JP6867664B1 - 構造物の基礎構造、基礎の施工方法、及び基礎に用いる支持管材 - Google Patents

構造物の基礎構造、基礎の施工方法、及び基礎に用いる支持管材 Download PDF

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Abstract

【課題】支柱を有する構造物を、高い鉛直支持力と水平支持力で支持可能な、構造物の基礎構造、基礎の施工方法、及び基礎に用いる支持管材を提供すること。【解決手段】本発明の基礎構造1は、柱状改良体10と、柱状改良体10内に埋入した支持管材20と、支持板22上に立設した支柱30と、少なくとも管本体21の内面と支柱30の外面の間に設置した基礎コンクリート41と、柱状改良体10の上部と地表面との間に設置した根巻きコンクリート42と、を備えることを特徴とする。本発明の基礎の施工方法は、削孔工程S1と、柱状改良工程S2と、建込み工程S3と、立設工程S4と、打設工程S5と、を備えることを特徴とする。本発明の支持管材20は、管本体21と、管本体21の管内を横断方向に遮蔽した支持板22と、支持板22の周縁に配置した抜気孔23と、抜気孔23と連通する抜気管24と、を備え、抜気管24を管本体21の内面に沿って付設した、アングル材、チャンネル材、又は半割り管によって構成したことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、構造物の基礎構造、基礎の施工方法、及び基礎に用いる支持管材に関し、特に支柱を有する構造物を、高い鉛直支持力と水平支持力で支持可能な、構造物の基礎構造、基礎の施工方法、及び基礎に用いる支持管材に関する。
コンビニエンスストアやガソリンスタンドの道路看板、中古車販売店の広告塔、道路標識、高尺フェンス等、比較的大型の上部構造を、支柱で支持する構造物が存在する。これらの構造物では、上部構造の鉛直荷重や地震や風圧による水平荷重を、支柱を介して地中に構築したフーチングで支持する。
しかしフーチングは施工範囲が広く、また大型の施工機械が必要となるため、住宅街や道路脇などの比較的狭隘な場所では施工が困難であった。そこでフーチングに替わり、縦穴内に配置した鋼管杭によって支柱を支持する特殊基礎工法が開発された。
特許文献1には、地盤に掘削した縦穴内に鋼管杭を配置し、縦穴の内壁と鋼管杭の間に水締め砂を充填し、鋼管杭の内部に砕石を充填して内部基礎を構築し、内部基礎上に支柱を立設し、鋼管杭の内部に中込めコンクリートを充填し、縦穴内における鋼管杭の上部を根巻きコンクリートで被覆して構築する、構造物の基礎構造が開示されている。
特開2004−190241号公報
特許文献1の従来技術には以下のような問題点がある。
<1>鋼管杭設置用の縦穴を削孔する際、削孔後の孔壁が戻る(孕む)ことで周辺地盤を緩めてしまう。このため、鋼管杭の上部を根巻きコンクリートで固定しても、地盤自体が緩んでいるため地盤ばねが有効に機能せず、設計通りの水平支持力を発揮することができない。また、地盤を緩めることで、近接する住宅や構造物に沈下などの悪影響を与えるおそれがある。
<2>削孔に伴って孔壁が孔内に崩落することがあり、孔底に堆積した崩落土の上に内部基礎が構築されることで、支柱の荷重によって内部基礎が沈下する。また、砕石の圧密によって支柱が沈下し、鉛直支持力が低下するおそれがある。
<3>支柱を凸凹な砕石上に立設するため、支柱を鉛直かつ設計上の高さに設置するのが難しい。このため、施工性が悪く、施工精度が低い。
<4>削孔による排土量が多いため、排土の搬出に労力を要し、また、残土処理費が嵩む。
<5>建柱車のオーガーによって削孔するため、地盤の貫通力が十分でなく、硬質地盤では施工できない場合がある。
