1.実施形態
本発明に係る一実施形態の報知システム10は、空調機器に関連する報知を行うためのシステムである。本実施形態の報知システム10は、図2に示すように、コントローラ20と、3台の表示端末30(30A,30B,30C)と、サーバ装置40と、を備える。また、報知システム10は、ネットワーク50に接続されるルータ60を備える。コントローラ20及びルータ60は、施設100に設置されている。施設100は、例えば、戸建住宅である。なお、施設100は、集合住宅の各住戸等の戸建住宅以外の住宅、あるいは事務所、店舗等の非住宅であってもよい。コントローラ20は、ルータ60を介してネットワーク50に接続され、これによって、サーバ装置40に接続されている。ネットワーク50は、例えば、インターネット等の宅外ネットワークである。なお、ルータ60は必須ではない。
サーバ装置40は、少なくとも、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、及び通信インターフェースを有するコンピュータで構成される。サーバ装置40は、ネットワーク50を介して表示端末30に様々なコンテンツを提供する。コンテンツは、例えば、施設100の電気エネルギーの使用状況に関する情報等を含む。
表示端末30は、表示情報(例えば、後述の報知情報)を受け取ると、表示情報を表示するように構成される。表示端末30は、表示部31を有する端末である。表示部31は、例えば、液晶ディスプレイ等である。表示端末30は、コントローラ20又はサーバ装置40から受信した表示情報を表示部31に表示する機能を有する。例えば、表示情報がメッセージ(例えばテキストメッセージや画像)を含んでいれば、表示端末30は、受信した表示情報に含まれるメッセージを表示部31に表示する。表示端末30は、プッシュ通知により、受信した表示情報を表示部31に表示してもよい。表示端末30は、少なくとも、ディスプレイ、CPU、メモリ、及び通信インターフェースを有するコンピュータで構成される。
表示端末30Aは、施設100内で使用される専用モニタである。例えば、表示端末30Aは、HEMS(Home Energy Management System)対応の専用モニタである。表示端末30Aは、ルータ60にLANケーブルで接続されている。表示端末30B,30Cは、携帯端末(例えば、スマートフォン)である。図2では、表示端末30Bは、施設100内にあるから、ルータ60との間で例えばWi−Fi(登録商標)に準拠した近距離無線通信を行う。図2では、表示端末30Cは、施設100外にあるため、例えば、通信事業者が提供する携帯電話網(キャリア網)を介して、ネットワーク50に接続される。携帯電話網には、例えば3G(第3世代)回線、LTE(Long Term Evolution)回線等がある。あるいは、表示端末30Cは、公衆無線LAN(Local Area Network)を介してネットワーク50に接続されてもよい。なお、表示端末30A,30B,30Cは、コントローラ20と直接的に通信可能に構成されていてもよい。表示端末30A,30B,30Cとコントローラ20との通信方式は、例えば、有線通信、又は、Wi−Fi(登録商標)及び免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の無線通信であってもよい。この種の小電力無線については、用途等に応じて使用する周波数帯域や空中線電力等の仕様が各国で規定されている。日本国においては、920MHz帯又は420MHz帯の電波を使用する小電力無線が規定されている。なお、表示端末30は、専用モニタ及びスマートフォンに限らず、タブレット端末等の携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、又はスマートテレビ等のネットワーク50に接続可能な情報端末であってもよい。
このように、表示端末30は、ネットワーク50を介さずに宅内ネットワークによりコントローラ20に接続される場合もあるし、ネットワーク50を介してコントローラ20に接続される場合もある。例えば、表示端末30は、施設100内にある場合は、ネットワーク50を介さずに宅内ネットワークによりコントローラ20に接続されることが多い。一方、表示端末30は、施設100外にある場合は、ネットワーク50を介してコントローラ20に接続されることが多い。もちろん、表示端末30は、施設100内にあっても、ネットワーク50を介してコントローラ20に接続され得る。例えば、表示端末30が施設100内にある場合には、表示端末30を、ネットワーク50を介してコントローラ20に接続するか、ネットワーク50を介さずに宅内ネットワークによりコントローラ20に接続するかをユーザが選択してもよい。
表示端末30A,30B,30Cは、施設100に対応付けて登録されている。例えば、コントローラ20及びサーバ装置40は、施設100に対応付けて登録されている表示端末が、表示端末30A,30B,30Cであるという情報を記憶している。
コントローラ20は、内気温計70、外気温計80、及び空調機器90と通信するように構成されている。内気温計70、外気温計80、及び空調機器90とコントローラ20との通信方式は、表示端末30と同様に、例えば、有線通信、又は、Wi−Fi(登録商標)及び免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の無線通信であってもよい。
内気温計70は、施設100の室内空間110に配置され、室内空間110の温度である内気温を計測する。室内空間110は、施設100の内部空間の一部(例えば、複数ある部屋の一つ)であってもよいし、施設100の内部空間の全部であってもよい。内気温計70は、例えば、サーミスタのような温度センサと、温度センサが検出した温度(内気温)に対応するデジタル値のデータを出力する出力処理部と、を備える。内気温計70は、内気温に所定値以上の変化が生じた場合、又は、コントローラ20から要求された場合に、コントローラ20に内気温を通知する。なお、内気温計70は、輻射熱を計測しないように筐体に収納される。
