JP6879228B2 - 水処理装置および水処理方法 - Google Patents

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本発明は、溶媒として水を含む含水溶液から水を抽出する水処理装置および水処理方法に関する。
従来、海水、河川水、または工業排水などを被処理水(フィード溶液)とし、被処理水よりも浸透圧の高い液体を誘引溶液(ドロー溶液)として、半透膜を介してドロー溶液と被処理水とを接触させることにより、被処理水から淡水をドロー溶液に透過させる水処理システムが知られている。
この水処理システムにおいて、ドロー溶液として温度感応性物質を用いる場合、淡水が移動されて希釈された希釈ドロー溶液を加熱して、加熱による分相によって希釈ドロー溶液から淡水を分離する。淡水が分離されて引き抜かれたドロー溶液は、冷却された後に改めて被処理水と接触される再生ドロー溶液として再利用される。例えば、特許文献1には、低温の希釈ドロー溶液と、高温の再生ドロー溶液および淡水との間で熱交換を行う水処理装置が開示されている。
特開2017−18952号公報
しかしながら、上述した従来技術による水処理装置においては、冷却機構が設けられておらず、高温になった再生ドロー溶液の冷却が不十分になるという問題があった。そこで、別途取水した含水溶液を用いて、高温になった再生ドロー溶液を冷却する方法が考えられた。ところが、この場合においては、含水溶液を新たに取水する必要があり、水処理装置に要するエネルギーが増加してランニングコストが増加するという問題が生じる。そのため、水処理装置において、冷却や加熱に要する消費エネルギーを抑制して、エネルギーの収支を安定化できる技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、冷却用の含水溶液を取水することなく、冷却や加熱に要する消費エネルギーを抑制して、プロセスにおけるエネルギーの収支を安定化できる水処理装置および水処理方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る水処理装置は、溶媒として水を含む含水溶液から曇点を有するドロー溶液に、半透膜を介して水を移動させて前記ドロー溶液を希釈させた希釈ドロー溶液として流出するとともに、前記含水溶液を濃縮させた濃縮含水溶液として排出する正浸透手段と、前記希釈ドロー溶液を前記曇点以上の温度に加熱する加熱手段と、前記加熱手段によって加熱された前記希釈ドロー溶液を、水リッチ溶液と前記水リッチ溶液より含水率が低い前記ドロー溶液とに分離する水分離手段と、液体を冷却して冷却液として流出する冷却手段と、前記冷却手段から流出した前記冷却液と前記水分離手段から流出したドロー溶液との間で熱交換を行う流入側熱交換手段と、前記正浸透手段から流出した前記希釈ドロー溶液と前記水分離手段から流出した前記水リッチ溶液との間で熱交換を行う流出側熱交換手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理装置は、上記の発明において、前記水リッチ溶液から生成水を得る分離処理手段をさらに備えることを特徴とする。本発明の一態様に係る水処理装置は、この構成において、前記水リッチ溶液の流れ方向に沿って、前記流出側熱交換手段の下流側かつ前記分離処理手段の上流側に、前記水分離手段から流出した前記水リッチ溶液と、前記冷却手段から流出した前記冷却液との間で熱交換する、最終処理前熱交換手段を備えることを特徴とする。また、本発明の一態様に係る水処理装置は、この構成において、前記分離処理手段が、前記生成水と分離させた分離処理排液を前記冷却手段に供給可能に構成されていることを特徴とする。さらに、本発明の一態様に係る水処理装置は、この構成において、前記分離処理手段が、コアレッサー、活性炭、限外ろ過膜、ナノろ過膜、または逆浸透膜からなることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理装置は、上記の発明において、前記水分離手段から流出したドロー溶液と前記正浸透手段から流出した前記希釈ドロー溶液との間で熱交換を行う後段熱交換手段をさらに備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理装置は、上記の発明において、前記希釈ドロー溶液の流れ方向に沿った前記流出側熱交換手段の上流側において、前記水分離手段から流出したドロー溶液と前記正浸透手段から流出した前記希釈ドロー溶液との間で熱交換を行う前段熱交換手段をさらに備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理装置は、上記の発明において、前記冷却手段と前記流入側熱交換手段との間において、前記冷却液を循環可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理装置は、上記の発明において、前記正浸透手段から流出した前記希釈ドロー溶液を分岐させて、少なくとも2つの熱交換器が並列して構成された並列熱交換手段によってそれぞれ熱交換可能に構成され、分岐されて前記並列熱交換手段によって熱交換された前記希釈ドロー溶液を、前記加熱手段の上流側において合流させるように構成されていることを特徴とする。本発明の一態様に係る水処理装置は、この構成において、前記並列熱交換手段において、前記希釈ドロー溶液が分岐された一方の希釈ドロー溶液が前記水分離手段から流出した前記水リッチ溶液と熱交換されるとともに、前記希釈ドロー溶液が分岐された他方の希釈ドロー溶液が前記水分離手段から流出したドロー溶液と熱交換されるように構成されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理装置は、上記の発明において、前記ドロー溶液は、少なくとも1つの曇点を有する温度感応性吸水剤を主体とする溶液であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理装置は、上記の発明において、前記含水溶液は、海水、かん水、汽水、工業排水、随伴水、または下水であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理方法は、溶媒として水を含む含水溶液から曇点を有するドロー溶液に、半透膜を介して水を移動させて前記ドロー溶液を希釈させた希釈ドロー溶液として流出するとともに、前記含水溶液を濃縮させた濃縮含水溶液として排出する正浸透工程と、前記希釈ドロー溶液を前記曇点以上の温度に加熱する加熱工程と、前記加熱工程において加熱された前記希釈ドロー溶液を、水リッチ溶液と前記水リッチ溶液より含水率が低いドロー溶液とに分離する水分離工程と、液体を冷却して冷却液を生成する冷却液生成工程と、前記冷却液生成工程によって得られた前記冷却液と前記水分離工程によって得られたドロー溶液との間で熱交換を行う流入側熱交換工程と、前記正浸透工程によって得られた前記希釈ドロー溶液と前記水分離工程によって得られた前記水リッチ溶液との間で熱交換を行う流出側熱交換工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理方法は、上記の発明において、前記水リッチ溶液から生成水を得る分離処理工程をさらに含むことを特徴とする。本発明の一態様に係る水処理方法は、この構成において、前記分離処理工程の前に、前記水分離工程によって得られた前記水リッチ溶液と、前記冷却液生成工程によって得られた前記冷却液との間で熱交換する、最終処理前熱交換工程をさらに含むことを特徴とする。また、本発明の一態様に係る水処理方法は、この構成において、前記分離処理工程によって前記生成水と分離された分離処理排液を、前記冷却液生成工程に用いることを特徴とする。さらに、本発明の一態様に係る水処理方法は、この構成において、前記分離処理工程を、コアレッサー、活性炭、限外ろ過膜、ナノろ過膜、または逆浸透膜を用いて行うことを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理方法は、上記の発明において、前記流出側熱交換工程の前に、前記正浸透工程によって得られた前記希釈ドロー溶液と前記水分離工程によって得られたドロー溶液との間で熱交換を行う前段熱交換工程をさらに含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理方法は、上記の発明において、前記水分離工程によって得られたドロー溶液と前記流出側熱交換工程において熱交換された前記希釈ドロー溶液との間で熱交換を行う後段熱交換工程をさらに含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理方法は、上記の発明において、前記流入側熱交換工程において熱交換された後の前記冷却液を、前記冷却液生成工程において冷却することを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理方法は、上記の発明において、前記正浸透工程によって得られた前記希釈ドロー溶液を分岐させて、少なくとも2つの熱交換器において並列して熱交換を行う並列熱交換工程をさらに含み、前記並列熱交換工程の後かつ前記加熱工程の前に、前記分岐された希釈ドロー溶液を合流させることを特徴とする。本発明の一態様に係る水処理方法は、この構成において、前記並列熱交換工程において、前記希釈ドロー溶液が分岐された一方の希釈ドロー溶液を前記水分離工程によって得られた前記水リッチ溶液と熱交換するとともに、前記希釈ドロー溶液が分岐された他方の希釈ドロー溶液を前記水分離工程によって得られたドロー溶液と熱交換することを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理方法は、上記の発明において、前記ドロー溶液は、少なくとも1つの曇点を有する温度感応性吸水剤を主体とする溶液であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る水処理方法は、上記の発明において、前記含水溶液は、海水、かん水、汽水、工業排水、随伴水、または下水であることを特徴とする。
