JP6865133B2 - 回転電機の冷却装置、および回転電機の冷却方法 - Google Patents

回転電機の冷却装置、および回転電機の冷却方法 Download PDF

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Description

本発明は、回転電機の冷却装置、および回転電機の冷却方法に関する。
近年、燃料電池自動車やハイブリッド自動車、電気自動車など車両駆動用の電動機(モータ)を搭載した車両が開発されている。モータとしては、軸線周りに回転自在に支持されるとともに、永久磁石が配設されたロータ(回転子)と、ロータの周囲に対向配置されるとともに、コイルが配されたステータ(固定子)とを備えたものが一般的である。
このようなモータを駆動させる場合、モータが有するロータ内の磁石の温度が上昇する。このため、モータを高速で回転させる場合は、トルクや回転数を制限したり、磁石を冷却する必要がある。
従来のモータでは、例えば、出力軸の軸方向に延びる孔が円周方向に沿って複数形成されたロータを有しており、この孔に冷却媒体を供給している。このようなモータにおいて、出力軸の軸方向に延びる孔が円周方向に沿って複数形成されたロータの孔に冷却媒体を供給した場合は、ロータの孔間における冷却媒体の移動ができないため、ロータの孔間において冷却媒体量のアンバランス(以下、ロータアンバランスと言う)が発生する場合がある。このようなロータアンバランスは、特にモータの回転が高速になると増大する傾向がある。
特許文献1に記載の技術では、回転子鉄心と端板との間に設けられる冷却液通路に、回転子の回転速度の上昇に応じて、冷却液通路を遮蔽する。特許文献1に記載の技術によれば、回転子の高速回転時、冷却液通路を遮断し、冷却液通路から冷却液が固定子に向かって飛散することが防止されるので、回転子のロータアンバランスの増大を抑制することができる。
特開2010−41791号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、回転子の回転速度のみに応じて冷却媒体の通路を遮断して、冷却媒体の流れを止めているだけであるため、巻線や磁石の温度に応じた適切な冷却を行うことができなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、冷却によるロータのアンバランスを低減しつつ最適な冷却を行うことができる回転電機の冷却装置、および回転電機の冷却方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る回転電機の冷却装置(例えば、実施形態における回転電機の冷却装置1)は、冷却媒体(例えば、実施形態における冷却媒体20)を供給する冷媒ポンプ(例えば、実施形態における電動オイルポンプ24)と、前記冷媒ポンプが供給する前記冷却媒体を、ステータ(例えば、実施形態におけるステータ104)へ供給する第1流路(例えば、実施形態における第1流路36)と、軸心(例えば、実施形態におけるシャフト102)を通じて磁石(例えば、実施形態における磁石105)を有するロータ(例えば、実施形態におけるロータ103)内部に前記冷却媒体を供給することで、前記磁石に前記冷却媒体を供給する第2流路(例えば、実施形態における第2流路38)と、前記磁石の温度を把握する温度把握部(例えば、実施形態における温度把握部62)と、前記温度把握部が把握した前記磁石の温度に基づいて、前記第2流路への前記冷却媒体の供給の開始と停止とを切り替える制御部(例えば、実施形態におけるソレノイドバルブ制御部64)と、を備え、前記温度把握部は、前記磁石の温度を、磁石の温度を推定する磁石温度推定モデルを用いて推定することで把握し、前記第2流路への前記冷却媒体の供給が停止している場合に、第1の前記磁石温度推定モデルを用いて前記磁石の温度を推定し、前記第2流路へ前記冷却媒体が供給されている場合に、第2の前記磁石温度推定モデルを用いて前記磁石の温度を推定する回転電機の冷却装置。
本発明の一態様によれば、把握した磁石の温度に基づいて、第2流路への冷却媒体の供給と非供給状態を切り替える。これにより、本発明の一態様によれば、必要な時に、必要な冷却を行うことで不要なフリクション(冷却によるロータのアンバランス)を低減させ、フリクションによる効率低下を低減させることができる。
また、本発明の一態様によれば、制御におけるロバスト性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る回転電機の冷却装置において、前記磁石温度推定モデルは、前記回転電機(例えば、実施形態におけるモータ10)の回転数と、前記回転電機の電流値と、前記回転電機の電圧値と、前記冷却媒体の温度のMAPと、前記磁石温度推定モデルを構成する各構成要素間の熱抵抗と、巻線温度と、前記磁石温度推定モデルを構成する各構成要素の温度とを用いて、前記磁石の温度を推定するモデルであるようにしてもよい。
