JP6870285B2 - 充電装置 - Google Patents

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Description

本技術は 例えば全固体電池を使用する蓄電装置を充電するのに使用される充電装置に関する。
二次電池例えばリチウムイオン二次電池の充電方式として定電流充電(以下、CC充電と称する)と定電圧充電(以下、CV充電と称する)を組み合わせたCCCV(Constant
Current Constant Voltage: 定電流定電圧)充電方式が知られている。CCCV充電方式では、電池電圧が所定の電圧(以下、標準充電電圧と称する)に到達するまでは定電流で充電し、所定電圧に達した後は定電圧で充電する。そして、充電電流がほぼ0に収束した時点で充電が完了する。
例えば、電池容量が1000mAhで標準充電電圧が4.2Vの単一の電池にCCCV充電方式で充電をする場合、まず、電池電圧が4.2V未満の領域では500mAにて定電流充電を行う(0.5C充電)。充電によって電池電圧が上昇し、電池電圧が4.2Vに達すると充電電源を定電圧制御の動作に切り替える。次第に充電電流が減少し、充電電流がほぼ0に近づくと充電を完了する。
最近では、プリント回路基板実装型のリチウムイオン二次電池として期待される、固体電解質電池で提案されている。プリント回路基板に実装可能な固体電解質電池を充電するにあたり定電流充電から定電圧充電へ切り替える際に瞬間的にI(電流)R(抵抗)ドロップが生じ、定電圧に切り替わる際に、その判定電圧以下になってしまい、定電圧状態に遷移しない。また、電池を充電器に接続していない状態では、充電端子は定電圧状態であり、その状態で電池を接続するといきなり定電圧で充電することとなる。
特許文献1、特許文献2及び特許文献3には、定電流充電から定電圧充電の切り替え回路として、電池電圧を切り替えのしきい値電圧と比較するコンパレータを採用しているものが記載されている。特許文献1では、定電流充電時に於いて、アナログコンパレータ電池電圧が基準電圧に従う設定電圧に達したことを示す検知信号が出力されると、スイッチオフとなり、定電流充電電流路(定電流充電路)を断つことが記載されている。
特許文献2には、二次電池の端子電圧を検出する電圧検出回路の出力に基づいて電池に供給する充電電流を制御する充電電流制御回路と、電池の間に逆流防止ダイオードを挿入するとともに、電池と電圧検出回路の間にスイッチ素子であるFETを挿入し、スイッチ制御回路によってFET2充電用電源がオンのときに導通状態とし、充電用電源がオフのときに非導通状態とする制御を行うことが記載されている。
特許文献3には、充電用電源と、二次電池の両端子に入力端子および基準電位端子がそれぞれ接続された分圧回路と、この分圧回路の出力端子と基準電位端子との間に接続され、二次電池の種類に応じて導通状態または非導通状態とされるスイッチ回路と、充電用電源から二次電池に供給される充電電流を検出し充電電流に対応した電圧を発生する電流検出回路と、分圧回路の出力電圧と電流検出回路の出力電圧のうち電圧値の大きい方を選択する最大電圧選択回路と、この最大電圧選択回路の出力に応じて充電電流を制御する電流制御回路とを有する構成が記載されている。
特開平10−136579号公報 特開平8−317571号公報 特開平8−214466号公報
特許文献1及び特許文献2に記載のものは、単純にコンパレータで比較する回路構成示されているが、その詳細構成についての記載がない。また、特許文献3の場合、ヒステリシス回路を含んでいないため、定電流充電から定電圧充電に切り替わる際、確実な切り替わりは困難である。
したがって、本技術の目的は、定電流充電から定電圧充電が確実に切り替わることができ、回路構成が簡単な充電装置を提供することにある。
本技術は、二次電池に対して定電流充電を行い、且つ、二次電池の電池電圧が充電基準電圧に達すると定電圧充電に切り替えることが可能な充電装置であって、
定電流充電から定電圧充電へ切り替わる際の判定を行う切替判定回路と、
定電流充電回路及び二次電池の間に挿入された第1のスイッチング回路と、
定電圧充電回路及び二次電池の間に挿入された第2のスイッチング回路とを備え、
切替判定回路は、オペアンプ若しくはコンパレータからなり、ヒステリシス上限電圧と充電電圧がほぼ等しくされたヒステリシス回路であり、
第1及び第2のスイッチング回路のそれぞれは、互いのゲート及びドレインが互いに接続された2つのNチャンネルMOSFETによって構成され、
電池電圧より充電基準電圧が高く、充電基準電圧とNチャンネルMOSFETのゲート閾値電圧の和以上の電圧を印加した場合は第1のスイッチング回路が導通すると共に、第2のスイッチング回路が非導通し、
充電基準電圧より電池電圧が高く、電池電圧とNチャンネルMOSFETのゲート閾値電圧の和以上の電圧を印加した場合は第2のスイッチング回路が導通すると共に、第1のスイッチング回路が非導通するようになされた充電装置である。
より具体的には、本技術は、オペアンプ若しくはコンパレータの反転入力端子を入力端子Aとし、非反転入力端子を入力端子Bとし、
切替判定回路は、電池電圧端子と入力端子間の抵抗R1、入力端子Aとオペアンプ若しくはコンパレータの出力端子間の抵抗R2で電池電圧を分圧した電圧を、入力端子に印加し、
充電基準電圧端子と入力端子B間の抵抗R3、入力端子Bとグラウンド端子間の抵抗R4で充電基準電圧を分圧した電圧を、入力端子に印加するように構成された充電装置である。
さらに、ヒステリシス上限電圧と充電基準電圧を一致させるための分圧抵抗値の値は、(R1:R2=R3:R4)を満たし、且つ、その両者の抵抗比の差の許容値は(+/−)1%以内とされる。
少なくとも一つの実施形態によれば、定電流充電から定電圧充電への切替の判定は、電流及び電池の内部抵抗による電圧降下以上のヒステリシスを有するヒステリシス回路によってなされるので、発振が生じたり、定電流充電によって充電基準電圧以上に二次電池が充電されたりすることを防止することができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果又はそれらと異質な効果であっても良い。
本技術が適用できる全固体電池の一例を説明するための断面図である。 本技術が適用できる全固体電池の他の例を説明するための断面図である。 全固体電池をプリント回路基板に実装した場合の構成を示す斜視図である。 本技術の一実施の形態のブロック図である。 切替判定回路をオペアンプで構成した場合の接続図である。 図5の構成の説明のためのタイミングチャートである。 切替判定回路をヒステリシス回路で構成した場合の接続図である。 図7の構成の説明のためのタイミングチャートである。 本技術の一実施の形態における切替判定回路の接続図である。 図9の構成の説明のためのタイミングチャートである。 本技術の一実施の形態における定電圧タイマー回路の説明に使用するタイミングチャートである。 本技術の一実施の形態におけるバッファ回路の接続図である。 本技術の一実施の形態における時定数回路を示す接続図である。 本技術の一実施の形態におけるスイッチング回路を示す接続図である。 本技術の一実施の形態におけるスイッチング回路を示す接続図である。 本技術の一実施の形態における過充電保護回路及び過放電保護回路を示す接続図である。 本技術の応用例としてのユニバーサルクレジットカードの外観を示す平面図である。 本技術の応用例としての無線センサノードの一例のブロック図である。 本技術の応用例としてのリストバンド型活動量計の一例のブロック図である。 リストバンド型活動量計の本体部の構成を示すブロック図である。 本技術の応用例としてのリストバンド型電子機器の一例の外観を示す斜視図である。 リストバンド型電子機器の一例の構成を示すブロック図である。 本技術の応用例としてのスマートウオッチの全体構成を示す斜視図である。 スマートウオッチの全体構成を示す斜視図である。 本技術の応用例としてのバンド型電子機器の内部構成の一部を示す斜視図である。 バンド型電子機器の回路構成を示すブロック図である。 フレキシブル回路基板の蛇行状態を説明するための断面図である。 セグメント内に、バッテリが配置される状態を示す斜視図である。 本技術の応用例としてのメガネ型端末の一例の斜視図である。 メガネ型端末の画像表示装置の第1の例の概念図である。 画像表示装置の第2の例の概念図である。 画像表示装置の第3の例の概念図である。 画像表示装置の第4の例の概念図である。 本技術が適用されたシリーズハイブリッドシステムを採用するハイブリッド車両の構成の一例を概略的に示す概略図である。 本技術が適用された住宅用の蓄電システムを示す概略図である。
以下に説明する実施の形態は、本技術の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本技術の範囲は、以下の説明において、特に本技術を限定する旨の記載がない限り、これらの実施の形態に限定されないものとする。
なお、本技術の説明は、下記の順序にしたがってなされる。
<<1.一実施の形態>
<<2.応用例>
<<3.変形例>
<<1.一実施の形態>>
「全固体電池」
本技術に使用できる全固体電池について説明する。例えばスマートフォンのようなモバイル機器の電池としてモバイルバッテリが知られている。モバイルバッテリの場合、大容量になるにつれて、大型化したり、重量が重くなるという問題がある。全固体電池、特に薄膜型全固体電池は、薄型化が可能であるので、薄く、軽量のモバイルバッテリを実現することができる。なお、以下の説明では、全固体電池を例に本技術を説明するが、本技術は、全固体電池でないリチウムイオン電池、鉛電池、ニッケル水素電池等の二次電池に対しても適用することができる。
「電池の構成」
図1は、いわゆるバルク型全固体電池の構成であり、固体電解質層1111と、固体電解質層1111の一方の主面に設けられた正極層1112と、固体電解質層1111の他方の主面に設けられた負極層1113とを備える。この電池は、電極反応物質であるLiの授受により電池容量が繰り返して得られる二次電池であり、リチウムイオンの吸蔵放出により負極の容量が得られるリチウムイオン二次電池であってもよいし、リチウム金属の析出溶解により負極の容量が得られるリチウム金属二次電池であってもよい。
(固体電解質層)
固体電解質層1111は、1種または2種以上の固体電解質を含んでいる。固体電解質は、リチウムイオン伝導体である酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスのうちの少なくとも1種であり、リチウムイオン伝導度の向上の観点からすると、酸化物ガラスセラミックスであることが好ましい。酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスは、大気(水分)に対して高い安定性を有するため、アルミラミネートフィルムなどの外装材を省略できる。外装材を省略した場合には、電池のエネルギー密度を更に向上することができる。固体電解質層1111は、例えば、固体電解質層前駆体としてのグリーンシートの焼成体である。
ここで、ガラスとは、X線回折や電子線回折等においてハローが観測されるなど、結晶学的に非晶質であるものをいう。ガラスセラミックス(結晶化ガラス)とは、X線回折や電子線回折等においてピークおよびハローが観測されるなど、結晶学的に非晶質と結晶質とが混在しているものをいう。
固体電解質のリチウムイオン伝導度は、電池性能の向上の観点から、106 S/cm以上であることが好ましい。ここで、イオン伝導度は、交流インピーダンス法により、以下のようにして求められる値である。まず、固体電解質層1111の両面に金(Au)からなる電極を形成してサンプルを作製する。次に、インピーダンス測定装置(東洋テクニカ製)を用いて、室温(25℃)にてサンプルに交流インピーダンス測定(周波数:10+6Hz〜10-1Hz、電圧:100mV)を行い、コール−コールプロットを作成する。続いて、このコール−コールプロットからイオン伝導度を求める。
固体電解質層1111に含まれる固体電解質は、焼結されている。固体電解質である酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスの焼結温度は、好ましくは550℃以下、より好ましくは300℃以上550℃以下、更により好ましくは300℃以上500℃以下である。
焼結温度が550℃以下であると、焼成工程(焼結工程)において炭素材料の焼失が抑制されるので、負極活物質として炭素材料を用いることが可能となる。したがって、電池のエネルギー密度を更に向上できる。また、正極層1112が導電剤を含む場合、その導電剤として炭素材料を用いることができる。よって、正極層1112に良好な電子伝導パスを形成し、正極層1112の伝導性を向上できる。負極層1113が導電剤を含む場合にも、その導電剤として炭素材料を用いることができるので、負極層1113の伝導性を向上できる。
また、焼結温度が550℃以下であると、焼成工程(焼結工程)において固体電解質と電極活物質とが反応して、不働態などの副生成物が形成されることを抑制できる。したがって、電池特性の低下を抑制できる。また、焼成温度が550℃以下という低温であると、電極活物質の種類の選択幅が広がるので、電池設計の自由度を向上できる。
一方、焼結温度が300℃以上であると、焼成工程(焼結工程)において、電極前駆体および/または固体電解質層前駆体に含まれる、アクリル樹脂などの一般的な有機結着剤を焼失させることができる。
酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスは、焼結温度が550℃以下であり、高い熱収縮率を有し、300℃以上550℃以下において流動性にも富むものが好ましい。これは以下のような効果が得られるからである。すなわち、固体電解質層1111と正極層1112との反応および固体電解質層1111と負極層1113との反応を抑制することができる。また、正極層1112と固体電解質層1111の間、および負極層1113と固体電解質層1111の間に良好な界面を形成し、正極層1112と固体電解質層1111の間、および負極層1113と固体電解質層1111の間の界面抵抗を低減できる。
酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスとしては、Ge(ゲルマニウム)、Si(ケイ素)、B(ホウ素)およびP(リン)のうちの少なくとも1種と、Li(リチウム)と、O(酸素)とを含むものが好ましく、Si、B、LiおよびOを含むものがより好ましい。具体的には、酸化ゲルマニウム(GeO2 )、酸化ケイ素(SiO2 )、酸化ホウ素(B2 3 )および酸化リン(P2 5 )のうちの少なくとも1種と、酸化リチウム(Li2 O)とを含むものが好ましく、SiO2 、B2 3 およびLi2 Oを含むものがより好まし い。上記のようにGe、Si、BおよびPのうちの少なくとも1種と、Li