外気温計80は、施設100の室外空間120に配置され、室外空間120の温度である外気温を計測する。外気温計80は、例えば、サーミスタのような温度センサと、温度センサが検出した温度(外気温)に対応するデジタル値のデータを出力する出力処理部と、を備える。外気温計80は、外気温に所定値以上の変化が生じた場合、又は、コントローラ20から要求された場合に、コントローラ20に外気温を通知する。なお、外気温計80は、輻射熱を計測しないように筐体に収納される。
空調機器90は、ヒートポンプを用いた空調装置である。空調機器90は、室内空間110に配置される室内機と、室外空間120に配置される室外機と、を備える。つまり、空調機器90は室内空間110に対応している。空調機器90は、冷房モード(冷房運転)及び暖房モード(暖房運転)を含む動作モードを有する。空調機器90は、冷房モードでは、内気温が設定温度に等しくなるように、冷気を室内空間110に送る。空調機器90は、暖房モードでは、内気温が設定温度に等しくなるように、暖気を室内空間110に送る。空調機器90は、動作を開始した場合、又は、コントローラ20から要求された場合に、コントローラ20に動作モードを通知する。例えば、内気温計70は、空調機器90の室内機に設けられる。外気温計80は、空調機器90の室外機に設けられる。
コントローラ20は、図1に示すように、内気温取得部21、外気温取得部22、動作モード取得部23、通信部24、位置取得部25及び処理部26を備える。コントローラ20は、少なくとも、CPU、メモリ、及び、通信インターフェースを有するコンピュータで構成される。CPUが、メモリに格納されたプログラムを実行することで、内気温取得部21、外気温取得部22、動作モード取得部23、通信部24、位置取得部25及び処理部26として機能する。なお、内気温取得部21、外気温取得部22、動作モード取得部23、通信部24、位置取得部25及び処理部26は、コントローラ20が実現する機能を示しており、個々に物理的な実体として存在しているわけではない。コントローラ20は、いわゆるHEMSコントローラであって、施設100に設置されているHEMS対応の電気機器(例えば、空調機器90)と通信し、電気機器の動作状態の監視又は制御を行う。コントローラ20は、表示端末30から制御コマンドを受信し、制御コマンドに応じて空調機器90を制御してもよい。
内気温取得部21は、内気温(現在の内気温)を取得するように構成される。内気温取得部21は、内気温計70と通信し、内気温計70から内気温を取得する。内気温取得部21は、取得した内気温を、処理部26に出力する。
外気温取得部22は、外気温(現在の外気温)を取得するように構成される。外気温取得部22は、外気温計80と通信し、外気温計80から外気温を取得する。外気温取得部22は、取得した外気温を、処理部26に出力する。
動作モード取得部23は、室内空間110に対応する空調機器90の動作モード(現在の動作モード)を取得するように構成される。動作モード取得部23は、空調機器90が動作しているかどうかを判断する。例えば、動作モード取得部23は、空調機器90に応答要求を送信した後に空調機器90から応答を受け取れば、空調機器90が動作していると判断する。また、動作モード取得部23は、空調機器90から動作を開始したことを通知されると、空調機器90が動作していると判断してもよい。また、動作モード取得部23は、空調機器90の動作モードを監視する装置(例えば、空調機器90に電力を供給する分電盤を含む計測システムや、エネルギーマネジメントシステム)から、空調機器90の動作モードを取得してもよい。例えば、動作モード取得部23は、空調機器90の消費電力と消費電力量との少なくとも一方に基づいて、空調機器90の動作モードを推定してもよい。動作モード取得部23は、空調機器90が動作している場合、空調機器90と通信し、空調機器90から動作モードを取得する。動作モード取得部23は、取得した動作モードを、処理部26に出力する。
通信部24は、表示端末30A,30B,30C及びサーバ装置40と通信するように構成される。通信部24は、ルータ60を介してネットワーク50に接続される。つまり、コントローラ20は、ネットワーク50を介して表示端末30及びサーバ装置40と通信する。
位置取得部25は、携帯端末である表示端末30の現在位置を取得するように構成される。位置取得部25は、施設100に対応付けて登録されている表示端末30A,30B,30Cのうち、表示端末30B,30Cの現在位置を取得する。位置取得部25は、空調機器90の動作中、定期的にネットワーク50を通じて表示端末30B,30Cに現在位置を要求してもよい。この場合、表示端末30B,30Cは、現在位置の要求に応じて、GPS機能により現在位置(GPS座標)を取得し、位置取得部25に提供してもよい。また、表示端末30B,30Cは、ネットワーク50を通じてコントローラ20に、空調機器90の制御コマンドを送信する際に、現在位置を一緒に送信してもよい。この場合、位置取得部25は、表示端末30B,30Cからコントローラ20に送信された現在位置を取得してもよい。位置取得部25は、表示端末30B,30Cの現在位置を取得すると、処理部26に出力する。
処理部26は、判定処理及び報知処理を行うように構成される。処理部26は、空調機器90が動作を開始すると、判定処理を行う。また、処理部26は、所定の時間間隔で、又は、新たな内気温及び外気温を取得したタイミングで、判定処理を行う。
判定処理は、内気温取得部21により取得された内気温と外気温取得部22により取得された外気温が報知条件を満たすかどうかを判定する処理である。
報知条件は、動作モード取得部23により取得された動作モードに対応する温度条件を含む。温度条件は、少なくとも、内気温取得部21により取得された内気温と外気温取得部22により取得された外気温とが動作モード取得部23により取得された動作モードに対応する相関関係を満たすことを条件とする。相関関係は、室外空間120が室内空間110よりも快適である場合の内気温と外気温との関係である。換言すれば、相関関係は、空調機器90を使用する必要が無い場合の内気温と外気温との関係である。内気温と外気温とが冷房相関関係を満たしていれば、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れた場合に室内空間110がユーザにとって快適な状態になる可能性が高くなる。
