JP6867834B2 - インク用バインダー組成物及びインク - Google Patents

インク用バインダー組成物及びインク Download PDF

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Description

本発明は、インク用バインダー組成物及びインクに関する。
自動車、電化製品、スマートフォン等の携帯電話、携帯端末などの部材には、加飾された射出成形品が使用されている。加飾された射出成形品は、例えば、透明フィルムの裏面に樹脂を含むインクを印刷することでインク層を形成して加飾フィルムとし、加飾フィルムを圧縮成形にて曲面、凸凹又は平面を有する形状に加工した後に金型に装着し、加飾フィルムのインク層の表面に向けて溶融した樹脂を射出して、樹脂の表面と加飾フィルムとを一体化させることにより製造される。
このような加飾フィルムのインク層は、射出成形の際、200℃〜300℃程度の高温環境下で、溶融した樹脂と積層される。そのため、加飾フィルムのインク層の形成に使用されるインクは、高温環境下に晒された場合であっても、インク層が流動(以下、「インク流れ」ともいう。)しない程度の耐熱性が求められる。
インクの耐熱性は、インクに使用される樹脂の耐熱性に左右されるため、耐熱性に優れるポリカーボネート樹脂を用いたインクとして、例えば、ポリカーボネート樹脂組成物をバインダー樹脂として用いる耐熱性印刷インキが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
更に、耐候性に優れたアクリル樹脂を用いたインクとして、例えば、結合剤として少なくとも115℃のビカー軟化温度VST(ISO306B)を有するポリ(メタ)アクリレートを使用するインクが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−67838号公報 特表2005−501161号公報
一般に、ポリカーボネート樹脂は耐候性に劣る傾向があるため、特許文献1に記載の耐熱性印刷インキに由来するインク層を有する射出成形品は、耐候性に改善の余地が認められる。
また、一般にアクリル樹脂は、硬く、脆い物性を示すことが知られている。特許文献2に記載のアクリル樹脂を含むインクに由来するインク層を有する成形品は、例えば、圧縮成形により成形した場合、屈曲又は延伸されることによって、インク層にひび割れ(以下、「クラック」ともいう。)が生じやすく、加工性に乏しい傾向がある。
また、特許文献2に記載のインクは、架橋剤を含まないので十分な耐熱性が得られにくい。そのため、このインクを含むインク層は、例えば、200℃〜300℃程度の高温環境下において、インク流れが生じる可能性がある。
クラックの抑制、耐熱性、及び耐候性をさらに高めるためには、アクリル樹脂を含むインクに、架橋剤を加えることが考えられる。しかし、架橋剤を含むインクは、経時で変色(以下、「黄変」ともいう。)しやすい。また、架橋剤を含むインクは、経時で粘度が上昇して、作業効率が低下しやすい傾向がある。
以上の理由から、耐熱性、具体的には高温環境下でのインク流れに代表される不良を抑制し、かつ貯蔵安定性に優れる、すなわち経時で変色せず、粘度が上昇しない(ポットライフが長い)インクの提供が求められている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、耐熱性及び貯蔵安定性に優れるインク用バインダー組成物並びにインクを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的な手段には、以下の態様が含まれる。
<1> (メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来の構成単位(A)、カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)、及び塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)を含み、前記構成単位(B)に対する前記構成単位(C)の含有比率[(C)/(B)]がモル基準で0.1を超えて10.0未満であり、かつ、ガラス転移温度が23℃以上である(メタ)アクリル系共重合体を含有し、架橋剤の含有率が、前記構成単位(B)の全モル数に対して0.5モル%以下であるインク用バインダー組成物。
<2> 前記カルボキシ基を有する単量体は、メタクリル酸及び2−アクリロイルオキシエチル−コハク酸の少なくとも一方を含む<1>に記載のインク用バインダー組成物。
<3> 前記塩基性基を有する単量体は、アミノ基又はアミド基を有する単量体を含む<1>又は<2>に記載のインク用バインダー組成物。
<4> 前記アミノ基を有する単量体が、メタクリル酸ジメチルアミノエチル及びメタクリル酸ジエチルアミノエチルの少なくとも一方を含む<3>に記載のインク用バインダー組成物。
<5> 射出成形に用いられる<1>〜<4>のいずれか1つに記載のインク用バインダー組成物。
<6> <1>〜<5>のいずれか1つに記載のインク用バインダー組成物と、着色剤と、を含む記載のインク。
本発明によれば、耐熱性及び貯蔵安定性に優れるインク用バインダー組成物並びにインクを提供することができる。
以下、本発明のインク用バインダー組成物及びインクについて詳細に説明する。なお、本発明において、数値範囲における「〜」は、「〜」の前後の数値を含むことを意味する。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」及び「メタクリル」の両者を包含することを意味し、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」及び「メタクリレート」の両者を包含することを意味し、「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両者を包含することを意味する。
インク用バインダー組成物とは、例えば、液状、ペースト状、又は粉末状の組成物を含む。
また、インクとは、インク用バインダー組成物と着色剤(例えば顔料及び染料等)とを含む。
また、インク層とは、例えば固形状の層を指す。
≪インク用バインダー組成物≫
本発明のインク用バインダー組成物は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来の構成単位(A)、カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)、及び塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)を含み、前記構成単位(B)に対する前記構成単位(C)の含有比率[(C)/(B)]がモル基準で0.1を超えて10.0未満であり、かつ、ガラス転移温度が23℃以上である(メタ)アクリル系共重合体を含有し、架橋剤の含有率が、前記構成単位(B)の全モル数に対して0.5モル%以下である。
