JP6870540B2 - ホール検知付き風道、ホール検知付き風道装置、風道のホール検知方法 - Google Patents

ホール検知付き風道、ホール検知付き風道装置、風道のホール検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、ホール検知付き風道、ホール検知付き風道装置、風道のホール検知方法に関する。
例えば、特許文献1には、外周面に接着剤で膨張紙が貼合された空調ダクトが開示されている。特許文献1に記載された空調ダクトでは、従来、施工現場で行っていた断熱材の巻き付け作業を省略することができ、さらに、施工現場においては後処理により膨張紙を簡単かつ短時間で膨張させて断熱効果を有するように取り扱うことができる。
実開平6−10689号公報
しかしながら、特許文献1に係る空調ダクトでは、空調ダクトを施工する際の作業量を縮減できるものの、空調ダクトの薄板に腐食による孔が生じたとき、薄板の周囲に膨張紙を貼合しているため、外観を目視するだけでは孔が生じているか否かを確認できないという課題があった。
前述した課題を解決する主たる本発明は、屋外空間と屋内空間を連通し、両空間の間を通気する風道であって、金属薄板で形成され、前記屋外空間と前記屋内空間の間を通気させる風道本体と、前記風道本体の外周面との間に、気密性を有する空隙が形成されるように、前記風道本体の周囲に設けられた空隙材と、前記空隙材の周囲に設けられた保護材と、前記空隙を所定のガスで充満させるガス供給装置と、を備え、前記ガス供給装置は、前記風道本体に孔が生じたときに、前記空隙から前記風道本体の内部へ、前記孔を通じて漏れ出る前記ガスの流れを検知する検知部を有する。
本発明の他の特徴については、添付図面および本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、外観では確認できない風道(ダクトなど)に腐食孔が生じているか否かを、風道の外観を目視することなく容易に確認することが可能となる。
本実施形態に係るホール検知付き風道装置の一例を示す平面図である。 本実施形態に係るホール検知付き風道の一例を示す斜視図である。 本実施形態に係る二つの空隙材を結合した状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る空隙材の角部を示す平面図である。 本実施形態に係る空隙材の一例を示す平面図である。 本実施形態に係る風道本体と空隙材との接続状態を示す平面図である。 本実施形態に係る空隙材のテーパ部を示す平面図である。 本実施形態に係るガス供給装置を示す平面図である。 本実施形態に係るガス供給装置を示す拡大平面図である。 本実施形態に係る空隙材が孔を塞ぐ状態を示す平面図である。 一般的な風道装置の一例を示す平面図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。以下の説明において、同一符号を付した部分は同一の要素を表し、その基本的な構成および動作は同様であるものとする。
===構成===
図1、図11を参照しつつ、本実施形態に係るホール検知付き風道装置1について、以下のとおり説明する。図1は、本実施形態に係るホール検知付き風道装置1の一例を示す平面図である。図11は、一般的な従来の風道装置1000の一例を示す平面図である。
風道装置1000は、屋外空間と屋内空間とを連通し、両者の間で通気させることにより、屋内の温度や湿度を適正な範囲に維持するための装置である。このような風道装置1000は、例えば、図11に示すように、屋外空間から外気を取り入れる外気取入れ口1100と、外気を通過させる風道材1200と、風道材1200を通過する外気を調和させる外気調和装置1300と、風道材1200の内部に外気を通過するための送風機1400と、送風機1400を回転させる電動機1500と、電動機1500と連動する重力ダンパ1600と、を含んで構成される。
また、風道材1200には、その内部が結露しないように保温材1700が巻き付けられている。詳しく説明すると、外気の湿度が高い場合、保温材1700を巻き付けて風道材1200を保温することにより、風道材1200の内部を外気が通過するときに、外気が風道材1200の内面に触れた際に、外気に含まれる水分が冷やされて結露するのを防止する。
