JP6869799B2 - 水素ガス生成装置 並びにこれを適用した内燃機関 並びにこの内燃機関を駆動源とする発電機 - Google Patents

水素ガス生成装置 並びにこれを適用した内燃機関 並びにこの内燃機関を駆動源とする発電機 Download PDF

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本発明は、水素化ホウ素ナトリウム水溶液とクエン酸水溶液とを混合・結合させて水素ガスを生成するようにした水素ガス生成装置並びにこれを適用した内燃機関並びにこの内燃機関を駆動源とする発電機に関するものである。
日本国においては、化石燃料の枯渇化、また化石燃料を燃焼させた場合の地球温暖化問題等から、新エネルギーの一つとして水素燃料が推奨されている。水素は、多様な手法から生成・取り出すことが可能であり(例えば特許文献1〜3参照)、エネルギー変換する際、二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーとして知られている。
そして、現在、水素を電気エネルギーに変換する装置としては、燃料電池(以下、FCとする)を主力とした開発が進められている。また、自動車業界からは、燃料電池自動車(以下、FCVとする)が発売されており、インフラ整備も徐々に進められてきている。
しかしながら、水素燃料の利用方法、移送、貯蔵は、まだ開発途上と言え、製品自体も極めて高価で安全性も含めて一般の人々が取り扱うことは難しいと考えられる。また、インフラ整備についても水素ステーションの高圧水素(70MPa)取り扱い拠点数が少ないこと、FCVの普及以外での使用用途がまだないこと等、一般の普及までには、まだまだ時間が掛かると推測される。
なお、一般に販売されているFC発電装置は、モバイル用が主体であり、低電力で、販売価格も高く、一般的なエンジン発電機、モバイル用蓄電池と比較して流通していないと考えられる。
また、水素の貯蔵については、高圧水素ガスボンベ、液体水素、水素吸蔵合金等があるが、利便性等、一般に扱うには難しい環境である。
特開2013−028534号公報 特開2003−126678号公報 特許第5830035号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、水素化ホウ素ナトリウム水溶液とクエン酸水溶液とを混合・結合させて水素ガスを生成するようにしたものであり、例えば水素ガスを生成したい場合に、固体の水素化ホウ素ナトリウムを水溶液化することで、水素(水素キャリア物質)の取り扱い性を極めて向上させ得る新規な水素ガス生成装置並びにこれを適用した内燃機関並びにこの内燃機関を駆動源とする発電機の開発を試みたものである。
すなわち請求項1記載の水素ガス生成装置は、
水素化ホウ素ナトリウム水溶液を収納するSBH水溶液タンクと、クエン酸水溶液を収納するクエン酸水溶液タンクとを具え、各タンクから給液を行う供給管を反応管で混合・結合させ、水素化ホウ素ナトリウム水溶液とクエン酸水溶液とを反応させて水素ガスを生成する装置において、
前記反応管は、水素化ホウ素ナトリウム水溶液とクエン酸水溶液との反応に必要な有効長を確保するために迂回状に形成され、且つ混合・結合が始まる反応開始部から反応が終了する反応終了部に掛けて下りの緩傾斜状態に形成され
また前記反応管の反応終了側には、反応による生成物を一旦吐出する貯留・分離チャンバーが設けられ、
更にこの貯留・分離チャンバーは、前記反応管が収容される容器本体内の下側に形成され、また容器本体内の上側で且つ前記反応管の外側には、貯留・分離チャンバーから導出された水素ガスを捕捉する捕捉チャンバーが形成され、
更にまた、これら貯留・分離チャンバーと捕捉チャンバーとの間は、水素ガスを貯留・分離チャンバーから捕捉チャンバーに通す通孔を具えた仕切壁によって仕切られて成り、
なお且つ、前記捕捉チャンバーには、生成された水素ガスを所定の目的機材へ移送するガス供給管が設けられることを特徴として成るものである。
また請求項記載の水素ガス生成装置は、前記請求項1記載の要件に加え、
記貯留・分離チャンバーは気液分離オリフィスを具え、この気液分離オリフィスによって生成物から水素ガスを分離する構成であることを特徴として成るものである。
また請求項記載の水素ガス生成装置は、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記水素化ホウ素ナトリウムは、固体の状態で保存・移送され、水素ガスを生成する際に、水に溶解させて水溶液の状態とし、クエン酸水溶液と混合・結合されることを特徴として成るものである。
また請求項記載の水素ガス生成装置は、前記請求項1から3のいずれか1項記載の要件に加え、
前記反応管の迂回部は、水溶液の供給方向において常に下り傾斜を有するつる巻き線状に形成されていることを特徴として成るものである。
