JP6870037B2 - ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法 - Google Patents

ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6870037B2
JP6870037B2 JP2019132432A JP2019132432A JP6870037B2 JP 6870037 B2 JP6870037 B2 JP 6870037B2 JP 2019132432 A JP2019132432 A JP 2019132432A JP 2019132432 A JP2019132432 A JP 2019132432A JP 6870037 B2 JP6870037 B2 JP 6870037B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copd
benralizumab
patient
antigen
administration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019132432A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019203009A (ja
Inventor
デア マーウェ,レネ ヴァン
デア マーウェ,レネ ヴァン
ワード,クリスティン
マーティン,ウバルド
ロスコス,ローリン
ワン,ビン
Original Assignee
アストラゼネカ アクチボラグ
アストラゼネカ アクチボラグ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アストラゼネカ アクチボラグ, アストラゼネカ アクチボラグ filed Critical アストラゼネカ アクチボラグ
Publication of JP2019203009A publication Critical patent/JP2019203009A/ja
Priority to JP2021068065A priority Critical patent/JP2021107421A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6870037B2 publication Critical patent/JP6870037B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2866Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against receptors for cytokines, lymphokines, interferons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/505Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/545Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the dose, timing or administration schedule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/20Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
    • C07K2317/24Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin containing regions, domains or residues from different species, e.g. chimeric, humanized or veneered