と、Oとを含む酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスは、300℃以上550℃以下の焼結温度を有し、高い熱収縮率を有し、当該温度範囲において流動性にも富んでいるため、界面抵抗の低減や電池のエネルギー密度の向上などの観点から、有利である。
Li2 Oの含有量は、固体電解質の焼結温度を低下させる観点から、好ましくは20mol%以上75mol%以下、より好ましくは30mol%以上75mol%以下、更により好ましくは40mol%以上75mol%以下、特に好ましくは50mol%以上75mol%以下である。
固体電解質がGeO2 を含む場合、このGeO2 の含有量は、0mol%より大きく80mol%以下であることが好ましい。固体電解質がSiO2 を含む場合、このSiO2 の含有量は、0mol%より大きく70mol%以下であることが好ましい。固体電解質がB2 3 を含む場合、このB2 3 の含有量は、0mol%より大きく60mol%以下であることが好ましい。固体電解質がP2 5 を含む場合、このP2 5 の含有量は、0mol%より大きく50mol%以下であることが好ましい。
なお、上記各酸化物の含有量は、固体電解質中における各酸化物の含有量であり、具体的には、GeO2 、SiO2 、B2 3 およびP2 5 のうち1種以上と、Li2 Oとの合計量(mol)に対する各酸化物の含有量(mol)の割合を百分率(mol%)で示している。各酸化物の含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES)などを用いて測定することが可能である。
固体電解質は、必要に応じて添加元素を更に含んでいてもよい。添加元素としては、例えば、Na(ナトリウム)、Mg(マグネシウム)、Al(アルミニウム)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)、Ti(チタン)、V(バナジウム)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn
(亜鉛)、Ga(ガリウム)、Se(セレン)、Rb(ルビジウム)、S(硫黄)、Y
(イットリウム)、Zr(ジルコニウム)、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、Ag(銀)、In(インジウム)、Sn(スズ)、Sb(アンチモン)、Cs(セシウム)、Ba(バナジウム)、Hf(ハフニウム)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、Pb(鉛)、Bi(ビスマス)、Au(金)、La(ランタン)、Nd(ネオジム)およびEu(ユーロピウム)からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。固体電解質が、これらの添加元素からなる群より選ばれる少なくとも1種を酸化物として含んでいてもよい。
(正極層)
正極層1112は、1種または2類以上の正極活物質と、1種または2類以上の固体電解質とを含んでいる正極活物質層である。固体電解質が、結着剤としての機能を有していてもよい。正極層1112は、必要に応じて導電剤を更に含んでいてもよい。正極層1112は、例えば、正極層前駆体としてのグリーンシートの焼成体である。
正極活物質は、例えば、電極反応物質であるリチウムイオンを吸蔵放出可能な正極材料を含んでいる。この正極材料は、高いエネルギー密度が得られる観点から、リチウム含有化合物などであることが好ましいが、これに限定されるものではない。このリチウム含有化合物は、例えば、リチウムと遷移金属元素とを構成元素として含む複合酸化物(リチウム遷移金属複合酸化物)や、リチウムと遷移金属元素とを構成元素として含むリン酸化合物(リチウム遷移金属リン酸化合物)などである。中でも、遷移金属元素は、Co、Ni、MnおよびFeのいずれか1種または2類以上であることが好ましい。より高い電圧が得られるからである。
リチウム遷移金属複合酸化物は、例えば、LixM1O2 またはLiyM2O4 などで表されるものである。より具体的には例えば、リチウム遷移金属複合酸化物は、LiCoO2 、LiNiO2 、LiVO2 、LiCrO2 またはLiMn2 4 などである。また
、リチウ ム遷移金属リン酸化合物は、例えば、Liz3 PO4 などで表されるものである。より具体的には例えば、リチウム遷移金属リン酸化合物は、LiFePO4 またはLiCoPO4 などである。但し、M1〜M3は1種または2類以上の遷移金属元素であり、x〜zの値は任意である。
この他、正極活物質は、例えば、酸化物、二硫化物、カルコゲン化物または導電性高分子などでもよい。酸化物は、例えば、酸化チタン、酸化バナジウムまたは二酸化マンガンなどである。二硫化物は、例えば、二硫化チタンまたは硫化モリブデンなどである。カルコゲン化物は、例えば、セレン化ニオブなどである。導電性高分子は、例えば、ジスルフィド、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリパラスチレン、ポリアセチレン、ポリアセンなどである。
固体電解質は、上述の固体電解質層1111に含まれるものと同様である。但し、固体電解質層1111と正極層1112に含まれる固体電解質の組成(材料)または組成比は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
固体電解質は、焼結温度が550℃以下であり、高い熱収縮率を有する酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスのうちの少なくとも1種であることが好ましい。固体電解質としてこのような材料を用いることで、焼成工程において、550℃以下の低温焼成にて正極活物質/固体電解質間の隙間および正極活物質間の隙間を低減し、かつ、正極活物質/固体電解質間に良好な界面を形成することができる。したがって、固体電解質と正極活物質との反応を抑制しつつ、正極層1112中の正極活物質の体積占有率、および正極層12中の正極活物質の質量比率を向上し、かつ正極活物質/固体電解質間の界面抵抗を低減できる。
導電剤は、例えば、炭素材料、金属、金属酸化物および導電性高分子などのうちの少なくとも1種である。炭素材料としては、例えば、黒鉛、炭素繊維、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどを用いることができる。炭素繊維としては、例えば、気相成長炭素繊維(Vapor Growth Carbon Fiber:VGCF)などを用いることができる。カーボンブ
ラックとしては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどを用いることができる。カーボンナノチューブとしては、例えば、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、ダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)などのマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)などを用いることができる。金属としては、例えば、Ni粉末などを用いることができる。金属酸化物としては、例えば、SnO2 などを用いることができる。導電性高分子としては、例えば、置換または無置換のポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、およびこれらから選ばれる1種または2種からなる(共)重合体などを用いることができる。なお、導電剤は、導電性を有する材料であればよく、上述の例に限定されるものではない。
(負極層)
負極層1113は、1種または2類以上の負極活物質と、1種または2類以上の固体電解質とを含んでいる負極活物質層である。固体電解質が、結着剤としての機能を有していてもよい。負極層1113は、必要に応じて導電剤を更に含んでいてもよい。負極層1113は、例えば、負極層前駆体としてのグリーンシートの焼成体である。
負極活物質は、例えば、電極反応物質であるリチウムイオンを吸蔵放出可能な負極材料を含んでいる。この負極材料は、高いエネルギー密度が得られる観点から、炭素材料または金属系材料などであることが好ましいが、これに限定されるものではない。
炭素材料は、例えば、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素、黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)または高配向性グラファイト(HOPG)などである。
金属系材料は、例えば、リチウムと合金を形成可能な金属元素または半金属元素を構成元素として含む材料である。より具体的には例えば、金属系材料は、Si(ケイ素)、Sn(スズ)、Al(アルミニウム)、In(インジウム)、Mg(マグネシウム)、B
(ホウ素)、Ga(ガリウム)、Ge(ゲルマニウム)、Pb(鉛)、Bi(ビスマス)、Cd(カドミウム)、Ag(銀)、Zn(亜鉛)、Hf(ハフニウム)、Zr(ジルコニウム)、Y(イットリウム)、Pd(パラジウム)またはPt(白金)などの単体、合金または化合物のいずれか1種または2類以上である。但し、単体は、純度100%に限らず、微量の不純物を含んでいてもよい。合金または化合物としては、例えば、SiB4 、TiSi2 、SiC、Si3 4 、SiOv (0<<v≦2)、LiSiO、SnOw(0<<w≦2)、SnSiO3 、LiSnO、Mg2 Snなどが挙げられる。
金属系材料は、リチウム含有化合物またはリチウム金属(リチウムの単体)でもよい。リチウム含有化合物は、リチウムと遷移金属元素とを構成元素として含む複合酸化物(リチウム遷移金属複合酸化物)である。この複合酸化物としては、例えば、Li4 Ti5 12などが挙げられる。
固体電解質は、上述の固体電解質層1111に含まれるものと同様である。但し、固体電解質層1111と負極層1113に含まれる固体電解質の組成(材料)または組成比は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
固体電解質は、焼結温度が550℃以下であり、高い熱収縮率を有する酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスのうちの少なくとも1種であることが好ましい。固体電解質としてこのような材料を用いることで、焼成工程において、550℃以下の低温焼成にて負極活物質/固体電解質間の隙間および負極活物質間の隙間を低減し、かつ負極活物質/固体電解質間に良好な界面を形成することができる。したがって、負極活物質として炭素材料を用いることができると共に、負極層1113中の負極活物質の体積占有率、および負極層1113中の負極活物質の質量比率を向上し、かつ負極活物質/固体電解質間の界面抵抗を低減できる。
導電剤は、上述の正極層1112における導電剤と同様である。
上述した全固体電池は、−100℃〜200℃の範囲で電池構成材料が流動性を有しない固体状態の充電可能な二次電池である。
(電池の動作)
この電池では、例えば、充電時において、正極層1112から放出されたリチウムイオンが固体電解質層1111を介して負極層1113に取り込まれると共に、放電時において、負極層1113から放出されたリチウムイオンが固体電解質層1111を介して正極層1112に取り込まれる。
[変形例]
図2に示すように、電池が、正極層1112の一主面に設けられた正極集電層1114と、負極層1113の一主面に設けられた負極集電層1115とを更に備えていてもよい。この場合、正極層1112の他主面と負極層1113の他主面との間に固体電解質層1111が設けられる。なお、図示を省略するが、電池が、正極集電層1114および負極集電層1115のうちの一方の層のみを備えるようにしてもよい。
正極集電層1114は、例えば、Al、Niまたはステンレス鋼などを含む金属層である。負極集電層1115は、例えば、Cuまたはステンレス鋼などを含む金属層である。上記金属層の形状は、例えば、箔状、板状またはメッシュ状などである。正極集電層1114および負極集電層1115が、導電性粒子と固体電解質とを含むグリーンシートの焼成体であってもよい。
電池の表面が、外装材としての絶縁層により覆われていてもよい。絶縁層は、絶縁性粒子と、酸化物ガラスおよび酸化物ガラスセラミックスのうちの少なくとも1種とを含むグリーンシートの焼成体であってもよい。
電池は、正極層1112、固体電解質1111および負極層1113を繰り返し積層した積層構造を有していてもよい。また、電池は、バイポーラ型の積層構造を有していてもよい。また、電池の各層をすべてグリーンシートにより構成するのではなく、電池を構成するうちの一部の層をグリーンシートとし、そのグリーンシート上に印刷などで他の層を直接形成してもよい。
なお、電極反応物質としてリチウムを用いる電池について説明したが、電極反応物質として、例えば、Na若しくはKなどの他のアルカリ金属、Mg若しくはCaなどのアルカリ土類金属、またはAl若しくはAgなどのその他の金属を用いてもよい。
「プリント回路基板への実装」
上述した全固体電池は、図3に示すように、プリント回路基板1202上に充電回路等と共に実装することができる。例えばプリント回路基板1202上に全固体電池1203及び充電回路等の電子回路をリフロー工程でもって実装することができる。したがって、モジュールのコンパクト化や省スペース化、製品自体の使用温度の向上が期待できる。プリント回路基板1202上に全固体電池1203及び充電回路等の電子回路が実装されたものを電池モジュール1201と称する。電池モジュール1201は、必要に応じてカード型の構成とされ、携帯可能なカード型モバイルバッテリとして構成することができる。
プリント回路基板1202上に全固体電池1203が形成されている。基板1202を共通として充電制御IC(Integrated Circuit)1204、電池保護IC1205及び電池残量監視IC1206が形成されている。電池保護IC1205は、充放電時に充電電圧が過大となったり、負荷短絡によって過電流が流れたり、過放電が生じることがないように充放電動作を制御する。