また請求項記載の水素ガス生成装置は、前記請求項1からのいずれか1項記載の要件に加え、
前記水素化ホウ素ナトリウム水溶液及びクエン酸水溶液の各供給管は、反応開始部の直前がオリフィス状に形成され、反応開始部に向けて点滴状に水溶液を自然落下させる構成であることを特徴として成るものである。
また請求項記載の内燃機関は、
前記請求項1からのいずれか1項に記載の水素ガス生成装置を適用したことを特徴として成るものである。
また請求項記載の内燃機関は、前記請求項記載の要件に加え、
前記水素ガス生成装置から供給された水素ガスは、レギュレータによって圧力調整が施された後、吸入経路途中に供給され、スロットルミキサーからの空気と混合されることを特徴として成るものである。
また請求項記載の発電機は、
前記請求項または記載の内燃機関を駆動源としたことを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、水素を保有する物質(いわゆる水素キャリア物質)として水素化ホウ素ナトリウムを適用し、この水溶液にクエン酸水溶液を混合・結合させて、加水分解により水素ガスを生成するため、水素化ホウ素ナトリウムに保有された多くの水素から効率的に水素ガスを生成することができる。このため、FC(燃料電池)に比べ低価格で水素を利用することができる。なお、水素キャリア物質の中には、加水分解の際、水素以外のガスを発生させるものや、水素生成後の副生成物(副産物)に危険が伴うもの、あるいは水素キャリア物質自体が全ての液体に反応してしまうもの等があるが、上記水素化ホウ素ナトリウムは、例えば水溶液の状態でもアルカリ濃度に維持することで水素ガスの発生が防止でき、極めて扱い易い物質である。
また、本発明では、上記二つの水溶液を混合・結合させて水素ガスを生じさせる構成であること、またこのための反応管を迂回状に形成したこと等により、反応場となる反応管やこれを収容する空間をコンパクトに形成することができる一方、反応開始〜終了までに必要な反応経路長もしくは反応時間は、充分な長さと時間を確保することができる。
また本発明によれば、生成された水素ガスを一旦、捕捉チャンバーに捕捉してからエンジン等の目的機材へ移送するため、水素ガスを適宜貯留しておくことができ、ここから適正量の水素ガスを移送することもできる。
また、請求項記載の発明によれば、上記二つの水溶液の反応によって得られる生成物から水素ガスを効率的に分離することができる。
また、請求項記載の発明によれば、粉末状ないしは顆粒状など固体の状態で保存されていた水素化ホウ素ナトリウムを、水素ガスを生成する際に、水溶液の状態とするため、水素ガスが必要なときだけ水素ガスを得ることができる。すなわち、固体状態の水素化ホウ素ナトリウム自体は、水素ガスを発生させない物質であるため安全であり、必要なときだけ水溶液の状態として、クエン酸水溶液と反応させて水素ガスを発生させることができる。なお、固体の水素化ホウ素ナトリウムは、やや吸湿性があるものの、密閉状態で保存すれば長期保存が可能である(当然、水素の発生もない)。また、水素化ホウ素ナトリウムは、上述したように水溶液の状態でもアルカリ濃度に維持することで水素の発生を防止できるものである。
因みに、水素はガスの状態で保存しておくことが困難であり、且つ危険が伴うものである(水素ガスは貯めること自体が危険と言われている)。このため従来は、水素ガスを高圧のガスボンベ等に充填して貯蔵や移送する形態が主流となっていた。この点、本発明では、ガスの状態で水素を持ち運びする必要がなく、誰でも水素ガス源となる水素化ホウ素ナトリウムを極めて安全且つ容易に貯蔵及び移送することができる。なお、このような「水素ガスが欲しいときに水素ガスを造る(使用する)」という思想から、本発明の水素ガス生成装置は言わば「オンデマンド(水素ガス生成装置)」と言える。
また、請求項記載の発明によれば、反応管の迂回部がつる巻き線状に形成されるため、二つの水溶液を充分に混合・結合させる迂回部の具体的構成を明らかなものとする。
また、請求項記載の発明によれば、各水溶液の供給管は、反応開始部の直前がオリフィス状に形成され、反応開始部に向けて点滴状に水溶液を自然落下させる構成であるため、極めてシンプルな構造でありながらも、二つの水溶液を適量ずつ取り出し、充分に混合・結合させることができる。
また、請求項記載の発明によれば、内燃機関(エンジン)に上記水素ガス生成装置を適用するため、以下のような効果を奏する。
・ガソリン燃料のエンジンと比較し発熱量が少なく、このためNOX の排出レベルも抑え ることができる。
・また着火スピードが速いため、始動性が良い。
・また、燃料となる水素に、多少、不純物(例えば水蒸気など)が含まれていても、エン ジン出力への悪影響が少ない。
