JP6871399B2 - 水性組成物及び高分子化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、水性組成物及び高分子化合物に関する。
画像データ信号に基づき、紙等の記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などの記録方法がある。
インクジェット記録方法は、印刷版を必要とせず、画像形成部のみにインクを吐出して記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率的に使用でき、ランニングコストが安い。更に、インクジェット記録方法は印刷装置も従来の印刷機に比べ比較的低コストで、小型化も可能であり、騒音も少ない。このように、インクジェット記録方法は他の画像記録方式に比べて種々の利点を兼ね備えている。
インクジェットプリンターの水性インクには、色材として染料が用いられてきた。しかし染料を用いた水性インクでは、画像のにじみが生じやすく、また耐光性及び耐水性の向上にも制約があった。これらの欠点を克服するために、近年では色材として顔料を用いた水性インクが用いられている。顔料を用いた水性インクでは、顔料を水性媒体中に安定的に分散させる必要がある。そのため、水性インクないしその原料となる顔料分散物は、通常は分散剤を用いて顔料の分散性と分散安定性を高めている。
顔料の分散剤については多くの報告がある。例えば特許文献1には、多官能チオールを用いた分岐型の高分子分散剤が記載されている。特許文献1には、この高分子分散剤と顔料とを有機溶剤中に混合してなる顔料分散組成物を得たこと、この組成物を用いてカラーフィルターを形成し、優れたアルカリ現像性と、高いコントラストを実現したことが記載されている。
また、水性顔料分散物(水性インク)に係る分散剤として、例えば特許文献1には、側鎖にベンゼン環を有する構成単位を特定量と、側鎖に長鎖アルキル基を有する構成単位を特定量と、イオン性基を有する構成単位とを含有する高分子分散剤が記載されている。特許文献2によれば、この高分子分散剤と顔料とを水性溶媒中で混合して得た水性顔料分散物は、分散性と分散安定性を高いレベルで両立できるとされる。
特開2007−277514号公報 特開2016−69487号公報
分散剤は、顔料等の分散対象粒子に対し吸着性を有する構造部(吸着性部)と、媒体との親和性の高い構造部(媒体親和性部)とをそれぞれ十分量有している必要がある。これを実現するために特許文献1では、多官能チオール由来の多分岐連結構造を介して吸着性部と媒体親和性部のそれぞれを1分子中に複数導入した構造の高分子化合物を調製し、この化合物を分散剤として用いて、有機溶剤中への顔料分散性の向上を実現している。
他方、インクジェットインクに代表される水性インク組成物は、塩基性の水性媒体中において顔料等の分散性に優れること(すなわち、保存安定性、吐出性等に優れること)が求められる。この水性インク組成物は、酸処理等された記録媒体上に吐出されることにより、記録媒体上で顔料が凝集して所望の鮮明な画像部(印字部)が形成される。
しかし、この水性インク組成物の分散剤として、多官能チオールを用いて多分岐連結構造を導入した化合物を適用する場合には問題が生じる。多官能チオールとして商業的に入手可能な化合物は、その多くが、エステル結合を複数有する多価エステル化合物である。したがって、塩基性の水性媒体中ではこのエステル結合が加水分解を受け、水性媒体中で分散剤が分解してしまう。
そこで本発明は、エステル結合を有する多分岐連結構造を有しながらも、塩基性の水性媒体中でも加水分解を生じにくく、また、水性媒体中への顔料の分散剤として優れた特性を示す高分子化合物を提供することを課題とする。また本発明は、この高分子化合物を水性媒体中に含有する水性組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた。その結果、エステル結合を有する多官能チオール化合物由来の多分岐連結構造を有し、この多分岐連結構造に、炭化水素基を有する基(吸着性部)を少なくとも2つ、酸基の塩を有するポリマー性基(媒体親和性部)を少なくとも1つ連結した構造の高分子化合物が、塩基性水溶液中でも分解されにくく、また、水性媒体中への顔料の分散性を高める分散剤として優れた特性を有することを見出した。
本発明はこれらの知見に基づきさらに検討を重ね、完成されるに至ったものである。
すなわち、本発明の上記課題は以下の手段により解決された。
〔1〕
水性媒体と、下記一般式(1)で表される高分子化合物とを少なくとも含有する水性組成物であって、
前記水性組成物が、前記水性媒体中に顔料が分散してなる水性顔料分散物である、水性組成物。
Figure 0006871399
式中、Aは炭素数4〜20の炭化水素基を示す。R下記式のいずれかで表される、エステル結合を含む(m+n)価の連結基を示す。P(メタ)アクリル酸成分と、(メタ)アクリル酸エステル成分及び/又はスチレン成分とからなるポリマー構造であり、酸基の塩を含むポリマー性基を示す。mはの整数、nは2〜の整数であり、かつ≦m+n≦を満たす。
Figure 0006871399
〔2
記高分子化合物の酸価が0.5〜3.5mmol/gである、〔〕記載の水性組成物。

上記酸基がカルボキシ基である、〔1〕又は〔2〕に記載の水性組成物。

上記Pのガラス転移温度が70℃以上である、〔1〕〜〔〕のいずれか記載の水性組成物。

上記PのI/O値が0.4〜0.6である、〔1〕〜〔〕のいずれか記載の水性組成物。

〔1〕〜〔〕のいずれか記載の水性組成物を用いた水性インク組成物。

上記水性インク組成物がインクジェット記録用である、〔〕記載の水性インク組成物。

下記一般式(1)で表される高分子化合物。
Figure 0006871399
式中、Aは炭素数4〜20の炭化水素基を示す。R下記式のいずれかで表される、エステル結合を含む(m+n)価の連結基を示す。P(メタ)アクリル酸成分と、(メタ)アクリル酸エステル成分及び/又はスチレン成分とからなるポリマー構造であり、酸基の塩を含むポリマー性基を示す。mはの整数、nは2〜の整数であり、かつ≦m+n≦を満たす。
Figure 0006871399
本明細書において、特に断りがない限り、特定の符号で表示された置換基、連結基、配位子、繰り返し単位等(以下、置換基等という)が複数あるとき、あるいは複数の置換基等を同時に規定するときには、それぞれの置換基等は互いに同一でも異なっていてもよい。このことは、置換基等の数の規定についても同様である。
本明細書において、各置換基の例として説明される各基の「基」は無置換の形態及び置換基を有する形態のいずれも包含する意味に用いる。例えば、「アルキル基」は置換基を有してもよいアルキル基を意味する。
本明細書において、「化合物」という語を末尾に付して呼ぶとき、あるいは化合物を特定の名称ないし化学式で示すときには、特に断わりのない限り、化合物そのものに加え、その塩、錯体、そのイオンを含む意味に用いる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの両者を含む意味に用いる。このことは、「(メタ)アクリル酸」についても同様である。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の高分子化合物は、エステル結合を有する多分岐連結構造を有しながらも、塩基性水性媒体中でも加水分解を受けにくく、また、水性媒体中への顔料の分散性を高める分散剤として優れた特性を有する。また、本発明の水性組成物は、本発明の高分子化合物を水性媒体中に含有してなり、水性媒体中における高分子化合物の安定性に優れる。また、本発明の水性組成物が顔料を含有する形態である場合には、水性媒体中への優れた顔料分散性を実現することができる。
本発明の水性組成物の好ましい実施形態について以下に説明する。
[水性組成物]
本発明の水性組成物は、水性媒体と、特定構造の高分子化合物とを少なくとも含有する。本発明の水性組成物において、上記高分子化合物は通常、水性媒体中に溶解した状態、又は分散された状態にある。