本発明に係る水処理装置および水処理方法によれば、冷却用の含水溶液を別途取水することなく、冷却や加熱に要する消費エネルギーを抑制して、エネルギーの収支を安定化することが可能になる。
図1は、本発明の第1の実施形態による水処理装置を模式的に示すブロック図である。 図2は、比較例による水処理装置を模式的に示すブロック図である。 図3は、本発明の第2の実施形態による水処理装置を模式的に示すブロック図である。 図4は、本発明の第3の実施形態による水処理装置を模式的に示すブロック図である。 図5は、本発明の第4の実施形態による水処理装置を模式的に示すブロック図である。 図6は、本発明の第5の実施形態による水処理装置を模式的に示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
(水処理装置)
まず、本発明の第1の実施形態による水処理装置について説明する。図1は、この第1の実施形態による水処理装置1を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、この第1の実施形態による水処理装置1は、膜モジュール11、加熱器12、分離槽13、最終処理ユニット14、冷却機構15、および熱交換器21,22を備えて構成される。
正浸透手段としての膜モジュール11は、内部に半透膜11aが設置された、例えば円筒形または箱形の容器である。膜モジュール11の内部は、半透膜11aによって2つの室に仕切られる。膜モジュール11の形態は、例えばスパイラルモジュール型、積層モジュール型、中空糸モジュール型などの種々の形態を挙げることができる。膜モジュール11としては、公知の半透膜装置を用いることができ、市販品を用いることもできる。
膜モジュール11に設けられた半透膜11aは、水を選択的に透過できるものが好ましく、正浸透(FO:Forward Osmosis)膜が用いられるが、逆浸透(RO:Reverse Osmosis)膜を用いても良い。半透膜11aの分離層の材質は、特に限定されるものではなく、例えば、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリスルホン系、またはポリベンゾイミダゾール系などの材質を挙げることができる。半透膜11aは、分離層に用いられる材質を1種類(1層)のみから構成してもよく、分離層を物理的に支持して実質的に分離に寄与しない支持層を有する2層以上から構成しても良い。支持層としてはポリスルホン系、ポリケトン系、ポリエチレン系、ポリエチレンテレフタラート系、一般的な不織布などの材質を挙げることができる。なお、半透膜11aの形態についても限定されるものではなく、平膜、管状膜、または中空糸などの種々の形態の膜を用いることができる。
膜モジュール11の内部において、半透膜11aによって仕切られた一方の室に含水溶液を流すことができ、他方の室に吸水溶液としてのドロー溶液を流すことができる。ドロー溶液の膜モジュール11への導入圧力は、0.1MPa以上0.5MPa以下、この第1の実施形態においては例えば0.2MPaである。含水溶液は、例えば海水、かん水、汽水、工業排水、随伴水、または下水、もしくは必要に応じてこれらの水に対してろ過処理を施した、溶媒として水を含む含水溶液である。
ドロー溶液としては、少なくとも1つの曇点を有するポリマーからなる温度感応性吸水剤を主体とする溶液が用いられる。温度感応性吸水剤とは、低温においては親水性で水によく溶けて吸水量が多くなる一方、温度の上昇にしたがって吸水量が低下して、所定温度以上になると疎水性化し、溶解度が低下する物質である。温度感応性吸水剤は、各種界面活性剤、分散剤、または乳化剤などとして利用される。
第1の実施形態において温度感応性吸水剤は、少なくとも疎水部および親水部が含まれ、基本骨格にエチレンオキシド群とプロピレンオキシドおよびブチレンオキシドからなる少なくとも一方の群とを含む、ブロック共重合体またはランダム共重合体が好ましい。基本骨格は、例えばグリセリン骨格や炭化水素骨格などが挙げられる。この第1の実施形態において温度感応性吸水剤は、例えばエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの重合体を有する薬剤が用いられる。このような温度感応性吸水剤において、水溶性と水不溶性とが変化する温度は曇点と呼ばれる。ドロー溶液の温度が上昇して曇点に達すると、疎水性化した温度感応性吸水剤が凝集して白濁が生じる。
この第1の実施形態において、ドロー溶液は、含水溶液から水を誘引する誘引物質として用いられる。これにより、膜モジュール11においては、含水溶液からドロー溶液に水が誘引されて、希釈されたドロー溶液(希釈ドロー溶液)が流出される。一方、膜モジュール11において、ドロー溶液に水が移動して濃縮された含水溶液(濃縮含水溶液)が流出する。
ドロー溶液の加熱手段としての加熱器12は、ドロー溶液の流れ方向に沿って分離槽13の上流側に設けられる。加熱器12は、膜モジュール11から流出して熱交換器22によって熱交換された希釈ドロー溶液を、曇点の温度以上に加熱する。加熱器12によって曇点の温度以上に加熱された希釈ドロー溶液は、水とポリマーである温度感応性吸水剤とに分相される。
水分離手段としての分離槽13においては、加熱器12によって分相された希釈ドロー溶液が、水を主体とする溶液(水リッチ溶液)と、水リッチ溶液より含水率が低く温度感応性吸水剤を主体とするドロー溶液とに分離される。水リッチ溶液より含水率が低いドロー溶液は、再利用されるドロー溶液(以下、再生ドロー溶液)として熱交換器21を介して膜モジュール11に供給される。
分離処理手段としての最終処理ユニット14は、例えばコアレッサー、活性炭吸着ユニット、限外ろ過膜(UF膜)ユニット、ナノろ過膜(NF膜)ユニット、または逆浸透膜(RO膜)ユニットから構成される。最終処理ユニット14は、分離槽13から流出した水リッチ溶液から残存する温度感応性吸水剤を分離させて、生成水としての淡水を生成する。最終処理ユニット14は、生成水が分離された温度感応性吸水剤を含むポリマー溶液の少なくとも一部または全部を、30℃以上50℃以下の例えば45℃の温度の分離処理排液として後段の冷却機構15に供給可能に構成される。
冷却手段としての冷却機構15は、例えば、外部から供給された水などの液体(以下、回収液)を、供給時の温度より低い温度に冷却した液体(以下、冷却液)として流出可能に構成される。すなわち、冷却機構15は、例えば冷却水などの冷却液を流出可能に構成される。冷却機構15としては、例えば冷却塔などが挙げられる。具体的に冷却塔としては、種々の冷却塔を採用できる。例えば、冷却ファンを回転させるのに伴って、充填材によって飛散された温水などの液体に対して、冷却ファンによって外部から吸引した空気を接触させて液体を空気によって冷却する、冷却塔を挙げることができる。ここで、回収液の温度は、35℃以上60℃以下の例えば45℃程度であり、冷却機構15によって、冷却液の温度として、15℃以上45℃以下の例えば35℃程度に冷却される。なお、冷却機構15としては、冷却塔に限定されず、液体を冷却可能な種々の冷却器を採用することが可能である。
この第1の実施形態において冷却機構15には、最終処理ユニット14によって得られた分離処理排液の少なくとも一部または全部が供給される。分離処理排液は、蒸発やブローダウンなどによって減少した冷却液の不足分を補うための、補給液として使用される。すなわち、最終処理ユニット14から供給される分離処理排液の流量を制御して、分離処理排液を補給液とすることによって、冷却機構15から流出される冷却液を所定の流量に維持できる。なお、冷却機構15において、過剰となった冷却水の過剰分をブローするようにしても良い。冷却機構15は、図1中符号Aで示すように、冷却液を例えば送水ポンプ(図示せず)を用いて熱交換器21に供給する。一方、冷却機構15には、図1中符号Bに示すように、熱交換器21を通過した冷却液が戻されて回収液として流入する。これにより、冷却機構15は、送水ポンプを用いて、熱交換器21との間において液体を冷却液および回収液として循環可能に構成されている。
