以下、本発明の屋根構造体20の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態においては、屋根構造体を、駐輪場10の屋根構造体20に適用した例について説明する。なお、本実施形態においては、屋根構造体20を駐輪場10の構造物に適用した例について説明するが、これに限定されない。例えば、屋根構造体を、駐輪場以外の構造物、例えば、カーポート、シェルター、休憩所、テラス、バス停などの構造物に適用してもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る駐輪場を斜め下方側から見た斜視図である。図2は、本発明の屋根構造体20を長手方向に見た図である。図3は、支柱2と梁4との接続部分の周辺の構成を示す図である。図4は、支柱2、後桁71及び仕切箱体3の構成を示す斜視図である。図5は、後桁71及び照明取付枠体8の構成を示す縦断面図であって、直接照明装置12が照明取付枠体8に取り付けられた状態を示す図である。図6は、後桁71及び照明取付枠体8の構成を示す縦断面図であって、間接照明装置13が照明取付枠体8に取り付けられた状態を示す図である。図7は、間接照明装置13の配置を示す駐輪場10の斜視図である。図8は、梁4の先端部41に取り付けられた前桁72、吊り下げ部材73及び屋根体6を示す断面図である。図9は、屋根構造体20の部分平面図である。図10は、図1のA−A線断面図であって、中間垂木63にパネル材64が支持された状態を示す断面図である。図11は、支柱2に取り付けられた仕切箱体3を示す横断面図である。図12は、連結部材5を示す斜視図である。図13は、図3のB−B線断面図であって、連結部材5が支柱2に収容された状態を示す図である。図14は、図3のC−C線断面図であって、連結部材5が支柱2に収容された状態を示す図である。図15は、図3のD−D線断面図であって、連結部材5が梁4に収容された状態を示す図である。
なお、本実施形態の説明においては、3つの支柱2が並ぶ方向であって屋根体6の長辺に沿う方向を長手方向ともいい、梁4が延びる方向を前後方向ともいう。また、梁4が延びる前後方向において、支柱2側の基端側を、屋根構造体20の後側ともいい、支柱2と反対側の先端側を、屋根構造体20の前側ともいう。
まず、本実施形態の駐輪場10の全体構造について説明する。
図1に示すように、駐輪場10は、屋根構造体20と、フェンス構造体50と、を備える。
屋根構造体20は、図1及び図2に示すように、前後方向の基端側の後側(図1及び図2における左側)において、屋根体6を後桁71により下方側から支持すると共に、屋根体6を前後方向の先端側の前側(図1及び図2における右側)において、屋根体6を前桁72の下部に取り付けられた吊り下げ部材73により吊り下げて支持する。
フェンス構造体50は、図1に示すように、上方側から見た場合に、屋根構造体20の3つの支柱2が配置される側と反対側が開放する略U字状に配置される。フェンス構造体50は、端部に配置される端部支柱501と、角部に配置される角部支柱502と、隣接する端部支柱501と角部支柱502の間に配置されるパネル構成体503と、パネル構成体503を側方で支持する側部支柱504と、を有する。
図1〜図3に示すように、本実施形態の駐輪場10の屋根構造体20は、地面11に立設される3つの支柱2(柱材)と、支柱2の側部に配置された仕切箱体3(仕切空間構成部材)と、3つの支柱2の上端部から支柱に交差する方向に延びる梁4と、支柱2と梁4とを連結(接続)するL字状の連結部材5と、梁4の下部に配置される屋根体6と、支柱2に固定され梁4に交差する方向に延びる長尺の後桁71(桁部材、後桁部材)と、梁4の先端部41に接続され梁4に交差する方向に延びる長尺の前桁72(前桁部材)と、前桁72の下部に取り付けられた吊り下げ部材73(吊部材)と、照明取付枠体8と、直接照明装置12と、を備える。支柱2、梁4、後桁71及び前桁72は、アルミ材料の押出し形材で形成され、断面が中空状の中空部を有するホロー構造を有する。
3つの支柱2は、図1に示すように、駐輪場10の屋根構造体20の前後方向の後側(図1における左側)において、駐輪場10の屋根構造体20の長手方向に離間して並んで配置される。支柱2は、上下方向に延びて形成され、図4に示すように、横断面が角筒状に形成される中空状の支柱側ホロー部21と、支柱側ホロー部21の前後方向の両側の側面から、それぞれ、外部側に突出すると共に上下方向に延びる一対のカバー取付壁22と、を有する。一対のカバー取付壁22には、支柱2の前後方向の両側において、一対の支柱カバー部材23が取り付けられる。
支柱カバー部材23は、図4に示すように、支柱2における一対のカバー取付壁22に取り付けられる。支柱カバー部材23は、支柱2における前後方向の両側の側面において、後述する支柱2と連結部材5とを固定するネジ部材101,102を覆うように、かつ、支柱2の屋根体6側の側面に取り付けられる後桁ブラケット711(支持部)の一部を覆うように、一対のカバー取付壁22に取り付けられる(図2、図13参照)。
3つの支柱2の屋根体6側の側面には、図4及び図5に示すように、屋根体6の後側において、3つの支柱2それぞれを長手方向に繋ぐように、長手方向に延びる後桁71が取り付けられている(図1参照)。後桁71は、図5に示すように、後桁ブラケット711(支持部)を介して、支柱2に取り付けられている。後桁71は、屋根体6における支柱2側(前後方向の基端側、後側)の端部を、屋根体6の下方側から支持する。
後桁ブラケット711は、支柱2における屋根体6側の側面に取り付けられる。後桁ブラケット711における屋根体6側の側面に取り付けられる部分は、支柱2の屋根体6側の側面と屋根体6側の支柱カバー部材23との間の空間に配置される(図2及び図5参照)。後桁ブラケット711は、後桁71を支持する。
後桁71は、図5に示すように、中空部を有して構成される後桁側ホロー部712(ホロー構造部)と、横樋構成部(樋部)713と、後桁側スライド溝714c(溝部)が形成された後桁凹部714と、照明取付枠体8を嵌合させる後桁側嵌合部715と、パネル受け部材718を嵌合させるパネル受け部材嵌合溝部716と、を有する。パネル受け部材718は、一端側が後桁71のパネル受け部材嵌合溝部716に嵌合して取り付けられ、他端側が屋根体6のパネル材64の上面に押圧されることで、パネル材64の後端部を保持する。
