JP6866751B2 - 洗浄システム - Google Patents

洗浄システム Download PDF

Info

Publication number
JP6866751B2
JP6866751B2 JP2017085845A JP2017085845A JP6866751B2 JP 6866751 B2 JP6866751 B2 JP 6866751B2 JP 2017085845 A JP2017085845 A JP 2017085845A JP 2017085845 A JP2017085845 A JP 2017085845A JP 6866751 B2 JP6866751 B2 JP 6866751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolytic
electrolytic cell
line
cleaning system
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017085845A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018184626A (ja
Inventor
小川 祐一
祐一 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2017085845A priority Critical patent/JP6866751B2/ja
Publication of JP2018184626A publication Critical patent/JP2018184626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6866751B2 publication Critical patent/JP6866751B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

本発明は、金属を含む溶液を電解処理して洗浄を行う洗浄システムに関し、特に金属を含む溶液を高い電流密度で電解処理して洗浄を行う洗浄システムに関する。
半導体製造工程において、W(タングステン)等の高融点金属がコンタクトプラグなどに頻繁に使用される。これらの金属を使用するにあたり、半導体ウエハ上に共存し、不要となった他のTiN(窒化チタン)等の金属を除去して、W等の金属を残す工程が必要になる。この半導体基板のTiN除去技術として、硫酸を電解セル内で電気分解した電解液が用いられるが、この半導体基板を処理した電解液は、電解セル内で再度電解して循環利用されるが金属イオンを含んでいる。この金属イオンを含む溶液を電解すると、電解セル内の陰極上に次第に金属イオンに起因する析出物が堆積し、電解処理効果を悪化させたり、陽極と陰極の間のギャップを完全に閉塞してしまったりする、という問題がある。このため、電極に堆積した金属を問題が生じる前に予め除去する必要がある。この対策として、特許文献1には金属イオン濃度を予め測定し転極して金属を排出することが提案されている。
特開2004−351363号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では転極により排出した金属が電解液に混入してしまうため、電解液の金属イオンが濃縮され高濃度になってしまう。この対策として、転極時に電解セルから金属を含有した排水を排出するラインを設けることが考えられるが、転極して金属含有溶液を排出している間は電解処理を停止しなければならず、電解液を作製することができない、という問題点がある。また、金属イオン濃度を測定する機構を設ける必要がありコスト高になる、という問題点がある。
本発明は上述したような課題に鑑みてなされたものであり、金属を含む溶液金属を含む溶液を効率よく電解処理して連続的に洗浄を行うことの可能な洗浄システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、電解反応により溶液を電解する電解反応装置と、該電解反応装置により電解した電解溶液により被処理材を処理する処理装置と、前記電解反応装置と前記処理装置とを接続して前記電解溶液を循環する循環ラインと、前記電解反応装置の排液を排出する排出ラインとを備え、前記電解反応装置は陽極と陰極を有する少なくとも1対の電極を備えた電解セルを複数有し、該電解セルは転極機構を備えるとともに、それぞれ排出側が前記循環ラインと前記排出ラインとに接続していて、前記転極機構による転極に対応して前記循環ラインと前記排出ラインとを前記電解セルごとに切り替え可能な切替機構を有する洗浄システムを提供する(発明1)。