本発明の一態様によれば、把握した磁石の温度に基づいて、第2流路への冷却媒体の供給と非供給状態を切り替える。これにより、本発明の一態様によれば、必要な時に、必要な冷却を行うことで不要なフリクション(冷却によるロータのアンバランス)を低減させ、フリクションによる効率低下を低減させることができる。
また、本発明の一態様に係る回転電機の冷却装置において、前記制御部は、前記温度把握部が把握した前記磁石の温度に基づいて、前記磁石温度推定モデルにおいて、複数の前記冷却媒体の温度のMAPのうちの1つを選択し、前記温度把握部は、前記制御部によって選択された前記複数の冷却媒体の温度のMAPのうちの1つを用いて前記磁石の温度を推定するようにしてもよい。
本発明の一態様によれば、磁石温度推定モデルを用いて推定した磁石の温度に基づいて、第2流路への冷却媒体の供給と非供給状態を切り替える。これにより、本発明の一態様によれば、必要な時に、必要な冷却を行うことで不要なフリクション(冷却によるロータのアンバランス)を低減させ、フリクションによる効率低下を低減させることができる。
また、本発明の一態様に係る回転電機の冷却装置において、前記制御部は、前記回転電機の冷却装置の起動から所定時間(例えば、実施形態における時間TMAX)が経過するまで、前記第2流路に前記冷却媒体の供給を維持するように制御するようにしてもよい。
本発明の一態様によれば、回転電機の冷却装置が有する構成要素の摩耗を低減することができる。
また、本発明の一態様に係る回転電機の冷却装置において、前記第1の磁石温度推定モデルと前記第2の磁石温度推定モデルとで、要素間の熱抵抗が異なるようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る回転電機の冷却装置において、前記第1の磁石温度推定モデルと前記第2の磁石温度推定モデルとで、前記冷却媒体の温度補正値が異なるようにしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る回転電機の冷却方法は、制御部(例えば、実施形態におけるECU40)が、冷媒ポンプが供給する冷却媒体(例えば、実施形態における冷却媒体20)を、第1流路(例えば、実施形態における第1流路36)によってステータ(例えば、実施形態におけるステータ104)へ供給するステップ(例えば、実施形態におけるステップS1)と、温度把握部例えば、実施形態における温度把握部62)が、ロータ(例えば、実施形態におけるロータ103)が有する磁石(例えば、実施形態における磁石105)の温度を把握するステップ(例えば、実施形態におけるステップS3、ステップS8、ステップS11)と、前記制御部(例えば、実施形態におけるソレノイドバルブ制御部64)が、把握された前記磁石の温度に基づいて、軸心(例えば、実施形態におけるシャフト102)を通じて前記ロータ内部に前記冷却媒体を供給することで、前磁石に前記冷却媒体を供給する第2流路(例えば、実施形態における第2流路38)であって、前記第2流路への前記冷却媒体の供給の開始と停止とを切り替えるステップ(例えば、実施形態におけるステップS7とステップS10)と、前記温度把握部が、前記磁石の温度を、磁石の温度を推定する磁石温度推定モデルを用いて推定することで把握するステップと、前記温度把握部が、前記第2流路への前記冷却媒体の供給が停止している場合に、第1の前記磁石温度推定モデルを用いて前記磁石の温度を推定するステップと、前記温度把握部が、前記第2流路へ前記冷却媒体が供給されている場合に、第2の前記磁石温度推定モデルを用いて前記磁石の温度を推定するステップと、を含む。
本発明の一態様によれば、把握した磁石の温度に基づいて、第2流路への冷却媒体の供給と非供給状態を切り替える。これにより、本発明の一態様によれば、必要な時に、必要な冷却を行うことで不要なフリクション(冷却によるロータのアンバランス)を低減させ、フリクションによる効率低下を低減させることができる。
また、本発明の一態様に係る回転電機の冷却方法において、前記第1の磁石温度推定モデルと前記第2の磁石温度推定モデルとで、要素間の熱抵抗が異なるようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る回転電機の冷却方法において、前記第1の磁石温度推定モデルと前記第2の磁石温度推定モデルとで、前記冷却媒体の温度補正値が異なるようにしてもよい。
本発明によれば、把握した磁石の温度に基づいて、第2流路への冷却媒体の供給と非供給状態を切り替えることで、必要な時に、必要な冷却を行うことで不要なフリクション(冷却によるロータのアンバランス)を低減させ、フリクションによる効率低下を低減させることができる。