流入側熱交換手段としての熱交換器21は、再生ドロー溶液の流れ方向に沿って、膜モジュール11の上流側、かつ分離槽13の下流側に設けられる。熱交換器21には、冷却機構15から流出される冷却液が流入される。これにより、熱交換器21は、分離槽13から流出した高温の再生ドロー溶液と、冷却機構15から流出した低温の冷却液との間で、熱交換を行う。熱交換器21を通過した再生ドロー溶液によって昇温された冷却液は、再び冷却機構15に戻される。熱交換器21に流入される冷却液の流量は、膜モジュール11に供給される再生ドロー溶液の温度が所定温度になるように制御される。具体的に、熱交換器21における冷却液が通過する流路にバイパス弁(図示せず)を設けて、バイパス弁を流れる冷却液の流量を制御することによって、再生ドロー溶液の温度を所定温度に制御する。膜モジュール11に供給される再生ドロー溶液は、所定温度として25℃以上50℃以下の例えば40℃程度に温度制御される。
熱交換器22は、膜モジュール11に対して、希釈ドロー溶液の流れ方向に沿った下流側に設けられる。熱交換器22は、分離槽13に対して、分離槽13によって得られる水リッチ溶液の流れ方向に沿った下流側に設けられる。熱交換器22は、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液と、分離槽13によって得られる水リッチ溶液との間で、熱交換を行う。
(水処理方法)
次に、以上のように構成された第1の実施形態による水処理装置1を用いた、水処理方法について説明する。
(正浸透工程)
正浸透手段としての膜モジュール11においては、正浸透工程が行われる。すなわち、膜モジュール11において、含水溶液と再生ドロー溶液とを半透膜11aを介して接触させる。これによって、膜モジュール11内において、浸透圧差により含水溶液中の水が半透膜11aを通過して再生ドロー溶液に移動する。すなわち、膜モジュール11内の含水溶液が供給される一方の室からは、再生ドロー溶液に水が移動することによって濃縮された濃縮含水溶液が流出する。再生ドロー溶液が供給される他方の室からは、含水溶液から水が移動して希釈された希釈ドロー溶液が流出する。ここで、膜モジュール11においては熱交換も行われ、含水溶液の流入側から濃縮含水溶液の流出側に向かって温度が上昇する一方、再生ドロー溶液の流入側から希釈ドロー溶液の流出側に向かって温度が下降する。
(流入側熱交換工程)
流入側熱交換手段としての熱交換器21においては、流入側熱交換工程が行われる。すなわち、冷却機構15から供給される冷却液が熱交換器21に供給される。一方、熱交換器21には、分離槽13から流出した再生ドロー溶液が供給される。第1の実施形態においては、熱交換器21によって、再生ドロー溶液を、25℃以上50℃以下の例えば40℃程度の所定温度に調整する。再生ドロー溶液を所定温度に降温させるために、熱交換器21において熱交換に供される、冷却機構15から供給される冷却液の流量が調整される。すなわち、熱交換器21において、再生ドロー溶液は冷却液によって冷却される。一方、熱交換器21において、冷却液は再生ドロー溶液によって加熱される。なお、熱交換器21に調整弁としてのバイパス弁(図示せず)を設けて、熱交換器21に流入させる冷却液の流量を調整しても良い。熱交換器21において熱交換されて降温された再生ドロー溶液は、膜モジュール11の他方の室に供給される。一方、図1中、符号Bに示すように、熱交換器21において熱交換されて、35℃以上60℃以下の例えば45℃の温度に昇温された冷却液は、回収液として冷却機構15に戻される。
(冷却液生成工程)
冷却手段としての冷却機構15においては、冷却液生成工程が行われる。すなわち、熱交換器21において、分離槽13から流出した再生ドロー溶液を冷却液によって冷却することによって、冷却液は昇温される。冷却機構15には、熱交換器21を通過した昇温された冷却液が、回収液として供給される。回収液の温度は、35℃以上60℃以下の例えば45℃であり、流量は、例えば2500〜4800L/hである。冷却機構15においては、回収液を、15℃以上45℃以下の例えば35℃まで冷却して冷却液を生成する。さらに、冷却機構15には、最終処理ユニット14から供給された分離処理排液が供給される。供給される分離処理排液の温度は、例えば30℃以上50℃以下の例えば45℃であり、流量は、例えば5L/h以上500L/h以下の例えば85L/hである。なお、最終処理ユニット14から供給される分離処理排液の流量は、冷却機構15において、ブローや蒸発などによって外部に放出される液体量に応じて調整制御される。
(加熱工程)
加熱手段としての加熱器12においては、加熱工程が行われる。すなわち、正浸透工程によって再生ドロー溶液が希釈されて得られた希釈ドロー溶液を、後述する流出側熱交換工程において昇温した後に、加熱器12によってさらに曇点以上の温度まで加熱する。これにより、温度感応性吸水剤の少なくとも一部が凝集されて、相分離が行われる。加熱工程における加熱温度は、加熱器12を制御することによって調整可能である。なお、加熱温度は、水の沸点以下であって、大気圧の場合に100℃以下が好ましく、第1の実施形態においては、曇点以上100℃以下の例えば88℃である。
(水分離工程)
水分離手段としての分離槽13においては、水分離工程が行われる。すなわち、分離槽13において、希釈ドロー溶液は、水分を多く含有する水リッチ溶液と、温度感応性吸水剤を高濃度に含む濃縮された再生ドロー溶液とに分離される。なお、分離槽13における圧力は、例えば大気圧である。水リッチ溶液と再生ドロー溶液との相分離は、液温を曇点以上として静置することによって行うことができる。第1の実施形態において分離槽13における液温は、曇点以上100℃以下の例えば88℃である。希釈ドロー溶液から分離されて濃縮されたドロー溶液は、再生ドロー溶液として、熱交換器21を介して膜モジュール11に供給される。再生ドロー溶液のドロー濃度は、例えば60〜95%である。一方、希釈ドロー溶液から分離された水リッチ溶液は、熱交換器22を介して最終処理ユニット14に供給される。水リッチ溶液は例えば、ドロー濃度が1%であって水が99%である。
(流出側熱交換工程)
流出側熱交換手段としての熱交換器22においては、流出側熱交換工程が行われる。すなわち、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液は、まず、熱交換器22に供給される。一方、熱交換器22には、分離槽13において得られた水リッチ溶液が供給される。第1の実施形態においては、熱交換器22によって、水リッチ溶液を所定温度、具体的に30℃以上50℃以下の例えば45℃程度の温度に調整する。上述したように、分離槽13においては、液温を曇点以上100℃以下として水分離工程が行われる。そのため、分離槽13から流出する水リッチ溶液は、熱交換器21において降温され、さらに膜モジュール11において降温されて流出する希釈ドロー溶液よりも高温である。一方、後段の最終処理ユニット14における処理温度は、例えば20℃以上50℃以下、好適には35℃以上45℃以下、この第1の実施形態においては、例えば45℃である。そこで、熱交換器22において、水リッチ溶液を最終処理ユニット14の処理温度まで降温させる温度調整が行われる。すなわち、熱交換器22において、水リッチ溶液は希釈ドロー溶液によって冷却される一方、希釈ドロー溶液は水リッチ溶液によって加熱される。
(最終処理工程)
最終処理ユニット14においては、分離処理工程としての最終処理工程が行われる。すなわち、分離槽13において分離された水リッチ溶液には、温度感応性吸水剤が残存している可能性がある。そこで、最終処理ユニット14において、水リッチ溶液から分離処理排液となるポリマー溶液を分離させる。これにより、淡水などの生成水が得られる。水リッチ溶液から分離された生成水は、含水溶液から得られた最終生成物として、外部の必要な用途に供給される。なお、最終処理ユニット14において、生成水と分離された分離処理排液は、ドロー濃度が0.5〜25%程度のポリマー溶液であり、少なくとも一部は、冷却機構15に供給される。冷却機構15に供給されない残部の分離処理排液が存在する場合、残部の分離処理排液は、外部に廃棄したり、加熱器12または熱交換器22の上流側において希釈ドロー溶液に導入したりできる。
(実施例および比較例)
次に、以上のように構成された水処理装置1の第1実施例および従来技術による比較例について説明する。なお、第1実施例においては、水処理装置を用いて、1時間当たり1100L(1100L/h)の海水から300L(300L/h)の淡水を生成する場合を例に説明する。
(第1実施例)