電解処理により得られる電解液を処理装置に供給して電解溶液を循環させ金属製の被処理部材の処理を繰り返すと、電解セルの陰極上に次第に金属イオンに起因する析出物が堆積し、電解処理効果が悪化する。かかる発明(発明1)によれば、金属が析出した電解セルを転極するとともに当該電解セルの流路を排出ライン側に切り替えることにより、陰極に析出した金属を脱離して、これを含有する排水を排出して電解セルによる電解処理効果を回復することができるので、これにより電解処理の効率の低下を抑制することができる。さらにこの間、他の電解セルの運転を継続することにより、電解液を連続して供給することができるので、これを順次繰り返すことにより処理装置による被処理部材の処理を中断する必要がない。
上記発明(発明1)においては、前記電解セルの電極がダイヤモンド電極であることが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、ダイヤモンド電極は高い電流密度で電解できるので、電解能力に優れているとともに転極による金属析出物の排出性も良好である。
上記発明(発明1,2)においては、前記電解セルに印加されている電流値と電圧値とを測定する計測手段を備えることが好ましい(発明3)。特に上記発明(発明3)においては、前記計測手段により計測された電流値と電圧値とから前記電解セルの電極に堆積している金属量を定量するとともに、該金属量に基づいて、前記転極機構と前記切替機構とを制御する制御手段を備えることが好ましい(発明4)。
かかる発明(発明3,4)によれば、電解セルの電流と電圧の変化から計測手段により金属の堆積量を定量することで、金属イオン濃度を測定する装置を付加することなく、電解セルの転極タイミングを判断し、切替機構を制御することで循環ラインと排出ラインとを切り替えて、電解セルを順次再生することができる。
本発明によれば、陰極上に金属が析出した電解セルを転極するとともに当該電解セルの流路を排出ライン側に切り替えることにより、陰極に析出した金属を脱離して、これを含有する排水を排出して電解セルによる電解処理能力を回復することができる。この間他の電解セルの運転を継続することにより、電解液を連続して供給することができるので、これを順次繰り返すことにより処理装置による被処理部材の処理を中断する必要がない。
本発明の第一の実施形態による洗浄システムの第一の洗浄工程及び第三の洗浄工程を示す系統図である。 前記第一の実施形態による洗浄システムの第二の洗浄工程を示す系統図である。 前記第一の実施形態による洗浄システムの第四の洗浄工程を示す系統図である。 本発明の第二の実施形態による洗浄システムを示す系統図である。 実施例1の洗浄システムの第一の洗浄工程及び第三の洗浄工程を示す系統図である。 実施例1の洗浄システムの第二の洗浄工程を示す系統図である。 実施例1の洗浄システムの第四の洗浄工程を示す系統図である。 比較例1の洗浄システムを示す系統図である。 比較例2の洗浄システムを示す系統図である。
図1は本発明の第一の実施形態による洗浄システム1を示しており、図1において洗浄システム1は、バッチタイプの処理装置2と、この処理装置2に電解液Sを供給する電解反応装置3とを備える。処理装置2は、電解液Sが貯留された処理タンク21とこの処理タンク21に接続した回送ライン22と回送ポンプ23とを備え、回送ライン22には、後述する送液ライン32及び供給ライン35がそれぞれ接続されている。なお、符号24は熱交換器である。
電解反応装置3は、複数(本実施形態においては2個)の電解セル、すなわち第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bを有する。電解セル31A、31Bの入口側には送液ポンプ34を有する送液ライン32から分岐した送液ライン33A、33Bがそれぞれ接続している。一方、電解セル31A、31Bの出口側にはそれぞれに供給ライン35及び排出ライン36が連通している。第一の電解セル31Aの供給ライン35側には切替機構としての第一の供給バルブ37Aが、排出ライン36側には切替機構としての第一の排出バルブ38Aが、それぞれ設けられているとともに、第二の電解セル31Bの供給ライン35側には切替機構としての第二の供給バルブ37Bが、排出ライン36側には切替機構としての第二の排出バルブ38Bが、それぞれ設けられている。なお、図中、第一の供給バルブ37A、第一の排出バルブ38A、第二の供給バルブ37B及び第二の排出バルブ38Bにおいて、黒色はバルブの開成状態を、白色はバルブの閉鎖状態をそれぞれ示す。供給ライン35は、途中に貯留タンク39と供給ポンプ40とが設けられていて、回送ライン22に戻って連通している。そして、これら回送ライン22と送液ライン32,33A,33Bと供給ライン35とにより循環ラインが構成される。また、排出ライン36はドレンタンク41に連通している。なお、符号Tは半導体基板などの被処理部材である。
上述したような洗浄システム1において、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bは、陽極と陰極とがダイヤモンド電極であることが好ましい。ダイヤモンド電極は酸化性が高い電流密度で電解できるので、電解能力に優れている一方、転極による金属析出物の排出性も良好である点で好適である。
