JP6869590B2 - 熱電構造体、熱電素子及びその製造方法 - Google Patents

熱電構造体、熱電素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱電構造体、熱電素子、並びにかような熱電構造体及び熱電素子の製造方法に関する。
熱電変換(thermoelectric conversion)とは、熱エネルギーと電気エネルギーとのエネルギー変換を意味する。熱電材料に電流を流せば、その両端間に温度勾配が発生する効果をペルティエ効果(Peltier effect)といい、逆に熱電材料の両端に温度差があるとき、電気が発生する効果をゼーベック効果(Seebeck effect)という。
ペルティエ効果を利用すれば、冷媒が必要ない各種冷却システムを具現することができる。ペルティエ効果を利用した冷却システムは、既存の冷却システム(受動型冷却システム、冷媒ガス圧縮方式のシステム)では解決し難い発熱問題の解決に有用に適用される。熱電冷却は、環境問題を誘発する冷媒ガスを使用しない親環境冷却技術であり、高効率の熱電冷却材料の開発を介して熱電冷却効率を向上させれば、冷蔵庫、エアコンなど汎用冷却分野にまで応用の幅を拡大させることができる。
一方、ゼーベック効果を利用すれば、コンピュータや自動車エンジン部、産業用工場などで発生した熱を電気エネルギーに変換することができる。かようなゼーベック効果を利用した熱電発電は、新再生エネルギー源に活用される。最近、新エネルギー開発、廃エネルギー回収、環境保護などへの関心が高まるのとともに、熱電素子への関心も高まっている。
本発明が解決しようとする課題は、比較的簡単な方法によって、酸化物基板上に低い熱伝導度を有するテルル系の薄膜構造物を形成する、熱電構造体及び熱電素子の製造方法を提供することである。
本発明が解決しようとする課題はまた、当該熱電構造体及び熱電素子を提供することである。
一側面による熱電構造体の製造方法は、テルルを含むターゲットにレーザを照射する段階と、前記レーザの照射によって、前記ターゲットから分離された物質を酸化物基板に蒸着し、テルルを含む薄膜構造物を形成する段階と、を含み、前記酸化物基板上に、前記ターゲットから分離された物質が蒸着される過程において、酸化テルルを含むバッファ層が、前記酸化物基板と前記薄膜構造物との間に形成される。
前記レーザの照射段階においては、0.5Hz〜4Hzの範囲の周波数のパルスレーザが照射されてもよい。
前記レーザの照射段階においては、フッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザ装置が使用されてもよい。
前記レーザの照射段階においては、ターゲットに加えられるエネルギーは、45mJ以下とすることができる。
前記薄膜構造物を形成する段階においては、2時間以内に、厚みが10nm〜100nmの薄膜構造物が形成される。
前記薄膜構造物の厚み方向への熱伝導度は、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)とすることができる。
前記薄膜構造物のωスキャニングによる半値幅は0.1°以下とすることができる。
前記ターゲットは、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、セレン(Se)のうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。
前記薄膜構造物は、複数の薄膜層を含み、前記複数の薄膜層は、厚み方向に積層されてもよい。
前記薄膜層は、Bi0.5Sb1.5Teからなってもよい。
前記バッファ層は、前記酸化物基板上に形成されて酸化テルルを含む第1バッファ層と、前記第1バッファ層上に形成されてテルルを含む第2バッファ層と、を含んでもよい。
前記バッファ層の厚みは、0.2nm〜2nmとすることができる。
前記バッファ層から前記薄膜構造物を分離する段階をさらに含んでもよい。
前記分離された薄膜構造物を、前記酸化物基板と異なる材質を有する基板上に配置する段階をさらに含んでもよい。
一側面による熱電構造体は、酸化物基板と、前記酸化物基板上に配置され、テルルを含む薄膜構造物と、前記酸化物基板と前記薄膜構造物との間に形成され、少なくとも一部が酸化テルルを含むバッファ層と、を含んでもよい。
前記薄膜構造物の全体厚は、10nm〜100nmとすることができる。
前記薄膜構造物の厚み方向への熱伝導度は、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)とすることができる。
