JP6872240B2 - ネットコンベア - Google Patents
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Description
除水装置は、例えば、図4〜6に示すように、基台1の上部に設けた一対のフレーム2,3間にネットコンベアNを設け、このネットコンベアN上に、除水対象物を載せて搬送するようにしている。
そして、上記第1,2噴射ユニットA,Bの噴射ノズル5から噴射される圧縮エアによって、ネットコンベアN上を搬送される除水対象物の表面を除水するようにしている。
上記ローラチェーン8,9は、帯状ネット6を構成する支持棒7の両端に連結されている。
また、上記駆動軸11及び従動軸12は、上記フレーム2,3で両端を支持されている。そして、駆動軸11の両端側には一対の駆動側スプロケット13,13が取り付けられ、従動軸12の両端側には一対の従動側スプロケット14,14が取り付けられている。そして、これら駆動側スプロケット13及び従動側スプロケット14に上記ローラチェーン8,9が架け渡され、駆動軸11を図示しないモータで回転させて、上記搬送帯10が循環するようにしている。
なお、上記ローラリンク15は、一対の内プレート15aとローラ15bが2個と、ローラ15b内に圧入されたブッシュとを組み合わせたもので、ピンリンク16は、一対の外プレート16aとこれらに圧入され、両端を加締めたピン16bとを組み合わせたものである。そして、ローラリンク15を上記ピンリンク16で連続的につなぎ合わせたものがローラチェーン8となるが、搬送帯10を構成するために、上記ピンリンク16のピン16bの代わりに上記支持棒7を貫通させて、ローラチェーン8に帯状ネット6を連結している。
図6では、上記帯状ネット6の幅方向における一方の端部側でローラチェーン8を連結した状態を示しているが、他方の端部側ではローラチェーン9が、上記と同様にして支持棒7によって帯状ネット6と連結され、ローラ15bを貫通した支持棒7の貫通端にスナップリング17が取り付けられている。
なお、図中の符号6cは溶接部である。
以下には、一方のフレーム2側について説明し、他方のフレーム3側の説明は省略するが、フレーム3側もフレーム2側と同様の構成を備え、従動軸12が移動可能に支持されている。
そして、固定プレート18において軸受部材21を挟んで対向する位置には、ネットコンベアNの搬送方向xに沿った一対の長孔18aが形成され、この長孔18aには、フレーム3に固定された上記ねじ棒19を貫通させ、その先端側にナット20が締め付けられている。
なお、図中の符号25は、調整ボルト24の位置を保つための緩み止めナットである。
また、上記ナット20を緩めるとともに調整ボルト24を緩めて、起立片18bから調整ボルト24の先端が離れるようにすれば、上記長孔18aの範囲で固定プレート18を駆動軸11側へ移動させることができる。
このように、フレーム2,3側において固定プレート18を駆動軸11側へ移動させれば、張力を緩め、搬送帯10を弛緩状態にすることができる。
搬送帯10が分断されれば、搬送帯10を展開状態にして、フレーム2,3内から引き出すことができる。搬送体10を引き出せば、それを洗浄することができるし、フレーム2,3の内側の清掃も簡単にできるようになる。
そこで、上記連結棒7を抜き取って、搬送帯10の洗浄や装置の清掃を容易にできるようにしている。
このように、従来のネットコンベアNでは、多数のスナップリング17が用いられているが、このようなスナップリング17は、除水装置の運転中の振動などによって、外れてしまうことがあった。
そこで、支持棒7の端部からスナップリング17が外れていることを発見した場合には、その行方を突き止め、スナップリング17が製品に混入していないことを確認しなければならない。そのために、外れたスナップリング17を見つけるまで、搬送工程を止めなければならない。このようにスナップリング17が脱落しやすい従来のネットコンベアを用いた工程では、製造効率が落ちてしまうという問題があった。