・市販ガスエンジン補機類の改良で対応することができ、大きな構造変更を施さなくても 高い熱交換効率を上げることができる(大幅な構造変更を行わずに済み、現実的な実現 可能性が極めて高い)。
・排出ガスにC(炭素)が含まれない。
また、請求項記載の発明によれば、エンジンに供給する燃料として、水素ガスと空気を適正な割合で混合した水素ガス混合気をエンジンに供給することができる。
また、請求項記載の発明によれば、上記エンジンを発電機の駆動源とするため、以下のような効果を奏する。
・水素を燃料とする内燃機関で(エンジン動力で)発電することができ、高価なFCで水 素を燃料として発電させるシステムより、低コストで発電を行うことができる。なお、 エンジンの技術は、ほぼ熟成しており、一部を改良するだけで(ガソリン燃料の内燃機 関の構造をそのまま踏襲することで)、水素ガス燃料でも高い電気変換効率が得られる 。
・また、FCで発電するには、高純度の水素が必要であるが、内燃機関であるエンジンで は、その必要がなく、加水分解で得られる水素ガスと反応熱により発生した水蒸気でも エンジンに影響がでない。また、水蒸気によるエンジンの冷却効果も期待できる。
・ガソリン燃料のエンジン発電機に比べると、排気ガスが臭くなく、また使い残った燃料 を抜き取る手間等も掛からず、取り扱い性を格段に向上させる。なお、エンジン発電機 では、残った燃料を抜き取らずに保管してしまうと(発電機使用後は、すぐに使うつも りで抜き取らずに仮置きしてしまい、結果的にそのまま長期間放置してしまうと)、そ の後、使いたいときにエンジンが始動しないことがあった。つまりエンジン発電機はメ ンテナンスの点でも極めて手間が掛かり、面倒であった。しかし、基本操作は、エンジ ン発電機自体と同じであるため、本発明の発電機では取り扱い性が向上した分、女性で も抵抗なく手軽に取り扱うことができる。もちろん、このような手軽な発電機であれば 、ユーザにとっても緊急時用の発電機や日常用の発電機として利用し易い。すなわち、 例えば緊急災害時の備えとして各家庭でも備品の一つとして用意し易く、災害に備えた 心強さ(安心感)が得られる。また、電源が確保できない屋外でユーザが電動工具を使 いたい場合等においても極めて容易に使用することができる。
本発明の水素ガス生成装置を適用した内燃機関(エンジン)の基本構造を模式的に示す説明図(a)、並びにこの内燃機関を駆動源とした発電機の一例を骨格的に示す斜視図(b)である。 水素ガス生成装置における容器本体の内部構造を示す説明図(a)、並びに容器本体内に設置される反応管を示す斜視図(b)である。 反応管における迂回部の改変例を種々示す説明図である。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
本発明の水素ガス生成装置1は、水素化ホウ素ナトリウム水溶液(以下「SBH水溶液」と称することがある)とクエン酸水溶液とを混合・結合させて水素ガスを生成することが大きな特徴である。なお、水素キャリア物質である水素化ホウ素ナトリウムの保存(貯蔵)にあたっては、このものを水に溶させる前の固体状態(例えば粉末状または顆粒状)で保存しておき、水素ガスを生成する際に始めて水素化ホウ素ナトリウムを水に溶解させ、水溶液化するものである。これによって、水素をガスの状態で保存する必要がなく、誰でも容易に水素キャリア物質である水素化ホウ素ナトリウムを安全に取り扱うことができる。すなわち、水素はガスの状態で保存しておくことが困難であり、且つ危険が伴うものであった(水素ガスは貯めること自体が危険と言われている)。このため従来は、水素ガスを高圧のガスボンベ等に充填して貯蔵や移送する形態が主流となっていた。この点、本発明では、ガスの状態で水素を持ち運びする必要がなく、固体状態で容易に水素キャリア物質を保存や移送することができ、誰でも手軽に且つ安全に取り扱うことができる。
なお、固体の水素化ホウ素ナトリウムは、やや吸湿性があるものの、密閉状態で保存すれば長期保存が可能であり、当然、水素も発生しないものである。また、水素化ホウ素ナトリウムは、水溶液の状態でもアルカリ濃度で維持すれば、加水分解による水素が発生しないため、極めて取り扱い易い物質である。
因みに、クエン酸については、固体状態で保存しても構わないし、水溶液の状態で保存しても構わない。
以下、本発明の水素ガス生成装置1について更に詳細に説明し、その後、内燃機関(エンジン)E、発電機Dについて説明する。
水素ガス生成装置1は、一例として図1(a)に示すように、SBH水溶液とクエン酸水溶液とを貯留するタンク2(SBH水溶液タンクを2A、クエン酸水溶液タンクを2Bとする)と、水素ガスの生成を担う容器本体3と、タンク2と容器本体3との間を接続するように設けられる二本の供給管4(SBH水溶液供給管4A、クエン酸水溶液供給管4Bとする)と、容器本体3内で生成した水素ガスを後段の内燃機関(エンジン)E側に移送するガス供給管5とを具えて成る。