第1実施例においては、水処理装置1に外部から25℃程度の温度で導入された海水を膜モジュール11に供給する。海水は膜モジュール11において昇温されつつ濃縮される。濃縮された海水(濃縮海水)は、30℃程度の温度に昇温されて、715L/hの流量で膜モジュール11から排出される。すなわち、膜モジュール11において、水の移動が385L/hの流量で行われる。
冷却機構15において冷却された冷却水は、2500〜4800L/hの流量で熱交換器21に供給される。再生ドロー溶液は、熱交換器21に供給され、低温の35℃の冷却水と熱交換されて、88℃から40℃まで降温される。降温された再生ドロー溶液は、膜モジュール11に供給されて水の移動によって希釈され、希釈ドロー溶液として流出する。ここで、膜モジュール11に供給される再生ドロー溶液の流量は、1100L/hである。
膜モジュール11から流出される希釈ドロー溶液は、温度が35℃であって流量が1485L/hである。希釈ドロー溶液は、熱交換器22において88℃の水リッチ溶液と熱交換されて、35℃から48.6℃の温度まで昇温される。昇温された希釈ドロー溶液は、加熱器12に供給されてさらに加熱され、48.6℃から88℃の温度まで昇温される。88℃の温度の希釈ドロー溶液は、分離槽13に供給されて再生ドロー溶液と水リッチ溶液とに相分離される。再生ドロー溶液は、温度が88℃、流量が1100L/hである。水リッチ溶液は、温度が88℃、流量が385L/hである。
分離槽13から流出した水リッチ溶液は、熱交換器22に供給されて35℃の希釈ドロー溶液と熱交換されて、88℃から45℃まで降温された後に最終処理ユニット14に供給される。最終処理ユニット14においては、85L/hの流量で分離処理排液が分離されて、300L/hの流量で生成水が得られる。得られた分離処理排液の少なくとも一部は、冷却機構15に供給される。冷却機構15においては、所定量の水がブローや蒸発によって消費され、消費された水と略同量の分離処理排液が供給される。以上により、1100L/hの流量の海水から、300L/hの流量の生成水が得られる。
(比較例)
第1の実施形態に基づく第1実施例と比較するために、従来の水処理装置として再生ドロー溶液を冷却する冷却機構を設けた例を比較例とする。なお、比較例においては、水処理装置を用いて、1時間当たり1100L(1100L/h)の海水から300L(300L/h)の淡水を生成する場合を例に説明する。図2は、比較例による水処理装置100を模式的に示すブロック図である。
図2に示すように、比較例による水処理装置100は、半透膜101aが内部に設けられた膜モジュール101、加熱器102、分離槽103、冷却器104、および最終処理ユニット105を備えて構成される。膜モジュール101、加熱器102、分離槽103、および最終処理ユニット105はそれぞれ、第1の実施形態における、膜モジュール11、加熱器12、分離槽13、および最終処理ユニット14と同様である。一方、水処理装置1と異なり、水処理装置100においては、再生ドロー溶液の流れ方向に沿った分離槽103の下流側に、冷却器104が設けられている。冷却器104は、分離槽103から流出した再生ドロー溶液を、取水ポンプなどによって別途取水した例えば30℃程度の海水などによって冷却するための熱交換器である。
比較例による水処理装置100においては、原海水温度、または例えば40℃の温度に調整された海水を膜モジュール101に供給する。膜モジュール101によって濃縮海水は、715L/hの流量で膜モジュール101から排出される。すなわち、膜モジュール101において、385L/hの流量で水の移動が行われる。
一方、再生ドロー溶液は、冷却器104によって40℃の温度に調整された後に膜モジュール101に供給されて希釈され、1485L/hの流量で希釈ドロー溶液として流出する。膜モジュール101から流出される希釈ドロー溶液の温度は、40℃である。希釈ドロー溶液は、加熱器102に供給されて加熱され、88℃の温度まで昇温される。88℃の温度の希釈ドロー溶液は、分離槽103に供給されて相分離され、88℃の温度の再生ドロー溶液と、88℃の温度の水リッチ溶液とに分離される。88℃の温度の再生ドロー溶液は、冷却器104によって40℃まで降温される。88℃の温度の水リッチ溶液も同様に、必要に応じて冷却器(図示せず)によって45℃程度にまで冷却された後に、最終処理ユニット105に供給される。最終処理ユニット105においては、300L/hの流量で生成水が得られるとともに、85L/hの流量で分離された分離処理排液が排出される。以上により、1100L/hの流量の海水から、300L/hの流量の生成水が得られる。
比較例においては、分離槽103によって分離された再生ドロー溶液を冷却器104によって冷却した後に、膜モジュール101に供給している。冷却器104には、取水ポンプを用いて海水が供給されている。そのため、冷却器104に海水を供給するための取水ポンプの設備、および取水ポンプを稼働させるための電力が必要になる。これに対し、第1実施例においては、冷却機構15によって冷却した冷却水を、送水ポンプを用いて熱交換器21に供給して、再生ドロー溶液を冷却している。ここで、海水を別途取水するための取水ポンプに要する電力等のエネルギーは、冷却水を送水する送水ポンプに要するエネルギーに比して、2〜3倍程度である。海水を別途取水する場合においても水処理装置1において送水ポンプを使用する点を考慮すると、第1実施例においては、比較例に比して、エネルギーの消費を1/4〜1/2程度にまで低減することができる。これにより、取水ポンプを設ける場合に比して、設備コストを低減できるとともに、電力コストの低減を実現できる。
また、第1実施例、および比較例において用いられるポリマー水溶液の比熱および密度はそれぞれ、3.2kJ/kg・Kおよび1.05kg/Lである。これにより、ドロー溶液を88℃まで加熱する場合に必要なエネルギーを算出できる。なお、比熱については、ポリマー水溶液として40〜88℃における平均比熱を使用しているため、ドロー溶液の濃度に依存しない。また、密度については、ドロー溶液の濃度および温度の寄与が極めて小さいことから、濃度および温度の影響は無視できるほど小さい。
比較例においては、40℃の温度の希釈ドロー溶液を加熱器102によって88℃の温度まで加熱している。この場合、1485L/hの流量の希釈ドロー溶液を40℃から88℃まで加熱するために必要なエネルギーは、以下の通りである。
比較例:(3.2kJ/kg・K×1.05kg/L×1485L/h×(88℃−40℃)=)2.40×105kJ/h
この場合、加熱器102に必要な投入エネルギーは、66.5kWであった。
これに対し、第1実施例においては、48.6℃の温度の希釈ドロー溶液を加熱器12によって88℃の温度まで加熱している。この場合、1485L/hの流量の希釈ドロー溶液を48.6℃から88℃まで加熱するために必要なエネルギーは、以下の通りである。
第1実施例:(3.2kJ/kg・K×1.05kg/L×1485L/h×(88℃−48.6℃)=)1.96×105kJ/h
この場合、加熱器12に必要な投入エネルギーは、54.6kWであり、比較例に比して、20%程度低減できることが分かった。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、水処理装置において、再生ドロー溶液を冷却液によって冷却するために熱交換器21を設け、冷却機構15によって冷却液を循環させることによって、再生ドロー溶液を冷却している。これにより、分離槽13から流出した再生ドロー溶液を冷却するために、冷却用の含水溶液を取水するための取水ポンプを別途設ける必要がなくなるとともに、水処理装置1におけるエネルギー収支を安定化できる。したがって、含水溶液の取水に必要なエネルギーを低減できるとともに、加熱器12によって加熱されるエネルギーの消費を低減できる。
また、上述した第1の実施形態によれば、冷却機構15によって冷却された冷却液を用いて、膜モジュール11に供給される再生ドロー溶液を所望の温度に調整している。これにより、膜モジュール11において含水溶液の温度とドロー溶液の温度とを近い温度にできるので、膜モジュール11における処理を安定させることができる。さらに、分離槽13に供給する希釈ドロー溶液を加熱器12によって曇点以上100℃以下の温度に加熱する前に、分離槽13から流出した高温の水リッチ溶液を用いて、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液を昇温させている。これにより、希釈ドロー溶液を加熱する際に加熱器12によって昇温させる温度幅を小さくできるので、加熱器12による加熱に必要なエネルギーを低減できる。以上のことから、水処理装置1において、再生ドロー溶液を冷却したり、希釈ドロー溶液を加熱したりするために消費するエネルギーを低減でき、水処理に必要となるエネルギーを最小化することができる。
さらに、膜モジュール11における水の移動量を増加させるためには、含水溶液の浸透圧は低い方が望ましい。含水溶液の浸透圧を低くするためには、膜モジュール11に流入する含水溶液の温度は低い方が好ましい。この点に関して、冷却機構15によって冷却された冷却液を用いて再生ドロー溶液を冷却していることにより、膜モジュール11に流入する含水溶液を用いて再生ドロー溶液を冷却する必要がないことから、外部から供給される含水溶液の温度を低温の状態で膜モジュール11に流入させることができる。