インク用バインダー組成物がこのような構成を有することで、耐熱性及び貯蔵安定性に優れる。このメカニズムは定かではないが、以下のように推測される。
本発明のインク用バインダー組成物(以下、単に「バインダー組成物」ともいう。)は、(メタ)アクリル系共重合体において、カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)に対する、塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)の含有比率が特定の範囲であると、バインダー組成物中でカルボキシ基と、塩基性基と、が相互作用することで、疑似架橋構造を形成していると推測される。バインダー組成物は、疑似架橋構造を形成することによって、架橋剤を用いずとも、十分な耐熱性を発揮することが可能となり、200℃〜300℃程度の環境下で用いられた場合であっても、インク流れに代表される加工性の低下を抑制する傾向がある。バインダー組成物は、架橋剤を極めて少量含むまたは含まないので、経時での粘度の上昇を抑制することが可能となる。また、バインダー組成物は、架橋剤に由来する着色が抑制されるため、貯蔵安定性にも優れる傾向がある。
バインダー組成物は、(メタ)アクリル系共重合体のモル比率による計算ガラス転移温度が23℃以上であるので、十分な耐熱性を発揮することが可能となり、例えば、200℃〜300℃程度の高温環境下に晒された場合であっても、インク流れの発生を抑制することが可能となる。また、ガラス転移温度が23℃以上であるので、常温において、バインダー組成物を用いて形成したフィルムを重ねた場合、フィルム同士の貼り付き(ブロッキング)を抑制することが可能となる。
[(メタ)アクリル系共重合体]
本発明のバインダー組成物は、特定の(メタ)アクリル系共重合体の少なくとも一種を含有する。特定の(メタ)アクリル系共重合体を含むことにより、高温時の弾性率が保持される傾向があり、優れた耐熱性を発揮することが可能となる。
本発明における(メタ)アクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来の構成単位(A)、カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)、及び塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)を含む。
特定の(メタ)アクリル系共重合体が、カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)と、塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)と、を含むので、カルボキシ基と塩基性基とが相互作用して、疑似架橋構造を形成すると推測される。これにより、バインダー組成物は、高温時の弾性率を保持することができ、優れた耐熱性を発揮することが可能となる。
また、(メタ)アクリル系共重合体は、上記に加えて、必要に応じて、更に他の単量体に由来の構成単位を含んでいてもよい。
なお、(メタ)アクリル系共重合体において、各構成単位の含有比率は、構成単位ごとにモル%の値にて表記する。
<(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来の構成単位(A)>
(メタ)アクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来の構成単位(A)(以下、単に「構成単位(A)」ともいう。)を含む。なお、構成単位(A)は、カルボキシ基又は塩基性基を含まない単位であり、後述する構成単位(B)及び構成単位(C)を含まない。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。本明細書中において、環状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルには、飽和環構造であるシクロアルキル基(シクロヘキシル基、ジシクロペンタニル基、イソボルニル基等の脂環基)を有する(メタ)アクリル酸エステルに加え、不飽和環基(フェニル基、ビフェニル基等の芳香環基)を有する(メタ)アクリル酸エステルも包含される。
アルキル基が直鎖状又は分岐状である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜20である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、アルキル基の炭素数が1〜8である(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。
アルキル基が直鎖状又は分岐状である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルが挙げられる。
アルキル基が直鎖状又は分岐状である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル及び(メタ)アクリル酸n−ブチルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルの少なくとも1種がより好ましい。
アルキル基が環状である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド(EO)変性クレゾール、(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド(EO)変性ノニルフェノール、(メタ)アクリル酸ビフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸イソボルニルが挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、単独重合体(ホモポリマー)としたときのガラス転移温度が−20℃以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び単独重合体としたときのガラス転移温度が50℃以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むことが好ましい。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来の構成単位を(メタ)アクリル系共重合体が含むことにより、インク層を形成した際の耐熱性と加工性とのバランスが良好となるように、(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度を調整できる。単独重合体としたときのガラス転移温度が−20℃以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸エチル(−27℃)、アクリル酸n−ブチル(−57℃)、アクリル酸2−エチルヘキシル(−76℃)が挙げられ、単独重合体としたときのガラス転移温度が50℃以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル(103℃)が挙げられる。