上記高分子化合物は、顔料等の分散剤として優れた特性を有する。すなわち、本発明の水性組成物は、好ましくは顔料を含有し、この顔料が上記高分子化合物の作用により水性媒体中に分散してなる水性顔料分散物である。この水性顔料分散物において、顔料は、その表面の少なくとも一部が上記特定構造の高分子化合物に覆われ、水性媒体中への安定的な分散が可能になる。
本発明の水性組成物はさらに、必要に応じてその他の成分を含有してもよい。その他の成分の例としては、水溶性樹脂、水分散性樹脂、界面活性剤、pH調整剤、無機塩、有機塩等が挙げられる。
本発明の水性組成物を構成する各成分について詳説する。
<水性媒体>
本発明の水性組成物に用いる水性媒体(以下、水性媒体(a)という。)は、水、又は、水と水溶性有機溶媒との混合液である。
水の量に特に制限はなく、水の含有量は、水性組成物の全質量に対し、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましく、30質量%以上が特に好ましい。上記水の含有量の上限は特に限定しないが、水性組成物の全質量に対し、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。
水性媒体(a)に含有されうる上記水溶性有機溶媒は、20℃において水に対する溶解度が5質量%以上であるものが好ましい。この水溶性有機溶媒として、例えば、アルコール化合物、ケトン化合物、エーテル化合物、アミド化合物、二トリル化合物、スルホン化合物が挙げられる。
これらのうちアルコール化合物としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンが挙げられる。
また、ケトン化合物としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、及びメチルイソブチルケトンが挙げられる。
エーテル化合物としては、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、及びポリオキシプロピレングリセリルエーテルが挙げられる。
アミド化合物としては、例えば、ジメチルホルムアミド、及びジエチルホルムアミドが挙げられる。
ニトリル化合物としては、例えば、アセトニトリルが挙げられる。
スルホン化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、及びスルホランが挙げられる。
水溶性有機溶媒の含有量は、水性組成物の全質量に対し、3質量%〜50質量%が好ましく、10質量%〜45質量%がより好ましく、15質量%〜40質量%が更に好ましい。
本発明に係る水性組成物は、水溶性有機溶媒を、1種単独で含有してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明に係る水性組成物が、水溶性有機溶媒を2種以上併用する場合、上記含有量は、水溶性有機溶媒の合計含有量をいう。
本発明の水性組成物中の水性媒体(a)の含有量は、50〜95質量%が好ましく、60〜90質量%がより好ましく、70〜90質量%がさらに好ましい。
<顔料>
本発明の水性組成物の好ましい実施形態においては、水性組成物は1種又は2種以上の顔料を水性媒体中に分散してなる水性顔料分散物である。
本発明の水性顔料分散物に用いられる顔料の種類に特に制限はなく、通常の有機又は無機顔料を用いることができる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、又は多環式顔料が好ましい。
アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料が挙げられる。
多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料が挙げられる。
染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラックが挙げられる。これらの中でも、酸化チタン、カーボンブラックが好ましい。
上記カーボンブラック顔料のDBP吸収量は特に制限されないが、色調と印画濃度の観点から、30ml/100g以上200ml/100g以下であることが好ましく、50ml/100g以上150ml/100g以下であることがより好ましい。尚、DBP吸収量は、JIS K6221 A法によって測定される。
また上記カーボンブラック顔料のBET比表面積は特に制限されないが、印画濃度と保存安定性の観点から、30m/g以上450m/g以下であることが好ましく、200m/g以上400m/g以下であることがより好ましい。
カーボンブラック顔料としては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
具体例としては例えば、Raven1250、Raven1200、Raven1190 ULTRA、Raven1170、Raven1255、Raven1080ULTRA、Raven1060ULTRA、Raven1040、Raven1035、Raven1020、Raven1000、Raven900、Raven890、Raven850、Raven780ULTRA、Raven860Ultra、Raven520、Raven500、Raven450、Raven460、Raven415、Raven14、Conductex7055 Ultra(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R、Regal330R、Regal660R、Mogul L、Black Pearls L、Regal99、Regal350、MONARCH280、MONARCH120(以上、キャボット社製)、Color Black S160、Color Black S170、Printex35、Printex U、Printex V、Printex140U、Printex140V、Printex300、Printex25、Printex200、PrintexA、PrintexG、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black4、Special Black550、Special Black 350、Special Black250、Special Black100、NEROX3500、NEROX1000、NEROX2500(以上、エボニックデグッサ社製)、No.10、No.20、No.25、No.33、No.40、No.45、No.47、No.52、No.85、No.95、No.260、MA7、MA8、MA11、MA77、MA100、MA220、MA230、MA600(以上、三菱化学社製)等を挙げることができる。但し、これらに限定されるものではない。
さらに、本発明に用いることができる顔料の具体例として、特開2007−100071号公報の段落番号0142〜0145に記載の顔料が挙げられる。
本発明の水性顔料分散物中の顔料濃度に特に制限はなく、通常は5〜25質量%であり、より好ましくは10〜20質量%である。
本発明の水性顔料分散物中に分散している有機顔料及びカーボンブラックの粒径は、80〜150nmが好ましく、90〜120nmがより好ましい。ここで、水性顔料分散物中の顔料の粒径は体積平均粒径を意味する。水性顔料分散物中の顔料の粒径は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
顔料分散物中の有機顔料及びカーボンブラックの粒径を200nm以下とすることにより、水性インク組成物に用いた際の色再現性が向上しうる。また、顔料分散物中の顔料の粒径を10nm以上とすることにより、水性インク組成物に用いた際の耐光性が向上しうる。
本発明の水性顔料分散物中に分散している無機顔料、特に白インクに使用される酸化チタンの粒径は、150〜400nmが好ましく、200〜300nmがより好ましい。
顔料分散物中の無機顔料の粒径、特に白インクに使用される酸化チタンの粒径を150nm以上とすることにより、水性インク組成物に用いた際の隠蔽性が向上しうる。また、顔料分散物中の無機顔料の粒径、特に酸化チタンの粒径を400nm以下とすることにより、水性インク組成物に用いた際の顔料の沈降性が向上しうる。
<高分子化合物(分散剤)>
本発明の水性組成物は、下記一般式(1)で表される高分子化合物を含有する。
