JP6880195B2 - パワーインダクター - Google Patents

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Description

本発明は、パワーインダクターに係り、特に、インダクタンス(Inductance)特性に優れており、且つ、絶縁特性が向上したパワーインダクターに関する。
パワーインダクターは、主として携帯機器内のDC−DCコンバーターなどの電源回路に設けられる。この種のパワーインダクターは、電源回路の高周波化及び小型化が進むことに伴い、既存の巻線型チョークコイル(Choke Coil)の代わりに好んでよく用いられている。なお、パワーインダクターは、携帯機器のサイズの縮小化及び多機能化が進むことに伴い、小型化、高電流化、低抵抗化などに向けた開発が行われている。
従来のパワーインダクターは、多数の磁性体(フェライト)または低誘電率の誘電体からなるセラミックシートが積み重ねられた形状に製造されていた。このとき、セラミックシートの上にはコイルパターンが形成されるが、それぞれのセラミックシートの上に形成されたコイルパターンは、セラミックシートに形成された導電性ビアによって接続され、シートが積み重ねられる上下方向に沿って重なり合う構造を有する。なお、セラミックシートが積み重ねられて形成されたボディは、従来には、多くの場合、ニッケル(Ni)−亜鉛(Zn)−銅(Cu)−鉄(Fe)の4元系で構成された磁性体材料を用いて製作していた。
ところが、磁性体材料は、飽和磁化値が金属材料に比べて低いが故に、最近の携帯機器が必要とする高電流特性を実現することができなくなる虞がある。このため、パワーインダクターを構成するボディを磁性粉末を用いて製作することにより、ボディを磁性体で製作した場合に比べて相対的に飽和磁化値を高めることができる。しかしながら、金属を用いてボディを製作する場合、高周波における渦電流損及びヒステリシス損が高くなって材料の損失が大幅に増えてしまうという問題が生じる虞がある。
このような材料の損失を低減するために、磁性粉末の間をポリマーで絶縁する構造を適用している。即ち、磁性粉末及びポリマーが混合されたシートを積み重ねてパワーインダクターのボディを製造する。また、ボディの内部には、コイルパターンが形成された所定の基材が設けられる。即ち、所定の基材の上にコイルパターンを形成し、その上側及び下側に複数枚のシートを積み重ねて圧着してパワーインダクターを製造する。なお、コイルパターンと磁性粉末とを絶縁するためにコイルパターンの上に絶縁層を形成する。
一方、コイルのインダクタンスは透磁率に比例し、単位体積において高いインダクタンスを実現するためには、高い透磁率材料が求められる。磁性粉末において、透磁率は大きさとともに増加するため、高い透磁率を実現するためにサイズの大きな粉末を用いることになる。しかしながら、サイズの大きな磁性粉末は絶縁破壊の原因となってインダクタンスを低下させてしまう。即ち、サイズの大きな磁性粉末がコイルパターンの上に形成された絶縁層を突き破ってコイルパターンと接触されることがあるため絶縁を破壊させ、これは、コイルのインダクタンスを低下させる原因となる。また、磁性粉末のサイズが増加すると、これに伴い、ポリマーの含量が減少するが、ポリマーの含量が減少するにつれて、比抵抗が低くなってしまう。したがって、ボディの表面に形成される外部電極が剥離されたり破り取られたりする現象が生じるなど外部電極の形状を制御することができないという問題がある。
大韓民国特許公報第2007−0032259号
本発明は、コイルパターンとボディとの間の絶縁性を向上させ、磁性粉末による絶縁の破壊を防ぐことのできるパワーインダクターを提供する。
本発明は、外部電極の形状を容易に制御することのできるパワーインダクターを提供する。
本発明の一態様に係るパワーインダクターは、磁性粉末及びポリマーを含むボディと、前記ボディの内部に設けられ、少なくとも一方の面の上に少なくとも1つのコイルパターンが形成された少なくとも1つの基材と、前記コイルパターンと前記ボディとの間に形成された絶縁層と、を備え、前記ボディは、前記磁性粉末の粒子の大きさが残りとは異なるように分布された少なくとも1つの領域を含む。
前記ボディ内の前記磁性粉末は、粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)が異なる少なくとも3種以上の磁性粉末を含む。
前記磁性粉末は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末よりも小さいか又はそれに等しい第2の磁性粉末と、前記第2の磁性粉末よりも小さいか又はそれに等しい第3の磁性粉末と、を含む。
前記ボディは、前記絶縁層と接触された第1の厚さ領域が前記第3の磁性粉末を含む。
前記ボディは、前記基材の垂直方向に上部表面及び下部表面の少なくとも一方から内側への第2の厚さ領域が前記第3の磁性粉末を含む。
前記ボディは、残りの領域が第1乃至第3の磁性粉末を含む。
前記第1乃至第3の磁性粉末の少なくともいずれか1つは、粒度分布の中間値が異なる少なくとも1つの磁性粉末を更に含む。
前記第1乃至第3の磁性粉末とは組成が異なる第4の磁性粉末を更に含む。
前記第1乃至第4の磁性粉末の少なくとも1つは、結晶質である。
前記ボディは、前記第2の厚さ領域の前記ポリマーの含量が他の領域に比べて多い。
前記ボディの少なくとも1つの表面の上に形成されたキャッピング絶縁層を更に備える。
本発明の他の態様に係るパワーインダクターは、磁性粉末及びポリマーを含むボディと、前記ボディの内部に設けられ、少なくとも一方の面の上に少なくとも1つのコイルパターンが形成された少なくとも1つの基材と、前記コイルパターンと接続されて前記ボディの外部に形成された外部電極と、前記コイルパターンと前記ボディとの間に形成された絶縁層と、を備え、前記ボディは、少なくとも1つの表面の比抵抗が他の表面の比抵抗とは異なる。
前記ボディの印刷回路基板に実装される側の表面の比抵抗が他の表面の比抵抗よりも高い。
前記磁性粉末は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末よりも小さいか又はそれに等しい第2の磁性粉末と、前記第2の磁性粉末よりも小さいか又はそれに等しい第3の磁性粉末と、を含む。
前記ボディは、前記絶縁層と接触された第1の厚さ領域が前記第3の磁性粉末を含む。
前記基材の垂直方向に上部表面及び下部表面の少なくとも一方から内側への第2の厚さ領域が前記第3の磁性粉末を含む。
本発明の実施形態に係るパワーインダクターは、ボディが磁性粉末及びポリマーを含み、コイルパターンに隣設されるボディの第1の厚さを平均粒度分布が最も小さな磁性粉末を含有させて形成することができる。したがって、コイルパターンの上に形成された絶縁層の絶縁の破壊を防ぐことができ、これにより、インダクタンスの低下を防ぐことができる。
また、ボディの最上位及び最下位の表面から所定の第2の厚さを平均粒度分布が最も小さな磁性粉末を含有させて形成することにより、ポリマーの含量を増加させることができる。したがって、ボディ表面の比抵抗を増加させることができ、これにより、外部電極の剥離又は破取り現象を防ぐことができて、外部電極の形状の制御を容易に行うことができる。
そして、第1及び第2の厚さ間の残りの厚さを平均粒度分布が異なる少なくとも2以上の磁性粉末を含有させて形成することができる。したがって、磁性粉末の大きさに応じて透磁率を調節することができる。
一方、ボディ内に熱伝導性フィラーを更に含めてボディの熱を外部に円滑に放出するようにして、ボディの加熱に伴うインダクタンスの低下を防ぐことができ、コイルパターンの上にパリレンを用いて絶縁層を薄肉に且つ均一な厚さに形成することにより、ボディとコイルパターンとの間の絶縁性を向上させることができ、絶縁層による透磁率の減少を抑えることができる。
本発明の第1の実施形態に係るパワーインダクターの組み立て状態の斜視図 である。 図1のA−A’線に沿って切り取った状態の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るパワーインダクターの分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るパワーインダクターの一部平面図である。 本発明のパワーインダクターに用いられる磁性粉末の粒度分布図及びSEM写真。 本発明のパワーインダクターに用いられる磁性粉末の粒度分布図及びSEM写真。 本発明のパワーインダクターに用いられる磁性粉末の粒度分布図及びSEM写真。 本発明のパワーインダクターに用いられる磁性粉末の粒度分布図及びSEM写真。 本発明のパワーインダクターに用いられる磁性粉末の粒度分布図及びSEM写真。 コイルパターンの形状を説明するための断面図。 コイルパターンの形状を説明するための断面図。 絶縁層の材料によるパワーインダクターの断面写真。 絶縁層の材料によるパワーインダクターの断面写真。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るパワーインダクターの一側面図。 従来の例に係るパワーインダクターの断面写真。 本発明の実施形態に係るパワーインダクターの断面写真。 本発明の実施形態に係るパワーインダクターの断面写真。 従来の例に係るパワーインダクターの表面及び外部電極の写真。 本発明の実施形態に係るパワーインダクターの表面及び外部電極の写真。 本発明の実施形態に係るパワーインダクターの表面及び外部電極の写真。 本発明の第2の実施形態に係るパワーインダクターの断面図。 本発明の第3の実施形態に係るパワーインダクターの斜視図。 図22のA−A’線に沿って切り取った状態の断面図。 図22のB−B’線に沿って切り取った状態の断面図。 本発明の第3の実施形態の変形例に係る図22のA−A’線に沿って切り取った状態の断面図。 本発明の第3の実施形態の変形例に係る図22のB−B’線に沿って切り取った状態の断面図。 本発明の第3の実施形態に係るパワーインダクターの斜視図。 図27のA−A’線に沿って切り取った状態の断面図。 図27のB−B’線に沿って切り取った状態の断面図。 図27の内部平面図。 本発明の第4の実施形態に係るパワーインダクターの斜視図。 図31のA−A’線に沿って切り取った状態の断面図。 図31のB−B’線に沿って切り取った状態の断面図。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態に係る「パワーインダクター」について詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るパワーインダクターの組み立て状態の斜視図
であり、図2は、図1のA−A’線に沿って切り取った状態の断面図である。また、図3は、本発明の第1の実施形態に係るパワーインダクターの分解斜視図であり、図4は、基材及びコイルパターンの平面図である。そして、図5から図9は、本発明のパワーインダクターに用いられる磁性粉末の粒度分布を示すグラフ及びSEM写真である。更に、図10及び図11は、コイルパターンの形状を説明するための基材及びコイルパターンの断面図であり、図12及び図13は、絶縁層の材料によるパワーインダクターの断面写真である。一方、図14は、本発明の第1の実施形態の変形例に係るパワーインダクターの一側面図である。
図1から図4を参照すると、本発明の第1の実施形態に係るパワーインダクターは、ボディ100(100a、100b)と、ボディ100の内部に設けられた基材200と、基材200の少なくとも一方の面の上に形成されたコイルパターン300(310、320)と、ボディ100の外部に設けられた外部電極400(410、420)と、コイルパターン310、320とボディ100との間に形成された絶縁層500と、を更に備えていてもよい。なお、図示はしないが、ボディ100の少なくとも一表面に形成された表面改質部材と、ボディ100の上面に形成されたキャッピング絶縁層550と、を更に備えていてもよい。
1.ボディ
ボディ100は、六面体状であってもよい。即ち、ボディ100は、X方向に所定の長さを有し、Y方向に所定の幅を有し、Z方向に所定の高さを有する略六面体状に設けられてもよい。このとき、ボディ100は、長さが幅及び高さよりもそれぞれ大きく、幅は高さに等しいか又は異なってもよい。いうまでもなく、ボディ100は、六面体に加えて、多面体状を呈してもよい。このようなボディ100は、磁性粉末110と、ポリマー120と、を含み、熱伝導性フィラーを更に含んでいてもよい。ここで、ボディ100は、磁性粉末110の粒子の大きさの分布が異なる少なくとも1つの領域を含んでいてもよい。即ち、ボディ100は、厚さ方向、即ち、Z方向に略同じ粒子の大きさを有する領域が所定の厚さを有する層として形成されてもよい。一方、ボディ100は、少なくとも一表面の比抵抗が他の表面の比抵抗又は内部の比抵抗よりも高くてもよい。例えば、印刷回路基板に実装される外部電極400が形成されるボディ100の一方の面、即ち、Z方向に対向する両表面のうちの少なくとも一方の表面の比抵抗が、X方向に対向する両面及びY方向に対向する両面よりも高くてもよい。
1.1.磁性粉末
