JP6868718B1 - 複合材料ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1、スイートスポット位置をフェース面の幾何学中心点に接近させることができる。つまり、本発明は、ネック部と一体成型される炭素繊維複合材料製クラブヘッド本体、及びフェース板を別々に成形してから固定する製造方法及び構造を採用することで、スイートスポット位置をフェース面の幾何学中心点に接近させ、又は一致させることを比較的容易に達成できるので、打球時にヘッドのエネルギーをより効率良くボールに伝えることができる。
2、ゴルフクラブヘッド本体を軽量化できる。つまり、本発明は、炭素繊維複合材料製ゴルフクラブヘッド本体とネック部を一体成型できる技術手段を採用し、具体的には、該ゴルフクラブヘッド本体に対し、炭素繊維を含む複合材料製プリプレグを積層するように形成する手段を利用し、必要な剛性を具備させた上で、該ゴルフクラブヘッド本体のクラウン部とソール部とネック部を一体成型する。この方法によれば、前記クラウン部とソール部とネック部の間に継ぎ目が現れないことから、より高い構造強度を持ち、且つ積層構造体の炭素繊維複合材料製ゴルフクラブヘッド本体は、インパクト時に適度に弾性変形し、応力を緩和することができる。故に、該ゴルフクラブヘッド本体の軽量化を図ることができ、より多くの余剰重量を得ることができる。
3、異なる性能特性(特に重心位置や慣性モーメント)ニーズに応じたゴルフクラブヘッドを容易に製造できる。つまり、上述したように、本発明は、ネック部と一体成型される炭素繊維複合材料製クラブヘッド本体、及びフェース板を別々に成形してから接合する製造方法及び構造を採用し、そのうち、該ゴルフクラブヘッド本体は、インパクト時に適度に弾性変形し、応力を緩和することができる炭素繊維複合材料積層構造であり、必要に応じて、その積層方法重量配分は容易に変更できることから、異なる性能特性(特に重心位置や慣性モーメント)ニーズに応じたゴルフクラブヘッドを容易に製造できる。
4、多様なゴルフクラブヘッドの剛性(flexible)設計が可能である。つまり、上述したように、本発明に係る複合材料ゴルフクラブヘッドは、異なる炭素繊維を含む複合材料製プリプレグ、例えば、金属糸や金属メッシュが設けられる複合材料製プリプレグを選択することができると共に、異なる炭素繊維を含む複合材料製プリプレグの積層方法を採用することができ、ゴルフクラブヘッド本体を、炭素繊維材料又は金属材料からなるフェース板と結合することによって、同一材料又は異なる材料の構造体を得られることから、多様な組み合わせを達成できる。故に、ゴルフクラブヘッドの剛性を多様に設計でき、打撃時の飛距離性能やボールの捉えやすさ、打球感、打球音などを容易に調整することができる。
5、ゴルフクラブヘッドの質量配分の設計自由度が高い。つまり、上述したように、本発明のヘッド本体は、炭素繊維を含む複合材料製プリプレグを積層して加熱加圧成形されており、そのうち、異なる炭素繊維を含む複合材料製プリプレグを選択することができることに加え、異なる炭素繊維を含む複合材料製プリプレグの積層方法を採用できることから、ゴルフクラブヘッドの本体部を軽量化しつつ、その軽量化によって得られた余剰重量を容易に任意の位置に再配分することができるので、ゴルフヘッドの質量配分を自由に設計することができる。
6、より高い構造強度を持つ。つまり、本発明に係る複合材料ゴルフクラブヘッドは、炭素繊維を含む複合材料製複合材料プリプレグを積層して、賦形工程、該炭素繊維を含む複合材料製プリプレグの表裏側それぞれに正圧・負圧の圧力を与える加圧工程、及び加熱作用による工程を施すことにより、前方開口部を有すると共にネック部を備えるシェル構造のゴルフクラブヘッド本体を形成し、具体的には、成形型内に積層される炭素繊維を含む複合材料製プリプレグは、空気圧の等方的な圧力により、表裏側から均等に加圧作用を与えつつ、且つ加熱作用を受けることで、十分に架橋硬化されて、強度に優れた構造体を得ることができる。
本発明に係る複合材料ゴルフクラブヘッドの製造方法は、図2に示すように、該成形型10は、前端から後端へ向かって延伸するキャビティ100を有し、該キャビティ100の形状が、所定されたゴルフクラブヘッド本体の外形によって形成され、該熱間プレス成形補助装置は、該成形型10を収納することができ、且つ該成形型10を介して、対象物に負圧や正圧の圧力を与えることにより、該加熱器が加熱作用を提供するものである。