しかしながら、風道材1200に保温材1700が巻き付けられた場合、風道材1200の腐食によって孔10が生じても、この孔10を外観から目視で確認することはできない。したがって、保温材1700が巻き付けられた風道材1200に孔10が生じているか否かを確認するためには、風道材1200から保温材1700を取り外す作業が必要となり、多くの作業量や作業時間を要していた。
また、図11に示すような風道装置1000の風道材1200の内部を、風道装置1000に設けられる検査口(不図示)から、ファイバスコープを挿入して、孔10の発生を確認することも考えられる。しかしながら、この方法では、常時、送風機1400を運転している場合、風道装置1000の気流によりファイバスコープにブレを生じ、確認しづらく、また、ファイバスコープを破損させる可能性がある。
そこで、図1に示す本実施形態のホール検知付き風道100を備えるホール検知付き風道装置1では、風道装置1000の風道材1200に代えて、ホール検知付き風道100を用いることにより、後述する風道本体110に孔10が開いているか否かを、その外観を目視することなく、間接的に確認できる。特に、原子力発電所においては、万一の事故時に放射性物質の漏出を防ぐという観点から、通常運転中は風道装置1000を停止させることができない。この点からも、本実施形態に係るホール検知付き風道装置1を用いるメリットがある。つまり、本実施形態に係るホール検知付き風道装置1を用いることにより、腐食による孔10の発生を、保温材131を取り外すこと無く、従って、ホール検知付き風道装置1を停止させることなく、常に確認することができる。
このような機能を有するホール検知付き風道装置1は、ホール検知付き風道100と、ガス検知装置200と、を備える。ホール検知付き風道100には風道本体110と保温材131との間に、気密性を有する材料からなり、内部に風道本体110の外周面との間に密閉空間(以下、「空隙」と称する。)を形成する空隙材120(図6参照)が設けられており、この空隙には例えばヘリウムガス等の所定のガスが充満される。そして、以下に詳細に説明するように、ガス供給装置140では、風道本体110に孔10が生じた場合、この孔10を通じて、空隙材120から風道本体110の内部に漏れるガスを、視覚的に確認することができる。さらに、ガス検知装置200では、ガス供給装置140にて視覚的に確認できないような微孔10を、該微孔10から漏れ出るガスを検知することにより、機械的に確認される。
==ホール検知付き風道100==
図1〜図9を参照しつつ、ホール検知付き風道100について、詳細に説明をする。図2は、本実施形態に係るホール検知付き風道100の一例を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る二つの空隙材120を結合した状態を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る空隙材120の角部を示す平面図である。図5は、本実施形態に係る空隙材120の一例を示す平面図である。図6は、本実施形態に係る風道本体110と空隙材120との接続状態を示す平面図である。図7は、本実施形態に係る空隙材120のテーパ部123を示す平面図である。図8は、本実施形態に係るガス供給装置140を示す平面図である。図9は、本実施形態に係るガス供給装置140を示す拡大平面図である。
ホール検知付き風道100は、例えば、風道本体110と、空隙材120と、保護材130と、ガス供給装置140と、を含んで構成されている。なお、以下説明するホール検知付き風道100は、一例として、ホール検知付き風道装置1の外気取入れ口2の直下流に配置されることとして説明する。なお、ホール検知付き風道装置1において、図1に示すように一つのホール検知付き風道100に一般的な風道材3が連結して構成されていてもよいし、図示はしないが、複数のホール検知付き風道100が連結して構成されていてもよい。
<<風道本体110>>
図2を参照しつつ、風道本体110について、以下詳細に説明する。なお、風道本体110、空隙材120および保護材130の夫々は、気流の通過方向(以下、「通気方向」と称する。)の長さが等しく、通気方向の端面で面一となるように配置されているが、図2においては、風道本体110、空隙材120および保護材130の夫々の配置状況を理解できるように、それらの端部を模式的に階段状に示している。