磁性粉末110は、平均大きさ、即ち、平均粒径が1μm〜100μmであってもよい。また、磁性粉末110としては、同じ大きさの単一の粒子又は2種以上の粒子を用いてもよく、複数の大きさを有する単一の粒子又は2種以上の粒子を用いてもよい。磁性粉末110が複数の大きさを有する場合、例えば、20μm〜100μmの平均粒径を有する第1の磁性粉末と、2μm〜20μmの平均粒径を有する第2の磁性粉末と、1〜10μmの平均粒径を有する第3の磁性粉末と、を用いてもよい。ここで、第1の磁性粉末は、第2の磁性粉末よりも大きいか又はそれに等しく、第2の磁性粉末は第3の磁性粉末よりも大きいか又はそれに等しくてもよい。即ち、第1の磁性粉末の平均粒径をA、第2の磁性粉末の平均粒径をB、そして第3の磁性粉末の平均粒径をCとしたとき、A:B:Cは20〜100:2〜20:1〜10であってもよい。例えば、A:B:Cは20:1.5:1であってもよく、10:1.5:1であってもよい。一方、図5から図7には、第1乃至第3の磁性粉末の粒度分布及びSEM写真を示す。即ち、図5から図7の(a)は、第1乃至第3の磁性粉末の粒度分布をそれぞれ示すグラフであり、図5から図7の(b)は、このような分布を有する第1乃至第3の磁性粉末のそれぞれのSEM写真である。第1、第2及び第3の磁性粉末は、同じ物質の粉末であってもよく、異なる物質の粉末であってもよい。
また、ボディ100の少なくとも第1の領域は、粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)が小さな磁性粉末110を用いて形成してもよく、少なくとも第2の領域は、粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)が異なる少なくとも2以上の磁性粉末110を混合して形成してもよい。即ち、Z方向にボディ100の少なくとも一部の厚さは、第1乃至第3の磁性粉末のうちのいずれか1つを含有させて形成してもよく、残りの厚さは、第1乃至第3の磁性粉末を混合して形成してもよい。例えば、ボディ100の中間、即ち、絶縁層500の上部及び下部において絶縁層500と接触されるボディ100の第1の厚さを、粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)が最も大きな磁性粉末よりも小さな磁性粉末110、即ち、第2及び第3の磁性粉末の少なくともいずれか1つによって形成してもよい。即ち、絶縁層500と接触するボディ100の第1の厚さが第2及び第3の磁性粉末の少なくともいずれか1つ、好ましくは、最も小さな磁性粉末(即ち、第3の磁性粉末)を含有して形成されてもよい。このとき、ボディ100の第1の厚さは、最も大きな磁性粉末が絶縁層500と接触されないほどの厚さ又は絶縁層500の絶縁を破壊してコイルパターン300と接触されないほどの厚さに形成されてもよい。例えば、第1の厚さは、上部及び下部絶縁層500のそれぞれの表面から積層体100の厚さの1%〜10%の厚さであってもよく、具体的に、10μm〜100μmに形成されてもよい。即ち、ボディ100の第1の厚さは、絶縁層500の厚さに等しいか又はそれよりも厚肉に形成されてもよい。このように、絶縁層500の表面から第1の厚さのボディ100が、粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)が最も小さな磁性粉末、即ち、第3の磁性粉末を含有して形成されることにより、大きな磁性粉末による絶縁破壊を防ぐことができ、これにより、インダクタンスの低下を防ぐことができる。また、外部電極400が延設される領域、即ち、Z方向にボディ100の上部表面及び下部表面から所定の第2の厚さを、第2及び第3の磁性粉末の少なくともいずれか1つ、好ましくは、最も小さな磁性粉末(即ち、第3の磁性粉末)を含有させて形成してもよい。このとき、第2の厚さは、積層体100の厚さの1%〜10%の厚さに形成されてもよい。具体的に、第2の厚さは、それぞれ10μm〜100μmに形成されてもよい。ボディ100の最上部及び最下部を最も小さな磁性粉末を含有させて形成することにより、当該部分のポリマー120の含量が増加可能であり、これにより、上部表面及び下部表面の比抵抗を増加させて外部電極400の剥離又は破取りを防いで外部電極400の形成を容易に行うことができる。そして、最も小さな磁性粉末、即ち、第3の磁性粉末によって形成されたボディ100の中間、最上部及び最下部を除く残りの領域は、第1乃至第3の磁性粉末を混合して形成してもよい。即ち、ボディ100の中間と最上部及び最下部との間の領域は、第1乃至第3の磁性粉末を混合して形成してもよい。このとき、第1、第2及び第3の磁性粉末の混合比は、例えば5〜9:0.5〜2.5:0.5〜2.5であってもよく、好ましくは、8:1:1であってもよい。即ち、100wt%の磁性粉末110に対して、第1の磁性粉末が50wt%〜90wt%、第2の磁性粉末が5wt%〜25wt%、そして第3の磁性粉末が5wt%〜25wt%で混合されてもよい。ここで、第1の磁性粉末は、第2の磁性粉末よりも多く含まれ、第2の磁性粉末は、第3の磁性粉末よりも少なく、それに等しく、又はそれよりも多く含まれてもよい。好ましくは、磁性粉末110 100wt%に対して、第1の磁性粉末が80wt%、第2の磁性粉末が10wt%、そして第3の磁性粉末が10wt%混合されてもよい。上述したように、本発明は、ボディ100の中間、ボディ100の最上部、ボディ100の最下部のうちの少なくとも1つの所定の厚さを、粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)が最も小さな磁性粉末、即ち、第3の磁性粉末を含有し、ボディ100の残りの厚さは、第1乃至第3の磁性粉末を混合して含有するように形成してもよい。即ち、ボディ100は、第3の磁性粉末を含有する少なくとも一領域が層をなして形成されてもよい。複数枚のシートが積み重ねられてボディ100を形成する場合、ボディ100の中間、上部及び下部にそれぞれ相当する少なくとも1枚のシートを第3の磁性粉末を含有して形成してもよい。即ち、絶縁層500と接触される少なくとも1枚のシートを最も小さな磁性粉末を含有させて形成することにより、絶縁破壊を防ぐことができ、Y方向に最上部及び最下部の少なくとも1枚のシートを最も小さな磁性粉末を含有させて形成することにより、外部電極400の剥離又は破取りを防ぐことができる。また、小さな大きさの磁性粉末110を含有して形成されたボディ100の第1及び第2の厚さは、残りの厚さよりもポリマー120の含量が多くてもよい。特に、表面からの第2の厚さは、残りの厚さよりもポリマー120の含量が多くてもよい。したがって、Z方向に対向する両表面のうちの少なくとも一方の比抵抗は、残りの表面、即ち、X方向に対向する両表面及びY方向に対向する両表面の比抵抗よりも高くてもよい。
一方、第1乃至第3の磁性粉末は、互いに異なる少なくとも2以上の磁性粉末を更に含んでいてもよい。即ち、第1の磁性粉末は、互いに異なる大きさを有する2以上の磁性粉末を含んでいてもよいが、例えば、50μmの平均粒径を有する第1−1の磁性粉末と、30μmの平均粒径を有する第1−2の磁性粉末と、を含んでいてもよい。また、ここに、40μmの平均粒径を有する第1−3の磁性粉末を更に含んでいてもよい。いうまでもなく、第2及び第3の磁性粉末もまた、2以上の大きさを有する磁性粉末を更に含んでいてもよい。例えば、第2の磁性粉末は、15μmの平均粒径を有する第2−1の磁性粉末と、10μmの平均粒径を有する第2−2の磁性粉末と、5μmの平均粒径を有する第2−3の磁性粉末と、を含んでいてもよい。また、第3の磁性粉末は、5μmの平均粒径を有する第3−1の磁性粉末と、3μmの平均粒径を有する第3−2の磁性粉末と、1μmの平均粒径を有する第3−3の磁性粉末と、を含んでいてもよい。したがって、絶縁層500と接触されて形成されるボディ100の第1の厚さと、ボディ100の最上部及び最下部の第2の厚さは、10μm以下、好ましくは、5μmの粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)を有し、互いに異なる大きさを有する少なくとも2以上の磁性粉末によって形成されてもよい。そして、第1乃至第3の磁性粉末は、篩い分け(sieving)を施して設けてもよい。例えば、第1乃至第3の磁性粉末は、それぞれ少なくとも2以上の平均大きさを有する2以上を含んでいてもよいが、これらのうちの少なくとも一方を篩い分けて設けてもよい。即ち、所定の大きさの目開きを有する網目、即ち、篩体を用いて磁性粉末を篩い分け、目開きの大きさ以上の磁性粉末を用いてもよい。例えば、50μmの目開きを有する篩体を用いて磁性粉末を篩別して50μm以上の大きさを有する磁性粉末を用いてもよい。図8の(a)には、篩別して粒度分布の中間値(D50)が55μmである磁性粉末の粒度分布を示し、図8の(b)には、このときのSEM写真を示す。したがって、例えば、40μm〜55μmの平均粒径を有する第1−1の磁性粉末と、20μm〜30μmの平均粒径を有する第1−2の磁性粉末と、を含む第1の磁性粉末の場合、第1−1の磁性粉末の篩い分けを施して設けてもよく、第1−2の磁性粉末は篩い分けを施すことなく設けてもよい。篩い分けを施した第1−1の磁性粉末と篩い分けを施さなかった第1−2の磁性粉末は、例えば、0〜8:0〜8の比率で混合されてもよい。即ち、磁性粉末100wt%に対して、篩い分けを施した第1−1の磁性粉末が0wt%〜80wt%で混合されてもよく、篩い分けを施さなかった第1−2の磁性粉末が80wt%〜0wt%で混合されてもよい。このとき、第1−1の磁性粉末と第1−2の磁性粉末の合計は、80wt%であってもよく、残余は、第2及び第3の磁性粉末の少なくともいずれか一方であってもよい。
一方、第1、第2及び第3の磁性粉末としては、含鉄(Fe)金属物質が使用可能であるが、例えば、鉄−ニッケル(Fe−Ni)、鉄−ニッケル−ケイ素(Fe−Ni−Si)、鉄−アルミニウム−ケイ素(Fe−Al−Si)及び鉄−アルミニウム−クロム(Fe−Al−Cr)よりなる群から選ばれた1種以上の金属が使用可能である。例えば、第1、第2及び第3の磁性粉末は、Feを80%以上含有し、残りが他の物質であってもよい。即ち、磁性粉末は、100wt%に対して、Feが80wt%以上であり、残りがFe以外の他の物質であってもよい。また、第1、第2及び第3の磁性粉末は、少なくともいずれか1つが物質の混合率が異なっていてもよい。例えば、第1、第2及び第3の磁性粉末は、Fe、Si、Crの合金であってもよく、第1の磁性粉末のFeの含量の方が第2及び第3の磁性粉末のFeの含量よりも少なくても多くてもよい。例えば、第1の磁性粉末は、Fe、Si、Crがそれぞれ80〜90:5〜10:1〜5の比率で混合されてもよく、第2及び第3の磁性粉末は、Fe、Si、Crがそれぞれ90〜95:4〜6:2〜4の比率で混合されてもよい。ここで、比率はwt%であってもよい。即ち、第1の磁性粉末は、100wt%に対してFe、Si、Crがそれぞれ80〜90wt%、5〜10wt%及び1〜5wt%であってもよく、残りは不純物であってもよい。更に、第2及び第3の磁性粉末は、100wt%に対してFe、Si、Crがそれぞれ90〜95wt%、4〜6wt%及び2〜4wt%であってもよく、残りは不純物であってもよい。即ち、第1、第2及び第3の磁性粉末は、FeがSiよりも多く含有されてもよく、SiがCrよりも多く含有されてもよい。なお、第2及び第3の磁性粉末は、Fe、Si、Crの含量が異なっていてもよい。例えば、第2の磁性粉末は、第3の磁性粉末に比べてFe及びSiの含量が多くてもよく、Crの含量が少なくてもよい。
また、鉄を含み、第1乃至第3の磁性粉末とは異なる組成を有する第4の磁性粉末を更に含んでいてもよい。例えば、第4の磁性粉末は、Fe、C、O、Pなどを含む組成からなってもよい。このとき、Feは85%〜90%含有され、残りが10%〜15%含有されてもよい。即ち、Fe、C、O、Pの混合物の含量が100wt%であるとき、Feが85wt%〜90wt%であり、残りが10wt%〜15wt%であってもよい。このような第4の磁性粉末の粒度分布を図9の(a)に示し、このときのSEM写真を図9の(b)に示す。したがって、磁性粉末110は、第1乃至第3の磁性粉末を含んでいてもよく、第1、第2及び第4の磁性粉末を含んでいてもよく、第1乃至第4の磁性粉末を含んでいてもよい。ここで、第4の磁性粉末は、第3の磁性粉末と同じ範囲の大きさ及び含量を有してもよく、第3の磁性粉末よりも小さな大きさ及び第3の磁性粉末よりも少ない含量を有してもよい。即ち、第3の磁性粉末の代わりに第4の磁性粉末を用いて、磁性粉末110が第1、第2及び第4の磁性粉末を含む場合、第4の磁性粉末は、1〜10μmの平均粒径を有し、5wt%〜25wt%で混合されてもよい。しかしながら、磁性粉末110が第1乃至第4の磁性粉末を含む場合、第4の磁性粉末は、平均粒径、即ち、粒度分布の平均値(D50)が、例えば、0.5μm〜5μmであってもよく、1wt%〜10wt%で混合されてもよい。即ち、第1乃至第4の磁性粉末を含む磁性粉末110 100wt%に対して、第1の磁性粉末が50wt%〜90wt%、第2の磁性粉末が5wt%〜25wt%、第3の磁性粉末が5wt%〜25wt%、そして第4の磁性粉末が1wt%〜10wt%で含まれてもよい。一方、第1乃至第4の磁性粉末の少なくとも1つは結晶質であり、残りは非晶質であってもよい。いうまでもなく、第1乃至第4の磁性粉末の少なくとも1つは非晶質であり、残りは結晶質であってもよい。例えば、第1乃至第3の磁性粉末は非晶質であり、第4の磁性粉末は結晶質であってもよい。
このように、磁性粉末110として、大きさが互いに異なる2種以上の磁性粉末110を用いる場合、ボディ100の充填率を高めることができて、容量を最大限に実現することができる。例えば、30μmの磁性粉末を用いる場合、30μmの磁性粉末の間には空隙が発生する虞があり、これにより、充填率が低くならざるを得ない。しかしながら、30μmの磁性粉末の間にこれよりも小さな3μmの磁性粉末を混合して用いることにより、ボディ110内の磁性粉末の充填率を高めることができる。また、上述したように、互いに異なる大きさを有する少なくとも2以上の磁性粉末110を用いることにより、磁性粉末のサイズに応じて透磁率を調節することができる。即ち、平均粒径が大きな磁性粉末を用い、混合比を増加させればさせるほど、透磁率を増加させることができ、篩い分けることにより、透磁率をより一層増加させることができる。