具体的には、該熱間プレス成形補助装置の真空引き用袋30を利用して、該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォーム20を収容する成形型10の外部を負圧にして真空密封する一方、該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォーム20の内部に加圧用空気袋40を入れ、圧力を与え、同時に前記加熱器で該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォーム20を加熱する。該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォーム20を、ゴルフクラブヘッド本体の原形に硬化成形されるまで加熱加圧した後取り出し、該ゴルフクラブヘッド本体の原形に、バリ取り及び表面加工処理を施して、ゴルフクラブヘッド本体の中間製品を形成し、炭素繊維複合材料又は金属材料からなるフェース板を用意する。尚、ここでの金属材料は、チタン合金、又はステンレス鋼などであってもよい。続いて、該フェース板を、該ゴルフクラブヘッド本体の中間製品の前方開口部に接着固定し、複合材料ゴルフクラブヘッドを形成する。
この工程では、クラブヘッドの異なる性能に応じて、異なる種類の炭素繊維を含む複合材料プリプレグ、例えば、金属糸や金属メッシュが設けられる複合材料製プリプレグを選択でき、また、該炭素繊維を含む複合材料製プリプレグの積層方法によって、設計を多様化できることから、所望の積層構造を持つゴルフクラブヘッド本体部を製造できる。
100 キャビティ
11 第1賦形型
12 第2賦形型
20 ゴルフクラブヘッド本体のプリフォーム
30 真空引き用袋
40 加圧用空気袋
50A、50B ゴルフクラブヘッド本体
51A、51B ネック部
52 ウエイト部材
60A、60B フェース板
600 幾何学中心点
601 スイートスポット
61A、61B 嵌合い部
CG 重心点
Claims (10)
- キャビティを有する成形型と、熱間プレス成形補助装置と、加熱器とを利用する、複合材料ゴルフクラブヘッドの製造方法であって、
ネック部を一体的に備え、前方開口部を有するシェル構造の炭素繊維複合材料製ゴルフクラブヘッド本体を形成するために、炭素繊維を含む複合材料製プリプレグを積層させて、前記成形型のキャビティの内壁面に押し付け、前記ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームを成形し、
熱間プレス成形補助装置を利用して、前記成形型内のゴルフクラブヘッド本体のプリフォームの表側に真空負圧、裏側に正圧を与え、同時に前記加熱器で該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームを加熱する工程において、該熱間プレス成形補助装置の真空引き用袋を利用して、該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームが収容された成形型を真空引き用袋に入れて負圧にして真空密封する一方、該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームの内部側に加圧用空気袋を入れて圧力を与え、同時に前記加熱器で該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームを加熱し、該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームがゴルフクラブヘッド本体の原形に硬化成形されるまで加熱加圧した後、該成形型から取り出し、
該ゴルフクラブヘッド本体の原形に、バリ取り及び表面加工処理を施して、ゴルフクラブヘッド本体の中間製品を得て、
炭素繊維複合材料又は金属材料からなるフェース板を用意し、
該フェース板を、該ゴルフクラブヘッド本体の中間製品の前方開口部に接着固定し、複合材料ゴルフクラブヘッドを形成することを特徴とする、