風道本体110は、その内部を空気が通過する導管である。風道本体110は、例えば、耐久性、耐塩性を有する、ガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス鋼板または亜鉛鋼板等で形成され、図2に示すように断面が矩形形状を呈する。ただし、矩形形状に限らず、円形状や楕円形状であってよい。また、風道本体110の断面積は、その設置条件に応じて決定される。風道本体110と他の風道本体110または風道材3とは、フランジ111で連結される。上記のように、風道本体110は、鋼製であるため、風道本体110内を通過する空気に塩分が含まれていると、風道本体110が耐塩性に優れている材質で形成されていたとしても腐食により孔10を生じる虞がある。
<<空隙材120>>
図2〜図7を参照しつつ、空隙材120について、詳細に説明する。
空隙材120は、風道本体110に孔10が生じたときに、該孔10を通じて風道本体110の内部にガスが供給されるように配置される部材であり、ガスを通過させない気密性の材質で形成される。また、空隙材120は、例えば原子力発電所における火災防護の観点から、不燃性材料である軽金属や不燃性樹脂で形成されていることが好ましい。
図2に示すように、空隙材120は、風道本体110の外周面の略全体を覆うように設けられる。より具体的には、風道本体110の断面が矩形形状である場合、風道本体110の一つの外周面に対して一つの空隙材120を貼合した状態において、隣り合う夫々の空隙材120の端辺を接合する。一方、風道本体110の断面が円形状または楕円形状である場合、風道本体110の外周面に一つの空隙材120を巻き付けるように貼合する。空隙材120が風道本体110に貼合された状態において、空隙材120は、風道本体110との間に気密性を有する。なお、図2では、ホール検知付き風道100を概略的に示すものであり、同図では後述するレールクリップ121bを省略して示している。
風道本体110との間において気密性を有する空隙材120は、図3に示すように、例えば、フラット部121と、凸部122と、テーパ部123と、を含んで構成されている。以下においては、風道本体110の断面が矩形形状の場合について説明する。
フラット部121は、板部材である。図3に示すように、風道本体110に空隙材120が配置された状態において、通気方向に沿うフラット部121の両端辺は、他のフラット部121の端辺と係合できる形状を有する。係合部分121aは、図4に示すように、シール性を高めるために夫々が噛み合う凸凹形状を有し、レールクリップ121bで係合状態が保持される。レールクリップ121bは、例えば、空隙材120と同じ材質で形成され、一の空隙材120のフラット部121の端辺と他の空隙材120のフラット部121の端辺とを密着させる機能を有する。
また、フラット部121は、図5に示すように、空隙材120と保温材131とを接合するための第1留孔121cと、空隙材120と後述するガス供給装置140とを接合するための第2留孔121dと、を有する。第1留孔121cは、図6に示すように、風道本体110の表面から突出する第1留ピン112が挿通される孔である。第1留ピン112が第1留孔121cに挿通された状態において、第1留ピン112と第1留孔121cとの隙間を埋めるように、不燃性の留台座121eで第1留ピン112の周りを塞ぐ。そして、空隙材120が気密性を維持するために、フラット部121における風道本体110の表面とは反対側の面から、不燃性のシール材121fを、留台座12eの頭部を覆うように例えば肉盛状にコーティングする。同様にして、第2留孔121dにガス供給装置140が挿通された状態において、第2留孔121dに不燃性のシール材121fを肉盛状にコーティングする。
凸部122は、風道本体110と空隙材120との間に空隙を形成するための部材である。凸部122は、その一部が、風道本体110の孔10に吸引されて風道本体110の内部に入ったとしても、風道材3を破損しない形状、材質であればよい。凸部122は、フラット部121における風道本体110に対向する面に突設される。ただし、凸部122は、フラット部121と一体的に形成されていてもよいし、別部材がフラット部121に接合されて形成されていてもよい。また、図3では、凸部122が円柱形状を呈する場合を示しているが、四角柱形状でもよく、その形状は限定されない。また、フラット部121と風道本体110との間の凸部122により形成される空隙の厚みは、ガスの流れが阻害されない程度であればよい。なお、凸部122と当接する風道本体110の箇所に孔10が生じた場合には、凸部122で該孔10を完全に塞ぐことはできないが、応急的に塞ぐことはできる。