また、磁性粉末110は、表面が磁性体によってコーティングされてもよいが、磁性粉末110とは透磁率が異なる物質によってコーティングされてもよい。例えば、磁性体としては、金属酸化物磁性体が挙げられるが、ニッケル酸化物磁性体、亜鉛酸化物磁性体、銅酸化物磁性体、マンガン酸化物磁性体、コバルト酸化物磁性体、バリウム酸化物磁性体及びニッケル−亜鉛−銅酸化物磁性体よりなる群から選ばれた1種以上の酸化物磁性体が使用可能である。即ち、磁性粉末110の表面にコーティングされる磁性体は、含鉄金属酸化物によって形成されてもよく、磁性粉末110よりも高い透磁率を有することが好ましい。一方、磁性粉末110が磁性を帯びるため、磁性粉末110が互いに接触すれば、絶縁が破壊され、ショートが発生する虞がある。したがって、磁性粉末110は、表面が少なくとも1つの絶縁体によってコーティングされてもよい。例えば、磁性粉末110は、表面が酸化物によってコーティングされてもよく、パリレン(parylene)などの絶縁性高分子物質によってコーティングされてもよいが、パリレンによってコーティングされることが好ましい。パリレンは、1μm〜10μmの厚さにコーティングされてもよい。ここで、パリレンが1μm未満の厚さに形成されれば、磁性粉末110の絶縁効果が低下する虞があり、パリレンが10μmを超える厚さに形成すれば、磁性粉末110のサイズが増加してボディ100内の磁性粉末110の分布量が減って透磁率が下がる虞がある。更に、パリレンに加えて、各種の絶縁性高分子物質を用いて磁性粉末110の表面をコーティングしてもよい。一方、磁性粉末110をコーティングする酸化物は、磁性粉末110を酸化させて形成してもよく、TiO、SiO、ZrO、SnO、NiO、ZnO、CuO、CoO、MnO、MgO、Al、Cr、Fe、B及びBiよりなる群から選ばれた1種がコーティングされてもよい。ここで、磁性粉末110は、二重構造の酸化物によってコーティングされてもよく、酸化物及び高分子物質の二重構造にコーティングされてもよい。いうまでもなく、磁性粉末110は、表面が磁性体によってコーティングされた後、絶縁体によってコーティングされてもよい。このように、磁性粉末110の表面が絶縁体によってコーティングされることにより、磁性粉末110間の接触に起因するショートを防ぐことができる。このとき、酸化物、絶縁性高分子物質などによって磁性粉末110をコーティングするか、或いは、磁性体及び絶縁体の二重にコーティングする場合であっても、1μm〜10μmの厚さにコーティングすることが好ましい。
1.2.ポリマー
ポリマー120は、磁性粉末110の間を絶縁するために磁性粉末110と混合されてもよい。即ち、磁性粉末110は、高周波における渦電流損が高くなるという問題が生じる虞があるが、このような材料の損失を低減すべく、磁性粉末110の間を絶縁するポリマー120を含めてもよい。また、ポリマー120は、磁性粉末110に対してバインダー(binder)の役割を果たし、ボディ100の形状が保たれる構造体の役割だけではなく、パワーインダクターの比抵抗を増加させ、各種の有機溶剤に対する耐化学性などを与えることになる。このようなポリマー120としては、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)及び液晶ポリマー(Liquid Crystalline Polymer;LCP)よりなる群から選ばれるいずれか1種以上が挙げられるが、これに制限されない。また、ポリマー120は、磁性粉末110の間に絶縁性を与えるものであり、熱硬化性樹脂からなることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、ノボラックエポキシ樹脂(Novolac Epoxy Resin)、フェノキシ型エポキシ樹脂(Phenoxy Type Epoxy Resin)、BPA型エポキシ樹脂(BPA Type Epoxy Resin)、BPF型エポキシ樹脂(BPF Type Epoxy Resin)、水素化BPAエポキシ樹脂(Hydrogenated BPA Epoxy Resin)、ダイマー酸改質エポキシ樹脂(Dimer Acid Modified Epoxy Resin)、ウレタン改質エポキシ樹脂(Urethane Modified Epoxy Resin)、ゴム改質エポキシ樹脂(Rubber Modified Epoxy Resin)及びDCPD型エポキシ樹脂(DCPD Type Epoxy Resin)よりなる群から選ばれるいずれか1種以上が挙げられる。ここで、ポリマー120は、ボディ100をなす物質100wt%に対して2.0wt%〜20.0wt%の含量で含まれてもよい。ところが、ポリマー120の含量が増える場合、磁性粉末110の体積分率が低下して飽和磁化値を高める効果が正常に奏されない虞があり、ボディ100の透磁率を低下させる虞がある。逆に、ポリマー120の含量が減る場合、インダクターの製造過程において用いられる強酸又は強塩基溶液などが内部に浸透してインダクタンス特性を低下させる虞がある。したがって、ポリマー120は、磁性粉末110の飽和磁化値及びインダクタンスを低下させない範囲内で含まれることが好ましい。また、ポリマー120の含量は、ボディ100の少なくとも一領域において他の領域とは異なっていてもよい。例えば、最も小さな磁性粉末110を含有するボディ100の第1及び第2の厚さは、残りの厚さに比べてポリマー120の含量が多くてもよい。特に、ボディ100の表面からの第2の厚さは、ポリマー120の含量が他の領域に比べて多くてもよい。例えば、第2の厚さのポリマー120の含量がボディ100をなす物質100wt%に対して5wt%〜10wt%であり、残りの厚さのポリマー120の含量は2wt%〜5wt%であってもよい。これは、最も小さな磁性粉末110を含有することにより、ポリマー120の含量が自然に増加してもよく、混合の際にポリマー120の含量を人為的に増加させてもよい。
一方、ボディ100を形成するために、磁性粉末110及びポリマー120に加えて、有機溶剤、硬化剤、湿潤剤及び分散剤などを更に用いてもよい。即ち、ボディ100は、磁性粉末110、ポリマー120、有機溶剤、硬化剤、湿潤剤及び分散剤を混合した物質を用いて所定の厚さのシート状に製作し、これらを積み重ねて形成してもよい。例えば、磁性粉末110、ポリマー120、有機溶剤、硬化剤、湿潤剤及び分散剤を混合してペーストを製造し、これを所定の厚さのシート状に形成した後、これらを積み重ねてボディ100を形成してもよい。ここで、有機溶剤(organic solvent)としては、メチルセロソルブ(Methyl Cellosolve)、エチルセロソルブ(Ethyl Cellosolve)、ブチルセロソルブ(Butyl Cellosolve)、ブチルセロソルブアセテート(Butyl Cellosolve Acetate)、脂肪族アルコール(Alcohol)、テルピネオール(Terpineol)、ジヒドロテルピネオール(Dihydro−terpineol)、エチレングリコール(Ethylene Grycol)、エチルカルビトール(Ethyl carbitol)、ブチルカルビトール(Butyl carbitol)、ブチルカルビトールアセテート(Butyl carbitol acetate)、テキサノール(Texanol)、メチルエチルケトン、エチルアセテート(Ethyl acetate)、シクロヘキサノン(Cyclohexanone)よりなる群から選ばれる1種以上を含んでいてもよい。硬化剤は、組成物が容易に乾燥され且つ硬化されるようにし、このような硬化剤としては、オキシラン基を有するエポキシ樹脂硬化剤、オキシラン基を有するTGIC(トリグリシジルイソシアヌレート)硬化剤、イソシアネート基を有する硬化剤、ブロッキング化されたイソシアネート基を有する硬化剤、カルボキシル末端基を有する硬化剤及びエポキシドと無水物反応基を含む脂肪族と芳香族の硬化剤よりなる群から選ばれた1種以上が使用可能である。湿潤剤に関連して、ボディ100の透磁率を高め、且つ、磁束密度を高めるためには、磁性粉末110の含量が増加されなければならないが、これは、ポリマー120の含量が相対的に減少することである。磁性粉末110の含量が増加され、且つ、ポリマー120の含量が減少すれば、濡れ性が足りないためペーストを製造することが困難になる。湿潤剤は、磁性粉末110とポリマー120との間の接触角を低めて、結果的に、ポリマー120が磁性粉末110構造内により速やかに浸透して濡れ性を改善する。分散剤(dispersion agent)としては、脂肪族多価カルボキシル酸エステル、不飽和脂肪酸アミン塩;ソルビタンモノオレエートなどの界面活性剤;及びポリエステルアミン塩、ポリアミドなどの高分子化合物などから選ばれて使用可能であるが、これらの使用を通して、気孔を減らし、磁性粉末110を均一に分散させるという効果を奏することができる。これらの物質を用いてボディ100を製造するために、磁性粉末110は、80wt%〜90wt%で含有され、ポリマー120は、2wt%〜10wt%で含有され、残りの物質が2wt%〜10wt%含有されて100wt%の組成物ペーストを製造することができる。残りの物質の含量は、例えば、有機溶剤1wt%〜10wt%、硬化剤0.1wt%〜1wt%、湿潤第1wt%〜4wt%、分散剤0wt%〜1wt%であってもよい。
1.3.熱伝導性フィラー
一方、ボディ100には、外部の熱によってボディ100が加熱されてしまうという問題を解決するために、熱伝導性フィラー(図示せず)が含まれていてもよい。即ち、外部の熱によってボディ100の磁性粉末110が加熱されてしまう虞があるが、熱伝導性フィラーが含まれることにより、磁性粉末110の熱を外部に放出することができる。このような熱伝導性フィラーとしては、MgO、AlN、カーボン系の物質、Ni系フェライト、Mn系フェライトなどよりなる群から選ばれるいずれか1種以上が挙げられるが、これに限定されない。ここで、カーボン系の物質は、炭素を含み、様々な形状を呈してもよいが、例えば、黒鉛、カーボンブラック、グラフェン、グラファイトなどが含まれてもよい。更に、Ni系フェライトとしては、NiO・ZnO・CuO−Feが挙げられ、Mn系フェライトとしては、MnO・ZnO・CuO−Feが挙げられる。ところが、熱伝導性フィラーは、フェライト物質によって形成することにより、透磁率を増加させたり透磁率の減少を防いだりすることができるので好ましい。このような熱伝導性フィラーは、粉末状にポリマー120に分散されて含有されてもよい。また、熱伝導性フィラーは、磁性粉末110 100wt%に対して0.5wt%〜3wt%の含量で含有されてもよい。熱伝導性フィラーの含量が前記範囲未満である場合、熱放出効果が得られず、熱伝導性フィラーの含量が前記範囲を超える場合、磁性粉末110の含量が減ってボディ100の透磁率を低下させてしまう。更に、熱伝導性フィラーは、例えば、0.5μm〜100μmの大きさを有してもよい。つまり、熱伝導性フィラーは、磁性粉末110の大きさに等しいか、これよりも大きいか又は小さい。熱伝導性フィラーは、大きさ及び含量に応じて熱放出効果が調節可能である。例えば、熱伝導性フィラーの大きさが大きくなるにつれて、且つ、熱伝導性フィラーの含量が増えるにつれて、熱放出効果が高くなる。一方、ボディ100は、磁性粉末110、ポリマー120及び熱伝導性フィラーを含む材料からなる複数枚のシートを積み重ねて製作してもよい。ここで、複数枚のシートを積み重ねてボディ100を製作する場合、各シートの熱伝導性フィラーの含量は異なっていてもよい。例えば、基材200を中心として上側及び下側に向かって遠ざかるにつれて、シート内の熱伝導性フィラーの含量は次第に増えてもよい。また、ボディ100は、磁性粉末110、ポリマー120及び熱伝導性フィラーを含む材料からなるペーストを所定の厚さに印刷して形成してもよく、このようなペーストを枠に入れて圧着する方法など必要に応じて様々な方法を用いて形成してもよい。このとき、ボディ100を形成するために積み重ねられるシートの枚数又は所定の厚さに印刷されるペーストの厚さは、パワーインダクターに求められるインダクタンスなどの電気的な特性を考慮して適正な枚数や厚さに決定されることが好ましい。一方、基材200を間に挟んでその上側及び下側に設けられたボディ100a、100bは、基材200を介して互いに連結されてもよい。即ち、基材200の少なくとも一部が除去され、除去された部分にボディ100の一部が充填されてもよい。このように、基材200の少なくとも一部が除去され、その部分にボディ100が充填されることにより、基材200の面積を狭め、同じ体積におけるボディ100の割合を高めることにより、パワーインダクターの透磁率を上げることができる。
2.基材