単独重合体としたときのガラス転移温度が−20℃以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸エチルが特に好ましい。
構成単位(A)の含有率としては、特に制限はなく、インク層を形成した際の耐熱性と加工性とのバランスをとる点から、(メタ)アクリル系共重合体の全構成単位に対して75モル%〜98モル%が好ましく、80モル%〜97モル%がより好ましく、94モル%〜97モル%が更に好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体における、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来の構成単位(A)は、1種単独で又は、2種以上を組み合わせてもよい。例えば、構成単位(A)は、前述した(メタ)アクリル酸アルキルエステルから選択される少なくとも1つに由来の構成単位であってもよい。
<カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)>
(メタ)アクリル系共重合体は、カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)(以下、単に「構成単位(B)」ともいう。)を含む。バインダー組成物中において、(メタ)アクリル系共重合体が酸性を示す構成単位(B)を含むと、後述の塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)との相互作用により、疑似架橋構造を形成することが可能となる。バインダー組成物を用いて形成したインク層は、高温時の弾性率が十分に保持されているので、優れた耐熱性を示し、インク流れの発生を抑制することが可能となる。
なお、構成単位(B)には、上記の構成単位(A)及び後述する構成単位(C)は含まれない。
カルボキシ基を有する単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、桂皮酸、コハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(2−アクリロイルオキシエチル−コハク酸)、マレイン酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フマル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,2−ジカルボキシシクロヘキサンモノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、貯蔵安定性の観点から、カルボキシ基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリロイルオキシエチル−コハク酸、及びω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートが好ましく、メタクリル酸及び2−アクリロイルオキシエチル−コハク酸の少なくとも一方がより好ましい。
構成単位(B)は、1種単独で又は、2種以上を組み合わせてもよい。
なお、上記のカルボキシ基を有する単量体で、単独重合体としたときのガラス転移温度は、それぞれアクリル酸は166℃、メタクリル酸は185℃、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸は−40℃、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート(n≒2)は−30℃である。
構成単位(B)は、下記一般式(1)で表される構成単位を含んでいてもよい。
構成単位(B)が一般式(1)で表される構成単位を含むと、カルボキシ基がLを介して(メタ)アクリル酸と結合していることにより、立体障害の観点から、(メタ)アクリル系共重合体が(メタ)アクリル酸等の短鎖のカルボキシ基を有する単量体と比べ、一般式(1)で表されるカルボキシ基を有する単量体に由来する構成単位を含む場合、経時による着色をより抑制することが可能になる。
Figure 0006867834

一般式(1)において、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Lは、アルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、及び酸素原子からなる群より選ばれる少なくとも1つで構成される2価の連結基を表す。
但し、Lが酸素原子を含む場合、酸素原子は、アルキレン基、アリーレン基及びカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種と結合した基が形成され、−COO−及び−CO−と結合する。
Lにおけるアルキレン基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。Lにおけるアルキレン基が直鎖状又は分岐状の場合、アルキレン基の炭素数は、1〜12であることが好ましく、2〜10であることがより好ましく、2〜6であることが更に好ましい。
また、Lにおけるアルキレン基が環状の場合、Lとしては脂環基(シクロ環基)が挙げられる。環状のアルキレン基は、炭素数5〜6のシクロ環基であってもよく、具体例としてシクロへキシレンなどが好適である。
Lにおけるアリーレン基は、炭素数が6〜10であることが好ましく、フェニレン基であることがより好ましい。アリーレン基における結合位置は特に制限されない。例えばアリーレン基がフェニレン基の場合、結合位置は1位と4位、1位と2位、及び1位と3位のいずれであってもよく、1位と2位であることが好ましい。
Lにおけるアルキレン基及びアリーレン基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、ニトロ基、フェニル基などが挙げられる。
一般式(1)におけるLで表される2価の連結基は、耐アルコール性をより高める観点から、下記の一般式(2)又は一般式(3)で表される2価の連結基であることが好ましい。
Figure 0006867834

一般式(2)及び(3)中、R21〜R24はそれぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキレン基又は炭素数6〜10のアリーレン基を示す。nは0〜10の数を示し、mは1〜10の数を示す。
21〜R24におけるアルキレン基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよく、直鎖状又は分岐状であることが好ましく、直鎖状であることがより好ましい。環状のアルキレンとしては、シクロアルキレンが好ましく、例えばシクロへキシレンがより好ましい。