本発明の目的は、以上のような問題点を解決できる、構造物の基礎構造、基礎の施工方法、及び基礎に用いる支持管材を提供することにある。
本発明の構造物の基礎構造は、地中に形成した柱状改良体と、柱状改良体内に埋入した支持管材であって、上部が柱状改良体より上方に突出した管本体と、管本体の管内を横断方向に遮蔽した支持板と、支持板の両面を貫通した抜気孔と、を有する支持管材と、支持板上に立設した支柱と、管本体の内面と支柱の外面の間に設置した基礎コンクリートと、柱状改良体の上部と地表面との間に設置した根巻きコンクリートと、を備えることを特徴とする。
本発明の構造物の基礎構造は、支持板が、支持板の上面から上方に立設した抜気管を有し、抜気管の管路が抜気孔と連通していてもよい。
本発明の構造物の基礎構造は、抜気孔を支持板の周縁に配置し、抜気管を管本体の内面に沿って付設した、アングル材、チャンネル材、又は半割り管によって構成してもよい。
本発明の基礎の施工方法は、地盤に基礎孔を削孔する、削孔工程と、基礎孔の底面の中心から地中にわたって柱状改良体を構築する、柱状改良工程と、管本体と、管本体の管内を横断方向に遮蔽した支持板と、支持板の両面を貫通した抜気孔と、を有する支持管材を、柱状改良体内に埋入し、管本体の上部を改良体より上方に突出させる、建込み工程と、支持板上に構造物の支柱を立設する、立設工程と、管本体の内面と支柱の外面の間から基礎孔内にわたって 充填材を打設する、打設工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の基礎の施工方法は、支持管材が、支持板の上面から上方に立設した抜気管を有し、抜気管の管路が抜気孔と連通してもよい。
本発明の基礎の施工方法は、支持板の底面と、柱状改良体との間に空隙がある場合、立設工程より前に、抜気孔を通して、支持板の上方から空隙内にグラウト材を充填してもよい。
本発明の基礎の施工方法は、立設工程において、支柱と管本体とを、管本体の上部に掛け渡した支持材によって連結してもよい。
本発明の基礎の施工方法は、立設工程より前に、基礎孔上に柱状改良体の頭部を囲む、コンクリート枠体を配置してもよい。
本発明の支持管材は、管本体と、管本体の管内を横断方向に遮蔽した支持板と、支持板の周縁に配置した抜気孔であって、支持板の両面を貫通した抜気孔と、抜気孔と連通する抜気管であって、支持板の上面から上方に立設した抜気管と、を備え、抜気管を管本体の内面に沿って付設した、アングル材、チャンネル材、又は半割り管によって構成したことを特徴とする。
本発明の構造物の基礎構造、基礎の施工方法、及び基礎に用いる支持管材は、以上の構成を備えるため、次の効果のうち少なくとも一つを備える。
<1>地盤を削孔せず柱状改良するため、周辺地盤を緩めるおそれがない。また、柱状改良体の頭部を根巻きコンクリートで地盤と一体に固定することで、周辺地盤の地盤ばねを有効利用して、高い水平支持力を発揮することができる。
<2>支柱を高い周面摩擦力を有する柱状改良体で支持することによって、優れた鉛直支持力を発揮することができる。
<3>支柱の底面を水平な支持板に接面して立設することで、重心が高く不安定な支柱を、安定的かつ確実に支持することができる。
<4>設計上の立設位置に設置した水平な支持板上に支柱を載せるだけで、支柱を鉛直かつ設計通りの高さに立設することができる。このため、施工性がよく、施工精度が非常に高い。
<5>排土量が少ないため、残土処分費が安価である。
<6>柱状改良によるため、軟弱地盤にも設置できる。また、貫通力の高い施工機械によって施工するため、硬質地盤でも容易に施工ができる。このように地盤の適用条件が広く、汎用性が高い。