後桁側ホロー部712は、屋根体6の後側の端部の下方に配置される。後桁側ホロー部712は、後側の下方側から前側の上方側に向かって斜め上方に延びる空間を有する中空状に形成されている。後桁側ホロー部712は、後桁側ホロー部712の前側の端部における上方に突出する部分において、屋根体6の後側の端部を下方側から支持する。
横樋構成部713は、上方が開放された枠状に形成され、屋根体6を流れる水が流入されて、溜められる。横樋構成部713は、後桁側ホロー部712の上部に配置される。後桁側ホロー部712及び横樋構成部713は、後桁71における支柱2側に配置され、支柱2に寄った位置に配置される。横樋構成部713の前側の部分は、後桁側ホロー部712の前側の突出する部分の側部に配置されている。横樋構成部713は、先端側側壁部713aと、傾斜面部713b(下り傾斜部)と、水平底面部713cと、基端側側壁部713dと、を有する。
基端側側壁部713dは、横樋構成部713における支柱2側の側面を構成する。基端側側壁部713dには、屋根体6の長手方向における仕切箱体3(後述)が配置される所定の位置に、側部排水開口部(排水口)713eが形成されている。本実施形態においては、屋根体6の長手方向の中央に配置される支柱2のみに仕切箱体3が取り付けられており(図1参照)、側部排水開口部(排水口)713eは、屋根体6の長手方向の中央の支柱2に取り付けられる仕切箱体3が配置される位置に形成されている。側部排水開口部713eには、後述する誘導部材717が取り付けられる。誘導部材717は、側部排水開口部713eから排出された水を仕切箱体3に導出する。
誘導部材717は、図4及び図5に示すように、横樋構成部713に流れ込んで滞留した水を、仕切箱体3の縦樋構成空間301(後述)に誘導する。誘導部材717は、長手方向に見た場合に、傾斜筒部717aと、傾斜筒部717aの下端部に接続され上下方向に延びる垂直筒部717bと、を有して形成され、側部開口部717cと、下端開口部717dと、を有する。誘導部材717は、一方側の側部開口部717cが横樋構成部(樋部)713の基端側側壁部713dの側面に形成された側部排水口(排水口)713eに接続されると共に、他方側の下端開口部717dが仕切箱体3の縦樋構成空間301に挿入されて、縦樋構成空間301の内部に開口される。
傾斜面部713bは、側部排水開口部713e側に向かうにしたがって下る形状に形成される。横樋構成部713に流れ込んだ水は、傾斜面部713bにより、側部排水開口部713e側に流され、効率よく、水圧により、側部排水開口部713eから横樋構成部713の外部に排出される。
後桁凹部714は、後桁71の下部における支柱2側の端部において、下方が開放すると共に下方側から上方側に窪む凹状に形成される。後桁凹部714は、底辺部714aと、目隠し辺部714b(辺部)と、を有する。
底辺部714aは、後桁71の下部において、支柱2側の端部から、支柱2と反対側に水平方向に延びる。底辺部714aには、後桁側スライド溝714cが形成される。目隠し辺部714bは、底辺部714aにおける後桁側スライド溝714cに対して支柱2と反対側に形成され、後桁側スライド溝714cよりも下方側において、上下方向に延びる。目隠し辺部714bは、底辺部714aに形成される後桁側スライド溝714cが下方側から視認し難いように、後桁側スライド溝714cを隠すように上下方向に延びる。
後桁側スライド溝714cは、図5に示すように、後桁側ホロー部712における前後方向の後側の下部に形成され、梁4が延びる方向に交差する方向である屋根体6の長手方向に延びる(図9参照)。後桁側スライド溝714cは、後桁71の下部における支柱2側の端部に配置される。
後桁側スライド溝714cには、図5に示すように、後桁ブラケット711(支持部)にボルト711aにより共締めされたスライド板部材711bが屋根体6の長手方向に移動可能に取り付けられる。つまり、後桁側スライド溝714cには、後桁ブラケット711が取り付けられる。これにより、後桁側スライド溝714cに配置されたスライド板部材711bには、後桁ブラケット711を介して支柱2が取り付けられる。支柱2は、後桁側スライド溝714cに配置されたスライド板部材711bに接続されているため、後桁側スライド溝714cが延びる方向に沿って移動可能に、後桁側スライド溝714cに取り付けられている。
後桁71における後桁側スライド溝714cの下方には、後桁側スライド溝714cを覆うように、後桁カバー部材719が取り付けられている。これにより、後桁側スライド溝714cは、後桁カバー部材719により、下方側から覆われる。
後桁側嵌合部715は、後桁側ホロー部712における前後方向の前側の側部に設けられる。後桁側嵌合部715は、2つの嵌合突出部715a、715bを有する。後桁側嵌合部715には、照明取付枠体8の枠体側嵌合部84(後述)が嵌合されて、照明取付枠体8が取付けられる。後桁71と照明取付枠体8との間には、枠体側配線空間86が形成される。枠体側配線空間86には、後述する配線ケーブル12a、12bが配置される。
以上のように構成される後桁71は、支柱2側の端部において、上方から下方に向けて、横樋構成部713、後桁側ホロー部712、後桁側スライド溝714cの順の3段構造に構成される。横樋構成部713、後桁側ホロー部712及び後桁側スライド溝714cの支柱2側の側面は、上下方向に延びる平面状に形成され、支柱2側に寄って配置される。横樋構成部713、後桁側ホロー部712及び後桁側スライド溝714cの支柱2側の側面は、誘導部材717及び後桁ブラケット711が下方から視認されないように、支柱2側に寄った位置に配置される。