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、世界的に、罹患率および死亡率について深刻な原因となっている。他の慢性疾患とは対照的に、COPDは、有病率が増加しつつあり、2020年までに世界的に死亡および身体障害の第3の主な原因となることが予測されている。COPDを治療するための社会に対するコストは、高く、欧州連合の医療予算全体のおよそ3.4%を占める。米国では、COPDの直接費および間接費は、300億ドルを超えると推測される。
COPDを有する患者のおよそ30%は、喀痰誘発法または気管支肺胞洗浄によって測定されるように、気道の好酸球のレベルが上昇している。COPDでは、経口および吸入コルチコステロイド(ICS)に対する応答は、気道の好酸球性の炎症の強度に関係し、3%を超える痰の好酸球増加数は、COPDにおけるステロイドに対する応答の好適な予測因子であることが実証された。コルチコステロイドによる漸増療法(increasing therapy)がCOPDにおける3%を超える痰好酸球増加をコントロールするために使用される戦略は、患者が経口コルチコステロイド療法まで進んだ場合に、病院への入院を必要とする重度のCOPD増悪の頻度の低下をもたらした。COPDの急性増悪(AECOPD)の標準的な療法は、全身性コルチコステロイドによる炎症の治療を含み、これは、入院期間の長さの短縮および回復の促進に関連する。コルチコステロイドは、好酸球の初期のアポトーシスの原因となり、一般に、好酸球増加の低下をもたらす。あいにく、コルチコステロイドによる長期療法は、視床下部−下垂体−副腎系の抑制および骨粗鬆症などの深刻な副作用に関連し、コルチコステロイドは、すべての好酸球性COPD患者における増悪を防ぐわけではない。
痰好酸球数が増加したCOPD患者は、痰好酸球数および好酸球カチオン性タンパク質(ECP)レベルの減少に関連する1秒量(FEV)およびクオリティーオブライフスコアにおいて、著しい改善を有することが示された。したがって、COPDにおける好酸球を特異的に標的にする療法は、有益な効果を有し得る。
ベンラリズマブ(benralizumab)は、好酸球上に発現されるヒトインターロイキン−5受容体アルファ(IL−5Rα)のアルファ鎖に特異的に結合するヒト化非フコシル化(afucosylated)モノクローナル抗体(mAb)である。ベンラリズマブは、抗体依存性細胞性細胞傷害を介してこれらの細胞のアポトーシスを誘発する。
したがって、コルチコステロイド誘発性の副作用を伴わない、COPDを治療する強い未解決の必要性と、COPDを有する一部の患者が好酸球性の構成成分を有するという事実とを考慮して、成人の対象におけるCOPDに対するベンラリズマブの効果について検査した。
ヒトCOPD患者における慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療する方法が、本明細書において提供される。
ある態様では、COPDを治療する方法が、100mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をCOPD患者に投与するステップを含む。ある態様では、COPDの増悪率を低下させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、患者が、投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、COPDの増悪率を低下させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、患者が、Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)によって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する。ある態様では、ヒトCOPD患者における1秒量(FEV)を増加させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を患者に投与するステップを含む。ある態様では、ヒトCOPD患者における努力肺活量(FVC)を増加させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を患者に投与するステップを含む。ある態様では、ヒトCOPD患者におけるCOPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善する方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を患者に投与するステップを含む。
ある態様では、ベンラリズマブまたは抗原結合断片が、100mgの用量で投与される。ある態様では、ベンラリズマブまたは抗原結合断片が、30mgの用量で投与される。ある態様では、ベンラリズマブまたは抗原結合断片が、10mgの用量で投与される。
ある態様では、患者が、投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に少なくとも400好酸球/μLの血液好酸球数を有する。
ある態様では、患者が、投与前に150好酸球/μL未満の血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に300好酸球/μL未満の血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に150〜300好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に300〜450好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に400好酸球/μLを超える血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に450好酸球/μLを超える血液好酸球数を有する。
ある態様では、患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する。ある態様では、患者が、GOLDによって定義される非常に重度のCOPDを有する。
ある態様では、投与が、COPDの増悪率を低下させる。ある態様では、増悪率が少なくとも30%低下する。ある態様では、増悪率が約34%低下する。ある態様では、増悪率が少なくとも40%低下する。ある態様では、増悪率が約47%低下する。ある態様では、増悪率が少なくとも50%低下する。ある態様では、増悪率が約57%低下する。ある態様では、増悪率が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に低下する。
ある態様では、投与が、患者のFEVを増加させる。ある態様では、増加したFEVが、気管支拡張薬前の(pre−bronchodilator)FEVである。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが少なくとも10%増加する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが約12%増加する。ある態様では、FEVの増加が、気管支拡張薬後の(post−bronchodilator)FEVである。ある態様では、気管支拡張薬後のFEVが少なくとも5%増加する。ある態様では、気管支拡張薬後のFEVが約7%増加する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVおよび気管支拡張薬後のFEVが増加する。ある態様では、FEVが、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に増加する。
ある態様では、投与が、患者のFVCを増加させる。ある態様では、増加したFVCが、気管支拡張薬前のFVCである。ある態様では、増加したFVCが、気管支拡張薬後のFVCである。ある態様では、気管支拡張薬前のFVCおよび気管支拡張薬後のFVCが増加する。ある態様では、FVCが少なくとも3%増加する。ある態様では、FVCが、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に増加する。
ある態様では、投与が、COPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善する。ある態様では、COPD質問票が、COPD−Specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ−C)である。ある態様では、患者のSGRQ−C(症状)スコアが少なくとも9減少する。ある態様では、COPD症状を判断するCOPD質問票スコアが、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年で改善する。
ある態様では、患者が、増悪の病歴を有する。ある態様では、増悪の病歴が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前の年の少なくとも1回の増悪を含む。
ある態様では、患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前にFEV<予測の80%を有していた。
ある態様では、患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前にFEV/努力肺活量(FVC)<0.70を有していた。
ある態様では、患者が、コルチコステロイド、長時間作用性のβ2アゴニスト、およびチオトロピウムを使用している。
ある態様では、少なくとも2回の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が投与される。ある態様では、第1の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が0日目に投与され、および第2の用量が4週目に投与される。ある態様では、少なくとも1回の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、前の用量の8週間後の間隔で投与される。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が少なくとも1回の4週間の投薬間隔で、次いで、少なくとも1回の8週間の投薬間隔で投与される。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が3回の4週間の投薬間隔で、次いで、8週間の投薬間隔で投与される。
ある態様では、投与が皮下である。
ある態様では、ヒトCOPD患者におけるCOPDを治療する方法が、100mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を患者に投与するステップを含み、患者が、投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、投与前に少なくとも400好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が少なくとも1回の4週間の投薬間隔で、次いで、少なくとも1回の8週間の投薬間隔で投与される。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪率を減少させるか、患者のFEVを増加させるか、COPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善するか、またはその組み合わせである。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪率を減少させ、患者のFEVを増加させ、およびCOPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善する。
ある態様では、COPDの増悪率を低下させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、患者が、投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有し、増悪率が少なくとも30%低下する。ある態様では、増悪率が約34%低下する。
ある態様では、COPDの増悪率を低下させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、患者が、投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有し、増悪率が少なくとも50%低下する。ある態様では、増悪率が約57%低下する。
ある態様では、COPDの増悪率を低下させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有し、増悪率が少なくとも40%低下する。ある態様では、増悪率が約47%低下する。
ある態様では、ヒトCOPD患者におけるFEVを増加させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を患者に投与するステップを含み、患者が、投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、ヒトCOPD患者におけるFEVを増加させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を患者に投与するステップを含み、患者が、コルチコステロイド、長時間作用性のβ2アゴニスト、およびチオトロピウムを使用している。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが増加する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが少なくとも15%増加する。ある態様では、気管支拡張薬後のFEVが増加する。ある態様では、気管支拡張薬後のFEVが少なくとも10%増加する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが増加し、および気管支拡張薬後のFEVが増加する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが少なくとも15%増加し、および気管支拡張薬後のFEVが少なくとも10%増加する。
ある態様では、ヒトCOPD患者におけるFEVを増加させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を患者に投与するステップを含み、患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが増加する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが少なくとも20%増加する。ある態様では、気管支拡張薬後のFEVが増加する。ある態様では、気管支拡張薬後のFEVが少なくとも15%増加する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが増加し、および気管支拡張薬後のFEVが増加する。ある態様では、気管支拡張薬前のFEVが少なくとも20%増加し、および気管支拡張薬後のFEVが少なくとも15%増加する。
ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、年間のCOPD増悪率を低下させる。
ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、Specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)スコアを改善する。
ある態様では、COPDを治療する方法が、30mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をCOPD患者に投与するステップを含む。ある態様では、COPDを治療する方法が、10mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をCOPD患者に投与するステップを含む。ある態様では、投与が、年間のCOPD増悪率を低下させる。
ある態様では、COPDの年間の増悪率を低下させる方法が、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含む。
ある態様では、COPD患者が、投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、COPD患者が、投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、COPD患者が、投与前に150好酸球/μL未満の血液好酸球数を有する。ある態様では、COPD患者が、投与前に300好酸球/μL未満の血液好酸球数を有する。ある態様では、COPD患者が、投与前に150〜300好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、COPD患者が、投与前に300〜450好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、COPD患者が、投与前に少なくとも400好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、COPD患者が、投与前に少なくとも450好酸球/μLの血液好酸球数を有する。
ある態様では、COPD患者が、吸入コルチコステロイド(ICS)および長時間作用性のベータアゴニスト(LABA)を使用している。ある態様では、COPD患者が、LABAおよび長時間作用性のムスカリンアンタゴニスト(LAMA)を使用している。ある態様では、COPD患者が、ICS/LABA/LAMAを使用している。
ある態様では、COPD患者が、投与前にFEV<予測正常値の50%を有する。ある態様では、COPD患者が、投与前の年に少なくとも1回のCOPD増悪の病歴を有する。ある態様では、COPD患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する。
ある態様では、少なくとも2回の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が投与される。ある態様では、第1の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が0日目に投与され、および第2の用量が4週目に投与される。ある態様では、少なくとも1回の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、前の用量の8週間後の間隔で投与される。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が少なくとも1回の4週間の投薬間隔で、次いで、少なくとも1回の8週間の投薬間隔で投与される。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が3回の4週間の投薬間隔で、次いで、8週間の投薬間隔で投与される。
ある態様では、投与が皮下である。
提供される方法のある態様では、抗体またはその抗原結合断片の投与が、実施例1〜4に示されるCOPDの治療をもたらす。
本発明は以下の態様も提供する。
[1] ヒトCOPD患者における慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療する方法であって、100mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含む、方法。
[2] COPDの増悪率を低下させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、前記患者が、前記投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する、方法。
[3] COPDの増悪率を低下させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、前記患者が、Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)によって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する、方法。
[4] ヒトCOPD患者における1秒量(FEV)を増加させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含む、方法。
[5] ヒトCOPD患者における努力肺活量(FVC)を増加させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含む、方法。
[6] ヒトCOPD患者におけるCOPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善する方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含む、方法。
[7] 前記ベンラリズマブまたは抗原結合断片が、100mgの用量で投与される、[2]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8] 前記患者が、前記投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[1]または[3]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[9] 前記患者が、前記投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[2]または[8]に記載の方法。
[10] 前記患者が、前記投与前に少なくとも400好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[2]または[9]に記載の方法。
[11] 前記患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する、[1]、[2]、または[4]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[12] 前記患者が、GOLDによって定義される非常に重度のCOPDを有する、[3]または[11]に記載の方法。
[13] 前記投与が、COPDの増悪率を低下させる、[1]または[4]〜[12]のいずれかに記載の方法。
[14] 前記増悪率が少なくとも30%低下する、[2]、[3]、[7]、[9]、[11]、[12]、または[13]のいずれかに記載の方法。
[15] 前記増悪率が約34%低下する、[14]に記載の方法。
[16] 前記増悪率が少なくとも40%低下する、[14]に記載の方法。
[17] 前記増悪率が約47%低下する、[16]に記載の方法。
[18] 前記増悪率が少なくとも50%低下する、[16]に記載の方法。
[19] 前記増悪率が約57%低下する、[18]に記載の方法。
[20] 前記増悪率が、前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に低下する、[2]、[3]、[7]〜[19]のいずれかに記載の方法。
[21] 前記投与が、前記患者のFEVを増加させる、[1]〜[3]または[5]〜[20]のいずれかに記載の方法。
[22] 前記増加したFEVが、気管支拡張薬前のFEVである、[4]または[21]に記載の方法。
[23] 前記気管支拡張薬前のFEVが少なくとも10%増加する、[22]に記載の方法。
[24] 前記気管支拡張薬前のFEVが約12%増加する、[23]に記載の方法。[25] 前記増加したFEVが、気管支拡張薬後のFEVである、[4]または[21]に記載の方法。
[26] 前記気管支拡張薬後のFEVが少なくとも5%増加する、[25]に記載の方法。
[27] 前記気管支拡張薬後のFEVが約7%増加する、[26]に記載の方法。
[28] 前記気管支拡張薬前のFEVおよび前記気管支拡張薬後のFEVが増加する、[4]または[21]〜[26]のいずれかに記載の方法。
[29] 前記FEVが、前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に増加する、[4]または[21]〜[28]のいずれかに記載の方法。
[30] 前記投与が、前記患者のFVCを増加させる、[1]〜[4]または[6]〜[29]のいずれかに記載の方法。
[31] 前記増加したFVCが、気管支拡張薬前のFVCである、[5]または[30]に記載の方法。
[32] 前記増加したFVCが、気管支拡張薬後のFVCである、[5]または[30]に記載の方法。
[33] 前記気管支拡張薬前のFVCおよび前記気管支拡張薬後のFVCが増加する、[5]または[30]〜[32]のいずれかに記載の方法。