テーパ部123は、フラット部121の通気方向と直交する端辺に設けられ、通気方向の該端辺を閉塞しやすくするために設けられる。テーパ部123は、フラット部121と一体的に形成されていてもよいし、別部材がフラット部121に接合されて形成されていてもよい。通気方向下流側の端部に設けられたテーパ部123は、図7に示すように、通気方向下流側に向かうにしたがって薄くなるように形成されている。同様に、上流側端部に設けられたテーパ部123は通気方向上流側に向かうにしたがって薄くなるように形成されている。これにより、テーパ部123と風道本体110との接触面積を大きくできるため、テーパ部123における風道本体110とのシール性を高めつつ、テーパ部123を粘着テープ121gで閉塞しやすくできる。粘着テープ121gは、例えば、不燃性のテープあるいはコーキング材である。
<<保護材130>>
図2を参照しつつ、保護材130について、以下詳細に説明する。
保護材130は、風道本体110および空隙材120を保護する部材である。保護材130は、図2に示すように、グラスウールで形成される結露を防止するための保温材131と、グラスクロス材で形成される被覆材132と、ホール検知付き風道装置1の共振などによる騒音を軽減し、風道本体110を補強するためのコーナーアルミ板133と、を含んで構成される。保温材131は、空隙材120の外周全面に貼合され、被覆材132は保温材131の外周全面に貼合される。被覆材132のコーナー部には、コーナーアルミ板133が設けられている。
<<ガス供給装置140>>
図1、図2、図8、図9を参照しつつ、ガス供給装置140について、以下詳細に説明する。
ガス供給装置140は、空隙材120の空隙にガスを供給する装置である。ガス供給装置140は、例えば不燃性のプラスチック材料で形成されている。なお、ガス供給装置140は、ガスが供給されたときの反力や圧力に耐えられる強度を有し、経年劣化に強い性質を有する材質で形成されていればよい。また、ガス供給装置140を補強するために、ガス供給装置140の全体が金属製のボックスや管(不図示)で覆われていてもよい。
図8に示すように、ガス供給装置140は、一端が空隙材120の第2留孔121dに挿設され、他端がガスボンベ144に接続されている。なお、ガスボンベ144は、ヘリウムガスを収容しているボンベであることが好ましい。ヘリウムガスを使用する理由は、ヘリウムガスは空気中に微量にしか存在せず、他のガスと比較して質量や分子直径が小さいため、観測されやすいからである。以下、ヘリウムガスを使用することとして説明する。
図8、図9を参照しつつ、ガス供給装置140の構造について具体的に説明する。ガス供給装置140は、例えば、ガス入口部141と、ガス出口部142と、検知部143と、を含んで構成されている。
ガス入口部141は、ガスボンベ144からヘリウムガスを取り込む開口部分である。通常は、ガス入口部141にニップルキャップ141a(ニップルキャップホルダ141bで本体に接続)を被せ、虫や埃の流入を防止する。一方、孔10の発生を検知すべく、ヘリウムガスを取り込む際には、図8に示すように、ニップルキャップ141aを取り外した状態で、ガス入口部141にガスボンベ144のホースコネクタがラチェット溝141cで保持されるように接続される。
ガス出口部142は、ガス入口部141から流入したヘリウムガスを空隙に送り込む開口部分である。ガス出口部142は空隙材120の第2留孔121dに挿通され、先端が空隙中に露出するように配置される。
検知部143は、ガス入口部141とガス出口部142との間に配置され、ガス入口部141から143内へヘリウムガスが流入した場合にその圧力により浮き上がる、例えば発砲スチロール製の検知ボール143aと、浮き上がった検知ボール143aの浮き上がりを規制し、検知ボール143aが接触した状態を保持する保持部143bと、を有する。
