JP6875906B2 - 鶏糞燃焼装置 - Google Patents

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Description

本発明は、家畜排泄物の燃焼装置に関し、特に、効率よく鶏糞を燃焼させることができる鶏糞燃焼装置に関するものである。
従来、家畜排泄物の処理の一手段として、脱水または乾燥させた家畜排泄物を焼却して肥料(炭化肥料・灰化肥料)化することが行われてきたが、近年、地球環境対策の一環として、焼却時に発生する燃焼エネルギーの再利用が注目されている。再利用の用途としては、例えば、熱交換手段による畜舎の暖房、高温・高圧の水蒸気による発電等がある。
ここで、肥料化、燃焼エネルギーの再利用のいずれの用途であっても、燃焼装置(「焼却装置」ともいう。)には、従来から、効率よく家畜排泄物を燃焼することが求められている。例えば、特許文献1には、「動物糞の有効な利用方法を提供すること」(段落「0003」参照。)、および、「鶏糞、獣糞等の動物糞からの炭化肥料の製造方法およびその装置を提供すること」(段落「0004」参照。)を目的として、「動物糞を乾燥したのち、回転軸の傾斜角度が水平方向に対して3〜15度であり、かつ内面に少なくとも1個の環状堰が設けられている回転ドラム中で400〜850℃の温度で加熱することを特徴とする炭化肥料の製造方法」(「請求項1」参照。)の発明が記載され、効果として「・・・また熱効率が優れているので経済的である」(段落「0033」参照。)、「・・・動物糞の部分的炭化による炭化肥料を製造できる。・・・ランニングコストを低減できる」(段落「0034」参照。)、「・・・均一に加熱することができる」(段落「0035」参照。)等が記載されている。
また、特許文献2には、「畜産業における上述した現状の問題に対して、多量に発生する家畜排泄物等の焼却対象物を効率よく焼却処理する焼却処理装置及びこの焼却処理装置から発生するエネルギーの有効利用を図る焼却処理システムを提供する」(段落「0005」参照。)ことを目的として、「家畜の排泄物を焼却対象物として焼却処理を施す焼却処理装置において、上記焼却対象物が投入される焼却対象物投入部と、この焼却対象物投入部から送り出された上記焼却対象物を燃焼する燃焼室と、上記焼却対象物の燃焼により生成した温水や蒸気を配管へと供給する供給管と、上記焼却対象物の燃焼により生じた排気ガスを上記燃焼室内から排気する排気部が設けられた上部本体と、上記燃焼室の底部を構成して上記焼却対象物を受け止めて堆積させるとともに上記焼却対象物の燃焼により生じた焼却灰を落下させる炉床体と、この炉床体を回転駆動させることにより上記焼却対象物を撹拌するとともに上記焼却灰の落下を促進させる炉床体駆動機構と、上記燃焼室内から上記炉床体を介して落下する上記焼却灰を回収する焼却灰回収部が設けられ、上記上部本体が組み合わされて台座部を構成する下部本体と、上記燃焼室内に投入された上記焼却対象物に着火して燃焼させるバーナとを備える焼却処理装置」(「請求項1」参照。)の発明が記載され、効果として「本発明によれば、焼却処理装置が簡易な構造で廉価であるとともに取扱いも簡便に構成され、多量に発生する家畜の排泄物等の焼却対象物を環境汚染の発生を抑制して極めて効率よく焼却処理することが可能である。本発明によれば、畜産業における家畜等の排泄物を処理するための莫大な処理費用を節減し、焼却処理により環境汚染の防止とともに家畜の疾病発生を防止し、さらに焼却処理により得た熱を利用して畜舎や家屋等の暖房用エネルギー等に使用することで、資源の有効利用を図り、家畜からの加工製品の品質と信頼性を大幅に向上させて消費者に対してよいイメージを与えることを可能とする」(段落「0019」参照。)