照明取付枠体8は、後桁71の前後方向の前側において、後桁側嵌合部715に嵌合して取り付けられる。なお、本実施形態では、照明取付枠体8は、取り付けの強度を向上させるために、後桁側嵌合部715に嵌合させた上で、ネジ止めして、後桁71に固定される。ここで、照明取付枠体8を後桁側嵌合部715に取り付ける場合には、照明取付枠体8を後桁側嵌合部715に嵌合させて、照明取付枠体8から手を放した状態で、ネジ部材801により、直接照明取付溝部82の内部に形成される取付穴802を介して、ネジ止めして、後桁71に固定できる。よって、照明取付枠体8を、後桁71に、簡単に取り付けることができ、照明取付枠体8を取り付ける施工性を向上できる。なお、本実施形態においては、照明取付枠体8を、ネジ止めで固定したが、これに限定されず、照明取付枠体8は、ネジ止めにより固定しなくても、後桁側嵌合部715に嵌合して取り付けることができる。
照明取付枠体8は、枠体側露出傾斜下面81(枠側露出平面)と、直接照明装置12が配置される直接照明取付溝部82と、間接照明装置13を配置可能な間接照明取付部83と、上側係止片842及び下側係止片841を有する枠体側嵌合部84と、傾斜延在辺85と、を備える。照明取付枠体8には、直接照明装置12(図5参照)又は間接照明装置13(図6参照)を取り付けることが可能である。
枠体側露出傾斜下面81は、図5に示すように、照明取付枠体8の下面により形成され、後側から前側に向かうにしたがって、下方から上方に向かうように直線状に延びる傾斜面により形成される。枠体側露出傾斜下面81は、下方の外部に露出される面である。
枠体側露出傾斜下面81は、後桁71の下方の外部に露出される下面である後桁側露出傾斜下面712a(桁側露出平面)と略同一平面上に配置される。これにより、屋根体6を下方から見た場合に、凹凸がない状態で視認されるため、見栄えが向上され、意匠性を向上できる。なお、「略同一平面上」とは、完全な同一平面上でなくてもよく、平面が連続するように視認されて、意匠性を高めることができれば、多少ずれて配置されていてもよいことを意味する(後述する「略同一平面上」も同じ)。
直接照明取付溝部82は、照明取付枠体8の下方側に形成される。直接照明取付溝部82は、枠体側露出傾斜下面81から上方側に凹状に窪むと共に下方に開放した溝状に形成される。直接照明取付溝部82の内部には、直接照明装置12が収容されて、ネジ止めされる。直接照明装置12は、屋根体6の長手方向に所定長さ延びて形成される。直接照明取付溝部82には、直接照明装置12が、屋根体6の前側の斜め下方に光を直接的に照射するように配置される。
直接照明取付溝部82の入口側の縁部には、一対の係止溝821a,821bで構成される被覆カバー部材ホルダー821(カバー部材取付部)が形成されている。
また、直接照明取付溝部82の入口側の縁部には、一対の係止溝821a,821bで構成される被覆カバー部材ホルダー821の内側において、一対の係止溝822a,822bで構成されるアクリル板ホルダー822(カバー部材取付部)が形成されている。
アクリル板ホルダー822には、直接照明取付溝部82に直接照明装置12を取り付けた後に、例えば、透過性を有するアクリル板823(カバー部材)を取り付け可能である。アクリル板823は、直接照明取付溝部82に配置された直接照明装置12よりも外部側に配置される。アクリル板823の下面は、枠体側露出傾斜下面81及び後桁側露出傾斜下面712aと略同一平面上に配置される。
被覆カバー部材ホルダー821には、図1に示すように、直接照明取付溝部82に直接照明装置12を取り付けた場合に、アクリル板823が取り付けられない箇所において、図1に示すように、被覆カバー部材824が取り付けられる。また、被覆カバー部材ホルダー821には、後述するように、直接照明取付溝部82に直接照明装置12を取り付けない場合に、図7に示すように、被覆カバー部材824が取り付けられる。
直接照明装置12における後桁71の外部から配線される配線ケーブル12a(ケーブル)は、図5に示すように、外部から仕切箱体3の配線空間302に通されて、後桁71の後桁側ホロー部712を貫通して後桁側ホロー部712の内部を通されて、後桁71と照明取付枠体8との間に形成される枠体側配線空間86を通されて、直接照明取付溝部82に配置される直接照明装置12に接続される。また、複数の直接照明装置12を屋根体6の長手方向に直列に接続する配線ケーブル12bは、枠体側配線空間86において屋根体6の長手方向に沿うように配置される。そのため、配線ケーブル12a,12bは、屋根構造体20の下方からは視認されない箇所に配線される。これにより、意匠性を向上できる。
間接照明取付部83は、図5及び図6に示すように、照明取付枠体8の上方側に形成される。間接照明装置13により屋根体6の下方に光を間接的に照らす場合(間接照明)には、直接照明装置12により屋根体6の下方に光を直接的に照らす場合(直接照明)(図5参照)の配置に代えて、図6に示すように、間接照明取付部83に、間接照明装置13を配置する。
間接照明取付部83は、間接照明装置13を配置可能に、間接照明取付傾斜辺83aと、照明取付枠体8の上部と屋根体6の下面との間に形成される配置空間83bと、を有している。
間接照明取付傾斜辺83aは、光の照射方向を考慮して、支柱2と反対側が下方になるように傾斜するように形成される。間接照明取付傾斜辺83aには、間接照明装置13が配置されて、ネジ止めされている。間接照明装置13は、屋根体6の長手方向に所定長さ延びて形成される。本実施形態においては、図7に示すように、間接照明装置13は、9個設けられる。9個の間接照明装置13は、それぞれ、離間して配置され、屋根体6の長手方向に直線状に並んで配置される。9個の間接照明装置13は、配線ケーブル13bにより直列接続されている。間接照明装置13は、それぞれ、間接照明取付部83には、図6に示すように、間接照明装置13が、斜め上方側に向けて光を照射して、屋根体6の下面に反射された光が、下方に向けて間接的に照射されるように配置される。
間接照明取付部83に間接照明装置13を取り付ける場合には、図6に示すように、直接照明取付溝部82には、直接照明装置12を取り付けずに、直接照明取付溝部82を覆うように、被覆カバー部材ホルダー821に、被覆カバー部材824(カバー部材)を配置する。被覆カバー部材824の下面は、枠体側露出傾斜下面81及び後桁側露出傾斜下面712aと略同一平面上に配置される。