また、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bには、電流値と電圧値とを測定する計測手段(図示せず)が設けられている。この計測手段で計測されたデータは、図示しないマイクロコンピュータなどの制御手段にインプットされ、このデータに基づいて第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの電極に堆積する金属量を定量することが可能となっている。そして、この第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの電極に堆積する金属量に基づいて、制御手段は、第一の供給バルブ37A及び第一の排出バルブ38A、並びに第二の供給バルブ37B及び第二の開閉バルブ38Bをそれぞれ開閉制御して、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの出口側が供給ライン35と排出ライン36のいずれに流通するかを制御することができる。
なお、電解液Sの原液としては電気的に分解可能で金属をエッチング可能であればよく、硫酸、塩酸、リン酸、フッ酸、アンモニア、過酸化水素等の酸もしくは塩基を用いることができる。
次に上述したような洗浄システム1を用いた半導体基板などの被処理部材Tの洗浄方法について、図2〜図3も参照しつつ説明する。
(第一の洗浄工程)
まず、電解液Sの原液を第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bに供給して電解処理を行う。このとき図1に示すように第一の電解セル31Aの第一の供給バルブ37Aは開成していて第一の排出バルブ38Aは閉鎖しており、供給ライン35すなわち循環ラインに流通可能となっている。また、第二の電解セル31Bの第二の供給バルブ37Bは開成していて第二の排出バルブ38Bは閉鎖しており、供給ライン35すなわち循環ラインに流通可能となっている。これにより、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの両方で電解処理が行われるが、ここで製造された電解液Sは、供給ライン35から貯留タンク39に一旦貯留した後、供給ポンプ40により回送ライン22に合流し、処理装置2の処理タンク21に送液されて、処理タンク21内に浸漬された複数枚の被処理部材Tを処理する。そして、処理に使用された電解液Sは、回送ポンプ23により回送ライン22を循環しながら、送液ポンプ34により送液ライン32を経由して送液ライン33A、33Bから第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bに戻り、電解処理が継続され、ここで製造された電解液Sは供給ライン35を経由して貯留タンク39に貯留される。このように循環ラインでの電解液Sの循環を繰り返すことにより、被処理部材Tを連続して処理することができる。
このような洗浄工程において、本実施形態においては図示しない電流計及び電圧計などの計測手段により第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bにかかる電流値と電圧値とを測定する。被処理部材Tの処理により金属成分が電解液Sに流出することにより、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの陰極に金属成分が徐々に析出するので、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの電気抵抗が増大するに伴い、印加される電圧及び電流が増大する。したがって、この電流値及び電圧値を計測することで、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの陰極に析出した金属量を図示しない制御手段により算出することができる。そして、この算出結果からいずれか一方(本実施形態においては第一の電解セル31A)の陰極の金属量が所定の値を超えたら、これ以上第一の電解セル31Aでの電解液Sの効率的な処理が困難であると判断する。
(第二の洗浄工程)