空調機器90の動作モードは、冷房モード及び暖房モードを含んでおり、温度条件は、冷房モードに対応する冷房温度条件及び暖房モードに対応する暖房温度条件を含んでいる。
冷房温度条件の相関関係(冷房相関関係)は、外気温が内気温より低いという関係である。したがって、空調機器90の動作時に、空調機器90の冷房モードに応じた外気温と内気温との相関関係の報知を行える。また、冷房温度条件は、さらに、外気温が冷房閾温度以下であることを条件とする。冷房閾温度は、人が快適と感じる外気温の範囲(以下、「快適範囲」という)から選択されることが好ましい。冷房閾温度は、快適範囲のうちの比較的高い温度であることが好ましく、快適範囲の上限値であることがより好ましい。例えば、快適範囲が20℃〜28℃である場合、冷房閾温度は、28℃であることが好ましい。外気温が冷房閾温度以下であれば、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れた場合に室内空間110がユーザにとって快適な状態になる可能性がさらに高くなる。
暖房温度条件の相関関係(暖房相関関係)は、外気温が内気温より高いという関係である。したがって、空調機器90の動作時に、空調機器90の暖房モードに応じた外気温と内気温との相関関係の報知を行える。また、暖房温度条件は、さらに、外気温が暖房閾温度以上であることを条件とする。暖房閾温度は、快適範囲から選択されることが好ましい。暖房閾温度は、快適温度範囲のうち比較的低い温度であることが好ましく、快適温度範囲の下限値であることがより好ましい。例えば、快適範囲が20℃〜28℃である場合、暖房閾温度は、20℃であることが好ましい。外気温が暖房閾温度以上であれば、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れた場合に室内空間110がユーザにとって快適状態になる可能性がさらに高くなる。
温度条件(冷房温度条件及び暖房温度条件)は、さらに、内気温と外気温との差の絶対値(温度差)が所定値以上であることを条件とする。所定値は、人が、内気温と外気温との差を感じることができる程度であることが好ましい。例えば、所定値は1〜5℃であり、本実施形態では、1℃である。温度差が所定値未満であれば、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れた場合に室内空間110がユーザにとって快適な状態になる可能性が高くない。この場合、内気温及び外気温が報知条件を満たさないから、処理部26は報知処理を行わない。そのため、ユーザに余計な(実効性が低い)報知情報を与えなくて済む。
報知条件は、温度条件に加えて、時間条件を含む。時間条件は、内気温取得部21により取得された内気温と外気温取得部22により取得された外気温が温度条件を満たしている状態が所定時間継続することを条件とする。所定時間は、例えば、1分である。報知条件が時間条件を含んでいれば、何らかの要因で一時的に温度条件が満たされた場合に、処理部26が、現在の内気温と現在の外気温とが報知条件を満たしていると誤って判断してしまう可能性を低減できる。
処理部26は、判定処理を行い、内気温取得部21により取得された内気温と外気温取得部22により取得された外気温が報知条件を満たすかどうかを判定する。処理部26は、内気温取得部21により取得された内気温と外気温取得部22により取得された外気温が報知条件を満たす場合に、報知処理を行う。処理部26は、内気温取得部21により取得された内気温と外気温取得部22により取得された外気温が報知条件を満たさない場合、報知処理を行わない。
報知処理は、報知情報を出力する処理である。報知処理は、報知情報を表示端末30に送信する送信処理を含む。そのため、ユーザが報知情報に気付きやすくなる。報知システム10は3台の表示端末30を有しており、処理部26は、3台の表示端末30のそれぞれに対して報知処理を実行する。報知情報は、表示端末30で表示される表示情報である。報知情報は、例えば、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れることを促すメッセージ(例えば、テキストメッセージ)を含む。この場合、ユーザが、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れる行動(例えば、窓を開ける、換気扇を動作させる等)をとりやすくなる。また、送信処理では、処理部26は、報知情報を、電子メールとして表示端末30に送信してもよい。
処理部26は、報知処理において、位置取得部25により取得された表示端末30の現在位置が室内空間110の外である場合に、送信処理を行わないように構成される。処理部26は、GPS座標において、表示端末30の現在位置が、室内空間110の範囲内にあるかどうかを判定する。なお、GPS座標における室内空間110の範囲は、予めコントローラ20に登録される。表示端末30の現在位置が室内空間110の外である場合、表示端末30のユーザは、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れる行動をとることが難しい。この場合、処理部26は送信処理を行わないから、ユーザに余計な報知情報を与えなくて済む。
また、処理部26は、報知処理において、位置取得部25により取得された現在位置が室内空間110の外である場合に位置取得部25により取得された現在位置が室内空間110に向かって移動していれば、送信処理を行うように構成される。処理部26は、位置取得部25により表示端末30の現在位置の変化を取得し、現在位置の変化から現在位置が室内空間110の範囲に向かって移動しているかどうかを判定してもよい。現在位置が室内空間110に向かって移動している場合、表示端末30のユーザは施設100に向かっていると可能性が高く、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れる行動をとることができる場合がある。そのため、ユーザが有用な報知情報を受け取れない可能性を低減できる。
