JP6876577B2 - 濾過容器およびこれを用いた濾過方法 - Google Patents
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Description
[1] 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、上記蓋体のうちの別の一つは、上記本体の他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体であり、上記蓋体のうちのさらに別の一つは、上記蓋部と取り換え可能な、フィルターを備える第三蓋体である、濾過容器。
[2] 上記保持部が溶媒を通過させる通過開口部を有し、第二蓋体が上記通過開口部を封止する封止部をさらに備える、[1]に記載の濾過容器。
[3] 上記蓋キットが、上記第一蓋体と取り換え可能な、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する第四蓋体をさらに備える、[1]または[2]に記載の濾過容器。
[4] 無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、上記蓋部を取り外して、フィルターを備える第三蓋体を取り付け、上記溶媒を濾過する濾過工程、を包含する、濾過方法。
[5] 上記濾過工程では、本体内部を加圧する、[4]に記載の濾過方法。
[6] 上記抽出工程では、遠心分離を行う、[4]または[5]に記載の濾過方法。
本発明の実施の形態1に係る濾過容器の構成、および濾過方法を、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1の(a)に示すように、実施の形態1に係る濾過容器は、例えば土壌等の固形物および溶媒を含む混合物S1から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、本体1と、当該本体1の開口部1a・1bを覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有している。上記蓋キットは、蓋体として、構成が互いに異なる第一蓋体2、第二蓋体3、および第三蓋体4(図1の(f))を少なくとも備えている。また、上記蓋キットは、蓋体として、必要に応じて、第四蓋体5(図1の(f))をさらに備えている。つまり、蓋キットは、構成が互いに異なる、第一蓋体2、第二蓋体3、第三蓋体4、および必要に応じて第四蓋体5で構成されている。
本体1は、無底筒状であり、ガラス、プラスチック(樹脂)または金属で形成されている。本体1がプラスチックで形成されている場合において、当該プラスチックは透明である必要は無い。本体1の容量は、固形物に含まれている分析の対象となる対象物の濃度にもよるが、第一蓋体2を取り付けた状態において、例えば、数十〜数千ml程度であればよい。
第一蓋体2は、蓋キットを構成する蓋体のうちの一つであり、上記本体1の一方の開口部(例えば図1の(a)では1a)を封止するようになっている一般的な蓋である。第一蓋体2は、プラスチックまたは金属で形成されている。
第二蓋体3は、蓋キットを構成する蓋体のうちの別の一つであり、図2の(a),(b)に示すように、上記本体1の他方の開口部(例えば図1の(a)では1b)を封止する蓋部31と、沈降した固形物S2を保持可能な保持部32とを有している。
第三蓋体4は、蓋キットを構成する蓋体のうちのさらに別の一つであり、図3の(a)〜(c)に示すように、フィルター42、当該フィルター42を支持する支持部材41、および混合物S1の漏れを防止するパッキン43で構成されている。第三蓋体4は、第二蓋体3における保持部32に取り付けられたときに、保持部32によって締め付けられたパッキン43によって混合物S1がフィルター42の縁から漏れないようになっている。
第四蓋体5は、蓋キットを構成する蓋体のうちのさらに別の一つであり、その内側には、本体1に螺着することができるように、本体1に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。また、第四蓋体5には、本体1内部を加圧するための加圧開口部51(図1の(f))が設けられている。第四蓋体5は、後述する分離工程を行った後、濾過工程を行う前に、上記第一蓋体2に換えて、本体1の一方の開口部(例えば図1の(a)では1a)に取り付けられる。
先ず、固形物および溶媒を含む混合物を調製する前に、必要に応じて、上記固形物に前処理を行う。具体的には、固形物が土壌である場合を一例に挙げると、(1) 採取した土壌に含まれる礫や、木片等の不純物を取り除き、土塊や団粒を粗砕して分析用の土壌を得る、(2) 得た土壌を風乾した後、篩い分けを行い、秤量すると共に、その水分量を例えば赤外線水分計を用いて測定する、等の前処理を行い、試料である土壌を得る。尚、固形物に前処理を行う必要が無い場合には、濾過容器の本体1に固形物および溶媒を直接入れて以下の工程を行ってもよい。
本発明の一実施の形態に係る濾過容器およびこれを用いた濾過方法においては、図1の(c)〜(f)に示すように、第二蓋体3の保持部32の保持領域32aによって、沈降した固形物S2を保持する。即ち、濾過容器が、フィルター42の目詰まりを防止する構成である第二蓋体3における保持部32、および、第二蓋体3における蓋部31と第三蓋体4とを取り換えて溶媒を濾過する構成とを有する。これにより、濾過工程時において、第三蓋体4のフィルター42に固形物S2が付着し難くなっている。従って、フィルター42の目詰まりを防止することができるので、土壌等の固形物の粒子が非常に細かい場合においても、混合物S1から濾液S3を効率的に濾過(濾取)することができる。
本発明の実施の形態2に係る濾過容器の構成、および濾過方法を、図4を参照しながら説明する。尚、実施の形態1に係る濾過容器の構成と同様の構成には同一の符号を付記して、その説明を省略する。また、実施の形態1に係る濾過方法と同様の方法に関しては、その説明を簡略化する。
