基づいて、振動量が前記閾値振動量を超える閾値走行距離を予測する閾値走行距離予測部と、を備えた
    ことを特徴とする車両の診断装置。
  2. 前記傾き算出部は、振動量が取得される毎に、振動量の傾きを算出し、
    前記閾値走行距離予測部は、振動量の傾きが算出される毎に、閾値走行距離を予測する
    請求項1記載の車両の診断装置。
  3. 前記軸受部品は、前記車両の車輪を回転支持するハブベアリングである
    請求項1または2記載の車両の診断装置。
  4. 軸受部品の故障時期を予測する車両の診断システムであって、
    前記車両に搭載された車両側端末装置と、前記車両側端末装置とネットワークを介して接続され、前記車両とは異なる場所に設置される管理側端末装置と、を備え、
    前記車両側端末装置は、
    前記車両の走行距離を取得する走行距離取得部と、
    前記軸受部品の振動量を予め設定された走行距離毎に取得する振動量取得部と、
    前記走行距離取得部で取得される走行距離及び前記振動量取得部で取得される振動量を前記ネットワークを介して前記管理側端末装置に送信する送信部と、を含み、
    前記管理側端末装置は、
    前記送信部から送信される走行距離及び振動量を受信する受信部と、
    前記受信部で受信された複数の振動量に基づいて、振動量の傾きを算出する傾き算出部と、
    前記傾き算出部で算出された前記傾きと、前記軸受部品が故障する振動量として予め設定された閾値振動量とに基づいて、振動量が前記閾値振動量を超える閾値走行距離を予測する閾値走行距離予測部と、を含む
    ことを特徴とする車両の診断システム。
  5. 前記傾き算出部は、振動量が送信される毎に、振動量の傾きを算出し、
    前記閾値走行距離予測部は、振動量の傾きが算出される毎に、閾値走行距離を予測する
    請求項4記載の車両の診断システム。
  6. 前記軸受部品は、前記車両の車輪を回転支持するハブベアリングである
    請求項4または5記載の車両の診断システム。
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