[34] 前記FVCが少なくとも3%増加する、[5]または[30]〜[33]のいずれかに記載の方法。
[35] 前記FVCが、前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に増加する、[5]または[30]〜[34]のいずれかに記載の方法。
[36] 前記投与が、COPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善する、[1]〜[5]または[7]〜[35]のいずれかに記載の方法。
[37] 前記COPD質問票が、COPD−Specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ−C)である、[6]または[36]に記載の方法。
[38] 前記患者のSGRQ−C(症状)スコアが少なくとも9減少する、[6]、[36]、または[37]に記載の方法。
[39] COPD症状を判断する前記COPD質問票スコアが、前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年で改善する、[5]または[36]〜[38]のいずれかに記載の方法。
[40] 前記患者が、増悪の病歴を有する、[1]〜[39]のいずれかに記載の方法。
[41] 前記増悪の病歴が、前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前の年の少なくとも1回の増悪を含む、[40]に記載の方法。
[42] 前記患者が、前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前にFEV<予測の80%を有していた、[1]〜[41]のいずれかに記載の方法。
[43] 前記患者が、前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前にFEV/努力肺活量(FVC)<0.70を有していた、[1]〜[42]のいずれかに記載の方法。
[44] 前記患者が、コルチコステロイド、長時間作用性のβ2アゴニスト、およびチオトロピウムを使用している、[1]〜[43]のいずれかに記載の方法。
[45] 少なくとも2回の用量の前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が投与される、[1]〜[44]のいずれかに記載の方法。
[46] 第1の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が0日目に投与され、および第2の用量が4週目に投与される、[45]に記載の方法。
[47] 少なくとも1回の用量の前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、前の用量の8週間後の間隔で投与される、[45]に記載の方法。
[48] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が少なくとも1回の4週間の投薬間隔で、次いで、少なくとも1回の8週間の投薬間隔で投与される、[45]〜[47]のいずれかに記載の方法。
[49] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が3回の4週間の投薬間隔で、次いで、8週間の投薬間隔で投与される、[48]に記載の方法。
[50] 前記投与が皮下である、[1]〜[49]のいずれかに記載の方法。
[51] ヒトCOPD患者におけるCOPDを治療する方法であって、100mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含み、前記患者が、前記投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する、方法。
[52] 前記患者が、前記投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[51]に記載の方法。
[53] 前記患者が、前記投与前に少なくとも400好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[52]に記載の方法。
[54] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が少なくとも1回の4週間の投薬間隔で、次いで、少なくとも1回の8週間の投薬間隔で投与される、[51]〜[53]のいずれかに記載の方法。
[55] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の前記投与が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪率を減少させるか、前記患者のFEVを増加させるか、COPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善するか、またはその組み合わせである、[51]〜[54]のいずれかに記載の方法。
[56] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の前記投与が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪率を減少させ、前記患者のFEVを増加させ、およびCOPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善する、[55]に記載の方法。
[57] COPDの増悪率を低下させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、前記患者が、前記投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有し、前記増悪率が少なくとも30%低下する、方法。
[58] 前記増悪率が約34%低下する、[57]に記載の方法。
[59] COPDの増悪率を低下させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、前記患者が、前記投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有し、前記増悪率が少なくとも50%低下する、方法。
[60] 前記増悪率が約57%低下する、[59]に記載の方法。
[61] COPDの増悪率を低下させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含み、前記患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有し、前記増悪率が少なくとも40%低下する、方法。
[62] 前記増悪率が約47%低下する、[61]に記載の方法。
[63] ヒトCOPD患者におけるFEVを増加させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含み、前記患者が、前記投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する、方法。
[64] ヒトCOPD患者におけるFEVを増加させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含み、前記患者が、コルチコステロイド、長時間作用性のβ2アゴニスト、およびチオトロピウムを使用している、方法。
[65] 気管支拡張薬前のFEVが増加する、[63]または[64]に記載の方法。
[66] 前記気管支拡張薬前のFEVが少なくとも15%増加する、[65]に記載の方法。
[67] 気管支拡張薬後のFEVが増加する、[63]または[64]に記載の方法。
[68] 前記気管支拡張薬後のFEVが少なくとも10%増加する、[67]に記載の方法。
[69] 前記気管支拡張薬前のFEVが増加し、および前記気管支拡張薬後のFEVが増加する、[63]〜[68]のいずれかに記載の方法。
[70] 前記気管支拡張薬前のFEVが少なくとも15%増加し、および前記気管支拡張薬後のFEVが少なくとも10%増加する、[69]に記載の方法。
[71] ヒトCOPD患者におけるFEVを増加させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含み、前記患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する、方法。
[72] 気管支拡張薬前のFEVが増加する、[71]に記載の方法。
[73] 前記気管支拡張薬前のFEVが少なくとも20%増加する、[72]に記載の方法。
[74] 気管支拡張薬後のFEVが増加する、[71]に記載の方法。
[75] 前記気管支拡張薬後のFEVが少なくとも15%増加する、[74]に記載の方法。
[76] 前記気管支拡張薬前のFEVが増加し、および前記気管支拡張薬後のFEVが増加する、[71]〜[75]のいずれかに記載の方法。
[77] 前記気管支拡張薬前のFEVが少なくとも20%増加し、および前記気管支拡張薬後のFEVが少なくとも15%増加する、[76]に記載の方法。
[78] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、30mgの用量で投与される、[2]〜[6]、[8]〜[50]、または[57]〜[77]のいずれかに記載の方法。
[79] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、10mgの用量で投与される、[2]〜[6]、[8]〜[50]、または[57]〜[77]のいずれかに記載の方法。
[80] ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の前記投与が、年間のCOPD増悪率を低下させる、[1]〜[79]のいずれかに記載の方法。
[81] ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の前記投与が、Specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)スコアを改善する、[1]〜[80]のいずれかに記載の方法。
[82] ヒトCOPD患者におけるCOPDを治療する方法であって、30mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含む、方法。[83] ヒトCOPD患者における慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療する方法であって、10mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を前記患者に投与するステップを含む、方法。
[84] ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の前記投与が、年間のCOPD増悪率を低下させる、[82]または[83]に記載の方法。
[85] 年間のCOPD増悪率を低下させる方法であって、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与するステップを含む、方法。
[86] 前記患者が、前記投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[82]〜[85]のいずれかに記載の方法。
[87] 前記患者が、前記投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[82]〜[85]のいずれかに記載の方法。
[88] 前記患者が、前記投与前に150好酸球/μL未満の血液好酸球数を有する、[1]、[3]〜[7]、[11]〜[50]、[61]、[63]、または[64]〜[85]のいずれかに記載の方法。
[89] 前記患者が、前記投与前に300好酸球/μL未満の血液好酸球数を有する、[1]〜[8]、[11]〜[51]、[53]〜[57]、または[61]〜[85]のいずれかに記載の方法。
[90] 前記患者が、前記投与前に150〜300好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[1]、[3]〜[7]、[11]〜[50]、[61]、[62]、または[64]〜[85]のいずれかに記載の方法。
[91] 前記患者が、前記投与前に300〜450好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[1]〜[85]のいずれかに記載の方法。
[92] 前記患者が、前記投与前に少なくとも450好酸球/μLの血液好酸球数を有する、[1]〜[85]のいずれかに記載の方法。
[93] 前記患者が、吸入コルチコステロイド(ICS)および長時間作用性のベータアゴニスト(LABA)を使用している、[1]〜[92]のいずれかに記載の方法。
[94] 前記患者が、LABAおよび長時間作用性のムスカリンアンタゴニスト(LAMA)を使用している、[1]〜[92]のいずれかに記載の方法。
[95] 前記患者が、ICS/LABA/LAMAを使用している、[1]〜[92]のいずれかに記載の方法。
[96] 前記患者が、前記投与前にFEV<予測正常値の50%を有する、[82]〜[95]のいずれかに記載の方法。
[97] 前記患者が、前記投与前の年に少なくとも1回のCOPD増悪の病歴を有する、[82]〜[96]のいずれかに記載の方法。
[98] 前記患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する、[82]〜[97]のいずれかに記載の方法。
[99] 少なくとも2回の用量の前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が投与される、[82]〜[98]のいずれかに記載の方法。
[100] 第1の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が0日目に投与され、および第2の用量が4週目に投与される、[99]に記載の方法。
[101] 少なくとも1回の用量の前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、前の用量の8週間後の間隔で投与される、[100]に記載の方法。
[102] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が少なくとも1回の4週間の投薬間隔で、次いで、少なくとも1回の8週間の投薬間隔で投与される、[99]〜[101]のいずれかに記載の方法。
[103] 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が3回の4週間の投薬間隔で、次いで、8週間の投薬間隔で投与される、[102]に記載の方法。
[104] 前記投与が皮下である、[1]〜[103]のいずれかに記載の方法。
図1は、実施例1および2において記載される研究フローチャートを示す。 図2は、Intent−to−Treat(ITT)集団および様々なサブグループにおけるCOPD増悪率の低下を示す。 図3は、Per Protocol Population(PPP)における、ある期間にわたる、予測気管支拡張薬前FEVにおけるベースラインからの変化を示す。 図4は、393日目の、ITT集団全体および様々なサブグループにおける気管支拡張薬前のFEVにおけるベースラインからの変化(L)を示す。 図5は、393日目の、ITT集団全体および様々なサブグループにおける気管支拡張薬後のFEVにおけるベースラインからの変化(L)を示す。 図6は、ITT集団全体および様々なサブグループにおけるCOPD−Specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ−C)総スコアにおけるベースラインからの変化を示す。 図7は、ITT集団全体および様々なサブグループにおけるSGRQ−C症状スコアにおけるベースラインからの変化を示す。 図8は、安全性集団におけるある期間にわたる末梢好酸球数を示す。 図9は、安全性集団におけるある期間にわたる痰好酸球数を示す。 図10は、安全性集団におけるある期間にわたる好塩基球数を示す。 図11は、実施例3において記載される2用量研究フローチャートを示す。 図12は、実施例3において記載される3用量研究フローチャートを示す。
用語「1つの(a)」または「1つの(an)」実体は、1つまたは複数のその実体を指すことに注意されたい。たとえば、「抗IL−5α抗体」は、1つまたは複数の抗IL−5α抗体を示すことが理解される。そのため、用語「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つまたは複数の」、および「少なくとも1つ」は、本明細書において区別なく使用することができる。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療するための方法が、本明細書において提供される。提供される方法は、有効量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を投与するステップを含む。
本明細書において提供される方法において使用するためのベンラリズマブ(またはその断片)に関する情報は、たとえば米国特許出願公開第2010/0291073A1号明細書において見つけることができ、本開示は、その全体が参照によって本明細書において組み込まれる。本明細書において提供される方法において使用するためのベンラリズマブおよびその抗原結合断片は、重鎖および軽鎖または重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。さらなる態様では、本明細書において提供される方法において使用するためのベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、配列番号1〜4のアミノ酸配列のいずれか1つを含む。特定の態様では、本明細書において提供される方法において使用するためのベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、配列番号1のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域および配列番号3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。特定の態様では、本明細書において提供される方法において使用するためのベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、配列番号2のアミノ酸配列を含む軽鎖および配列番号4のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。特定の態様では、本明細書において提供される方法において使用するためのベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域が、配列番号7〜9のKabatにより定義されるCDR1、CDR2、およびCDR3配列を含み、軽鎖可変領域が、配列番号10〜12のKabatにより定義されるCDR1、CDR2、およびCDR3配列を含む。当業者は、Chothiaにより定義される、Abmにより定義される、または他のCDRを容易に同定することができるであろう。特定の態様では、本明細書において提供される方法において使用するためのベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、米国特許第6,018,032号明細書において開示されるKM1259抗体の可変重鎖および可変軽鎖CDR配列を含み、これは、その全体が参照によって本明細書において組み込まれる。
COPDの急性増悪(AECOPD)は、発症が急性であり、根底にあるCOPDを有する患者における通常の投薬の変更を要する、正常な日々の変動を越えた、安定状態からの患者の状態の持続性の悪化である。
ある態様では、COPDを有する、診察所または救急科(ED)に来ている患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片を投与される。ベンラリズマブが、12週間以上、好酸球数を低下させるまたは排除する能力を考慮して(米国特許出願公開第2010/0291073号明細書を参照されたい)、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片は、患者に対して有益性をなお提供する間は、一度のみまたはまれにのみ投与すればよい。さらなる態様では、患者が、さらなる継続(follow−on)用量を投与される。継続用量は、患者の年齢、体重、医師の指示に従う能力、臨床評価、好酸球数(血液もしくは痰の好酸球または好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)測定値)、および/または主治医の判断を含む他の要因に依存して、様々な時間間隔で投与することができる。用量の間隔は、4週間ごと、5週間ごと、6週間ごと、8週間ごと、10週間ごと、12週間ごと、またはそれよりも長い間隔とすることができる。ある態様では、用量の間隔が、4週間ごとまたは8週間ごととすることができる。ある態様では、用量の間隔が、4週間ごとおよび8週間ごととすることができる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が3回の4週間の投薬間隔(すなわち0日目、4週目、および8週目に)で、次いで、8週間の投薬間隔(すなわち16週目、24週目、32週目などに)で投与される。
ある態様では、患者が、急性増悪、たとえば軽度、中程度、または重度の増悪を示した直後に、単一用量または1回目の用量が、COPD患者に対して投与される。たとえば、単一用量または1回目の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片は、クリニックもしくは病院訪問に来ている間にまたは非常に重度の増悪の場合には、急性増悪の1、2、3、4、5、6、7日またはそれを超える日数以内に、たとえば7日以内に投与され、ベンラリズマブの投与前に患者の症状を安定化させることができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも2回の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、患者に投与される。いくつかの実施形態では、少なくとも3回の用量、少なくとも4回の用量、少なくとも5回の用量、少なくとも6回の用量、または少なくとも7回の用量が、患者に投与される。いくつかの実施形態では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、4週間の過程にわたって、8週間の過程にわたって、12週間の過程にわたって、24週間の過程にわたって、48週間の過程にわたって、または1年以上の過程にわたって、投与される。
患者に投与されるベンラリズマブまたはその抗原結合断片の量は、患者の年齢、体重、臨床評価、好酸球数(血液もしくは痰の好酸球、好酸球性のカチオン性タンパク質(ECP)測定値、または好酸球由来神経毒(EDN)測定値)、および/または主治医の判断を含む他の要因など、様々なパラメーターに依存し得る。ある態様では、投薬量または投薬間隔が、好酸球レベルに依存性ではない。
ある態様では、患者が、1回または複数回の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を投与され、用量が約100mgである。ある態様では、患者が、1回または複数回の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を投与され、用量が約30mgである。ある態様では、患者が、1回または複数回の用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片を投与され、用量が約10mgである。
ある態様では、本明細書において提供される方法によるベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、非経口投与を通してのものである。たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、静脈内注入によってまたは皮下注射によって投与することができる。ある実施形態では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、皮下注射によって投与することができる。
ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、さらなる療法と組み合わせてまたはそれと同時に、本明細書において提供される方法によって投与される。そのような療法は、限定を伴うことなく、コルチコステロイド療法(吸入コルチコステロイド(ICS)を含む)、長時間作用性のβアゴニスト(LABA、長時間作用性のβ2アゴニストを含む)、チオトロピウム、または他の標準的な療法を含む。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が、ICSおよびLABA、LABAおよびLAMA、またはICS、LABA、およびLAMAと組み合わせてまたはそれと同時に、本明細書において提供される方法によって投与される。