本実施形態に係る回転電機の冷却装置の構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る回転電機の冷却装置における構成要素の配置例と流路の例を示す図である。 本実施形態に係る温度を推定するための磁石抵抗モデルのイメージ図である。 本実施形態に係る磁石温度推定モデルを示す図である。 本実施形態に係る第1のATF温度のMAPと第2のATF温度のMAPの例を示す図である。 本実施形態に係る第1の要素間の抵抗のMAPと第2の要素間の抵抗のMAPの例を示す図である。 本実施形態における第1磁石温度推定モデルと第2磁石温度推定モデルの使用タイミング例を示す図である。 本実施形態に係る冷却制御部の処理手順例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る回転電機の冷却装置1の構成例を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る回転電機の冷却装置1における構成要素の配置例と流路の例を示す図である。なお、回転電機の冷却装置1は、車両に搭載される。
まず、回転電機の冷却装置1の構成を説明する。
図1と図2に示すように、回転電機の冷却装置1は、モータ10(回転電機)、冷却媒体20、ストレーナ22、電動オイルポンプ24、バルブ26、クーラー27、ソレノイドバルブ28、温度センサ30、圧力センサ31、電圧検出センサ32、電流検出センサ33、巻線温度センサ34、ブレーキ35、ECU40(制御部)、モデル記憶部50、冷却制御部60(制御部)、第1流路36、および第2流路38を備える。
モータ10は、シャフト102(軸心)、ロータ103、ステータ104、磁石105、巻線106、および回転センサ107を含んで構成される。なお、モータ10は、不図示のケース(モータハウジング)、不図示の端面板、シャフト102の両端を回転自在に支持する不図示のベアリング等も備えている。また、図2のように、モータ10は、ジェネレータ10a(発電機)と、駆動モータ10bを含んで構成されている。
ECU40は、取得部41、モータ制御部42、バルブ制御部43、およびポンプ制御部44を含んで構成される。
冷却制御部60は、取得部61、温度把握部62、タイマー63、ソレノイドバルブ制御部64、および記憶部65を含んで構成される。
つぎに、回転電機の冷却装置1の機能について説明する。
モータ10は、ECU40によって回転が制御される。モータ10は、冷却制御部60の制御によって冷却媒体20による冷却される。
シャフト102は、出力軸である。
ロータ103は、シャフト102に固定され、回転可能に構成され、磁石105を含んで構成されている。
ステータ104は、ロータ103を回転させるための力を発生させる部分であり、巻線106を含んで構成されている。
磁石105は、永久磁石であり、N極が着磁された永久磁石と、S極が着磁された永久磁石とで構成されている。磁石105は、例えば、ロータ103の不図示のスロットに設けられている。
巻線106は、ステータ104に取り付けられ、ECU40に接続される電線に接続されている。
回転センサ107は、回転数を検出するセンサであり、ロータ103の回転数を検出し、検出した回転数を示す情報をECU40に出力する。回転センサ107は、例えばリゾルバである。なお、回転センサ107は、モータ10の外部に設けられていてもよい。
なお、上述したモータ10の構成は一例であり、この構成に限られない。
冷却媒体20は、ATF(Automatic Transmission Fluid;自動変速機油)であり、例えば潤滑油である。
ストレーナ22は、濾し器であり、冷却媒体20を濾過して、電動オイルポンプ24に供給する。
電動オイルポンプ24は、ストレーナ22を介して供給された冷却媒体20をECU40の制御に応じて、バルブ26を介してブレーキ35とモータ10に供給する。
バルブ26は、例えば電磁弁もしくは、ソレノイドバルブ(Solenoid Valve)とも呼ばれる電気的駆動弁の一種であり、電磁石(ソレノイド)の磁力を用いてプランジャと呼ばれる鉄片を動かすことで弁(バルブ)を開閉する仕組みを持ち、流体(油、水など)を通す管での流れの開閉制御に用いられる。バルブ26は、電動オイルポンプ24を介して供給された冷却媒体20をECU40の制御に応じて、ブレーキ35とモータ10に供給する。バルブ26は、冷却媒体20の流量の調整を行う。
クーラー27は、冷却媒体20を冷却する。クーラー27は、例えば冷却用フィンを備える。
ソレノイドバルブ28は、冷却制御部60の制御に応じて、バルブ26を介して供給された冷却媒体20を第1流路36と第2流路38それぞれに供給することでモータ10の冷却を制御する。
温度センサ30は、冷却媒体20の温度を検出し、検出した温度を示す情報をECU40に出力する。温度センサ30は、ドレイン部に配置されている。このように、温度センサ30がドレイン部に配置されている理由は、モータを冷却するためにATFを滴下した場合、滴下時の温度がATFC(クーラー27)後の温度となるため、ドレイン部の温度から滴下時の温度を温度把握部62が推定するためである。
圧力センサ31は、例えば第1流路36を流れる冷却媒体20の圧力を検出し、検出した圧力を示す情報をECU40に出力する。
電圧検出センサ32は、モータ10の駆動電圧値を検出し、検出した電圧値を示す情報をECU40に出力する。
電流検出センサ33は、モータ10に流れる電流値を検出し、検出した電流値を示す情報をECU40に出力する。
巻線温度センサ34は、巻線の温度を検出し、検出した巻線の温度(以下、巻線温度という)を示す情報をECU40に出力する。