21〜R24における、アリーレン基及びシクロアルキレン基における結合位置は特に制限されない。アリーレン基が例えばフェニレン基である場合又はシクロアルキレン基が例えばシクロヘキシレン基の場合、結合位置は1位と4位、1位と2位、及び1位と3位のいずれであってもよく、1位と2位であることが好ましい。
一般式(2)において、R21及びR22におけるアルキレン基は、それぞれ独立に、炭素数が2〜10であることが好ましく、炭素数が2〜6であることがより好ましい。アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、シクロへキシレン基等が挙げられる。
21及びR22におけるアルキレン基は、同一であっても異なっていてもよい。
また、R21及びR22におけるアリーレン基は、それぞれ独立に、フェニレン基又はナフチレン基であることが好ましく、フェニレン基であることがより好ましい。
一般式(2)におけるR21及びR22は、耐アルコール性の観点から、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基がより好ましく、炭素数2〜6であって直鎖状又は分岐状のアルキレン基であることが更に好ましい。
一般式(2)において、nは0〜10の数を表す。特定(メタ)アクリル系共重合体が、一般式(1)で表される構成単位を1種類のみ含む場合には、nは整数であり、2種以上含む場合には、nは平均値である有理数となる。nは0〜4であることが好ましく、0〜2であることがより好ましい。
一般式(3)において、R23は、炭素数1〜12のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基であることが更に好ましい。
24は、炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、炭素数4〜8の環状アルキレン基(2価のシクロ環基)、又は炭素数6〜10のアリーレン基であることが好ましく、炭素数2〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、炭素数5〜6のシクロ環基、又はフェニレン基であることがより好ましく、炭素数2〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、シクロヘキシレン基、又はフェニレン基であることが更に好ましい。
一般式(3)において、mは1〜10の数を表す。特定(メタ)アクリル系共重合体が、一般式(1)で表される構成単位を1種類のみ含む場合には、mは整数であり、2種以上含む場合には、mは平均値である有理数となる。mは1〜4であることが好ましく、1〜2であることがより好ましい。
上記の中でも、一般式(1)におけるLで表される2価の連結基は、一般式(2)で表される連結基が特に好ましい。Lとして一般式(2)で表される連結基を有していることで、耐アルコール性が良好なインク層が得られる。
一般式(1)で表される構成単位は、例えば、下記一般式(1a)で表される単量体を、(メタ)アクリル系共重合体を構成する他の単量体と共重合することにより、(メタ)アクリル系共重合体に導入することができる。
Figure 0006867834

一般式(1a)中、R及びLは、一般式(1)におけるR及びLとそれぞれ同義である。
一般式(1a)で表される単量体は、常法により製造したものであっても、市販の単量体から適宜選択したものであってもよい。一般式(1a)で表される単量体のうちLが一般式(2)で表される単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ダイマー(好ましくは、一般式(2)におけるnの平均値が約0.4のもの)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート(好ましくは、一般式(2)におけるnの平均値が約2.0のもの)が挙げられる。これらの単量体は、例えば、「アロニックスM−5600」、「アロニックスM−5300」(以上、東亞合成(株)製、商品名)として市販されているものを用いることができる。
また、一般式(1a)で表される単量体のうちLが一般式(3)で表される単量体としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフマル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸が挙げられる。これらの単量体は例えば「ライトエステルHO−MS」、「ライトアクリレートHOA−MS(N)」、「ライトアクリレートHOA−HH(N)」、「ライトアクリレートHOA−MPL(N)」(以上、共栄社化学(株)製、商品名)として市販されているものを用いることができる。
インク層を形成した際の耐熱性をより高める点から、(メタ)アクリル系共重合体における、構成単位(B)の含有率としては、共重合体中の全構成単位に対して、0.5モル%以上であることが好ましく、1モル%以上であることがより好ましい。インク流れを抑制する程度の耐熱性を発揮し、かつ、特に後述する構成単位(C)とのバランスを保つ観点から、構成単位(B)の含有率としては、20モル%以下が好ましく、15モル%以下がより好ましく、10モル%以下が更に好ましく、6モル%以下が特に好ましい。
耐熱性に優れたインク層及び貯蔵安定性に優れたインクが得られる観点から、構成単位(B)が(メタ)アクリル系共重合体における一般式(1)で表される構成単位を含む場合、その含有率は、全構成単位に対して、0.5モル%〜5モル%が好ましく、1モル%〜4モル%がより好ましい。
<塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)>
(メタ)アクリル系共重合体は、塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)(以下、単に「構成単位(C)」ともいう。)を含む。
バインダー組成物中において、(メタ)アクリル系共重合体が塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)を含むと、塩基性基と、構成単位(B)に含まれるカルボキシ基と、が相互作用して、疑似架橋構造を形成することが可能となる。バインダー組成物を用いて形成したインク層は、高温時の弾性率が十分に保持されているので優れた耐熱性を示し、インク流れの発生を抑制することが可能となる。
なお、構成単位(C)には、上記の構成単位(A)及び構成単位(B)は含まれない。
塩基性基を有する単量体としては、例えば、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、N原子を含むヘテロ環、アミド基などを有する単量体が挙げられる。これらの中でも、カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)と相互作用して、疑似架橋構造をより形成しやすい点から、塩基性基を有する単量体としては、アミノ基又はアミド基を有する単量体であることが好ましい。
構成単位(C)は、1種単独で又は、2種以上を組み合わせてもよい。