ここで図中符号40A・40Bは、各供給管4A・4Bにおいて露出状態に設けられたバルブ(開閉バルブ)であり、これを開放した場合に各供給管4A・4Bを連通状態とし、各供給管4A・4Bから容器本体3内(後述する反応管10)に各水溶液を供給するものであり、バルブ40A・40Bを閉鎖した場合に各供給管4A・4Bを非連通状態とし、水溶液の供給を停止させるものである。なお、バルブ40A・40Bを露出状態に設けたのは、水素ガス生成装置1の外部からユーザが容易にバルブ操作(開閉操作)を行えるようにするためである。
次に、容器本体3について説明する。
容器本体3は、一例として図1(a)・図2(a)に示すように、内部が仕切壁31で上下に区切られ、このうち上側の空間に二液(二つの水溶液)の混合・結合を図る反応管10が収容され、下側の空間に当該反応(混合・結合)による生成物(水素ガスや副産物(副生成物))が一旦、吐出される。
すなわち、反応管10は、図示のように、仕切壁31を貫通し、このものの反応終了側(副産物等を吐出する先端)が、容器本体3の下側空間に至るように設けられ、これにより反応後の生成物が容器本体3の下側空間に一旦、吐出される構成となっている。
なお、仕切壁31には、反応管10が貫通しない部位に、複数の通孔31hが形成され、容器本体3の下側空間に吐出された生成物から水素ガスを上記通孔31hを通して上昇させ、容器本体3の上側空間(反応管10の外側)で捕捉するように構成される。また、容器本体3の下側空間には、仕切壁31(通孔31h)近傍に、気液分離オリフィスを具え、生成物から水素ガスを分離させて通孔31hを通り抜けるように構成される。
このように、本発明では、容器本体3の下側空間において生成物を一旦貯留し、またこの生成物から水素ガスの分離を図ることから当該空間を貯留・分離チャンバー32と称する。また容器本体3の上側空間(反応管10の外側)では、貯留・分離チャンバー32から導出した水素ガスを捕捉するものであり、このため当該空間を捕捉チャンバー33と称する。
なお、容器本体3の上側空間である捕捉チャンバー33内、より詳細には捕捉チャンバー33の内側で且つ反応管10の外側は、水素ガスの捕捉空間331となる。
また、捕捉チャンバー33の上部、すなわち容器本体3の上部には、捕捉チャンバー33内(捕捉空間331)に捕捉された水素ガスを、例えばエンジンE等、所定の目的機材へ移送するためのガス供給管5が接続され、このための開口を接続口332とする。
また、捕捉チャンバー33(容器本体3の上側空間)に収容される反応管10は、上記二つの供給管(SBH水溶液供給管4Aとクエン酸溶液供給管4B)の下流(管)を形成する。また、この反応管10は、上記二液を合流させるための結合部11と、この合流状態を維持しながら二液を流動(流下)させるための迂回部(実質的な反応場)12とを具えて成る。ここで、図中符号101は、反応管10内において二液の混合・結合が始まる反応開始部であり、図中符号102は、この反応が終了する反応終了部である。すなわち、二液は迂回部12を流れる間、より詳細には反応開始部101〜反応終了部102までを流れる間、反応(混合・結合)が継続する。
また、SBH水溶液供給管4A及びクエン酸水溶液供給管4Bは、一例として図2(b)に示すように、結合部11(反応開始部101)の直前がオリフィス状に形成され(ここをオリフィス部111とする)、反応開始部101に向けて点滴状に水溶液を自然落下させ、二液の混合・結合を図るように構成される。
また、迂回部12や反応管10を含め各供給管4A・4Bは、水溶液の供給方向において常に下り傾斜を有するように形成される。特に迂回部12では、傾斜角を抑えた緩傾斜状態に形成されるものであり、これにより管内で水溶液の流れが停止することなく、ゆっくりと流動し続け、混合・結合の反応速度を安定させるものである。因みに、SBH水溶液は、濃度が濃い場合、低温時に固まってしまう可能性がある。また粘性が高い場合にも管内で詰まりを生じる可能性がある。そのため、常にゆっくりと流動(流下)させる迂回部12の構成により、二液は全てが迂回部12を流動する間に充分、混合・結合し合うものである。
また、迂回部12は、本実施例では、円筒状を描く下向きのつる巻き曲線として形成される(いわゆるコイリング状)。ここで、つる巻き曲線を描く迂回部12の傾斜角度(側面視投影角度)は、例えば10度程度である。
なお、最終的に一分間で30リットルの水素ガスを生成する場合、迂回部12は、内径8mmで約400mmの長さが必要との実験データが得られ、この長さは、供給された二液が迂回部12内で全て反応し切る長さであり、反応開始部101〜反応終了部102までの長さになる。因みに、一分間に30リットルの水素ガスを生成するという想定は、エンジン発電機で1kVA(1kWh)定格で発電させるために必要な水素量として試算した数値である。