ある事例では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、たとえば、増悪率、年間の増悪率、第1の増悪までの時間、および/または緊急処置室訪問もしくは入院に関連するCOPD増悪の年間の率によって測定されるものを含めて、COPD増悪を減少させる。
本明細書において提供される方法は、COPD患者における増悪率を低下させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわち、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、患者の病歴によって期待される増悪の数と比較して、患者の同等の集団において期待される増悪の平均数と比較して、または同じ期間にわたってプラセボにより治療された同等の集団と比較して、患者が経験する増悪の数を低下させる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、投与前に少なくとも200好酸球/μLの好酸球数を有するCOPD患者において増悪の数を低下させる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、投与前に少なくとも300好酸球/μLの好酸球数を有するCOPD患者において増悪の数を低下させる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、投与前に少なくとも400好酸球/μLの好酸球数を有するCOPD患者において増悪の数を低下させる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD),Global strategy for the diagnosis,management,and prevention of chronic obstructive pulmonary disease(updated 2009)によって定義される重度のCOPDを有するCOPD患者において増悪の数を低下させる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、GOLDによって定義される非常に重度のCOPDを有するCOPD患者において増悪の数を低下させる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有するCOPD患者において増悪の数を低下させる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、コルチコステロイド(たとえば吸入コルチコステロイド(ICS)、長時間作用性のβ−アゴニスト(LABA)(たとえば長時間作用性のβ2アゴニスト)、およびチオトロピウムを受けているCOPD患者において増悪の数を低下させる。
ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、または少なくとも約55%、増悪を低下させる。いくつかの実施形態では、増悪が約34%、約47%、または約57%低下する。増悪は、たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に低下させることができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわち、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、16週間以内に、20週間以内に、24週間以内に、28週間以内に、32週間以内に、36週間以内に、40週間以内に、44週間以内に、48週間以内に、または52週間以内に、増悪率を低下させる。
本明細書において提供される方法は、たとえば少なくとも30%または約34%、投与前に少なくとも200好酸球/μLの好酸球数を有するCOPD患者において増悪率を低下させることができる。
本明細書において提供される方法はまた、たとえば少なくとも50%または約57%、投与前に少なくとも300好酸球/μLの好酸球数を有するCOPD患者において増悪率を低下させることもできる。
本明細書において提供される方法はまた、たとえば少なくとも40%または約47%、重度のまたは非常に重度のCOPD(GOLDによって定義される)を有するCOPD患者において増悪率を低下させることもできる。
本明細書において提供される方法は、COPD患者において、「年間の増悪率」を低下させることができる。「年間のCOPD増悪率」を判断する際に、COPD増悪は、
a.少なくとも3日間の全身性コルチコステロイドの使用(コルチコステロイドの単一デポー注射液の用量は、3日間のコースの全身性コルチコステロイドに均等であると考えられる、および/または
b.抗生物質の使用、および/または
c.COPDのための治療のための入院(inpatient hospitalization)
を必要とするCOPDの徴候的な悪化として定義される。
本明細書において提供される方法は、プラセボの第1の投与後と比較して、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与後の、第1のCOPD増悪までの時間を低下させることができる。
いくつかの事例では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、プラセボによる治療後のCOPD増悪の可能性と比較して、COPD増悪の可能性を減少させる(たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与の52週間以内に)。
いくつかの事例では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、プラセボの投与と比較して、緊急処置室または入院に関連するCOPD増悪の年間の率を減少させる。
ある事例では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、たとえば、1秒量(FEV)または努力肺活量によって測定されるように、COPD患者において肺の機能を改善する。
本明細書において提供される方法は、COPD患者における1秒量(FEV)を増加させることができる。増加は、投与前の、大きな患者集団に基づく期待FEVに、コントロール集団において測定されるFEVに、または個々の患者のFEVに基づいて測定することができる。ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、患者のベースラインFEVと比較して、FEVを増加させることができる。いくつかの実施形態では、FEVの増加が、気管支拡張薬前のFEVである。いくつかの実施形態では、FEVの増加が、気管支拡張薬後のFEVである。いくつかの実施形態では、FEVの増加が、気管支拡張薬前のFEVおよび気管支拡張薬後のFEVである。FEV(たとえば、気管支拡張薬前のおよび/または気管支拡張薬後のFEV)は、たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に増加させることができる。
本明細書において使用される「気管支拡張薬」は、肺の気管支、細気管支、もしくは気道を広げるもしくは拡張させる、呼吸気道の抵抗を減少させる、および/または気管支平滑筋を弛緩させることによって呼吸を容易にする任意の薬剤を指す。たとえば、気管支拡張薬は、喘息を治療するために一般に使用されるアルブテロール/サルブタモールおよび他の薬剤など、短時間および長時間作用性のβ2アゴニストを含む。
ある態様では、本明細書において提供される方法が、FEVを少なくとも5%または少なくとも10%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、FEVを約12%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬前のFEVを少なくとも5%または少なくとも10%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬前のFEVを約12%増加させることができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法が、FEVを少なくとも5%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、FEVを約7%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬後のFEVを少なくとも5%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬後のFEVを約7%増加させることができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬前のおよび気管支拡張薬後のFEVを少なくとも5%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬前のFEVを少なくとも10%および気管支拡張薬後のFEVを少なくとも5%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬前のFEVを約12%および気管支拡張薬後のFEVを約7%増加させることができる。
本明細書において提供されるように、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与はまた、たとえば気管支拡張薬前のおよび/または気管支拡張薬後のCOPD患者における予測FEVパーセントを増加させることができる。例として、予測FEVパーセントは、約3.0、約3.5、約4.0、または約4.5増加させることができる。
本明細書において提供される方法は、少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有するCOPD患者においてまたはコルチコステロイド(たとえば吸入コルチコステロイド(ICS)、長時間作用性のβ−アゴニスト(LABA)(たとえば長時間作用性のβ2−アゴニスト)、およびチオトロピウムを受けている患者において、FEVを増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者におけるFEVを少なくとも10%または少なくとも15%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者における気管支拡張薬前のFEVを少なくとも10%または少なくとも15%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者における気管支拡張薬後のFEVを約10%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者における気管支拡張薬前のFEVおよび気管支拡張薬後のFEVを少なくとも10%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者における気管支拡張薬前のFEVを少なくとも15%およびそのような患者における気管支拡張薬後のFEVを少なくとも10%増加させることができる。
本明細書において提供される方法は、少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有するCOPD患者においてまたはGlobal Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)によって定義される重度もしくは非常に重度のCOPDを有するCOPD患者において、FEVを増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者におけるFEVを少なくとも15%または少なくとも20%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者における気管支拡張薬前のFEVを少なくとも15%または少なくとも20%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者における気管支拡張薬後のFEVを約15%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者における気管支拡張薬前のFEVおよび気管支拡張薬後のFEVを少なくとも15%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、そのような患者における気管支拡張薬前のFEVを少なくとも20%およびそのような患者における気管支拡張薬後のFEVを少なくとも15%増加させることができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、16週間以内に、20週間以内に、24週間以内に、28週間以内に、32週間以内に、36週間以内に、40週間以内に、44週間以内に、48週間以内に、52週間以内に、または56週間以内に、またはそれを超える週以内に、FEVを増加させる。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与の52週間以内にFEVを改善する。本明細書において提供される方法の使用は、FEVを、56週間の期間にわたって、少なくとも0.05L、少なくとも0.1L、少なくとも0.13L、少なくとも0.15L、少なくとも0.20L、少なくとも0.21L、少なくとも0.22L、少なくとも0.23L、少なくとも0.24L、または少なくとも0.25L、少なくとも0.30L、少なくとも0.35L、少なくとも0.40L、少なくとも0.45L、または少なくとも0.50L増加させることができる。
本明細書において提供される方法は、COPD患者における努力肺活量(FVC)を増加させることができる。増加は、投与前の、大きな患者集団に基づく期待FVCに、コントロール集団において測定されるFVCに、または個々の患者のFVCに基づいて測定することができる。ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、患者のベースラインFVCと比較して、FVCを増加させることができる。いくつかの実施形態では、増加したFVCが、気管支拡張薬前のFVCである。いくつかの実施形態では、増加したFVCが、気管支拡張薬後のFVCである。いくつかの実施形態では、増加したFVCが、気管支拡張薬前のFVCおよび気管支拡張薬後のFVCである。FVC(たとえば、気管支拡張薬前のおよび/または気管支拡張薬後のFVC)は、たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に増加させることができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法が、FVCを少なくとも3%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬前のFVCを少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも5%、または少なくとも10%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬後のFVCを少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも5%、または少なくとも10%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法が、気管支拡張薬前のおよび気管支拡張薬後のFVCを少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも5%、または少なくとも10%増加させることができる。ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、16週間以内に、20週間以内に、24週間以内に、28週間以内に、32週間以内に、36週間以内に、40週間以内に、44週間以内に、48週間以内に、52週間以内に、または56週間以内に、またはそれを超える週以内に、FVCを増加させる。
ある事例では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、たとえば、Baseline/Transitional Dyspnea Index(BDI/TDI)および/またはExacerbations of Chronic Pulmonary Disease Tool−Respiratory Symptoms(E−RS)によって測定されるように、COPD患者における呼吸器症状を改善する。
Baseline/Transitional Dyspnea Index(TDI)によって測定されるように、呼吸器症状を改善するための方法もまた、本明細書において提供される。たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、COPD患者のBDIスコアを少なくとも1、少なくとも2、もしくは少なくとも3改善することができる(増加させることができる)および/または正のTDIスコアをもたらすことができる。BDI/TDIスコアは、たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に改善することができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、16週間以内に、20週間以内に、24週間以内に、28週間以内に、32週間以内に、36週間以内に、40週間以内に、44週間以内に、48週間以内に、52週間以内に、または56週間以内に、またはそれを超える週以内に、BDI/TDIスコアを改善する。
Exacerbations of Chronic Pulmonary Disease Tool−Respiratory Symptoms(E−RS)によって測定されるように、呼吸器症状を改善するための方法もまた本明細書において提供される。たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、COPD患者のE−RSスコアを少なくとも3、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、または少なくとも10改善することができる(減少させることができる)。E−RSスコアは、たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に改善することができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、16週間以内に、20週間以内に、24週間以内に、28週間以内に、32週間以内に、36週間以内に、40週間以内に、44週間以内に、48週間以内に、52週間以内に、または56週間以内に、またはそれを超える週以内に、E−RSスコアを改善する。
ある事例では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、たとえばSaint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)、COPD−Specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ−C)、および/またはCOPD assessment tool(CAT)によって測定されるように、COPD患者における健康状態および/または健康関連クオリティーオブライフ(health−related quality of life)を改善する。
たとえば、Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)などのCOPD質問票を使用して判断されるように、COPD症状を改善するための方法が、本明細書において提供される。たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、患者のSGRQスコアを少なくとも3、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、または少なくとも10改善することができる。SGRQスコアは、たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に改善することができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、16週間以内に、20週間以内に、24週間以内に、28週間以内に、32週間以内に、36週間以内に、40週間以内に、44週間以内に、48週間以内に、52週間以内に、または56週間以内に、またはそれを超える週以内に、SGRQスコアを改善する。ある態様では、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与の52週間以内にSGRQスコアを改善する。
たとえば、COPD−Specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ−C)などのCOPD質問票を使用して判断されるように、COPD症状を改善するための方法もまた、本明細書において提供される。たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、COPD患者のSGRQ−C(症状)スコアを少なくとも3、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、または少なくとも10改善することができる。SGRQ−C(症状)スコアは、たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に改善することができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、16週間以内に、20週間以内に、24週間以内に、28週間以内に、32週間以内に、36週間以内に、40週間以内に、44週間以内に、48週間以内に、52週間以内に、または56週間以内に、またはそれを超える週以内に、SGRQ−C(症状)スコアを改善する。
たとえばCOPD assessment tool(CAT)を使用して判断されるように、COPD症状を改善するための方法もまた、本明細書において提供される。たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、COPD患者のCATスコアを少なくとも3、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、または少なくとも10改善することができる(減少させることができる)。CATスコアは、たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に改善することができる(減少させることができる)。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、4週間以内に、8週間以内に、12週間以内に、16週間以内に、20週間以内に、24週間以内に、28週間以内に、32週間以内に、36週間以内に、40週間以内に、44週間以内に、48週間以内に、52週間以内に、または56週間以内に、またはそれを超える週以内に、CATスコアを改善する(減少させる)。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、夜間中途覚醒を低下させる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、救急薬の使用を低下させる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、EXACT−PROにより定義されるイベントの重症度、頻度、および/または継続期間を低下させる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、COPD特異的な資源活用を低下させる。たとえば、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与は、予定外の医師訪問、医師への予定外の電話、および/または他のCOPD医薬の使用を低下させることができる。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちCOPD患者へのベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、1秒量(FEV)を増加させ、努力肺活量(FVC)を増加させ、COPD増悪率を低下させ、および/またはCOPD質問票スコア(たとえばCOPDコントロール質問票)を改善する。