ここで、検知部143の動作を説明する。まず、風道本体110に孔10が生じていない場合、ガスボンベ144からのヘリウムガスの流れは生じないので、検知ボール143aは、図9の黒丸が示す位置で保持される。一方、風道本体110に孔10が生じると、この孔10を介して、空隙と風道本体110の内部とが連通する。この場合、空隙内は、検知部143を介してガスボンベ144から供給されるヘリウムガスにより大気圧よりも高圧となっているのに対して、風道本体10内部は空気が流れることにより大気圧よりも低圧となっている。この圧力差により、ガス入口部141からガス出口部142、及び空隙を経て風道本体110内部に向かうヘリウムガスの流れが生じる。このとき、検知ボール143aが、ガス入口部141から流入するヘリウムガスの圧力を受けて浮き上がる。浮き上がった検知ボール143aは、保持部143bに接触し、その状態が保持される。作業員は、この状態を目視することにより風道本体110に孔10が生じていることを確認できる。なお、保持部143bには、検知ボール143aでヘリウムガスの流路が閉塞されないようにバイパス流路143cを設けている。
ガス供給装置140を設けることにより、検知ボール143aの浮き上がり状態を確認することで、風道本体110に孔10が開いているか否かを確認できる。このため、保温材131などを取り外す点検作業を排除できるため、作業量を縮減できる。
==ガス検知装置200==
図1を参照しつつ、ホール検知付き風道装置1のガス検知装置200について、以下詳細に説明する。
ガス検知装置200は、風道本体110に生じた孔10から風道本体110の内部に漏れ出たヘリウムガスを検知する装置である。ガス検知装置200は、例えば、風道本体110の下流側に配置される風道材3に設けられる。ガス検知装置200は、風道本体110に孔10が生じたとき、空隙に充満しているヘリウムガスが該孔10から風道本体11内へ流入し、流入したヘリウムガスを風道本体110の下流側で検出する。ガス検知装置200を用いることにより、ガス供給装置140の検知部143で検知しきれないような微細な孔10をも検知できる。このような機能を有するガス検知装置200は、図1に示すように、例えば、ガス検出部201と、ガス分析部202と、を含んで構成されている。
ガス検出部201は、風道材3の検査孔(不図示)に挿通する検出管201aと、該検出管201aに接続され、風道材3の内部のヘリウムガスを導通する検出ホース201bと、を有する。ガス分析部202は、検出ホース201bと接続され、検出ホース201bを介して検出管201aで捕捉されたヘリウムガスを吸い込めるように、検出ホース201a内を負圧にする機能を有する。ガス分析部202は、吸い込んだヘリウムガスの濃度に応じて風道本体110の孔10の大きさを推定できる。これにより、風道本体110の孔10の進行を定量的に確認できる。ガス分析部202は、吸い込んだヘリウムガスの濃度を分析して該濃度を表示部(不図示)に表示する。なお、ガス検知装置200は、上記の構成に限定されず、例えば、ヘリウムガスを検知できる装置であればよく、より簡易的な装置であってもよい。
===動作===
図1、図8、図9、図10を参照しつつ、本実施形態に係るホール検知付き風道装置1およびホール検知付き風道100の使用手順について以下のとおり説明する。
通常、ホール検知付き風道装置1を運転しているとき、図9に示すように、ガス供給装置140のガス入口部141はニップルキャップ141aで塞がれている。そして、ホール検知付き風道装置1の点検時に、ガス入口部141のニップルキャップ141aを取り外し、図8に示すように、ガス入口部141にガスボンベ144を接続する。これにより、ガスボンベ144からガス供給装置140を介して空隙材120にヘリウムガスを供給し、空隙材120にヘリウムガスが充填される。
風道本体110に孔10が生じていると、図9に示すように、検知ボール143aがガス入口部141から流入するヘリウムガスの圧力により浮き上がる。浮き上がった検知ボール143aは、図9の破線で示すように、保持部143bで止まる。作業員は、検知ボール143aの位置を確認することで、風道本体110に孔10が生じていることを確認できる。また、検知ボール143aが浮き上がる場合、比較的大きい孔10が生じていると予測できる。この場合、図10(A)に示すように、空隙材120は、例えばフラット部121の一部および凸部122が孔10を応急的に塞ぐ。さらに、ガス検知装置200では、孔10から風道本体110内に漏れ出したヘリウムガスの濃度を測定し、孔10の大きさを推定する。