また、二液の混合・結合によって生成される副産物としては、例えばクエン酸ナトリウム塩やホウ酸が挙げられ、これら副産物は、最終的には回収され、再利用等に供されることが好ましい。
また、反応管10において結合部11以降を迂回状、特にここではつる巻き線状を描く迂回部12として形成することにより、反応管10ひいてはこれを収容する捕捉チャンバー33(容器本体3)をコンパクト且つシンプルに形成し得るものである。
本発明の水素ガス生成装置1は、以上のような基本構造を有するものであり、以下、この水素ガス生成装置1を用いて水素ガスを生成する態様の一例について説明する。
なお、ここで水素ガスの生成量は、一分間に30リットルを想定するものであり、この想定自体は、上述したようにエンジン発電機で1kVA(1kWh)定格で発電させるために必要な水素ガス量として試算した数値である。
まず水素ガスを発生させるための主要部材である水素キャリア物質の保存方法について説明する。
水素キャリア物質である水素化ホウ素ナトリウムを保存するにあたっては、水に溶解させていない固体状態、例えば粉末状や顆粒状等の状態で保存しておくことが好ましい。なお、この固体状態での水素化ホウ素ナトリウムのpH値は、一例としてpH11であり、当然、水素化ホウ素ナトリウムから水素が発生することはない。因みに水素化ホウ素ナトリウム自体は、やや吸湿性があるため、上記保存においては例えば密閉可能なケースを用い、この中に固体状態の水素化ホウ素ナトリウムを収容しておくことが好ましい。これにより、水素化ホウ素ナトリウムの吸湿を防止でき、このものの長期保存が可能となる。
このように、水素キャリア物質である水素化ホウ素ナトリウムは、固体状態で保存することが好ましく、これにより従来、水素ガスをガスボンベに充填して保存・移送していた煩雑さを解消することができ、水素キャリア物質の保存や移送が極めて容易に行えるものである。
なお、クエン酸についても、固体の状態で保存しておくものとするが、クエン酸については、水に溶解させて水溶液の状態で保存しておいても構わない。
そして、水素ガスを実際に生成したい場合、たとえば水素ガスを燃料としてエンジンEを稼働させたい場合に、固体状態の水素化ホウ素ナトリウムを水に溶解させ、水溶液の状態でSBH水溶液タンク2Aに収容する。なお、このときのSBH水溶液の濃度は、一例として24.8wt%であり、pH値としては一例としてpH9である。このようにSBH水溶液はアルカリ性で維持することが望ましく、このようなアルカリ性の状態であれば、水溶液であっても水素化ホウ素ナトリウム(水溶液)から水素ガス(加水分解による水素)が発生しないものである。
また、クエン酸を固体状態で保存していた場合には、この段階でクエン酸についても水に溶解させて水溶液とし、クエン酸水溶液タンク2Bに収容するものであり、その濃度は一例として35wt%である。
なお、各水溶液を収容したタンク2A・2Bは、例えば図1に示すように、上下逆にした状態で水素ガス生成装置1内に設置される。
その後、各供給管4A・4Bに設けられたバルブ40A・40Bを開放させ、各水溶液を結合部11(反応開始部101)に向けて点滴状に自然落下させる。ここで各水溶液の供給流量は、一例としてSBH水溶液が46.84g/min、クエン酸水溶液が40.11g/minである。また、SBH水溶液とクエン酸水溶液の混合割合は、一例として5:6である。
このようにして各供給管4A・4Bから供給された二液は、その後、反応開始部101で合流し、迂回部12内をその緩傾斜に従ってゆっくりと流動(流下)して行くものであり、その間(反応開始部101〜反応終了部102まで)反応が継続する。すなわち、各供給管4A・4Bから供給された二液は、迂回部12内において反応開始部101から反応終了部102まで流動する間に、全てが結合する(反応する)ものであり、この迂回部12は、一例として内径8mmで、長さが約400mmである。
なお、二液は、結合した瞬間から直ぐに反応し、即座に必要な水素ガス量を取り出せることが本出願人によって確認されている。また、各水溶液の供給流量を適宜変化させることにより、水素ガスの発生量を増減させることができ、必要なときに必要な量の水素ガスが生成できることも確認されている。
以上述べたように、本発明では、迂回部12においてSBH水溶液とクエン酸水溶液とを反応(混合・結合)させて水素ガスを生成するものであり、以下その反応を化学式を例示しながら説明する。
例えば、二液の反応式は下記のように示される。なお、反応時の水素ガス発生温度は95℃前後である。
Figure 0006869799
ここで当該反応式において発生するガス並びに副産物(副生成物)について説明すると、ガスは水素ガスと水蒸気であり、副産物はクエン酸ナトリウム塩とホウ酸となり、基本的に害の少ない物質である。また、このような副産物は、再生燃料化することが好ましい。