、「本発明によれば、上述したように焼却処理装置1及び焼却処理装置100の説明により明らかなように、焼却対象物を有害な排気ガスや大量の排煙の発生を低減し、多量の燃料を消費することなく効率よく燃焼処理することが可能である。本発明によれば、上述した焼却処理装置1及び焼却処理装置100により、焼却対象物の燃焼により生じた焼却灰を周囲に飛散させることなく、効率よく回収することが可能である。焼却灰は、栄養分を大量に含む有効な肥料として使用されている家畜の排泄物等を原料とするものであり、堆肥処理や乾燥処理等を施し或いは脱臭処理や脱水処理を施す手間も大幅に軽減される。本発明によれば、かかる有効な焼却灰肥料を効率よく生成することが可能である」(段落「0086」参照。)と記載されている。
特開2000−239082号公報 特開2010−025540号公報
しかしながら、特許文献1には、「炭化炉で動物糞が分解されて発生したガス状物は、熱交換器19でさらに加熱されたのち、導管25および送風機26を経て炭化炉4の外側の燃焼域24へ循環されて、前記バーナー6より供給される燃料により燃焼される。」(段落「0016」、図1〜図3参照。)と記載されているように、動物糞である鶏糞を効率よく燃焼させるためには、燃焼ガスを循環しなければならず、そのため、燃焼装置が複雑化、大型化してしまい、結果的に装置の製造コストが増大する虞がある。
また、特許文献2に記載の発明は、「焼却処理装置1は、焼却対象物を投入してこれを焼却処理するとともに、焼却灰を回収して肥料として有効利用する。焼却処理装置1は、焼却熱を利用して内部に導入された水を加熱して高温・高圧のお湯や蒸気を発生させるボイラー機能を奏し、図4に示すように畜舎4や家屋7に熱エネルギーを供給するいわゆるローカルの焼却対象物の焼却処理システムを構成する」(段落「0021」参照。)と記載されているように、「肥料化」・「給湯」・「発電」の全てを実現させるために、装置が複雑化している(段落「0022」〜「0087」、図1〜図9参照。)。
そして、特許文献2には、「以上のように構成された焼却処理装置1においては、畜舎から集められた焼却対象物や燃料材を、焼却対象物投入部83の焼却対象物投入ホッパ82内に投入する。焼却処理装置1においては、投入された焼却対象物等を焼却対象物送出スクリュー81により焼却対象物送出管86から燃焼室20内へと順次送り出す。焼却処理装置1においては、上述したように焼却灰受けドラム62が、上部本体10側の燃焼室20の炉床を構成してこの燃焼室20内に投入された焼却対象物等を外周部において受け止める。焼却処理装置1においては、焼却灰排出機構69の第2駆動モータ61を起動して焼却灰受けドラム62を回転駆動することにより焼却対象物等を撹拌するとともに、送風機構72を起動して焼却灰受けドラム62の外周部を介して撹拌した焼却対象物内に空気を送り込む。焼却処理装置1においては、この状態で上述したバーナ40の着火操作が行われて燃焼室20内において焼却対象物等の燃焼処理を行う。焼却処理装置1においては、上述したようにバーナ40の燃料ポンプ46からの燃料供給やファン42の回転による送風により燃焼室20内において燃料材とともに焼却対象物が燃焼し、さらに焼却灰受けドラム62の回転動作による撹拌と送風機構72から送風が行われることによって効率のよい燃焼が行われる。焼却処理装置1においては、焼却対象物等の燃焼により生じる焼却灰が、焼却灰受けドラム62の灰落とし孔63から焼却灰排出管部67内へと落下する」(段落「0057」〜「0059」、図1〜図3参照。)と記載されているけれども、「ホッパ8」から投入された「燃焼対象物」の一部は、燃焼しながら「燃焼室20」内を落下し、回転する「焼却灰受けドラム62」の外周部で受け止めきれずに、燃焼状態のまま上側と下側に位置する「灰落とし孔63」を通過して、「焼却灰排出管部67内」に落下してしまう可能性がある。そうすると、燃焼途中の「焼却対象物」が含まれた状態の「焼却灰」を外部に取り出すことになり、作業者が触れて火傷する虞がある。