第一の電解セル31Aでの電解液Sの効率的な処理が困難であると判断された時点で、制御手段により各バルブを切り替えて洗浄を行う。すなわち、図2に示すように第一の電解セル31Aの第一の供給バルブ37Aを閉鎖して第一の排出バルブ38Aは開成し、排出ライン36に連通させたら転極する。一方、第二の電解セル31Bは電解処理を継続する。これにより、第二の電解セル31Bで電解処理が行われ、ここで製造された電解液Sは供給ライン35から貯留タンク39に一旦貯留した後、供給ポンプ40により供給ライン35を経由して回送ライン22に供給され、処理装置2の処理タンク21に送液されて被処理部材Tを処理する。そして、処理に使用された電解液Sは、回送ポンプ23により回送ライン22を循環しながら、送液ポンプ34により送液ライン32を経由して送液ライン33Bから第二の電解セル31Bに戻り電解処理が継続される。このように第二の電解セル31Bのみで電解処理が行われ、製造された電解液Sは供給ライン35から貯留タンク39に戻る。このように循環ラインでの電解液Sの循環を繰り返すことにより、被処理部材Tを連続して処理することができる。一方、第一の電解セル31Aでは、転極により陰極に析出した金属を電極から剥離させて性能を回復し、剥離した金属を含む電解液Sは排出ライン36からドレンタンク41に排出する。
(第三の洗浄工程)
その後、再び図1に示す状態、すなわち第一の電解セル31Aの第一の供給バルブ37Aを開成して第一の排出バルブ38Aを閉鎖した状態に戻したら、第一の電解セル31Aを再度転極して、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの両方で電解処理して洗浄を行う。この間、電流計及び電圧計などの計測手段による第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bにかかる電流値と電圧値との測定は継続する。そして、被処理部材Tの洗浄により金属成分が電解液Sに流出することにより、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの陰極に金属成分が徐々に析出し、第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bの電気抵抗が増大するに伴い、印加される電圧及び電流が増大する。このとき第一の電解セル31Aは既に性能が回復しているので、第二の電解セル31Bの陰極の金属量が先に上昇し、所定の値を超えたらこれ以上第二の電解セル31Bでの電解液Sの効率的な処理が困難であると判断する。
(第四の洗浄工程)
第二の電解セル31Bでの電解液Sの効率的な処理が困難であると判断された時点で、制御手段により各バルブを切り替えて電解処理し洗浄を行う。すなわち図3に示すように第二の電解セル31Bの第二の供給バルブ37Bを閉鎖して第二の排出バルブ38Bは開成し、排出ライン36に連通させたら転極する。一方、第一の電解セル31Aは電解処理を継続する。これにより、第一の電解セル31Aで電解処理が行われ、ここで製造された電解液Sは供給ライン35から貯留タンク39に一旦貯留した後、供給ポンプ40により供給ライン35を経由して回送ライン22に供給され、処理装置2の処理タンク21に送液されて被処理部材Tを処理する。そして、処理に使用された電解液Sは、回送ポンプ23により回送ライン22を循環しながら、送液ポンプ34により送液ライン32を経由して送液ライン33Aから第一の電解セル31Aに戻り、第一の電解セル31Aのみで電解処理が継続される。ここで製造された電解液Sは供給ライン35から貯留タンク39に戻る。このように循環ラインでの電解液Sの循環を繰り返すことにより、被処理部材Tを連続して処理することができる。一方、第二の電解セル31Bでは、転極により陰極に析出した金属を電極から剥離させて性能を回復し、剥離した金属を含む電解液Sは排出ライン36からドレンタンク41に排出する。
その後、再び図1に示す状態に戻して同様の処理工程を繰り返すことにより、連続的に電解液Sを作製し、半導体基板などの被処理部材Tを連続して処理することができる。なお、電解液Sは徐々に減少するので、原液である硫酸や希釈液としての超純水を適宜補充すればよい。また、ドレンタンク41に排出した金属を含む電解液Sは別途処理した後で廃棄すればよい。
次に本発明の第二の実施形態による洗浄システムについて図4に基づいて説明する。本実施形態において洗浄システム1は、被処理部材である半導体ウエハT1を一枚ずつ洗浄するいわゆる枚葉式のシステムであり、基本的には上述した第一の実施形態と同じ構成を有するため、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。本実施形態において洗浄システム1の洗浄対象となる被処理部材としての半導体ウエハT1は処理チャンバ21A内に設置されており、供給ライン35の先端に設けられたノズル35Aが処理チャンバ21A内に設けられていて、半導体ウエハT1に向けて電解液Sを吐出可能となっている。そして、処理チャンバ21Aには直接送液ライン32が接続されている。送液ライン32は途中で廃棄ライン32Aに分岐していて、必要に応じて電解液Sを吐出可能となっている。
被処理部材Tは、上述したような第二実施形態による洗浄システム1のように電解液Sを吐出することで1枚ずつ洗浄する場合だけでなく、浸漬により洗浄する場合にも同様に処理を行うことができる。