この発明の目的は、帯状ネットを備えた搬送帯の着脱を容易にしながら、支持棒に取り付けられたスナップリングなどの抜け止め手段が脱落することによる問題を防止できるネットコンベアを提供することである。
なお、上記ローラチェーンのリンクを貫通する支持棒は、全てのリンクに1対1で対応させる必要はない。上記支持棒は、ローラチェーンの長さ方向に適当な間隔を保つ位置のリンクを貫通していればよい。
脱落の可能性のある抜け止め手段の数が少なくなれば、それだけで、脱落の可能性は低くなるだけでなく、例えば点検も容易になる。その結果、点検時間を短縮しながら確実な点検ができ、脱落しそうな部品等を予め発見して交換することもできる。
しかも、取り外し可能な抜け止め手段と取り外し不能な抜け止め手段とが識別可能にされているため、点検すべき抜け止め手段の位置が分かりやすい。
したがって、従来と比べて、抜け止め手段の脱落を劇的に少なくでき、ネットコンベアを用いた工程の処理効率や作業性が向上する。
また、搬送帯を展開状態にする際にも、取り外し可能な抜け止め手段を見つけるのに手間がかかるようなこともなく、清掃等を容易に行なうことができる。
また、スナップリングは、割りピンのようにその先端が製品に接触して商品を傷つけたり、他の部品に引っかかる心配がない。そのうえ、支持棒に形成された割りピンを挿入するための孔の向きを確認する必要もなく、取り付け作業性がよい。
第3の発明によれば、支持棒の太さによって、取り外し可能な抜け止め手段の位置を特定することができる。
そして、従来と同じ構成には、従来と同じ符号を用い、この実施形態の説明にも図4〜7を参照する。
図1に示す搬送帯26は、駆動側スプロケット13と従動側スプロケット14とに掛け渡されたローラチェーン8,9間を帯状ネット6で連結して構成されている(図5参照)。
帯状ネット6は、従来と同様に、捲き方向を反対にしたスパイラル部材6aと6bとを組み合わせ、その接合部には、支持棒7あるいは支持棒27を介在させている。
そして、これら支持棒7及び27の両端を、ローラチェーン8,9のリンク15,16に貫通させている。
そして、図1,2に示すように、支持棒7の、ローラチェーン8,9からの貫通端には溶接部28を形成して取り外し不能な抜け止め手段としている。
一方、太い支持棒27の貫通端には取り外し可能な抜け止め手段としてのスナップリング17を嵌めている。そして、この支持棒27が、ローラチェーン8,9のローラ15bの内径よりも太い場合には、支持棒27の両端側を細く加工して、ローラ15bを貫通させるようにしている。
そして、この実施形態においても、搬送帯26を展開して取り外して洗浄したり、基台1上を清掃したりできる点は従来と同じである。
まず、除水装置のフレーム2,3のカバーを外し、図7に示す固定プレート18を固定しているナット20を緩めるとともに、緩み止めナット25と調整ボルト24を後退させ、固定プレート18を移動可能にする。そして、固定プレート18を駆動軸11側へ移動させ、従動軸12と駆動軸11との間隔を小さくすることで、搬送帯26の張力を緩め、弛緩状態にする。
搬送帯26を引き上げたら、複数の支持棒7,27のうち、特定の支持棒27を見つけ、その両端のスナップリング17を外して支持棒27を抜き取れば、搬送帯26を展開状態にすることができる。展開状態になった搬送帯26は、ローラチェーン8,9とともに、スプロケット13,14からはずれ、フレーム2,3間から抜き取ることができる。
そして、抜き取った搬送帯26を洗浄したり、フレーム2,3間を清掃したりできる。
その後、上記従動軸12が支持された固定プレート18の位置を調整して、搬送帯26を緊張状態にする。
ただし、この発明の切換機構としては、図7に示すものに限定されない。例えば、特開2006−151663号公報に開示されているようなレバーを利用した切換機構や、その他の切換機構を用いてもよい。
そのうえ、この実施形態では、特定の上記支持棒27の両端に設けたスナップリング17の数が2個だけで、従来と比べてスナップリング17の数が圧倒的に少なくなるので、スナップリング17が脱落する可能性を圧倒的に小さくすることができる。