因みに、水素ガスが生成される化学式は必ずしも上記の式に限定されるものではなく、以下のような式も考えられる。すなわち、本発明では、SBH水溶液とクエン酸水溶液とを反応させて水素ガスを生成するが、その発生要因が、主にSBH水溶液のアルカリ濃度をクエン酸水溶液で下げたことによるとも考えられる。その場合、化学式ではSBH水溶液のみから水素を生成し得る式が考えられ、この場合には、以下のように示される。
Figure 0006869799
そして、二液を反応させて水素ガスを生成する化学式としては、以下のように示される。
Figure 0006869799
この場合、副産物は、当該化学式のように、メタホウ酸ナトリウムとクエン酸の混合物と考えられ、このような副産物を再利用するにあたっては、例えば混合状態の副産物から、まずクエン酸部分を分離し、その後、メタホウ酸ナトリウムを再生することが考えられる。
このようにして二つの水溶液を反応させて生成した水素ガスや副産物は、例えば図2(a)に示すように、一旦、容器本体3下側の貯留・分離チャンバー32に供給(吐出)される。もちろん水素ガスは、仕切壁31に開口された通孔31hを通って上側の捕捉チャンバー33(正確には反応管10の外側で且つ捕捉チャンバー33の内側となる捕捉空間331)に上昇し、その後、ガス供給管5を経由して、エンジンE等の目的機材に移送される。
因みに、副産物の水蒸気も水素ガスと一緒に捕捉チャンバー33内、次いでエンジンE側に供給され得る。また、このようにして得られる水素ガスの生成量は、一例として一分間に30リットルである。
以上述べたように、本発明の水素ガス生成装置1は、水素をガスの状態で保存・移送するのではなく、水素ガスを発生しない固体状態で保存・移送するため、極めて安全であり、且つ誰でも容易に取り扱うことができる。また、このため本発明の水素ガス生成装置1は、従来、水素を保存・移送するために用いることが多かったガスボンベの代わりに用いることができ、水素の保存や移送が極めて容易に行えるものである。
次に、上述した本発明の水素ガス生成装置1を適用した内燃機関(エンジン)Eについて説明する。
本発明のエンジンEの基本構造自体は、例えば一般的なガソリンエンジンやガスエンジンの構造を踏襲する。すなわち、端的には通常のガソリンエンジン等に対し、燃料をガソリン混合気から水素ガス混合気に変えたものとなり、この点が大きな相違点となる。もちろん、燃料を水素ガス混合気に変更したことに伴い、エンジン性能を上げるために細かい改良を施しており、これについては後述する。
このようなことから、本発明に係るエンジンEは、一例として図1(a)に示すように、水素ガス生成装置1とエンジン本体60とレギュレータ61とスロットルミキサー62と接続管63とを具えて成る。
以下、エンジンEを構成する各部材(水素ガス生成装置1以外)について概略的に説明する。
エンジン本体60は、周知のように燃焼室内部で燃料(ここでは水素ガス混合気)を爆発燃焼させて機械的エネルギーを得るものであり、燃焼室となるシリンダー601と、シリンダー601内を上下動するピストン602と、圧縮された燃料たる水素ガス混合気を点火するための点火プラグ603と、水素ガス混合気を燃焼室に吸い込む吸気口604と、燃焼後の排気ガスを燃焼室から排出するための排気口605とを具えて成る。
なお、図中符号606は、ピストン602の往復運動を回転運動に変えるクランクシャフトであり、図中符号607は、ピストン602とクランクシャフト606を連接するコンロッド(コネクティングロッド)である。また、図中符号604Vは、吸気口604に設けられた吸気バルブであり、図中符号605Vは、排気口605に設けられた排気バルブである。
因みに、燃料(水素ガス混合気)を燃焼室に取り込むには、ピストン602が下降(下死点に移動)する際の負圧を利用して、水素ガス生成装置1から取り込むことが可能である。このため、水素ガス生成装置1内では、内燃機関Eのピストン602が下降する際の負圧を利用して、各供給管4A・4Bから各水溶液を吸引し、結合部11へ移送する態様が採り得る。
次にレギュレータ61について説明する。
レギュレータ61は、前記ガス供給管5によって水素ガス生成装置1と接続されるものであり、水素ガス生成装置1で生成された水素ガスが、ガス供給管5を通してレギュレータ61に導入される。この際、レギュレータ61は、エンジン本体60側に供給される水素ガスの流量を適正に調整する作用を担う。
次にスロットルミキサー62と接続管63について説明する。
スロットルミキサー62は、レギュレータ61とエンジン本体60(吸気口604)との間に設けられ、レギュレータ61から供給される水素ガスに、適宜の量の空気を混合してエンジン本体60に供給するものである。この際、水素ガスに混合する空気の量つまりスロットルの開閉量は、前記レギュレータ61によって制御される。