ブレーキ35は、油圧ブレーキであり、ECU40の制御に応じて車両が有する車輪の回転を減速させる。
第1流路36は、図2に示すようにジェネレータ10aと駆動モータ10bそれぞれに対して、例えば上部から冷却媒体20を滴下する位置に設けられている。また、第1流路36には、ソレノイドバルブ28を介さず、クーラー27から冷却媒体20が供給される。第1流路36から滴下される冷却媒体20は、主にステータ104を冷却する。
第2流路38は、第1流路36に対するバイパス経路である。第2流路38には、ソレノイドバルブ28から冷却媒体20が供給される。また、第2流路38から供給された冷却媒体20は、後述するように、磁石温度の推定値に基づきソレノイドバルブ28によって開状態と閉状態が切り替えられることで、供給状態と非供給状態が切り替えられる。第2流路38から供給される冷却媒体20は、主にシャフト102と磁石105を冷却する。また、第2流路38は、例えば、冷却媒体20が流入されるシャフト102の一端と、シャフト102内と、流入された冷却媒体20が流出するシャフトの他端と、シャフト102に設けられている孔を含む。第2流路38から供給された冷却媒体20は、シャフト102の孔からロータ103、磁石105に供給され、少なくとも磁石105を冷却する。なお、第1流路36、第2流路38に供給された冷却媒体20は、回転電機の冷却装置1内を循環していて、モータ10に供給された後、モータ10から流出し、供給元に戻される。
ECU(Engine Control Unit;電子制御ユニット)40は、モータ10、電動オイルポンプ24、バルブ26、ブレーキ35の制御を行う。
取得部41は、温度センサ30が検出した温度を示す情報と、圧力センサ31が検出した圧力を示す情報と、回転センサ107が検出した回転数を示す情報と、電圧検出センサ32が検出した電圧値を示す情報と、電流検出センサ33が検出した電流値を示す情報を取得する。
モータ制御部42は、モータ10の駆動を制御する。
バルブ制御部43は、バルブ26の開閉を制御する。
ポンプ制御部44は、電動オイルポンプ24の駆動を制御する。
モデル記憶部50は、磁石105の温度を推定する際に用いられる磁石温度推定モデルと、磁石温度推定モデルにおける要素間の抵抗値を記憶する。なお、磁石温度推定モデル、要素間の抵抗については、後述する。
冷却制御部60は、ECU40から温度を示す情報と、圧力を示す情報と、回転数を示す情報と、電圧値を示す情報と、電流値を示す情報を取得する。なお、冷却制御部60は、温度センサ30、圧力センサ31、回転センサ107、電圧検出センサ32、電流検出センサ33それぞれから直接情報を取得するようにしてもよい。冷却制御部60は、取得した情報、モデル記憶部50が記憶する磁石温度推定モデル、記憶部65が記憶する情報を用いて、磁石105の温度(以下、磁石温度という)を推定する。冷却制御部60は、推定した磁石温度に基づいて、ソレノイドバルブ28の開閉を制御することで、第2流路38への冷却媒体20の供給に対する制御を行う。
取得部61は、ECU40から、冷却媒体20の温度を示す情報と、圧力を示す情報と、回転数を示す情報と、電圧値を示す情報と、電流値を示す情報と、巻線温度を示す情報を取得する。
温度把握部62は、取得部61が取得した情報、モデル記憶部50が記憶する磁石温度推定モデル、記憶部65が記憶する情報を用いて、磁石温度を推定することで、磁石温度を把握する。なお、磁石温度の推定方法については、後述する。
タイマー63は、冷却媒体20が回転電機の冷却装置1が有する流路全体に行き渡る時間TMAXをカウントするタイマーであり、磁石温度を推定する際に用いられる。
ソレノイドバルブ制御部64は、温度把握部62が推定した磁石温度に応じて、ソレノイドバルブ28の開閉を制御する。
記憶部65は、巻線106の抵抗値、磁石損失MAP、ステータ損失MAP、ロータ損失MAP、熱容量、冷却をオン状態にする場合の温度の閾値(以下、油冷ON閾値という)、冷却をオフ状態にする場合の温度の閾値(以下、油冷OFF閾値という)、時間TMAX等を記憶する。なお、磁石損失MAPとは、モータの回転数毎、モータのトルク[Nm]に対する磁石の損失[W]の関係を示す情報である。ここで、ステータ損失MAPとは、電圧と電流と回転数毎のステータ損失の関係を示すマップである。なお、ステータ損失とは、ステータの鉄損である。ロータ損失MAPとは、電圧と電流と回転数毎のロータ損失の関係を示すマップである。なお、ロータ損失とは、ロータの鉄損である。熱容量とは、損失に対する温度変化に影響を与える量であって、モータ10を構成する部品(巻線、ステータ、ロータ、磁石等)すべてを考慮して設定される。
次に、磁石温度推定モデル、磁石温度の推定方法について説明する。