基材200は、ボディ100の内部に設けられてもよい。例えば、基材200は、ボディ100の内部にボディ100の長軸方向、即ち、外部電極400の方向に設けられてもよい。また、基材200は、1以上に設けられてもよいが、例えば、2以上の基材200が外部電極400の形成方向と直交する方向、例えば、垂直方向に所定の間隔だけ離れて設けられてもよい。いうまでも無く、2以上の基材が外部電極400が形成された方向に配列されてもよい。このような基材200は、所定の厚さのベースの上部及び下部に金属箔が貼着された形状に設けられてもよい。ここで、ベースは、例えば、ガラス強化繊維、プラスチック、金属磁性体などを含んでいてもよい。即ち、ガラス強化繊維に銅箔を貼り合わせた銅張積層板(Copper Clad Lamination;CCL)を基材200として用いてもよく、ポリイミドなどのプラスチックに銅箔が貼り合わせられたり金属磁性体に銅箔が貼り合わせられたりして基材200が製作されてもよい。このとき、基材200は、金属磁性体によって製作されることにより透磁率を増加させ、容量を手軽に実現することができる。即ち、銅張積層板(CCL)は、ガラス強化繊維に銅箔(foil)を貼り合わせて製作するが、このような銅張積層板(CCL)は透磁率を有さないが故に、パワーインダクターの透磁率を低下させる虞がある。しかしながら、金属磁性体を基材200として用いると、金属磁性体が透磁率を有するため、パワーインダクターの透磁率を低下させなくなる。このような金属磁性体を用いた基材200は、含鉄金属、例えば、鉄−ニッケル(Fe−Ni)、鉄−ニッケル−ケイ素(Fe−Ni−Si)、鉄−アルミニウム−ケイ素(Fe−Al−Si)及び鉄−アルミニウム−クロム(Fe−Al−Cr)よりなる群から選ばれるいずれか1種以上の金属からなる所定の厚さの板状のベースに銅箔を貼り合わせて製作してもよい。即ち、鉄を含んで少なくとも1つの金属からなる合金を所定の厚さの板状に製作し、金属板の少なくとも一方の面に銅箔を貼り合わせることにより基材200が製作されてもよい。
また、基材200の所定の領域には少なくとも1つの導電性ビア210が形成されてもよく、導電性ビア210によって基材200の上側及び下側にそれぞれ形成されるコイルパターン310、320が電気的に接続されてもよい。導電性ビア210は、基材200に厚さ方向に沿って貫通するビア(図示せず)を形成した後、コイルパターン300の形成に際してメッキ工程によってビアが埋め込まれるようにする方法や、ビアに導電性ペーストを埋め込むなどの方法を用いて形成してもよい。しかしながら、コイルパターン300の形成に際してメッキによってビアを埋め込むことが好ましい。このとき、導電性ビア210からコイルパターン310、320の少なくとも1つが成長してもよく、これにより、導電性ビア210及びコイルパターン310、320の少なくとも1つが一体に形成されてもよい。更に、基材200は、少なくとも一部が除去されてもよい。即ち、基材200は、少なくとも一部が除去されてもよく、除去されなくてもよい。好ましくは、基材200は、図3及び図4に示すように、コイルパターン310、320と重なり合う領域を除く残りの領域が除去されてもよい。例えば、スパイラル状に形成されるコイルパターン310、320の内側に基材200が除去されて貫通孔220が形成されてもよく、コイルパターン310、320の外側の基材200が除去されてもよい。即ち、基材200は、コイルパターン310、320の外側の形状に倣って、例えば、レーストラック(race track)形状を有し、外部電極400と向かい合う領域がコイルパターン310、320の端部の形状に倣って直線状に形成されてもよい。このため、基材200の外側はボディ100の周縁に対して湾曲した形状に設けられてもよい。このように基材200が除去された部分には、図4に示すように、ボディ100が充填されてもよい。即ち、基材200の貫通孔220を含む除去された領域を介して上側及び下側のボディ100a、100bが互いに接続される。一方、基材200が金属磁性体によって製作される場合、基材200がボディ100の磁性粉末110と接触されてもよい。このような問題を解消するために、基材200の側面には、パリレンなどの絶縁層500が形成されてもよい。例えば、貫通孔220の側面及び基材200の外側面に絶縁層500が形成されてもよい。更に、貫通孔220の側面及び基材200の外側面と隣り合う領域のボディ100は、最も小さな大きさの磁性粉末110が含有されて形成されてもよい。即ち、基材200及びコイルパターン300と隣り合う領域のボディ100の第1の厚さは、最も小さな大きさの磁性粉末110が含有されて形成されてもよい。一方、基材200は、コイルパターン310、320よりも広い幅をもって設けられてもよい。例えば、基材200は、コイルパターン310、320の垂直下方において所定の幅をもって残留することがあるが、例えば、基材200は、コイルパターン310、320よりも約0.3μmだけ突出するように形成されてもよい。一方、基材200は、コイルパターン310、320の内側領域及び外側領域が除去されてボディ100の横断面の面積よりも小さくてもよい。例えば、ボディ100の横断面の面積を100としたとき、基材200は、40〜80の面積比で設けられてもよい。基材200の面積比が高ければ、ボディ100の透磁率が低くなる虞があり、基材200の面積比が低ければ、コイルパターン310、320の形成面積が小さくなる虞がある。このため、ボディ100の透磁率、コイルパターン310、320の線幅及びターン数などを考慮して基材200の面積比を調節してもよい。
3.コイルパターン
コイルパターン300(310、320)は、基材200の少なくとも一方の面、好ましくは、両面に形成されてもよい。これらのコイルパターン310、320は、基材200の所定の領域、例えば、中央部から外側に向かってスパイラル状に形成されてもよく、基材200の上に形成された2つのコイルパターン310、320が接続されて1つのコイルをなしてもよい。即ち、コイルパターン310、320は、基材200の中心部に形成された貫通孔220の外側からスパイラル状に形成されてもよく、基材200に形成された伝導性ビア210を介して互いに接続されてもよい。ここで、上側のコイルパターン310及び下側のコイルパターン320は、互いに同じ形状に形成されてもよく、同じ高さに形成されてもよい。また、コイルパターン310、320は重なり合うように形成されてもよく、コイルパターン310が形成されていない領域に重なり合うようにコイルパターン320が形成されてもよい。一方、コイルパターン310、320の端部は直線状に外側に延設されてもよいが、ボディ100の短辺の中央部に沿って延設されてもよい。更に、コイルパターン310、320の外部電極400と接触される領域は、図3及び図4に示すように、他の領域に比べて広幅に形成されてもよい。コイルパターン310、320の一部、即ち、引出部が広幅に形成されることにより、コイルパターン310、320及び外部電極400間の接触面積を増大させることができ、これにより、抵抗を下げることができる。いうまでもなく、コイルパターン310、320が外部電極400が形成される一領域から外部電極400の幅方向に延設されてもよい。このとき、コイルパターン310、320の末端部、即ち、外部電極400に向かって引き出される引出部は、ボディ100の側面の中央部に向かって直線状に形成されてもよい。
一方、これらのコイルパターン310、320は、基材200に形成された導電性ビア210によって電気的に接続されてもよい。コイルパターン310、320は、例えば、厚膜印刷、塗布、蒸着、メッキ及びスパッタリングなどの方法を用いて形成してもよいが、メッキ方法を用いて形成することが好ましい。更に、コイルパターン310、320及び導電性ビア210は、銀(Ag)、銅(Cu)及び銅合金のうちの少なくとも1種を含む材料によって形成されてもよいが、これに制限されない。一方、コイルパターン310、320をメッキ工程を用いて形成する場合、例えば、基材200の上にメッキ工程を用いて金属層、例えば、銅層を形成し、リソグラフィ工程を用いてパターニングしてもよい。即ち、基材200の表面に形成された銅箔をシート層として銅層をメッキ工程を用いて形成し、これをパターニングすることによりコイルパターン310、320を形成してもよい。いうまでもなく、基材200の上に所定の形状の感光膜パターンを形成した後にメッキ工程を行って露出された基材200の表面から金属層を成長させた後、感光膜を除去することにより所定の形状のコイルパターン310、320を形成してもよい。一方、コイルパターン310、320は多層に形成されてもよい。即ち、基材200の上側に形成されたコイルパターン310の上側に複数のコイルパターンが更に形成されてもよく、基材200の下側に形成されたコイルパターン320の下側に複数のコイルパターンが更に形成されてもよい。コイルパターン310、320が多層に形成される場合、下層と上層との間に絶縁層が形成され、絶縁層に導電性ビア(図示せず)が形成されて多層コイルパターンが接続されてもよい。一方、コイルパターン310、320は、基材200の厚さよりも2.5倍以上高く形成されてもよい。例えば、基材200が10μm〜50μmの厚さに形成され、コイルパターン310、320が50μm〜300μmの高さに形成されてもよい。
また、本発明に係るコイルパターン310、320は、二重構造に形成されてもよい。即ち、図10に示すように第1のメッキ膜300aと、第1のメッキ膜300aを覆うように形成された第2のメッキ膜300bを備えていてもよい。ここで、第2のメッキ膜300bは、第1のメッキ膜300aの上面及び側面を覆うように形成されるが、第1のメッキ膜300aの側面よりも上面に更に大きく第2のメッキ膜300bが形成されてもよい。一方、第1のメッキ膜300aは、側面が所定の傾斜を有するように形成され、第2のメッキ膜300bは、側面が第1のメッキ膜300aの側面よりも小さな傾斜を有するように形成される。即ち、第1のメッキ膜300aは、側面が第1のメッキ膜300aの外側の基材200の表面から鈍角を有するように形成され、第2のメッキ膜300bは、第1のメッキ膜300aよりも小さな角度、好ましくは、直角を有するように形成される。第1のメッキ膜300aは、図11に示すように、上部面の幅に対する下部面の幅bの比率が0.2:1〜0.9:1となるように形成されてもよく、好ましくは、a:bが0.4:1〜0.8:1となるように形成されてもよい。また、第1のメッキ膜300aは、下部面の幅bに対する高さhの比率が1:0.7〜1:4となるように形成されてもよく、好ましくは、1:1〜1:2となるように形成されてもよい。即ち、第1のメッキ膜300aは、下部面から上部面に向かって進むにつれて幅が狭くなるように形成され、これにより、側面に所定の傾斜が形成されてもよい。第1のメッキ膜300aに所定の傾斜を持たせるために、1次メッキ工程後にエッチング工程を施しても良い。更に、第1のメッキ膜300aを覆うように形成された第2のメッキ膜300bは、側面が、好ましくは、垂直であり、上部面と側面との間に丸みを帯びた領域が少ない略矩形状を有するように形成される。このとき、第2のメッキ膜300bは、第1のメッキ膜300aの上部面の幅aに対する下部面の幅bの比率、即ち、a:bに応じてその形状が決定されてもよい。例えば、第1のメッキ膜300aの上部面の幅aに対する下部面の幅bの比率(a:b)が大きくなるにつれて、第2のメッキ膜300bの上部面の幅cに対する下部面の幅dの比率が大きくなる。しかしながら、第1のメッキ膜300aの上部面の幅aに対する下部面の幅bの比率(a:b)が0.9:1を超える場合、第2のメッキ膜300bは、下部面の幅よりも上部面の幅の方が更に広くなり、側面が基材200と鋭角をなす。また、第1のメッキ膜300aの上部面の幅に対する下部面の幅の比率(a:b)が0.2:1未満である場合、第2のメッキ膜300bは、側面の所定の領域から上部面が丸く形成される。したがって、上部面の幅が広く、且つ、側面が垂直に形成されるように第1のメッキ膜300aの上部面の幅に対する下部面の幅の比率を調節することが好ましい。一方、第1のメッキ膜300aの下部面の幅bに対する第2のメッキ膜300bの下部面の幅dの比率は、1:1.2〜1:2であってもよく、第1のメッキ膜300aの下部面の幅bと隣り合う第1のメッキ膜300a間の間隔eは、1.5:1〜3:1の比率を有してもよい。いうまでもなく、第2のメッキ膜300bは、互いに接触されない。このように、第1及び第2のメッキ膜300a、300bからなるコイルパターン300は、上部面の幅に対する下部面の幅の比率(c:d)が0.5:1〜0.9:1であってもよく、好ましくは、0.6:1〜0.8:1であってもよい。即ち、コイルパターン300の外形、換言すれば、第2のメッキ膜300bの外形は、上部面の幅に対する下部面の幅の比率が0.5〜0.9:1であってもよい。したがって、コイルパターン300は、上部面の角隅部の丸みを帯びた領域が直角をなす理想的な矩形状を基準として0.5未満であってもよい。例えば、丸みを帯びた領域が直角をなす理想的な矩形状を基準として0.001以上0.5未満であってもよい。なお、本発明に係るコイルパターン300は、理想的な矩形状に比べて抵抗の変化が激しくない。例えば、理想的な矩形状のコイルパターンの抵抗が100であれば、本発明に係るコイルパターン300は、約101〜110を維持してもよい。即ち、第1のメッキ膜300aの形状及びこれに応じて変化する第2のメッキ膜300bの形状に応じて、本発明のコイルパターン300の抵抗は矩形状の理想的なコイルパターンの抵抗に比べて約101%〜110%を維持してもよい。一方、第2のメッキ膜300bは、第1のメッキ膜300aと同じメッキ液を用いて形成してもよい。例えば、1次及び2次メッキ膜300a、300bは、硫酸銅及び硫酸を基本とするメッキ液を用いて形成し、ppm単位の塩素(Cl)及び有機化合物を添加して製品のメッキ性を向上させたメッキ液を用いて形成してもよい。有機化合物は、ポリエチレングリコール(PEG:Poly Ethylene Glycol)を含むキャリア及び光沢剤を用いて、メッキ膜の均一性及び電着性、並びに光沢特性を改善することができる。
更に、コイルパターン300は、少なくとも2以上のメッキ層が積み重ねられて形成されてもよい。このとき、それぞれのメッキ層は、側面が垂直であり、同じ形状及び厚さに積み重ねられて形成されてもよい。即ち、コイルパターン300は、シード層の上にメッキ工程によって形成されてもよいが、シード層の上に、例えば、3つのメッキ層が積み重ねられて形成されてもよい。このようなコイルパターン300は、異方性メッキ工程によって形成され、縦横比が約2〜10となるように形成されてもよい。