間接照明装置13における後桁71の外部から配線される配線ケーブル13aは、図6に示すように、前述の直接照明装置12の配線ケーブル12aと同様に、外部から仕切箱体3の配線空間302に通されて、後桁71の後桁側ホロー部712を貫通して後桁側ホロー部712の内部を通されて、後桁71と照明取付枠体8との間に形成される枠体側配線空間86を通されて、間接照明取付部83に配置される間接照明装置13に接続される。また、複数の間接照明装置13を屋根体6の長手方向に繋ぐ配線ケーブル13bは、屋根体6の長手方向に沿うように配線される配線ケーブル13bは、枠体側配線空間86において屋根体6の長手方向に沿うように配置される。そのため、配線ケーブル13a,13bは、屋根構造体20の下方からは視認されない箇所に配線される。これにより、意匠性を向上できる。
傾斜延在辺85は、間接照明取付部83の間接照明取付傾斜辺83aにおける支柱2と反対側の端部に接続される。傾斜延在辺85は、上面に水が滞留することを抑制するために、間接照明取付部83の間接照明取付傾斜辺83aにおける支柱2と反対側の端部から、支柱2と反対側に下り傾斜して直線状に延びて形成される。また、傾斜延在辺85は、間接照明取付部83に配置された間接照明装置13が下方から視認し難いように、間接照明取付傾斜辺83aにおける支柱2と反対側の端部から、支柱2と反対側に延びるように形成される。これにより、傾斜延在辺85は、間接照明装置13が下方から視認し難いように配置される目隠し部を構成する。よって、傾斜延在辺85を形成することで、意匠性を向上できる。
以上のように構成される照明取付枠体8を後桁71に取り付ける場合には、照明取付枠体8を後桁71に取り付けた後に、直接照明装置12と間接照明装置13とを選択的に、照明取付枠体8に取り付ける(照明取付工程)。更に、直接照明装置12と間接照明装置13とを選択的に、照明取付枠体8に取り付けた後に、照明取付枠体8の枠体側嵌合部84を後桁71の前側の側部の後桁側嵌合部715に嵌合させることで、照明取付枠体8を後桁71に取り付ける(枠体取付工程)。これにより、直接照明装置12と間接照明装置13とを選択的に、照明取付枠体8に簡単に取り付けることができる。また、支柱2、梁4、前桁72、後桁71を組み立てた後に、照明取付枠体8を、後桁71に取り付けることができる。なお、照明取付枠体8を後桁71に取り付ける順はこれに限定されず、照明取付枠体8を後桁71に取り付けた後に、直接照明装置12と間接照明装置13とを選択的に、照明取付枠体8に取り付けてもよい。
3つの梁4は、図1に示すように、屋根体6の長手方向に離間して並んで配置される。3つの梁4は、それぞれ、前後方向に延びると共に、支柱2側に下る下り傾斜で形成される。梁4の基端側(後側)の端部は、図2に示すように、L字状の連結部材5(後述)を介して、支柱2の上端部に接続される。
3つの梁4の先端部41における前側の先端面411(梁4が延びる方向の端部において水平方向の外側を向く端面、上下方向に延びる端面)には、図2及び図8に示すように、長手方向に延びる前桁72が取り付けられている。
前桁72は、図8に示すように、断面が中空状の中空部を有するホロー構造の前桁側ホロー部721と、一対の前桁側スライド溝722と、吊り下げ部材取付部723と、を有する。前桁側ホロー部721は、上下方向(高さ方向)に所定幅の大きさで形成され、角筒状に形成される。屋根体6に積雪時などに荷重が作用した場合などにおいて、屋根体6を吊り下げて支持するための強度を確保するために、前桁側ホロー部721の高さ方向の大きさは、前桁72の強度を確保可能な程度に大きく形成されている。
一対の前桁側スライド溝722は、前桁側ホロー部721の後側の側面721bに、上下方向に離間して形成される。前桁側ホロー部721の側面721bは、上下方向に延びる面であり、梁4の先端部41における前側の先端面411に対向して配置される。一対の前桁側スライド溝722は、支柱2側に開放して形成され、それぞれ、前桁72が延びる方向に沿って、梁4が延びる方向に交差する方向である屋根体6の長手方向に延びる。
一対の前桁側スライド溝722には、図8に示すように、梁4の先端部41に固定されたスライドボルト42の頭部421が屋根体6の長手方向に移動可能に取り付けられる。スライドボルト42は、C字状金具43に固定されており、C字状金具43は、梁4の先端部41の上面に、ボルト44により固定されている。これにより、一対の前桁側スライド溝722には、スライドボルト42を介して、梁4の先端部41が取り付けられる。梁4は、一対の前桁側スライド溝722に配置されたスライドボルト42に接続されているため、一対の前桁側スライド溝722が延びる方向に沿って移動可能に、前桁側スライド溝722に取り付けられている。
吊り下げ部材取付部723は、図8に示すように、前桁側ホロー部721の下部に形成される。吊り下げ部材取付部723には、吊り下げ部材73がネジ部材723aにより取り付けられる。吊り下げ部材73は、前桁72の下部に取り付けられ、吊り下げ部材73の下端部は、ネジ部材731により、屋根体6の上面に固定される。これにより、屋根体6は、前桁72の下部に吊られた状態で、梁4に取り付けられる。
以上のように構成される本実施形態の屋根構造体20は、後桁71が後桁側スライド溝714cを備え、前桁72が前桁側スライド溝722を備えている。そのため、図9に示すように、支柱2を設置する際に、後桁側スライド溝714cに沿って支柱2を移動させることが可能であると共に、梁4を前桁側スライド溝722に沿って移動させることが可能である。これにより、支柱2を設置位置が制限されていても、支柱2及び梁4の位置を屋根体6の長手方向に沿って変更することができる。よって、支柱2における屋根体6の長手方向の設置位置の自由度を向上させることができる。
また、実施形態の屋根構造体20においては、梁4の先端部41における前側の先端面411には、図2及び図8に示すように、長手方向に延びる前桁72が取り付けられている。