前記薄膜構造物のωスキャニングによる半値幅は0.1°以下とすることができる。
前記薄膜構造物は、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、セレン(Se)のうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。
前記薄膜構造物は、複数の薄膜層を含み、前記複数の薄膜層は、厚み方向に積層されてもよい。
前記薄膜層は、Bi0.5Sb1.5Teからなってもよい。
前記バッファ層は、前記酸化物基板上に配置され、酸化テルルを含む第1バッファ層と、前記第1バッファ層上に配置され、テルルを含む第2バッファ層と、を含んでもよい。
前記バッファ層の厚みは、0.2nm〜2nmとすることができる。
一側面による熱電素子は、基板と、該基板上に配置され、テルルを含む薄膜構造物と、と含み、前記薄膜構造物の厚み方向への熱伝導度は、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)であり、前記薄膜構造物のωスキャニングによる半値幅は0.1°以下とすることができる。
本発明による熱電構造体、熱電素子及びその製造方法は、所定条件下において、パルスレーザ蒸着法を介して、酸化物基板上にテルル系の薄膜構造物を形成することにより、比較的簡単な方法で低い熱伝導度を有するテルル系の薄膜構造物を製造することができる。
一実施形態による熱電素子について説明するための図面である。 一実施形態による熱電素子について説明するための図面である。 一実施形態による熱電構造体を概念的に示した断面図である。 熱電構造体の製造方法を示したフローチャートである。 熱電構造体の製造方法について説明するための図面である。 一実施形態によって製造された熱電構造体を光学電子顕微鏡で観察したイメージである。 EDX(energy dispersive X−ray)分析によって、熱電構造体の厚み方向への化学成分を測定した結果を示した図面である。 薄膜構造物を2θスキャニングした結果を示した図面である。 薄膜構造物をωスキャニングした結果を示した図面である。 薄膜構造物をφスキャニングした結果を示した図面である。 薄膜構造物の熱伝導度を測定する装置を概念的に示す図面である 図8Aの実際の様子を上から見た写真である。 図8Aの測定装置の状態を示したグラフである。 比較例及び実施形態による薄膜構造物の熱伝導度を示す図面である。 図3の熱電構造体の製造方法の他の実施形態を示したフローチャートである。 分離された薄膜構造物を概略的に示した図面である。 分離された薄膜構造物が基板上に配置された熱電素子を概略的に示した図面である。
以下、添付された図面を参照し、一実施形態による熱電構造体及びその製造方法について詳細に説明する。図面において、同一参照番号は、同一構成要素を指し、各構成要素の大きさや厚みは、説明の便宜のために誇張されてもいる。一方、以下で説明する実施形態は、単に例示的なことに過ぎず、かような実施形態から多様な変形が可能である。
図1A及び図1Bは、一実施形態による熱電素子100を示している。図1Aに図示されているように、熱電素子100は、電線4を介して電源装置2に連結された熱電構造体1を含む。図1Bに図示されているように、熱電素子100は、電線4を介して電子装置3に連結された熱電構造体1を含む。電子装置3は、熱電構造体1を介して誘導された電流を介して、電子装置3に供給された電力を消費することができる。
熱電構造体1は、熱電変換が可能な構造体を意味する。すなわち、熱電構造体1は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換するか、あるいは電気エネルギーを熱エネルギーに変換するものである。
熱電構造体1に電流を流せば、その両端間に温度勾配が発生する効果をペルティエ効果(Peltier effect)といい、逆に熱電構造体1の両端に温度差があるとき、電気が発生する効果をゼーベック効果(Seebeck effect)という。
一例として、図1Aを参照すれば、ペルティエ効果を利用して、電源装置2が熱電構造体1に電流を流し、熱電構造体1を冷却システムとして使用することができる。一例として、熱電構造体1は、電線4を介して電源装置2から供給された電流に基づいて、温度勾配を生成することができる。
他の例として、図1Bを参照すれば、ゼーベック効果を利用して、熱電構造体1は、熱を電気エネルギーに変換し、エネルギー源としても使用される。一例として、図1Bを参照すれば、熱電構造体1は、電線4を経由して電子装置3に流れる電流を誘導するために、熱を使用することができる。それにより、熱電構造体2を介して、電子装置3を駆動させることができる。
