JP6871831B2 - 作業車両用の自律走行システム - Google Patents
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Description
その上、特許文献1に記載の構成では、前述した目標点設定用の第3距離を、GPS位置計測点の直線目標経路からの横方向の第1距離(左右離間距離)の大小変化によって切り換えることから、目標操舵角を設定する上においては方位角偏差に加えて横方向偏差も考慮する必要があり、これにより、演算に要する負荷が更に大きくなる。
予め生成された目標経路を記憶する記憶部と、自車の現在位置および現在方位を測定する測位ユニットと、前記自車が前記目標経路を自律走行するように操舵輪を自動操舵する自動操舵ユニットとを備え、
前記自動操舵ユニットは、前記操舵輪の目標操舵角を設定する操舵角設定部と、前記操舵輪の操舵角を検出する舵角センサとを有し、
前記操舵角設定部は、方位角偏差を演算する方位角偏差演算手段と、自律走行時の舵角誤差を検出する舵角誤差検出手段と、前記方位角偏差と前記舵角誤差とから前記目標操舵角を演算する操舵角演算手段とを有し、
前記方位角偏差演算手段は、自律走行中に前記現在位置から進行方向側に所定距離をあけた前記目標経路上に目標地点を設定する目標地点設定処理と、前記現在位置から前記目標地点にわたる目標方位ラインを生成するライン生成処理と、前記現在方位と前記目標方位ラインとがなす角度を前記方位角偏差として演算する方位角偏差演算処理とを行う点にある。
これにより、この目標操舵角に基づいて操舵輪の自動操舵を行うことにより、舵角誤差に起因した自律走行時における自車の目標経路に対する走行オフセット量を低下させることができる。
その結果、目標操舵角の演算に要する演算負荷を軽減しながら、舵角誤差に起因した走行オフセットによる作業精度の低下を抑制することができる。
前記目標経路は、前記自車の走行形態に応じて複数種類の経路部に区画され、
前記記憶部には、前記経路部の種類に応じて異なる長さに設定された複数の前記所定距離が記憶され、
前記方位角偏差演算手段は、前記自車が自律走行する前記経路部の種類に応じて前記所定距離を自動的に変更する点にある。
前記目標経路は、前記自車の走行形態に応じて複数種類の経路部に区画され、
前記方位角偏差演算手段は、前記現在位置が現在の経路部から種類の異なる次の経路部に切り替わるまでの間は、前記現在の経路部の延長線上に前記目標地点を設定する点にある。
なお、本発明に係る作業車両用の自律走行システムは、トラクタ以外の、乗用田植機、コンバイン、乗用草刈機、ホイールローダ、除雪車、などの乗用作業車両、および、無人草刈機などの無人作業車両に適用することができる。
なお、トラクタ1の後部には、ロータリ耕耘装置6に代えて、プラウ、播種装置、散布装置、などの作業装置を連結することができる。
なお、エンジン10には、電子ガバナを備えた電子制御式のガソリンエンジンを採用してもよい。変速装置11には、油圧機械式無段変速装置(HMT)、静油圧式無段変速装置(HST)、または、ベルト式無段変速装置、などを採用することができる。パワーステアリング機構12には、電動モータを備えた電動式のパワーステアリング機構12などを採用してもよい。
つまり、目標経路Pは、自車1の走行形態に応じて複数種類の経路部P1〜P5に区画されている。
なお、図3に示す目標経路Pはあくまでも一例であり、目標経路Pは、例えば、複数の方向転換経路部P2として、直進作業経路部P1の終端地点P1eから次の直進作業経路部P1の始端地点P1sに向けてトラクタ1を180度旋回させるUターン経路部を備えるように生成されていてもよい。
なお、目標経路Pの送信に関しては、トラクタ1が自律走行を開始する前の段階において、目標経路Pの全体が端末ECU30から車載ECU16に一挙に送信されるようにしてもよい。また、例えば、目標経路Pがデータ量の少ない所定距離ごとの複数の経路部分に分割されて、トラクタ1が自律走行を開始する前の段階においては、目標経路Pの初期経路部分のみが端末ECU30から車載ECU16に送信され、自律走行の開始後は、トラクタ1がデータ量などに応じて設定された経路取得地点に達するごとに、その地点に対応する以後の経路部分のみが端末ECU30から車載ECU16に送信されるようにしてもよい。