そこで、本発明においては、簡単な構成で、家畜排泄物、特に鶏糞を効率よく燃焼し、焼却灰を安全に排出することができる家畜排泄物燃焼装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、家畜排泄物の燃焼装置であって、燃焼炉本体部と、該燃焼炉本体部の頂部に設けられた上蓋部とを有し、前記燃焼炉本体部には、燃焼対象物の一次燃焼が行われる一次燃焼部と、該一次燃焼部の上方に形成され、前記一次燃焼により発生した可燃ガスを燃焼させる二次燃焼部と、前記一次燃焼部の下方に形成され、前記一次燃焼部の燃焼途中状態の前記燃焼対象物を燃焼して焼却灰を生成する補助燃焼部とが設けられ、前記上蓋部には、前記二次燃焼部で燃焼された前記可燃ガスを更に燃焼させる三次燃焼部が設けられ、前記補助燃焼部の下方には、焼却灰のみを外部に排出する焼却灰排出部を備え、前記一次燃焼部は、全面に灰落とし孔が形成された円盤形状の火格子体と、該火格子体の上面を回転可能に形成された一次燃焼撹拌部材を備え、該一次燃焼撹拌部材は、先端に第1の撹拌板が設けられ、側面に複数の撹拌突起が設けられた第1の撹拌アームと、先端に第2の撹拌板が設けられた第2の撹拌アームとを有し、前記第1の撹拌アームは円弧状に湾曲して形成され、前記第2の撹拌アームは円弧状に湾曲して形成され、それぞれ、前記第1の撹拌アームの湾曲方向と、前記第2の撹拌アームの湾曲方向とは、前記一次燃焼撹拌部材の回転方向に対して同一方向に形成され、前記二次燃焼部は、前記燃焼炉本体部の外周上部に設けられた二次空気供給ノズルを備え、該二次空気供給ノズルから前記燃焼炉本体部の上部空間に空気を供給する構成とされ、前記三次燃焼部は、前記上蓋部の外壁に形成された三次空気供給ノズルを備え、該三次空気供給ノズルから前記上蓋部の内壁に形成された上部通気孔を介して、前記上蓋部の内部空間に空気を供給する構成とされ、前記補助燃焼部は、円盤形状の中蓋部と、該中蓋部の上面を回転可能に形成された補助燃焼撹拌部材を備え、該補助燃焼撹拌部材は、円弧形状に湾曲して形成され、前記補助燃焼撹拌部材の湾曲方向は、前記一次燃焼撹拌部材の湾曲方向と同一方向に形成され、前記焼却灰排出部は、円盤形状の底蓋部と、該底蓋部の上面を回転可能に形成された焼却灰排出撹拌部材を備え、該焼却灰排出撹拌部材は、円弧形状に湾曲して形成され、該焼却灰排出撹拌部材の湾曲方向は、前記一次燃焼撹拌部材の湾曲方向と同一方向に形成され、ていることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の家畜排泄物燃焼装置であって、前記燃焼対象物は、乾燥鶏糞ペレットであることを特徴とする。
本発明の鶏糞燃焼装置によれば、家畜排泄物、特に鶏糞を効率よく燃焼することができ、焼却灰を安全に排出することができるという顕著な効果を奏する。
本発明の実施形態を示す鶏糞燃焼装置の縦断面構成の説明図である。 本発明の実施形態を示す鶏糞燃焼装置の部分斜視図である 本発明の実施形態を示す鶏糞燃焼装置の火格子体の平面図である。 本発明の実施形態を示す鶏糞燃焼装置の一次燃焼撹拌部材の平面図である。 本発明の実施形態を示す鶏糞燃焼装置の一次燃焼撹拌部材の側面図である。 本発明の実施形態を示す鶏糞燃焼装置の一次燃焼部の平面図である。 本発明の実施形態を示す鶏糞燃焼装置の補助燃焼部の平面図である。