また、接続管63は、レギュレータ61とスロットルミキサー62との間を接続するパイプ材であり、この接続管63を通して水素ガスがレギュレータ61からスロットルミキサー62に供給される。なお、図中符号63Aは、水素ガス生成装置1で生成された水素ガスをスロットルミキサー62を通さずにエンジン本体60(吸気口604)に移送する場合の接続管である。
このように本実施例では、水素ガス生成装置1によって生成された水素ガスは、まずガス供給管5を通してレギュレータ61に供給され、ここから更に接続管63を通してスロットルミキサー62に送られ、ここで空気と混合されて、水素ガス混合気となった状態でエンジン本体60の吸気口604に移送される。
次に、本発明に係るエンジンEの特徴や効果について列挙する。
・本発明に係るエンジンEは、ガソリン燃料のエンジンと比較し発熱量が少なく、このた めNOX の排出レベルも抑えることができる。
・また着火スピードが速いため、始動性が良い。
・また、燃料となる水素に、多少、不純物(例えば水蒸気など)が含まれていても、エン ジン出力への悪影響が少ない。
・更に市販ガスエンジン補機類の改良で対応することができ、大きな構造変更を施さなく ても高い熱交換効率を上げることができる(大幅な構造変更を行わずに済み、現実的な 実現可能性が極めて高い)。
・排出ガスにC(炭素)が含まれない。
次に、本発明に係る発電機Dについて説明する。
本発明に係る発電機Dは、一例として図1(b)に示すように、上記エンジンEを駆動源とする発電機であり、水素ガス混合気でエンジン本体60を稼働させ、ここから得た動力で、例えば永久磁石を回転させることにより磁束を変化させ、起電力を生じさせる(いわゆる電磁誘導)装置である。ここで、図中符号Fは、発電機Dのフレームであり、上記水素ガス生成装置1やエンジンEを固定するための枠部材であるが、例えばフレームFの左右両サイドは、上方に張り出すように形成され、発電機Dを運搬する際のユーザの把持部として利用することが好ましい。
なお、一般的なポータブル式のエンジン発電機を水素燃料で稼働(発電)させることは可能であるが、発電出力が最大時約1/3程度となる。ただし一般発電機の構造と同じ小排気量単気筒エンジンにおいてレース等で使用されるような高出力エンジンを用いた場合には、同回転時における出力が1/2まで可能であることが本出願人によって確認されている。また、同排気量においてカムプロフィール変更、点火時期変更、圧縮比変更、水素供給位置変更等、種々の対策を組み替えて行った結果、水素燃料における最も効果が出る変更点は、高圧縮であることも確認された。具体的には、圧縮比の調整により、150ccエンジンにおいて熱交換効率を45%達成された。結果、ピストンヘッドの形状等を変えて高圧縮とする構造で既存エンジン発電機でも高い熱交換効率が得られることが確認できた。
また、一般の発電機の発電熱効率は、ガソリン燃料の場合に約12%であり、燃料を水素燃料(水素ガス)にした場合に約20%である。また、FCの発電熱交換効率が、最新モデルで50%、現行で40%前後とされているので、エンジン発電機でも充分にFC並みの効率で発電が可能であることが分かった。
また、本発明に係る発電機Dでは、水素ガスと空気(水素ガス混合気)でエンジン本体60を稼働させるため、排気ガスには、炭素が含まれず、一酸化炭素や二酸化炭素を排出しないものである。
更に、燃料が水素ガスであり、水素は、その特性である着火スピードが速いため、エンジンの始動は、ガソリン燃料と比較し容易となる。
また、本発明に係る発電機Dは、従来のガソリン燃料のエンジン発電機に比べると、排気ガスが臭くなく、また使い残った燃料をタンクから抜き取る手間も掛からず、格段に取り扱い易いものである。なお、従来のガソリン燃料のエンジン発電機では、使用後、すぐに使うつもりでタンクに残った燃料を抜き取らずに仮置きしてしまい、結果的にそのまま長期間放置してしまうと、その後、使いたいときにエンジンが始動しないことがあった。このように、従来の発電機はメンテナンスの点でも極めて手間が掛かり、面倒であった。
この点、本発明に係る発電機Dでは、小型エンジンによる軽量化等も図れ、しかも基本操作は、従来の発電機と同じであるため、女性でも抵抗なく手軽に取り扱うことができる。もちろん、このような発電機Dであれば、ユーザにとっても緊急時用の発電機や日常用の発電機として利用し易いものである。すなわち、例えば緊急災害時の備えとして各家庭でも備品の一つとして用意し易く、災害に備えた心強さ(安心感)が得られる。また、電源が確保できない屋外でユーザが電動工具を使いたい場合等においても近隣に与える排気ガスの匂いなどをほとんど気にすることなく、使用することができる。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず、上述した基本の実施例では、例えば図2に示すように、迂回部12は、経路が円筒状を描くつる巻き線として形成されていた(言わば螺旋階段状)。しかしながら、迂回部12は、必ずしもこのような形態に限定されるものではなく、例えば図3(a)に示すように、合流後の二液の流動(流下)に伴い、管路が徐々に迂回部12の径寸法を縮小して行く円錐状のつる巻き線として形成することも可能である(言わば渦巻き状)。