本発明の構造物の基礎構造の説明図。 支持管材の説明図。 本発明の基礎の施工方法の説明図(1)。 本発明の基礎の施工方法の説明図(2)。 本発明の基礎の施工方法の説明図(3)。 本発明の基礎の施工方法の説明図(4)。 本発明の基礎の施工方法の説明図(5)。 本発明の基礎の施工方法の説明図(6)。 実施例2の説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の構造物の基礎構造、基礎の施工方法、及び基礎に用いる支持管材について詳細に説明する。
[基礎構造]
<1>全体の構成(図1)。
本発明の基礎構造1は、支柱30によって上部構造を支持する構造物Aの基礎構造である。
基礎構造1は、地中に形成した柱状改良体10と、柱状改良体内に埋入した支持管材20と、支持管材20内に立設した支柱30と、支持管材20の管内に設置した基礎コンクリート41と、基礎孔B内に設置した根巻きコンクリート42と、を少なくとも備える。
<2>柱状改良体。
柱状改良体10は、地中に構築する柱状のソイルセメントコラムである。
柱状改良体10は、施工機械Cを用いて、地中にセメントミルクを注入しつつ、原土とセメントミルクを攪拌混合して築造する。
本発明の基礎構造1は、原土と一体の柱状改良体10が周囲の地盤と密着することで、高い周面摩擦力を発揮することができる。また支持管材20の周囲を柱状改良体10で包持することで、地盤バネを有効に利用して高い水平剛性を発揮することが可能となる。
柱状改良体10のソイルセメントはアルカリ性であるため、柱状改良体10内に埋入した支持管材20が腐食しにくく、長期耐久性に優れる。
<3>支持管材。
支持管材20は、支柱30を支持する管材である。
管本体21と、管本体21の管内に配置した支持板22と、支持板22の両面を貫通した抜気孔23と、を少なくとも備える。
本例では管本体21として鋼管を採用する。
管本体21内における支持板22の設置深さは、設計上の支柱30の下端部の高さに合わせる。
本例の支持管材20は、柱状改良体10内に埋入して管本体21の鉛直調整を行うことで、柱状改良体10内に水平な支持板22からなる支柱30の立設面を設置可能な点に一つの特徴を有する。
すなわち、支持管材20によって、高い周面摩擦力を有する柱状改良体10内に、支柱30を安定的に立設して確実に固定し、構造物Aを高い支持力で支持することができる。
<3.1>支持板。
支持板22は、支柱30を支持するための面材である。
支持板22は、管本体21の管内を横断方向に遮蔽する。
支持板22は、管本体21内における、支柱30の下端部の高さに設置する。
本例では支持板22として、管本体21の管内に溶接した鋼製の円盤を採用する。
支持板22には、両面を貫通する1つ又は複数の抜気孔23を設ける。
本発明の基礎構造1は、支柱30の底面を支持板22の上面に接面した状態で支持することができるため、支柱30の安定性が高い。
<3.2>抜気孔。
抜気孔23は、主として管本体21の埋入時に、支持板22の下方の空気を抜くための孔である。
本例では抜気孔23として、支持板22の周縁3カ所に設けた切込みを採用する。ただし抜気孔23の数や配置はこれに限らない。
抜気孔23は、抜気の他、柱状改良体10の観測孔、グラウト材の充填孔の機能も有する。詳細については後述する。
<3.3>抜気管。
抜気管24は、抜気孔23と連通する管路である。
本例では抜気管24として、管本体21の内面に沿って付設した3本のアングル材を採用する。
詳細には、まず3本のアングル材を、支持板22の上面における抜気孔23上に立て、アングル材の角部を支持板22の中心に向けた向きで支持板22に溶接して、逆鼎状に構成する。
逆鼎状に連結した支持板22と3本の抜気管24を、管本体21内に支持板22の設置深さまで挿入し、支持板22の外周とアングル材の両側縁を管本体21の内面に溶接して、管本体21の内面とアングル材の2辺とで囲まれた平面視略扇型の管路を形成する。