自動変速制御においては、変速制御部16Aが、前述した目標車速を含む目標経路Pと測位ユニット19の出力と車速センサ17の出力とに基づいて、目標経路Pでのトラクタ1の走行形態などに応じて設定された目標車速が自車1の車速として得られるように変速装置11の作動を自動制御する。
自動制動制御においては、制動制御部16Bが、目標経路Pと測位ユニット19の出力とに基づいて、目標経路Pに含まれている制動領域において左右のサイドブレーキが左右の後輪8を適正に制動するようにブレーキ操作機構13の作動を自動制御する。
自動操舵制御においては、自車1が目標経路Pを自律走行するように、操舵角設定部16Eが、目標経路Pと測位ユニット19の出力とに基づいて左右の前輪7の目標操舵角θsを求めて設定し、設定した目標操舵角θsをパワーステアリング機構12に出力する。すると、パワーステアリング機構12が、目標操舵角θsと舵角センサ18の出力とに基づいて、目標操舵角θsが左右の前輪7の操舵角として得られるように左右の前輪7を自動操舵する。
作業用自動制御においては、作業装置制御部16Cが、目標経路Pと測位ユニット19の出力とに基づいて、自車1が直進作業経路部P1の始端地点P1sに達するのに伴ってロータリ耕耘装置6による耕耘が開始され、かつ、自車1が直進作業経路部P1の終端地点P1eに達するのに伴ってロータリ耕耘装置6による耕耘が停止されるように、クラッチ操作機構14および昇降駆動機構15の作動を自動制御する。
目標方位角θ2=直進作業経路部P1の方位角θp1+走行補正角θc
となり、後方直進経路部P4での目標方位角θ2は、
目標方位角θ2=後方直進経路部P4の方位角θp4+走行補正角θc
となる。
ここで、直進作業経路部P1の方位角θp1および後方直進経路部P4の方位角θp4は、目標経路Pを生成する段階において既知であるが、これらを演算する場合は、直進作業経路部P1の始端地点P1sから終端地点P1eへのベクトルV1のE成分(x成分)をV1eとし、ベクトルV1のN成分(y成分)をV1nとすれば、
直進作業経路部P1の方位角θp1=atan2(V1e,V1n)
となる。また、後方直進経路部P4の始端位置から終端位置へのベクトルV4のE成分(x成分)をV4eとし、ベクトルV4のN成分(y成分)をV4nとすれば、
後方直進経路部P4の方位角θp4=atan2(V4e,V4n)
となる。そして、走行補正角θcは、NED座標上での自車1の走行経路からの横方向偏差をD2とすれば、目標地点設定用の所定距離がD1であることから、
走行補正角θc=asin(横方向偏差D2/所定距離D1)
となり、これらにより、目標方位角θ2を求めることができ、求めた目標方位角θ2と測位ユニット19が測定した自車1の現在方位θ1との差から方位角偏差θdを得ることができる。
一方、図6〜7に示すように、現在の自車1の走行経路が第1旋回経路部P3または第2旋回経路部P5であれば、それらの各旋回経路部P3,P5の旋回中心ptから自車1へのベクトルVvとN軸とがなす角度をθvとすれば、方位角偏差θdは、前述した角度θvと自車1の現在方位θ1と走行補正角θcとから、
方位角偏差θd=角度θv+SignTrn×90−現在方位θ1+SignTrn×(90−走行補正角θc)
によって求めることができる。
ここで、この式中の単位には全てに度が用いられており、式中の「90」は90度を示している。また、「SignTrn」に関しては、旋回方向が時計周りの方向であれば「1」となり、旋回方向が反時計周りの方向であれば「−1」となる。そして、上記の式における走行補正角θcは、目標地点設定用の所定距離D1と、旋回経路部P3,P5の旋回中心ptから自車1までの距離D3と、旋回経路部P3,P5の旋回半径Rとから、
走行補正角θc=acos((D3^2+D1^2−R^2)/(2×D3×D1)
によって求めることができ、この式における旋回経路部P3,P5の旋回中心ptから自車1までの距離D3は、旋回経路部P3,P5の旋回半径Rと、NED座標上での自車1の旋回経路部P3,P5からの横方向偏差D2とから、
距離D3=旋回半径R+横方向偏差D2
によって求めることができる。
図9〜10に示すように、舵角誤差検出手段16Ebは、目標経路Pの直進作業経路部P1での自車1の自律走行による直進走行時に、自車1の現在位置p1から進行方向側(前方側)に一定距離D4をあけた目標経路上に注視点p3を設定する注視点設定処理(ステップ#3)と、自車1の現在位置から注視点p3にわたる線分L2を生成する線分生成処理(ステップ#4)と、目標経路Pと線分L2とがなす角度を舵角誤差θeとして演算する舵角誤差演算処理(ステップ#5)とを行う。そして、舵角誤差演算処理においては、NED座標上での自車1の直進作業経路部P1からの横方向偏差をD5とすれば、注視点設定用の一定距離がD4であることから、舵角誤差θeを、