以下、好適な実施形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施形態)
本発明の実施形態における家畜排泄物燃焼装置としての鶏糞燃焼装置1について、図1〜図7を参照しながら説明する。図1は、鶏糞燃焼装置1の縦断面構成の説明図であり、図2は、鶏糞燃焼装置1の部分斜視図であり、図3は、火格子体9の平面図であり、図4は、一次燃焼撹拌部材10の平面図であり、図5は、一次燃焼撹拌部材10の側面図であり、図6は、一次燃焼部Aの平面図であり、図7は、補助燃焼部Dの平面図である。
まず、鶏糞燃焼装置1の構成について主に説明する。鶏糞燃焼装置1は、全て鉄製部品で形成され、頂部に開口部を有する中空の構成をなし、底蓋部4を備えた円筒形状の燃焼炉本体部2と、燃焼炉本体部2に冠着された上蓋部3を備えている。上蓋部3は、燃焼炉本体部2の頂部に冠着される環状の冠着側壁3aと、冠着側壁3aよりも縮径された円筒形状の内壁3bおよび外壁3cを有する。内壁3bは、外壁3cよりも縮径されている。内壁3bおよび外壁3cの下端部は、外周から中央に向かって上側に傾斜する傾斜側壁3dによって、冠着側壁3aの上端部と接合されている。内壁3bは、上端が外壁3cの上端よりも低い位置になるように形成され、内壁3bの外周部には複数の上部通気孔3eが開孔されている。外壁3cは、上端部にフランジ3fが設けられ、外周部には三次空気供給ノズル7が設けられる。内壁3bおよび外壁3cの頂部は開口されている。三次空気供給ノズル7は、不図示の送風機に接続されており、送風機から送風される空気を外壁3cと内壁3bとで形成される上蓋空間部Fに送風することができる。三次空気供給ノズル7は一つ以上設けられてよく、上蓋空間部Fに送風された空気が、上蓋空間部F内を効率よく周回して流動し、上部通気孔3eを介して、三次燃焼部C内に流入されるように配設されることが望ましい。三次燃焼部Cは、内壁3bで囲まれた内部空間で構成されている。傾斜側壁3dには、中空の筒状の鶏糞投入口5が設けられており、この鶏糞投入口5から、燃焼対象物となる鶏糞が投入される。本実施形態では、予め所定量の水分が除去され、ペレット状に成型された乾燥鶏糞ペレットを燃焼対象物として用いているが、他の家畜排泄物を燃焼対象物として用いてもよい。三次燃焼部Cは、二次燃焼Bと空間で繋がっている。
燃焼炉本体部2は、上方から下方に向けて、二次燃焼部B、一次燃焼部A、補助燃焼部D、焼却灰排出部Eを備えて構成されている。まず、燃焼炉本体部2の略中央部には、火格子体9が取付けられ、火格子体9上面を回転可能なように一次燃焼撹拌部材10が設けられている。火格子体9、一次燃焼撹拌部材10は、一次燃焼部Aを構成している。一次燃焼部Aは、鶏糞投入口5から投入された燃焼対象物の乾燥鶏糞ペレットを、火格子体9で受け止めて、一次燃焼撹拌部材10で均一に撹拌しながら効率よく一次燃焼を行うことができる構成である。一次燃焼部A近傍の燃焼炉本体部2外周部には、着火用のバーナー部8が設けられている。