更にまた、コイルパターン300は、最内周から最外周に向かって進むにつれて幅が広くなる形状に形成されてもよい。即ち、スパイラル状のコイルパターン300は、最内周から最外周までにn個のパターンが形成されてもよいが、例えば、4つのパターンが形成される場合、最内周の第1のパターンから第2及び第3のパターン、そして、最外周の第4のパターンに向かって進むにつれてパターンの幅が広くなるように形成されてもよい。
例えば、第1のパターンの幅が1である場合、第2のパターンは、1〜1.5の比率で形成されてもよく、第3のパターンは、1.2〜1.7の比率で形成されてもよく、第4のパターンは、1.3〜2の比率で形成されてもよい。即ち、第1乃至第4のパターンは、1:1〜1.5:1.2〜1.7:1.3〜2の比率で形成されてもよい。換言すれば、第2のパターンは、第1のパターンの幅に等しいか又はそれよりも大きく形成され、第3のパターンは、第1のパターンの幅よりも大きく、且つ、第2のパターンの幅に等しいか 又はそれよりも大きく形成され、第4のパターンは、第1及び第2のパターンの幅よりも大きく、且つ、第3のパターンの幅に等しいか又はそれよりも大きく形成されてもよい。このように、最内周から最外周に向かって進むにつれてコイルパターンの幅が広くなるようにするために、シード層の幅を最内周から最外周に向かって進むにつれて広くなるように形成してもよい。なお、コイルパターンは、垂直方向に少なくとも一領域の幅が異なるように形成されてもよい。即ち、少なくとも一領域の下段部、中段部及び上段部の幅が異なるように形成されてもよい。
4.外部電極
外部電極400(410、420)は、ボディ100の向かい合う両面に形成されてもよい。例えば、外部電極400は、ボディ100のX方向に向かい合う2つの側面に形成されてもよい。このような外部電極400は、ボディ100のコイルパターン310、320と電気的に接続されてもよい。また、外部電極400は、ボディ100の2つの側面の全体に形成され、2つの側面の中央部においてコイルパターン310、320と接触されてもよい。即ち、コイルパターン310、320の端部がボディ100の外側の中央部に露出され、外部電極400がボディ100の側面に形成されてコイルパターン310、320の端部と接続されてもよい。このような外部電極400は、ペーストを用いて形成してもよいが、導電性ペーストにボディ100の両側面を浸漬したり印刷したりして形成してもよい。更に、外部電極400は、蒸着、スパッタリング、メッキなどの様々な方法によって形成されてもよい。一方、外部電極400は、形成方法に応じて、ボディ100の両側面及び下面にのみ形成されてもよく、ボディ100の上面又は前面及び背面にも形成されてもよい。例えば、導電性ペーストに浸漬する場合、X方向への両側面だけではなく、Y方向への前面及び背面、並びにZ方向への上面及び下面にも外部電極400が形成されてもよい。これに比べて、印刷、蒸着、スパッタリング、メッキなどの方法を用いて形成する場合、X方向への両側面及びY方向への下面に外部電極400が形成されてもよい。いうまでもなく、たとえ浸漬方法以外の方法を用いて外部電極400を形成するとしても、外部電極400は、ボディ100のX方向に相対向する両側面からこれと隣り合う他方の面の一部に形成されてもよい。即ち、外部電極400は、X方向への両側面及びプリント回路基板に実装される下面だけではなく、形成方法又は工程条件に応じてそれ以外の領域にも形成されてもよい。このような外部電極400は、電気伝導性を有する金属によって形成されてもよいが、例えば、金、銀、白金、銅、ニッケル、パラジウム及びこれらの合金よりなる群から選ばれるいずれか1種以上の金属によって形成されてもよい。このとき、コイルパターン300と接続される外部電極400の少なくとも一部、即ち、ボディ100の表面に形成されてコイルパターン300と接続される外部電極400の一部は、コイルパターン300と同じ物質によって形成されてもよい。例えば、コイルパターン300が銅を用いてメッキ工程により形成される場合、外部電極400の少なくとも一部は、銅を用いて形成してもよい。このとき、銅は、上述したように、導電性ペーストを用いた浸漬又は印刷方法で形成してもよく、蒸着、スパッタリング、メッキなどの方法を用いて形成してもよい。好ましくは、外部電極400は、メッキの方法を用いて形成してもよい。メッキ工程を用いて外部電極400を形成するためにボディ100の両側面にシード層を形成した後、シード層からメッキ層を形成して外部電極400を形成してもよい。ここで、外部電極400のコイルパターン300と接続される少なくとも一部は、外部電極400が形成されるボディ100の側面の全体であってもよく、一部の領域であってもよい。一方、外部電極400を形成するとき、ボディ100の表面のポリマー120の含量が低いため比抵抗が低い場合、外部電極400の剥離又は破取りなどの現象が生じる虞がある。しかしながら、本発明は、ボディ100の少なくとも一表面の磁性粉末110の大きさを小さくしてポリマー120の含量を増加させ、これにより、比抵抗を増加させることができるので、外部電極400の剥離又は破取り現象を防ぐことができる。いうまでもなく、表面改質部材を形成することにより、外部電極400の剥離又は破取り現象を防ぐことができる。更に、外部電極400は、少なくとも1つのメッキ層を更に備えていてもよい。即ち、外部電極400は、コイルパターン300と接続される第1の層と、その上部に形成された少なくとも1つのメッキ層と、を備えていてもよい。例えば、外部電極400は、ニッケルメッキ層(図示せず)又は錫メッキ層(図示せず)が更に形成されてもよい。即ち、外部電極400は、銅層、Niメッキ層及びSnメッキ層の積み重ね構造に形成されてもよく、銅層、Niメッキ層及びSn/Agメッキ層の積み重ね構造に形成されてもよい。このとき、メッキ層は、電解又は無電解メッキによって形成されてもよい。Snメッキ層は、Niメッキ層に等しいか又はそれよりも厚い厚さに形成されてもよい。例えば、外部電極400は2μm〜100μmの厚さに形成されてもよく、Niメッキ層が1μm〜10μmの厚さに形成され、Sn又はSn/Agメッキ層は2μm〜10μmの厚さに形成されてもよい。一方、外部電極400は、例えば、0.5%〜20%のBi又はSiOを主成分とする多成分系のガラスフリット(Glass frit)を磁性粉末と混合して形成してもよい。このとき、ガラスフリット及び磁性粉末の混合物はペースト状に製造されてボディ100の両面に塗布されてもよい。即ち、外部電極400の一部を導電性ペーストを用いて形成する場合、導電性ペーストにはガラスフリットが混合されてもよい。このように、外部電極400にガラスフリットが含有されることにより、外部電極400及びボディ100間の密着力を向上させることができ、コイルパターン300及び外部電極400間のコンタクト反応を向上させることができる。
5.絶縁層
絶縁層500は、コイルパターン310、320と磁性粉末110とを絶縁するためにコイルパターン310、320とボディ100との間に形成されてもよい。即ち、絶縁層500がコイルパターン310、320の上面及び側面を覆うように形成されてもよい。このとき、絶縁層500は、コイルパターン310、320の上面及び側面に略同じ厚さに形成されてもよい。例えば、絶縁層500は、コイルパターン310、320の上面及び側面に約1〜1.2:1の厚さに形成されてもよい。即ち、コイルパターン310、320は、上面は側面よりも約20%ほど厚肉に形成され、好ましくは、上面及び側面は、同じ厚さに形成されてもよい。また、絶縁層500は、コイルパターン310、320の上面及び側面だけではなく、基材200を覆うように形成されてもよい。即ち、所定の領域が除去された基材200のコイルパターン310、320によって露出された領域、即ち、基材200の表面及び側面にも絶縁層500が形成されてもよい。基材200上の絶縁層500は、コイルパターン310、320上の絶縁層500と同じ厚さに形成されてもよい。即ち、基材200の上面の絶縁層500の厚さは、コイルパターン310、320の上面の絶縁層500の厚さに等しく形成され、基材200の側面の絶縁層500厚さは、コイルパターン310、320の側面の絶縁層500の厚さに等しく形成されてもよい。このように、絶縁層500をコイルパターン310、320及び基材200の上に略均一な厚さに形成するためにパリレンを用いてもよい。このような絶縁層500は、コイルパターン310、320の上にパリレンをコーティングして形成してもよい。例えば、コイルパターン310、320が形成された基材200を蒸着チャンバー内に設けた後にパリレンを気化させて真空チャンバーの内部に供給することにより、コイルパターン310、320の上にパリレンを蒸着してもよい。即ち、基材200の上面の絶縁層500の厚さは、コイルパターン310、320の上面の絶縁層500の厚さと同じであってもよく、基材200の側面の絶縁層500の厚さは、コイルパターン310、320の側面の絶縁層500の厚さと同じであってもよい。このような絶縁層500は、コイルパターン310、320の上にパリレンをコーティングして形成してもよい。例えば、パリレンを気化器(Vaporizer)において1次的に加熱して気化させてダイマー(dimer)状態にした後、2次的に加熱してモノマー(Monomer)状態に熱分解させ、蒸着チャンバーに連設されたコールドトラップ(Cold Trap)及び機械的な真空ポンプ(Mechanical Vaccum Pump)を用いてパリレンを冷却させると、パリレンはモノマー状態からポリマー状態に変換されてコイルパターン310、320の上に蒸着される。いうまでもなく、絶縁層500は、パリレン以外の絶縁性高分子、例えば、エポキシ、ポリイミド及び液晶ポリマーから選ばれるいずれか1種以上の物質によって形成されてもよい。しかしながら、パリレンをコーティングすることにより、コイルパターン310、320の上に均一な厚さで絶縁層500を形成することができ、薄肉に形成しても他の物質に比べて絶縁特性を向上させることができる。即ち、絶縁層500としてパリレンをコーティングする場合、ポリイミドを形成する場合に比べて薄肉に形成しながら絶縁破壊電圧を増加させて絶縁特性を向上させることができる。また、コイルパターン310、320のパターン間の間隔に応じてパターン間を埋め込んで均一な厚さに形成されてもよく、パターンの段差に沿って均一な厚さに形成されてもよい。即ち、コイルパターン310、320のパターン間の間隔が遠い場合、パターンの段差に沿って均一な厚さでパリレンがコーティング可能であり、パターン間の間隔が近い場合、パターン間を埋め込んでコイルパターン310、320の上に所定の厚さに形成可能である。図12は、ポリイミドを絶縁層として形成したパワーインダクターの断面写真であり、図13は、パリレンを絶縁層として形成したパワーインダクターの断面写真である。図13に示すように、パリレンの場合、基材200とコイルパターン310、320の段差に沿って薄肉に形成されるが、図12に示すように、ポリイミドはパリレンに比べて厚肉に形成される。一方、絶縁層500は、パリレンを用いて3μm〜100μmの厚さに形成してもよい。パリレンが3μm未満の厚さに形成されると、絶縁特性が低下する虞があり、100μmを超える厚さに形成する場合、同じサイズ内において絶縁層500が占める厚さが増加してボディ100の体積が小さくなり、これにより、透磁率が低下する虞がある。いうまでもなく、絶縁層500は、所定の厚さのシートによって製作された後にコイルパターン310、320の上に形成されてもよい。
6.表面改質部材
一方、ボディ100の少なくとも一表面には表面改質部材(図示せず)が形成されてもよい。このような表面改質部材は、外部電極400を形成する前に、ボディ100の表面に、例えば、酸化物を分布させて形成してもよい。ここで、酸化物は、結晶状態又は非結晶状態でボディ100の表面に分散されて分布されてもよい。表面改質部材は、メッキ工程を用いて外部電極400を形成するとき、メッキ工程の前にボディ100の表面に分布されてもよい。即ち、表面改質部材は、外部電極400の一部を印刷工程を用いて形成する前に分布させてもよく、印刷工程の後に且つメッキ工程を施す前に分布させてもよい。いうまでもなく、印刷工程を施さない場合、表面改質部材を分布させた後、メッキ工程を施してもよい。このとき、表面に分布された表面改質部材は、少なくとも一部が溶融されてもよい。
一方、表面改質部材は、少なくとも一部が同じ大きさにボディ100の表面に均一に分布されてもよく、少なくとも一部が異なる大きさに不規則的に分布されてもよい。また、ボディ100の少なくとも一部の表面には凹部が形成されてもよい。即ち、表面改質部材が形成されて凸部が形成され、表面改質部材が形成されていない領域の少なくとも一部が窪んで凹部が形成されてもよい。このとき、表面改質部材は、少なくとも一部がボディ100の表面よりも深く形成されてもよい。即ち、表面改質部材は、所定の厚さがボディ100の所定の深さにめりこみ、残りの厚さがボディ100の表面よりも高く形成されてもよい。このとき、ボディ100にめりこむ厚さは、酸化物粒子の平均直径の1/20〜1であってもよい。即ち、酸化物粒子は、ボディ100の内部に全て入り込まれてもよく、少なくとも一部が入り込まれてもよい。いうまでもなく、酸化物粒子は、ボディ100の表面にのみ形成されてもよい。したがって、酸化物粒子は、ボディ100の表面に半球状に形成されてもよく、球状に形成されてもよい。また、表面改質部材は、上述したように、ボディ100の表面に部分的に分布されてもよく、少なくとも一領域に膜状に分布されてもよい。即ち、酸化物粒子がボディ100の表面に島(island)状に分布されて表面改質部材が形成されてもよい。即ち、ボディ100の表面に結晶状態又は非結晶状態の酸化物が離れて島状に分布されてもよく、これにより、ボディ100の表面の少なくとも一部が露出されてもよい。更に、酸化物を分布させて形成した表面改質部材は、少なくとも2以上がつながって少なくとも一領域には膜状に形成され、少なくとも一部には島状に形成されてもよい。即ち、少なくとも2以上の酸化物粒子同士が凝集したり隣り合う酸化物粒子同士がつながったりして膜状を呈してもよい。しかしながら、酸化物が粒子状態で存在する場合であっても、又は2以上の粒子同士が凝集したりつながったりした場合であっても、ボディ100の表面の少なくとも一部は表面改質部材によって外部に露出される。