かような熱電構造体1の性能を示すのが、熱電変換効率である。熱電構造体1の熱電変換効率を示す指数が、熱電性能指数zTである。
熱電構造体の熱電性能指数zTは、次の数式1のように定義される。
数式1:zT=(ασT)/κ1
ここで、αは、ゼーベック係数(Seebeck coefficient)であり、σは、電気伝導度であり、Tは、絶対温度であり、κは、熱伝導度である。前記数式1で、ασは、パワーファクタ(power factor)という。
前記数式1を参照するとき、熱電性能指数を高めるためには、ゼーベック係数及び電気伝導度を高め、熱伝導度を低くすることが必要である。
ただし、熱電構造体1がバルク形態である場合、ゼーベック係数、電気伝導度及び熱伝導度が独立した変数ではなく、相互に影響を及ぼし合うために、熱電性能指数を上昇させることは容易ではない。
しかし、一実施形態による熱電構造体1は、薄膜形態の薄膜構造物を含むことにより、バルク形態に比べ、粒界(grain boundary)及び厚み方向の層間境界において、フォノン(phonon)の散乱が増大することによって熱伝導度が低下する。また、量子拘束(quantum confinement)効果またはキャリアフィルタリング(carrier filtering)効果によって、ゼーベック係数と電気伝導度とのトレードオフの関係(trade-off relationship)が崩壊することにより、熱電性能指数を向上させることができる。
図2は、一実施形態による熱電構造体10を概念的に示した断面図である。
図2を参照すれば、熱電構造体10は、酸化物基板20、薄膜構造物40、及びそれらの間に配置されたバッファ層30を含む。
酸化物基板20は、酸化アルミニウム(Al)、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化マグネシウム(MgO)のうち少なくとも一つを含んでもよい。一例として、酸化物基板20の少なくとも一部は、酸化アルミニウム(Al)を含んでもよい。例えば、酸化物基板20の全体が酸化アルミニウム(Al)を含んでもよく、それは、酸化アルミニウム基板と呼ばれる。
薄膜構造物40は、酸化物基板20上に配置されてもよい。例えば、薄膜構造物40は、後述するバッファ層30を介して、酸化物基板40上に配置される。薄膜構造物40は、テルル(Te)を含んでもよい。薄膜構造物40は、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)またはセレン(Se)のうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。一例として、薄膜構造物40は、テルル(Te)及びビスマス(Bi)を含む。薄膜構造物40は、テルル(Te)、ビスマス(Bi)に加え、アンチモン(Sb)またはセレン(Se)を含んでもよい。
薄膜構造物40は、熱電変換が可能な構造物とすることができる。すなわち、薄膜構造物40は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換するか、あるいは電気エネルギーを熱エネルギーに変換する。
薄膜構造物40は、複数の薄膜層41を含んでもよい。薄膜層41の材質は、テルル系物質を含んでもよい。例えば、薄膜層41は、テルル以外に、アンチモン、セレン及びビスマスのうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。例えば、薄膜層41は、テルル、アンチモン及びビスマスを含んでもよい。例えば、薄膜層41の材質は、(BiSb1−xTe(0<x<1)であってよい。例えば、薄膜層41の材質は、Bi0.5Sb1.5Teであってよい。
酸化物基板20上に、バッファ層30が配置されてもよい。バッファ層30は、酸化物基板20と薄膜構造物40との間に配置されてもよい。バッファ層30の厚みは、0.2nm〜2nmであってよい。
バッファ層30は、酸化物基板20上に薄膜構造物40を形成する過程で形成される。バッファ層30の具体的な形成方法については、後述する。
バッファ層30は、酸化物基板20の構成の一部と、薄膜構造物40の構成の一部と、を含んでもよい。例えば、バッファ層30は、酸化物基板20の酸素(O)と、薄膜構造物40のテルル(Te)と、を含んでもよい。例えば、バッファ層30は、酸化テルル(tellurium oxide)を含んでもよい。