ここで、梁4の下面に、前桁72を取り付けることが考えらえる。前桁72を梁4の下面に取り付けた場合には、前桁72の高さ方向の大きさの分だけ、屋根体6の高さが低くなる。一方、屋根体6の高さを確保したい場合には、梁4の下面に取り付ける前桁72の高さ方向の大きさを小さくせざるを得ない。しかし、前桁72の高さ方向の大きさが小さい場合には、屋根体6に積雪時などに荷重が作用した場合などにおいて、屋根体6を吊り下げて支持するための、前桁72の強度が不足する。
また、梁4の側面(梁4における梁4が延びる方向の途中の側面)に、前桁72を取り付けることが考えられる。前桁72を梁4の側面に取り付けた場合には、梁4を、前桁側スライド溝722に沿って、屋根体6の長手方向(梁4が延びる方向に交差する方向)に移動することができなくなる。
これに対して、本発明においては、前桁72を梁4の先端部41に取り付けた。そのため、前桁72の高さ方向の大きさを大きくでき、前桁72の強度を確保することができる。また、前桁72を梁4の先端部41に取り付けたため、前桁72を梁4の下面に取り付けるよりも、屋根体6の高さを維持できる。また、前桁72を梁4における途中の側面に取り付けずに、前桁72を梁4の先端部41に取り付けたため、梁4を、前桁側スライド溝722に沿って、屋根体6の長手方向(梁4が延びる方向に交差する方向)に移動させることができる。
屋根体6について説明する。屋根体6は、図2及び図9に示すように、支柱2の側方に配置されている。詳細には、屋根体6は、支柱2における梁4が配置される側の側面の側方に配置されている。屋根体6の基端側(支柱2側、図9の紙面における上方側)の下面は、後桁71に支持される。屋根体6の先端側(支柱2とは反対側の前側、図9の紙面における下方側)の上面は、一対の梁4の先端部41に取り付けられた前桁72の下部に、吊り下げ部材73(図8参照)を介して吊られている。屋根体6の先端側(支柱2とは反対側の前側、図9の紙面における下方側)は、前桁72及び吊り下げ部材73を介して、梁4に接続されている。
屋根体6は、図9に示すように、前枠61と、一対の側枠垂木62,62と、複数の中間垂木63(形材)と、複数のパネル材64(面材)と、一対の外枠カバー部材66,66と、垂木端部カバー67と、前枠カバー部材68と、を有する。前枠61、一対の側枠垂木62,62、及び複数の中間垂木63は、枠組みされている。前枠カバー部材68及び一対の外枠カバー部材66,66は、屋根体6の外形を形成する。
前枠61は、屋根体6の先端側の端部側において、駐輪場10の屋根構造体20の長手方向に延びる。
一対の側枠垂木62,62は、それぞれ、前枠61の長手方向の両端部から、梁4が延びる方向に延びる。側枠垂木62の支柱2側の端部の側部は、図5及び図6に示すように、支柱2側の側方に向けて開口する小口面62aを構成する。小口面62aは、後桁71の横樋構成部713における支柱2と反対側の上方において、支柱2側の側方に向けて開口する。
複数の中間垂木63(形材)は、梁4が延びる方向に延びて形成され、前枠61及び一対の側枠垂木62,62の内側を仕切るように長手方向に並んで配置される。中間垂木63の支柱2側の端部の側部は、図5及び図6に示すように、支柱2側の側方に向けて開口する小口面63aを構成する。小口面63aは、後桁71の横樋構成部713(後述)における支柱2と反対側の上方において、支柱2側の側方に向けて開口する。
前枠61及び一対の側枠垂木62,62の内側において、複数の中間垂木63で仕切られた部分には、パネル材64(面材)が長手方向に並べて取り付けられている。パネル材64の後側の端部は、後桁71により下面側から支持されている。
前枠カバー部材68は、前枠61の前側の端部の端面の外側に配置される。前枠カバー部材68は、前枠61の前側の端部の端面を覆うように、梁4が延びる方向に延びる。
一対の外枠カバー部材66,66は、それぞれ、側枠垂木62の側面の外側に配置される。外枠カバー部材66は、側枠垂木62の側面を覆うように、梁4が延びる方向に延びる。
垂木端部カバー67は、屋根体6の長手方向に延びる長尺状に形成される。垂木端部カバー67は、図5及び図6に示すように、側枠垂木62の小口面62a及び中間垂木63の小口面63aの支柱2側において、側枠垂木62の小口面62a及び中間垂木63の小口面63aに対向して配置される。垂木端部カバー67は、取付上面板671と、側面板672と、傾斜カバー板673と、縦カバー板674と、を有する。
取付上面板671は、側枠垂木62の端部の上面及び中間垂木63の端部の上面に平行な平面状に形成され、側枠垂木62の端部の上面及び中間垂木63の端部の上面を屋根体6の長手方向に繋ぐように、側枠垂木62の端部の上面及び中間垂木63の端部の上面に配置される。
側面板672は、取付上面板671における支柱2側の端部から、側枠垂木62の小口面62a及び中間垂木63の小口面63aに沿って下方に延びる。
傾斜カバー板673は、側面板672の下端部側において下端部よりも上方側の部分から支柱2側に下り傾斜で延びる。
縦カバー板674は、傾斜カバー板673の下端部から下方に向けて延びる。
以上のように構成される垂木端部カバー67は、側枠垂木62の小口面62a及び中間垂木63の小口面63aを覆うように配置される。これにより、側枠垂木62の小口面62a及び中間垂木63の小口面63aは、支柱2側の下方から視認されないように、垂木端部カバー67により覆われる。よって、意匠性を向上できる。
また、垂木端部カバー67は、屋根体6の上面を流れた水が衝突するように下方に延びて配置される。そのため、屋根体6の上面を流れた水を、横樋構成部713(後述)に向けて落とすことで、屋根体6の上面を流れた水が、後桁71の上部の横樋構成部713(後述)を飛び越えて下方に落下することを低減することができる。
中間垂木63は、図10に示すように、垂木本体631と、垂木カバー部材632と、を有する。中間垂木63は、垂木本体631に垂木カバー部材632が取り付けられた状態において、パネル材64の縁部が配置される凹状のパネル飲み込み溝633(飲み込み溝)と、ビード材65(保持部材)が配置されるビード配置溝634と、フィン635(突起)と、を有する。垂木本体631は、アルミ材料の押出し形材で形成される。