このとき、表面改質部材の総面積は、ボディ100の表面の総面積の、例えば、5%〜90%であってもよい。表面改質部材の面積に応じてボディ100の表面のメッキ滲み現象を制御することができるが、表面改質部材が形成量が多すぎると、ボディ100の内部の導電パターン及び外部電極400が接触され難くなる虞がある。即ち、表面改質部材がボディ100の表面積の5%未満に形成される場合にメッキ滲み現象を制御することが困難であり、表面改質部材がボディ100の表面積の90%を超えて形成される場合にはボディ100の内部の導電パターン及び外部電極400が接触されなくなる虞がある。したがって、表面改質部材は、メッキ滲み現象を制御することができ、しかも、ボディ100の内部の導電パターン及び外部電極400が接触できるほどの面積に形成することが好ましい。このために、表面改質部材は、ボディ100の表面積の10%〜90%に形成されてもよく、好ましくは、30%〜70%の面積に形成されてもよく、更に好ましくは、40%〜50%の面積に形成されてもよい。このとき、ボディ100の表面積は、一方の面の表面積であってもよく、六面体をなすボディ100の6つの面の表面積であってもよい。一方、表面改質部材は、ボディ100の厚さの10%以下の厚さに形成されてもよい。
即ち、表面改質部材は、ボディ100の厚さの0.01%〜10%の厚さに形成されてもよい。例えば、表面改質部材は、0.1μm〜50μmの大きさに存在してもよいが、これにより、表面改質部材は、ボディ100の表面から0.1μm〜50μmの厚さに形成されてもよい。即ち、表面改質部材は、ボディ100の表面よりも深く形成された領域を除いて、ボディ100の表面から0.1μm〜50μmの厚さに形成されてもよい。したがって、ボディ100の内側にめり込んだ厚さを含めると、表面改質部材は、0.1μm〜50μmよりも大きな厚さを有することができる。表面改質部材がボディ100の厚さの0.01%未満の厚さに形成される場合、メッキ滲み現象が制御され難く、ボディ100の厚さの10%を超える厚さに形成される場合、ボディ100の内部の導電パターン及び外部電極400が接触されなくなる虞がある。即ち、表面改質部材は、ボディ100の材料特性(伝導性、半導性、絶縁性、磁性体など)に応じて様々な厚さを有してもよく、酸化物粉末の大きさ、分布量、凝集有無に応じて様々な厚さを有してもよい。
このように、ボディ100の表面に表面改質部材が形成されることにより、ボディ100の表面には成分が異なる少なくとも2つの領域が存在してもよい。即ち、表面改質部材が形成された領域及び表面改質部材が形成されていない領域は、互いに異なる成分が検出されてもよい。例えば、表面改質部材が形成された領域には、表面改質部材に応じた成分、即ち、酸化物が存在してもよく、表面改質部材が形成されていない領域には、ボディ100に応じた成分、即ち、シートの成分が存在してもよい。このように、メッキ工程前にボディ100の表面に表面改質部材を分布させることにより、ボディ100の表面に粗さを与えて改質することができる。したがって、メッキ工程を均一に施すことができ、これにより、外部電極400の形状を制御することができる。即ち、ボディ100の表面は、少なくとも一領域の比抵抗が他の領域の抵抗と異なる場合があるが、比抵抗が不均一である状態でメッキ工程を施せば、メッキ層の成長にバラツキが生じてしまう。このような問題を解決するために、ボディ100の表面に粒子状態又は溶融状態の酸化物を分散させて表面改質部材を形成することにより、ボディ100の表面を改質することができ、メッキ層の成長を制御することができる。即ち、ボディ100は、少なくとも一表面の比抵抗が高い状態で表面改質部材が形成されてもよい。
ここで、ボディ100の表面抵抗を均一にするための粒子状態又は溶融状態の酸化物としては、例えば、Bi、BO、B、ZnO、Co、SiO、Al、MnO、HBO、Ca(CO、Ca(NO、CaCOのうちの少なくとも1種以上を用いてもよい。一方、表面改質部材は、ボディ100内の少なくとも1枚のシートの上にも形成されてもよい。即ち、シート上の様々な形状の導電パターンはメッキ工程を用いて形成してもよいが、表面改質部材を形成することにより、導電パターンの形状を制御することができる。
7.絶縁キャッピング層
図14に示すように、外部電極400が形成されたボディ100の上面に絶縁キャッピング層550が形成されてもよい。即ち、プリント回路基板(Printed Circuit Board;PCB)の上に実装されるボディ100の下面と向かい合うボディ100の上面、例えば、Z方向への上面に絶縁キャッピング層550が形成されてもよい。このような絶縁キャッピング層550は、ボディ100の上面に延設された外部電極400及びシールドカン又は上側の回路部品間のショートを防ぐために形成されてもよい。即ち、パワーインダクターは、ボディ100の下面に形成された外部電極400が電源管理IC(PMIC:Power Management IC)と隣り合ってプリント回路基板の上に実装されるが、PMICは約1mmの厚さを有し、パワーインダクターもまたこれと同じ厚さに製作される。PMICは、高周波ノイズを発生させて周辺回路又は素子に影響を及ぼすため、PMIC及びパワーインダクターを金属材質、例えば、ステンレス鋼材質のシールドカン(shield can)で覆うことになる。ところが、パワーインダクターは外部電極が上側にも形成されるため、シールドカンとショート(short)される。したがって、ボディ100の上面に絶縁キャッピング層550を形成することにより、パワーインダクター及び外部導電体間のショートを防ぐことができる。このとき、絶縁キャッピング層550は、ボディ100の上面に延設された外部電極400とシールドカンなどの絶縁のために形成されるため、少なくともボディ100の上面の外部電極400を覆うように形成されてもよい。このような絶縁キャッピング層550は、絶縁物質によって形成されてもよいが、例えば、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)及び液晶ポリマー(Liquid Crystalline Polymer;LCP)よりなる群から選ばれた1種以上によって形成されてもよい。また、絶縁キャッピング層550は、熱硬化性樹脂によって形成されてもよい。熱硬化性樹脂としては、例えば、ノボラックエポキシ樹脂(Novolac Epoxy Resin)、フェノキシ型エポキシ樹脂(Phenoxy Type Epoxy Resin)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(BPA Type Epoxy Resin)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(BPF Type Epoxy Resin)、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(Hydrogenated BPA Epoxy Resin)、ダイマー酸改質エポキシ樹脂(Dimer Acid Modified Epoxy Resin)、ウレタン改質エポキシ樹脂(Urethane Modified Epoxy Resin)、ゴム改質エポキシ樹脂(Rubber Modified Epoxy Resin)及びDCPD型エポキシ樹脂(DCPD Type Epoxy Resin)よりなる群から選ばれた1種以上を含んでいてもよい。即ち、絶縁キャッピング層550は、ボディ100の絶縁層120に用いられる物質によって形成されてもよい。このような絶縁キャッピング層550は、ポリマー、熱硬化性樹脂などにボディ100の上面を浸漬することにより形成されてもよい。したがって、絶縁キャッピング層550は、図14に示すように、ボディ100の上面だけではなく、ボディ100のX方向への両側面の一部及びY方向への前面及び背面の一部に形成されてもよい。一方、絶縁キャッピング層550は、パリレンによって形成されてもよく、シリコン酸化膜(SiO)、シリコン窒化膜(Si)、シリコン酸化窒化膜(SiON)など様々な絶縁物質を用いて形成してもよい。これらの物質によって形成される場合、化学気相成長法(CVD)、物理気相成長法(PVD)などの方法を用いて形成してもよい。絶縁キャッピング層550がCVD、PVDの方法によって形成される場合、ボディ100の上面にのみ形成されてもよく、ボディ100の上面の外部電極400の上にのみ形成されてもよい。一方、絶縁キャッピング層550は、ボディ100の上面の外部電極400及びシールドカンなど間のショートが防止可能な厚さに形成されてもよいが、例えば、10μm〜100μmの厚さに形成されてもよい。また、絶縁キャッピング層550は、外部電極400とボディ100との間に段差が保たれるようにボディ100の上面に均一な厚さに形成されてもよく、外部電極400とボディ100との間の段差が無くされるようにボディ100の上部に外部電極400の上部よりも厚く形成されて表面が平らであってもよい。いうまでもなく、絶縁キャッピング層550は、所定の厚さに別途に製作した後、ボディ100の上に接着剤などを用いて貼着して形成してもよい。
上述したように、本発明の第1の実施形態に係るパワーインダクターは、絶縁層500と接触されるボディ100の第1の厚さを最も小さな磁性粉末110を用いて形成してもよい。したがって、大きさの大きな磁性粉末110による絶縁層500の絶縁破壊を防ぐことができ、これにより、インダクタンスの低下を防ぐことができる。また、印刷回路基板に実装される外部電極400が形成される領域、例えば、ボディ100の下部の表面(これと同時に上部の表面)から第2の厚さを最も小さな磁性粉末110を用いて形成してもよい。したがって、ボディ100の表面のポリマー120の含量を増加させて比抵抗を増加させることができ、これにより、外部電極400の剥離又は破取りを防いで外部電極400の形状を制御することができる。そして、ボディ100の残りの厚さを磁性粉末110の大きさを調節して透磁率を調節してもよい。即ち、平均粒度が異なる少なくとも3以上の磁性粉末110を用いてボディ100を形成し、平均粒度の大きな磁性粉末110の混合量を調節することにより、ボディ100の透磁率を増加させてもよい。したがって、パワーインダクターのインダクタンスを向上させることができる。一方、磁性粉末110及びポリマー120だけではなく、熱伝導性フィラーを含めてボディ100を製作することにより、磁性粉末110の加熱によるボディ100の熱を外部に放出することができてボディ100の昇温を防ぐことができ、これにより、インダクタンス低下などの問題を防ぐことができる。また、コイルパターン310、320とボディ100との間にパリレンを用いて絶縁層500を形成することにより、コイルパターン310、320の側面及び上面に薄肉に且つ均一な厚さに絶縁層500を形成しながら絶縁特性を向上させることができる。そして、ボディ100の内部の基材200を金属磁性体で形成することにより、パワーインダクターの透磁率の減少を防ぐことができ、基材200の少なくとも一部が除去され、その部分にボディ100を充填することにより、透磁率を向上させることができる。
比較例及び実施形態
上述したように、本発明は、ボディ100の少なくとも一領域を最も小さな大きさの磁性粉末を含有させて形成することにより、絶縁破壊を防ぐことができ、外部電極400の剥離又は破取り現象を防ぐことができる。このような本発明に係るパワーインダクターの効果を検証するために、従来の例と実施形態に従ってパワーインダクターを製造し、断面と外部電極の形状を観察した。
従来の例及び実施形態のパワーインダクターを製造するために、第1乃至第3の磁性粉末をそれぞれ用意した。即ち、平均粒度分布がD50を目安に52μmの第1の磁性粉末と、8μmの第2の磁性粉末と、3μmの第3の磁性粉末を用意した。ここで、第1乃至第3の磁性粉末は、Fe、Si及びCrの組成を有する。様々な大きさの磁性粉末をポリマー、有機溶剤、硬化剤、湿潤剤、分散剤などと混合して複数のスラリーを製造した。このとき、第1のスラリーは、第1乃至第3の磁性粉末を8:1:1の比率で混合して製造し、第2及び第3のスラリーは、第3の磁性粉末だけで製造した。また、第1乃至第3のスラリーは、磁性粉末及びポリマーの含量をそれぞれ異ならせた。即ち、第1のスラリーは、スラリー100wt%に対して、金属粉末約86wt%、有機溶剤約7wt%、ポリマー約4wt%、硬化剤約0.4wt%、湿潤剤約2wt%、分散剤約0.2wt%、残りのその他の物質を混合して製作した。更に、第2のスラリーは、スラリー100wt%に対して、金属粉末約80wt%、有機溶剤約10wt%、ポリマー約6wt%、硬化剤約0.6wt%、湿潤剤約3wt%、分散剤約0.3wt%、残りのその他の物質を混合して製作した。そして、第3のスラリーは、スラリー100wt%に対して、金属粉末約80wt%、有機溶剤約10wt%、ポリマー約6wt%、硬化剤約0.6wt%、湿潤剤約3wt%、分散剤約0wt%、残りのその他の物質を混合して製作した。即ち、第1のスラリーは、第1及び第2のスラリーよりも金属粉末の含量を多くし、第3のスラリーは、第2のスラリーに比べて分散剤を含有させなかった。