Figure 0006871399
一般式(1)中、Aは炭化水素基を有する基を示す。この炭化水素基の炭素数は4〜20であり、好ましくは6〜18であり、より好ましくは7〜18である。
に含まれる炭化水素基は、鎖状でも環状でもよく、これらの組み合わせでもよい。また、炭化水素基が環状炭化水素の場合、脂肪族性でも芳香族性でもよい。
は、炭素数は4〜20の炭化水素基でもよく、この炭化水素基が2価の連結基を介して一般式(1)中の硫黄原子(S)に結合した形態でもよい。
が、上記の2価の連結基を介して硫黄原子に結合する形態である場合、この2価の連結基は、分子量が200以下が好ましく、10〜100がより好ましく、16〜80がさらに好ましい。この場合の好ましいAの形態としては、例えば、[炭素数は4〜20の炭化水素基]−O−[アルキレン基]―、 [炭素数は4〜20の炭化水素基]−O−[アラルキレン基]―、[炭素数は4〜20の炭化水素基]−SO−[アルキレン基]―、[炭素数は4〜20の炭化水素基]−SO−[アラルキレン基]―、[炭素数は4〜20の炭化水素基]−SO2−[アルキレン基]―、[炭素数は4〜20の炭化水素基]−SO2−[アラルキレン基]―、[炭素数は4〜20の炭化水素基]−C(O)N−[アルキレン基]―、[炭素数は4〜20の炭化水素基]−C(O)N−[アラルキレン基]―を挙げることができる。
は、炭素数4〜20(好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは炭素数7〜18)の炭化水素基であることが好ましく、芳香族性の環状炭化水素基であることが特に好ましい。
は、水性媒体中への分散対象物(顔料等)に対して親和性(吸着性)を有する基である。また、AはRにも作用し、Rが有するエステル結合を加水分解から効果的にブロックすることができる。一般式(1)において、ポリマー性基Pが有し得るエステル基については、ポリマー鎖の絡み合い等の影響により水分の侵入がブロックされて加水分解を受けにくいが、R部分に存在するエステル基はそのようなブロックが働かず、加水分解されやすい。しかし、本発明者が検討を重ねたところ、Aとして、疎水性が一定程度高い炭化水素基を有する構造を採用することにより、この炭化水素基がR部分への水の侵入を効果的に防ぐなどして、R中のエステル基の加水分解を抑制できることがわかってきた。つまり、A部分に炭素数が一定以上の炭化水素基を導入することにより、一般式(1)の高分子化合物の水性媒体中における安定性を効果的に高めることができることを見い出した。Rから一定の距離にあるAへの炭化水素基の導入により、R中のエステル基の加水分解を効果的に防ぐことができることはこれまで知られていない。
一般式(1)中、Rは(m+n)価の連結基を示す。Rはその構造中にエステル結合(−O−C(=O)−)を少なくとも1つ有する。(m+n)価の連結基が有するエステル結合の数は通常は2つ以上であり、3〜8の整数個であることも好ましい。後述のように、(m+n)は、3≦m+n≦10を満たす。Rは、好ましくは下記に示す基の3種以上(好ましくは4種以上)を組合せてなる連結基である。
Figure 0006871399
は分子量が100〜1000が好ましく、250〜800がより好ましく、400〜700がさらに好ましい。Rが有するエステル基の数は、通常は2つ以上であり、3つ以上がより好ましい。
の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。
Figure 0006871399
なかでも、Rは下記のいずれかの構造であることが好ましい。
Figure 0006871399
一般式(1)中、Pはポリマー性基を示す。Pは、その構造中に酸基の塩を有する。
は、ポリマー構造が2価の連結基を介して一般式(1)中の硫黄原子(S)と結合した形態でもよい。この場合、Pを構成し得る上記の2価の連結基は、分子量が500以下が好ましく、10〜400がより好ましく、24〜300がさらに好ましい。この2価の連結基の例として、例えば、アルキレン基、ヒドロキシル基を有するアルキレン基、アラルキレン基、アルキレンオキシ基、アラルキレンオキシ基、−C(O)N−[アルキレン基]−、−C(O)N−[アラルキレン基]−、又は、これらの2種以上を組合せた2価の基が挙げられる。
は、ポリマー構造そのものであること(すなわち、上記の2価の連結基を有しないこと)が好ましい。この場合、Pと一般式(1)中の硫黄原子との結合が、エチレン性不飽和基とチオール基との間の反応連鎖移動(重合)反応により形成されていることが好ましい。
が有するポリマー構造は、エチレン性不飽和基の重合により生じるポリマー構造、ポリエステル構造、ポリエーテル構造、ポリウレタン構造、ポリアミド構造、及びポリシロキサン構造から選ばれる構造が好ましく、これらの構造の2種以上を含んでもよい。Pが有するポリマー構造は、ホモポリマーでもよいし、コポリマーでもよい。コポリマーの場合、ランダム共重合体でもよく、ブロック共重合体でもよく、またグラフト共重合体でもよい。
が有する酸基の塩は、ポリマー構造中に含まれること(上述の2価の連結基部分のみに含まれる形態でないこと)が好ましい。「酸基」は、解離性のプロトンを有する置換基であり、例えば、カルボキシ基、ホスホニル基、ホスホリル基、スルホ基、ホウ酸基等、酸性を示す基が挙げられる。「酸基」はカルボキシル基、スルホ基又はホスホリル基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
酸基の塩の形態に特に制限はない。酸基がプロトンを解離して塩の形態となる場合の対塩としては、アルカリ金属塩、又はアミン塩が好ましい。アルカリ金属塩の好ましい例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、及びセシウム塩が挙げられ、なかでもナトリウム塩又はカリウム塩が好ましい。
アミン塩を形成するアミン化合物の好ましい例は、一般式(3)で表わされる化合物である。
Figure 0006871399
一般式(3)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を示し、水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基であることが好ましく、アルキル基又はヒドロキシアルキル基であることがより好ましい。
上記アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。また、上記アルキル基は直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよいが。直鎖状でありことが好ましい。
上記ヒドロキシアルキル基としては、アルキル基の炭素数が1〜10であることが好ましく、1〜4であることがより好ましい。上記アルキル基は直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよいが。直鎖状でありことが好ましい。また、上記ヒドロキシアルキル基は、アルキル基の末端にヒドロキシ基を有する、ω−ヒドロキシアルキル基であることが好ましい。
上記アミン化合物としては、無機アミン化合物、第1級アミン化合物、第2級アミン化合物、第3級アミン化合物のいずれであってもよいが、第2級アミン化合物又は第3級アミン化合物が好ましい。
水性顔料分散物の保存安定性の観点から、アミン化合物としては、アルカノールアミン化合物が好ましい。
アルカノールアミン化合物としては、モノアルカノールアミン化合物、ジアルカノールアミン化合物、トリアルカノールアミン化合物のいずれであってもよいが、水性顔料分散物の保存安定性の観点から、モノアルカノールアミン化合物又はジアルカノールアミン化合物が好ましい。
ジアルカノールアミン化合物としては、モノアルキルジアルカノールアミン化合物が好ましい。
アミン化合物の具体例としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアミノエタノール、アミノメチルプロパンジオール(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパノール)、アミノエチルプロパンジオール(2−アミノ−2−エチル3−プロパノール)、及び、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールが挙げられる。