一次燃焼部A上方の燃焼炉本体部2の外周部には、複数の二次空気供給ノズル6が設けられている。二次空気供給ノズル6の燃焼炉本体部2の内部側の供給口は、水平よりも僅かに上側を向いた状態で取り付けられている。これにより、一次燃焼で発生した可燃ガスを燃焼させ、さらにその燃焼ガスを上方へ送ることができる。なお、前記供給口の角度は、燃焼炉本体部2の容量等を考慮して適宜最適に設定される。二次空気供給ノズル6は、不図示の送風機に接続されており、送風機から送風される空気を、燃焼炉本体部2の上部の空間(二次燃焼部B)に供給するように構成されている。この送風機は、前述の送風機(不図示)と同一の装置でもよいし、別個に設けた装置でもよい。三次燃焼部Cと一次燃焼部Aとの間の空間部と、二次空気供給ノズル6とは、二次燃焼部Bを構成している。二次燃焼部Bは、一次燃焼部Aで発生した可燃ガスを効率よく燃焼することができる構成である。
火格子体9は、図2、図3等に示すように、平面視で円盤形状をなし、全面に灰落とし孔9aが形成されている。火格子体9の外径は、燃焼炉本体部2の内径よりも縮径されており、火格子体9の外周縁と燃焼炉本体部2の内壁面との間には間隙部9bが形成されている。一次燃焼部Aで燃焼された後の焼却灰は、灰落とし孔9a、または、間隙部9bのいずれかで、下方の補助燃焼部Dに落下される。また、火格子体9は、図1に示すように、外周から中心部に向けて下方に傾斜した傾斜面を有し、中心近傍の一定範囲は、平坦面で形成されている。そして、火格子体9の中心部には、シャフト22が挿通されるシャフト挿通孔22aが形成されている。なお、本実施形態では、一部の燃焼中の乾燥鶏糞ペレットが、一次燃焼部Aで完全に焼却されずに、灰落とし孔9a、または、間隙部9bから、補助燃焼部Dに落下されることを想定している。
前述したように、火格子体9上には、一次燃焼撹拌部材10が設けられている。一次燃焼撹拌部材10(図1、図2、図4〜図6参照)には、シャフト22の頂部に冠着されるシャフト連結部材10aが形成されており、シャフト22の回転に連動して、一次燃焼撹拌部材10を回転可能に構成されている。シャフト連結部材10aは、円筒形状をなし、頂部には、主軸10bと、主軸10bに交差する方向に第1,第2の副軸10c,10dとが接合されており、側面部には、第1の撹拌アーム11と、第2の撹拌アーム12とが接合されている。主軸10bの両端部、および、第1,第2の副軸10c,10dのそれぞれの一端部は、環状板材13に接合されている。環状板材13は、平面視で、略楕円形状をなし、主軸10bと第1,第2の副軸10c,10dとシャフト連結部材10aとの接合部は、環状板材13の偏心位置、つまり中心から外れた位置に設けられている。第1の副軸10cの延長方向で環状板材13の外側方向には第1の重り部材14が着脱自在に着装され、第2の副軸10dの延長方向で環状板材13の外側方向には第2の重り部材15が着脱自在に着装されている。第1,第2の重り部材14,15は、環状板材13が回転駆動されるときの重りとして作用するとともに、火格子体9上で乾燥鶏糞ペレットを撹拌する作用も奏する。環状板材13も、図示するように、側面視で、所定の幅を有するので、回転駆動されるときに、乾燥鶏糞ペレットを撹拌する作用を奏する。なお、図1、図5では、第1,第2の重り部材14,15を省略している。
第1の撹拌アーム11は、平面視で円弧状に湾曲した第1の撹拌軸11aの先端に第1の撹拌板11bが設けられている。また、円柱状の撹拌突起11cが、第1の撹拌軸11aの側面に複数個並設されている。第2の撹拌アーム12は、平面視で円弧状に湾曲した第2の撹拌軸12aの先端に第2の撹拌板12bが設けられている。第1の撹拌軸11aの湾曲方向と、第2の撹拌軸12aの湾曲方向とは、回転方向に対して同一方向になるように形成されている。第1,第2の撹拌軸11a,12aを円弧状に湾曲して形成し、第1,第2の撹拌板11b,12b、複数の円柱状の撹拌突起11cを設けたことで、燃焼乾燥鶏糞ペレットを均一に撹拌して、効率よく燃焼することができる。