(第2の実施形態)
(水処理装置および水処理方法)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3は、第2の実施形態による水処理装置2を示す。図3に示すように、水処理装置2は、第1の実施形態と同様に、内部に半透膜11aが設けられた膜モジュール11、加熱器12、分離槽13、最終処理ユニット14、冷却機構15、および熱交換器21,22,23を備える。
第2の実施形態による水処理装置2においては、第1の実施形態と異なり、希釈ドロー溶液の流れ方向に沿った熱交換器22の下流側で加熱器12の上流側、かつ再生ドロー溶液の流れ方向に沿った分離槽13の下流側で熱交換器21の上流側に、熱交換器23が設けられている。後段熱交換手段としての熱交換器23によって、後段熱交換工程が行われる。すなわち、第2の実施形態による水処理方法においては、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液は、まず、熱交換器22において高温の水リッチ溶液との間で熱交換される。続いて、後段熱交換工程として、希釈ドロー溶液は、熱交換器23において水リッチ溶液と同程度の温度の再生ドロー溶液との間で熱交換されて昇温される。その後、希釈ドロー溶液は、加熱器12によって、曇点以上100℃以下の温度にまで加熱される。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
(第2実施例)
次に、以上のように構成された水処理装置2の第2実施例について説明する。なお、第2実施例においては、水処理装置を用いて、1時間当たり1100L(1100L/h)の海水から300L(300L/h)の淡水を生成する場合を例に説明する。
第2実施例においては、水処理装置2に外部から25℃程度の温度で導入された海水を膜モジュール11に供給する。一方、熱交換器21において冷却水によって熱交換された40℃の温度の再生ドロー溶液は、1100L/hの流量で膜モジュール11に供給されて希釈され、希釈ドロー溶液として流出する。膜モジュール11においては、海水からドロー溶液への水の移動が行われるとともに、ドロー溶液から海水に熱が移動する。海水は膜モジュール11において再生ドロー溶液によって昇温されつつ濃縮される。濃縮海水は、30℃程度の温度に昇温されて、715L/hの流量で膜モジュール11から排出される。一方、膜モジュール11から流出される希釈ドロー溶液は、温度が35℃、流量が1485L/hである。すなわち、膜モジュール11において、水の移動が385L/hの流量で行われる。熱交換器21においては、分離槽13から排出されて熱交換器23を通過した再生ドロー溶液と、冷却機構15から2500〜4800L/hの流量で供給される冷却水とが熱交換される。
その後、希釈ドロー溶液は、熱交換器22によって加熱されて48.6℃の温度まで昇温された後、熱交換器23に供給される。希釈ドロー溶液は、熱交換器23によって88℃の再生ドロー溶液と熱交換されて加熱される。熱交換器23によって、希釈ドロー溶液は48.6℃から71℃の温度まで昇温される。続いて、希釈ドロー溶液は、加熱器12に供給されてさらに加熱され、71℃から88℃の温度まで昇温される。
その後、希釈ドロー溶液は、分離槽13に供給されて再生ドロー溶液と水リッチ溶液とに相分離される。再生ドロー溶液は、温度が88℃、流量が1100L/hである。水リッチ溶液は、温度が88℃、流量が385L/hである。再生ドロー溶液は、熱交換器23によって88℃から55℃以上88℃未満の所定温度に降温された後、熱交換器21によって40℃まで降温される。水リッチ溶液は、熱交換器22によって88℃から45℃まで降温された後、最終処理ユニット14に供給される。最終処理ユニット14においては、300L/hの流量で生成水が得られる。生成水と分離して得られた分離処理排液の少なくとも一部または全部は、冷却機構15に供給される。分離処理排液の流出する流量は85L/hである。冷却機構15においては、冷却水が蒸発によって所定量だけ消費され、冷却水が過剰に存在した場合にはブローされる。以上により、1100L/hの流量の海水から、300L/hの流量の生成水が得られる。
第2実施例においては、71℃の温度の希釈ドロー溶液を加熱器12によって88℃の温度まで加熱している。この場合、1485L/hの流量の希釈ドロー溶液を71℃から88℃まで加熱するために必要なエネルギーは、以下の通りである。
第2実施例:(3.2kJ/kg・K×1.05kg/L×1485L/h×(88℃−71℃)=)8.48×104kJ/h
この場合、加熱器12に必要な投入エネルギーは、23.2kWであり、上述した比較例に比して(23.2/66.5=)約1/3倍程度、第1実施例に比して(23.2/54.6=)約1/2倍程度になることが分かる。
第2の実施形態によれば、冷却機構15によって冷却された冷却液を用いて熱交換器21によって熱交換を行うとともに、熱交換器22によって水リッチ溶液と希釈ドロー溶液との熱交換を行っていることにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、熱交換器23によって、分離槽13を流出した再生ドロー溶液の温度を降温させつつ、分離槽13に供給するための希釈ドロー溶液の温度を昇温させていることにより、加熱器12によって希釈ドロー溶液を加熱する際に昇温させる温度幅を、第1の実施形態に比してさらに小さくできる。したがって、加熱器12による加熱に必要なエネルギーをさらに低減でき、水処理装置2において、加熱に消費するエネルギーをより一層低減できる。
(第3の実施形態)
(水処理装置および水処理方法)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図4は、第3の実施形態による水処理装置3を示す。図4に示すように、水処理装置3は、第1の実施形態と同様に、内部に半透膜11aが設けられた膜モジュール11、加熱器12、分離槽13、最終処理ユニット14、冷却機構15、および熱交換器21,22,24を備える。
第3の実施形態による水処理装置3においては、第1の実施形態と異なり、希釈ドロー溶液の流れ方向に沿った膜モジュール11の下流側で熱交換器22の上流側、かつ再生ドロー溶液の流れ方向に沿った分離槽13の下流側で熱交換器21の上流側に、熱交換器24が設けられている。前段熱交換手段としての熱交換器24によって、前段熱交換工程が行われる。すなわち、第3の実施形態による水処理方法においては、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液は、前段熱交換工程として、熱交換器24において分離槽13から供給された高温の再生ドロー溶液との間で熱交換されて昇温される。続いて、希釈ドロー溶液は、熱交換器22において分離槽13から供給された高温の水リッチ溶液との間で熱交換されて昇温される。その後、希釈ドロー溶液は、加熱器12によって曇点以上100℃以下の温度にまで加熱される。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
(第3実施例)
次に、以上のように構成された水処理装置3の第3実施例について説明する。なお、第3実施例においては、水処理装置を用いて、1時間当たり1100L(1100L/h)の海水から300L(300L/h)の淡水を生成する場合を例に説明する。
第3実施例においては、水処理装置3に外部から25℃程度の温度で導入された海水を膜モジュール11に供給する。膜モジュール11において濃縮された濃縮海水は、715L/hの流量で排出される。一方、熱交換器21において冷却水によって熱交換されて40℃の温度に降温された再生ドロー溶液は、1100L/hの流量で膜モジュール11に供給されて海水からの水の移動によって希釈され、希釈ドロー溶液として流出する。すなわち、膜モジュール11において、385L/hの流量で水の移動が行われる。膜モジュール11から流出される希釈ドロー溶液は、温度が35℃、流量が1485L/hである。熱交換器21においては、冷却機構15から2500〜4800L/hの流量で供給される冷却水と、分離槽13から排出されて熱交換器24を通過した1100L/hの流量の再生ドロー溶液とが熱交換される。
その後、希釈ドロー溶液は、熱交換器24において、分離槽13から供給された88℃の再生ドロー溶液と熱交換して59.4℃の温度まで昇温される。昇温された希釈ドロー溶液は、熱交換器24から熱交換器22に供給される。希釈ドロー溶液は、熱交換器22において分離槽13から供給された88℃の水リッチ溶液と熱交換されて、66.7℃の温度まで昇温される。続いて、希釈ドロー溶液は、加熱器12に供給されてさらに加熱され、66.7℃から88℃の温度まで昇温される。88℃の希釈ドロー溶液は、分離槽13に供給されて、再生ドロー溶液と水リッチ溶液とに相分離される。