一方、風道本体110に微小な孔10が生じている場合、検知ボール143aが浮き上がらないことがある。この場合、ガス検知装置200にて孔10の存否を確認する。このような状態では、図10(B)に示すように、空隙材120の凸部122の一部が孔10を応急的に塞ぐ。
このような微小な孔10が開いている状態を確認するために、ガス検知装置200においては、図1に示すように、微細な孔10から漏れ出したヘリウムガスを、風道本体110の下流側に配置される風道材3地点で検出する。ガス検出部201は、風道材3の内部のヘリウムガスを含む通気を抽出する。抽出した通気を、検出ホース201bを通じてガス分析部202に送る。ガス分析部202は、通気中に含まれるヘリウムガスの濃度を測定し、孔10の大きさを推定する。これにより、作業員は、風道本体110に(微小な)孔10が生じていることを確認できる。
===その他の実施形態===
上記において、空隙材120は、風道本体110の断面が矩形形状である場合、風道本体110の一つの外周面に対して一つを貼合し、隣り合う夫々の端辺を接合するとして説明したが、これに限定されない。断面が矩形の風道本体110の外周面を取り囲む空隙材120は、区切りがなく一枚で形成されていてもよい。つまり、この場合、一つの風道本体110に周設された一つの空隙材120に対して一つのレールクリップ121bを用いて気密性を創出する。また、風道本体110の断面は、円形状または楕円形状であってもよく、この場合、空隙材120は、上記と同じく、区切りがなく一枚で形成されていてもよい。そして、断面が円形状または楕円形状の風道本体110では、一つのレールクリップ121bを用いて気密性が創出される。
上記において、ガス供給装置140は、他端がガスボンベ144に接続され、ヘリウムガスが供給されるとして説明したが、これに限定されない。ガス供給装置140は、ガスボンベ144から乾燥空気を供給されるものであってもよい。この場合、ガス検知装置200は不要となり、ガス供給装置140の検出部における検知ボール143aの浮き上がりのみで風道本体110の孔10を検出する。
上記において、ガス検知装置200は、ホール検知付き風道装置1におけるホール検知付き風道100の風道本体110の下流側に配置される風道材3に設けられるとして説明したが、これに限定されない。例えば風道本体110の通気方向の端部近辺に配置されていてもよい。
上記において、ホール検知付き風道装置1にガス検知装置200が含まれているように記載したが、これに限定されない。ガス検知装置200は含まれていなくてもよい。この場合、風道本体110の孔10が大きく、空隙材120の凸部122で応急的に塞ぎきれないような状況においては、ガス供給装置140の検出部における検知ボール143aの浮き上がりのみで風道本体110の孔10を検出する。
===まとめ===
以上説明したように、本実施形態に係るホール検知付き風道100は、屋外空間と屋内空間を連通し、通気させる風道であって、金属薄板で形成され、屋外空間と屋内空間との間を通気する風道本体110と、風道本体110の外周面との間に、気密性を有する空隙が形成されるように、風道本体110の周囲に設けられた空隙材120と、空隙材120の周囲に設けられた保護材130と、空隙を所定のガス(ヘリウムガス、乾燥空気など)で充満させるガス供給装置140と、を備え、ガス供給装置140は、風道本体110に孔10が生じたときに、空隙から風道本体110の内部へ、孔10を通じて漏れ出るガスの流れを検知する検知部143を有する。本実施形態によれば、風道本体110に孔10が生じると、送風機5の運転に伴い、空隙に対する風道本体110内の負圧により、空隙に充満するガスが風道本体110内に漏れ出るため、検知部143内にガスの流れが生じ、この流れを検知することで、外観を目視するだけで風道本体110に孔10が生じているか否かを確認できる。
また、本実施形態に係るホール検知付き風道100は、空隙材120は、風道本体110に対向する面に、複数の凸部122を有し、空隙材120の凸部122は、風道本体110の外周面に当接する。本実施形態によれば、風道本体110と空隙材120との間に所定の距離を設けることができるとともに、凸部122と当接する風道本体110の箇所に孔10が生じたとき、凸部122で該孔10を応急的に塞ぐことができる。
