以下、本発明の一実施の形態に係るサプライチェーンモデル生成システムについて図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係るサプライチェーンモデル生成システムは、複数の拠点それぞれに配置された、部品または材料の処理、拠点内搬送或いは他の拠点への輸送を実行する複数の資源を使用した製品の生産に最適なサプライチェーンをモデル化したサプライチェーンモデルを生成するシステムである。このサプライチェーンモデル生成システムは、ローカル資源管理装置とグローバル資源管理装置とを備える。ローカル資源管理装置は、複数の拠点それぞれおける資源に関する資源情報を管理する拠点資源管理装置である。グローバル資源管理装置は、複数の拠点全体における資源に関する資源情報を管理する複数拠点資源管理装置である。そして、グローバル資源管理装置は、ローカル資源管理装置が管理する資源情報が更新されると、資源情報が更新された拠点を特定し、特定した拠点の資源情報の更新に追従して、グローバル資源管理装置が管理する複数の拠点全体の資源情報を更新する。このようにして、グローバル資源管理装置が管理する複数の拠点全体の資源情報が、製品のサプライチェーンの実態に即した形で維持される。
本実施の形態に係るサプライチェーン生成システムは、図1に示すように、製品を製造する2つの拠点A、Bに亘って配置される。拠点Aは、例えば日本国内に位置する工場であり、拠点Bは、例えば海外に位置する工場である。拠点Aには、資源情報生成装置として、生産装置51に関する生産装置情報を生成する装置情報生成装置5と、作業者に関する作業者情報を生成する作業者情報生成装置6と、サプライヤに関するサプライヤ情報を生成するサプライヤ情報生成装置7と、拠点A内で移動する搬送装置84に関する搬送情報を生成する搬送情報生成装置8と、が配置されている。また、拠点Bには、資源情報生成装置として、拠点Bから拠点Aへ部品または材料を輸送するための輸送手段に関する輸送情報を生成する輸送情報生成装置2008が、配置されている。装置情報生成装置5には、例えばPLC(Programmable Logic Controller)51aを備える生産装置51が接続されている。作業者情報生成装置6には、拠点Aで作業を行う作業者が作業記録を作業者情報生成装置6へ入力するための端末装置61が接続されている。サプライヤ情報生成装置7には、拠点Aに供給される部品または材料を管理する購買部門に属するユーザが部品または材料の手配書に関する情報をサプライヤ情報生成装置7へ入力するための端末装置71が接続されている。搬送情報生成装置8には、拠点A内で移動する搬送装置84を制御する搬送制御装置81が接続されている。輸送情報生成装置2008には、拠点Bにおいて拠点Aへの部品または材料の供給を管理する生産管理部門に属するユーザが輸送業者の種類および輸送日程の記録を示す情報を輸送情報生成装置2008へ入力するための端末装置2081が接続されている。
また、拠点Aには、拠点Aに配置された生産装置51、作業者および搬送装置84または拠点Aへ部品または材料を供給するサプライヤのような拠点Aの複数種類の資源に関する資源情報を管理するローカル資源管理装置3が配置されている。拠点Bには、拠点Bから拠点Aへの輸送手段のような拠点Bの資源に関する資源情報を管理するローカル資源管理装置2003が配置されている。更に、拠点Aには、拠点A、B全体についての資源情報を管理するグローバル資源管理装置2が配置されている。そして、拠点Aには、拠点A、Bで製造される部品または材料を用いて製造される製品のサプライチェーンについての最適なモデルを生成するモデル生成装置1が配置されている。ローカル資源管理装置3、2003は、例えば各拠点A、Bの製造部門に配置され、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1は、例えば拠点Aの生産管理部門に配置される。装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8、ローカル資源管理装置3、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1は、拠点Aに敷設されたネットワークNT1に接続されている。また、輸送情報生成装置2008およびローカル資源管理装置2003は、拠点Bに敷設されたネットワークNT2に接続されている。ネットワークNT1、NT2は、例えばイーサネット(登録商標)規格に適合したLAN(Local Area Network)である。更に、拠点AのネットワークNT1と拠点BのネットワークNT2とは、それぞれファイアウオール装置10、2010を介して広域ネットワークWNTに接続されている。装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8、ローカル資源管理装置3、2003、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1には、それぞれIPアドレスが設定されている。このIPアドレスには、例えばIPv6規格に基づく固定グローバルIPアドレスが採用されてもよい。ファイアウオール装置10、2010は、例えば3G、4G規格に適合した通信方式により広域ネットワークを介して互いに通信する。
装置情報生成装置5は、例えば汎用のパーソナルコンピュータから構成され、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)501と、主記憶部502と、補助記憶部503と、装置通信部505と、ネットワーク通信部506と、これらを相互に接続するバス509と、を備える。主記憶部502は、揮発性メモリから構成され、CPU501の作業領域として用いられる。補助記憶部503は、磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、装置情報生成装置5の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。装置通信部505は、生産装置51のPLC51aから各種装置パラメータが入力されると、それに応じた情報を生成してCPU501へ通知する。また、装置通信部505には、生産装置51に取り付けられたタグ53と通信することにより生産装置51の位置を測定する測位装置52が接続されている。そして、装置通信部505は、測位装置52から入力される生産装置51の位置を示す位置情報をCPU501へ通知する。ネットワーク通信部506は、拠点A内に敷設されたネットワークNT1に接続されている。なお、装置情報生成装置5は、1つの生産装置51に対して1つ設けられ、その1つの生産装置51のみの装置情報を生成するものであってもよい。或いは、装置情報生成装置5が、複数の生産装置51に対して1つ設けられ、それら複数の生産装置51それぞれの装置情報を生成するものであってもよい。
CPU501は、補助記憶部503が記憶するプログラムを主記憶部502に読み出して実行することにより、装置情報生成部511、位置取得部512および送信部513として機能する。また、補助記憶部103は、生産装置51で実行される処理の内容を示す情報を記憶する処理内容データベース(以下、「DB」と称する。)531と、生産装置51のリードタイムを示す情報を記憶するリードタイムDB532と、生産装置51のサイクルタイムを示す情報を記憶するサイクルタイムDB533とを有する。処理内容DB531は、例えば図3Aに示すように、記録日時情報と投入部品・材料識別情報と排出加工品識別情報とを、生産装置51を識別する装置識別情報に対応づけて記憶する。ここで、記録日時情報は、生産装置51に関する各種情報が記録された日時を示す情報である。投入部品・材料識別情報は、生産装置51へ投入される部品または材料を識別する情報である。排出加工品識別情報は、生産装置51から排出される加工品を識別する情報である。リードタイムDB532は、例えば図3Bに示すように、生産装置51により加工を行う前の段取りに要する加工前段取り時間を示す情報と、生産装置51により加工を行った後の段取りに要する加工後段取り時間を示す情報とを、装置識別情報に対応づけて記憶する。サイクルタイムDB533は、例えば図3Cに示すように、生産装置51のサイクルタイム、即ち、生産装置51による加工時間を示す情報を、装置識別情報に対応づけて記憶する。加工前段取り時間を示す情報、加工後段取り時間を示す情報および加工時間を示す情報は、生産装置51という資源による処理に要する処理時間を示す処理時間情報に相当する。
図2に戻って、装置情報生成部511は、資源情報生成部であり、生産装置51のPLC51aから入力される各種装置パラメータを用いて、装置識別情報、投入部品・材料識別情報、排出加工品識別情報、加工前段取り時間を示す情報、加工後段取り時間を示す情報、加工時間を示す情報の各種資源情報を生成する。また、装置情報生成部511は、前述の各種資源情報を生成した日時に基づいて、記録日時情報を生成する。そして、装置情報生成部511は、生成した各種資源情報を用いて、処理内容DB531、リードタイムDB532およびサイクルタイムDB533それぞれの内容を更新する。位置取得部512は、測位装置52から装置通信部505を介して生産装置51の位置情報を取得する。送信部513は、処理内容DB531、リードタイムDB532およびサイクルタイムDB533から各種資源情報を取得する。そして、送信部513は、取得した各種資源情報と、位置取得部512が取得した生産装置51の位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3へ送信する。
作業者情報生成装置6は、図4に示すように、装置情報生成装置5と同様に、CPU601、主記憶部602、補助記憶部603、装置通信部605、ネットワーク通信部606およびバス609を備える。補助記憶部603は、作業者情報生成装置6の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。装置通信部605は、端末装置61から作業者の作業記録を示す情報が入力されると、それに応じた情報を生成してCPU601へ通知する。また、装置通信部605には、作業者が保持するタグ63と通信することにより作業者の位置を測定する測位装置62が接続されている。そして、装置通信部605は、測位装置62から入力される作業者の位置座標を示す位置情報、即ち、資源位置情報をCPU601へ通知する。ネットワーク通信部606は、拠点A内に敷設されたネットワークNT1に接続されている。なお、作業者情報生成装置6は、1人の作業者に対して1つ設けられ、その1人の作業者のみの作業者情報を生成するものであってもよい。或いは、作業者情報生成装置6が、複数人の作業者に対して1つ設けられ、それら複数人の作業者それぞれの作業者情報を生成するものであってもよい。
CPU601は、補助記憶部603が記憶するプログラムを主記憶部602に読み出して実行することにより、作業者情報生成部611、位置取得部612および送信部613として機能する。また、補助記憶部603は、作業者が行う作業の内容を示す情報を記憶する作業内容DB631と、作業者が作業準備に要する時間を示す情報を記憶する作業準備時間DB632と、作業者の作業時間を示す情報を記憶する作業時間DB633とを有する。作業内容DB631は、例えば図5Aに示すように、記録日時情報と受け入れ部品・材料識別情報と完了加工品識別情報とを、作業者を識別する作業者識別情報に対応づけて記憶する。ここで、記録日時情報は、作業者に関する各種情報が記録された日時を示す情報である。受け入れ部品・材料識別情報は、作業者が受け入れた部品または材料を識別する情報である。完了加工品識別情報は、作業者が作業を完了して得られる加工品を識別する情報である。作業準備時間DB632は、例えば図5Bに示すように、作業者が作業を行う前の準備に要する作業準備時間を示す情報と、作業者が作業完了後片付けを行うのに要する片付け時間を示す情報とを、作業者識別情報に対応づけて記憶する。作業時間DB633は、例えば図5Cに示すように、作業者の作業時間を示す情報を、作業者識別情報に対応づけて記憶する。作業準備時間を示す情報、片付け時間を示す情報および作業時間を示す情報は、作業者という資源による処理に要する処理時間を示す処理時間情報に相当する。