複合材料ゴルフクラブヘッドの製造方法。 - 前記熱間プレス成形補助装置を利用して、前記成形型内のゴルフクラブヘッド本体のプリフォームの表側に真空負圧、裏側に正圧を与え、同時に前記加熱器で該クラブヘッド本体のプリフォームを加熱する工程において、加熱温度は60〜180℃、真空負圧値は−0.1〜−1bar、加圧空気の圧力値は1〜10barの範囲とし、その加熱加圧時間は、5〜60分とすることを特徴とする請求項1に記載の複合材料ゴルフクラブヘッドの製造方法。
- 前記成形型は、相対的に着脱可能な第1賦形型と第2賦形型との組み合わせを含み、前記ネック部を一体的に備え、前方開口部を有するシェル構造の炭素繊維複合材料製ゴルフクラブヘッド本体を形成するために、炭素繊維を含む複合材料製プリプレグを積層させて、前記成形型のキャビティの内壁面に押し付け、前記ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームを成形する工程において、炭素繊維を含む複合材料製プリプレグをそれぞれ、分離状態下の第1賦形型及び第2賦形型の内壁面に積層するように押し付け、該第1賦形型と第2賦形型が型閉じされると、第1賦形型及び第2賦形型の内壁面に押し付けられるそれぞれの炭素繊維を含む複合材料製プリプレグ積層材を一体化させて、前記シェル構造のゴルフクラブヘッド本体のプリフォームを形成することを特徴とする請求項2に記載の複合材料ゴルフクラブヘッドの製造方法。
- 前記熱間プレス成形補助装置は、開閉可能な容器をさらに含み、該容器の内部空間は、前記成形型と、該成形型の外部に配置される真空引き用袋と、該成形型の内部に配置される加圧用空気袋とを収納可能であり、また、前記加熱器は該容器内に設置され、前記熱間プレス成形補助装置を利用して、前記成形型内のゴルフクラブヘッド本体のプリフォームの表側に真空負圧、裏側に正圧を与え、同時に前記加熱器で該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームを加熱する工程において、ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームを収容する成形型、該成形型の外部を覆う真空引き用袋、及び該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォーム内に配置される加圧用空気袋を一斉に前記容器に入れ、該容器内に設置される加熱器によって、該ゴルフクラブヘッド本体のプリフォームを加熱することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の複合材料ゴルフクラブヘッドの製造方法。
- 前記フェース板の金属材料が、チタン合金、又はステンレス鋼であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の複合材料ゴルフクラブヘッドの製造方法。
- 炭素繊維複合材料製ゴルフクラブヘッド本体とフェース板を備え、
該ゴルフクラブヘッド本体は、前方開口部及びネック部を有するシェル構造体であって、炭素繊維を含む複合材料製プリプレグを積層して、賦形、加熱、該炭素繊維を含む複合材料製プリプレグ積層材の裏側及び表裏にそれぞれ、正圧、負圧の圧力を与える工程を経て一体成型され、
前記フェース板は、炭素繊維複合材料又は金属材料からなり、前記ゴルフクラブヘッド本体の前方開口部に固定され、
複合材料ゴルフクラブヘッドの重心点から延伸する直線が該フェース板と直交する交差点がスイートスポットであり、該スイートスポットが、該フェース板の幾何学中心点と隣接する又は重なり合うことを特徴とする、
複合材料ゴルフクラブヘッド。 - 前記フェース板の裏側に、該フェース板を前記ゴルフクラブヘッド本体の前方開口部に嵌め合わせて接着剤で固定させるための嵌合い部が形成されることを特徴とする請求項6に記載の複合材料ゴルフクラブヘッド。
- 前記フェース板の金属材料が、チタン合金、又はステンレス鋼であることを特徴とする請求項6に記載の複合材料ゴルフクラブヘッド。
- 前記ゴルフクラブヘッド本体の後方部又は底部に、少なくとも一つの金属製ウエイト部材が設置されることを特徴とする請求項6又は7に記載の複合材料ゴルフクラブヘッド。
- 前記ネック部内に、金属製ソケット部材が設置されることを特徴とする請求項6又は7に記載の複合材料ゴルフクラブヘッド。
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