アミノ基又はアミド基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル((メタ)アクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチル)、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル((メタ)アクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチル))、メタクリル酸3−(ジメチルアミノ)プロピル、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチル,N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
アミノ基又はアミド基を有する単量体の中でも、耐熱性に優れたインク層及び貯蔵安定性に優れたインクが得られる観点から、アミノ基を有する単量体が好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸3−(ジメチルアミノ)プロピルが挙げられる。中でも、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、及び(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルが好ましい。
なお、上記のアミノ基又はアミド基を有する単量体として、単独重合体としたときのガラス転移温度は、それぞれメタクリル酸ジメチルアミノエチルは18℃、メタクリル酸ジエチルアミノエチルは20℃である。
(メタ)アクリル系共重合体における、構成単位(C)の含有率としては、耐熱性に優れたインク層及び貯蔵安定性に優れたインクが得られる観点から、全構成単位に対して0.4モル%〜10モル%であることが好ましく、0.8モル%〜8モル%であることがより好ましく、1モル%〜5モル%であることが更に好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体における、構成単位(B)に対する構成単位(C)の含有比率[(C)/(B)]は、モル基準で0.1を超えて10.0未満である。
含有比率[(C)/(B)]が0.1以下であると、構成単位(B)に対する構成単位(C)の含有比率が低すぎて、構成単位(B)に含まれる酸性基と構成単位(C)に含まれる塩基性とが十分に相互作用することができず、高温時の弾性率を確保することが困難となる。そのため、バインダー組成物により形成されたインク層は、十分な耐熱性を示すことができない。
また、含有比率[(C)/(B)]が10.0以上であると、構成単位(B)に対して、構成単位(C)のモル比率が高すぎて、構成単位(C)に含まれる窒素原子に起因して、経時で着色しやすく、貯蔵安定性に劣りやすい傾向がある。
上記観点から、含有比率[(C)/(B)]としては、0.15〜8.5が好ましく、0.5〜6.0がより好ましく、1.0〜5.0が更に好ましい。
構成単位(B)の含有率及び構成単位(C)の含有率の合計は、(メタ)アクリル系共重合体中の全構成単位に対して、2モル%〜20モル%の範囲にあることが好ましい。高温時の弾性率を確保する観点から、構成単位(B)の含有率及び構成単位(C)の含有率の合計としては、2モル%〜12モル%の範囲にあることがより好ましく、3モル%〜6モル%の範囲にあることが更に好ましい。
<その他の単量体に由来の構成単位>
(メタ)アクリル系共重合体は、上記の構成単位(A)〜(C)以外に、その他の共重合性単量体に由来する構成単位を更に含んでいてもよい。
その他の共重合性単量体としては、例えば、芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体、カルボン酸ビニル単量体、これらの各種誘導体が挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルピリジンが挙げられる。
シアン化ビニル単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが挙げられる。
カルボン酸ビニル単量体としては、例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」(商品名、ネオデカン酸ビニル)が挙げられる。
(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)としては、特に制限はなく、インク層を形成した場合の耐熱性を高める観点から、5,000以上が好ましく、10,000以上がより好ましく、50,000以上が更に好ましい。また、重量平均分子量(Mw)としては、インク層を形成した場合の耐熱性と加工性とのバランスを図る観点から、1,000,000以下が好ましく、500,000以下がより好ましく、300,000以下がさらに好ましい。
重量平均分子量は、重合反応温度、時間、有機溶媒の量等により、適宜調整することができる。
(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)は、下記(1)〜(3)にしたがって測定される値である。
(1)(メタ)アクリル系共重合体の溶液を剥離フィルムに塗布し、100℃で2分間乾燥し、フィルム状の(メタ)アクリル系共重合体を得る。
(2)上記(1)で得られたフィルム状の(メタ)アクリル系共重合体をテトラヒドロフランにて固形分0.2質量%になるように溶解させる。
(3)以下の条件にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、標準ポリスチレン換算値として(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を測定する。
<条件>
・GPC:HLC−8220 GPC〔東ソー(株)製〕
・カラム:TSK−GEL GMHXL4本使用
・移動相溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:0.6ml/min
・カラム温度:40℃
(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)は、23℃以上である。ガラス転移温度(Tg)は、23℃未満であると、バインダー組成物は、200℃〜300℃程度の温度下において、十分な耐熱性を発揮することができず、インク層を形成した際に、インク流れの発生を抑制しにくい傾向がある。加えて、後述する射出成形用のフィルムにバインダー組成物を印刷、乾燥させた後、フィルムを積み重ねて保管する際、ブロッキングと呼ばれる印刷部と別のフィルムとが密着してしまう不具合が生じやすい傾向がある。インク層を形成した際に、耐熱性をより高め、インク流れの発生をより好適に抑制する観点から、(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)としては、30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)は、インク層を形成した際、延伸時のインク層の追従がより良好となることで加工性がより高まる点から、60℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)は、下記式の計算により求められる絶対温度(K)をセルシウス温度(℃)に換算した値である。なお、絶対温度(K)から273を引くことで絶対温度(K)をセルシウス温度(℃)に換算可能であり、セルシウス温度(℃)に273を足すことでセルシウス温度(℃)を絶対温度(K)に換算可能である。