図3は、本実施形態に係る温度を推定するための磁石抵抗モデルのイメージ図である。図3に示すように、磁石抵抗モデルは、磁石105、ロータヨーク(ロータ103)、磁石やシャフトを保持する端面板、ステータ104、巻線106、ATFドレイン(冷却媒体20)、ATFC(クーラー27)、熱抵抗R1〜R6を含んで構成される。熱抵抗R1は、磁石105とロータヨークとの間の熱抵抗である。熱抵抗R2は、ロータヨークと端面板との間の熱抵抗である。熱抵抗R3は、端面板とATFドレインとの間の熱抵抗である。熱抵抗R4は、ロータヨークとステータ104との間の熱抵抗である。熱抵抗R5は、ステータ104と巻線106との間の熱抵抗である。熱抵抗R6は、端面板と巻線106の間の熱抵抗である。なお、以下の説明において、熱抵抗R1〜R6を、要素間の抵抗という。なお、熱抵抗R1〜R6は、例えば、車両に搭載した状態で実測した値である。
なお、磁石抵抗モデルは、磁石105への冷却無しの場合の第1の磁石抵抗モデルと、磁石105への冷却有りの場合の第2の磁石抵抗モデルを用いる。この理由は、磁石105への冷却ありの場合は、ロータヨークからATFドレインに伝わる熱抵抗(R2+R3)が低下するためである。これにより、磁石105への冷却ありの場合は、ATFドレインへの熱移動量が増加する。一方、磁石105への冷却有り無しで磁石105の発熱が変化しないため、磁石105への冷却有りの場合は、ATFドレインへの熱移動量が増えることによって、磁石105の温度が下がることになる。
図4は、本実施形態に係る磁石温度推定モデルを示す図である。
磁石温度推定モデルは、磁石105への冷却無しの場合の第1モデルと、磁石105への冷却有りの場合の第2モデルを備えるが、構成要素は同じで、ATF温度のMAPおよび要素間の抵抗のMAPが異なる。
図4に示すように、温度把握部62は、磁石温度推定モデルにおいて、電流と巻線の抵抗値を用いて銅損を求める。温度把握部62は、電流と電圧と回転数を用いて、ロータ損失MAPを参照して、ロータ損失を求める。温度把握部62は、電流と電圧と回転数を用いて、ステータ損失MAPを参照して、ステータ損失を求める。温度把握部62は、電流と電圧と回転数を用いて、磁石損失MAPを参照して、磁石損失を求める。温度把握部62は、求めた銅損とロータ損失とステータ損失と磁石損失を用いて、損失を求める。温度把握部62は、ATF温度のMAPと各部品温度のMAPを用いて、ATF温度と各部品間温度とのそれぞれの温度差を求める。なお、温度把握部62は、ECU40を介して温度センサ30が検出した温度を示す情報を用いて、ドレイン部の温度から滴下時の温度であるATF温度を推定する。また、温度把握部62は、求めた温度差と要素間の抵抗を用いて、受けた熱量(受熱量)と抜けていった熱量(抜熱量)を求める。温度把握部62は、求めた損失と、求めた受熱量・抜熱量と、記憶部65が記憶する熱容量とを用いて、磁石温度を推定する。
図4に示す磁石温度推定モデルにおいて、第1磁石温度推定モデルと第2磁石温度推定モデルとでは、磁石105への冷却の有り無しによって、要素間の抵抗とのMAP、ATF温度のMAPを切り替える。具体的には、磁石105への冷却無しの場合の第1磁石温度推定モデルでは、磁石105への冷却無しの場合の第1の要素間の抵抗のMAPと、磁石105への冷却無しの場合の第1のATF温度のMAPを用いる。磁石105への冷却有りの場合の第2磁石温度推定モデルでは、磁石105への冷却有りの場合の第2の要素間の抵抗のMAPと、磁石105への冷却有りの場合の第2のATF温度のMAPを用いる。なお、第1のATF温度のMAP、第2のATF温度のMAPそれぞれは、実測値と推定値とを補正するためのものである。また、第1の要素間の抵抗のMAPは、磁石105への冷却無しの状態における要素間の熱抵抗値であり、第2の要素間の抵抗のMAPは、磁石105への冷却有りの状態における要素間の熱抵抗値である。
なお、温度把握部62は、巻き線抵抗、ロータ損失MAP、ステータ損失MAP、磁石損MAP、および各要素間熱抵抗それぞれを、実際の車両に搭載した際の諸条件に応じて調整を行う。例えば、温度把握部62は、実測できるもの(電流やATF油温等)からモータ10の特性を鑑みて調整(キャリブレーション)する。
ここで、第1の要素間の抵抗のMAP、第1のATF温度のMAP、第2の要素間の抵抗のMAP、第2のATF温度のMAPについて説明する。
図5は、本実施形態に係る第1のATF温度のMAPと第2のATF温度のMAPの例を示す図である。
図5において、符号g11が示すMAPが第1のATF温度のMAPの例であり、符号g12が示すMAPが第2のATF温度のMAPの例である。
図5に示すように、ATF温度のMAPは、磁石105への冷却有りの状態と磁石105への冷却無しの状態ごとに、実測されたATF(冷却媒体20)の温度値と、補正値とが対応つけられている。なお、ATF温度のMAPは、実測されたATFの温度値と、補正後の温度値とが対応つけられていてもよい。または、ATF温度のMAPは、実測されたATFの温度値と、補正係数とが対応つけられていてもよい。
図6は、本実施形態に係る第1の要素間の抵抗のMAPと第2の要素間の抵抗のMAPの例を示す図である。