次に、処理部26の動作を、図3及び図4のフローチャートを参照して説明する。図3のフローチャートは主に判定処理(S11,S12,S21〜S26,S31〜S36)を示し、図4のフローチャートは報知処理(S41〜S45)を示す。なお、図3のフローチャートにおいて、ステップS23〜S25の順番、及び、ステップS33〜S35の順番は一例であって特に限定されない。
まず、図3のフローチャートに示すように、処理部26は、動作モード取得部23から動作モードを取得する(S11)。処理部26は、動作モードが冷房モードであるか暖房モードであるかを判断する(S12)。動作モードが冷房モードである場合(S12;冷房モード)、処理部26は、冷房モードに対応する温度条件である冷房温度条件を選択する(S21)。また、処理部26は、内気温取得部21から内気温を取得し、外気温取得部22から外気温を取得する(S22)。次に、処理部26は、内気温と外気温とが冷房モードに対応する相関関係を満たすかどうかを判定する(S23)。具体的には、処理部26は、外気温が内気温より低いかどうかを判定する。外気温が内気温より低ければ(S23;YES)、処理部26は、外気温が冷房閾温度(例えば、28℃)以下かどうかを判定する(S24)。外気温が冷房閾温度以下であれば(S24;YES)、処理部26は、内気温と外気温との差の絶対値(温度差)が所定値(例えば、1℃)以上であるかどうかを判定する(S25)。温度差が所定値以上であれば(S25;YES)、処理部26は、内気温と外気温が温度条件(冷房温度条件)を満たしている状態(充足状態)が所定時間継続したかどうかを判定する(S26)。処理部26は、充足状態の継続時間のカウント値が所定時間に対応する値に達したかどうかを判定する。充足状態がまだ所定時間継続していない場合(S26;NO)、処理部26は、充足状態の継続時間のカウント値を1増やして、ステップS22に戻る。充足状態が所定時間継続した場合(S26;YES)、判定処理の結果は、内気温と外気温が報知条件を満たしているということになる。この場合、処理部26は、報知処理を行う(S40)。一方、外気温が内気温より低くない場合(S23;NO)、外気温が冷房閾温度より低くない場合(S24;NO)又は温度差が所定値以上でない場合(S25;NO)、判定処理の結果は、内気温と外気温が報知条件を満たしていないということになる。この場合、処理部26は、報知処理を行わない。
一方、図3のステップS12において、動作モードが暖房モードである場合(S12;暖房モード)、処理部26は、暖房モードに対応する温度条件である暖房温度条件を選択する(S31)。また、処理部26は、内気温取得部21から内気温を取得し、外気温取得部22から外気温を取得する(S32)。次に、処理部26は、内気温と外気温とが暖房モードに対応する相関関係を満たすかどうかを判定する(S33)。具体的には、処理部26は、外気温が内気温より高いかどうかを判定する。外気温が内気温より高ければ(S33;YES)、処理部26は、外気温が暖房閾温度(例えば、20℃)以上かどうかを判定する(S34)。外気温が暖房閾温度以上であれば(S34;YES)、処理部26は、ステップS25と同様に、温度差が所定値(例えば、1℃)以上であるかどうかを判定する(S35)。温度差が所定値以上であれば(S35;YES)、処理部26は、ステップS26と同様に、内気温と外気温が温度条件(暖房温度条件)を満たしている状態(充足状態)が所定時間継続したかどうかを判定する(S36)。充足状態がまだ所定時間継続していない場合(S36;NO)、処理部26は、充足状態の継続時間のカウント値を1増やして、ステップS32に戻る。充足状態が所定時間継続した場合(S36;YES)、判定処理の結果は、内気温と外気温が報知条件を満たしているということになる。この場合、処理部26は、報知処理を行う(S40)。一方、外気温が内気温より高くない場合(S33;NO)、外気温が暖房閾温度以上でない場合(S34;NO)又は温度差が所定値以上でない場合(S35;NO)、判定処理の結果は、内気温と外気温が報知条件を満たしていないということにまる。この場合、処理部26は、報知処理を行わない。
次に、報知処理における処理部26の動作を、図4のフローチャートを参照して説明する。まず、処理部26は、表示端末30が携帯端末であるかどうかを判定する(S41)。表示端末30が携帯端末ではないと判断すると(S41;NO)、処理部26は、送信処理を行い、これによって報知情報を表示端末30に送信する(S45)。表示端末30は、報知情報を受け取ると、報知情報に含まれるメッセージを表示部31に表示する。一方、表示端末30が携帯端末であると判断すると(S41;YES)、処理部26は、位置取得部25により表示端末30の現在位置を取得する(S42)。そして、処理部26は、現在位置が室内空間110内であるかどうかを判定する(S43)。現在位置が室内空間110内であると判断すると(S43;YES)、処理部26は、送信処理を行う(S45)。一方、現在位置が室内空間110内にないと判断すると(S43;NO)、処理部26は、現在位置が室内空間110に向かって移動しているかどうかを判定する(S44)。現在位置が室内空間110に向かって移動していると判断すると(S44;YES)、処理部26は、送信処理を実行する(S45)。一方、現在位置が室内空間110に向かって移動していないと判断すると(S44;YES)、処理部26は、送信処理を行わず、報知情報は表示端末30に送信されない。表示端末30は、報知情報を受け取ることができないから、報知情報に含まれるメッセージを表示部31に表示することもない。
次に、報知システム10の動作を、図5及び図6を参照して説明する。なお、図5及び図6において、Temp1は内気温、Temp2は外気温を示している。また、以下の説明において、冷房閾温度は28℃であり、暖房閾温度は20℃である。