バッファ層30は、複数の層を含んでもよい。例えば、バッファ層30は、第1バッファ層31と第2バッファ層32を含んでもよい。
第1バッファ層31は、酸化物基板20上に配置され、酸化物基板20に接触する。第2バッファ層32は、第1バッファ層31上に配置され、第1バッファ層31及び薄膜構造物40に接触する。第2バッファ層32は、第1バッファ層31と薄膜構造物40との間に配置される。
第1バッファ層31は、酸化テルルを含む。酸化物基板20と第1バッファ層31との格子不整合は、酸化物基板20と薄膜構造物40との格子不整合より小さい。
第2バッファ層32は、テルルを含む。薄膜構造物40の薄膜層41が、ビスマス、アンチモン及びテルルを含む場合、結晶構造上、テルルは、薄膜層41において、下部に位置する。かような薄膜層41の下部に位置したテルルと、第2バッファ層32のテルルとが結合されるので、薄膜層41とバッファ層30との間で格子不整合が生じるのを減らすか、あるいはなくすことができる。
一例として、酸化物基板20の材質が、酸化アルミニウムを含み、薄膜構造物40の材質が、Bi0.5Sb1.5Teを含む場合、酸化物基板20と薄膜構造物40との格子不整合は、約9.5%となり得る。それに反し、酸化物基板20と、酸化テルルを含む第1バッファ層31との格子不整合は、4.7%となり得る。
前述のように、酸化物基板20と薄膜構造物40との間にバッファ層30を配置することにより、酸化物基板20と薄膜構造物40との格子不整合による問題点を補完または解決することができる。酸化物基板20上に形成された薄膜構造物40の結晶性を全体的に向上させることができ、それによって、複数の薄膜層41の厚み差を減らすことができる。
薄膜構造物40の全体厚は、10nm〜100nmであってよい。各薄膜層41の厚みは、1nm〜5nmであってよい。薄膜構造物40の厚み方向への熱伝導度(K)は、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)であってよい。薄膜構造物40のωスキャニングによる半値幅(FWHM:full width at half maximum)は、0.1°以下であってよい。
以下では、かような熱電構造体10の製造方法について述べる。
図3は、熱電構造体10の製造方法の一実施形態を示したブロック図であり、図4は、熱電構造体10の製造方法について説明するための図面である。
図3を参照すれば、酸化物基板20上に、蒸着しようとする物質を含むターゲットTを準備する。ターゲットTは、テルル(Te)を含む。ターゲットTは、ビスマス、アンチモン、セレンのうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。例えば、ターゲットTは、テルル、ビスマス及びアンチモンを含んでもよい。例えば、ターゲットTは、Bi0.5Sb1.5Teを含んでもよい。
図3及び図4を参照すれば、パルスレーザ蒸着(pulsed laser deposition)方式によって、ターゲットTにレーザLを照射する。レーザLがターゲットTの表面に影響を及ぼすことによって、物質が、ターゲットTから気化(vaporization)される。例えば、影響を及ぼしたレーザLは、ターゲットTに、所定のエネルギーを伝達することができる。ターゲットTに伝達した所定のエネルギーによって、物質の一部がターゲットTから気化する。かような気化は、ターゲットTのレーザアブレーション(laser ablation)として考慮される。気化物質は、酸化物基板20上に少なくとも部分的に蒸着されるレーザプルーム(laser plume)を形成することができる。そして、酸化物基板20に薄膜構造物40を蒸着させることができる。一例として、レーザプルーム104は、プラズマであってよい。
ターゲットTを、チャンバC内部のターゲット支持台102に配置し、酸化物基板20を、チャンバC内部の基板支持台103に配置する。基板支持台103に支持された酸化物基板20は、加熱された状態であってよい。ターゲット支持台102及び基板支持台103のうち少なくとも一つは、チルト可能または回転可能な構造を有することができる。ただし、ターゲット支持台102及び基板支持台103の構造は、例示的なものであり、それに限定されるものではなく、多様に変形され得る。
レーザ装置101は、ターゲット支持台102に支持されたターゲットTにレーザLを照射する(S10)。レーザ装置101は、エキシマレーザ装置を使用し、レーザLを照射することができる。エキシマレーザ装置は、フッ化クリプトン(CrF)エキシマレーザ装置であってよい。エキシマレーザ装置の波長は、約248nmであってよい。