ある態様では、本明細書において提供される方法の使用、すなわちCOPD患者へのベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与が、年間のCOPD増悪率を減少させる、SGRQスコアを改善する、およびFEVを増加させる(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有するCOPD患者において)。
ある態様では、COPD患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に、コルチコステロイド(たとえば吸入コルチコステロイド(ICS))、長時間作用性のβ−アゴニスト(LABA、たとえば長時間作用性のβ2アゴニスト)、およびチオトロピウムを処方されていたか、または使用していた。ある態様では、COPD患者が、コルチコステロイド(たとえばICS)、LABA(たとえば長時間作用性のβ2アゴニスト)、チオトロピウム、およびベンラリズマブまたはその抗原結合断片により治療されている。ある態様では、COPD患者が、ICSおよびLABAにより治療されている。ある態様では、COPD患者が、LABAおよび長時間作用性のムスカリンアンタゴニスト(LAMA)により治療されている。ある態様では、COPD患者が、ICSおよびLABAによりまたはLABAおよびLAMAにより治療されている。ある態様では、COPD患者が、ICS、LABA、およびLAMAにより治療されている。
本明細書において提供される方法のある態様では、患者が、COPD増悪の病歴を有する。ある態様では、増悪の病歴が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前の年の少なくとも1回の増悪を含む。ある態様では、患者が、投与前に予測値の80%未満の努力呼気容量(FEV)を有する。ある態様では、患者が、投与前に0.70未満のFEV/FVCを有する。
ある態様では、COPD患者が、たとえばベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に、特定の血液好酸球数を有する。血液好酸球数は、たとえば、細胞分類(cell differential)と共に全血球算定(CBC)を使用して測定することができる。ある態様では、COPD患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に少なくとも200細胞/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、COPD患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に少なくとも300細胞/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に150好酸球/μL未満の血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に300好酸球/μL未満の血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に150〜300好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に300〜450好酸球/μLの血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に400好酸球/μLを超える血液好酸球数を有する。ある態様では、患者が、ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の投与前に450好酸球/μLを超える血液好酸球数を有する。
ある態様では、COPD患者が、Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)によって定義される重度のCOPD、すなわちGOLD IIIを有する。ある態様では、COPD患者が、GOLDによって定義される非常に重度のCOPD、すなわちGOLD IVを有する。ある態様では、COPD患者が、GOLDによって定義される重度または非常に重度のCOPD、すなわちGOLD IIIまたはIVを有する。
実施例1:患者および方法
(a)対象
この研究における対象は、Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD),Global strategy for the diagnosis,management,and prevention of chronic obstructive pulmonary disease(updated 2009)によって定義される中程度〜重度のCOPD、すなわちGOLD II〜IVを有する40〜85歳であることが必要とされた。対象はまた、1日目の前の2〜12か月以内に全身性コルチコステロイドおよび/または抗生物質による治療を必要とした、COPDの1回以上の急性増悪(AECOPD)の病歴の記録または入院をも有していなければならなかったが、1日目の8週間前には臨床的に安定しており、AECOPDがない状態でなければならなかった。対象はまた、検査前の12か月以内にまたはスクリーニング時に、≧3.0%の痰好酸球数をも有していなければならなかった。対象はまた、スクリーニング時に気管支拡張薬後の一秒量(FEV)/努力肺活量(FVC)<0.70および気管支拡張薬後のFEV<予測の80%をも有していなければならなかった。対象はすべて、≧10パックイヤーの喫煙歴を有する喫煙者または元喫煙者であった(1パックイヤー=1年間1日当たり20本のたばこを喫煙)。アレルギー免疫療法を受けている対象は、1日目の直前の90日間、一定の用量を服用していなければならなかった。
対象は、対象が一次診断として他の深刻な肺疾患(たとえば嚢胞性線維症、気管支拡張症、アルファ−1抗トリプシン欠乏症、間質性肺疾患;肺性心以外の肺高血圧症)を有したか、または対象が研究への登録時に長期的な酸素療法(1日当たり最低15時間の酸素の使用)を受けていた場合、参加する資格がなかった。対象はまた、対象がスクリーニング前の12か月間に現在喘息と診断されていたか、または肺容量減少術を受けていた場合、参加する資格がなかった。対象はまた、対象が、過去5年以内に、深刻なまたは不安定な虚血性心疾患、不整脈、心筋症、心不全もしくは腎不全、コントロール不良の高血圧症、または悪性疾患(スクリーニングの1年超前の、適切に治療された、皮膚の非侵襲性基底細胞癌および扁平上皮癌ならびに明らかな成功を伴って治療された上皮子宮頸がん以外)を有した場合、参加する資格がなかった。無作為化(1日目)前の28日以内に吸入(Symbicort(登録商標)以外)、局所、眼球、経鼻、もしくは直腸コルチコステロイドまたは全身性ステロイドを含む免疫抑制性の医薬を使用していた対象もまた、参加する資格がなかった。
(b)研究のデザイン
研究は、複数回の用量のベンラリズマブをCOPD患者に皮下投与した第2a相無作為化、二重盲検、プラセボコントロール多施設研究とした。ベンラリズマブは、48週間、100mgの用量で投与され、その後32週間、継続して経過観察した。研究フローチャートを図1に示す。
対象は、−56日目〜−29日目にスクリーニングした。無作為化の前に、すべての対象に、28日間の導入期間(−28日目〜−1日目)を設け、この間、対象の使用中のICSおよび/または長時間作用性のβ−アゴニスト複合薬をSymbicort(登録商標)(ブデソニド/フマル酸ホルモテロール)200/6μg/吸入:FEVが<予測の50%であった場合、毎日2度の2回の吸入または予測の50%≦FEV<予測の80%であった場合、毎日1回、Spiriva(登録商標)(チオトロピウム臭化物一水和物(tiotropium bromide monohydrate))18μg/吸入と交換した。対象に、研究の間、症状緩和のために短時間作用性のβ2アゴニストを提供した(硫酸テルブタリン、Bricanyl(登録商標))。28日間の導入期間の間、臨床的に安定したままであり、適格性の基準を満たした対象は、Symbicort(登録商標)またはSpiriva(登録商標)による維持療法を継続し、48週間、アドオン療法(add−on therapy)として治験薬を受けるための研究に無作為化することができた。
複数のサイト由来の合計101人の対象は、1:1の比で無作為化し、100mg皮下(SC)ベンラリズマブまたはプラセボを受けた。治験薬(ベンラリズマブまたはプラセボ)を、最初の3回の用量について、28日(4週間)ごとに、次いで、次の5回の用量について56日(8週間)ごとに、337日目まで(合計8回の用量の)まで、外来患者の設定で皮下に投与した。治験薬の第1の用量の処方の日を、1日目と見なした。対象をさらに合計32週間(561日目まで)経過観察した。561日目の後、対象は、末梢血好酸球数が50細胞/μLまたはベースラインの20%に戻るまで継続した。
スクリーニング時のベースライン測定は、疾患活性の評価;肺機能検査(努力肺活量(FVC)、FEV);患者によって報告される転帰;好酸球生成タンパク質の分析;細胞数を含めるための分析用の喀痰誘発法;医学的評価、およびパルスオキシメトリーを含んだ。患者が報告した転帰は、COPD−specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ−C)およびChronic Respiratory Questionnaire self−administered standardized format(CRQ−SAS)を含んだ。
研究の過程の間、評価は、疾患活性の評価;肺の機能試験;COPDおよび急性期反応に関連する炎症マーカー;増悪の評価;併用薬の使用;ならびに患者によって報告される転帰(SGRQ−C、CRQ−SAS)を含んだ。すべての評価がそれぞれの訪問時に行われたわけではなかった。中程度〜重度の増悪の場合には、さらなる評価を実行した。
(i)COPDの急性増悪の評価
COPDの増悪の重症度は、以下のように定義した。軽度の増悪は、通常の療法を増加させる治療を必要とする、たとえば、短時間作用性気管支拡張薬の使用が増加する。中程度の増悪は、全身性コルチコステロイドおよび/または抗生物質による治療を必要とする。重度の増悪は、入院を必要とする。症状が変化したか、または増悪が生じた場合、対象には、調査者とすぐに連絡をとり、十分な軽減がなかった場合、クリニックにできるだけ早く(3日以内に)報告するように指示した。
対象からの連絡の際に、研究サイトは、AECOPDのAnthonisen定義に基づいて簡単な増悪評価を行うことによって、増悪発症を確認した:2つ以上の重大な症状(呼吸困難、痰の量、および痰の膿)の悪化または下記の軽症の症状のいずれか1つに加えたいずれか1つの重大な症状の悪化:少なくとも2日間続く咽頭炎、風邪(鼻汁および/もしくは鼻閉)、他の原因がない発熱、ならびに咳もしくはぜん鳴の増加。Anthonisen et al.,Ann.Int.Med.106:196−204(1987)。
AECOPDの継続期間は、発症および回復の間の時間(日)の長さとして定義した。回復は、対象が、観測期間の間に、後日のいずれかの日に、最大観測値(MOV)からのEXACTスコア≧9ポイントの減少を伴うそれらのイベントにおける持続性の改善を経験する時点である。7日間続く改善の最初の日を回復の第1の日と指定する。
AECOPDの再発は、初めの改善の後であるが、最低14日間の一定の慢性COPD治療レジメンを実行し、かつ全身性コルチコステロイドまたは入院を伴う再治療を必要とする前のAECOPD症状の悪化として定義した。この研究のために、AECOPDの再発は、AECOPDの率の分析に関して、AECOPDの新たなエピソードと同じとは見なさなかった。Aaron et al.,Chest 121:688−96(2002)。対象は、AECOPDのエピソードの消失の後にそれらの以前のレベルの機能に戻らないことがあり得ることに注意すべきである。
対象によって報告されるAECOPDエピソードの他に、AECOPDの頻度もまた、2日間続く、対象の平均ベースラインを12ポイント上回る増加または3日間続く、対象平均ベースラインを9ポイント上回る増加として定義される、報告されていないAECOPDエピソードについてEXACT−PROスコアの変化を使用して判断した。
(ii)肺機能検査
COPD評価はまた、気流制限(努力肺活量(FVC)、一秒量(FEV)、およびFEV/FVCによる肺活量測定)によっても判断した。アルブテロール/サルブタモール(4パフ)または均等な用量の他の吸入短時間作用性β2アゴニストの前および後の肺活量測定を、指定される訪問時に調査者または資格のある被指名人によって研究サイトで実行した。気管支拡張薬後の評価は、アルブテロール/サルブタモール後10〜30分以内に一般に実行した。肺活量測定試験前に、対象は、少なくとも6時間、短時間作用性のβ2アゴニスト(軽減のための医薬を含む)、少なくとも12時間、長時間作用性のβ2アゴニストおよびカフェイン入りの飲料を含むカフェイン入りの食品、ならびに少なくとも48時間、エフェドリン/プソイドエフェドリンを含有するあらゆる医薬を控えることが必要とされた。対象に、肺活量測定試験の1時間以内に喫煙していない、4時間以内にアルコールを摂取していない、2時間以内に激しく運動していない、または2時間以内に多量の食事を摂取していないことも尋ねた。
複数回の強制呼気努力(少なくとも3回であるが、8回以下)をそれぞれの診察所での肺活量測定セッションで実行し、American Thoracic Society(ATS)またはEuropean Respiratory Society(ERS)の合格および再現性の基準を満たす2つの最大の努力を記録した。最大の努力は、最も高いFEVに基づくものとする。2つの最大の努力についての最大のFEVを分析に使用した。絶対測定値(FEVおよびFVCについて)ならびに予測正常値のうちのパーセンテージの両方を記録した。最も高いFVCもまた、最大のFEVが生じた努力に関係なく報告した(たとえその努力が最も高いFEVをもたらさなかったとしても)。鼻クリップを診察所での肺活量測定に使用した。
診察所での肺活量測定は、−56日目、1日目、29日目、57日目、113日目、169日目、225日目、281日目、337日目、および393日目に実行した。さらなる診察所での肺活量測定を、477日目および561日目に実行する。
(iii)COPD−Specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ−C)
気道閉塞性疾患を有する対象の健康全般ステータスを、COPD−specific Saint George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ−C)、40項目の患者によって報告される転帰により判断した。Jones et al.,Respir.Med.85:Suppl B:25−31(1991)およびMeguro et al.,Chest 132:456−63(2007)。応答は、症状の影響、活動、および日常生活に対する影響を判断する、はいまたはいいえおよび3〜5ポイントスケールを含んだ。総スコアおよびドメインスコア(症状、活動、および日常生活に対する影響)を、0〜100でスコア化した。ここで、より低いスコアは、より良好な健康状態を示す。総スコアにおける4ポイントの変化は、臨床的に意味のある変化であることが実証され、8ポイントの変化および12ポイントの変化は、それぞれ、健康状態における中程度のおよび大きな変化として解釈された。
SGRQ−C評価は、−56日目、1日目、29日目、57日目、113日目、169日目、225日目、281日目、337日目、および393日目に実行した。SGRQ−C評価はまた、477日目および561日目にも実行する。
(iv)Chronic Respiratory Questionnaire(CRQ)
慢性気流制限を有する患者における、健康関連クオリティーオブライフ(HRQOL)について広く使用される手段であるchronic respiratory questionnaire(CRQ)は、個別化された呼吸困難のドメインを含む。Guyatt et al.,Thorax 42:773−8(1987)。対象は、5つの重要な活動を特定し、7ポイントスケールで呼吸困難の程度を報告する。本来のCRQは、インタビューアが行う質問票となるようにデザインされた。patient self−administered standard version of CRQ(CRQ−SAS)を、この研究において検証し、実施した。Williams et al,Thorax 56:954−9(2001)。CRQおよび続くCRQ−SASは、呼吸困難、情緒機能、疲労、および制御に関する4つの特徴から構成される。合計で20の質問があり、すべての質問について、1〜7でスコア化する一連の応答がある。特徴は、疲労、情緒機能、および制御を含み、これらは1〜7でスコア化される。それぞれの特徴で、スコアが低いほど、機能不全の程度が大きくなる。
CRQ−SAS評価は、−56日目、1日目、29日目、57日目、113日目、169日目、225日目、281日目、337日目、および393日目に実行した。CRQ−SAS評価はまた、477日目および561日目にも実行する。
(v)Anthonisenの定義に基づく増悪症状評価
一度、対象が、Bricanyl(登録商標)使用頻度を増加させても緩和されないCOPD症状の増加により研究サイトと連絡をとったら、研究サイトは、Anthonisen定義に基づく重大なおよび軽症の症状を使用して、対象の増悪症状を判断した。重大な症状は、呼吸困難、痰の膿、および痰の量を含み、軽症の症状は、咳/ぜん鳴、発熱、咽頭炎、および風邪(鼻汁/うっ血)を含む。Anthonisen et al.,Ann.Int.Med 106:196−204(1987)。呼吸困難、痰の膿および量、ならびに咳/ぜん鳴は、それらの通常の状態と比較して評価し、他のものは、過去2日間のそれらの非存在または存在に基づいて評価した。対象は、3ポイントスケールを使用して、それらの症状を評価した。
COPD増悪は、2つ以上の重大な症状または1つの重大な症状および2日間以上続く1つの軽症の症状の悪化として定義した。研究の調査者またはコーディネーターは、対象の増悪を確認した。
Anthonisen定義に基づくAECOPDの評価は、−56日目、1日目、29日目、57日目、113日目、169日目、225日目、281日目、337日目、および393日目に実行した。Anthonisen定義に基づくAECOPDの評価はまた、341日目、477日目、および561日目にも実行する。
(c)安全性評価
有害事象は、プラセボまたはベンラリズマブの投与後、モニターした。他の評価として、血液採取(hematology)、化学的性質、および尿検査を含む理学的検査、生命徴候モニタリング、および検査室での測定値を含んだ。
実施例2:結果
(a)登録およびベースライン特性
Intent−to−Treat(ITT)集団は、無作為化して研究に含めたすべての対象を含む。治療グループは、対象が任意の治験薬を受けたか、対象が無作為化されたものと異なる治験薬を受けたかどうかに関係なく、初めの無作為化によって割り当てた。ITTの集団の101人の対象のうち、50人はプラセボを受け、51人はベンラリズマブ(100mg)を受けた。
ITTの集団のベースライン特性を、下記表1に提供する。
Figure 0006870037
Per−Protocol(PP)集団は、重大なプロトコール違反をせず、合計8回の用量のうち少なくとも6回(1および29日目の最初の2回の用量のうちの少なくとも2回ならびに57、113、169、225、281、および337日目の最後の6回の用量のうちの少なくとも4回)の治験薬を受け、393日目までの研究を完了したすべての対象を含む。PP集団は、データベースのロック前に同定した(すなわち、既知のデータ処理機能が完了した後、臨床研究データベースへのアクセスを制限する前に)。PP集団の84人の対象のうち、44人はプラセボを受け、40人はベンラリズマブ(100mg)を受けた。
(b)効能
様々な集団のCOPDの中程度〜重度の急性増悪(AECOPD)に対するベンラリズマブの投与の効果を、下記表2および図2に示す。
Figure 0006870037
PP集団では、Gold IIIまたはIVであり、プラセボを受けた対象のうちの9人は、≧200細胞/μLを有し、Gold IIIまたはIVであり、プラセボを受けた対象のうちの4人は、≧300細胞/μLを有した。PP集団では、Gold IIIおよびIVであり、ベンラリズマブ(100mg)を受けた対象のうちの10人は、≧200細胞/μLを有し、Gold IIIおよびIVであり、ベンラリズマブ(100mg)を受けた対象のうちの7人は、≧300細胞/μLを有した。
様々な集団でのFEVに対するベンラリズマブの投与の効果を、下記表3〜8および図3〜5に示す。
Figure 0006870037
Figure 0006870037
Figure 0006870037
Figure 0006870037
Figure 0006870037
Figure 0006870037
予測FEVのパーセンテージに対するベンラリズマブの投与の効果を、下記表9に提供する。
Figure 0006870037
FVCおよび予測FVCのパーセンテージに対するベンラリズマブの投与の効果を、下記表10および11に提供する。
Figure 0006870037
Figure 0006870037
FEV/FVCに対するベンラリズマブの投与の効果を、下記表12に提供する。
Figure 0006870037
SGRQ−Cに対するベンラリズマブの投与の効果を、下記表13ならびに図6および7に示す。
Figure 0006870037
CRQ−SASに対するベンラリズマブの投与の効果を、下記表14に示す。
Figure 0006870037
(c)安全性
安全性集団は、少なくとも1回の用量の治験薬を受けるすべての対象を含む。安全性の集団の101人の対象のうち、50人はプラセボを受け、51人はベンラリズマブ(100mg)を受けた。重度の有害事象(SAE)の要約を、表15に示す。そのうえ、ある期間にわたる好酸球および好塩基球の数を、図8〜10に示す。
Figure 0006870037
(d)考察
この研究は、ベンラリズマブが、≧200好酸球/μLを有するCOPD患者において(34%の低下;p=0.199)、≧300好酸球/μLを有するCOPD患者において(57%の低下;p=0.197)、ならびにGold IIIおよびIV(重度のおよび非常に重度の)COPD患者において(47%の低下;p=0.1.03)、増悪率を減少させたことを実証する。そのうえ、ベンラリズマブはまた、気管支拡張薬前および後の測定値の両方についてのFEVを改善し、SGRQ−C症状スコアを改善した。
実施例3:年間のCOPD増悪率を減少させるためのベンラリズマブの使用
(a)対象
この研究における対象は、COPDの診断および気管支拡張薬後のFEV<予測正常値の50%を有する40〜85歳であることが必要とされる。
対象はまた、≧1のModified Medical Research Council(mMRC)スコアを有していなければならなかった。mMRC呼吸困難スケールは、知覚される息切れについての5つの記載からなる呼吸困難の対象のレベルを判断するための単純な評点方式を使用する。それは、重症度が増加していく5つの評点によって、対象が対象の呼吸困難を定める、インタビューアにより行われる序数スケールである(スコアは、0(なし)〜4(非常に重度)の範囲にわたる)。
対象はまた、前年に≧1 COPD増悪の病歴を有していなければならない。前年(無作為化の8〜52週間前)以内のCOPD増悪は、全身性コルチコステロイドによる治療(最低3日間のコースの経口コルチコステロイド治療もしくは単一のデポーコルチコステロイド注射)または入院(救急科もしくは国および医療システムに依存して他の均等な施設における観察エリアでの入院患者としての滞在もしくは>24時間の滞在として定義される)を必要としなければならなかった。抗生物質により排他的に治療された増悪の病歴は、研究への包含に適切であると見なされない。
対象はまた、2重(ICS/LABAもしくはLABA/LAMA)または3重(ICS/LABA/LAMA)療法による維持療法を必要としなければならない。
対象はまた、スクリーニング時に気管支拡張薬後のFEV/FVC<0.70を有する。
これらの基準は、増悪リスクカテゴリーCおよびDを有するGOLD 3および4の患者の入院を確実にする(Global Strategy for the Diagnosis,Management and Prevention of COPD,Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)2013)。