図5は、夏季の一日のうちの7時から19時の内気温Temp1及び外気温Temp2の変化を示している。図5の時刻T11において、ユーザが、空調機器90を冷房モード(設定温度29℃)で動作させている。これにより、処理部26は判定処理を開始し、動作モードが冷房モードであるから(S12;冷房モード)、冷房温度条件を選択する。時刻T11において、外気温Temp2は内気温Temp1より低いが(S23;YES)、外気温Temp2が冷房閾温度(28℃)以下ではない(S24;NO)。そのため、処理部26は、内気温Temp1と外気温Temp2が報知条件を満たしていないと判断し、報知処理を行わない。その後、時刻T12において内気温Temp1が外気温Temp2より低くなり、さらに時刻T13では、内気温Temp1が空調機器90の設定温度(29℃)に等しくなっている。しかしながら、外気温Temp2が内気温Temp1より高いため(S23;NO)、処理部26は、未だ内気温Temp1と外気温Temp2が報知条件を満たしていないと判断する。その後の時刻T14では、外気温Temp2が低下し、内気温Temp1より低くなっている(S23;YES)。しかし、外気温Temp2はまだ冷房閾温度(28℃)以下ではない(S24;NO)。そのため、処理部26は、内気温Temp1と外気温Temp2が報知条件を満たしていないと判断する。その後の時刻T15では、外気温Temp2がさらに低下し、冷房閾温度(28℃)以下になっており(S24;YES)、また、温度差も所定値(ここでは1℃)以上である(S25;YES)。この充足状態が所定時間継続すると(S26;YES)、処理部26は、内気温Temp1と外気温Temp2が報知条件を満たしていると判断して、報知処理を行う(S40)。これによって、コントローラ20から表示端末30に報知情報を送信される。表示端末30は、受信した報知情報を表示部31に表示する。表示部31の表示を見たユーザは、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れる行動をとることができる。時刻T15以後、空調機器90が停止しており、室外空間120の空気が室内空間110に取り入れられている。時刻T15以後は空調機器90が停止しているため、処理部26は判定処理を行わない。
図6は、冬季の一日のうちの7時から19時の内気温Temp1及び外気温Temp2の変化を示している。図6の時刻T21において、ユーザが、空調機器90を暖房モード(設定温度19℃)で動作させている。これにより、処理部26は判定処理を開始し、動作モードが暖房モードであるから(S12;暖房モード)、暖房温度条件を選択する。時刻T21において、外気温Temp2は内気温Temp1より低い(S33;NO)。そのため、処理部26は、内気温Temp1と外気温Temp2が報知条件を満たしていないと判断し、報知処理を行わない。その後の時刻T22では、内気温Temp1が空調機器90の設定温度(19℃)に等しくなっているが、外気温Temp2が内気温Temp1より低いため、処理部26は、内気温Temp1と外気温Temp2が報知条件を満たしていないと判断する。その後の時刻T23では、外気温Temp2が上昇し、内気温Temp1より高くなっている(S33;YES)。しかし、外気温Temp2はまだ暖房閾温度(20℃)以上ではない(S34;NO)。そのため、処理部26は、内気温Temp1と外気温Temp2が報知条件を満たしていないと判断する。その後の時刻T24では、外気温Temp2がさらに上昇し、暖房閾温度(20℃)以上になっており(S34;YES)、また、温度差も所定値(ここでは1℃)以上である(S35;YES)。この充足状態が所定時間継続すると(S36;YES)、処理部26は、内気温Temp1と外気温Temp2が報知条件を満たしていると判断して、報知処理を行う(S40)。これによって、コントローラ20から表示端末30に報知情報を送信される。表示端末30は、受信した報知情報を表示部31に表示する。表示部31の表示を見たユーザは、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れる行動をとることができる。時刻T24以後、空調機器90が停止しており、室外空間120の空気が室内空間110に取り入れられている。時刻T24以後は空調機器90が停止しているため、処理部26は判定処理を行わない。
以上述べた本実施形態の報知システム10では、処理部26は、内気温取得部21により取得された内気温と外気温取得部22により取得された外気温が報知条件を満たす場合に、報知情報を出力する報知処理を行う。報知条件は、動作モード取得部23により取得された動作モードに対応する温度条件を含む。温度条件は、少なくとも、内気温取得部21により取得された内気温と外気温取得部22により取得された外気温とが動作モード取得部23により取得された動作モードに対応する相関関係を満たすことを条件としている。そのため、報知システム10は、空調モードの動作時に内気温と外気温とが、動作モードに対応する相関関係を満たしている場合に、報知情報を出力できる。したがって、本実施形態の報知システム10は、空調機器90の動作時に、空調機器90の動作モードに応じた外気温と内気温との相関関係の報知を行える。
本実施形態の報知システム10は、例えば、コンピュータシステムが報知プログラムを実行することによって実現され得る。言い換えれば、報知プログラムは、コンピュータシステムにより実行されると、コンピュータシステムを本実施形態の報知システムとして機能させる。この報知プログラムによれば、報知システム10と同様に、空調機器90の動作時に、空調機器90の動作モードに応じた外気温と内気温との相関関係の報知を行える。このような報知プログラムは、例えば、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の記録媒体に記録されてコンピュータシステムに提供されてもよいし、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよい。ここで、コンピュータシステムは、1又は複数のコンピュータで構成されるシステムを意味する。つまり、報知システム10は、表示端末30、コントローラ20、及びサーバ装置40を備えることは必須ではなく、例えば、表示端末30とコントローラ20とサーバ装置40とのうちの少なくとも1つの装置によって構成されてもよい。例えば、表示端末30、コントローラ20、及びサーバ装置40のうち2以上の装置が報知システム10の機能を分担してもよい。また、報知システム10の少なくとも一部の機能は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