レーザ装置101は、低い周波数を有するパルスレーザを照射することができる。例えば、レーザ装置101は、0.5Hz〜4Hz範囲の周波数を有するパルスレーザを照射することができる。
レーザ装置101は、レーザ装置101によってターゲットTに照射されるエネルギーの量が相対的に少なくなるように設定または設計される。例えば、レーザ装置101によってターゲットTに照射されるエネルギーの量は、45mJ以下であってよい。例えば、レーザ装置101によってターゲットTに照射されるエネルギーは、25mJ〜45mJであってよい。
前述のように、ターゲットTに低い周波数を有するレーザLを照射し、ターゲットTに加えられるエネルギーを低く設定することにより、ターゲットTから物質の1以上の部分が気化し、ターゲットT組成に対応する高結晶質の薄膜構造物40を、酸化物基板20上に蒸着することができる。ここで、ターゲットTからの物質の気化は、明示上な言及がない限り、ターゲットTからの物質分離、ターゲットTからの物質蒸発(evaporation)などを含んでもよい。
もしターゲットTに照射されるレーザTの周波数及び/またはエネルギーが大きい場合、レーザの照射によって、ターゲットTからバルク(bulk)形態のテルル系の物質が気化する。かようなテルル系の物質は、酸化物基板20上に均一な薄膜形態に蒸着され難い。
それに反し、一実施形態によれば、低い周波数を有するレーザLを照射することにより、ターゲットTから、原子単位のテルル系の物質が分離されるかまたは蒸発し、蒸発したテルル系の物質が、酸化物基板20上に薄膜形態に蒸着される。
酸化物基板20にテルル系の物質が蒸着される過程において、テルル物質は、酸化物基板20と反応し、酸化テルルを含むバッファ層30を形成する(S21)。例えば、酸化物基板20上に、酸化テルルを含む第1バッファ層31と、テルルを含む第2バッファ層32とが形成される。
バッファ層30の形成に続き、レーザL照射を続けて進めることにより、レーザLによってターゲットTから気化した物質によって、バッファ層30上に、薄膜構造物40が形成される(S22)。薄膜構造物40は、ターゲットTに含まれた物質を含んでもよい。例えば、ターゲットTが、テルル、ビスマス及びアンチモンを含む場合、薄膜構造物40は、テルル、ビスマス及びアンチモンを含む。
薄膜構造物40は、複数の薄膜層41を含んでもよい。複数の薄膜層41は、互いに同一厚を有するように形成される。
前述のように、酸化物基板20上に薄膜構造物40を形成する過程において、酸化テルルを含むバッファ層30が形成されることにより、高結晶質を有する薄膜構造物40を、エピタキシャル成長させることができる。例えば、薄膜構造物40の厚み方向への熱伝導度(K)は、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)であってよい。薄膜構造物40のωスキャニングによる半値幅(FWHM)は0.1°以下であってよい。
前述のように、パルスレーザ蒸着方式によって、薄膜構造物40を酸化物基板20上に形成することにより、短時間内に所定厚以上を有する薄膜構造物40を蒸着させることができる。例えば、酸化物基板20上に2時間以内に、厚みが10nm〜100nmである薄膜構造物40を形成することができる。
原料金属であるビスマス、アンチモン、テルルを、Bi0.5Sb1.5Teの組成式を有する熱電物質が得られるように組成比に合うように混合し、混合物を準備した。用意した混合物を、石英チューブ(quartz tube)に入れて封入した後、1,000℃で10時間溶融させる。その後、650℃で2時間維持した後、常温の水を利用して急冷(quenching)し、インゴット(ingot)形態のBi0.5Sb1.5Te熱電構造体を製造した。
インゴット形態の熱電物質10gを準備した後、高エネルギーボールミル(high energy ball mill)を利用して、1,425rpmで2分間均一に粉砕して粉末を製造した。
得られた粉末を、スパークプラズマ焼結法(spark plasma sintering)を利用して、480℃で2分間70Mpaの圧力及び真空条件で焼結し、薄膜蒸着のためのターゲットTを製造した。
製造されたターゲットTは、パルスレーザ蒸着法(pulsed laser deposition)でレーザLを印加し、Al酸化物基板20に、Bi0.5Sb1.5Te物質を、約1.5時間薄膜形態に蒸着する。
図5は、一実施形態によって製造された熱電構造体10を、光学電子顕微鏡で観察したイメージである。図6は、EDX(energy dispersive X−ray)分析によって、熱電構造体10の厚み方向への化学成分を測定した結果を示したものである。