舵角誤差θe=asin(横方向偏差D5/一定距離D4)
によって求めることができる。
操舵角演算手段16Ecは、上記の舵角誤差演算処理で得た舵角誤差θeを前述した方位角偏差演算処理で得た方位角偏差θdに足し合わて目標操舵角θsを演算する操舵角演算処理を行う。
これにより、目標操舵角θsを舵角誤差θeが考慮された好適な値に演算することができ、この目標操舵角θsをパワーステアリング機構12に出力することにより、自律走行時における自車1の目標経路Pに対する走行オフセット量Soを低下させることができる。その結果、走行オフセットによる作業精度の低下を抑制することができる。
つまり、目標操舵角θsを演算する上において操舵角設定部16Eにかかる演算負荷を軽減しながら、目標操舵角θsを舵角誤差θeが考慮された好適な値に演算することができる。
これにより、トラクタ1が自律走行する経路部P1〜P5の種類に応じてユーザが所定距離D1を手動で変更する手間を無くすことができる。また、ユーザが所定距離D1を間違えることや所定距離D1を変更し忘れることに起因した方位角偏差θdの演算精度の低下を防止することができる。
方位角偏差演算手段16Eaは、図5に示すように自車1の現在位置p1が後方直進経路部P4である場合は、所定距離D1を、自車1が後方直進経路部P4で自律走行するのに適した第2所定距離D1bに変更する。第2所定距離D1bは、自車1が後方直進経路部P4での自律走行において進行方向を修正する場合は、進行方向後ろ側の左右の前輪7を操舵する後方ステアリングになって車体横方向の振れ量が大きくなることを考慮して、第1所定距離D1aよりも長い距離に設定されている。
方位角偏差演算手段16Eaは、図6〜7に示すように自車1の現在位置p1が第1旋回経路部P3または第2旋回経路部P5である場合は、所定距離D1を、自車1が第1旋回経路部P3または第2旋回経路部P5で自律走行するのに適した第3所定距離D1cに変更する。第3所定距離D1cは、第1旋回経路部P3または第2旋回経路部P5での自律走行では、それらの旋回経路部P3,P5から自車1が離れ易くなることを考慮して、第1所定距離D1aおよび第2所定距離D1bよりも短い距離に設定されている。
これにより、例えば、自車1が直進作業経路部P1を自律走行している間は、直進作業経路部P1での自律走行に適した目標地点p2を設定することができ、この目標地点p2から直進作業経路部P1での自律走行に適した目標操舵角θsを演算することができる。また、例えば、自車1が第1旋回経路部P3を自律走行している間は、第1旋回経路部P3での自律走行に適した目標地点p2を設定することができ、この目標地点p2から第1旋回経路部P3での自律走行に適した目標操舵角θsを演算することができる。その結果、自車1が目標経路Pを自律走行するときの走行精度を高めることができる。
本実施形態においては、所定条件として、自車1が直進作業経路部P1での自律走行を開始してから自律走行が整定するまでに要する一定距離Laを走破したか否かが設定されている。そして、舵角誤差検出手段16Ebは、検出条件判別処理においては、自車1が直進作業経路部P1での自律走行を開始してから一定距離Laを走破した場合に、所定条件が成立したと判断するように構成されており、これにより、自車1が直進作業経路部P1での自律走行を開始してから一定距離Laを走破するまでの間は、検出禁止処理によって舵角誤差θeの検出が禁止される。
その結果、自車1が直進作業経路部P1での自律走行を開始してから自律走行が整定するまでの間においても、舵角誤差θeの検出と、検出した舵角誤差θeに基づく目標操舵角θsの演算が行われることにより、舵角誤差θeの検出確度が低下し、この検出確度の低い舵角誤差θeに基づいて目標操舵角θsが演算されてパワーステアリング機構12に出力されることに起因して、自律走行時における自車1の目標経路Pに対する走行オフセット量Soが低下し難くなる不都合の発生を回避することができる。
これにより、舵角誤差検出手段16Ebによる舵角誤差θeの検出確度を高めることができる。そして、操舵角演算手段16Ecが、確度の高い舵角誤差θeに基づいて演算した目標操舵角θsをパワーステアリング機構12に出力することにより、自律走行時における自車1の目標経路Pに対する走行オフセット量Soをより確実に低下させることができる。その結果、走行オフセットによる作業精度の低下をより効果的に抑制することができる。