図4に戻って、作業者情報生成部611は、資源情報生成部であり、端末装置61から入力される作業者の作業記録を示す情報を用いて、作業者識別情報、受け入れ部品・材料識別情報、完了加工品識別情報、作業準備時間を示す情報、片付け時間を示す情報、作業時間を示す情報の各種資源情報を生成する。また、作業者情報生成部611は、各種資源情報を生成した日時に基づいて、記録日時情報を生成する。そして、作業者情報生成部611は、生成した各種資源情報を用いて、作業内容DB631、作業準備時間DB632および作業時間DB633それぞれの内容を更新する。位置取得部612は、測位装置62から装置通信部605を介して作業者の位置情報を取得する。送信部613は、作業内容DB631、作業準備時間DB632および作業時間DB633から各種資源情報を取得する。そして、送信部613は、取得した各種資源情報と、位置取得部612が取得した作業者の位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3へ送信する。
サプライヤ情報生成装置7は、図6に示すように、装置情報生成装置5と同様に、CPU701、主記憶部702、補助記憶部703、装置通信部705、ネットワーク通信部706およびバス709を備える。補助記憶部703は、サプライヤ情報生成装置7の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。装置通信部705は、端末装置71からサプライヤへ部品または材料を手配した記録を示す情報が入力されると、それに応じた情報を生成してCPU701へ通知する。ネットワーク通信部706は、拠点A内に敷設されたネットワークNT1に接続されている。なお、サプライヤ情報生成装置7は、1つのサプライヤに対して1つ設けられ、その1つのサプライヤのみのサプライヤ情報を生成するものであってもよい。或いは、サプライヤ情報生成装置7が、複数のサプライヤに対して1つ設けられ、それら複数のサプライヤそれぞれのサプライヤ情報を生成するものであってもよい。
CPU701は、補助記憶部703が記憶するプログラムを主記憶部702に読み込んで実行することにより、サプライヤ情報生成部711、位置取得部712および送信部713として機能する。また、補助記憶部703は、サプライヤから納品される部品に関する情報を記憶する部品・材料DB731と、サプライヤの納期に関する情報を記憶する納期DB732と、サプライヤから拠点Aへの部品または材料の供給能力を示す情報を記憶する供給能力DB733とを有する。部品・材料DB731は、例えば図7Aに示すように、記録日時情報と手配書識別情報と納品物識別情報とを、サプライヤを識別するサプライヤ識別情報に対応づけて記憶する。ここで、記録日時情報は、サプライヤに関する各種情報が記録された日時を示す情報である。手配書識別情報は、サプライヤに部品または材料を手配させるための手配書を識別する情報である。納品物識別情報は、サプライヤから拠点Aへ納品される部品または材料を識別する情報である。納期DB732は、例えば図7Bに示すように、製造前準備時間を示す情報と製造時間を示す情報と製造後納品時間を示す情報とを、サプライヤ識別情報に対応づけて記憶する。ここで、製造前準備時間は、サプライヤへ手配書が届いてから手配書に係る部品または材料の製造を開始するまでの準備に要する時間に相当する。製造時間は、サプライヤにおいて手配書に係る部品または材料を製造するのに要する時間に相当する。製造後納品時間はと、サプライヤにおいて手配書に係る部品または材料を製造した後、拠点Aへ製造した部品または材料を納品するまでの時間に相当する。供給能力DB733は、例えば図7Cに示すように、サプライヤから拠点Aへの部品または材料の供給可能数を示す情報を、サプライヤ識別情報に対応づけて記憶する。製造前準備時間を示す情報、製造時間を示す情報および製造後納品時間を示す情報は、サプライヤという資源による処理に要する処理時間を示す処理時間情報に相当する。
図6に戻って、サプライヤ情報生成部711は、資源情報生成部であり、端末装置71から入力されるサプライヤへ部品または材料を手配した記録を示す情報を用いて、サプライヤ識別情報、手配書識別情報、納品物識別情報、製造前準備時間を示す情報、製造時間を示す情報、製造後納品時間を示す情報および供給可能数を示す情報の各種資源情報を生成する。また、サプライヤ情報生成部711は、各種情報を生成した日時に基づいて、記録日時情報を生成する。そして、サプライヤ情報生成部711は、生成した各種資源情報を用いて、部品・材料DB731、納期DB732および供給能力DB733それぞれの内容を更新する。位置取得部712は、例えばサプライヤが保有するサーバから広域ネットワークWNT、ネットワークNT1およびネットワーク通信部706を介してサプライヤの位置情報を取得する。送信部713は、部品・材料DB731、納期DB732および供給能力DB733から各種資源情報を取得する。そして、送信部713は、取得した各種資源情報と、位置取得部712が取得したサプライヤの位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3へ送信する。
搬送情報生成装置8は、図8に示すように、装置情報生成装置5と同様に、CPU801、主記憶部802、補助記憶部803、装置通信部805、ネットワーク通信部806およびバス809を備える。補助記憶部803は、搬送情報生成装置8の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。装置通信部805は、搬送制御装置81から搬送装置84に関する情報が入力されると、それに応じた情報を生成してCPU801へ通知する。また、装置通信部805には、搬送装置84に内蔵されたタグ83と通信することにより搬送装置84の位置座標を測定する測位装置82が接続されている。そして、装置通信部805は、測位装置82から入力される搬送装置84の位置座標を示す位置情報、即ち、資源位置情報をCPU801へ通知する。ネットワーク通信部806は、拠点A内に敷設されたネットワークNT1に接続されている。なお、搬送情報生成装置8は、1つの搬送装置84に対して1つ設けられ、その1つの搬送装置84のみの搬送情報を生成するものであってもよい。或いは、搬送情報生成装置8が、複数の搬送装置84に対して1つ設けられ、それら複数の搬送装置84それぞれの搬送情報を生成するものであってもよい。
CPU801は、補助記憶部803が記憶するプログラムを主記憶部802に読み出して実行することにより、搬送情報生成部811、位置取得部812および送信部813として機能する。また、補助記憶部803は、搬送装置84が搬送する搬送物に関する情報を記憶する搬送物DB831と、搬送装置84による搬送時間に関する情報を記憶する搬送時間DB832と、搬送装置84の搬送量に関する情報を記憶する搬送量DB833とを有する。搬送物DB831は、例えば図9Aに示すように、記録日時情報と搬送前搬送物識別情報と搬送後搬送物識別情報とを、搬送装置84を識別する搬送装置識別情報に対応づけて記憶する。ここで、記録日時情報は、搬送装置84に関する各種情報が記録された日時を示す情報である。搬送前搬送物識別情報は、搬送前の搬送物を識別する情報である。搬送後搬送物識別情報は、搬送後の搬送物を識別する情報である。ここで、搬送前搬送物識別情報と搬送後搬送物識別情報とは、例えば搬送前の梱包されていない状態の部品と、搬送後の梱包された状態の部品とを区別して識別できるように設定されている。搬送時間DB832は、例えば図9Bに示すように、搬送物を搬送する前に行う段取りに要する搬送前段取り時間を示す情報と、搬送物の搬送時間を示す情報と、搬送物を搬送した後に行う段取りに要する搬送後段取り時間を示す情報とを、搬送装置識別情報に対応づけて記憶する。搬送量DB833は、例えば図9Cに示すように、搬送装置84が一回の搬送で搬送可能な量を示す搬送可能量を示す情報を、搬送装置識別情報に対応づけて記憶する。搬送前段取り時間を示す情報、搬送時間を示す情報および搬送後段取り時間を示す情報は、搬送装置84という資源による拠点A内搬送に要する搬送時間を示す搬送時間情報に相当する。
図8に戻って、搬送情報生成部811は、資源情報生成部であり、搬送制御装置81から入力される搬送装置84に設定された各種パラメータを示すパラメータ情報を用いて、搬送装置識別情報、搬送前搬送物識別情報、搬送後搬送物識別情報、搬送前段取り時間を示す情報、搬送時間を示す情報、搬送後段取り時間を示す情報の各種資源情報を生成する。また、搬送情報生成部811は、各種情報を生成した日時に基づいて、記録日時情報を生成する。そして、搬送情報生成部811は、生成した各種資源情報を用いて、搬送物DB831、搬送時間DB832および搬送量DB833それぞれの内容を更新する。位置取得部812は、測位装置82から装置通信部805を介して搬送装置84の位置情報を取得する。送信部813は、搬送物DB831、搬送時間DB832および搬送量DB833から各種資源情報を取得する。そして、送信部813は、取得した各種資源情報と、位置取得部812が取得した搬送装置84の位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3へ送信する。
輸送情報生成装置2008は、図10に示すように、装置情報生成装置5と同様に、CPU2801、主記憶部2802、補助記憶部2803、装置通信部2805、ネットワーク通信部2806およびバス2809を備える。補助記憶部2803は、輸送情報生成装置2008の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。装置通信部2805は、端末装置2081から拠点Bから拠点Aへの部品または材料の輸送を行う輸送業者の種類およびその輸送日程の記録を示す情報が入力されると、それに応じた情報を生成してCPU2801へ通知する。ネットワーク通信部2806は、拠点B内に敷設されたネットワークNT2に接続されている。なお、輸送情報生成装置2008は、1つの輸送手段に対して1つ設けられ、その1つの輸送手段のみの輸送情報を生成するものであってもよい。或いは、輸送情報生成装置2008が、複数の輸送手段に対して1つ設けられ、それら複数の輸送手段それぞれの搬送情報を生成するものであってもよい。
CPU2801は、補助記憶部2803が記憶するプログラムを主記憶部2802に読み込んで実行することにより、輸送情報生成部2811、位置取得部2812および送信部2813として機能する。また、補助記憶部2803は、拠点Bから拠点Aへ輸送する輸送物に関する情報を記憶する輸送物DB2831と、輸送手段による輸送時間に関する情報を記憶する輸送時間DB2832と、輸送手段の輸送量に関する情報を記憶する輸送量DB2833とを有する。輸送物DB2831は、例えば図11Aに示すように、記録日時情報と輸送前輸送物識別情報と輸送後輸送物識別情報とを、輸送手段を識別する輸送手段識別情報に対応づけて記憶する。ここで、記録日時情報は、輸送手段に関する各種情報が記録された日時を示す情報である。輸送前輸送物識別情報は、輸送前の輸送物を識別する情報である。輸送後輸送物識別情報は、輸送後の輸送物を識別する情報である。ここで、輸送前輸送物識別情報と輸送後輸送物識別情報とは、例えば輸送前の梱包されていない状態の部品と、輸送後の梱包された状態の部品とを区別して識別できるように設定されている。輸送時間DB2832は、例えば図11Bに示すように、輸送物を輸送する前に行う段取りに要する輸送前段取り時間を示す情報と、輸送物の輸送時間を示す情報と、輸送物を輸送した後に行う段取りに要する輸送後段取り時間を示す情報とを、輸送手段識別情報に対応づけて記憶する。輸送量DB2833は、例えば図11Cに示すように、輸送手段が一回の輸送で輸送可能な量を示す輸送可能量を示す情報を、輸送手段識別情報に対応づけて記憶する。輸送前段取り時間を示す情報、輸送時間を示す情報および輸送後段取り時間を示す情報は、輸送手段という資源による拠点Aから拠点Bへの輸送に要する輸送時間を示す輸送時間情報に相当する。