本例の場合、抜気管24の高さを支持板22の設置深さに一致させることで、支持板22の管本体21内への位置決めと溶接が容易となる。
<4>支柱。
支柱30は、構造物Aを支持する柱材である。
支柱30の下端は、支持管材20内に配置し、支柱30の底面が支持板22の上面に接面する。
本例では、支柱30は円柱であるがこれに限らず、構造物Aの設計や意匠によって、四角柱や三角柱等を採用してもよい。
<5>基礎コンクリート。
基礎コンクリート41は、支持管材20内に打設した充填材40によって構築するコンクリート構造体である。
基礎コンクリート41は、管本体21の内面、支持板22の上面、及び支柱30の外面との間に配置して、支柱30の下部を管本体21の管内に固定する。
基礎コンクリート41は内部に鉄筋を配筋して鉄筋コンクリートとしてもよい。
<6>根巻きコンクリート。
根巻きコンクリート42、基礎孔B内に打設した充填材40によって構築するコンクリート構造体である。
根巻きコンクリート42は、基礎孔B内、管本体21の外面、及び支柱30の外面との間に配置して、支持管材20の頭部と支柱30とを地盤に固定する。
柱状改良体10の頭部を根巻きコンクリート42で覆うことで、比較的曲げやせん断に弱い柱状改良体10を補強し、高い水平抵抗力を発揮することができる。
根巻きコンクリート42は内部に鉄筋を配筋して鉄筋コンクリートとしてもよい。
なお、基礎コンクリート41と根巻きコンクリート42の別は、構造上の区分にすぎず、後述する打設工程S5では両者を同時に打設する。
<7>基礎構造の特徴。
本発明の基礎構造1は、削孔に伴って孔壁が戻り地盤が緩むことを防ぐため、支持管材20の埋設空間を、削孔ではなく柱状改良によって形成する。
これによって、周辺地盤の緩みを防止して、設計通りの支持力を発揮することができるとともに、柱状改良体10が周囲の地盤と密着する高い周面摩擦力によって、優れた鉛直支持力を発揮することができる。
一方、柱状改良体10内に、重心の高い支柱30を直接据え付けるのは不安定であるため、柱状改良体10と支柱30の間に、水平な支持板22を備える支持管材20を介在させる。これによって、重心が高く安定性の低い支柱30を柱状改良体10内に安定的かつ確実に固定することができる。
また、曲げやせん断に弱い柱状改良体10の頭部を、根巻きコンクリート42で基礎孔B内に一体に固定することで、周辺の地盤ばねを有効利用し、構造物Aに係る風圧力や地震力に対して、高い水平支持力を発揮することができる。
これらの構成の組合せによって、簡素な構造でありながら、高い鉛直支持力と高い水平支持力とを同時に達成することができる。
[施工方法]
<1>全体の構成。
本発明の基礎の施工方法は、削孔工程S1と、柱状改良工程S2と、建込み工程S3と、立設工程S4と、打設工程S5と、を少なくとも備える。
本例では、柱状改良工程S2及び建込み工程S3に用いる施工機械Cとして、鋼管杭回転圧入機を用いる。鋼管杭回転圧入機は、支持管材20の建込みの他、ロッドの先端に攪拌翼やソイルセメント吐出口等を設けることで、柱状改良体10の構築にも用いることができる。
また、鋼管杭回転圧入機の鉛直調整機能によって、建込み工程S3において支持管材20の鉛直調整を自動的に行うことができる。
<2>削孔工程(図3A)。
削孔工程S1では、地盤を掘削して、根巻きコンクリート42充填用の基礎孔Bを形成する。
本例では基礎孔Bとして、一辺が柱状改良体10の直径の2倍の平面視正方形の孔を削孔する。但し基礎孔Bの形状や幅はこれに限られず、例えば平面視円形であってもよい。
基礎孔Bの中央に柱状改良体10用の浅い先孔B1を穿孔する。