プリント回路基板1202に対してUSB(Universal Serial Bus)インターフェース1207が取り付けられている。USBインターフェース1207を通じて供給される電力によって全固体電池1203が充電される。この場合、充電制御IC1204によって充電動作が制御される。さらに、基板1202に取り付けられている負荷接続端子1208a及び1208bから負荷1209に対して所定の電力(例えば電圧が4.2V)が供給される。全固体電池1203の電池残量が電池残量監視IC1206によって監視され、電池残量を表す表示(図示しない)が外部から分かるようになされる。なお、負荷接続のためにUSBインターフェース1207を使用してもよい。
上述した負荷1209の具体例は以下のようなものである。
1.ウェアラブル機器(スポーツウオッチ、時計、補聴器等)
2.IoT(Internet of Things)端末(センサネットワーク端末等)
3.アミューズメント機器(ポータブルゲーム端末、ゲームコントローラ)
4.IC基板埋め込み電池(リアルタイムクロックIC)
5.環境発電機器(太陽光発電、熱電発電、振動発電等の発電素子用の蓄電素子)
「充放電装置の構成」
プリント回路基板1202上に実装される充放電装置の一例を図4を参照して説明する。二次電池例えばリチウムイオン二次電池の充電方式として定電流充電(以下、CC充電と称する)と定電圧充電(以下、CV充電と称する)を組み合わせたCCCV(Constant
Current Constant Voltage: 定電流定電圧)充電方式が知られている。CCCV充電方式では、電池電圧が所定の電圧(以下、充電基準電圧と称する)に到達するまでは定電流で充電し、充電基準電圧に達した後は定電圧で充電する。そして、充電電流がほぼ0に収束した時点で充電が完了する。
USBインターフェース1207からの+5Vの電圧が充電基準電圧発生回路1221及び昇圧回路1231に供給される。充電基準電圧発生回路1221によって、充電基準電圧(例えば4.2Vの電圧)が形成される。発生した充電基準電圧がバッファ回路1222に供給される。バッファ回路1222の出力に取り出された充電基準電圧Vch(=4.2V)が定電流充電/定電圧充電切替判定回路(以下、切替判定回路と適宜称する)1223に供給される。
切替判定回路1223には、全固体電池1203の電圧がスイッチング回路SW4及びバッファ回路1224を介して供給される。バッファ回路1224の出力に電池電圧Vbat が取り出される。切替判定回路1223では、充電基準電圧Vch及び電池電圧Vbat が比較され、比較結果に基づいた切り替え制御信号Vswが生成される。切り替え制御信号Vswによってスイッチング回路SW1及びSW2が制御される。例えば(Vch>Vbat )では、切り替え制御信号Vswがローレベルとなり、スイッチング回路SW1がON、スイッチング回路SW2がOFFとされる。(Vch≦Vbat )では、切り替え制御信号Vswがハイレベルとなり、スイッチング回路SW1がOFF、スイッチング回路SW2がONとされる。
昇圧回路1231は、5Vを例えば8Vに昇圧する。昇圧回路1231の出力電圧がスイッチング回路SW5を介して定電流充電回路1232及び定電圧充電回路1233に対して供給される。スイッチング回路SW5は、過充電保護回路1235によって形成された過充電検出信号によって制御され、過充電が検出される場合には、スイッチング回路SW5がOFFとされる。
定電流充電回路1232は、定電流充電のための充電電流を出力する。充電電流がスイッチング回路SW1及びスイッチング回路SW4を介して全固体電池1203に供給される。定電圧充電回路1233は、定電圧充電のための充電電圧を出力する。充電電圧がスイッチング回路SW2及びSW3を介して全固体電池1203に供給される。
スイッチング回路SW3は、定電圧タイマー回路1234の出力によって制御される。定電圧タイマー回路1234は、全固体電池1203に対して定電圧充電が継続することによって全固体電池1203の劣化が生じることを防止するために、設定された時間で定電圧充電を遮断する(スイッチング回路SW3をOFFとする)。これによって切替判定回路1223が出力する切り替え制御信号Vswがハイレベルとなり、スイッチング回路SW2がONして定電流充電状態に入らない。
スイッチング回路SW1及びSW2が切替判定回路1223によって形成された切り替え制御信号Vswによって制御される。切り替え制御信号Vswがローレベルの場合では、スイッチング回路SW1がONし、スイッチング回路SW2がOFFし、定電流充電がなされる。切り替え制御信号Vswがハイレベルの場合では、スイッチング回路SW1がOFFし、スイッチング回路SW2がONし、定電圧充電がなされる。
スイッチング回路SW4は、昇圧回路1231の出力(8Vの電圧)によって制御される。USBインターフェース1207を通じて5Vの電源が供給され、昇圧回路1231から8Vの電圧出力が発生している時は、スイッチング回路SW4がONとされる。スイッチング回路SW4は、充電時にONとなり、放電時にOFFとなる。
全固体電池1203に対してスイッチング回路SW6を介して負荷1209が接続されている。スイッチング回路SW6は、過放電保護回路1236の出力によって制御される。過放電保護回路1236は、全固体電池1203の電池電圧が所定電圧以下となると過放電と判定してスイッチング回路SW6をOFFとする制御信号を発生する。固体電解質を有する全固体電池1203の場合では、既存のリチウムイオン二次電池と異なり、電池電圧が低下しても電池の劣化が生じない。しかしながら、負荷1209が通常の動作を行うために必要な最低の電圧を生成するための全固体電池1203の電圧(カットオフ電圧と称する)が存在するので、電池電圧がカットオフ電圧以下となる場合には、スイッチング回路SW6がOFFとされて電池電源の供給が断たれる。カットオフ電圧は、例えば2.0V〜3.3Vの範囲内の電圧である。スイッチング回路SW6は、充電時にOFFとされるが、負荷1209が接続されていない場合では、スイッチング回路SW6をOFFとする必要がない。さらに、全固体電池1203と並列に抵抗Rc及びコンデンサCcが接続されている。
上述した充放電装置(充電装置)において、例えばUSBインターフェース1207からの+5Vの電圧が供給されたことが検出されて充電開始の指示が発生する。昇圧回路1231の出力によってスイッチング回路SW4がONとされる。切替判定回路1223は、充電基準電圧Vchと電池電圧Vbat を比較し、電池電圧Vbat が充電基準電圧Vchより低い場合では、ローレベルの切り替え制御信号Vswを出力する。切り替え制御信号Vswがローレベルの場合では、スイッチング回路SW1がONし、スイッチング回路SW2がOFFし、定電流充電回路1232の出力電流によって定電流充電がなされる。
切替判定回路1223は、充電基準電圧Vchと電池電圧Vbat を比較し、電池電圧Vbat が充電基準電圧Vch以上の場合では、ハイレベルの切り替え制御信号Vswを出力する。切り替え制御信号Vswがハイレベルの場合では、スイッチング回路SW1がOFFし、スイッチング回路SW2がONし、定電圧充電がなされる。定電圧タイマー回路1234によって、定電圧充電が開始してから設定された時間経過すると、スイッチング回路SW3がOFFとされ、全固体電池1203に対する定電圧充電が終了する。
「オペアンプの例」
上述した充電装置の各部のより詳細な説明を以下に行う。図5は、切替判定回路1223の一例を示す。図5に示す構成は、オペアンプ(演算増幅器の略で図面ではOP−Ampと表記する。)の反転入力端子に充電基準電圧Vchを供給し、非反転入力端子に電池電圧Vbat を供給し、オペアンプの出力に切り替え制御信号Vswを取り出すようにした構成である。(Vbat >Vch)の関係にある場合は、出力がハイレベル(V+)となり、(Vbat <Vch)の関係にある場合は、出力がローレベル(V−)となる。切り替え制御信号Vswがローレベル(V−)の場合に定電流充電がなされ、切り替え制御信号Vswがハイレベル(V+)の場合に定電圧充電がなされる。
図5に示すような構成では、全固体電池1203の内部抵抗と充電電流の積で表される電圧降下ΔV1が発生する。図6に示すように、電池電圧Vbat が上昇し、電池電圧Vbat と充電基準電圧Vchとの関係が(Vch>Vbat )では、切り替え制御信号Vswがローレベルとなり、スイッチング回路SW1がON、スイッチング回路SW2がOFFとなる。すなわち、定電流充電がなされる。
そして、(Vch<Vbat )となると、切り替え制御信号Vswがハイレベルとなり、スイッチング回路SW1がOFF、スイッチング回路SW2がONとなる。しかしながら、この切り替えの直後に電圧降下ΔV1がなくなるために、Vbat が低下する。その結果、(Vch>Vbat )の関係となり、切り替え制御信号Vswがローレベルとなり、定電流充電に戻る。この動作が繰り返され、定電圧充電に移行することができず、発振が生じるおそれがある。
「ヒステリシス回路の例」
かかる問題に対処するために、図7に示すように、オペアンプによってヒステリシスレベルコンパレータ(以下、単にヒステリシス回路と称する。)を構成する。オペアンプの反転入力端子に対して充電基準電圧Vchが供給され、電池電圧Vbat が抵抗R1を介してオペアンプの非反転入力端子に供給され、オペアンプの出力端子と非反転入力端子の間に抵抗R2が挿入される。かかる構成において、ヒステリシス上限電圧VTU、ヒステリシス下限電圧VTL及びヒステリシス電圧幅VTHは、それぞれ次式で表される。*は乗算を意味する(以下同様)。
TH=VTU−VTL
TU=(R1+R2)/R2*Vref −R1/R2*VL (ヒステリシス上限電圧)
TL=(R1+R2)/R2*Vref −R1/R2*VH (ヒステリシス下限電圧)
ref (参照電圧)=Vch*R2/(R1+R2)
L は、コンパレータ若しくはオペアンプの負電源電圧である。
H は、コンパレータ若しくはオペアンプの正電源電圧である。
図7に示すヒステリシス回路の場合、図8に示すように、電池電圧Vbat がヒステリシス上限電圧VTUに達すると、ヒステリシス回路の出力がローレベル(定電流充電)からハイレベル(定電圧充電)に切り替わる。全固体電池1203の内部抵抗と充電電流の積で表される電圧降下ΔV1が発生する。しかしながら、この電圧降下によって電池電圧Vbat がヒステリシス下限電圧VTLより下がらない限り、ヒステリシス回路の出力が反転せず、発振を防止できる。但し、充電基準電圧Vchに対してヒステリシス電圧幅VTHの半分以上大きいレベルまで充電されないと、切り替え制御信号Vswがローレベルからハイレベルに変化しない。言い換えると、定電流充電によって全固体電池が充電基準電圧Vch以上の高い電圧まで充電される問題がある。
「本技術の一実施の形態の切替判定回路」
上述した問題点を考慮して本技術では、図9に一例を示すように、切替判定回路を構成する。電池電圧Vbat の入力端子とオペアンプの非反転入力端子間の抵抗R1と、オペアンプの非反転入力端子と出力端子間の抵抗R2で分圧された電池電圧がオペアンプの非反転入力端子に対して印加される。
また、充電基準電圧の入力端子とオペアンプの反転入力端子間の抵抗R3と、オペアンプの反転入力端子と接地間の抵抗R4によって分圧させた電圧Vch−がオペアンプの反転入力端子に対して印加される。ヒステリシス上限電圧VTUと充電基準電圧Vchを一致させるために、分圧抵抗の値は、(R1:R2=R3:R4)の関係を満たし、且つ、その両者の抵抗比の差の許容値は一例として(+/−)1%以内とする。さらに、ヒステリシス上限電圧VTUとヒステリシス下限電圧VTLの差であるヒステリシス電圧幅VTHは、全固体電池の内部抵抗と定電流充電電流値を掛け合わせた電圧降下ΔV1以上に設定する。
かかる構成の場合、図10に示すような切替判定回路として動作する。ヒステリシス上限電圧VTUが充電基準電圧Vchとほぼ等しくなり、定電流充電によって電池電圧Vbat が充電基準電圧Vchと等しくなると、オペアンプの出力に発生する切り替え制御信号Vswがローレベルからハイレベルとなり、充電動作が定電流充電から定電圧充電に切り替えられる。切り替え動作がなされる場合に、電圧降下ΔV1が発生するが、ヒステリシス電圧幅VTHがΔV1以上に設定されているので、電圧降下ΔV1によって切り替え制御信号Vswが反転することが防止される。なお、ここでいう「ほぼ等しい」状態とは、誤差が±1%以内である状態をいう。
このように、切替判定回路にヒステリシス回路(シュミットトリガー回路)を用いて、切り替わり時の内部抵抗による電圧降下電圧以上のヒステリシスを持たせることで、スムーズな定電圧充電へ移行させることが可能である。しかも、汎用のオペアンプ若しくはコンパレータIC1石と4個の分圧抵抗の簡単な構成とできる。
「定電圧タイマー回路」
本技術の一実施の形態(図4参照)では、定電圧タイマー回路1234によって、全固体電池1203に対して定電圧充電が継続することによって全固体電池1203の劣化が生じることを防止するようにされている。図11は、電池電圧Vbat の時間変化と、切り替え制御信号Vswの変化を示している。ここで、本技術に係る充電装置は、定電圧充電に入ってから任意の時間をタイマーにて計測する回路を有しており、その時間が経過後、定電圧充電と定電流充電が共に実施されない状態の回路を有し、電池と充電回路が遮断された状態の回路となる。
切り替え制御信号Vswがハイレベル(V+)となり、定電圧充電がなされている。定電圧タイマー回路1234によって設定されている所定時間が経過すると、定電圧タイマー回路1234の出力が反転し、スイッチング回路SW3がOFFとされる。スイッチング回路SW3がOFFすることによって、定電圧充電回路1233の出力が開回路状態(すなわち、定電圧充電と定電流充電が共に実施されない状態)となる。この開回路状態では、全固体電池と充電回路が遮断された状態の回路構成となる。スイッチング回路SW3を設けることによって、スイッチング回路SW2がONを継続することができる。すなわち、切り替え制御信号Vswがハイレベルを保つことができる。
さらに、所定時間が経過した後、自然放電によって、又は負荷電流が流れることによって、電池電圧Vbat が低下する。電池電圧Vbat がヒステリシス下限電圧VTL以下になると、切替判定回路1223の出力である切り替え制御信号Vswがハイレベルからローレベルに変化する。したがって、直ぐに定電流充電が開始し、電池電圧Vbat を上昇させることができる。
このように、定電圧充電回路1233の充電経路と直列に定電圧タイマー回路1234による定電圧充電を停止するためのスイッチング回路SW3を有することで、全固体電池1203に対する永続的な定電圧充電を回避することが可能となり、全固体電池1203の劣化を抑制できる。
「バッファ回路」