中でも、保存安定性の観点から、ジメチルアミノエタノール、アミノメチルプロパンジオール、又はアミノエチルプロパンジオールであることが好ましい。
が有するポリマー構造は、エチレン性不飽和基の重合により生じるポリマー構造が好ましい。
が有するポリマー構造は、次の(i)及び(ii)を構成成分として有することが好ましく、より好ましくは、構成成分(i)と構成成分(ii)とから構成される。
但し、Pに含まれる構成成分(i)は、その少なくとも一部が塩の形態である。
−構成成分(i)−
(メタ)アクリル酸成分、クロトン酸成分、イタコン酸成分、マレイン酸成分、フマル酸成分、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート成分又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸成分から選ばれる構成成分。
(なかでも構成成分(i)は、(メタ)アクリル酸成分、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸成分であることが好ましく、(メタ)アクリル酸成分であることがより好ましい。)
−構成成分(ii)−
(メタ)アクリル酸エステル成分、クロトン酸エステル成分、マレイン酸ジエステル成分、フマル酸ジエステル成分、イタコン酸ジエステル成分、(メタ)アクリル酸アミド成分、スチレン成分、ビニルエステル成分、ビニルエーテル成分、ビニルケトン成分、オレフィン成分、マレイミド成分、及び(メタ)アクリロニトリル成分から選ばれる構成成分
が有するポリマー構造は、より好ましくは、(メタ)アクリル酸成分と、(メタ)アクリル酸エステル成分及び/又はスチレン成分とを有し、(メタ)アクリル酸成分と、(メタ)アクリル酸エステル成分及び/又はスチレン成分とからなるポリマー構造がさらに好ましい。
また、Pが有するポリマー構造は、酸基の塩として、クロトン酸成分の塩、マレイン酸成分の塩、フマル酸成分の塩、及びイタコン酸成分の塩から選ばれる、酸基の塩を含んでもよい。
が有するポリマー構造を構成し得る(メタ)アクリル酸エステル成分の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸t−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸アセトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸―2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸―3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸―4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸―2−フェニルビニル、(メタ)アクリル酸―1−プロペニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸―2−アリロキシエチル、(メタ)アクリル酸プロパルギル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸β−フェノキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフロロペンチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸−γ−ブチロラクトン、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るクロトン酸エステル成分の例としては、クロトン酸ブチル、およびクロトン酸ヘキシル等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るマレイン酸ジエステル成分の例としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、およびマレイン酸ジブチル等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るフマル酸ジエステル成分の例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、およびフマル酸ジブチル等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るイタコン酸ジエステル成分の例としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、およびイタコン酸ジブチル等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得る(メタ)アクリルアミド成分としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシプロピルアクリルアミド、ビニル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド、N−アリル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るスチレン成分の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るビニルエステル成分の例としては、ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、および安息香酸ビニル等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るビニルエーテル成分の例としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテルおよびフェニルビニルエーテル等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るビニルケトン成分の例としては、メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るオレフィン成分の例としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得るマレイミド成分の例としては、マレイミド、ブチルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド等由来の構成成分が挙げられる。
が有するポリマー構造を構成し得る成分として、上記で説明したものの他にも、例えば、ビニル基が置換した複素環式基(例えば、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、ビニルカルバゾールなど)、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクトン等由来の構成成分も挙げられる。
は、ガラス転移温度(Tg)が70℃以上であることも好ましい。PのTgが70℃以上であることにより、本発明の水性組成物をインク組成物として用いた場合に、耐ブロッキング性を高めることができる。本開示において、Tgは計算Tgを適用する。計算Tgは下記の式により計算されるものである。

1/Tg=Σ(X/Tg