図4の(a)に示すように、実施の形態2に係る濾過容器は、本体1、第一蓋体2、第二蓋体6、および第三蓋体4を少なくとも備えている。また、上記蓋キットは、必要に応じて、第四蓋体5をさらに備えている。つまり、実施の形態2に係る濾過容器は、実施の形態1に係る濾過容器と比較して、第二蓋体の構成が異なっている。従って、蓋キットは、構成が互いに異なる、第一蓋体2、第二蓋体6、第三蓋体4、および必要に応じて第四蓋体5で構成されている。
第二蓋体6は、蓋キットを構成する蓋体のうちの一つであり、図4の(a)に示すように、上記本体1の開口部(例えば図4の(a)では上側)を封止する蓋部となっており、本体1に取り付けられた状態において底となる位置に、沈降した固形物を保持可能な保持部62が形成されている。つまり、第二蓋体6は、一つの部材が保持部および蓋部の機能を兼ね備えている。また、第二蓋体6は、沈降した固形物を保持するため、その深さが、第一蓋体2の深さよりも深くなっている。
実施の形態2に係る濾過容器においては、第三蓋体4は、第一蓋体2と取り換えられるようになっている。従って、第三蓋体4の内側には、本体1に螺着することができるように、本体1に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。
図4の(b)に示すように、第一蓋体2を取り付けた本体1に、所定の量の混合物S1を入れる。次いで、図4の(c)に示すように、上記本体1の他方の開口部に第二蓋体6を取り付けて濾過容器を密閉する。その後、溶媒による抽出を行う(抽出工程)。
実施の形態2に係る濾過容器およびこれを用いた濾過方法においても、図4の(c),(d)に示すように、第二蓋体6の保持部62によって、沈降した固形物S2を保持する。従って、フィルター42の目詰まりを防止することができるので、混合物S1から濾液S3を効率的に濾過(濾取)することができる。
本発明の実施の形態3に係る濾過容器としての前処理容器の構成、および濾過方法としての前処理方法を、図5,6を参照しながら説明する。尚、図5,6においては、記載が煩雑となるので、各部材に付記した符号の百番台を省略して記載している。
本発明の実施の形態3に係る前処理容器は、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる4種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する通常フタ、上記本体の開口部を封止し、上記通常フタよりも底が深く、底面に凹凸を有する遠心分離用フタ、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる。
本体101は、無底筒状であり、ガラス、プラスチック(樹脂)または金属で形成されている。本体101がプラスチックで形成されている場合において、当該プラスチックは透明である必要は無い。本体101の容量は、濾過対象となる混合物S1の量にもよるが、通常フタ102を取り付けた状態において、例えば、数十〜数千ml程度であればよい。
通常フタ102は、第一蓋体であり、上記本体101の開口部を封止する一般的な蓋である。通常フタ102は、ガラス、プラスチックまたは金属で形成されている。
遠心分離用フタ103は、第一蓋体であり、上記本体101の開口部を封止する蓋であり、本体101に取り付けられた状態において底となる底面103aに、凹凸が形成されている。また、遠心分離用フタ103は、遠心分離を行って沈降した固形物を保持するため、その底の深さが、通常フタ102の底の深さよりも深くなっている。
濾過用フタA104は、第五蓋体であり、図6の(a),(b)に示すように、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー144、およびフィルター142を組み合わせてなる構造を有している。具体的には、濾過用フタA104は、フィルターフタ141、フィルター142、パッキン143、およびフィルターカバー144で構成されている。
第四蓋体である加圧濾過用フタ107の内側には、本体101に螺着することができるように、本体101に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。また、加圧濾過用フタ107には、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aが設けられている。
本発明の実施の形態3に係る前処理方法は、無底筒状の本体101、および本体101の開口部に取り付けられる4種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる工程1、工程1の後、上記本体101に、開口部を封止し、上記通常フタ102よりも底が深く、底面103aに凹凸を有する遠心分離用フタ103を取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行い、前処理容器を静置する工程5、工程5の後、上記通常フタ102と、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー144(図6)およびフィルター142(図6)を組み合わせてなる濾過用フタA104と、を取り換える工程6、工程6の後、前処理容器の上下を入れ換え、静置する工程8、工程8の後、遠心分離用フタ103と、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aを有する加圧濾過用フタ107とを取り換える工程9、並びに、工程9の後、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行い、前処理容器内での溶媒の表面張力、前処理容器の内圧および外圧を利用して分離を促進させる方法である。