図12に示すように、本技術の一実施の形態では、充電基準電圧がバッファ回路1222を介して切替判定回路1223に供給される。また、切替判定回路1223に全固体電池1203の電圧がスイッチング回路SW4(図12では省略されている)及びバッファ回路1224を介して供給される。これらのバッファ回路1222及び1224として、オペアンプを用いたボルテージホロア回路が使用される。かかるバッファ回路1222及び1224は、入力インピーダンスが1MΩ以上で高く、出力インピーダンスが10Ωより低いものである。
「時定数回路」
図13において破線で囲んで示すように、本技術の一実施の形態では、全固体電池1203と並列に抵抗Rc及びコンテンツCcを直列接続した時定数回路が接続されている。若し、時定数回路を設けないと、充放電回路全体の電源投入時に、突入で充電電圧が全固体電池1203に対して印加され、全固体電池1203の電池電圧Vbat が充電基準電圧まで上昇する。その結果、いきなり定電圧充電状態に遷移することが起こりうる。時定数回路を設けることによって突入電流をバイパスできるので、このような問題を回避することができる。一例として、Rc=1kΩ、Cc=10μFとされ、時定数回路の時定数が0.01秒に設定される。さらに、定電流定電圧切り替え時の電圧降下を時定数回路によって緩やかにすることができ、定電流充電から定電圧充電へ確実に切り替わる回路構成となる。
「スイッチング回路SW1,SW2,SW3による充電回路の切り離し」
スイッチング回路SW1,SW2,SW3の部分を具体的に図14に破線部分として示す。スイッチング回路SW1としてNチャンネルMOSFET−Q1a(以下単にQ1aと省略する。他のFETについても同様に省略する。)及びQ1bが使用される。Q1a及びQ1bのゲート及びドレインのそれぞれが共通接続され、Q1aのソースが定電流充電回路1232の出力端子と接続され、Q1bのソースがスイッチング回路SW4と接続される。
スイッチング回路SW2は、Q2a及びQ2bによって構成され、互いのゲート及びドレインが共通接続されている。スイッチング回路SW3は、Q3a及びQ3bによって構成され、互いのゲート及びドレインが共通接続されている。Q2aのソースが定電圧充電回路1233の出力端子と接続され、Q2bのソースがQ3aのソースと接続され、Q3bのソースがスイッチング回路SW4と接続される。このように二つのNチャンネルMOSFETを接続することによって、全固体電池1203側から充電回路側への逆流を防止することができる。なお、各FETのドレイン及びソース間に存在する寄生ダイオードを使用した逆流防止回路も有しており、確実に逆流防止を行うことができる。
これらのスイッチング回路SW1及びSW2を構成するQ1a〜Q2bの共通ゲート端子に対して、切替判定回路1223から切り替え制御信号Vswが供給される。共通ゲート端子に対して、電池電圧若しくは充電基準電圧の高い方の電圧とNチャンネルMOSFETのゲート閾値電圧の和以上の電圧を印加した場合は全固体電池と接続し、それ以下の電圧が印加された場合は定電流充電回路1232若しくは定電圧充電回路1233が全固体電池から切り離される。
このように、内部に寄生ダイオードを有するNチャンネルMOSFETを2石使用してドレイン端子同士を接続したハイサイドスイッチング回路を用いることで、0Vを基準としたスイッチングとローレベル電位になった時に確実に回路を遮断でき、全固体電池1203からの充電回路側へのリークを抑えることが可能である。
「スイッチング回路SW4により充電回路から全固体電池を切り離す構成」
スイッチング回路SW4の部分を具体的に図15に破線部分として示す。スイッチング回路SW4としてQ4a及びQ4bが使用される。Q4a及びQ4bのゲート及びドレインのそれぞれが共通接続され、Q4aのソースがバッファ回路1224の出力端子とスイッチングSW1及びSW3の出力端子と接続される。さらに、Q4bのソースが全固体電池1203と接続される。共通ゲート端子に対して昇圧回路1231の出力電圧が印加される。
かかる構成によって、未充電時、定電流充電回路1232と定電圧充電回路1233から全固体電池1203を確実に切り離すことができる。共通ゲート端子に対して電池電圧若しくは充電基準電圧の高い方の電圧とNチャンネルMOSFETのゲート閾値電圧の和以上が印加された場合は定電流充電回路1232と定電圧充電回路1233側と接続され、それ以下に電源電圧が低下した場合は定電流充電回路1232と定電圧充電回路1233から切り離される。
「過充電保護及び過放電保護」
図16において破線で囲んで示すように、スイッチング回路SW5が過充電保護回路1235によって制御され、スイッチング回路SW6が過放電保護回路1236によって制御される。過放電保護回路1236及びスイッチング回路SW6によって、全固体電池1203が過放電電圧以下の場合、その間の放電経路が遮断される。過放電電圧は充電電圧より低い値である。また、電源回路と定電流充電回路、定電圧回路の間の充電経路には過充電保護回路1235を有し、全固体電池が過充電電圧以上の場合、その間の充電経路をスイッチング回路SW5によって遮断する。過充電電圧は充電電圧より高い値である。
<<2.応用例>>
「応用例としてのユニバーサルクレジットカード」
以下、本技術をユニバーサルクレジットカードに対して適用した応用例について説明する。現在、複数枚のクレジットカードを持ち歩いている人が多い。しかしながら、クレジットカードの枚数が多くなるほど、紛失、盗難等の危険性が増す問題がある。そこで、複数枚のクレジットカードやポイントカードなどの機能を、1枚のカードに集約した、ユニバーサルクレジットカードと呼ばれるカードが実用化されている。このカードの中には、例えば、様々なクレジットカードやポイントカードの番号や有効期限等の情報を取り込むことができるので、そのカード1枚を財布等の中の入れておけば、好きな時に好きなカードを選択して利用することができる。
図17はユニバーサルクレジットカード1301の構成の一例を示す。カート型形状を有し、ICチップ及び本技術に係る全固体電池が内蔵されている。さらに、小電力消費のディスプレイ1302及び操作部例えば方向キー1303a及び1303bが設けられている。さらに、充電用端子1304がユニバーサルクレジットカード1301の表面に設けられている。
例えば、ユーザはディスプレイ1302を見ながら方向キー1303a及び1303bを操作して予めユニバーサルクレジットカード1301にロードされているクレジットカード等を特定することができる。複数のクレジットカードが予めロードされている場合には、ディスプレイ1302に各クレジットカードを示す情報が表示され、ユーザが方向キー1303a及び1303bを操作して所望のクレジットカードを指定することができる。その後は、従来のクレジットカードと同様に使用することができる。本技術による充放電装置は、ユニバーサルクレジットカード1301に内蔵される電池として全固体電池を使用した場合に適用できる。なお、上記は一例であって、本技術による充放電装置は、ユニバーサルクレジットカード1301以外のあらゆる電子カードに適用可能であることは言うまでもない。
「応用例としてのセンサネットワーク端末」
以下、本技術をセンサネットワーク端末に対して適用した応用例について説明する。
無線センサネットワークにおける無線端末は、センサノードと呼ばれ、1個以上の無線チップ、マイクロプロセッサ、電源(電池)などにより構成される。センサネットワークの具体例としては、省エネルギー管理、健康管理、工業計測、交通状況、農作業などをモニタするのに使用される。センサの種類としては、電圧、温度、ガス、照度などが使用される。
省エネルギー管理の場合、センサノードとして、電力モニタノード、温度・湿度ノード、照度ノード、CO2 ノード、人感ノード、リモートコントロールノード、ルータ(中継機)等が使用される。これらのセンサノードが家庭、オフィスビル、工場、店舗、アミューズメント施設等において無線ネットワークを構成するように設けられる。
そして、温度、湿度、照度、CO2 濃度、電力量等のデータが表示され、環境の省エネの状況が可視化される。さらに、制御局からのコマンドによって、照明、空調施設、換気施設等のオン/オフ制御がなされる。
センサネットワークの無線インターフェースの一つとしてZigBee(登録商標)を使用することができる。この無線インターフェースは、近距離無線通信規格の一つであり、転送可能距離が短く転送速度も低速である代わりに、安価で消費電力が少ない特徴を有する。したがって、電池駆動可能な機器への実装に向いている。この通信規格の基礎部分は、IEEE802.15.4として規格化されている。論理層以上の機器間の通信プロトコルはZigBee(登録商標)アライアンスが仕様の策定を行っている。
図18は無線センサノード1401の一例の構成を示す。センサ1402の検出信号がマイクロプロセッサ(MPU)1403のAD変換回路1404に供給される。センサ1402として上述した種々のセンサが使用できる。マイクロプロセッサ1403と関連してメモリ1406が設けられている。さらに、電池1407の出力が電源制御部1408に供給され、センサノード1401の電源が管理される。電池1407として、上述した全固体電池、カード型電池パック等を使用することができる。本技術による充放電装置は、全固体電池を使用した場合に適用される。
マイクロプロセッサ1403に対してプログラムがインストールされる。マイクロプロセッサ1403がプログラムにしたがってAD変換回路1404から出力されるセンサ1402の検出結果のデータを処理する。マイクロプロセッサ1403の通信制御部1406に対して無線通信部1409が接続され、無線通信部1409から検出結果のデータがネットワーク端末(図示しない)に対して例えばZigBee(登録商標)を使用して送信され、ネットワーク端末を介してネットワークに接続される。一つのネットワーク端末に対して所定数の無線センサノードが接続可能である。なお、ネットワークの形態としては、スター型以外に、ツリー型、メッシュ型及びリニア型等の形態を使用することができる。
「応用例としてのリストバンド型電子機器」
以下、本技術をリストバンド型電子機器に対して適用した応用例について説明する。
ウェアラブル端末の一例として、リストバンド型電子機器がある。その中でも、リストバンド型活動量計は、スマートバンドとも呼ばれ、腕に巻き付けておくのみで、歩数、移動距離、消費カロリー、睡眠量、心拍数などの人の活動に関するデータを取得することができるものである。さらに、取得されたデータをスマートフォンで管理することもできる。さらに、メールの送受信機能を備えることもでき、例えばメールの着信をLED(Light Emitting Diode)ランプ及び/又はバイブレーションでユーザに知らせる通知機能を有するものが使用されている。
図19及び図20は、例えば脈拍を計測するリストバンド型活動量計の一例を示す。図19は、リストバンド型活動量計1501の外観の構成例を示している。図20は、リストバンド型活動量計1501の本体部1502の構成例を示している。
リストバンド型活動量計1501は、光学方式により被験者の例えば脈拍を計測するリストバンド型の計測装置である。図19に示されるように、リストバンド型活動量計1501は、本体部1502とバンド1503により構成され、腕時計のようにバンド1503が被験者の腕(手首)1504に装着される。そして、本体部1502が、所定の波長の計測光を被験者の腕1504の脈を含む部分に照射し、戻ってきた光の強度に基づいて、被験者の脈拍の計測を行う。
本体部1502は、基板1521、LED1522、受光IC(Integrated Circuit)1523、遮光体1524、操作部1525、演算処理部1526、表示部1527、及び無線装置1528を含むように構成される。LED1522、受光IC1523、及び、遮光体1524は、基板1521上に設けられている。LED1522は、受光IC1523の制御の下に、所定の波長の計測光を被験者の腕1504の脈を含む部分に照射する。
受光IC1523は、計測光が腕1504に照射された後に戻ってきた光を受光する。受光IC1523は、戻ってきた光の強度を示すデジタルの計測信号を生成し、生成した計測信号を演算処理部1526に供給する。
遮光体1524は、基板1521上においてLED1522と受光IC1523の間に設けられている。遮光体1524は、LED1522からの計測光が、受光IC1523に直接入射されることを防止する。
操作部1525は、例えば、ボタン、スイッチ等の各種の操作部材により構成され、本体部1502の表面等に設けられる。操作部1525は、リストバンド型活動量計1501の操作に用いられ、操作内容を示す信号を演算処理部1526に供給する。
演算処理部1526は、受光IC1523から供給される計測信号に基づいて、被験者の脈拍を計測するための演算処理を行う。演算処理部1526は、脈拍の計測結果を表示部1527及び無線装置1528に供給する。
表示部1527は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置により構成され、本体部1502の表面に設けられる。表示部1527は、被験者の脈拍の計測結果等を表示する。
無線装置1528は、所定の方式の無線通信により、被験者の脈拍の計測結果を外部の装置に送信する。例えば、図20に示されるように、無線装置1528は、被験者の脈拍の計測結果をスマートフォン1505に送信し、スマートフォン1505の画面1506に計測結果を表示させる。さらに、計測結果のデータがスマートフォン1505によって管理され、計測結果をスマートフォン1505によって閲覧したり、ネットワーク上のサーバに保存することが可能とされている。なお、無線装置1528の通信方式には、任意の方式を採用することができる。なお、受光IC1523は、被験者の腕1504以外の部位(例えば、指、耳たぶ等)において脈拍の計測を行う場合にも用いることができる。
上述したリストバンド型活動量計1501は、受光IC1523における信号処理によって、体動の影響を除去して、正確に被験者の脈波及び脈拍を計測することができる。例えば、被験者がランニング等の激しい運動を行っても、正確に被験者の脈波及び脈拍を計測することができる。また、例えば、被験者がリストバンド型活動量計1501を長時間装着して計測を行う場合にも、被験者の体動の影響を除去して、正確に脈波及び脈拍を計測し続けることができる。
また、演算量を削減することにより、リストバンド型活動量計1501の消費電力を下げることができる。その結果、例えば、充電や電池の交換を行わずに、リストバンド型活動量計1501を被験者に長時間装着して、計測を行うことが可能になる。
なお、電源として例えば薄型の電池がバンド1503内に収納されている。リストバンド型活動量計1501は、本体の電子回路と、電池パックを備える。例えばユーザにより電池パックが着脱自在な構成を有している。電子回路は、上述した本体部1502に含まれる回路である。電池として全固体電池を使用する場合に本技術を適用することができる。