分離槽13において分離された再生ドロー溶液は、温度が88℃、流量が1100L/hである。一方で、分離された水リッチ溶液は、温度が88℃、流量が385L/hである。再生ドロー溶液は、分離槽13から熱交換器24に供給されて、88℃から78℃まで降温された後、熱交換器21により濃縮海水と熱交換されて、78℃から40℃まで降温される。水リッチ溶液は、熱交換器22によって88℃から62.6℃まで降温された後、最終処理ユニット14に供給される。なお、最終処理ユニット14として膜処理装置を用いる場合などのように、最終処理ユニット14における耐熱性が低い場合には、熱交換器22と最終処理ユニット14との間に、さらに冷却手段(図示せず)を設置することによって、水リッチ溶液を所定の温度まで冷却してもよい。最終処理ユニット14においては、300L/hの流量で生成水が得られる。生成水と分離して得られた分離処理排液の少なくとも一部または全部は、冷却機構15に供給される。分離処理排液の流出する流量は85L/hである。冷却機構15においては、冷却水が蒸発によって所定量だけ消費され、冷却水が過剰に存在した場合にはブローされる。以上により、1100L/hの流量の海水から、300L/hの流量の生成水が得られる。
第3実施例においては、71℃の温度の希釈ドロー溶液を加熱器12によって88℃の温度まで加熱している。この場合、1485L/hの流量の希釈ドロー溶液を71℃から88℃まで加熱するために必要なエネルギーは、以下の通りである。
第3実施例:(3.2kJ/kg・K×1.05kg/L×1485L/h×(88℃−66.7℃)=)1.06×10kJ/h
この場合、加熱器12に必要な投入エネルギーは、29.5kWであり、上述した比較例に比して(29.5/66.5=)約2/5倍程度、第1実施例に比して(29.5/54.6=)約1/2倍程度になることが分かる。
第3の実施形態によれば、冷却機構15によって冷却された冷却液を用いて熱交換器21によって熱交換を行うとともに、熱交換器22によって水リッチ溶液と希釈ドロー溶液との熱交換を行っていることにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、熱交換器24によって、膜モジュール11に供給するための再生ドロー溶液の温度を降温させつつ、希釈ドロー溶液の温度を昇温させていることにより、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
(水処理装置および水処理方法)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図5は、第4の実施形態による水処理装置4を示す。図5に示すように、水処理装置4は、第1の実施形態と同様に、内部に半透膜11aが設けられた膜モジュール11、加熱器12、分離槽13、最終処理ユニット14、冷却機構15、および熱交換器21,22,25を備える。
水処理装置4においては、第1の実施形態と異なり、再生ドロー溶液の流れ方向に沿った分離槽13の下流側で熱交換器21の上流側に、熱交換器25が設けられている。さらに、希釈ドロー溶液の流れ方向に沿った膜モジュール11の下流側の配管に、分岐点P0が設けられている。分岐点P0においては、希釈ドロー溶液が少なくとも2方向に分岐されて一方の配管が熱交換器22に連結されているとともに、他方の配管が熱交換器25に連結されている。一方、希釈ドロー溶液の流れ方向に沿って、加熱器12の上流側の配管に、熱交換器22,25を通過した希釈ドロー溶液が合流する合流点P1が設けられている。合流点P1においては、分岐された希釈ドロー溶液が合流する。すなわち、並列熱交換手段としての熱交換器22,25はそれぞれ、希釈ドロー溶液を他の溶液と熱交換可能に構成される。熱交換器22,25によって並列熱交換工程が行われる。
すなわち、第4の実施形態による水処理方法においては、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液は、熱交換器22,25の上流側における配管の分岐点P0において分岐される。分岐された一方の配管を流れる希釈ドロー溶液は、熱交換器22に供給されて高温の水リッチ溶液との間で熱交換されて昇温される。分岐点P0において分岐された他方の配管を流れる希釈ドロー溶液は、熱交換器25に供給されて、水リッチ溶液と同程度の温度の再生ドロー溶液との間で熱交換されて昇温される。換言すると、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液は、並列熱交換工程として、分岐点P0において分岐された後、熱交換器22,25に並列に通過されて、それぞれ水リッチ溶液および再生ドロー溶液と熱交換される。これにより、再生ドロー溶液によって昇温させる希釈ドロー溶液の流量、および水リッチ溶液によって昇温させる希釈ドロー溶液の流量を、第2,第3の実施形態に比して低減でき、昇温させる温度幅を拡大できる。
熱交換器22,25を並列して通過した希釈ドロー溶液は、熱交換器22,25の下流側、かつ加熱器12の上流側における合流点P1において合流する。ここで、分岐点P0において分岐される、一方の希釈ドロー溶液と他方の希釈ドロー溶液との流量比率は、分岐点P0の近傍に設けられた調節弁(図示せず)によって調整される。具体的に、希釈ドロー溶液における分岐点P0での流量比率は、合流点P1において一方の希釈ドロー溶液の温度と他方の希釈ドロー溶液との温度が略等しくなるように、調整弁によって調整される。合流点P1において合流した希釈ドロー溶液は、加熱器12によって、曇点以上100℃以下の温度にまで加熱される。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
(第4実施例)
次に、以上のように構成された水処理装置4の第4実施例について説明する。なお、第4実施例においては、水処理装置4を用いて、1時間当たり1100L(1100L/h)の海水から300L(300L/h)の淡水を生成する場合を例に説明する。
第4実施例においては、水処理装置4に外部から25℃程度の温度の導入された海水を膜モジュール11に供給する。膜モジュール11によって濃縮された濃縮海水は、715L/hの流量で排出される。一方、熱交換器21において冷却水によって熱交換されて40℃の温度に降温された再生ドロー溶液は、1100L/hの流量で膜モジュール11に供給されて海水からの水の移動によって希釈され、希釈ドロー溶液として流出する。すなわち、膜モジュール11において、385L/hの流量で水の移動が行われる。膜モジュール11から流出される希釈ドロー溶液は、温度が35℃、流量が1485L/hである。熱交換器21においては、冷却機構15から900L/hの流量で供給される冷却水と、分離槽13から排出されて熱交換器25を通過した1100L/hの流量の再生ドロー溶液とが熱交換される。
その後、希釈ドロー溶液は、分岐点P0において分岐される。一方の希釈ドロー溶液は、熱交換器22に供給されて88℃の温度の水リッチ溶液と熱交換され、35℃から75℃にまで昇温される。他方の希釈ドロー溶液は、熱交換器25に供給されて、水リッチ溶液と同程度の88℃の温度の再生ドロー溶液と熱交換され、35℃から75℃まで昇温される。加熱器12の上流側における希釈ドロー溶液の温度が、第1〜第3実施例に比して高温であるのは、次のような理由である。すなわち、希釈ドロー溶液は、途中で分岐されて並列に熱交換されていることから、熱交換器22,25の1台当たりの昇温する希釈ドローの流量が低減し、昇温できる温度幅が拡大するためである。並列に75℃まで昇温された希釈ドロー溶液は、合流点P1において合流した後、加熱器12に供給されてさらに加熱され、75℃から88℃の温度まで昇温される。
その後、希釈ドロー溶液は、分離槽13に供給されて再生ドロー溶液と水リッチ溶液とに相分離される。再生ドロー溶液は、温度が88℃、流量が1100L/hである。水リッチ溶液は、温度が88℃、流量が385L/hである。再生ドロー溶液は、熱交換器25によって88℃から50℃以上88℃未満の所定温度に降温された後、熱交換器21によって40℃まで降温される。水リッチ溶液は、熱交換器22によって88℃から45℃まで降温された後、最終処理ユニット14に供給される。
最終処理ユニット14においては、300L/hの流量で生成水が得られる。生成水と分離して得られた分離処理排液の少なくとも一部または全部は、冷却機構15に供給される。分離処理排液の流出する流量は85L/hである。冷却機構15においては、冷却水が蒸発によって所定量だけ消費され、冷却水が過剰に存在した場合にはブローされる。以上により、1100L/hの流量の海水から、300L/hの流量の生成水が得られる。
第4実施例においては、75℃の温度の希釈ドロー溶液を加熱器12によって88℃の温度まで加熱している。1485L/hの流量の希釈ドロー溶液を75℃から88℃まで加熱するために必要なエネルギーは、以下の通りである。