ビード配置溝634は、パネル飲み込み溝633の内部における手前側に配置される。ビード配置溝634は、パネル飲み込み溝633手前側において、上下に離間して一対設けられる。ビード配置溝634には、ビード材65(保持部材)が配置される。ビード材65は、パネル飲み込み溝633の内部における手前側に配置される。
上下に離間して配置される一対のビード配置溝634に配置されるビード材65の間には、パネル飲み込み溝633に配置されたパネル材64が配置される。上下に離間したビード材65には、パネル材64の上面及び下面が当接する。これにより、一対のビード材65は、パネル材64を挟み込んで、パネル材64を保持する。
フィン635は、パネル飲み込み溝633の内部における奥側において、パネル材64の下面64aに対向して配置される。フィン635は、垂木本体631の内部に形成されており、アルミ材料で形成される。フィン635は、垂木本体631の内部におけるパネル飲み込み溝633の下方側の内面から、パネル材64の下面64a側に突出する。
フィン635は、パネル飲み込み溝633の手前側から奥側に向かうにしたがってパネル材64の下面64aに近づくように傾斜して形成される。このように、フィン635は、パネル飲み込み溝633の奥側に向けて傾斜している。よって、例えば、パネル材64が寒暖の温度差で伸び縮みした場合に、パネル材64がパネル飲み込み溝633の手前側から奥側に移動しても、フィン635は、パネル材64の進行を妨げない。
以上のように構成されるフィン635は、図10に示すように、パネル材64に対して吹上の負荷が作用した(図10における右側のパネル材64の二点鎖線で示した部分)としても、パネル材64の下面64aがフィン635に当接する。これにより、フィン635は、パネル材64が傾いた場合に、パネル材64の下面64aに当接して、負荷を吸収して、パネル材64を保持する強度を向上できる。よって、フィン635を設けるだけの簡易な構成で、パネル材64を保持する強度を向上させることができる。また、フィン635は、パネル飲み込み溝633の手前側から奥側に向かうにしたがってパネル材64の下面64aに近づくように傾斜して形成されるため、パネル材64の進行を妨げない状態で、パネル材64を保持する強度を向上できる。
仕切箱体3は、図1に示すように、3つの支柱2のうち、屋根体6の長手方向の両端部側に配置される支柱2に取り付けられている。仕切箱体3は、図4に示すように、支柱2の長手方向の一方側(図4における手前側)の側面に取り付けられる。仕切箱体3は、後桁71における屋根体6が配置される側とは反対側に配置されている。
仕切箱体3の内部には、縦樋構成空間301と、直接照明装置12の配線ケーブル12aや間接照明装置13の配線ケーブル13a(図5、図6参照)が配置される配線空間302と、が形成される。本実施形態においては、支柱2の屋根体6側の側面と屋根体6側の支柱カバー部材23との間の空間に後桁ブラケット711の一部が配置されるため、支柱2の屋根体6側の側面と屋根体6側の支柱カバー部材23との間の空間を、縦樋として構成することや、配線ケーブル12a,13aを配置する空間として構成することができなかった。そのため、本発明では、支柱2における支柱カバー部材23が配置されない側面に仕切箱体3を設けて、仕切箱体3の内部に、縦樋構成空間301と、配線ケーブル12a,13aが配置される配線空間302と、を備えるように構成した。仕切箱体3の内部において、縦樋構成空間301及び配線空間302は、屋根体6の前後方向(梁4が延びる方向)に並んで、屋根体6側から、配線空間302、縦樋構成空間301の順に配置される。配線空間302は、縦樋構成空間301よりも、屋根体6側に配置される。
仕切箱体3は、図4及び図11に示すように、ベース部材31と、縦樋側カバー部材32と、配線側カバー部材33と、天面カバー部材34(図4参照)と、を有する。
ベース部材31は、図11に示すように、支柱2の長手方向の一方側の側面に取り付けられるベース板311と、ベース板311の後桁71と反対側の端部においてベース板311から立設される樋側突出壁312と、ベース板311の後桁71側の端部においてベース板311から立設される配線側突出壁313と、樋側突出壁312と配線側突出壁313との間においてベース板311から立設される仕切壁314(仕切部材)と、を有する。
ベース板311は、前後方向に延びると共に上下方向に延びる。ベース板311は、ネジ部材311aにより、支柱2の一方側の側面に固定されている。
樋側突出壁312は、長手方向に延びると共に上下方向に延びる。樋側突出壁312には、縦樋側カバー部材32の固定用壁板部322が、ネジ部材322aにより固定されている。
仕切壁314は、縦樋を構成する縦樋構成空間301とケーブルが配置される配線空間302(配線の空間)とを仕切るように、ベース板311に立設されて形成されている。仕切壁314は、長手方向に延びると共に上下方向に延びる。仕切壁314の先端には、縦樋構成空間301側に突出する縦樋側突出片314aと、配線空間302側に突出する配線側突出片314bとが、形成されている。
配線側突出壁313は、長手方向に延びると共に上下方向に延びる。配線側突出壁313の外側の側面には、外方に突出する2つの突出片313a、313bが形成されている。突出片313aは、配線側突出壁313の支柱2側に配置され、突出片313bは、配線側突出壁313の先端側に配置されている。
縦樋側カバー部材32は、図11に示すように、縦樋構成空間301を覆うようにベース部材31(仕切箱体3)に取り付けられる。縦樋構成空間301には、誘導部材717(図4参照)を介して、横樋構成部713の側部排水口(排水口)713eから排出された水が流される。
縦樋側カバー部材32は、断面が略F字形状に形成され、カバー本体壁部321と、固定用壁板部322と、側部カバー壁部323と、を有する。
カバー本体壁部321は、縦樋構成空間301を塞ぐように、前後方向に延びると共に上下方向に延びる。カバー本体壁部321の前側の端部には、係合片321bが形成されている。
固定用壁板部322は、カバー本体壁部321の内面から、ベース部材31の樋側突出壁312に沿うように支柱2側に立設されると共に、上下方向に延びる。固定用壁板部322は、ネジ部材322aにより、ベース部材31の樋側突出壁312に固定される。