個人は、COPD以外に臨床的に重要な肺疾患(たとえば活性な肺感染症、臨床的に深刻な気管支拡張症、肺線維症、嚢胞性線維症、肥満に関連する低換気症候群、肺癌、アルファ1抗トリプシン欠乏症、もしくは原発性線毛機能不全)または末梢好酸球数の上昇に関連する別の診断された肺もしくは全身性疾患(たとえばアレルギー性気管支肺アスペルギルス症/真菌症、チャーグ−ストラウス症候群、もしくは好酸球増加症候群)を有する場合、参加する資格がない。個人はまた、Global Initiative for Asthma(GINA)ガイドラインまたは他の容認されるガイドラインによって個人が一次または主要な診断として喘息を有する場合、参加する資格がない。しかしながら、喘息(たとえば小児期または青年期)の既応歴を有する個人は、含むことができる。不安定な虚血性心疾患、不整脈、心筋症、心不全、腎不全、コントロール不良の高血圧症、または任意の他の関連する心血管系障害を有する個人は、参加する資格がない。1回目の訪問前の6か月以内に肺容量減少術をした個人は、参加する資格がない。無作為化前の8週間または登録前の4週間以内にCOPD増悪のために全身性コルチコステロイド、抗生物質、および/または入院を使用した個人は(その後に何が生じたとしても、ステロイドの最後の用量または入院の最後の日に基づく)、参加する資格がない。肺性心、右心不全、または中程度〜重度の肺高血圧症の心エコー図もしくは肺動脈カテーテル法による根拠のサインおよび/または症状を有する長期酸素療法(LTOT)を受けている個人は、参加する資格がない。
(b)研究のデザイン
(i)2用量研究
2用量研究は、複数回の用量のベンラリズマブをCOPD患者に皮下投与する無作為化、二重盲検、プラセボコントロール、並行グループ間、多施設、第III相研究とする。ベンラリズマブは、最初の3回の用量について4週間ごとに、次いでその後8週間ごとに、30mgおよび100mgの用量で投与する。研究フローチャートを図11に示す。
約1743人の対象を募集し、国ならびに血液好酸球数(≧300/μLおよび<300/μL)によって層別化する。対象を、1:1:1の比(ベンラリズマブ30mg:ベンラリズマブ100mg:プラセボ)で3つの治療グループに無作為化する。
(ii)3用量研究
3用量研究は、複数回の用量のベンラリズマブをCOPD患者に皮下投与する無作為化、二重盲検、ダブルダミー、プラセボコントロール、並行グループ間、多施設、第III相研究とする。ベンラリズマブは、最初の3回の用量について4週間ごとに、次いでその後8週間ごとに、10mg、30mg、および100mgの用量で投与する。研究フローチャートを図12に示す。
約2324人の対象を募集し、国ならびに血液好酸球数(≧300/μLおよび<300/μL)によって層別化する。対象を、1:1:1:1の比(ベンラリズマブ10mg、ベンラリズマブ30mg:ベンラリズマブ100mg:プラセボ)で4つの治療グループに無作為化する。
(iii)2および3用量研究
初めの登録および登録基準の確認の後に、2用量および3用量研究の対象は、1週間の登録期間に入り、次いで、3週間のスクリーニング/導入期間に進み、適格性基準のすべてについて適切な時間、評価するのを可能にする。導入期間の間に、肺機能は、肺機能が研究適格性基準を満たすかどうかを決定するために評価し、絶対的な血中好酸球についての検査室検査を行う(2および3回目の訪問)。
4回目の訪問時に、適格性基準を満たす対象を、56週間の治療期間に無作為化し、第1の用量のベンラリズマブまたはプラセボを投与する。対象は、7回目の訪問まで4週間の間隔で、次いで19回目の訪問まで8週間の間隔で訪問が予定される。最後の用量のベンラリズマブ/プラセボは、48週目(17回目の訪問)に投与される。治療訪問の終了(EOT)は、56週目に生じる。対象は、登録から導入および治療期間の全体にわたって、対象が現在処方されている維持療法で維持される。最終の経過観察訪問は、60週目に行われる。
(c)安全性
有害事象は、プラセボまたはベンラリズマブの投与後、モニターする。他の評価として、血液採取、化学的性質、および尿検査を含む理学的検査、生命徴候モニタリング、および検査室での測定値を含んだ。
(d)効能
(i)COPD増悪
この研究では、COPD増悪は、以下のもののいずれかに至る症状の悪化として定義する:
− 少なくとも3日間の全身性コルチコステロイドの使用(コルチコステロイドの単一デポー注射液の用量は、3日間のコースの全身性コルチコステロイドに均等であると考えられる);
− 抗生物質の使用;および/または
− COPDのための治療のための入院。
増悪の開始は、全身性コルチコステロイドもしくは抗生物質治療または入院の開始日のいずれか早く生じた方として定義される。終了日は、全身性コルチコステロイドもしくは抗生物質治療または病院退院の最後の日のいずれか遅く生じた方として定義される。全身性ステロイド(経口、IM、IV)または抗生物質の最後の用量の≦7日に生じるCOPD増悪は、同じ増悪イベントとして数えられるであろう。
対象当たりの年間の増悪率は、下記の式により56週間の期間当たりで計算し、標準化する:
年間の増悪率=増悪の数*365.25/(最後の経過観察日−4回目の訪問日+1)。
2つのベンラリズマブ用量グループのそれぞれにおける年間の増悪率を、治療グループ、国、バックグラウンドグループ(ICS/LABA、LABA/LAMA、またはICS/LABA/LAMA)、および研究の前の年の増悪の数の共変数(covariate)を含む負の二項モデル(negative binomial model)を使用して、プラセボグループにおける年間の増悪率と比較する。経過観察時間の対数を、そのモデルにおけるオフセット変数(offset variable)として使用する。
無作為化から第1のCOPD増悪までの時間は、補助的な変数として使用し、以下のように計算する:
第1のCOPD増悪の開始日−無作為化の日+1。
治療期間にCOPD増悪を経験しない対象についての第1のCOPD増悪までの時間は、56週間の二重盲検治療期間の対象の最後の訪問の日にまたは増悪を判断することができなかった時点で(追跡不能対象について)削除されるであろう。
この分析は、ベンラリズマブの投与が、年間のCOPD増悪率を低下させることができることを実証するために使用する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
(ii)肺活量測定
肺機能(FEVおよびFVC)は、肺活量測定によって測定する。対象は、予定された肺活量測定の12時間以内は対象のICS/LABA、LABA、LAMA医薬をまたは6時間以内は対象の救出SABA医薬(アルブテロール/サルブタモール)を使用しないよう指示される。
肺活量測定試験は、6:00AM〜11:00AMの午前中に開始される。無作為化後の肺活量測定評価はすべて、無作為化肺活量測定を実行した時間の±1.5時間以内に実行する。
BD後の肺活量測定は、すべての対象について2回目の訪問時に実行する。エンドポイント最大気管支拡張は、最終のBD前肺活量測定法の30分±15分以内に最大4回の吸入までスペーサーデバイスありでまたはなしで、アルブテロール(90μgの測定用量)またはサルブタモール(100μgの測定用量)を使用して誘発する。BD後の肺活量測定は20〜30分後に実行する。対象の通常のCOPD午前維持療法は、初めの前投薬、気管支拡張薬前/後の呼吸曲線が完成するまで与えられない。
Global Lung Function Initiative(GLI)方程式は、対象正常予測(PN)値を決定するために使用する。Quanjer et al.,Multi ethnic reference values for spirometry for the 3−95 year age range:the global lung function 2012 equations,Report of the Global Lung Function Initiative(GLI),ERS Task Force to establish improved Lung Function Reference Values.(2012)doi:10.1183/09031936.00080312。PN値のパーセントとして表現されるFEVは、以下のように計算される:
PNのFEV%=測定されたFEV/FEV1PN×100。
56週間の二重盲検治療訪問の終了(19回目の訪問)までの無作為化後(4回目の訪問の後)の訪問のそれぞれへのベースラインからの変化を測定する。4回目の訪問時に記録された気管支拡張薬前の測定値を、ベースラインFEVとして使用する。4回目の訪問の気管支拡張薬前の測定値が欠乏している場合、4回目の訪問前の最後の欠乏していない気管支拡張薬前の値を、その代わりにベースラインとして使用する。
56週目の投与前/気管支拡張薬前のFEVにおけるベースラインからの変化(ベンラリズマブまたはプラセボの第1の用量の投与の52週間後)を、反復測定分析を使用して、2ベンラリズマブ用量レジメングループのそれぞれおよびプラセボの間で比較する。治療グループを、説明変数として適合させる。国、バックグラウンド療法(ICS/LABA、LABA/LAMA、またはICS/LABA/LAMA)、およびベースライン気管支拡張薬前FEVを、共変数として適合させる。
この分析は、ベンラリズマブの投与が、FEVを増加させることができることを実証するために使用する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
(iii)患者報告に基づくアウトカム(PRO)
(1)St.George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)
SGRQは、気道閉塞疾患を有する対象の健康状態を測定するために開発された、50項目の患者報告に基づくアウトカム(PRO)の手段である(Jones et al.,The St George’s Respiratory Questionnaire.Respir Med.85:Suppl B:25−31(1991))。質問票は、2つのパートに分割される:パート1は、前の4週間の呼吸器症状の重症度に関係する8つの項目からなる;パート2は、毎日の活動および個人の呼吸器系の状態の心理社会的な影響に関係する42の項目からなる。SGRQは、総スコアならびに3つのドメインスコア(症状、活動、および影響)をもたらす。総スコアは、健康全般ステータスに対する疾患の影響を示す。この総スコアは、全体的な機能障害のパーセンテージとして表現され、100は、可能性のある最悪の健康状態を示し、0は、可能性のある最良の健康状態を示す。同様に、ドメインスコアは、0〜100の範囲にわたり、より高いスコアはより大きな機能障害を示す。スコア化アルゴリズムについての具体的な詳細は、Jones et al.,Eur Respir J 34:648−654(2009)において提供される。
56週目のベースラインSGRQからの変化(ベンラリズマブまたはプラセボの第1の投与の52週間後)を、反復測定分析を使用して、それぞれの2つのベンラリズマブ用量レジメングループおよびプラセボの間で比較する。応答者は、56週目のSGRQ総スコアにおける≧4ポイントの減少(改善)を有する個人として定義される。
この分析は、ベンラリズマブの投与が、SGRQスコアを改善する(減少させる)ことができることを実証するために使用する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
(2)Baseline/Transitional Dyspnea Index(BDI/TDI)
BDI/TDIは、日常生活動作に関しての呼吸困難の多次元的測定を提供するために開発された手段である。Mahler et al.,Chest 85:751−758(1984)。Baseline Dyspnea Index(BDI)は、それぞれの状態、ベースラインでの呼吸困難の尺度を提供し、Transitional Dyspnea Index(TDI)は、ベースライン状態からの呼吸困難における変化を評価する。この手段は、3つの構成成分からなる:機能障害、仕事の大きさ、および労力の大きさ。BDIについて、これらの3つの構成成分のそれぞれは、0(重度)〜4(未障害)の5つの評点で評価され、0〜12のベースライン総スコアを形成するために合計される。BDIは、ベースラインでのみ取られる。TDIについて、呼吸困難の変化は、−3(大幅な増悪)〜+3(大幅な改善)の7つの評点によってそれぞれの構成成分について評価し、−9〜+9の総TDIスコアを形成するために加算される。正のスコアは、改善を示し、1ポイントのBDIからの変化または治療間の差異は、臨床的に重要な最低の差異(minimum clinically important difference)(MCID)を構成すると推測された。Mahler et al.,COPD 2:99−103(2005)。
BDIおよびTDIのスコアは、ベンラリズマブの投与が、呼吸器症状を改善することができることを実証するために計算する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
(3)COPD Assessment Test(CAT)
CATは、健康状態に対するCOPDの影響を測定するために開発された8項目のPROである。Jones et al,.Eur Respir J 34:648−654(2009)。この手段は、COPDの影響を捕らえるために対照的な形容詞によって定義される意味差判別(semantic differential)6ポイント応答スケールを使用する。内容は、咳、啖、胸苦しさ、丘/段を上る際の息切れ、家での活動制限、家を出る自信、睡眠、およびエネルギーに関係する項目を含む。CAT総スコアは、項目応答の合計である。スコアは0〜40の範囲にわたり、より高いスコアは、健康状態に対してCOPDの影響がより大きいことを示す。
CATスコアは、ベンラリズマブの投与が、健康関連クオリティーオブライフを改善することができることを実証するために計算される(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
(4)Exacerbations of Chronic Pulmonary Disease Tool−Patient−reported Outcome(EXACT−PRO)およびEXACT−Respiratory Symptoms(E−RS)
EXACT−PROは、COPD増悪の頻度、重症度、および継続期間を判断するために開発された14項目のPRO手段である。Jones et al.,Chest 139:1388−1394(2011);Leidy et al.,Am J Respir Crit Care Med 183:323−329(2011)。この手段は、手持ち型電子デバイスを使用する、毎日の自宅での投与のために開発された。応答者は、応答者の経験を「今日」と見なして、就寝時刻の直前に毎晩、日誌を完了し、質問に答えるように指示される。毎日のEXACT−PRO総スコアは、0〜100の範囲を有し、より高いスコアはより大きな重症度を示す。総スコア変化は、発症およびEXACT−PROにより定義される増悪イベントからの回復を同定するために使用する。イベント発症および回復を同定する際に、EXACT−PROは、イベント頻度および継続期間ならびにイベント重症度についての情報を提供することができる。
EXACT−PROの毎日の総スコアおよびドメインスコアを計算する。総スコアは、イベント発症および回復ならびにイベントの大きさ(重症度)を同定するために使用される。ベースライン総スコアは、無作為化前の7日間にわたる対象スコア内の平均である。最低4日間のデータが、ベースライン総スコアを計算するために必要とされる。治験の過程にわたる疾患状態における改善または増悪を考慮に入れるために、ベースライン総スコアは、EXACT−PROにより定義されるイベントがない状態において4週間ごとにリセットされる。イベント頻度は、毎日の総スコアとベースラインを比較することによって計算する。イベント継続期間の計算は、下記の5つのパラメーターの同定を必要とする:1)発症;2)3日間の時差的な平均;3)最大観測値;4)改善についての閾値;および5)回復。イベントの重症度は、イベントの間の最悪の(最も高い)EXACT−PRO総スコアによって示される。
EXACT−PROスコアは、ベンラリズマブの投与が、EXACT−PROにより定義されるイベントを減少させることができることを実証するために計算する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
E−RSは、COPDの呼吸器症状の重症度を評価するために開発された11項目のPROである(Sexton et al,.PRO evidence dossier to support the use of the E−RS to evaluate respiratory symptoms in patients with COPD.United BioSource Corporation;Bethesda,MD:May 2010;Sexton et al.,Quantifying the severity of respiratory symptoms of COPD:reliability and validity of a patient diary.Poster presented at the American Thoracic Society International Meeting;May 2011:Denver,CO)。E−RSは、EXACT−PRO由来の項目のサブセットである。E−RSは、毎日のEXACT−PRO評価の一部として捕らえられるためにデザインされた。E−RS項目応答の合計は、0〜40の範囲にわたる総スコアを生成し、より高いスコアはより大きな重症度を示す。総スコアに加えて、症状ドメインスコアは、それぞれのドメイン内の項目の応答を合計することによって、息切れ(5つの項目;スコア範囲:0〜17)、咳および痰(3つの項目;スコア範囲:0〜11)、ならびに胸部症状(3つの項目;スコア範囲:0〜11)について計算することができる。総スコアと同様に、より高いドメインスコアは、より大きな重症度を示す。
56週目のE−RS総スコアおよびドメインスコアにおけるベースラインからの変化は、投与前/気管支拡張薬前のFEVにおけるベースラインからの変化についてのモデルと同様のモデルを使用して分析する。E−RS総スコアのAUCは、ANCOVAモデルを、共変数としての治療、国、ベースライン値、およびバックグラウンド療法(ICS/LABA、LABA/LAMA、またはICS/LABA/LAMA)と適合することによって分析する。
個々の毎日のE−RSの合計およびサブスケールスコアは、隔週の(14日)平均として、計算し、要約する。無作為化の2週間前に収集されたデータは、個々のE−RSの合計およびサブスケールベースライン平均を計算するために使用する。
E−RSスコアは、ベンラリズマブの投与が、呼吸器症状を改善することができることを実証するために計算する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
症状は、症状悪化警戒のために毎朝判断する。毎朝、対象は、悪化イベントの重大な症状(呼吸困難、痰の量、および痰の色)に関係する3つの質問を完了する。これらの症状の1つ以上の悪化を報告する対象は、悪化イベントの軽症の症状(咽頭炎、風邪、他の原因を伴わない発熱、咳、およびぜん鳴)の評価のきっかけとなる。質問はすべて、24時間のリコール期間を有するであろう。質問は、症状の重症度対対象の通常の状態および症状の存在または非存在に関係する。
警戒は、2つ以上の重大な症状(呼吸困難、痰の量、および痰の色)が、2日連続して悪化する場合または1つの重大な症状および1つの軽症の症状(咽頭炎、風邪、他の原因を伴わない発熱、咳、およびぜん鳴)が少なくとも2日連続して悪化する場合、引き起こされる。これらの基準のどちらかを満たす場合、対象は、さらなる評価のためにできるだけ早く研究センターと連絡をとるように警告される。同様に、対象がさらなる評価のためにまだセンターと連絡をとっていない場合、研究センターは、およそ24〜48時間以内に対象と連絡をとるように警告されるであろう。
(5)夜間中途覚醒
対象は、毎朝、COPD症状により夜間中途覚醒の存在を報告する。はい/いいえの応答の選択肢を有する単一の質問を使用する。
COPDにより覚醒し、救急薬の必要とする夜の数を、ANCOVAモデルをデータに適合させることによって応答変数として分析する。治療グループは、説明変数として適合させ、国、ベースライン値、およびバックグラウンド療法(ICS/LABA、LABA/LAMA、またはICS/LABA/LAMA)は、共変数として適合させる。この計算は、ベンラリズマブの投与が、COPDによる覚醒を減少させることができることを実証するために使用する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
(6)救急薬使用
軽減のための吸入器およびネブライザーの使用を含む救急薬使用頻度は、毎日2度取られる。吸入器使用頻度は、所与の期間におけるパフの数として報告され、ネブライザー使用は、回数として報告される。夜の救急薬使用頻度は、午前中に判断し、日中に使用される救急薬は、夜に判断される。
救急薬使用(平均パフ/日)は、夜間中途覚醒について上記に記載されるのと同様のモデルを使用して分析する。この分析は、ベンラリズマブの投与が、救急薬使用を減少させることができることを実証するために使用する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
(7)維持投薬使用
維持投薬遵守は、単一のはい/いいえの質問を介して、毎晩判断する。対象は、対象が定期的に予定された吸入器を利用した場合(はい/いいえ)、この質問に答える時に、救急吸入器使用頻度の事例を考慮しないように指示される。この分析は、ベンラリズマブの投与が、維持投薬使用を減少させることができることを実証するために使用する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
(8)医療資源活用
広い領域にわたる医療活用イベント情報を収集する。
たとえば、緊急処置室訪問または入院に関連するCOPD増悪の年間の率を、収集する。統計分析において、56週間の二重盲検治療期間の間に対象が経験する緊急処置室訪問または入院に関連するCOPD増悪の数は、応答変数として使用し、対象の対応する経過観察時間の対数は、イベントが生じる異なる暴露時間を有する対象について調節するために分析においてオフセットとして使用する。最大経過観察時間は、およそ56週間とする。この分析は、ベンラリズマブの投与が、緊急処置室または入院に関連するCOPD増悪を減少させることができることを実証するために使用する(たとえばベースライン血液好酸球数≧300/μLを有する対象において)。
当業者は、ルーチン的な実験のみを使用して、本明細書において記載される開示の特定の態様に対する多くの均等物について認識するであろうまたは確認することができるであろう。そのような均等物は、以下の請求項によって包含されることが意図される。
様々な刊行物は、本明細書において引用され、それらの開示は、それらの全体が参照によって組み込まれる。
前述の発明は、理解の明瞭さのために例証および実施例として詳細に記載されたが、変更形態および修飾形態が、添付の請求項の範囲内で実施することができることは、明白であろう。
配列表
配列番号1
>US20100291073_1 特許米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列1 生物:ホモサピエンス
Figure 0006870037
配列番号2
>US20100291073_2 特許米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列2 生物:ホモサピエンス
Figure 0006870037
配列番号3
>US20100291073_3 特許米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列3 生物:ホモサピエンス
Figure 0006870037
配列番号4
>US20100291073_4 特許米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列4 生物:ホモサピエンス
Figure 0006870037
配列番号5
>US20100291073_5 特許米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列5 生物:ホモサピエンス
Figure 0006870037
配列番号6
>US20100291073_6 米国特許出願公開第20100291073号明細書からの配列6 生物:ハツカネズミ
Figure 0006870037
配列番号7 − VH CDR1
Figure 0006870037
配列番号8 − VH CDR2
Figure 0006870037
配列番号9 − VH CDR3
Figure 0006870037
配列番号10 − VL CDR1
Figure 0006870037
配列番号11 − VL CDR2
Figure 0006870037
配列番号12 − VL CDR3
Figure 0006870037