また、迂回部12は、必ずしも平面から視て円形を描くようなつる巻き形状である必要はなく、例えば図3(b)に示すように、平面視、矩形状を描くようなつる巻き形状でも構わない。すなわち、この場合には、迂回部12は、角筒状や角錐状等のつる巻き線を描くように形成される。
更に、迂回部12は、その経路が必ずしも立体状(円筒状、角筒状、円錐状、角錐状など)のつる巻き線として形成される必要はなく、例えば図3(c)に示すように、ジグザグ状に折り返す経路(言わば平面状経路)として形成することも可能である。
1 水素ガス生成装置
2 タンク
2A SBH水溶液タンク(水素化ホウ素ナトリウム水溶液タンク)
2B クエン酸水溶液タンク
3 容器本体
4 供給管
4A SBH水溶液供給管(水素化ホウ素ナトリウム水溶液供給管)
4B クエン酸水溶液供給管
40A バルブ
40B バルブ
5 ガス供給管

3 容器本体
31 仕切壁
31h 通孔
32 貯留・分離チャンバー
33 捕捉チャンバー
331 捕捉空間
332 接続口

10 反応管
11 結合部
111 オリフィス部
12 迂回部
101 反応開始部
102 反応終了部

E 内燃機関(エンジン)
60 エンジン本体
61 レギュレータ
62 スロットルミキサー
63 接続管
63A 接続管

60 エンジン本体
601 シリンダー
602 ピストン
603 点火プラグ
604 吸気口
604V 吸気バルブ
605 排気口
605V 排気バルブ
606 クランクシャフト
607 コンロッド

D 発電機
F フレーム

Claims (8)

  1. 水素化ホウ素ナトリウム水溶液を収納するSBH水溶液タンクと、クエン酸水溶液を収納するクエン酸水溶液タンクとを具え、各タンクから給液を行う供給管を反応管で混合・結合させ、水素化ホウ素ナトリウム水溶液とクエン酸水溶液とを反応させて水素ガスを生成する装置において、
    前記反応管は、水素化ホウ素ナトリウム水溶液とクエン酸水溶液との反応に必要な有効長を確保するために迂回状に形成され、且つ混合・結合が始まる反応開始部から反応が終了する反応終了部に掛けて下りの緩傾斜状態に形成され
    また前記反応管の反応終了側には、反応による生成物を一旦吐出する貯留・分離チャンバーが設けられ、
    更にこの貯留・分離チャンバーは、前記反応管が収容される容器本体内の下側に形成され、また容器本体内の上側で且つ前記反応管の外側には、貯留・分離チャンバーから導出された水素ガスを捕捉する捕捉チャンバーが形成され、
    更にまた、これら貯留・分離チャンバーと捕捉チャンバーとの間は、水素ガスを貯留・分離チャンバーから捕捉チャンバーに通す通孔を具えた仕切壁によって仕切られて成り、
    なお且つ、前記捕捉チャンバーには、生成された水素ガスを所定の目的機材へ移送するガス供給管が設けられることを特徴とする水素ガス生成装置。
  2. 記貯留・分離チャンバーは気液分離オリフィスを具え、この気液分離オリフィスによって生成物から水素ガスを分離する構成であることを特徴とする請求項記載の水素ガス生成装置。
  3. 前記水素化ホウ素ナトリウムは、固体の状態で保存・移送され、水素ガスを生成する際に、水に溶解させて水溶液の状態とし、クエン酸水溶液と混合・結合されることを特徴とする請求項1または2記載の水素ガス生成装置。
  4. 前記反応管の迂回部は、水溶液の供給方向において常に下り傾斜を有するつる巻き線状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の水素ガス生成装置。
  5. 前記水素化ホウ素ナトリウム水溶液及びクエン酸水溶液の各供給管は、反応開始部の直前がオリフィス状に形成され、反応開始部に向けて点滴状に水溶液を自然落下させる構成であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の水素ガス生成装置。
  6. 前記請求項1からのいずれか1項に記載された水素ガス生成装置を適用したことを特徴とする内燃機関。
  7. 前記水素ガス生成装置から供給された水素ガスは、レギュレータによって圧力調整が施された後、吸入経路途中に供給され、スロットルミキサーからの空気と混合されることを特徴とする請求項記載の内燃機関。
  8. 前記請求項または記載の内燃機関を駆動源としたことを特徴とする発電機。
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