これにより、舵角誤差検出手段16Ebは、更新処理によって舵角誤差θeを更新するごとに舵角誤差θeの検出確度を高めることができ、操舵角演算手段16Ecは、更新ごとに確度が高められた舵角誤差θeに基づいて演算した目標操舵角θsをパワーステアリング機構12に出力することができる。その結果、自車1の直進作業経路部P1での自律走行距離が長くなるほど、自律走行時における自車1の目標経路Pに対する走行オフセット量Soを低下させることができ、走行オフセットによる作業精度の低下をより効果的に抑制することができる。
なお、舵角誤差検出用の第1設定距離Lbと舵角誤差再検出用の第2設定距離Lcとの差は、第1設定距離Lbの走行で得た舵角誤差θeに基づいて目標操舵角θsが補正された後の自動操舵による自律走行において、自律走行が整定するまでの走行距離を考慮して設定されている。
これにより、舵角誤差θeの平均化処理において、直進走行時の舵角誤差θeとは異なる成分を有する方向転換時の舵角誤差θeが直進走行時の舵角誤差θeと混在することによる舵角誤差θeの検出確度の低下を防止することができる。
操舵角演算手段16Ecは、前述した数列判別処理で得た判別結果に基づいて、今回の直進作業経路部P1が奇数列であれば、往路用の舵角誤差θeを前述した方位角偏差演算処理で得た方位角偏差θdに足し合わせる往路用の操舵角演算処理を行う。また、今回の直進作業経路部P1が偶数列であれば、復路用の舵角誤差θeを前述した方位角偏差演算処理で得た方位角偏差θdに足し合わせる復路用の操舵角演算処理を行う。
これにより、測位ユニット19が測定する自車1のヨー角に誤差がのることなどに起因して、自車1が奇数列の直進作業経路部(往路部)P1を自律走行する場合と偶数列の直進作業経路部(復路部)P1を自律走行する場合とで舵角誤差θeに差異が生じている場合に、往路用の舵角誤差θeが復路用の舵角誤差θeによって更新される、または、復路用の舵角誤差θeが往路用の舵角誤差θeによって更新されることによる舵角誤差θeの検出確度の低下を防止することができる。
具体的には、例えば、奇数列の直進作業経路部(往路部)P1の方位が真北になり、偶数列の直進作業経路部(復路部)P1の方位が真南になる圃場において、自車1が奇数列の直進作業経路部(往路部)P1を自律走行している場合には、測位ユニット19が測定する自車1の方位が0度になり、かつ、自車1が偶数列の直進作業経路部(復路部)P1を自律走行している場合には、測位ユニット19が測定する自車1の方位が180度になることが理想的であるが、実際には、測位ユニット19が測定する自車1のヨー角に誤差がのることなどに起因して、自車1が奇数列の直進作業経路部(往路部)P1を自律走行しているにもかかわらず、測位ユニット19が測定する自車1の方位が0度から少しずれることがあり、また、自車1が偶数列の直進作業経路部(復路部)P1を自律走行しているにもかかわらず、測位ユニット19が測定する自車1の方位が180度から少しずれることがある。
これにより、本来は、自車1が奇数列の直進作業経路部(往路部)P1を自律走行しているときの自車1の方位と、自車1が偶数列の直進作業経路部(復路部)P1を自律走行しているときの自車1の方位との角度差が180度になるはずが、測位誤差のために180度にならない不都合が生じることがある。
しかしながら、自車1が同じ奇数列または同じ偶数列の直進作業経路部P1を自律走行しているときは、測位誤差による方位のずれ方向が一定なる傾向があることから、この点を考慮して、奇数列用(往路用)の舵角誤差θeと偶数列用(復路用)の舵角誤差θeとを個別に検出して個別に更新するようにしている。
その結果、検出確度の高い往路用の舵角誤差θeと復路用の舵角誤差θeとを得ることができる。
そして、自車1が自律走行する直進作業経路部P1が往路部であれば、このときの目標操舵角θsを往路用の舵角誤差θeが考慮された好適な値に演算することができ、この目標操舵角θsをパワーステアリング機構12に出力することにより、往路用の直進作業経路部P1での自律走行時における自車1の直進作業経路部P1に対する走行オフセット量Soをより好適に低下させることができる。また、自車1が自律走行する直進作業経路部P1が復路部であれば、このときの目標操舵角θsを復路用の舵角誤差θeが考慮された好適な値に演算することができ、この目標操舵角θsをパワーステアリング機構12に出力することにより、復路用の直進作業経路部P1での自律走行時における自車1の直進作業経路部P1に対する走行オフセット量Soをより好適に低下させることができる。