先孔B1は、後述する柱状改良工程において柱状改良体10を築造する際、セメント系固化材の注入量だけソイルセメントの量が増えるため、ソイルセメントの注入量に相当する土を予め排土しておくことで、ソイルセメントが基礎孔B内に溢れることを防ぐための孔である。
本発明の基礎の施工方法は、地盤の表層部のみを掘削するため、排土量が少なく、従来技術に比べて残土処分費を大幅に削減することができる。
<3>柱状改良工程(図3B)。
柱状改良工程S2では、基礎孔Bの中心から地中にわたって柱状改良体10を構築する。
詳細には、施工機械Cのロッドを先孔B1の中央に合わせ、攪拌翼を回転させながら地中にセメント系固化材を注入し、攪拌翼によってセメント系固化材を原土と攪拌混合することで円柱状の柱状改良体10を形成する。
設計に応じて柱状改良体10の支持層への到達を確認する。
なお、硬質地盤の場合には、施工機械Cのロッドの先端に硬質地盤削孔用のヘッドを付設して先行掘削することで、柱状改良工程S2を施工できる。
<4>建込み工程(図3C)。
建込み工程S3では、支持管材20を柱状改良体内10に埋入する。
詳細には、施工機械Cによって支持管材20の頭部を把持し、リーダーに沿って下ろすことで、支持管材20を柱状改良体10の内部に同心状に挿入する。
管本体21の頭部は、柱状改良体10より上方に突出させる。
支持管材20の建込み時、施工機械Cの鉛直調整機能によって支持管材20が鉛直になるように角度調整する。これによって同時に支持板22の上面の水平性も確保することができる。
支持管材20の建込み後、基礎孔B内に柱状改良体10の頭部を囲むコンクリート枠体(不図示)を設置してもよい。
<4.1>抜気管を通した観測(図3D)。
支持管材20の建込み後、抜気管24を通じて支持板22下の柱状改良体10のソイルセメントを観測する。
ソイルセメントが抜気孔23を通って抜気管24内まで上がってきていれば、ソイルセメントが支持板22の底面まで達していることが確認できる。
この場合は、ソイルセメントの硬化によって柱状改良体10と支持管材20が一体化する。
一方、抜気管24内にソイルセメントが上がってきていなければ、支持板22の底面と柱状改良体10との間に空隙が生じている可能性がある。
この場合は、抜気管24から抜気孔23を通して支持板22下部の空隙内にグラウト材を充填して支持板22下の空隙を埋め、柱状改良体10と支持管材20を一体化させる。
<5>立設工程(図3E)。
立設工程S4では、支持管材20内に支柱30を立設する。
詳細には、構造物Aをクレーン等で吊り上げ、支柱30を支持管材20内に差し入れて支柱30の下端を支持板22上に据え付ける。
本発明の基礎の施工方法は、支柱30の底面を水平な支持板22上に接面させて支持するため、安定性が高く、また支柱30の立設位置の調整が容易である。
支柱30の立設後、後続する打設工程S5の充填材40が硬化するまで、構造物Aをクレーンで保持する。
この他、管本体21の上部にアングル材等の支持材(不図示)を架け渡して溶接し、管本体21と支柱30とを連結してもよい。
<6>打設工程(図3F)。
打設工程S5では、支持管材20内から基礎孔B内にわたって充填材40を打設する。
詳細には、管本体21の上部から管内に充填材40を打設する。
充填材40は、管本体21の内面と支柱30の外面の間を満たした後、管本体21の頭部から基礎孔B内に溢れて、基礎孔Bを満たす。
充填材40の硬化によって、管本体21内に基礎コンクリート41が、基礎孔B内に根巻きコンクリート42が、それぞれ構築される。
以上によって、構造物Aの基礎構造1が完成する。
[支持管材のその他の構成]
本発明の支持管材20は実施例1の構造に限らない。
例えば抜気管24をチャンネル材(図4(a))、又は半割り管(図4(b))で構成してもよい。
あるいは、支持管材20に抜気管24を設けず、支持板22の中央に抜気孔23を穿設してもよい(図4(c))。