図21及び図22は、リストバンド型電子機器の他の一例を示す。図21は、リストバンド型電子機器1601の外観の構成例を示している。図22は、リストバンド型電子機器1601(以下、単に「電子機器1601」と称する。)のブロック図を示している。
電子機器1601は、例えば、人体に着脱自在とされる時計型のいわゆるウェアラブル機器である。電子機器1601は、例えば、腕に装着されるバンド部1611と、数字や文字、図柄等を表示する表示装置1612と、操作ボタン1613とを備えている。バンド部1611には、複数の孔部1611aと、内周面(電子機器1601の装着時に腕に接触する側の面)側に形成される突起1611bとが形成されている。
電子機器1601は、使用状態においては、図21に示すようにバンド部1611が略円形となるように折り曲げられ、孔部1611aに突起1611bが挿入されて腕に装着される。突起1611bを挿入する孔部1611aの位置を調整することにより、腕の太さに対応して径の大きさを調整することができる。電子機器1601は、使用されない状態では、孔部1611aから突起1611bが取り外され、バンド部1611が略平坦な状態で保管される。本技術の一実施形態に係るセンサは、例えば、バンド部1611の全体にわたって設けられている。
図22は、電子機器1601の構成例を示すブロック図である。図22に示すように、電子機器1601は、上述した表示装置1612の他に、駆動制御部としてのコントローラIC1615を含むセンサ1620と、ホスト機器1616とを備えている。センサ1620がコントローラIC1615を備えるようにしてもよい。
センサ1620は、押圧と曲げとの両方を検出可能なものである。センサ1620は、押圧に応じた静電容量の変化を検出し、それに応じた出力信号をコントローラIC1615に出力する。また、センサ1620は、曲げに応じた抵抗値の変化(抵抗変化)を検出し、それに応じた出力信号をコントローラIC1615に出力する。
ホスト機器1616は、コントローラIC1615から供給される情報に基づき、各種の処理を実行する。例えば、表示装置1612に対する文字情報や画像情報などの表示、表示装置1612に表示されたカーソルの移動、画面のスクロールなどの処理を実行する。
表示装置1612は、例えばフレキシブルな表示装置であり、ホスト機器1616から供給される映像信号や制御信号などに基づき、映像(画面)を表示する。表示装置1612としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)ディスプレイ、電子ペーパーなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
なお、電源として例えば薄型の電池及び図12に示す電子回路がバンド部1611内に収納されている。電子機器1601は、本体の電子回路と、電池パックを備える。例えばユーザにより電池パックが着脱自在な構成を有している。電池として全固体電池を使用する場合に対して本技術を適用することができる。
「応用例としてのスマートウオッチ」
以下、本技術をスマートウオッチに対して適用した応用例について説明する。
スマートウオッチは、既存の腕時計のデザインと同様ないし類似の外観を有し、腕時計と同様にユーザの腕に装着して使用するものであり、ディスプレイに表示される情報で、電話や電子メールの着信などの各種メッセージをユーザに通知する機能を有する。さらに、電子マネー機能、活動量計等の機能を有するスマートウオッチも提案されている。スマートウオッチは、電子機器の本体部分の表面にディスプレイが組み込まれ、ディスプレイに様々な情報が表示される。また、スマートウオッチは、例えば、通信端末(スマートフォン等)とBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を行うことによって、通信端末
等の機能やコンテンツ等と連携することも可能である。
スマートウオッチの一つとして、バンド状に連結される複数のセグメントと、複数のセグメント内に配置される複数の電子部品と、複数のセグメント内の複数の電子部品を接続し少なくとも1つのセグメント内に蛇行形状で配置されるフレキシブル回路基板とを備えるものが提案されている。このような蛇行形状を有することで、フレキシブル回路基板は、バンドが屈曲しても、ストレスが加わらず、回路の遮断が防止される。また、ウオッチ本体を構成する筐体ではなく、そのウオッチ本体に取り付けられるバンド側のセグメントに、電子回路部品を内蔵させることが可能になり、ウオッチ本体側には変更を加える必要がなくなり、従来の時計のデザインと同様のデザインのスマートウオッチを構成することが可能となる。
次に、スマートウオッチの構成についてより具体的に説明する。本応用例のスマートウオッチは、通常の腕時計のバンドに相当する部分が本体になっており、バンド(ベルト)単体で電子機器として成り立つようになっている。すなわち、針などで時刻を表示するウオッチ本体は、従来のウオッチがそのまま使用可能である。そして、そのウオッチ本体に取り付けられるバンド型電子機器が通信機能や告知機能を内蔵する。本応用例のスマートウオッチは、電子メールや着信などの通知、ユーザの行動履歴などのログの記録、通話などを行うことができる。また、スマートウオッチは、非接触式ICカードとしての機能を備え、非接触で決済や認証等を行うことができる。
本応用例のスマートウオッチは、金属製のバンド内に、通信処理や通知処理を行う回路部品を内蔵している。金属製のバンドを薄型化しながら、電子機器として機能するようにするために、バンドが複数のセグメントを連結した構成とされ、各セグメントに回路基板,振動モータ、電池,加速度センサが収納される。各セグメントの回路基板,振動モータ,電池,加速度センサなどの部品は、フレキシブルプリント回路基板(以下、「FPC」と称する。)で接続されている。ただし、各部品を接続したFPCを内蔵したバンドは、円形に折り曲げるとFPCの配線に応力がかかり、FPCの配線が切れてしまうという問題がある。これは後述の通り、蛇行形状を設けることで解決できるが、そのままではバンド内部の防水性が確保できないという新たな問題が発生する。また、金属製のバンドの中にアンテナを配置すると、電波がバンドの外に出ないという問題もある。さらに、通常、バンドを止めるバックル機構は、FPCを配置することできないので、バックル機構の箇所の前後で電気的な接続をすることが困難である。
つまり、金属製のバンド内に電子機器を組み込むためには、以下の3点の問題を解決する必要がある。
a.FPCの配線及び防水の問題
b.金属筐体によるアンテナの問題
c.バックルの機構と電気接点の問題
以下、この3点の問題を解決する構成の概要を説明する。
a.FPCの配線及び防水の問題を解決する構成
電子機器の部品を各セグメントに配置するにあたって、セグメントの間は、FPCで接続される必要がある。しかし、金属製のバンドをユーザの腕に取り付けるように曲げると、FPCの外側に応力がかかるため、FPCが切れることがある。そこで、蛇行形状を設けることにより、FPCが切れることを防止する。また、本応用例の電子機器は、腕時計に取り付けることを前提にしたスマートウオッチであるので、防水性を確保しながら蛇行形状を設ける必要がある。そこで本応用例では、各セグメントの間に、時計のバンドならでは部品である「つがい部品」という小さなセグメントが用意される。
小さいセグメントの空間内は、FPCが蛇行した形状とされる。この蛇行形状は、S字形状、V字形状、U字形状、Z字形状、曲線形状、半円形状、折れ線形状等、いずれの形状でもよい。このようにすることで、たとえ金属製のバンドを曲げても、FPCの蛇行形状が伸びるだけであり、FPCが切れることがない。さらに、セグメント部にあるFPCの出入口は、ゴムパッキン(比較的柔らかい樹脂)で押さえる。そして、つがい部は、出入口を押さえることなくFPCが自由に動くようにして、各セグメントの防水性を保つ。この「つがい部」を導入することで、本体の防水性を確保しながらFPCが切れることを防止することが可能になる。なお、1つの部品(セグメント)のみで電子部品が完結する場合は、この「つがい部」を省略することが可能である。
b.金属筐体によるアンテナの問題
金属製のバンドは、内部にアンテナを入れると、アンテナからの電波が外に出ないという問題がある。本発明では、金属製のバンドの1つの筐体(部品)に、Bluetooth(登録商標)用のアンテナと、NFC(Near Field Communication)用のアンテナを配置する。アンテナを入れた部品は、他の部品からアンテナ特性に影響を与えないように、隣接する他の部品との間に絶縁体を挟むようにする。
また、アンテナを内蔵した部品は、その部品の全面(おおよそ6面)をアンテナとして用いるが、ユーザの肌に接するとアンテナ特性が悪化するので、ユーザの肌と接する面をアンテナとして利用せずに、金属以外の材料で作製してもよい。また、他の例として、ユーザの肌と触れる金属部品とアンテナとして働く部品との間には、絶縁層が挟まれるようにしてもよい。さらに、アンテナを内蔵した部品がスリットを備えるようにして、スリットアンテナとして使用してもよい。Bluetooth(登録商標)用のアンテナを配置する部品と、NFC用のアンテナを配置する部品を、別の部品にしてもよい。Bluetooth(登録商標)の無線通信は、2.4GHz帯の通信を行うため、スマートウオッチとスマートフォンとで障害物がない状況で無線通信を行ったとき、平均で10m程度までペアリングが可能であった。金属筐体自体をアンテナとする手法を導入することで、アンテナ問題を解決することができる。
c.バックルの機構/電気的接点の問題
金属製のバンドによるスマートウオッチでは、バックルと重なる位置に配置される一番大型の部品に基板が配置されるため、バックルが、通常の腕時計用のバックルよりも厚くなってしまう。また、バックル内は、FPCを通すことが困難である。したがって、バックルで接続された一方のセグメントと他方のセグメントとの間は、電気的な接続ができないという問題がある。
本応用例では、バックルを畳んだ際に、バックルを構成する2つの部品の内の一方の部品が、他方の部品の空いた空間に収まるような構造として、薄型化を実現した。また、バックルで接続された一方のセグメントと他方のセグメントとの間に、電気的な接点を配置する構成である。
(スマートウオッチの全体構成)
図23にスマートウオッチの全体構成を示す。
バンド型電子機器2000は、時計本体3000に取り付けられる金属製のバンドであり、ユーザの腕に装着される。時計本体3000は、時刻を表示する文字盤3100を備える。時計本体3000は、文字盤3100の代わりに、液晶ディスプレイなどで電子的に時刻を表示してもよい。
バンド型電子機器2000は、複数のセグメント2110〜2230を連結した構成である。時計本体3000の一方のバンド取付孔にセグメント2110が取り付けられ、時計本体3000の他方のバンド取付孔にセグメント2230が取り付けられる。本応用例では、それぞれのセグメント2110〜2230は金属で構成される。
なお、図23や図24では、バンド型電子機器2000の構成を説明するために、時計本体3000とセグメント2230とが離れた状態を示すが、実際の使用時には、時計本体3000にセグメント2230が取り付けられる。時計本体3000にセグメント2230が取り付けられることで、バンド型電子機器2000は、通常の腕時計と同様に、ユーザの腕に装着することができる。それぞれのセグメント2110〜2230の接続箇所は、可動させることが可能である。セグメントの接続箇所が可動できることで、バンド型電子機器2000は、ユーザの腕にフィットさせることができる。
セグメント2170とセグメント2160との間には、バックル部2300が配置される。バックル部2300は、ロックを外した状態のとき長く伸び、ロックした状態のとき短くなる。各セグメント2110〜2230は、複数種類のサイズで構成される。例えば、バックル部2300と接続されたセグメント2170は、最も大きなサイズである。
(セグメントの内部の概要)
図25は、バンド型電子機器2000の内部構成の一部を示す。例えば3個のセグメント2170,2180,2190、2200、2210の内部を示す。バンド型電子機器2000では、連続した5個のセグメント2170〜2210の内部にフレキシブル回路基板2400が配置される。セグメント2170内には、種々の電子部品が配置され、セグメント2190,2210にはバッテリ2411,2421が配置され、これらの部品がフレキシブル回路基板2400で電気的に接続される。セグメント2170とセグメント2190との間のセグメント2180は、比較的小さなサイズであり、蛇行状態のフレキシブル回路基板2400が配置される。セグメント2180の内部では、防水部材に挟まれた状態でフレキシブル回路基板2400が配置される。なお、セグメント2170〜2210の内部は、防水構造としてある。セグメント2170〜2210の防水構造については後述する。
(スマートウオッチの回路構成)
図26は、バンド型電子機器2000の回路構成を示すブロック図である。バンド型電子機器2000の内部の回路は、時計本体3000とは独立した構成である。時計本体3000は、文字盤3100に配置された針を回転させるムーブメント部3200を備える。ムーブメント部3200には、バッテリ3300が接続されている。これらのムーブメント部3200やバッテリ3300は、時計本体3000の筐体内に内蔵されている。
時計本体3000に接続されたバンド型電子機器2000は、3つのセグメント2170,2190,2210に、電子部品が配置される。セグメント2170には、データ処理部4101と無線通信部4102とNFC通信部4104とGPS部4106とが配置される。無線通信部4102,NFC通信部4104,GPS部4106には、それぞれアンテナ4103,4105,4107が接続されている。それぞれのアンテナ4103,4105,4107は、セグメント2170の後述するスリット2173の近傍に配置される。
無線通信部4102は、例えばBluetooth(登録商標)の規格で他の端末と近距離無線
通信を行う。NFC通信部4104は、NFC規格で、近接したリーダー/ライタと無線通信を行う。GPS部4106は、GPS(Global Positioning System)と称されるシ
ステムの衛星からの電波を受信して、現在位置の測位を行う測位部である。これらの無線通信部4102,NFC通信部4104,GPS部4106で得たデータは、データ処理部4101に供給される。