また、本実施形態に係るホール検知付き風道100は、空隙材120は、軽金属で形成される。本実施形態によれば、火災防護機能を高めつつ、市場流通性の高い材料で形成することによりコスト縮減が図れる。
また、本実施形態に係るホール検知付き風道100は、空隙材120は、不燃性樹脂で形成される。本実施形態によれば、火災防護機能を高めつつ、市場流通性の高い材料で形成することによりコスト縮減が図れる。
また、本実施形態に係るホール検知付き風道100は、風道本体110の断面は、矩形形状、円形状または楕円形状のいずれかを呈する。本実施形態によれば、市場流通性の高い材料で形成することによりコスト縮減が図れる。
また、本実施形態に係るホール検知付き風道装置1は、ホール検知付き風道100と、風道本体110に、通気可能に接続される風道材3と、ホール検知付き風道100および風道材3の内部の空気を、強制的に通気させる送風機5と、風道本体110に対して通気する方向(下流側)に配置される風道材3に、風道材3の外面から内面に向かって挿設し、風道本体110に生じる孔10から風道本体110の内部に漏れ出る所定のガスを検出するガス検知装置200と、を備える。本実施形態によれば、ガス検知装置200にて、ガス供給装置140で検知しきれない微細な孔10をも検知できる。
1 ホール検知付き風道装置
3 風道材
10 孔
100 ホール検知付き風道
110 風道本体
120 空隙材
122 凸部
130 保護材
140 ガス供給装置
143 検知部
200 ガス検知装置

Claims (7)

  1. 屋外空間と屋内空間を連通し、両空間の間を通気させる風道であって、
    金属薄板で形成され、前記屋外空間と前記屋内空間との間を通気する風道本体と、
    前記風道本体の外周面との間に、気密性を有する空隙が形成されるように、前記風道本体の周囲に設けられた空隙材と、
    前記空隙材の周囲に設けられた保護材と、
    前記空隙を所定のガスで充満させるガス供給装置と、
    を備え、
    前記ガス供給装置は、前記風道本体に孔が生じたときに、前記空隙から前記風道本体の内部へ、前記孔を通じて漏れ出る前記ガスの流れを検知する検知部を有する
    ことを特徴とするホール検知付き風道。
  2. 前記空隙材は、前記風道本体に対向する面に、複数の凸部を有し、
    前記空隙材の凸部は、前記風道本体の外周面に当接する
    ことを特徴とする請求項1に記載のホール検知付き風道。
  3. 前記空隙材は、軽金属で形成される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホール検知付き風道。
  4. 前記空隙材は、不燃性樹脂で形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のホール検知付き風道。
  5. 前記風道本体の断面は、矩形形状、円形状または楕円形状のいずれかを呈する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のホール検知付き風道。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のホール検知付き風道と、
    前記風道本体に、通気可能に接続される風道材と、
    前記ホール検知付き風道および前記風道材の内部の空気を、強制的に通気させる送風機と、
    前記風道本体に対して通気する方向に配置される前記風道材に、当該風道材の外面から内面に向かって挿設し、前記風道本体に生じる前記孔から前記風道本体の内部に漏れ出る前記所定のガスを検知するガス検知装置と、
    を備えることを特徴とするホール検知付き風道装置。
  7. 金属薄板で形成され、前記屋外空間と前記屋内空間の間を通気する風道本体と、前記風道本体の外周面との間に、気密性を有する空隙が形成されるように、前記風道本体の周囲に設けられた空隙材と、前記空隙材の周囲に設けられた保護材と、を備える風道において、
    前記空隙を所定のガスで充満させ、
    前記風道本体に孔が生じたときに、前記空隙から前記風道本体の内部へ、前記孔を通じて漏れ出る前記ガスの流れを検知する
    ことを特徴とする風道のホール検知方法。
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