要は管本体21内に支持板22を備え、支持板22が少なくとも抜気孔23を備えていればよい。
なお、支持板22に抜気管24を設けない場合には、建込み工程S3において抜気孔23から支持板22上にソイルセメントが溢れ出たことを確認できたら、抜気孔23を栓で塞ぐ等の手段でソイルセメントの漏出を止める。
1 基礎構造
10 柱状改良体
20 支持管材
21 管本体
22 支持板
23 抜気孔
24 抜気管
30 支柱
40 充填材
41 基礎コンクリート
42 根巻きコンクリート
A 構造物
B 基礎孔
B1 先孔
C 施工機械

Claims (7)

  1. 支柱を有する構造物の基礎構造であって、
    地中に形成した柱状改良体と、
    前記柱状改良体内に埋入した支持管材であって、上部が前記柱状改良体より上方に突出した管本体と、前記管本体の管内を横断方向に遮蔽した支持板と、前記支持板の両面を貫通した抜気孔と、を有する支持管材と、
    前記支持板上に立設した支柱と、
    前記管本体の内面と前記支柱の外面の間に設置した基礎コンクリートと、
    前記柱状改良体の上部と地表面との間に設置した根巻きコンクリートと、を備え
    前記支持板が、前記支持板の上面から上方に立設した抜気管を有し、
    前記抜気管の管路が前記抜気孔と連通することを特徴とする、
    基礎構造。
  2. 前記抜気孔を前記支持板の周縁に配置し、前記抜気管を前記管本体の内面に沿って付設した、アングル材、チャンネル材、又は半割り管によって構成したことを特徴とする、請求項に記載の基礎構造。
  3. 構造物の基礎の施工方法であって、
    地盤に基礎孔を削孔する、削孔工程と、
    前記基礎孔の底面の中心から地中にわたって柱状改良体を構築する、柱状改良工程と、
    管本体と、前記管本体の管内を横断方向に遮蔽した支持板と、前記支持板の両面を貫通した抜気孔と、を有する支持管材を、前記柱状改良体内に埋入し、前記管本体の上部を前記改良体より上方に突出させる、建込み工程と、
    前記支持板上に前記構造物の支柱を立設する、立設工程と、
    前記管本体の内面と前記支柱の外面の間から前記基礎孔内にわたって 充填材を打設する、打設工程と、を備え
    前記支持管材が、前記支持板の上面から上方に立設した抜気管を有し、
    前記抜気管の管路が前記抜気孔と連通することを特徴とする、
    基礎の施工方法。
  4. 前記支持板の底面と、前記柱状改良体との間に空隙がある場合、前記立設工程より前に、前記抜気孔を通して、前記支持板の上方から前記空隙内にグラウト材を充填することを特徴とする、請求項に記載の基礎の施工方法。
  5. 前記立設工程において、前記支柱と前記管本体とを、前記管本体の上部に掛け渡した支持材によって連結することを特徴とする、請求項3又は4に記載の基礎の施工方法。
  6. 前記立設工程より前に、前記基礎孔上に前記柱状改良体の頭部を囲む、コンクリート枠体を配置することを特徴とする、請求項乃至のいずれか一項に記載の基礎の施工方法。
  7. 構造物の基礎構造において、地中に形成した柱状改良体内に埋入して、管内で前記構造物の支柱を支持する、支持管材であって、
    管本体と、
    前記管本体の管内を横断方向に遮蔽した支持板と、
    前記支持板の周縁に配置した抜気孔であって、前記支持板の両面を貫通した抜気孔と、
    前記抜気孔と連通する抜気管であって、前記支持板の上面から上方に立設した抜気管と、を備え、
    前記抜気管を前記管本体の内面に沿って付設した、アングル材、チャンネル材、又は半割り管によって構成したことを特徴とする、
    支持管材。
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