図10に戻って、輸送情報生成部2811は、資源情報生成部であり、端末装置2081から入力される輸送業者の種類および輸送日程の記録を示す情報を用いて、輸送手段識別情報、輸送前輸送物識別情報、輸送後輸送物識別情報、輸送前段取り時間を示す情報、輸送時間を示す情報、輸送後段取り時間を示す情報および輸送可能量を示す情報の各種資源情報を生成する。また、輸送情報生成部2811は、各種資源情報を生成した日時に基づいて、記録日時情報を生成する。そして、輸送情報生成部2811は、生成した各種資源情報を用いて、輸送物DB2831、輸送時間DB2832および輸送量DB2833それぞれの内容を更新する。位置取得部2812は、例えば輸送手段に設けられた端末装置(図示せず)から広域ネットワークWNT、ネットワークNT2およびネットワーク通信部2806を介して輸送手段の位置座標を示す位置情報、即ち、資源位置情報を取得する。送信部2813は、輸送物DB2831、輸送時間DB2832および輸送量DB2833から各種資源情報を取得する。そして、送信部2813は、取得した各種資源情報と、位置取得部2812が取得した輸送手段の位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置2003へ送信する。
ローカル資源管理装置3は、例えば汎用のパーソナルコンピュータから構成され、図12Aに示すように、CPU301と、主記憶部302と、補助記憶部303と、ネットワーク通信部306と、これらを相互に接続するバス309と、を備える。補助記憶部303は、ローカル資源管理装置3の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。ネットワーク通信部306は、拠点Aに敷設されたネットワークNT1に接続されている。
CPU301は、補助記憶部303が記憶するプログラムを主記憶部302に読み出して実行することにより、取得部311、第1更新部312、フラグ設定部313および送信部314として機能する。また、補助記憶部303は、拠点Aの複数の資源に関する情報を一括して記憶するローカルDB331と、フラグDB332と、を有する。
ローカルDB331は、例えば図13Aに示すように、記録日時情報とインプット識別情報とアウトプット識別情報と動作前処理時間を示す情報と動作後処理時間を示す情報と動作時間を示す情報と処理数を示す情報とを、拠点Aの資源を識別する資源識別情報に対応づけて記憶する。ここで、資源識別情報は、前述の装置識別情報、作業者識別情報、サプライヤ識別情報および搬送装置識別情報のいずれかに相当する。インプット識別情報は、資源へ投入される投入物を示す投入物情報であり、前述の投入部品・材料識別情報、受け入れ部品・材料識別情報、手配書識別情報および搬送前搬送物識別情報のいずれかに相当する。アウトプット識別情報は、資源から排出される排出物を示す排出物情報であり、前述の排出加工品識別情報、完了加工品識別情報、納品物識別情報および搬送後搬送物識別情報のいずれかに相当する。動作前処理時間を示す情報は、前述の加工前段取り時間、作業準備時間、製造前準備時間および搬送前段取り時間のいずれかを示す情報に相当する。動作後処理時間を示す情報は、前述の加工後段取り時間、片付け時間、製造後納品時間および搬送後段取り時間のいずれかを示す情報に相当する。動作時間を示す情報は、前述のサイクル時間、作業時間、製造時間および搬送時間のいずれかを示す情報に相当する。処理数を示す情報は、資源による処理可能数を示す処理数情報または資源による搬送可能数を示す搬送数情報に相当する。また、ローカルDB331は、拠点Aの各資源の位置を示す位置情報を、資源識別情報に対応付けて記憶する。フラグDB332は、ローカルDB331が更新されたか否かを示すフラグ情報を記憶するフラグ記憶部である。
図12Aに戻って、取得部311は、装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7および搬送情報生成装置8それぞれからネットワークNT1を通じて各種資源情報を取得する。第1更新部312は、取得部311により取得された各種資源情報を用いて、ローカルDB331を更新する。ここで、第1更新部312は、新たに取得した各種資源情報の中の資源識別情報と同じ資源識別情報に対応する各種資源情報が既にローカルDB331が記憶されているか否かを判定する。そして、第1更新部312は、新たに取得した各種資源情報と資源識別情報が一致する各種資源情報が記憶されている場合、両者の資源識別情報に対応する記録日時情報を比較し、記録日時情報が示す記録日時が古いほうの資源情報をローカルDB331から削除する。
フラグ設定部313は、第1更新部312によりローカルDB331が更新される毎に、フラグDB332が記憶するフラグをオンに設定する。また、フラグ設定部313は、ローカルDB331が更新された後、ローカルDB331が記憶する各種情報がグローバル資源管理装置2へ送信されると、フラグをオフに設定する。送信部314は、ローカルDB331が記憶する各種資源情報を、グローバル資源管理装置2へ送信する。
ローカル資源管理装置2003は、図12Bに示すように、ローカル資源管理装置3と同様に、CPU2301と、主記憶部2302と、補助記憶部2303と、ネットワーク通信部2306と、これらを相互に接続するバス2309と、を備える。補助記憶部2303は、ローカル資源管理装置2003の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。ネットワーク通信部2306は、拠点Bに敷設されたネットワークNT2に接続されている。
CPU2301は、補助記憶部2303が記憶するプログラムを主記憶部2302に読み出して実行することにより、取得部2311、第1更新部2312、フラグ設定部2313および送信部2314として機能する。また、補助記憶部2303は、拠点Bの複数の資源に関する情報を一括して記憶するローカルDB2331と、ローカルDB2331が更新されたか否かを示すフラグを記憶するフラグDB2332と、を有する。
ローカルDB2331は、例えば図13Bに示すように、ローカルDB331と同様に、各種情報を、拠点Bの資源を識別する資源識別情報に対応づけて記憶する。ここで、資源識別情報には、前述の輸送手段識別情報が含まれる。インプット識別情報には、前述の輸送前輸送物識別情報が含まれる。アウトプット識別情報には、前述の輸送後輸送物識別情報が含まれる。動作前処理時間を示す情報には、前述の輸送前段取り時間を示す情報が含まれる。動作後処理時間を示す情報には、前述の輸送後段取り時間を示す情報が含まれる。動作時間を示す情報には、前述の輸送時間を示す情報が含まれる。処理数を示す情報は、資源による輸送可能数を示す輸送数情報に相当する。
図12Bに戻って、取得部2311は、輸送情報生成装置2008からネットワークNT2を通じて各種資源情報を取得する。第1更新部2312は、取得部2311により取得された各種資源情報を用いて、ローカルDB2331を更新する。送信部2314は、ローカルDB2331が記憶する各種資源情報を、グローバル資源管理装置2へ送信する。フラグ設定部2313は、第1更新部2312によりローカルDB2331が更新される毎に、フラグDB2332が記憶するフラグをオンに設定する。また、フラグ設定部2313は、ローカルDB2331が更新された後、ローカルDB2331が記憶する各種情報が広域ネットワークWNTを介してグローバル資源管理装置2へ送信されると、フラグをオフに設定する。
グローバル資源管理装置2は、例えば汎用のパーソナルコンピュータから構成され、図14に示すように、CPU201と、主記憶部202と、補助記憶部203と、ネットワーク通信部206と、これらを相互に接続するバス209と、を備える。補助記憶部203は、グローバル資源管理装置2の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。ネットワーク通信部206は、拠点Aに敷設されたネットワークNT1に接続されている。
CPU201は、補助記憶部203が記憶するプログラムを主記憶部202に読み出して実行することにより、特定部211、取得部212および第2更新部213として機能する。また、補助記憶部203は、グローバルDB231と、各拠点のローカル資源管理装置3、2003の拠点識別情報のリストを記憶するローカルリストDB232と、を有する。グローバルDB231は、拠点A、Bそれぞれに配置された複数の資源それぞれについて生成された各種資源情報と位置情報、即ち、資源位置情報とを記憶する複数拠点資源記憶部である。グローバルDB231は、例えば図15に示すように、ローカル資源管理装置3、2003から取得した、記録日時情報とインプット識別情報とアウトプット識別情報と動作前処理時間を示す情報と動作後処理時間を示す情報と動作時間を示す情報と処理数を示す情報と資源の位置情報とを、資源を識別する資源識別情報に対応づけて記憶する。ローカルリストDB232は、拠点A、Bに対応するローカルDB331、2331の内容が更新されたか否かを示すフラグ情報を、拠点A、Bの拠点識別情報に対応づけて記憶している。
図14に戻って、特定部211は、拠点A、Bそれぞれに対応するローカル資源管理装置3、2003のフラグDB332、2332が記憶するフラグ情報に基づいて、ローカルDB331、2331が記憶する各種資源情報が更新された拠点を特定する。特定部211は、拠点A、Bそれぞれに対応するローカル資源管理装置3、2003のフラグDB332、2332から定期的にフラグ情報を取得することにより、フラグDB332、2332が記憶するフラグ情報をチェックする。
取得部212は、特定部211により特定された拠点A、Bに対応するローカル資源管理装置3、2003が有するローカルDB331、2331から、第1更新部312、2312により更新された各種資源情報と位置情報とを取得する。取得部212は、特定部211により特定された拠点A、Bに対応するローカル資源管理装置3、2003へ、更新後の各種資源情報を送信するよう要求する送信要求情報を含むパケットを生成して送信する。そして、取得部212は、送信要求情報の送信先のローカル資源管理装置3、2003から更新後の各種資源情報を含むパケットを受信すると、そのパケットに含まれる各種資源情報を抽出する。第2更新部213は、取得部212が取得した各種資源情報と位置情報とを用いて、グローバルDB231が記憶する各種資源情報を更新する。
モデル生成装置1は、例えば汎用のパーソナルコンピュータから構成され、図16に示すように、CPU101と、主記憶部102と、補助記憶部103と、ユーザインタフェース104と、ネットワーク通信部106と、これらを相互に接続するバス109と、を備える。補助記憶部103は、モデル生成装置1の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。ユーザインタフェース104は、例えばキーボード、タッチパネル等のような入力部と液晶ディスプレイのような表示部とを有する。ネットワーク通信部106は、拠点Aに敷設されたネットワークNT1に接続されている。
CPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、サプライチェーンモデルの生成要求を受け付ける受付部111、選択部112およびモデル生成部113として機能する。また、補助記憶部103は、グローバルDB231から選択した資源に関する各種資源情報を記憶する選択資源DB131と、生成されたサプライチェーンモデルを記憶するモデルDB132と、を有する。選択資源DB131は、受け付けたサプライチェーンモデル生成要求に対応するサプライチェーンを実現するために選択された複数の資源それぞれについての各種資源情報と位置情報とを記憶する。モデルDB132は、モデル生成部113により生成されたサプライチェーンモデルを示す情報を記憶する。