図5及び図6を参照すれば、Al酸化物基板20と、Bi0.5Sb1.5Te薄膜構造物40との間に、酸化テルル(TeO;xは、正数)を含むバッファ層30が形成されていることを確認することができる。
図6を参照すれば、アルミニウム(Al)と酸素(O)とを有する酸化物基板20と、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)及びテルル(Te)を有する薄膜構造物40との間に、テルル(Te)と酸素(O)とを有するバッファ層30が形成されているということが分かる。バッファ層30は、約1.6nm厚を有する。
かようなバッファ層30の上部に形成された薄膜構造物40の特性を測定または観察した。図7Aないし図7C、図8A及び図8B、図9、並びに図10を参照し、薄膜構造物の特性について説明する。
図7Aないし図7Cは、薄膜構造物40を2θスキャニング、ωスキャニング及びφスキャニングした結果を示したものである。図8Aは、薄膜構造物40の熱伝導度を測定する測定装置を概念的に示し、図8Bは、図8Aの実際の様子を上から見た写真である。図9は、図8Aの測定装置の状態を示したグラフである。図10は、比較例及び実施形態による薄膜構造物40の熱伝導度を示している。
図7Aないし図7Cを参照すれば、薄膜構造物の2θスキャニングによる結果から、一定間隔でピーク(peak)が示されていることを観察することができた。それを介して、複数の薄膜層41が互いに同一厚に形成されている点が分かる。また、ωスキャニングによる半値幅(FWHM)が、0.083°であるということを観察することができる。それを介して、薄膜構造物40の結晶性が向上したということが分かる。
図8A及び図8Bを参照すれば、熱電構造体10上に、金(Au)材質の金属薄膜210と、銀(Ag)材質の電極221,222とを配置した。かような構造において、薄膜構造物40の熱伝導度(K)を測定するために、金属薄膜210に周期的な熱を印加した。
測定装置は、図9のように、電気伝導度が一定に上昇する状態で、薄膜構造物40の熱伝導度(K)を測定した。すなわち、測定装置が安定化した状態で、薄膜構造物40の熱伝導度(K)を測定した。
図10を参照すれば、当該製造方法によって製造された200個以上の薄膜構造物40に対して、c軸(axis)方向への熱伝導度を測定し、その結果が0.18W/(m・K)〜0.22W/(m・K)と示されている。製造された200個以上の薄膜構造物40の厚みは、約30nmであった。
一実施形態と異なり、酸化テルルを含むバッファ層30なしに、酸化物基板上に形成された比較例による薄膜構造物は、厚みが5nmであるとき、c軸方向熱伝導度は、0.49W/(m・K)と示され、a−b軸(axis)方向の熱伝導度は、0.97W/(m・K)と示されている。
a−b軸方向の熱伝導度は、c軸方向の熱伝導度より大きくなってもよい。それにより、厚みが増加するほど、薄膜構造物のc軸方向の熱伝導度は、a−b軸方向の熱伝導度に影響を受けて上昇する。それにもかかわらず、相対的に厚い実施形態による薄膜構造物40のc軸方向の熱伝導度が、比較例による薄膜構造物のc軸方向の熱伝導度の半分より小さいということが分かる。
また、材質がBiTeである薄膜構造物では、カーヒルモデル(Cahill model)によると、c軸方向熱伝導度の理論的な最小値は、0.14W/(m・K)であり、a−b軸方向熱伝導度の理論的な最小値は、0.28W/(m・K)である。材質が、BiTeである薄膜構造物では、スラックモデル(Slack model)によると、c軸方向熱伝導度の理論的な最小値は、0.28W/(m・K)であり、a−b軸方向熱伝導度の理論的な最小値は、0.55W/(m・K)である。
一実施形態による薄膜構造物40のc軸方向熱伝導度は、たとえ材質が若干異なるにしても、カーヒルモデル及びスラッグモデルによるときに示される理論的なc軸方向熱伝導度の最小値に非常に近接した結果が示されるということが分かる。
上記のような熱電構造体10は、熱電素子に使用されるとき、そのまま使用されるか、あるいは構成のうち一部が分離または除去された状態で使用される。
例えば、熱電構造体10を熱電素子に使用するとき、バッファ層30及び酸化物基板20が分離された状態の薄膜構造物40は、熱電素子の構成のうち一部として含まれる。
図11は、図3の熱電構造体10の製造方法の他の実施形態を示したブロック図である。図12は、分離された薄膜構造物40を概略的に示した図面であり、図13は、分離された薄膜構造物40が、新たな基板60上に配置された熱電素子1000を概略的に示した図面である。