以上、本発明の洗浄システムについて、上記実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、電解液Sは、種々の溶液とすることができる。また、第一〜第四の洗浄工程を繰り返す必要はなく、例えば第二の洗浄工程と第四の洗浄工程を交互に行い、常に一台の電解セル31A又は31Bで処理するように制御してもよい。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれらの記載により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
図5〜図7に示す洗浄システムを用いて、表面にTiN膜を形成した半導体ウエハの洗浄を行った。この洗浄システムは、基本的には、図1に示す第一の実施形態の洗浄システム1と同じ構成を有するので、同一の構成には、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5において洗浄システム1は、電解液Sの原液として硫酸(HSO)を用い、処理タンク21Bには、硫酸の補充用の硫酸供給装置51と超純水(DI)供給装置52とを備え、硫酸及び超純水を処理タンク21Bに適宜補充可能となっている。そして、これら硫酸供給装置51と超純水供給装置52は図示しない制御手段により制御され、硫酸の濃度及び量を調整する。
上述したような洗浄システム1を用い、まず図5に示すように第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bで電解処理を行った。このとき80%の濃度の硫酸を通液して第一の電解セル31A及び第二の電解セル31Bに30Aの電流を印加して過硫酸S1を製造し、半導体ウエハT1を処理した(第一の洗浄工程)。
この処理を45時間継続した後、第一の電解セル31AにTiN堆積物が確認されたら、図6に示すとおり第一の電解セル31Aの第一の供給バルブ37Aを閉鎖する一方、第一の排出バルブ38Aは開成し、第一の電解セル31Aを転極して第一の電解セル31Aの表面のTiN堆積物を剥離除去しながら、第二の電解セル31Bによる半導体ウエハT1の洗浄を継続した(第二の洗浄工程)。その後、第一の電解セル31Aのラインを元に戻すとともに第一の電解セル31Aを再度転極して、図5に示す状態として半導体ウエハT1の処理を行った(第三の洗浄工程)。
そして、所定時間経過して、第二の電解セル31BにTiN堆積物が確認されたら、図7に示すように第二の電解セル31Bの第二の供給バルブ37Bを閉鎖する一方、第二の排出バルブ38Bは開成して排出ライン36に連通させるとともに、第二の電解セル31Bを転極して3時間通水し、第二の電解セル31Bの表面のTiN堆積物を剥離除去しながら、第一の電解セル31Aによる半導体ウエハT1の洗浄を継続した(第四の洗浄工程)。その後、第二の電解セル31Bを再度転極して第二の電解セル31Bのラインを元に戻し、図5に示す状態として半導体ウエハT1の洗浄を行った。
上述したような実施例1の洗浄システム1による半導体ウエハT1の洗浄を行った後の過硫酸S1の生成速度の低下率を、電解セル数、電解セルの転極機能の有無、電解セル出口の排出ラインの有無、過硫酸S1による半導体ウエハT1の処理ができない時間(ブランク時間)とともに表1に示す。
[比較例1]
図8に示すシステムを用いて、表面にTiN膜を形成した半導体ウエハの洗浄を行った。この洗浄システムは、実施例1において、1台の電解セル31に供給バルブ37を備えた供給ライン35を接続して処理を行うとともに該電解セル31には排出ライン36が接続されておらず、転極機能を備えないものである。
上述したような洗浄システム1を用い、80%の濃度の硫酸を通液して硫酸を電解セル31に供給し、30Aの電流を印加して電解することで過硫酸S1を製造して半導体ウエハT1を処理した。
この比較例1の洗浄システム1により、過硫酸S1による半導体ウエハT1の処理を60時間継続したところ過硫酸S1の生成速度の低下は約30%であった。この結果を、電解セル数、電解セルの転極機能の有無、電解セル出口の排出ラインの有無、過硫酸S1による半導体ウエハT1の処理ができない時間(ブランク時間)とともに表1にあわせて示す。
[比較例2]
図9に示すシステムを用いて、表面にTiN膜を形成した半導体ウエハの洗浄を行った。この洗浄システムは、基本的には実施例1において、1台の電解セル31に供給バルブ37を備えた供給ライン35を接続して処理を行うとともに該電解セル31には排出バルブ38を備えた排出ライン36が接続されており、該電解セル31を転極可能としたものである。
上述したような洗浄システム1を用い、80%の濃度の硫酸を通液して硫酸を電解セル31に供給し30Aの電流を印加して電解することで過硫酸S1を製造して半導体ウエハT1を処理した。