側部カバー壁部323は、カバー本体壁部321における前後方向の一端側の端部から支柱2側に立設されると共に、上下方向に延びる。側部カバー壁部323には、ネジ部材322a及びドライバー(図示せず)の先端が挿通可能な貫通開口323aが形成される。貫通開口323aには、被覆キャップ323bが取り付けられる。
縦樋側カバー部材32をベース部材31に取り付ける場合には、縦樋側カバー部材32の係合片321bを仕切壁314の縦樋側突出片314aに係合させて、縦樋側カバー部材32をベース部材31に被せる。そして、貫通開口323aから、ネジ部材322a及びドライバーを挿入して、縦樋側カバー部材32の樋側突出壁312とベース部材31の固定用壁板部322とが重なった位置において、貫通開口323aの貫通方向における仕切箱体3の内部側において、ネジ部材322aにより、縦樋側カバー部材32の樋側突出壁312とベース部材31の固定用壁板部322とを固定する。これにより、縦樋側カバー部材32は、ネジ部材322aにより、ベース部材31に固定される(取り付けられる)。
配線側カバー部材33は、図11に示すように、配線空間302を覆うようにベース部材31(仕切箱体3)に取り付けられる。本実施形態においては、配線空間302には、円筒状の管状部材302aが配置され、管状部材302aの内部には、直接照明装置12の配線ケーブル12aや間接照明装置13の配線ケーブル13a(図5、図6参照)が配置される(図示せず)。
配線側カバー部材33は、断面がL字形状に形成され、屋根体6の長手方向に延びる端部側壁部331と、端部側壁部331の支柱2と反対側の端部から前後方向の後側に延びる側部側壁部332と、を有する。
端部側壁部331の内面には、長手方向の支柱2側の端部側に形成される係合突起331aと、長手方向の途中に形成される湾曲片部331bと、が形成される。
側部側壁部332の内面には、前後方向における端部側壁部331と反対側の端部側において、係合突起332aが形成される。
配線側カバー部材33をベース部材31に取り付ける場合には、配線側カバー部材33の端部側壁部331の端部側の係合突起331aを、ベース部材31の配線側突出壁313の突出片313aに係合させると共に、配線側カバー部材33の側部側壁部332の端部側の係合突起332aを、仕切壁314の配線側突出片314bに係合させることで、配線側カバー部材33をベース部材31に嵌合する。これにより、配線側カバー部材33は、ベース部材31に嵌合して固定される(取り付けられる)。ここで、配線側カバー部材33は、断面がL字形状に形成されるため、配線側カバー部材33を、ベース部材31に着脱しやすい。これにより、直接照明装置12の配線ケーブル12aや間接照明装置13の配線ケーブル13aの配線を、後からでも行うことができる。また、メンテナンスも容易である。
天面カバー部材34は、図4に示すように、平板状に形成される。天面カバー部材34は、ベース部材31の上端部、縦樋側カバー部材32の上端部及び配線側カバー部材33の上端部に跨って配置される。天面カバー部材34は、ベース部材31の上方側、縦樋側カバー部材32の上方側及び配線側カバー部材33の上方側を覆うように配置される。天面カバー部材34は、ネジ部材341(図4参照)により、縦樋側カバー部材32のカバー本体壁部321の上端部に形成されるネジ孔321a(図11参照)に固定される。これにより、天面カバー部材34は、縦樋側カバー部材32と一体的に、ベース部材31に着脱可能に構成される。
支柱2と梁4とを連結する連結構造について説明する。
連結部材5は、図3に示すように、支柱2と梁4とを連結する。連結部材5は、駐輪場10の屋根構造体20を長手方向に見た場合に、全体としてL字状に形成され、断面が筒状に形成される。連結部材5は、図12に示すように、上下方向に延びる縦筒部51(縦部材)と、縦筒部51の上端部から縦筒部51に交差する方向に延びる横筒部52(横部材)と、を有する。横筒部52は、縦筒部51側が下る下り傾斜となるように直線状に延びると共に縦筒部51に接続される。横筒部52は、縦筒部51の上端部における一方の側面を切り欠いた切り欠き部分513に配置されて横筒部52に連結されている。
縦筒部51は、図13に示すように、断面がL字状の一対のL字状板材511,511を、反転させた状態で組み合わせて接合して構成される。一対のL字状板材511,511は、一対のL字状板材511,511同士の重なり合った部分において、互いが接合されている。
縦筒部51は、中空部分を有する縦筒側中空部510a(筒状部)と、縦筒側中空部510aからL字状板材511の端部が突出して形成される縦筒突出端部510b(突出端部)と、を有する。縦筒部51は、断面がL字状の一対のL字状板材511,511を、反転させた状態で組み合わせてされているため、互いを接合する前に、組み合わせの位置をずらすことで、縦筒側中空部510aの幅の大きさを調整することができる。これにより、縦筒部51における支柱2の内部に配置される部分の大きさを調整することができる。よって、縦筒部51の大きさを調整できるため、サイズの異なる支柱2に対応できる。
縦筒部51は、図13に示すように、支柱2の内部に配置される。縦筒突出端部510bは、縦筒部51が支柱2に収容された状態において、支柱2の内面に対向して配置されることで、支柱2に対して、位置合わせを行うことができる(位置合わせ部を構成する)。
ここで、縦筒部51の上端部の内部には、図12に示すように、横筒部52の一端部が配置される。そのため、縦筒部51における横筒部52が延出される側の側面512は、切り欠き部分513よりも上部側が切り欠かれている。図12及び図14に示すように、縦筒部51における切り欠き部分513が形成される側面512において、縦筒突出端部510bの上端部は、横筒部52よりも下方に位置する。
横筒部52は、図12に示すように、縦筒部51の上端部から縦筒部51が延びる方向に交差する方向に延びる。一端部が縦筒部51の上端部の内部に配置され、一端部から縦筒部51に形成される切り欠き部分513の上方側を通過して他端部まで延びて形成される。横筒部52は、梁4の内部に配置される。