図6において、符号g21が示すMAPが第1の要素間の抵抗のMAPの例であり、符号g22が示すMAPが第2の要素間の抵抗のMAPの例である。符号g21が示す磁石105への冷却無しの状態において、例えば、抵抗値(1)は、磁石105とロータヨークとの間の熱抵抗R1であり、抵抗値(2)は、ロータヨークと端面板との間の熱抵抗R2である。符号g22が示す磁石105への冷却有りの状態において、例えば、抵抗値(11)は、磁石105とロータヨークとの間の熱抵抗R1であり、抵抗値(12)は、ロータヨークと端面板との間の熱抵抗R2である。
図6に示すように、要素間の抵抗のMAPは、磁石105への冷却有りの状態と磁石105への冷却無しの状態ごとに、実測された抵抗値(熱抵抗値)と、補正値とが対応つけられている。なお、要素間の抵抗のMAPは、実測された抵抗値と、補正後の抵抗値とが対応つけられていてもよい。または、要素間の抵抗のMAPは、実測された抵抗値と、補正係数とが対応つけられていてもよい。
次に、図4を用いて説明した第1磁石温度推定モデルと第2磁石温度推定モデルの使用タイミング例を説明する。
図7は、本実施形態における第1磁石温度推定モデルと第2磁石温度推定モデルの使用タイミング例を示す図である。図7において、横軸は時間、縦軸は磁石温度の推定値である。また、油冷ON閾値(第2の温度閾値)がT1であり、油冷OFF閾値(第1の温度閾値)がT1より低いT2である。
時刻t1のとき、磁石温度の推定値がT0である。
時刻t1〜時刻t2の期間、ソレノイドバルブ制御部64は、磁石への冷却を行わない。このため、時刻t1〜時刻t2の期間、温度把握部62は、第1磁石温度推定モデルを用いて、磁石温度を推定する。
時刻t2のとき、ソレノイドバルブ制御部64は、推定した磁石温度が油冷ON閾値のT1より高くなったため、ソレノイドバルブ28をオン状態に切り替える。そして、時刻t2〜時刻t4の期間、温度把握部62は、第2磁石温度推定モデルを用いて、磁石温度を推定する。なお、時刻t2〜時刻t3の期間、磁石温度の推定値がT1以下に一度下がるのは、時刻t2のときに冷却を開始したためである。
時刻t4のとき、ソレノイドバルブ制御部64は、推定した磁石温度が油冷OFF閾値のT2以下となったため、ソレノイドバルブ28をオフ状態に切り替える。そして、時刻t4以降、温度把握部62は、第1磁石温度推定モデルを用いて、磁石温度を推定する。
すなわち、本実施形態では、モータ10の冷却において、冷却が必要な磁石温度であると推定される場合に冷却を開始(=冷却媒体20の供給開始)し、冷却が不要な磁石温度であると推定される場合に冷却を停止(=冷却媒体20の供給停止)する。これにより、本実施形態によれば、冷却によるロータのアンバランスを低減しつつ最適な冷却を行うことができる。
なお、図7において、第1磁石温度推定モデルと第2磁石温度推定モデルとを切り替える油冷ON閾値と油冷OFF閾値とは異なる値で有り、かつヒステリシスを有することで、制御に対するロバスト性を高めている。また、油冷ON閾値は、給油ON(=冷却媒体20の供給開始)から実際に磁石105に冷却媒体20が到達する時間を考慮して設定する。
また、図1に示した例では、ソレノイドバルブ28を制御して、第2流路38への冷却媒体20の供給と非供給を切り替える例を示したが、これに限られない。例えば電動オイルポンプを用いて冷却媒体20の供給と非供給を切り替えるように、冷却制御部60が制御するようにしてもよい。
次に、冷却制御部60の処理手順例を説明する。
図8は、本実施形態に係る冷却制御部60の処理手順例を示すフローチャートである。なお、図8において、油冷ON閾値がT1であり、油冷OFF閾値がT1より低いT2である。
(ステップS1)タイマー63は、カウント値を初期化である0とする。続けて、ECU40は、軸心と磁石への給油開始(軸心給油ON)を冷却制御部60へ要求し、第1流路36にも冷却媒体20の供給が開始する。続けて、ソレノイドバルブ制御部64は、ソレノイドバルブ28を開状態に切り替え、第2流路38を介して軸心と磁石に冷却媒体20の供給を開始する。
(ステップS2)タイマー63は、カウントを開始する。
(ステップS3)温度把握部62は、第2磁石温度推定モデルを用いて、磁石温度の推定値の算出を行う。
(ステップS4)タイマー63は、カウント値TM1が、冷却媒体20が全体に行き渡る時間TMAXであるか否かを判別する。タイマー63は、カウント値TM1がTMAXではない(TM1がTMAX未満)と判別した場合(ステップS4;NO)、ステップS5の処理に進める。タイマー63は、カウント値TM1がTMAXであると判別した場合(ステップS4;YES)、ステップS6の処理に進める。
(ステップS5)タイマー63は、カウント値TM1に1を加算し、ステップS3の処理に戻す。なお、ステップS4とステップS5の処理は、回転電機の冷却装置1の全体に冷却媒体20の給油が完了するのを待つ処理である。
(ステップS6)ソレノイドバルブ制御部64は、ステップS3で算出された磁石温度が油冷ON閾値のT1以下であるか否かを判別する。ソレノイドバルブ制御部64は、磁石温度が油冷ON閾値のT1以下であると判別した場合(ステップS6;YES)、ステップS10の処理に進める。ソレノイドバルブ制御部64は、磁石温度が油冷ON閾値のT1より高いと判別した場合(ステップS6;NO)、ステップS7の処理に進める。