この比較例2の洗浄システム1により、過硫酸S1による半導体ウエハT1の処理を45時間継続した後、電解セル31にTiN堆積物が確認されたら、電解セル31の供給バルブ37を閉鎖する一方、排出バルブ38は開成し、電解セル31の出口のラインを排出ライン36に切り替えたら転極して3時間通水し、電極表面のTiN堆積物を剥離除去した。その後、再度転極して電解セル31の出口のラインをもとに戻し、半導体ウエハT1の処理を再開した。このように比較例2の洗浄システム1により、半導体ウエハT1の洗浄を行った際の過硫酸S1の生成速度の低下率を、電解セル数、電解セルの転極機能の有無、電解セル出口の排出ラインの有無、過硫酸S1による半導体ウエハT1の処理ができない時間(ブランク時間)とともに表1にあわせて示す。
Figure 0006866751
表1から明らかなとおり、実施例1の洗浄システム1によれば、過硫酸S1による半導体ウエハT1の処理ができない時間をなくすことができた。また、45時間過硫酸S1を製造した後の過硫酸S1の生成速度の低下は約10%であり、高い電流密度で電解処理することが可能であった。これに対し、比較例1の洗浄システム1では、60時間の継続運転で過硫酸S1の生成速度が約30%低下し、処理の継続が困難となった。さらに比較例の洗浄システム1では、45時間過硫酸生成中の生成速度の低下は約10%であったが、転極中は3時間過硫酸S1の供給を停止することになった。
1 洗浄システム
2 処理装置
21 処理タンク
21A 処理チャンバ
21B 処理タンク
22 回送ライン
23 回送ポンプ
24 熱交換器
3 電解反応装置
31A 第一の電解セル
31B 第二の電解セル
32 送液ライン
32A 廃棄ライン
33A,33B 送液ライン
34 送液ポンプ
35 供給ライン
35A ノズル
36 排出ライン
37 供給バルブ
37A 第一の供給バルブ(切替機構)
37B 第二の供給バルブ(切替機構)
38 排出バルブ
38A 第一の排出バルブ(切替機構)
38B 第二の排出バルブ(切替機構)
39 貯留タンク
40 供給ポンプ
41 ドレンタンク
51 硫酸供給装置
52 超純水供給装置
S 電解液
S1 過硫酸(電解液)
T 被処理部材
T1 半導体ウエハ(被処理部材)

Claims (4)

  1. 電解反応により溶液を電解する電解反応装置と、
    該電解反応装置により電解した電解溶液により被処理材を処理する処理装置と、
    前記電解反応装置と前記処理装置とを接続して前記電解溶液を循環する循環ラインと、
    前記電解反応装置の排液を排出する排出ラインとを備え、
    前記電解反応装置は陽極と陰極を有する少なくとも1対の電極を備えた電解セルを複数有し、該電解セルは転極機構を備えるとともに、それぞれ排出側が前記循環ラインと前記排出ラインとに接続していて、前記転極機構による転極に対応して前記循環ラインと前記排出ラインとを前記電解セルごとに切り替え可能な切替機構を有し、
    前記切替機構は電解セルの陰極側に析出した金属を転極機構により排出する際に前記循環ラインから前記排出ラインへ切り替える、洗浄システム。
  2. 前記電解セルの電極がダイヤモンド電極である、請求項1に記載の洗浄システム。
  3. 前記電解セルに印加されている電流値と電圧値とを測定する計測手段を備える、請求項1又は2に記載の洗浄システム。
  4. 前記計測手段により計測された電流値と電圧値とから前記電解セルの電極に堆積している金属量を定量するとともに、該金属量に基づいて、前記転極機構と前記切替機構とを制御する制御手段を備える、請求項3に記載の洗浄システム。
JP2017085845A 2017-04-25 2017-04-25 洗浄システム Active JP6866751B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085845A JP6866751B2 (ja) 2017-04-25 2017-04-25 洗浄システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085845A JP6866751B2 (ja) 2017-04-25 2017-04-25 洗浄システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018184626A JP2018184626A (ja) 2018-11-22
JP6866751B2 true JP6866751B2 (ja) 2021-04-28

Family