Figure 0006867834


式中、Tg、Tg、・・・・・及びTgは、単量体1、単量体2、・・・・・及び単量体nそれぞれの単量体を単独重合体としたときの絶対温度(K)で表されるガラス転移温度である。m、m、・・・・・及びmは、それぞれの単量体のモル分率である。
なお、「単独重合体としたときの絶対温度(K)で表されるガラス転移温度」は、その単量体を単独で重合して製造した単独重合体の絶対温度(K)で表されるガラス転移温度をいう。単独重合体のガラス転移温度は、その単独重合体を、示差走査熱量測定装置(DSC)(セイコーインスツルメンツ社製、EXSTAR6000)を用い、窒素気流中、測定試料10mg、昇温速度10℃/分の条件で測定を行い、得られたDSCカーブの変曲点を、単独重合体のガラス転移温度としたものである。
本発明で用いる(メタ)アクリル系共重合体の製造方法は、特に制限されず、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の方法で単量体を重合して製造することが可能である。なお、(メタ)アクリル系共重合体の製造後に、本発明のバインダー組成物を調製するにあたり、処理工程が比較的簡単かつ短時間で行えることから、溶液重合により製造することが好ましい。
溶液重合は、一般に、重合槽内に所定の有機溶媒、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用いられる連鎖移動剤を仕込み、窒素気流中又は有機溶媒の還流温度で、撹拌しながら数時間加熱反応させる等の方法を使用することができる。なお、(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分子量は、例えば、反応温度、時間、溶媒量、触媒の種類や量を調整することにより、所望の値に調整できる。
(メタ)アクリル系共重合体の製造に用いられる重合用の有機溶媒としては、芳香族炭化水素化合物、脂肪系又は脂環族系炭化水素化合物、エステル化合物、ケトン化合物、グリコールエーテル化合物、アルコール化合物などが挙げられる。これらの有機溶媒はそれぞれ1種単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。また、重合開始剤としては、例えば、通常の重合方法で使用できる有機過酸化物、アゾ化合物が挙げられる。
[架橋剤]
バインダー組成物において架橋剤の含有率は、構成単位(B)の全モル数に対して0.5モル%以下である。架橋剤の含有率が0.5モル%以下であるとは、架橋剤を実質的に含まないことを示す。
架橋剤の含有率が、0.5モル%を超えると、経時により粘度が上昇して、ポットライフが短くなりやすく、良好な貯蔵安定性を得られない可能性がある。貯蔵安定性の観点から、バインダー組成物は、架橋剤の含有率が0.1モル%以下であることがより好ましく、架橋剤を含まないことが更に好ましい。
上記した架橋剤の含有率は、バインダー組成物を調製時に配合した架橋剤の量により求めることができる。
なお、架橋剤の含有率は、例えばエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物はIR(赤外分光法)により、また、金属キレート化合物はICP−MASS(誘導結合プラズマ質量分析)によりそれぞれ定量することが可能である。
バインダー組成物において、架橋剤の含有率が0.5モル%以下である場合の架橋剤としては、例えば、公知のエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物等が挙げられる。
[有機溶媒]
本発明のバインダー組成物は、有機溶媒を含んでいてもよい。本発明のバインダー組成物が有機溶媒を含む場合、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表される透明フィルム等の被印刷基材に対する塗布性(印刷作業性)がさらに向上する傾向がある。
有機溶媒としては、特に制限はなく、後述するインクに用いられる有機溶媒が挙げられる。
[他の成分]
バインダー組成物は、本発明の効果を著しく損なわない範囲内において、(メタ)アクリル系共重合体、架橋剤及び有機溶媒以外の他の成分を更に含んでもよい。
他の成分としては、例えば、シランカップリング剤、耐候性安定剤、タッキファイヤー、可塑剤、軟化剤、染料、顔料、無機充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物などの光安定剤等が挙げられる。
バインダー組成物は、射出成形に用いることができる。バインダー組成物を用いてインク層を形成した際、高温時の弾性及び粘性をともに高くすることが可能となり、良好な耐熱性を示す傾向がある。
−インク用バインダー組成物の物性−
インク層とした場合の耐熱性をより高める観点から、バインダー組成物の80℃の貯蔵弾性率(E’)としては、8.0×10Pa以上が好ましく、1.0×10Pa以上がより好ましい。
上記の貯蔵弾性率(E’)は、以下の方法で測定される値である。
バインダー組成物を剥離フィルムの離型剤処理面に塗布し、剥離フィルム上に塗布されたバインダー組成物を乾燥させて、剥離フィルム上にインク層が形成されたバインダーシートを作製する。作製したバインダーシートからバインダーを10mm×20mm幅でカットし、5mm幅になるように二つ折りにして測定用試料とした。以下の条件にて、動的粘弾性測定装置Rheogel−E4000((株)ユービーエム製)を用いて、測定用試料の貯蔵弾性率(E’)を測定する。
<条件>
・測定長さ:10mm
・測定モード:引っ張り
・温度条件:10℃〜100℃
・昇温速度:5℃/分
・周波数:10Hz
<インク>
本発明のインクは、少なくとも前記インク用バインダー組成物と、着色剤と、を含む。これにより、インク層を形成した場合に、高温時の弾性及び粘性をともに高くすることが可能となり、良好な耐熱性を示す傾向がある。
なお、本発明のインクは、前記(メタ)アクリル系共重合体の重合溶媒として用いられる有機溶媒をさらに含んでいてもよい。本発明のインクが有機溶媒を含むことにより、被印刷基材に対する塗布性をより向上させることが可能となる。本発明のインクに含まれる有機溶媒は、前記(メタ)アクリル系共重合体における重合溶媒と同一であってもよく、異なっていてもよい。