Claims (18)

  1. ベンラリズマブまたはその抗原結合断片を含み、100mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与することによりヒトCOPD患者における慢性閉塞性肺疾患(COPD)を治療するための医薬。
  2. ベンラリズマブまたはその抗原結合断片を含み、100mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与することによりCOPDの増悪率を低下させるための医薬であって、前記患者が、前記投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する、医薬。
  3. ベンラリズマブまたはその抗原結合断片を含み、100mgの用量のベンラリズマブまたはその抗原結合断片をヒトCOPD患者に投与することによりヒトCOPD患者における1秒量(FEV1)を増加させるための医薬。
  4. 前記患者が、前記投与前に少なくとも200好酸球/μLの血液好酸球数を有する、請求項1に記載の医薬。
  5. 前記患者が、前記投与前に少なくとも300好酸球/μLの血液好酸球数を有する、請求項2に記載の医薬。
  6. 前記患者が、前記投与前に少なくとも400好酸球/μLの血液好酸球数を有する、請求項2に記載の医薬。
  7. 前記患者が、GOLDによって定義される重度のまたは非常に重度のCOPDを有する、請求項2に記載の医薬。
  8. 前記増悪率が少なくとも30%低下する、請求項2に記載の医薬。
  9. 前記増悪率が、前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の第1の投与から1年以内に低下する、請求項2に記載の医薬。
  10. 前記投与が、前記患者のFEV1を増加させる、請求項2に記載の医薬。
  11. 前記投与が、前記患者のFVCを増加させる、請求項2に記載の医薬。
  12. 前記投与が、COPD症状を判断するCOPD質問票スコアを改善する、請求項2に記載の医薬。
  13. 少なくとも2回の用量の前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が投与される、請求項2に記載の医薬。
  14. 前記ベンラリズマブまたはその抗原結合断片が少なくとも1回の4週間の投薬間隔で、次いで、少なくとも1回の8週間の投薬間隔で投与される、請求項13に記載の医薬。
  15. ベンラリズマブまたはその抗原結合断片の前記投与が、年間のCOPD増悪率を低下させる、請求項2に記載の医薬。
  16. 前記患者が、吸入コルチコステロイド(ICS)および長時間作用性のベータアゴニスト(LABA)を使用している、請求項2に記載の医薬。
  17. 前記患者が、LABAおよび長時間作用性のムスカリンアンタゴニスト(LAMA)を使用している、請求項2に記載の医薬。
  18. 前記投与が皮下である、請求項2に記載の医薬。
JP2019132432A 2013-10-15 2019-07-18 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法 Active JP6870037B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021068065A JP2021107421A (ja) 2013-10-15 2021-04-14 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361891175P 2013-10-15 2013-10-15
US61/891,175 2013-10-15
US201461970126P 2014-03-25 2014-03-25
US61/970,126 2014-03-25