ID=64355466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017085845A Active JP6866751B2 (ja) 2017-04-25 2017-04-25 洗浄システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6866751B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022038817A1 (ja) * 2020-08-19 2022-02-24 栗田工業株式会社 過硫酸成分を含む硫酸溶液中の過硫酸成分の濃度低下抑制方法及び過硫酸成分の濃度低下抑制装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4087337A (en) * 1977-05-25 1978-05-02 Diamond Shamrock Corporation Rejuvenation of the efficiency of sea water electrolysis cells by periodic removal of anodic deposits
JPS6349232A (ja) * 1986-08-14 1988-03-02 Mitsubishi Electric Corp Co↓2除去装置
JP2004351363A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Kurita Water Ind Ltd 金属イオンを含む有機化合物含有水の処理方法及び処理装置
JP4624699B2 (ja) * 2004-03-18 2011-02-02 レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード フッ素ガス生成装置
JP2007059603A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Kurita Water Ind Ltd 硫酸リサイクル型洗浄システム
JP4623307B2 (ja) * 2006-03-29 2011-02-02 栗田工業株式会社 電解セルおよび該電解セルを用いた硫酸リサイクル型洗浄システム
JP2012180538A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Kurita Water Ind Ltd 硫酸電解方法および硫酸電解装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018184626A (ja) 2018-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170283953A1 (en) Method for regenerating plating liquid, plating method, and plating apparatus
KR101082812B1 (ko) 황산의 전해 장치, 전해 방법 및 기판 처리 장치
JP6866751B2 (ja) 洗浄システム
JP2013197360A (ja) 基板処理方法及び基板処理システム
JP5669995B1 (ja) Au含有ヨウ素系エッチング液の処理方法、および処理装置
TWI437127B (zh) 硫酸電解方法以及硫酸電解裝置
US11872603B2 (en) Method for cleaning a synthetic surface
JP2019052370A (ja) 化学および電解の少なくとも一方の表面処理のためのシステム
JP2015195376A (ja) 電気透析装置と電気透析方法およびそれを用いたエッチング装置
CN108603299B (zh) 过硫酸溶液制造供给装置及方法
JP2020035880A (ja) 洗浄システム
JP6292694B2 (ja) 基板処理方法及び基板処理システム
CN109312482B (zh) 从碘系蚀刻废液中回收Au和再生蚀刻溶液的方法
WO2022269945A1 (ja) アルカリ性電解水製造装置、その電解槽洗浄方法、および電解槽洗浄制御構造
WO2022038817A1 (ja) 過硫酸成分を含む硫酸溶液中の過硫酸成分の濃度低下抑制方法及び過硫酸成分の濃度低下抑制装置
JP2000093907A (ja) 電解イオン水を使った洗浄装置
JPH09120952A (ja) ウエハの表面処理方法
US10392719B2 (en) Electrolytic treatment apparatus and electrolytic treatment method
JP2005288238A (ja) 冷却水処理装置及びその運転方法
KR101080385B1 (ko) 전기화학적 폐수처리 장치의 전류 제어 방법
JP6124981B2 (ja) 基板処理方法及び基板処理システム
JPH04301099A (ja) 電解酸洗研摩方法
JP2004300541A (ja) ステンレス鋼帯の脱スケール方法および脱スケール設備

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6866751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250