一次燃焼部Aの下方には、補助燃焼部Dが設けられ、補助燃焼部Dには、補助燃焼部材16が備えられている。補助燃焼部材16は、図7に示すように、平面視で円盤形状の中蓋部17と、中蓋部17の上面を回転可能に構成された補助燃焼撹拌部材18とを備えている。火格子体9と同様に、中蓋部17の外径は、燃焼炉本体部2の内径よりも縮径されており、中蓋部17の外周縁と燃焼炉本体部2の内壁面との間には間隙部16aが形成されている。中蓋部17の中心部には、シャフト22を挿通するためのシャフト挿通孔22bが形成されている。また、補助燃焼撹拌部材18は、シャフト22が挿通されるシャフト連結部材18aの側面に、平面視で円弧形状に湾曲して形成された補助燃焼撹拌板18bの一端部が接合されている。補助燃焼撹拌板18bの他端は、燃焼炉本体部2の内壁面に内接、または、僅かの間隙を有して構成されている。補助燃焼撹拌板18bの湾曲方向は、第1,第2の撹拌アーム11,12の湾曲方向と同じである。補助燃焼撹拌板18bは、シャフト22の回転に連動して中蓋部17の上面を、第1,第2の撹拌アーム11,12と同じ向きに回転駆動されて、一次燃焼部Aから落下された焼却灰、または、燃焼途中の乾燥鶏糞ペレットを撹拌することができる。これにより、燃焼途中の乾燥鶏糞ペレットは、完全に燃焼されて焼却灰となる。このときの燃焼熱を、一次燃焼部Aの燃焼に用いることができる。そして、焼却灰は、燃焼途中の燃焼対象物が含まれることなく、間隙部16aから下方の焼却灰排出部Eに落下される。
補助燃焼部Dの下方には、焼却灰排出部Eが設けられ、焼却灰排出部Eには、焼却灰排出部材19が備えられている。焼却灰排出部材19は、補助燃焼部Dと同様に、平面視で円盤形状の底蓋部4と、底蓋部4の上面を回転可能に構成された焼却灰排出撹拌部材20とを備えている。底蓋部4の外径は、燃焼炉本体部2の外径と同じであり、補助燃焼部Dのような間隙部は形成されない。底蓋部4の中心部には、シャフト22を挿通するためのシャフト挿通孔22cが形成されている。また、焼却灰排出撹拌部材20は、シャフト22が挿通されるシャフト連結部材20aの側面に、平面視で円弧形状に湾曲して形成された焼却灰排出撹拌板20bの一端部が接合されている。焼却灰排出撹拌板20bの他端は、燃焼炉本体部2の内壁面に内接、または、僅かの間隙を有して構成されている。焼却灰排出撹拌板20bの湾曲方向は、補助燃焼撹拌板18bの湾曲方向と同じである。焼却灰排出撹拌板20bは、シャフト22の回転に連動して底蓋部4の上面を、補助燃焼撹拌板18bと同じ向きに回転駆動されて、補助燃焼部Dから落下されて堆積された焼却灰を撹拌して、燃焼炉本体部2の外周底部に形成された焼却灰排出口21から、焼却灰を外部に排出することができる。この焼却灰排出口21からは、外部から空気が流入し、補助燃焼部D、一次燃焼部Aに送られ、一次燃焼、補助燃焼に用いられる。なお、燃焼炉本体部2の底部には、支持脚24が設けられている。また、火格子体9の底面外周部の所定箇所が、燃焼炉本体部2の内壁面の対応箇所と、固定具で固定されており、中蓋27の底面外周部の所定箇所が、燃焼炉本体部2の内壁面の対応箇所と、固定具で固定されている。