ここで、計算対象となる樹脂(P)はi=1からnまでのn種のモノマー成分が共重合しているとする。Xはi番目のモノマーの重量分率(ΣX=1)、Tgはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。但し、Σはi=1からnまでの和をとる。なお、各モノマーの単独重合体のガラス転移温度の値(Tg)は、Polymer Handbook (3rd Edition) (J.Brandrup, E.H.Immergut著(Wiley−Interscience、1989))の値を採用する。これではモノマーの単独重合体のガラス転移温度の値(Tg)が決定できなかった場合、国立研究開発法人物質・材料研究機構が公開している高分子データベース(PoLyInfo)に収録されているデータ(データ数が最も多い値)を採用する。それでもモノマーの単独重合体のガラス転移温度の値(Tg)が決定できなかった場合、実測によって得られる測定Tgを適用する。測定Tgは例えば、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製の示差走査熱量計(DSC)EXSTAR6220を用いて、昇温速度10℃/分で測定したときに、ガラス転移に伴いベースラインが変化しはじめる温度と、再びベースラインに戻る温度との平均として測定される。
のTgは70〜250℃が好ましく、90〜230℃がより好ましく、110〜200℃がさらに好ましく、130〜190℃がさらに好ましく、150〜180℃が特に好ましい。
また同様の観点から、PはI/O値が0.4〜0.6であることが好ましい。PはI/O値がこの範囲内にあることにより、上記の耐ブロッキング性をより効果的に高めることができる。I/O値は、有機概念図におけるI/O値を意味し、有機概念図における有機性値(O)に対する無機性値(I)の比(以下、単にI/O値ともいう)である。
のI/O値は次の方法によって求める。甲田善生著、有機概念図−基礎と応用−(1984)13ページ等に記載されている有機性(O値)、無機性(I値)を元に、Pを構成する各モノマーのI/O値を算出する。Pを構成する各モノマーについて、その「I/O値」と「P中のモル%」の積を算出し、これらを合計して、少数点以下第3位を四捨五入したものをPのI/O値とする。
ただし、各モノマーの無機性値の算出方法として、一般には2重結合を無機性2として加算するが、ポリマー化すると2重結合はなくなる。そのため、本発明におけるI/O値の決定においては、モノマーの無機性値として2重結合分を加算していない数値を用いた。また、酸基は塩については、解離性のプロトン性基に置き換えてそのI/O値を決定し、PのI/O値を算出した。
のI/O値は0.45〜0.6がより好ましく、0.5〜0.55がさらに好ましい。
一般式(1)において、mは1〜8の整数であり、1〜5の整数が好ましく、1〜4の整数がより好ましく、1〜3の整数がさらに好ましい。
また、nは2〜9の整数であり、2〜8の整数が好ましく、2〜7の整数がより好ましく、3〜6の整数がさらに好ましい。
また、mとnは、3≦m+n≦10を満たし、4≦m+n≦8を満たすことが好ましく、4≦m+n≦7を満たすことがさらに好ましい。
一般式(1)で表される高分子化合物は、酸価が0.5〜3.5mmol/gが好ましく、1.0〜3.0mmol/gがより好ましく、1.2〜2.0mmol/gがさらに好ましい。酸価がこの範囲内にあることにより、水性媒体中への良好な溶解性、顔料等の優れた分散性を、より高いレベルで実現することができる。酸価は、JIS K0070に準拠して測定し、1mmol/g=56.1mgKOH/gとして換算することもできる。この酸価は、酸基が水素原子を有する形態において測定されるもの(中和前酸価)である。
一般式(1)で表される高分子化合物の重量平均分子量は、5000〜50000が好ましく、8000〜40000がより好ましく、10000〜30000がさらに好ましい。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)で測定される。GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL Super HZM−H、TSKgeL Super HZ4000、TSKgeL Super HZ2000(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)の3本を直列に接続し、溶離液としてNMP(N−メチルピロリドン)を用いる。また、条件としては、試料濃度を0.35質量%、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行なう。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製する。
一般式(1)で表される高分子化合物は、20℃において水(pH7)に対する溶解度が1g/[100g−水]以上が好ましく、5g/[100g−水]以上がより好ましい。
(高分子化合物の調製)
一般式(1)で表される高分子化合物の合成方法に特に制限はなく、例えば、特開2007−277514号公報に記載された方法に準じて、一般式(1)で表される高分子化合物を得ることができる。
一例として、ポリマー構造がエチレン性不飽和基のラジカル重合により生じるポリマー構造である場合について説明すると、炭素数4〜20の炭化水素基を含む基(A)を2つ以上有しかつチオール基を有する化合物の存在下、所望のラジカル重合性モノマーをラジカル重合することにより得ることができる。Aを2つ以上有しかつチオール基を有する化合物は、下記一般式(2)で表される。
Figure 0006871399
一般式(2)中、A、R、m及びnは、それぞれ一般式(1)中のA、R、m及びnと同義である。
上記ラジカル重合反応は、溶媒中、ラジカル重合開始剤を添加して、40〜220℃で反応させることにより行うことができる。
上記溶媒は、化合物の溶解性を考慮して適宜に選択することができる。例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエン等を用いることができ、これらの二種以上を混合して使用してもよい。
ラジカル重合開始剤としては2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチルのようなアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシドのような過酸化物、および過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩などが使用できる。
一般式(2)で表される化合物は、例えば、1分子中に3〜10個のチオール基を有する化合物と、Aを有しかつチオール基と反応性を有する化合物とを付加反応させて得ることができる。チオール基と反応性を有する化合物が有するチオール反応性基としては、酸ハライド、アルキルハライド、イソシアネート、エチレン性不飽和基などが挙げられ、エチレン性不飽和基が好ましい。
を有しかつチオール基と反応性を有する化合物が、Aを有しかつエチレン性不飽和基を有する化合物である場合、1分子中に3〜10個のチオール基を有する化合物との反応(エン−チオール反応)は、溶媒中、ラジカル発生剤の存在下、反応温度を50〜100℃程度として行うことができる。この溶媒は、化合物の溶解性を考慮して適宜に選択することができる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエン等を用いることができ、これらの二種以上を混合して使用してもよい。
また、ラジカル発生剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチルのようなアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシドのような過酸化物、および過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩などが使用できる。
1分子中に3〜10個のチオール基を有する化合物の具体例としては、上記のRの具体例において、連結部分をチオール基に置き換えた構造の化合物が挙げられる。
を有しかつチオール基と反応性を有する化合物について、チオール基との反応性基がエチレン性不飽和基である化合物(エン−チオール反応によりチオール基と結合する化合物)の具体例を次に示す。下記構造中、Phはフェニルを示す。
Figure 0006871399
Figure 0006871399
本発明の水性組成物が水性顔料分散物の場合、顔料の含有量と一般式(1)の高分子化合物(分散剤)の含有量の比は、顔料が水性媒体(a)中に安定的に分散できれば特に制限はない。通常は、顔料:高分子化合物=1:0.1〜1:2(質量比)であり、顔料:高分子化合物=1:0.2〜1:1(質量比)であることが好ましい。