言い換えれば、コンピュータシステムが、報知プログラムを実行することによって、次の報知方法を実行する。すなわち、報知方法は、室内空間110の温度である内気温をコンピュータシステムにより取得し、室外空間120の温度である外気温をコンピュータシステムにより取得し、空調機器90の動作モードをコンピュータシステムにより取得する。さらに、報知方法は、コンピュータシステムにより取得された内気温及び外気温が前記動作モードに対応する温度条件を含む報知条件を満たす場合に、コンピュータシステムにより、報知情報を出力する報知処理を行う。温度条件は、少なくとも、コンピュータシステムにより取得された内気温及び外気温がコンピュータシステムにより取得された動作モードに対応する相関関係を満たすことを条件とする。この報知方法によれば、報知システム10と同様に、空調機器90の動作時に、空調機器90の動作モードに応じた外気温と内気温との相関関係の報知を行える。
2.変形例
本発明の実施形態は、上記の実施形態に限定されない。上記の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
例えば、変形例では、冷房温度条件は、外気温が冷房閾温度以下であることを条件としなくてもよい。換言すれば、判断処理において、ステップS24を省略してもよい。また、外気温が冷房閾温度以下であることを冷房温度条件が条件とするかどうかをユーザが(例えば、表示端末30を用いて)選択できるようにしてもよい。また、冷房閾温度をユーザが(例えば、表示端末30を用いて)入力できるようにしてもよい。
同様に、暖房温度条件は、外気温が暖房閾温度以上であることを条件としなくてもよい。換言すれば、判断処理において、ステップS34を省略してもよい。あるいは、外気温が暖房閾温度以下であることを暖房温度条件が条件とするかどうかをユーザが(例えば、表示端末30を用いて)選択できるようにしてもよい。また、暖房閾温度をユーザが(例えば、表示端末30を用いて)入力できるようにしてもよい。
例えば、変形例では、温度条件(冷房温度条件及び暖房温度条件)は、内気温と外気温との差の絶対値(温度差)が所定値以上であることを条件としなくてもよい。換言すれば、判断処理において、ステップS25,S35を省略してもよい。あるいは、内気温と外気温との差の絶対値(温度差)が所定値以上であることを温度条件が条件とするかどうかをユーザが(例えば、表示端末30を用いて)選択できるようにしてもよい。また、所定値をユーザが(例えば、表示端末30を用いて)入力できるようにしてもよい。
例えば、変形例では、報知条件は、時間条件を含んでいなくてもよい。換言すれば、判断処理において、ステップS26,S36を省略してもよい。あるいは、報知条件が時間条件を含むかどうかをユーザが(例えば、表示端末30を用いて)選択できるようにしてもよい。
例えば、変形例では、処理部26は、報知処理において、位置取得部25により取得された現在位置が室内空間110の外であるかどうかに関係なく、送信処理を行ってもよい。あるいは、位置取得部25により取得された現在位置が室内空間110の外である場合に処理部26が送信処理を行うかどうかをユーザが(例えば、表示端末30を用いて)選択できるようにしてもよい。さらに、現在位置が室内空間110の外である場合に現在位置が室内空間110に向かって移動していれば、処理部26が送信処理を行うかどうかをユーザが(例えば、表示端末30を用いて)選択できるようにしてもよい。
例えば、変形例では、表示端末30は、自身の現在位置が室内空間110の外である場合は、報知情報を表示しないように構成されてもよい。例えば、表示端末30は、処理部26から報知情報を受け取ると、GPS機能により自身の現在位置(GPS座標)を取得する。表示端末30は、GPS座標において、自身の現在位置が、室内空間110の範囲内にあるかどうかを判定する。なお、GPS座標における室内空間110の範囲は、予め表示端末30に登録される。表示端末30は、自身の現在位置が室内空間110の範囲内にあれば、処理部26から受け取った報知情報を表示する。表示端末30は、自身の現在位置が室内空間110の範囲内になければ、処理部26から受け取った報知情報を表示しない。表示端末30の現在位置が室内空間110の外である場合、表示端末30のユーザは、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れる行動をとることが難しい。この場合、表示端末30は報知情報を表示しないから、ユーザに余計な情報を与えなくて済む。
例えば、変形例では、表示端末30は、自身の現在位置が室内空間110の外である場合に現在位置が室内空間110に向かって移動していれば、報知情報を表示するように構成されてもよい。例えば、表示端末30は、処理部26から報知情報を受け取ると、GPS機能により自身の現在位置(GPS座標)を取得する。表示端末30は、GPS座標において、自身の現在位置が、室内空間110の範囲内にあるかどうかを判定する。表示端末30は、自身の現在位置が室内空間110の範囲内にあれば、処理部26から受け取った報知情報を表示する。表示端末30は、自身の現在位置が室内空間110の範囲内になければ、現在位置が室内空間110に向かって移動しているかどうかを判定する。例えば、表示端末30は、GPS機能により現在位置の変化を取得し、現在位置の変化から現在位置が室内空間110の範囲に向かって移動しているかどうかを判定してもよい。現在位置が室内空間110に向かって移動していると判断した場合、表示端末30は、処理部26から受け取った報知情報を表示する。現在位置が室内空間110に向かって移動していないと判断した場合、表示端末30は、処理部26から受け取った報知情報を表示しない。現在位置が室内空間110に向かって移動している場合、表示端末30のユーザは施設100に向かっていると可能性が高く、空調機器90を停止して室外空間120の空気を室内空間110に取り入れる行動をとることができる場合がある。そのため、ユーザが有用な報知情報を受け取れない可能性を低減できる。