本発明のインクが有機溶媒を含む場合、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂,アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表される透明フィルム等の被印刷基材に対する塗布性(印刷作業性)がさらに向上する傾向がある。
有機溶媒としては、特に制限はなく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンに代表される炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパンに代表されるハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコールに代表されるアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランに代表されるエーテル系溶媒、アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンに代表されるケトン系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸エチルに代表されるエステル系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに代表されるポリオール系溶媒、並びにこれらの誘導体等が挙げられる。
本発明のインクは、射出成形用のフィルムに用いられるものであってもよい。例えば、射出成形用のフィルムに印刷され、射出成形品を製造するために用いられるものであってもよい。
本発明のインクは、インク用バインダー組成物と同様に、他の成分を含んでいてもよい。
本発明のインクは、例えばスクリーン印刷、グラビア印刷等の各種印刷に用いることができる。
なお、インク用バインダー組成物に、必要に応じ有機溶媒を加え粘度を調整することでクリアインクとして用いることができる。クリアインクは、本発明のインクと同様に、例えばスクリーン印刷、グラビア印刷等の各種印刷に用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<(メタ)アクリル系共重合体の製造>
(製造例1)
温度計、攪拌機、及び還流冷却管を備えた反応器内に、メタクリル酸メチル(MMA)58質量部(59.0mol%)、アクリル酸エチル(EA)36質量部(36.6mol%)、メタクリル酸(MAA)1質量部(1.2mol%)、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(DMMA)5質量部(3.2mol%)、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート67質量部を入れて混合し、反応器内を窒素置換した。その後、得られた混合物を撹拌しながら80℃まで昇温した。その温度を0.5時間保った後、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート50質量部、及び2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.33質量部の混合液を3時間にわたって逐次滴下した。
滴下終了後、4時間重合反応を行った。重合反応終了後の反応混合物をブチレングリコールモノブチルエーテルアセテートで希釈し、重合体の固形分を30質量%に調整した。
このようにして、(メタ)アクリル系共重合体の溶液を得た。
(製造例2〜製造例13)
製造例1において、(メタ)アクリル系共重合体の製造に用いる単量体を下記表1に示す単量体に変更し、表1に示すガラス転移温度(Tg)となるように重合条件を調整したこと以外は、製造例1と同様にして、(メタ)アクリル系共重合体の溶液を得た。
(実施例1)
上記の製造例1で得た(メタ)アクリル系共重合体の溶液333質量部(重合体の固形分30質量%(100質量部))と、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(有機溶媒)を固形分30質量%になるように適宜調整して容器に計り取り、スパチュラで全体が均一になるまで撹拌混合を行い、バインダー組成物を調製した。
上記で調製したバインダー組成物を用いて、以下の手順でバインダーシートを作製した。
なお、実施例において、インク層は、着色剤を含まずバインダー組成物により形成された層を意味する。
まず、シリコーン系離型剤で表面処理された剥離フィルムの離型剤処理面に、ドクターブレードを用いて、厚みが20μmになるようにバインダー組成物を塗布した。次いで、剥離フィルム上に塗布されたバインダー組成物を、熱風循環式乾燥機を用いて80℃で1時間乾燥させることにより、剥離フィルム上にインク層を形成したバインダーシートを作製した。
(実施例2〜9及び比較例4〜7)
実施例1において、製造例1で得た(メタ)アクリル系共重合体の溶液に代えて、製造例2〜13で得た(メタ)アクリル系共重合体の溶液をそれぞれ用いたこと以外は、実施例1と同様にして、バインダー組成物を調製し、バインダーシートを作製した。
(比較例1及び比較例2)
実施例1において、上記の製造例1で得た(メタ)アクリル系共重合体の溶液に、表1に記載の架橋剤を加えた以外は、実施例1と同様にして、バインダー組成物を調製し、バインダーシートを作製した。
(比較例3)
実施例1において、上記の製造例1で得た(メタ)アクリル系共重合体の溶液333質量部(重合体の固形分30質量%(100質量部))と、架橋剤である金属キレート化合物としてアルミキレートD(川研ファインケミカル(株)製のアルミニウムキレート:アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)76質量%イソプロパノール溶液)9.6質量部と、アセチルアセトン(有機溶媒)9.6質量部と、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(有機溶媒)と、を固形分30質量%になるように適宜調整して容器に計り取り、スパチュラで全体が均一になるまで撹拌混合を行い、バインダー組成物を調製した。次いで実施例1と同様の手順で、バインダーシートを作製した。
Figure 0006867834
上記表1に記載の各成分の詳細は以下の通りである。
なお、表1に記載の組成は、構成単位ごとにモル%の値を示す。また、架橋剤の添加量は、カルボキシ基を有する単量体の全モル数に対する含有率を表す。
・MMA:メタクリル酸メチル((メタ)アクリル酸アルキルエステルを有する単量体)
・EA:アクリル酸エチル(((メタ)アクリル酸アルキルエステルを有する単量体)
・AA:アクリル酸(カルボキシ基を有する単量体)
・MAA:メタクリル酸(カルボキシ基を有する単量体)
・HOA−MS:2−アクリロイルオキシエチル−コハク酸((一般式(1a)で表される単量体)(商品名:ライトアクリレートHOA−MS(N)、共栄社化学(株)製)(カルボキシ基を有する単量体)