本発明の水性組成物が水性顔料分散物の場合、この組成物の粘度は、顔料濃度にもよるが、通常は3〜100mPa・sであり、5〜50mPa・sであることがより好ましい。水性顔料分散物の粘度は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の水性組成物のpHは、pH6〜11が好ましく、pH7〜10がより好ましく、pH7〜9がさらに好ましい。少なくともこれら好ましい範囲のpHにおいて、一般式(1)の高分子化合物は水性媒体中に十分な濃度で溶解することができ、しかもこの高分子化合物が有するエステル結合の加水分解も生じにくい。すなわち、一般式(1)の高分子化合物が水性媒体中に長期間、安定に溶解して存在することができる。
<水性組成物の調製>
本発明の水性組成物は、一般式(1)で表される高分子化合物を溶媒中に混合する工程を経て、調製される。本発明の水性組成物が水性顔料分散物の場合には、例えば、少なくとも水性媒体(a)と、顔料と、一般式(1)で表される高分子化合物(分散剤)とを混合し、必要により塩基性物質を含む水溶液を混合して分散処理することにより、本発明の水性顔料分散物を得ることができる。
[水性インク組成物]
本発明の水性インク組成物は、本発明の水性組成物ないし水性顔料分散物そのものでもよいが、通常は本発明の水性顔料分散物を原料として用いて調製される。より詳細には、少なくとも本発明の水性顔料分散物と、水性媒体(以下、水性媒体(b)という。)とを混合することにより、本発明の水性インク組成物を調製することが好ましい。本発明の水性インク組成物には、必要に応じて、界面活性剤、乾燥防止剤(膨潤剤)、着色防止剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防錆剤、消泡剤、粘土調整剤、pH調製剤、キレート剤等の添加剤を混合してもよい。混合方法に特に制限はなく、通常用いられる混合方法を適宜に選択し、本発明の水性インク組成物を得ることができる。
水性媒体(b)は水性媒体(a)と同義であり、好ましい範囲も同じである。本発明の水性インク組成物中、水性媒体の含有量(水性媒体(a)と(b)の含有量の合計)は、インク安定性、吐出信頼性の観点から、10〜99質量%が好ましく、30〜80質量%がより好ましく、50〜70質量%がさらに好ましい。
本発明の水性インク組成物中、顔料濃度は、画像濃度の観点から、0.5〜25質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましい。
また、本発明の水性インク組成物中に分散している有機顔料及びカーボンブラックの粒径は、80〜120nmであることが好ましく、90〜110nmであることがより好ましい。インク組成物中の顔料の粒径は体積平均粒径を意味し、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。また本発明の水性インク組成物中に分散している無機顔料、特に白インクに使用される酸化チタンの粒径は、180〜300nmが好ましく、200〜280nmがより好ましい。
水性インク組成物が含有しうる上記界面活性剤は、例えば表面張力調整剤として用いることができる。
上記界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、ベタイン系界面活性剤のいずれも使用することができる。
本発明においては、インクの打滴干渉抑制の観点から、ノニオン性界面活性剤が好ましく、中でもアセチレングリコール誘導体(アセチレングリコール系界面活性剤)がより好ましい。
上記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキシド付加物等を挙げることができ、これから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらの化合物の市販品としては例えば、日信化学工業社のオルフィンE1010などのEシリーズを挙げることができる。
上記界面活性剤は、インクジェット方式によりインク組成物の吐出を良好に行う観点から、インク組成物の表面張力を20〜60mN/mに調整できる範囲の量で含有させるのが好ましく、より好ましくはインク組成物の表面張力を20〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mに調整できる範囲の量で含有させる。
表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP-Z(協和界面科学株式会社製)を用い、水性インク組成物を用いて25℃の条件下で測定される。
本発明の水性インク組成物が界面活性剤を含む場合、界面活性剤の含有量は特に限定されないが、水性インク組成物中、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%であり、更に好ましくは0.2〜3質量%である。
本発明の水性インク組成物の粘度には特に限定はないが、25℃での粘度が、1.2mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは2mPa・s以上13mPa・s未満であり、更に好ましくは2.5mPa・s以上10mPa・s未満である。水性インク組成物の粘度は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の水性インク組成物のpHは、分散安定性の観点から、pH6〜11が好ましい。後述のインクセットとする場合は、酸性化合物等を含む処理剤との接触によってインク組成物が高速で凝集することが好ましいため、pH7〜10がより好ましく、pH7〜9がさらに好ましい。
本発明の水性インク組成物は、サインペン、マーカー等の文具類に用いるインクや、各種プリンタのインクとして用いることができる。なかでもその優れた顔料分散性と分散安定性をから、インクジェット記録用のインクとして好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[合成例1] 高分子化合物D−01の合成
ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)[DPMP:堺化学工業(株)製]25.0g、及び1−オクタデセン24.2gを、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル104.8gに溶解させ、窒素気流下、80℃に加熱した。これにt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート[パーブチルO:日油(株)製]0.5とトリプロピレングリコールモノメチルエーテル10.0gを加え、窒素気流下、80℃で3時間加熱した。更に、温度を90℃へ昇温して2時間加熱した。次いで、室温まで冷却し、一般式(2)で表される化合物B−1の30質量%溶液を得た。
撹拌機、冷却管を備えた3口フラスコにジプロピレングリコール181gを加え、窒素気流下で85℃に加熱した。メタクリル酸メチル172g、メタクリル酸28g、化合物B−1の54.9g(30%溶液)を混合したモノマー溶液と、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート[パーブチルO:日油(株)製]6.1gをジプロピレングリコール41.8gに溶解させて得られた開始剤溶液とをそれぞれ調液した。上記3口フラスコにモノマー溶液を4時間、開始剤溶液を5時間かけて滴下した。
滴下終了後、さらに2時間反応させた後、95℃に昇温し、3時間加熱撹拌して未反応モノマーを全て反応させた。モノマーの消失はH−NMRで確認した。
得られた反応溶液を70℃に冷却し、水酸化カリウム水溶液(濃度50%)29.2gを添加した後、プロピレングリコール261gを加えて撹拌し、下記構造の高分子化合物D−01の30質量%溶液を得た。下記構造中、mとnの数値は1分子中の数であり、ポリマー性基(P)の構成単位に付された数値は各構成単位の重量%である。また、A部分のメチレンに付された数値はメチレンの繰り返し数(炭素数)である。