第4実施例:(3.2kJ/kg・K×1.05kg/L×1485L/h×(88℃−75℃)=)6.49×104kJ/h
この場合、加熱器12に必要な投入エネルギーは、18.0kWであり、上述した比較例に比して(18.0/66.5=)約2/7倍程度、第1実施例に比して(18.0/54.6=)約1/3倍程度、第2実施例に比して(18.0/23.2=)約3/4倍程度、第3実施例に比して(18.0/29.5=)約3/5倍程度になることが分かる。
第4の実施形態によれば、冷却機構15によって冷却された冷却液を用いて熱交換器21において熱交換を行うとともに、熱交換器22によって水リッチ溶液と希釈ドロー溶液との熱交換を行っていることにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液を分岐させて、熱交換器25において再生ドロー溶液と熱交換させるとともに、熱交換器22において水リッチ溶液と熱交換させて、並列して昇温させている。これにより、加熱器12の上流側において、希釈ドロー溶液を第2,第3の実施形態に比してより一層高温にできるので、加熱器12によって希釈ドロー溶液を加熱する際に昇温させる温度幅を、第2,第3の実施形態に比してさらに小さくできる。したがって、加熱器12による加熱に必要なエネルギーをさらに低減でき、水処理装置4において、加熱に消費するエネルギーをさらに低減できる。
(第5の実施形態)
(水処理装置および水処理方法)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図6は、第5の実施形態による水処理装置5を示す。図6に示すように、水処理装置5は、第4の実施形態と同様に、内部に半透膜11aが設けられた膜モジュール11、加熱器12、分離槽13、最終処理ユニット14、冷却機構15、および熱交換器21,22,25,26を備える。
水処理装置5においては、第4の実施形態と異なり、水リッチ溶液の流れ方向に沿った熱交換器22の下流側で最終処理ユニット14の上流側に、最終処理前熱交換手段としての熱交換器26が設けられている。熱交換器26は、冷却機構15から供給される冷却液と、熱交換器22を通過した水リッチ溶液との間で熱交換して、水リッチ溶液を最終処理ユニット14に供給する。熱交換器26によって、最終処理前熱交換工程が行われる。すなわち、第5の実施形態による水処理方法においては、分離槽13から流出した88℃程度の水リッチ溶液を、熱交換器22において、30℃以上50℃以下の例えば45℃に降温する。その後、最終処理前熱交換工程として、水リッチ溶液を、熱交換器26によって、30℃以上45℃以下の例えば35℃に降温した後、最終処理ユニット14に供給する。その他の構成は、第4の実施形態と同様である。
(第5実施例)
次に、以上のように構成された水処理装置5の第5実施例について説明する。なお、第5実施例においては、水処理装置5を用いて、1時間当たり1100L(1100L/h)の海水から300L(300L/h)の淡水を生成する場合を例に説明する。
第5実施例においては、水処理装置5に外部から25℃程度の温度の導入された海水を膜モジュール11に供給する。膜モジュール11によって濃縮された濃縮海水は、715L/hの流量で排出される。一方、熱交換器21において冷却水によって熱交換されて40℃の温度に降温された再生ドロー溶液は、1100L/hの流量で膜モジュール11に供給されて海水からの水の移動によって希釈され、希釈ドロー溶液として流出する。すなわち、膜モジュール11において、385L/hの流量で水の移動が行われる。膜モジュール11から流出する希釈ドロー溶液は、温度が35℃、流量が1485L/hである。熱交換器21においては、冷却機構15から500L/hの流量で供給される冷却水と、分離槽13から流出されて熱交換器25を通過した1100L/hの流量の再生ドロー溶液とが熱交換される。
その後、希釈ドロー溶液は、分岐点P0において分岐される。一方の希釈ドロー溶液は、熱交換器22に供給されて88℃の温度の水リッチ溶液と熱交換され、35℃から75℃にまで昇温される。他方の希釈ドロー溶液は、熱交換器25に供給されて、水リッチ溶液と同程度の88℃の温度の再生ドロー溶液と熱交換され、35℃から75℃まで昇温される。並列して75℃まで昇温された希釈ドロー溶液は、合流点P1において合流した後、加熱器12に供給されてさらに加熱され、75℃から88℃の温度まで昇温される。
その後、希釈ドロー溶液は、分離槽13に供給されて再生ドロー溶液と水リッチ溶液とに相分離される。再生ドロー溶液は、温度が88℃、流量が1100L/hである。水リッチ溶液は、温度が88℃、流量が385L/hである。再生ドロー溶液は、熱交換器25によって88℃から50℃以上88℃未満の所定温度に降温された後、熱交換器21によって40℃まで降温される。一方、水リッチ溶液は、熱交換器22によって88℃から45℃まで降温された後、熱交換器26によって35℃まで降温される。熱交換器26においては、冷却機構15から400L/hの流量で冷却水が供給され、水リッチ溶液と熱交換される。降温された水リッチ溶液は、最終処理ユニット14に供給される。
ここで、冷却機構15から熱交換器21,26のそれぞれに対する冷却水の分配は、それぞれの熱交換器21,26に供給される流量の調整によって行われる。すなわち、冷却機構15の流出側で熱交換器21,26との間に、所定の制御部によって制御可能な調節弁(いずれも図示せず)を設ける。制御部によって調節弁の開度を制御することにより、熱交換器21,26に対する冷却水の流量を任意に制御する。熱交換器21,26への分配率としては、2つの熱交換器21,26においてそれぞれ、再生ドロー溶液や水リッチ溶液を所定温度に冷却するための必要流量から算出される。この第5実施例においては、冷却機構15からそれぞれの熱交換器21,26に供給される冷却水の合計流量を900L/hとしているが、冷却水の合計流量、さらには熱交換器21,26に流入する際の入口温度は可変であり、熱交換器21から流出する再生ドロー溶液、および熱交換器26から流出する水リッチ溶液の出口温度が、所定温度で一定に維持するように制御される。
最終処理ユニット14においては、300L/hの流量で生成水が得られる。生成水と分離して得られた分離処理排液の少なくとも一部または全部は、冷却機構15に供給される。分離処理排液の流出する流量は85L/hである。冷却機構15においては、冷却水が蒸発によって所定量だけ消費され、冷却水が過剰に存在した場合にはブローされる。以上により、1100L/hの流量の海水から、300L/hの流量の生成水が得られる。
第5実施例においては、75℃の温度の希釈ドロー溶液を加熱器12によって88℃の温度まで加熱している。1485L/hの流量の希釈ドロー溶液を75℃から88℃まで加熱するために必要なエネルギーは、以下の通りである。
第5実施例:(3.2kJ/kg・K×1.05kg/L×1485L/h×(88℃−75℃)=)6.49×104kJ/h
この場合、加熱器12に必要な投入エネルギーは、18.0kWであり、上述した比較例に比して(18.0/66.5=)約2/7倍程度、第1実施例に比して(18.0/54.6=)約1/3倍程度、第2実施例に比して(18.0/23.2=)約3/4倍程度、第3実施例に比して(18.0/29.5=)約3/5倍程度になることが分かる。
第5の実施形態によれば、冷却機構15によって冷却された冷却液を用いて熱交換器21において熱交換を行うとともに、熱交換器22によって水リッチ溶液と希釈ドロー溶液との熱交換を行っていることにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、膜モジュール11から流出した希釈ドロー溶液を分岐させて、熱交換器25において再生ドロー溶液と熱交換させるとともに、熱交換器22において水リッチ溶液と熱交換させて、並列して昇温させていることにより、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、最終処理ユニット14に供給する水リッチ溶液の温度を低下させていることにより、最終処理ユニット14として膜ろ過装置を用いた場合、ろ過膜の耐久年数は、第4の実施形態において約1年であるのに対し、第5の実施形態において約3年となり、膜ろ過装置の長寿命化が可能になる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値や構成要素はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値や構成要素を用いてもよく、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により本発明は限定されることはない。
例えば、上述した第2の実施形態と第3の実施形態とをともに実施することも可能である。すなわち、熱交換器23の下流側または上流側に、再生ドロー溶液と希釈ドロー溶液との間において熱交換を行う熱交換器24を設けて、前段熱交換工程と後段熱交換工程とをともに実行しても良い。