・M−5300:ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート(一般式(1a)で表される単量体)(商品名:アロニックスM−5300、東亞合成(株)製)構造式:CHCHCOO(C10COO)nH 〔n≒2〕(カルボキシ基を有する単量体)
・DMMA:メタクリル酸ジメチルアミノエチル(塩基性基を有する単量体)
・DEMA:メタクリル酸ジエチルアミノエチル(塩基性基を有する単量体)
・イソシアネート化合物:コロネートL−45E、東ソー(株)製
・エポキシ化合物:TETRAD−C、三菱ガス化学(株)製
・金属キレート化合物:アルミキレートD(川研ファインケミカル(株)製のアルミニウムキレート:アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)76質量%イソプロパノール溶液)
[評価]
実施例及び比較例で得られたバインダー組成物及びバインダーシートについて、以下の測定及び評価を行った。測定及び評価の結果は、下記表2に示す。
なお、表2に記載の「質量部」は固形分換算の値であり、(メタ)アクリル系共重合体のTgは、既述の方法により求めた。
−耐熱性−
バインダー組成物を剥離フィルムの離型剤処理面に塗布し、剥離フィルム上に塗布されたバインダー組成物を乾燥させて、剥離フィルム上にインク層が形成されたバインダーシートを作製した。ついで、作製したバインダーシートを10mm×20mm幅になるようにカットした。更に、カットしたバインダーシートを5mm幅になるように二つ折りにした後、剥離フィルムから剥離して耐熱性評価用試料とした。
以下の条件にて、動的粘弾性測定装置Rheogel−E4000((株)ユービーエム製)を用いて、耐熱性評価用試料の貯蔵弾性率(E’)を測定した。表2には、温度80℃のときのE’を示した。評価基準のうち、A又はBが許容範囲である。
・測定長さ:10mm
・測定モード:引っ張り
・温度条件:10℃〜100℃
・昇温速度:5℃/分
・周波数:10Hz
<耐熱性の評価基準>
A:80℃のE’が1×10Pa以上であり、耐熱性が非常に良好である。
B:80℃のE’が8×10Pa以上1×10Pa未満であり、耐熱性にやや優れる。
C:80℃のE’が8×10Pa未満であり、耐熱性に劣る。
−貯蔵安定性−
(ポットライフ)
実施例及び比較例で得られた調製直後のバインダー組成物を測定サンプルとして準備した。測定サンプルの初期粘度(η)を、BH型粘度計(東機産業(株)製)を用いて、回転数10rpm、25℃の条件で測定した。その後、測定サンプルを密閉し、25℃環境下で24時間静置した後、25℃で24時間静置後の粘度(η)を、BH型粘度計を用いて、初期粘度と同様の条件で測定した。
得られた測定値から、初期粘度(η)に対する24時間静置後の粘度(η)の比率(η/η)を算出した。η/ηが1に近ければ、粘度変化が小さく、ポットライフが良好であり、印刷作業性に優れる。
(黄変)
実施例及び比較例で得られたバインダー組成物を、60℃の環境下で24時間静置し、これらを黄変評価用サンプルとした。黄変評価用サンプルに、固形分が15質量%になるようエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(有機溶媒)を添加して希釈し、撹拌した。希釈した黄変評価用サンプルをセル長の長さが10mmのセルに入れ、サンプルの液面の高さがセルの標線と同じ高さになるように、サンプル量を調整した。サンプルで満たされたセルを色差計(日本電色工業(株)製SE−6000、光源/視野角:D65/2°)にセットして、透過法により黄変評価用サンプルを測色し、b値(黄色度)を測定した。b値が大きくなるほど、サンプルが黄色に着色していること(黄変)がわかる。評価基準のうち、A又はBが許容範囲である。
<貯蔵安定性の評価基準>
A:η/ηの値が1.2以下であり、かつ、bの値が1未満であり、貯蔵安定性が非常に良好である。
B:η/ηの値が2以下、又は、bの値が1以上1.5未満であり、貯蔵安定性がやや優れる。
C:η/ηの値が2より大きい、又は、bの値が1.5以上であり、貯蔵安定性が劣る。
Figure 0006867834
表2に示すように、実施例1〜9で得られたバインダー組成物は、良好な耐熱性を示し、また、ポットライフが良好であり、かつ、黄変が見られず貯蔵安定性に優れていた。
これに対して、架橋剤を含む比較例1及び2のバインダー組成物は、経時で粘度の上昇が見られるためポットライフが短く、特に、金属キレート化合物を含む比較例3のバインダー組成物では、経時で黄変するため、いずれも貯蔵安定性を満足するものではなかった。
(メタ)アクリル系共重合体中に塩基性基を有する単量体に由来する構成単位を含まない(メタ)アクリル系共重合体を含む比較例4のバインダー組成物、及び、構成単位(B)に対する構成単位(C)の含有比率[(C)/(B)]がモル基準で0.1以下の比較例6のバインダー組成物は、80℃のE’が8×10Pa未満であり、耐熱性に劣っていた。また、構成単位(B)に対する構成単位(C)の含有比率[(C)/(B)]が10以上である比較例5のバインダー組成物は、塩基性基を有する単量体に由来する構成単位の含有比率が高すぎて、経時による黄変が見られ、貯蔵安定性に劣っていた。
ガラス転移温度が20℃である(メタ)アクリル系共重合体を含む比較例7のバインダー組成物は、ガラス転移温度が23℃未満であるため、耐熱性が劣っていた。
以上より、本発明のバインダー組成物は、高温環境下で用いた場合であっても優れた耐熱性を有し、また、ポットライフが長く、経時による黄変が生じにくいので、貯蔵安定性に優れることがわかる。

Claims (4)

  1. (メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来の構成単位(A)、カルボキシ基を有する単量体に由来の構成単位(B)、及び塩基性基を有する単量体に由来の構成単位(C)を含み、前記構成単位(B)に対する前記構成単位(C)の含有比率[(C)/(B)]がモル基準で0.1を超えて10.0未満であり、かつ、ガラス転移温度が23℃以上である(メタ)アクリル系共重合体を含有し、
    前記塩基性基を有する単量体がメタクリル酸ジメチルアミノエチル及びメタクリル酸ジエチルアミノエチルの少なくとも一方を含み、
    架橋剤の含有率が、前記構成単位(B)の全モル数に対して0.5モル%以下であるインク用バインダー組成物。
  2. 前記カルボキシ基を有する単量体は、メタクリル酸及び2−アクリロイルオキシエチル−コハク酸の少なくとも一方を含む請求項1に記載のインク用バインダー組成物。
  3. 射出成形用のフィルムに用いられる請求項1又は請求項2に記載のインク用バインダー組成物。
  4. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインク用バインダー組成物と、着色剤と、を含むインク。
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