受付部111は、例えば生産管理部門に属するユーザがユーザインタフェース104を介して入力したモデル生成要求情報を受け付ける。モデル生成要求情報には、対象となる最終製品を識別する識別情報と、対象となる最終製品の需要予測量を示す情報とが含まれている。選択部112は、受付部111が受け付けたモデル生成要求情報に基づいて、最適なサプライチェーンを実現するために必要な複数の資源の候補となる資源を選択する。ここで、選択部112は、まず、グローバルDB231が記憶する各種資源情報の送信を要求する送信要求情報をグローバル資源管理装置2へ送信することにより、グローバルDB231が記憶する各種資源情報を取得する。そして、選択部112は、モデル生成要求情報と取得した各種資源情報とに基づいて資源を選択する。そして、選択部112は、選択した資源に対応する各種資源情報を選択資源DB131に記憶させる。
モデル生成部113は、選択部112により選択された複数の資源に対応する各種資源情報を用いて、対象となる最終製品を需要予測量だけ生産するのに最適なサプライチェーンモデルを生成する。ここで、モデル生成部113は、例えば線形計画法、逐次線形計画法、混合整数計画法等の最適化ツールを利用して、利益が最大となる最適なサプライチェーンモデルを生成する。そして、モデル生成部113は、生成したサプライチェーンモデルを示す情報をモデルDB132に記憶させる。
次に、本実施の形態に係るサプライチェーンモデル生成システムの動作について図17および図18を参照しながら説明する。まず、装置情報生成装置5において処理内容DB531、リードタイムDB532またはサイクルタイムDB533が更新されると(ステップS1)、更新後の各種資源情報を含む生産装置情報が、装置情報生成装置5からローカル資源管理装置3へ送信される(ステップS2)。
一方、ローカル資源管理装置3は、生産装置情報を受信すると、生産装置情報に含まれる各種資源情報を用いて、ローカルDB331を更新する(ステップS3)。続いて、ローカル資源管理装置3は、フラグDB332が記憶するフラグ情報をオンに設定する(ステップS4)。
ここで、グローバル資源管理装置2によるローカル資源管理装置3、2003のフラグDB332、2332が記憶するフラグ情報をチェックする時期が到来したとする。この場合、フラグ情報が、ローカル資源管理装置3、2003からグローバル資源管理装置2へ送信される(ステップS5、S6)。一方、グローバル資源管理装置2は、受信したフラグ情報を、拠点A、Bの拠点識別情報に対応づけてローカルリストDB232に記憶させ、ローカルリストDB232が記憶するフラグ情報を検索してローカルDB331が更新された拠点Aを特定する(ステップS7)。その後、更新後のローカルDB331が記憶する各種資源情報の送信を要求する送信要求情報が、グローバル資源管理装置2から特定された拠点Aのローカル資源管理装置3へ送信される(ステップS8)。次に、ローカル資源管理装置3が、送信要求情報を受信すると、ローカルDB331が記憶する各種資源情報が、ローカル資源管理装置3からグローバル資源管理装置2へ送信される(ステップS9)。続いて、ローカル資源管理装置3は、フラグDB332が記憶するフラグ情報をオフに設定する(ステップS10)。一方、グローバル資源管理装置2は、ローカル資源管理装置3から各種資源情報を受信すると、受信した各種資源情報を用いて、グローバルDB231を更新する(ステップS11)。
次に、作業者情報生成装置6において作業内容DB631、作業準備時間DB632または作業時間DB633が更新されると(ステップS12)、更新後の各種資源情報を含む作業者情報が、作業者情報生成装置6からローカル資源管理装置3へ送信される(ステップS13)。
一方、ローカル資源管理装置3は、作業者情報を受信すると、作業者情報に含まれる各種資源情報を用いて、ローカルDB331を更新する(ステップS14)。続いて、ローカル資源管理装置3は、フラグDB332が記憶するフラグ情報をオンに設定する(ステップS15)。
その後、サプライヤ情報生成装置7において部品・材料DB731、納期DB732または供給能力DB733が更新されると(ステップS16)、更新後の各種資源情報を含むサプライヤ情報が、サプライヤ情報生成装置7からローカル資源管理装置3へ送信される(ステップS17)。
一方、ローカル資源管理装置3は、作業者情報を受信すると、作業者情報に含まれる各種資源情報を用いて、ローカルDB331を更新する(ステップS18)。このとき、ローカル資源管理装置3は、フラグDB332が記憶するフラグ情報をオンで維持する(ステップS19)。
次に、搬送情報生成装置8において搬送物DB831、搬送時間DB832または搬送量DB833が更新されると(ステップS20)、更新後の各種資源情報を含む搬送装置情報が、搬送情報生成装置8からローカル資源管理装置3へ送信される(ステップS21)。
一方、ローカル資源管理装置3は、搬送装置情報を受信すると、搬送装置情報に含まれる各種資源情報を用いて、ローカルDB331を更新する(ステップS22)。このとき、図18に示すように、ローカル資源管理装置3は、フラグDB332が記憶するフラグ情報をオンで維持する(ステップS23)。
続いて、拠点Bの輸送情報生成装置2008において輸送物DB2831、輸送時間DB2832または輸送量DB2833が更新されると(ステップS24)、更新後の各種資源情報を含む輸送情報が、輸送情報生成装置2008から拠点Bのローカル資源管理装置2003へ送信される(ステップS25)。
一方、ローカル資源管理装置2003は、輸送情報を受信すると、輸送情報に含まれる各種資源情報を用いて、ローカルDB2331を更新する(ステップS26)。その後、ローカル資源管理装置2003は、フラグDB2332が記憶するフラグ情報をオンに設定する(ステップS27)。
ここで、グローバル資源管理装置2によりフラグ情報をチェックする時期が到来したとする。この場合、フラグ情報が、ローカル資源管理装置3、2003からグローバル資源管理装置2へ送信される(ステップS28、S29)。一方、グローバル資源管理装置2は、受信したフラグ情報に基づいて、ローカルDB331、2331が更新された拠点A、Bを特定する(ステップS30)。その後、送信要求情報が、グローバル資源管理装置2から特定された拠点A、Bのローカル資源管理装置3、2003へ送信される(ステップS31、S32)。その後、ローカル資源管理装置3が、送信要求情報を受信すると、ローカルDB331が記憶する各種資源情報が、ローカル資源管理装置3からグローバル資源管理装置2へ送信される(ステップS33)。次に、ローカル資源管理装置3は、フラグDB332が記憶するフラグ情報をオフに設定する(ステップS34)。また、ローカル資源管理装置2003が、送信要求情報を受信すると、ローカルDB2331が記憶する各種資源情報が、ローカル資源管理装置2003からグローバル資源管理装置2へ送信される(ステップS35)。続いて、ローカル資源管理装置2003は、フラグDB2332が記憶するフラグ情報をオフに設定する(ステップS36)。一方、グローバル資源管理装置2は、ローカル資源管理装置3、2003それぞれから各種資源情報を受信すると、受信した各種資源情報を用いて、グローバルDB231を更新する(ステップS37)。
その後、モデル生成装置1が、サプライチェーンモデルの生成を要求するモデル生成要求を受け付けたとする(ステップS38)。この場合、最適なサプライチェーンを実現するために選択された複数の資源それぞれに対応する各種資源情報を要求する送信要求情報が、モデル生成装置1からグローバル資源管理装置2へ送信される(ステップS39)。一方、グローバル資源管理装置2が送信要求情報を受信すると、送信要求情報に対応する複数の資源それぞれに対応する各種資源情報が、グローバル資源管理装置2からモデル生成装置1へ送信される(ステップS40)。一方、モデル生成装置1は、各種資源情報を受信すると、受信した各種資源情報を用いて、サプライチェーンモデルを生成する(ステップS41)。
このように、本実施の形態に係るサプライチェーンモデル生成システムでは、グローバル資源管理装置2が、フラグチェック時期が到来する毎に、各拠点A、Bに対応するローカル資源管理装置3、2003からフラグ情報を取得する。そして、グローバル資源管理装置2は、フラグ情報がオンに設定されている拠点のみから各種資源情報を取得する。これにより、グローバル資源管理装置2が、ローカルDB331、2331の内容が更新されていないにも関わらず、全てのローカルDB331、2331から各種資源情報を無駄に取得することを防止できる。従って、例えば拠点数が増加した場合であってもグローバル資源管理装置2の処理負荷の増大が抑制されるという利点がある。
次に、本実施の形態に係る装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8および輸送情報生成装置2008それぞれが実行する資源情報生成処理について図19を参照しながら説明する。この資源情報生成処理は、例えば装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8および輸送情報生成装置2008へ電源が投入されたことを契機として開始される。
まず、装置情報生成部511、作業者情報生成部611、サプライヤ情報生成部711、搬送情報生成部811または輸送情報生成部2811は、生産装置51、端末装置61、71、2081または搬送制御装置81から新たな情報の入力が有ったか否かを判定する(ステップS101)。装置情報生成部511、作業者情報生成部611、サプライヤ情報生成部711、搬送情報生成部811または輸送情報生成部2811により新たな情報の入力が無いと判定されると(ステップS101:No)、そのまま後述のステップS105の処理が実行される。
一方、装置情報生成部511、作業者情報生成部611、サプライヤ情報生成部711、搬送情報生成部811または輸送情報生成部2811が、新たな情報の入力が有ったと判定したとする(ステップS101:Yes)。この場合、装置情報生成部511、作業者情報生成部611、サプライヤ情報生成部711、搬送情報生成部811または輸送情報生成部2811は、入力された情報を用いて各種資源情報を生成し、生成した各種資源情報を用いて各種DBを更新する(ステップS102)。
ここで、装置情報生成部511は、生産装置51のPLC51aから入力される各種装置パラメータ情報を用いて、装置識別情報、投入部品・材料識別情報、排出加工品識別情報、加工前段取り時間を示す情報、加工後段取り時間を示す情報、加工時間を示す情報および記録日時情報を生成する。そして、装置情報生成部511は、生成した各種情報を、処理内容DB531、リードタイムDB532およびサイクルタイムDB533それぞれの内容を更新する。作業者情報生成部611は、端末装置61から入力される作業者の作業記録を示す情報を用いて、作業者識別情報、受け入れ部品・材料識別情報、完了加工品識別情報、作業準備時間を示す情報、片付け時間を示す情報、作業時間を示す情報および記録日時情報を生成する。そして、作業者情報生成部611は、生成した各種資源情報を用いて、作業内容DB631、作業準備時間DB632および作業時間DB633それぞれの内容を更新する。サプライヤ情報生成部711は、端末装置61から入力されるサプライヤへ部品または材料を手配した記録を示す情報を用いて、サプライヤ識別情報、手配書識別情報、納品物識別情報、製造前準備時間を示す情報、製造時間を示す情報、製造後納品時間を示す情報および供給可能数を示す情報および記録日時情報を生成する。そして、サプライヤ情報生成部711は、生成した各種資源情報を用いて、部品・材料DB731、納期DB732および供給能力DB733それぞれの内容を更新する。搬送情報生成部811は、搬送制御装置81から入力される搬送装置84に設定された各種パラメータを示すパラメータ情報を用いて、搬送装置識別情報、搬送前搬送物識別情報、搬送後搬送物識別情報、搬送前段取り時間を示す情報、搬送時間を示す情報、搬送後段取り時間を示す情報および記録日時情報を生成する。そして、搬送情報生成部811は、生成した各種資源情報を用いて、搬送物DB831、搬送時間DB832および搬送量DB833それぞれの内容を更新する。輸送情報生成部2811は、端末装置2081から入力される輸送業者の種類および輸送日程の記録を示す情報を用いて、輸送手段識別情報、輸送前輸送物識別情報、輸送後輸送物識別情報、輸送前段取り時間を示す情報、輸送時間を示す情報、輸送後段取り時間を示す情報および輸送可能量を示す情報および記録日時情報を生成する。そして、輸送情報生成部2811は、生成した各種資源情報を用いて、輸送物DB2831、輸送時間DB2832および輸送量DB2833それぞれの内容を更新する。