また、セグメント2170には、ディスプレイ4108とバイブレータ4109とモーションセンサ4110と音声処理部4111とが配置されている。ディスプレイ4108とバイブレータ4109は、バンド型電子機器2000の装着者に通知する通知部として機能するものである。ディスプレイ4108は、複数個の発光ダイオードで構成され、発光ダイオードの点灯や点滅でユーザに通知を行う。複数個の発光ダイオードは、例えばセグメント2170の後述するスリット2173の内部に配置され、電話の着信や電子メールの受信などが点灯又は点滅で通知される。ディスプレイ4108としては、文字や数字などを表示するタイプのものが使用されてもよい。バイブレータ4109は、セグメント2170を振動させる部材である。バンド型電子機器2000は、バイブレータ4109によるセグメント2170の振動で、電話の着信や電子メールの受信などを通知する。
モーションセンサ4110は、バンド型電子機器2000を装着したユーザの動きを検出する。モーションセンサ4110としては、加速度センサ、ジャイロセンサ、電子コンパス、気圧センサなどが使用される。また、セグメント2170は、モーションセンサ4110以外のセンサを内蔵してもよい。例えば、バンド型電子機器2000を装着したユーザの脈拍などを検出するバイオセンサが内蔵されてもよい。音声処理部4111には、マイクロホン4112とスピーカ4113とが接続され、音声処理部4111が、無線通信部4102での無線通信で接続された相手と通話の処理を行う。また、音声処理部4111は、音声入力操作のための処理を行うこともできる。
そして、セグメント2190にはバッテリ2411が内蔵され、セグメント2210にはバッテリ2421が内蔵される。バッテリ2411,2421は、例えば全固体電池によって構成され、セグメント2170内の回路に駆動用の電源を供給する。セグメント2170内の回路とバッテリ2411,2421は、フレキシブル回路基板2400により接続されている。なお、セグメント2170は、図示しないが、バッテリ2411,2421を充電するための端子を備える。また、セグメント2190,2210には、バッテリ2411,2421以外の電子部品が配置されてもよい。例えば、セグメント2190,2210は、バッテリ2411,2421の充放電を制御する回路を備えるようにしてもよい。
(セグメント内の部品の配置例)
図25は、電子部品などが配置されるセグメント2170〜2210と、セグメント2170と連結されたバックル部2300の構成を示す。セグメント2170〜2210は、蓋部材(図示しない)を開けた状態で示す。それぞれのセグメント2170〜2210を構成する筐体は、ステンレスなどの金属で形成される。
セグメント2170〜2210の内部には、フレキシブル回路基板2400と、このフレキシブル回路基板2400に取り付けられた電子部品などが配置される。図25では、バックル部2300の第1部材2310と第2部材2320とを開いた状態を示す。バックル部2300は、第1部材2310と第2部材2320とを閉じたとき、セグメント2170の裏面(図25での上側)に重なった位置に配置される。
セグメント2170は、他のセグメントよりも大きなサイズであり、図26に示す各電子部品が収納される。セグメント2170の内側には、透明な樹脂(又は半透明な樹脂)よりなる内部筐体2500が配置され、内部筐体2500にフレキシブル回路基板2401などが配置される。セグメント2170の一方の連結部2171は、バックル部2300の連結部2330と連結される。また、セグメント2170の他方の連結部2172は、セグメント2180の連結部2183と連結される。セグメント2180の連結部2184は、セグメント2190と連結される。さらに、セグメント2190の隣にセグメント2200が連結され、セグメント2200の隣にセグメント2210が連結される。それぞれの連結部では、連結ピン(図示しない)を使用して2つのセグメントが連結される。
セグメント2170の表面には、スリット2173が形成されている。ディスプレイ4108を構成する複数の発光ダイオードは、スリット2173に近接し、透明又は半透明な樹脂で形成された内部筐体2500内に配置される。したがって、ユーザは、セグメント2170のスリット2173を通じて、発光ダイオードの発光や点滅を確認することができる。このような発光ダイオードの発光や点滅により、電話の着信や電子メールの受信などの様々な状態が通知される。また、スリット2173に近接した内部筐体2500内には、各アンテナ4103,4105,4107が配置される。したがって、各アンテナ4103,4105,4107は、金属製のセグメント2170の外側との通信状態を良好に保つことができる。
セグメント2170の内部筐体2500には、フレキシブル回路基板2400の第1部分2401が配置される。フレキシブル回路基板2400の第1部分2401は、接続部材2431を介してリジット基板2440に接続される。リジット基板2440には、各種電子部品2441,2442,2443,・・・が接続される。電子部品2441,2442,2443,・・・は、図26に示す処理部4101〜4113に相当する。
セグメント2190とセグメント2210は、バッテリ2411,2421を収納することができるサイズである。セグメント2180とセグメント2200は、セグメント2190,2210よりも小さなサイズである。フレキシブル回路基板2400の第2部分2402は、セグメント2180に蛇行状態で配置される。フレキシブル回路基板2400の第3部分2403には、バッテリ2411が接続される。フレキシブル回路基板2400の第4部分2404は、セグメント2200に蛇行状態で配置される。フレキシブル回路基板2400の第5部分2405には、バッテリ2421が接続される。なお、フレキシブル回路基板2400の蛇行状態の詳細は図27を参照して説明する。
(フレキシブル回路基板の配置状態)
図27は、フレキシブル回路基板2400が、セグメント2170〜2190の内部に配置される状態を断面で示す。フレキシブル回路基板2400は、各セグメント2170〜2190の内部に連続して配置される。図27に示すように、フレキシブル回路基板2400は、セグメント2170の連結部2171と、セグメント2180の連結部2183との内部を通過する。この場合、連結部2171の内部には、フレキシブル回路基板2400が通過する箇所に防水部材2174が配置され、セグメント2170の内部への水の浸入が阻止される。また、セグメント2170の内部筐体2500にも、防水部材2175が配置される。
また、セグメント2180の内部には、防水部材2181,2182(図24参照)が配置され、セグメント2180の内部への水の浸入が阻止される。それぞれの防水部材2174,2175,2181,2182は、例えば比較的柔らかい樹脂で成形され、セグメント2180の内側とフレキシブル回路基板2400との間の隙間が塞がれる。そして、セグメント2180の内部では、フレキシブル回路基板2400が蛇行状態で配置される。すなわち、セグメント2180の内部のフレキシブル回路基板2400には、湾曲した蛇行箇所2400Xが形成されている。
フレキシブル回路基板2400の蛇行箇所2400Xは、フレキシブル回路基板2400の損傷を防ぐように機能する。例えば、セグメント2180とセグメント2170との連結箇所が大きく曲がった場合でも、フレキシブル回路基板2400の蛇行箇所2400Xが直線状に伸びて、フレキシブル回路基板2400が引っ張られることがない。したがって、フレキシブル回路基板2400内の回路パターンが破断するような不具合が生じない。
なお、図27に示す蛇行箇所2400Xは一例であり、その他の形状としてもよい。すなわち、蛇行箇所2400Xは、S字形状、V字形状、U字形状、Z字形状、曲線形状、半円形状、折れ線形状等、蛇行した様々な形状とすることができる。
上述したバッテリ2411として全固体電池を使用した場合に本技術を適用することができる。
(バッテリの配置状態)
図28は、セグメント2190内に、バッテリ2411が配置される状態を示す。セグメント2210内に、バッテリ2421が配置される構成も、同じである。セグメント2190の内部のバッテリ配置箇所2191に、バッテリ2411が配置される。このとき、バッテリ配置箇所2191とバッテリ2411との間に、接着シート2703が配置される。
また、バッテリ2411の表面(図28での上側)には、フレキシブル回路基板2400の第3部分2403が、接着シート2701により接着される。この接着シート2701を使用した接着で、バッテリ2411の表面の電極2411A,2411Bが、フレキシブル回路基板2400内の回路パターンと接続される。さらに、バッテリ2411の表面が、接着シート2702を介してセグメント2190の蓋(図示しない)と接着される。ここで、接着シート2701は、バッテリ2411の表面の周囲を塞ぐ構成である。したがって、接着シート2701は、セグメント2190内のバッテリ2411の防水部材として機能するようになる。なお、バッテリは、バンド型電子機器2000の他のセグメントに配置してもよい。
上述したスマートウオッチは、電子メールや電話の着信などの通知、ユーザの活動履歴などのログの記録、通話などを行うことができる。また、スマートウオッチは、非接触式ICカードとしての機能を備え、非接触式ICカードを利用した決済や認証を行うことができる。しかも、本例のスマートウオッチは、時計本体が従来の時計と同じものが使用できるため、デザイン的に優れた腕時計とすることができる。また、複数のセグメントは、防水構造であり、かつフレキシブル回路基板を蛇行して配置したため、回路パターンが遮断しない効果を持つ。さらに、金属製のセグメント2170内のアンテナは、セグメント2170のスリットの近傍に配置されるため、良好に送信や受信を行うことができる。
「応用例としてのメガネ型端末」
以下、本技術を頭部装着型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ(HMD)に代表されるメガネ型端末に適用した応用例について説明する。
以下に説明するメガネ型端末は、目の前の風景にテキスト、シンボル、画像等の情報を重畳して表示することができるものである。すなわち、透過式メガネ型端末専用の軽量且つ薄型の画像表示装置ディスプレイモジュールを搭載している。
この画像表示装置は、光学エンジンとホログラム導光板からなる。光学エンジンは、マイクロディスプレイレンズを使用して画像、テキスト等の映像光を出射する。この映像光がホログラム導光板に入射される。ホログラム導光板は、透明板の両端部にホログラム光学素子が組み込まれたもので、光学エンジンからの映像光を厚さ1mmのような非常に薄い透明板の中を伝搬させて観察者の目に届ける。このような構成によって、透過率が例えば85%という厚さ3mm(導光板前後の保護プレートを含む)レンズを実現している。かかるメガネ型端末によって、スポーツ観戦中にプレーヤ、チームの成績等をリアルタイムで見ることができたり、旅先での観光ガイドを表示したりできる。
メガネ型端末の具体例は、図29に示すように、画像表示部が眼鏡型の構成とされている。すなわち、通常の眼鏡と同様に、眼前に右画像表示部5001及び左画像表示部5002を保持するためのフレーム5003を有する。フレーム5003は、観察者の正面に配置されるフロント部5004と、フロント部5004の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部5005,5006から成る。フレーム5003は、金属や合金、プラスチック、これらの組合せといった、通常の眼鏡を構成する材料と同じ材料から作製されている。なお、ヘッドホン部を設けるようにしてもよい。
右画像表示部5001および左画像表示部5002は、利用者の右の眼前と、左の眼前とにそれぞれ位置するように配置されている。テンプル部5005,5006が利用者の頭部に画像表示部5001および5002を保持する。フロント部5004とテンプル部5005の接続箇所において、テンプル部5005の内側に右表示駆動部5007が配置されている。フロント部5004とテンプル部5006の接続箇所において、テンプル部5006の内側に左表示駆動部5008が配置されている。
図29では省略されているが、フレーム5003には、電池、加速度センサ、ジャイロ、電子コンパス、マイクロホン/スピーカ等が搭載されている。電池として全固体電池を使用する場合に本技術を適用できる。さらに、撮像装置が取り付けられ、静止画/動画の撮影が可能とされている。さらに、メガネ部と例えば無線又は有線のインターフェースでもって接続されたコントローラを備えている。コントローラには、タッチセンサ、各種ボタン、スピーカ、マイクロホン等が設けられている。さらに、スマートフォンとの連携機能を有している。例えばスマートフォンのGPS機能を活用してユーザの状況に応じた情報を提供することが可能とされている。以下、画像表示装置(右画像表示部5001又は左画像示部5002)について主に説明する。
図30に、メガネ型端末の画像表示装置(右画像表示部5001又は左画像示部5002)の第1の例の概念図を示す。尚、第1の例のメガネ型端末における画像表示装置は、画像生成装置の第1の構成及び光学装置の第1の構成を備えている。
画像表示装置5100は、第1の構成の画像生成装置から構成された画像生成装置5110、及び画像生成装置5110から出射された光が入射され、導光され、観察者の瞳5041に向かって出射される光学装置(導光手段)5120から構成されている。尚、光学装置5120は、画像生成装置5110に取り付けられている。
光学装置5120は、第1の構成の光学装置から構成され、画像生成装置5110から入射された光が内部を全反射により伝播した後、観察者の瞳5041に向かって出射される導光板5121、導光板5121に入射された光が導光板5121の内部で全反射されるように、導光板5121に入射された光を偏向させる第1偏向手段5130、及び導光板5121の内部を全反射により伝播した光を導光板5121から出射させるために、導光板5121の内部を全反射により伝播した光を複数回に亙り偏向させる第2偏向手段5140を備えている。
第1偏向手段5130及び第2偏向手段5140は導光板5121の内部に配設されている。そして、第1偏向手段5130は、導光板5121に入射された光を反射し、第2偏向手段5140は、導光板5121の内部を全反射により伝播した光を、複数回に亙り、透過、反射する。即ち、第1偏向手段5130は反射鏡として機能し、第2偏向手段5140は半透過鏡として機能する。より具体的には、導光板5121の内部に設けられた第1偏向手段5130は、アルミニウムから成り、導光板5121に入射された光を反射させる光反射膜(一種のミラー)から構成されている。一方、導光板5121の内部に設けられた第2偏向手段5140は、誘電体積層膜が多数積層された多層積層構造体から構成されている。誘電体積層膜は、例えば、高誘電率材料としてのTiO2 膜、及び、低誘電率材料としてのSiO2 膜から構成されている。図においては6層の誘電体積層膜を図示しているが、これに限定するものではない。