図11を参照すれば、熱電構造体10の製造方法は、図3で説明した段階(S10、S21、S22)以外に、追加的な段階(S31、S32)をさらに含んでもよい。
例えば、バッファ層30上に形成された薄膜構造物40を、バッファ層30から分離することができる(S31)。薄膜構造物40は、バッファ層30及び酸化物基板20から分離され得る。一例として、薄膜構造物40は、バッファ層30が酸化物基板20上に残るように、酸化物基板20上でバッファ層30から分離される。一例として、薄膜構造物40とバッファ層30は、バッファ層30上に薄膜構造物40が残るように、酸化物基板20から分離される。一例として、薄膜構造物40とバッファ層30とが酸化物基板20から分離された後、薄膜構造物40がバッファ層30から分離される。
図12を参照すれば、薄膜構造物40は、複数の薄膜層41を含む。薄膜構造物40は、厚み方向への熱伝導度(K)が、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)であってよい。また、薄膜構造物40のωスキャニングによる半値幅が、0.1°以下であってよい。
薄膜構造物40をバッファ層30から分離する方式は、様々なものがある。例えば、エッチング方式によって、バッファ層30を除去し、薄膜構造物40をバッファ層30から分離することができる。ただし、薄膜構造物40をバッファ層30から分離する方式は、それに限定されるものではなく、当該分野で周知された技術であるならば、多様に採用されるということは言うまでもない。
分離された薄膜構造物40は、別途の基板60上に配置される(S32)。別途の基板60は、酸化物基板20と異なる材質を有することができる。当該別途の基板60は、熱電素子1000に使用可能な基板であってよい。例えば、別途の基板60は、サファイア基板であってよい。他の例として、別途の基板60は、ガリウムヒ素(GaAs)基板、シリコン基板、ガラス基板、石英基板から選択される。さらに他の例として、基板60は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリカーボネート(PC)のようなプラスチック基板から選択されてもよい。
一方、たとえ図面上図示されていないとしても、熱電素子1000は、薄膜構造物40に電気的に接続された電極をさらに含んでもよい。
一具現例による熱電構造体、熱電素子及びその製造方法は、所定の条件下で、パルスレーザ蒸着法を介して、酸化物基板上にテルル系の薄膜構造物を形成することにより、比較的簡単な方法で、低い熱伝導度を有するテルル系の薄膜構造物を製造することができる。
以上、本発明の理解の一助とするために、熱電構造体、熱電素子及びその製造方法に係わる例示的な実施形態について説明し、添付された図面に図示した。しかし、かような実施形態は、単に本発明を例示するためのものであり、それを制限するものではないという点が理解されなければならないのである。そして、本発明は、図示され説明された例に限られるものではないという点が理解されなければならない。それは、様々な異なる変形が、本技術分野で当業者に可能であるためである。
本発明の熱電構造体、熱電素子及びその製造方法は、例えば、エネルギー転換関連の技術分野に効果的に適用可能である。
1,10 熱電構造体
2 電源装置
3 電子装置
4 電線
20 酸化物基板
30 バッファ層
31 第1バッファ層
32 第2バッファ層
40 薄膜構造物
41 薄膜層
60 基板
101 レーザ装置
102 ターゲット支持台
103 基板支持台
104 レーザプルーム
210 金属薄膜
221,222 電極
100,1000 熱電素子

Claims (22)

  1. テルルを含むターゲットを構成する材料の少なくとも第1部分及び第2部分が前記ターゲットから分離されるように、前記ターゲットにレーザを照射する段階と、
    酸化物基板上に、前記第1部分を蒸着し、酸化テルルを含むバッファ層を形成する段階と、
    前記バッファ層上に、前記第2部分を蒸着し、テルルを含む薄膜構造物を形成する段階と、
    を含む、熱電構造体の製造方法。
  2. 前記レーザの照射段階において、
    0.5Hz〜4Hzの範囲の周波数のパルスレーザが照射されることを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  3. 前記レーザの照射段階において、
    フッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザ装置を使用して、レーザを照射することを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  4. 前記レーザの照射段階は、前記レーザを使用して、前記ターゲットに所定のエネルギーを加える工程を含み、
    前記所定のエネルギーは、45mJ以下であることを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  5. 前記薄膜構造物を形成する段階において、
    2時間以内に、厚みが10nm〜100nmの薄膜構造物が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  6. 前記薄膜構造物の厚み方向への熱伝導度が、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)であることを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  7. 前記薄膜構造物のωスキャニングによる半値幅が、0.1°以下であることを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  8. 前記ターゲットは、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、セレン(Se)のうち少なくとも一つをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  9. 前記薄膜構造物は、複数の薄膜層を含み、
    前記複数の薄膜層は、厚み方向に積層されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  10. 前記複数の薄膜層それぞれが、Bi0.5Sb1.5Teからなることを特徴とする、請求項9に記載の熱電構造体の製造方法。
  11. 前記バッファ層の厚さは、0.2nm〜2nmの範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  12. 前記バッファ層から前記薄膜構造物を分離する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱電構造体の製造方法。
  13. 前記分離された薄膜構造物を、前記酸化物基板と異なる材質を有する別途の基板上に配置する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の熱電構造体の製造方法。
  14. 酸化物基板と、
    前記酸化物基板上に配置され、テルルを含む薄膜構造物と、
    前記酸化物基板と前記薄膜構造物との間に配置され、酸化テルルを含むバッファ層と、
    を含む熱電構造体。
  15. 前記薄膜構造物の厚みは、10nm〜100nmであることを特徴とする、請求項14に記載の熱電構造体。
  16. 前記薄膜構造物の厚み方向への熱伝導度は、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)であることを特徴とする、請求項14に記載の熱電構造体。
  17. 前記薄膜構造物のωスキャニングによる半値幅が0.1°以下であることを特徴とする、請求項14に記載の熱電構造体。
  18. 前記薄膜構造物は、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、セレン(Se)のうち少なくとも一つをさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の熱電構造体。
  19. 前記薄膜構造物は、複数の薄膜層を含み、
    前記複数の薄膜層は、厚み方向に積層されていることを特徴とする、請求項14に記載の熱電構造体。
  20. 前記薄膜層は、Bi0.5Sb1.5Teからなることを特徴とする、請求項19に記載の熱電構造体。
  21. 前記バッファ層の厚みは、0.2nm〜2nmであることを特徴とする、請求項14に記載の熱電構造体。
  22. 基板と、
    前記基板上に配置され、テルルを含む薄膜構造物と、
    を含む熱電構造体を含み、
    前記薄膜構造物の厚み方向への熱伝導度は、0.14W/(m・K)〜0.3W/(m・K)であり、
    前記薄膜構造物のωスキャニングによる半値幅が0.1°以下である熱電素子。
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