上述した説明で理解されるように、シャフト22は、底蓋部4に形成されたシャフト挿通孔22c、シャフト連結部材20a、中蓋部17に形成されたシャフト挿通孔22b、シャフト連結部材18a、火格子体9に形成されたシャフト挿通孔22a、シャフト連結部材10aの全てを連通し、シャフト22の回転に連動して、焼却灰排出撹拌板20b、補助燃焼撹拌板18b、一次燃焼撹拌部材10が同一方向に回転する様に構成されている。なお、焼却灰排出撹拌板20b、補助燃焼撹拌板18b、一次燃焼撹拌部材10のそれぞれの回転速度は、独立に制御されてもよい。シャフト22は、駆動部23に連結され、駆動部23によって回転駆動される。駆動部23は、モータ23a、モータ23aに連結された第1のギア23b、第1のギア23bに連結されたチェーン23c、チェーン23cに連結された第2のギア23dを備え、シャフト22は、第2のギア23dに連結されている。モータ23aが駆動されると、第1のギア23bが回転し、この回転動力がシャフト22に伝達されてシャフト22が回転駆動される。
(作用)
本実施形態の鶏糞燃焼装置1の作用について説明する。まず、鶏糞投入口5から投入された乾燥鶏糞ペレット(不図示)が、火格子体9上に堆積されて所定量に達すると、バーナー部8により着火されて、一次燃焼部Aにおいて、乾燥鶏糞ペレットの一次燃焼が開始される。一次燃焼に必要な酸素には、バーナー部8と焼却灰排出口21から流入される空気が主として使用される。一次燃焼部Aでは、鶏糞投入口5から投入され、落下して火格子体9上に堆積される乾燥鶏糞ペレットを効率よく一次燃焼させるために、一次燃焼撹拌部材10で撹拌される。一次燃焼が開始されたら、バーナー部の着火は停止されてよい。本実施形態では、一次燃焼撹拌部材10を上述のような構成にしたので、均一な撹拌ができ、効率よく一次燃焼が行われる。
一次燃焼では、周知のように可燃ガスが発生する。可燃ガスは、上方に移動する。本実施形態では、この可燃ガスを効率よく燃焼させるために、二次燃焼部Bにおいて、二次燃焼が行われる。二次燃焼に必要な酸素は、二次空気供給ノズル6から流入される空気によって供給される。二次空気供給ノズル6から供給される空気は、水平方向よりも僅かに上方向に流入されるので、二次燃焼部Bで燃焼されたガスは、効率よくさらに上方へ移動する。
本実施形態では、二次燃焼されたガスを完全に燃焼させるために、三次燃焼部Cにおいて、三次燃焼が行われる。三次燃焼に必要な酸素は、三次空気供給ノズル7から送風される空気が上部通気孔3eを介して内部に流入されることで供給される。三次燃焼部Cにおいて完全燃焼されたガスは、クリーンな排ガスとして、上蓋部3の開口部から排出され、熱交換器等を用いて鶏舎の暖房等に利用される。
一次燃焼部Bで生成された焼却灰は、一次燃焼撹拌部材10で撹拌されて、火格子体9に形成された灰落とし孔9a、あるいは、間隙部9bから下方に落下する。このとき、一部の燃焼途中(つまり、未焼却)の乾燥鶏糞ペレットが、灰落とし孔9a、あるいは、間隙部9bから下方に落下しても、本実施形態では、落下した燃焼途中の乾燥鶏糞ペレットは、補助燃焼部Dの中蓋部17で受け止められ、補助燃焼撹拌部材18によって撹拌され、完全に焼却される。そして、このときに発生する燃焼熱を、一次燃焼の燃焼熱としても用いることができる。また、補助燃焼部Dで発生した可燃ガスも二次燃焼部B、三次燃焼部Cにおいて、二次燃焼、三次燃焼が行われる。このように、補助燃焼部Dにおいて、燃焼途中の燃焼対象物も完全に焼却されるので、焼却灰のみが、焼却灰排出部Eに落下され、安全に外部に排出されることができる。
以上説明したように、本実施形態の燃焼装置1によれば、家畜排泄物、特に鶏糞を効率よく燃焼してクリーンな排ガスを排出することができ、かつ、焼却灰を安全に排出することができるという顕著な効果を奏する。
1 鶏糞燃焼装置
2 燃焼炉本体部
3 上蓋部
3a 冠着側壁
3b 内壁
3c 外壁
3d 傾斜側壁
3e 上部通気孔
3f フランジ
4 底蓋部
5 鶏糞投入口
6 二次空気供給ノズル
7 三次空気供給ノズル
8 バーナー部
9 火格子体
9a 灰落とし孔
9b 間隙部
10 一次燃焼撹拌部材