次に、位置取得部512、612、712、812、2812は、対応する各資源の位置情報を取得する(ステップS103)。ここで、位置取得部512は、測位装置52から、生産装置51の位置情報を取得する。位置取得部612は、測位装置62から作業者の位置情報を取得する。位置取得部712は、サプライヤが保有するサーバからサプライヤの位置情報を取得する。位置取得部812は、測位装置82から搬送装置84の位置情報を取得する。位置取得部2812は、輸送手段に設けられた端末装置から輸送手段の位置情報を取得する。
続いて、送信部513、613、713、813、2813は、更新後の各種DBから各種資源情報を取得し、取得した各種資源情報と位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3、2003へ送信する(ステップS104)。
ここで、送信部513は、処理内容DB531、リードタイムDB532およびサイクルタイムDB533から各種情報を取得し、取得した各種情報と生産装置51の位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3へ送信する。送信部613は、作業内容DB631、作業準備時間DB632および作業時間DB633から各種資源情報を取得し、取得した各種資源情報と作業者の位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3へ送信する。送信部713は、部品・材料DB731、納期DB732および供給能力DB733から各種資源情報を取得し、取得した各種資源情報とサプライヤの位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3へ送信する。送信部813は、搬送物DB831、搬送時間DB832および搬送量DB833から各種資源情報を取得し、取得した各種資源情報と搬送装置84の位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置3へ送信する。送信部2813は、輸送物DB2831、輸送時間DB2832および輸送量DB2833から各種資源情報を取得し、取得した各種資源情報と輸送手段の位置情報とを含むパケットを生成してローカル資源管理装置2003へ送信する。
その後、装置情報生成部511、作業者情報生成部611、サプライヤ情報生成部711、搬送情報生成部811または輸送情報生成部2811は、資源情報生成処理を終了させるよう指令する終了指令が有ったか否かを判定する(ステップS105)。この終了指令は、例えばユーザにより装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8および輸送情報生成装置2008を停止させるための操作が行われた場合に発生する。装置情報生成部511、作業者情報生成部611、サプライヤ情報生成部711、搬送情報生成部811または輸送情報生成部2811により終了指令が無いと判定されると(ステップS105:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、装置情報生成部511、作業者情報生成部611、サプライヤ情報生成部711、搬送情報生成部811または輸送情報生成部2811が、終了指令有りと判定すると(ステップS105:Yes)、資源情報生成処理が終了する。
次に、本実施の形態に係るローカル資源管理装置3、2003が実行するローカルDB更新処理について図20を参照しながら説明する。このローカルDB更新処理は、例えばローカル資源管理装置3、2003へ電源が投入されたことを契機として開始される。
まず、取得部311、2311は、装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8または輸送情報生成装置2008から各種資源情報を受信したか否かを判定する(ステップS201)。取得部311、2311が各種資源情報を受信していないと判定すると(ステップS201:No)、後述のステップS207の処理が実行される。
一方、取得部311、2311が各種資源情報を受信したと判定したとする(ステップS201:Yes)。この場合、第1更新部312、2312が、取得部311、2311が取得した各種資源情報を用いて、ローカルDB331、2331の内容を更新する(ステップS202)。ここで、第1更新部312、2312は、新たに取得した各種資源情報の中の資源識別情報と同じ資源識別情報に対応する各種資源情報が既にローカルDB331が記憶されているか否かを判定する。そして、第1更新部312は、新たに取得した各種資源情報と資源識別情報が一致する各種資源情報が記憶されている場合、両者の資源識別情報に対応する記録日時情報を比較し、記録日時情報が示す記録日時が古いほうの資源情報をローカルDB331から削除する。
次に、フラグ設定部313、2313は、フラグDB332、2332が記憶するフラグ情報をオンに設定する(ステップS203)。
続いて、送信部314、2314は、グローバル資源管理装置2から送信要求情報を受信したか否かを判定する(ステップS204)。送信部314、2314が送信要求情報を受信していないと判定すると(ステップS204:No)、後述のステップS207の処理が実行される。
一方、送信部314、2314は、送信要求情報を受信したと判定すると(ステップS204:Yes)、ローカルDB331が記憶する更新後の各種資源情報を、グローバル資源管理装置2へ送信する(ステップS205)。その後、フラグ設定部313、2313は、フラグDB332、2332が記憶するフラグ情報をオフに設定する(ステップS206)。
次に、送信部314、2314は、グローバル資源管理装置2からフラグ情報の送信を要求するフラグ要求情報を受信したか否かを判定する(ステップS207)。送信部314、2314によりフラグ要求情報を受信していないと判定されると(ステップS207:No)、そのまま後述の再びステップS209の処理が実行される。一方、送信部314、2314は、フラグ要求情報を受信したと判定すると(ステップS207:Yes)、フラグ情報をフラグDB332、2332から取得してグローバル資源管理装置2へ送信する(ステップS208)。
続いて、取得部311、2311は、ローカルDB更新処理を終了させるよう指令する終了指令が有ったか否かを判定する(ステップS209)。この終了指令は、例えばユーザによりローカル資源管理装置3、2003を停止させるための操作が行われた場合に発生する。取得部311、2311は、終了指令が無いと判定すると(ステップS209:No)、再びステップS201の処理を実行される。一方、取得部311、2311により終了指令有りと判定されると(ステップS209:Yes)、ローカルDB更新処理が終了する。
次に、本実施の形態に係るグローバル資源管理装置2が実行するグローバルDB更新処理について図21を参照しながら説明する。このグローバルDB更新処理は、グローバル資源管理装置2へ電源が投入されたことを契機として開始される。
まず、特定部211は、フラグチェック時期が到来したか否かを判定する(ステップS301)。ここで、ローカル資源管理装置3、2003が管理するフラグチェック時期は、ローカル資源管理装置3、2003が管理するフラグチェック時期に比べて予め設定された遅延時間の範囲内で同期している。特定部211によりフラグチェック時期が到来していないと判定されると(ステップS301:No)、そのまま後述のステップS310の処理が実行される。
一方、特定部211は、フラグチェック時期が到来したと判定すると(ステップS301:Yes)、ローカル資源管理装置3、2003それぞれのフラグDB332、2332が記憶するフラグ情報の送信を要求するフラグ要求情報を送信する(ステップS302)。次に、特定部211は、ローカル資源管理装置3、2003からフラグ情報を受信すると、そのフラグ情報をローカルリストDB232に記憶させる(ステップS303)。続いて、特定部211は、ローカルリストDB232が記憶するフラグ情報についてオンに設定されたフラグ情報を検索する(ステップS304)。その後、特定部211は、ローカルリストDB232が記憶するフラグ情報の中に、オンに設定されたフラグ情報が有るか否かを判定する(ステップS305)。特定部211によりオンに設定されたフラグ情報が無いと判定されると(ステップS305:No)、そのまま後述のステップS310の処理が実行される。
一方、特定部211は、オンに設定されたフラグ情報が有ると判定すると(ステップS305:Yes)、オンに設定されたフラグ情報に対応する拠点A、Bを特定する(ステップS306)。次に、取得部212は、ローカルDB331、2331が記憶する各種資源情報の送信を要求する送信要求情報を、特定部211により特定された拠点A、Bに対応するローカル資源管理装置3、2003へ送信する(ステップS307)。続いて、取得部212が、ローカル資源管理装置3、2003から各種資源情報を受信すると(ステップS308)、第2更新部213が、受信した各種資源情報を用いてグローバルDB231の内容を更新する(ステップS309)。
その後、特定部211は、グローバルDB更新処理を終了させるよう指令する終了指令が有ったか否かを判定する(ステップS310)。この終了指令は、例えばユーザによりグローバル資源管理装置2を停止させるための操作が行われた場合に発生する。特定部211により終了指令が無いと判定されると(ステップS310:No)、再びステップS301の処理が実行される。一方、特定部211が、終了指令有りと判定すると(ステップS310:Yes)、グローバルDB更新処理が終了する。
次に、本実施の形態に係るモデル生成装置1が実行するモデル生成処理について図22を参照しながら説明する。このモデル生成処理は、例えばモデル生成装置1へ電源が投入されたことを契機として開始される。
まず、受付部111は、ユーザインタフェース104からモデル生成要求情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS401)。受付部111がモデル生成要求情報を受け付けていないと判定すると(ステップS401:No)、そのまま後述のステップS406の処理が実行される。
一方、受付部111がモデル生成要求情報を受け付けると(ステップS401:Yes)、選択部112は、グローバルDB231が記憶する各種資源情報の送信を要求する送信要求情報をグローバル資源管理装置2へ送信し(ステップS402)、グローバルDB231が記憶する各種資源情報を取得する(ステップS403)。選択部112は、取得した各種資源情報を例えば主記憶部102に一時的に記憶させる。
次に、選択部112は、モデル生成要求情報と取得した各種資源情報とに基づいて、最適なサプライチェーンを実現するために必要な複数の資源の候補となる資源を選択する(ステップS404)。選択部112は、選択した資源に対応する各種資源情報を選択資源DB131に記憶させる。
続いて、モデル生成部113は、選択部112により選択された複数の資源に対応する各種資源情報を用いて、対象となる最終製品を需要予測量だけ生産するのに最適なサプライチェーンモデルを生成する(ステップS405)。そして、モデル生成部113は、生成したサプライチェーンモデルを示す情報をモデルDB132に記憶させる。