例えば、上述した第1〜第5の実施形態においては、膜モジュール11において移動させる水の流量を385L/hとし、最終的に得られる生成水の流量を300L/hとして、回収率を78%としているが、必ずしもこの回収率に限定されるものではなく、任意に設定することが可能である。
例えば、上述した第5の実施形態における最終処理前熱交換手段としての熱交換器26を、第1〜第3の実施形態による水処理装置1,2,3に適用することも可能である。
1,2,3,4,5 水処理装置
11 膜モジュール
11a 半透膜
12 加熱器
13 分離槽
14 最終処理ユニット
15 冷却機構
21,22,23,24,25,26 熱交換器

Claims (24)

  1. 溶媒として水を含む含水溶液から曇点を有するドロー溶液に、半透膜を介して水を移動させて前記ドロー溶液を希釈させた希釈ドロー溶液として流出するとともに、前記含水溶液を濃縮させた濃縮含水溶液として排出する正浸透手段と、
    前記希釈ドロー溶液を前記曇点以上の温度に加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段によって加熱された前記希釈ドロー溶液を、水リッチ溶液と前記水リッチ溶液より含水率が低い前記ドロー溶液とに分離する水分離手段と、
    液体を空気により冷却して冷却液として流出する冷却手段と、
    前記冷却手段から流出した前記冷却液と前記水分離手段から流出したドロー溶液との間で熱交換を行う流入側熱交換手段と、
    前記正浸透手段から流出した前記希釈ドロー溶液と前記水分離手段から流出した前記水リッチ溶液との間で熱交換を行う流出側熱交換手段と、を備える
    ことを特徴とする水処理装置。
  2. 前記水リッチ溶液から生成水を得る分離処理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記水リッチ溶液の流れ方向に沿って、前記流出側熱交換手段の下流側かつ前記分離処理手段の上流側に、前記水分離手段から流出した前記水リッチ溶液と、前記冷却手段から流出した前記冷却液との間で熱交換する、最終処理前熱交換手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の水処理装置。
  4. 前記分離処理手段が、前記生成水と分離させた分離処理排液を前記冷却手段に供給可能に構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の水処理装置。
  5. 前記分離処理手段が、コアレッサー、活性炭、限外ろ過膜、ナノろ過膜、または逆浸透膜からなることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の水処理装置。
  6. 前記水分離手段から流出したドロー溶液と前記正浸透手段から流出した前記希釈ドロー溶液との間で熱交換を行う後段熱交換手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の水処理装置。
  7. 前記希釈ドロー溶液の流れ方向に沿った前記流出側熱交換手段の上流側において、前記水分離手段から流出したドロー溶液と前記正浸透手段から流出した前記希釈ドロー溶液との間で熱交換を行う前段熱交換手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の水処理装置。
  8. 前記冷却手段と前記流入側熱交換手段との間において、前記冷却液を循環可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の水処理装置。
  9. 前記正浸透手段から流出した前記希釈ドロー溶液を分岐させて、少なくとも2つの熱交換器が並列して構成された並列熱交換手段によってそれぞれ熱交換可能に構成され、分岐されて前記並列熱交換手段によって熱交換された前記希釈ドロー溶液を、前記加熱手段の上流側において合流させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の水処理装置。
  10. 前記並列熱交換手段において、前記希釈ドロー溶液が分岐された一方の希釈ドロー溶液が前記水分離手段から流出した前記水リッチ溶液と熱交換されるとともに、前記希釈ドロー溶液が分岐された他方の希釈ドロー溶液が前記水分離手段から流出したドロー溶液と熱交換されるように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の水処理装置。
  11. 前記ドロー溶液は、少なくとも1つの曇点を有する温度感応性吸水剤を主体とする溶液であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の水処理装置。
  12. 前記含水溶液は、海水、かん水、汽水、工業排水、随伴水、または下水であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の水処理装置。
  13. 溶媒として水を含む含水溶液から曇点を有するドロー溶液に、半透膜を介して水を移動させて前記ドロー溶液を希釈させた希釈ドロー溶液として流出するとともに、前記含水溶液を濃縮させた濃縮含水溶液として排出する正浸透工程と、
    前記希釈ドロー溶液を前記曇点以上の温度に加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程において加熱された前記希釈ドロー溶液を、水リッチ溶液と前記水リッチ溶液より含水率が低いドロー溶液とに分離する水分離工程と、
    液体を空気により冷却して冷却液を生成する冷却液生成工程と、
    前記冷却液生成工程によって得られた前記冷却液と前記水分離工程によって得られたドロー溶液との間で熱交換を行う流入側熱交換工程と、
    前記正浸透工程によって得られた前記希釈ドロー溶液と前記水分離工程によって得られた前記水リッチ溶液との間で熱交換を行う流出側熱交換工程と、を含む
    ことを特徴とする水処理方法。
  14. 前記水リッチ溶液から生成水を得る分離処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の水処理方法。
  15. 前記分離処理工程の前に、前記水分離工程によって得られた前記水リッチ溶液と、前記冷却液生成工程によって得られた前記冷却液との間で熱交換する、最終処理前熱交換工程をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の水処理方法。
  16. 前記分離処理工程によって前記生成水と分離された分離処理排液を、前記冷却液生成工程に用いることを特徴とする請求項14または15に記載の水処理方法。
  17. 前記分離処理工程を、コアレッサー、活性炭、限外ろ過膜、ナノろ過膜、または逆浸透膜を用いて行うことを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の水処理方法。
  18. 前記流出側熱交換工程の前に、前記正浸透工程によって得られた前記希釈ドロー溶液と前記水分離工程によって得られたドロー溶液との間で熱交換を行う前段熱交換工程をさらに含むことを特徴とする請求項13〜17のいずれか1項に記載の水処理方法。
  19. 前記水分離工程によって得られたドロー溶液と前記流出側熱交換工程において熱交換された前記希釈ドロー溶液との間で熱交換を行う後段熱交換工程をさらに含むことを特徴とする請求項13〜18のいずれか1項に記載の水処理方法。
  20. 前記流入側熱交換工程において熱交換された後の前記冷却液を、前記冷却液生成工程において冷却することを特徴とする請求項13〜19のいずれか1項に記載の水処理方法。
  21. 前記正浸透工程によって得られた前記希釈ドロー溶液を分岐させて、少なくとも2つの熱交換器において並列して熱交換を行う並列熱交換工程をさらに含み、前記並列熱交換工程の後かつ前記加熱工程の前に、前記分岐された希釈ドロー溶液を合流させることを特徴とする請求項13〜20のいずれか1項に記載の水処理方法。
  22. 前記並列熱交換工程において、前記希釈ドロー溶液が分岐された一方の希釈ドロー溶液を前記水分離工程によって得られた前記水リッチ溶液と熱交換するとともに、前記希釈ドロー溶液が分岐された他方の希釈ドロー溶液を前記水分離工程によって得られたドロー溶液と熱交換することを特徴とする請求項21に記載の水処理方法。
  23. 前記ドロー溶液は、少なくとも1つの曇点を有する温度感応性吸水剤を主体とする溶液であることを特徴とする請求項13〜22のいずれか1項に記載の水処理方法。
  24. 前記含水溶液は、海水、かん水、汽水、工業排水、随伴水、または下水であることを特徴とする請求項13〜23のいずれか1項に記載の水処理方法。
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