本発明の実施の形態3に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法においては、フィルター142の目詰まりを防止する構成であるフィルターカバー144の保持部144aにより、遠心分離用フタ103に保持されなかった固形物の一部が保持される。これにより、濾過時において、フィルター142に固形物が付着し難くなっている。従って、フィルター142の目詰まりを防止することができるので、土壌等の固形物の粒子が非常に細かい場合においても、混合物S1から濾液を効率的に濾過(濾取)することができる。
本発明の実施の形態4に係る濾過容器としての前処理容器の構成、および濾過方法としての前処理方法を、図5,6を参照しながら説明する。尚、実施の形態3に係る前処理容器の構成と同様の構成には同一の符号を付記して、その説明を省略する。
本発明の実施の形態4に係る土壌分析用の前処理容器は、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する二つの通常フタ、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる。
本発明の実施の形態4に係る前処理方法は、無底筒状の本体101、および本体101の開口部に取り付けられる3種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる工程1、工程1の後、上記本体101に、もう一つの通常フタ102を取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、上側の上記通常フタ102と、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー144(図6)およびフィルター142(図6)を組み合わせてなる濾過用フタA104と、を取り換える工程6、工程6の後、前処理容器の上下を入れ換え、静置する工程8、工程8の後、通常フタ102と、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aを有する加圧濾過用フタ107とを取り換える工程9、並びに、工程9の後、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行い、前処理容器内での溶媒の表面張力、前処理容器の内圧および外圧を利用して分離を促進させる方法である。
本発明の実施の形態4に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法においても、本発明の実施の形態3に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法と同様の効果を奏する。
本発明の実施の形態5に係る濾過容器としての前処理容器の構成、および濾過方法としての前処理方法を、図5,7を参照しながら説明する。尚、実施の形態3に係る前処理容器の構成と同様の構成には同一の符号を付記して、その説明を省略する。また、図7においては、記載が煩雑となるので、各部材に付記した符号の百番台を省略して記載している。
本発明の実施の形態5に係る前処理容器は、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する二つの通常フタ、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなり、さらにフィルターカバーに設けられた溶媒の通過開口部に取り付けられるフィルター中栓、およびフィルターをカバーするフィルターフタカバーを備えた濾過用フタB、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる。
濾過用フタB105は、第五蓋体であり、図7の(a),(b)に示すように、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー154、およびフィルター142を組み合わせてなる構造を有している。具体的には、濾過用フタB105は、フィルターフタカバー151、フィルターフタ141、フィルター142、パッキン143、フィルターカバー154、およびフィルター中栓155で構成されている。
本発明の実施の形態5に係る前処理方法は、無底筒状の本体101、および本体101の開口部に取り付けられる3種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる工程1、工程1の後、上記本体101に、もう一つの通常フタ102を取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、上側の上記通常フタ102と、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー154(図7)およびフィルター142(図7)を組み合わせてなり、さらにフィルターカバー154に設けられた溶媒の通過開口部154bに取り付けられるフィルター中栓155(図7)、並びにフィルター142をカバーするフィルターフタカバー151(図7)を備えた濾過用フタB105と、を取り換える工程3、工程3の後、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行う工程5、工程5の後、フィルターフタカバー151および通常フタ102を取り外す工程6、工程6の後、フィルター中栓155を取り外し、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aを有する加圧濾過用フタ107を取り付ける工程9、並びに、工程9の後、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行う方法である。
本発明の実施の形態5に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法においても、本発明の実施の形態3に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法と同様の効果を奏する。