その後、受付部111は、モデル生成処理を終了させるよう指令する終了指令が有ったか否かを判定する(ステップS406)。この終了指令は、例えばユーザによりモデル生成装置1を停止させるための操作が行われた場合に発生する。受付部111により終了指令が無いと判定されると(ステップS406:No)、再びステップS401の処理が実行される。一方、受付部111が、終了指令有りと判定すると(ステップS406:Yes)、モデル生成処理が終了する。
以上説明したように、本実施の形態に係るサプライチェーンモデル生成システムでは、複数拠点資源管理装置が、複数の拠点それぞれに対応する拠点資源管理装置のフラグ情報に基づいて、資源情報が更新された拠点を特定し、特定した拠点に対応する拠点資源記憶部から、更新された資源情報を取得する。また、複数拠点資源管理装置は、取得した資源情報を用いて、複数拠点資源記憶部が記憶する資源情報を更新する。そして、モデル生成装置は、複数拠点資源記憶部が記憶する資源情報と資源位置情報とを用いて、サプライチェーンモデルを生成する。これにより、拠点資源記憶部が記憶する資源情報が更新される毎に、それに追従して複数拠点資源記憶部が記憶する資源情報も更新される。従って、サプライチェーンの構成要素である資源に関する資源情報の変化に追従して、複数拠点資源記憶部が記憶する資源情報も更新されるので、サプライチェーンの実態に即したサプライチェーンモデルが生成されるという利点がある。
また、本実施の形態に係るローカル資源管理装置3、2003では、第1更新部312、2312が、記録日時情報と複数の資源それぞれの資源識別情報とに基づいて、ローカルDB331、2331が記憶する資源情報を更新する。具体的には、第1更新部312、2312が、第1更新部312は、新たに各種資源情報を取得すると、新たに取得した各種資源情報の中の資源識別情報と同じ資源識別情報に対応する各種資源情報が既にローカルDB331、2331に記憶されているか否かを判定する。そして、第1更新部312、2312は、新たに取得した各種資源情報と資源識別情報が一致する各種資源情報が記憶されている場合、両者の資源識別情報に対応する記録日時情報を比較し、記録日時情報が示す記録日時が古いほうの資源情報をローカルDB331から削除する。これにより、ローカルDB331、2331には、常に最新の各種資源情報のみが記憶されるので、その分、ローカルDB331、2331に要求される記憶容量を低減することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、グローバル資源管理装置2が、ローカル資源管理装置3、2003から受信した、グローバルDB231を更新するよう要求する更新要求情報に従って、グローバルDB231を更新することができるものであってもよい。即ち、ローカル資源管理装置3、2003が、グローバル資源管理装置2へ更新要求情報を送信することにより、グローバルDB231の内容を更新することができるものであってもよい。更新要求情報は、例えばグローバルDB231を更新するためのコマンド情報と、更新後のローカルDB331、2331が記憶する各種資源情報と、を含んでいる。
本変形例に係るグローバル資源管理装置3002は、例えば図23に示すように、許可拠点リストDB3233と抽出部3214と照合部3215とを有する。なお、図23において、実施の形態と同様の構成については図14と同一の符号を付している。また、本変形例に係るサプライチェーンモデル生成システムは、図1に示す実施の形態に係るサプライチェーンモデル生成システムにおいて、グローバル資源管理装置2を本変形例に係るグローバル資源管理装置3002に置き換えたものに相当する。許可拠点リストDB3233は、更新要求情報を送信することによりグローバルDB231の内容を更新することが許可されている拠点、例えば拠点Aに対応するローカル資源管理装置、例えばローカル資源装置3の識別情報である拠点識別情報のリストである許可拠点リスト情報を記憶する許可拠点リスト記憶部である。
抽出部3214は、ローカル資源管理装置3、2003から受信した更新要求情報に含まれるコマンド情報と送信元のローカル資源管理装置3、2003の拠点識別情報とを抽出する。また、抽出部3214は、更新要求情報に含まれる各種資源情報を抽出する。照合部3215は、許可拠点リストDB3233が記憶するローカル資源管理装置、例えばローカル資源管理装置3の拠点識別情報を含む許可拠点リスト情報と、抽出部3214により更新要求情報から抽出されたその送信元の拠点識別情報とを照合する。そして、照合部3215は、更新要求情報から抽出された送信元の拠点識別情報が、許可拠点リスト情報の中に含まれているか否かを判定する。
次に、本変形例に係るグローバル資源管理装置3002が実行するグローバルDB更新処理について図24を参照しながら説明する。なお、図24において、実施の形態に係るグローバルDB更新処理と同様の処理については図21と同一の符号を付している。ステップS301からS309までの一連の処理が実行された後、取得部212は、ローカル資源管理装置3、2003から更新要求情報を受信したか否かを判定する(ステップS3001)。取得部212により更新要求情報を受信していないと判定されると(ステップS3001:No)、そのままステップS310以降の処理が実行される。
一方、取得部212が、更新要求情報を受信したと判定すると(ステップS3001:Yes)、抽出部3214が、更新要求情報から拠点識別情報を抽出する(ステップS3002)。次に、照合部3215は、許可拠点リストDB3233が記憶する拠点識別情報と更新要求情報から抽出された送信元の拠点識別情報とを照合する(ステップS3003)。続いて、照合部3215は、更新要求情報から抽出された送信元の拠点識別情報が、許可拠点リスト情報の中に含まれているか否かを判定する(ステップS3004)。照合部3215により更新要求情報の送信元の拠点識別情報が、許可拠点リスト情報の中に含まれていないと判定されたとする(ステップS3004:No)。この場合、第2更新部213が、受信した更新要求情報を破棄し(ステップS3005)、その後、ステップS310以降の処理が実行される。
一方、照合部3215により更新要求情報の送信元の拠点識別情報が、許可拠点リスト情報の中に含まれていると判定されると(ステップS3004:Yes)、抽出部3214は、更新要求情報からコマンド情報と各種資源情報とを抽出する(ステップS3006)。次に、第2更新部213は、受信した更新要求情報に含まれるコマンド情報に従って、各種資源情報を用いてグローバルDB231の内容を更新する(ステップS3007)。続いて、ステップS310以降の処理が実行される。
本構成によれば、例えばグローバル資源管理装置3002が配置された拠点以外の拠点に居るユーザがローカル資源管理装置2003を使用してグローバルDB231の内容を更新することができる。従って、グローバルDB231の保守性を向上させることができる。
実施の形態に係るローカル資源管理装置3、2003において、ローカル資源管理装置3、2003への情報の送信元に応じて、受信した情報の選別を行う機能を有するものであってもよい。
本変形例に係るローカル資源管理装置4003は、例えば図25に示すように、採用送信元リストDB4333と抽出部4315と照合部4316とを有する。なお、図25において、実施の形態と同様の構成については図12Aと同一の符号を付している。また、本変形例に係るサプライチェーンモデル生成システムは、図1に示す実施の形態に係るサプライチェーンモデル生成システムにおいて、例えばローカル資源管理装置3を本変形例に係るローカル資源管理装置4003に置き換えたものに相当する。採用送信元リストDB4333は、各種資源情報の生成に採用することができる生産装置情報、作業者情報等の各種情報の送信元の識別情報のリストである採用送信元リスト情報を記憶する。送信元は、装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7または搬送情報生成装置8である。
抽出部4315は、装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7または搬送情報生成装置8から受信した各種情報に含まれる送信元の識別情報を抽出する。照合部4316は、採用送信元リストDB4333が記憶する採用送信元リスト情報と、抽出部4315により抽出された送信元の識別情報とを照合する。そして、照合部4316は、抽出された送信元の識別情報が、採用送信元リスト情報の中に含まれているか否かを判定する。
次に、本変形例に係るローカル資源管理装置4003が実行するローカルDB更新処理について図26を参照しながら説明する。なお、図26において、実施の形態に係るローカルDB更新処理と同様の処理については図20と同一の符号を付している。まず、ステップS201において、取得部311が各種資源情報を受信したと判定すると(ステップS201:Yes)、抽出部4315が、各種資源情報を含むパケットのヘッダ部から各種資源情報の送信元の識別情報を抽出する(ステップS4001)。
次に、照合部4316は、採用送信元リストDB4333が記憶する採用送信元リスト情報と、抽出部4315により抽出された送信元の識別情報とを照合する(ステップS4002)。続いて、照合部4316は、抽出された送信元の識別情報が、採用送信元リスト情報の中に含まれているか否かを判定する(ステップS4003)。照合部4316により送信元の識別情報が、採用送信元リスト情報の中に含まれていないと判定されたとする(ステップS4003:No)。この場合、第1更新部312は、受信した各種資源情報を破棄し(ステップS4004)、その後、ステップS207以降の処理が実行される。
一方、照合部4316により送信元の識別情報が、採用送信元リスト情報の中に含まれていると判定されたとする(ステップS4003:Yes)。この場合、第1更新部312が、受信した各種資源情報を用いて、ローカルDB331の内容を更新する(ステップS202)。その後、ステップS203以降の処理が実行される。
本構成によれば、例えば装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7または搬送情報生成装置8になりすました装置から受信した各種資源情報を用いて、ローカルDB331の内容が更新されることが抑制される。従って、ローカルDB331のセキュリティ性能を向上させることができる。
実施の形態に係るサプライチェーン生成システムにおいて、例えばモデル生成装置1が、最終製品が発注されてからサプライチェーンモデルに従って最終製品を供給するまでに要する所要時間の理論値を算出するものであってもよい。そして、サプライチェーンシステムが、最終製品が発注されてからサプライチェーンモデルに従って最終製品が発注元へ供給されるまでに要する所要時間の実績値の平均である平均所要時間および所要時間の理論値に対する平均所要時間の比率である経路安定性指標値を算出する所要時間算出装置を備えるものであってもよい。この所要時間算出装置は、例えばモデル生成装置1とともに拠点Aの生産管理部門に配置される。また、所要時間算出装置は、ユーザインタフェースを備えるものであってもよい。この場合、所要時間算出装置は、例えば拠点Aの生産管理部門に属するユーザがユーザインタフェースを介して最終製品が発注されてから1つのサプライチェーンモデルに従って最終製品を供給するまでに要する所要時間を問合せるための操作を行うと、それに応じて前述の平均所要時間と経路安定性指標値とをユーザに提示するものであってもよい。