特に、この実施形態では、支持棒27を支持棒7より太くして、太さの差からも支持棒27を特定しやすくしている。このように支持棒27を識別できることが、この支持棒27に設けられた取り外し可能な抜け止め手段を識別可能にしたことである。
また、点検すべき個所が限られるので、スナップリング17の劣化を見落とすこともなくなるし、仮にスナップリング17が劣化する前に、新しいスナップリングに交換するようにしても、コストの上昇は抑えられる。
このように、太さや色などによって支持棒を区別できるようにしておけば、ローラチェーン8,9からの貫通端の抜け止め手段の形状から抜け止め手段の種類を識別するよりも、抜け止め手段の識別が容易になる。なぜなら、ローラチェーン8,9からの支持棒7,27の貫通端は、フレーム2,3などに囲まれていることが多く、上方から抜け止め手段が見えにくい場合もあるが、支持棒の中央部分ならば、すぐに目に付くからである。
また、帯状ネットの構成も、ローラチェーン8,9に連結可能な支持棒7,27を備えたものであれば、図示のものに限らない。例えば、図3に示すネットは、スパイラル部材6a,6bの接合部には、ローラチェーン8,9に連結される支持棒7,27のほか、ローラチェーン8,9には連結されない波状の接合棒29を用いている。この接合棒29は、ローラチェーン8,9に帯状ネットを連結するためのものではなく、単にスパイラル部材6a,6bを接合するためのものである。
ただし、スパイラル部材6a,6bが直接接合され、接合のために支持棒が必要ない場合でも、支持棒を適当な間隔で設け、それをローラチェーン8,9に連結することで、帯状ネットが弛まないようにする必要がある。
また、割りピンを用いた場合には、それを取り付ける際に、支持棒に形成された貫通孔の向きを確かめる必要があるが、スナップリングならその必要がない。
さらに、取り外し不能な抜け止め手段も、支持棒7の両貫通端に直接形成した溶接部に限らない。例えば、従来のように取り付けたスナップリング17を、溶接によって固定してもよい。
7 支持棒
8,9 ローラチェーン
13 駆動側スプロケット
14 従動側スプロケット
15 ローラリンク
16 ピンリンク
17 (取り外し可能な抜け止め手段)スナップリング
18 (切換機構を構成する)固定プレート
18a (切換機構を構成する)長孔
19 (切換機構を構成する)ねじ棒
20 (切換機構を構成する)ナット
23 (切換機構を構成する)支持片
24 (切換機構を構成する)調整ボルト
25 (切換機構を構成する)緩み止めナット
26 搬送帯
27 (特定の)支持棒
28 (取り外し不能な抜け止め手段)溶接部
Claims (3)
- スプロケット間に掛け渡された一対のローラチェーンと、
この一対のローラチェーン間に掛け渡されるとともに、上記ローラチェーンのローラ、ローラリンク及びピンリンクを貫通する複数の支持棒と、
この支持棒の両貫通端に設けられた抜け止め手段と、
上記支持棒によって支持された無端の帯状ネットとで搬送帯が構成され、
上記搬送帯を緊張させたり、弛緩させたりする切換機構が備えられ、
上記切換機構を操作して上記搬送帯を弛緩状態にし、特定の支持棒を止めている抜け止め手段を外し、
その支持棒を抜き取って、この抜き取った支持棒の位置を境に上記搬送帯を分離する一方、
分離された搬送帯の端部同士を接合しながら、この接合部に上記抜き取った支持棒を挿入することによって分離された搬送帯を再度連結可能にしたネットコンベアであって、
上記抜け止め手段のうち、特定の支持棒の抜け止め手段のみを貫通端に対して取り外し可能にするとともに、他の支持棒の抜け止め手段を取り外し不能とし、
これら取り外し可能な抜け止め手段と取り外し不能な抜け止め手段とを識別可能にした
ネットコンベア。 - 上記取り外し可能な抜け止め手段はスナップリングであり、
上記取り外し不能な抜け止め手段は溶接である請求項1に記載のネットコンベア。 - 上記取り外し可能な抜け止め手段を取り付けた支持棒の直径と、他の支持棒の直径とが異なる請求項1又は2に記載のネットコンベア。
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