このようにして製造された第1乃至第3のスラリーを70μm±3μmの厚さに成形し、150mm×150mmの大きさに裁断してシートを製作した。また、CCL基材の一方の面及び他方の面の上にコイルパターンを形成し、コイルパターンの上にパリレンを蒸着した。次いで、コイルパターンが形成された基材の上部及び下部にシートを複数枚積み重ね、120kgfで30秒間圧着してボディを形成した後、200℃において1時間かけて熱硬化を施した。このとき、従来の例に係るパワーインダクターは、第1のスラリーを用いて製作したシートのみを積み重ねてボディを製作し、実験例1及び2に係るパワーインダクターは、絶縁層と接触されるシートと最上部及び最下部のシートを第2及び第3のスラリーを用いて、且つ、それらの間のシートは、第1のスラリーを用いて製作した。そして、従来の例と実施形態1及び2に係るボディの一方の面に外部電極を形成した。外部電極は、中央部において所定の間隔を隔てて形成した。
このようにして製造された従来の例と実施形態1及び2に係るパワーインダクターの断面写真を図15から図17に示し、表面及び外部電極の写真を図18から図20に示す。図15から図17において、(a)は、断面を500倍拡大した写真であり、(b)は、2000倍拡大した写真であり、(c)は、5000倍拡大して絶縁層の周りを示す写真である。なお、図18から図20において、(a)は、表面を1000倍拡大した写真であり、(b)は、2000倍拡大した写真であり、(c)は、外部電極の形状の写真である。
図15に示すように、従来の例に係るパワーインダクターは、コイルパターンの上に形成された絶縁層に大きさの大きな磁性粉末が接触されるということが分かる。特に、コイルパターンとコイルパターンとの間の凹んだ領域に大きさの大きな磁性粉末が接触されるということが分かる。したがって、磁性粉末が絶縁層を突き破ってコイルパターンと接触されることが可能になる。しかしながら、図16及び図17に示すように、本発明の実施形態に係るパワーインダクターは、コイルパターン上の絶縁層の上に大きさの小さな磁性粉末が接触されるということが分かる。したがって、大きさの大きな磁性粉末が絶縁層と接触されることなく、これにより、絶縁破壊を防ぐことができる。
また、図18に示すように、従来の例に係るパワーインダクターは、表面に大きさが異なる複数の磁性粉末が分布されるということが分かり、これにより、外部電極は、破取り現象が生じて形成される。しかしながら、図19及び図20に示すように、本発明の実施形態に係るパワーインダクターは、表面に小さな大きさの磁性粉末が分布され、これにより、外部電極は、破取りが生じることなく形成可能である。
実施形態及び変形例
本発明に係るパワーインダクターの様々な実施形態及び変形例を説明すれば、次の通りである。
図21は、本発明の第2の実施形態に係るパワーインダクターの断面図である。
図21を参照すると、本発明の第2の実施形態に係るパワーインダクターは、ボディ100と、ボディ100の内部に設けられた基材200と、基材200の少なくとも一方の面の上に形成されたコイルパターン310、320と、ボディ100の外部に設けられた外部電極410、420と、コイルパターン310、320の上にそれぞれ設けられた絶縁層500と、ボディ100内に設けられた少なくとも1つの第2の磁性層610、620と、を備えていてもよい。即ち、本発明の一実施形態に磁性層600が更に配設されて本発明の第2の実施形態が実現されてもよい。このような本発明の第2の実施形態について、本発明の第1の実施形態とは異なる構成に重点をおいて説明すれば、下記の通りである。
磁性層600(610、620)は、ボディ100の少なくとも一領域に設けられてもよい。例えば、基材200の上側及び下側に第1及び第2の磁性層610、620がそれぞれ設けられてもよい。ここで、第1及び第2の磁性層610、620は、ボディ100の透磁率を増加させるために設けられ、ボディ100よりも高い透磁率を有する物質によって製作されてもよい。例えば、ボディ100の透磁率が20であり、第1及び第2の磁性層610、620は40〜1000の透磁率を有するように設けられてもよい。これらの第1及び第2の磁性層610、620は、例えば、磁性体粉末とポリマーを用いて製作してもよい。即ち、第1及び第2の磁性層610、620は、ボディ100よりも高い透磁率を有するようにボディ100の磁性体よりも高い磁性を有する物質によって形成されてもよく、磁性体の含有率が更に高いように形成されてもよい。ここで、ポリマーは、磁性粉末100wt%に対して2wt%〜5wt%で添加されてもよい。また、磁性体粉末としては、ニッケル磁性体(Ni Ferrite)、亜鉛磁性体(Zn Ferrite)、銅磁性体(Cu Ferrite)、マンガン磁性体(Mn Ferrite)、コバルト磁性体(Co Ferrite)、バリウム磁性体(Ba Ferrite)及びニッケル−亜鉛−銅磁性体(Ni−Zn−Cu Ferrite)よりなる群から選ばれた1種以上又はこれらの1種以上の酸化物磁性体を用いてもよい。即ち、含鉄金属合金粉末又は含鉄金属合金酸化物を用いて磁性層600を形成してもよい。また、金属合金粉末に磁性体をコーティングして磁性体粉末を形成してもよい。例えば、ニッケル酸化物磁性体、亜鉛酸化物磁性体、銅酸化物磁性体、マンガン酸化物磁性体、コバルト酸化物磁性体、バリウム酸化物磁性体及びニッケル−亜鉛−銅酸化物磁性体よりなる群から選ばれた1種以上の酸化物磁性体を、例えば、含鉄金属合金粉末にコーティングして磁性体粉末を形成してもよい。即ち、含鉄金属酸化物を金属合金粉末にコーティングして磁性体粉末を形成してもよい。いうまでもなく、ニッケル酸化物磁性体、亜鉛酸化物磁性体、銅酸化物磁性体、マンガン酸化物磁性体、コバルト酸化物磁性体、バリウム酸化物磁性体及びニッケル−亜鉛−銅酸化物磁性体よりなる群から選ばれた1種以上の酸化物磁性体を、例えば、含鉄金属合金粉末と混合して磁性体粉末を形成してもよい。即ち、含鉄金属酸化物を金属合金粉末と混合して磁性体粉末を形成してもよい。一方、第1及び第2の磁性層610、620は、磁性粉末及びポリマーに熱伝導性フィラーを更に含めて製作してもよい。熱伝導性フィラーは、磁性粉末100wt%に対して0.5wt%〜3wt%で含有されてもよい。このような磁性層600は、シート状に製作されて複数枚のシートが積み重ねられたボディ100の間に設けられてもよい。即ち、ボディ100を製作するための複数枚のシートの間に少なくとも1つの磁性層600を設けてもよい。即ち、ボディ100を製作するための複数枚のシートの間に少なくとも1つの磁性層600を設けてもよい。また、磁性粉末110、ポリマー120及び熱伝導性フィラーを含む材料からなるペーストを所定の厚さに印刷してボディ100を形成する場合、印刷する間に磁性層を形成してもよく、ペーストを枠体に入れて圧着する場合であっても、磁性層をその間に入れて圧着してもよい。いうまでもなく、磁性層600は、ペーストを用いて形成してもよいが、ボディ100を印刷するとき、軟磁性物質を塗布してボディ100内に磁性層600を形成してもよい。
上述したように、本発明の第2の実施形態に係るパワーインダクターは、ボディ100に少なくとも1つの磁性層600を設けることにより、パワーインダクターの磁性率を向上させることができる。
図23は、本発明の第3の実施形態に係るパワーインダクターの斜視図であり、図24は、図23のA−A’線に沿って切り取った状態の断面図であり、図25は、図23のB−B’線に沿って切り取った状態の断面図である。
図23から図25を参照すると、本発明の第3の実施形態に係るパワーインダクターは、ボディ100と、ボディ100の内部に設けられた少なくとも2以上の基材200(200a、200b)と、少なくとも2以上の基材200のそれぞれの少なくとも一方の面の上に形成されたコイルパターン300(310、320、330、340)と、ボディ100の外部に設けられた外部電極410、420と、コイルパターン300の上に形成された絶縁層500と、ボディ100の外部に外部電極410、420から離れて設けられ、ボディ100の内部の少なくとも2以上の基板200のそれぞれに形成された少なくとも1つのコイルパターン300と接続された接続電極700(710、720)と、を備えていてもよい。以下の説明に当たっては、本発明の第1の実施形態及び第2の実施形態の説明と重複する内容についての説明は省略する。
少なくとも2以上の基材200(200a、200b)は、ボディ100の内部に設けられ、ボディ100の短軸方向に所定の間隔だけ離れて設けられてもよい。即ち、少なくとも2以上の基材200は、外部電極400と直交する方向、即ち、ボディ100の厚さ方向に所定の間隔だけ離れて設けられてもよい。また、少なくとも2以上の基材200のそれぞれには導電性ビア210(210a、210b)が形成され、少なくとも一部が除去されて貫通孔220(220a、220b)がそれぞれ形成される。このとき、貫通孔220a、220bは同じ位置に形成されてもよく、導電性ビア210a、210bは同じ位置または異なる位置に形成されてもよい。いうまでもなく、少なくとも2以上の基材200は、貫通孔220だけではなく、コイルパターン300が形成されていない領域が除去されてボディ100が充填されてもよい。更に、少なくとも2以上の基材200の間にはボディ100が設けられてもよい。ボディ100が少なくとも2以上の基材200の間にも設けられることにより、パワーインダクターの透磁率を向上させることができる。
いうまでもなく、少なくとも2以上の基材200の上に形成されたコイルパターン300の上に絶縁層500が形成されているため、基材200の間にはボディ100が形成されないこともある。この場合、パワーインダクターの薄肉化を図ることができる。
コイルパターン300(310、320、330、340)は、少なくとも2以上の基材200のそれぞれの少なくとも一方の面、好ましくは、両面に形成されもよい。ここで、コイルパターン310、320は、第1の基板200aの下部及び上部にそれぞれ形成されて第1の基材200aに形成された導電性ビア210aによって電気的に接続されてもよい。同様に、コイルパターン330、340は、第2の基板200bの下部及び上部にそれぞれ形成されて第2の基材200bに形成された導電性ビア210bによって電気的に接続されてもよい。これらの複数のコイルパターン300は、基材200の所定の領域、例えば、中央部の貫通孔220a、220bから外側に向かってスパイラル状に形成されてもよく、基材200の上に形成された2つのコイルパターンが接続されて1つのコイルを構成してもよい。即ち、1つのボディ100内に2以上のコイルが形成されてもよい。ここで、基材200の上側のコイルパターン310、330及び下側のコイルパターン320、340は、互いに同じ形状に形成されてもよい。なお、複数のコイルパターン300が重なり合うように形成されてもよく、上側のコイルパターン310、330が形成されていない領域に重なり合うように下側のコイルパターン320、340が形成されてもよい。
外部電極400(410、420)は、ボディ100の両端部に形成されてもよい。例えば、外部電極400は、ボディ100の長軸方向に向かい合う2つの側面に形成されてもよい。このような外部電極400は、ボディ100のコイルパターン300と電気的に接続されてもよい。即ち、複数のコイルパターン300の少なくとも一方の端部がボディ100の外側に露出され、外部電極400が複数のコイルパターン300の端部と接続されるように形成されてもよい。例えば、外部電極400は、コイルパターン310と接続されるように形成されてもよく、外部パターン420は、コイルパターン340と接続されるように形成されてもよい。即ち、外部電極400は、基材200a、200bの上に形成された1つのコイルパターン310、340とそれぞれ接続される。
接続電極700は、外部電極400が形成されていないボディ100の少なくとも一方の面の上に形成されてもよい。例えば、外部電極400が向かい合う第1及び第2の側面に形成され、接続電極700は外部電極400が形成されていない第3及び第4の側面にそれぞれ形成されてもよい。このような接続電極700は、第1の基材200aの上に形成されたコイルパターン310、320の少なくともいずれか1つと、第2の基材200bの上に形成されたコイルパターン330、340の少なくともいずれか1つとを接続するために設けられる。即ち、接続電極710は第1の基材200aの下側に形成されたコイルパターン320と、第2の基材200bの上側に形成されたコイルパターン330とをボディ100の外側において接続する。即ち、外部電極410がコイルパターン310と接続され、接続電極710がコイルパターン320、330を連結し、外部電極420がコイルパターン340と接続される。このため、第1及び第2の基材200a、200bの上にそれぞれ形成されたコイルパターン310、320、330、340が直列に接続される。一方、接続電極710はコイルパターン320、330を接続するが、接続電極720はコイルパターン300と接続されないが、これは、工程上の便宜のために2つの接続電極710、720が形成され、1つの接続電極710のみがコイルパターン320、330と接続されるためである。このような接続電極700は、導電性ペーストにボディ100を浸漬したり、印刷、蒸着及びスパッタリングを行ったりするなど様々な方法によってボディ100の一方の側面に形成されてもよい。接続電極700は、電気伝導性を与えるための金属であり、例えば、金、銀、白金、銅、ニッケル、パラジウム及びこれらの合金よりなる群から選ばれるいずれか1種以上の金属を含んでいてもよい。このとき、接続電極700の表面に、必要に応じて、ニッケルメッキ層(図示せず)または錫メッキ層(図示せず)が更に形成されてもよい。