得られた高分子化合物D−01の重量平均分子量(Mw)をGPC(ポリスチレン換算)で測定した結果、3.0万であった。
Figure 0006871399
[合成例2〜5] 高分子化合物D−02〜D−05の合成
上記合成例1において、Aの由来として1−オクタデセンに代えて、下記構造のAを導く化合物を用いたこと以外は、上記合成例1と同様にして高分子分散剤C−02〜05の30質量%溶液を得た。
Figure 0006871399
[合成例6及び比較合成例1] 高分子化合物D−06及びcD−1の合成
上記合成例1において、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)に代えて、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(合成例6)、又はトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)(比較合成例1)を用い、また、Aの由来として1−オクタデセンに代えてα−メチルスチレンを使用して、下記に記載のnとmの比となるようにモル比を変更し、モノマーの種類と比率を変更したこと以外は、上記合成例1と同様にして高分子化合物D−06及びcD−1の30質量%溶液を得た。
Figure 0006871399
[比較合成例2及び合成例7〜9] 高分子化合物cD−2及びD−07〜D−09の合成
上記合成例1において、Aの由来として1−オクタデセンに代えてα−メチルスチレンを使用して、下記に記載のnとmの比となるようにモル比を変更したこと以外は、上記合成例1と同様にして高分子化合物cD−2及びD−07〜D−09の30質量%溶液を得た。
Figure 0006871399
[合成例10及び11] 高分子化合物D−10及びD−11の合成
上記合成例1において、Aの由来として1−オクタデセンに代えてα−メチルスチレンを使用し、また、使用するモノマーの種類と比率を変更したこと以外は、上記合成例1と同様にして高分子化合物D−10及び11の30質量%溶液を得た。
Figure 0006871399
[合成例12〜14] 高分子化合物D−12〜D−14の合成]
上記合成例1において、使用するモノマーの種類と比率を変更したこと以外は、上記合成例1と同様にして高分子化合物D−12〜D−14の30質量%溶液を得た。
Figure 0006871399
[比較合成例3〜5] 高分子化合物cD−3〜cD−5の合成
上記合成例1において、Aの由来として1−オクタデセンに代えてイタコン酸を用い、また、使用するモノマーの種類を変更し、さらに、中和塩基として水酸化カリウムを添加せずに、プロピレングリコールで濃度を調整したこと以外は、上記合成例1と同様にして高分子化合物cD−3の30質量%溶液を得た。
上記合成例1において、Aの由来として1−オクタデセンに代えてイタコン酸を用い、また、使用するモノマーの種類と比率を変更したこと以外は、上記合成例1と同様にして高分子化合物cD−4の30質量%溶液を得た。
上記合成例1において、使用するモノマーの種類を変更し、また、中和塩基として水酸化カリウムを添加せずに、プロピレングリコールで濃度を調整したこと以外は、上記合成例1と同様にして高分子化合物cD−5の30質量%溶液を得た。
Figure 0006871399
[試験例1] 塩基性水性媒体中における高分子化合物の保存安定性
上記各合成例で得た高分子化合物の溶液3.0gと、50mMリン酸バッファー(リン酸二水素ナトリウム2水和物0.5g、リン酸水素二ナトリウム3.1g、水500g)6.0gとを混合し、高分子化合物を含有する塩基性水溶液(pH8.5)を得た。この塩基性水溶液をサンプル瓶に詰めて密閉し、60℃で1週間静置した。その後、GPC測定して、下記式によりMw変化率を算出した。このMw変化率を下記評価基準に当てはめ、高分子化合物の保存安定性を評価した。

Mw変化率={[60℃に1週間静置後のMw]−[60℃に加熱する前(高分子化合物を含有する塩基性水溶液の調製直後)のMw)}/[60℃に加熱する前(高分子化合物を含有する塩基性水溶液の調製直後)のMw)}

<高分子化合物の保存安定性評価基準>
A+:Mw変化率が3%未満である。
A:Mw変化率が3%以上6%未満である。
B:Mw変化率が6%以上9%未満である。
C:Mw変化率が9%以上12%未満である。
D:Mw変化率が12%以上である。
結果を下表に示す。
[試験例2] 水性顔料分散物の保存安定性
<水性顔料分散物の調製>
ペイントシェーカー試験用分散機(東洋精機製作所社製)を使用し、下記の通り顔料分散物を調製した。
ガラス容器に、PR122顔料粉末(FUJI FAST RED 9800、マゼンタ、富士色素社製)7.5g、上記各合成例で得た高分子化合物の30質量%溶液9.85g、超純水31.7g、プロピレングリコール1.3gを入れた。更に、0.1mmφジルコニアビーズ(TORAY製トレセラムビーズ)120gを加えて、スパチュラで軽く混合した。
ガラス容器をペイントシェーカーに設置し、4時間かけて分散した。分散終了後、ろ布でろ過してビーズを取り除き、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
<保存安定性試験>
上記で得られた水性顔料分散物をサンプル瓶に詰めて密閉し、60℃で48時間放置した後、顔料分散物の凝集及び増粘について、粘度の変化を指標にして評価した。
粘度は、TV−22型粘度計(東機産業(株)社製)を用い、25℃で測定した。
粘度の変化は下記式により算出した。算出値を下記評価基準に当てはめ、水性顔料分散物の保存安定性を評価した。

粘度変化=[60℃で48時間放置後の粘度]−[60℃に加熱する前の粘度]

−水性顔料分散物の保存安定性評価基準−
A:粘度変化が1mPa・s未満である。
B:粘度変化が1mPa・s以上4mPa・s未満である。
C:粘度変化が4mPa・s以上8mPa・s未満である。
D:粘度変化が8mPa・s以上である。
結果を下表に示す。
Figure 0006871399
上記表1に示されるように、高分子化合物が、一般式(1)におけるnが1の構造の場合、水性媒体中で高分子化合物が分解されやすく、高分子化合物の保存安定性に劣る結果となった(cD−1及びcD−2)。
また、高分子化合物が一般式(1)におけるP部位に酸基の塩を有しない場合には水性媒体中に溶解させることができなかった(cD−3、cD−5)。
また、P部位に酸基の塩を導入した場合であっても、A部位に炭素数4〜20の炭化水素基を導入せずに極性の高い基を導入した高分子化合物は、水性媒体中で分解されやすく、高分子化合物の保存安定性に劣る結果となった。また、この高分子化合物は、顔料の分散剤としての特性にも劣っていた(cD−4)。
これに対し、本発明の高分子化合物は、いずれも塩基性の水性媒体中への溶解性に優れ、また、この水性媒体中で加水分解されにくく、保存安定性にも優れていた。さらに、本発明の高分子化合物を用いた顔料分散物もまた、分散安定性に優れていた(D−01〜D−14)。
[試験例3] 耐ブロッキング性
<樹脂微粒子の合成>
−重合反応−
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコ(反応容器)に、メチルエチルケトン293.0gを入れて、80℃まで昇温した。反応容器内温度を80℃に保ちながら、メチルメタクリレート180g、イソボルニルメタクリレート90.0g、メタクリル酸30.0g、メチルエチルケトン48g、及び重合開始剤「V−601」(和光純薬(株)製)1.25gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、1時間攪拌した。
次いで、「V−601」0.60g、メチルエチルケトン5.0gからなる溶液を加え、2時間攪拌した。この工程を4回繰り返し、さらに「V−601」0.60g、メチルエチルケトン5.0gからなる溶液を加え、3時間攪拌した。
得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は62000であった。
−転相乳化法−