本発明と関連のある参考の形態に係る前処理容器の構成、および前処理方法を、図5,8を参照しながら説明する。尚、実施の形態4に係る前処理容器の構成と同様の構成には同一の符号を付記して、その説明を省略する。また、実施の形態4に係る前処理方法と同様の方法に関しては、その説明を簡略化する。さらに、図8においては、記載が煩雑となるので、各部材に付記した符号の百番台を省略して記載している。
参考の形態に係る前処理容器は、混合物S1に含まれる固形物の量が少ない場合、或いは、フィルターの目が粗い場合で、フィルターの目詰まりが問題とならない混合物S1を濾過するときに用いる。
濾過用フタC106は、図8の(a)〜(c)に示すように、フィルターフタ141、フィルター142、およびパッキン143で構成されている。
参考の形態に係る前処理方法の工程を図5の(参考例)を参照しながら説明する。
本発明は、以下の〔1〕〜〔16〕に記載の発明も包含している。
〔1〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、上記蓋体のうちの別の一つは、沈降した固形物を保持可能な保持部と、上記本体の他方の開口部を封止する蓋部とを有する第二蓋体であり、上記蓋体のうちのさらに別の一つは、上記第一蓋体若しくは蓋部と取り換え可能な、フィルターを備える第三蓋体である、濾過容器。
〔2〕 上記保持部が溶媒を通過させる通過開口部を有し、第二蓋体が上記通過開口部を封止する封止部をさらに備える、〔1〕に記載の濾過容器。
〔3〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも2種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、上記蓋体のうちの別の一つは、沈降した固形物を保持可能な保持部と、上記本体の他方の開口部を封止すると共にフィルターを備えるフィルター部とを備える第五蓋体である、濾過容器。
〔4〕 上記保持部が溶媒を通過させる通過開口部を有し、第五蓋体が上記通過開口部を封止する封止部をさらに備える、〔3〕に記載の土壌分析用の濾過容器。
〔5〕 上記第五蓋体が、フィルター部を覆うカバーをさらに備える、〔3〕または〔4〕に記載の土壌分析用の濾過容器。
〔6〕 上記蓋キットが、上記第一蓋体と取り換え可能な、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する第四蓋体をさらに備える、〔1〕〜〔5〕の何れか一項に記載の土壌分析用の濾過容器。
〔7〕 無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、沈降した固形物を保持可能な保持部と、他方の開口部を封止する蓋部とを有する第二蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、上記第一蓋体若しくは蓋部を取り外して、フィルターを備える第三蓋体を取り付け、上記溶媒を濾過する濾過工程、を包含する、濾過方法。
〔8〕 無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも2種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、沈降した固形物を保持可能な保持部と、他方の開口部を封止すると共にフィルターを備えるフィルター部とを備える第五蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、上記溶媒を濾過する濾過工程、を包含する、濾過方法。
〔9〕 上記濾過工程では、本体内部を加圧する、〔7〕または〔8〕に記載の濾過方法。
〔10〕 上記抽出工程では、遠心分離を行う、〔7〕〜〔9〕の何れか一項に記載の濾過方法。
〔11〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる4種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する通常フタ、上記本体の開口部を封止し、上記通常フタよりも底が深く、底面に凹凸を有する遠心分離用フタ、沈降した物質を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる、前処理容器。
〔12〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する二つの通常フタ、沈降した物質を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる、前処理容器。
〔13〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する二つの通常フタ、沈降した物質を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなり、さらにフィルターカバーに設けられた溶媒の通過開口部に取り付けられるフィルター中栓、およびフィルターをカバーするフィルターフタカバーを備えた濾過用フタB、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる、前処理容器。