図26及び図27は、本発明の第3の実施形態の変形例に係るパワーインダクターの断面図である。即ち、ボディ100の内部に3つの基材200(200a、200b、200c)を設け、基材200のそれぞれの一方の面及び他方の面の上にコイルパターン300(310、320、330、340、350、360)をそれぞれ形成し、コイルパターン310、360は外部電極410、420と接続されるようにし、コイルパターン320、330は接続電極710と接続されるようにし、コイルパターン340、350は接続電極720と接続されるようにする。このため、3つの基材200a、200b、200cの上にそれぞれ形成されたコイルパターン300が接続電極710、720によって直列に接続されてもよい。
上述したように、本発明の第3の実施形態及びその変形例に係るパワーインダクターは、少なくとも一方の面にコイルパターン300がそれぞれ形成された少なくとも2以上の基材200がボディ100内に離れて設けられ、異なる基材200の上に形成されたコイルパターン300がボディ100の外部の接続電極700によって接続されることにより、1つのボディ100内に複数のコイルパターンを形成し、これにより、パワーインダクターの容量を増やすことができる。即ち、ボディ100の外部の接続電極700を用いて異なる基材200の上にそれぞれ形成されたコイルパターン300を直列に接続することができ、これにより、同じ面積内のパワーインダクターの容量を増やすことができる。
図28は、本発明の第4の実施形態に係るパワーインダクターの斜視図であり、図29及び図30は、図28のA−A’及びB−B’線に沿って切り取った状態の断面図である。なお、図31は、内部平面図である。
図28から図31を参照すると、本発明の第4の実施形態に係るパワーインダクターは、ボディ100と、ボディ100の内部に水平方向に設けられた少なくとも2以上の基材200(200a、200b、200c)と、少なくとも2以上の基材200の少なくとも一方の面の上にそれぞれ形成されたコイルパターン300(310、320、330、340、350、360)と、ボディ100の外部に設けられ、少なくとも2以上の基材200a、200b、200cの上に形成されたコイルパターン300とそれぞれ接続される外部電極400(410、420、430、440、450、460)と、コイルパターン300の上に形成された絶縁層500と、を備えていてもよい。以下の説明に当たっては、以上の実施形態の説明と重複する内容についての説明は省略する。
少なくとも2以上、例えば、3つの基材200(200a、200b、200c)は、ボディ100の内部に設けられてもよい。ここで、少なくとも2以上の基材200は、例えば、ボディ100の厚さ方向と直交する長軸方向に互いに所定の間隔だけ離れて設けられてもよい。即ち、本発明の第3の実施形態及びその変形例においては、複数の基材200がボディ100の厚さ方向、例えば、垂直方向に配列されているのに対し、本発明の第4の実施形態においては、複数の基材200がボディ100の厚さ方向と直交する方向、例えば、水平方向に配列されてもよい。また、複数の基材200には導電性ビア210(210a、210b、210c)がそれぞれ形成され、少なくとも一部が除去されて貫通孔220(220a、220b、220c)がそれぞれ形成される。いうまでもなく、複数の基材200は、貫通孔220だけではなく、図23に示すように、コイルパターン300が形成されていない領域が除去されてボディ100が充填されてもよい。
コイルパターン300(310、320、330、340、350、360)は、複数の基材200のそれぞれの少なくとも一方の面、好ましくは、両面に形成されてもよい。ここで、コイルパターン310、320は、第1の基板200aの一方の面及び他方の面にそれぞれ形成されて第1の基材200aに形成された導電性ビア210aによって電気的に接続されてもよい。また、コイルパターン330、340は、第2の基板200bの一方の面及び他方の面にそれぞれ形成されて第2の基材200bに形成された導電性ビア210bによって電気的に接続されてもよい。同様に、コイルパターン350、360は、第3の基材300cの一方の面及び他方の面にそれぞれ形成されて第3の基材200cに形成された導電性ビア210cによって電気的に接続されてもよい。これらの複数のコイルパターン300は、基材200の所定の領域、例えば、中央部の貫通孔220a、220b、220cから外側に向かってスパイラル状に形成されてもよく、基材200の上にそれぞれ形成された2つのコイルパターンが接続されて1つのコイルをなしてもよい。即ち、1つのボディ100内に2以上のコイルが形成されてもよい。ここで、基材200の一方の側のコイルパターン310、330、350と他方の側のコイルパターン320、340、360は互いに同じ形状に形成されてもよい。また、同じ基材200の上に形成されたコイルパターン300が重なり合うように形成されてもよく、一方の側のコイルパターン310、330、350が形成されていない領域に重なり合うように他方の側のコイルパターン320、340、360が形成されてもよい。
外部電極400(410、420、430、440、450、460)は、ボディ100の両端部に互いに所定の間隔だけ離れて形成されてもよい。このような外部電極400は、複数の基材200の上にそれぞれ形成されたコイルパターン300と電気的に接続されてもよい。例えば、外部電極410、420はコイルパターン310、320とそれぞれ接続され、外部電極430、440はコイルパターン330、340とそれぞれ接続され、外部電極450、460はコイルパターン350、360とそれぞれ接続されてもよい。即ち、外部電極400は、基材200a、200b、200cの上にそれぞれ形成されたコイルパターン300とそれぞれ接続される。
上述したように、本発明の第4の実施形態に係るパワーインダクターは、1つのボディ100内に複数のインダクターが実現されてもよい。即ち、少なくとも2以上の基材200が水平方向に配列され、その上部にそれぞれ形成されたコイルパターン300が異なる外部電極400によって接続されることにより、複数のインダクターが並列に設けられてもよく、これにより、1つのボディ100内に2以上のパワーインダクターが実現される。
図32は、本発明の第5の実施形態に係るパワーインダクターの斜視図であり、図33及び図34は、図32のA−A’線及びB−B’線に沿って切り取った状態の断面図である。
図32から図34を参照すると、本発明の第5の実施形態に係るパワーインダクターは、ボディ100と、ボディ100の内部に設けられた少なくとも2以上の基材200(200a、200b)と、少なくとも2以上の基材200のそれぞれの少なくとも一方の面の上に形成されたコイルパターン300(310、320、330、340)と、ボディ100の向かい合う2つの側面に設けられ、基材200a、200bの上にそれぞれ形成されたコイルパターン310、320、330、340とそれぞれ接続された複数の外部電極400(410、420、430、440)と、を備えていてもよい。ここで、2以上の基材200は、ボディ100の厚さ方向、例えば、垂直方向に所定の間隔だけ離れて積み重ねられ、それぞれの基材200の上に形成されたコイルパターン300は異なる方向に引き出されて外部電極400とそれぞれ接続される。即ち、本発明の第4の実施形態において、複数の基材200が水平方向に配列されているのに対し、本発明の第5の実施形態においては、複数の基材200が垂直方向に配列される。このため、本発明の第5の実施形態においては、少なくとも2以上の基材200がボディ100の厚さ方向に配列され、基材200の上にそれぞれ形成されたコイルパターン300が異なる外部電極400によって接続されることにより、複数のインダクターが並列に設けられ、これにより、1つのボディ100内に2以上のパワーインダクターが実現される。
上述したように、図23から図34に基づいて説明した本発明の第3乃至第5の実施形態においては、ボディ100内に少なくとも一方の面の上にコイルパターン300がそれぞれ形成された複数の基材200がボディ100の厚さ方向(即ち、垂直方向)に積み重ねられるか、或いは、これと直交する方向(即ち、水平方向)に配列されてもよい。また、複数の基材200の上にそれぞれ形成されたコイルパターン300は、外部電極400と直接または並列に接続されてもよい。即ち、複数の基材200のそれぞれに形成されたコイルパターン300が異なる外部電極400に接続されて並列に接続されてもよく、複数の基材200のそれぞれに形成されたコイルパターン300が同じ外部電極400に接続されて直列に接続されてもよい。直列に接続される場合、それぞれの基材200の上にそれぞれ形成されたコイルパターン300がボディ100の外部の接続電極700によって接続されてもよい。このため、並列に接続される場合、複数の基材200のそれぞれに2つの外部電極400が必要であり、直列に接続される場合、基材200の数を問わずに2つの外部電極400が必要であるが、1以上の接続電極700が必要である。例えば、3つの基材300の上に形成されたコイルパターン300が外部電極400に並列に接続される場合、6つの外部電極400が必要であり、3つの基材300の上に形成されたコイルパターン300が直列に接続される場合、2つの外部電極400及び少なくとも1つの接続電極700が必要である。更に、並列に接続される場合、ボディ100内に複数のコイルが設けられ、直列に接続される場合、ボディ100内に1つのコイルが設けられる。
本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化可能である。即ち、上記の実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に本発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明の範囲は本願の特許請求の範囲によって理解されるべきである。

Claims (11)

  1. 磁性粉末及びポリマーを含むボディと、
    前記ボディの内部に設けられ、少なくとも一方の面の上に少なくとも1つのコイルパターンが形成された少なくとも1つの基材と、
    前記基材及びコイルパターンと前記ボディとの間に形成された絶縁層と、
    を備え、
    前記ボディ内の前記磁性粉末は、粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)が異なる少なくとも3種以上の磁性粉末を含み、
    前記基材は、中心領域を含み、前記コイルパターンが形成されていない少なくとも一部の領域が除去され、
    前記ボディは、前記絶縁層と接触された第1の厚さ領域が、粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値が最も小さな磁性粉末のみを含み、
    前記基材の除去された領域には、前記絶縁層と接触されて前記最も小さな磁性粉末が分布し、その内側に最も小さな磁性粉末よりも粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値が大きな磁性粉末が分布するパワーインダクター。
  2. 前記粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値(D50)が異なる少なくとも3種以上の磁性粉末は、第1の磁性粉末と、前記第1の磁性粉末よりも粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値が小さ第2の磁性粉末と、前記第2の磁性粉末よりも粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値が小さ第3の磁性粉末と、を含み、
    前記第3の磁性粉末は、前記粒子の大きさの平均値又は粒度分布の中間値が最も小さな磁性粉末である請求項1に記載のパワーインダクター。
  3. 前記ボディは、前記基材の垂直方向に上部表面及び下部表面の少なくとも一方から内側への第2の厚さ領域が前記第3の磁性粉末のみを含む請求項2に記載のパワーインダクター。
  4. 前記ボディは、残りの領域が前記第1乃至第3の磁性粉末を含む請求項に記載のパワーインダクター。
  5. 前記第1乃至第3の磁性粉末の少なくともいずれか1つは、粒度分布の中間値が異なる少なくとも1つの磁性粉末を更に含む請求項2に記載のパワーインダクター。
  6. 前記第1乃至第3の磁性粉末とは組成が異なる第4の磁性粉末を更に含む請求項2に記載のパワーインダクター。
  7. 前記第1乃至第4の磁性粉末の少なくとも1つは、結晶質である請求項に記載のパワーインダクター。
  8. 前記ボディは、前記第2の厚さ領域の前記ポリマーの含量が他の領域に比べて多い請求項に記載のパワーインダクター。
  9. 前記ボディの少なくとも1つの表面の上に形成されたキャッピング絶縁層を更に備える請求項1に記載のパワーインダクター。
  10. 前記ボディは、少なくとも1つの表面の比抵抗が他の表面の比抵抗とは異なる請求項に記載のパワーインダクター。
  11. 前記ボディの印刷回路基板に実装される側の表面の比抵抗が他の表面の比抵抗よりも高い請求項10に記載のパワーインダクター。
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