次に、上記共重合溶液588.2gを秤量し、イソプロパノール165g、20質量%マレイン酸水溶液2.0g、1モル/LのNaOH水溶液140.1mLを加え、反応容器内温度を80℃に昇温した。次に蒸留水718gを20mL/minの速度で滴下し、水分散化せしめた。その後、大気圧下にて、反応容器内温度を80℃として2時間、次いで反応容器内温度を85℃として2時間、さらに反応容器内温度を90℃として2時間保って溶媒を留去した。その後、反応容器内を減圧して、イソプロパノール、メチルエチルケトン、蒸留水を留去し、固形分濃度25.0質量%の自己分散性樹脂微粒子の水性分散物を得た。尚、得られた樹脂微粒子の体積平均粒子径は4nm(体積平均粒子径はマイクロトラックUPA EX−150(日機装(株)製)で測定した)であった。
<水性インク組成物の調製>
下記配合比(単位:質量部)で各成分を混合し、水性インクを調液した。調液後、1μmフィルターで粗大粒子を除去し、水性インク組成物としてのマゼンタインクを調製した。
−インクの配合−
上記と同様にして調製した水性顔料分散物: 33.0質量部
上記で調製した樹脂微粒子: 6.0質量部
グリセリン: 3.0質量部
プロピレングリコール: 5.0質量部
トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(日本乳化剤社製): 2.0質量部
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(三洋化成工業社製): 5.0質量部
オルフィンE1010: 界面活性剤(日信化学工業社製): 0.3質量部
オルフィンE1020: 界面活性剤(日信化学工業社製): 1.0質量部
イオン交換水 残量(合計が100質量部となるように配合)
上記で調製したマゼンタインクの粘度は、30℃においていずれも3〜15mPa・sの範囲内にあった。この粘度は、BROOKFIELD社製DV−II+VISCOMETERにて測定した。
また、表面張力は、協和界面科学社製CBVP−Zを用いて、白金プレート法で測定した。上記で調製したマゼンタインクの表面張力は、いずれも20〜60mN/mの範囲内にあった。
<処理液の調製>
下記配合比で各成分を混合し、酸処理液(酸処理剤)を得た。
得られた酸処理液の物性は、粘度4.5mPa・s(25℃)、表面張力41.0mN/m(25℃)、pH0.1(25℃)であった。
ここで、粘度、表面張力、及びpHは、それぞれ、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYO CO.LTD製)、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学社製)、及びpHメーターWM−50EG(東亜DDK社製)を用いて測定した。
−処理液の配合−
TPGmME(トリプロピレングリコールモノメチルエーテル) 4.8質量部
DEGmBE(ジエチレングリコールモノブチルエーテル) 4.8質量部
マロン酸 16.0質量部
リンゴ酸 7.8質量部
プロパントリカルボン酸 3.5質量部
リン酸85質量%水溶液 15.0質量部
消泡剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製TSA−739(15%);エマルジョン型シリコーン消泡剤)
シリコーンオイルの量として 0.07質量部
イオン交換水 残量(合計が100質量部となるように配合)
<耐ブロッキング性試験>
特菱アート両面N(記録媒体、三菱製紙製)を500mm/秒で稼動するステージ上に固定し、処理液をワイヤーバーコーターで約1.7g/mとなるように塗布し、直後に50℃で2秒間乾燥させた。その後、走査方向に対して斜めに配置して固定してあるリコー社製GELJET GX5000プリンターヘッドで解像度1200×1200dpi、打滴量3.5pL、ライン方式で、各マゼンタインクによりマゼンタ色のベタ画像を印字した。印字直後、60℃のホットプレート上に画像形成面を上にして載せて、すぐにドライヤーを用いて120℃の温風で5秒乾燥させ、印字サンプルとした。
印字サンプルを3cm四方のサイズで2枚に裁断した。次に2枚の印画面同士が向かい合うように、4角を合わせて重ねた。これを、60℃、50%RHの環境条件下において、50℃のホットプレート上に載置した。その上に2.5cm×2.5cmの面を紙側に向けて2.5cm×2.5cm×0.3cmの平板のゴム版を置き、さらにその上に2.5cm×2.5cmの面をゴム版に向けて2.5cm×2.5cm×0.3cmの平板のプラスチック版を置いた。プラスチック版の上に500gのビーズ入りの容器を載せて60分静置した後、重ねあわせた2枚の紙を剥がして、下記評価基準に従って耐ブロッキング性を評価した。
−耐ブロッキング性評価基準−
A:自然に剥がれた。または、剥がすときに抵抗があったが、印字部分の色移りはなかった。
B:印字面の面積の10%未満の範囲に色移りが認められたが、実用上問題のないレベルであった。
C:印字面の面積の10%以上の範囲に色移りが認められたが、実用上許容できるレベルであった。
耐ブロッキング性の評価結果を表1に示した保存安定性の結果と併せて下表に示す。
Figure 0006871399
表2に示されるように、式(1)で表される高分子化合物のなかでもポリマー性基部分に疎水性の高い構成成分を導入し、P部位のI/O値を低めて、かつTgを高めた場合には、塩基性水性媒体中における保存安定性に優れ、顔料分散剤としての特性にも優れ、さらに、この高分子化合物を顔料分散剤として用いて調製した水性インクは、耐ブロッキンング性に優れるものとなった(D−10、D−11)。
本発明をその実施態様とともに説明したが、我々は特に指定しない限り我々の発明を説明のどの細部においても限定しようとするものではなく、添付の請求の範囲に示した発明の精神と範囲に反することなく幅広く解釈されるべきであると考える。
本願は、2017年9月29日に日本国で特許出願された特願2017−192086に基づく優先権を主張するものであり、これはここに参照してその内容を本明細書の記載の一部として取り込む。

Claims (8)

  1. 水性媒体と、下記一般式(1)で表される高分子化合物とを少なくとも含有する水性組成物であって、
    前記水性組成物が、前記水性媒体中に顔料が分散してなる水性顔料分散物である、水性組成物。
    Figure 0006871399
    式中、Aは炭素数4〜20の炭化水素基を示す。R下記式のいずれかで表される、エステル結合を含む(m+n)価の連結基を示す。P(メタ)アクリル酸成分と、(メタ)アクリル酸エステル成分及び/又はスチレン成分とからなるポリマー構造であり、酸基の塩を含むポリマー性基を示す。mはの整数、nは2〜の整数であり、かつ≦m+n≦を満たす。
    Figure 0006871399
  2. 前記高分子化合物の酸価が0.5〜3.5mmol/gである、請求項1記載の水性組成物。
  3. 前記酸基がカルボキシ基である、請求項1または2に記載の水性組成物。
  4. 前記Pのガラス転移温度が70℃以上である、請求項1〜3記載のいずれか1項記載の水性組成物。
  5. 前記PのI/O値が0.4〜0.6である、請求項1〜4のいずれか1項記載の水性組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載の水性組成物を用いた水性インク組成物。
  7. 前記水性インク組成物がインクジェット記録用である、請求項6記載の水性インク組成物。
  8. 下記一般式(1)で表される高分子化合物。
    Figure 0006871399
    式中、Aは炭素数4〜20の炭化水素基を示す。R下記式のいずれかで表される、エステル結合を含む(m+n)価の連結基を示す。P(メタ)アクリル酸成分と、(メタ)アクリル酸エステル成分及び/又はスチレン成分とからなるポリマー構造であり、酸基の塩を含むポリマー性基を示す。mはの整数、nは2〜の整数であり、かつ≦m+n≦を満たす。
    Figure 0006871399
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