(ステップS7)ソレノイドバルブ制御部64は、磁石温度が油冷ON閾値のT1より高いと判別したため、ソレノイドバルブ28を開状態に切り替え、第2流路38を介した軸心と磁石に冷却媒体20の供給を行う。なお、ソレノイドバルブ制御部64は、ソレノイドバルブ28が開状態の場合、開状態を継続する。ソレノイドバルブ制御部64は、処理後、ステップS8の処理に進める。
(ステップS8)温度把握部62は、第2磁石温度推定モデルを用いて、磁石温度の推定値の算出を行う。温度把握部62は、処理後、ステップS9の処理に進める。
(ステップS9)ソレノイドバルブ制御部64は、ステップS8で算出された磁石温度が油冷OFF閾値のT2以下であるか否かを判別する。ソレノイドバルブ制御部64は、磁石温度が油冷OFF閾値のT2以下であると判別した場合(ステップS9;YES)、ステップS6の処理に戻す。ソレノイドバルブ制御部64は、磁石温度が油冷OFF閾値のT2より高いと判別した場合(ステップS9;NO)、ステップS7の処理に戻す。
(ステップS10)ソレノイドバルブ制御部64は、ソレノイドバルブ28を閉状態に切り替え、第2流路38を介した軸心と磁石に冷却媒体20の供給を停止する。すなわち、ソレノイドバルブ制御部64は、ソレノイドバルブ28を閉状態に切り替えることにより、モータ10への冷却媒体20の供給を制限する。ソレノイドバルブ制御部64は、処理後、ステップS11の処理に進める。
(ステップS11)温度把握部62は、第1磁石温度推定モデルを用いて、磁石温度の推定値の算出を行う。温度把握部62は、処理後、ステップS6の処理に戻す。
なお、ステップS6の処理後、ステップS10の処理を行う場合、磁石温度推定値が閾値T1以下であれば、すぐに冷却OFFで支障がない。閾値T1〜閾値T2の間の冷却については、閾値T1以上にならなければ磁石温度を冷却する必要は無い。ここで、閾値T2を設定している理由は、制御ロバスト性(フレッチング)のためである。
ここで、図7と図8を参照しつつ、冷却制御部60の処理手順の具体例を説明する。
冷却媒体20の供給が開始され、TM1がTMAXになったとき(ステップS1〜ステップS4)、磁石温度の推定値が油冷ON閾値のT1より高ければ(例えば図7の時刻t31)、冷却制御部60は、第2流路38への給油を継続し、かつ第2磁石温度推定モデルを用いた磁石温度推定を継続する(ステップS7〜ステップS8)。
冷却制御部60は、磁石温度が油冷OFF閾値のT2以下であれば(例えば図7の時刻t4、ステップS9;YES)、ステップS6に戻して再び磁石温度の推定値が油冷ON閾値のT1以下であるか判別する。磁石温度は、油冷OFF閾値のT2以下であるため、油冷ON閾値のT1以下でもある(ステップS6;YES)。この場合、冷却制御部60は、第2流路38への給油を停止し、かつ第1磁石温度推定モデルを用いた磁石温度推定に切り替える(図7の時刻t4以降、ステップS10〜ステップS11)。また、冷却制御部60は、磁石温度が油冷OFF閾値のT2以下になるまで、ステップS7〜ステップS9の処理を繰り返す(例えば図7の時刻t31〜時刻t4の期間)。
冷却制御部60は、ステップS6で磁石温度が油冷ON閾値のT1以下であれば、ステップS10で再び磁石温度の推定値が油冷OFF閾値のT2以下であるか判別する。これにより、磁石温度がT1以下かつT2以下の場合に、冷却制御部60は、第2流路38への給油を停止し、かつ第1磁石温度推定モデルを用いた磁石温度推定に切り替える(図7の時刻t4以降、ステップS10〜ステップS11)。ステップS6とステップS10の処理により、冷却制御部60は、時刻t2〜t3のように、冷却により一時的に磁石温度がT1以下になった場合であっても、第2流路38への給油を停止することを防いでいる。
なお、図8のように、磁石の冷却状態から開始する理由は、冷却が長い間行われない場合のモータ10における不図示のベアリング等への潤滑不足を防ぐためと、本実施形態の回転電機の冷却装置1が磁石の冷却状態における第2磁石温度推定モデルを用いた磁石温度の推定を基本とするためである。このため、第1流路36と第2流路38を含む全体に冷却媒体20が行き渡るまでの時間TMAXを設けている。換言すると、本実施形態では、回転電機の冷却装置1の起動から所定時間(時間TMAX)が経過するまで、第2流路38に冷却媒体20の供給を維持するように制御するようにしている。
ただし、フリクションを下げたいので、本実施形態では、磁石温度が低いときに給油を制限するようにした。そして、制限した場合に温度推定の精度が低下するので、本実施形態では、制限時に第1磁石温度推定モデルを用いて温度推定する。これにより、本実施形態によれば、磁石に対して冷却有りの場合も磁石に対して冷却無しの場合も、精度良く磁石温度を推定することができる。
なお、図7、図8を用いた説明では、2つの磁石温度推定モデルを用いる例を説明したが、磁石温度の推定に用いる磁石温度推定モデルは、3つ以上であってもよい。例えば、温度T1〜温度T2の間で、例えば10度毎に対応する磁石温度推定モデルを備えていてもよい。