あるいは、表示端末30の現在位置が室内空間110の外である場合に表示端末30が報知情報を表示するかどうかをユーザが(例えば、表示端末30を用いて)選択できるようにしてもよい。さらに、表示端末30の現在位置が室内空間110の外である場合に現在位置が室内空間110に向かって移動していれば表示端末30が報知情報を表示するかどうかをユーザが(例えば、表示端末30を用いて)選択できるようにしてもよい。
例えば、変形例では、位置取得部25は、表示端末30が宅内ネットワークに接続されていれば、表示端末30の現在位置が室内空間(110)の内であると、処理部26に通知してもよい。
例えば、変形例では、空調機器90は、ヒートポンプを用いた空調装置以外の、電力、ガス、灯油のようなエネルギー源(二次エネルギー源)を消費して放熱又は吸熱を行う空調機器(例えば、吸収式の空調装置)があってもよい。また、空調機器90の動作モードは、冷房モードと暖房モードとの一方を含んでいればよい。例えば、空調機器90は、ストーブ、ファンヒータ、床暖房装置等であってもよく、この場合、空調機器90の動作モードは暖房モードである。
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本発明に係る第1の態様の報知システム(10)は、内気温取得部(21)と、外気温取得部(22)と、動作モード取得部(23)と、処理部(26)と、を備える。前記内気温取得部(21)は、室内空間(110)の温度である内気温を取得するように構成される。前記外気温取得部(22)は、室外空間(120)の温度である外気温を取得するように構成される。前記動作モード取得部(23)は、前記室内空間(110)に対応する空調機器(90)の動作モードを取得するように構成される。前記処理部(26)は、前記内気温取得部(21)により取得された前記内気温と前記外気温取得部(22)により取得された前記外気温が、報知条件を満たす場合に、報知情報を出力する報知処理を行うように構成される。報知条件は、前記動作モード取得部(23)により取得された前記動作モードに対応する温度条件を含む。前記温度条件は、少なくとも、前記内気温取得部(21)により取得された前記内気温と前記外気温取得部(22)により取得された前記外気温とが前記動作モード取得部(23)により取得された前記動作モードに対応する相関関係を満たすことを条件とする。第1の態様によれば、空調機器(90)の動作時に、空調機器(90)の動作モードに応じて外気温と内気温との相関関係の報知を行える。
本発明に係る第2の態様の報知システム(10)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記報知条件は、さらに、時間条件を含む。前記時間条件は、前記内気温取得部(21)により取得された前記内気温と前記外気温取得部(22)により取得された前記外気温が前記温度条件を満たしている状態が所定時間継続することを条件とする。第2の態様によれば、何らかの要因で一時的に温度条件が満たされた場合に、処理部(26)が、内気温と外気温とが報知条件を満たしていると誤って判断してしまう可能性を低減できる。
本発明に係る第3の態様の報知システム(10)は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記相関関係は、前記室外空間(120)が前記室内空間(110)よりも快適である場合の前記内気温と前記外気温との関係である。第3の態様によれば、空調機器(90)を停止して室外空間(120)の空気を室内空間(110)に取り入れた場合に室内空間(110)がユーザにとって快適な状態になる可能性が高くなる。
本発明に係る第4の態様の報知システム(10)は、第1〜第3の態様のうちいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記動作モードは、冷房モードを含む。前記温度条件は、前記冷房モードに対応する冷房温度条件を含む。前記冷房温度条件の前記相関関係は、前記外気温が前記内気温より低いという関係である。第4の態様によれば、空調機器(90)の動作時に、空調機器(90)の冷房モードに応じた外気温と内気温との相関関係の報知を行える。
本発明に係る第5の態様の報知システム(10)は、第4の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記冷房温度条件は、さらに、前記外気温が冷房閾温度以下であることを条件とする。第5の態様によれば、空調機器(90)を停止して室外空間(120)の空気を室内空間(110)に取り入れた場合に室内空間(110)がユーザにとって快適な状態になる可能性がさらに高くなる。
本発明に係る第6の態様の報知システム(10)は、第1〜第5の態様のうちいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記動作モードは、暖房モードを含む。前記温度条件は、前記暖房モードに対応する暖房温度条件を含む。前記暖房温度条件の前記相関関係は、前記外気温が前記内気温より高いという関係である。第6の態様によれば、空調機器(90)の動作時に、空調機器(90)の暖房モードに応じた外気温と内気温との相関関係の報知を行える。
本発明に係る第7の態様の報知システム(10)は、第6の態様との組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記暖房温度条件は、さらに、前記外気温が暖房閾温度以上であることを条件とする。第7の態様によれば、空調機器(90)を停止して室外空間(120)の空気を室内空間(110)に取り入れた場合に室内空間(110)がユーザにとって快適な状態になる可能性がさらに高くなる。