横筒部52は、図12及び図15に示すように、断面がL字状の一対のL字状板材521を、反転させた状態で組み合わせて接合して構成される。一対のL字状板材521,521は、一対のL字状板材521,521同士の重なり合った部分において、互いが接合されている。
横筒部52は、中空部を有する。横筒部52は、断面がL字状の一対のL字状板材521,521を、反転させた状態で組み合わせてされているため、互いを接合する前に、組み合わせの位置をずらすことで、中空部の幅の大きさを調整することができる。これにより、横筒部52における梁4の内部に配置される部分の大きさを調整することができる。よって、横筒部52の大きさを調整できるため、サイズの異なる梁4に対応できる。
本実施形態においては、横筒部52は、一対のL字状板材521,521を、梁4の内面に位置合わせされる大きさになるように、中空部の幅の大きさを調整して組み合わされる。本実施形態では、横筒部52は、一対のL字状板材521,521を、前述した縦筒部51に形成した縦筒突出端部510b(図13参照)に相当する端部が突出しないように組み合わせて接合して形成している。このように形成した横筒部52は、図15に示すように、梁4の内面に位置合わせされた状態で、梁4の内部に配置される。
連結部材5は、図3に示すように、縦筒部51の下端部(一方側)が、支柱2の上端部側から支柱2の支柱側ホロー部21に挿入され、屋根体6とは反対側の外側において上下に並ぶ2つのネジ部材101により支柱2に固定され、屋根体6側の内側において上下に並ぶ2つのネジ部材102により、後桁ブラケット711と共締めされる。
連結部材5は、横筒部52の先端部(他方側)が、梁4の内部に挿入されて、上方側から3つのネジ部材103に固定されると共に、下方側から1つのネジ部材104で固定される。
連結部材5における縦筒部51の上方側には、図3に示すように、カバー部材53が取り付けられる。
支柱2の外部に露出したネジ部材101,102は、図13に示すように、支柱2の側面を覆う支柱カバー部材23が支柱2に取り付けられることで、外部から視認されないように、支柱カバー部材23により覆われる。これにより、外部からネジ部材101,102が視認されないため、意匠性を向上できる。
梁4と連結部材5とを固定する複数のネジ部材103,104は、梁4の上面の2箇所と、梁4の下面の1箇所において、梁4と連結部材5とを固定する。梁4の上面側の2箇所のネジ部材103は、上方に露出して配置されるため、屋根体6の下方側からは視認されない。梁4の下面側の1箇所のネジ部材104は、梁4の下方に屋根体6及び後桁71が配置されるため、屋根体6の下方側からは視認されない。よって、意匠性を向上できる。
以上説明した本実施形態の屋根構造体20によれば、以下のような効果を奏する。
本実施形態の屋根構造体20は、支柱2と、支柱2に接続される梁4と、梁4に接続される屋根体6と、支柱2に取り付けられると共に屋根体6における支柱2側の端部を支持する長尺の後桁71と、を備える屋根構造体20であって、後桁71は、中空部を有する後桁側ホロー部712と、後桁側ホロー部712の上部に配置される横樋構成部713であって側面に側部排水開口部713eが形成される横樋構成部713と、を有する。
そのため、屋根体6を、支柱2側において、後桁71の後桁側ホロー部712により支持するため、屋根体6を支持する強度を確保することができる。また、横樋構成部713を後桁側ホロー部712の上部に配置したため、後桁71の幅を大きくすることなく、後桁71に、横樋を設けることができる。これにより、屋根体6を支持する強度を確保しつつ、屋根体6の下方から見た場合の意匠性を向上できる。また、横樋構成部713の側面に側部排水開口部713eを設けたため、屋根構造体20を下方から見た場合に、横樋構成部713に横樋が存在することを認識させずに、横樋を構成でき、意匠性を向上できる。
また、本実施形態においては、後桁71は、後桁ブラケット711が取り付けられると共に後桁側ホロー部712の下部に配置される後桁側スライド溝714cを有する。そのため、後桁71は、上方から下方に向けて、横樋構成部713、後桁側ホロー部712、後桁側スライド溝714cの順の3段構造に構成される。よって、横樋構成部713、後桁側ホロー部712、後桁側スライド溝714cを上下方向に並んで形成したため、梁4が延びる方向の幅が大きくなることが抑制され、後桁71をコンパクトに形成できる。
また、本実施形態においては、後桁側スライド溝714cに対して支柱2と反対側に形成され後桁側スライド溝714cよりも下方側において上下方向に延びる目隠し辺部714bを有する。目隠し辺部714bを設けることで、後桁側スライド溝714cを下方側から視認し難いように隠すことができる。
また、本実施形態においては、横樋構成部713は、側部排水開口部713e側に向かうにしたがって下る傾斜面部713bを有する。そのため、横樋構成部713に流れ込んだ水は、傾斜面部713bにより、側部排水開口部713e側に流され、水圧により、効率よく、側部排水開口部713eから横樋構成部713の外部に排出することができる。
以上、本発明の駐輪場10の屋根構造体20の好ましい一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態において、横樋構成部713の傾斜面部713bを1つの傾斜面としたが、これに限定されず、傾斜面部を複数の段差状の傾斜面で構成してもよい。
前記実施形態では、支柱2と梁4とを連結部材5で連結する連結構造において、縦筒部51及び横筒部52の両方について、一対のL字状板材511,521を反転して組み合わせて接合して形成したが、これに限定されない。いずれか一方の縦筒部51及び横筒部52を、一対のL字状板材511又は一対のL字状板材521を反転して組み合わせて接合して形成してもよい。
前記実施形態では、被覆カバー部材824を取り付け可能な被覆カバー部材ホルダー821と、アクリル板823を取り付け可能なアクリル板ホルダー822と、を別々に設けたが、これに限定されず、アクリル板823及び被覆カバー部材824の両方を取り付け可能な共用の共用ホルダー(共用のカバー部材取付部)を設けてもよい。