10a シャフト連結部材
10b 主軸
10c 第1の副軸
10d 第2の副軸
11 第1の撹拌アーム
11a 第1の撹拌軸
11b 第1の撹拌板
11c 撹拌突起
12 第2の撹拌アーム
12a 第2の撹拌軸
12b 第2の撹拌板
13 環状板材
14 第1の重り部材
15 第2の重り部材
16 補助燃焼部材
16a 間隙部
17 中蓋部
18 補助燃焼撹拌部材
18a シャフト連結部材
18b 補助燃焼撹拌板
19 焼却灰排出部材
20 焼却灰排出撹拌部材
20a シャフト連結部材
20b 焼却灰排出撹拌板
21 焼却灰排出口
22 シャフト
22a,22b,22c シャフト挿通孔
23 駆動部
23a モータ
23b 第1のギア
23c チェーン
23d 第2のギア
24 支持脚
A 一次燃焼部
B 二次燃焼部
C 三次燃焼部
D 補助燃焼部
E 焼却灰排出部
F 上蓋空間部

Claims (2)

  1. 家畜排泄物の燃焼装置であって、
    燃焼炉本体部と、該燃焼炉本体部の頂部に設けられた上蓋部とを有し、
    前記燃焼炉本体部には、
    燃焼対象物の一次燃焼が行われる一次燃焼部と、
    該一次燃焼部の上方に形成され、前記一次燃焼により発生した可燃ガスを燃焼させる二次燃焼部と、
    前記一次燃焼部の下方に形成され、前記一次燃焼部の燃焼途中状態の前記燃焼対象物を燃焼して焼却灰を生成する補助燃焼部と
    が設けられ、
    前記上蓋部には、前記二次燃焼部で燃焼された前記可燃ガスを更に燃焼させる三次燃焼部が設けられ、
    前記補助燃焼部の下方には、焼却灰のみを外部に排出する焼却灰排出部を備え
    前記一次燃焼部は、
    全面に灰落とし孔が形成された円盤形状の火格子体と、該火格子体の上面を回転可能に形成された一次燃焼撹拌部材を備え、
    該一次燃焼撹拌部材は、先端に第1の撹拌板が設けられ、側面に複数の撹拌突起が設けられた第1の撹拌アームと、先端に第2の撹拌板が設けられた第2の撹拌アームとを有し、前記第1の撹拌アームは円弧状に湾曲して形成され、前記第2の撹拌アームは円弧状に湾曲して形成され、それぞれ、前記第1の撹拌アームの湾曲方向と、前記第2の撹拌アームの湾曲方向とは、前記一次燃焼撹拌部材の回転方向に対して同一方向に形成され、
    前記二次燃焼部は、
    前記燃焼炉本体部の外周上部に設けられた二次空気供給ノズルを備え、該二次空気供給ノズルから前記燃焼炉本体部の上部空間に空気を供給する構成とされ、
    前記三次燃焼部は、
    前記上蓋部の外壁に形成された三次空気供給ノズルを備え、該三次空気供給ノズルから前記上蓋部の内壁に形成された上部通気孔を介して、前記上蓋部の内部空間に空気を供給する構成とされ、
    前記補助燃焼部は、
    円盤形状の中蓋部と、該中蓋部の上面を回転可能に形成された補助燃焼撹拌部材を備え、該補助燃焼撹拌部材は、円弧形状に湾曲して形成され、前記補助燃焼撹拌部材の湾曲方向は、前記一次燃焼撹拌部材の湾曲方向と同一方向に形成され、
    前記焼却灰排出部は、
    円盤形状の底蓋部と、該底蓋部の上面を回転可能に形成された焼却灰排出撹拌部材を備え、該焼却灰排出撹拌部材は、円弧形状に湾曲して形成され、該焼却灰排出撹拌部材の湾曲方向は、前記一次燃焼撹拌部材の湾曲方向と同一方向に形成され、
    ていることを特徴とする家畜排泄物の燃焼装置。
  2. 前記燃焼対象物は、乾燥鶏糞ペレットであることを特徴とする請求項1に記載の家畜排泄物の燃焼装置。
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