本発明に係る第8の態様の報知システム(10)は、第1〜第7の態様のうちいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記温度条件は、さらに、前記内気温と前記外気温との差の絶対値が所定値以上であることを条件とする。第8の態様によれば、ユーザに余計な報知情報を与えなくて済む。
本発明に係る第9の態様の報知システム(10)は、第1〜第8の態様との組み合わせにより実現され得る。第9の態様は、表示端末(30;30A,30B,30C)をさらに備える。前記報知処理は、前記報知情報を、前記表示端末(30;30A,30B,30C)に送信する送信処理を含む。前記表示端末(30;30A,30B,30C)は、前記報知情報を受け取ると、前記報知情報を表示するように構成される。第9の態様によれば、ユーザが報知情報に気付きやすくなる。
本発明に係る第10の態様の報知システム(10)は、第9の態様との組み合わせにより実現され得る。第10の態様は、前記表示端末(30;30A,30B,30C)の現在位置を取得する位置取得部(25)をさらに備える。前記処理部(26)は、前記報知処理において、前記位置取得部(25)により取得された前記現在位置が前記室内空間(110)の外である場合は、前記送信処理を行わないように構成される。第10の態様によれば、ユーザに余計な報知情報を与えなくて済む。
本発明に係る第11の態様の報知システム(10)は、第10の態様との組み合わせにより実現され得る。第11の態様では、前記処理部(26)は、前記位置取得部(25)により取得された前記現在位置が前記室内空間(110)の外である場合に前記現在位置が前記室内空間(110)に向かって移動していれば、前記送信処理を行うように構成される。第11の態様によれば、ユーザが有用な報知情報を受け取れない可能性を低減できる。
本発明に係る第12の態様の報知システム(10)は、第9の態様との組み合わせにより実現され得る。第12の態様では、前記表示端末(30;30A,30B,30C)は、自身の現在位置が前記室内空間(110)の外である場合は、前記報知情報を表示しないように構成される。第12の態様によれば、ユーザに余計な報知情報を与えなくて済む。
本発明に係る第13の態様の報知システム(10)は、第12の態様との組み合わせにより実現され得る。第13の態様では、前記表示端末(30;30A,30B,30C)は、前記現在位置が前記室内空間(110)の外である場合に前記現在位置が前記室内空間(110)に向かって移動していれば、前記報知情報を表示するように構成される。第13の態様によれば、ユーザが有用な報知情報を受け取れない可能性を低減できる。
本発明に係る第14の態様の報知システム(10)は、第9〜第13の態様のうちいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第14の態様では、前記報知情報は、前記空調機器(90)を停止して前記室外空間(120)の空気を前記室内空間(110)に取り入れることを促すメッセージを含む。第14の態様によれば、ユーザが、空調機器(90)を停止して室外空間(120)の空気を室内空間(110)に取り入れる行動をとりやすくなる。
本発明に係る第15の態様の報知プログラムは、コンピュータシステム(20,30,40)により実行されると、前記コンピュータシステム(20,30,40)を報知システム(10)として機能させるプログラムである。前記報知システム(10)は、内気温取得部(21)と、外気温取得部(22)と、動作モード取得部(23)と、処理部(26)と、を備える。前記内気温取得部(21)は、室内空間(110)の温度である内気温を取得するように構成される。前記外気温取得部(22)は、室外空間(120)の温度である外気温を取得するように構成される。前記動作モード取得部(23)は、前記室内空間(110)に対応する空調機器(90)の動作モードを取得するように構成される。前記処理部(26)は、前記内気温取得部(21)により取得された前記内気温と前記外気温取得部(22)により取得された前記外気温が、報知条件を満たす場合に、報知情報を出力する報知処理を行うように構成される。報知条件は、前記動作モード取得部(23)により取得された前記動作モードに対応する温度条件を含む。前記温度条件は、少なくとも、前記内気温取得部(21)により取得された前記内気温と前記外気温取得部(22)により取得された前記外気温とが前記動作モード取得部(23)により取得された前記動作モードに対応する相関関係を満たすことを条件とする。第15の態様によれば、空調機器(90)の動作時に、空調機器(90)の動作モードに応じて外気温と内気温との相関関係の報知を行える。
本発明に係る第16の態様の報知方法は、室内空間(110)の温度である内気温を、コンピュータシステム(20,30,40)により取得し、室外空間(120)の温度である外気温を、前記コンピュータシステム(20,30,40)により取得する。さらに、第16の態様の報知方法は、空調機器(90)の動作モードを、前記コンピュータシステム(20,30,40)により取得する。第16の態様の報知方法は、前記コンピュータシステム(20,30,40)により取得された前記内気温及び前記外気温が報知条件を満たす場合に、前記コンピュータシステム(20,30,40)により、報知情報を出力する報知処理を行う。前記報知条件は、前記コンピュータシステム(20,30,40)により取得された前記動作モードに対応する温度条件を含む。前記温度条件は、少なくとも、前記コンピュータシステム(20,30,40)により取得された前記内気温及び前記外気温が前記コンピュータシステム(20,30,40)により取得された前記動作モードに対応する相関関係を満たすことを条件とする。第16の態様によれば、空調機器(90)の動作時に、空調機器(90)の動作モードに応じて外気温と内気温との相関関係の報知を行える。