本変形例に係るモデル生成装置4001は、例えば図27に示すように、CPU101と、主記憶部102と、補助記憶部103と、ユーザインタフェース104と、ネットワーク通信部106と、これらを相互に接続するバス109と、を備える。なお、図27において実施の形態と同様の構成については図16と同一の符号を付している。そして、CPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、受付部111、選択部112、モデル生成部113および所要時間理論値算出部4114として機能する。また、補助記憶部103は、選択資源DB131と、モデルDB132と、生成した各サプライチェーンモデルに対応する所要時間の理論値を示す所要時間理論値情報を記憶する所要時間理論値DB4133と、を有する。所要時間理論値DB4133は、各サプライチェーンモデルに対応する所要時間理論値情報を、サプライチェーンモデルを識別するモデル識別情報に対応づけて記憶する。
所要時間理論値算出部4114は、選択資源DB131が記憶する選択部112により選択された資源に関する各種資源情報と、モデルDB132が記憶するサプライチェーンモデルと、に基づいて、各サプライチェーンモデルに対応する所要時間理論値を算出する。所要時間理論値算出部4114は、サプライチェーンモデル毎に、サプライチェーンモデルを構成する複数の資源それぞれに対応する動作前時間、動作後時間、動作時間および処理数から、最終製品の発注からサプライチェーンモデルに従って最終製品を発注元へ供給するまでの所要時間理論値を算出する。所要時間理論値算出部4114は、算出した所要時間理論値を示す所要時間理論値情報を、モデル識別情報に対応づけて所要時間理論値DB4113に記憶させる。
所要時間理論値送信部4115は、所要時間算出装置4009から所要時間理論値情報を送信するよう要求する理論値要求情報を受信すると、理論値要求情報に含まれるモデル識別情報が示すサプライチェーンモデルに対応する所要時間理論値情報を特定する。そして、所要時間理論値送信部4115は、特定した所要時間理論値情報を、所要時間算出装置4009へ送信する。
所要時間算出装置4009は、例えば汎用のパーソナルコンピュータから構成され、例えば図28に示すように、CPU4901と、主記憶部4902と、補助記憶部4903と、ユーザインタフェース4904と、ネットワーク通信部4906と、これらを相互に接続するバス4909と、を備える。補助記憶部4903は、所要時間算出装置4009の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。ユーザインタフェース4904は、実施の形態で説明したユーザインタフェース104と同様である。ネットワーク通信部4906は、例えば拠点Aに敷設されたネットワークNT1に接続されている。
CPU4901は、補助記憶部4903が記憶するプログラムを主記憶部4902に読み出して実行することにより、サプライチェーンモデルに対応する所要時間の実績値を示す所要時間実績値情報を取得する実績値取得部4911、理論値取得部4912、平均所要時間算出部4913、安定性指標値算出部4914、問合せ受付部4915および所要時間提示部4916として機能する。また、補助記憶部4903は、実績DB4931と、所要時間DB4932と、を有する。実績DB4931は、例えば図29Aに示すように、最終製品が発注されてからサプライチェーンモデルに従って最終製品が発注元へ供給されるまでの実際の所要時間を示す所要時間実績値情報を、対応する最終製品の供給実績を識別する実績識別情報と、その供給実績が発生した日時を示す実績発生日時情報と、採用されたサプライチェーンモデルのモデル識別情報と、適用されたサプライチェーンモデルに対応する所要時間理論値を示す所要時間理論値情報と、対応づけて記憶する。所要時間DB4932は、前述の実際の所要時間の平均所要時間を示す平均所要時間情報と、サプライチェーンモデルに従った流通経路の経路安定性を示す経路安定性指標値情報と、を、サプライチェーンモデルが適用された月、時間帯毎に区別して記憶する。所要時間DB4932は、例えば図29Bに示すように、平均所要時間情報と経路安定性指標値情報とを、サプライチェーンモデルが適用される月を示す適用月情報、サプライチェーンモデルが適用される時間帯を示す適用時間帯情報およびモデル識別情報と対応づけて記憶する。
図28に戻って、実績値取得部4911は、例えば生産管理部門に属するユーザがユーザインタフェース4904を介して入力した所要時間実績値或いはグローバル資源管理装置2が管理する所要時間実績値を示す所要時間実績値情報を取得する。この所要時間実績値情報は、対応するサプライチェーンモデルを識別するモデル識別情報を含む。実績値取得部4911は、取得した所要時間実績値情報を実績DB4931に記憶させる。
理論値取得部4912は、所要時間理論値情報の送信を要求する理論値要求情報をモデル生成装置4001へ送信することにより、モデル生成装置4001から所要時間理論値情報を取得する。ここで、理論値取得部4912は、所要時間実績値情報からモデル識別情報を抽出し、抽出したモデル識別情報を含む理論値要求情報を生成してモデル生成装置4001へ送信する。理論値取得部4912は、取得した所要時間理論値情報を、実績値取得部4911が取得した所要時間実績値情報に対応づけて実績DB4931に記憶させる。
平均所要時間算出部4913は、所要時間実績値に基づいて、所要時間実績値の平均値である平均所要時間を、所要時間実績値の代表値として算出する代表値算出部である。平均所要時間算出部4913は、所要時間実績値情報を、対応するサプライチェーンモデルが適用された月と時間帯との組み合わせで分類する。そして、平均所要時間算出部4913は、サプライチェーンモデルが適用された月と時間帯との組み合わせ毎に、所要時間実績値情報が示す所要時間実績値の平均値である平均所要時間を算出する。そして、平均所要時間算出部4913は、算出した平均所要時間を示す平均所要時間情報を、モデル識別情報、月および時間帯と対応づけて所要時間DB4932に記憶させる。
安定性指標値算出部4914は、サプライチェーンモデルが適用された月と時間帯との組み合わせ毎に、前述の所要時間理論値に対する前述の平均所要時間の比率に相当する経路安定性指標値を算出する。この経路安定性指標値は、100%に近いほど平均所要時間が所要時間理論値に近くサプライチェーンモデルに従った流通経路が安定していることを示す。安定性指標値算出部4914は、算出した経路安定性指標値を示す経路安定性指標値情報を、モデル識別情報、月および時間帯と対応づけて所要時間DBに記憶させる。
問合せ受付部4915は、ユーザインタフェース4904からサプライチェーンモデルに対応する所要時間の問合せを行うための所要時間問合せ情報を受け付けたか否かを判定する。ここで、問合せ受付部4915は、ユーザがユーザインタフェース4904を介して所要時間を問合せるための操作を行うと、所要時間問合せ情報を受け付ける。所要時間問合せ情報は、ユーザからの問合せに係るサプライチェーンモデルのモデル識別情報、それを適用する月および時間帯を示す情報と、を含む。
所要時間提示部4916は、所要時間DB4932が記憶する平均所要時間情報の中に、所要時間問合せ情報に含まれるモデル識別情報とサプライチェーンモデルを適用する月および時間帯との組み合わせに対応する平均所要時間情報が存在するか否かを判定する。そして、所要時間提示部4916は、所要時間DB4932が記憶する平均所要時間情報の中に前述の平均所要時間情報が存在すると判定すると、平均所要時間情報が示す平均所要時間とそれに対応する経路安定性指標値情報が示す経路安定性指標値とをユーザインタフェース4904を介して提示する。また、所要時間提示部4916は、所要時間DB4932が記憶する平均所要時間情報の中に前述の平均所要時間情報が存在しないと判定すると、モデル生成装置4001から取得された所要時間理論値情報が示す所要時間理論値を、ユーザインタフェース4904を介して提示する。
次に、本変形例に係るサプライチェーンモデル生成システムの動作の一部について図30を参照しながら説明する。なお、図30において、実施の形態で説明したサプライチェーンモデル生成システムと同様の処理については図18と同一の符号を付している。ステップS41までの一連の処理が実行された後、モデル生成装置4001は、生成したサプライチェーンモデルに対応する所要時間理論値を算出し、算出した理論値を前述の所要時間理論値DB4133に記憶させる(ステップS4001)。
次に、所要時間算出装置4009が、所要時間実績値情報を取得すると(ステップS4002)、モデル生成装置4001に対して所要時間理論値情報を送信するよう要求するための理論値要求情報を生成する(ステップS4003)。続いて、生成された理論値要求情報が、所要時間算出装置4009からモデル生成装置4001へ送信される(ステップS4004)。この理論値要求情報には、所要時間実績値情報に含まれるモデル識別情報が含まれる。一方、モデル生成装置4001は、理論値要求情報に含まれるモデル識別情報が付与されたサプライチェーンモデルに対応する所要時間理論値情報を特定する(ステップS4005)。続いて、特定された所要時間理論値情報が、モデル生成装置4001から所要時間算出装置4009へ送信される(ステップS4006)。
一方、所要時間算出装置4009は、所要時間理論値情報を受信すると、受信した所要時間理論値情報を、所要時間実績値情報に対応づけて実績DB4931に記憶させる(ステップS4007)。
その後、所要時間算出装置4009は、取得した所要時間実績値情報の実績発生日時が属する適用月および適用時間帯に対応する平均所要時間を算出する(ステップS4008)。所要時間算出装置4009は、算出した平均所要時間を示す平均所要時間情報を所要時間DB4932に記憶させる。次に、所要時間算出装置4009は、所要時間理論値に対する平均所要時間の比率に相当する経路安定性指標値を算出する(ステップS4009)。所要時間算出装置4009は、算出した経路安定性指標値を示す経路安定性指標値情報を、平均所要時間情報およびモデル識別情報に対応づけて所要時間DB4932に記憶させる。
また、例えば生産管理部門に属するユーザが、ユーザインタフェースを介して、所要時間を問合せるための操作を行ったとする。この場合、所要時間算出部4009は、所要時間問合せ情報を受け付ける(ステップS4010)。続いて、所要時間算出装置4009は、所要時間DB4932が記憶する所要時間情報を検索して、所要時間問合せ情報に含まれるモデル識別情報とサプライチェーンモデルを適用する月および時間帯との組み合わせに対応する平均所要時間情報が存在すると判定したとする(ステップS4011)。この場合、所要時間算出装置4009は、所要時間DB4932から平均所要時間情報および経路安定性指標値情報を取得し、取得した平均所要時間情報が示す平均所要時間と経路安定性指標値情報が示す経路安定性指標値とをユーザインタフェース4904を介して提示する(ステップS4012)。
次に、本変形例に係るモデル生成装置4001が実行するモデル生成処理について図31を参照しながら説明する。なお、図31において実施の形態で説明したモデル生成処理と同様の処理については図22と同一の符号を付している。
まず、ステップS401からS405までの一連の処理が実行された後、所要時間理論値算出部4114は、モデル生成部113により生成されたサプライチェーンモデルに対応する所要時間理論値を算出し、所要時間理論値DB4133に記憶させる(ステップS4401)。次に、所要時間理論値送信部4115は、所要時間算出装置4009から前述の理論値要求情報を受信したか否か判定する(ステップS4402)。所要時間理論値送信部4115により理論値要求情報を受信していないと判定されると(ステップS4402:No)、ステップS406の処理が実行される。一方、所要時間理論値送信部4115は、理論値要求情報を受信したと判定されると(ステップS4402:Yes)、理論値要求情報に含まれるモデル識別情報が示すサプライチェーンモデルに対応する所要時間理論値情報を特定する(ステップS4403)。続いて、所要時間理論値送信部4115は、特定した所要時間理論値情報を、所要時間算出装置4009へ送信する(ステップS4404)。その後、ステップS406の処理が実行される。