〔14〕 無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる4種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタを取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れる工程1、工程1の後、上記本体に、開口部を封止し、上記通常フタよりも底が深く、底面に凹凸を有する遠心分離用フタを取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行い、前処理容器を静置する工程5、工程5の後、上記通常フタと、沈降した物質を保持可能なフィルターカバーおよびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタAと、を取り換える工程6、工程6の後、前処理容器の上下を入れ換え、静置する工程8、工程8の後、遠心分離用フタと、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタとを取り換える工程9、並びに、工程9の後、本体内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行う、前処理方法。
〔15〕 無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタを取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れる工程1、工程1の後、上記本体に、もう一つの通常フタを取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、上側の上記通常フタと、沈降した物質を保持可能なフィルターカバーおよびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタAと、を取り換える工程6、工程6の後、前処理容器の上下を入れ換え、静置する工程8、工程8の後、通常フタと、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタとを取り換える工程9、並びに、工程9の後、本体内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行う、前処理方法。
〔16〕 無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタを取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れる工程1、工程1の後、上記本体に、もう一つの通常フタを取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、上側の上記通常フタと、沈降した物質を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなり、さらにフィルターカバーに設けられた溶媒の通過開口部に取り付けられるフィルター中栓、並びにフィルターをカバーするフィルターフタカバーを備えた濾過用フタBと、を取り換える工程3、工程3の後、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行う工程5、工程5の後、フィルターフタカバーおよび通常フタを取り外す工程6、工程6の後、フィルター中栓を取り外し、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタを取り付ける工程9、並びに、工程9の後、本体内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行う前処理方法。
1a・1b 開口部
2 第一蓋体(蓋キット)
3 第二蓋体(蓋キット)
31 蓋部
32 保持部
32a 保持領域
32b 通過開口部
33 封止部
4 第三蓋体(蓋キット)
41 支持部材
42 フィルター
43 パッキン
5 第四蓋体(蓋キット)
51 加圧開口部
6 第二蓋体(蓋キット)
62 保持部
S1 混合物
S2 沈降した固形物
S3 濾液
101 本体
102 通常フタ
103 遠心分離用フタ
104 濾過用フタA(第五蓋体)
105 濾過用フタB(第五蓋体)
106 濾過用フタC
107 加圧濾過用フタ
141 フィルターフタ
142 フィルター
143 パッキン
144 フィルターカバー
144a 保持領域
144b 通過開口部
151 フィルターフタカバー
154 フィルターカバー
154a 保持領域
154b 通過開口部
155 フィルター中栓
Claims (6)
- 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、
無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、
上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、
上記蓋体のうちの別の一つは、上記本体の他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体であり、
上記蓋体のうちのさらに別の一つは、上記蓋部と取り換え可能な、フィルターを備える第三蓋体である、
濾過容器。 - 上記保持部が溶媒を通過させる通過開口部を有し、第二蓋体が上記通過開口部を封止する封止部をさらに備える、請求項1に記載の濾過容器。
- 上記蓋キットが、上記第一蓋体と取り換え可能な、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する第四蓋体をさらに備える、請求項1または2に記載の濾過容器。
- 無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、
一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、
他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、
上記蓋部を取り外して、フィルターを備える第三蓋体を取り付け、上記溶媒を濾過する濾過工程、
を包含する、濾過方法。 - 上記濾過工程では、本体内部を加圧する、請求項4に記載の濾過方法。
- 上記抽出工程では、遠心分離を行う、請求項4または5に記載の濾過方法。
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