誘電体積層膜と誘電体積層膜との間には、導光板5121を構成する材料と同じ材料から成る薄片が挟まれている。尚、第1偏向手段5130においては、導光板5121に入射された平行光が導光板5121の内部で全反射されるように、導光板5121に入射された平行光が反射(又は回折)される。一方、第2偏向手段5140においては、導光板5121の内部を全反射により伝播した平行光が複数回に亙り反射(又は回折)され、導光板5121から平行光の状態で出射される。
第1偏向手段5130は、導光板5121の第1偏向手段5130を設ける部分5124を切り出すことで、導光板5121に第1偏向手段5130を形成すべき斜面を設け、係る斜面に光反射膜を真空蒸着した後、導光板5121の切り出した部分5124を第1偏向手段5130に接着すればよい。また、第2偏向手段5140は、導光板5121を構成する材料と同じ材料(例えば、ガラス)と誘電体積層膜(例えば、真空蒸着法にて成膜することができる)とが多数積層された多層積層構造体を作製し、導光板5121の第2偏向手段5140を設ける部分5125を切り出して斜面を形成し、係る斜面に多層積層構造体を接着し、研磨等を行って、外形を整えればよい。こうして、導光板5121の内部に第1偏向手段5130及び第2偏向手段5140が設けられた光学装置5120を得ることができる。
光学ガラスやプラスチック材料から成る導光板5121は、導光板5121の軸線と平行に延びる2つの平行面(第1面5122及び第2面5123)を有している。第1面5122と第2面5123とは対向している。そして、光入射面に相当する第1面5122から平行光が入射され、内部を全反射により伝播した後、光出射面に相当する第1面5122から出射される。
また、画像生成装置5110は、第1の構成の画像生成装置から構成され、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を有する画像形成装置5111、及び画像形成装置5111の各画素から出射された光を平行光として、出射するコリメート光学系5112を備えている。
ここで、画像形成装置5111は、反射型空間光変調装置5150、及び、白色光を出射する発光ダイオードから成る光源5153から構成されている。より具体的には、反射型空間光変調装置5150は、ライト・バルブとしてのLCOS(Liquid Crystal On Silicon)から成る液晶表示装置(LCD)5151、及び、光源5153からの光の一部
を反射して液晶表示装置5151へと導き、且つ、液晶表示装置5151によって反射された光の一部を通過させてコリメート光学系5112へと導く偏光ビームスプリッター5152から構成されている。なお、LCDは、LCOSタイプに限定されない。
液晶表示装置5151は、2次元マトリクス状に配列された複数(例えば、320×240個)の画素を備えている。偏光ビームスプリッター5152は、周知の構成、構造を有する。光源5153から出射された無偏光の光は、偏光ビームスプリッター5152に衝突する。偏光ビームスプリッター5152において、P偏光成分は通過し、系外に出射される。一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッター5152において反射され、液晶表示装置5151に入射し、液晶表示装置5151の内部で反射され、液晶表示装置5151から出射される。ここで、液晶表示装置5151から出射した光の内、「白」を表示する画素から出射した光にはP偏光成分が多く含まれ、「黒」を表示する画素から出射した光にはS偏光成分が多く含まれる。従って、液晶表示装置5151から出射され、偏光ビームスプリッター5152に衝突する光の内、P偏光成分は、偏光ビームスプリッター5152を通過し、コリメート光学系5112へと導かれる。
一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッター5152において反射され、光源5153に戻される。液晶表示装置5151は、例えば、2次元マトリクス状に配列された複数(例えば、320×240個)の画素(液晶セルの数は画素数の3倍)を備えている。コリメート光学系112は、例えば、凸レンズから構成され、平行光を生成させるために、コリメート光学系5112における焦点距離の所(位置)に画像形成装置5111(より具体的には、液晶表示装置5151)が配置されている。また、1画素は、赤色を出射する赤色発光副画素、緑色を出射する緑色発光副画素、及び、青色を出射する青色発光副画素から構成されている。
更には、以上の好ましい形態、構成を含むメガネ型端末において、画像表示装置は、画像生成装置、及び、画像生成装置から出射された光が入射され、導光され、観察者の瞳に向かって出射される光学装置(導光手段)から構成されている。尚、光学装置は、例えば、画像生成装置に取り付けられている構成とすることができる。
第2の例は、第1の例の変形である。第2の例のメガネ型端末における画像表示装置5200の概念図を図31に示す。第2の例にあっては、画像生成装置5210は、第2の構成の画像生成装置から構成されている。具体的には、光源5251、光源5251から出射された光を平行光とするコリメート光学系5252、コリメート光学系5252から出射された平行光を走査する走査手段5253、及び、走査手段5253によって走査された平行光をリレーし、出射するリレー光学系5254から構成されている。尚、画像生成装置5210はカバー5213で覆われている。
光源5251は、赤色を発光する赤色発光素子5251R、緑色を発光する緑色発光素子5251G、青色を発光する青色発光素子5251Bから構成されており、各発光素子は半導体レーザ素子から成る。光源5251から出射された3原色の光は、クロスプリズム5255を通過することで色合成が行われ、光路が一本化され、全体として正の光学的パワーを持つコリメート光学系5252に入射し、平行光として出射される。そして、この平行光は、全反射ミラー5256で反射され、マイクロミラーを二次元方向に回転自在とし、入射した平行光を2次元的に走査することができるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)から成る走査手段5253によって水平走査及び垂直走査が行われ、一種の2次元画像化され、仮想の画素が生成される。そして、仮想の画素からの光は、周知のリレー光学系から構成されたリレー光学系5254を通過し、平行光とされた光束が光学装置5120に入射する。
リレー光学系5254にて平行光とされた光束が入射され、導光され、出射される光学装置5120は、第1の例にて説明した光学装置と同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。また、第2の例のメガネ型端末も、上述したとおり、画像生成装置5210が異なる点を除き、実質的に、第1の例のメガネ型端末と同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。
第3の例も第1の例の変形である。第3の例のメガネ型端末における画像表示装置5300の概念図を図32Aに示す。また、反射型体積ホログラム回折格子の一部を拡大して示す模式的な断面図を図32Bに示す。第3の例にあっては、画像生成装置5110は、第1の例と同様の構成を有する。また、光学装置(導光手段)5320は、第1偏向手段及び第2偏向手段の構成、構造が異なる点を除き、第1の例の光学装置5120と同様の基本的な構成を有する。
すなわち、第1の例の光学装置5120と同様に、画像生成装置5110から入射された光が内部を全反射により伝播した後、観察者の瞳5041に向かって出射される導光板5321、導光板5321に入射された光が導光板5321の内部で全反射されるように、導光板5321に入射された光を偏向させる第1偏向手段5330、及び導光板5321の内部を全反射により伝播した光を導光板5321から出射させるために、導光板5321の内部を全反射により伝播した光を複数回に亙り偏向させる第2偏向手段5340を備えている。
第3の例にあっては、光学装置5320は、第2の構成の光学装置から構成されている。即ち、第1偏向手段及び第2偏向手段は導光板5321の表面(具体的には、導光板5321の第2面5323)に配設されている。そして、第1偏向手段は、導光板5321に入射された光を回折し、第2偏向手段は、導光板5321の内部を全反射により伝播した光を、複数回に亙り、回折する。ここで、第1偏向手段及び第2偏向手段は、回折格子素子、具体的には反射型回折格子素子、より具体的には反射型体積ホログラム回折格子から成る。以下の説明において、反射型体積ホログラム回折格子から成る第1偏向手段を、便宜上、『第1回折格子部材5330』と呼び、反射型体積ホログラム回折格子から成る第2偏向手段を、便宜上、『第2回折格子部材5340』と呼ぶ。
そして、第3の例あるいは後述する第4の例にあっては、第1回折格子部材5330及び第2回折格子部材5340を、異なるP種類(具体的には、P=3であり、赤色、緑色、青色の3種類)の波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類の光の回折反射に対応させるために、反射型体積ホログラム回折格子から成るP層の回折格子層が積層されて成る構成としている。尚、フォトポリマー材料から成る各回折格子層には、1種類の波長帯域(あるいは、波長)に対応する干渉縞が形成されており、従来の方法で作製されている。より具体的には、赤色の光を回折反射する回折格子層と、緑色の光を回折反射する回折格子層と、青色の光を回折反射する回折格子層とが積層された構造を、第1回折格子部材5330及び第2回折格子部材5340は有する。回折格子層(回折光学素子)に形成された干渉縞のピッチは一定であり、干渉縞は直線状であり、Z軸方向に平行である。尚、第1回折格子部材5330及び第2回折格子部材5340の軸線方向をY軸方向、法線方向をX軸方向とする。図32Aにおいては、第1回折格子部材5330及び第2回折格子部材5340を1層で示した。このような構成を採用することで、各波長帯域(あるいは、波長)を有する光が第1回折格子部材5330及び第2回折格子部材5340において回折反射されるときの回折効率の増加、回折受容角の増加、回折角の最適化を図ることができる。
図32Bに反射型体積ホログラム回折格子の拡大した模式的な一部断面図を示す。反射型体積ホログラム回折格子には、傾斜角φを有する干渉縞が形成されている。ここで、傾斜角φとは、反射型体積ホログラム回折格子の表面と干渉縞の成す角度を指す。干渉縞は、反射型体積ホログラム回折格子の内部から表面に亙り、形成されている。干渉縞は、ブラッグ条件を満たしている。ここで、ブラッグ条件とは、以下の式(A)を満足する条件を指す。式(A)中、mは正の整数、λは波長、dは格子面のピッチ(干渉縞を含む仮想平面の法線方向の間隔)、Θは干渉縞へ入射する角度の補角を意味する。また、入射角ψにて回折格子部材に光が侵入した場合の、Θ、傾斜角φ、入射角ψの関係は、式(B)のとおりである。
m・λ=2・d・sin(Θ) (A)
Θ=90°−(φ+ψ) (B)
第1回折格子部材5330は、上述したとおり、導光板5321の第2面5323に配設(接着)されており、第1面5322から導光板5321に入射されたこの平行光が導光板5321の内部で全反射されるように、導光板5321に入射されたこの平行光を回折反射する。更には、第2回折格子部材5340は、上述したとおり、導光板5321の第2面5323に配設(接着)されており、導光板5321の内部を全反射により伝播したこの平行光を、複数回、回折反射し、導光板5321から平行光のまま第1面5322から出射する。
そして、導光板5321にあっても、赤色、緑色及び青色の3色の平行光が内部を全反射により伝播した後、出射される。このとき、導光板5321が薄く導光板5321の内部を進行する光路が長いため、各画角によって第2回折格子部材5340に至るまでの全反射回数は異なっている。より詳細に述べれば、導光板5321に入射する平行光のうち、第2回折格子部材5340に近づく方向の角度をもって入射する平行光の反射回数は、第2回折格子部材5340から離れる方向の角度をもって導光板5321に入射する平行光の反射回数よりも少ない。これは、第1回折格子部材5330において回折反射される平行光であって、第2回折格子部材5340に近づく方向の角度をもって導光板5321に入射する平行光の方が、これと逆方向の角度をもって導光板5321に入射する平行光よりも、導光板5321の内部を伝播していく光が導光板5321の内面と衝突するときの導光板5321の法線と成す角度が小さくなるからである。また、第2回折格子部材5340の内部に形成された干渉縞の形状と、第1回折格子部材5330の内部に形成された干渉縞の形状とは、導光板5321の軸線に垂直な仮想面に対して対称な関係にある。
後述する第4の例における導光板5321も、基本的には、以上に説明した導光板5321の構成、構造と同じ構成、構造を有する。
第3の例のメガネ型端末は、上述したとおり、光学装置5320が異なる点を除き、実質的に、第1の例のメガネ型端末と同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。
第4の例は、第3の例の変形である。第4の例のメガネ型端末における画像表示装置の概念図を図33に示す。第4の例の画像表示装置5400における光源5251、コリメート光学系5252、走査手段5253、リレー光学系5254等は、第2の例と同じ構成、構造を有する。また、第4の例における光学装置5320は、第3の例における光学装置5320と同じ構成、構造を有する。第4の例のメガネ型端末は、以上の相違点を除き、実質的に、第1の例のメガネ型端末と同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。
「応用例としての車両における蓄電システム」
本開示を車両用の蓄電システムに適用した例について、図34を参照して説明する。図34に、本開示が適用されるシリーズハイブリッドシステムを採用するハイブリッド車両の構成の一例を概略的に示す。シリーズハイブリッドシステムはエンジンで動かす発電機で発電された電力、あるいはそれをバッテリに一旦貯めておいた電力を用いて、電力駆動力変換装置で走行する車である。