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016523209A Division JP2016534996A (ja) 2013-10-15 2014-10-14 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021068065A Division JP2021107421A (ja) 2013-10-15 2021-04-14 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019203009A JP2019203009A (ja) 2019-11-28
JP6870037B2 true JP6870037B2 (ja) 2021-05-12

Family

ID=52809872

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016523209A Pending JP2016534996A (ja) 2013-10-15 2014-10-14 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法
JP2019132432A Active JP6870037B2 (ja) 2013-10-15 2019-07-18 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法
JP2021068065A Pending JP2021107421A (ja) 2013-10-15 2021-04-14 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016523209A Pending JP2016534996A (ja) 2013-10-15 2014-10-14 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021068065A Pending JP2021107421A (ja) 2013-10-15 2021-04-14 ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法

Country Status (12)

Country Link
US (4) US20150104447A1 (ja)
EP (2) EP3057609A4 (ja)
JP (3) JP2016534996A (ja)
KR (1) KR20160061352A (ja)
CN (2) CN105636607A (ja)
AU (2) AU2014334563A1 (ja)
BR (1) BR112016008082A2 (ja)
CA (1) CA2925402A1 (ja)
MX (2) MX2016004329A (ja)
RU (1) RU2706729C2 (ja)
SG (2) SG11201601807XA (ja)
WO (1) WO2015057668A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109544378A (zh) * 2018-10-27 2019-03-29 平安医疗健康管理股份有限公司 一种肺源性心脏病资质认证方法、设备及服务器
TW202110479A (zh) * 2019-05-16 2021-03-16 瑞典商阿斯特捷利康公司 使用貝那利珠單抗治療增強型患者群體慢性阻塞性肺病之方法
CN114786775A (zh) * 2019-12-06 2022-07-22 赛诺菲生物技术公司 通过施用il-33拮抗剂治疗copd的方法
EP3957308A1 (en) * 2020-08-21 2022-02-23 Palobiofarma, S.L. (1r,3s)-3-((5-cyano-4-phenylthiazol-2-yl)carbamoyl)cyclopentane-1-carboxylic acid and derivatives thereof for use in the treatment of airway diseases
CA3223191A1 (en) * 2021-09-03 2023-03-09 University Of Utah Research Foundation Compositions and methods for diagnosing, detecting and treating eosinophil-related diseases

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100259828B1 (ko) * 1995-09-11 2000-06-15 히라타 다다시 인체 인터루킨 5 수용체 알파-사슬에 대한 항체
ES2568899T3 (es) * 1999-04-09 2016-05-05 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. Procedimiento para controlar la actividad de una molécula inmunofuncional
CA2402477A1 (en) * 2000-02-15 2001-08-23 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Eosinophil-specific apoptosis inducer
US6946292B2 (en) * 2000-10-06 2005-09-20 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Cells producing antibody compositions with increased antibody dependent cytotoxic activity
US8093357B2 (en) * 2002-03-01 2012-01-10 Xencor, Inc. Optimized Fc variants and methods for their generation
US20060014680A1 (en) * 2004-07-13 2006-01-19 Caiding Xu Peptides and compounds that bind to the IL-5 receptor
SG10201503254TA (en) * 2007-05-14 2015-06-29 Medimmune Llc Methods of reducing eosinophil levels
CN101249093A (zh) * 2008-03-19 2008-08-27 李虎山 一种治疗慢性阻塞性肺部疾病的组合物
JP2013544235A (ja) * 2010-10-15 2013-12-12 メドイミューン・リミテッド 肺機能を改善する治療法
CN105175542B (zh) * 2010-12-16 2018-12-18 弗·哈夫曼-拉罗切有限公司 与th2抑制相关的诊断和治疗
EP2710370A4 (en) * 2011-05-18 2015-01-07 Medimmune Llc METHODS OF DIAGNOSING AND TREATING PULMONARY DISEASES OR DISORDERS
KR20140097217A (ko) * 2011-11-01 2014-08-06 메디뮨 엘엘씨 급성 천식 악화의 빈도 및 중증도를 감소시키는 방법
AU2014306959B2 (en) * 2013-08-12 2019-11-21 Astrazeneca Ab Methods for increasing forced expiratory volume in asthmatics using benralizumab
JP6803229B2 (ja) * 2013-08-12 2020-12-23 アストラゼネカ アクチボラグ ベンラリツマブによる喘息症状の改善方法
LT3033101T (lt) * 2013-08-12 2019-03-25 Astrazeneca Ab Astmos paūmejimo dažnio sumažinimo būdai naudojant benralizumabą

Also Published As

Publication number Publication date
EP3485902A1 (en) 2019-05-22
US20200123262A1 (en) 2020-04-23
US20170107291A1 (en) 2017-04-20
KR20160061352A (ko) 2016-05-31
CA2925402A1 (en) 2015-04-23
MX2019013468A (es) 2020-02-12
JP2021107421A (ja) 2021-07-29
EP3057609A1 (en) 2016-08-24
BR112016008082A2 (pt) 2017-10-17
AU2014334563A1 (en) 2016-04-07
US20180291108A1 (en) 2018-10-11
SG10201807318RA (en) 2018-09-27
CN105636607A (zh) 2016-06-01
SG11201601807XA (en) 2016-04-28
JP2019203009A (ja) 2019-11-28
JP2016534996A (ja) 2016-11-10
EP3057609A4 (en) 2017-03-22
WO2015057668A1 (en) 2015-04-23
CN113230399A (zh) 2021-08-10
MX2016004329A (es) 2016-11-10
RU2016118425A (ru) 2017-11-21
RU2016118425A3 (ja) 2018-07-19
AU2020202333A1 (en) 2020-04-23
US20150104447A1 (en) 2015-04-16
RU2706729C2 (ru) 2019-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6870037B2 (ja) ベンラリズマブを使用して慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法
CN107073114B (zh) 使用瑞利珠单抗治疗中度到重度嗜酸细胞性哮喘
Shioya et al. Effect of suplatast tosilate, a Th2 cytokine inhibitor, on cough variant asthma
Saji et al. Efficacy of long-term omalizumab therapy in patients with severe asthma
CN116419746A (zh) 右旋普拉克索用于治疗中度至重度哮喘的用途
JP2022532220A (ja) ベンラリズマブを使用した強化された患者個体群における慢性閉塞性肺疾患を治療するための方法
US20210095037A1 (en) Methods for treating late-onset asthma using benralizumab
US20210380706A1 (en) Methods for treating severe asthma in patients with nasal polyposis

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190816

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200707

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201001

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210414

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6870037

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150