以上のように、本実施形態よれば、磁石温度の推定値に基づいて、第2流路38への冷却媒体20の供給と非供給状態を切り替える。これにより、本実施形態によれば、必要な時に、必要な冷却を行うことで不要なフリクション(冷却によるロータのアンバランス)を低減させ、フリクションによる効率低下を低減させることができる。
なお、本発明における冷却制御部60の全てまたは一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより冷却制御部60が行う処理の全てまたは一部を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
1…回転電機の冷却装置、10…モータ、102…シャフト、103…ロータ、104…ステータ、105…磁石、106…巻線、107…回転センサ、20…冷却媒体、22…ストレーナ、24…電動オイルポンプ、26…バルブ、27…クーラー、28…ソレノイドバルブ、30…温度センサ、31…圧力センサ、32…電圧検出センサ、33…電流検出センサ、34…巻線温度センサ、35…ブレーキ、36…第1流路、38…第2流路、40…ECU、41…取得部、42…モータ制御部、43…バルブ制御部、44…ポンプ制御部、50…モデル記憶部、60…冷却制御部、61…取得部、62…温度把握部、63…タイマー、64…ソレノイドバルブ制御部、65…記憶部

Claims (9)

  1. 冷却媒体を供給する冷媒ポンプと、
    前記冷媒ポンプが供給する前記冷却媒体を、ステータへ供給する第1流路と、
    軸心を通じて磁石を有するロータ内部に前記冷却媒体を供給することで、前記磁石に前記冷却媒体を供給する第2流路と、
    前記磁石の温度を把握する温度把握部と、
    前記温度把握部が把握した前記磁石の温度に基づいて、前記第2流路への前記冷却媒体の供給の開始と停止とを切り替える制御部と、
    を備え
    前記温度把握部は、
    前記磁石の温度を、磁石の温度を推定する磁石温度推定モデルを用いて推定することで把握し、
    前記第2流路への前記冷却媒体の供給が停止している場合に、第1の前記磁石温度推定モデルを用いて前記磁石の温度を推定し、
    前記第2流路へ前記冷却媒体が供給されている場合に、第2の前記磁石温度推定モデルを用いて前記磁石の温度を推定する回転電機の冷却装置。
  2. 記磁石温度推定モデルは、前記回転電機の回転数と、前記回転電機の電流値と、前記回転電機の電圧値と、前記冷却媒体の温度のMAPと、前記磁石温度推定モデルを構成する各構成要素間の熱抵抗と、巻線温度と、前記磁石温度推定モデルを構成する各構成要素の温度とを用いて、前記磁石の温度を推定するモデルである、請求項1に記載の回転電機の冷却装置。
  3. 前記制御部は、前記温度把握部が把握した前記磁石の温度に基づいて、前記磁石温度推定モデルにおいて、複数の前記冷却媒体の温度のMAPのうちの1つを選択し、
    前記温度把握部は、前記制御部によって選択された前記複数の冷却媒体の温度のMAPのうちの1つを用いて前記磁石の温度を推定する、請求項2に記載の回転電機の冷却装置。
  4. 前記制御部は、前記回転電機の冷却装置の起動から所定時間が経過するまで、前記第2流路に前記冷却媒体の供給を維持するように制御する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の回転電機の冷却装置。
  5. 前記第1の磁石温度推定モデルと前記第2の磁石温度推定モデルとで、要素間の熱抵抗が異なる、請求項1に記載の回転電機の冷却装置。
  6. 前記第1の磁石温度推定モデルと前記第2の磁石温度推定モデルとで、前記冷却媒体の温度補正値が異なる、請求項1に記載の回転電機の冷却装置。
  7. 制御部が、冷媒ポンプが供給する冷却媒体を、第1流路によってステータへ供給するステップと、
    温度把握部が、ロータが有する磁石の温度を把握するステップと、
    前記制御部が、把握された前記磁石の温度に基づいて、軸心を通じて前記ロータ内部に前記冷却媒体を供給することで、前磁石に前記冷却媒体を供給する第2流路であって、前記第2流路への前記冷却媒体の供給の開始と停止とを切り替えるステップと、
    前記温度把握部が、前記磁石の温度を、磁石の温度を推定する磁石温度推定モデルを用いて推定することで把握するステップと、
    前記温度把握部が、前記第2流路への前記冷却媒体の供給が停止している場合に、第1の前記磁石温度推定モデルを用いて前記磁石の温度を推定するステップと、
    前記温度把握部が、前記第2流路へ前記冷却媒体が供給されている場合に、第2の前記磁石温度推定モデルを用いて前記磁石の温度を推定するステップと、
    を含む回転電機の冷却方法。
  8. 前記第1の磁石温度推定モデルと前記第2の磁石温度推定モデルとで、要素間の熱抵抗が異なる、請求項7に記載の回転電機の冷却方法。
  9. 前記第1の磁石温度推定モデルと前記第2の磁石温度推定モデルとで、前記冷却媒体の温度補正値が異なる、請求項7に記載の回転電機の冷却方法。
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