このハイブリッド車両7200には、エンジン7201、発電機7202、電力駆動力変換装置7203、駆動輪7204a、駆動輪7204b、車輪7205a、車輪7205b、バッテリ7208、車両制御装置7209、各種センサ7210、充電口7211が搭載されている。バッテリ7208に対して、上述した本開示の蓄電装置が適用される。
ハイブリッド車両7200は、電力駆動力変換装置7203を動力源として走行する。電力駆動力変換装置7203の一例は、モータである。バッテリ7208の電力によって電力駆動力変換装置7203が作動し、この電力駆動力変換装置7203の回転力が駆動輪7204a、7204bに伝達される。なお、必要な個所に直流−交流(DC−AC)あるいは逆変換(AC−DC変換)を用いることによって、電力駆動力変換装置7203が交流モータでも直流モータでも適用可能である。各種センサ7210は、車両制御装置7209を介してエンジン回転数を制御したり、図示しないスロットルバルブの開度(スロットル開度)を制御したりする。各種センサ7210には、速度センサ、加速度センサ、エンジン回転数センサなどが含まれる。
エンジン7201の回転力は発電機7202に伝えられ、その回転力によって発電機7202により生成された電力をバッテリ7208に蓄積することが可能である。
図示しない制動機構によりハイブリッド車両が減速すると、その減速時の抵抗力が電力駆動力変換装置7203に回転力として加わり、この回転力によって電力駆動力変換装置7203により生成された回生電力がバッテリ7208に蓄積される。
バッテリ7208は、ハイブリッド車両の外部の電源に接続されることで、その外部電源から充電口211を入力口として電力供給を受け、受けた電力を蓄積することも可能である。
図示しないが、二次電池に関する情報に基いて車両制御に関する情報処理を行なう情報処理装置を備えていても良い。このような情報処理装置としては、例えば、電池の残量に関する情報に基づき、電池残量表示を行う情報処理装置などがある。
なお、以上は、エンジンで動かす発電機で発電された電力、或いはそれをバッテリに一旦貯めておいた電力を用いて、モータで走行するシリーズハイブリッド車を例として説明した。しかしながら、エンジンとモータの出力がいずれも駆動源とし、エンジンのみで走行、モータのみで走行、エンジンとモータ走行という3つの方式を適宜切り替えて使用するパラレルハイブリッド車に対しても本開示は有効に適用可能である。さらに、エンジンを用いず駆動モータのみによる駆動で走行する所謂、電動車両に対しても本開示は有効に適用可能である。
以上、本開示に係る技術が適用され得るハイブリッド車両7200の一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、バッテリ7208に好適に適用され得る。具体的には、バッテリ7208として全固体電池を使用し、その充放電装置として本技術係る技術を適用することにより、バッテリの劣化を防止することができる。
「応用例としての住宅における蓄電システム」
本開示を住宅用の蓄電システムに適用した例について、図35を参照して説明する。例えば住宅9001用の蓄電システム9100においては、火力発電9002a、原子力発電9002b、水力発電9002c等の集中型電力系統9002から電力網9009、情報網9012、スマートメータ9007、パワーハブ9008等を介し、電力が蓄電装置9003に供給される。
これと共に、家庭内発電装置9004等の独立電源から電力が蓄電装置9003に供給される。蓄電装置9003に供給された電力が蓄電される。蓄電装置9003を使用して、住宅9001で使用する電力が給電される。住宅9001に限らずビルに関しても同様の蓄電システムを使用できる。
住宅9001には、発電装置9004、電力消費装置9005、蓄電装置9003、各装置を制御する制御装置9010、スマートメータ9007、各種情報を取得するセンサ9011が設けられている。各装置は、電力網9009および情報網9012によって接続されている。発電装置9004として、太陽電池、燃料電池等が利用され、発電した電力が電力消費装置9005および/または蓄電装置9003に供給される。電力消費装置9005は、冷蔵庫9005a、空調装置9005b、テレビジョン受信機9005c、風呂9005d等である。さらに、電力消費装置9005には、電動車両9006が含まれる。電動車両9006は、電気自動車9006a、ハイブリッドカー9006b、電気バイク9006cである。
蓄電装置9003に対して、上述した本開示の全固体電池が適用される。蓄電装置9003は、二次電池又はキャパシタから構成されている。例えば、リチウムイオン電池によって構成されている。リチウムイオン電池は、定置型であっても、電動車両9006で使用されるものでも良い。スマートメータ9007は、商用電力の使用量を測定し、測定された使用量を、電力会社に送信する機能を備えている。電力網9009は、直流給電、交流給電、非接触給電の何れか一つまたは複数を組み合わせても良い。
各種のセンサ9011は、例えば人感センサ、照度センサ、物体検知センサ、消費電力センサ、振動センサ、接触センサ、温度センサ、赤外線センサ等である。各種センサ9011により取得された情報は、制御装置9010に送信される。センサ9011からの情報によって、気象の状態、人の状態等が把握されて電力消費装置9005を自動的に制御してエネルギー消費を最小とすることができる。さらに、制御装置9010は、住宅9001に関する情報をインターネットを介して外部の電力会社等に送信することができる。
パワーハブ9008によって、電力線の分岐、直流交流変換等の処理がなされる。制御装置9010と接続される情報網9012の通信方式としては、UART(Universal synchronous Receiver-Transmitter:非同期シリアル通信用送受信回路)等の通信インターフェースを使う方法、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、Wi−Fi等の無線通信規格によるセンサネットワークを利用する方法がある。Bluetooth(登録商標)方式は、マルチメディア通信に適用され、一対多接続の通信を行うことができる。ZigBeeは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.15.4の物理層を使用するものである。IEEE802.15.4は、PAN(Personal Area Network) またはW(Wireless) PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク規
格の名称である。
制御装置9010は、外部のサーバ9013と接続されている。このサーバ9013は、住宅9001、電力会社、サービスプロバイダーの何れかによって管理されていても良い。サーバ9013が送受信する情報は、たとえば、消費電力情報、生活パターン情報、電力料金、天気情報、天災情報、電力取引に関する情報である。これらの情報は、家庭内の電力消費装置(たとえばテレビジョン受信機)から送受信しても良いが、家庭外の装置(たとえば、携帯電話機等)から送受信しても良い。これらの情報は、表示機能を持つ機器、たとえば、テレビジョン受信機、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)等に、表示されても良い。
各部を制御する制御装置9010は、CPU(Central Processing Unit )、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等で構成され、この例では、蓄電装置9003に格納されている。制御装置9010は、蓄電装置9003、家庭内発電装置9004、電力消費装置9005、各種センサ9011、サーバ9013と情報網9012により接続され、例えば、商用電力の使用量と、発電量とを調整する機能を有している。なお、その他にも、電力市場で電力取引を行う機能等を備えていても良い。
以上のように、電力が火力9002a、原子力9002b、水力9002c等の集中型電力系統9002のみならず、家庭内発電装置9004(太陽光発電、風力発電)の発電電力を蓄電装置9003に蓄えることができる。したがって、家庭内発電装置9004の発電電力が変動しても、外部に送出する電力量を一定にしたり、または、必要なだけ放電するといった制御を行うことができる。例えば、太陽光発電で得られた電力を蓄電装置9003に蓄えると共に、夜間は料金が安い深夜電力を蓄電装置9003に蓄え、昼間の料金が高い時間帯に蓄電装置9003によって蓄電した電力を放電して利用するといった使い方もできる。
なお、この例では、制御装置9010が蓄電装置9003内に格納される例を説明したが、スマートメータ9007内に格納されても良いし、単独で構成されていても良い。さらに、蓄電システム9100は、集合住宅における複数の家庭を対象として用いられてもよいし、複数の戸建て住宅を対象として用いられてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る蓄電システム9100の一例について説明した。本技術に係る技術は、以上説明した構成のうち、蓄電装置9003に好適に適用され得る。但し、本技術は直流電力を供給するものであるので、家庭用の交流機器に対しては、直流電力を交流電力に変換して供給する必要がある。
<<3.変形例>>
以上、本技術の一実施の形態について具体的に説明したが、本技術は、上述の一実施の形態に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料及び数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料及び数値などを用いてもよい。また、化合物等の化学式は代表的なものであって、同じ化合物の一般名称であれば、記載された価数等に限定されない。
1203・・・全固体電池、1207・・・USBインターフェース、
1209・・・負荷、1223・・・定電流充電/定電圧充電切替判定回路、
1232・・・定電流充電回路、1233・・・定電圧充電回路、
1234・・・定電圧タイマー回路、1235・・・過充電保護回路、
1236・・・過放電保護回路、SW1〜SW6・・・スイッチング回路

Claims (13)

  1. 二次電池に対して定電流充電を行い、且つ、前記二次電池の電池電圧が充電基準電圧に達すると定電圧充電に切り替えることが可能な充電装置であって、
    定電流充電から定電圧充電へ切り替わる際の判定を行う切替判定回路と、
    定電流充電回路及び前記二次電池の間に挿入された第1のスイッチング回路と、
    定電圧充電回路及び前記二次電池の間に挿入された第2のスイッチング回路とを備え、
    前記切替判定回路は、オペアンプ若しくはコンパレータからなり、ヒステリシス上限電圧と充電電圧がほぼ等しくされたヒステリシス回路であり、
    前記第1及び第2のスイッチング回路のそれぞれは、互いのゲート及びドレインが互いに接続された2つのNチャンネルMOSFETによって構成され、
    前記電池電圧より前記充電基準電圧が高く、前記充電基準電圧と前記NチャンネルMOSFETのゲート閾値電圧の和以上の電圧を印加した場合は前記第1のスイッチング回路が導通すると共に、前記第2のスイッチング回路が非導通し、
    前記充電基準電圧より前記電池電圧が高く、前記電池電圧と前記NチャンネルMOSFETのゲート閾値電圧の和以上の電圧を印加した場合は前記第2のスイッチング回路が導通すると共に、前記第1のスイッチング回路が非導通するようになされた充電装置。
  2. オペアンプ若しくはコンパレータの反転入力端子を入力端子Aとし、非反転入力端子を入力端子Bとし、
    前記切替判定回路は、電池電圧端子と入力端子間の抵抗R1、入力端子Aとオペアンプ若しくはコンパレータの出力端子間の抵抗R2で電池電圧を分圧した電圧を、入力端子に印加し、
    充電基準電圧端子と入力端子B間の抵抗R3、入力端子Bとグラウンド端子間の抵抗R4で充電基準電圧を分圧した電圧を、入力端子に印加するように構成された請求項1に記載の充電装置。
  3. 前記ヒステリシス上限電圧と前記充電基準電圧を一致させるための分圧抵抗値の値は、(R1:R2=R3:R4)を満たし、且つ、その両者の抵抗比の差の許容値は(+/−)1%以内である請求項2に記載の充電装置。
  4. 前記ヒステリシス回路のヒステリシス上限電圧とヒステリシス下限電圧の差は、前記二次電池の内部抵抗と定電流充電電流値を掛け合わせた電圧ΔV1以上である請求項1に記載の充電装置。
  5. 充電状態が定電圧充電に移行してから任意の時間が経過した後、前記二次電池と充電回路が遮断された状態となる請求項1に記載の充電装置。
  6. 前記任意の時間が経過した後、前記二次電池の電圧が自然放電、若しくは、負荷への接続により低下し、ヒステリシス下限電圧以下になった時点で再度、定電流充電に切り替わるように構成された請求項5に記載の充電装置。
  7. 前記電池電圧と前記充電基準電圧は、オペアンプを用いたボルテージフォロア回路の構成とされたバッファ回路を介して、前記オペアンプ若しくはコンパレータの各入力端子に供給されるようにした請求項1に記載の充電装置。
  8. 前記二次電池に並列に時定数回路が接続された請求項1に記載の充電装置。
  9. 前記第1及び第2のスイッチング回路と前記二次電池の間に挿入され、未充電時において、前記二次電池を定電流充電回路と定電圧充電回路から確実に切り離すためのスイッチング回路として、互いのゲート及びドレインが互いに接続された2つのNチャンネルMOSFETの組を有し、
    共通ゲート端子に対して、電源電圧が供給され、前記電源電圧が前記電池電圧若しくは前記充電基準電圧の高い方の電圧と、NチャンネルMOSFETのゲート閾値電圧の和以上の電圧の場合に導通し、前記電源電圧がそれ以下の電圧に低下した場合は非導通とされる請求項1に記載の充電装置。
  10. 前記二次電池と負荷の間の放電経路に過放電保護回路を有し、前記二次電池が充電基準電圧より低い過放電電圧以下の場合、放電経路を遮断するようにした請求項1に記載の充電装置。
  11. 電源回路と定電流充電回路の間、および、電源回路と定電圧充電回路の間少なくとも一つの経路に過充電保護回路を有し、前記二次電池が充電基準電圧より高い過充電基準電圧以上の場合、充電経路を遮断するようにした請求項1に記載の充電装置。
  12. 二次電池は、−100℃〜200℃の範囲で電池構成材料が流動性を有しない固体状態の充電可能な全固体二次電池である請求項1に記載の充電装置。
  13. 前記全固体二次電池に使用する固体電解質は、酸化物、硫化物又は錯体水素化物から構成される請求項1に記載の充電装置。
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