これにより、検出禁止処理によって舵角誤差θeの検出が禁止された自律走行時においても、目標操舵角θsを舵角誤差θeが考慮された好適な値に演算することができ、この目標操舵角θsをパワーステアリング機構12に出力することにより、自車1の目標経路Pに対する走行オフセット量Soを低下させることができる。
また、前述したように車載記憶部16Dは不揮発性であることから、自車1のキーオフ操作によって電源が落された後に、キーオン操作が行われて自律走行が開始された場合であっても、車載記憶部16Dに記憶された舵角誤差θeを方位角偏差演算処理で得た方位角偏差θdに足し合わせることにより、舵角誤差θeが考慮された目標操舵角θsを演算することができ、自車1の目標経路Pに対する走行オフセット量Soを低下させることができる。
本発明の他の実施形態について説明する。
尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
例えば、作業車両は、エンジン10と走行用の電動モータとを備えるハイブリット仕様に構成されていてもよく、また、エンジン10に代えて走行用の電動モータを備える電動仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両は、左右の後輪8に代えて左右のクローラを備えるセミクローラ仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両は、左右の後輪8が操舵輪として機能する後輪ステアリング仕様に構成されていてもよい。
7 操舵輪
16D 記憶部
16E 操舵角設定部
16Ea 方位角偏差演算手段
16Eb 舵角誤差検出手段
16Ec 操舵角演算手段
18 舵角センサ
19 測位ユニット
32 自動操舵ユニット
L1 目標方位ライン
D1 所定距離
D1a 所定距離(第1所定距離)
D1b 所定距離(第2所定距離)
D1c 所定距離(第3所定距離)
P 目標経路
P1 経路部(直進作業経路部)
P2 経路部(方向転換経路部)
P3 経路部(第1旋回経路部)
P4 経路部(後方直進経路部)
P5 経路部(第2旋回経路部)
p1 現在位置
p2 目標地点
θ1 現在方位
θd 方位角偏差
θe 舵角誤差
θs 目標操舵角
Claims (3)
- 予め生成された目標経路を記憶する記憶部と、自車の現在位置および現在方位を測定する測位ユニットと、前記自車が前記目標経路を自律走行するように操舵輪を自動操舵する自動操舵ユニットとを備え、
前記自動操舵ユニットは、前記操舵輪の目標操舵角を設定する操舵角設定部と、前記操舵輪の操舵角を検出する舵角センサとを有し、
前記操舵角設定部は、方位角偏差を演算する方位角偏差演算手段と、自律走行時の舵角誤差を検出する舵角誤差検出手段と、前記方位角偏差と前記舵角誤差とから前記目標操舵角を演算する操舵角演算手段とを有し、
前記方位角偏差演算手段は、自律走行中に前記現在位置から進行方向側に、前記目標経路から前記現在位置までの前記目標経路と直交する方向における偏差に依存しない所定距離をあけた、前記目標経路上に目標地点を設定する目標地点設定処理と、前記現在位置から前記目標地点にわたる目標方位ラインを生成するライン生成処理と、前記現在方位と前記目標方位ラインとがなす角度を前記方位角偏差として演算する方位角偏差演算処理とを行うことを特徴とする作業車両用の自律走行システム。
- 前記目標経路は、前記自車の走行形態に応じて複数種類の経路部に区画され、
前記記憶部には、前記経路部の種類に応じて異なる長さに設定された複数の前記所定距離が記憶され、
前記方位角偏差演算手段は、前記自車が自律走行する前記経路部の種類に応じて前記所定距離を自動的に変更する請求項1に記載の作業車両用の自律走行システム。 - 前記目標経路は、前記自車の走行形態に応じて複数種類の経路部に区画され、
前記方位角偏差演算手段は、前記現在位置が現在の経路部から種類の異なる次の経路部に切り替わるまでの間は、前記現在の経路部の延長線上に前記目標地点を設定する請求項1又は2に記載の作業車両用の自律走行システム。
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