次に、本変形例に係る所要時間算出装置4009が実行する平均所要時間・経路安定性指標値算出処理について図32を参照しながら説明する。この平均所要時間・経路安定性指標値算出処理は、例えば所要時間算出装置4009へ電源が投入されたことを契機として開始される。まず、実績値取得部4911は、所要時間実績値情報を取得したか否か判定する(ステップS4901)。実績値取得部4911が所要時間実績値情報を取得していないと判定すると(ステップS4901:No)、そのまま後述のステップS4907の処理が実行される。
一方、実績値取得部4911は、所要時間実績値情報を取得すると(ステップS4901:Yes)、取得した所要時間実績値情報を実績DB4931に記憶させる(ステップS4902)。次に、理論値取得部4912は、所要時間実績値情報からモデル識別情報を抽出し、抽出したモデル識別情報を含む理論値要求情報を生成してモデル生成装置4001へ送信する(ステップS4903)。続いて、理論値取得部4912は、モデル生成装置4001から所要時間理論値情報を取得し、取得した所要時間理論値情報を所要時間DB4932に記憶させる(ステップS4904)。
その後、平均所要時間算出部4913は、取得した所要時間実績値情報を、対応するサプライチェーンモデルが適用された月と時間帯との組み合わせで分類する(ステップS4905)。次に、平均所要時間算出部4913は、サプライチェーンモデルが適用された月と時間帯との組み合わせ毎に、所要時間実績値情報が示す所要時間実績値の平均値である平均所要時間を算出し、算出した平均所要時間を示す平均所要時間情報を、モデル識別情報、月および時間帯と対応づけて所要時間DBに記憶させる(ステップS4906)。続いて、安定性指標値算出部4914は、サプライチェーンモデルが適用された月と時間帯との組み合わせ毎に、所要時間理論値に対する平均所要時間の比率に相当する経路安定性指標値を算出し、算出した経路安定性指標値を示す経路安定性指標値情報を所要時間DB4932に記憶させる(ステップS4907)。
その後、実績値取得部4911は、平均所要時間・経路安定性指標値算出処理を終了させるよう指令する終了指令が有ったか否かを判定する(ステップS4908)。この終了指令は、例えばユーザにより所要時間算出装置4009を停止させるための操作が行われた場合に発生する。実績値取得部4911により終了指令が無いと判定されると(ステップS4908:No)、再びステップS4901の処理が実行される。一方、実績値取得部4911が、終了指令有りと判定すると(ステップS4908:Yes)、平均所要時間・経路安定性指標値算出処理が終了する。
次に、本実施の形態に係る所要時間算出装置4009が実行する所要時間提示処理について図33を参照しながら説明する。この所要時間提示処理は、例えば所要時間算出装置4009へ電源が投入されたことを契機として開始される。
まず、問合せ受付部4915は、ユーザインタフェース4904からサプライチェーンモデルに対応する所要時間の問合せを行うための所要時間問合せ情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS4951)。ここで、問合せ受付部4915は、ユーザがユーザインタフェース4904を介して所要時間を問合せるための操作を行うと、所要時間問合せ情報を受け付ける。問合せ受付部4915が所要時間問合せ情報を受け付けていないと判定する限り(ステップS4951:No)、ステップS4951の処理が繰り返し実行される。
一方、問合せ受付部4915が、所要時間問合せ情報を受け付けたとする(ステップS4951:Yes)。この場合、所要時間提示部4916は、所要時間DB4932が記憶する所要時間情報を検索して、所要時間問合せ情報に含まれるモデル識別情報とサプライチェーンモデルを適用する月および時間帯を示す情報との組み合わせに対応する平均所要時間情報が存在するか否かを判定する(ステップS4952)。
所要時間提示部4916が、所要時間DB4932が記憶する所要時間情報の中に、前述のモデル識別情報と適用する月および時間帯を示す情報との組み合わせに対応する平均所要時間情報が存在すると判定したとする(ステップS4952:Yes)。この場合、所要時間提示部4916が、所要時間DB4932から平均所要時間情報および経路安定性指標値情報を取得し、取得した平均所要時間情報が示す平均所要時間と経路安定性指標値情報が示す経路安定性指標値とをユーザインタフェース4904を介して提示する(ステップS4953)。
一方、所要時間提示部4916が、所要時間DB4932が記憶する所要時間情報の中に、前述のモデル識別情報と適用する月および時間帯を示す情報との組み合わせに対応する平均所要時間情報が存在しないと判定したとする(ステップS4952:No)。この場合、理論値取得部4912は、所要時間問合せ情報からモデル識別情報を抽出し、抽出したモデル識別情報を含む理論値要求情報を生成してモデル生成装置4001へ送信する(ステップS4954)。次に、理論値取得部4912は、モデル生成装置4001から所要時間理論値情報を取得する(ステップS4955)。続いて、所要時間提示部4916は、理論値取得部4912が取得した所要時間理論値情報が示す所要時間理論値を、ユーザインタフェース4904を介して提示する(ステップS4956)。
本構成によれば、最終製品の発注からサプライチェーンモデルに従って最終製品を発注元へ供給するまでの所要時間をユーザに提示することができるので、ユーザが最終製品の供給を受ける時期を把握し易くなるという利点がある。また、本構成によれば、サプライチェーンモデルに従った流通経路の安定性の指標値をユーザに提示することができるので、ユーザがサプライチェーンモデルに従った流通経路の安定性を考慮して適用するサプライチェーンモデルを選択することが可能となるという利点もある。
なお、本変形例では、所要時間実績値の平均値である平均所要時間を、所要時間実績値の代表値として算出する平均所要時間算出部4913を備えるサプライチェーンモデル生成システムの例について説明した。但し、これに限らず、例えばサプライチェーンモデル生成システムが、所要時間実績値の最大値、中間値または最小値を、所要時間実績値の代表値として算出する代表値算出部を備えるものであってもよい。
実施の形態では、ネットワークNT1、NT2がイーサネット(登録商標)規格に適合したLANである例について説明したが、これに限らす、例えば電力線通信ネットワークであってもよい。或いは、装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8、輸送情報生成装置2008、ローカル資源管理装置3、2003、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1が、無線モジュールを備えるとする。この場合、ネットワークNT1、NT2が、アクセスポイントを介した無線通信ネットワークであってもよい。この場合、装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8、輸送情報生成装置2008、ローカル資源管理装置3、2003、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1が、例えばBluetooth(登録商標)のような短距離無線通信規格に適合した通信方式でアクセスポイントと通信するようにしてもよい。また、装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8、輸送情報生成装置2008、ローカル資源管理装置3、2003、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1が、赤外線通信モジュールを備えるとする。この場合、ネットワークNT1、NT2が、IR−DR規格に適合した赤外線通信を介したネットワークであってもよい。
実施の形態では、測位装置52、62、82が、タグ53、63、83との通信を行うことにより、生産装置51、作業者または搬送装置84の位置を測定する例について説明した。但し、これに限らず、例えば測位装置52が、GPS信号を利用して生産装置51、作業者または搬送装置84の位置を測定するものであってもよいし、生産装置51、作業者または搬送装置84から送信されるBluetooth(登録商標)のような短距離無線通信規格に適合した電波を利用して生産装置51、作業者または搬送装置の位置を測定するものであってもよい。或いは、測位装置52、62、82が、A−GPS信号または音波を利用して生産装置51、作業者または搬送装置84の位置を測定するものであってもよい。
或いは、実施の形態において、測位装置52、62、82およびタグ53、63、83が存在しないものであってもよい。この場合、例えば装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6および搬送情報生成装置8がユーザインタフェースを有し、ユーザがユーザインタフェース装置介して、生産装置51、作業者、搬送装置84の位置情報を直接装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6および搬送情報生成装置8へ入力するようにしてもよい。
実施の形態では、受付部111が、対象となる最終製品の需要予測量を示す情報を含むモデル生成要求情報を受け付ける例について説明した。但し、これに限らず、例えば受付部111が、例えば対象となる最終製品の識別情報を受け付けると、その最終製品の販売実績情報を管理するサーバ(図示せず)から販売実績情報を取得し、取得した販売実績情報から将来の販売量を予測するものであってもよい。ここで、受付部111は、例えば線形回帰法、指数平滑法、重み付き移動平均法、ホルツ/ウィンター法等の周知の予測方法を利用して将来の対象となる最終製品の販売量を予測してもよい。
また、本発明に係る装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8、輸送情報生成装置2008、ローカル資源管理装置3、2003、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1の各種機能は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、ネットワークに接続されているコンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、コンピュータシステムが読み取り可能な非一時的な記録媒体(CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等)に格納して配布し、当該プログラムをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行する装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8、輸送情報生成装置2008、ローカル資源管理装置3、2003、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1を構成してもよい。
また、コンピュータにプログラムを提供する方法は任意である。例えば、プログラムは、通信回線の掲示版(BBS(Bulletin Board System))にアップロードされ、通信回線を介してコンピュータに配信されてもよい。そして、コンピュータは、このプログラムを起動して、OS(Operating System)の制御の下、他のアプリケーションと同様に実行する。これにより、コンピュータは、上述の処理を実行する装置情報生成装置5、作業者情報生成装置6、サプライヤ情報生成装置7、搬送情報生成装置8、輸送情報生成装置2008、ローカル資源管理装置3、2003、グローバル資源管理装置2およびモデル生成装置1として機能する。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本出願は、2018年1月12日に出願された日本国特許出願特願2018−003059号に基づく。本明細書中に日本国特許出願特願2018−003059号の明細書、特許請求の範囲および図面全体を参照として取り込むものとする。